JP2010074035A - 半導体装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】抵抗素子を有する半導体装置の信頼性を向上させる。
【解決手段】半導体基板SUB1の主面に素子分離領域21が形成され、素子分離領域21で規定された活性領域にn型ウエルNW2が形成され、n型ウエルNW2上に絶縁膜22aを介してシリコン膜パターンSP1が形成されている。シリコン膜パターンSP1は、ラダー抵抗12を構成する多結晶シリコン膜パターンである。n型ウエルNW2には固定電位が接続され、この固定電位は、ラダー抵抗12の両端にそれぞれ印加される電位の間の電位とされている。
【選択図】図4

Description

本発明は、半導体装置に関し、特に、ポリシリコン抵抗素子を有する半導体装置に適用して有効な技術に関する。
半導体基板上に、MISFETや抵抗素子などを形成し、各素子間を配線で結線することで種々の半導体装置が製造される。
特開2002−261244号公報(特許文献1)には、半導体基板の表面に形成された所定領域の素子分離酸化膜上に複数の抵抗素子を形成した半導体装置であって、抵抗素子と近接する位置に活性領域を設けた半導体装置に関する技術が記載されている。
特開2002−261244号公報
本発明者の検討によれば、次のことが分かった。
ポリシリコン抵抗素子は、半導体基板の主面上に形成したポリシリコン膜パターンにより形成される。ポリシリコン抵抗素子は、半導体基板から絶縁されている必要があるため、STI法などで半導体基板の主面に形成した素子分離領域上にポリシリコン抵抗素子を形成するのが一般的である。しかしながら、本発明者の検討によれば、素子分離領域上にポリシリコン抵抗素子を形成した場合、次のような問題が生じることが分かった。
素子分離領域は、半導体基板に素子分離領域用の溝(素子分離溝)を形成した後、この素子分離溝を絶縁膜で埋め込むことで、形成される。しかしながら、半導体基板の主面に異物が付着した状態でドライエッチングを行なって半導体基板に素子分離溝を形成してしまった場合、異物がエッチングマスクとして機能してしまい、異物の下部で素子分離溝が形成されない。その後、素子分離溝を絶縁膜で埋め込むことで、素子分離領域を形成すると、異物が付着していた領域の下部以外では素子分離領域が形成されるのに対して、異物が付着していた領域の下部では、本来形成されるべき素子分離領域が形成されない。
この状態で、素子分離領域上にポリシリコン抵抗素子を形成すると、ポリシリコン抵抗素子の下部に、上記異物により素子分離領域が形成されなかった領域が位置する可能性がある。この場合、ポリシリコン抵抗素子と、上記異物により素子分離領域が形成されなかった領域との間は、薄い絶縁膜によって絶縁されるが、耐圧は低い。上記異物により素子分離領域が形成されなかった領域は、半導体基板の基板電位となっているため、基板電位とポリシリコン抵抗素子との電位差が大きいと、ポリシリコン抵抗素子と、その下部の上記異物により素子分離領域が形成されなかった領域との間で絶縁破壊を生じてしまう可能性がある。また、上記異物は微小であることから、上記異物により素子分離領域が形成されなかった領域は、針状構造を有しており、電界が集中しやすいことも、絶縁破壊を生じやすい原因となっている。例えば、基板電位が−10Vで、ポリシリコン抵抗素子の両端に6Vと0Vをそれぞれ印加した場合、基板電位とポリシリコン抵抗素子との電位差は、最大で16Vとなり、この電位差が高い領域に、上記異物により素子分離領域が形成されなかった領域が存在すると、そこで絶縁破壊を生じやすい。このような現象は、半導体装置の信頼性を低下させる。
本発明の目的は、半導体装置の信頼性を向上させることができる技術を提供することにある。
本発明の前記ならびにその他の目的と新規な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかになるであろう。
本願において開示される発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、次のとおりである。
代表的な実施の形態による半導体装置は、半導体基板の主面に素子分離領域を形成し、前記素子分離領域で規定された活性領域に第1半導体領域を形成し、前記第1半導体領域上に第1絶縁膜を介して第1導体膜パターンからなる第1抵抗素子を形成し、前記第1半導体領域に固定電位を接続したものである。
本願において開示される発明のうち、代表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば以下のとおりである。
半導体装置の信頼性を向上させることができる。
以下の実施の形態においては便宜上その必要があるときは、複数のセクションまたは実施の形態に分割して説明するが、特に明示した場合を除き、それらはお互いに無関係なものではなく、一方は他方の一部または全部の変形例、詳細、補足説明等の関係にある。また、以下の実施の形態において、要素の数等(個数、数値、量、範囲等を含む)に言及する場合、特に明示した場合および原理的に明らかに特定の数に限定される場合等を除き、その特定の数に限定されるものではなく、特定の数以上でも以下でも良い。さらに、以下の実施の形態において、その構成要素(要素ステップ等も含む)は、特に明示した場合および原理的に明らかに必須であると考えられる場合等を除き、必ずしも必須のものではないことは言うまでもない。同様に、以下の実施の形態において、構成要素等の形状、位置関係等に言及するときは、特に明示した場合および原理的に明らかにそうでないと考えられる場合等を除き、実質的にその形状等に近似または類似するもの等を含むものとする。このことは、上記数値および範囲についても同様である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、実施の形態を説明するための全図において、同一の機能を有する部材には同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。また、以下の実施の形態では、特に必要なとき以外は同一または同様な部分の説明を原則として繰り返さない。
また、実施の形態で用いる図面においては、断面図であっても図面を見易くするためにハッチングを省略する場合もある。また、平面図であっても図面を見易くするためにハッチングを付す場合もある。
本発明の一実施の形態の半導体装置を図面を参照して説明する。
図1は、本発明の一実施の形態の半導体装置を構成する半導体チップ(半導体装置)の平面レイアウト図であり、半導体チップに形成された回路ブロックなどのレイアウトが示されている。
本実施の形態の半導体装置を構成する半導体チップCP1は、例えばLCD(Liquid Crystal Display:液晶表示装置)ドライバ用の半導体チップ(LCDドライバチップ)である。図1に示されるように、半導体チップCP1は、一組の長辺とこれに直交する一組の短辺とを有する矩形状の平面形状を有しており、例えば長辺の寸法が18mm、短辺の寸法が0.7mm程度である。
半導体チップCP1は、図1に示されるように、入力端子部2(I/F端子、電源端子)と、ゲート出力端子部3(ゲート駆動出力端子)と、ソース出力端子部4(ソース駆動出力端子)と、ゲートドライバ回路部5(ゲート信号出力回路)と、ソースドライバ回路部6(ソース信号出力回路)とを有している。半導体チップCP1は、更に、RAM(Random Access Memory)部7(グラフィックRAM)と、アナログ回路部8(基準電圧発生回路等)と、ロジック回路部9と、階調生成回路部10(液晶駆動レベル発生回路)と、階調ラダー抵抗部11(階調生成分圧抵抗回路)とを有している。
半導体チップCP1に形成された回路は、3種類の電源電圧(例えば1.5V,6V,25V)で動作するMISFET(Metal Insulator Semiconductor Field Effect Transistor:MIS型電界効果トランジスタ)などによって形成されている。例えば、RAM部7とロジック回路部9は、例えば1.5Vの電源電圧で動作する低耐圧のMISFETなどによって構成されている。また、ソース出力端子部4とソースドライバ回路部6とアナログ回路部8と階調生成回路部10とは、例えば6Vの電源電圧で動作する中耐圧のMISFETなどによって構成されている。また、入力端子部2とゲート出力端子部3とゲートドライバ回路部5とは、例えば25Vの電源電圧で動作する高耐圧のMISFETなどによって構成されている。また、階調ラダー抵抗部11は、複数の抵抗素子が直列に接続されることで形成されたラダー抵抗(後述のラダー抵抗12に対応)によって構成されている。
図2は、半導体チップCP1における階調生成回路部10および階調ラダー抵抗部11を模式的に示す回路ブロック図である。図3は、階調ラダー抵抗部11に形成されたラダー抵抗12の回路図である。
階調生成回路部10は、ラダー抵抗12に供給(印加)する電圧を生成する電圧生成回路であり、図2に示されるように、階調選択回路10aと、階調アンプAMP1〜AMP9とを有している。階調選択信号が階調選択回路10aに入力されると、階調選択信号に応じて選択された出力信号が階調選択回路10aから階調アンプAMP1〜AMP9のそれぞれに入力される。各階調アンプAMP1〜AMP9は、階調選択回路10aから各階調アンプAMP1〜AMP9への入力信号に応じて調整された出力電圧を出力し、この各階調アンプAMP1〜AMP9からの出力電圧が、階調ラダー抵抗部11に形成されたラダー抵抗(階調ラダー抵抗)12に印加される。
各階調アンプAMP1〜AMP9の出力電圧値は、階調選択回路10aから各階調アンプAMP1〜AMP9へ入力される信号に応じて変動されるので、階調選択回路10aに入力する階調選択信号によって、各階調アンプAMP1〜AMP9の出力電圧値を調整することができ、それによって階調ラダー抵抗部11のラダー抵抗12に各階調アンプAMP1〜AMP9から印加される電圧値を調整することができる。各階調アンプAMP1〜AMP9の出力電圧値は、AMP1,AMP2,AMP3,AMP4,AMP5,AMP6,AMP7,AMP8,AMP9の順に高くなっている。
階調ラダー抵抗部11に形成されたラダー抵抗12は、複数の抵抗素子が直列に接続されることで形成されている。ラダー抵抗12の両端には、それぞれ階調アンプAMP1の出力(出力電圧)と階調アンプAMP9の出力(出力電圧)とが接続されている。そして、ラダー抵抗12を構成する、直列接続された複数の抵抗素子(抵抗)R1〜R8の間に、階調アンプAMP2〜AMP8の出力(出力電圧)がそれぞれ接続されている。
すなわち、順に直列接続された抵抗素子R1〜R8において、抵抗素子R1の端部(抵抗素子R2に接続されていない側の端部)に階調アンプAMP1の出力(すなわち階調アンプAMP1の出力が接続された階調アンプ出力配線14)が接続され、抵抗素子R8の端部(抵抗素子R7に接続されていない側の端部)に階調アンプAMP9の出力(すなわち階調アンプAMP9の出力が接続された階調アンプ出力配線14)が接続されている。そして、抵抗素子R1と抵抗素子R2の間に階調アンプAMP2の出力(すなわち階調アンプAMP2の出力が接続された階調アンプ出力配線14)が接続され、抵抗素子R2と抵抗素子R3の間に階調アンプAMP3の出力(すなわち階調アンプAMP3の出力が接続された階調アンプ出力配線14)が接続されている。更に、抵抗素子R3と抵抗素子R4の間に階調アンプAMP4の出力(すなわち階調アンプAMP4の出力が接続された階調アンプ出力配線14)が接続され、抵抗素子R4と抵抗素子R5の間に階調アンプAMP5の出力(すなわち階調アンプAMP5の出力が接続された階調アンプ出力配線14)が接続されている。更に、抵抗素子R5と抵抗素子R6の間に階調アンプAMP6の出力(すなわち階調アンプAMP6の出力が接続された階調アンプ出力配線14)が接続され、抵抗素子R6と抵抗素子R7の間に階調アンプAMP7の出力(すなわち階調アンプAMP7の出力が接続された階調アンプ出力配線14)が接続されている。更に、抵抗素子R7と抵抗素子R8の間に階調アンプAMP8の出力(すなわち階調アンプAMP8の出力が接続された階調アンプ出力配線14)が接続されている。
抵抗素子R1〜R8のそれぞれは、直列に接続された複数の抵抗素子で構成されている。すなわち、図3に示されるように、抵抗素子R1〜R8のそれぞれは、複数(ここでは8個)の抵抗素子Raが直列に接続されることで形成されている。従って、ラダー抵抗12は、直列接続された複数(ここでは64個)の抵抗素子Raにより構成されている。
直列接続された各抵抗素子Raの間には、各階調アンプAMP1〜AMP9の出力電圧を分圧して階調電圧を出力する配線である階調電圧配線13が接続されている。
このため、抵抗素子R8を構成する、直列接続された複数の抵抗素子Raの間に接続された各階調電圧配線13からは、階調アンプAMP9の出力電圧と階調アンプAMP8の出力電圧との間の電圧(階調電圧)を出力することができる。同様に、抵抗素子R7を構成する、直列接続された複数の抵抗素子Raの間に接続された各階調電圧配線13からは、階調アンプAMP8の出力電圧と階調アンプAMP7の出力電圧との間の電圧(階調電圧)を出力することができる。同様に、抵抗素子R6を構成する、直列接続された複数の抵抗素子Raの間に接続された各階調電圧配線13からは、階調アンプAMP7の出力電圧と階調アンプAMP6の出力電圧との間の電圧(階調電圧)を出力することができる。他の階調電圧配線13についても、同様に考えることができるので、ここではその説明は省略する。
各抵抗素子R1〜R8に、それぞれ8本の階調電圧配線13が接続されて8階調レベル(8階調電圧)が出力され、ラダー抵抗12全体では合計64本の階調電圧配線13が接続されて、合計64階調レベル(64階調電圧)が出力される。すなわち、ラダー抵抗12を用いて、ラダー抵抗12に印加される電圧(階調アンプAMP1〜AMP9の出力電圧)を分圧して、64階調レベル(64階調電圧)を生成することができ、これを階調電圧配線13から出力することができる。階調電圧配線13から出力された階調電圧は、階調レベルデコーダ回路(64階調レベルから特定階調を選択する回路、ここでは図示せず)などに入力される。
また、各階調アンプAMP1〜AMP9の出力電圧は、階調選択回路10aに入力する階調選択信号によって所望の電圧に調整することができる。ラダー抵抗12を構成する各抵抗Raの値は変化しないので、階調選択回路10aに入力する階調選択信号によって、各階調アンプAMP1〜AMP9の出力電圧を調整し、それによって、ラダー抵抗12で分圧されて生成される階調電圧(階調電圧配線13から出力される階調電圧、ここでは64階調電圧)を制御することができる。
なお、後述する電位(電圧)Vと電位(電圧)Vは、ラダー抵抗12の両端にそれぞれ印加される電位(電圧)であるので、階調アンプAMP1によりラダー抵抗12の一方の端部に印加される電位(電圧)が電位Vに対応し、階調アンプAMP9によりラダー抵抗12の他方の端部に印加される電位(電圧)が電位Vに対応する。各階調アンプAMP2〜AMP8からラダー抵抗12に印加される電圧値は、上述のように階調選択回路10aによって調整されるが、階調アンプAMP1からラダー抵抗12の一方の端部に印加される電圧値(すなわち電位V)は不変であり、例えばグランド電圧(V=0V)である。また、階調アンプAMP9からラダー抵抗12の他方の端部に印加される電圧値(すなわち電位V)も不変であり、例えば電源電圧である6V(V=6V)である。このため、ラダー抵抗12は、両端に印加される電位Vおよび電位Vを64階調の電圧レベルに分圧して出力し、電位Vが0Vで電位Vが6Vの場合は、ラダー抵抗12は、0Vから6Vまでの64階調の電圧を生成する。
このように、本実施の形態の半導体装置は、抵抗素子を有する半導体装置であり、より具体的には、複数の抵抗素子(上記抵抗素子Raに対応)が直列に接続されたラダー抵抗(上記ラダー抵抗12に対応)を有する半導体装置である。
次に、本実施の形態の半導体装置の構造について、具体的に説明する。
図4は、本実施の形態の半導体装置の要部断面図である。本実施の形態の半導体装置は、抵抗素子およびMISFET(Metal Insulator Semiconductor Field Effect Transistor:MIS型電界効果トランジスタ)素子を有する半導体装置である。
図4に示されるように、本実施の形態の半導体装置(上記半導体チップCP1)を構成する半導体基板SUB1は、例えば1〜10Ωcm程度の比抵抗を有するp型の単結晶シリコンなどからなる。
半導体基板SUB1は、低耐圧のMISFETQ1が形成された領域である低耐圧MISFET形成領域1Aと、抵抗素子PR1が形成された領域である抵抗素子形成領域1Bと、高耐圧のMISFETQ2が形成された領域である高耐圧MISFET形成領域1Cとを有している。なお、抵抗素子PR1は、上記ラダー抵抗12に対応する抵抗素子である。図4には、低耐圧MISFET形成領域1A、抵抗素子形成領域1Bおよび高耐圧MISFET形成領域1Cのそれぞれの要部断面図が示されている。図4においては、理解を簡単にするために、低耐圧MISFET形成領域1A、抵抗素子形成領域1Bおよび高耐圧MISFET形成領域1Cを互いに隣接して示しているが、半導体基板SUB1における低耐圧MISFET形成領域1A、抵抗素子形成領域1Bおよび高耐圧MISFET形成領域1Cの位置関係(実際の位置関係)は、必要に応じて変更することができる。なお、高耐圧のMISFETQ2の動作電圧は、低耐圧のMISFETQ1の動作電圧よりも高い。換言すれば、高耐圧のMISFET(第1MISFET)Q2は、第1の電源電圧で動作するMISFETであり、低耐圧のMISFET(第2MISFET)Q1は、この第1の電源電圧よりも低い第2の電源電圧で動作するMISFETである。高耐圧のMISFETQ2が動作する上記第1の電源電圧は、例えば上記25Vであり、低耐圧のMISFETQ1が動作する上記第2の電源電圧は、例えば上記1.5Vである。
また、上記6Vの電源電圧で動作する中耐圧のMISFETも半導体基板SUB1の中耐圧MISFET形成領域(図示せず)に形成されているが、中耐圧のMISFETは、ゲート絶縁膜の厚みが低耐圧のMISFETQ1のゲート絶縁膜よりも厚くかつ高耐圧のMISFETQ2のゲート絶縁膜よりも薄いこと以外は、低耐圧のMISFETQ1とほぼ同様の構成を有しているので、ここではその図示および説明は省略する。
図4に示されるように、半導体基板SUB1の主面には素子分離領域21が形成されている。素子分離領域21は、半導体基板SUB1の主面に形成された素子分離溝(溝)21aに埋め込まれた絶縁体(例えば酸化シリコンなど)からなり、STI(Shallow Trench Isolation)法により形成することができる。
半導体基板SUB1の主面から所定の深さに渡ってn型ウエル(n型半導体領域)NW1およびn型ウエル(n型半導体領域、第1半導体領域)NW2が形成されており、n型ウエルNW1は、低耐圧MISFET形成領域1Aの半導体基板SUB1に形成され、n型ウエルNW2は、抵抗素子形成領域1Bの半導体基板SUB1に形成されている。すなわち、低耐圧MISFET形成領域1Aにおいて、素子分離領域21で規定された(囲まれた)活性領域(後述の図5に示される活性領域AR1)にn型ウエルNW1が形成され、抵抗素子形成領域1Bにおいて、素子分離領域21で規定された(囲まれた)活性領域(後述の図5に示される活性領域AR2)にn型ウエルNW2が形成されている。なお、n型ウエルNW1,NW2は、それぞれn型の半導体領域とみなすことができる。
低耐圧MISFET形成領域1Aにおいて、半導体基板SUB1の主面にMISFETQ1が形成され、抵抗素子形成領域1Bにおいて、半導体基板SUB1の主面に抵抗素子PR1(すなわちラダー抵抗12)が形成され、高耐圧MISFET形成領域1Cにおいて、半導体基板SUB1の主面にMISFETQ2が形成されている。
低耐圧MISFET形成領域1Aに形成されているMISFET(第2MISFET)Q1の具体的な構成について説明する。
MISFETQ1のゲート電極GE1は、低耐圧MISFET形成領域1Aにおいて、n型ウエルNW1上に絶縁膜(ゲート絶縁膜)23を介して形成されている。絶縁膜23は、低耐圧MISFET形成領域1Aに形成されるMISFETQ1のゲート絶縁膜として機能する絶縁膜である。ゲート電極GE1の側壁上には酸化シリコン、窒化シリコン膜あるいはそれらの積層膜などからなるサイドウォール(側壁絶縁膜、側壁スペーサ)SWが形成されている。n型ウエルNW1内に、MISFETQ1のソース・ドレイン用のp型半導体領域SD1が形成されている。MISFETQ1のソース・ドレイン用のp型半導体領域SD1は、LDD(Lightly Doped Drain)構造とすることもできる。
また、ここでは、低耐圧MISFET形成領域1Aにおいて形成されるMISFETQ1がpチャネル型のMISFETの場合を示しているが、各領域の導電型を反対にして、低耐圧MISFET形成領域1Aにおいて形成されるMISFETQ1をnチャネル型のMISFETとすることもできる。また、低耐圧MISFET形成領域1Aにおいて、pチャネル型のMISFETおよびnチャネル型のMISFETの両方を形成する、すなわちCMISFET(Complementary Metal Insulator Semiconductor Field Effect Transistor)を形成することもできる。
次に、抵抗素子形成領域1Bに形成されている抵抗素子PR1の具体的な構成について説明する。抵抗素子PR1は、上記ラダー抵抗12に対応する抵抗素子である。
抵抗素子PR1は、シリコン膜パターン(多結晶シリコン膜パターン、導体膜パターン、第1導体膜パターン)SP1のような導体膜パターン(パターニングされた導体膜)により形成されている。シリコン膜パターンSP1は、好ましくは多結晶シリコン(ドープトポリシリコン)からなり、不純物が導入されて低抵抗化されている。シリコン膜パターンSP1は、抵抗素子形成領域1Bにおいて、n型ウエルNW2上に絶縁膜(第1絶縁膜)22aを介して形成されている。シリコン膜パターンSP1の側壁上には、サイドウォールSWが形成されている。
シリコン膜パターンSP1で覆われていない領域において、n型ウエルNW2内(n型ウエルNW2の表層部分)にn型半導体領域(第2半導体領域)NS1が形成されている。n型半導体領域NS1は、n型ウエルNW2と同じ導電型であるが、n型半導体領域NS1の不純物濃度は、n型ウエルNW2の不純物濃度よりも高い。
絶縁膜22aは、高耐圧MISFET形成領域1Cに形成されている後述する絶縁膜22b(MISFETQ2のゲート絶縁膜)と同層の絶縁膜であり、後述するように絶縁膜22bと同工程で形成されている。従って、絶縁膜22aの厚みは、後述する絶縁膜22bの厚みと同じである。
次に、高耐圧MISFET形成領域1Cに形成されているMISFET(第1MISFET)Q2の具体的な構成について説明する。
MISFETQ2のゲート電極GE2は、高耐圧MISFET形成領域1Cにおいて、半導体基板SUB1の主面上に絶縁膜(ゲート絶縁膜)22bを介して形成されている。絶縁膜22bは、高耐圧MISFET形成領域1Cに形成されるMISFETQ2のゲート絶縁膜として機能する絶縁膜である。MISFETQ2のゲート絶縁膜として機能する絶縁膜22bの厚みは、MISFETQ1のゲート絶縁膜として機能する絶縁膜23の厚みよりも厚い。このため、高耐圧MISFET形成領域1Cに形成されるMISFETQ2の耐圧は、低耐圧MISFET形成領域1Aに形成されるMISFETQ1の耐圧よりも高くなる。ゲート電極GE2の側壁上にはサイドウォールSWが形成されている。
また、高耐圧MISFET形成領域1Cにおいて、半導体基板SUB1には、n型ウエル(n型半導体領域)NW3が形成され、n型ウエルNW3内(n型ウエルNW3の表層部分)に、n型ウエルNW3よりも高不純物濃度のn型半導体領域SD2が形成されている。n型ウエルNW3およびn型半導体領域SD2は、MISFETQ2のソース・ドレイン領域として機能する。n型半導体領域SD2とゲート電極GE2の下のチャネル領域との間には、幅(ゲート長方向の寸法)が細い素子分離領域21が介在しており、これにより、MISFETQ2の耐圧を更に高めることができる。
また、ここでは、高耐圧MISFET形成領域1Cにおいて形成されるMISFETQ2がnチャネル型のMISFETの場合を示しているが、各領域の導電型を反対にして、高耐圧MISFET形成領域1Cにおいて形成されるMISFETQ2をpチャネル型のMISFETとすることもできる。また、高耐圧MISFET形成領域1Cにおいて、nチャネル型のMISFETおよびpチャネル型のMISFETの両方を形成する、すなわちCMISFETを形成することもできる。
低耐圧MISFET形成領域1Aのp型半導体領域SD1およびゲート電極GE1の表面(上面)と、高耐圧MISFET形成領域1Cのn型半導体領域SD2およびゲート電極GE2の表面(上面)と、抵抗素子形成領域1Bのシリコン膜パターンSP1の表面(上面)の一部(後述するプラグPGの底部が接続する領域)とに、金属シリサイド層(図示省略)を形成することもできる。これにより、拡散抵抗やコンタクト抵抗を低抵抗化し、また、シリコン膜パターンSP1の抵抗素子領域を規定することができる。この金属シリサイド層は、サリサイド(Salicide:Self Aligned Silicide)プロセスなどにより形成することができる。
半導体基板SUB1上には、ゲート電極GE1,GE2およびシリコン膜パターンSP1を覆うように絶縁膜(層間絶縁膜、第2絶縁膜)31が形成されている。絶縁膜31は、例えば、窒化シリコン膜とそれよりも厚い酸化シリコン膜との積層膜(窒化シリコン膜が下層側)などからなり、絶縁膜31の上面は、低耐圧MISFET形成領域1Aと抵抗素子形成領域1Bと高耐圧MISFET形成領域1Cとでその高さがほぼ一致するように、平坦化されている。
絶縁膜31にはコンタクトホール(開口部、接続孔)CNTが形成されており、コンタクトホールCNT内には、導電性のプラグ(接続用導体部、導電性プラグ)PGが形成されている。プラグPGは、コンタクトホールCNTの底部および側壁上に形成された導電性バリア膜(例えばチタン膜、窒化チタン膜あるいはそれらの積層膜)と、導電性バリア膜上にコンタクトホールCNT内を埋め込むように形成されたタングステン(W)膜などからなる主導体膜とにより形成されているが、図面の簡略化のために、図4では、導電性バリア膜と主導体膜とを区別せずにプラグPGとして示してある。コンタクトホールCNTおよびそれを埋め込むプラグPGは、低耐圧MISFET形成領域1Aのp型半導体領域SD1およびゲート電極GE1上、抵抗素子形成領域1Bのシリコン膜パターンSP1およびn型半導体領域NS1上、高耐圧MISFET形成領域1Cのn型半導体領域SD2およびゲート電極GE2上などに形成されている。
プラグPGが埋め込まれた絶縁膜31上には、例えば酸化シリコン膜などからなる絶縁膜32が形成されており、絶縁膜32に形成された配線溝(開口部)内に第1層配線としての配線(配線層、第1配線層)M1が形成されている。
配線M1は、絶縁膜32に形成された配線溝の底部および側壁上に形成された導電性バリア膜(例えばチタン膜、窒化チタン膜あるいはそれらの積層膜)と、導電性バリア膜上に配線溝内を埋め込むように形成された銅の主導体膜とにより形成されているが、図面の簡略化のために、図4では、導電性バリア膜と主導体膜とを区別せずに配線M1として示してある。配線M1は、プラグPGを介して、低耐圧MISFET形成領域1Aのp型半導体領域SD1、ゲート電極GE1、抵抗素子形成領域1Bのシリコン膜パターンSP1、n型半導体領域NS1、高耐圧MISFET形成領域1Cのn型半導体領域SD2、ゲート電極GE2などと電気的に接続されている。
配線M1は、ダマシン技術(ここではシングルダマシン技術)により形成されているが、他の形態として、パターニングされた導体膜(例えばタングステン配線またはアルミニウム配線)により形成することもできる。
配線M1が埋め込まれた絶縁膜32上には、絶縁膜33および絶縁膜34が下から順に形成されている。第2層配線としての配線(第2配線層)M2が、絶縁膜34に形成された配線溝内およびその配線溝の底部の絶縁膜33に形成されたスルーホール(後述のスルーホールSHもこれに対応する)内に導体膜が埋め込まれることで形成されている。すなわち、配線M2は、絶縁膜34の配線溝内に形成される配線部分と、絶縁膜33のスルーホール内に形成されるプラグ部分(接続部)とが一体形成されている。また、配線M1と同様に、配線M2も、配線溝およびスルーホールの底部および側壁上に形成された導電性バリア膜(例えばチタン膜、窒化チタン膜あるいはそれらの積層膜)と、導電性バリア膜上に配線溝およびスルーホール内を埋め込むように形成された銅の主導体膜とにより形成されているが、図面の簡略化のために、図4では、導電性バリア膜と主導体膜とを区別せずに配線M2として示してある。
配線M2は、ダマシン技術(ここではデュアルダマシン技術)により形成されているが、他の形態として、配線M2をシングルダマシン技術で形成することもできる。また、配線M2を、パターニングされた導体膜(例えばタングステン配線またはアルミニウム配線)により形成することもできる。
配線M2が埋め込まれた絶縁膜33,34上に、更に絶縁膜および配線(埋込配線)が形成されているが、ここではその図示および説明は省略する。
次に、本実施の形態の半導体装置の製造工程の一例を図面を参照して説明する。図5〜図13は、本実施の形態の半導体装置の製造工程中の要部断面図であり、上記図4に対応する領域の断面が示されている。
まず、図5に示されるように、例えば1〜10Ωcm程度の比抵抗を有するp型の単結晶シリコンなどからなる半導体基板(半導体ウエハ)SUB1を準備する。本実施の形態の半導体装置が形成される半導体基板SUB1は、上述のように、低耐圧のMISFETQ1が形成される領域である低耐圧MISFET形成領域1Aと、抵抗素子PR1(ラダー抵抗12)が形成される領域である抵抗素子形成領域1Bと、高耐圧のMISFETQ2が形成される領域である高耐圧MISFET形成領域1Cとを有している。そして、半導体基板SUB1の主面に、例えばSTI(Shallow Trench Isolation)法などにより、絶縁体(溝に埋め込まれた絶縁体)からなる素子分離領域21が形成される。
すなわち、エッチングなどにより半導体基板SUB1の主面に素子分離溝(溝)21aを形成してから、酸化シリコン(例えばオゾンTEOS(Tetraethoxysilane)酸化膜)などからなる絶縁膜を素子分離溝21aを埋めるように半導体基板SUB1上に形成する。それから、この絶縁膜をCMP(Chemical Mechanical Polishing:化学的機械的研磨)法などを用いて研磨することで、素子分離溝21aの外部の不要な絶縁膜を除去し、かつ素子分離溝21a内に絶縁膜を残すことにより、素子分離溝21aを埋める絶縁膜(絶縁体)からなる素子分離領域21を形成することができる。
素子分離領域21によって、半導体基板SUB1の活性領域が規定される。低耐圧MISFET形成領域1Aにおける素子分離領域21で規定された活性領域(第3活性領域)AR1に、後述するようにしてMISFETQ1が形成される。また、抵抗素子形成領域1Bにおける素子分離領域21で規定された活性領域(第1活性領域)AR2に、後述するようにして抵抗素子PR1(ラダー抵抗12)が形成される。また、高耐圧MISFET形成領域1Cにおける素子分離領域21で規定された活性領域(第2活性領域)AR3に、後述するようにしてMISFETQ2が形成される。
次に、図6に示されるように、半導体基板SUB1の主面から所定の深さに渡ってn型ウエル(n型半導体領域)NW1,NW2,NW3を形成する。n型ウエルNW1,NW2,NW3は、半導体基板SUB1に、例えばリン(P)またはヒ素(As)などのn型の不純物をイオン注入することなどによって形成することができ、n型ウエルNW1は低耐圧MISFET形成領域1Aに形成され、n型ウエルNW2は抵抗素子形成領域1Bに形成され、n型ウエルNW3は高耐圧MISFET形成領域1Cに形成される。n型ウエルNW1を形成するためのイオン注入とn型ウエルNW2を形成するためのイオン注入とn型ウエルNW3を形成するためのイオン注入とは、同じイオン注入工程で行なえば工程数を低減できるが、異なるイオン注入工程として行なってもよい。また、n型ウエルNW1,NW2,NW3を形成するためにイオン注入の際には、高耐圧MISFET形成領域1Cにおいて、n型ウエルNW3を形成する領域以外は、フォトレジスト膜(図示せず)で覆われて、イオン注入が行なわれない。
次に、例えばフッ酸(HF)水溶液を用いたウェットエッチングなどにより半導体基板SUB1の表面を清浄化(洗浄)した後、図7に示されるように、半導体基板SUB1の表面(n型ウエルNW1,NW2の表面も含む)に、酸化シリコン膜などからなる絶縁膜22を形成する。
絶縁膜22は、高耐圧MISFET形成領域1Cに形成されるMISFETのゲート絶縁膜(絶縁膜22b)用の絶縁膜と、抵抗素子形成領域1Bに形成される抵抗素子PR1(ラダー抵抗12)の絶縁用の絶縁膜(絶縁膜22a)とを兼ねている。絶縁膜22は、まず熱酸化膜を形成してから、この熱酸化膜上にCVD膜(CVD法で形成した酸化シリコン膜)を堆積させることなどにより形成することができる。
次に、フォトリソグラフィ法を用いて形成したフォトレジスト膜(図示せず)をエッチングマスクとして用いて絶縁膜22をエッチングすることにより、低耐圧MISFET形成領域1Aの絶縁膜22(n型ウエルNW1上の絶縁膜22)を除去し、抵抗素子形成領域1Bおよび高耐圧MISFET形成領域1Cの絶縁膜22を残す。図7には、この状態が示されている。
次に、半導体基板SUB1の熱酸化処理を行うことにより、半導体基板SUB1の主面上に酸化シリコン膜を形成する。これにより、図8に示されるように、低耐圧MISFET形成領域1Aの半導体基板SUB1上(すなわちn型ウエルNW1上)に酸化シリコン膜(熱酸化膜)からなる絶縁膜23がMISFETQ1のゲート絶縁膜として形成されるとともに、抵抗素子形成領域1Bおよび高耐圧MISFET形成領域1Cの絶縁膜22が厚くなる。絶縁膜23の厚みは、例えば13.5nm程度であり、絶縁膜22の厚み(絶縁膜23の形成時に厚みを増した絶縁膜22の厚み)は、例えば84nm程度である。
低耐圧MISFET形成領域1Aに形成された絶縁膜23は、低耐圧MISFET形成領域1Aに形成される低耐圧のMISFETQ1のゲート絶縁膜用の絶縁膜である。一方、高耐圧MISFET形成領域1Cに形成された絶縁膜22、すなわち絶縁膜22bは、高耐圧MISFET形成領域1Cに形成される高耐圧のMISFETQ2のゲート絶縁膜用の絶縁膜である。また、抵抗素子形成領域1Bに形成された絶縁膜22、すなわち絶縁膜22aは、抵抗素子形成領域1Bに形成される抵抗素子PR1(ラダー抵抗12)の絶縁用の絶縁膜である。従って、高耐圧MISFET形成領域1Cの絶縁膜22bと抵抗素子形成領域1Bの絶縁膜22aとは、同工程で形成された同層の絶縁膜22からなる。絶縁膜22の厚み(すなわち絶縁膜22a,22bの厚み)は、絶縁膜23の厚みよりも厚いので、高耐圧MISFET形成領域1Cに形成されるMISFETQ2の耐圧は、低耐圧MISFET形成領域1Aに形成されるMISFETQ1の耐圧よりも高くなる。
次に、図9に示されるように、半導体基板SUB1の主面の全面上に(すなわち絶縁膜22,23上を含む領域上に)、例えば多結晶シリコン膜(ドープトポリシリコン膜)24のような導電性材料膜(導体膜、シリコン膜)を形成(堆積)する。この多結晶シリコン膜24は、成膜時または成膜後に不純物を導入して低抵抗の半導体膜(導電性材料膜)とされている。多結晶シリコン膜24の厚み(堆積膜厚)は、例えば180nm程度とすることができる。また、多結晶シリコン膜24は、成膜時にはアモルファスシリコン膜であったものを、成膜後の熱処理により多結晶シリコン膜に変えることもできる。
次に、図10に示されるように、多結晶シリコン膜24をフォトリソグラフィ法およびドライエッチング法を用いてパターニングすることにより、ゲート電極GE1,GE2と抵抗素子PR1(ラダー抵抗12)用のシリコン膜パターンSP1とを形成する。ゲート電極GE1,GE2およびシリコン膜パターンSP1は、それぞれ、パターニングされた多結晶シリコン膜24からなる。
このうち、ゲート電極GE1は、低耐圧MISFET形成領域1Aにおいて、n型ウエルNW1上に絶縁膜23を介して形成される。すなわち、ゲート電極GE1は、低耐圧MISFET形成領域1Aにおいて、n型ウエルNW1の表面の絶縁膜23上に形成される。また、ゲート電極GE2は、高耐圧MISFET形成領域1Cにおいて、半導体基板SUB1上に絶縁膜22bを介して形成される。すなわち、ゲート電極GE2は、高耐圧MISFET形成領域1Cにおいて、半導体基板SUB1の主面の絶縁膜22b上に形成される。また、多結晶シリコン膜パターンSP1は、抵抗素子形成領域1Bにおいて、n型ウエルNW2上に絶縁膜22aを介して形成される。すなわち、シリコン膜パターンSP1は、抵抗素子形成領域1Bにおいて、n型ウエルNW2の表面の絶縁膜22a上に形成される。
また、多結晶シリコン膜24をパターニングするためのドライエッチングの際に、ゲート電極GE1,GE2およびシリコン膜パターンSP1で覆われていない領域の絶縁膜22,23を除去しておけば、後述のコンタクトホールCNTを形成するためのドライエッチングの際に、オーバーエッチングが少なくてすむ。
次に、図11に示されるように、ゲート電極GE1,GE2の側壁上とシリコン膜パターンSP1の側壁上とに、サイドウォールSWを形成する。サイドウォールSWは、例えば、半導体基板SUB1上に酸化シリコン膜または窒化シリコン膜あるいはそれらの積層膜を堆積し、この酸化シリコン膜または窒化シリコン膜あるいはそれらの積層膜をRIE(Reactive Ion Etching)法などにより異方性エッチングすることによって形成することができる。
サイドウォールSWの形成後、低耐圧MISFET形成領域1Aのp型半導体領域SD1と、高耐圧MISFET形成領域1Cのn型半導体領域SD2と、抵抗素子形成領域1Bのn型半導体領域NS1とを、それぞれイオン注入などにより形成する。また、LDD構造とするために、サイドウォールSW形成前にもイオン注入を行なうこともできる。また、高耐圧MISFET形成領域1Cのn型半導体領域SD2と抵抗素子形成領域1Bのn型半導体領域NS1とは、同じイオン注入工程で形成することもでき、これにより製造工程数を低減することができる。
このようにして、低耐圧MISFET形成領域1Aに、電界効果トランジスタとしてpチャネル型のMISFETQ1が形成され、また、高耐圧MISFET形成領域1Cに、電界効果トランジスタとしてnチャネル型のMISFETQ2が形成されて、図11の構造が得られる。
次に、サリサイドプロセスにより、低耐圧MISFET形成領域1Aのp型半導体領域SD1およびゲート電極GE1の表面(上面)と、高耐圧MISFET形成領域1Cのn型半導体領域SD2およびゲート電極GE2の表面(上面)と、抵抗素子形成領域1Bのシリコン膜パターンSP1の表面(上面)の一部(後でプラグPGの底部が接続される領域)とに、金属シリサイド層(図示省略)を形成する。
次に、図12に示されるように、半導体基板SUB1上に絶縁膜31を形成する。すなわち、ゲート電極GE1,GE2およびシリコン膜パターンSP1を覆うように、半導体基板SUB1上に絶縁膜31を形成する。絶縁膜31は、例えば、相対的に薄い窒化シリコン膜とその上の相対的に厚い酸化シリコン膜の積層膜などからなる。絶縁膜31を酸化シリコン膜の単体膜などとすることもできる。絶縁膜31は層間絶縁膜として機能することができる。絶縁膜31の形成後、CMP処理などにより絶縁膜31の上面を平坦化することもできる。
次に、フォトリソグラフィ法を用いて絶縁膜31上に形成したフォトレジスト膜(図示せず)をエッチングマスクとして、絶縁膜31をドライエッチングすることにより、p型半導体領域SD1、n型半導体領域SD2、シリコン膜パターンSP1およびn型半導体領域NS1の上部などにコンタクトホールCNT(後述のコンタクトホールCNT1,CNT2を含む)を形成する。コンタクトホールCNTの底部では、例えば、p型半導体領域SD1、n型半導体領域SD2、シリコン膜パターンSP1およびn型半導体領域NS1の一部などが露出される。
次に、コンタクトホールCNT内にプラグPGを形成する。プラグPGを形成するには、例えば、コンタクトホールCNTの内部を含む絶縁膜31上に導電性バリア膜(例えばチタン膜、窒化チタン膜あるいはそれらの積層膜)を形成した後、タングステン(W)膜などからなる主導体膜を導電性バリア膜上にコンタクトホールCNTを埋めるように形成する。それから、絶縁膜31上の不要な主導体膜および導電性バリア膜をCMP法またはエッチバック法などによって除去することにより、プラグPGを形成することができる。
次に、図13に示されるように、プラグPGが埋め込まれた絶縁膜31上に絶縁膜32を形成し、絶縁膜32に配線溝(開口部)を形成し、絶縁膜32の配線溝(開口部)内に配線M1(後述の配線M1a,M1b,M1cを含む)を形成する。
配線M1を形成するには、例えば、絶縁膜32に配線溝を形成してから、絶縁膜32の配線溝(開口部)の内部を含む絶縁膜32上に導電性バリア膜(例えばチタン膜、窒化チタン膜あるいはそれらの積層膜)を形成した後、銅(Cu)膜などからなる主導体膜を導電性バリア膜上に配線溝を埋めるように形成する。それから、絶縁膜32上の不要な主導体膜および導電性バリア膜をCMP法などによって除去することにより、配線M1を形成することができる。
次に、配線M1が埋め込まれた絶縁膜32上に、絶縁膜33および絶縁膜34を下から順に形成し、絶縁膜34の配線溝と絶縁膜33のスルーホール(後述のスルーホールSHを含む)を形成し、絶縁膜34の配線溝および絶縁膜33のスルーホール内に配線M2(後述の配線M2aを含む)を形成する。
配線M2を形成するには、例えば、絶縁膜34および絶縁膜33に配線溝およびスルーホールを形成してから、絶縁膜34,33の配線溝およびスルーホールの内部を含む絶縁膜34上に導電性バリア膜(例えばチタン膜、窒化チタン膜あるいはそれらの積層膜)を形成した後、銅(Cu)膜などからなる主導体膜を導電性バリア膜上に配線溝およびスルーホールを埋めるように形成する。それから、絶縁膜34上の不要な主導体膜および導電性バリア膜をCMP法などによって除去することにより、配線M2を形成することができる。
配線M2が埋め込まれた絶縁膜34,33上に、更に同様にして絶縁膜および配線が形成されるが、ここではその図示及び説明は省略する。
次に、抵抗素子形成領域1Bに形成されている抵抗素子PR1(ラダー抵抗12)のより具体的な構造について説明する。
図14〜図17は、本実施の形態の半導体装置の要部平面図であり、上記抵抗素子形成領域1Bの同じ領域が示されている。図14〜図17のうち、図14では、シリコン膜パターンSP1、コンタクトホールCNT(図14におけるコンタクトホールCNT1,CNT2)、配線M1(図14における配線M1a,M1b,M1c)および配線M2(図14における配線M2a)の平面レイアウトが示されており、他の構成は図示を省略している。図15では、活性領域AR2(n型ウエルNW2)、シリコン膜パターンSP1およびコンタクトホールCNT(図15におけるコンタクトホールCNT1,CNT2)の平面レイアウトが示されており、他の構成は図示を省略している。図16では、シリコン膜パターンSP1、コンタクトホールCNT(図16におけるコンタクトホールCNT1,CNT2)および配線M1(図16における配線M1a,M1b,M1c)の平面レイアウトが示されており、他の構成は図示を省略しているが、シリコン膜パターンSP1については点線で示してある。図17では、配線M1(図17における配線M1a,M1b,M1c)、スルーホールSH、および配線M2(図17における配線M2a)の平面レイアウトが示されており、他の構成は図示を省略しているが、配線M1(図17における配線M1a,M1b,M1c)については点線で示してある。
また、図18〜図21は、本実施の形態の半導体装置の要部断面図であり、上記抵抗素子形成領域1Bの断面図が示されている。図18〜図21のうち、図18は図14のA−A線の断面に対応し、図19は図14のB−B線の断面に対応し、図20は図14のC−C線の断面に対応し、図21は図14のD−D線の断面に対応する。なお、上記図4に示される抵抗素子形成領域1Bの断面図は、図21にほぼ相当する断面図である。
なお、図14〜図21では、上記ラダー抵抗12を構成する各抵抗素子Raを、方向Yに延在する1本のシリコン膜パターンSP1で構成した場合のレイアウトを例に挙げて説明する。この場合、上記抵抗素子Raが、それぞれ方向Yに延在する1本のシリコン膜パターンSP1で構成され、上記抵抗素子R1〜R8のそれぞれが、直列接続された複数(ここでは8本)のシリコン膜パターンSP1で構成され、ラダー抵抗12は、直列接続された複数(ここでは64本)のシリコン膜パターンSP1で構成される。しかしながら、これに限定されず、例えば、上記ラダー抵抗12を構成する各抵抗素子Raを、直列接続された複数本のシリコン膜パターンSP1で構成することもでき、この場合は、各抵抗素子Raを構成する複数本のシリコン膜パターンSP1毎に配線M2aが接続される。
抵抗素子形成領域1Bにおいては、図14および図15などに示されるように、方向Yに延在する複数(複数本)のシリコン膜パターンSP1が、方向Xに所定の間隔(好ましくは等間隔)で並んでいる。これら複数のシリコン膜パターンSP1は、それぞれ独立したパターンである。ここで、方向Xと方向Yとは、互いに交差する方向であり、好ましくは互いに直交する方向である。
図14〜図16、図18、図20および図21などに示されるように、Y方向に延在する各シリコン膜パターンSP1の両端の上部には、上記コンタクトホールCNTのうちのコンタクトホール(第1コンタクトホール)CNT1が形成されており、このコンタクトホールCNT1に埋め込まれたプラグPGは、上記配線M1のうちの配線M1aに電気的に接続されている。すなわち、各シリコン膜パターンSP1の端部は、コンタクトホールCNT1を埋める導電性のプラグPGを介して、配線M1aに電気的に接続されている。この配線M1aは、方向Yに延在しかつ方向Xに並んだ複数のシリコン膜パターンSP1を直列に接続するための配線であり、方向Xに隣り合う2つのシリコン膜パターンSP1の端部同士をまたぐように方向Xに延在している。
それぞれY方向に延在する複数のシリコン膜パターンSP1は、コンタクトホールCNT1に埋め込まれたプラグPGと配線M1aとを介して、直列に接続されている。接続関係を具体的に説明すると、次のようになっている。
図14〜図16では、10本のシリコン膜パターンSP1が図示されているが、図面の右側から順に1本目のシリコン膜パターンSP1、2本目のシリコン膜パターンSP1、3本目のシリコン膜パターンSP1、・・・、10本目のシリコン膜パターンSP1と称するものとする。
1本目のシリコン膜パターンSP1の端部(図15の上側の端部)と、その端部にX方向に隣り合う2本目のシリコン膜パターンSP1の端部(図15の上側の端部)とが、コンタクトホールCNT1(それら端部上に形成されたコンタクトホールCNT1)に埋め込まれたプラグPGと配線M1aとを介して電気的に接続されている。2本目のシリコン膜パターンSP1の他の端部(図15の下側の端部)と、その端部にX方向に隣り合う3本目のシリコン膜パターンSP1の端部(図15の下側の端部)とが、コンタクトホールCNT1(それら端部上に形成されたコンタクトホールCNT1)に埋め込まれたプラグPGと配線M1aとを介して電気的に接続されている。3本目のシリコン膜パターンSP1の他の端部(図15の上側の端部)と、その端部にX方向に隣り合う4本目のシリコン膜パターンSP1の端部(図15の上側の端部)とが、コンタクトホールCNT1(それら端部上に形成されたコンタクトホールCNT1)に埋め込まれたプラグPGと配線M1aとを介して電気的に接続されている。4本目のシリコン膜パターンSP1の他の端部(図15の下側の端部)と、その端部にX方向に隣り合う5本目のシリコン膜パターンSP1の端部(図15の下側の端部)とが、コンタクトホールCNT1(それら端部上に形成されたコンタクトホールCNT1)に埋め込まれたプラグPGと配線M1aとを介して電気的に接続されている。同様の接続関係が10本目のシリコン膜パターンSP1まで繰り返され、更に図示は省略しているが、11本目以降のシリコン膜パターンSP1においても、同様の接続関係が繰り返されている。
このようにして、それぞれY方向に延在する複数のシリコン膜パターンSP1が、コンタクトホールCNT1に埋め込まれたプラグPGと配線M1aとを介して、直列に接続されて、抵抗素子PR1、すなわち上記ラダー抵抗12が形成されている。すなわち、抵抗素子PR1(ラダー抵抗12)は、それぞれ独立した複数のシリコン膜パターンSP1を、コンタクトホールCNT1に埋め込まれたプラグPGと配線(配線層)M1(具体的には配線M1a)とを介して直列に接続することで、形成されている。
上述したように、ラダー抵抗12が、直列接続された64個の抵抗素子Raで構成されている場合、各抵抗素子Raを方向Yに延在する1本のシリコン膜パターンSP1で形成すれば、ラダー抵抗12(抵抗素子PR1)は、直列接続された64本のシリコン膜パターンSP1で構成されることになる。また、各抵抗素子Raを、直列接続したn本(nは整数)のシリコン膜パターンSP1で形成すれば、ラダー抵抗12(抵抗素子PR1)は、直列接続された64n本のシリコン膜パターンSP1で構成されることになる。
図14および図16に示されるように、配線M1aには、配線M1のうちの配線M1cが連結(一体的に連結)されているものがある。この配線M1cは、上記階調アンプ出力配線14に対応する配線であり、階調アンプAMP1〜AMP9のいずれかに電気的に接続されている。上記ラダー抵抗12の各抵抗素子R1〜R8を構成する複数のシリコン膜パターンSP1毎に、配線M1cが接続されている。例えば、各抵抗素子R1〜R8が、直列接続された8本のシリコン膜パターンSP1で構成されている場合は、8本のシリコン膜パターンSP1毎に、配線M1cが接続されている。配線M1cから配線M1aおよびコンタクトホールCNT1に埋め込まれたプラグPGを介して、上記ラダー抵抗12(すなわち直列接続された複数のシリコン膜パターンSP1)に上記階調アンプAMP1〜AMP9の出力電圧が印加される。
図14、図17〜図20に示されるように、配線M2のうちの配線M2aが、スルーホールSH内のプラグ部分を介して、配線M1aに電気的に接続されている。この配線M2aは、上記階調電圧配線13に対応する配線である。配線M2aは、配線M1aおよびコンタクトホールCNT1に埋め込まれたプラグPGを介して、シリコン膜パターンSP1に電気的に接続されている。各配線M2aは、方向Yに延在している。
配線M2aは、上記抵抗素子Raを構成する本数のシリコン膜パターンSP1毎に設けられている。例えば、図14〜図21のように、上記ラダー抵抗12を構成する各抵抗素子Raを、方向Yに延在する1本のシリコン膜パターンSP1で形成した場合は、1本のシリコン膜パターンSP1毎に配線M2aが設けられて接続される。また、上記ラダー抵抗12を構成する各抵抗素子Raを、直列接続したn本(nは整数)のシリコン膜パターンSP1で形成した場合は、直列接続したn本(nは整数)のシリコン膜パターンSP1毎に配線M2aが設けられて接続される。
また、図15には、抵抗素子形成領域1Bに設けられた活性領域AR2が示されている。活性領域AR2は、素子分離領域21で規定された領域であり、周囲を素子分離領域21で囲まれている。すなわち、活性領域AR2は、素子分離領域21が形成されておらず、かつ素子分離領域21で囲まれた領域である。
活性領域AR2には、活性領域AR2のほぼ全体にわたってn型ウエルNW2が形成されている。従って、図15において、活性領域AR2を示す実線で囲まれた領域にn型ウエルNW2が形成されている。n型ウエルNW2は、上記ラダー抵抗12を構成する直列接続された複数のシリコン膜パターンSP1を平面的に含むように形成されている。このため、上記ラダー抵抗12を構成する直列接続された複数のシリコン膜パターンSP1の下方には、素子分離領域21は配置されておらず、n型ウエルNW2上に、絶縁膜22aを介して、上記ラダー抵抗12を構成する直列接続された複数のシリコン膜パターンSP1が配置(形成)されている。
上記図4および図18〜図21に示されるように、シリコン膜パターンSP1およびその側壁上のサイドウォールSWで覆われていない領域において、n型ウエルNW2(の表層部分)に、n型ウエルNW2と同じ導電型であるn型半導体領域(第2半導体領域)NS1が形成されている。図14〜図16および図19に示されるように、n型半導体領域NS1の上部に、上記コンタクトホールCNTのうちのコンタクトホール(第2コンタクトホール)CNT2が形成されている。すなわち、n型半導体領域NS1は、n型ウエルNW2に平面的に内包されるように形成され、コンタクトホールCNT2は、n型ウエルNW2に平面的に内包されかつn型半導体領域NS1に平面的に内包されるように配置されている。そして、配線M1のうちの配線(第1配線)M1bが、このコンタクトホールCNT2に埋め込まれた導電性のプラグPGを介して、n型半導体領域NS1に電気的に接続されている。n型半導体領域NS1とn型ウエルNW2とは同じ導電型なので、互いに電気的に接続されている。従って、配線M1bは、コンタクトホールCNT2に埋め込まれたプラグPGを介して、n型半導体領域NS1およびn型ウエルNW2に電気的に接続されている。
配線M1bは、n型半導体領域NS1およびn型ウエルNW2に固定電位(固定電圧)Vを供給するための配線であり、配線M1bから、コンタクトホールCNT2に埋め込まれたプラグPGを介して、n型半導体領域NS1およびn型ウエルNW2に固定電位Vが供給される。
また、図14〜図16では、n型ウエルNW2に平面的に内包される位置に、1つのコンタクトホールCNT2が配置されているが、n型ウエルNW2に平面的に内包される位置に、複数のコンタクトホールCNT2を配置することもできる。この場合、複数のコンタクトホールCNT2を埋める複数のプラグPGと電気的に接続されるように、配線M1bを形成すればよい。
また、図14〜図16のように、複数のシリコン膜パターンSP1の間以外の領域にコンタクトホールCNT2を配置しており、これにより、方向Yに延在しかつ方向Xに並んだ複数のシリコン膜パターンSP1の間隔を狭めて、ラダー抵抗12を形成するのに必要な面積を縮小することができる。他の形態として、方向Xに並んだ複数のシリコン膜パターンSP1の間にコンタクトホールCNT2を設けることもできる。
次に、本実施の形態の効果について、より詳細に説明する。
図22は、本発明者が検討した比較例の半導体装置の製造工程中の要部断面図であり、本実施の形態の上記図10に対応するものである。
図22の比較例では、本実施の形態とは異なり、抵抗素子形成領域1B全体に素子分離領域21を形成し、素子分離領域21上に抵抗素子PR1(シリコン膜パターンSP1)を形成している。この比較例では、抵抗素子形成領域1B全体に素子分離領域21を形成しているため、上記n型ウエルNW2およびn型半導体領域NS1は形成されていない。
しかしながら、図22の比較例のように、素子分離領域21上に抵抗素子PR1(シリコン膜パターンSP1)を形成した場合、次のような問題が生じる可能性があることが、本発明者の検討により分かった。図23および図24は、図22の比較例の半導体装置で生じ得る課題を説明するための説明図であり、比較例の半導体装置の製造工程中の要部断面図が示されており、それぞれ本実施の形態の上記図5および図10に対応するものである。
図23に示されるように、STI法で素子分離領域21を形成するが、比較例では、抵抗素子形成領域1B全体に素子分離領域21を形成する。しかしながら、半導体装置の製造工程に異物が混入して半導体基板SUB1の主面に異物101が付着してしまう可能性がある。この異物101が除去されず、半導体基板SUB1の主面に異物101が付着したままの状態で素子分離溝21aを形成した場合、素子分離溝21aを形成するためのドライエッチング工程で、異物101がエッチングマスクとして機能し、異物101の下部で素子分離溝21aが形成されない。このため、図23に示されるように、異物101の下部以外では素子分離領域21が形成されるが、本来、素子分離領域21が形成されるべき領域である異物101の下部の領域102には、素子分離領域21が形成されなくなる。すなわち、異物101の下部の領域102は、本来素子分離領域21が形成されるべき領域であるが、異物101が存在していたために素子分離領域21が形成されなかった領域となる。異物102は微小であるので、素子分離領域21が形成されない領域102は針状構造(針状形状)を有している。なお、異物101は、素子分離溝21a形成時には存在するが、それ以降には除去されて素子分離領域21が完成した段階(図23の段階)では存在しないはずであるが、理解を簡単にするために、素子分離領域21が完成した段階である図23において、異物101を模式的に示してある。
その後、n型ウエルNW1,NW3、絶縁膜22a,22b、絶縁膜23、ゲート電極GE1,GE2およびシリコン膜パターンSP1を形成することで、上記図22に相当する図24の構造が得られる。
比較例の場合、本来であれば、図22のように、抵抗素子形成領域1B全体に素子分離領域21が形成され、この素子分離領域21上にシリコン膜パターンSP1が形成されるはずである。シリコン膜パターンSP1の全領域の下に素子分離領域21が存在すれば、シリコン膜パターンSP1は素子分離領域21によって半導体基板SUB1から絶縁されるので、シリコン膜パターンSP1の耐圧は高い。
しかしながら、図23のように、領域102に素子分離領域21が形成されていないと、図24に示されるように、シリコン膜パターンSP1の下部に、素子分離領域21が形成されていない領域102が位置する可能性がある。比較例では、抵抗素子形成領域1B全体に素子分離領域21を形成したため、上記n型ウエルNW2が形成されておらず、領域102は、基板電位(半導体基板SUB1の電位)となっている。このため、基板電位とシリコン膜パターンSP1との電位差が大きくなると、抵抗素子PR1を構成するシリコン膜パターンSP1と領域102との間で絶縁破壊を生じる可能性がある。例えば、基板電位が−10Vで、抵抗素子PR1の両端に0Vと6Vをそれぞれ印加した場合、基板電位とシリコン膜パターンSP1との電位差は、最大で16Vとなり(抵抗素子PR1において6Vを印加した領域近傍で16Vとなる)、この電位差が高い領域に上記領域102が存在すると、そこで絶縁破壊(絶縁膜22aの破壊)を生じやすい。領域102は針状構造(針状形状)を有しているため、電界が集中しやすく、更に絶縁破壊を生じやすくなる。
それに対して、本実施の形態では、シリコン膜パターンSP1(抵抗素子PR1)の下部には、素子分離領域21を形成していない。そして、素子分離領域21で規定された半導体基板SUB1の活性領域AR2にn型ウエルNW2を形成し、このn型ウエルNW2上に絶縁膜22aを介してシリコン膜パターンSP1(抵抗素子PR1)を形成している。すなわち、シリコン膜パターンSP1(抵抗素子PR1)の全領域の下方には、n型ウエルNW2が存在している。更に、本実施の形態では、配線M1bから、コンタクトホールCNT2に埋め込まれたプラグPGおよびn型半導体領域NS1を介して、n型ウエルNW2に固定電位Vを供給している。このため、n型ウエルNW2は、固定電位Vに接続され、n型ウエルNW2の電位(電圧)が固定電位(固定電圧)Vに固定されている。n型ウエルNW2は、p型の半導体基板SUB1とは逆導電型であるため、半導体基板SUB1から電気的に分離されており、基板電位(半導体基板SUB1の電位)の値にかかわらず、n型ウエルNW2の電位(電圧)を固定電位Vに固定することができる。
抵抗素子PR1は、上記ラダー抵抗12であり、その両端にそれぞれ電位(電圧)V(第1電位)と電位(電圧)V(第2電位)とが印加される。すなわち、抵抗素子PR1(ラダー抵抗12)を構成する、直列接続された複数のシリコン膜パターンSP1の両端に、それぞれ電位(電圧)Vと電位(電圧)Vとが印加される。ここで、電位Vは、上記階調アンプAMP1によりラダー抵抗12の一方の端部に印加される電位(電圧)であり、電位Vは、上記階調アンプAMP9によりラダー抵抗12の他方の端部に印加される電位(電圧)であり、電位(電圧)Vは電位(電圧)Vよりも高い(すなわちV>V)。電位Vは例えばグランド電位(グランド電圧)であり(V=0V)、電位Vは電源電位(電源電圧)、例えば6Vである(V=6V)。
抵抗素子PR1(ラダー抵抗12)に電圧を印加した際に、n型ウエルNW2の電位が変動してしまうと、n型ウエルNW2の電位の変動に伴いn型ウエルNW2とシリコン膜パターンSP1との電位差が大きくなって、抵抗素子PR1(ラダー抵抗12)を構成するシリコン膜パターンSP1とn型ウエルNW2との間で絶縁破壊(絶縁膜22aの破壊)を生じる可能性がある。
本実施の形態では、n型ウエルNW2を固定電位Vに接続することで、抵抗素子PR1(ラダー抵抗12)に電圧を印加した際に、n型ウエルNW2の電位(電圧)が変動するのを防止でき、抵抗素子PR1(ラダー抵抗12)を構成するシリコン膜パターンSP1とn型ウエルNW2との間で絶縁破壊(絶縁膜22aの破壊)を生じるのを抑制または防止することができる。これにより、半導体装置の信頼性を向上させることができる。
但し、抵抗素子PR1(ラダー抵抗12)を構成するシリコン膜パターンSP1とn型ウエルNW2との間での絶縁破壊の防止効果は、n型ウエルNW2を接続する固定電位Vをどのような電位とするかに大きく依存する。このため、n型ウエルNW2を固定電位(固定電圧)Vに接続するだけでなく、この固定電位(固定電圧)Vを以下で説明するような電位(電圧)とすることが好ましい。
まず、固定電位Vの第1の条件として、n型ウエルNW2を接続する固定電位(固定電圧)Vは、抵抗素子PR1(ラダー抵抗12)の両端にそれぞれ印加される電位(電圧)Vおよび電位(電圧)Vの間の電位(電圧)とすることが好ましい。すなわち、n型ウエルNW2を接続する固定電位Vは、電位(電圧)V以上で、電位V以下とする(V≦V≦V)ことが好ましい。ここで、電位(電圧)Vおよび電位(電圧)Vの間の電位(電圧)と言うときは、電位(電圧)Vに等しい電位(電圧)と電位(電圧)Vに等しい電位(電圧)も含むものとする。
抵抗素子PR1(ラダー抵抗12)の両端にそれぞれ電位Vおよび電位Vを印加すると、抵抗素子PR1(ラダー抵抗12)を構成するシリコン膜パターンSP1(直列接続された複数のシリコン膜パターンSP1)は、位置によって電位Vと電位Vの間の電位となる。もし、上記第1の条件を低電位(低電圧)側に外れて、n型ウエルNW2を接続する固定電位Vを電位Vよりも低電位とした場合(すなわちV<Vとした場合)、電位Vが接続された領域近傍でのシリコン膜パターンSP1とn型ウエルNW2との電位差は、ほぼV−Vとなって、V−Vよりも大きくなる。また、もし、上記第1の条件を高電位(高電圧)側に外れて、n型ウエルNW2を接続する固定電位Vを電位Vよりも高電位とした場合(すなわちV>Vとした場合)、電位Vが接続された領域近傍でのシリコン膜パターンSP1とn型ウエルNW2との電位差は、V−Vとなって、V−Vよりも大きくなる。このように、上記第1の条件を外れると、シリコン膜パターンSP1とn型ウエルNW2との電位差が、V−Vよりも大きくなる箇所が生じてしまい、この箇所で、絶縁破壊が生じやすくなる。
それに対して、上記第1の条件を満たすように、n型ウエルNW2を接続する固定電位Vを、電位Vおよび電位Vの間の電位(電圧)とする、すなわち、電位V以上で電位V以下(V≦V≦V)とする。そうすれば、抵抗素子PR1(ラダー抵抗12)を構成するシリコン膜パターンSP1(直列接続された複数のシリコン膜パターンSP1)のいずれの位置においても、シリコン膜パターンSP1とn型ウエルNW2との電位差をV−V以下とすることができる。これにより、n型ウエルNW2とシリコン膜パターンSP1との電位差を抑制でき、抵抗素子PR1(ラダー抵抗12)を構成するシリコン膜パターンSP1とn型ウエルNW2との間で絶縁破壊(絶縁膜22aの破壊)が生じるのを、的確に防止することができる。従って、半導体装置の信頼性を的確に向上させることができる。
固定電位Vの第2の条件として、n型ウエルNW2を接続する固定電位(固定電圧)Vを、電位(電圧)Vに等しい電位(電圧)か、あるいは電位(電圧)Vに等しい電位(電圧)とする。この第2の条件は、上記第1の条件も満たしている。第2の条件を満たすようにすれば、上記第1の条件で説明した効果に加えて、更に以下のような効果を得られる。
電位Vおよび電位Vは、抵抗素子PR1(ラダー抵抗12)の両端に印加される電位(電圧)であり、抵抗素子PR1(ラダー抵抗12)の一方の端部に電位Vが印加され、抵抗素子PR1(ラダー抵抗12)の他方の端部に電位Vが印加される。このため、n型ウエルNW2を固定電位Vに接続するかどうかにかかわらず、電位Vおよび電位Vは、抵抗素子PR1(ラダー抵抗12)に印加するために生成されている電位(電圧)である。例えば、電位Vはグランド電位(グランド電圧)であり、電位Vは電源電位(電源電圧)である。従って、上記第2の条件を満たすように、固定電位Vを電位Vまたは電位Vに等しい電位(電圧)とすれば、改めて固定電位Vを生成する必要が無く、半導体チップCP1内に固定電位Vを生成する回路を別途形成する必要が無い。このため、半導体チップCP1の回路構成を単純化することができ、また、半導体チップCP1の面積を縮小することができる。
固定電位Vの第3の条件として、n型ウエルNW2を接続する固定電位(固定電圧)Vを、電位(電圧)Vに等しい電位(電圧)とする。この第3の条件は、上記第1の条件および上記第2の条件も満たしている。第3の条件を満たすようにすれば、上記第1の条件および第2の条件で説明した効果に加えて、更に以下のような効果を得られる。
n型ウエルNW2を接続する固定電位Vを、電位Vに等しい電位(電圧)とした場合、次のような利点がある。基板電位(半導体基板SUB1の電位)は、負電位、例えば−10Vとされている。この基板電位は、ノイズなどの影響により変動しやすく、基板電位が変動すると、その影響でn型ウエルNW2の電位も変動する可能性がある。n型ウエルNW2の電位が変動すると、n型ウエルNW2とシリコン膜パターンSP1との電位差が増大する可能性があり、電位差の増大は絶縁破壊を生じやすくするため、n型ウエルNW2の電位の変動は、できるだけ抑制することが好ましい。基板電位が負電位であれば、n型ウエルNW2を接続する固定電位Vを高い電位とした方が、基板電位が変動してもn型ウエルNW2の電位は変動しにくくなる。このため、上記第3の条件のように、n型ウエルNW2を接続する固定電位Vを、電位Vよりも高電位である電位Vとすることで、ノイズなどにより基板電位が変動してもn型ウエルNW2の電位が変動するのを抑制することができる。これにより、n型ウエルNW2の電位を固定電位Vに安定させることができ、シリコン膜パターンSP1とn型ウエルNW2との間で絶縁破壊が生じるのを、より的確に防止することができる。従って、半導体装置の信頼性を、より的確に向上させることができる。また、n型ウエルNW2を接続する固定電位Vを、電位Vに等しい電位(電圧)とした場合、n型ウエルNW2を、MISFETを形成するためのn型ウエルとつなげて共用化することもできるため、半導体装置の小型化(小面積化)に有利となる。
固定電位Vの第4の条件として、n型ウエルNW2を接続する固定電位(固定電圧)Vを、電位(電圧)Vと電位(電圧)Vとの中間の電位(電圧)とする(すなわちV=(V+V)/2)。この第4の条件は、上記第1の条件は満たすが、上記第2の条件は満たしていない。第4の条件は、上記第2の条件を満たしていないため、半導体チップCP1内に固定電位Vを生成する回路を形成する必要があるが、その代わりに、次のような効果(利点)を得られる。
すなわち、上記第4の条件のように、固定電位Vを、電位Vと電位Vとの中間の電位(電圧)とした場合(すなわちV=(V+V)/2の場合)、抵抗素子PR1(ラダー抵抗12)を構成するシリコン膜パターンSP1とn型ウエルNW2との間の電位差を最小にすることができる。これにより、半導体装置の信頼性を、最も向上させることができる。
具体的に説明すると、固定電位Vを、電位Vと電位Vとの中間の電位とした場合、すなわちV=(V+V)/2とした場合、電位Vが接続された領域近傍でのシリコン膜パターンSP1とn型ウエルNW2との電位差は、(V−V)/2となり、電位Vが接続された領域近傍でのシリコン膜パターンSP1とn型ウエルNW2との電位差は、(V−V)/2となる。そして、電位Vが接続された領域と電位Vが接続された領域の間の領域でのシリコン膜パターンSP1とn型ウエルNW2との電位差は、(V−V)/2よりも小さくなる。このため、上記第4の条件のように、固定電位Vを、電位Vと電位Vとの中間の電位(すなわちV=(V+V)/2)とした場合には、抵抗素子PR1(ラダー抵抗12)を構成するシリコン膜パターンSP1(直列接続された複数のシリコン膜パターンSP1)のいずれの位置においても、シリコン膜パターンSP1とn型ウエルNW2との電位差を(V−V)/2以下とすることができ、電位差を最小にすることができる。これにより、抵抗素子PR1(ラダー抵抗12)を構成するシリコン膜パターンSP1とn型ウエルNW2との間で絶縁破壊(絶縁膜22aの破壊)が生じるのを、更に的確に防止することができる。これにより、半導体装置の信頼性を、最も向上させることができる。
このように、本実施の形態では、抵抗素子PR1(ラダー抵抗12)を構成するシリコン膜パターンSP1をn型ウエルNW2上に絶縁膜22aを介して形成し、n型ウエルNW2を固定電位Vに接続し、更にこの固定電位Vを上述のような電位(電圧)に制御することで、上述したような種々の効果を得ることができる。
また、本実施の形態は、基板電位(半導体基板SUB1の電位)が電位(電圧)Vよりも低いか、あるいは電位(電圧)Vよりも高い場合に適用すれば、効果が大きい。基板電位が電位V以上で電位V以下の範囲内にあれば、n型ウエルNW2を設けない場合であっても、半導体基板SUB1とシリコン膜パターンSP1との電位差をV−V以下とし得る。しかしながら、基板電位(半導体基板SUB1の電位)が電位Vよりも低いか、あるいは電位Vよりも高い場合には、もしも固定電位Vに接続したn型ウエルNW2を設けなければ、半導体基板SUB1とシリコン膜パターンSP1との電位差がV−Vよりも大きくなって、シリコン膜パターンSP1と半導体基板SUB1との間で絶縁破壊(絶縁膜22aの破壊)を生じやすくなる。例えば、基板電位が−10Vで、電位Vが0Vで電位Vが6Vの場合、もしも固定電位Vに接続したn型ウエルNW2を設けなければ、絶縁膜22aを介在して対向する半導体基板SUB1とシリコン膜パターンSP1との間の電位差が最大で16Vの高電圧となってしまう。本実施の形態では、基板電位(半導体基板SUB1の電位)が電位Vよりも低いか、あるいは電位Vよりも高くても、固定電位Vに接続したn型ウエルNW2を設けることで、シリコン膜パターンSP1とn型ウエルNW2との電位差をV−V以下とすることができ、シリコン膜パターンSP1とn型ウエルNW2との間で絶縁破壊(絶縁膜22aの破壊)が生じるのを防止できる。このため、基板電位(半導体基板SUB1の電位)が電位(電圧)Vよりも低いか、あるいは電位(電圧)Vよりも高い場合に本実施の形態を適用すれば、効果が大きい。なお、基板電位(半導体基板SUB1の電位)は、電位Vよりも高電位(高電圧)とはせずに、電位Vよりも低電位(低電圧)とされているのが、一般的である。
また、本実施の形態では、同じ半導体基板SUB1にMISFET(第1MISFET)Q2と抵抗素子PR1(ラダー抵抗12)を形成し、抵抗素子PR1(ラダー抵抗12)を構成するシリコン膜パターンSP1とn型ウエルNW2とを絶縁する絶縁膜22aを、MISFETQ2のゲート絶縁膜(すなわち絶縁膜22b)と同層の絶縁膜(ここでは絶縁膜22)で形成している。これにより、シリコン膜パターンSP1とn型ウエルNW2とを絶縁する絶縁膜22aを、MISFETQ2のゲート絶縁膜(すなわち絶縁膜22b)と同工程で形成できるので、半導体装置の製造工程数を低減できる。
また、本実施の形態では、同じ半導体基板SUB1にMISFETQ2と抵抗素子PR1(ラダー抵抗12)を形成し、MISFETQ2のゲート電極GE2と同層の導体膜(ここでは多結晶シリコン膜24)で、抵抗素子PR1(ラダー抵抗12)を構成するシリコン膜パターンSP1を形成している。これにより、シリコン膜パターンSP1をゲート電極GE2と同工程で形成できるので、半導体装置の製造工程数を低減できる。
また、本実施の形態では、同じ半導体基板SUB1に低耐圧のMISFETQ1と高耐圧のMISFETQ2とを形成し、高耐圧のMISFETQ2のゲート絶縁膜(すなわち絶縁膜22b)と同層の絶縁膜22aで、シリコン膜パターンSP1とn型ウエルNW2とを絶縁している。低耐圧のMISFETQ1のゲート絶縁膜(すなわち絶縁膜23)よりも厚い高耐圧のMISFETQ2のゲート絶縁膜(すなわち絶縁膜22b)と同層の絶縁膜22aをシリコン膜パターンSP1とn型ウエルNW2との間に介在させることで、工程数を増加することなく、シリコン膜パターンSP1とn型ウエルNW2とを絶縁する絶縁膜22aの厚みを厚くすることができ、絶縁膜22aの耐圧を高めることができる。これにより、シリコン膜パターンSP1とn型ウエルNW2との間で絶縁破壊が生じるのを抑制することができ、半導体装置の信頼性を向上できるとともに、半導体装置の製造工程数を低減して、半導体装置の製造コストを低減できる。
また、本実施の形態では、半導体基板SUB1に不純物を導入して形成した半導体領域(不純物拡散領域)ではなく、半導体基板SUB1の主面上に(絶縁膜22aを介して)形成したシリコン膜パターンSP1(より具体的には多結晶シリコン膜パターン)により、抵抗素子PR1(ラダー抵抗12)を形成している。半導体基板SUB1に不純物を導入して形成した半導体領域(不純物拡散領域)により抵抗素子を形成した場合に比べて、本実施の形態のように半導体基板SUB1の主面上に形成したシリコン膜パターンSP1(多結晶シリコン膜パターン)により抵抗素子形成した方が、抵抗率を制御しやすく、形成した抵抗素子のばらつきを低減することができる。
また、本実施の形態では、シリコン膜パターンSP1で形成した抵抗素子PR1として、ラダー抵抗12を適用している。ラダー抵抗は、複数の抵抗素子が直列に接続されたものであり、必要なシリコン膜パターンSP1の総延長距離がかなり長く、総面積もかなり大きくなる。LCDドライバ用の半導体チップに形成するラダー抵抗12の場合には、直列接続する抵抗素子の数が多いため、特に顕著である。このため、単純なポリシリコン抵抗素子に比べて、ラダー抵抗(特にLCDドライバ用の半導体チップに形成したラダー抵抗12)の方が、上述したような絶縁破壊の発生確率は格段に高くなる。本実施の形態では、上述のように、シリコン膜パターンSP1とn型ウエルNW2との間で絶縁破壊が生じるのを防止できるため、シリコン膜パターンSP1で形成した抵抗素子PR1がラダー抵抗である場合、特にLCDドライバ用の半導体チップに形成するラダー抵抗12である場合に、本実施の形態を適用すれば、その効果は極めて大きい。
また、ラダー抵抗12は、電圧印加時にラダー抵抗12の両端に印加する電位(電圧)V,Vが変わらないため、n型ウエルNW2に接続(供給)する固定電位Vを変更する必要がない。このため、半導体チップCP1の回路構成を単純化することができる。
また、半導体装置(半導体チップCP1)の動作時には、n型ウエルNW2に常に固定電位Vを供給(接続)していることが好ましいが、少なくとも、抵抗素子PR1(ラダー抵抗12)の両端にそれぞれ電位(電圧)Vおよび電位(電圧)Vが印加されている間は、n型ウエルNW2に固定電位Vを供給(接続)していることが必要である。これにより、抵抗素子PR1(ラダー抵抗12)への電圧印加時には、n型ウエルNW2の電位は必ず固定電位Vとなっているため、上記絶縁破壊の防止効果を確実に得ることができ、半導体装置の信頼性を確実に向上させることができる。
以上、本発明者によってなされた発明をその実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることは言うまでもない。
本発明は、容量素子を有する半導体装置に適用して有効である。
本発明の一実施の形態の半導体装置を構成する半導体チップの平面レイアウト図である。 図1の半導体チップにおける階調生成回路部および階調ラダー抵抗部を模式的に示す回路ブロック図である。 図1の半導体チップにおける階調ラダー抵抗部に形成されたラダー抵抗の回路図である。 本発明の一実施の形態の半導体装置の要部断面図である。 本発明の一実施の形態の半導体装置の製造工程中の要部断面図である。 図5に続く半導体装置の製造工程中における要部断面図である。 図6に続く半導体装置の製造工程中における要部断面図である。 図7に続く半導体装置の製造工程中における要部断面図である。 図8に続く半導体装置の製造工程中における要部断面図である。 図9に続く半導体装置の製造工程中における要部断面図である。 図10に続く半導体装置の製造工程中における要部断面図である。 図11に続く半導体装置の製造工程中における要部断面図である。 図12に続く半導体装置の製造工程中における要部断面図である。 本発明の一実施の形態の半導体装置の要部平面図である。 本発明の一実施の形態の半導体装置の要部平面図である。 本発明の一実施の形態の半導体装置の要部平面図である。 本発明の一実施の形態の半導体装置の要部平面図である。 本発明の一実施の形態の半導体装置の要部断面図である。 本発明の一実施の形態の半導体装置の要部断面図である。 本発明の一実施の形態の半導体装置の要部断面図である。 本発明の一実施の形態の半導体装置の要部断面図である。 本発明者が検討した比較例の半導体装置の製造工程中の要部断面図である。 図22の比較例の半導体装置の課題を説明するための説明図である。 図22の比較例の半導体装置の課題を説明するための説明図である。
符号の説明
1A 低耐圧MISFET形成領域
1B 抵抗素子形成領域
1C 高耐圧MISFET形成領域
2 入力端子部
3 ゲート出力端子部
4 ソース出力端子部
5 ゲートドライバ回路部
6 ソースドライバ回路部
7 RAM部
8 アナログ回路部
9 ロジック回路部
10 階調生成回路部
10a 階調選択回路
11 階調ラダー抵抗部
12 ラダー抵抗
13 階調電圧配線
14 階調アンプ出力配線
21 素子分離領域
21a 素子分離溝
22,22a,22b,23 絶縁膜
24 多結晶シリコン膜
31,32,33,34 絶縁膜
101 異物
102 領域
AMP1〜AMP9 階調アンプ
AR1,AR2,AR3 活性領域
CNT,CNT1,CNT2 コンタクトホール
CP1 半導体チップ
GE1,GE2 ゲート電極
M1,M1a,M1b,M1c,M2,M2a 配線
NS1 n型半導体領域
NW1,NW2,NW3 n型ウエル
Q1,Q2 MISFET
R1〜R8,Ra 抵抗素子
PG プラグ
PR1 抵抗素子
SD1 p型半導体領域
SD2 n型半導体領域
SH スルーホール
SP1 シリコン膜パターン
SUB1 半導体基板
SW サイドウォール
,V 電位
固定電位

Claims (18)

  1. 半導体基板と、
    前記半導体基板の主面に形成された素子分離領域と、
    前記素子分離領域で規定された前記半導体基板の第1活性領域に形成された第1半導体領域と、
    前記第1半導体領域上に第1絶縁膜を介して形成された第1導体膜パターンからなる第1抵抗素子と、
    を有し、
    前記第1半導体領域には固定電位が接続されることを特徴とする半導体装置。
  2. 請求項1記載の半導体装置において、
    前記素子分離領域は、前記半導体基板の主面に形成された溝に埋め込まれた絶縁体からなることを特徴とする半導体装置。
  3. 請求項2記載の半導体装置において、
    前記半導体基板の第2活性領域に形成された第1MISFETを更に有し、
    前記第1絶縁膜は、前記第1MISFETのゲート絶縁膜と同層の絶縁膜により形成されていることを特徴とする半導体装置。
  4. 請求項3記載の半導体装置において、
    前記第1導体膜パターンは、多結晶シリコンからなることを特徴とする半導体装置。
  5. 請求項4記載の半導体装置において、
    前記固定電位は、前記第1抵抗素子の両端にそれぞれ印加される第1電位および第2電位の間の電位であることを特徴とする半導体装置。
  6. 請求項5記載の半導体装置において、
    前記第2電位は前記第1電位よりも高電位であり、
    前記固定電位は、前記第1電位以上で、前記第2電位以下であることを特徴とする半導体装置。
  7. 請求項6記載の半導体装置において、
    前記半導体基板の基板電位は、前記第1電位よりも低いか、あるいは前記第2電位よりも高いことを特徴とする半導体装置。
  8. 請求項7記載の半導体装置において、
    前記第1電位は、グランド電位であることを特徴とする半導体装置。
  9. 請求項8記載の半導体装置において、
    前記第1抵抗素子の両端にそれぞれ前記第1電位および前記第2電位が印加されている間は、前記第1半導体領域には前記固定電位が供給されていることを特徴とする半導体装置。
  10. 請求項9記載の半導体装置において、
    前記第1抵抗素子は、複数の抵抗素子が直列に接続されたラダー抵抗であり、前記ラダー抵抗の両端にそれぞれ前記第1電位および前記第2電位が印加されることを特徴とする半導体装置。
  11. 請求項10記載の半導体装置において、
    前記半導体基板上に、前記第1導体膜パターンを覆うように形成された第2絶縁膜と、
    前記第2絶縁膜上に形成された配線層と、
    を更に有し、
    前記第1導体膜パターンは、それぞれ独立した複数のパターンにより形成されており、
    前記第1抵抗素子は、前記複数のパターンを前記配線層を介して直列に接続することで形成されていることを特徴とする半導体装置。
  12. 請求項11記載の半導体装置において、
    前記複数のパターンの上部において、前記第2絶縁膜に複数の第1コンタクトホールが形成されており、
    前記複数のパターンは、前記複数の第1コンタクトホール内を埋める導電性プラグを介して、前記配線層に電気的に接続されていることを特徴とする半導体装置。
  13. 請求項12記載の半導体装置において、
    前記固定電位は、前記第1電位または前記第2電位と等しい電位であることを特徴とする半導体装置。
  14. 請求項13記載の半導体装置において、
    前記固定電位は、前記第2電位と等しい電位であることを特徴とする半導体装置。
  15. 請求項14記載の半導体装置において、
    前記第1導体膜パターンで覆われていない領域の前記第1半導体領域に、前記第1半導体領域と同じ導電型の第2半導体領域が形成されており、
    前記第2半導体領域の上部において、前記第2絶縁膜に第2コンタクトホールが形成されており、
    前記第2半導体領域は、前記第2コンタクトホール内を埋める導電性プラグを介して、前記配線層のうちの第1配線に電気的に接続され、
    前記第1配線から前記第1半導体領域に前記固定電位が供給されることを特徴とする半導体装置。
  16. 請求項15記載の半導体装置において、
    前記半導体基板の第3活性領域に形成された第2MISFETを更に有し、
    前記第1MISFETは、第1の電源電圧で動作し、
    前記第2MISFETは、前記第1の電源電圧よりも低い第2の電源電圧で動作し、
    前記第1MISFETのゲート絶縁膜は、前記第2MISFETのゲート絶縁膜よりも厚いことを特徴とする半導体装置。
  17. 請求項16記載の半導体装置において、
    前記第1導体膜パターンは、前記第1MISFETのゲート電極と同層の導体膜からなることを特徴とする半導体装置。
  18. 請求項7記載の半導体装置において、
    前記固定電位は、前記第2電位と前記第1電位との中間の電位であることを特徴とする半導体装置。
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