JP2010067384A - 燃料電池モジュール - Google Patents

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直樹 渡邉
Toshiharu Oe
俊春 大江
Tsukasa Shigesumi
司 重住
Katsuhisa Tsuchiya
勝久 土屋
Kiyotaka Nakano
清隆 中野
Masayuki Kawamura
昌之 川村
Yosuke Akagi
陽祐 赤木
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Abstract

【課題】 改質器における改質触媒の温度を的確に把握でき、改質触媒の封止における気密性を確実に確保できる燃料電池モジュールを提供すること。
【解決手段】 この燃料電池モジュールFCは、複数の燃料電池セル4と、その上部に配置され、被改質ガスを改質して燃料ガスとする改質触媒を含む少なくとも一つの改質器5と、改質触媒の温度を把握する温度センサ8a,8bと、を備え、改質器5は、下面5a及び上面5bそれぞれの面積が他の面それぞれの面積よりも大きくなるような薄型扁平形状を成しており、温度センサ8a,8bは、上面5b側であって改質器5の外部に配置されている。
【選択図】図6

Description

本発明は、燃料ガスと酸化剤ガスとが一端側から他端側へと流れることによって作動する複数の燃料電池セルを含む燃料電池モジュールに関する。
燃料ガスと酸化剤ガスとが一端側から他端側へと流れることによって作動する複数の燃料電池セルを含む燃料電池モジュールにおいては、外部から被改質ガスとしての都市ガス等が供給され、その都市ガス等を改質触媒が収められた改質器に導入し、水素リッチな燃料ガスに改質した後に複数の燃料電池セルへと供給している(例えば、下記特許文献1参照)。
改質器における改質触媒の作用は、その温度によって異なってくる。そこで、改質器における改質触媒の温度を測定するために、改質器内に温度検出手段を設けることが提案されている(例えば、下記特許文献2参照)。
特開2006−289244号公報 特開2005−158716号公報
上述した特許文献2に記載の従来の技術では、改質器内部に温度検出手段としての熱電対等を配置し、その温度検出手段に接続されたケーブルを外部に引き出すと共に、ガス漏出防止のための対策を施している。
しかしながら、上記特許文献2に記載の技術においては、改質触媒を改質器内部に封止するために各所を気密に保つ必要があるため、その気密保持部分を解除して温度検出手段をメンテナンスするために取り外すことは極めて煩雑であった。また、温度検出手段を交換した後に再度気密性を保持しようとしても、必ずしも確実に気密性が再現できるとは限らず、改質器の性能劣化に繋がる恐れもあった。
そこで本発明では、改質器における改質触媒の温度を的確に把握でき、改質触媒の封止における気密性を確実に確保できる燃料電池モジュールを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために本発明に係る燃料電池モジュールは、燃料ガス流路を内部に有すると共に前記燃料ガス流路の出口より残余の燃料ガスを放出し、燃料電池セル集合体を構成する複数の燃料電池セルと、前記燃料電池セル集合体の上部に配置され、被改質ガスを改質して燃料ガスとする改質触媒を含む少なくとも一つの改質器と、前記改質触媒の温度を把握する温度測定部と、を備える燃料電池モジュールであって、前記複数の燃料電池セルの上部に、発電反応に寄与しなかった残余の燃料ガスと残余の酸化剤ガスとが混合して燃焼する燃焼部が形成され、前記改質器は、前記複数の燃料電池セルに臨む第一面と、前記第一面を挟んで前記複数の燃料電池セルとは反対側に位置する第二面とを有すると共に、前記第一面及び前記第二面それぞれの面積が他の面それぞれの面積よりも大きくなるような薄型扁平形状を成しており、前記温度測定部は、前記第二面側であって前記改質器の外部に配置されていることを特徴とする。
本発明によれば、改質器における改質触媒の温度を的確に把握でき、改質触媒の封止における気密性を確実に確保できる燃料電池モジュールを提供することができる。
本発明を実施するための最良の形態を説明するのに先立って、本発明の作用効果について説明する。
本発明に係る燃料電池モジュールは、燃料ガス流路を内部に有すると共に前記燃料ガス流路の出口より残余の燃料ガスを放出し、燃料電池セル集合体を構成する複数の燃料電池セルと、前記燃料電池セル集合体の上部に配置され、被改質ガスを改質して燃料ガスとする改質触媒を含む少なくとも一つの改質器と、前記改質触媒の温度を把握する温度測定部と、を備える燃料電池モジュールであって、前記複数の燃料電池セルの上部に、発電反応に寄与しなかった残余の燃料ガスと残余の酸化剤ガスとが混合して燃焼する燃焼部が形成され、前記改質器は、前記複数の燃料電池セルに臨む第一面と、前記第一面を挟んで前記複数の燃料電池セルとは反対側に位置する第二面とを有すると共に、前記第一面及び前記第二面それぞれの面積が他の面それぞれの面積よりも大きくなるような薄型扁平形状を成しており、前記温度測定部は、前記第二面側であって前記改質器の外部に配置されていることを特徴とする。
本発明では、改質器が第一面と第二面を有し、第一面は複数の燃料電池セルに臨むように配置され、第一面及び第二面の面積が他の面の面積よりも広くなるような薄型扁平形状を成しているので、燃焼部における燃焼による熱を効率よく第一面で受け取って、内部の改質触媒に与えることができる。また、改質器を扁平形状とすることで、第一面と第二面とを繋ぐ側面においては、燃焼部における燃焼熱の影響を受けるけれども、第二面においては燃料部における燃焼熱の影響を抑えることができる。そこで、温度測定部を、第二面側に設けることで燃焼熱の直接的な影響を排除しつつ、改質器の外側に配置することで改質触媒の封止状態に影響を与えることなく改質触媒の温度を把握することができる。
また本発明に係る燃料電池モジュールでは、前記温度測定部を、前記改質器に被改質ガスが流入する入口側に設けることも好ましい。燃料電池モジュールの様々な改質反応の内、部分酸化改質時においては発熱反応であって、ガス流の上流側となる入口側が最も発熱するため、温度測定部を入口側に設けることで、最も発熱する部分の温度を確実に測定することができる。
また本発明に係る燃料電池モジュールでは、前記温度測定部を、前記改質器から燃料ガスが流出する出口側に設けることも好ましい。燃料電池モジュールの様々な改質反応の内、水蒸気改質時においては吸熱反応であって、ガス流の下流側となる出口側が最も高温になるため、温度測定部を出口側に設けることで、最も高温になる部分の温度を確実に測定することができる。
以下、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施の形態について説明する。説明の理解を容易にするため、各図面において同一の構成要素に対しては可能な限り同一の符号を付して、重複する説明は省略する。
図1は、本発明に係る燃料電池モジュールの一実施形態である燃料電池モジュールFCを示す斜視図であって、カバー部材を取り外した状態を示す図である。図2は、燃料電池モジュールFCの断面図であって、図1の矢印A方向において、燃料電池モジュールFCの中央近傍における断面図である。図3は、燃料電池モジュールFCの断面図であって、図1の矢印B方向において、燃料電池モジュールFCの中央近傍における断面図である。尚、図2及び図3においては、断面のハッチングを省略している。
カバー部材(図1,3に明示しない。図2にその外形を二点鎖線で示す)は、正面側の側壁と、長手方向の一対の側壁と、背面側の側壁と、天井とによって直方体状に形成される。各側壁の下端部には、フランジ部が形成され、そのフランジ部をベース部材2に当接させることで、カバー部材とベース部材2とによって密閉される空間が形成されている。カバー部材とベース部材2とはボルト(図示しない)によって固定され、そのボルトがカバー部材に設けられた取り付け穴を貫通し、ベース部材2に設けられた取り付け穴2aを貫通することで固定されている。
カバー部材とベース部材2とによって形成される内部空間は、仕切り板15によって二つの空間に分離されている。仕切り板15によって分離されている空間の内、燃料電池セルスタック400が配置されている空間が発電室16である。仕切り板15によって分離されている空間の内、他方の空間が排気ガス室17である。尚、カバー部材の内壁面と仕切り板15とは、直接若しくは何らかの密着用部材(例えば、可撓性のある薄板部材)を介して間接的に密着している。
仕切り板15は、ベース部材2に設けられた支持部材15aに戴置され、ベース部材2と所定距離を保って保持されている。支持部材15aは、仕切り板15を長手方向の両端において支持するように一対設けられている。従って、一対の支持部材15a,15a間には隙間15bが形成されている。カバー部材の壁面に設けられた排気ガス通路(図示しない)を通った排出ガスは、この隙間15bから排気ガス室17へと導入される。
仕切り板15にはガスタンク3が載置されている。ガスタンク3には、燃料電池セルスタック400が10個並べて配置されており、ガスタンク3から燃料ガスが、それぞれの燃料電池セルスタック400を構成する燃料電池セル4に供給される。
より具体的には、ガスタンク3の上面には、燃料電池セルスタック400の下支持板400bとほぼ同じ形状の開口部(図示しない)が設けられており、その開口部に下支持板400bを密接させてガスタンク3と各燃料電池セルスタック400とが接続されている。従って、燃料電池セルスタック400を構成する燃料電池セル4は、その先端部分を上部側に向けてガスタンク3に立設されている。
各燃料電池セル4は、管状であり、燃料電池セル4の管内を燃料電池セル4の一方の端部から他方の端部へと流れるガスと、その管外を一方の端部から他方の端部へと流れるガスの作用により作動する。本実施形態では、燃料電池セル4の管内を流れるガスは、水素又は炭化水素燃料等を改質した改質ガス等の燃料ガスであり、燃料電池セル4の管外を流れるガスは、酸素を含む空気等の酸化剤ガスである。
ここで、燃料電池セル4を含む燃料電池セルユニット30について、図4を参照しながら説明する。図4に示すように、燃料電池セルユニット30は、燃料電池セル4によって形成され且つ上下方向に延びる管状構造体であり、円筒形の燃料電池セル4と、燃料電池セル4の一方の端部4aに取付けられた内側電極端子40と、他方の端部4bに取付けられた外側電極端子42と、を有している。
燃料電池セル4は、円筒形の内側の電極層44と、円筒形の外側の電極層48と、これらの電極層44、48の間に配置された円筒形の電解質層46と、内側の電極層44の内側に構成される貫通流路50とを有している。また、燃料電池セル4の一方の端部4aに、内側の電極層44が電解質層46及び外側の電極層48に対して露出した内側電極露出周面44aと、電解質層46が外側の電極層48に対して露出した電解質露出周面46aとが設けられている。燃料電池セル4の他方の端部4bは、外側の電極層48が露出した外側電極露出周面48aによって構成されている。貫通流路50は、燃料ガス流路として機能する。内側電極露出周面44aは、内側の電極層44と電気的に通じる内側電極外周面でもある。外側電極露出周面48aは、外側の電極層48と電気的に通じる外側電極外周面でもある。
内側の電極層44は、例えば、Niと、CaやY、Sc等の希土類元素から選ばれる少なくとも一種をドープしたジルコニアとの混合体、Niと、希土類元素から選ばれる少なくとも一種をドープしたセリアとの混合体、Niと、Sr、Mg、Co、Fe、Cuから選ばれる少なくとも一種をドープしたランタンガレートとの混合体、の少なくとも一種から形成される。電解質層46は、例えば、Y、Sc等の希土類元素から選ばれる少なくとも一種をドープしたジルコニア、希土類元素から選ばれる少なくとも一種をドープしたセリア、Sr、Mgから選ばれる少なくとも一種をドープしたランタンガレート、の少なくとも一種から形成される。外側の電極層48は、例えば、Sr、Caから選ばれる少なくとも一種をドープしたランタンマンガナイト、Sr、Co、Ni、Cuから選ばれる少なくとも一種をドープしたランタンフェライト、Sr、Fe、Ni、Cuから選ばれる少なくとも一種をドープしたサマリウムコバルト、銀、などの少なくとも一種から形成される。この場合、内側の電極層44が燃料極になり、外側の電極層48が空気極になる。内側の電極層44の厚さは、例えば、1mmであり、電解質層46の厚さは、例えば、30μmであり、外側の電極層48の厚さは、例えば、30μmであり、その外径は、例えば、1〜10mmである。
内側電極端子40は、内側電極露出周面44aを全周にわたって外側から覆うように配置され且つそれと電気的に接続された本体部分40aと、本体部分40aから燃料電池セル4の長手方向に延びる管状部分40bとを有している。本体部分40a及び管状部分40bは、円筒形であり且つ同心に配置され、管状部分40bの管径は、本体部分40aの管径よりも細くなっている。管状部分40bは、貫通流路50と連通し且つ外部と通じる接続流路40cを有している。本体部分40aと管状部分40bとの間の段部40dは、内側の電極層44の端面44bと当接している。
外側電極端子42は、外側電極露出周面48aを全周にわたって外側から覆うように配置され且つそれと電気的に接続された本体部分42aと、本体部分42aから燃料電池セル4の長手方向に延びる管状部分42bとを有している。本体部分42a及び管状部分42bは、円筒形であり且つ同心であり、管状部分42bの管径は、本体部分42aの管径よりも細くなっている。管状部分42bは、貫通流路50と連通し且つ外部と通じる接続流路42cを有している。本体部分42aと管状部分42bとの間の段部42dは、環状の絶縁部材52を介して外側の電極層48、電解質層46及び内側の電極層44の端面44cと当接している。
内側電極端子40の全体形状と外側電極端子42の全体形状とは同一である。また、内側電極端子40と燃料電池セル4、及び、外側電極端子42と燃料電池セル4とは、その全周にわたって導電性のシール材54によってシールされ且つ固定されている。シール材54は、例えば、銀、銀とガラスの混合物、金、ニッケル、銅、チタンなどを含む各種ロウ材である。
内側電極端子40の接続流路40c、燃料電池セル4の貫通流路50、及び外側電極端子42の接続流路42cは、燃料電池セルユニット30の管内流路30cを構成する。
続いて、燃料電池セルユニット30を含む燃料電池セルスタック400について、図5を参照しながら説明する。燃料電池セルスタック400は、16本の燃料電池セルユニット30と、上支持板400aと、下支持板400bと、接続部材400cと、外部端子400dとを備えている。
上支持板400a及び下支持板400bは矩形であり、それぞれ、燃料電池セルユニット30を2列×8行で支持するように燃料電池セルユニット30の管状部分40b、42bに嵌合する貫通孔(図に明示しない)を有している。上支持板400a及び下支持板400bは、電気絶縁性材料で形成されており、例えば、耐熱性のセラミックスで形成されている。具体的には、アルミナ、ジルコニア、スピネル、フォルステライト、マグネシア、チタニアなどを用いることが好ましい。
16本の燃料電池セルユニット30は、それらが電気的に直列に接続されるように配列されている。詳細には、燃料電池セルユニット30は、隣接した燃料電池セルユニット30の内側電極端子40が交互に上側及び下側に配置されるように配列されている。更に、16本の燃料電池セルユニット30を電気的に直列に接続するための接続部材400cが設けられている。接続部材400cは、隣接した1つの内側電極端子40と1つの外側電極端子42とを電気的に接続する。直列に接続された16本の燃料電池セルユニット30の両端部の内側電極端子40及び外側電極端子42にはそれぞれ、外部と電気的な接続を行うための外部端子400dが設けられている。接続部材400c、外部端子400dは、例えば、ステンレス鋼、ニッケル基合金、クロム基合金などの耐熱金属や、ランタンクロマイトなどのセラミック材料で形成される。各燃料電池セルスタック400の外部端子400dは電気的に直列に接続されていて、その両端には電極棒13,14に接続されている。
図4及び図5を参照しながら説明したように、燃料電池セルスタック400において、燃料電池セルユニット30の内側電極端子40が設けられている端部4aと外側電極端子42が設けられている端部4bとは上下交互になるように配置されている。
ここで、図1〜3に戻り、燃料電池モジュールFCの説明を続ける。本実施形態では、燃料電池セルスタック400の上方に位置するように、改質器5が配置されている。改質器5には、配管6Cと配管6Dとが繋がれていて、これらの配管6C及び配管6Dによって、改質器5は燃料電池セルスタック400と所定間隔をおいて上方に位置するように保持されている。配管6Cは、改質器5に被改質ガスとしての都市ガス、空気、及び水蒸気を供給するための配管であって、仕切り板15に対して立設されている。配管6Dは、改質器5において改質された燃料ガスをガスタンク3に供給するための配管であって、ガスタンク3に対して立設されている。
配管6Cを通して改質器5に供給される都市ガス及び空気は、被改質ガス供給管6Aを通って燃料電池モジュールFC内に導入される。また、配管6Cを通して改質器5に供給される水蒸気は、水蒸気供給管6Bを通って燃料電池モジュールFC内に導入される。被改質ガス供給管6A及び水蒸気供給管6Bは、仕切り板15を挟んで配管6Cとは反対側に設けられている混合室15cに繋がっている。被改質ガス供給管6Aから供給される都市ガス及び空気と、水蒸気供給管6Bから供給される水蒸気とは、この混合室15cにおいて混合され、配管6Cへと供給される。
図1〜3には明示しないが本実施形態では、被改質ガス供給管6Aと水蒸気供給管6Bとのそれぞれに電磁弁が取り付けられていて、それぞれの電磁弁は制御部としてのCPUから出力される指示信号に応じて開閉し、改質器5に供給する被改質ガスと空気と水蒸気の比率を変更可能なように構成されている。
改質器5に導入された被改質ガスとしての都市ガス(水蒸気が混合されている場合もあり)及び空気(被改質ガスのみの場合もあり)は、改質器5内に収められている改質触媒によって改質される。改質された燃料ガスは、配管6Dを通ってガスタンク3へと供給される。改質器5に対して配管6Cが繋がっている部分と、改質器5に対して配管6Dが繋がっている部分とは、長手方向において一端近傍と他端近傍とに引き離されている。これによって、改質器5に供給された燃料ガス及び空気は改質触媒に十分に触れることが可能となる。
改質器5には、改質触媒が封入されている。改質触媒としては、アルミナの球体表面にニッケルを付与したもの、アルミナの球体表面にルテニウムを付与したもの、が適宜用いられる。これらの改質触媒は球体である。
本実施形態では、改質器5及び各燃料電池セルスタック400を覆うように、流路部材7が設けられている。流路部材7は、空気流路外壁71,72と、空気分配室73と、空気集約室74,75と、空気流路管76a,76b,77a,77bと、外壁78,79を有している。流路部材7は、長手方向に空気流路外壁71,72が、短手方向に外壁78,79が、それぞれ配置され、それらの部材によって箱状となるように形成されている。流路部材7は、改質器5及び各燃料電池セルスタック400を覆うように、仕切り板15に立設されている。続く説明では、流路部材7の仕切り板15に当接する側を下方とし、その下方と反対側を上方として説明する。
空気分配室73は、外壁79の外側上方に取り付けられている。すなわち、空気分配室73は、空気流路外壁71,72と外壁78,79とによって形成される箱状体の外側且つ短手側の上方に取り付けられている。空気分配室73には、空気供給管7Aが繋がれており、酸化剤ガスとしての空気が供給される。空気分配室73には、空気流路管76a,76b,77a,77bも繋がれている。
空気流路管76a,76bは、空気流路外壁71,72と外壁78,79とによって形成される箱状体の内側且つ長手側の上方に、空気流路外壁71に沿うように配置されている。空気流路管76aは、空気流路外壁71側に、空気流路管76bは、空気流路管76aよりも内側に、それぞれ配置されている。空気流路管76a,76bの一端は外壁79を貫通して空気分配室73に繋がれており、他端は空気集約室74に繋がれている。従って、空気分配室73に流入した空気は、空気流路管76a,76bを通り、空気集約室74へと流れ込んで再合流する。
空気流路管77a,77bは、空気流路外壁71,72と外壁78,79とによって形成される箱状体の内側且つ長手側の上方に、空気流路外壁72に沿うように配置されている。空気流路管77aは、空気流路外壁72側に、空気流路管77bは、空気流路管77aよりも内側に、それぞれ配置されている。空気流路管77a,77bの一端は外壁79を貫通して空気分配室73に繋がれており、他端は空気集約室75に繋がれている。従って、空気分配室73に流入した空気は、空気流路管77a,77bを通り、空気集約室75へと流れ込んで再合流する。
空気集約室74,75は、外壁78の内側上方に取り付けられている。すなわち、空気集約室74,75は、空気流路外壁71,72と外壁78,79とによって形成される箱状体の内側且つ短手側の上方に取り付けられている。空気集約室74は空気流路外壁71と密着するように配置されており、空気集約室74に流れ込んだ空気は空気流路外壁71へと流れ出すように構成されている。一方、空気集約室75は空気流路外壁72と密着するように配置されており、空気集約室75に流れ込んだ空気は空気流路外壁72へと流れ出すように構成されている。
空気流路外壁71,72は、それぞれが二重壁構造となっていて、それぞれの内部を空気が流れることができるように構成されている。より具体的には、空気流路外壁71は、上方から三室に分割された構造となっており、上方から順に、第一室711、第二室712、第三室713として形成されている。空気集約室74から流れ込んだ空気は、第一室711に流れ込んだ後、第二室712に流れ込み、その後第三室713に流れ込む。同様に、空気流路外壁72も、上方から三室に分割された構造となっており、上方から順に、第一室721、第二室722、第三室723として形成されている。空気集約室75から流れ込んだ空気は、第一室721に流れ込んだ後、第二室722に流れ込み、その後第三室723に流れ込む。
第三室713,723にはそれぞれ、所定間隔をおいて複数の空気流入孔713a,723aが形成されている。空気流入孔713a,723aは、燃料電池セルスタック400が連設されている方向に、各燃料電池セル4間の間隙に向かう位置であって、燃料電池セル4に対する上下方向の位置が略同一となるように、複数個形成されている。
空気流路外壁71,72に流れ込んだ空気は、空気流入孔713a,723aを通って発電室16内の燃料電池セル4近傍へと流れ込むように構成されている。空気流入孔713a,723aを通って流れ込んだ空気は、燃料電池セル4の外側を通って各燃料電池セル4の下方から上方へと流れる。各燃料電池セル4の上方に至った空気は、各燃料電池セル4の管内流路を通った燃料ガスと合わせて燃焼される。
各燃料電池セルスタック400の上方は、空気と燃料ガスとが混合して燃焼する燃焼部18となっている。燃料ガスは、ガスタンク3から、燃料電池セルユニット30の管内流路30cを通り、燃焼部18に向けて上昇する。また、燃料電池セル4の外側を流れる空気も、燃焼部18に向けて上昇する。空気流路外壁72の燃焼部18に対応する部分には点火装置挿入穴724が設けられ、燃焼ガスと空気との燃焼を開始させるための点火装置(図示しない)が点火装置挿入穴724から燃焼部18に突出されている。この点火装置により燃料ガスと空気とが混合して燃焼する。燃料電池セルスタック400を構成する燃料電池セル4は、燃焼部18によって上方から加熱される。また、空気流入孔713a,723aを通って流れ込む空気も、上述したように空気流路管76a,76b,77a,77b、空気流路外壁71,72を通る間に、燃焼部18における燃焼によって加熱される。
ここで、流路部材7内における排出ガスの流れと、改質器5内の改質触媒の温度を把握する温度センサ8a,8b(温度測定部)の配置態様について、図6,7を参照しながら説明する。図6は、流路部材7内における排出ガスの流れや温度センサ8a,8bの配置態様を説明するために、図2と同じ方向から見た流路部材7内部の様子を模式的に示す図である。図7は、図3と同じ方向から見た流路部材7内部の様子を模式的に示す図である。
図6に示すように、各燃料電池セル4においては、その内部を流れる燃料ガスと、その外部を流れる空気との作用によって発電反応が行われる。その発電反応に寄与しなかった残余の燃料ガスと残余の空気は、各燃料電池セル4の上端において燃焼し、その排出ガスが上方へと立ち上る。燃料電池セル4群の上方には改質器5が配置されているので、排出ガスはこの改質器5の下面5a(第一面)に当たり、改質器5を回避するように更に立ち上って行く。ここで、改質器5よりも上方に何も遮蔽物がなければ、改質器5を回避するように立ち上った排出ガスは、そのまま上方に立ち上り、改質器5の上面に回りこむ量は極めて少ないものとなる。
しかしながら、本実施形態の場合、改質器5よりも上方であって、改質器5と流路部材7の上端との間に空気流路管76a,76b,77a,77bが設けられている。従って、改質器5の両脇から上方にかけての排出ガスの流路が実質的には狭められていることになり、この部分において排出ガスの流れが阻害されるように構成されている。そのため、改質器5の両脇から上方に立ち上った排出ガスは、空気流路管76a,76b,77a,77bそれぞれの下面76aa,76ba,77aa,77baに当たってその流れが阻害され、空気流路管76aと空気流路管76bとの間や、空気流路管76aと空気流路外壁71との間、空気流路管77aと空気流路管77bとの間、空気流路管77aと空気流路外壁72との間に流れ込む。また、残りの排出ガスは空気流路管76bと空気流路管77bとの間、すなわち改質器5の上面5b(第二面)側に流れ込む。このように改質器5の上面側に排出ガスを流れ込ませるように構成することで、改質器5の上面に排出ガスを接触させて、改質器5との間で熱交換を効果的に行わせることができる。
本実施形態では、図6及び図7に示すように、温度センサ8a,8bが配置されている。本実施形態の改質器5は、複数の燃料電池セル4に臨む第一面としての下面5aと、下面5aを挟んで複数の燃料電池セル4とは反対側に位置する第二面としての上面5bとを有している。下面5a及び上面5bそれぞれの面積は、各側面よりも大きくなるように構成され、改質器5は薄型扁平形状を成している。
図6に示す方向において、温度センサ8a,8bは、改質器5の中央付近に当接するように配置されている。従って、排出ガスが改質器5の上面5a側に回りこんでも、その影響を受けにくく、改質器5内の改質触媒の温度を的確に把握することができる。
図7に示す方向においては、温度センサ8aは、改質器5の上面5aに当接するように、改質器5に被改質ガスが流入する入口側である配管6C(図3参照)側に設けられている。一方、温度センサ8bは、改質器5から改質後の燃料ガスが流出する出口側である配管6D(図3参照)側に設けられている。
燃料電池モジュールFCの様々な改質反応の内、部分酸化改質時においては発熱反応であって、ガス流の上流側となる改質器5の入口側が最も発熱するため、温度センサ8aを入口側に設けることで、最も発熱する部分の温度を確実に測定することができる。一方、水蒸気改質時においては吸熱反応であって、ガス流の下流側となる改質器5の出口側が最も高温になるため、温度センサ8bを出口側に設けることで、最も高温になる部分の温度を確実に測定することができる。
上述したような温度センサ8a,8bの配置態様を採用すれば、直接的には改質器5の表面温度を測定することになる。本実施形態の場合、事前に改質器5内の改質触媒の温度と改質器5の表面温度との相関関係を把握しているので、改質器5の表面温度を測定することで改質触媒の温度を把握することができる。従って、温度センサ8a,8bは、改質器5の上面5bに当接していなくとも、温度センサ8a,8bが直接的に測定する温度と改質器5内の改質触媒の温度との相関関係を把握できるような位置であれば、改質器5の上面5bとある程度の距離を保っていても構わない。
図6に示すように本実施形態では、温度センサ8a,8bは、改質器5の中央付近に当接するように配置されているけれども、温度センサ8a,8bを側面寄りに配置しても上面5b側に配置されていれば、そのような配置位置とすることも好ましい。
カバー部材を外して示す燃料電池モジュールの斜視図である。 図1に示す燃料電池モジュールの断面図である。 図1に示す燃料電池モジュールの断面図である。 燃料電池セルユニットを説明するための図である。 燃料電池セルスタックを説明するための図である。 本実施形態に係る燃料電池モジュールの移行部の構成や、温度測定部の配置態様を示す図である。 本実施形態に係る燃料電池モジュールの移行部の構成や、温度測定部の配置態様を示す図である。
符号の説明
2:ベース部材
2a:穴
3:ガスタンク
4:燃料電池セル
4a:端部
4b:端部
5:改質器
6A:被改質ガス供給管
6B:水蒸気供給管
6C:配管
6D:配管
7:流路部材
7A:空気供給管
13,14:電極棒
15:板
15a:支持部材
15b:隙間
15c:混合室
16:発電室
17:排気ガス室
18:燃焼部
30:燃料電池セルユニット
30c:管内流路
40:内側電極端子
40a:本体部分
40b:管状部分
40c:接続流路
40d:段部
42:外側電極端子
42a:本体部分
42b:管状部分
42c:接続流路
42d:段部
44:電極層
44a:内側電極露出周面
44b:端面
44c:端面
46:電解質層
46a:電解質露出周面
48:電極層
48a:外側電極露出周面
50:貫通流路
52:絶縁部材
54:シール材
71:空気流路外壁
72:空気流路外壁
73:空気分配室
74:空気集約室
75:空気集約室
76a,76b,77a,77b:空気流路管
76aa,76ba,77aa,77ba:下面
78:外壁
79:外壁
400:燃料電池セルスタック
400a:上支持板
400b:下支持板
400c:接続部材
400d:外部端子
711:第一室
712:第二室
713:第三室
713a,723a:空気流入孔
721:第一室
722:第二室
723:第三室
724:点火装置挿入穴
FC:燃料電池モジュール

Claims (3)

  1. 燃料ガス流路を内部に有すると共に前記燃料ガス流路の出口より残余の燃料ガスを放出し、燃料電池セル集合体を構成する複数の燃料電池セルと、
    前記燃料電池セル集合体の上部に配置され、被改質ガスを改質して燃料ガスとする改質触媒を含む少なくとも一つの改質器と、
    前記改質触媒の温度を把握する温度測定部と、を備える燃料電池モジュールであって、
    前記複数の燃料電池セルの上部に、発電反応に寄与しなかった残余の燃料ガスと残余の酸化剤ガスとが混合して燃焼する燃焼部が形成され、
    前記改質器は、前記複数の燃料電池セルに臨む第一面と、前記第一面を挟んで前記複数の燃料電池セルとは反対側に位置する第二面とを有すると共に、前記第一面及び前記第二面それぞれの面積が他の面それぞれの面積よりも大きくなるような薄型扁平形状を成しており、
    前記温度測定部は、前記第二面側であって前記改質器の外部に配置されていることを特徴とする燃料電池モジュール。
  2. 前記温度測定部は、前記改質器に被改質ガスが流入する入口側に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の燃料電池モジュール。
  3. 前記温度測定部は、前記改質器から燃料ガスが流出する出口側に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の燃料電池モジュール。
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