JP3867166B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は有機感光層上に主としてアモルファスカーボンの表面保護層を形成してなる感光体を搭載した画像形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
有機半導体材からなる感光層により構成した、いわゆるOPC感光体(有機感光体)は高い帯電性が得られ、暗減衰が小さく、さらに長波長に対し優れた光感度が得られるという点で幅広く使用されている。しかも、OPC感光体を使用するに当って、それを加熱するヒーターを使用しないという利点もある。
【0003】
しかしながら、このOPC感光体においては、その表面の硬度が小さく、耐久性に劣るという課題がある。
【0004】
この課題を解消するために、有機半導体材からなる感光層(有機感光層)の上に炭素又は炭素を主成分とする高い硬度の耐磨耗性の被膜を積層する技術が提示されている(特公平7−27268号、特公平7−122757号、特開平1−86158号、特開平1−227161号、特許第2818881号、特許第2818882号および特許第2979070号参照)。
【0005】
このように有機感光層の上に無機材から表面保護層を被覆するに当たっては、下記のような特性が求められる。
【0006】
▲1▼可視光透過率が高い(有機感光層への入射光量が充分に確保できる)。 ▲2▼表面に傷を受けない程度の高硬度を有する。 ▲3▼有機感光層との接着性に優れ、複写機内での実使用において、機械的接触あるいは温湿度の変化等により剥離しない。 ▲4▼無害である。 ▲5▼有機感光層との電気的整合性に優れ、残留電位、メモリー現象、さらには不整合界面での電荷の横流れ(画像流れ)が発生しない。▲6▼高温高湿の条件下において、画像品位が劣化せず、所謂、画像流れが発生しない。 ▲7▼有機感光層は、耐熱性に乏しい化合物からなることで、その上の被膜を常温及至100℃にておこない、有機感光層を熱劣化させない。
【0007】
最近のかかる特性の要求に対し、さまざまな技術開発がおこなわれている。たとえば、酸素原子を含有する炭化水素化合物を用いることで、そのプラズマ有機重合膜が得られることから、それでもって有機感光層上に表面保護層として積層し、これによって接着性、電気的整合性ならびに耐環境性を高める技術が提案されている(特公平7−27268号参照)。
【0008】
また、上記のように酸素原子を含有させる代わりにハロゲン原子を含有させても同等の効果が得られることが提案されている(特公平7−122757号参照)。
【0009】
さらに有機感光層上の表面保護層を、ハロゲン原子と酸素原子とを含有してなる非晶質炭化水素膜でもって構成し、これにより、耐湿性を改善した技術が提示されている(特開平1−86158号参照)。
【0010】
同公報によれば、非晶質炭化水素膜中に含有されるハロゲン原子の量は、全構成原子に対して0.01原子%〜50原子%、酸素原子の量は、0.01〜20原子%である。また、硬度については有機感光層が5B〜B、非晶質炭化水素膜が4H程度である。
【0011】
また、有機感光層上に、1原子%以下の窒素と2原子%以上の弗素を含有するアモルファス構造のダイヤモンド状炭素からなる表面保護層を積層し、撥水性を高める技術や(特許第2979070号参照)、表面の酸素濃度が1原子%以下である有機感光層の上に、水素を30原子%以下含有する炭素又は炭素を主成分とする表面保護層を積層し、これら保護層と有機系感光層との接着性を高める技術が提案されている(特許第2818882号参照)。
【0012】
硬度については、表面保護層のビッカ−ス硬度が100〜2500kg/mm2の範囲にあり、かつ有機感光層とのビッカース硬度の差が2500 kg/mm2以下である技術が提案されている(特許第3057165参照)。
【0013】
さらにまた、液体トナ−を使用するためにアモルファスシリコンカ−バイド表面層を備えたアモルファスシリコン感光体を用いる技術も提案されている(特開平10−239937号参照)。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前述したような有機感光層上にアモルファスカーボンからなる表面保護層を積層した感光体を実際使用してみると、当初予定していた耐久性は得られず、キズや剥離が発生し、メモリーが悪化し、しかも、高温高湿下にて耐刷をおこなうと、画像流れと呼ばれる画像不良が発生していた。
【0015】
このような耐久性および画像流れの発生を防止するために、表面保護層にハロゲン原子や酸素原子、窒素原子を含有させる技術が提案されているが、電子写真特性を含め、各種の特性を十分に満足する感光体は、いまだ得られていない。
【0016】
すなわち、特公平7−27268号および特公平7−122757号の各公報に記載された技術によれば、画像流れが発生し、さらに耐久による削れ量が大きくキズ゛等が発生していた。
【0017】
また、特開平1−86158号にて提案された技術については、画像流れは改善されたが、その反面、感光体特性が低下したり(帯電能の低下、残留電位の増大等)、表面硬度が低くなり、耐久性に劣っていた。また、表面保護層にハロゲン原子と酸素原子とを双方とも含有させ、これによって、表面保護層の接着性を向上させ、さらに電子写真特性が大きく向上(光メモリーの減少)させることができるが、その反面、酸素原子の含有量が多くなることで、感光体の特性が低下していた。
【0018】
さらに特許第2979070号によれば、表面保護層の接着性を向上させるために、有機感光層表面の酸素濃度を規定する技術が提案されているが、その有機感光層の表面側の酸素量の管理が非常に難しい上に、成膜条件によっては、所要とおりの性能が得られなかった。
【0019】
また、特許第3057165号によれば、感光体の耐久性を高めるために、表面保護層の硬度および有機感光体との硬度差を規定する技術が提案されているが、有機感光層の硬度との関連が不明確であり、かつ、硬度差の下限値がなく実際の硬度の設定が困難であった。さらに、特に柔らかい有機感光層の上に硬度差が2500kg/mm2もある表面保護層を設けると硬度差から密着性が低減し、クラックおよび剥離が発生し、所要とおりの性能が得られなかった。
【0020】
特開平10−239937号では、無機質のアモルファスシリコン感光体を使用することで液体トナ−に対する適性に優れるが、その反面、帯電能が不十分となり、コントラスト等の画像性能が得られなかった。しかも、液体トナ−は乾式トナ−に比べ平均粒径が小さく、感光体へのトナ−付着が顕著となり、クリ−ニングが非常に難しいという課題もある。
【0021】
一方、昨今、高画質化(特に高解像度)への要求が高まっているが、そのためにはトナ−粒径を小さくする必要がある。乾式トナ−ではトナ−粒径を小さくすることに対し限界があり、5μm未満のトナ−はほとんど存在せず(通常8〜30μm)、1200dpiを越える解像度を得ようとすると乾式トナ−では難しい状況となっている。
【0022】
これに対し、液体トナ−を用いるとトナ−粒径を小さくすることが容易となり、特に3μm以下にすることで、1200dpi以上の画質が得られる。
【0023】
本発明者は上記事情に鑑みて鋭意研究に努めたところ、有機感光層上にアモルファスカーボンからなる表面保護層を積層し、このアモルファスカーボン表面保護層に酸素原子を0.0001原子%〜1.0原子%の範囲で、弗素原子を0.1原子%〜25原子%の範囲で含有させ、また、弗素原子を有機感光層と表面保護層との界面とは反対側の表面近傍にて高濃度になるよう濃度勾配を設けたことで、表面保護層の硬度が、有機感光層の硬度に比べて10倍〜60倍にまで高硬度化され、さらに密着性が向上してクラックや剥離が発生しなくなり、これによって画像流れおよび長期使用による画像劣化が生じなくなり、特に3μm未満という平均粒径の小さい液体トナ−を使用してもクリーニング性を高めて十分な耐久性と画像品質が得られることを見出した。
【0024】
本発明は上記知見により完成されたものであり、その目的は表面保護層の密着性を高めて優れた耐刷性が得られ、さらにクリーニング性を高めて、高耐久性、高画質、高性能および高信頼性を達成した感光体を装着した画像形成装置を提供することにある。
【0025】
本発明の他の目的は、表面の疎水性を高めたことで、画像流れが発生しなくなり、さらに電位特性のバラツキをなくすことで、感光体用のヒーターを設けなくてもよく、これにより、構造上簡単となり、製造歩留まりが向上し、さらに部品点数が少なくなることで低コスト化を達成した画像形成装置を提供することにある。
【0026】
本発明の他の目的は3μm以下の液体トナーを使用してもクリーニング性を高めて高解像度を達成した画像形成装置を提供することにある。
【0027】
【課題を解決するための手段】
本発明の画像形成装置は、導電性支持体上に有機感光層と表面保護層とを順次積層し、上記表面保護層は酸素原子を0.0001原子%〜1.0原子%の範囲で含有し、弗素原子を0.1原子%〜25原子%の範囲で含有するアモルファスカーボンから成るとともに、前記弗素原子の濃度が、有機感光層と表面保護層との界面とは反対側の表面近傍に近づくにつれて次第に高くなるように、濃度勾配を連続的になし、その硬度を前記有機感光層の硬度に比べて10倍〜60倍にせしめた感光体と、この感光体の表面に電荷を付与する帯電手段と、感光体の帯電領域に対して光照射する露光手段と、これら帯電手段と露光手段とにより感光体表面に形成された静電潜像に対し平均粒径が3μm以下のトナーでもって液体トナー像を感光体の表面に形成せしめる現像手段と、上記液体トナー像を被転写材に転写する転写手段と、転写後に感光体表面の残留液体トナーを除去するクリーニング手段とを配設したことを特徴とする。
また本発明の画像形成装置は、前記表面保護層の表面近傍における弗素濃度を、前記有機感光層と表面保護層との界面側における弗素濃度の1.5倍〜120倍に設定したことを特徴とする。
更に本発明の画像形成装置は、前記表面保護層の表面近傍における弗素濃度を、前記有機感光層と表面保護層との界面側における弗素濃度の3倍〜30倍に設定したことを特徴とする。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図でもって説明する。
図1は本発明の画像形成装置に搭載する感光体の要部拡大断面図であり、図2は本発明の画像形成装置の概略を示す図である。
【0029】
図1に示す感光体1によれば、導電性基板2の上に前記有機半導体層である感光層3を塗布形成し、この感光層3の上にグロー放電分解法などにより表面保護層4を積層したものである。
【0030】
表面保護層4は酸素原子を0.0001原子%〜1.0原子%の範囲で含有し、弗素原子を0.1原子%〜25原子%の範囲で含有するアモルファスカーボンでもって構成する。
【0031】
しかも、表面保護層4に弗素原子を含有させるに当り、弗素原子を感光層3と表面保護層4との界面とは反対側の表面近傍にて高濃度になるように濃度勾配を設けている。
【0032】
この感光体1を図2に示す画像形成装置に搭載する。
この画像形成装置5はプリンター構成であって、感光体1の周面にコロナ帯電器6と、その帯電後に光照射する露光器7(LEDヘッド)と、液体トナー像(粒径3μm以下、たとえば1.5μm)を感光体1の表面に形成するための液体トナー8を備えた現像機9と、その液体トナー像を被転写材10に転写する転写器11と、その転写後に感光体表面の残留液体トナーを除去するクリーニング手段12と、その転写後に残余静電潜像を除去する除電手段13とを配設している。また、14は被転写材10に転写された液体トナー像を熱もしくは圧力により固着するための定着器である。
【0033】
このカールソン法はつぎの(1)〜(6)の各プロセスを繰り返し経る。
(1)感光体1の周面をコロナ帯電器6により帯電する。
(2)露光器7により画像を露光することにより、感光体1の表面上に電位コントラストとしての静電潜像を形成する。
(3)この静電潜像を現像機9により現像する。この現像により黒色の液体トナーが静電潜像との静電引力により感光体表面に付着し、可視化する。
(4)感光体表面の液体トナー像を紙などの被転写材10の裏面より液体トナーと逆極性の電界を加えて、静電転写し、これにより、画像を被転写材10の上に得る。
(5)感光体表面の残留液体トナーをクリーニング手段12により機械的に除去する。
(6)感光体表面を強い光で全面露光し、除電手段13により残余の静電潜像を除去する。
【0034】
なお、画像形成装置5はプリンターの構成であるが、露光器7に代えて原稿からの反射光を通すレンズやミラーなどの光学系を用いれば、複写機の構成の画像形成装置となる。
【0035】
また、本発明によれば、感光体1上の残留液体トナ−を除去するクリ−ニング手段12として、ブレ−ド法、ファ−ブラシ法、マグネットブラシ法などがあるが、いずれの方法を採用するにしても、その残留液体トナ−を即座に除去するとよい。しかしながら、トナ−粒径が小さくなると付着力が大きくなる傾向にあり、そのためにブレ−ド等の感光体に当てる圧を強くして除去しなければならない。この要求に応えるべく、液体トナ−用の感光体1はブレ−ド等の強い圧にも耐えうる非常に高い硬度が求められる。
【0036】
そこで、本発明においては、表面保護層4を、酸素原子を0.0001原子%〜1.0原子%の範囲で含有し、弗素原子を0.1原子%〜25原子%の範囲で含有するアモルファスカーボンにて構成したことで、表面保護層4の硬度が著しく大きくなり、その硬度が、有機感光層の硬度に比べて10倍〜60倍にまで高硬度化され、これによってブレ−ド等の強い圧にも耐えうる非常に高い硬度が達成されている。
【0037】
しかも、このような硬度範囲に規定したことで、3μm以下という平均粒径の小さい液体トナ−を使用しても、クリーニングが最適におこなうことができ、トナー付着が発生せず、充分な耐久性および画像品質が得られる。なお、本発明においては、トナーの平均粒径は数平均にて表わす。
【0038】
本発明における液体トナーは、従来周知の構成のものを用いればよく、高絶縁性、低誘電率の液体に帯電したトナー粒子を分散させたものであり、このトナー粒子は0.1〜0.3μm程度の顔料粒子を樹脂でもって包み込んている。
【0039】
この樹脂には、代表的なものとして、モノマーにて表示すると、ラウリルメタクリレート、ステアリルメタクリレート、エチルメタクリレート、アクリル酸、メタクリル酸、ジメチルアミノメチルメタクリレート、ジエチルアミノエチルメタクリレートなどがある。
【0040】
さらに樹脂には電荷制御材が吸着しており、選択的吸着モデルにて極性が決定されるものとして、ナフテン酸、オクチル酸、アルキルベンゼンスルフォン酸カルシウムがあり、その他、トナー粒子表面とバルク間の酸・塩基モデルにて極性が決まるものを用いる場合がある。
【0041】
このような液体トナーについては、温度差を利用し有機溶媒からトナー粒子を析出する相分離法の技術を使うことで、2μm以下の小径トナーが得られる。
【0042】
なお、本発明においては、液体トナーの粒径をコールターカウンタにて測定する。
【0043】
以上のとおり、本発明によれば、液体トナーを用いることで、感光体1に当てるクリ−ニング手段12の圧を大きくするが、ブレ−ドや弾性ローラを用いる場合には、線圧を30〜350g/cmの荷重にするとよい。また、弾性ローラを用いた場合には、その回転速度を感光体の回転速度に比べて1.0〜1.60倍に設定し、その硬度を25〜60°HSにするとよい。
【0044】
また、乾式トナーを用いた場合において良好な画像が得られる条件に対し、どのようなクリーニング方法を用いても、1.2〜2.5倍の線圧(垂直力)にすることで、良好な画像が得られる。1.2倍未満になると、トナー付着が発生し、2.5倍を越えると感光体の表面が削れすぎて画像にスジが発生しやすいが、本発明のように高硬度な表面保護層であれば、キズが発生しなくなる。しかしながら、過度の線圧になると、感光体の駆動に付加がかかり、これにより、ジッターと呼ばれる画像にビビリマークのようなものが発生する。
【0045】
つぎに上記感光体1の導電性基板2および各層を詳述する。
【0046】
導電性基板2について
導電性基板2は銅、黄銅、SUS、Al、Niなどの金属導電体、あるいはガラス、セラミックなどの絶縁体の表面に導電性薄膜を被覆したものなどがある。この導電性基板2はシート状、ベルト状もしくはウェブ状可とう性導電シートでもよく、このようなシートにはSUS、Al、Niなどの金属シート、あるいはポリエステル、ナイロン、ポリイミドなどの高分子樹脂フィルムの上にAl、Niなどの金属もしくは酸化スズ、インジウム・スズ・オキサイド(ITO)などの透明導電性材料や有機導電性材料を蒸着などにより被覆して導電処理したものを用いる。
【0047】
感光層3の具体的な構成例
感光層3には、電荷輸送剤を電荷発生剤とともに同一の感光層中に分散させた単層型感光層と、電荷発生剤を含有する電荷発生層と電荷輸送剤を含有する電荷輸送層とを積層した積層型感光層とがあるが、本発明はこのいずれにも適用できる。
【0048】
単層型の感光層は、電荷発生剤、電荷輸送剤および結着樹脂を適当な有機溶媒に溶解または分散した塗工液を、塗布などの手段によって導電性基体上に塗布し、乾燥させることで形成される。かかる単層型の感光層は、層構成が簡単で生産性に優れている。
【0049】
電荷輸送剤としては、電子輸送剤および正孔輸送剤のうちのいずれか一方または両方が使用でき、特に上記両輸送剤を併用した単層型の感光層は、単独の構成で正負いずれの帯電にも対応できるという利点がある。
【0050】
電子輸送剤および正孔輸送剤としては、それぞれ電荷発生剤とのマッチングがよく、電荷発生剤で発生した電子または正孔を引き抜いて、効率よく輸送できるものが望ましい。
【0051】
また、電子輸送剤と正孔輸送剤とが共存する系では、両者が電荷移動錯体を形成して、感光層全体での電荷輸送能の低下を引き起こし、感光体の感度が低下するのを防止すべく、両輸送剤の組合せについても配慮する必要がある。つまり、両輸送剤を、正孔輸送および電子輸送が効率よく起こる高濃度で同一層中に含有させても、層中で電荷移動錯体が形成されず、正孔輸送剤は正孔を、電子輸送剤は電子を、それぞれ効率よく輸送できる、電子輸送材と正孔輸送剤との組合せを選択するのが望ましい。
【0052】
一方、積層型の感光層は、まず導電性基体上に、蒸着または塗布などの手段によって、電荷発生剤を含有する電荷発生層を形成し、ついでこの電荷発生層上に、電荷輸送剤と結着樹脂とを含む塗工液を、塗布などの手段によって塗布し、乾燥させて電荷輸送層を形成することで構成される。また、上記とは逆に、導電性基体上に電荷発生層を形成し、その上に電荷発生層を形成してもよい。
【0053】
ただし、電荷発生層は、電荷輸送層に比べて膜厚がごく薄いため、その保護のためには、導電性基体上に電荷発生層を形成し、その上に電荷輸送層を形成するのが好ましい。
【0054】
積層型感光層は、上記電荷発生層、電荷輸送層の形成順序と、電荷輸送層に使用する電荷輸送剤の種類によって、正負いずれかの帯電型となるかが選択される。
【0055】
たとえば、上記の如く、帯電性基体上に電荷発生層を形成し、その上に電荷輸送層を形成した層構成において、電荷輸送層の電荷輸送剤として正孔輸送剤を使用した場合には、感光層は負帯電型となる。この場合、電荷発生層には電子輸送剤を含有させてもよい。電荷発生層に含有させる電子輸送剤としては、電荷発生剤とのマッチングがよく、電荷発生剤で発生した電子を引き抜いて、効率よく輸送できるものが望ましい。
【0056】
一方、上記の層構成において、電荷発生層の電荷輸送剤として電子輸送剤を使用した場合には、感光層は正帯電型となる。この場合、電荷発生層には正孔輸送剤を含有させてもよい。
【0057】
[単層型の感光層3]
電子輸送剤は正孔輸送剤と電荷移動錯体を形成しないため、特に電子輸送剤と正孔輸送剤とを併用した単層型の感光層(感光層3)において好適である。
【0058】
単層型の感光層は電子輸送剤と電荷発生剤と結着樹脂とを含有する単一の層であり、正負いずれの帯電にも対応できるが、負極性コロナ放電を用いる必要のない正帯電型で使用するのが好ましい。この単層型は、層構成が簡単で生産性に優れていること、感光層の被膜欠陥が発生するのを抑制できること、層間の界面が少ないので光学的特性を向上できること等の利点を有する。
【0059】
電子輸送剤を正孔輸送性に優れた正孔輸送剤と併用した単層型は、電子輸送剤と正孔輸送剤との相互作用が生じないため、両輸送剤を高濃度で同一の感光層中に含有させても、電子輸送および正孔輸送がそれぞれ効率よく行うことができ、より高感度の感光体を得ることができる。
【0060】
また、電子輸送剤とともに電子受容体を含有させた単層型の感光層3においては、電子輸送性能をより一層向上することができ、より高感度の感光体を得ることができる。
【0061】
単層型の感光層3において、電子輸送剤は結着樹脂100重量部に対して、5〜100重量部の範囲にて、好適には10〜80重量部にて含有するのがよい。電子輸送剤が10重量部未満の場合、残留電位が高くなり、感度が不十分になる虞があり、500重量部を越える場合は結晶化の可能性があり、感光体としての性能が十分発揮されない。
【0062】
[積層型の感光層3]
一方、積層型は電荷発生剤を含有する電荷発生層と、電荷輸送剤を含有する電荷輸送層とをこの順で、あるいは逆の順で積層したものである。
【0063】
電荷発生層は電荷輸送層に比べて膜厚がごく薄いため、その保護のためには導電性基体上に電荷発生層を形成し、その上に電荷輸送層を形成するのが好ましい。
【0064】
積層型の感光層3は、電荷発生層と電荷輸送層との形成順序と、電荷輸送層中で使用する電荷輸送剤の種類とによって、正負いずれの帯電型となるかが選択される。たとえば、導電性基板2の上に電荷発生層を形成し、その上に電荷輸送層を形成した層構成において、電荷輸送層中に電子輸送剤としてキノン誘導体のような電子輸送剤を使用したときは、正帯電型の感光体になる。この場合、電荷発生層には正孔輸送剤や電子輸送剤を含有させてもよい。ここで、前記電荷輸送層に電子受容体を含有させた場合は、電子輸送性が向上するため、より高感度の積層型の感光体が得られる。
【0065】
なお、上記の層構成において、電荷輸送層中の電荷輸送剤として正孔輸送剤を使用したときは負帯電型の感光体になる。この場合、電荷発生層には電子輸送剤や電子受容体を含有させてもよい。
【0066】
積層型の感光層3においては、電荷発生剤と結着樹脂を含む電荷発生層と、電子輸送剤を含む電荷輸送層から構成される。積層型における電子輸送剤の配合割合は、単層型の場合と同様の理由で、結着樹脂100重量部に対して10〜500重量部、好適には25〜100重量部がよい。
【0067】
前述のように、感光体1は、単層型および積層型のいずれにも適用できるが、特に正負いずれの帯電型にも使用できること、構造が簡単で製造が容易であること、層を形成する際の皮膜欠陥を抑制できること、層間の界面が少なく、光学的特性を向上できること等の観点から、単層型が好ましい。
【0068】
つぎに感光層3に用いられる種々の材料について説明する。
【0069】
《電荷発生剤》
種々のフタロシアニン顔料、多環キノン顔料、アゾ顔料、ペリレン顔料、インジゴ顔料、キナクリドン顔料、アズレニウム塩顔料、スクアリリウム顔料、シアニン顔料、ピリリウム染料、チオピリリウム染料、キサンテン染料、キノンイムン色素、トリフェニルメタン色素、スチリル色素、アンサンスロン系顔料、ピリリウム塩、トリフェニルメタン系顔料、スレン系顔料、トルイジン系顔料、ピラゾリン系顔料等の有機光導電材料、セレン、テルル、アモルファスシリコン、硫化カドミウム等の無機光導電材料があげられ、単独または2種類以上を混合して使用できる。
【0070】
《正孔輸送剤》
高い正孔輸送能を有する主々の化合物、たとえば、2,5−ジ(4−メチルアミノフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール等のオキサジアゾール系の化合物、9−(4−ジエチルアミノスチリル)アントラセン等のスチリル系化合物、ポリビニルカルバゾール等のカルバゾール系化合物、有機ポリシラン化合物、1−フェニル−3(p−ジメチルアミノフェニル)ピラゾリン等のピラゾリン系化合物、ヒドラゾン系化合物、トリフェニルアミン系化合物、インドール系化合物、オキサゾール系化合物、イソオキサゾール系化合物、チアゾール系化合物、チアジアゾール系化合物、イミダゾール系化合物、ピラゾール系化合物、トリアゾール系化合物、スチルベン系化合物等の含窒素環式化合物、縮合多環式化合物等があげられる。
【0071】
正孔輸送剤は1種のみを用いるほか、2種以上を混合して用いてもよい。また、ポリビニルカルバゾール等の成膜性を有する正孔輸送剤を用いる場合には、結着樹脂は必ずしも必要でない。
【0072】
《電子輸送剤》
電子輸送剤としては、高い電子輸送能を有する種々の化合物、たとえば、ナフトキノン系化合物、ピラゾリン系化合物、ベンゾキノン系化合物、ジフェノキノン系化合物、マロノニトリル、チオピラン系化合物、テトラシアノエチレンシアノエチレン、2,4,8−トリニトロチオキサントン、ジニトロベンゼン、ジニトロアントラセン、ジニトロアクリジン、ニトロアントラキノン、ジニトロアントラキノン、無水コハク酸、無水マレイン酸、ジブロモ無水マレイン酸等があげられる。
【0073】
《結着樹脂》
感光層に使用されている従来周知の樹脂を使用することができる。たとえば、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−アクリロニトニトリル共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、アクリル共重合体、スチレン−アクリル共重合体、ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、塩素化ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、ポリプロピレン、アイオノマー、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリエステル、アルキド樹脂、ポリアミド、ポリウレタン、ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリスルホン、ジアリルフタレート、ケトン樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリエーテル樹脂、ポリエステル樹脂などの熱可塑性樹脂;シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、その他架橋性の熱硬化性樹脂;エポキシアクリレート、ウレタン−アクリレート等の光硬化型樹脂等の樹脂が使用可能である。
【0074】
さらに感光層3には、前記各成分のほかに、電子写真特性に悪影響を与えない範囲で、従来公知の種々の添加剤、たとえば酸化防止剤、ラジカル捕捉剤、一重項クエンチャー、紫外線吸収剤等の劣化防止剤、軟化剤、可塑剤、表面改質剤、増量剤、増粘剤、分散安定剤、ワックス、アクセプター、ドナー等を配合することができる。また、感光層の感度を向上させるために、たとえばテルフェニル、ハロナフトキノン類、アセナフチレン等の公知の増感剤を電荷発生剤と併用してもよい。
【0075】
単層型の感光層3において、電荷発生剤は、結着樹脂100重量部に対して0.1〜50重量部、好ましくは0.5〜30重量部の割合で配合すればよい。電荷輸送剤として、電子輸送剤を含有させる場合は、結着樹脂100重量部に対して5〜100重量部、好ましくは10〜80重量部の割合で配合すればよい。また、正孔輸送剤を含有させる場合、正孔輸送剤の割合を結着樹脂の100重量部に対して5〜500重量部、好ましくは25〜200重量部とすればよい。さらにまた、単層型感光層3の厚さは5〜100μm、好ましくは10〜50μmである。
【0076】
一方、積層型の感光層3において、電荷発生層を構成する電荷発生剤と結着樹脂とは、種々の割合で使用することができるが、結着樹脂100重量部に対して電荷発生剤を5〜1000重量部、好ましくは30〜500重量部の割合で配合するとよい。電荷発生層に正孔輸送剤あるいは電子輸送剤を含有させる場合は、それらの割合を結着樹脂100重量部に対して0.1〜100重量部、好ましくは0.5〜80重量部とするとよい。
【0077】
電荷輸送層を構成する電荷輸送剤と結着樹脂とは、電荷の輸送を阻害しない範囲および結晶化しない範囲で種々の割合で使用することができるが、光照射により電荷発生層で生じた電荷が容易に輸送できるように、結着樹脂100重量部に対して、電荷輸送剤を10〜500重量部、好ましくは25〜100重量部の割合で配合するとよい。電荷輸送層に正孔輸送剤を含有させる場合は、正孔輸送剤の割合を結着樹脂100重量部に対して5〜200重量部、好ましくは10〜80重量部とすればよい。
【0078】
単層型においては、導電性基板2と感光層3との間に、また積層型においては、導電性基板2と電荷発生層との間、導電性基板2と電荷輸送層との間または電荷発生層と電荷輸送層との間に、感光体の特性を阻害しない範囲でバリア層を形成してもよい。
【0079】
[感光層3の成膜方法]
このような構成の感光層3の形成方法を述べると、前記例示の電荷発生剤、電荷輸送剤、結着樹脂を適当な溶剤とともに、公知の方法、たとえばロールミル、ボールミル、アトライタ、ペイントシェーカー、超音波分散機等を用いて分散混合して分散液を調整し、これを公知の手段により塗布して乾燥させればよい。
【0080】
分散液を作るための溶剤としては、種々の有機溶剤が使用可能であり、たとえばメタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール等のアルコール類;n−ヘキサン、オクタン、シクロヘキサン等の脂肪族系炭化水素;ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族系炭化水素、ジクロロメタン、ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素、クロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素;ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、エチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル等のエーテル類;アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類;酢酸エチル、酢酸メチル等のエステル類;ジメチルホルムアルデヒド、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド等があげられる。これらの溶剤は単独でまたは2種以上を混合して用いられる。
【0081】
さらに、電荷輸送剤や電荷発生剤の分散性、感光層表面の平滑性をよくするために界面活性剤、レベリング剤等を使用してもよい。
【0082】
表面保護層4の構成
表面保護層4については、酸素原子を0.0001原子%〜1.0原子%の含有比率でもって含み、さらに弗素原子を0.1原子%〜25原子%の含有比率でもって含む炭素または炭素を主成分とするアモルファスカーボン膜であり、そして、この膜の硬度は、有機感光層である感光層3の硬度に比べて10倍以上60倍以下に設定している。
【0083】
この点を詳しく説明すると、弗素含有量は表面保護層4を構成する各種原子の全量に対し0.1〜25原子%、好適には2〜20原子%にするとよく、0.1原子%未満の場合には画像流れが発生し、25原子%を超えると結合状態において終端部が増え、原子間のネットワークが少なくなり、C−Cというような原子間結合が減少し、これによって膜強度が弱くなり、その結果、膜削れおよびキズが発生する。
【0084】
また、弗素含有量が25原子%を超える場合には、構造およびグロー放電という製造面から必然的にむずかしく、無理に含有量を増加させようとすると、感光体特性および硬度という点にて劣る。
【0085】
酸素含有量については、表面保護層4を構成する各種原子の全量に対し0.0001〜1.0原子%、好適には0.01〜0.5原子%にするとよく、0.0001原子%未満では密着性および電気整合性が悪く、界面から剥離したり、光メモリー特性が悪化する。
【0086】
酸素含有量が1.0原子%を超えると、表面保護層の膜質低下によるトラップ準位が増加したり、残留電位が上昇したり、帯電能が低下するなどのさまざまな感光体特性が悪化し、さらに膜密度低下することにともなって表面硬度が低下する。
【0087】
また、本発明においては、図3〜図6に示すように弗素原子を感光層3と表面保護層4との界面とは反対側の表面近傍にて高濃度になるよう濃度勾配を設ける。
【0088】
各図とも、横軸において、aは感光層3と表面保護層4との界面であり、bは表面保護層4の最表面(自由表面)である。縦軸は酸素含有量である。なお、これらの濃度勾配は一例であって、それに限定されるものではなく、その他にさまざまな濃度勾配をおこなってよい。
【0089】
このように弗素原子を感光層3と表面保護層4との界面とは反対側の表面近傍にて高濃度になるよう濃度勾配を設ける場合には、表面保護層4の全体における平均弗素含有比率を0.1〜25原子%、好適には2〜20原子%にすればよい。
【0090】
表面保護層4の硬度は、有機感光層(感光層3)の硬度に比べて10〜60倍、好適には20〜50倍にするとよく、この比率が10倍未満の場合には硬度が不充分となり、耐久性(トナ−付着防止のためクリ−ニング能力を上げている)が満足できず、一方、60倍を超えると硬度差が大きすぎて表面保護層4にクラックが発生する。
【0091】
本発明にて規定する硬度については、動的押し込み硬さで評価をおこなう。この動的押し込み硬さは島津製作所製の超微小硬度計(DUH−201・202)を使用してダイナミック硬さでもって表す。
【0092】
この測定方法によれば、電磁石により圧子(三角すい圧子)を試料に押しつけ、この押圧力を0.1gf〜2gfの荷重まで一定の割合で増加させ、圧子が試料に浸入していく過程で、圧子の試料への浸入深さを自動計測するものであって、その際に生じるくぼみの大きさを顕微鏡にて測定し、塑性変形分から硬さの値を得る。
【0093】
かくして上記構成のように表面保護層4は酸素原子を0.0001原子%〜1.0原子%の含有比率でもって含み、さらに弗素原子を0.1原子%〜25原子%の含有比率でもって含む炭素または炭素を主成分とするアモルファスカーボン膜でもって成膜し、弗素原子を感光層3と表面保護層4との界面とは反対側の表面近傍にて高濃度になるように濃度勾配を設け、そして、この膜の硬度を、有機感光層である感光層3の硬度に比べて10倍以上60倍以下に設定したことで、ブレードに耐えられる優れた耐刷性が得られ、紙やトナーなどでもって削れる度合いが著しく低減し、これによって画像流れが発生せず、1200dpi以上の解像度が得られる高性能な感光体となった。
【0094】
特に、弗素原子を感光層3と表面保護層4との界面とは反対側の表面近傍にて高濃度になるよう濃度勾配を設けて、感光層3との界面での電気整合性を良好にし、これによってキャリアの移動がしやすくなり、また、表面保護層内においても同様にキャリアが移動しやすくなり、その結果、光感度、残留電位及び解像度の点で優れた結果が得られる。
また、本発明者は、このような作用効果を奏するための好適な構成要件として、感光層3と表面保護層4との界面近傍における酸素原子の濃度に対し、その界面とは反対側の表面近傍における弗素原子の濃度を1.5〜120倍、好適には3〜30倍の比率にするとよいことを繰り返しおこなった実験により確認した。
【0095】
表面保護層4の形成方法
グロー放電法により成膜形成するが、その成膜条件は、たとえば真空度0.35torr(4.6×10-5Pa)、基板温度50℃、高周波電力200Wという条件でもってプラズマ化し、有機感光層上に積層を行う。
【0096】
そのためのグロー放電用原料ガスとしては、炭化水素ガスおよび酸素化合物ガス、弗素化合物ガスが用いられ、キャリアガスとしては一般に常用される水素ガスあるいはアルゴンガス等が用いられる。
【0097】
上記炭化水素ガスには飽和炭化水素として、たとえばメタン、エタン、プロパン、ブタン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、イソブタン、イソペンタン、ネオペンタン、イソヘキサン、ネオヘキサン、ジメチルブタン、メチルヘキサン、エチルペンタン、ジメチルペンタン、トリプタン、メチルヘプタン、ジメチルヘキサン、トリメチルペンタン、イソナノン等がある。
【0098】
表面保護層4を構成するアモルファスカーボン膜の硬度は、成膜装置の形態および成膜時の条件(不純物ドープ量も含む)により変化し、たとえば、基板温度を高くする、希釈率を高くする、印加電力を高くする等で硬度が高くなる。
【0099】
アモルファスカーボン膜に酸素原子を添加するためには、酸素化合物ガスが使用される。酸素化合物としては、たとえば、酸素、オゾン、水蒸気、一酸化炭素、二酸化炭素、一酸化窒素、亜酸化炭素、等の無機化合物、水酸基、酸素を含む複素環等の官能基あるいは結合を有する有機化合物等がある。
【0100】
アモルファスカーボン膜に弗素原子を添加するためには、弗素化合物ガスが使用される。この弗素化合物としては、弗素、弗化水素、弗化塩素、弗化沃素等の無機化合物が用いられる。
【0101】
そして、弗素原子を感光層3と表面保護層4との界面とは反対側の表面近傍にて高濃度になるよう濃度勾配を設けるには、表面保護層4を成膜形成するに当り、かかる弗素化合物ガスの導入量を漸次大きくすればよい。
【0102】
表面保護層4の膜厚は0.1〜2.5μmが好適である。膜厚が0.1μmより薄いと、膜削れによる耐久性が確保できなくなり、また、下地の影響を受ける。一方、膜厚が2.5μmを超えると、光透過率が悪化し、残留電位が発生する。
【0103】
【実施例】
(例1)
純度99.9%のAlからなる円筒状の基板(外径30mm、長さ254mm)の上に感光層3を塗布形成し、正帯電のレーザープリンタ用にする。この感光層3は下記のとおりにて成膜した。
【0104】
電荷発生剤としてX型無金属フタロシアニン5重量部および結着樹脂としてポリカーボネイト100重量部、溶媒としてテトラヒドロフラン800重量部、正孔輸送剤として化1のジエチルアミノベンズアルデヒドジフェニルヒドラゾン100重量部をボールミルにて50時間混合、分散させて単層感光体用の塗布液を作製した。
【0105】
【化1】
Figure 0003867166
【0106】
そして、この塗布液をアルミニウム素管上にディップコート法にて塗布し、100℃で1時間乾燥させて、膜厚25μmの感光層3を形成させ、単層型とした。
【0107】
この感光層3の動的押し込み硬さは20kgf/mm2であった。ただし、表面保護層をつけないで測定をおこなった。
【0108】
次に表面保護層4を表1に示す成膜条件により5000Å(0.5μm)の厚みでカーボン(C)からなるアモルファス層を成膜形成する。
【0109】
CF4ガスは、最初に1.0sccmにて導入し、漸次増大し、最後に125sccmにまで多くしている。このようにCF4ガスを導入することで、図5に示すように直線的な弗素濃度勾配を設ける。
【0110】
【表1】
Figure 0003867166
【0111】
この表面保護層4は動的押し込み硬さが300kgf/mm2であり、弗素原子含有量が0.1〜10原子%、酸素原子含有量が0.1原子%である。これらの含有量の測定については、2次イオン質量分析法(Secondary Ion Mass Spectrometry:SIMS)にておこなった。
【0112】
かくして得られた本発明の感光体を前記の画像形成装置5(京セラ株式会社製エコシスLS−1700改造機、湿式現像:トナー平均粒径2.5μm)に搭載し、この装置5に設けられた感光体加熱用ヒーターのスイッチングを常時OFFにして、感光体加熱をおこなわなかった。そして、カールソン法で画像形成して、30万枚のランニングテストをおこない、画像流れと画質を測定したところ、画像流れが発生せず、画質についても、かぶりやスジ等がなく、まったく問題のない結果が得られた。
【0113】
(例2)
次に(例1)に示す感光体を作製するに当り、感光層3をまったく同一の構成にして、さらに表面保護層4については、CF4ガスの導入量を変え、その他の成膜条件を(例1)の感光体と同じにて設定し、各種感光体を作製した。
すなわち、表面保護層4を成膜形成するに際し、CF4ガスの導入量を成膜とともに、漸次増大させたが、具体的には、弗素原子含有量は有機感光層との界面近傍の濃度を0.08原子%(CF4ガス量:1.0sccm)に設定し、そして、図5に示すように直線的に酸素濃度を自由表面に向けて高くしている。いずれの感光体も硬度は250〜350kgf/mm2の範囲内にある。
これら各感光体において、表面保護層に酸素原子を含有させない場合、さらにそれぞれに酸素原子を0.00005〜10原子%の濃度でもって含有させることで、これら各感光体の画質および画像流れを測定したところ、表2に示すような結果が得られた。なお、同表中、弗素原子含有量は、表面保護層全体の平均値である。
その弗素原子の平均含有量が0.08原子%の場合には、層厚方向にわたって一定の濃度であることを示し、それ以下の平均含有量の場合には、漸次濃度を減少させ、それ以上の平均値の場合には、漸次濃度を増大させた場合を示す。
【0114】
【表2】
Figure 0003867166
【0115】
画像流れは33℃、85%湿度の環境下で8時間放置し、その画質を4段階に評価し、◎印は画像変化がまったくなく、きわめて良好な画像が得られた場合であり、○印は画像変化が若干認められるがこともあるが、実用上支障がない場合であり、△印は一部画像が流れた場合であり、×印は全面にわたって画像が流れた場合である。
【0116】
画質も4段階にて評価し、黒ベタ、白ベタおよびハーフトーン画像にて評価し、◎印は黒ベタ濃度低下・白ベタにおいてかぶりがまったく確認されず、またハーフトーン画像にスジがまったく発生せず、きわめて良好な画質が得られた場合であり、○印は黒ベタ濃度低下が若干現れたり、またはハ−フト−ン画像にスジが若干認められることもあるが、実用上支障がない場合であり、△印はハーフトーン画像の一部にスジが発生したり、または黒ベタ濃度の低下、もしくは白ベタでのかぶりが若干発生している場合であり、×印はハーフトーン画像にスジが発生したり、または黒ベタ濃度が低下したり、もしくは白ベタにかぶりが発生し、実用にまったく適していない場合である。
【0117】
表2から明らかなとおり、酸素原子含有量が0.0001〜1.0原子%、かつ弗素原子含有量が0.1〜25原子%にすることで、画像流れおよび画質の双方が優れていることがわかる。特に、画質については、黒ベタ濃度低下・白ベタにおいてかぶりがまったく確認されず、またハーフトーン画像にスジがまったく発生せず、きわめて良好な画質が得られた。
【0118】
しかし、酸素原子含有量が0.0001原子%未満では光メモリーが悪く、かぶりが発生したり、一部で密着性が悪くなり、剥離が発生し、ハーフトーン画像にキズの発生も見られた。
【0119】
また、酸素原子含有量が1.0原子%を超えるとトラップ準位の増加による残留電位の上昇により、黒ベタ濃度の低下が見られ、さらに、表面硬度の低下よりキズの発生も見られた。
【0120】
弗素原子含有量が0.1原子%未満では、弗素による撥水性の効果が不充分となり、画像流れを発生した。また、25原子%を超える含有量にするのは製造上難しく、無理に作製しようとするとクラックが発生したり(50原子%)、硬度が極端に低くなり(30原子%)、キズが発生した。
【0121】
(例3)
(例1)に示す成膜条件に対して、CF4ガスの導入に当り、濃度勾配を設けるよう流量比を変えて、本発明の感光体Cを作製した。その他の成膜条件や層構成は、(例1)の感光体と同一にしている。
【0122】
CF4ガスは、最初に1.0sccmにて導入し、漸次増大し、最後に125sccmにまで多くしているが、本例においては、前述した図5に示すような直線的な濃度勾配でもって作製した。
【0123】
これに対し、比較例の感光体A、B、Dを作製した。感光体Aについては、表面保護層を設けない場合、感光体Bでは、CF4ガスの導入量を成膜中一定(5sccm)にしている。また、感光体Dでは、CF4ガスは、最初に125ccmにて導入し、最後に1.0sccmにまで下げている。
そして、各感光体について(例1)に示すように感光体特性の評価手段でもって評価したところ、表3に示すような結果が得られた。ただし、いずれの感光体A〜Dも酸素の平均含有量が0.01〜0.1原子%、硬度が250〜350kgf/mm2の範囲内にある。
【0124】
【表3】
Figure 0003867166
【0125】
表3に示す結果から明らかなとおり、表面保護層の弗素原子の濃度勾配が感光体特性に大きな影響を与えており、本発明の感光体Cにおいては、帯電能および光感度特性に優れ、しかも、残留電位が小さくなっていることがわかる。これら帯電能、光感度特性および残留電位について、3段階に評価し、○印は良好であり、△印はやや良好であり、×印は実用に適していないことを示す。画質及び画像流れについては、4段階にて評価している。
本発明者は、弗素原子の濃度がフラットになっている感光体Bに比べて、表面側に高濃度である感光体Cの方が、光感度および残留電位の点で優れた結果が得られているが、その理由について、感光層3との界面での電気整合性がよく、これによってキャリアの移動がしやすくなっており、また、表面保護層内においても同様にキャリアが移動しやすくなったためであると考える。さらに、濃度勾配を逆にした感光体Dについては、光感度および残留電位が極端に悪くなり、実用上支障があるが、その点については、キャリアの移動が極端に劣化したためであると考える。また、感光体表面側の弗素含有量を増加させていることで十分な撥水性の効果が得られ、画像流れ発生を抑制することができたと考える。
【0126】
(例4)
(例3)においては、本発明の感光体Cを作製するに当り、CF4ガスは、最初に1.0sccmにて導入し、漸次増加させ、最後に125sccmにまで多くして、前述した図5に示すような濃度勾配でもって作製したが、これに代えて、図3、図4および図6に示すような濃度勾配でもって酸素を含有してもほぼ同じ良好な結果が得られたことを実験にて確かめた。
詳細には、CF4ガスは、最初に1.0sccmにて導入し、図3に示すように指数関数的に増加させ、最後に125sccmにまで多くした感光体を作製し、その感光体特性を測定したところ、表4に示すような結果が得られた。同図中、その感光体を図3でもって表示している。
【0127】
さらにCF4ガスは、最初に1.0sccmにて導入し、1.0sccmで60分間成膜し、その後、図4に示すように125sccmにまで多くした感光体や、図6に示すように1.0sccmで180分間成膜させた後、最後の20分間の成膜においては徐々に125sccmまで増加させた感光体も作製し、その感光体特性を測定した。
【0128】
【表4】
Figure 0003867166
【0129】
この表に示す結果から明らかなとおり、本発明の各感光体(図3、図4、図6)においては、帯電能および光感度特性に優れ、しかも、画像流れの発生が全くなくなっていることがわかる。
【0130】
(例5)
(例1)の成膜条件に対して、H2ガスの導入量を変えることで、表面保護層4の動的押し込み硬さを変えた感光体を作製し、それぞれの感光体について(例1)と同様に画像流れと画質を評価測定したところ、表5〜表7に示すような結果が得られた。いずれの感光体についても、(例1)の感光体と同じく図5に示す弗素濃度勾配になっている。また、いずれの感光体も酸素含有量が0.001〜0.003原子%、弗素含有量が3〜6原子%の範囲内にある。
【0131】
【表5】
Figure 0003867166
【0132】
【表6】
Figure 0003867166
【0133】
【表7】
Figure 0003867166
【0134】
これらの各表に示す結果から明らかなとおり、表面保護層の動的押し込み硬度が有機感光層に比べて10倍〜60倍の範囲であれば、画質および画像流れの双方が優れていることがわかる。
【0135】
しかし、10倍未満になると耐刷による削れが大きくなり、ハーフトーン画像にキズが発生する。また、60倍を超えると硬度差から密着性等が低減し、クラックおよび剥離が発生した。
【0136】
本発明者は表面保護層の硬度が同等でも削れ方が違ってくるのは、下地の有機感光層の硬度が影響しており、有機感光層の硬度が低いとクッションの役目を果たし、表面保護層の硬度が低くても耐久性に問題がなくなり、よって、有機感光層と表面保護層の硬度差が耐久性向上にとって重要であると考える。
【0137】
(例6)
(例5)で作製された感光体に対し、画像形成装置のトナ−粒径を変えた時の画質評価(解像度:1200dpi)をしたところ、表8〜表10に示すような結果が得られた。これは、最初に適正画像(トナ−粒径が小さいと感光体へのトナ−付着を防止するため、ブレ−ド圧が強くなっている)への調整を行なった後の評価結果である。
表8は有機感光層の硬度が15kgf/mm2の場合であり、表9は有機感光層の硬度が20kgf/mm2の場合であり、表10は有機感光層の硬度が30kgf/mm2の場合である。
ここで、画質(解像度、キズ、画像流れ)を4段階に評価し、◎印は1ドットの再現性が良好で、しかも、感光体にキズが全くなく、画像流れにおいても画像変化が全くなく、きわめて良好な画像が得られた場合であり、○印は1ドットの再現性が若干悪くなっていたり、もしくは画像変化が若干認められることもあるが、実用上支障がない場合であり、△印は1ドットの再現性で一部が薄くなったり抜けていたり、一部画像が流れた場合であり、×印はドットの再現性が悪い(ドットが抜けて白くなっている)、もしくは、感光体にキズがつき画像に筋として現れたり、全面にわたって画像が流れた場合である。
【0138】
【表8】
Figure 0003867166
【0139】
【表9】
Figure 0003867166
【0140】
【表10】
Figure 0003867166
【0141】
これらの表から明らかなとおり、表面保護層4の硬度が有機感光層の硬度に比べて10倍〜60倍にまで高硬度化されたことで、3μm未満という平均粒径の小さい液体トナ−を使用しても、クリーニングが最適化におこなうことができ、トナー付着が発生せず、充分な耐久性(画像流れの発生無し)および画像品質が得られた。
しかし、表面保護層4の硬度が有機感光層の硬度に比べて10倍未満の場合に、トナー粒径が小さくなると、表面保護層4にキズが発生した。また、トナー粒径が大きくなると、解像度が不良となる。
【0142】
【発明の効果】
以上のとおり、本発明の画像形成装置によれば、導電性支持体上に有機感光層と表面保護層とを順次積層した感光体であって、上記表面保護層は酸素原子を0.0001原子%〜1.0原子%の範囲で含有し、弗素原子を0.1原子%〜25原子%の範囲で含有するアモルファスカーボンにて構成し、弗素原子を有機感光層と表面保護層との界面とは反対側の表面近傍にて高濃度になるよう濃度勾配を設けて、その硬度を前記有機感光層の硬度に比べて10倍〜60倍にした感光体と、この感光体の表面に電荷を付与する帯電手段と、感光体の帯電領域に対して光照射する露光手段と、これら帯電手段と露光手段とにより感光体表面に形成された静電潜像に対して液体トナー像を感光体の表面に形成する現像手段と、上記液体トナー像を被転写材に転写する転写手段と、転写後に感光体表面の残留液体トナーを除去するクリーニング手段とを配設したことで、表面保護層の密着性を高めて優れた耐刷性が得られ、さらにクリーニング性を高めて、高耐久性、高画質、高性能および高信頼性が達成できた。
【0143】
また、本発明によれば、表面の疎水性を高めたことで、画像流れが発生しなくなり、さらに電位特性のバラツキをなくすことで、感光体用のヒーターを設けなくてもよく、これにより、構造上簡単となり、製造歩留まりが向上し、さらに部品点数が少なくなることで低コスト化を達成した画像形成装置が提供できた。
【0144】
さらに本発明においては、3μm以下の液体トナーを使用してもクリーニング性を高め、これによって高解像度を達成した画像形成装置が提供できた。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の感光体の層構成を示す断面図である。
【図2】 本発明の画像形成装置の概略図である。
【図3】 本発明の感光体に係る表面保護層における層厚方向にわたる弗素の濃度勾配を示す線図である。
【図4】 本発明の基礎となった感光体に係る表面保護層における層厚方向にわたる弗素の濃度勾配を示す線図である。
【図5】 本発明の感光体に係る表面保護層における層厚方向にわたる弗素の濃度勾配を示す線図である。
【図6】 本発明の感光体に係る表面保護層における層厚方向にわたる弗素の濃度勾配を示す線図である。
【符号の説明】
1…感光体2…導電性基板3…感光層4…表面保護層5…画像形成装置6…コロナ帯電器7…露光器(LEDヘッド)8…液体トナー9…現像機10…被転写材11…転写器12…クリーニング手段13…除電手段14…定着器

Claims (3)

  1. 導電性支持体上に有機感光層と表面保護層とを順次積層し、上記表面保護層は酸素原子を0.0001原子%〜1.0原子%の範囲で含有し、弗素原子を0.1原子%〜25原子%の範囲で含有するアモルファスカーボンから成るとともに、前記弗素原子の濃度が、有機感光層と表面保護層との界面とは反対側の表面近傍に近づくにつれて次第に高くなるように、濃度勾配を連続的になし、その硬度を前記有機感光層の硬度に比べて10倍〜60倍にせしめた感光体と、この感光体の表面に電荷を付与する帯電手段と、感光体の帯電領域に対して光照射する露光手段と、これら帯電手段と露光手段とにより感光体表面に形成された静電潜像に対し平均粒径が3μm以下のトナーでもって液体トナー像を感光体の表面に形成せしめる現像手段と、上記液体トナー像を被転写材に転写する転写手段と、転写後に感光体表面の残留液体トナーを除去するクリーニング手段とを配設した画像形成装置。
  2. 前記表面保護層の表面近傍における弗素濃度を、前記有機感光層と表面保護層との界面側における弗素濃度の1.5倍〜120倍に設定した請求項 1 に記載の画像形成装置。
  3. 前記表面保護層の表面近傍における弗素濃度を、前記有機感光層と表面保護層との界面側における弗素濃度の3倍〜30倍に設定した請求項 1 に記載の画像形成装置。
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