JP2010071223A - エンジンの排気浄化装置 - Google Patents

エンジンの排気浄化装置 Download PDF

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Abstract

【課題】簡便な手段で、蓄熱材からの熱の放熱と蓄熱材への熱の蓄熱が効率よくでき、排気ガス浄化触媒を効率よく活性化できるエンジンの排気浄化装置を提供する。
【解決手段】エンジン13から排出される排気ガスの温度が所定値以下の場合に、弁部材29により流路を調節し排気ガスを第2分岐通路19に流して蓄熱材25から放熱させ、この放熱に伴って蓄熱材25の放熱機能が低下して所定の放熱限界に達したときに、排気ガスを第1分岐通路17に流すように弁部材29により流路を切り替え、減圧手段31により第2分岐通路19を減圧して蓄熱材25から水分を除去するように制御する。
【選択図】図1

Description

本発明は、エンジンの排気浄化装置に関するものである。
従来から、エンジンの排気浄化装置に用いられる排気ガス浄化触媒は、エンジン始動時などの排ガスの温度が低い時には触媒金属が活性化していないため、高い浄化率が得難いことが知られている。そこで、触媒よりも上流側に電気ヒータからなる加熱部材を配設し、エンジン始動直後に加熱部材に通電して排気ガスを昇温させることによって触媒の温度を高める技術、加熱部材に触媒材料を直接取り付けて触媒を直接的に加熱する技術などが提案されている。しかし、電気ヒータを用いると、消費される電気エネルギーが大きくなるので、この技術は一般的に広まっていないのが現状である。
上記技術の他、触媒の上流側に蓄熱材が配設された排気浄化装置も知られている。例えば特許文献1には、排気系の通路として、塩化ナトリウムと塩化カルシウムの共晶組成物などからなる潜熱蓄熱材が配設された通路と、この通路を迂回するバイパス通路とを備え、下流側においてこれらの通路が合流し、この合流部よりも下流側に排気ガス浄化触媒が配設された排気ガス浄化装置が開示されている。この装置では、排ガスの温度が低いときには蓄熱材を配設した通路を通じて排気ガスを触媒に流し、高負荷運転時にはバイパス通路を通じて排気ガスを触媒に流している。
また、特許文献2には、アウタシェルに保持される筐体部内に、水分と作用して放熱するCaOからなる蓄熱材が配設された触媒暖機装置が開示されている。この装置では、エンジンの始動時に導水分管部から筐体部内に供給される水分と蓄熱材との発熱反応により蓄熱材から熱を放熱してアウタシェル内に配置された触媒を加熱している。一方、エンジン暖機時には、蓄熱材が排気ガスの熱を蓄熱する吸熱反応を行わせ、反応により生じた水分を水分蒸気として筐体部の蒸気排出口部から放出している。
特開昭60−212609号公報 特開昭59−208118号公報
しかしながら、特許文献1に記載の装置では、蓄熱材として潜熱蓄熱材を用いているため、蓄熱材の蓄熱密度が十分に高くなく、触媒を効率よく活性化させることができないという問題がある。
特許文献2に記載の装置では、筐体部内に供給する水分を貯蔵しておくタンクが必要であり、しかも筐体部に水分を供給するためのポンプ、筐体部から水分を排出するためのポンプなども必要になるので、装置の構造が複雑になるという問題がある。
また、近年では、エンジンとモータとをエネルギー源とするハイブリッド車両が環境対策、燃費向上対策などの点で有効であり、その数が次第に増加している。このようなハイブリッド車両においては、モータを駆動させる電気エネルギーを得るためにエンジンが使用されるシリーズ式ハイブリッド、エンジンおよびモータがともに車両の駆動源になるパラレル式ハイブリッドなどがあり、いずれのタイプでもエンジンは駆動と停止を繰り返す。したがって、ハイブリッド車両では、その他の車両と比較して、排気ガスの温度が低く触媒が暖機されていないエンジンの駆動直後の状態が多く発生することになる。
そこで、本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、簡便な手段で、蓄熱材からの放熱と蓄熱材への蓄熱が効率よくでき、排気ガス浄化触媒を効率よく活性化できるエンジンの排気浄化装置を提供することにあり、特に、ハイブリッド車両に適するエンジンの排気浄化装置を提供することにある。
本発明のエンジンの排気浄化装置は、エンジンから排気ガスが排出される上流側排気通路と、前記上流側排気通路から分岐する第1分岐通路および第2分岐通路と、分岐した前記第1分岐通路および前記第2分岐通路が合流する合流部から下流側に延設された下流側排気通路と、前記第2分岐通路に配設され、水分と作用することにより放熱する蓄熱材と、前記下流側排気通路に配設された排気ガス浄化触媒と、前記排気ガスを前記第1分岐通路および前記第2分岐通路のいずれか一方に流すように前記排気ガスの流路を調節する弁部材と、前記第2分岐通路に接続され、前記第2分岐通路を減圧することにより前記蓄熱材から水分を除去する減圧手段と、前記エンジンから排出される前記排気ガスの温度が所定値以下の場合に、前記弁部材により前記流路を調節し前記排気ガスを前記第2分岐通路に流して前記蓄熱材から放熱させ、この放熱に伴って前記蓄熱材の放熱機能が低下して所定の放熱限界に達したときに、前記排気ガスを前記第1分岐通路に流すように前記弁部材により前記流路を切り替え、前記減圧手段により前記第2分岐通路を減圧して前記蓄熱材から水分を除去するように制御する制御手段と、を備えている。
この構成では、水分と作用することにより放熱する蓄熱材、すなわち化学蓄熱材を第2分岐通路に配設することにより、排気ガスに含まれる水分を利用して蓄熱材から熱を放熱させ、この熱により排気ガスを加熱できる。これにより、エンジン始動時などであっても排気ガスの温度を高めて排気ガス浄化触媒の触媒金属を活性化させることができる。しかも、第2分岐通路に接続され、第2分岐通路を減圧することにより蓄熱材から水分を除去する減圧手段と、蓄熱材が所定の放熱限界に達したときに、排気ガスを第1分岐通路に流すように弁部材により流路を切り替え、減圧手段により第2分岐通路を減圧して蓄熱材から水分を除去するように制御する制御手段とを備えているので、排気ガスを加熱しないときには、第2分岐通路を減圧手段により減圧することにより、蓄熱材から水分を除去して蓄熱材に熱を蓄熱できる。これにより、蓄熱材の放熱機能を効率的に回復させて次回の蓄熱材からの放熱に備えることができる。
本発明のエンジンの排気浄化装置は、前記上流側排気通路に配設され、前記エンジンから排出される前記排気ガスの温度を検知する第1温度センサと、前記蓄熱材よりも上流側の前記第2分岐通路に配設された第2温度センサと、前記排気ガス浄化触媒よりも上流側の前記下流側排気通路に配設された第3温度センサと、をさらに備え、前記制御手段は、前記排気ガスを前記第2分岐通路に流した後に前記第3温度センサにより検知される値が最大値を取りその後低下していく過程で、前記第2温度センサにより検知される値が前記第3温度センサにより検知される値以上である場合に前記放熱限界に達したと判断するように制御するのが好ましい。
この構成では、制御手段は、排気ガスを第2分岐通路に流した後に第3温度センサにより検知される値が最大値を取りその後低下していく過程で、第2温度センサにより検知される値が第3温度センサにより検知される値以上である場合に前記放熱限界に達したと判断する。すなわち、蓄熱材が放熱限界に達したか否かは、排気ガスを第2分岐通路に流した後に第3温度センサにより検知される値が最大値を取りその後低下していく過程であり、かつ、第2温度センサにより検知される値が第3温度センサにより検知される値以上であるという2つの条件に基づいて判断する。
第2温度センサは第3温度センサよりも上流側に位置しているので、第2分岐通路に排気ガスを流し始めた初期には、第2温度センサで検知される温度は第3温度センサで検知される温度よりも高い。その後、蓄熱材が発熱を始めるとその熱が排気ガスに伝達されて第3温度センサで検知される温度が第2温度センサで検知される温度よりも高くなる。この状態がしばらく続くと、水分との作用による蓄熱材の発熱がピークに達し、その後は発熱量が次第に低下するようになり、やがて第2温度センサで検知される温度は第3温度センサで検知される温度よりも再び大きくなる。この時点で、蓄熱材が放熱限界に達したと判断する。
上記2つの条件を満たした場合には、蓄熱材の放熱機能が低下して排気ガスの温度を上昇させるだけの十分な熱が蓄熱材から放熱されていないと判断する。これにより、適切な時期に蓄熱材に熱を蓄熱することができる。
前記減圧手段は、前記蓄熱材よりも下流側の前記第2分岐通路から分岐する第3分岐通路と、前記第3分岐通路を開閉する第3分岐通路用弁部材と、前記第3分岐通路に配設された減圧ポンプとを含み、前記制御手段は、前記第3分岐通路用弁部材により前記第3分岐通路を開けた状態で前記減圧ポンプを作動させることにより、前記第2分岐通路を減圧するように制御してもよい。
この構成では、減圧手段が上記した第3分岐通路、第3分岐通路用弁部材および減圧ポンプを含む簡単な構造であるにもかかわらず、制御手段が第3分岐通路用弁部材により第3分岐通路を開けた状態で減圧ポンプを作動させることによって、第2分岐通路を減圧して蓄熱材から水分を効率よく除去することができる。
前記減圧手段は、前記蓄熱材よりも下流側の前記第2分岐通路から分岐し、前記排気ガス浄化触媒よりも下流側の前記下流側排気通路に接続され、内径が前記下流側排気通路の内径よりも小さい第3分岐通路と、前記第3分岐通路を開閉する第3分岐通路用弁部材とを含み、前記制御手段は、前記第3分岐通路用弁部材により前記第3分岐通路を開けることにより、前記第2分岐通路を減圧するように制御してもよい。
この構成では、蓄熱材よりも下流側の第2分岐通路から分岐し、排気ガス浄化触媒よりも下流側の下流側排気通路に接続された第3分岐通路を設け、この第3分岐通路の内径を下流側排気通路の内径よりも小さくすることにより、下流側排気通路内の排気ガスの流れが下流側排気通路に接続された第3分岐通路の接続口周辺の圧力を低下させる。これにより、第3分岐通路およびこれに連通している第2分岐通路が減圧される。したがって、減圧手段が上記した第3分岐通路および第3分岐通路用弁部材を含む簡単な構造であるにもかかわらず、制御手段が第3分岐通路用弁部材により第3分岐通路を開けることによって、第2分岐通路を減圧して蓄熱材から水分を効率よく除去することができる。
前記減圧手段は、前記蓄熱材よりも下流側の前記第2分岐通路から分岐し、前記エンジンの吸気通路に接続され、内径が前記吸気通路の内径よりも小さい第3分岐通路と、前記第3分岐通路を開閉する第3分岐通路用弁部材とを含み、前記制御手段は、前記第3分岐通路用弁部材により前記第3分岐通路を開けることにより、前記第2分岐通路を減圧するように制御してもよい。
この構成では、蓄熱材よりも下流側の第2分岐通路から分岐し、エンジンの吸気通路に接続された第3分岐通路を設け、この第3分岐通路の内径を吸気通路の内径よりも小さくすることにより、上記と同様の原理によって第3分岐通路およびこれに連通する第2分岐通路が減圧される。したがって、減圧手段が上記した第3分岐通路および第3分岐通路用弁部材を含む簡単な構造であるにもかかわらず、制御手段が第3分岐通路用弁部材により第3分岐通路を開けることによって、第2分岐通路を減圧して蓄熱材から水分を効率よく除去することができる。
本発明のエンジンの排気浄化装置は、前記排気ガス浄化触媒の少なくとも一部に接して配設され、水分と作用することにより放熱する触媒用蓄熱材をさらに備え、前記減圧手段は、前記蓄熱材よりも下流側の前記第2分岐通路から分岐する第3分岐通路と、前記第3分岐通路を開閉する第3分岐通路用弁部材と、前記第3分岐通路に配設された減圧ポンプとを含み、前記制御手段は、前記第3分岐通路用弁部材により前記第3分岐通路を開けた状態で前記減圧ポンプを作動させることにより、前記第2分岐通路を減圧して前記蓄熱材から水分を除去し、除去された前記水分の少なくとも一部を前記触媒用蓄熱材に供給するように制御してもよい。
この構成では、減圧手段が上記した第3分岐通路、第3分岐通路用弁部材および減圧ポンプを含む簡単な構造であるにもかかわらず、制御手段が第3分岐通路用弁部材により第3分岐通路を開けた状態で減圧ポンプを作動させることによって、第2分岐通路を減圧して蓄熱材から水分を効率よく除去することができる。しかも、排気ガス浄化触媒の少なくとも一部に接して配設され、水分との作用により放熱する触媒用蓄熱材をさらに備え、制御手段が蓄熱材から除去された前記水分の少なくとも一部を触媒用蓄熱材に供給するように制御することにより、触媒用蓄熱材が放熱し、この熱で排気ガス浄化触媒を加熱することができる。このように第2分岐通路に配設された蓄熱材だけでなく、触媒用蓄熱材でも排気ガス浄化触媒を加熱でき、しかも触媒用蓄熱材を放熱させる水分は蓄熱材から除去された水分であるので、触媒用蓄熱材に水分を供給するためのタンクなどの別部材が不要となり、構造を簡素化できる。また、この構成では、電気ヒータなどのように電気エネルギーを必要とする加熱手段を配設することなく排気ガス浄化触媒を直接加熱することができるので、省エネルギーで、かつ、効率的に排気ガス浄化触媒を昇温させることができる。
なお、この構成において、触媒用蓄熱材が排気ガス浄化触媒の「少なくとも一部に接して」配設されているとは、触媒用蓄熱材が排気ガス浄化触媒の少なくとも一部に熱的に接していることを意味し、触媒用蓄熱材が排気ガス浄化触媒の少なくとも一部に直接接している場合だけでなく、後述するコンバータケースを用いる場合のように、触媒用蓄熱材が管などの別部材を介して排気ガス浄化触媒と間接的に接している場合も含む。
本発明のエンジンの排気浄化装置は、モータ駆動可能なハイブリッド車両に搭載され、前記制御手段は、前記エンジンが駆動中で、かつ、前記エンジンから排出される前記排気ガスの温度が所定値以下の場合に、前記弁部材により前記流路を調節し前記排気ガスを前記第2分岐通路に流し、前記放熱限界に達したときに、前記排気ガスを前記第1分岐通路に流すように前記弁部材により前記流路を切り替え、前記エンジンが停止し前記モータが駆動中で、かつ、前記排気ガス浄化触媒よりも上流側の前記下流側排気通路の温度が所定値以下の場合に、前記第3分岐通路用弁部材により前記第3分岐通路を開けた状態で前記減圧ポンプを作動させることにより、前記第2分岐通路を減圧して前記蓄熱材から前記水分を除去し、除去された前記水分の少なくとも一部を前記触媒用蓄熱材に供給するように制御するのが好ましい。
この構成では、制御手段は、エンジンが駆動中でエンジンから排出される排気ガスの温度が所定値以下の場合に、排気ガスを第2分岐通路に流して蓄熱材により排気ガスを加熱し、前記放熱限界に達したときに、排気ガスを第1分岐通路に切り替える。これらの制御に加え、この構成では、エンジンが停止しモータ駆動中で、かつ、排気ガス浄化触媒よりも上流側の下流側排気通路の温度が所定値以下の場合に、第2分岐通路を減圧して蓄熱材から水分を除去し、除去された水分の少なくとも一部を触媒用蓄熱材に供給するように制御する。エンジンが停止しモータ駆動中には、エンジンから排気ガスが排出されないので排気ガス浄化触媒の温度が低下する。排気ガス浄化触媒よりも上流側の下流側排気通路の温度が所定値以下の場合には、排気ガス浄化触媒の温度も低くなって触媒が十分に活性化していない状態であると判断し、上記のように触媒用蓄熱材に水分を供給して触媒用蓄熱材から放熱させる。これにより、エンジン停止中であっても排気ガス浄化触媒の温度を上昇させておくことができるので、次回のエンジン駆動時の排気ガス温度が低温であっても排気ガス浄化率を高めることができると同時に、第2分岐通路に配設された蓄熱材から水分を除去して蓄熱材に熱を蓄熱することができる。このように本発明の排気浄化装置は、エンジンの駆動と停止が繰り返されるハイブリッド車両に好適である。
本発明のエンジンの排気浄化装置は、前記下流側排気通路に配設され、外管の内部に内管が配置された二重構造を有するコンバータケースをさらに備え、前記排気ガス浄化触媒が前記内管の内部に配設され、前記触媒用蓄熱材が前記外管と前記内管との間に収容されており、前記第3分岐通路が前記外管に接続されていてもよい。
この構成では、上記のような二重構造を有するコンバータケースを備えているので、触媒用蓄熱材によって排気ガス浄化触媒を内管の周囲から効率的に加熱することができる。
以上説明したように、本発明では、排気ガスに含まれる水分を利用して蓄熱材からの放熱により排気ガスを加熱できるとともに、蓄熱材の放熱機能を効率的に回復させて次回の蓄熱材からの放熱に備えることができる。このように本発明によれば、簡便な手段で、蓄熱材からの放熱と蓄熱材への蓄熱が効率よくでき、排気ガス浄化触媒を効率よく活性化できる。
以下、本発明の一実施形態にかかるエンジンの排気浄化装置について図面を参照しながら詳細に説明する。
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態にかかる排気浄化装置11を示す構成図である。この排気浄化装置11は、エンジン13から排出される有害物質を含む排気ガスを排気ガス浄化触媒27により浄化するための装置である。
エンジン13の吸気側には、吸気通路47および吸気マニホールド49が配設されており、これらの吸気通路47および吸気マニホールド49を通じてエンジン13内に吸気される。
エンジン13の排気側には、エンジン13から排気ガスが排出される上流側排気通路15と、この上流側排気通路15から分岐する第1分岐通路17および第2分岐通路19と、これらの分岐通路17,19が合流する合流部21から下流側に延設された下流側排気通路23とが配設されている。
第2分岐通路19には、水分と作用することにより放熱する蓄熱材25が配設されている。下流側排気通路23には、円筒状のコンバータケース28が配設されている。このコンバータケース28内には排気ガス浄化触媒27が収容されている。第2分岐通路19には、この第2分岐通路19を減圧する減圧手段31が配設されている。
上流側排気通路15から第1分岐通路17および第2分岐通路19が分岐する分岐部20には、排気ガスを第1分岐通路17および第2分岐通路19のいずれか一方に流すように排気ガスの流路を調節する弁部材29が設けられている。第1分岐通路17および第2分岐通路19が合流する合流部21には、弁部材30が設けられている。
上流側排気通路15には、第1温度センサTS1が配設されている。この第1温度センサTS1は、エンジン13から排出される排気ガスの温度を検知できる。蓄熱材25よりも上流側の第2分岐通路19には、第2温度センサTS2が配設されている。この第2温度センサTS2は、第2分岐通路19を流れ、蓄熱材25と接触する直前の排気ガスの温度を検知できる。排気ガス浄化触媒27よりも上流側の下流側排気通路23には、第3温度センサTS3が配設されている。この第3温度センサTS3は、排気ガス浄化触媒27と接触する直前の排気ガスの温度を検知できる。なお、温度センサTS1,TS2,TS3は、これらの周辺に排気ガスが流れていないときには、センサ近傍の雰囲気温度を検知できる。
これらの温度センサTS1,TS2,TS3により検知される排気ガスの温度に基づいて、減圧手段31および弁部材29,30は、制御ユニット33により制御される。
減圧手段31は、蓄熱材25よりも下流側の第2分岐通路19から分岐する第3分岐通路41と、第3分岐通路41を開閉する第3分岐通路用弁部材43と、第3分岐通路41に配設された減圧ポンプ45とを含んでいる。
第3分岐通路用弁部材43は、第2分岐通路19から第3分岐通路41が分岐する分岐部42と、減圧ポンプ45との間に配置されている。したがって、弁部材43により第3分岐通路41を開けることによって第2分岐通路19と第3分岐通路41が連通する。この連通状態で、かつ、弁部材29,30により第2分岐通路19を閉めて排気ガスを第1分岐通路17に流すようにした状態で減圧ポンプ45を作動させることにより、第2分岐通路19が減圧される。
このように第2分岐通路19が減圧されると、蓄熱材25に含まれる水分の一部または全部が蓄熱材25から除去され、蓄熱材25よりも下流側の第2分岐通路19および第3分岐通路41を通じて排出される。
蓄熱材25から水分をより効率よく除去するには、蓄熱材25の温度は高い方が好ましい。例えば、蓄熱材25からの放熱後は、蓄熱材25自体の温度が高温になっているので、この高温状態の間に減圧ポンプ45により第2分岐通路19を減圧することにより蓄熱材25から水分を効率よく除去できる。
蓄熱材25としては、水分と作用することにより放熱し、水分を除去することにより蓄熱される化学蓄熱材が用いられる。具体的には、蓄熱材25としては、例えば水和物による蓄熱、物理吸着による蓄熱、濃度差による蓄熱、水酸化物による蓄熱などの種々の作用を利用したものが挙げられる。これらの化学蓄熱材は、潜熱蓄熱材と比較して蓄熱密度が高く、長時間の放熱および蓄熱が可能であるため、排気ガスを昇温させる機能に優れている。また、水分の供給量、減圧時間、減圧時の圧力などを制御することにより蓄熱および放熱における熱の利用を制御しやすい。
水和物により蓄熱する蓄熱材としては、例えば硫酸カルシウム二水和物(CaSO・2HO)などが挙げられる。物理吸着により蓄熱する蓄熱材としては、例えばゼオライトなどが挙げられる。ゼオライトとしては、例えば、A型ゼオライト、Y型ゼオライトなどが挙げられる。濃度差により蓄熱する蓄熱材としては、臭化リチウム水和物(LiBr・nHO)などが挙げられる。水酸化物により蓄熱する蓄熱材としては、例えば水酸化カルシウム(Ca(OH))、水酸化マグネシウム(Mg(OH))などが挙げられる。
蓄熱材25は、第2分岐通路19を流れる排気ガスと接触するように第2分岐通路19の途中に配設される。蓄熱材25の配設手段としては、例えば、蓄熱材25をハニカム担体に担持してもよく、蓄熱材25を第2分岐通路19の内壁面に固着してもよく、蓄熱材25を第2分岐通路19の途中に配設された管状の容器などに収容してもよい。
次に、制御ユニット33による具体的な制御動作について図2に示すフローチャートに沿って説明する。図2に示すように、制御ユニット33は、ステップ1(図2中に「S1」と図示。ステップ2以降も同様。)において、エンジン13から排出される排気ガスの温度、すなわち第1温度センサTS1により検知される値が所定値T1以下であるか否かを判別する。
ステップ1の判別結果が「NO」である場合、すなわち第1温度センサTS1により検知される値が所定値T1を超える場合には、処理を終了する。ステップ1の判別結果が「YES」である場合、すなわち第1温度センサTS1により検知される値が所定値T1以下である場合には、ステップ2に進む。
ステップ2では、弁部材29,30により第2分岐通路19を開いて排気ガスが第2分岐通路19に流れるようにする。このとき、第3分岐通路41は、第3分岐通路弁部材43により閉じられている。第2分岐通路19を流れる排気ガスは蓄熱材25と接触する。排気ガスには水分が含まれているので、この水分が蓄熱材25に作用して蓄熱材25が発熱し、その熱が放熱される。この放熱により温度が上昇した排気ガスは、下流側排気通路23を通じて排気ガス浄化触媒27に送られて排気ガス浄化触媒27の温度を上昇させる。
蓄熱材25は、排気ガスとの接触がさらに進むと、蓄熱材25の水和、蓄熱材25への水分の吸着、蓄熱材25が酸化物から水酸化物となる反応などが進行し、蓄熱材25の放熱機能が次第に低下する。一方で、エンジン13が暖機されるに伴って排気ガスの温度は上昇する。その結果、蓄熱材25の放熱機能が所定の放熱限界に達すると、蓄熱材25は排気ガスの温度を上昇させるのに必要な熱量を放熱できなくなる。
そこで、蓄熱材25が放熱限界に達しているか否かを判別する。この判別は、排気ガスを第2分岐通路19に流した後に第3温度センサTS3により検知される値が最大値を取りその後低下していく過程であること、および第2温度センサTS2により検知される値が第3温度センサTS3により検知される値以上であること、という2つの条件に基づいて行う。
まず、ステップ3において、制御ユニット33は、第3温度センサTS3で検知される値が最大値を経て低下している過程であるか否かを判別する。
ステップ3の判別結果が「NO」である場合、すなわち第3温度センサTS3で検知される値がまだ最大値に達していない場合には、第3温度センサTS3で検知される値が最大値を経て低下するまで判別を繰り返す。ステップ3の判別結果が「YES」である場合、すなわち第3温度センサTS3で検知される値が最大値を経て低下している過程である場合には、ステップ4に進む。
ついで、ステップ4において、制御ユニット33は、第2温度センサTS2により検知される値が第3温度センサTS3により検知される値以上である場合に前記放熱限界に達したと判断する。
ステップ4の判別結果が「NO」である場合、すなわち第2温度センサTS2により検知される値が第3温度センサTS3により検知される値よりも小さいときには、TS2の値がTS3の値以上となるまで判別を繰り返す。ステップ4の判別結果が「YES」である場合、すなわち第2温度センサTS2により検知される値が第3温度センサTS3により検知される値以上である場合には、ステップ5に進む。
ステップ5では、弁部材29,30により第2分岐通路19を閉じ、第1分岐通路17を開いて排気ガスが第1分岐通路17に流れるように排気ガス流路を切り替え、ステップ6に進む。
ステップ6では、減圧手段31により第2分岐通路19を減圧して蓄熱材25から水分を除去する。具体的には、第3分岐通路用弁部材43により第3分岐通路41を開けて第2分岐通路19と第3分岐通路41を連通させる。この状態で減圧ポンプ45を所定時間作動させた後、処理を終了する。これにより、蓄熱材25から水分の一部または全部が除去されて蓄熱材25が蓄熱されるので、蓄熱材25からの次回の放熱に備えることができる。
減圧ポンプ45の作動を開始する時期は、特に限定されるものではないが、上記したように蓄熱材25から水分を効率よく除去するという点で、ステップ5において排気ガス流路を第2分岐通路19から第1分岐通路17に切り替えた直後であるのが好ましい。減圧ポンプ45を作動させる前記所定時間は、蓄熱材25の種類に応じて適宜設定すればよい。
(第2の実施形態)
図3は本発明の第2の実施形態にかかる排気浄化装置51を示す。なお、ここでは第1の実施形態と同じ構成要素には同じ符号を付し、その詳細な説明を省略する。
第2の実施形態における減圧手段53は、蓄熱材25よりも下流側の第2分岐通路19から分岐する第3分岐通路55と、第3分岐通路55を開閉する第3分岐通路用弁部材57とを含んでいる。
第2分岐通路19から分岐した第3分岐通路55は、排気ガス浄化触媒27よりも下流側の下流側排気通路23に接続されている。第3分岐通路55の内径は下流側排気通路23の内径よりも小さく設計されている。第3分岐通路用弁部材57は、第3分岐通路55における下流側排気通路23との接続口近傍に配置されている。
次に、制御ユニット33による具体的な制御動作について図2に示すフローチャートに沿って説明する。図2に示すステップ1〜5までは第1の実施形態と同様である。
ステップ6では、減圧手段53により第2分岐通路19を減圧して蓄熱材25から水分を除去する。具体的には、第3分岐通路用弁部材57により第3分岐通路55を所定時間開けて第2分岐通路19と下流側排気通路23とを第3分岐通路55を介して連通させる。このとき、下流側排気通路23には排気ガスが高速で流れているので、この流れが下流側排気通路23よりも内径の小さい第3分岐通路55の接続口近傍の圧力を低下させる。その結果、第3分岐通路55のガスおよびこれに連通している第2分岐通路19のガスが下流側排気通路23側に吸引されるので、第2分岐通路19および第3分岐通路55が減圧される。これにより、蓄熱材25から水分の一部または全部が除去されて蓄熱材25に蓄熱されるので、蓄熱材25からの次回の放熱に備えることができる。
第3分岐通路用弁部材57により第3分岐通路55を開ける時期は、特に限定されるものではないが、上記したように蓄熱材25から水分を効率よく除去するという点で、ステップ5において排気ガス流路を第2分岐通路19から第1分岐通路17に切り替えた直後であるのが好ましい。第2分岐通路19と下流側排気通路23とを第3分岐通路55を介して連通させる前記所定時間は、蓄熱材25の種類に応じて適宜設定すればよい。なお、その他の構成、作用及び効果はその説明を省略するが第1の実施形態と同様である。
(第3の実施形態)
図4は本発明の第3の実施形態にかかる排気浄化装置61を示す。なお、ここでは第1の実施形態と同じ構成要素には同じ符号を付し、その詳細な説明を省略する。
第3の実施形態における減圧手段63は、蓄熱材25よりも下流側の第2分岐通路19から分岐する第3分岐通路65と、第3分岐通路65を開閉する第3分岐通路用弁部材67とを含んでいる。
第2分岐通路19から分岐した第3分岐通路65は、エンジン13の吸気通路47に接続されている。第3分岐通路65の内径は吸気通路47の内径よりも小さく設計されている。第3分岐通路用弁部材67は、第3分岐通路65における第2分岐通路19との接続口近傍に配置されている。
次に、制御ユニット33による具体的な制御動作について図2に示すフローチャートに沿って説明する。図2に示すステップ1〜5までは第1の実施形態と同様である。
ステップ6では、減圧手段63により第2分岐通路19を減圧して蓄熱材25から水分を除去する。具体的には、第3分岐通路用弁部材67により第3分岐通路65を所定時間開けて第2分岐通路19と吸気通路47とを第3分岐通路65を介して連通させる。このとき、吸気通路47には吸気が高速で流れているので、この流れが吸気通路47よりも内径の小さい第3分岐通路65の接続口近傍の圧力を低下させる。その結果、上記第2の実施形態で説明したのと同様の理由で第2分岐通路19および第3分岐通路65が減圧される。これにより、蓄熱材25から水分の一部または全部が除去されて蓄熱材25に蓄熱されるので、蓄熱材25からの次回の放熱に備えることができる。
第3分岐通路用弁部材67により第3分岐通路65を開ける時期は、特に限定されるものではないが、上記したように蓄熱材25から水分を効率よく除去するという点で、ステップ5において排気ガス流路を第2分岐通路19から第1分岐通路17に切り替えた直後であるのが好ましい。第2分岐通路19と吸気通路47とを第3分岐通路65を介して連通させる前記所定時間は、蓄熱材25の種類に応じて適宜設定すればよい。なお、その他の構成、作用及び効果はその説明を省略するが第1の実施形態と同様である。
(第4の実施形態)
図5は本発明の第4の実施形態にかかる排気浄化装置71を示す。なお、ここでは第1の実施形態と同じ構成要素には同じ符号を付し、その詳細な説明を省略する。
第4の実施形態にかかる排気浄化装置71は、図略のモータでの駆動が可能なハイブリッド車両に搭載される。この排気浄化装置71は、主にエンジンの点火系、燃料系の制御、モータ駆動の制御などを行うエンジンコントロールユニット(ECU)91を有している。
排気浄化装置71は、下流側排気通路23に配設され、外管83の内部に内管85が配置された二重構造を有するコンバータケース87を備えている。このコンバータケース87の内管85の内部には排気ガス浄化触媒27が配設されている。コンバータケース87の外管83と内管85との間には、水分との作用により放熱する触媒用蓄熱材73が収容されている。
第4の実施形態における減圧手段75は、蓄熱材25よりも下流側の第2分岐通路19から分岐する第3分岐通路77と、第3分岐通路77を開閉する第3分岐通路用弁部材79と、第3分岐通路77に配設された減圧ポンプ81とを含んでいる。
第2分岐通路19から分岐した第3分岐通路77は外管83に接続されている。第3分岐通路77は、この接続部分とは異なる位置から外管83を基点としてさらに延設されている。この延設された第3分岐通路77には上記減圧ポンプ81が配設されている。
次に、制御ユニット33による具体的な制御動作について図6に示すフローチャートに沿って説明する。図6に示すように、制御ユニット33は、ステップ11において、エンジンが駆動中であるか否かを判別する。ステップ11の判別結果が「NO」である場合には処理を終了する。ステップ11の判別結果が「YES」であるにはステップ12に進む。
ステップ12において、第1温度センサTS1により検知される値が所定値T1以下であるか否かを判別する。ステップ12の判別結果が「NO」である場合には、処理を終了する。ステップ12の判別結果が「YES」である場合、すなわち第1温度センサTS1により検知される値が所定値T1以下である場合には、ステップ13に進む。
ステップ13では、弁部材29,30により第2分岐通路19を開いて排気ガスが第2分岐通路19に流れるようにする。このとき、第3分岐通路77は、第3分岐通路弁部材79により閉じられている。第2分岐通路19を流れる排気ガスは蓄熱材25と接触し、第1の実施形態で説明したように、蓄熱材25からの放熱により排気ガスの温度が上昇する。その後、放熱機能が所定の放熱限界に達すると、蓄熱材25は排気ガスの温度を上昇させるのに必要な熱量を放熱できなくなる。
そこで、蓄熱材25が放熱限界に達しているか否かを判別する。この判別は、第1の実施形態と同様に、2つの条件に基づいて行う。
まず、ステップ14において、制御ユニット33は、第3温度センサTS3で検知される値が最大値を経て低下している過程であるか否かを判別する。
ステップ14の判別結果が「NO」である場合には、第3温度センサTS3で検知される値が最大値を経て低下するまで判別を繰り返す。ステップ14の判別結果が「YES」である場合には、ステップ15に進む。
ついで、ステップ15において、制御ユニット33は、第2温度センサTS2により検知される値が第3温度センサTS3により検知される値以上である場合に前記放熱限界に達したと判断する。
ステップ15の判別結果が「NO」である場合には、TS2の値がTS3の値以上となるまで判別を繰り返す。ステップ15の判別結果が「YES」である場合には、ステップ16に進む。
ステップ16では、弁部材29,30により第2分岐通路19を閉じ、第1分岐通路17を開いて排気ガスが第1分岐通路17に流れるように排気ガス流路を切り替えてステップ17に進む。
ステップ17では、エンジン13が停止しモータが駆動中であるか否かが判別する。ステップ17の判別結果が「NO」である場合、すなわちエンジン13が駆動中の場合には、エンジン13が停止しモータ駆動に切り替わるまで判別を繰り返す。ステップ17の判別結果が「YES」である場合、すなわちエンジン13が停止しモータが駆動中である場合には、ステップ18に進む。
ステップ18では、排気ガス浄化触媒27の近傍の温度が所定値T2以下であるか否かが判別される。この判別は、第3温度センサTS3により検知される値に基づいて行う。このステップ18では、エンジン13が停止しており、排気ガスが排気ガス浄化触媒27に供給されていないので、排気ガス浄化触媒27の温度は次第に低下する。
ステップ18の判別結果が「NO」の場合、すなわち第3温度センサTS3により検知される値が所定値T2を超えている場合には、排気ガス浄化触媒27の温度は触媒活性が得られる温度であると判断し、第3温度センサTS3により検知される値が所定値T2以下になるまで判別を繰り返す。
ステップ18の判別結果が「YES」の場合、すなわち第3温度センサTS3により検知される値が所定値T2以下の場合には、排気ガス浄化触媒27の温度が低く、触媒活性が十分に得られないと判断し、ステップ19に進む。
ステップ19では、減圧手段75により第2分岐通路19を減圧して蓄熱材25から水分を除去し、除去された水分を触媒用蓄熱材73に供給する。具体的には、第3分岐通路用弁部材79により第3分岐通路77を開けて第2分岐通路19と第3分岐通路77を連通させる。この状態で減圧ポンプ81を所定時間作動させた後、処理を終了する。これにより、蓄熱材25から水分の一部または全部が除去されて蓄熱材25が蓄熱されるので、蓄熱材25からの次回の放熱に備えることができる。しかも、第2分岐通路19から除去された水分は第3分岐通路77を通じて触媒用蓄熱材73に供給され、触媒用蓄熱材73から熱が放熱されるので、排気ガス浄化触媒27を加熱することができる。
ステップ19の後には、さらに触媒用蓄熱材73を蓄熱するステップを設けてもよい。具体的には、ステップ19の後、第3分岐通路用弁部材79により第3分岐通路77を閉じた状態で減圧ポンプ81を作動させることにより第3分岐通路77を減圧する。これにより、触媒用蓄熱材73から水分の一部または全部が除去されて触媒用蓄熱材73が蓄熱される。
減圧ポンプ81を作動させる前記所定時間は、蓄熱材25の種類に応じて適宜設定すればよい。その他の構成、作用及び効果はその説明を省略するが第1の実施形態と同様である。
なお、本発明は、上記実施形態に限られるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で種々変更、改良等が可能である。例えば、上記した各実施形態では、上流側排気通路に配設された第1温度センサによってエンジンから排出される排気ガスの温度を検知する場合を例に挙げて説明したが、エンジンから排出される排気ガスの温度は、例えばエンジンの冷却水の温度などに基づいて検知するようにしてもよい。
また、上記した第4の実施形態にかかる排気浄化装置は、モータ駆動可能なハイブリッド車両に搭載される場合を例に挙げて説明したが、ハイブリッド車両以外の車両においても排気ガス浄化触媒を直接加熱する触媒用蓄熱材を設け、この触媒用蓄熱材に第2分岐通路から除去された水分を供給するように構成してもよい。
本発明の第1の実施形態にかかるエンジンの排気浄化装置を示す構成図である。 第1〜第3の実施形態における制御手順を示すフローチャートである。 本発明の第2の実施形態にかかるエンジンの排気浄化装置を示す構成図である。 本発明の第3の実施形態にかかるエンジンの排気浄化装置を示す構成図である。 本発明の第4の実施形態にかかるエンジンの排気浄化装置を示す構成図である。 第4の実施形態における制御手順を示すフローチャートである。
符号の説明
11,51,61,71 排気浄化装置
13 エンジン
15 上流側排気通路
17 第1分岐通路
19 第2分岐通路
21 合流部
23 下流側排気通路
25 蓄熱材
27 排気ガス浄化触媒
29 弁部材
31,53,63、75 減圧手段
33 制御手段
41,55,65,77 第3分岐通路
43,57,67,79 第3分岐通路用弁部材
45,81 減圧ポンプ
47 吸気通路
49 吸気マニホールド
73 触媒用蓄熱材
83 外管
85 内管
87 コンバータケース
TS1 第1温度センサ
TS2 第2温度センサ
TS3 第3温度センサ

Claims (8)

  1. エンジンから排気ガスが排出される上流側排気通路と、
    前記上流側排気通路から分岐する第1分岐通路および第2分岐通路と、
    分岐した前記第1分岐通路および前記第2分岐通路が合流する合流部から下流側に延設された下流側排気通路と、
    前記第2分岐通路に配設され、水分と作用することにより放熱する蓄熱材と、
    前記下流側排気通路に配設された排気ガス浄化触媒と、
    前記排気ガスを前記第1分岐通路および前記第2分岐通路のいずれか一方に流すように前記排気ガスの流路を調節する弁部材と、
    前記第2分岐通路に接続され、前記第2分岐通路を減圧することにより前記蓄熱材から水分を除去する減圧手段と、
    前記エンジンから排出される前記排気ガスの温度が所定値以下の場合に、前記弁部材により前記流路を調節し前記排気ガスを前記第2分岐通路に流して前記蓄熱材から放熱させ、この放熱に伴って前記蓄熱材の放熱機能が低下して所定の放熱限界に達したときに、前記排気ガスを前記第1分岐通路に流すように前記弁部材により前記流路を切り替え、前記減圧手段により前記第2分岐通路を減圧して前記蓄熱材から水分を除去するように制御する制御手段と、を備えた、エンジンの排気浄化装置。
  2. 前記上流側排気通路に配設され、前記エンジンから排出される前記排気ガスの温度を検知する第1温度センサと、
    前記蓄熱材よりも上流側の前記第2分岐通路に配設された第2温度センサと、
    前記排気ガス浄化触媒よりも上流側の前記下流側排気通路に配設された第3温度センサと、をさらに備え、
    前記制御手段は、前記排気ガスを前記第2分岐通路に流した後に前記第3温度センサにより検知される値が最大値を取りその後低下していく過程で、前記第2温度センサにより検知される値が前記第3温度センサにより検知される値以上である場合に前記放熱限界に達したと判断する、請求項1に記載のエンジンの排気浄化装置。
  3. 前記減圧手段は、前記蓄熱材よりも下流側の前記第2分岐通路から分岐する第3分岐通路と、前記第3分岐通路を開閉する第3分岐通路用弁部材と、前記第3分岐通路に配設された減圧ポンプとを含み、
    前記制御手段は、前記第3分岐通路用弁部材により前記第3分岐通路を開けた状態で前記減圧ポンプを作動させることにより、前記第2分岐通路を減圧する、請求項1または2に記載のエンジンの排気浄化装置。
  4. 前記減圧手段は、前記蓄熱材よりも下流側の前記第2分岐通路から分岐し、前記排気ガス浄化触媒よりも下流側の前記下流側排気通路に接続され、内径が前記下流側排気通路の内径よりも小さい第3分岐通路と、前記第3分岐通路を開閉する第3分岐通路用弁部材とを含み、
    前記制御手段は、前記第3分岐通路用弁部材により前記第3分岐通路を開けることにより、前記第2分岐通路を減圧する、請求項1または2に記載のエンジンの排気浄化装置。
  5. 前記減圧手段は、前記蓄熱材よりも下流側の前記第2分岐通路から分岐し、前記エンジンの吸気通路に接続され、内径が前記吸気通路の内径よりも小さい第3分岐通路と、前記第3分岐通路を開閉する第3分岐通路用弁部材とを含み、
    前記制御手段は、前記第3分岐通路用弁部材により前記第3分岐通路を開けることにより、前記第2分岐通路を減圧する、請求項1または2に記載のエンジンの排気浄化装置。
  6. 前記排気ガス浄化触媒の少なくとも一部に接して配設され、水分と作用することにより放熱する触媒用蓄熱材をさらに備え、
    前記減圧手段は、前記蓄熱材よりも下流側の前記第2分岐通路から分岐する第3分岐通路と、前記第3分岐通路を開閉する第3分岐通路用弁部材と、前記第3分岐通路に配設された減圧ポンプとを含み、
    前記制御手段は、前記第3分岐通路用弁部材により前記第3分岐通路を開けた状態で前記減圧ポンプを作動させることにより、前記第2分岐通路を減圧して前記蓄熱材から水分を除去し、除去された前記水分の少なくとも一部を前記触媒用蓄熱材に供給する、請求項1または2に記載のエンジンの排気浄化装置。
  7. モータ駆動可能なハイブリッド車両に搭載され、
    前記制御手段は、前記エンジンが駆動中で、かつ、前記エンジンから排出される前記排気ガスの温度が所定値以下の場合に、前記弁部材により前記流路を調節し前記排気ガスを前記第2分岐通路に流し、前記放熱限界に達したときに、前記排気ガスを前記第1分岐通路に流すように前記弁部材により前記流路を切り替え、前記エンジンが停止し前記モータが駆動中で、かつ、前記排気ガス浄化触媒よりも上流側の前記下流側排気通路の温度が所定値以下の場合に、前記第3分岐通路用弁部材により前記第3分岐通路を開けた状態で前記減圧ポンプを作動させることにより、前記第2分岐通路を減圧して前記蓄熱材から前記水分を除去し、除去された前記水分の少なくとも一部を前記触媒用蓄熱材に供給する、請求項6に記載のエンジンの排気浄化装置。
  8. 前記下流側排気通路に配設され、外管の内部に内管が配置された二重構造を有するコンバータケースをさらに備え、
    前記排気ガス浄化触媒が前記内管の内部に配設され、前記触媒用蓄熱材が前記外管と前記内管との間に収容されており、前記第3分岐通路が前記外管に接続されている、請求項6または7に記載のエンジンの排気浄化装置。
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