JP2010068685A - 回転電機制御システム - Google Patents

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Abstract

【課題】2つの回転電機の制御システムにおいて、一方側の制御の電気一周期の電気6次と他方側の制御の電気一周期とが同期する場合に、回転電機の制御性の低下を抑制することである。
【解決手段】回転電機制御システム10は、2つの回転電機12,14と、2つのインバータ28,30と、MG1制御部50、MG2制御部60とを含んで構成される。MG2制御部60は、第2の回転電機14の電気6次の影響が第1の回転電機12の矩形波制御に影響するか否かの判断を行う電気6次判断モジュール64と、電気6次の影響があると判断されたときに第2の回転電機14の制御におけるゲインを変更するゲイン変更モジュール66と、第2の回転電機14の制御におけるキャリア周波数を変更するモジュール68を含んで構成される。
【選択図】図1

Description

本発明は、回転電機制御システムに係り、特に2つの回転電機についての回転電機制御システムに関する。
回転電機が搭載される車両においては、2つの回転電機を備えて、1つを車両駆動用、1つを発電用というように役割を分担させることがある。このように、役割の異なる2つの回転電機は、それぞれ独立に制御が行われる場合もあるが、ときに、2つの回転電機の制御の相互関係を考慮する必要がある。
例えば、特許文献1には、車両の駆動軸にMG1とMG2の電動機を備える場合の車両用電動機制御装置として、直流電源を平滑化するコンデンサをMG1,MG2によって放電させるときに生じる騒音、振動を抑制するため、MG1とMG2の合計トルクがゼロとなるように2つのインバータ回路を制御することが開示されている。
また、特許文献2には、モータ駆動装置として、一般的にMG1とMG2が互いに非同期の制御周期およびキャリア周波数で駆動されるが、モータの動作状態に応じてキャリア周波数を変更する際に一方のキャリア周波数と他方の制御周期とが1:n(nは自然数)の関係になる場合が起こり得て、このときにモータ電流のサンプリング値に低周波の振動が生じ得ることが指摘されている。ここでは、そのような場合に、他方の制御周期を1:nの関係とならないように変更することが開示されている。
なお、本発明に関連する技術として、特許文献3には、交流回転電機装置において、ロータ起磁力及びステータ電流の基本周波数成分の6次、12次の周波数の径方向騒音(磁気的騒音)が聴覚上主要なものであることが述べられ、1つの回転電機について、トルク発生用の相電流と磁気騒音低減用の高調波電流とを互いに別の相巻線群に通電する際、磁気騒音低減用の高調波電流は、トルク発生用の相電流の基本波の周波数の7または13倍の周波数とすることが開示されている。
特開2006−42575号公報 特開2007−236110号公報 特開2005−117863号公報
特許文献3に述べられているように、交流回転電機において、6次高調波が問題となることがある。この6次高調波は、電気6次と呼ばれるものであるが、2つの回転電機において、相互に電気一周期が6:1の関係となると、一方側の電気一周期の電気6次、つまり6次高調波の周期が他方側の電気一周期と同期することが生じる。このようなとき、一方側の電気6次の電力変動により、インバータ入力電圧が同期して変動し、それは他方の電気1次に同期して変動するため、左右対称な矩形波とならず、他方側の回転電機の制御性が低下する。
特許文献2には、一方側の制御周期と他方側のキャリア周期とが1:nの関係にならないようにすることが述べられているが、一方側の電気6次と他方側の制御周期との同期についての対応については述べられていない。
本発明の目的は、2つの回転電機において、一方側の制御の電気一周期の電気6次と他方側の制御の電気一周期とが同期する場合に、回転電機の制御性の低下を抑制することを可能とする回転電機制御システムを提供することである。
本発明に係る回転電機制御システムは、第1インバータに接続される第1回転電機と、第2インバータに接続される第2回転電機と、第1インバータと第2インバータの作動を制御する制御部と、を備え、制御部は、第2回転電機の電気一周期と第1回転電機の電気一周期とを比較し、第2回転電機の電気一周期が第1回転電機の電気一周期の6倍であるか否かを判断する電気一周期判断手段と、第1回転電機の制御モードが矩形波制御モードであるか否かを判断する制御モード判断手段と、電気一周期判断手段の判断と制御モード判断手段の判断とに基いて、第2インバータの制御周波数を変更する変更手段と、を有することを特徴とする。
また、本発明に係る回転電機制御システムにおいて、変更手段は、第2インバータの制御ゲインを変更することが好ましい。
また、回転電機制御システムにおいて、電気一周期判断手段の判断と制御モード判断手段の判断とに基いて、第2インバータの制御に用いるキャリア周波数を、第2回転電機の制御範囲内で、低周波側に変更する手段を備えることが好ましい。
上記構成により、回転電機制御システムは、第2回転電機の電気一周期と第1回転電機の電気一周期とを比較し、第2回転電機の電気一周期が第1回転電機の電気一周期の6倍であるか否かを判断し、また、第1回転電機の制御モードが矩形波制御モードであるか否かを判断し、これらの判断に基いて、第2インバータの制御周波数を変更する。これにより、第2回転電機の制御によるインバータ入力電圧の変動周期が、第1回転電機の制御の電気周期よりもずれてくるので、第1回転電機の制御の一周期に第2回転電機の電気一周期の電気6次のノイズが重畳することによる第1回転電機の制御性の低下を抑制することができる。
なお、第1回転電機と第2回転電機の構造が同様のものであれば、第2回転電機の電気一周期と第1回転電機の電気一周期との比較に代えて、第1回転電機の回転数と第2回転電機の回転数とを比較するものとしてもよい。この場合には、第1回転電機の回転数が第2回転電機の回転数の6倍か否かを判断するものとできる。
また、回転電機制御システムにおいて、第2インバータの制御周期の変更は、第2インバータの制御ゲインを変更することで行われる。制御ゲインを変更することで、第2回転電機の制御性を若干低下させ、第2インバータの制御周期の変動を大きくすることができる。これによって、第2回転電機の制御によるインバータ入力電圧の変動周期を、第1回転電機の制御の電気周期に対してずらすことができる。
また、回転電機制御システムにおいて、電気一周期判断手段の判断と制御モード判断手段の判断とに基いて、第2インバータの制御に用いるキャリア周波数を、第2回転電機の制御範囲内で、低周波側に変更する。キャリア周波数を低周波側に変更することで、第2回転電機の制御性を若干低下させ、第2インバータの制御周期の変動を大きくすることができる。これによって、第2回転電機の制御によるインバータ入力電圧の変動周期を、第1回転電機の制御の電気周期に対してずらすことができる。
以下に図面を用いて本発明に係る実施の形態に付き詳細に説明する。なお以下では、回転電機として、車両に搭載されるモータ・ジェネレータを説明するが、車両に搭載されるもの以外、例えば据置型のモータ・ジェネレータであってもよい。また、回転電機として、単にモータとしての機能を有するものでもよく、あるいは単に発電機としての機能を有するものであってもよい。また、電源回路の構成として、蓄電装置、電圧変換器、インバータ回路を有するものとして説明するが、これ以外の要素、例えば、システムメインリレー、低電圧DC/DCコンバータ等を有するものであってもよい。
以下では、全ての図面において同様の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。また、本文中の説明においては、必要に応じそれ以前に述べた符号を用いるものとする。
図1は、車両に搭載される回転電機制御システム10の構成を示す図である。回転電機制御システム10は、2つの回転電機12,14の作動制御を行うシステムであるが、ここでは特に、第2の回転電機14の電気6次と呼ばれる高調波の影響を第1の回転電機12の制御に及ばないようにする制御を行う機能を有する。
回転電機制御システム10は、2つの回転電機12,14と、これらを駆動する電源回路と、これらを制御するMG1制御部50、MG2制御部60とを含んで構成される。ここで、電源回路としては、蓄電装置20と、蓄電装置側の平滑コンデンサ22と、電圧変換器24と、インバータ側の平滑コンデンサ26と、2つのインバータ28,30として示されている。
2つの回転電機のうち、第1の回転電機(MG1)12は、例えば、車両に搭載されるモータ・ジェネレータ(MG)であって、その場合には、図示されていないエンジンに接続され、エンジンの駆動力によって発電する機能を有する三相同期型回転電機である。
第2の回転電機(MG2)14は、車両に搭載されるモータ・ジェネレータ(MG)であって、電力が供給されるときは電動機として機能し、制動時には発電機として機能する三相同期型回転電機である。車両に搭載される第2の回転電機14は、図示されていない車両の車軸に伝達されるエンジンの動力を補助して、駆動力を高める機能を有する。
電源回路を構成する蓄電装置20は、充放電可能な2次電池である。蓄電装置20としては、例えば、約200Vの端子電圧を有するリチウムイオン組電池あるいはニッケル水素組電池、またはキャパシタ等を用いることができる。
電圧変換器24は、蓄電装置20側の電圧をリアクトルのエネルギ蓄積作用を利用して例えば約650Vに昇圧する機能を有する回路で、昇圧コンバータとも呼ばれる。電圧変換器24は双方向機能を有し、インバータ28,30側からの電力を蓄電装置20側に充電電力として供給するときには、インバータ28,30側の高圧を蓄電装置に適した電圧に降圧する作用も有する。図1において、電圧変換器24の高電圧側出力、すなわち、インバータ28,30への供給電圧がVHで示されている。
電圧変換器24の前後に設けられる2つのコンデンサである蓄電装置側の平滑コンデンサ22とインバータ側の平滑コンデンサ26は、負荷変動等に起因する電圧変動等を抑制する機能を有する。
2つのインバータ28,30は、高圧直流電力を交流三相駆動電力に変換し、それぞれに接続される回転電機に供給する機能と、逆にそれぞれの回転電機からの交流三相回生電力を高圧直流充電電力に変換する機能とを有する回路である。2つのインバータ28,30のうち、第1の回転電機(MG1)12に接続され方を第1のインバータ(MG1インバータ)28、第2の回転電機(MG2)14に接続される方を第2のインバータ(MG2インバータ)30と呼ぶことができる。インバータ28,30のいずれも基本構成は同じで、複数のスイッチング素子と複数のダイオードとを含んで構成される。
MG1制御部50は、第1のインバータ28におけるスイッチング素子の作動を制御することで第1の回転電機(MG1)の作動を制御する機能を有する制御回路である。インバータの制御は、一般にPWM制御または正弦波制御と呼ばれる制御が行われるが、回転電機への要求出力等に応じ、過変調制御、矩形波制御が行われる。例えば、MG1が高速回転で発電を行うとき、MG1制御部50は、矩形波制御を用いて第1のインバータ28の作動を制御する。これらの制御機能は、スイッチング制御モジュール52によって実行される。
MG2制御部60は、第2のインバータ30におけるスイッチング素子の作動を制御することで第2の回転電機(MG2)の作動を制御する機能を有する制御回路である。ここでも、スイッチング制御モジュール62によって、回転電機への要求出力等に応じ、PWM制御、過変調制御、矩形波制御が行われる。ここでは、特に、第2の回転電機14の電機一周期と第1の回転電機12の電気一周期の関係と、第1の回転電機12の制御モードが矩形波制御であるか否かに基いて、第2の回転電機14の電気6次の影響が第1の回転電機12の矩形波制御に影響するか否かの判断を行う電気6次判断モジュール64と、電気6次の影響があると判断されたときに第2の回転電機14の制御におけるゲインを変更するゲイン変更モジュール66と、第2の回転電機14の制御におけるキャリア周波数を変更するモジュール68を含んで、MG2制御部60は構成される。
なお、電気6次判断モジュール64の機能を実行するために、MG1制御部50から、第1の回転電機12における制御モードを示す信号と、第1の回転電機12の電気一周期を示す信号が適当な信号線を介し、MG2制御部60に伝送される。また、第2の回転電機14において、その電気一周期を示す信号と、電流を示す信号とが、適当なセンサを用いて検出され、その結果が適当な信号線を介してMG2制御部60に伝送される。
MG1制御部50とMG2制御部60とは、回転電機制御システム10において、上記のように、2つのインバータ28,30を制御する制御部に相当する。この制御部の作動は、図1には図示されていない車両全体の制御のための統括ECUの制御の下で行われる。例えば、それぞれのスイッチング制御モジュール52,62は、2つの回転電機12,14の作動について、統括ECUから出されるそれぞれの要求トルク等に基いて制御を実行する。
MG1制御部50とMG2制御部60は、車両の搭載に適したコンピュータで構成することができる。それぞれを独立のコンピュータとしてもよく、2つを統合して1つのコンピュータで構成してもよい。また、車両に搭載される他の制御装置の機能の一部にMG1制御部50とMG2制御部60の機能を含めるものとしてもよい。例えば、上記の統括ECUにMG1制御部50とMG2制御部60の機能を含めるものとしてもよい。MG1制御部50とMG2制御部60の各機能は、ソフトウェアによって実現され、具体的には、回転電機制御プログラムを実行することで実現できる。これらの機能の一部をハードウェアによって実現するものとしてもよい。
上記構成の作用、特に、MG1制御部50とMG2制御部60の各機能について、図2から図5を用いて以下に詳細に説明する。図2は、電気6次に関する影響を抑制する手順を示すフローチャートであり、図3は電気6次に関する影響を説明する図である。図4は、図2の手順によって電気6次の影響が抑制される様子を説明する図である。図5は、電気6次の影響を抑制する他の手順を説明するフローチャートである。図2、図5のフローチャートの各手順は、回転電機制御プログラムの処理手順のそれぞれに対応する。
図2において、電気6次の影響を抑制するためには、まず、電気6次の影響が生じる状況にあるか否かの判断が行われる。具体的には、第2の回転電機(MG2)14の電気一周期が、第1の回転電機(MG1)12の電気一周期の6倍か否かが判断される(S10)。そして、S10の判断が肯定であると、第1の回転電機(MG1)12の制御モードが矩形波制御であるか否かが判断される(S12)。S10とS12の工程は順序を逆にしても構わない。これらの工程は、MG2制御部60の電気6次判断モジュール64の機能によって実行される。
図3は、S10の判断が肯定、S12の判断が肯定されたときにおいて、第2のインバータ30への供給電圧VHの変動波形と、第1のインバータ28による第1の回転電機12の制御信号の波形を示す図である。図3において横軸は時間で、最上段にはVHの変動波形のうち第2の回転電機14の電気一周期分が示されている。上から2段目は、第1の回転電機12の制御信号の波形であるが、ここでは、第2の回転電機の電気6次の影響が重畳された様子が示されている。最下段は、第1の回転電機12の本来の制御信号の波形、つまり、第2の回転電機14の制御信号の影響を受けないとしたときの制御信号の波形である。
三相交流で回転電機の作動制御を行うと、必ず電気6次でトルク変動、すなわちトルクリップルが生じることが知られている。ここで電気6次というのは、回転電機の電気角の一周期の6次の高調波のことで、電気角360度について60度周期の波形のことである。トルクリップルが生じると、その回転電機の電力も電気6次で変動する。その結果、その回転電機を作動制御するインバータの入力側のコンデンサ、つまり図1で説明したインバータ側の平滑コンデンサ26の両端子間の電圧であり、インバータ28,30への供給電圧でもあるVHが電気6次で変動する。
図3においては、最上段にVHの変動波形70が示されている。ここでMG2電気一周期とある時間が、第2の回転電機14の電気角の一周期に相当する時間である。VHの変動波形70は、このMG2電気一周期の6次高調波として、電気一周期の1/6の周期を有する波形として示されている。
図3において、最下段は、本来の第1のインバータ30による第1の回転電機12の制御波形72である。ここでは、S12の判断が肯定であるので、矩形波制御モードとして、矩形波波形が示される。そして、S10の判断が肯定であるので、矩形波信号の一周期である第1の回転電機12の電気一周期は、第2の回転電機14の電気一周期の1/6となっている。
図3において、上から2段目は、VHの変動を本来の第1のインバータ30による第1の回転電機12の制御波形に重畳させた波形74を示すもので、図3の最上段の波形と最下段の波形との合成波形に相当する。上記のように、電気6次の波形は、インバータ側の平滑コンデンサ26の両端電圧でもあるVHの変動波形であって、第1のインバータ28にも同様に変動の影響が現れる。したがって、図3の上から2段目の波形74は、第2の回転電機14において電気6次の変動が第1の回転電機12の制御波形であるが、ここでは、第2の回転電機の電気6次のトルク変動の影響を受けるときの第1の回転電機12の制御波形を示していることになる。
図3の中段に示されるように、第1の回転電機12の制御波形は、本来の矩形波波形の頂上部に、正弦波の半周期分が足された形の波形74となっている。すなわち、この正弦波の半周期分の上乗せ分だけ、第1の回転電機の制御波形は、本来の矩形波波形からオフセットした波形74となっている。このように、本来の矩形波波形からオフセットした制御波形となるために、第1の回転電機12の制御性が低下する。これが、第1の回転電機12における第2の回転電機14の電気6次の影響である。
再び図2に戻り、S10,S12の判断が共に肯定であるときは、第2の回転電機14の制御信号の周期を変更する。これによって、第2の回転電機14の電気一周期が変更され、その電気6次の周期が第1の回転電機12の電気一周期と一致することを回避することができる。
第2の回転電機14の制御信号の周期を変更する方法としては、基本周期そのものを変更することもできるが、第2の回転電機14の作動制御性を低下させて、制御信号の周期を乱すものとしてもよい。図2ではその方法が示されている。すなわち、第2の回転電機14の作動を制御する第2のインバータ30の制御ゲインを変更する(S14)。この工程は、MG2制御部60のゲイン変更モジュール66の機能によって実行される。なお、S10で否定、あるいはS12で否定の場合は制御ゲインの変更が行われない(S16)。
制御ゲインとは、例えば、第2の回転電機14の電流を検出し、これを第2の回転電機12の指令電流と比較してフィードバック制御を行うときのフィードバックゲインのように、第2の回転電機14の作動を指令値に追従させるための制御ゲインである。ゲイン変更とは、通常の制御においては最適状態の制御ゲインとされているものを、最適状態からずらして、制御性を通常の状態よりも低下させることを示す。このように第2の回転電機14の出力の指令値に対する追従の制御性を低下させることで、電気6次のトルクリップルも通常の正確な正弦波変動から乱れた変動波形となる。これによって、VH変動波形も正弦波から乱れた波形となり、その周期は、第1の回転電機12の電気一周期と必ずしも一致しなくなる。
その様子を図4に示す。この図は、図3の最上段と、上から2段目に対応するもので、上段にVHの変動波形76、下段にVHの影響を受ける第1の回転電機12の制御波形78が示されている。ここで示されるように、第2の回転電機14の制御ゲインの変更によって、VHの変動波形76は、図3の最上段に示されていたきれいな正弦波波形から、乱れた不規則な波形となっている。
そして、このVHの変動波形76が重畳された第1の回転電機12の制御波形78は、本来の矩形波波形の頂上部にこのVHの変動波形76が重畳するが、変動波形76が本来の矩形波波形の一周期と一致していないために、本来の矩形波波形の頂上部のレベルから正側と負側に現れてくる。そして、MG1電気一周期の間で見れば、本来の矩形波波形の頂上部のレベルからの正側と負側とは、大体相殺されて、本来の矩形波波形の頂上部のレベルからのオフセットが抑制されている。さらに、MG2電気一周期の間で見れば、本来の矩形波波形の頂上部のレベルからの正側と負側とは、ほとんど相殺されて、本来の矩形波波形の頂上部のレベルからのオフセットがほとんどなくなっている。
このように、第2の回転電機14の作動を制御する第2のインバータ30の制御ゲインを変更して、第2の回転電機の制御信号の周期を変更することで、第1の回転電機12の作動制御に第2の回転電機14の電気6次の影響が現れることを抑制することができる。
図5は、第1の回転電機12の作動制御に第2の回転電機14の電気6次の影響が現れることを抑制する他の方法の処理手順を説明するフローチャートである。ここでは、図2と同様に、第2の回転電機14の電気一周期が、第1の回転電機12の電気一周期の6倍か否かが判断され(S10)、S10の判断が肯定であると、第1の回転電機12の制御モードが矩形波制御であるか否かが判断される(S12)。これらの工程の内容は図2で述べた内容と同じであるので説明を省略する。
S10,S12の判断が共に肯定であると、第2の回転電機14の作動を制御する第2のインバータ30におけるキャリア周波数が変更される(S20)。この工程はMG2制御部60のキャリアf変更モジュール68の機能によって実行される。キャリア周波数の変更は、その周波数を低周波側に変更するように行われることが好ましい。キャリア周波数を低周波側に変更すると、第2の回転電機14における制御の周期が粗くなるので、結局、制御性が低下し、VHの変動も正弦波から乱れた状態となる。したがって、図4で説明したと同様の結果になり、第1の回転電機12の作動制御に第2の回転電機14の電気6次の影響が現れることを抑制することができる。
キャリア周波数の低下は、好ましくは、第2の回転電機14の制御範囲内で行うことが好ましい。第2の回転電機14の制御範囲内とは、通常の制御性よりは低い制御性であるが、第2の回転電機14の目的とする制御性の範囲内であることを示す。例えば、制御性を第2回転電機の特性値偏差率で示すものとして、通常のキャリア周波数のときの特性値偏差率が±α%とし、第2の回転電機14の目的とする特性値偏差率が±β%とし、βがαより大きい場合に、αとβとの間となる特性値偏差率に対応するキャリア周波数に変更することができる。つまり、第2の回転電機14の制御範囲内とは、±β%になるときのキャリア周波数の範囲内のことを意味する。特性値偏差率としては、例えば、トルク指令値に対する実トルク出力値の偏差率、あるいは、回転数指令値に対する実回転数の偏差率等を用いることができる。一例を上げると、通常の制御性を示すキャリア周波数を2.5kHzとすると、1.25kHzにキャリア周波数を低下させて、なおも±β%のトルク偏差率を確保できている場合には、キャリア周波数を1.25kHzに低下させる。これによって、図4で説明したと同様の結果になり、第1の回転電機12の作動制御に第2の回転電機14の電気6次の影響が現れることを抑制することができる。
なお、上記で、S10は、電気一周期の比較とするものとして説明したが、第1の回転電機12と第2の回転電機14とが同様の構成であるときは、電気一周期あるいは電気角度の比は、機械角度の逆比、あるいは回転数の逆比となるので、回転数の比較に基いて行うこともできる。この場合には、第1の回転電機12の回転数が第2の回転電機14の回転数の6倍か否かを判断すればよい。回転電機が同様の構成とは、極数が同じであることなどである。
本発明に係る実施の形態における車両に搭載される回転電機制御システムの構成を示す図である。 本発明に係る実施の形態において、電気6次に関する影響を抑制する手順を示すフローチャートである。 本発明に係る実施の形態において、電気6次に関する影響を説明する図である。 図2の手順によって電気6次の影響が抑制される様子を説明する図である。 本発明に係る実施の形態において、電気6次の影響を抑制する他の手順を説明するフローチャートである。
符号の説明
10 回転電機制御システム、12,14 回転電機、20 蓄電装置、22,26 平滑コンデンサ、24 電圧変換器、28,30 インバータ、50 MG1制御部、52,62 スイッチング制御モジュール、60 MG2制御部、64 電気6次判断モジュール、66 ゲイン変更モジュール、68 キャリアf変更モジュール、70,76 変動波形、72,78 制御波形、74 波形。

Claims (3)

  1. 第1インバータに接続される第1回転電機と、
    第2インバータに接続される第2回転電機と、
    第1インバータと第2インバータの作動を制御する制御部と、
    を備え、
    制御部は、
    第2回転電機の電気一周期と第1回転電機の電気一周期とを比較し、第2回転電機の電気一周期が第1回転電機の電気一周期の6倍であるか否かを判断する電気一周期判断手段と、
    第1回転電機の制御モードが矩形波制御モードであるか否かを判断する制御モード判断手段と、
    電気一周期判断手段の判断と制御モード判断手段の判断とに基いて、第2インバータの制御周波数を変更する変更手段と、
    を有することを特徴とする回転電機制御システム。
  2. 請求項1に記載の回転電機制御システムにおいて、
    変更手段は、
    第2インバータの制御ゲインを変更することを特徴とする回転電機制御システム。
  3. 請求項1に記載の回転電機制御システムにおいて、
    さらに、
    電気一周期判断手段の判断と制御モード判断手段の判断とに基いて、第2インバータの制御に用いるキャリア周波数を、第2回転電機の制御範囲内で、低周波側に変更する手段を備えることを特徴とする回転電機制御システム。
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