以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳述する。図1〜図11は本発明をパチンコ機に採用した第1の実施例を例示している。図1において、遊技機本体1は、矩形状の外枠2と、この外枠2の前側にヒンジ3により縦軸廻りに開閉自在に枢着された前枠4とを備えている。前枠4の前側にはガラス扉5と前面板6とが上下に配置され、前枠4に対してヒンジ3と同じ側のヒンジ7により縦軸廻りに開閉自在に枢支されている。
前面板6の前側には発射用の遊技球を貯留する球供給皿8が配置され、その側方に遊技球を発射する発射手段(図示省略)の発射ハンドル9が設けられている。ガラス扉5の裏側には、このガラス扉5に対応するように前枠4に遊技盤10(図2参照)が着脱自在に装着されている。
遊技盤10の前面には、図2に示すように、発射手段から発射された遊技球を案内するガイドレール11が略円弧状に配置されると共に、そのガイドレール11の内側の遊技領域12に画像表示手段13、普通図柄始動手段14、特別図柄始動手段15、大入賞手段16、普通入賞手段17等の各種の遊技部品が配置されている。なお、遊技領域12はガラス扉5の窓孔18に対応している。
画像表示手段13は図2〜図4に示すように、例えば遊技領域12の略中央に配置されており、遊技盤10の裏面に装着された支持枠19と、この支持枠19の略中央に配置された液晶式等の画像表示部20と、遊技盤10の前面に装着され且つ画像表示部20の外周を前側から覆う前飾り体21とを備えている。なお、画像表示手段13は支持枠19と前飾り体21とを一体に結合して、遊技盤10に前側から装着してもよい。
前飾り体21の前面に普通図柄表示手段22が、この普通図柄表示手段22の近傍で遊技盤10の窓孔18内に対応する位置に特別図柄表示手段23が夫々設けられている。支持枠19の前面には画像表示部20の外周側の一側に可動演出体25が、前飾り体21の裏面には可動演出体25に対して光を照射する外部発光手段26が夫々設けられている。なお、普通図柄表示手段22、特別図柄表示手段23は遊技盤10の他の位置に配置してもよい。
普通図柄表示手段22は普通図柄を変動表示するためのもので、複数種類の普通図柄(例えば2種類の「○」「×」)に対応する複数個の発光素子により構成されており、普通図柄始動手段14が遊技球を検出することを条件に2個の発光素子が交互に点灯するように所定時間点滅して、普通図柄始動手段14の遊技球の検出時に抽選した乱数値が予め定められた当たり判定値と一致した場合に当たり態様の「○」側の発光素子が点灯し、それ以外の場合に外れ態様の「×」側の発光素子が点灯して停止するようになっている。
特別図柄表示手段23は、発光部位の変化等で特別図柄を変動表示可能なセグメント式等の表示手段により構成されており、特別図柄始動手段15が遊技球を検出することを条件に特別図柄を所定時間変動表示して、特別図柄始動手段15の遊技球の検出時に抽選された乱数値が予め定められた大当たり乱数値と一致した場合に所定の大当たり態様で、それ以外の場合に外れ態様で停止するようになっている。
画像表示部20は矩形状その他の形状であって、図2に示すように遊技中は演出図柄24a〜24cとその背景画像とが表示され、また特定の遊技状態の場合には可動演出体25の作動等と同期して予告演出画像27が表示される
演出図柄24a〜24cは画像表示部20の適当な位置に複数個、例えば3個表示され、その各演出図柄24a〜24cは特別図柄表示手段23の特別図柄の変動に同期して変動を開始し、所定の変動パターンを経て所定時間変動した後、特別図柄の変動終了に同期して所定の順序で順次停止する。演出図柄24a〜24cの変動後の停止図柄は、特別図柄表示手段23の特別図柄が大当たり態様で停止する場合には全てが揃う大当たり演出態様となり、特別図柄が外れ態様で停止する場合には少なくとも一部が異なる外れ演出態様となる。
例えば、演出図柄24a〜24cには0〜9までの数字図柄が使用されており、特別図柄が大当たり態様で停止する場合には演出図柄24a〜24cは「7・7・7」等の大当たり演出態様で停止し、特別図柄が外れ態様で停止する場合には演出図柄24a〜24cは「2・4・5」等の外れ演出態様で停止する。
特別図柄始動手段15は固定式入賞口28と電動チューリップ等の可変式入賞口29とを上下に備えている。可変式入賞口29は普通図柄表示手段22の変動後の普通図柄が当たり態様を停止表示したときに所定時間開放するようになっている。
支持枠19は遊技盤10の裏側に当接する周壁部30と、この周壁部30の後端側の背壁部31とを備えた凹入状であって、その背壁部31に画像表示部20が裏側から装着されている。支持枠19の前面の凹入側には窓飾り板32が固定され、この窓飾り板32の内周に、画像表示部20の表示を前側から視認できるように、画像表示部20に対応する表示窓33が略矩形状に形成されている。
前飾り体21は遊技盤10の前面に当接する前飾り板34と、この前飾り板34から前側に突出し且つ画像表示部20側への遊技球の侵入を阻止する略門形状の突出飾り枠35とを有し、支持枠19の窓飾り板32に対応して遊技盤10の前面に装着されている。前飾り板34には遊技盤10の開口に嵌合する周壁部36が設けられている。
支持枠19と前飾り体21間には、図3に示すように画像表示部20の側方の窓飾り板32と前飾り板34との間に前後、左右方向の所定範囲にわたる収容空間38があり、この収容空間38に可動演出体25と外部発光手段26とが収容されている。可動演出体25は通常収容空間38に収まっており、その一部が内周縁21aから内側に露出する程度に前飾り体21により前から覆われている。
可動演出体25、外部発光手段26、画像表示部20は、その協働動作により、特別図柄表示手段23の特別図柄の変動後における遊技状態を予告する予告演出を行うようになっている。
この可動演出体25による演出動作には、横向き状態で画像表示部20の側方の退避位置Xと画像表示部20の前側の演出位置Yとの間で可動演出体25が揺動する揺動動作と、演出位置Y側で横向き位置Y1と前向き位置Y2との間で可動演出体25が回動する回動動作とを含む移動演出(図4、図6参照)と、この移動演出に同期して前飾り体21の前面に配置された発光部39と共に略一直線状に発光する発光演出(図2参照)と、可動演出体25の回動に同期して外部発光手段26から照射される光を前方向に反射してその側面を光らせる反射光り演出(図11(C)参照)とがある。
前飾り体21の発光部39は直線状に設けられており、前飾り体21の裏側に所定間隔をおいて一列状に配置された複数個の発光素子40を有する。なお、この前飾り体21側の発光部39は省略してもよい。
可動演出体25は図2〜図5に示すように日本刀を模した形状の刃物形演出体であって、下部側の柄部42と、その上側の刀身部43と、柄部42及び刀身部43間に套嵌された鍔部44とを有し、刃先部45を画像表示部20側とし峰部46をその反対側として画像表示部20の前面と略平行の内向き状態で上下方向に配置されている。
刀身部43は刃先部45の略全長が光透過性を有する発光部47となっており、この発光部47が内部発光手段48からの光により長手方向の筋状に発光するようになっている。また刀身部43の刃先部45を除く両面には金属メッキ等が施されており、外部発光手段26に対応する側にその金属メッキ等により反射面49が形成されている。
刀身部43は図5に示すように、内側に開口部50を有する枠状の支持体51と、この支持体51の前後両面に着脱自在に装着された一対のカバー体52とを備えた中空状であって、その内部に発光基板53と、この発光基板53に装着された発光素子60とを有する内部発光手段48が組み込まれている。支持体51は光透過性材料により構成され、刃先部45と峰部46とを一体に有する。両カバー体52は一方のカバー体52に挿通されたネジ54を他方のカバー体52のボス部55に螺合することにより支持体51に固定されている。
カバー体52は刀身部43の幅方向の中間よりも峰部46側が略平行であり、中間部よりも刃先部45側が徐々に薄くなる曲面状になっているが、全体が曲面状でもよい。可動演出体25の前側のカバー体52には、パチンコ機のゲーム内容の主題を示す文字、キャラクタ等の表示(図示省略)が刻印、その他により付されている。なお、カバー体52の表面に金属メッキ等により反射面49が形成されている。
刃先部45には図5に示すように、内部発光手段48側に対向する内側導光部57と、この内側導光部57の外側の乱反射部58と、この乱反射部58の前部側から刃先部45側に突出する発光部47とが刀身部43の長手方向に沿って設けられており、内部発光手段48からの光を内側導光部57で乱反射部58側へと導光して乱反射部58で乱反射し、その乱反射光により発光部47全体を長手方向に発光させるようになっている。
乱反射部58と内側導光部57は断面略T字状に配置され、その乱反射部58の内側導光部57と反対側の凹凸状に乱反射面58aが形成されている。また発光部47は乱反射部58の前端側から刀身部43の幅方向の一側で刃先側へと鋭角的に屈曲して、乱反射部58の乱反射面58aを前側から覆う構造となっている。従って、刃先部45の裏面側には、裏側に開放する開口部59が長手方向に沿って帯状に形成されている。
発光基板53は支持体51と一方のカバー体52との間に介在され、この発光基板53の刃先部45側の端縁部に、内部発光手段48を構成する発光ダイオード等の発光素子60が刀身部43の長手方向に所定間隔をおいて複数個装着されている。各発光素子60は側面発光式であり、内側導光部57と対向する側面が発光して、内側導光部57を経て可動演出体25の刀身部43に光を照射するようになっている。
可動演出体25は図3、図4に示すように収容空間38内で上下の枢支手段63と駆動手段64とにより支持され、画像表示部20から左右方向の一側方に退避する退避位置Xと、下側の枢支手段63廻りに上側が画像表示部20の前側へと斜め方向に傾斜状に突出する演出位置Yとの間で揺動自在であり、また演出位置Yでは傾斜状のままで横向き位置Y1と前向き位置Y2との間で回動自在である。
枢支手段63は可動演出体25を退避位置Xと演出位置Yとの間で揺動自在に支持すると共に、演出位置Y側で可動演出体25の長手方向の軸心廻りに回動自在に支持するためのもので、球面体65と球面受け体66とが球面中心67廻りに摺動自在に嵌合された球面結合手段により構成されている。
球面体65は窓飾り板32を介して支持枠19に固定された支持部材68に、球面受け体66は可動演出体25の柄部42の下端に夫々装着されているが、逆に装着してもよい。また球面中心67は可動演出体25の幅方向の中心に対して画像表示部20と反対の峰部46側に位置している。なお、球面中心67は可動演出体25の幅の略中心に配置する等、峰部46側以外の位置に配置してもよい。
駆動手段64は図6、図7に示すように、駆動モータ(駆動源)70の駆動により演出位置Yと退避位置Xとの間で枢支手段63廻りに可動演出体25を揺動させる揺動機構72と、駆動モータ70の駆動により可動演出体25を演出位置Y側で枢支手段63を通る長手方向の軸心廻りに横向き位置Y1と前向き位置Y2との間で回動させる回動機構73とを備えている。
即ち、駆動手段64は可動演出体25から長手方向に突出する2本の突起74a,74bと、可動演出体25の上側近傍に配置され且つ2本の突起74a,74bを案内する案内溝75が形成された案内板76とを備えている。2本の突起74a,74bは可動演出体25の峰部46側と刃先部45側とに幅方向に離間して配置され、各突起74a,74bに套嵌された筒体77a,77bが案内板76の案内溝75に相対移動自在に遊嵌されている。
案内板76はその取り付け部76aが窓飾り板32の前面に固定される等により支持枠19側に固定されている。案内溝75は可動演出体25の退避位置Xと演出位置Yとに跨がって左右方向に略直線状に形成された直線部78と、この演出位置Y側で直線部78から円弧状に前側へと湾曲する湾曲部79とを有する。直線部78は2本の突起74a,74bを退避位置Xと演出位置Yとの間で略直線状に案内し、湾曲部79は演出位置Yで峰部46側の突起74aを支点として刃先部45側の突起74bを円弧方向に案内するようなっている。
従って、可動演出体25は退避位置Xと演出位置Yとの間では刃先部45が画像表示部20の中央側に向いた横向き状態で、枢支手段63を支点として往復揺動自在であり、また演出位置Yでは峰部46側の突起74aを中心として、刀身部43が横に向く横向き位置Y1と刃先部45が斜め前に向く前向き位置Y2との間で往復回動自在である。
駆動モータ70は案内板76上の支持板80に装着されており、その下向きの駆動軸81に駆動アーム82が固定されている。駆動アーム82は可動演出体25が退避位置Xと演出位置Yとの間で出退移動すべく往復回動自在であり、その先端側にピン84を介して連結リンク83の一端が連結されている。連結リンク83の他端は2本の突起74a,74bに跨がって装着された連結部材86にピン85を介して連結されている。連結部材86は突起74a,74bよりも後方に突出しており、その後端側にピン85が設けられている。なお、連結部材86は峰部46側の突起74aに固定してもよい。また連結リンク83と、その両端のピン84,85との間には、可動演出体25を枢支手段63廻りに揺動を許容するように球面軸受又は適当な遊びが設けられている。
揺動機構72は2本の突起74a,74bと、案内溝75の直線部78とにより構成され、また回動機構73は2本の突起74a,74bと、案内溝75の湾曲部79とにより構成されている。なお、枢支手段63、駆動手段64は前飾り体21の内周縁よりも外側に配置されており、前飾り体21により前側から覆われている。
外部発光手段26は刀身部43の反射面49が遊技者側へと前方向に反射して帯状又は筋状に光るように可動演出体25に対して光を照射するためのもので、演出位置Yで傾斜状の可動演出体25が横向き位置Y1と前向き位置Y2との間で回動するときに、その反射面49と対向するように上下方向に縦長状に設けられている。
この外部発光手段26は図4、図8に示すように上下方向に配置された発光基板87と、発光基板87に上下方向に所定間隔をおいて装着されたLED等の発光素子88と、発光素子88を覆う縦長状の発光カバー89とを備え、取り付けブラケット90を介して前飾り板34の裏側に固定される等により前飾り体21の裏面に固定されている。
なお、外部発光手段26は可動演出体25が前向き位置Y2では峰部46側の突起74aを支点として前側に突出するため、その刀身部43の反射面49に対して側方前側から略横方向に光を照射するようになっている。外部発光手段26は上下方向に配置しているが、可動演出体25が回動時に枢支手段63を支点として傾斜するため、その可動演出体25と略平行になるように配置してもよい。
図9はパチンコ機の制御系を示す。パチンコ機の制御系は主制御基板93と演出制御基板94とを備えている。主制御基板93はパチンコ機全体の遊技動作の制御を司るもので、普通図柄始動手段14が遊技球を検出したときに乱数値を抽選して当たりか否かを判定し、当たりの場合に普通図柄表示手段22の変動後の普通図柄が当たり態様で停止した後に特別図柄始動手段15の可変式入賞口29を所定時間開放させる普通図柄系制御手段95の他に、乱数抽選手段96、判定手段97、特別図柄制御手段98、停止態様決定手段99、変動パターン決定手段100、コマンド送信手段101、特別遊技発生手段102を備えている。
乱数抽選手段96は特別図柄始動手段15が遊技球を検出したときに乱数値を抽選し、判定手段97は乱数抽選手段96で抽選された乱数値を大当たり乱数値と照合して大当たりか否かを判定するようになっている。特別図柄制御手段98は特別図柄始動手段15の遊技球の検出を契機に特別図柄表示手段23の特別図柄を所定時間変動させて、判定手段97の判定結果が大当たりのときに大当たり態様で、外れのときに外れ態様で夫々停止すべく特別図柄を制御するようになっている。
停止態様決定手段99は判定手段97の判定結果が大当たりのときに演出図柄24a〜24cの停止態様を抽選し決定するためのものである。変動パターン決定手段100は判定手段97の判定結果が大当たりのときの大当たり変動パターンを、外れのときの外れ変動パターンを抽選し決定するためのものであり、判定手段97の判定結果に応じて予め定められた複数種類の大当たり変動パターン、外れ変動パターンの中から、そのときの演出図柄24a〜24cの変動に供する1つの変動パターンを選択し決定するようになっている。
大当たり変動パターン、外れ変動パターンには変動時間の長短、演出図柄24a〜24cの変動中のリーチの有無等に応じて夫々複数の種類のものがある。例えば、大当たり変動パターンには変動時間の違いによって大当たり変動パターン1、大当たり変動パターン2、大当たり変動パターン3、・・・等のように多種類のパターンが準備されており、また外れ変動パターンには変動時間の違い、リーチの有無によってリーチあり外れ変動パターン1、リーチあり外れ変動パターン2、リーチなし外れ変動パターン1、リーチなし外れ変動パターン2、・・・等のように多種類のパターンが準備されている。
なお、一般的にリーチあり外れ変動パターンはリーチなし外れ変動パターンに比較して変動時間が長く、またリーチあり外れ変動パターンの一部である1種類又は複数種類は、大当たり変動パターンの変動時間に近い変動時間を有するものがある。また変動時間の長い変動パターンの場合には、変動時間の短いリーチあり変動パターン、リーチなし変動パターンに比較して出現率は低いが、変動後に特別図柄が大当たり態様となる信頼度が大になっている。
特別図柄制御手段98は特別図柄始動手段15の遊技球の検出を契機に特別図柄表示手段23の特別図柄を変動させて、変動パターン決定手段100で決定された変動パターンの変動時間に従って変動した後に、判定手段97の大当たり、外れの判定結果に応じて特別図柄を大当たり態様、外れ態様の何れかで停止させるようになっている。コマンド送信手段101は停止態様決定手段99で決定された停止態様コマンド、変動パターン決定手段100で決定された変動パターンコマンド、各変動パターン毎の変動停止コマンドを演出制御基板94側へと一方向通信により送信するようになっている。
特別遊技発生手段102は判定手段97が大当たりと判定した場合に、特別図柄が大当たり態様で停止した後に遊技者に有利な特別遊技(大当たり遊技)を発生させるためのもので、例えば大入賞手段16を所定時間ずつ複数回開放させるようになっている。なお、特別遊技での大入賞手段16の開閉パターン等は適宜決定することが可能である。また特別遊技では大入賞手段16の開放に加えて、又は大入賞手段16の開放とは別に、特別図柄の大当たり態様の種類を条件に大当たりの抽選確率を変える確率変動、その他の遊技者に有利な要素を付加してもよい。
演出制御基板94には主制御基板93から送信される各コマンドを解析して画像表示手段13の画像表示部20に表示される演出図柄24a〜24c、背景画像、予告演出画像27を制御し、また可動演出体25の移動演出、発光部39,47の発光演出、可動演出体25の反射光演出を制御するためのもので、コマンド受信手段103、演出図柄制御手段104、予告演出決定手段105、演出画像制御手段106、移動演出制御手段107、発光演出制御手段108等を備えている。
コマンド受信手段103はコマンド送信手段101から演出制御基板94側に送信される各コマンドを受信して解析するためのものである。演出図柄制御手段104は主制御基板93からの変動パターンコマンドに従って特別図柄表示手段23の特別図柄の変動に同期して演出図柄24a〜24cを所定の変動パターンで所定時間変動させて、停止コマンドがあったときに演出図柄24a〜24cを大当たり演出態様又は外れ演出態様で停止させるようになっている。なお、3個の演出図柄24a〜24cは、特別図柄が大当たり態様で停止する場合には全てが揃うように停止態様コマンドで指定された停止態様で停止し、それ以外の場合にはリーチの有無に応じて演出図柄制御手段104側で選択された停止態様で停止する。
予告演出決定手段105は大当たり変動パターンの一部又は全てと、大当たり変動パターンの変動時間に近い変動時間を有するリーチあり外れ変動パターンの一部である1種類若しくは複数種類又は全ての変動パターンコマンドがあったときに、その変動パターンコマンドを条件に乱数値を抽選して予告演出を行うか否かを決定するようになっている。なお、大当たり変動パターンの場合は外れ変動パターンよりも予告演出の抽選率が高くなるようにしてもよい。その場合、各変動パターン毎に抽選率を変えてもよい。
演出画像制御手段106は変動パターンコマンドに従って複数種類の背景画像の何れかを選択して、演出図柄24a〜24cの背景画像を制御し、また予告演出決定手段105が予告演出を決定した場合には演出図柄24a〜24cがリーチになった後に、可動演出体25側の演出、取り分け発光部39,47の発光演出及び/又は可動演出体25の反射光演出に同期して、演出位置Y側にある可動演出体25を中心として稲妻状その他の予告演出画像27を発光表示するように制御する。
なお、この予告演出画像27は可動演出体25が退避位置Xから移動を開始して退避位置Xに復帰するまでの間に画像表示部20に動画的に表示される画像の内、特に可動演出体25の前向き位置Y2への回動、取り分け発光部39,47の発光演出及び/又は可動演出体25の反射光演出と関連の深い画像を意味し、可動演出体25が回動中、前向き位置Y2の近傍にあるとき、又は前向き位置Y2に停止したときに表示することが望ましい。例えば発光演出、反射光演出に同期して閃光的に表示してもよいし、点滅表示してもよい。
移動演出制御手段107は可動演出体25の作動による演出を制御するためのもので、予告演出決定手段105が予告演出を決定して演出図柄24a〜24cがリーチになった場合に、駆動源70の駆動により可動演出体25を退避位置Xから画像表示部20の前側の演出位置Yで刃先部45が前へ向く前向き状態へと移動させ、またその状態での発光演出後に可動演出体25を退避位置Xへと戻すように制御する。なお、可動演出体25は演出位置Yで刃先部45が前に向いた状態で所定時間停止してもよいし、また演出位置Yで刃先部45が前に向いた後、直ちに退避位置Xへと戻すようにしてもよい。
発光演出制御手段108は可動演出体25、前飾り体21の発光演出、可動演出体25の反射光演出のときに発光素子40,60,88を点灯又は点滅制御するもので、予告演出決定手段105が予告演出を決定して演出図柄24a〜24cがリーチになり且つ可動演出体25の刃先部45が演出位置Yで横向き位置Y1から前向き位置Y2に回動するときに、その回動動作に同期して外部発光手段26から可動演出体25の反射面49に光を照射し、また可動演出体25の刃先部45が前向き位置Y2で停止及び又は前向き位置Y2の前後近傍に位置して前飾り体21の発光部39と略一直線状になったときに発光素子40,60が点灯して可動演出体25及び前飾り体21の発光部39,47を発光させるようになっている。
なお、可動演出体25、前飾り体21の発光部39,47の発光演出、可動演出体25の刀身部43の反射光演出は、画像表示部20の予告演出画像27と同時でもよいし、若干の時間差があってもよい。また可動演出体25、前飾り体21の発光演出を間欠的に行い、その間に画像表示部20が予告演出画像27を表示するようにしてもよい。
このパチンコ機では、遊技中に次のような制御並びに演出を行う。即ち、特別図柄始動手段15が遊技球を検出すると、乱数抽選手段96が乱数値を抽選し、その乱数値が大当たり乱数値と同じであるか否かにより判定手段97が大当たりか否かの判定を行う。そして、判定結果が大当たりであれば、停止態様決定手段99が演出図柄24a〜24cの停止態様を決定する。また判定結果が大当たりであれば、変動パターン決定手段100が複数種類の大当たり変動パターンの何れかを選択し、外れであれば変動パターン決定手段100が複数種類の外れ変動パターンの何れかを選択する。
続いて特別図柄表示手段23の特別図柄が変動を開始し、変動パターン決定手段100で選択された変動パターンにより指定された変動時間変動した後に、判定手段97での大当たり、外れの判定結果に応じて大当たり態様、外れ態様の何れかで停止する。そして、判定手段97が大当たりと判定した場合には、特別図柄が大当たり態様で停止した後に、特別遊技発生手段102による特別遊技が発生して大入賞手段16が複数回開放する等、遊技者は有利な状態で遊技を継続できる。
一方、停止態様決定手段99が演出図柄24a〜24cの停止態様を決定し、変動パターン決定手段100が演出図柄24a〜24cの変動パターンを決定すると、コマンド送信手段101が演出制御基板94側へと夫々のコマンドを送信する。演出制御基板94側では、変動パターンコマンドを受信すると、演出図柄制御手段104の制御により特別図柄の変動開始に同期して演出図柄24a〜24cが変動を開始し(図10(A)参照)、その変動パターンに従って所定時間変動する。そして、各演出図柄24a〜24cは図10(B)(C)に示すように左、右、中等の順序で停止状態に近い揺れ変動に移行し、停止コマンドに従って大当たり演出態様、外れ演出態様の何れかで最終的に停止する。また遊技中は演出画像制御手段106の制御により、演出図柄24a〜24cの背景画像が表示される。
例えば、判定手段97の大当たりの判定により変動パターン決定手段100が大当たり変動パターンの何れかを選択した場合、又は大当たり変動パターンの変動時間に近い特定のリーチあり外れ変動パターンの何れかを選択した場合には、予告演出決定手段105が予告演出を行うか否かを決定する。そして、予告演出決定手段105が予告演出を決定すれば、演出図柄24a〜24cがリーチになった後、可動演出体25の揺動と回動による移動演出、可動演出体25等の発光部47の発光による発光演出、可動演出体25の光の反射による反射演出、及び画像表示部20の予告演出画像27の表示による画像演出との組み合わせにより予告演出を行う。
即ち、可動演出体25は通常は図11(A)に示すように退避位置Xにあるが、3個の演出図柄24a〜24cが所定の変動パターンで変動する間に、2個の演出図柄24a,24cが揃うリーチになれば、移動演出制御手段107の制御により駆動手段64の駆動モータ70が起動する。そして、この駆動モータ70が起動すると、駆動アーム82が図6のa矢示方向に回動し、連結リンク83を介して突起74a,74bが図6のb矢示方向へと引かれ、揺動機構72の案内溝75に沿って突起74a,74bがb矢示方向へと移動する。このため可動演出体25は下側の枢支手段63の球面中心67廻りに退避位置Xから演出位置Yへと図3のc矢示方向に揺動して、図11(B)に示すように画像表示部20の前側へと突出する。
刃先部45側の突起74bが案内溝75の演出位置Y側の端部に達すると、刃先部45側の突起74bが案内溝75の湾曲部79に沿って図6のd矢示方向へと案内されるため、回動機構73により、図11(C)に示すように可動演出体25が峰部46側の突起74aと球面中心67とを結ぶ軸心廻りに横向き位置Y1から前向き位置Y2へとd矢示方向に回動し、可動演出体25の刃先部45が斜め前に向いた前向き状態となる。
そして、可動演出体25が演出位置Yで横向き位置Y1から前向き位置Y2へと回動するときに、発光演出制御手段108の制御により、外部発光手段26が発光して、その光を可動演出体25の刀身部43に照射するので、刀身部43の反射面49がその光を反射して光る。このとき光の反射方向は可動演出体25の回動に伴って順次変化し、反射方向が遊技者の視野に入ったときに、図11(C)に示すように可動演出体25の反射面49がその反射光でキラリと光る。
その後、可動演出体25が前向き位置Y2に接近又は停止して、可動演出体25の刃先部45と前飾り体21の発光部47とが略一直線状になると、内部発光手段48の発光素子60、前飾り体21の発光素子40が夫々発光して、可動演出体25と前飾り体21との発光部39,47が図11(D)に斜線で示すように略一直線状に発光する。
可動演出体25の刃先部45側では、発光素子60からの光が内側導光部57を経て乱反射部58側へと導光されると、乱反射部58がその光の乱反射によって発光し、この乱反射部58を覆う発光部47が発光状態となる。
また可動演出体25の発光部47の発光に同期して、演出画像制御手段106の制御により、図11(D)に示すように、画像表示部20の適当箇所に可動演出体25を中心として稲妻、その他の予告演出画像27が発光表示される。
この実施例では、このように可動演出体25の出退移動による移動演出の他に、演出位置Yで可動演出体25が前向き状態へと回動する間に、その回動と同期して可動演出体25の反射面49が外部発光手段26の光を反射して光る反射光演出を行い、その後に可動演出体25、前飾り体21の発光部39,47が直線状に発光する発光演出を行う一方、この発光演出と同期して可動演出体25の背後の画像表示部20が可動演出体25を中心として稲妻状その他の予告演出画像27を発光表示する画像演出を行う。
従って、これらが一体となって一つの纏まりのある予告演出を行うため、可動演出体25による演出効果が著しく向上する。特に可動演出体25が前向き状態へと回動する途中に、その刀身部43が外部発光手段26からの光を受けてキラリと光るため、可動演出体25の回動に連動して迫真に富んだリアルな演出が可能となり、従来に比較してリアリティに優れた効果的な演出を行うことができる。
しかも予告演出は変動パターン決定手段100が大当たり変動パターンの何れかを選択した場合、又は大当たり変動パターンの変動時間に近い特定のリーチあり外れ変動パターンの何れかを選択した場合に、予告演出決定手段105が予告演出を行うか否かを決定して行うため、このような予告演出があれば、遊技者に対して大当たりに対する期待感を抱かせることができる。
その後、駆動モータ70の駆動アーム82が逆方向(反a矢示方向)に回動すると、突起74bが案内溝75の湾曲部79に沿って反d矢示方向に移動するため、可動演出体25は突起74aと球面中心67とを結ぶ軸心廻りに前向き位置Y2から横向き位置Y1へと反d矢示方向に回動する。なお、このときにも外部発光手段26から可動演出体25に光を照射してもよい。
その後、各突起74a,74bが案内溝75の直線部78に沿って反b矢示方向へと移動するため、可動演出体25は横向き状態で球面中心67廻りに演出位置Yから退避位置Xへと反c矢示方向へと揺動しながら退避する。また画像表示部20に3個の演出図柄24a〜24c、背景画像が再度表示され、その演出図柄24a〜24cが所定の変動パターンで変動を継続し、停止コマンドにより大当たり演出態様、外れ演出態様の何れかで停止する。
可動演出体25の内部発光手段48は前向き位置Y2又はその近傍で点滅又は連続発光し、それ以外の揺動、回動時には発光しないので、そのときには画像表示部20の予告演出画像27も消える。なお、可動演出体25は発光部47が発光(点滅又は連続発光)した状態のままで戻す等、他の演出形態を採ってもよい。また予告演出画像27の発光表示中は演出図柄24a〜24cを表示しないようにしてもよいし、画像表示部20の正規の表示位置から他の位置に移動させて演出図柄24a〜24cを表示してもよい。
機構的には画像表示部20の上下方向の寸法よりも長い長尺の可動演出体25を使用し、この可動演出体25を上下の枢支手段63と駆動手段64とにより画像表示部20の一側方の退避位置Xと、画像表示部20の前側に傾斜状に突出する演出位置Yとの間で出退移動自在に支持しているので、従来の小型の可動演出体25を使用する場合に比較して可動演出体25による演出効果が向上すると共に、画像表示部20の予告演出画像27に同期して可動演出体25を作動させることができる。
また可動演出体25が上下方向に長い長尺物であるにも拘わらず、この可動演出体25の上下両端側を枢支手段63と駆動手段64とにより支持して、その上側の駆動手段64により可動演出体25を駆動して、下側の枢支手段63を支点として可動演出体25を揺動させるようにしているため、可動演出体25の出退動作を円滑に行うことができる。
更に上側の駆動手段64は揺動機構72、回動機構73を備え、駆動モータ70の駆動により揺動機構72、回動機構73を介して、可動演出体25が下側の枢支手段63を支点として演出位置Yへと斜め方向に揺動し、その演出位置Yで発光部47が横向き位置Y1から前向き位置Y2へと回動するように構成しているので、ある程度の幅を有する可動演出体25を使用しているにも拘わらず、可動演出体25で画像表示部20を前側から覆う範囲も少なくなり、可動演出体25の発光部47と画像表示部20に表示される予告演出画像27との調和も容易に採ることができる。
また下側の枢支手段63は左右方向に所定の幅を有する可動演出体25の内、画像表示部20から遠い側に対応して設けており、この枢支手段63の球面中心67を通る可動演出体25の長手方向の軸心上に峰部46側の突起74aがあり、可動演出体25は演出位置Yでその軸心廻りに刃先部45が前向き状態に回動するため、発光部47が手前側へと突出するような態様で可動演出体25を回動させることができる。
このため外部発光手段26からの光を演出位置Yの可動演出体25の反射面49に照射して、その光を反射面49で前側へと反射させるにも拘わらず、可動演出体25の反射面49に対して側方から光の照射が可能であり、可動演出体25と外部発光手段26との間の前後方向の間隔を小さくできる。
図12は本発明の第2の実施例を例示する。この実施例では、外部発光手段26は支持枠19の前側、即ち窓飾り板32の前面に取り付けブラケット90を介して装着されている。他の構成は第1の実施例と同様である。
枢支手段63、駆動手段64の構造上、可動演出体25は演出位置Yでは前向き状態に回動しながら前方に突出するため、外部発光手段26から照射される光を可動演出体25の反射面49で前方向に反射するにも拘わらず、可動演出体25に対して外部発光手段26により側方から光を照射することが可能である。
従って、外部発光手段26は図12に示すように前側に突出する取り付けブラケット90等を利用することにより、窓飾り板32を含む支持枠19側に取り付けることも十分に可能である。この場合には、可動演出体25と外部発光手段26とが共に支持枠19側にあるため、外部発光手段26の光の照射方向と可動演出体25の反射面49との相対角度を容易且つ確実に決めることができる。
図13は本発明の第3の実施例を例示する。この実施例では、可動演出体25の刃先部45は支持体51とは別に断面略V字状、U字状等に構成され、支持体51とその両側のカバー体52との間で挟持されている。刃先部45の内面には幅方向の小溝等の凹凸面による乱反射面58aが形成され、また支持体51には各発光素子60に対応して通孔110が形成されている。なお、支持体51は光透過性材料又は遮光性材料により成形されている。他の構成は第1又は第2の実施例と同様である。
このように刃先部45の内面に乱反射面58aを形成し、発光素子60から通孔110を経て照射される光により、刃先部45で構成される発光部47が発光するようにしてもよい。
図14、図15は本発明の第4の実施例を例示する。この実施例では、可動演出体25と外部発光手段26は図14に示すように、画像表示部20を挟んで左右方向の反対側に配置されており、可動演出体25が前向き位置Y2へと回動する回動中又は前向き位置Y2へと回動したときに、その可動演出体25に反対側の外部発光手段26から光を照射して、その反射光により可動演出体25の背面側の反射面49を光からせるようにしている。
駆動手段64の案内溝75の湾曲部79は第1の実施例の場合よりも長くなっており、可動演出体25が駆動手段64の駆動により演出位置Yで峰部46側の突起74aを支点に横向き位置Y1から前向き位置Y2へと回動するときに、刃先部45が突起74bよりも左右方向の外側に位置し、可動演出体25の背面側が外部発光手段26と対向するようになっている。
外部発光手段26は可動演出体25と反対側で前飾り体21又は支持枠19に設けられている。発光カバー89には図15に示すように、発光素子60からの光を可動演出体25の反射面49上に集光させる集光レンズ111が設けられている。他の構成は第1の実施例と同様である。
このように可動演出体25と外部発光手段26とを画像表示部20を挟んでその左右両側に配置して、可動演出体25の背面側の反射面49で外部発光手段26からの光を前側に反射させるようにすれば、可動演出体25の演出位置Yでの回動範囲を大きく取ることができる。
図16は本発明の第5の実施例を例示する。この実施例では、可動演出体25の側面に反射面49aと乱反射面49bとが設けられている。反射面49aは金属メッキ等の皮膜により鏡面状に形成され、乱反射面49bは凹凸状又は粗面状の表面に金属メッキ等の皮膜が形成されている。他の構成は第1の実施例と同様である。
このようにすれば、反射面49aでは外部発光手段26からの光を前側へと反射し、また乱反射面49bでは外部発光手段26からの光を反射する。従って、反射面49aでの反射光は反射方向と遊技者の目線とが一致しないと見えないが、乱反射面49bでは外部発光手段26からの光を乱反射するため、どの方向から見ても乱反射面49bの発光状態を確認することができ、反射面49aと乱反射面49bとで異質な反射演出が可能である。乱反射面49bの両側に反射面49aがあるが、反射面49aは何れか一方のみでもよい。
図17は本発明の第6の実施例を例示する。この実施例では、案内溝75は退避位置Xと演出位置Yとの間で湾曲状に形成され、可動演出体25が退避位置Xから演出位置Yへと移動する間に、可動演出体25の向きが横向き状態から斜め前向き状態へと徐々に変化するようになっている。他の構成は第1の実施例と同様である。
このように可動演出体25は退避位置Xと演出位置Yとの間で徐々に向きを変えながら移動し、その演出位置Y側の近傍に可動演出体25が達したときに、外部発光手段26から可動演出体25に対して光を照射して、その光で可動演出体25の反射面49が光るようにしてもよい。
図18は本発明の第7の実施例を例示する。この実施例では、可動演出体25の刀身部43の側面から刃先部45に跨がって反射面49が設けられている。外部発光手段26は可動演出体25の演出位置Yでの回動中に可動演出体25に対して光を照射するようになっている。
反射面49は可動演出体25が前向き位置Y2に到達する前の時点(二点鎖線で示す位置)で刀身部43の幅方向の中間部分49cが光を前側に反射して光り、次いで可動演出体25が前向き位置Y2に達したときにその刃先部45側で光を前側に反射するように、刀身部43の幅方向の位置で曲率が変わっている。なお、この実施例では、刃先部45を内側から発光させる内部発光手段48はない。他の構成は第1の実施例と同様である。
この場合には、外部発光手段26から可動演出体25に対して横方向に光を照射しながら、可動演出体25が横向き位置Y1から前向き位置Y2へと回動すると、例えば可動演出体25が図19の二点鎖線の位置に達したときに刀身部43の幅方向の中間部分49cで光を前側に反射して光り、また可動演出体25が前向き位置Y2に達したときにその刃先部45側で光を前側に反射して光る。
このようにすれば、可動演出体25の回動により、刃先部45側を含めて複数回にわたって可動演出体25を光らせることができる。従って、刃先部45を内側から発光させる内部発光手段48を省略することも可能である。
図19は本発明の第8の実施例を例示する。この実施例では、外部発光手段26は演出位置Y側で横向き位置Y1から前向き位置Y2へと矢示方向に回動する可動演出体25に対応して、その刀身部43の長手方向の中間部にスポット的に光を照射するように設けられている。
この場合にも、外部発光手段26から照射されたときに、その光が反射面49で反射することによって、刀身部43の長手方向の一部を光らせることができる。従って、必ずしも外部発光手段26は可動演出体25の刀身部43に沿ってその長手方向に設ける必要はない。
図20、図21は本発明の第9の実施例を例示する。この実施例の下側の枢支手段63は、支持枠19から前側に突出する前後方向の揺動用枢軸112と、この揺動用枢軸112により左右方向に揺動自在に支持され且つ可動演出体25に軸心廻りに回動自在に挿入された回動用枢軸113とを有する。揺動用枢軸112と回動用枢軸113は略直交方向に配置されている。
揺動用枢軸112は支持部材68を介して支持枠19に固定されるか、直接支持枠19に固定されている。回動用枢軸113は軸保持部114を有し、その軸保持部114に揺動用枢軸112が回動自在に挿通され、止め輪等の抜け止め具115により抜け止めされている。
可動演出体25には回動用枢軸113が軸心廻りに回動自在に挿通される軸保持部116が設けられている。軸保持部116は可動演出体25の幅方向の一端側に配置され、突起74aの軸心と略一致して可動演出体25の長手方向に設けられている。他の構成は第1の実施例と同様である。
この枢支手段63では、可動演出体25は退避位置Xと演出位置Yとの間で揺動用枢軸112廻りに左右方向に揺動し、演出位置Y側では横向き位置Y1と前向き位置Y2との間で回動用枢軸113廻りに回動する。従って、下側の枢支手段63は球面中心67を有する球面結合手段の他、このような2本の枢軸112,113を交差状に配置した十字継ぎ手式でもよい。なお、下側の枢支手段63は可動演出体25の下部側の中間に設けてもよい。
図22は本発明の第10の実施例を例示する。この実施例では、可動演出体25は退避位置Xと演出位置Yとの間で往復揺動し、この可動演出体25が演出位置Yの近傍を移動中に外部発光手段26から可動演出体25に対して光を照射して、その反射光により可動演出体25の刀身部43の表面が発光するようにしたものである。反射面49は円弧面等の曲面状に形成さている。他の構成は第1の実施例と同様である。
この場合にも、可動演出体25の移動中に外部発光手段26から光を照射すれば、その反射面49で反射する反射光が遊技者の視野内に入ったときに、可動演出体25の刀身部43の表面が光ることになる。従って、可動演出体25は必ずしも演出位置Y側で前向き位置Y2へと回動させなくてもよい。
以上、本発明の各実施例について詳述したが、本発明はこの各実施例に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。例えば、実施例では、可動演出体25は上下方向に配置しているが、左右方向の長尺物でもよい。また可動演出体25はその両端間の寸法が画像表示部20の上下方向又は左右方向の寸法よりも長い長尺物であれば、その形態はナイフその他の刃物を模したものでもよい。
可動演出体25は画像表示部20の左右方向の一側に配置する他、画像表示部20の左右両側に配置してもよいし、又は画像表示部20の上側に配置してもよい。その何れの場合にも演出位置Yの可動演出体25に対応して外部発光手段26を設ければよい。可動演出体25は各実施例に例示のように下側の枢支手段63を支点として退避位置Xと演出位置Yとの間で左右方向に揺動させてもよいし、逆に上側を支点として可動演出体25を退避位置Xと演出位置Yとの間で左右方向に揺動させてもよい。また可動演出体25の上下両側を左右方向に移動させてもよい。そのとき何れか一方の移動量を大にしてもよい。可動演出体25を左右方向に配置する場合にも、上下方向に配置する場合と同様にすることができる。
また実施例では、可動演出体25の移動動作と刃先部45の発光と側面での光の反射と画像表示部20の予告演出画像27の表示とを組み合わせて予告演出を行うようにしているが、可動演出体25の移動動作と側面での光の反射との組み合わせ、又はこれらに画像表示部20の予告演出画像27の表示を組み合わせて所定の演出を行うようにしてもよい。
可動演出体25等による演出として大当たりの予告演出を例示しているが、遊技中の演出であれば、将来発生する特定の遊技状態を予告する他の予告演出でもよいし、その時点の遊技状態の単なる演出等、将来に対する予告以外の演出でもよい。
可動演出体25を両端側の枢支手段63、駆動手段64を介して画像表示手段側に設ける場合、画像表示部20を支持する支持枠19又は窓飾り板32に取り付けてもよいし、前飾り体21の裏側に取り付けてもよい。
外部発光手段26は遊技者の回動中に可動演出体25に対して光を照射しておけば、可動演出体25の回動によって順次光の反射方向が変化し、その反射光が遊技者の視野に入ったときに可動演出体25の表面がキラリと光るが、可動演出体25が前向き位置Y2で停止したとき、又はその近傍にあるときに可動演出体25が遊技者側の視野内に向かって光を反射するような構成の場合には、可動演出体25がその状態にあるときに光を照射するようにしてもよい。
可動演出体25の作動に同期して画像表示部20に演出画像を表示するに際しては、その演出態様によっては可動演出体25の演出位置Yへの揺動前に演出画像を表示してもよいし、可動演出体25が演出位置Yから退避位置Xへと退避動作を開始した後も所定時間演出画像を表示してもよい。また実施例では可動演出体25として刃物形演出体を例示したが、刃物形演出体以外のものでもよい。その他、アレンジボール機、雀球遊技機等の他の弾球遊技機においても同様に実施可能であることは云うまでもない。