JPH099665A - モータ速度制御装置 - Google Patents

モータ速度制御装置

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Publication number
JPH099665A
JPH099665A JP7159459A JP15945995A JPH099665A JP H099665 A JPH099665 A JP H099665A JP 7159459 A JP7159459 A JP 7159459A JP 15945995 A JP15945995 A JP 15945995A JP H099665 A JPH099665 A JP H099665A
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JP
Japan
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speed
motor
signal
torque
disturbance
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Application number
JP7159459A
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English (en)
Inventor
Keisuke Matsuo
景介 松尾
Toshio Inaji
稲治  利夫
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 モータの回転速度を簡単な構成で精度良く定
値制御するモータ速度制御装置を提供する。 【構成】 比較器103は、モータの検出速度を示す速
度検出信号vと速度指令信号vrとの偏差に応じた速度
誤差信号Δvを出力する。メモリ121は、所定時間L
だけ前までの学習速度誤差信号Δvgの値Mを記憶す
る。補償器122は、メモリ121に記憶されている値
Mにより速度誤差信号Δvを補償して学習速度誤差信号
Δvgを出力する。比較器103、制御器140、補正
器104、駆動器150は、速度誤差信号Δvを0にす
る制御ループを形成する。外乱推定器130は、補償器
122からの学習速度誤差信号Δvgと駆動信号Dとか
ら外乱トルクτdを推定し、外乱推定信号dを算出す
る。制御信号cは、補正器104において外乱推定信号
dを加算することにより補正され、駆動信号Dとなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、モータの回転速度を一
定に保つように制御するモータ速度制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】モータを一定の回転速度で駆動すること
が要求される場合、モータに印加される外乱トルク(ト
ルクリップル、軸摩擦、負荷変動等)によってモータの
回転速度に変動が生じるため、この外乱トルクによる回
転速度の変動をできるだけ抑制するようにモータの駆動
を制御することが重要である。
【0003】モータの回転速度を検出し、外部からの指
令信号により指定された回転速度との誤差を比例積分補
償してモータにフィードバックするように構成された最
も基本的な制御方式によるモータ速度制御装置では、外
乱トルクの影響はフィードバックループの働きにより抑
制され、そのループゲインを大きくするほど外乱抑制特
性(外乱トルクからモータの回転速度までの伝達ゲイン
の周波数特性)が向上し、外乱トルクによるモータの回
転速度の変動が抑制される。しかしながら、ループゲイ
ンを大きくしすぎると制御系が不安定となるため、外乱
抑制特性の改善には限界があった。
【0004】近年、このような外乱トルクによるモータ
の回転速度の変動を顕著に低減することができる制御方
式として、後述の学習補償器を用いた制御方式や後述の
外乱推定器を用いた方式が提案されている。図7は、学
習補償器720を用いた従来の制御システム730にお
ける制御要素の構成およびその入出力特性を示す制御ブ
ロック線図である。
【0005】図7に示すように、基本的構成制御システ
ム730は、制御対象700、減算器710および学習
補償器720を備える。学習補償器720は、時間遅れ
要素721と加算器722とで構成される。制御対象7
00は、伝達関数Ac(s)で表される出力特性を有
し、例えば、制御対象700がモータである場合には、
入力信号としてモータの駆動電流が入力される。制御対
象700は、外乱dが印加されている下で、出力信号と
してモータの回転速度yを出力する。なお、Ac(s)
のsはラプラス演算子を表しており、以下、sはラプラ
ス演算子を示す。
【0006】減算器710は、制御対象700の出力信
号yの目標値を指定する外部からの指令信号rと、制御
対象700の実際の出力信号yとを入力し、指令信号r
から出力信号yを減算した減算結果である誤差信号er
を出力する。学習補償器720は、時間遅れ要素721
および加算器722を備える。学習補償器720は、減
算器710からの誤差信号erを入力し、前記誤差信号
erを補償した学習誤差信号egを出力する。学習補償器
720から出力された学習誤差信号egは、負の外乱d
が印加された後、制御対象700に帰還される。これに
より、制御システム730において制御対象700の出
力信号yが指令信号rと一致するように制御される。
【0007】時間遅れ要素721は、例えば少なくとも
遅延時間Lだけ以前までの学習誤差信号egの値を記憶
するメモリなどで構成され、伝達関数e-sL(以下、
「e-sL」は、自然対数の底eの(−sL)乗を示す。な
お、Lは、時間遅れ要素721で遅延される所定の遅延
時間を示す。)で表される出力特性を有する。これによ
り、時間遅れ要素721は、所定の遅延時間Lだけ前の
時点における加算器722からの学習誤差信号egであ
る時間遅れ信号を、加算器722に出力する。
【0008】加算器722は、減算器710からの誤差
信号erと、時間遅れ要素721からの時間遅れ信号と
を加算して学習誤差信号egを出力する。このような学
習補償器720を用いた制御システム730では、時間
遅れ要素721における遅延時間Lの逆数、すなわち、
1/Lで表される周波数の整数倍の周波数(以下、これ
らの周波数を学習周波数と呼ぶ)において、外乱dから
出力信号yまでの伝達ゲインが等価的に極めて小さくな
る。その結果、外乱dに含まれる周波数成分の内、学習
周波数の整数倍に相当する周波数を有する外乱成分の出
力信号yに及ぼす影響が顕著に低減される。したがっ
て、このような学習補償器を用いた制御方式を用いてモ
ータの回転速度を一定に保つように制御するならば、回
転速度変動の周波数成分の内、学習周波数に相当する周
波数を有する変動成分を顕著に抑制することができる。
【0009】また、特開平3−155383号公報に
は、外乱推定器を用いた制御方式の一例が開示されてい
る。図8は、外乱推定器820を用いた従来の制御シス
テム800における制御要素の構成およびその入出力特
性を示す制御ブロック線図である。図8に示すように、
制御システム800は、モータ810、外乱推定器82
0、制御器840および駆動器850を備える。すなわ
ち、制御システム800では、モータ810、制御器8
40および駆動器850からなる基本的な速度制御系
に、外乱推定器820が付加された構成となっている。
【0010】モータ810は、積分器811および乗算
器812を備える。乗算器812は、駆動電流Iaを入
力し、発生トルクτを出力する。なお、Ktはモータ8
10のトルク定数を示す。乗算器812から出力された
発生トルクτには負の外乱トルクτdが加えられ、積分
器811に入力される。なお、Jはモータ810の慣性
モーメント、sはラプラス演算子を示す。積分器811
は、モータ810に印加された駆動電流Iaおよび外乱
トルクτdに応じた、モータ810の実際の回転角速度
ωを出力する。
【0011】外乱推定器820は、乗算器821、微分
器822、1次遅れ要素824および乗算器825を備
える。外乱推定器820は、モータ810の駆動電流I
aとモータ810の実際の回転角速度ωとからモータ8
10に印加されている外乱トルクτdの大きさを算出
し、外乱トルクτdを打ち消すための駆動電流をモータ
810に帰還する。
【0012】乗算器821は、モータ810に印加され
る駆動電流Iaを検出して係数Ktnを乗算し、モータ8
10の計算上の発生トルクτを算出する。なお、Ktnは
モータ810のトルク定数の公称値である。微分器82
2は、モータ810の実際の回転角速度ωを検出して微
分し、モータ810の実際の発生トルク(τ−τd)を
算出する。なお、Jnはモータ810の慣性モーメント
の公称値である。
【0013】1次遅れ要素824は、乗算器821と微
分器822との算出結果から算出された外乱トルクを入
力するフィルタであって、微分器822によって増幅さ
れた回転角速度を検出する際のノイズを除去するため
に、算出された外乱トルクの高周波成分を除去し、外乱
トルクの推定値τeを出力する。なお、gは外乱推定器
820の推定帯域を表す定数である。
【0014】乗算器825は、外乱トルクの推定値τe
に係数1/Ktnを乗算し、外乱トルクの推定値τeを相
殺するトルクをモータ810に発生させるための駆動電
流をモータ810に帰還する。制御器840は、速度指
令値rからモータ810の実際の回転角速度ωを減算し
て得られた誤差信号erを入力し、係数を乗算するとと
もに積分して、制御信号cを出力する。なお、Kpは比
例ゲイン、Kiは積分ゲインである。
【0015】駆動器850は、制御信号cを入力し、駆
動器850のゲインKampを乗算して、モータ810の
駆動電流を出力する。次に、動作について説明する。ま
ず、基本的な速度制御系において、モータ810の回転
角速度ωは速度指令値rと減算比較され、その誤差信号
erは制御器840において比例・積分補償され、制御
信号cとして出力される。制御信号cは駆動器850に
よりKamp倍され、さらに、外乱推定器820の出力と
加算された後、駆動電流Iaとしてモータ810に入力
される。駆動電流Iaは乗算器812で発生トルクτに
変換され、モータ810の回転角速度ωが速度指令値r
と一致するように駆動制御される。
【0016】外乱推定器820は、モータ810に印加
される駆動電流Iaを検出し、乗算器821で係数Ktn
を乗算する。モータの回転角速度ωは、微分器822で
係数Jnを乗算されたうえ、微分される。1次遅れ要素
824には乗算器821の出力から微分器822の出力
を減算したものが入力され、1次遅れ要素824は入力
を伝達関数g/(s+g)に基づくフィルタ処理を行
い、外乱トルクの推定値τeを出力する。これに乗算器
825で係数1/Ktnを乗算したものが外乱推定器82
0の出力信号となり、この出力信号は前述のように駆動
器850の出力と加算される。
【0017】このような外乱推定器820を用いた制御
システム800では、外乱推定器820によって推定さ
れた外乱トルクの推定値τeを用いて制御信号cを補正
することにより、帰還される駆動電流がモータ810に
加わる外乱トルクτdを打ち消すように働き、その結
果、モータ810の回転速度の変動成分の内、低周波の
変動成分が低減される。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た学習補償器720を用いた従来の制御システム730
では、学習周波数、すなわち、特定の周波数の整数倍の
周波数を有する回転速度変動成分に対しては顕著な抑制
効果が得られるものの、それ以外の周波数においては十
分な抑制効果が得られず、逆に隣接する学習周波数の中
間の周波数においては制御特性が顕著に悪化し、回転速
度の変動が増加してしまうという問題があり、しかも、
このような問題を解決する方法はなかった。
【0019】さらに、学習補償器720の内部が、メモ
リなどの記憶手段を介した正帰還ループで構成されるこ
とから、回転速度の変動が大きい場合には、メモリに記
憶する個々のデータに多くのビット数を割り当てなけれ
ばならず、必要となるメモリ量が増大する、あるいは、
学習補償器720での演算に必要なダイナミックレンジ
を広く設定し、演算がオーバーフローしないように構成
しなければならないなどという問題もあった。
【0020】さらに、制御システム730内の各構成要
素が、モータ700の回転速度に応じて図示しない速度
検出器によって発生された速度検出パルスに同期して動
作するように構成されている場合、モータの回転速度の
変動が大きくなると速度検出器が速度検出パルスを検出
するタイミングにバラツキを生じ、その結果、学習補償
器720の動作タイミングにもバラツキを生じる。この
バラツキは時間遅れ要素721における遅延時間のバラ
ツキとなり、学習周波数における抑制効果が十分に得ら
れなくなるという問題もあった。
【0021】一方、上記外乱推定器820を用いた従来
の制御システム800では、特定の周波数に限定するこ
となく、モータ810の回転速度の変動を低減すること
ができるが、その効果が低周波数領域に限られる。しか
も、外乱推定器820の外乱推定帯域においても、縦軸
を制御ゲイン、横軸を周波数としてボード線図で制御シ
ステム800の速度変動抑制の周波数特性を表した場
合、1次曲線で表される低周波遮断特性でしか効果を得
られないという問題があった。この結果、外乱推定器8
20の外乱推定帯域においても、モータ810に加わる
顕著な外乱がある場合にはモータ810の回転速度の変
動抑制効果が不十分であり、モータ810の回転周波数
などの特定の周波数に同期した複数の顕著な外乱がある
場合や、外乱推定器820の外乱推定帯域の上限である
周波数、すなわち、1次遅れ要素824の遮断周波数近
傍に顕著な外乱がある場合などには、このような外乱成
分による回転速度の変動を十分に抑制することができな
かった。さらに、このような回転速度の変動を十分に抑
制できない状況下では、外乱推定器820の演算に必要
なダイナミックレンジを広く設定し、演算がオーバーフ
ローしないように構成しなければならず、構成の複雑化
あるいはコストアップを招くという問題があった。
【0022】また、上記した学習補償器720および外
乱推定器820などの制御要素を組み合わせて用いるこ
とにより、それぞれの効果を同時に得ることが可能であ
ろうと考えられるが、同一速度制御システム内において
これらの制御要素を組み合わせて接続する場合、一般的
に考えられる接続配置では、期待される効果が得られな
いことが知られている。
【0023】上記課題に鑑みて、本発明は、簡単な構成
で、低い周波数を有する不特定の外乱トルクに対して広
い周波数帯域で速度変動の抑制効果を得ると同時に、特
定の周波数に同期した外乱トルクに対しても顕著な速度
変動抑制効果を得ることができるモータ速度制御装置を
提供することを目的とする。
【0024】
【課題を解決するための手段】請求項1記載のモータ速
度制御装置は、モータの回転速度を検出する速度検出手
段と、指定された回転速度から検出された回転速度を減
算し、その差分を速度誤差信号として出力する速度誤差
信号生成手段と、前記速度誤差信号から、モータに加え
られる外乱のうちの所定の周波数の整数倍の周波数を有
する外乱成分に起因した速度変動を増幅して、学習補償
信号を出力する学習補償手段と、学習補償信号の値を0
にするようなモータの駆動信号を生成する駆動信号生成
手段と、前記駆動信号と、外乱の大きさを表す補正信号
とを加算して補償駆動信号を出力する加算手段と、補償
駆動信号に応じた電力をモータに供給する電力供給手段
と、学習補償信号と補償駆動信号とから、モータに加え
られている外乱の大きさを算出し、算出した外乱の大き
さを表す補正信号を加算手段に出力する外乱算出手段と
を備える。
【0025】請求項2記載のモータ速度制御装置は、請
求項1記載のモータ速度制御装置において、前記外乱算
出手段は、前記補償駆動信号の値から、モータが発生す
るトルクの大きさを算出する発生トルク算出手段と、前
記学習補償信号から、実際に発揮されたトルクの大きさ
を算出する実トルク算出手段と、前記発生トルクと前記
実トルクとの差分から、トルクの大きさで与えられる前
記外乱の大きさを算出する外乱トルク算出手段とを備え
る。
【0026】請求項3記載のモータ速度制御装置は、請
求項1記載のモータ速度制御装置において、前記外乱算
出手段は、前記学習補償信号に所定の係数を乗算すると
ともに乗算結果を微分して、回転速度から発生トルクま
でのモータの伝達関数と同一の伝達関数を演算し、前記
実トルクを出力する微分手段と、前記補償駆動信号に駆
動信号をトルクに換算する係数を乗算して、駆動信号か
ら発生トルクまでのモータの伝達関数と同一の伝達関数
を演算し、補償駆動信号によって発生される発生トルク
を出力する第1乗算手段と、第1乗算手段の乗算結果と
微分手段の微分結果とを加算して、算出された前記発生
トルクと前記実トルクとの差分を出力する差分手段と、
前記差分を積分し、その高周波成分を除去する積分手段
と、高周波成分が除去された前記差分にトルクの大きさ
を駆動信号の大きさに変換する係数を乗算して、発生ト
ルクから駆動信号までのモータの伝達関数と同一の伝達
関数を演算し、外乱トルクを打ち消す補正信号を出力す
る第2乗算手段とを備える。
【0027】請求項4記載のモータ速度制御装置は、モ
ータの回転速度を検出する速度検出手段と、指定された
回転速度から検出された回転速度を減算し、その差分を
速度誤差信号として出力する速度誤差信号生成手段と、
前記速度誤差信号から、モータに加えられる外乱のうち
の所定の周波数の整数倍の周波数を有する外乱成分に起
因した速度変動を増幅して、学習補償信号を出力する学
習補償手段と、駆動信号によって発生される回転速度の
前記学習補償信号からのずれを表す速度ずれ信号を0に
するモータの駆動信号を出力する駆動信号生成手段と、
前記学習補償信号と前記駆動信号とを入力し、駆動信号
によって発生される回転速度の前記学習補償信号からの
ずれを算出し、算出されたずれの大きさを表す速度ずれ
信号を前記駆動信号生成手段に出力する速度ずれ算出手
段と、前記駆動信号に応じた電力をモータに供給する電
力供給手段とを備える。
【0028】請求項5記載のモータ速度制御装置は、請
求項4記載のモータ速度制御装置において、前記速度誤
差信号生成手段は、さらに、所定の周期を有した速度検
出クロックを生成する速度検出クロック生成手段を備
え、前記速度ずれ算出手段は、さらに、前記速度検出ク
ロックよりも短い周期を有した動作クロックを生成する
動作クロック生成手段を備え、前記速度誤差信号生成手
段は前記速度検出クロックに同期して速度誤差信号を生
成し、前記速度ずれ算出手段は前記動作クロックに同期
して速度ずれ信号を出力する。
【0029】請求項6記載のモータ速度制御装置は、請
求項4または請求項5記載のモータ速度制御装置におい
て、前記速度ずれ算出手段は、学習補償信号から速度ず
れ信号を減算した差分に比例する比例項と、前記差分を
時間積分した積分項とにより、前記差分を0にするトル
クの大きさを差分トルクとして算出する差分トルク算出
手段と、前記駆動信号によってモータで発生されるトル
クを算出する発生トルク算出手段と、前記発生トルクか
ら前記差分トルクを減算して得られた減算結果から、前
記速度ずれ信号を算出する速度ずれ信号算出手段とを備
える。
【0030】請求項7記載のモータ速度制御装置は、モ
ータの回転速度を検出する速度検出手段と、指定された
回転速度から検出された回転速度を減算し、その差分を
速度誤差信号として出力する速度誤差信号生成手段と、
前記速度誤差信号から、モータに加えられる外乱のうち
の所定の周波数の整数倍の周波数を有する外乱成分に起
因した速度変動を増幅して、学習補償信号を出力する学
習補償手段と、駆動信号によってモータで発生される回
転速度の学習補償信号からの速度ずれを算出して、速度
ずれ信号を出力する速度ずれ算出手段と、前記速度ずれ
信号を0にする速度をモータに発生させる速度補償駆動
信号を出力する速度補償手段と、学習補償信号から速度
ずれ信号を減算した減算結果から外乱トルクの大きさを
算出し、算出した外乱トルクを打ち消すトルクをモータ
に発生させる外乱補償駆動信号を出力する外乱補償手段
と、外乱補償駆動信号と速度補償駆動信号とを加算し
て、加算結果を駆動信号として前記速度ずれ算出手段に
出力する加算手段と、前記駆動信号に応じた電力をモー
タに供給する電力供給手段とを備える。
【0031】請求項8記載のモータ速度制御装置は、請
求項7記載のモータ速度制御装置において、前記速度誤
差信号生成手段は、さらに、所定の周期を有した速度検
出クロックを生成する速度検出クロック生成手段を備
え、前記速度ずれ算出手段は、さらに、前記速度検出ク
ロックよりも短い周期を有した動作クロックを生成する
動作クロック生成手段を備え、前記速度誤差信号生成手
段は前記速度検出クロックに同期して速度誤差信号を生
成し、前記速度ずれ算出手段は前記動作クロックに同期
して速度ずれ信号を出力する。
【0032】請求項9記載のモータ速度制御装置は、請
求項7または請求項8記載のモータ速度制御装置におい
て、前記速度ずれ算出手段は、学習補償信号から速度ず
れ信号を減算した差分に比例する比例項と、前記差分を
時間積分した積分項とから前記差分を0にするトルクの
大きさを、差分トルクとして算出する差分トルク算出手
段と、前記駆動信号からモータの発生トルクを算出する
発生トルク算出手段と、前記駆動信号による発生トルク
から前記差分トルクを減算して得られた減算結果を速度
の大きさに変換し、速度ずれ信号を算出する速度ずれ信
号算出手段とを備え、前記外乱補償手段は、前記差分ト
ルク算出手段の積分項を外乱トルクとして取り出し、外
乱トルクを打ち消すトルクをモータに発生させる外乱補
償駆動信号を出力する。
【0033】請求項10記載のモータ速度制御装置は、
請求項1ないし請求項9のいずれかに記載のモータ速度
制御装置において、前記速度検出手段は、モータの回転
速度に比例した周波数信号を発生する周波数発電機と、
前記周波数信号の回転周期を検出し、周期信号を出力す
る周期検出手段とを備え、前記モータ速度制御装置は、
検出された回転速度の代わりに周期信号を用い、指定さ
れた速度の代わりに指定された回転周期を用いて、モー
タに指定された回転周期と、前記周期信号との差分が0
になるよう定値制御する。
【0034】請求項11記載のモータ速度制御装置は、
請求項1ないし請求項10のいずれかに記載のモータ速
度制御装置において、前記学習補償手段は、少なくとも
所定の遅延時間分の学習補償信号の大きさを記憶するメ
モリと、メモリに記憶されている前記遅延時間前の学習
補償信号を前記速度誤差信号に加算し、遅延時間の逆数
で与えられる周波数の整数倍の周波数を有する外乱成分
に起因した速度変動を増幅して、学習補償信号として出
力する遅延手段とを備える。
【0035】請求項12記載のモータ速度制御装置は、
請求項1ないし請求項11のいずれかに記載のモータ速
度制御装置において、前記遅延手段の遅延時間は、その
逆数がモータの回転周波数の整数倍となるように選ぶ。
【0036】
【作用】請求項1記載のモータ速度制御装置では、速度
検出手段は、モータの回転速度を検出する。速度誤差信
号生成手段は、指定された回転速度から検出された回転
速度を減算し、その差分を速度誤差信号として出力す
る。学習補償手段は、前記速度誤差信号から、モータに
加えられる外乱のうちの所定の周波数の整数倍の周波数
を有する外乱成分に起因した速度変動を増幅して、学習
補償信号を出力する。駆動信号生成手段は、学習補償信
号の値を0にするようなモータの駆動信号を生成する。
加算手段は、前記駆動信号と、外乱の大きさを表す補正
信号とを加算して補償駆動信号を出力する。電力供給手
段は、補償駆動信号に応じた電力をモータに供給する。
外乱算出手段は、学習補償信号と補償駆動信号とから、
モータに加えられている外乱の大きさを算出し、算出し
た外乱の大きさを表す補正信号を加算手段に出力する。
【0037】従って、駆動信号生成手段は、学習補償手
段によって増幅された速度変動に対して、モータにその
速度変動の値に対応した大きさの速度変動を発生させる
駆動信号を生成することができ、所定の周波数の整数倍
の周波数を有する外乱成分に起因した速度変動を顕著に
抑制することができる。これに加えて、モータは、算出
された外乱の大きさを表す補正信号によって発生される
駆動力により、加えられている外乱を打ち消す。これに
よって、モータ速度制御装置は、モータに加えられた外
乱に起因するモータの速度変動を、さらに精度良く抑制
することができる。この結果、各制御変数の値を低く抑
えることができるので学習補償手段および外乱算出手段
の演算に必要なダイナミックレンジを大きくとる必要が
なく、回路規模を拡大することなく、低コストに、モー
タに加えられた外乱に起因するモータの速度変動を、精
度良く抑制することができる。また、モータ速度制御装
置内の各構成要素が、モータの回転速度に応じて発生さ
れる速度検出パルスに同期して動作するように構成され
ている場合に、モータの回転速度の変動が大きくなり、
速度検出パルスの検出タイミングおよび学習補償手段の
動作タイミングにバラツキを生じた場合であっても、外
乱算出手段からの補正信号に応じてモータの回転速度の
変動が抑制されるため、大きな問題を生じることなく、
モータに加えられた外乱に起因するモータの速度変動
を、精度良く抑制することができる。
【0038】請求項2記載のモータ速度制御装置では、
請求項1記載のモータ速度制御装置の前記外乱算出手段
において、発生トルク算出手段は、前記補償駆動信号の
値から、モータが発生するトルクの大きさを算出する。
実トルク算出手段は、前記学習補償信号から、実際に発
揮されたトルクの大きさを算出する。外乱トルク算出手
段は、前記発生トルクと前記実トルクとの差分から、ト
ルクの大きさで与えられる前記外乱の大きさを算出す
る。
【0039】従って、請求項2記載のモータ速度制御装
置によれば、モータに加えられる外乱の大きさをトルク
の大きさで算出し、算出した外乱の大きさを表す補正信
号を、前記駆動信号に加算することにより、簡単な演算
回路あるいはソフトウェアプログラムを用いて、請求項
1記載のモータ速度制御装置と同様の効果を得ることが
できる。
【0040】請求項3記載のモータ速度制御装置では、
請求項1記載のモータ速度制御装置において、前記外乱
算出手段の微分手段は、前記学習補償信号に所定の係数
を乗算するとともに乗算結果を微分して、回転速度から
発生トルクまでのモータの伝達関数と同一の伝達関数を
演算し、前記実トルクを出力する。第1乗算手段は、前
記補償駆動信号に駆動信号をトルクに換算する係数を乗
算して、駆動信号から発生トルクまでのモータの伝達関
数と同一の伝達関数を演算し、補償駆動信号によって発
生される発生トルクを出力する。差分手段は、第1乗算
手段の乗算結果と微分手段の微分結果とを加算して、算
出された前記発生トルクと前記実トルクとの差分を出力
する。積分手段は、前記差分を積分し、その高周波成分
を除去する。第2乗算手段は、高周波成分が除去された
前記差分にトルクの大きさを駆動信号の大きさに変換す
る係数を乗算して、発生トルクから駆動信号までのモー
タの伝達関数と同一の伝達関数を演算し、外乱トルクを
打ち消す補正信号を出力する。
【0041】従って、請求項3記載のモータ速度制御装
置によれば、微分手段、第1乗算手段および第2乗算手
段が、それぞれ、回転速度から発生トルクまでのモータ
の伝達関数、駆動信号から発生トルクまでのモータの伝
達関数、第1乗算手段の伝達関数とは逆数の関係にあ
る、発生トルクから駆動信号までのモータの伝達関数を
演算し、算出された前記発生トルクと前記実トルクとの
差分から外乱トルクを打ち消す補正信号を出力すること
により、簡単な演算回路やソフトウェアプログラムを用
いて、請求項1記載のモータ速度制御装置と同様の効果
を得ることができる。
【0042】請求項4記載のモータ速度制御装置では、
速度検出手段は、モータの回転速度を検出する。速度誤
差信号生成手段は、指定された回転速度から検出された
回転速度を減算し、その差分を速度誤差信号として出力
する。学習補償手段は、前記速度誤差信号から、モータ
に加えられる外乱のうちの所定の周波数の整数倍の周波
数を有する外乱成分に起因した速度変動を増幅して、学
習補償信号を出力する。駆動信号生成手段は、駆動信号
によって発生される回転速度の前記学習補償信号からの
ずれを表す速度ずれ信号を0にするモータの駆動信号を
出力する。速度ずれ算出手段は、前記学習補償信号と前
記駆動信号とを入力し、駆動信号によって発生される回
転速度の前記学習補償信号からのずれを算出し、算出さ
れたずれの大きさを表す速度ずれ信号を前記駆動信号生
成手段に出力する。電力供給手段は、前記駆動信号に応
じた電力をモータに供給する。
【0043】従って、請求項4記載のモータ速度制御装
置によれば、外乱がない場合にモータは指定された一定
の前記回転速度で回転し、かつ、前記学習補償信号が前
記速度誤差信号に一致すると仮定した場合には、駆動信
号によって発生されるモータの回転速度の前記学習補償
信号からのずれを0にするよう制御することにより、所
定の周波数の整数倍の周波数を有する外乱成分に起因し
た速度変動を顕著に抑制することができるとともに、こ
れに加えて、駆動信号生成手段の特性に応じて、外乱に
起因した回転速度変動の抑制効果を得ることができる。
この結果、各制御変数の値を低く抑えることができるの
で学習補償手段および速度ずれ算出手段の演算に必要な
ダイナミックレンジを大きくとる必要がなく、回路規模
を拡大することなく、低コストに、モータに加えられた
外乱に起因するモータの速度変動を、精度良く抑制する
ことができる。また、モータ速度制御装置内の各構成要
素が、モータの回転速度に応じて発生される速度検出パ
ルスに同期して動作するように構成されている場合に、
モータの回転速度の変動が大きくなり、速度検出パルス
の検出タイミングおよび学習補償手段の動作タイミング
にバラツキを生じた場合であっても、外乱算出手段から
の補正信号に応じてモータの回転速度の変動が抑制され
るため、大きな問題を生じることなく、モータに加えら
れた外乱に起因するモータの速度変動を、精度良く抑制
することができる。
【0044】請求項5記載のモータ速度制御装置では、
請求項4記載のモータ速度制御装置において、前記速度
誤差信号生成手段では、さらに、速度検出クロック生成
手段は、所定の周期を有した速度検出クロックを生成す
る。前記速度ずれ算出手段では、さらに、動作クロック
生成手段は、前記速度検出クロックよりも短い周期を有
した動作クロックを生成する。前記速度誤差信号生成手
段は前記速度検出クロックに同期して速度誤差信号を生
成し、前記速度ずれ算出手段は前記動作クロックに同期
して速度ずれ信号を出力する。
【0045】従って、請求項5記載のモータ速度制御装
置によれば、上記効果に加えて、速度誤差信号そのもの
を駆動信号生成手段に帰還する従来のモータ速度制御装
置に比べて、モータ速度制御装置の遮断周波数を広くす
ることができ、その結果、その制御ゲインを大きくする
ことができる。これにより、モータ速度制御装置は、外
乱に起因するモータの速度変動をより精度良く抑制する
ことができる。
【0046】請求項6記載のモータ速度制御装置では、
請求項4または請求項5記載のモータ速度制御装置にお
いて、前記速度ずれ算出手段では、差分トルク算出手段
は、学習補償信号から速度ずれ信号を減算した差分に比
例する比例項と、前記差分を時間積分した積分項とによ
り、前記差分を0にするトルクの大きさを差分トルクと
して算出する。発生トルク算出手段は、前記駆動信号に
よってモータで発生されるトルクを算出する。速度ずれ
信号算出手段は、前記発生トルクから前記差分トルクを
減算して得られた減算結果から、前記速度ずれ信号を算
出する。
【0047】従って、請求項6記載のモータ速度制御装
置によれば、例えば、駆動信号から発生トルクまでのモ
ータの伝達関数と同一の伝達関数を演算する発生トルク
算出手段と、発生トルクから回転速度までのモータの伝
達関数と同一の伝達関数を演算する速度ずれ信号算出手
段とからなる同一次元オブザーバを用いて速度ずれ信号
を算出し、算出された速度ずれ信号を0にする駆動信号
によりモータを駆動することによって、簡単な演算回路
またはソフトウェアプログラムなどを用いて、請求項4
または請求項5記載のモータ速度制御装置と同様の上記
効果を得ることができる。
【0048】請求項7記載のモータ速度制御装置では、
速度検出手段は、モータの回転速度を検出する。速度誤
差信号生成手段は、指定された回転速度から検出された
回転速度を減算し、その差分を速度誤差信号として出力
する。学習補償手段は、前記速度誤差信号から、モータ
に加えられる外乱のうちの所定の周波数の整数倍の周波
数を有する外乱成分に起因した速度変動を増幅して、学
習補償信号を出力する。速度ずれ算出手段は、駆動信号
によってモータで発生される回転速度の学習補償信号か
らの速度ずれを算出して、速度ずれ信号を出力する。速
度補償手段は、前記速度ずれ信号を0にする速度をモー
タに発生させる速度補償駆動信号を出力する。外乱補償
手段は、学習補償信号から速度ずれ信号を減算した減算
結果から外乱トルクの大きさを算出し、算出した外乱ト
ルクを打ち消すトルクをモータに発生させる外乱補償駆
動信号を出力する。加算手段は、外乱補償駆動信号と速
度補償駆動信号とを加算して、加算結果を駆動信号とし
て前記速度ずれ算出手段に出力する。電力供給手段は、
前記駆動信号に応じた電力をモータに供給する。
【0049】従って、請求項7記載のモータ速度制御装
置によれば、駆動信号によってモータで発生される速度
の学習補償信号からの速度ずれを0とする速度補償駆動
信号と、算出された外乱トルクを打ち消すトルクをモー
タに発生させる外乱補償信号とから駆動信号を生成する
ことにより、所定の周波数の整数倍の周波数を有する外
乱成分に起因した速度変動を顕著に抑制することができ
るとともに、これに加えて、外乱補償手段と速度補償手
段との特性に応じて、外乱に起因した回転速度変動の抑
制効果を得ることができる。この結果、各制御変数の値
を低く抑えることができるので学習補償手段、速度ずれ
算出手段、外乱補償手段および加算手段の演算に必要な
ダイナミックレンジを大きくとる必要がなく、回路規模
を拡大することなく、低コストに、モータに加えられた
外乱に起因するモータの速度変動を、精度良く抑制する
ことができる。また、モータ速度制御装置内の各構成要
素が、モータの回転速度に応じて発生される速度検出パ
ルスに同期して動作するように構成されている場合に、
モータの回転速度の変動が大きくなり、速度検出パルス
の検出タイミングおよび学習補償手段の動作タイミング
にバラツキを生じた場合であっても、外乱算出手段から
の補正信号に応じてモータの回転速度の変動が抑制され
るため、大きな問題を生じることなく、モータに加えら
れた外乱に起因するモータの速度変動を、精度良く抑制
することができる。
【0050】請求項8記載のモータ速度制御装置では、
請求項7記載のモータ速度制御装置において、前記速度
誤差信号生成手段では、さらに、速度検出クロック生成
手段は、所定の周期を有した速度検出クロックを生成す
る。前記速度ずれ算出手段では、さらに、動作クロック
生成手段は、前記速度検出クロックよりも短い周期を有
した動作クロックを生成する。前記速度誤差信号生成手
段は前記速度検出クロックに同期して速度誤差信号を生
成し、前記速度ずれ算出手段は前記動作クロックに同期
して速度ずれ信号を出力する。
【0051】従って、請求項8記載のモータ速度制御装
置によれば、上記効果に加えて、速度誤差信号そのもの
を駆動信号生成手段に帰還する従来のモータ速度制御装
置に比べて、外乱に起因したモータの回転速度の変動に
対する速度補償手段の遮断周波数を高くすることがで
き、その制御ゲインを大きくすることができる。これに
より、モータ速度制御装置は、外乱に起因するモータの
速度変動をより精度良く抑制することができる。
【0052】請求項9記載のモータ速度制御装置では、
請求項7または請求項8記載のモータ速度制御装置にお
いて、前記速度ずれ算出手段では、差分トルク算出手段
は、学習補償信号から速度ずれ信号を減算した差分に比
例する比例項と、前記差分を時間積分した積分項とから
前記差分を0にするトルクの大きさを、差分トルクとし
て算出する。発生トルク算出手段は、前記駆動信号から
モータの発生トルクを算出する。速度ずれ信号算出手段
は、前記駆動信号による発生トルクから前記差分トルク
を減算して得られた減算結果を速度の大きさに変換し、
速度ずれ信号を算出する。前記外乱補償手段は、前記差
分トルク算出手段の積分項を外乱トルクとして取り出
し、外乱トルクを打ち消すトルクをモータに発生させる
外乱補償駆動信号を出力する。
【0053】従って、請求項9記載のモータ速度制御装
置によれば、例えば、駆動信号から発生トルクまでのモ
ータの伝達関数と同一の伝達関数を演算する発生トルク
算出手段と、発生トルクから回転速度までのモータの伝
達関数と同一の伝達関数を演算する速度ずれ信号算出手
段とからなる同一次元オブザーバを用いて速度ずれ信号
を算出するので、簡単な演算回路またはソフトウェアプ
ログラムなどを用いて、請求項4または請求項5記載の
モータ速度制御装置と同様の上記効果を得ることができ
る。さらに、外乱補償手段は差分トルク算出手段の積分
項から外乱トルクの大きさを得ることができるので、ト
ルクの大きさを駆動信号の大きさに変換するだけで外乱
補償駆動信号を生成することができ、簡単な構成で回路
規模を拡大することなく、請求項7または請求項8記載
のモータ速度制御装置と同様の効果を得ることができ
る。
【0054】請求項10記載のモータ速度制御装置で
は、請求項1ないし請求項9のいずれかに記載のモータ
速度制御装置において、前記速度検出手段では、周波数
発電機は、モータの回転速度に比例した周波数信号を発
生する。周期検出手段は、前記周波数信号の回転周期を
検出し、周期信号を出力する。前記モータ速度制御装置
は、検出された回転速度の代わりに周期信号を用い、指
定された速度の代わりに指定された回転周期を用いて、
モータに指定された回転周期と、前記周期信号との差分
が0になるよう定値制御する。
【0055】従って、請求項10記載のモータ速度制御
装置によれば、制御変数を速度検出手段において検出さ
れた回転速度の代わりに、モータの回転周期とした場合
にも、同一の構成を用いて、同一の制御手順でモータの
回転を制御することにより、請求項1ないし請求項9の
いずれかに記載のモータ速度制御装置と同様の効果を得
ることができる。
【0056】請求項11記載のモータ速度制御装置で
は、請求項1ないし請求項10のいずれかに記載のモー
タ速度制御装置において、前記学習補償手段では、メモ
リは、少なくとも所定の遅延時間分の学習補償信号の大
きさを記憶する。遅延手段は、メモリに記憶されている
前記遅延時間前の学習補償信号を前記速度誤差信号に加
算し、遅延時間の逆数で与えられる周波数の整数倍の周
波数を有する外乱成分に起因した速度変動を増幅して、
学習補償信号として出力する。
【0057】従って、請求項11記載のモータ速度制御
装置によれば、請求項1ないし請求項10のいずれかに
記載のモータ速度制御装置において、所定の遅延時間分
の学習補償信号の大きさをメモリに記憶させておくこと
により、簡単な構成で容易に前記学習補償信号を得るこ
とができ、回路規模を拡大することなく、外乱に起因し
た特定の周波数の整数倍の周波数を有するモータの速度
変動成分を顕著に抑制することができる。
【0058】請求項12記載のモータ速度制御装置で
は、請求項1ないし請求項11のいずれかに記載のモー
タ速度制御装置において、前記遅延手段の遅延時間は、
その逆数がモータの回転周波数の整数倍となるように選
ぶ。従って、請求項12記載のモータ速度制御装置によ
れば、請求項1ないし請求項11のいずれかに記載のモ
ータ速度制御装置において、外乱に起因する、モータに
発生しがちな、モータの回転に同期した回転速度の変動
を顕著に抑制することができる。
【0059】
【実施例】
(実施例1)図1は、本発明の第1実施例であるモータ
速度制御装置100の全体の構成図および主要部の制御
ブロック線図である。図1(a)は、モータ速度制御装
置100の全体の構成を示す。以下、図面を参照しなが
ら説明する。
【0060】モータ速度制御装置100は、モータ10
1、速度検出器102、比較器103、補正器104、
学習補償器120、外乱推定器130、制御器140お
よび駆動器150を備える。モータ101は、駆動器1
50からの駆動電流Iaにより駆動される。また、モー
タ101には、外乱トルクτdが印加されている。
【0061】速度検出器102は、モータ101の回転
速度を検出し、検出した速度を表す速度検出信号vを出
力する。比較器103は、一定時間間隔で、速度指令信
号vr(一定値)から速度検出信号vを減算し、速度検
出信号vと速度指令信号vrとの偏差を表す速度誤差信
号Δvを出力する。
【0062】補正器104は、制御器140からの制御
信号cに外乱推定器130からの後述の外乱推定信号d
を加算することにより、制御信号cを補正した駆動信号
Dを出力する。学習補償器120は、メモリ121と補
償器122とを備え、入力した速度誤差信号Δvに遅延
時間L、例えば、モータ101の回転周期だけ前の時点
の学習速度誤差信号Δvgを帰還して加算し、学習速度
誤差信号Δvgを出力する。
【0063】メモリ121は、比較器103から速度誤
差信号Δvが出力されるごとにその時点の学習速度誤差
信号Δvgの大きさを記憶し、少なくとも所定の遅延時
間Lだけ前の時点までの学習速度誤差信号Δvgの大き
さを保持する。補償器122は、メモリ121に保持さ
れている遅延時間Lだけ前の時点の学習速度誤差信号Δ
vgを速度誤差信号Δvに加算して補償し、学習速度誤
差信号Δvgを出力する。
【0064】外乱推定器130は、演算回路あるいはソ
フトウェアプログラムによって実現され、学習速度誤差
信号Δvgと駆動信号Dとを入力し、印加されている外
乱トルクτdを打ち消すトルクをモータ101に発生さ
せるための外乱推定信号dを出力する。なお、外乱推定
器130は、学習速度誤差信号Δvgが速度誤差信号Δ
vと一致すると仮定し、かつ、モータ101の回転速度
が一定に制御されているという条件を利用して、モータ
101に印加されている外乱トルクτdを推定する。外
乱推定器130の制御動作については、後に詳述する。
【0065】制御器140は、学習速度誤差信号Δvg
に比例・積分等の制御補償を行い、学習速度誤差信号Δ
vgを0にするような制御信号cを出力する。駆動器1
50は、駆動信号Dに応じた駆動電流Iaをモータ10
1に供給し、モータ101を駆動する。図1(b)は、
学習補償器120における制御要素の構成およびその入
出力特性の一例を示す。図1(a)と図1(b)とに示
すように、モータ速度制御装置100において、メモリ
121は伝達関数e-sLを有する制御要素として動作
し、補償器122は比較器103からの速度誤差信号Δ
vとメモリ121の出力Mとを加算する加算器として動
作する。なお、eは自然対数の底、Lは遅延時間、sは
ラプラス演算子である。
【0066】図1(c)は、外乱推定器130における
制御要素の構成およびその入出力特性の一例を示す。外
乱推定器130は、乗算器131、微分器132、乗算
器133、加算器134、フィルタ135および乗算器
136を備える。乗算器131は、学習補償器120か
らの学習速度誤差信号Δvgに、モータ101の慣性モ
ーメントJnを乗算する。
【0067】微分器132は、乗算器131の出力を微
分して、モータ101の実際の回転に寄与したトルクを
算出する。なお、微分器132の出力は、速度誤差信号
Δv=vr−vに基づいて得られるため、微分器132
の出力はモータ101の実際の回転に寄与したトルクの
逆の符号で与えられる。乗算器133は、駆動信号Dに
係数KtnKampを乗算し、モータ101の計算上の発生
トルクを算出する。なお、Ktnはモータ101のトルク
定数の公称値、Kampは駆動器150のゲインを示す。
【0068】加算器134は、乗算器133の出力と微
分器132の出力とを加算する。これにより、外乱トル
クτdの大きさが算出される。フィルタ135は、伝達
関数がωo/(s+ωo)の積分器であり、加算器134
の出力の高周波成分を除去することにより、速度検出器
102の速度検出ノイズの影響を除去する。また、ωo
は外乱推定器130の遮断周波数(推定周波数帯域の上
限周波数)を示す。
【0069】乗算器136は、フィルタ135の出力に
係数1/KtnKampを乗算し、外乱トルクを相殺するた
めの補正用駆動信号である外乱推定信号dを出力する。
上記構成により、後述のように角周波数がωo以下の周
波数を有する外乱トルク成分に起因した、モータ101
の回転速度変動の顕著な抑制効果を得ることができる。
【0070】次に動作について説明する。モータ101
には外乱トルクτdが印加されており、モータ101の
回転速度を検出した速度検出器102により、速度検出
信号vが出力される。速度検出信号vは、比較器103
において速度指令信号vr(一定値)から減算された
後、速度誤差信号Δvとして出力される。速度誤差信号
Δvは、学習補償器120に入力され、後述の処理が施
され学習速度誤差信号Δvgとなる。学習速度誤差信号
Δvgは、制御器140に入力され、所定の比例あるい
は積分等の制御補償がなされ制御信号cとなる。制御信
号cは補正器104に入力され、後述の外乱推定信号d
を加算された後、駆動信号Dとなる。駆動信号Dは駆動
器150に入力され駆動信号Dに応じた駆動電流Iaが
モータ101に供給される。以上が基本的な速度制御ル
ープの動作であり、モータの回転速度が速度指令信号v
rと一致するようにモータ101が回転駆動される。
【0071】次に、学習補償器120の動作について説
明する。比較器103から出力された速度誤差信号Δv
は補償器122に入力され、メモリ121に記憶されて
いる遅延時間Lだけ前の時点における学習速度誤差信号
Δvgの大きさを表す記憶データMが加算される。前記
加算結果は、学習速度誤差信号Δvgとして出力される
とともに、その大きさが記憶データMとしてメモリ12
1に記憶される。したがって、メモリ121および補償
器122は、比較器103に同期して動作する。
【0072】次に、外乱推定器130の動作について説
明する。学習補償器120から出力された学習速度誤差
信号Δvgは乗算器131に入力され、係数Jnを乗算さ
れた後、さらに微分器132において微分され、トルク
の大きさに変換される。駆動信号Dは乗算器133にお
いて係数KtnKampを乗算され、トルクの大きさに変換
される。微分器132の出力は加算器134において乗
算器133の出力と加算され、その出力はフィルタ13
5において伝達関数ωo/(s+ωo)に基づく高周波除
去処理が施される。フィルタ135の出力は乗算器13
6に入力され、係数1/KtnKampを乗算され、外乱推
定信号dとして出力される。以上の動作が外乱推定器1
30の動作に対応する。
【0073】外乱推定器130から出力された外乱推定
信号dは、前述のように補正器104において制御信号
cに加算される。補正器104において、外乱推定信号
dを用いて制御信号cを補正することにより、学習補償
器120と外乱推定器130との加算的効果によって、
外乱トルクτdがモータ101の回転速度に及ぼす影響
が抑制される。
【0074】次に、外乱に起因したモータ101の回転
速度変動のモータ速度制御装置100による変動抑制効
果について数式を用いて説明する。ただし、モータ10
1の慣性モーメントJおよびトルク定数Ktはそれぞれ
の公称値Jn、Ktnに等しいとし、単にJ、Ktと表記す
る。まず、図1(b)の制御ブロック線図に示したよう
に、学習速度誤差信号Δvgと速度検出信号vとの間に
は次の関係式が成り立つ。
【0075】
【数1】 また、図1(c)の制御ブロック線図に示したように、
外乱推定信号dは学習速度誤差信号Δvgと駆動信号D
とを用いて次のように表される。
【0076】
【数2】 一方、駆動信号Dは制御信号cと外乱推定信号dとの和
であることから、学習速度誤差信号Δvgと外乱推定信
号dとを用いて次のように表される。
【0077】
【数3】 なお、[数3]式で、H(s)は制御器140の伝達関
数であり、比例ゲインをKp、積分ゲインをKiとおく
と、例えば、
【0078】
【数4】 と表される。さらに、モータ101に印加される外乱ト
ルクτdと、駆動器150に供給される駆動信号Dおよ
び速度検出信号vとの間には次の関係式が成立する(た
だし、速度検出器102の検出ゲインは1としてい
る)。
【0079】
【数5】 次に、[数1]〜[数3]式および[数5]式より、Δ
vg、D、dを消去し、外乱トルクτdからモータ101
の回転速度vまでの伝達関数G1(s)を求める。ただ
し、これにおいて、伝達関数G1(s)は外部から入力
される速度指令信号vrには依存しないことから、vr=
0とする。従って、伝達関数G1(s)は、
【0080】
【数6】 となる。なお、[数6]式でQ(s)は、次式で表され
るフィルタ135の伝達関数である。
【0081】
【数7】 さらに、[数6]式は、分母および分子にそれぞれ(1
+KtKampH(s)/sJ)を乗算し、次のように変形
することができる。
【0082】
【数8】 ただし、[数8]式において、
【0083】
【数9】
【0084】
【数10】
【0085】
【数11】 である。[数8]式中に含まれる(KtKampH(s)/
sJ)の項は、学習補償器120、外乱推定器130お
よび補正器104のない場合の制御系、すなわち、最も
基本的な速度制御系の開ループ伝達関数を示しており、
低周波数領域では1より極めて大きいゲインを有する。
また、[数8]式中に含まれる(1−Q(s))の項
は、[数10]式で表されるように低周波遮断フィルタ
の伝達関数を表すことから、低周波数領域でのゲインは
1より極めて小さい。これらのことから、低周波数領域
では、伝達関数G1(s)の分母は、
【0086】
【数12】 と近似することができる。したがって、低周波数領域で
は、伝達関数G1(s)は、
【0087】
【数13】 と近似することができる。ここで、Gc(s)は、外乱
推定器130と補正器104とで構成される外乱抑制ル
ープと、学習補償器120とがない最も基本的な速度制
御系における、外乱トルクτdから回転速度vまでの伝
達関数を表している。従って、[数10]式、[数1
1]式で表されるA(s)、B(s)が本実施例のモー
タ速度制御装置100の速度変動抑制効果を表している
ことになる。
【0088】図2は、[数13]式における伝達関数A
(s)および伝達関数B(s)を示す周波数特性図であ
る。図2において、図2(a)は伝達関数A(s)の周
波数特性を示し、図2(b)は伝達関数B(s)の周波
数特性の一例を示す。なお、図2(a)の横軸はωoで
正規化した角周波数を表している。図2(a)に示すよ
うに、伝達関数A(s)は、縦軸を制御ゲイン、横軸を
周波数としたボード線図上で、遮断角周波数をωo(=
1)とする1次曲線で表される低周波遮断フィルタの伝
達関数を表している。また、図2(b)に示すように、
伝達関数B(s)は、時間Lの逆数で表される周波数1
/Lの整数倍の周波数においてゲインが0(-∞dB)
となる伝達関数を表している(以下、周波数1/Lを基
本学習周波数と呼ぶ)。一般に、制御系の伝達関数G1
(s)の周波数特性のゲインが小さいほど、外乱トルク
の影響による回転速度の変動が小さい。従って、本実施
例のモータ速度制御装置100では、遮断角周波数ωo
以下の周波数を有する外乱トルクτdによる回転速度の
変動を、伝達関数A(s)の特性により全体的に抑制
し、特定の周波数群(基本学習周波数1/Lの整数倍の
周波数)の外乱トルクに対しては、伝達関数B(s)の
特性によって、その影響を0とすることができる。
【0089】このように本実施例によれば、簡単な構成
で、低い周波数の外乱トルクによるモータの回転速度の
変動を1次関数的に全体的に低減すると同時に、基本学
習周波数の整数倍の周波数を有する外乱トルクによる回
転速度の変動を顕著に低減することができる。したがっ
て、基本学習周波数がモータの回転周波数に一致するよ
うに遅延時間Lを設定すれば、モータにおいて一般的に
発生しがちな、モータの回転に同期した回転速度の変動
を顕著に低減することができる。しかも、後者の基本学
習周波数における速度変動抑制効果は、前者の低域での
速度変動抑制効果に比べて高い周波数まで効果を得るこ
とができるため、図8で説明した従来の外乱推定器82
0のみを用いた制御方式では抑制できなかったような高
い周波数を有する外乱成分に対しても、優れた回転速度
の変動抑制効果を得ることができる。 (実施例2)次に、速度推定器でモータの回転速度を推
定し、この速度推定信号を用いてモータの回転速度を制
御するようにした本発明の第2実施例について説明す
る。
【0090】図3は、本発明の第2実施例であるモータ
速度制御装置300の全体の構成図および主要部の制御
ブロック線図である。図3(a)は、モータ速度制御装
置300の全体の構成を示す。モータ速度制御装置30
0は、モータ101、速度検出器102、比較器10
3、学習補償器120、制御器140、駆動器150お
よび速度推定器310を備える。なお、図3(a)にお
いて、図1(a)に示したモータ速度制御装置100と
同様の構成要素については、第1実施例ですでに説明し
ているので、同一の参照符号を付し説明を省略する。
【0091】速度推定器310は、演算回路あるいはソ
フトウェアプログラムによって実現され、学習補償器1
20からの学習速度誤差信号Δvgと後述の制御信号c
とから、モータ101に加えられた外乱トルクに起因す
るモータ101の回転速度誤差を推定し、速度誤差推定
信号Δveを出力する。図3(b)は、速度推定器31
0における制御要素の構成およびその入出力特性の一例
を示す。
【0092】速度推定器310は、乗算器311、減算
器312、制御要素313、乗算器314、減算器31
5、乗算器316、制御要素317および加算器318
を備える。速度推定器310において、乗算器311、
減算器312、制御要素313および乗算器314は、
外乱トルクτdおよびそれに起因した、制御信号cに応
じて発生される速度の学習速度誤差信号Δvgからのず
れを状態変数として再現する同一次元オブザーバを構成
する。なお、本実施例のモータ速度制御装置300の動
作のうち、比較器103、学習補償器120、減算器3
15、乗算器316、制御要素317、加算器318お
よび減算器312は、速度検出器102に同期して動作
するが、その他の構成要素による制御処理の動作周期は
速度検出器102の検出周期より短くなるように設定す
る。
【0093】乗算器311は、制御器140からの制御
信号cに、係数KtnKampを乗算し、制御信号cの値に
応じたモータ101の発生トルクを出力する。なお、K
tnはモータ101のトルク定数の公称値、Kampは駆動
器150のゲインを示す。減算器312は、乗算器31
1の出力から加算器318の出力を減算する。制御要素
313は、トルクの大きさで与えられる減算器312か
らの出力を回転速度の大きさに変換する。制御要素31
3の伝達関数は1/sJnで、sはラプラス演算子であ
り、Jnはモータ101の慣性モーメントである。
【0094】乗算器314は、制御要素313からの出
力の符号を反転させ、速度誤差推定信号Δveを出力す
る。減算器315は、学習速度誤差信号Δvgから乗算
器314の出力である速度誤差推定信号Δveを減算す
る。乗算器316は、減算器315の出力に係数K1を
乗算し、制御要素317からの出力に対するオフセット
を出力する。なお、K1は速度推定器310に設定され
る速度推定帯域に応じて定められる定数である。
【0095】制御要素317は、伝達関数K2/sで表
され、減算器315の出力に係数K2を乗算し、さらに
積分して減算器315の出力を速度の大きさからトルク
の大きさに変換する。また、係数K2は速度推定器31
0に設定される速度推定帯域に応じて定められる定数で
ある。加算器318は、乗算器316の出力と制御要素
317の出力とを加算する。
【0096】なお、この速度推定器310は、学習速度
誤差信号Δvgが速度誤差信号Δvと一致すると仮定
し、一般に良く知られている同一次元オブザーバの理論
に基づき、かつ、モータの回転速度が一定であるという
条件を利用して、モータの回転速度誤差を推定するよう
に構成されている。また、学習補償器120の制御要素
の構成は、図1(b)に示した制御ブロック線図で表さ
れる第1実施例の学習補償器120と同じであるので、
重複した説明を省略する。
【0097】次に、モータ速度制御装置300の動作に
ついて説明する。なお、モータ101から学習補償器1
20までの動作は第1実施例と同様であるので、重複し
た説明を省略する。制御器140から出力された制御信
号cは乗算器311に入力され、係数KtnKampを乗算
される。乗算器311の出力は、減算器312において
加算器318の出力を減算され、制御要素313におい
て伝達関数1/Jnsに基づく演算が施される。制御要
素313の出力は乗算器314において符号を反転さ
れ、速度誤差推定信号Δveとして出力される。この速
度誤差推定信号Δveは、減算器315において、学習
補償器120から出力された学習速度誤差信号Δvgか
ら減算された後、乗算器316および制御要素317に
出力される。乗算器316の出力と制御要素317の出
力とは加算器318において加算され、加算結果は前述
のように減算器312に入力される。したがって、速度
推定器310は速度誤差推定信号Δveが学習速度誤差
信号Δvgと一致するように動作する。
【0098】さらに、速度誤差推定信号Δveによる制
御動作について説明する。速度推定器310から出力さ
れた速度誤差推定信号Δveは、制御器140において
所定の比例あるいは積分等の制御補償がなされ制御信号
cとなる。制御信号cは、前述のように速度推定器31
0に供給されると同時に駆動器150に入力され制御信
号cに応じた駆動電流Iaがモータ101に供給され
る。以上が本実施例のモータ速度制御装置300の全体
の動作であり、モータ101の回転速度が速度指令信号
vrと一致するようにモータ101が回転駆動される。
【0099】以下では、図3を参照しながら、モータ1
01に加えられる外乱トルクτdに起因した101の回
転速度の変動における、モータ速度制御装置300によ
る回転速度の変動抑制効果について数式を用いて説明す
る。ただし、モータ101の慣性モーメントJおよびト
ルク定数Ktはそれぞれの公称値Jn、Ktnに等しいと
し、単にJ、Ktと表記する。
【0100】まず、図3(a)に示すように、速度検出
信号vは制御信号cと外乱トルクτdとを用いて次のよ
うに表される(ただし、速度検出器102の検出ゲイン
は1とする)。
【0101】
【数14】 また、学習速度誤差信号Δvgは速度誤差信号Δvを用
いて次のように表される。
【0102】
【数15】 ここで、E(s)は学習補償器120の伝達関数であ
り、
【0103】
【数16】 である。さらに、制御信号cは速度誤差推定信号Δve
を用いて次のように表される。
【0104】
【数17】 [数17]式において、H(s)は制御器140の伝達
関数であり、例えば、[数4]式で表される。一方、図
3(b)の制御ブロック線図に示したように、制御信号
cと学習速度誤差信号Δvgと速度誤差推定信号Δveと
の関係は、次のように表される。
【0105】
【数18】 ただし、
【0106】
【数19】 である。[数17]式、[数18]式より、学習速度誤
差信号Δvgから速度誤差推定信号Δveまでの伝達関数
C(s)を求めると次のようになる。
【0107】
【数20】 さらに、学習速度誤差信号Δvgから制御信号cまでの
伝達関数P(s)は次のようになる。
【0108】
【数21】 今、速度推定器310は、速度推定帯域内で速度誤差推
定信号Δveが学習速度誤差信号Δvgに一致するように
構成されているので、この周波数領域で近似的に次のよ
うに考えることができる。
【0109】
【数22】 したがって、[数21]式で表される伝達関数P(s)
は、[数22]式の近似により
【0110】
【数23】 となる。従って、図3に示したモータ速度制御装置30
0の開ループ伝達関数G2(s)は、[数14]式、
[数15]式、[数23]式を用いることにより、速度
推定帯域内で、
【0111】
【数24】 となる。一方、速度誤差信号Δvそのものを制御器84
0、駆動器850を介してモータ810に帰還する従来
のモータ速度制御装置の場合の開ループ伝達関数Go
(s)は、
【0112】
【数25】 と表される。ここで、H’(s)は従来のモータ速度制
御装置における制御器840の伝達関数である。なお、
本実施例のモータ速度制御装置300では、速度誤差推
定信号Δveによる制御周期を速度検出器102の検出
周期、すなわち、比較器103が速度誤差信号Δvを出
力する周期より短くしているため、速度誤差信号Δvそ
のものを帰還する従来の制御方式に比べて遮断周波数を
高くすることができる。その結果、制御器140の伝達
関数H(s)は、前述の従来の制御器の伝達関数H’
(s)に比べてゲインを大きくすることができる。
【0113】図4は、[数24]式で表されるモータ速
度制御装置300の開ループ伝達関数G2(s)におけ
る伝達関数E(s)を示す周波数特性図である。図4に
示されるように、E(s)は特定の周波数群(基本学習
周波数1/Lの整数倍の周波数)において、ゲインが極
めて大きくなる特性を有している。従って、[数24]
式の伝達関数G2(s)は、一般に、制御系の開ループ
伝達関数のゲインが大きいほど、外乱トルクから回転速
度変動までのゲインは小さくなるため、図4に示した伝
達関数E(s)によって、モータ速度制御装置300に
おいてもモータ速度制御装置100と同様に、図2
(b)に示した速度変動抑制効果が得られることが判
る。
【0114】以上のように、本実施例によれば、制御器
140の制御ゲインを上げることによりその制御帯域を
広くすることができ、その結果、外乱トルクによる回転
速度の変動を高い周波数まで抑制することができる。ま
た、基本学習周波数の整数倍の周波数を有する外乱トル
クに対して、その影響による回転速度の変動を顕著に低
減することができるため、例えば、基本学習周波数がモ
ータ101の回転周波数と一致するように時間Lを設定
すれば、モータの回転に同期した回転速度の変動成分を
顕著に低減することができる。
【0115】なお、学習補償器120は、制御器140
と駆動器150との間に接続されるのが最も一般的であ
るが、学習補償器120をこの位置に接続した場合に
は、上記のような効果は得られないことが知られてい
る。 (実施例3)次に、速度推定器310の代わりに、速度
誤差と外乱トルクとを同時に推定する速度・外乱推定器
を用いた本発明の第3実施例について説明する。
【0116】図5は、本発明の第3実施例であるモータ
速度制御装置500の全体の構成図および主要部の制御
ブロック線図である。図5(a)は、本実施例のモータ
速度制御装置500の全体の構成を示す。モータ速度制
御装置500は、モータ101、速度検出器102、比
較器103、補正器104、学習補償器120、制御器
140、駆動器150および速度・外乱推定器510を
備える。なお、図5(a)において、図1(a)および
図3(a)に示したモータ速度制御装置100およびモ
ータ速度制御装置300と同様の構成要素については、
第1実施例および第2実施例ですでに説明しているの
で、同一の参照符号を付し説明を省略する。
【0117】速度・外乱推定器510は、演算回路ある
いはソフトウェアプログラムによって実現され、学習補
償器120からの学習速度誤差信号Δvgと後述の駆動
信号Dとから、モータ101の回転速度に応じた速度誤
差推定信号Δveおよびモータ101に印加されている
外乱トルクτdに応じた外乱推定信号dを出力する。図
5(b)は、本実施例の速度・外乱推定器510におけ
る制御要素の構成およびその入出力特性を示す。図5
(b)に示した速度・外乱推定器510は、制御要素3
17の出力に係数1/KtnKampを乗算する乗算器51
1を追加している点と、乗算器511の出力信号を外乱
推定信号dとしている点が、図3(b)に示した第2実
施例の速度推定器310と異なる。その他の構成は、図
3(b)に示した制御要素と同様であるので、同一の参
照符号を付し、重複した説明を省略する。なお、この速
度・外乱推定器510は、学習速度誤差信号Δvgが速
度誤差信号Δvと一致すると仮定し、一般に良く知られ
ている同一次元オブザーバの理論に基づき、かつ、モー
タ101の回転速度が一定であるという条件を利用し
て、モータ101の回転速度誤差とモータ101に印加
されている外乱トルクτdに応じた外乱量を推定するよ
うに構成したものである。
【0118】次に速度・外乱推定器510の動作につい
て説明する。なお、モータ速度制御装置500におい
て、モータ101から比較器103までの動作は第1実
施例のモータ速度制御装置100と同様である。補正器
104から出力された駆動信号Dは乗算器311に入力
され、乗算器311で係数KtnKampを乗算される。乗
算器311の出力は、減算器312において加算器31
8の出力を減算され、制御要素313において伝達関数
1/Jnsに基づく演算がなされる。制御要素313の
出力は乗算器314において符号を反転され、速度誤差
推定信号Δveとして出力される。この速度誤差推定信
号Δveは、減算器315において学習補償器120か
ら出力された学習速度誤差信号Δvgから減算された
後、乗算器316および制御要素317に出力される。
制御要素317の出力は、加算器318において乗算器
316の出力と加算されると同時に、乗算器511にお
いて係数1/KtnKampを乗算され、外乱推定信号dと
して出力される。加算器318の出力は、前述のように
減算器312に出力され、速度・外乱推定器510は速
度誤差推定信号Δveが学習速度誤差信号Δvgと一致す
るように動作する。
【0119】次に、速度誤差推定信号Δveによる制御
動作について説明する。速度・外乱推定器510から出
力された速度誤差推定信号Δveは、制御器140にお
いて所定の比例あるいは積分等の制御補償がなされ制御
信号cとなる。制御信号cは補正器104において外乱
推定信号dを加算され駆動信号Dとなる。駆動信号Dは
前述のように速度・外乱推定器510に供給されると同
時に、駆動器150に入力され駆動信号Dに応じた駆動
電流Iaがモータ101に供給される。
【0120】以上がモータ速度制御装置500の全体の
動作であり、モータ101の回転速度が速度指令信号v
rと一致するようにモータ101が回転駆動される。な
お、本実施例のモータ速度制御装置500の動作の内、
比較器103、学習補償器120、減算器315、乗算
器316、制御要素317、加算器318、減算器31
2および乗算器511は速度検出器102に同期して動
作するが、その他の構成要素による制御処理の動作周期
は速度検出器102の検出周期より短くなるように設定
する。
【0121】次に、本実施例のモータ速度制御装置50
0の速度変動抑制効果について説明する。ただし、モー
タ101の慣性モーメントJおよびトルク定数Ktはそ
れぞれの公称値Jn、Ktnに等しいとし、単にJ、Ktと
表記する。まず、図5(b)に示した本実施例の速度・
外乱推定器510の制御ブロック線図より、次の関係式
が得られる。
【0122】
【数26】
【0123】
【数27】 これらの関係式より、Δveを消去し、dについて解く
と、
【0124】
【数28】 ただし、
【0125】
【数29】 とする。また、[数29]式において、s2は、sの2
乗を示す。一方、駆動信号Dは、速度誤差推定信号Δv
eと外乱推定信号dを用いて次のように表される。
【0126】
【数30】 ここで、H(s)は制御器140の伝達関数であり、例
えば、[数4]式で表される。速度・外乱推定器510
の速度推定帯域内では、速度・外乱推定器510はΔv
eとΔvgが一致するように動作するので、この領域で、
Δve=Δvgと近似すると、[数30]式は
【0127】
【数31】 となる。また、モータ101に印加される外乱トルクτ
dと駆動器150に供給される駆動信号Dおよびモータ
101の速度検出信号vとの間には[数5]式の関係式
が成立する。さらに、学習速度誤差信号Δvgと速度検
出信号vとの間に
【0128】は[数1]式の関係式が成立する。[数
1]式、[数5]式、[数28]式、[数31]式よ
り、Δvg、D、dを消去し、vr=0として、外乱トル
クτdからモータ101の回転速度vまでの伝達関数G3
(s)を求めると、
【0129】
【数32】 となる。[数32]式は、第1実施例の場合と同様にし
て、次のように変形できる。
【0130】
【数33】 ただし、[数33]式において、Gc(s)、B(s)
はそれぞれ[数9]式、[数11]式で表される伝達関
数であり、
【0131】
【数34】 である。[数33]式において、KtKampH(s)/s
Jの項は学習補償器120がなく、かつ、外乱推定信号
dによる制御信号cの補正を行わない場合の制御系の開
ループ伝達関数を示しており、低域では1より極めて大
きいゲインを有する。また、(1−Q’(s))の項は
[数34]式に示す伝達関数で表され、これは低周波遮
断フィルタの伝達関数であることから、低域でのゲイン
は1より極めて小さい。これらのことから、低域では、
【0132】
【数35】 と近似することができる。よって、低域では、
【0133】
【数36】 と近似できる。伝達関数G3(s)のゲインの周波数特
性が小さいほど、外乱トルクがモータの回転に及ぼす影
響を受けにくい優れた制御系となり、本実施例のモータ
速度制御装置500における速度変動抑制効果は、Gc
(s)、A’(s)、B(s)の特性により決定され
る。
【0134】まず、Gc(s)による速度変動抑制効果
について説明する。Gc(s)は学習補償器120がな
く、かつ、外乱推定信号dによる制御信号cの補正を行
わない場合の外乱トルクτdから回転速度vまでの伝達
関数を表している。本実施例のモータ速度制御装置50
0では、速度誤差推定信号Δveによる制御周期を速度
検出器102の検出周期、すなわち、比較器103が速
度誤差信号Δvを出力する周期より短くしているため、
速度誤差信号Δvそのものを帰還する従来の制御方式に
比べて遮断周波数が高くなる。その結果、速度誤差信号
Δvそのものを帰還する従来の制御方式に比べて制御帯
域を上げることができるため、Gc(s)のゲインを制
御帯域内で小さくし、外乱の影響によるモータの回転速
度の変動を抑制することができる。この広帯域化による
速度変動抑制効果は第2実施例のモータ速度制御装置3
00と同様である。
【0135】次に、伝達関数A’(s)、伝達関数B
(s)による速度変動抑制効果について説明する。図6
は、[数34]式における伝達関数A’(s)の周波数
特性の一例を示す周波数特性図である。なお、図6に
は、K1=√2J、K2=Jとして計算した結果を示す。
また、伝達関数B(s)の周波数特性は、図2(b)に
示した周波数特性と同様である。
【0136】図6から明らかなように、伝達関数A’
(s)は遮断領域におけるゲイン特性が20dB/de
cの傾きを有する低周波遮断フィルタの伝達関数を表し
ており、伝達関数B(s)は、第1実施例で説明したよ
うに時間Lの逆数で表される基本周波数1/Lの整数倍
の周波数においてゲインが0となる伝達関数を有してい
る。したがって、伝達関数A’(s)の特性により、周
波数が遮断周波数ωo以下の外乱トルクの低周波数成分
による回転速度の変動が、周波数−速度変動抑制特性を
表すボード線図における1次曲線として全体的に抑制さ
れ、さらに、伝達関数B(s)の特性により、外乱トル
クの基本学習周波数1/Lの整数倍の周波数成分による
回転速度の変動が顕著に低減される。
【0137】このように本実施例によれば、制御器14
0の制御ゲインを上げることにより制御帯域を広くする
ことができ、その結果、外乱トルクによる回転速度変動
を高い周波数まで抑制することができる。さらに、外乱
推定信号による補正によって低い周波数の回転速度変動
が全体的に低減できると同時に、基本学習周波数の整数
倍の周波数を有する回転速度変動を顕著に低減すること
ができる。
【0138】なお、本発明の各実施例において、速度検
出器102はモータの回転速度を検出し、速度検出信号
を出力するものとして説明したが、速度検出器102と
して、モータの回転速度に比例した周波数信号を発生す
る周波数発電機と、周波数信号の周期を検出し周期信号
を出力する周期検出器とを用い、速度検出信号および速
度指令信号の代わりに、それぞれ周期信号、周期指令信
号とを用いて構成しても良い。
【0139】また、本発明の各実施例において、学習補
償器120の構成として最も基本的な構成を用いるもの
として説明したが、補償器122における記憶データの
入力部に制御系の安定化を図るための低周波遮断フィル
タを挿入するように構成しても良く、メモリ121に記
憶した記憶データに基づいて入力信号を補償することに
より、等価的に特定の周波数の整数倍の周波数における
ゲインを極めて大きくすることができる。
【0140】また、外乱推定器130や速度推定器31
0や速度・外乱推定器510の入力信号は、実質的に前
述の各実施例で述べたものに対応した信号を用いれば良
く、例えば駆動信号Dの代わりにモータに供給される駆
動電流Iaを利用するように構成しても同様の速度変動
抑制効果を得ることができる。さらに、第1実施例にお
いては、モータ101の回転速度情報を微分して得られ
たモータ101のトルク情報に基づいてモータ101に
印加されている外乱トルクを推定するように外乱推定器
130を構成したが、最小次元オブザーバや同一次元オ
ブザーバの理論に基づいて外乱推定器130を構成して
も良く、この場合には、外乱推定器130の構成に微分
器を必要としないため速度検出信号に含まれる高周波ノ
イズの影響を受けにくい構成とすることができる。
【0141】また、第1実施例における外乱推定器13
0あるいは第3実施例における速度・外乱推定器510
は、一旦、外乱トルクそのものに対応した外乱量を推定
し、この推定信号を乗算器136あるいは乗算器511
において制御信号の次元に換算して出力するように構成
しているが、この制御信号の次元に換算した信号を直接
推定するように構成しても良く、このようにすることに
より外乱推定器130あるいは速度・外乱推定器510
の構成を簡素化することができる。その他、本発明の主
旨を変えずして種々の変更が可能である。
【0142】
【発明の効果】以上のように、請求項1記載のモータ速
度制御装置によれば、駆動信号生成手段は、学習補償手
段によって増幅された速度変動に対して、モータにその
速度変動の値に対応した大きさの速度変動を発生させる
駆動信号を生成することができ、所定の周波数の整数倍
の周波数を有する外乱成分に起因した速度変動を顕著に
抑制することができる。これに加えて、モータは、算出
された外乱の大きさを表す補正信号によって発生される
駆動力により、加えられている外乱を打ち消す。これに
よって、モータ速度制御装置は、モータに加えられた外
乱に起因するモータの速度変動を、さらに精度良く抑制
することができる。この結果、各制御変数の値を低く抑
えることができるので学習補償手段および外乱算出手段
の演算に必要なダイナミックレンジを大きくとる必要が
なく、回路規模を拡大することなく、低コストに、モー
タに加えられた外乱に起因するモータの速度変動を、精
度良く抑制することができる。また、モータ速度制御装
置内の各構成要素が、モータの回転速度に応じて発生さ
れる速度検出パルスに同期して動作するように構成され
ている場合に、モータの回転速度の変動が大きくなり、
速度検出パルスの検出タイミングおよび学習補償手段の
動作タイミングにバラツキを生じた場合であっても、外
乱算出手段からの補正信号に応じてモータの回転速度の
変動が抑制されるため、大きな問題を生じることなく、
モータに加えられた外乱に起因するモータの速度変動
を、精度良く抑制することができる。
【0143】請求項2記載のモータ速度制御装置によれ
ば、モータに加えられる外乱の大きさをトルクの大きさ
で算出し、算出した外乱の大きさを表す補正信号を、前
記駆動信号に加算することにより、簡単な演算回路ある
いはソフトウェアプログラムを用いて、請求項1記載の
モータ速度制御装置と同様の効果を得ることができる。
【0144】請求項3記載のモータ速度制御装置によれ
ば、微分手段、第1乗算手段および第2乗算手段が、そ
れぞれ、回転速度から発生トルクまでのモータの伝達関
数、駆動信号から発生トルクまでのモータの伝達関数、
第1乗算手段の伝達関数とは逆数の関係にある、発生ト
ルクから駆動信号までのモータの伝達関数を演算し、算
出された前記発生トルクと前記実トルクとの差分から外
乱トルクを打ち消す補正信号を出力することにより、簡
単な演算回路やソフトウェアプログラムを用いて、請求
項1記載のモータ速度制御装置と同様の効果を得ること
ができる。
【0145】請求項4記載のモータ速度制御装置によれ
ば、外乱がない場合にモータは指定された一定の前記回
転速度で回転し、かつ、前記学習補償信号が前記速度誤
差信号に一致すると仮定した場合には、駆動信号によっ
て発生されるモータの回転速度の前記学習補償信号から
のずれを0にするよう制御することにより、所定の周波
数の整数倍の周波数を有する外乱成分に起因した速度変
動を顕著に抑制することができるとともに、これに加え
て、駆動信号生成手段の特性に応じて、外乱に起因した
回転速度変動の抑制効果を得ることができる。この結
果、各制御変数の値を低く抑えることができるので学習
補償手段および速度ずれ算出手段の演算に必要なダイナ
ミックレンジを大きくとる必要がなく、回路規模を拡大
することなく、低コストに、モータに加えられた外乱に
起因するモータの速度変動を、精度良く抑制することが
できる。また、モータ速度制御装置内の各構成要素が、
モータの回転速度に応じて発生される速度検出パルスに
同期して動作するように構成されている場合に、モータ
の回転速度の変動が大きくなり、速度検出パルスの検出
タイミングおよび学習補償手段の動作タイミングにバラ
ツキを生じた場合であっても、外乱算出手段からの補正
信号に応じてモータの回転速度の変動が抑制されるた
め、大きな問題を生じることなく、モータに加えられた
外乱に起因するモータの速度変動を、精度良く抑制する
ことができる。
【0146】請求項5記載のモータ速度制御装置によれ
ば、上記効果に加えて、速度誤差信号そのものを駆動信
号生成手段に帰還する従来のモータ速度制御装置に比べ
て、モータ速度制御装置の遮断周波数を高くすることが
でき、その結果、その制御ゲインを大きくすることがで
きる。これにより、モータ速度制御装置は、外乱に起因
するモータの速度変動をより精度良く抑制することがで
きる。
【0147】請求項6記載のモータ速度制御装置によれ
ば、例えば、駆動信号から発生トルクまでのモータの伝
達関数と同一の伝達関数を演算する発生トルク算出手段
と、発生トルクから回転速度までのモータの伝達関数と
同一の伝達関数を演算する速度ずれ信号算出手段とから
なる同一次元オブザーバを用いて速度ずれ信号を算出
し、算出された速度ずれ信号を0にする駆動信号により
モータを駆動することによって、簡単な演算回路または
ソフトウェアプログラムなどを用いて、請求項4または
請求項5記載のモータ速度制御装置と同様の上記効果を
得ることができる。
【0148】請求項7記載のモータ速度制御装置によれ
ば、駆動信号によってモータで発生される速度の学習補
償信号からの速度ずれを0とする速度補償駆動信号と、
算出された外乱トルクを打ち消すトルクをモータに発生
させる外乱補償信号とから駆動信号を生成することによ
り、所定の周波数の整数倍の周波数を有する外乱成分に
起因した速度変動を顕著に抑制することができるととも
に、これに加えて、外乱補償手段と速度補償手段との特
性に応じて、外乱に起因した回転速度変動の抑制効果を
得ることができる。この結果、各制御変数の値を低く抑
えることができるので学習補償手段、速度ずれ算出手
段、外乱補償手段および加算手段の演算に必要なダイナ
ミックレンジを大きくとる必要がなく、回路規模を拡大
することなく、低コストに、モータに加えられた外乱に
起因するモータの速度変動を、精度良く抑制することが
できる。また、モータ速度制御装置内の各構成要素が、
モータの回転速度に応じて発生される速度検出パルスに
同期して動作するように構成されている場合に、モータ
の回転速度の変動が大きくなり、速度検出パルスの検出
タイミングおよび学習補償手段の動作タイミングにバラ
ツキを生じた場合であっても、外乱算出手段からの補正
信号に応じてモータの回転速度の変動が抑制されるた
め、大きな問題を生じることなく、モータに加えられた
外乱に起因するモータの速度変動を、精度良く抑制する
ことができる。
【0149】請求項8記載のモータ速度制御装置によれ
ば、上記効果に加えて、速度誤差信号そのものを駆動信
号生成手段に帰還する従来のモータ速度制御装置に比べ
て、外乱に起因したモータの回転速度の変動に対する速
度補償手段の遮断周波数を高くすることができ、その制
御ゲインを大きくすることができる。これにより、モー
タ速度制御装置は、外乱に起因するモータの速度変動を
より精度良く抑制することができる。
【0150】請求項9記載のモータ速度制御装置によれ
ば、例えば、駆動信号から発生トルクまでのモータの伝
達関数と同一の伝達関数を演算する発生トルク算出手段
と、発生トルクから回転速度までのモータの伝達関数と
同一の伝達関数を演算する速度ずれ信号算出手段とから
なる同一次元オブザーバを用いて速度ずれ信号を算出す
るので、簡単な演算回路またはソフトウェアプログラム
などを用いて、請求項4または請求項5記載のモータ速
度制御装置と同様の上記効果を得ることができる。さら
に、外乱補償手段は差分トルク算出手段の積分項から外
乱トルクの大きさを得ることができるので、トルクの大
きさを駆動信号の大きさに変換するだけで外乱補償駆動
信号を生成することができ、簡単な構成で回路規模を拡
大することなく、請求項7または請求項8記載のモータ
速度制御装置と同様の効果を得ることができる。
【0151】請求項10記載のモータ速度制御装置によ
れば、制御変数を速度検出手段において検出された回転
速度の代わりに、モータの回転周期とした場合にも、同
一の構成を用いて、同一の制御手順でモータの回転を制
御することにより、請求項1ないし請求項9のいずれか
に記載のモータ速度制御装置と同様の効果を得ることが
できる。
【0152】請求項11記載のモータ速度制御装置によ
れば、請求項1ないし12のいずれかに記載のモータ速
度制御装置において、所定の遅延時間分の学習補償信号
の大きさをメモリに記憶させておくことにより、簡単な
構成で容易に前記学習補償信号を得ることができ、回路
規模を拡大することなく、外乱に起因した特定の周波数
の整数倍の周波数を有するモータの速度変動成分を顕著
に抑制することができる。
【0153】請求項12記載のモータ速度制御装置によ
れば、請求項1ないし請求項11のいずれかに記載のモ
ータ速度制御装置において、外乱に起因する、モータに
発生しがちな、モータの回転に同期した回転速度の変動
を顕著に抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例であるモータ速度制御装置
100の全体の構成図および主要部の制御ブロック線図
である。
【図2】[数13]式における伝達関数A(s)および
伝達関数B(s)を示す周波数特性図である。
【図3】本発明の第2実施例であるモータ速度制御装置
300の全体の構成図および主要部の制御ブロック線図
である。
【図4】[数24]式で表されるモータ速度制御装置3
00の開ループ伝達関数G2(s)における伝達関数E
(s)を示す周波数特性図である。
【図5】本発明の第3実施例であるモータ速度制御装置
500の全体の構成図および主要部の制御ブロック線図
である。
【図6】K1=√2J、K2=Jとした場合の[数34]
式における伝達関数A’(s)を示す周波数特性図であ
る。
【図7】学習補償器720を用いた従来の制御システム
730における制御要素の構成およびその入出力特性を
示す制御ブロック線図である。
【図8】外乱推定器820を用いた従来の制御システム
800における制御要素の構成およびその入出力特性を
示す制御ブロック線図である。
【符号の説明】
1 外乱推定器 2 速度推定器 3 速度・外乱推定器 4 補正器 5 学習補償器 51 メモリ 52 補償器 100 モータ 110 速度検出器 111 周波数発電機 112 周期検出器 130 比較器 140 制御器 150 駆動器

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 モータに指定された回転速度と、検出さ
    れた実際の回転速度との差分が0になるよう定値制御す
    るモータ速度制御装置であって、 モータの回転速度を検出する速度検出手段と、 指定された回転速度から検出された回転速度を減算し、
    その差分を速度誤差信号として出力する速度誤差信号生
    成手段と、 前記速度誤差信号から、モータに加えられる外乱のうち
    の所定の周波数の整数倍の周波数を有する外乱成分に起
    因した速度変動を増幅して、学習補償信号を出力する学
    習補償手段と、 前記学習補償信号の値を0にするようなモータの駆動信
    号を生成する駆動信号生成手段と、 前記駆動信号と、外乱の大きさを表す補正信号とを加算
    して補償駆動信号を出力する加算手段と、 前記補償駆動信号に応じた電力をモータに供給する電力
    供給手段と、 前記学習補償信号と前記補償駆動信号とから、モータに
    加えられている外乱の大きさを算出し、算出した外乱の
    大きさを表す前記補正信号を前記加算手段に出力する外
    乱算出手段とを備えることを特徴とするモータ速度制御
    装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のモータ速度制御装置にお
    いて、 前記外乱算出手段は、 前記補償駆動信号の値から、モータが発生するトルクの
    大きさを算出する発生トルク算出手段と、 前記学習補償信号から、実際に発揮されたトルクの大き
    さを算出する実トルク算出手段と、 前記発生トルクと前記実トルクとの差分から、トルクの
    大きさで与えられる前記外乱の大きさを算出する外乱ト
    ルク算出手段とを備えることを特徴とするモータ速度制
    御装置。
  3. 【請求項3】 請求項1記載のモータ速度制御装置にお
    いて、 前記外乱算出手段は、 前記学習補償信号に所定の係数を乗算するとともに乗算
    結果を微分して、回転速度から発生トルクまでのモータ
    の伝達関数と同一の伝達関数を演算し、前記実トルクを
    出力する微分手段と、 前記補償駆動信号に駆動信号をトルクに換算する係数を
    乗算して、駆動信号から発生トルクまでのモータの伝達
    関数と同一の伝達関数を演算し、補償駆動信号によって
    発生される発生トルクを出力する第1乗算手段と、 第1乗算手段の乗算結果と微分手段の微分結果とを加算
    して、算出された前記発生トルクと前記実トルクとの差
    分を出力する差分手段と、 前記差分を積分し、その高周波成分を除去する積分手段
    と、 高周波成分が除去された前記差分にトルクの大きさを駆
    動信号の大きさに変換する係数を乗算して、発生トルク
    から駆動信号までのモータの伝達関数と同一の伝達関数
    を演算し、外乱トルクを打ち消す補正信号を出力する第
    2乗算手段とを備えることを特徴とするモータ速度制御
    装置。
  4. 【請求項4】 モータに指定された回転速度と、検出さ
    れた実際の回転速度との差分が0になるよう定値制御す
    るモータ速度制御装置であって、 モータの回転速度を検出する速度検出手段と、 指定された回転速度から検出された回転速度を減算し、
    その差分を速度誤差信号として出力する速度誤差信号生
    成手段と、 前記速度誤差信号から、モータに加えられる外乱のうち
    の所定の周波数の整数倍の周波数を有する外乱成分に起
    因した速度変動を増幅して、学習補償信号を出力する学
    習補償手段と、 駆動信号によって発生される回転速度の前記学習補償信
    号からのずれを表す速度ずれ信号を0にするモータの駆
    動信号を出力する駆動信号生成手段と、 前記学習補償信号と前記駆動信号とを入力し、駆動信号
    によって発生される回転速度の前記学習補償信号からの
    ずれを算出し、算出されたずれの大きさを表す速度ずれ
    信号を前記駆動信号生成手段に出力する速度ずれ算出手
    段と、 前記駆動信号に応じた電力をモータに供給する電力供給
    手段とを備えることを特徴とするモータ速度制御装置。
  5. 【請求項5】 請求項4記載のモータ速度制御装置にお
    いて、 前記速度誤差信号生成手段は、さらに、 所定の周期を有した速度検出クロックを生成する速度検
    出クロック生成手段を備え、 前記速度ずれ算出手段は、さらに、 前記速度検出クロックよりも短い周期を有した動作クロ
    ックを生成する動作クロック生成手段を備え、 前記速度誤差信号生成手段は前記速度検出クロックに同
    期して速度誤差信号を生成し、前記速度ずれ算出手段は
    前記動作クロックに同期して速度ずれ信号を出力するこ
    とを特徴とするモータ速度制御装置。
  6. 【請求項6】 請求項4または請求項5記載のモータ速
    度制御装置において、 前記速度ずれ算出手段は、 学習補償信号から速度ずれ信号を減算した差分に比例す
    る比例項と、前記差分を時間積分した積分項とにより、
    前記差分を0にするトルクの大きさを差分トルクとして
    算出する差分トルク算出手段と、 前記駆動信号によってモータで発生されるトルクを算出
    する発生トルク算出手段と、 前記発生トルクから前記差分トルクを減算して得られた
    減算結果から、前記速度ずれ信号を算出する速度ずれ信
    号算出手段とを備えることを特徴とするモータ速度制御
    装置。
  7. 【請求項7】 モータに指定された回転速度と、検出さ
    れた実際の回転速度との差分が0になるよう定値制御す
    るモータ速度制御装置であって、 モータの回転速度を検出する速度検出手段と、 指定された回転速度から検出された回転速度を減算し、
    その差分を速度誤差信号として出力する速度誤差信号生
    成手段と、 前記速度誤差信号から、モータに加えられる外乱のうち
    の所定の周波数の整数倍の周波数を有する外乱成分に起
    因した速度変動を増幅して、学習補償信号を出力する学
    習補償手段と、 駆動信号によってモータで発生される回転速度の学習補
    償信号からの速度ずれを算出して、速度ずれ信号を出力
    する速度ずれ算出手段と、 前記速度ずれ信号を0にする速度をモータに発生させる
    速度補償駆動信号を出力する速度補償手段と、 学習補償信号から速度ずれ信号を減算した減算結果から
    外乱トルクの大きさを算出し、算出した外乱トルクを打
    ち消すトルクをモータに発生させる外乱補償駆動信号を
    出力する外乱補償手段と、 外乱補償駆動信号と速度補償駆動信号とを加算して、加
    算結果を駆動信号として前記速度ずれ算出手段に出力す
    る加算手段と、 前記駆動信号に応じた電力をモータに供給する電力供給
    手段とを備えることを特徴とするモータ速度制御装置。
  8. 【請求項8】 請求項7記載のモータ速度制御装置にお
    いて、 前記速度誤差信号生成手段は、さらに、 所定の周期を有した速度検出クロックを生成する速度検
    出クロック生成手段を備え、 前記速度ずれ算出手段は、さらに、 前記速度検出クロックよりも短い周期を有した動作クロ
    ックを生成する動作クロック生成手段を備え、 前記速度誤差信号生成手段は前記速度検出クロックに同
    期して速度誤差信号を生成し、前記速度ずれ算出手段は
    前記動作クロックに同期して速度ずれ信号を出力するこ
    とを特徴とするモータ速度制御装置。
  9. 【請求項9】 請求項7または請求項8記載のモータ速
    度制御装置において、 前記速度ずれ算出手段は、 学習補償信号から速度ずれ信号を減算した差分に比例す
    る比例項と、前記差分を時間積分した積分項とから前記
    差分を0にするトルクの大きさを、差分トルクとして算
    出する差分トルク算出手段と、 前記駆動信号からモータの発生トルクを算出する発生ト
    ルク算出手段と、 前記駆動信号による発生トルクから前記差分トルクを減
    算して得られた減算結果を速度の大きさに変換し、速度
    ずれ信号を算出する速度ずれ信号算出手段とを備え、 前記外乱補償手段は、 前記差分トルク算出手段の積分項を外乱トルクとして取
    り出し、外乱トルクを打ち消すトルクをモータに発生さ
    せる外乱補償駆動信号を出力することを特徴とするモー
    タ速度制御装置。
  10. 【請求項10】 請求項1ないし請求項9のいずれかに
    記載のモータ速度制御装置において、 前記速度検出手段は、 モータの回転速度に比例した周波数信号を発生する周波
    数発電機と、 前記周波数信号の回転周期を検出し、周期信号を出力す
    る周期検出手段とを備え、 前記モータ速度制御装置は、検出された回転速度の代わ
    りに周期信号を用い、指定された速度の代わりに指定さ
    れた回転周期を用いて、モータに指定された回転周期
    と、前記周期信号との差分が0になるよう定値制御する
    ことを特徴とするモータ速度制御装置。
  11. 【請求項11】 請求項1ないし請求項10のいずれか
    に記載のモータ速度制御装置において、 前記学習補償手段は、 少なくとも所定の遅延時間分の学習補償信号の大きさを
    記憶するメモリと、 メモリに記憶されている前記遅延時間前の学習補償信号
    を前記速度誤差信号に加算し、遅延時間の逆数で与えら
    れる周波数の整数倍の周波数を有する外乱成分に起因し
    た速度変動を増幅して、学習補償信号として出力する遅
    延手段とを備えることを特徴とするモータ速度制御装
    置。
  12. 【請求項12】 請求項1ないし請求項11のいずれか
    に記載のモータ速度制御装置において、 前記遅延手段の遅延時間は、その逆数がモータの回転周
    波数の整数倍となるように選んだことを特徴とするモー
    タ速度制御装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010068685A (ja) * 2008-09-12 2010-03-25 Toyota Motor Corp 回転電機制御システム

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