以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
〔第1の実施の形態〕
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る画像形成装置の構成を示す構成図である。尚、図1に示す構成は、本発明の露光ユニット、補正ユニット、制御ユニット、検知ユニット、管理ユニット、画像読取ユニット、付加ユニットを実現するための一例である。
図1において、画像形成装置は、画像形成ユニットを備えている。画像形成ユニットは、像担持体であるところの感光体1、一次帯電器2、露光部3、電位センサ4、現像器5、転写器7、分離帯電器8、クリーニング部9、画像形成前露光部10、感光体ホームポジションセンサ11(検知ユニット)を備えている。
また、画像形成装置は、本体制御部101(補正ユニット、制御ユニット)、画像読取部102(画像読取ユニット)、画像処理部103、操作部104、感光体電位特性のムラデータメモリ105、一次電流発生部106、レーザ駆動回路107を備えている。また、画像形成装置は、電位制御部108、現像バイアス発生部109、転写電流発生部110、感光体位相管理部111、偽造防止地紋生成部112(付加ユニット)、搬送用レジストレーションユニット6、搬送部12、定着器13を備えている。
感光体1は、表面に静電潜像が形成される円筒状の部材であり、DCモータ(不図示)を含む機構により回転軸1aを介して回転駆動される。感光体1の周囲には、時計回りに、上記の一次帯電器2〜画像形成前露光部10が配置されている。一次帯電器2は、一次電流発生部106で発生した一次電流により感光体1を帯電する。露光部3は、感光体1の主走査方向(感光体1の回転軸1aに平行な方向)に沿って平行に配置されており、画像読取部102で原稿から読み取られた画像に応じて、レーザ駆動回路107の駆動により感光体1を露光する。
電位センサ4は、感光体1の電位を測定するものであり、感光体1の主走査方向に移動可能に構成されている。現像器5は、感光体1上の静電潜像をトナーにより現像することでトナー像(可視像)を形成する。転写器7は、感光体1に形成されたトナー像を紙等の転写材に転写する。分離帯電器8は、感光体1から転写材を分離させる。感光体ホームポジションセンサ11は、感光体1に装備されており、感光体1のホームポジション(基準位置)を検知する(感光体1の回転の位相を検知する)。クリーニング部9は、画像形成に伴い感光体1に残留したトナーを除去する。画像形成前露光部10は、画像形成前に感光体1の露光を行う。
本体制御部101は、画像形成装置全体の制御を司るものであり、制御プログラムに基づき、図4aのフローチャートに示す処理、図9のフローチャートに示す処理を含む後述の各種処理を実行する。画像読取部102は、原稿から画像を読み取る。画像処理部103は、画像読取部102による原稿の読み取りに基づく画像データに対し画像処理を行う。操作部104は、ユーザが画像形成装置に対し各種設定や操作を行う際に用いる。
感光体電位特性のムラデータメモリ(以下メモリ)105(記憶ユニット)は、感光体1の表面の各位置における電位特性(感度)のムラ(ばらつき)を補正する際に露光部3から出射する光の強度(露光強度)を変化させるための補正データを記憶する。即ち、メモリ105は、一次帯電器2により帯電された感光体1の各位置における電位特性のばらつき又は帯電された感光体1を露光部3で露光した場合の感光体1の各位置における電位特性のばらつきに基づく、露光強度を変更するための補正データを記憶する。
補正データは、図5aに示されるように、主走査方向及び副走査方向で規定される感光体1の表面上の位置毎に記憶されたデータである(マトリクス状のデータ)。この補正データは、電位特性のムラに基づいて工場出荷時にメモリ105に記憶される。また、この補正データは、画像形成装置の使用期間、累積画像形成枚数などにより更新するように構成しても良い。
一次電流発生部106は、一次電流を発生し一次帯電器2に供給する。レーザ駆動回路107は、露光部3を駆動してレーザ光を感光体1に照射させる。電位制御部108は、電位センサ4により測定された感光体1の電位を基に電位制御を行う。現像バイアス発生部109は、現像バイアス電圧を発生し現像器5の現像材担持体15に印加する。転写電流発生部110は、転写電流を発生し転写器7に供給する。
感光体ホームポジションセンサ11は、感光体1の回転中にホームポジション(基準位置)が所定の回転位置に回転したことに応じて信号を出力する。感光体位相管理部111は、感光体ホームポジションセンサ11から出力される信号に基づき感光体1の回転の位相を管理する。尚、図1では感光体ホームポジションセンサ11の配置箇所と構成を概略的に図示しているが、配置箇所と構成の詳細は後述の図7で説明する。
偽造防止地紋生成部112は、偽造防止地紋を生成し、原稿から読み取られた画像に偽造防止地紋を付加する。これにより、原稿から読み取られた画像を基に複写された印刷物が複写物と判断することが可能となる。転写材搬送用レジストレーションユニット(以下転写材搬送用レジユニット)6は、転写材を転写位置へ送り込む。搬送部12は、転写後の転写材を定着器13に搬送する。定着器13は、転写材に転写されたトナー像の定着を行う。
画像形成装置において、感光体1の表面を一次帯電器2により帯電した後、画像読取部102で原稿から読み取られた画像に応じて露光部3により感光体1を露光する。露光部3は、レーザ光を用いた露光を行い、感光体1の回転軸1aに平行な方向にレーザ光を走査し、感光体1の回転に同期して感光体1に静電潜像を形成する。ここで、露光部3において感光体1の回転軸に平行な方向を主走査方向、主走査方向に直交する方向(感光体1の回転方向)を副走査方向と呼ぶ。また、後述する方法で感光体1の電位特性のムラを取り除くように露光部3の露光強度を制御することも可能である。
現像器5には、トナーを含む現像材が充填されている。現像器5において、現像器内部でトナーに正極の電荷を付与しながら、現像器内部の撹拌部材(不図示)の回転により現像材担持体15の表面にトナーを送る。感光体1と現像材担持体15の間には微小な間隔が形成されており、この間隔で現像が行われる。このとき、現像材担持体15には、現像効率を向上させ且つ濃度が高く鮮明なトナー像を形成するために交流成分を含む現像バイアス電圧が現像バイアス発生部109から印加される。
本実施の形態では、現像器5において正極に帯電する感光体1と正極に帯電するトナーを用い公知の反転現像方式を用いて感光体1にトナー像を形成する。このとき、感光体1上のトナーが付着しない部分の電位は500V程度であり、トナーが付着する部分の電位は50V程度である。また、現像材担持体15に印加される現像バイアス電圧の直流成分は250V程度となる。
一方、転写材搬送用レジユニット6により転写材Sは感光体1に対向する転写位置に搬送される。コロナ帯電器を用いた転写器7により感光体1上のトナー像が転写材Sに転写される。転写器7は、トナーの電荷と逆極性の電流即ちマイナスの電流を放電する。分離帯電器8により転写材Sはトナー像をのせたまま感光体1から分離され、搬送部12により定着器13へ搬送される。定着器13によりトナー像は転写材Sに加熱定着され、排紙部(不図示)により画像形成装置外に排出される。
本実施の形態は、感光体1の電位特性のムラの補正について以下の特徴を有する。画像形成装置は、感光体1の回転の位相に応じ露光部3の露光強度を変更することで、画像形成時(作像時)における感光体1の電位特性のムラを少なくとも感光体1の回転方向(露光部3の副走査方向)に補正することが可能である。
また、本実施の形態では、画像形成装置は、感光体1の回転方向の電位特性のムラを補正する際の条件を、第1の画像形成モードと第1の画像形成モードよりも高画質な画像を形成する第2の画像形成モードとで切り替える。
即ち、第1の画像形成モードでは、主走査方向において露光強度を変更し、副走査方向において露光強度を変更しない。つまり、主走査方向のある位置における副走査方向の露光強度は常に一定とする。一方、第2の画像形成モードでは、主走査方向及び副走査方向においてマトリクス状の画像データに基づいて露光強度を変更する。
本実施の形態では、第1の画像形成モードで画像形成を行う場合、感光体ホームポジションセンサ11が感光体1の基準位置を検知したか否かに拘わらず露光部3に感光体1の露光を開始させる。また、第1の画像形成モードで画像形成を行う場合、感光体1の回転軸と平行な方向の各位置における感光体1の回転方向の感度の平均に基づいて回転軸と平行な方向の各位置に関して露光強度を変更する。尚、第1の画像形成モードで画像形成を行う場合、補正データに基づく露光強度の変更は行わない。
また、本実施の形態では、第2の画像形成モードで画像形成を行う場合、感光体ホームポジションセンサ11が感光体1の基準位置を検知したことに応じて露光部3に感光体1の露光を開始させ、露光部3の露光強度を補正データに基づいて変更する。補正データは感光体1の電位特性のばらつきを補正するためのデータである。
第1の画像形成モードは、例えば、文字のみの文書を印刷する場合に選択される画像形成モードである。また、第2の画像形成モードは、例えば、写真を含む画像を印刷する場合、または原稿の偽造防止のために原稿画像に偽造防止地紋(特定画像)を付加する画像を出力する場合に選択される画像形成モードである。第2の画像形成モードは、第1の画像形成モードよりも高解像度で画像形成可能なモードである。第1の画像形成モードと第2の画像形成モードは、ユーザ、あるいはCPUによって選択可能になっており、画像に応じて適切な画像形成モードが選択される。
以下では、原稿画像に偽造防止地紋を付加する場合を例に本実施の形態を説明する。まず、偽造防止地紋の原理について図8を参照しながら説明する。
図8は、偽造防止地紋の原理を模式的に示した図である。
図8において、偽造抑止地紋の画像は、ほぼ同じ濃度を有する2つの領域から構成されている。2つの領域とは、オリジナル原稿801の複写後の複写物802にドットが残る領域と、複写後の複写物802にドットが消える領域である。2つの領域は、マクロ的には一見すると「COPY」等の文字や画像が隠れていることが分からないが、ミクロ的にはそれぞれ異なる特性を持っている。尚、隠された文字や画像のことを潜像と呼び、潜像の周りの複写後にドットが消える領域を背景と呼ぶ。尚、感光体を露光する際に感光体表面に形成される像は「静電潜像」であり、「静電潜像」は地紋などの「潜像」とは異なるものとして説明する。
例えば、複写後にドットが残る領域(潜像部と呼ぶ)は、各々のドットが集中した固まりのドットで構成され、複写後にドットが消える領域(背景部と呼ぶ)は、各々のドットが分散したドットで構成される。これにより、濃度がほぼ同じでそれぞれ特性が異なる2つの領域を作り出すことができる。集中したドットや分散したドットは、画像処理上は、異なる線数の網点を用いた網点処理や、異なる特徴のディザマトリクスを用いた公知のディザ処理によって生成することができる。
網点処理では、集中したドット配置を得るためには低い線数の網点を用い、分散したドット配置を得るためには高い線数の網点を用いるとよい。また、ディザマトリクスを用いたディザ処理では、集中したドット配置を得るためには公知のドット集中型ディザマトリクスを用い、分散したドット配置を得るためには公知のドット分散型ディザマトリクスを用いるとよい。
従って、上述した網点処理を用いて地紋画像を生成する場合、潜像部は低い線数の網点処理が、背景部は高い線数の網点処理が適している。また、ディザ処理を用いて地紋画像を生成する場合、潜像部はドット集中型ディザマトリクスを用いたディザ処理が、背景部はドット分散型ディザマトリクスを用いたディザ処理が適している。
次に、偽造防止地紋が付加された画像を複写する場合について説明する。画像形成装置には、画像読取部102を用いて複写対象の原稿の画像を複写する場合、原稿の微小なドットを読み取る入力解像度や微小なドットを再現する出力解像度に依存した画像再現能力の限界が存在する。従って、画像形成装置の画像再現能力の限界を超えた孤立した微小なドットが原稿中に存在すると、その原稿の複写物では微小なドットを的確に再現することができず、孤立した微小なドットの部分が抜け落ちてしまう。
つまり、偽造抑止地紋の背景部が画像形成装置で再現可能なドットの限界を超えるように作成されている場合は、複写によって偽造抑止地紋の大きなドット(集中したドット)は再現できるが、小さなドット(分散したドット)は再現できない。その結果、隠された画像(潜像)が浮かび上がる現象が起きる。また、複写により分散したドットが全て消えなくとも、集中したドットと比較して明らかに複写後の濃度差があるような場合にも、隠された画像(潜像)が浮かび上がる現象が起きる。
このような偽造防止地紋が付加された画像を形成する際には、次の制約が生ずる。偽造防止地紋が付加された出力画像の潜像を見えにくくするためには、また、その出力画像が複写された場合に安定して潜像を再現するためには、偽造防止地紋が付加された画像の面内の濃度ムラの許容レベルは次のように厳しくなる。即ち、許容レベルは偽造防止地紋が付加されていない画像に比べて明らかに厳しくなる。
また、偽造防止地紋は、集中した固まりのドットと分散したドットという、異なる大きさのドットで画像を再現し画像面内の濃度ムラを抑制する必要がある。そのため、感光体1に静電潜像を形成する際に、偽造防止地紋として安定して任意のドットサイズの隠された画像(潜像)を得ることが重要となる。このような観点から、偽造防止地紋を付加した画像を形成する場合に感光体1の電位特性のムラを補正することが必要となる。
本実施の形態では、感光体1の電位特性のムラの補正は、転写材に形成する画像に偽造防止地紋を付加するか否かに基づいて、また補正の実施の有無も含めて処理方法が変更される。
画像データに偽造防止地紋(特定画像)を付加して画像形成する場合は、電位特性のムラを、主走査方向及び感光体1の回転の位相に応じて感光体1の回転方向(副走査方向)において露光部3の露光強度を変更することにより補正する。画像データに偽造防止地紋が付加せずに画像形成する場合は、電位特性のムラの補正を行わない。即ち、画像形成中に電位特性のムラの補正を目的とした露光部3の露光強度を変更しない。または、画像データに偽造防止地紋が付加せずに画像形成する場合は、電位特性のムラの主走査方向成分を、露光部3の露光強度を変更することにより補正し、副走査方向の電位特性のムラを補正しない。本実施の形態の偽造防止地紋は例えば直径0.2mm以下の微小ドットから構成される。
本実施の形態においては、画像形成装置は次の機能を有する。感光体1の電位特性のムラを露光強度に置き換え、露光強度と画像読取部102で原稿から読み取った画像データとに基づき露光部3により感光体1の露光を行うことで、電位特性のムラを補正する。感光体1の電位特性のムラの補正については下記で詳述するが、まず、上述した反転現像方式について図2に基づき説明する。
図2は、画像形成装置で用いる反転現像方式を説明する図である。
図2において、縦軸は感光体1の表面の帯電電位(表面電位)、横軸は時間を示す。感光体1におけるトナー像が形成されるトナー像部201は、感光体1が一次帯電器2で帯電された後、露光部3で露光された電位VLの部分である。また、一次帯電器2で帯電され露光部3で露光されなかった電位VD(電位VL+Vcont+Vback)の部分は、現像バイアス電圧Vdcとの差分がトナー像を現像器5で現像する場合のカブリ取り電位となる。感光体1におけるトナー像が形成されない白地部202は、電位VDの部分に対応する。
この場合、感光体1の帯電電位のムラに対しても十分なカブリ取り電位が保証されれば、感光体1の帯電電位の面内ムラの影響はない。従って、本実施の形態では、画像形成時における感光体1の電位特性のムラが、現像器5で現像されたトナー像のトナー量ムラ、更には画像の濃度ムラになる電位VLにおいて、感光体1の電位特性のムラを補正することとする。
次に、上記構成を有する本実施の形態の画像形成装置の特徴的な動作について図1乃至図11を参照しながら詳細に説明する。
まず、画像形成装置における感光体1の電位特性のムラを補正するために必要となる感光体1の平面的な電位特性のムラを示す補正データについて図3(a)、図3(b)に基づき説明する。
図3(a)は、画像形成装置の感光体の電位特性のムラのデータを網羅した図、図3(b)は、図3(a)の電位特性のムラのデータのうち露光部3の主走査方向1ラインのデータを模式的に示した図である。
図3(a)、図3(b)において、本体制御部101(図2)が、感光体1を帯電及び露光した後の電位VLの平面的な電位特性のムラのデータを予め感光体電位特性のメモリ105に取り込むものとする。この場合、感光体1の電位特性のムラのデータの物理的な取り込み間隔は、感光体1の電位特性のムラが持つ周期性と、電位特性のムラ補正に対する要求精度と、感光体電位特性のメモリ105の大きさとの関係で決定される。
メモリ105には、例えば主走査方向において3cm刻みに電位特性のムラのデータに基づいて求められる補正データが記憶されている。また、メモリ105には、例えば副走査方向に感光体1の回転角度の10度刻みに、補正データが記憶されている。また、本実施の形態では、画像形成装置内で感光体1の電位特性のムラを検出し、検出された電位特性のムラのデータに基づく補正データを新たな補正データとしてメモリ105に記憶させることを前提にしている。尚、予め感光体1単体に電位特性のムラのデータを製造工程において付加することも可能である。
画像形成装置において感光体1の平面的な電位特性のムラのデータを取り込む場合、最初に電位特性のムラのデータの基準となる一次帯電器2の帯電電流量及び露光部3の露光強度を決定する必要がある。これは、電位センサ4を用いて感光体1上の電位を測定することにより決定される。
一次帯電器2の帯電電流量及び露光部3の露光強度の調整は次のように行う。感光体1の主走査方向の中央部における副走査方向1周分の平均電位が、トナー像を現像する現像器5の対向位置において、帯電後の電位VDが500V、帯電及び露光後の電位が50Vになるように帯電電流量及び露光強度を調整する。このとき、電位センサ4で測定される電位は、感光体1の暗減衰から、電位VDが520Vとなり電位VLが65Vとなる。基準帯電電流量及び基準露光量(露光強度)を決定する場合の処理の一例を図4aに示し、基準帯電電流量及び基準露光量決定に関わる制御系の一例を図4bに示す。
図4aは、画像形成装置の基準帯電電流量及び基準露光量を決定する処理を示すフローチャートである。図4bは、図1の構成から抜粋した基準帯電電流量及び基準露光量を決定するための制御系の構成を示すブロック図である。
図4aにおいて、画像形成装置の本体制御部101は、一次電流発生部106により一次帯電器2に帯電電流を印加(ON)することで感光体1を帯電する(ステップS401)。このとき、電位センサ4は感光体1の主走査方向の中央部に対向する箇所に位置し、そのときの感光体1上の電位を測定する。これに伴い、本体制御部101は、電位制御部108を介して電位センサ4の測定値を入力する(ステップS402)。
本体制御部101は、電位センサ4の測定値が感光体1の周方向の平均で例えば電位520±2Vになっているかどうかを判定する(ステップS403)。電位センサ4の測定値が感光体1の周方向の平均で電位520±2Vとなっている場合は、ステップS407に移行する。電位センサ4の測定値が感光体1の周方向の平均で電位520±2Vとなっていない場合は、本体制御部101は、電位520±2Vに対して電位センサ4の測定値(測定電位)が低いか高いかを判定する(ステップS404)。
電位520±2Vに対して電位センサ4の測定値(測定電位)が低い場合は、本体制御部101は、一次電流発生部106の出力を調整することで一次帯電器2の帯電電流量を増加させる(ステップS405)。他方、電位520±2Vに対して電位センサ4の測定値(測定電位)が高い場合は、本体制御部101は、一次電流発生部106の出力を調整することで一次帯電器2の帯電電流量を減少させる(ステップS406)。
上記のように、本体制御部101は、電位センサ4の測定値が感光体1の周方向の平均で電位520±2Vになるように一次電流発生部106の出力を決定(調整)することで、基準帯電電流量を決定する(ステップS407)。更に、本体制御部101は、決定した一次電流発生部106の出力を基準帯電電流量として本体制御部内のメモリ(不図示)に記憶する。
本体制御部101は、基準帯電電流量を決定した後、感光体1を一次帯電器2により基準帯電電流量で帯電しながら、レーザ駆動回路107により露光部3を駆動(ON)することで露光部3により一定の光量で感光体1を露光する(ステップS408)。このとき、電位センサ4は感光体1上の電位を測定する。これに伴い、本体制御部101は、電位制御部108を介して電位センサ4の測定値を入力する(ステップS409)。
本体制御部101は、電位センサ4の測定値が感光体1の周方向の平均で例えば電位65±2Vになっているかどうかを判定する(ステップS410)。電位センサ4の測定値が感光体1の周方向の平均で電位65±2Vとなっている場合は、ステップS414に移行する。電位センサ4の測定値が感光体1の周方向の平均で電位65±2Vとなっていない場合は、本体制御部101は、電位65±2Vに対して電位センサ4の測定値(測定電位)が高いか低いかを判定する(ステップS411)。
電位65±2Vに対して電位センサ4の測定値(測定電位)が高い場合は、本体制御部101は、レーザ駆動回路107の出力を調整することで露光部3の露光量を増加させる(ステップS412)。他方、電位65±2Vに対して電位センサ4の測定値(測定電位)が低い場合は、本体制御部101は、レーザ駆動回路107の出力を調整することで露光部3の露光量を減少させる(ステップS413)。
上記のように、本体制御部101は、電位センサ4の測定値が感光体1の周方向の平均で電位65±2Vになるようにレーザ駆動回路107の出力を決定(調整)することで、基準露光量を決定する(ステップS414)。更に、本体制御部101は、決定したレーザ駆動回路107の出力を基準露光量として本体制御部内のメモリ(不図示)に記憶する。
その後、本体制御部101は、決定した基準帯電量及び基準露光量(基準露光強度)を用いて、感光体1を一次帯電器2により帯電すると共に露光部3により露光する。このとき、本体制御部101は、電位センサ4を感光体1の主走査方向に3cm間隔で移動させ、各主走査位置での感光体1の周方向1周分の電位を測定する。本体制御部101は、電位センサ4の測定値から補正データを算出し、その補正データを感光体電位特性のメモリ105に保存する。これにより、図3(a)に示したような感光体1の電位特性のムラを補正するために必要となる補正データが取得される。
図5aは、画像形成装置のメモリ105に保存されているデータを示す図である。図5bは、図1の構成から抜粋した感光体の電位特性のムラデータを取り込むための制御系の構成を示すブロック図である。
図5aにおいて、電位センサ4により測定された電位特性成分をEijで示す。iは露光部3の主走査方向成分、jは副走査方向成分を示す。上述したように露光部3は感光体1の主走査方向に沿って平行に配置されている。露光部3の主走査方向の位置は、露光部3の中央部からの距離で規定され、露光部3の副走査方向の位置は、感光体1の後述の回転方向におけるホームポジションからの角度で規定される。
次に、画像形成装置における感光体1の電位特性のムラを露光部3の露光強度に変換する方法について図6を参照しながら説明する。
図6は、露光部3の露光量と感光体1の電位の関係を示す図である。
図6において、図示の近似直線は、露光部3の露光量(ソフト値:デジタル的に256段階で制御される値)と、感光体1における電位センサ4が対向する位置(電位センサ4の移動位置)での測定電位との関係の一例を示している。この場合、感光体1は、電位センサ4により測定される位置の電位が520Vになるように一次帯電器2により帯電されている。また、露光部3は、レーザ駆動回路107により露光部3の出力がデジタル的に256段階で制御される。画像形成装置においては予め図6の関係を示すデータを取得することが可能である。
図6の関係を示すデータは、本体制御部101が、電位センサ4の移動位置において520Vになるように一次帯電器2により帯電した感光体1に対して、レーザ駆動回路107により露光部3の露光強度を変化させて露光することで取得する。図6の関係を示すデータを取得する感光体1上の位置は、平面的に変化させて全ての位置を網羅してもよいし、副走査1周分の平均の電位を主走査方向に複数個取得してもよい。本実施の形態では、データの取得に手間がかかることを考慮し、感光体1の主走査方向の中心において副走査1周分の平均の電位を測定することで図6の関係を示すデータを取得するものとする。
画像形成装置の画像形成時において、感光体1にトナー像が形成される電位VL(図2参照)の50V付近、具体的には図6の100〜30V付近において、露光部3の露光強度と感光体1の電位の関係は線形性が比較的よい。そのときの近似直線は、感光体1の電位をY(V)、露光部3の出力のデジタル信号をXとすると、下記の式で表すことができる。
Y(V)= −2.363X+511.61 相関係数99%以上となる。
また、感光体1の電位特性のムラを補正するために必要となる露光部3の露光強度(デジタル信号値)Tij(iは主走査方向の位置、jは副走査方向の位置を示す)は、下記の式で算出することができる。但し、取得した感光体1における電位特性のムラのデータによる各測定点の理想電位50Vからのズレ量を正負の記号を含めてDij(V)(iは主走査方向の位置、jは副走査方向の位置を示す)とし、基準露光強度(デジタル信号値)をKとする。
Tij=K+Dij
このようにして、感光体1に対する露光部3の主走査方向の走査に合わせて感光体1を帯電及び露光した後の電位特性のムラの測定点ごとに、感光体1への静電潜像の形成時に電位VL側の露光強度を変化させる。これにより、感光体1における電位特性のムラに起因するトナー像の濃度ムラを少なくすることができる。
また、画像形成時の環境変動等によって、画像形成装置内の一次帯電器帯電性能及び露光性能といったデバイスの性能が変化する場合がある。この場合は、図4aのフローチャートに示した基準帯電電流量及び基準露光強度を決定する処理を実行することで、感光体1の主走査方向の中央部で電位センサ4により電位を測定した結果を基に、基準帯電電流量及び基準露光強度を更新する。
図1で説明したように、感光体1には、感光体ホームポジションセンサ11が装備されている。感光体ホームポジションセンサ11は、感光体位相管理部111により回転位相が管理される感光体1の回転方向のホームポジションを検知する。
感光体位相管理部111は、感光体1の回転方向のホームポジションを基準にして感光体1の回転位相を管理し、露光部3により露光される副走査方向の感光体1の位置を特定する。更に、感光体位相管理部111は、特定した感光体1の位置と、上述した補正データとを参照し、参照した結果を本体制御部101における露光強度の制御にフィードバックする。
次に、画像形成装置における感光体1の回転位相の具体的な管理方法について図7を参照しながら説明する。
図7(a)は、画像形成装置の感光体ホームポジションセンサの概略構成を示す図、図7(b)は、感光体ホームポジションセンサの検知センサ部の概略構成を示す図、図7(c)は、感光体ホームポジションセンサの動作状況を説明する図である。
図7(a)、図7(b)において、感光体ホームポジションセンサ11は、感光体1と共に回転するセンサフラグ1101と、センサフラグ1101が通過したことを検知する検知センサ部1102から構成されている。検知センサ部1102は、公知の光学式センサであり、LED素子11021と、受光素子11022から構成されている。感光体1に静電潜像を形成する作像時に、感光体ホームポジションセンサ11の検知センサ部1102のLED素子11021が点灯する。
センサフラグ1101がLED素子11021と受光素子11022の間に無い場合は、受光素子11022はLED素子11021からの光を検知する。一方、センサフラグ1101がLED素子11021と受光素子11022の間にある場合は、LED素子11021の光が受光素子11022に到達しないため受光素子11022は光を検知しない。感光体位相管理部111は、受光素子11022が光を検知しない場合に感光体1はホームポジションにあると判断する。
図7(c)において、感光体1に対する実際の作像時における感光体1のホームポジション検知について説明する。図7(c)では、横軸が時間、縦軸が感光体ホームポジションセンサ11の検知信号を示す。感光体ホームポジションセンサ11は感光体1のホームポジションを検知するたびに、ホームポジション検知信号701、702、703、704を出力する。感光体1に対する作像の開始により感光体1が回転を開始し、感光体ホームポジションセンサ11も同期して感光体1の回転方向のホームポジションの検知を開始する。矢印705で示す時間は、感光体1の電位特性のムラを補正する際に必要な位相を管理のために最低限必要な時間である。
感光体1は、上述したようにDCモータ(不図示)を含む機構により回転するため、回転の安定のために一定時間が必要となる。また、露光部3から出射された光が感光体1を走査するように、その光を偏向走査する回転多面鏡の回転速度が安定するまでに一定の時間が必要となる。更に、記録媒体上に転写されたトナー像を定着させるための定着器の温度が所定の温度になるまでには時間が必要となる。
これらの状態を安定させる準備時間を経てから画像形成装置は画像形成を開始する。この準備期間後、感光体ホームポジションセンサ11が初めて感光体1のホームポジションを検知するタイミング(A点)から、感光体位相管理部111による感光体1の回転位相の管理が可能となる。実際の感光体1の回転位相の管理は、感光体ホームポジションセンサ11が感光体1のホームポジションを検知してからの累積時間を基に行う。累積時間は、感光体ホームポジションセンサ11がホームポジションを検知するたびに更新されるものとする。
また、感光体1の電位特性のムラを感光体1の副走査方向についても補正する場合は、次のように感光体1への静電潜像の形成が可能となる。即ち、感光体1に対する作像開始から感光体1の回転が安定し始めた時に感光体ホームポジションセンサ11が感光体1のホームポジションを検知してから、感光体1に静電潜像を形成することが可能となる。
本実施の形態では、感光体1の回転の安定に要する時間は0.7sec(以下sと表記)である。また、感光体1の直径は100mmであり、感光体1の周方向の移動速度は400mm/sである。従って、感光体1の1周に要する時間は下記の式で表すことができる。
100×π÷400≒0.785s
このため、感光体1の電位特性のムラを露光部3の副走査方向についても補正しない場合は、画像データが入力されてから感光体1に静電潜像が形成できるようになるまでの時間は0.7sとなる。これに対し、感光体1の電位特性のムラを感光体1の副走査方向についても補正する場合は、最も時間がかかるケースでは下記の式で示す時間が必要となる。尚、この場合は、感光体1の回転の安定に要する時間が経過した時に感光体ホームポジションセンサ11のセンサフラグ1101が検知センサ部1102に対してどの位相に存在するかにもよる。
0.7+0.785=1.485s
この時間の変化は、感光体1に対する作像開始から最初の画像が転写材に形成されて排出されるまでの時間であるファーストコピータイム(ファーストプリントタイム)が、感光体1の副走査方向の電位特性のムラを補正する/しないで変化することを示す。具体的には、感光体1の副走査方向の電位特性のムラを補正しない場合は、ファーストコピータイムが約2.7sであるのに対し、感光体1の電位特性のムラを副走査方向に補正する場合は、最も遅い時でファーストコピータイムが約3.5sとなる。
本実施の形態の画像形成装置は、複写対象の原稿が複写された場合に複写物と判断できるように、画像読取部102により原稿から読み取った画像に対し偽造防止地紋(特定情報)を付加して感光体1に作像を行うことが可能な装置である。偽造防止地紋生成部112は、画像読取部102により原稿から読み取った画像の画像データまたはコンピュータなどから画像形成装置に入力される画像データに対して偽造防止地紋が形成されるように偽造防止地紋に対応する画像データを付加する。偽造防止地紋に対応するデータが付加された画像データに基づいて画像形成すると、偽造防止地紋を含む画像が出力される。
図9は、感光体の電位特性のムラの補正の実施を偽造防止地紋の付加の有無と補正指示の有無に応じて判定する処理を示すフローチャートである。
図9において、画像形成装置の本体制御部101は、作像を開始すると(ステップS901)、出力する画像が微小ドットからなる偽造防止地紋(微小ドットを含む特定画像)を付加して出力する画像であるか否かを判定する(ステップS902)。画像に偽造防止地紋を付加して出力する場合は、ステップS903に移行する。つまり、偽造防止地紋生成部112が微小ドットからなる偽造防止地紋を付加した場合、ステップS903に移行する。画像に偽造防止地紋を付加せずに出力する場合は、ステップS904に移行する。
画像に偽造防止地紋を付加して出力する場合(ステップS902で“あり”)、本体制御部101は次の制御を行う。本体制御部101は、感光体1の電位特性のムラの補正を、露光部3の主走査方向と副走査方向において補正するために、画像形成中の露光部3の露光強度を主走査方向と副走査方向において切り替える(ステップS903)。即ち、本体制御部101は、第2の画像形成モードで出力画像が形成されるように画像形成ユニットを制御し、感光体1の回転軸と平行な方向または感光体1の回転方向において露光部3が露光する位置に応じて露光部3の露光強度を変更する。尚、画像形成中の露光強度は、電位特性のムラが置き換えられた露光強度と原稿から読み取った画像データとに基づいて決定される。
画像に偽造防止地紋を付加せずに出力する場合(ステップS902で“なし”)、本体制御部101は、感光体1における主走査方向の電位特性のムラの補正を実施するように指示されたか否かを判定する(ステップS904)。この場合、感光体1における主走査方向の電位特性のムラの補正を実施するか否か(補正の有無)はユーザによって操作部104或いはコンピュータなどの外部の情報処理装置の画面上から指定される。
感光体1における主走査方向の電位特性のムラの補正を実施する場合は(ステップS904で“あり”)、本体制御部101は、主走査方向の電位特性のムラを補正するように露光部3の露光強度を画像形成中に切り替えながら画像形成を行う(ステップS905)。他方、感光体1における主走査方向の電位特性のムラの補正を実施しない場合は(ステップS904で“なし”)、本体制御部101は、露光部3により上述した基準露光強度で感光体1を露光することで、画像形成を行う(ステップS906)。
感光体1の電位特性のムラを露光部3の主走査方向と副走査方向に補正する場合は、感光体1の電位特性のムラに対する露光部3の露光強度の変換を露光部3の各走査ごとに行う。且つ、感光体1の回転位相に同期して露光部3の各走査の露光強度を決定する際の感光体1の電位特性データを変更する。これにより、補正が可能となる。ただし、この場合は、感光体1の回転位相の管理が必要となるため、ファーストコピータイムは画像に偽造防止地紋が付加されない場合に対して遅い時で0.785s余計にかかり、約3.5sとなる。
一方、感光体1の電位特性のムラを露光部3の主走査方向においてのみ補正する場合は、メモリ105(図5b)に記憶された補正データを基に、各主走査位置において全ての副走査方向の電位特性成分を平均化した値を用いる。この平均化した値を、画像形成時の感光体1の回転位相に関係なく露光部3の露光強度に上述のように反映させる。これにより、感光体1の回転位相の管理が不要となるので、ファーストコピータイムは偽造防止地紋が付加された場合に対して0.785s短縮され、2.7sとなる。
次に、感光体1の電位特性のムラの補正状況について図10a、図10b、図11a、図11bを参照しながら説明する。
図10aは、露光部の露光強度により感光体電位特性のムラを補正しなかった場合の感光体電位特性データ(取り込みデータ)を示す図である。図10bは、感光体電位特性データを模式的に示した図である。図11aは、露光部の露光強度により感光体電位特性のムラを補正(主走査方向にのみ露光強度を変更し副走査方向には露光強度を切り替えずに補正)した場合の感光体1の電位特性データ(主走査方向補正後データ)を示す図である。図11bは、感光体1の電位特性データを模式的に示した図である。
図10a、図11aにおいて、横軸は主走査方向(中央基準:単位mm)、縦軸は副走査方向(感光体1のホームポジション基準:単位°)を示す。図10b、図11bにおいて、長手方向が感光体1の副走査方向、短手方向が感光体1の主走査方向、上下方向が電位(v)を示す。尚、図10bでは、「60−80」領域を斜線、「40−60」領域を無地、「20−40」領域を点線でそれぞれ示しており、「80−100」領域、「0−20」領域は図示していない。図11bでは、「40−60」領域を無地、「20−40」領域を点線でそれぞれ示しており、「80−100」領域、「60−80」領域、「0−20」領域は図示していない。
感光体1の電位特性のムラを露光部3の主走査方向と副走査方向の両方に対して露光強度を適切に切り替えて補正した場合は、補正後に残る感光体1の電位特性のムラは理論的に無くなる。上述のように露光部3の主走査方向にのみ露光強度を変更し副走査方向には露光強度を切り替えずに補正した場合においても、図11bに示すように電位特性のムラを1/2程度にすることは可能である。
以上説明したように、本実施の形態によれば、画像に偽造防止地紋を付加して出力する場合は、感光体1の電位特性のムラを露光部3の主走査方向と副走査方向において補正するように露光部3の露光強度を画像形成中に切り替える。また、画像に偽造防止地紋を付加せずに出力する場合は、少なくとも副走査方向において露光部3の露光強度を切り替えない。
これにより、偽造防止地紋に要求される画像面内での電位特性のムラを必要に応じて補正した高画質の画像の形成と、画像に偽造防止地紋を付加する必要のない画像に対する迅速なファーストコピータイムの実現とを両立させることが可能となる。また、高画質が必要となる偽造防止地紋(特定情報)が付加された画像は、感光体1の電位特性のムラの原因である画像濃度の面内ムラを軽減した高画質な画像となる。それ以外の画像の場合は、ファーストコピータイムを短縮することができ、ユーザの利便性を向上させることが可能となる。
尚、本発明は、特に、画像形成するために画像形成装置に入力されたジョブがすべて処理された後に新たなジョブが入力された場合に効果がある。通常、定着器が目標温度に達するに要する時間は、感光ドラムの回転速度が安定するまでに要する時間よりも長い。しかし、ジョブがすべて処理された直後に新たなジョブが入力された場合は定着器の温度は目標の温度に近いため、定着器の温度が目標温度に達するまでに要する時間は感光体1の回転速度が安定するまでに要する時間よりも短くなる場合がある。このような場合に対して本発明は特に効果を有する。
〔第2の実施の形態〕
本発明の第2の実施の形態は、上記第1の実施の形態に対して、感光体1の電位特性のムラの補正の実施の有無も含めて処理方法を変更する際の基準が、微小ドットで形成される暗号化された特定の暗号情報を含む画像である点において相違する。特定の暗号情報を含む画像(以下、暗号画像)とは、微小なドットやイエローのドットなどにより形成される視認し難い画像のことである。暗号画像を形成する場合、電位特性のムラの影響によって本来見えるべきではないはずの暗号画像が視認できてしまうという課題が生じるおそれがある。そこで、本実施の形態では、出力する画像に暗号画像を付加する場合において、電位特性のムラを補正し、暗号画像を付加しない画像については少なくとも副走査方向の電位特性のムラの補正を行わない構成について説明する。本実施の形態は、画像に付加する画像が暗号画像であるという点が、上記第1の実施の形態と相違し、他の構成は基本的に同一である。
図12は、本実施の形態に係る画像形成装置の構成を示す構成図である。尚、図12に示す構成は、本発明の露光ユニット、補正ユニット、制御ユニット、検知ユニット、管理ユニット、画像読取ユニット、暗号化ユニットを実現するための一例である。
図12において、画像形成装置は、感光体1、一次帯電器2、露光部3、電位センサ4、現像器5、転写器7、分離帯電器8、クリーニング部9、画像形成前露光部10、感光体ホームポジションセンサ11を備えている。
また、画像形成装置は、本体制御部101、画像読取部102、画像処理部103、操作部104、感光体電位特性のムラメモリ105、一次電流発生部106、レーザ駆動回路107を備えている。また、画像形成装置は、電位制御部108、現像バイアス発生部109、転写電流発生部110、感光体位相管理部111、暗号情報部113、搬送用レジユニット6、搬送部12、定着器13を備えている。
本実施の形態では、画像形成装置が図1の偽造防止地紋生成部112に代えて暗号情報部113を備えると共に、本体制御部101において図9のフローチャートに代えて図13のフローチャートに示す処理を実行する。これ以外は、第1の実施の形態(図1)の対応するものと同一なので説明を省略する。
次に、上記構成を有する本実施の形態の画像形成装置の特徴的な動作について図12及び図13を参照しながら詳細に説明する。
本実施の形態の画像形成装置は、暗号情報部113により、出力する画像に対して微小ドットで形成される暗号化された特定の暗号情報(特定情報)を含む暗号画像を付加し、暗号画像が付加された画像を出力することが可能である。これにより、ユーザが暗号画像が付加されている画像を画像読取部102を用いて更に複写しようとする場合、画像に付加されている暗号情報を解読し、解読結果に基づき複写を制限することが可能である。
暗号画像には、画像形成装置で形成した画像を追跡するために機能情報(画像形成日時、画像形成装置の識別コード等)を持たせることも可能である。また、暗号情報は、バーコードやQRコードに代表される公知のn次元コード(n:自然数)技術により画像上に配置される。
しかしながら、暗号情報が一般的なQRコードと異なる点は、画像形成される画像面全体に暗号情報を複数回繰り返し分散させることで、暗号情報の特定部分が削除されたとしても暗号情報を復元できるようにする必要がある点である。また、画像面全体に暗号情報を分散させることから、形成後の画像を比較的読みにくくしないために、n次元コード技術の仕様に基づくドットの大きさは600dpiの2×2画素(80μm四方)程度が妥当である。
上記の条件で形成される微小ドットからなる暗号情報を画像面内に均一に分散して画像に付加すると共に復元(再現)を可能とすることで、画像の複写制限や画像の追跡を的確に行うことが可能となる。そのためには、微小ドットからなる暗号情報を画像に付加する場合は、微小ドットの再現性を画像面内で極力均一に保つ必要がある。このような観点から、微小ドットからなる暗号情報を付加した画像を感光体1に作像する場合に、感光体1の電位特性のムラを補正することが必要となる。
本実施の形態では、感光体1の電位特性のムラの補正は、画像に微小ドットからなる暗号情報が付加されるか否かに基づいて、また補正の実施の有無も含めて処理方法が変更される。本実施の形態では、暗号情報は例えば直径0.2mm以下の微小ドットから構成される。前記画像としては、原稿の読み取り画像、原稿の読み取り画像に微小ドットから構成された暗号情報が付加された画像、のいずれかを含む。
図13は、感光体の電位特性のムラの補正の実施を暗号情報の付加の有無と補正指示の有無に応じて判定する処理を示すフローチャートである。
図13において、画像形成装置の本体制御部101は、画像形成を開始すると(ステップS1301)、出力する画像が暗号画像を付加して出力する画像であるか否かを判定する(ステップS1302)。出力する画像に暗号画像が付加されると判定された場合は、ステップS1303に移行し、画像に暗号画像が付加されないと判定された場合は、ステップS1304に移行する。
出力する画像に暗号画像が付加される場合(ステップS1302で“あり”)、本体制御部101は次の制御を行う。本体制御部101は、感光体1の電位特性のムラの補正を、露光部3の主走査方向と副走査方向において補正するように、画像形成中に露光部3の露光強度を切り替えながら画像形成を行う(ステップS1303)。この場合、本体制御部101は、第2の画像形成モードで出力画像が形成されるように画像形成ユニットを制御する。
出力する画像に暗号画像が付加されない場合(ステップS1302で“なし”)、本体制御部101は、次の判定を行う。即ち、副走査方向に対しては露光強度の制御を行わず、感光体1における主走査方向の電位特性のムラの補正を実施するように指示されたか否かを判定する(ステップS1304)。この場合、感光体1における主走査方向の電位特性のムラの補正を実施するか否か(補正の有無)はユーザが操作部104から指定することが可能である。
感光体1における主走査方向の電位特性のムラの補正を実施する場合(ステップS1304で“あり”)、本体制御部101は、主走査方向の電位特性のムラを補正するように露光部3の露光強度を切り替えながら画像形成を行う(ステップS1305)。他方、感光体1における主走査方向の電位特性のムラの補正を実施しない場合(ステップS1304で“なし”)、本体制御部101は、露光部3により上述した基準露光強度で感光体1を露光することで、画像形成を行う(ステップS1306)。
以上説明したように、本実施の形態によれば、上記第1の実施の形態と同様に高画質の画像の形成と迅速なファーストコピータイムの実現とを両立させることが可能となる。また、高画質が必要となる暗号化された特定の暗号情報(特定情報)を含む暗号画像が付加される画像を出力する場合は、副走査方向における感光体1の電位特性のムラの補正を行う。これにより、感光体1の電位特性のムラが原因である画像濃度の面内ムラを軽減することができる。それ以外の画像の場合は、ファーストコピータイムを短縮することができ、ユーザの利便性を向上させることが可能となる。
〔第3の実施の形態〕
本発明の第3の実施の形態は、出力する画像に偽造防止地紋を付加しない場合の作像方法が異なる点において第1の実施の形態と相違する。本実施の形態のその他の要素は、上記第1の実施の形態(図1)の対応するものと同一なので説明を省略する。
本実施の形態では、出力する画像に偽造防止地紋を付加しない場合において、画像形成時の露光部3の露光強度を副走査方向においても変更することで感光体1の電位特性のムラを補正する。ただし、ファーストコピータイムを迅速にするために、上記第1の実施の形態のように出力する画像に偽造防止地紋を付加する場合の副走査方向の露光強度の変更方法とは異なる方法で露光強度の制御を行う。
本実施の形態は、感光体1の電位特性のムラの補正について以下の特徴を有する。
出力する画像に偽造防止地紋を付加する場合は、感光体1の電位特性のムラを、感光体1の主走査方向及び感光体1の回転の位相に応じて回転方向に露光部3の露光強度を変換することにより補正する。出力する画像に偽造防止地紋を付加しない場合は、感光体1の主走査方向及び前の画像形成時の感光体1の位相から予測して、電位特性のムラを、感光体1の回転の位相に応じて回転方向に露光部3の露光強度を変換することにより補正する。
また、出力する画像に偽造防止地紋を付加しない場合で、画像形成の開始から感光体1の回転の位相が管理できる時間が経過する前は、次のように補正する。電位特性のムラを、主走査方向及び前の画像形成時の感光体1の位相から予測して、感光体1の回転の位相に応じて回転方向に露光部3の露光強度を変換することにより補正する。管理できる時間が経過した後は、電位特性のムラを、主走査方向及び感光体1の回転の位相に応じて回転方向に露光部3の露光強度を変換することにより補正する。
また、出力する画像に偽造防止地紋を付加しない場合は、感光体1の主走査方向及び前の画像形成時の感光体1の位相から予測して、電位特性のムラを、感光体1の回転の位相に応じて回転方向に露光強度を変換することにより補正する。且つ、その補正率を100%未満とする。
次に、上記構成を有する本実施の形態の画像形成装置の特徴的な動作について図14及び図15を参照しながら詳細に説明する。
図14は、出力する画像に偽造防止地紋を付加しない場合の感光体の回転状態とホームポジションセンサの検知信号との関係を示す図である。
図14において、感光体1の回転位相は次のように決定される。即ち、対象とする画像形成の一つ前の感光体1の回転位相と、予め記憶された感光体1を回転させるためのDCモータの通電をOFFしてから感光体1が惰性で回転する位相と、感光体1の回転が安定するまでに回転する位相で決定される。本実施の形態では、感光体1の直径は100mmであり、感光体1の周方向の移動速度は400mm/sである。また、DCモータの通電をOFFしてから感光体1が停止するまでの時間は平均で0.5sであり、感光体1の回転が安定するまでの時間は平均で0.6sである。
画像形成を開始する時の感光体1のホームポジションからの位相をα°とすると、位相αは下記の式で計算することができる。但し、対象とする画像形成の一つ前の感光体1の回転において感光体1を回転させるためのDCモータの通電をOFFしたときの位相をβ°とする。
従って、画像形成時には、感光体1のホームポジションからの位相α°のところから露光部3の露光強度を変化させて画像形成を行うことになる。感光体1のホームポジションからの位相α°に対応するように露光部3の露光強度を変化させることにより、感光体1の電位特性のムラを補正する。
また、対象となる画像形成の一つ前の感光体1の回転は、画像形成の動作時の回転である場合もある。しかし、画像形成時の電源投入直後の画像形成や紙詰まり等で感光体1がDCモータ以外で回転された場合は、対象となる画像形成の前の画像形成の時の感光体1の回転位相は使用できない。そこで、本実施の形態では、画像形成装置の電源が投入された場合や画像形成装置の扉(不図示)が開閉された場合は、感光体1を感光体位相管理のために最低限必要な時間705(図7(c))以上回転させる。即ち、意図的に、対象とする画像形成の一つ前において感光体1を回転させる。
また、画像形成装置において感光体1の回転位相を予測で判断する場合、感光体1の実際の回転位相とのずれから次の点が考えられる。即ち、電位特性のムラを100%補正しようとする場合と100%未満の場合とで、補正残差が100%未満の場合の方が小さくなるという過補正の可能性が無いわけではない。そこで、本実施の形態では、感光体1の電位特性のムラに対して何%の補正を行うかを示す補正係数(補正率)の概念を導入する。
補正係数は、予め推定された、DCモータの通電をOFFしてから感光体1が停止するまでの時間と感光体1の回転が安定するまでの時間の合計に対する、次の時間の合計の差分により、推定する位相が実際の感光体1の位相からずれることで発生する。次の時間の合計とは、個々の画像形成装置のDCモータの通電をOFFしてから感光体1が停止するまでの時間と感光体1の回転が安定するまでの時間の合計である。これは個々の画像形成装置における感光体1を駆動するDCモータの特性に依存する。そこで、本実施の形態では、操作部104から適切な補正係数の入力を可能としている。
次に、補正係数を入れた場合の露光部3の露光強度の計算方法について説明する。上記第1の実施の形態で説明した通り、感光体1にトナー像が形成される電位VL(図2参照)の50V付近、具体的には図6の100〜30V付近において、露光部3の露光強度と感光体1の電位の関係は線形性が比較的よい。そのときの近似直線は、感光体1の電位をY(V)、露光部3の出力のデジタル信号をXとすると、下記の式で表すことができる。
Y(V)= −2.363X+511.61 相関係数99%以上となる。
また、このときの相関係数は、個々の画像形成装置において本体制御部101により算出可能であり、画像形成装置の使用履歴や使用環境に応じても算出可能である。
感光体1の電位特性のムラを補正するために必要となる露光強度(デジタル信号値)T3ij(iは主走査方向、jは副走査方向の位置)は、下記の式で算出することができる。但し、取得した感光体1における電位特性のムラのデータによる各測定点の理想電位50Vからのズレ量を正負の記号を含めてD3ij(V)(iは主走査方向、jは副走査方向の位置)とする。また、基準露光強度(デジタル信号値)をK3とし、補正係数をθ%とする。
T3ij=K3+(D3ij/−2.363)×θ/100
図15(a)は、感光体の実際の回転位相と推定された回転位相から求められる副走査方向の電位特性のムラを示す図、図15(b)は、位相がずれた場合の補正係数と補正残差の関係を示す図である。
図15(a)において、横軸は感光体1の回転位相、縦軸は感光体1の露光後の現像位置における電位(V)を示す。図15(b)において、横軸は感光体1の回転位相、縦軸は感光体1の補正後の電位(V)を示す。個々の画形成装置において、図15(b)に示すように補正係数(補正率)が100%の場合よりも補正係数が90%の場合の方が、感光体1の電位特性のムラを露光部3の露光強度を基に補正したときの補正残差の最大値が小さくなる。
以上説明したように、本実施の形態によれば、上記第1の実施の形態と同様に高画質の画像の形成と迅速なファーストコピータイムの実現とを両立させることが可能となる。
〔第4の実施の形態〕
本発明の第4の実施の形態では、カラー画像形成装置に応用した場合について説明する。写真などの絵を含む画像に対して電位特性のムラの補正を行う必要性について説明する。写真などの出力物は、階調性が重視される。そのため、感光体1に電位特性のムラがある場合、階調性が乱れてしまうことがある。
例えば、各色256階調で画像形成可能な装置から出力される画像において、階調レベル200の画像データに対応する濃度と階調レベル201の画像データに対応する濃度とが感光体1の電位特性のムラによって逆転してしまうおそれがある。つまり、出力画像において、階調レベル201の画像データに対応する濃度が階調レベル200の画像データに対応する濃度よりも高くなるはずである。しかしながら、感光体1上でのそれぞれのデータの画像形成位置によっては、電位特性のムラによって階調レベル200の画像データに対応する濃度が階調レベル201の画像データに対応する濃度よりも高くなってしまう。そのため、電位特性のムラの補正を行うことによって、画像の階調性を乱すことなく写真などの絵を含む画像を出力することが望ましい。
しかしながら、カラー画像形成装置は文書のみの画像の出力にも使用されるため、文書のみの画像に対してはファーストコピータイムを抑制する必要がある。
そこで、本実施の形態のカラー画像形成装置は、出力する画像に写真などの絵に相当する画像が含まれているか否かを判定し、絵が含まれている場合は、副走査方向および主走査方向の電位特性のムラの補正を行う。一方、絵に相当する画像が含まれていない場合、ホームポジションセンサが感光体1のホームポジションを検知したか否かに拘わらず画像形成を開始する。即ち、少なくとも副走査方向の電位特性のムラの補正を行わない。尚、本実施の形態における電位特性のムラの補正方法は、第1の実施形態と同様であるので説明を省略する。
図19は、本実施の形態に係るカラー画像形成装置の構成を示す構成図である。
図19において、画像形成装置190は、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(Bk、以下K)の複数色のトナーを用いて画像を形成する。各色に対応する画像ステーションにおいて、感光体191にトナー像を形成し、各色のトナー像をベルト状の中間転写体192上で重畳させるタンデム方式の画像形成装置である。
画像形成装置190は、画像形成ユニットとしての露光部(193Y、194M、195C、196K)、帯電器194(194Y、194M、194C、194K)、現像器196(196Y、196M、196C、197K)を備えている。また、画像形成装置190は、感光体191(191Y、191M、191C、191K)、クリーニング部197(197Y、197M、197C、197K)を備えている。尚、画像形成装置190は、第1の実施の形態(図1)と同様の制御系(本体制御部101等)を備えている。詳細は上述したので説明を省略する。
以下、各色に対応する画像ステーションにおける画像形成プロセスは、第1の実施形態と同様であるので説明を省略する。各色に対応する感光体191に形成されるトナー像は、1次転写部において中間転写体192に転写される。中間転写体192上の各色トナーは2次転写部(T2)において一括して記録媒体P上に転写される。記録媒体上のトナー像は、定着器198によって加熱定着される。
図20は、画像形成装置の本体制御部101(図4(b)参照)が実行する制御を示すフローチャートである。
図20において、まず、画像形成装置の本体制御部101は、画像読取部102または外部の情報処理装置から画像データが入力されることにより作像を開始する(ステップS2001)。その後、本体制御部101は、入力された画像に写真または絵が含まれているか否かを判定する(ステップS2002)。入力された画像に写真または絵が含まれていると判定された場合、本体制御部101は、感光体1の主走査方向および副走査方向の電位特性のムラの補正を行う(ステップS2003)。
一方、入力された画像に写真または絵が含まれていないと判定された場合、本体制御部101は、感光体1における主走査方向の電位特性のムラの補正を実施するように指示されたか否かを判定する(ステップS2004)。この場合、感光体1における主走査方向の電位特性のムラの補正を実施するか否か(補正の有無)はユーザによって操作部104或いはコンピュータなどの外部の情報処理装置の画面上から指定される。
感光体1における主走査方向の電位特性のムラの補正を実施する場合は(ステップS2004で“あり”)、本体制御部101は、次のように画像形成を行う。即ち、主走査方向の電位特性のムラを補正するように露光部3の露光強度を画像形成中に切り替えながら画像形成を行う(ステップS2005)。他方、感光体1における主走査方向の電位特性のムラの補正を実施しない場合は(ステップS2004で“なし”)、本体制御部101は、露光部3により上述した基準露光強度で感光体1を露光することで、画像形成を行う(ステップS2006)。
以上説明したように、本実施の形態によれば、写真または絵を含む画像については電位特性のムラの補正を行い、文書またはモノクロの画像を出力する画像については、少なくとも副走査方向の電位特性の補正を行わない。これによって、高画質に画像を形成する画像に対しては電位特性のムラに起因する濃度ムラを抑制することができ、かつ文書等の写真よりも高い画質が求められない画像のファーストコピータイムを抑制することができる。