JP2010070065A - タイヤ - Google Patents

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Abstract

【課題】外観品質の低下を軽減しつつ、摩耗末期時において、偏摩耗の進行を抑制できる空気入りタイヤ1を提供する。
【解決手段】本発明に係る空気入りタイヤ1は、タイヤ赤道線CLを含む領域に位置するトレッドセンター部Cと、トレッドセンター部Cのトレッド幅方向外側に位置するトレッドショルダー部Sとを有する。空気入りタイヤ1は、トレッドセンター部Cに形成され、タイヤ周方向に延びる周方向細溝110と、トレッドショルダー部Sに形成され、タイヤ周方向に所定間隔置いて複数設けられるとともに、周方向細溝110からトレッド幅方向内側に延びる幅方向細溝120とを備える。幅方向細溝120は、最もタイヤ径方向外側に位置する上端部121と、タイヤ径方向内側に位置する底部122とを有する。上端部121におけるトレッド幅方向の幅W2’は、底部122におけるトレッド幅方向の幅W2’’よりも狭い。
【選択図】図2

Description

本発明は、タイヤ赤道線を含む領域に位置するトレッドセンター部と、トレッドセンター部のトレッド幅方向外側に位置するトレッドショルダー部とを有するタイヤに関する。
従来、空気入りタイヤ等のタイヤの接地面が不均一に摩耗する偏摩耗の抑制に関して、タイヤ周方向に延びる主溝によってリブ状に区画されたブロックのうち、トレッドショルダー部に位置するショルダーブロックの踏面に、主溝よりも細い細溝が設けられたタイヤが知られている。細溝は、タイヤ周方向に延びる周方向細溝と、周方向細溝からトレッド幅方向内側に延びる幅方向細溝とを有する。
また、ショルダーブロックのトレッド幅方向外側に位置する側端部、いわゆる、トレッドショルダー部とサイドウォール部との間に位置するバットレス部に、タイヤ周方向に延びるサイド溝が設けられたタイヤも知られている(例えば、特許文献1)。サイド溝は、バットレス部、つまり、側端部に開口するとともに、タイヤの回転中心に向かって延びている。
特開平9−188110号公報(第1,3図)
ところで、一般的に、トレッドに用いられるゴム材は、硫黄による加硫によって架橋されるため、時間が経つに連れて固くなる性質を有している。
この状況を考慮すると、上述した従来の技術には、次のような問題があった。すなわち、ショルダーブロックの踏面に細溝(周方向細溝及び幅方向細溝)が設けられたタイヤによれば、タイヤの使用開始時では、偏摩耗が抑制されるものの、摩耗の進行時(いわゆる、摩耗末期時)では、ゴム材が固くなることに加え、周方向細溝及び幅方向細溝の深さが浅くなる。このため、ショルダーブロックの剛性が高くなってしまう。従って、トレッドセンター部の接地圧とトレッドショルダー部と接地圧との接地圧差が増大して、偏摩耗が進行するという問題があった。
一方、バットレス部にサイド溝が設けられたタイヤによれば、タイヤの使用開始時では、偏摩耗が抑制されるものの、摩耗末期時において、サイド溝よりもタイヤ径方向外側のショルダーブロックが減り、サイド溝によって両側に区画された先細のショルダーブロックが直接路面と接する。このため、先細のショルダーブロックがちぎれてしまう。特に、サイド溝は、バットレス部に形成されているため、ちぎれが目立ち、外観品質が低下するという問題があった。
そこで、本発明は、外観品質の低下を軽減しつつ、摩耗末期時において、偏摩耗の進行を抑制できるタイヤの提供を目的とする。
上述した課題を解決するため、本発明は、次のような特徴を有している。まず、本発明の第1の特徴は、タイヤ赤道線(タイヤ赤道線CL)を含む領域に位置するトレッドセンター部(トレッドセンター部C)と、前記トレッドセンター部のトレッド幅方向外側に位置するトレッドショルダー部(トレッドショルダー部S)とを有するタイヤ(空気入りタイヤ1)であって、前記トレッドショルダー部には、タイヤ周方向に延びる周方向細溝(周方向細溝110)と、タイヤ周方向に所定間隔置いて複数設けられるとともに、前記周方向細溝からトレッド幅方向内側に延びる幅方向細溝(幅方向細溝120)とが形成され、前記幅方向細溝は、最もタイヤ径方向外側に位置する上端部(上端部121)と、タイヤ径方向内側に位置する底部(底部122)とを有し、前記上端部におけるトレッド幅方向の幅(幅W2’)は、前記底部におけるトレッド幅方向の幅(幅W2’’)よりも狭いことを要旨とする。
かかる特徴よれば、上端部におけるトレッド幅方向の幅が底部におけるトレッド幅方向の幅よりも狭い。これによれば、摩耗末期時では、底部におけるトレッド幅方向の幅が広くなることに伴い、幅方向細溝によって幅方向細溝のトレッド幅方向内側に区画されるショルダーブロックが小さくなり、ショルダーブロックの剛性を低くできる。つまり、ゴム材が固くなることに加え、周方向細溝及び幅方向細溝の深さが浅くなった場合であっても、ショルダーブロックの剛性を低くできる。従って、タイヤの使用開始時から摩耗末期時において、ショルダーブロックの剛性が変化し、特に、摩耗末期時において、接地圧差の増大を抑制でき、偏摩耗の進行を抑制できる。
また、摩耗末期時であっても、接地圧差の増大を抑制できることに伴い、摩耗末期時に接地圧差を抑制するために、バットレス部にサイド溝を設ける必要がない。従って、サイド溝のタイヤ径方向内側に形成されたショルダーブロックがちぎれることなく、外観品質の低下を軽減できる。
本発明の第2の特徴は、本発明の第1の特徴に係り、前記トレッドショルダー部は、前記周方向細溝によって前記周方向細溝よりもトレッド幅方向外側に区画される外側陸部(外側陸部21)と、前記周方向細溝によって前記周方向細溝よりもトレッド幅方向内側に区画される内側陸部(内側陸部22)とを有し、前記外側陸部は、トレッド幅方向内側縁に位置する内縁部(内縁部23)を有し、前記内側陸部は、トレッド幅方向外側縁に位置する外縁部(外縁部24)を有し、前記内縁部は、前記外縁部よりもタイヤ径方向内側に位置することを要旨とする。
本発明の第3の特徴は、本発明の第2の特徴に係り、前記内縁部と前記外縁部とのタイヤ径方向の距離(距離D)は、0.5〜3.0mmであることを要旨とする。
本発明の第4の特徴は、本発明の第1乃至3の特徴に係り、前記周方向細溝におけるトレッド幅方向の幅(幅W1)、及び、前記幅方向細溝におけるタイヤ周方向の幅(幅W3)は、0.5〜5.0mmであることを要旨とする。
本発明の第5の特徴は、本発明の第1乃至4の特徴に係り、前記底部におけるトレッド幅方向の幅は、前記上端部におけるトレッド幅方向の幅に対して1.5〜3.0倍であることを要旨とする。
本発明の第6の特徴は、本発明の第1乃至5の特徴に係り、前記幅方向細溝は、前記幅方向細溝におけるタイヤ径方向の深さの1/2の位置(1/2の位置P)よりも上側である上側領域(上側領域T)と、前記1/2の位置よりも下側である下側領域(下側領域B)とを有し、前記上側領域では、前記幅方向細溝におけるトレッド幅方向の幅が一定であり、前記下側領域では、前記幅方向細溝におけるトレッド幅方向の幅が変化することを要旨とする。
本発明の第7の特徴は、本発明の第6の特徴に係り、前記トレッドショルダー部は、前記周方向細溝によって前記周方向細溝よりもトレッド幅方向内側に区画される内側陸部を有し、前記内側陸部は、前記幅方向細溝におけるトレッド幅方向内側に隣接する側壁(側壁25)を有し、前記下側領域に位置する前記側壁は、トレッド幅方向断面において、少なくとも一部がトレッド幅方向内側に向けて丸みを帯びて膨らむことを要旨とする。
本発明の第8の特徴は、本発明の第1乃至7の特徴に係り、前記幅方向細溝におけるトレッド幅方向の幅(幅W2)は、前記上端部から前記底部に向けて徐々に広くなることを要旨とする。
本発明の第9の特徴は、本発明の第8の特徴に係り、前記トレッドショルダー部は、前記周方向細溝によって前記周方向細溝よりもトレッド幅方向内側に区画される内側陸部を有し、前記内側陸部は、前記幅方向細溝におけるトレッド幅方向内側に隣接する側壁を有し、前記側壁と前記底部との交差部分(交差部分25A)は、丸みを帯びて連なることを要旨とする。
本発明の特徴によれば、外観品質の低下を軽減しつつ、摩耗末期時において、偏摩耗の進行を抑制できるタイヤを提供できる。
次に、本発明に係るタイヤ(空気入りタイヤ)の実施形態について、図面を参照しながら説明する。具体的には、(1)空気入りタイヤの構成、(2)幅方向細溝の構成、(3)作用・効果、(4)変更例、(5)比較評価、(6)その他の実施形態について、説明する。
なお、以下の図面の記載において、同一または類似の部分には、同一または類似の符号を付している。ただし、図面は模式的なものであり、各寸法の比率などは現実のものとは異なることに留意すべきである。
したがって、具体的な寸法などは以下の説明を参酌して判断すべきものである。また、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることは勿論である。
(1)空気入りタイヤの構成
まず、本実施形態に係る空気入りタイヤ1の構成について、図面を参照しながら説明する。図1は、本実施形態に係る空気入りタイヤ1のトレッドパターンを示す一部展開図である。図2は、本実施形態に係るトレッドショルダー部Sの一部を示す斜視図である。図3は、本実施形態に係るトレッドショルダー部Sの一部を示すトレッド幅方向断面図(図1のA―A断面図)である。
なお、本実施形態に係る空気入りタイヤ1は、ビード部やカーカス層、ベルト層(不図示)を備える一般的な重荷重用タイヤである。
図1に示すように、空気入りタイヤ1は、タイヤ赤道線CLを含む領域に位置するトレッドセンター部Cと、トレッドセンター部Cのトレッド幅方向外側に位置するトレッドショルダー部Sとを有する。
つまり、空気入りタイヤ1は、タイヤ周方向に延びる主溝10によってリブ状に区画される複数のブロックを備えている。複数のブロックのうち、トレッドショルダー部Sに位置するブロックであるショルダーブロック20には、主溝10よりも細い細溝100が形成されている。
細溝100は、タイヤ周方向に延びる周方向細溝110と、タイヤ周方向に所定間隔置いて複数設けられるとともに、周方向細溝110からトレッド幅方向内側に延びる幅方向細溝120とを備えている。なお、幅方向細溝120の詳細については、後述する。
ここで、ショルダーブロック20は、周方向細溝110によって周方向細溝110よりもトレッド幅方向外側に区画される外側陸部21と、周方向細溝110によって周方向細溝110よりもトレッド幅方向内側に区画される内側陸部22とを有する。
図2及び図3に示すように、外側陸部21は、トレッド幅方向内側縁に位置する内縁部23を有している。内側陸部22は、トレッド幅方向外側縁に位置する外縁部24と、幅方向細溝120におけるトレッド幅方向内側に隣接する側壁25と有している。
内縁部23は、外縁部24よりもタイヤ径方向内側に位置する。特に、内縁部23と外縁部24とのタイヤ径方向の距離Dは、0.5〜3.0mmであることが好ましい。
周方向細溝110におけるトレッド幅方向の幅W1は、一定である。特に、周方向細溝110におけるトレッド幅方向の幅W1は、0.5〜5.0mmであることが好ましい。
(2)幅方向細溝の構成
次に、本実施形態に係る幅方向細溝120の構成について、図2及び図3を参照しながら説明する。
図2及び図3に示すように、幅方向細溝120は、最もタイヤ径方向外側に位置する上端部121と、タイヤ径方向内側に位置する底部122とを有している。なお、上端部121とは、幅方向細溝120内タイヤ径方向外側端における空隙を示し、周方向細溝110の空隙が含まれない。底部122は、幅方向細溝120におけるトレッド幅方向の幅W2が最も広い位置までの底面を示す。
幅方向細溝120におけるトレッド幅方向の幅W2は、変化する。具体的には、上端部121におけるトレッド幅方向の幅W2’は、底部122におけるトレッド幅方向の幅W2’’よりも狭い。特に、底部122におけるトレッド幅方向の幅W2’’は、上端部121におけるトレッド幅方向の幅W2’に対して1.5〜3.0倍であることが好ましい。
ここで、幅方向細溝120は、幅方向細溝120のタイヤ径方向の深さの1/2の位置Pよりも上側である上側領域Tと、1/2の位置Pよりも下側である下側領域Bとを有している。
上側領域Tでは、幅方向細溝120のトレッド幅方向の幅が一定である。すなわち、上側領域Tにおけるトレッド幅方向の幅は、上端部121におけるトレッド幅方向の幅W2’と同一である。
下側領域Bでは、幅方向細溝120のトレッド幅方向の幅が変化する。下側領域Bに位置する側壁25は、少なくとも一部がトレッド幅方向内側に向けて丸みを帯びて膨らむ。
幅方向細溝120におけるタイヤ周方向の幅W3は、一定である。特に、幅方向細溝120におけるタイヤ周方向の幅W3は、0.5〜5.0mmであることが好ましい。
(3)作用・効果
本実施形態では、上端部121におけるトレッド幅方向の幅W2’が底部122におけるトレッド幅方向の幅W2’’よりも狭い。これによれば、摩耗末期時では、底部122におけるトレッド幅方向の幅W2’’が広くなることに伴い、幅方向細溝120によって幅方向細溝120のトレッド幅方向内側に区画されるブロック(すなわち、内側陸部22)が小さくなり、ショルダーブロックの剛性を低くできる。つまり、ゴム材が固くなることに加え、周方向細溝110及び幅方向細溝120の深さが浅くなった場合であっても、ショルダーブロック20の剛性を低くできる。従って、タイヤの使用開始時から摩耗末期時において、ショルダーブロック20の剛性が変化し、特に、摩耗末期時において、トレッドセンター部Cの接地圧とトレッドショルダー部Sと接地圧との差(以下、接地圧差)の増大を抑制でき、偏摩耗の進行を抑制できる。
また、摩耗末期時であっても、接地圧差の増大を抑制できることに伴い、摩耗末期時に接地圧差を抑制するために、バットレス部にサイド溝を設ける必要がない。従って、サイド溝のタイヤ径方向内側に形成されたショルダーブロックがちぎれることなく、外観品質の低下を軽減できる。
本実施形態では、内縁部23が、外縁部24よりもタイヤ径方向内側に位置する。特に、内縁部23と外縁部24とのタイヤ径方向の距離Dが、0.5〜3.0mmであることによって、内縁部23と外縁部24とタイヤ径方向の距離Dが0mmである場合と比べて、内縁部23がちぎれてしまうことを防止できる。
なお、距離Dが0.5mmよりも小さいと、内縁部23のちぎれを防止する効果が少なくなってしまう場合がある。一方、距離Dが0.5mmよりも大きいと、横力によって外縁部24の摩耗が促進してしまう場合がある。
本実施形態では、周方向細溝110におけるトレッド幅方向の幅W1、及び、幅方向細溝120におけるタイヤ周方向の幅W3が0.5〜5.0mmであることによって、接地圧差をさらに抑制できるとともに、ショルダーブロック20の耐久性や、制動性・排水性などの走行性能を確保できる。
なお、幅W1及び幅W3が0.5mmよりも小さいと、ショルダーブロック20の剛性が高くなり過ぎて、接地圧差が増大してしまう場合がある。一方、幅W1及び幅W3が0.5mmよりも大きいと、ショルダーブロック20の剛性が低くなり過ぎて、ショルダーブロック20の耐久性が低下してしまう場合がある。
本実施形態では、底部122におけるトレッド幅方向の幅W2’’は、上端部121におけるトレッド幅方向の幅W2’に対して1.5〜3.0倍であることによって、タイヤの新品時から摩耗末期時にかけて、ショルダーブロック20の剛性を変化させ、偏摩耗の進行をさらに抑制できる。
なお、幅W2’’が幅W2’に対して1.5倍よりも小さいと、摩耗末期時において、ショルダーブロック20の剛性を低くできずに、接地圧差が増大してしまう場合がある。一方、幅W2’’が幅W2’に対して3.0倍よりも大きいと、ショルダーブロック20の剛性が低くなり過ぎて、ショルダーブロック20の耐久性が低下してしまう場合がある。
本実施形態では、上側領域Tでは、幅方向細溝120におけるトレッド幅方向の幅が一定であり、下側領域Bでは、幅方向細溝120におけるトレッド幅方向の幅が変化することによって、タイヤの新品時から摩耗末期時にかけて、接地圧差の増大を確実に抑制でき、偏摩耗の進行をさらに抑制できる。
特に、下側領域Bに位置する側壁25が、少なくとも一部がトレッド幅方向内側に向けて丸みを帯びて膨らむことによって、タイヤの新品時から摩耗末期時にかけて、接地圧差の増大を確実に抑制しつつ、側壁25と底部122との交差部分25Aに発生しやすいクラックを抑制できる。
(4)変更例
上述した実施形態に係る空気入りタイヤ1は、以下のように変更してもよい。図4は、変更例に係るトレッドショルダー部Sの一部を示すトレッド幅方向断面図である。なお、上述した実施形態に係る空気入りタイヤ1と同一部分には同一の符号を付して、相違する部分を主として説明する。
上述した実施形態では、上側領域Tにおける幅方向細溝120のトレッド幅方向の幅が一定である。これに対して、変更例1では、上側領域Tにおける幅方向細溝120のトレッド幅方向の幅が変化する。
図4に示すように、幅方向細溝120におけるトレッド幅方向の幅は、上端部121から底部122に向かうに連れて広くなる。側壁25と底部122との交差部分25Aは、丸みを帯びて連なる。なお、交差部分25Aは、必ずしも丸みを帯びている必要はなく、例えば、鋭角に連なっていてもよい。
変更例では、幅方向細溝120におけるトレッド幅方向の幅は、上端部121から底部122に向けて徐々に広くなることによって、実施形態と同様に、外観品質の低下を軽減しつつ、摩耗末期時において、偏摩耗の進行を抑制できる。特に、交差部分25Aが丸みを帯びて連なることによって、交差部分25Aに発生しやすいクラックを抑制できる。
(5)比較評価
以下において、本発明の効果をさらに明確にするために、以下の比較例及び実施例に係る空気入りタイヤを用いて行った試験結果について説明する。具体的には、(5−1)空気入りタイヤの構成、(5−2)評価結果について説明する。なお、本発明はこれらの例によってなんら限定されるものではない。
(5−1)各空気入りタイヤの構成
まず、比較例及び実施例に係る空気入りタイヤの構成について、図面を参照しながら説明する。
比較例1に係る空気入りタイヤ1Aでは、図5に示すように、トレッドショルダー部Sに細溝(周方向細溝110及び幅方向細溝120)や、サイドウォール部から連続する側端部にサイド溝が形成されていない。
比較例2に係る空気入りタイヤ1Bでは、図6に示すように、サイドウォール部から連続する側端部200にサイド溝300が形成されている。なお、比較例2に係る空気入りタイヤ1Bでは、トレッドショルダー部Sに細溝(周方向細溝110及び幅方向細溝120)が形成されていない。
比較例3に係る空気入りタイヤ1Cでは、図7に示すように、トレッドショルダー部Sに細溝(周方向細溝110及び幅方向細溝120)が形成されている。周方向細溝110におけるトレッド幅方向の幅W10、及び、幅方向細溝120におけるトレッド幅方向の幅W11は、一定である。
実施例1に係る空気入りタイヤ1では、実施形態で説明した通りである(図2及び図3参照)。実施例2に係る空気入りタイヤ1は、変更例で説明した通りである(図4参照)。
(5−2)評価結果
次に、上述した各空気入りタイヤを用いた摩耗率の評価結果について、表1を参照しながら説明する。なお、各空気入りタイヤに関するデータは、以下に示す条件である。
・ タイヤサイズ : 12R22.5(重荷重用タイヤ)
・ リムホイール幅 : 8.25インチ
・ 内圧条件 : 850kPa
・ 荷重条件 : 最大荷重の85%(人客輸送における実使用条件)
Figure 2010070065
摩耗率の評価は、各空気入りタイヤを装着した車両が市場走行し、トレッドショルダー部Sのトレッド幅方向断面(タイヤ周方向に6カ所)から、摩耗率20%時、摩耗率50%時、摩耗率80%時のそれぞれの摩耗面積を算出した。なお、比較例1に係る空気入りタイヤの摩耗率80%時を‘100’とし、各空気入りタイヤのそれぞれの摩耗時における摩耗量を指数化した。指数が小さいほど、摩耗量が少ない。
この結果、実施例1,2に係る空気入りタイヤ1は、比較例1,3に係る空気入りタイヤ1A,Cと比べて、それぞれの摩耗時における摩耗量が少ないことが判った。また、比較例2に係る空気入りタイヤ1Bは、摩耗率80%時にちぎれ(先細部分のちぎれ)が発生したが、実施例1,2に係る空気入りタイヤ1は、摩耗率80%時にちぎれが発生しないことも判った。
(6)その他の実施形態
上述したように、本発明の実施形態を通じて本発明の内容を開示したが、この開示の一部をなす論述及び図面は、本発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施の形態、実施例及び運用技術が明らかとなろう。
例えば、本発明の実施形態は、次のように変更することができる。実施形態では、周方向細溝110及び幅方向細溝120は、主溝10よりも細い細溝100であるものとして説明したが、これに限定されるものではなく、サイプ等の主溝10よりも細い溝であってもよいことは勿論である。
実施形態では、下側領域Bに位置する側壁25が、トレッド幅方向内側に向けて丸みを帯びて膨らむものとして説明したが、これに限定されるものではなく、1/2の位置Pから底部122に向けて傾斜してもよい。
空気入りタイヤ1は、ビード部やカーカス層、ベルト層(不図示)を備える一般的な重荷重用タイヤであるものとして説明したが、これに限定されるものではなく、乗用車用タイヤなどであってもよい。なお、タイヤは、空気を充填可能な空気入りタイヤ1に限定されるものではなく、空気以外の流体(例えば、窒素のみ)を充填可能なタイヤであってもよく、流体の充填が不要なソリッドタイヤ(エアレスタイヤ)などであってもよいことは勿論である。
このように、本発明は、ここでは記載していない様々な実施の形態などを含むことは勿論である。したがって、本発明の技術的範囲は、上述の説明から妥当な特許請求の範囲に係る発明特定事項によってのみ定められるものである。
本実施形態に係る空気入りタイヤ1のトレッドパターンを示す一部展開図である。 本実施形態(実施例1)に係るトレッドショルダー部Sの一部を示す斜視図である。 本実施形態(実施例1)に係るトレッドショルダー部Sの一部を示すトレッド幅方向断面図(図1のA―A断面図)である。 変更例(実施例2)に係るトレッドショルダー部Sの一部を示すトレッド幅方向断面図である。 比較例1に係るトレッドショルダー部Sの一部を示すトレッド幅方向断面図である。 比較例2に係るトレッドショルダー部Sの一部を示すトレッド幅方向断面図である。 比較例3に係るトレッドショルダー部Sの一部を示すトレッド幅方向断面図である。
符号の説明
1…空気入りタイヤ(タイヤ)、10…主溝、20…ショルダーブロック、21…外側陸部、22…内側陸部、23…内縁部、24…外縁部、25…側壁、25A…交差部分、100…細溝、110…周方向細溝、120…幅方向細溝、121…上端部、122…底部

Claims (9)

  1. タイヤ赤道線を含む領域に位置するトレッドセンター部と、前記トレッドセンター部のトレッド幅方向外側に位置するトレッドショルダー部とを有するタイヤであって、
    前記トレッドショルダー部には、
    タイヤ周方向に延びる周方向細溝と、
    タイヤ周方向に所定間隔置いて複数設けられるとともに、前記周方向細溝からトレッド幅方向内側に延びる幅方向細溝と
    が形成され、
    前記幅方向細溝は、
    最もタイヤ径方向外側端に位置する上端部と、
    タイヤ径方向内側に位置する底部とを有し、
    前記上端部におけるトレッド幅方向の幅は、前記底部におけるトレッド幅方向の幅よりも狭いタイヤ。
  2. 前記トレッドショルダー部は、
    前記周方向細溝によって前記周方向細溝よりもトレッド幅方向外側に区画される外側陸部と、
    前記周方向細溝によって前記周方向細溝よりもトレッド幅方向内側に区画される内側陸部と
    を有し、
    前記外側陸部は、トレッド幅方向内側縁に位置する内縁部を有し、
    前記内側陸部は、トレッド幅方向外側縁に位置する外縁部を有し、
    前記内縁部は、前記外縁部よりもタイヤ径方向内側に位置する請求項1に記載のタイヤ。
  3. 前記内縁部と前記外縁部とのタイヤ径方向の距離は、0.5〜3.0mmである請求項2に記載のタイヤ。
  4. 前記周方向細溝におけるトレッド幅方向の幅、及び、前記幅方向細溝におけるタイヤ周方向の幅は、0.5〜5.0mmである請求項1乃至3の何れか一項に記載のタイヤ。
  5. 前記底部におけるトレッド幅方向の幅は、前記上端部におけるトレッド幅方向の幅に対して1.5〜3.0倍である請求項1乃至4の何れか一項に記載のタイヤ。
  6. 前記幅方向細溝は、
    前記幅方向細溝のタイヤ径方向の深さの1/2の位置よりも上側である上側領域と、
    前記1/2の位置よりも下側である下側領域と
    を有し、
    前記上側領域では、前記幅方向細溝におけるトレッド幅方向の幅が一定であり、
    前記下側領域では、前記幅方向細溝におけるトレッド幅方向の幅が変化する請求項1乃至5の何れか一項に記載のタイヤ。
  7. 前記トレッドショルダー部は、前記周方向細溝によって前記周方向細溝よりもトレッド幅方向内側に区画される内側陸部を有し、
    前記内側陸部は、前記幅方向細溝におけるトレッド幅方向内側に隣接する側壁を有し、
    前記下側領域に位置する前記側壁は、トレッド幅方向断面において、少なくとも一部がトレッド幅方向内側に向けて丸みを帯びて膨らむ請求項6に記載のタイヤ。
  8. 前記幅方向細溝におけるトレッド幅方向の幅は、前記上端部から前記底部に向かうに連れて広くなる請求項1乃至5の何れか一項に記載のタイヤ。
  9. 前記トレッドショルダー部は、前記周方向細溝によって前記周方向細溝よりもトレッド幅方向内側に区画される内側陸部を有し、
    前記内側陸部は、前記幅方向細溝におけるトレッド幅方向内側に隣接する側壁を有し、
    前記側壁と前記底部との交差部分は、丸みを帯びて連なる請求項8に記載のタイヤ。
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