JP5488810B2 - 燃料電池装置 - Google Patents

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Description

本発明は、燃料電池装置に係わり、特に、水蒸気改質された燃料により発電を行う燃料電池装置に関する。
固体電解質型燃料電池(Solid Oxide Fuel Cell:以下「SOFC」とも言う)は、電解質として酸化物イオン導電性固体電解質を用い、その両側に電極を取り付け、一方の側に燃料ガスを供給し、他方の側に酸化剤(空気、酸素等)を供給して、比較的高温で発電反応を生じさせて発電を行う燃料電池装置である。
この燃料電池装置(SOFC)は、具体的には、燃料ガスと酸化剤(空気、酸素等)とが一端側から他端側へと流れることによって作動する複数の燃料電池セルを含む燃料電池モジュールを備え、外部から燃料である被改質ガス(都市ガス等)が供給され、その都市ガス等を改質触媒が収められた改質器に導入し、水素リッチな燃料ガスに改質した後に複数の燃料電池セルへと供給している。
一方、燃料電池装置においては、改質器により水蒸気改質して燃料ガスを生成しているが、特許文献1には、蒸発器により水を加熱して水蒸気にして、被改質ガスと共に改質器に供給し、改質器にて水蒸気改質を行って燃料ガスを生成するようにした燃料電池装置が記載されている。
さらに、特許文献2には、燃料電池セルに供給される燃料ガスの流量制御に関する異常を検出した場合には、燃料電池装置の発電制御と燃料ガスの圧力・流量制御を停止するガス制御停止モードを選択するようにした燃料電池装置が記載されている。
特開2008−147200号公報 特開2002−352839号公報
しかしながら、上述した従来の燃料電池装置(特許文献1)においては、蒸発器により水を加熱して水蒸気を得るようにしているため、安定した量の水蒸気を改質器に供給し続けることが困難な場合がある。即ち、蒸発器において、水の突沸等により急激に多量の水蒸気が発生し、改質器でも水蒸気分圧が急激に上昇し、それにより、被改質ガスが改質器に流入できなくなり、水蒸気改質される燃料ガスの流量が低減する。しかしながら、このような現象は、一時的に発生するものであり、その後は、安定した水蒸気の供給が可能となる。
この改質器で水蒸気分圧が急激に上昇し、それにより、被改質ガスが改質器に流入できなくなり、水蒸気改質される燃料ガスの流量が低減するような場合に、特許文献2に記載されたように、被改質ガスの流量の低下を異常と判定して、発電制御を停止するような異常対策制御を実行することが考えられる。これにより、燃料電池装置の燃料電池セルに十分な燃料ガスが供給されない状態で大きな電力が取り出され(所謂燃料がれ)、燃料電池セルが破損するといった不具合を解消することができる。しかしながら、このように対応した場合には、上述した一時的な被改質ガスの流量変動の度に発電制御を停止することとなり、効率良く燃料電池装置を運転することができないという問題が発生する。
そこで、本発明は、従来技術の問題点を解決するためになされたものであり、燃料供給量が異常状態となった場合であっても、発電効率が低下してしまう事態を防止し、さらに、燃料電池本体の機能低下を防止することができる燃料電池装置を提供することを目的としている。
上記の目的を達成するために、本発明は、水蒸気改質された燃料により発電を行う燃料電池装置であって、水蒸気改質により燃料を改質する改質器と、この水蒸気改質された燃料により発電を行う燃料電池本体と、この燃料電池本体により発電された電力を取り出す電力取出部と、水を加熱して発生させた水蒸気を上記改質器に供給する水蒸気供給手段と、改質器に燃料を供給する燃料供給手段と、燃料供給手段による燃料供給量を検出する燃料供給量検出手段と、水蒸気供給手段による水蒸気供給量及び上記燃料供給手段による燃料供給量を制御する制御手段と、を有し、制御手段は、燃料電池本体の発電時に、第1に、燃料供給量検出手段が燃料供給量の異常状態を検出しその異常状態の継続時間が第1所定時間を超えない場合は、電力取出部による電力の取り出し、水蒸気供給手段による水蒸気の供給、燃料供給手段による燃料の供給をそれぞれ継続して行い、第2に、異常状態の継続時間が第1所定時間を超えた場合は、電力取出部による電力の取り出しを停止すると共に水蒸気供給手段による水蒸気の供給及び燃料供給手段による燃料の供給を継続して行い、その後、異常状態の継続時間が第1所定時間よりも長い第2所定時間を超える前に燃料供給量が正常状態に復帰した場合は、電力取出部による電力の取出しを再開し、第3に、異常状態の継続時間が第2所定時間を超えたとき燃料供給量が正常状態に復帰しなかった場合は、電力取出部による電力の取り出しが停止された状態で水蒸気供給手段による水蒸気の供給及び燃料供給手段による燃料の供給を停止することを特徴としている。
このように構成された本発明においては、第1に、燃料供給量検出手段が燃料供給量の異常状態を検出しその異常状態の継続時間が第1所定時間を超えない場合には、電力取出部による電力の取り出し、水蒸気供給手段による水蒸気の供給、燃料供給手段による燃料の供給をそれぞれ継続して行なうようにしているので、改質器における水蒸気供給量の一時的な変動により、燃料電池本体による発電を停止し、発電効率が低下してしまうという事態を防止することができる。
次に、本発明においては、第2に、異常状態の継続時間が第1所定時間を超えた場合は、電力取出部による電力の取り出しを停止すると共に水蒸気供給手段による水蒸気の供給及び燃料供給手段による燃料の供給を継続して行い、その後、異常状態の継続時間が第1所定時間よりも長い第2所定時間を超える前に燃料供給量が正常状態に復帰した場合は、電力取出部による電力の取り出しを再開するようにしているので、燃料供給量の異常状態が第1所定時間を超えた場合は、電力の取り出しを停止して燃料電池本体の機能低下を防止しつつ、水蒸気供給手段による水蒸気の供給及び燃料供給手段による燃料供給を継続しているので、第2所定時間を超える前に燃料供給量が正常状態に復帰した場合には、迅速に電力取出部による電力の取り出しを再開することができる。
さらに、本発明においては、第3に、異常状態の継続時間が第2所定時間が超えたとき燃料供給量が正常状態に復帰しなかった場合は、燃料供給量の異常状態が水蒸気供給量の一時的な変動に伴うものではないと判断し、電力取出部による電力の取り出しが停止した状態で、さらに水蒸気供給手段による水蒸気の供給及び燃料供給手段による燃料の供給を停止し、それにより、燃料電池本体による発電を停止し、燃料電池本体の機能低下防止を図ることができる。
本発明において、好ましくは、制御手段は、燃料電池本体の発電量に基づいて燃料供給量の目標値を設定し、且つ、燃料供給量検出手段により検出された燃料供給量が、燃料供給量の目標値に基づいて予め設定された閾値より小さな値になった場合に、燃料供給量が異常状態であると判定し、さらに、燃料供給量の目標値が大きな値の場合は、目標値が小さな値の場合に比べて第1所定時間を短い時間に設定する。
このように構成された本発明においては、燃料電池本体の発電時は、発電量が大きい場合ほど多量の燃料及び水蒸気を改質器に供給する必要があるが、燃料電池本体の発電量が大きい即ち燃料供給量の目標値が高い場合は、第1所定時間を短く設定するようにしているので、燃料電池本体に水蒸気改質された燃料が供給されない状態で大きな電流が取りだされること(所謂燃料がれ)をいち早く防止することができ、より確実に燃料電池本体の機能低下を防止することができる。
本発明において、好ましくは、制御手段は、閾値を燃料供給量の目標値の所定割合となるよう設定し、この所定割合は、燃料供給量の目標値が小さな値の場合は、燃料供給量の目標値が大きな値の場合に比べて小さく設定されている。
閾値を設定するための所定割合を、燃料供給量の目標値の大きさに関係なく一定値に設定すると、燃料供給量が異常状態になったことの判断が遅れたり、又は過敏になったりするという問題がある。しかしながら、このように構成された本発明においては、所定割合を、燃料供給量の目標値が小さな値の場合は、燃料供給量の目標値が大きな値の場合に比べて小さく設定されているので、燃料供給量の目標値が小さな値の場合に燃料供給量の微小変動により過敏になることが無く、また、燃料供給量の目標値が大きな値の場合にも精度よく、燃料供給量が異常状態となったことを判断することができる。
本発明の燃料電池装置によれば、燃料供給量が異常状態となった場合であっても、発電効率が低下してしまう事態を防止し、さらに、燃料電池本体の機能低下を防止することができる。
本発明の一実施形態による燃料電池装置のカバー部材が外された状態の燃料電池モジュールを示す斜視図である。 本発明の一実施形態による燃料電池装置の燃料電池モジュールを図1のA方向から見た断面図である。 本発明の一実施形態による燃料電池装置の燃料電池モジュールを図1のB方向から見た断面図である。 本発明の一実施形態による燃料電池装置の燃料電池セルユニットを示す正面図である。 本発明の一実施形態による燃料電池装置の燃料電池セルスタックを示す斜視図である。 図1に示す燃料電池モジュールから流路部材を取り外した状態を示す燃料電池モジュールの斜視図である。 図6に示す燃料電池モジュールから燃料電池セルユニット及び改質器等を取り外した状態を示す燃料電池モジュールの斜視図である。 本発明の第一実施形態による燃料電池装置の燃料電池モジュールを示す概略図である。 本発明の一実施形態による燃料電池装置を示すブロック図である。 本発明の一実施形態による燃料電池装置における発電運転状態を示すタイムチャートである。 本発明の一実施形態による燃料電池装置における燃料供給量異常対策制御の内容を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態による燃料電池装置の燃料供給量異常対策制御における燃料供給量の目標値(Qo)に対する閾値(Qe)、所定割合(Qe/Qo)、第1所定時間(t1)、第2所定時間(t2)を示す図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態による燃料電池装置を説明する。
本発明の実施形態による燃料電池装置1は、固体電解質型燃料電池(SOFC)であり、燃料電池モジュール102と、補機ユニット104と、種々のセンサ等を備えている(図9参照)。
先ず、図1乃至3を参照して、燃料電池装置1の燃料電池モジュール102について説明する。図1は本発明の一実施形態による燃料電池装置のカバー部材が外された状態の燃料電池モジュールを示す斜視図であり、図2は本発明の一実施形態による燃料電池装置の燃料電池モジュールを図1のA方向から見た断面図であり、図3は本発明の一実施形態による燃料電池装置の燃料電池モジュールを図1のB方向から見た断面図である。
カバー部材(図1及び図3には明示せず、図2にその外形を二点鎖線で示す)は、正面側の側壁と、長手方向の一対の側壁と、背面側の側壁と、天井とによって直方体状に形成される。各側壁の下端部には、フランジ部が形成され、そのフランジ部をベース部材2に当接させることで、カバー部材とベース部材2とによって密閉される空間が形成されている。カバー部材とベース部材2とはボルト(図示せず)によって固定され、そのボルトがカバー部材に設けられた取り付け穴を貫通し、ベース部材2に設けられた取り付け穴2aを貫通することで固定されている。
カバー部材とベース部材2とによって形成される内部空間は、仕切り板15によって二つの空間に分離されている。仕切り板15によって分離されている空間の内、燃料電池本体である燃料電池セルスタック90が配置されている空間が発電室16である。仕切り板15によって分離されている空間の内、他方の空間が排出ガス室17(排出ガス室)である。尚、カバー部材の内壁面と仕切り板15とは、直接若しくは何らかの密着用部材(例えば、可撓性のある薄板部材)を介して間接的に密着している。
仕切り板15は、ベース部材2に設けられた支持部材15aに戴置され、ベース部材2と所定距離を保って保持されている。支持部材15aは、仕切り板15を長手方向の両端において支持するように一対設けられている。従って、一対の支持部材15a,15a間には隙間15b(流入口)が形成されている。カバー部材の壁面に設けられた排気ガス通路(図示しない)を通った排出ガスは、この隙間15bから排出ガス室17へと導入される。排出ガス室17へと導入された排出ガスは、排気口11(流出口)から外部へと排出される。
仕切り板15にはガスタンク3が載置されている。ガスタンク3には、燃料電池本体となる燃料電池セルスタック90が10個並べて配置されており、ガスタンク3から燃料ガスが、それぞれの燃料電池セルスタック90を構成する燃料電池セル4に供給される。
より具体的には、ガスタンク3の上面には、燃料電池セルスタック90の下支持板90bとほぼ同じ形状の開口部(図示しない)が設けられており、その開口部に下支持板90bを密接させてガスタンク3と各燃料電池セルスタック90とが接続されている。従って、燃料電池セルスタック90を構成する燃料電池セル4は、その先端部分を上部側に向けてガスタンク3に立設されている。
各燃料電池セル4は、管状であり、燃料電池セル4の管内を燃料電池セル4の一方の端部から他方の端部へと流れるガスと、その管外を一方の端部から他方の端部へと流れるガスの作用により作動する。本実施形態では、燃料電池セル4の管内を流れるガスは、水素又は炭化水素燃料等を改質した改質ガス等の燃料ガスであり、燃料電池セル4の管外を流れるガスは、酸素を含む空気等の酸化剤ガス(発電用空気)である。
次に、燃料電池セル4を含む燃料電池セルユニット30について、図4を参照しながら説明する。図4は、本発明の一実施形態による燃料電池装置の燃料電池セルユニットを示す正面図である。図4に示すように、燃料電池セルユニット30は、燃料電池セル4によって形成され且つ上下方向に延びる管状構造体であり、円筒形の燃料電池セル4と、燃料電池セル4の一方の端部4aに取り付けられた内側電極端子40と、他方の端部4bに取り付けられた外側電極端子42と、を有している。
燃料電池セル4は、円筒形の内側の電極層44と、円筒形の外側の電極層48と、これらの電極層44、48の間に配置された円筒形の電解質層46と、内側の電極層44の内側に構成される貫通流路50とを有している。また、燃料電池セル4の一方の端部4aに、内側の電極層44が電解質層46及び外側の電極層48に対して露出した内側電極露出周面44aと、電解質層46が外側の電極層48に対して露出した電解質露出周面46aとが設けられている。燃料電池セル4の他方の端部4bは、外側の電極層48が露出した外側電極露出周面48aによって構成されている。貫通流路50は、燃料ガス流路として機能する。内側電極露出周面44aは、内側の電極層44と電気的に通じる内側電極外周面でもある。外側電極露出周面48aは、外側の電極層48と電気的に通じる外側電極外周面でもある。
内側の電極層44は、例えば、Niと、CaやY、Sc等の希土類元素から選ばれる少なくとも一種をドープしたジルコニアとの混合体、Niと、希土類元素から選ばれる少なくとも一種をドープしたセリアとの混合体、Niと、Sr、Mg、Co、Fe、Cuから選ばれる少なくとも一種をドープしたランタンガレートとの混合体、の少なくとも一種から形成される。電解質層46は、例えば、Y、Sc等の希土類元素から選ばれる少なくとも一種をドープしたジルコニア、希土類元素から選ばれる少なくとも一種をドープしたセリア、Sr、Mgから選ばれる少なくとも一種をドープしたランタンガレート、の少なくとも一種から形成される。外側の電極層48は、例えば、Sr、Caから選ばれる少なくとも一種をドープしたランタンマンガナイト、Sr、Co、Ni、Cuから選ばれる少なくとも一種をドープしたランタンフェライト、Sr、Fe、Ni、Cuから選ばれる少なくとも一種をドープしたランタンコバルタイト、銀、などの少なくとも一種から形成される。この場合、内側の電極層44が燃料極になり、外側の電極層48が空気極になる。内側の電極層44の厚さは、例えば、1mmであり、電解質層46の厚さは、例えば、30μmであり、外側の電極層48の厚さは、例えば、30μmであり、その外径は、例えば、1〜10mmである。
内側電極端子40は、内側電極露出周面44aを全周にわたって外側から覆うように配置され且つそれと電気的に接続された本体部分40aと、本体部分40aから燃料電池セル4の長手方向に延びる管状部分40bとを有している。本体部分40a及び管状部分40bは、円筒形であり且つ同心に配置され、管状部分40bの管径は、本体部分40aの管径よりも細くなっている。管状部分40bは、貫通流路50と連通し且つ外部と通じる接続流路40cを有している。本体部分40aと管状部分40bとの間の段部40dは、内側の電極層44の端面44bと当接している。
外側電極端子42は、外側電極露出周面48aを全周にわたって外側から覆うように配置され且つそれと電気的に接続された本体部分42aと、本体部分42aから燃料電池セル4の長手方向に延びる管状部分42bとを有している。本体部分42a及び管状部分42bは、円筒形であり且つ同心であり、管状部分42bの管径は、本体部分42aの管径よりも細くなっている。管状部分42bは、貫通流路50と連通し且つ外部と通じる接続流路42cを有している。本体部分42aと管状部分42bとの間の段部42dは、環状の絶縁部材52を介して外側の電極層48、電解質層46及び内側の電極層44の端面44cと当接している。
内側電極端子40の全体形状と外側電極端子42の全体形状とは同一である。また、内側電極端子40と燃料電池セル4、及び、外側電極端子42と燃料電池セル4とは、その全周にわたって導電性のシール材54によってシールされ且つ固定されている。シール材54は、例えば、銀、銀とガラスの混合物、金、ニッケル、銅、チタンなどを含む各種ロウ材である。
内側電極端子40の接続流路40c、燃料電池セル4の貫通流路50、及び外側電極端子42の接続流路42cは、燃料電池セルユニット30の管内流路30cを構成する。
続いて、燃料電池セルユニット30を含む燃料電池セルスタック90について、図5を参照しながら説明する。図5は、本発明の一実施形態による燃料電池装置の燃料電池セルスタックを示す斜視図である。燃料電池セルスタック90は、16本の燃料電池セルユニット30と、上支持板90aと、下支持板90bと、接続部材90cと、外部端子90dとを備えている。
上支持板90a及び下支持板90bは矩形であり、それぞれ、燃料電池セルユニット30を2列×8行で支持するように燃料電池セルユニット30の管状部分40b、42bに嵌合する貫通孔(図に明示しない)を有している。上支持板90a及び下支持板90bは、電気絶縁性材料で形成されており、例えば、耐熱性のセラミックスで形成されている。具体的には、アルミナ、ジルコニア、スピネル、フォルステライト、マグネシア、チタニアなどを用いることが好ましい。
16本の燃料電池セルユニット30は、それらが電気的に直列に接続されるように配列されている。詳細には、燃料電池セルユニット30は、隣接した燃料電池セルユニット30の内側電極端子40が交互に上側及び下側に配置されるように配列されている。更に、16本の燃料電池セルユニット30を電気的に直列に接続するための接続部材90cが設けられている。接続部材90cは、隣接した1つの内側電極端子40と1つの外側電極端子42とを電気的に接続する。直列に接続された16本の燃料電池セルユニット30の両端部の内側電極端子40及び外側電極端子42にはそれぞれ、外部と電気的な接続を行うための外部端子90dが設けられている。接続部材90c、外部端子90dは、例えば、ステンレス鋼、ニッケル基合金、クロム基合金などの耐熱金属や、ランタンクロマイトなどのセラミック材料で形成される。各燃料電池セルスタック90の外部端子90dは電気的に直列に接続されていて、その両端には電極棒13,14に接続されている。
図4及び図5を参照しながら説明したように、燃料電池セルスタック90において、燃料電池セルユニット30の内側電極端子40が設けられている端部4aと外側電極端子42が設けられている端部4bとは上下交互になるように配置されている。
ここで、図1〜3に戻り、燃料電池モジュール102の説明を続ける。更に、引き続く説明においては、図6及び図7も参照する。図6は図1に示す燃料電池モジュールから流路部材7を取り外した状態を示す燃料電池モジュールの斜視図であり、図7は図6に示す燃料電池モジュールから燃料電池セルユニット及び改質器5、燃料電池セルスタック90、ガスタンク3を取り外した状態を示す燃料電池モジュールの斜視図である。本実施形態では、燃料電池セルスタック90の上方に位置するように、改質器5が配置されている。改質器5には、配管6C(管路)と配管6Dとが繋がれていて、これらの配管6C及び配管6Dによって、改質器5は燃料電池セルスタック90と所定間隔をおいて上方に位置するように保持されている。配管6Cは、改質器5に被改質ガスとしての都市ガス、空気(改質用空気)、及び水蒸気を供給するための配管であって、仕切り板15に対して立設されている。配管6Dは、改質器5において改質された燃料ガスをガスタンク3に供給するための配管であって、ガスタンク3に対して立設されている。
配管6Cを通して改質器5に供給される都市ガス及び空気は、被改質ガス供給管6Aを通って燃料電池モジュールFC内に導入される。また、配管6Cを通して改質器5に供給される水蒸気は、水蒸気供給管6B(管路)を通って燃料電池モジュールFC内に導入される。
この水蒸気供給管6Bは、排出ガス室17内に配置されているため、高温の排出ガスにより加熱され、管路内を流れる水が相変化して水蒸気となる。このように、水蒸気供給管6Bは、水から水蒸気を生成するための蒸発器として機能している。
被改質ガス供給管6A及び水蒸気供給管6Bは、仕切り板15を挟んで配管6Cとは反対側に設けられている混合室15cに繋がっている。被改質ガス供給管6Aから供給される都市ガス及び空気と、水蒸気供給管6Bから供給される水蒸気とは、この混合室15cにおいて混合され、配管6Cへと供給される。
図1〜3には明示しないが本実施形態では、被改質ガス供給管6Aと水蒸気供給管6Bとのそれぞれに電磁弁が取り付けられていて、それぞれの電磁弁は制御部としてのCPUから出力される指示信号に応じて開閉し、改質器5に供給する被改質ガスと空気と水蒸気の比率を変更可能なように構成されている。
改質器5に導入された被改質ガスとしての都市ガス(水蒸気が混合されている場合もあり)及び空気(被改質ガスのみの場合もあり)は、改質器5内に収められている改質触媒によって改質される。改質された燃料ガスは、配管6Dを通ってガスタンク3へと供給される。改質器5に対して配管6Cが繋がっている部分と、改質器5に対して配管6Dが繋がっている部分とは、長手方向において一端近傍と他端近傍とに引き離されている。これによって、改質器5に供給された燃料ガス及び空気は改質触媒に十分に触れることが可能となる。
改質器5には、改質触媒が封入されている。改質触媒としては、アルミナの球体表面にニッケルを付与したもの、アルミナの球体表面にルテニウムを付与したもの、が適宜用いられる。これらの改質触媒は球体である。
本実施形態では、改質器5及び各燃料電池セルスタック90を覆うように、流路部材7が設けられている。流路部材7は、空気流路外壁71,72と、空気分配室73と、空気集約室74,75と、空気流路管76a,76b,77a,77bと、外壁78,79を有している。流路部材7は、長手方向に空気流路外壁71,72が、短手方向に外壁78,79が、それぞれ配置され、それらの部材によって箱状となるように形成されている。流路部材7は、改質器5及び各燃料電池セルスタック90を覆うように、仕切り板15に立設されている。続く説明では、流路部材7の仕切り板15に当接する側を下方とし、その下方と反対側を上方として説明する。
空気分配室73は、外壁79の外側上方に取り付けられている。すなわち、空気分配室73は、空気流路外壁71,72と外壁78,79とによって形成される箱状体の外側且つ短手側の上方に取り付けられている。空気分配室73には、空気供給管7Aが繋がれており、酸化剤ガスとしての空気が供給される。空気分配室73には、空気流路管76a,76b,77a,77bも繋がれている。
空気流路管76a,76bは、空気流路外壁71,72と外壁78,79とによって形成される箱状体の内側且つ長手側の上方に、空気流路外壁71に沿うように配置されている。空気流路管76aは、空気流路外壁71側に、空気流路管76bは、空気流路管76aよりも内側に、それぞれ配置されている。空気流路管76a,76bの一端は外壁79を貫通して空気分配室73に繋がれており、他端は空気集約室74に繋がれている。従って、空気分配室73に流入した空気は、空気流路管76a,76bを通り、空気集約室74へと流れ込んで再合流する。
空気流路管77a,77bは、空気流路外壁71,72と外壁78,79とによって形成される箱状体の内側且つ長手側の上方に、空気流路外壁72に沿うように配置されている。空気流路管77aは、空気流路外壁72側に、空気流路管77bは、空気流路管77aよりも内側に、それぞれ配置されている。空気流路管77a,77bの一端は外壁79を貫通して空気分配室73に繋がれており、他端は空気集約室75に繋がれている。従って、空気分配室73に流入した空気は、空気流路管77a,77bを通り、空気集約室75へと流れ込んで再合流する。
空気集約室74,75は、外壁78の内側上方に取り付けられている。すなわち、空気集約室74,75は、空気流路外壁71,72と外壁78,79とによって形成される箱状体の内側且つ短手側の上方に取り付けられている。空気集約室74は空気流路外壁71と密着するように配置されており、空気集約室74に流れ込んだ空気は空気流路外壁71へと流れ出すように構成されている。一方、空気集約室75は空気流路外壁72と密着するように配置されており、空気集約室75に流れ込んだ空気は空気流路外壁72へと流れ出すように構成されている。
空気流路外壁71,72は、それぞれが二重壁構造となっていて、それぞれの内部を空気が流れることができるように構成されている。より具体的には、空気流路外壁71は、上方から三室に分割された構造となっており、上方から順に、第一室91、第二室92、第三室93として形成されている。空気集約室74から流れ込んだ空気は、第一室91に流れ込んだ後、第二室92に流れ込み、その後第三室93に流れ込む。同様に、空気流路外壁72も、上方から三室に分割された構造となっており、上方から順に、第一室94、第二室95、第三室96として形成されている。空気集約室75から流れ込んだ空気は、第一室94に流れ込んだ後、第二室95に流れ込み、その後第三室96に流れ込む。
第三室93,96にはそれぞれ、所定間隔をおいて複数の空気流入孔93a,96aが形成されている。空気流入孔93a,96aは、燃料電池セルスタック90が連設されている方向に、各燃料電池セル4間の間隙に向かう位置であって、燃料電池セル4に対する上下方向の位置が略同一となるように、複数個形成されている。
空気流路外壁71,72に流れ込んだ空気は、空気流入孔93a,96aを通って発電室16内の燃料電池セル4近傍へと流れ込むように構成されている。空気流入孔93a,96aを通って流れ込んだ空気(発電用空気)は、燃料電池セル4の外側を通って各燃料電池セル4の下方から上方へと流れる。各燃料電池セル4の上方に至った空気(発電用空気)は、各燃料電池セル4の管内流路を通った燃料ガスと合わせて燃焼される。
各燃料電池セルスタック90の上方は、空気(発電用空気)と燃料ガスとが混合して燃焼する燃焼部18となっている。燃料ガスは、ガスタンク3から、燃料電池セルユニット30の管内流路30cを通り、燃焼部18に向けて上昇する。また、燃料電池セル4の外側を流れる空気も、燃焼部18に向けて上昇する。空気流路外壁72の燃焼部18に対応する部分には点火装置挿入穴97が設けられ、燃焼ガスと空気との燃焼を開始させるための点火装置(図示しない)が点火装置挿入穴97から燃焼部18に突出されている。この点火装置により燃料ガスと空気とが混合して燃焼する。燃料電池セルスタック90を構成する燃料電池セル4は、燃焼部18によって上方から加熱される。また、空気流入孔93a,96aを通って流れ込む空気も、上述したように空気流路管76a,76b,77a,77b、空気流路外壁71,72を通る間に、燃焼部18における燃焼によって加熱される。
上述したように、燃焼部18において、燃料ガスと空気とが混合して燃焼したことにより発生した排出ガスは、隙間15bから排出ガス室17へと流入する。この流入経路について、図8を参照しながら説明する。図8は、本発明の第1実施形態による燃料電池装置の燃料電池モジュールを示す概略図である。図8に示すように、燃焼部18において、燃料ガスと空気(発電用空気)とが混合して燃焼したことにより発生した排出ガスは、カバー8に形成された排出ガス流路8aを通って下方に向い、隙間15bから排出ガス室17へと流入する。排出ガス室17に流入した排出ガスは、排気口11から外部へ排出される。
次に、図9により、本実施形態による燃料電池装置の全体構成を説明する。図9は本発明の一実施形態による燃料電池装置を示すブロック図である。
本発明の一実施形態による固体電解質型燃料電池(SOFC)である燃料電池装置1は、上述した燃料電池モジュール102と、補機ユニット104を備えている。
補機ユニット104は、水道等の水供給源124と、燃料電池モジュール102に供給される水の流量を調整する水流量調整ユニット128(モータで駆動される「水供給用ポンプ」等)を備えている。
ここで、本実施形態においては、水供給用ポンプとして、パルス制御により間欠的に水を供給するパルスポンプ108を使用している。このパルスポンプ108により供給された水が水蒸気供給管(蒸発器)6Bにおいて水蒸気となり、改質器5に供給されるようになっている。
また、補機ユニット104は、都市ガス等の燃料供給源130と、燃料ガスの流量を調整する燃料流量調整ユニット138(モータで駆動される「燃料供給用ポンプ」等)を備えている。さらに、補機ユニット104は、空気供給源140と、空気の流量を調整する空気流量調整ユニット144を備えている。この空気流量調整ユニット144は、改質用空気流量調整ユニット及び発電用空気流量調整ユニットを含んでいる。
次に、燃料電池モジュール102には、燃料ガスの供給量、水(水蒸気)の供給量、発電運転及び発電停止等を制御するための制御部210を備えている。さらに、燃料電池モジュール102には、燃料電池モジュール102(燃料電池セルスタック90)により発電された電力を取り出して外部に供給するための電力取出手段(電力変換部)であるインバータ154が接続されている。
次に、本実施形態による燃料電池装置1に取り付けられたセンサ類について説明する。
図9に示すように、燃料電池装置(SOFC)1の制御部210には、使用者が操作するための「ON」や「OFF」等の操作ボタンを備えた操作装置212、発電出力値(ワット数)等の種々のデータを表示するための表示装置214、及び、異常状態のとき等に警報(ワーニング)を発する報知装置216が接続されている。なお、この報知装置216は、遠隔地にある管理センタに接続され、この管理センタに異常状態を通知するようなものであっても良い。
次に、制御部210には、以下に説明する種々のセンサからの信号が入力されるようになっている。
先ず、可燃ガス検出センサ220は、ガス漏れを検知するためのもので、燃料電池モジュール102及び補機ユニット104に取り付けられている。
CO検出センサ222は、本来排気口11等を経て外部に排出される排気ガス中のCOが、燃料電池モジュール102及び補機ユニット104を覆うカバー部材(図示せず)へ漏れたかどうかを検知するためのものである。
貯湯状態検出センサ224は、図示しない給湯器におけるお湯の温度や水量を検知するためのものである。
電力状態検出センサ226は、インバータ154及び分電盤(図示せず)の電流及び電圧等を検知するためのものである。
発電用空気流量検出センサ228は、各燃料電池セルスタック90が配置された発電室に供給される発電用空気の流量を検出するためのものである。
改質用空気流量センサ230は、改質器5に供給される改質用空気の流量を検出するためのものである。
燃料流量センサ232は、改質器5に供給される燃料ガスの流量を検出するためのものである。
水流量センサ234は、改質器5に供給される純水(水蒸気)の流量を検出するためのものである。
水位センサ236は、水供給源124に設けられた純水タンク(図示せず)の水位を検出するためのものである。
圧力センサ238は、改質器5の外部の上流側の圧力を検出するためのものである。
排気温度センサ240は、温水製造装置(図示せず)に流入する排気ガスの温度を検出するためのものである。
発電室温度センサ242は、燃料電池セルスタック90の近傍の温度を検出して、燃料電池セルスタック90(即ち燃料電池セル4自体)の温度を推定するためのものである。
燃焼室温度センサ244は、燃焼部18の温度を検出するためのものである。
排出ガス室温度センサ246は、排出ガス室17の排出ガスの温度を検出するためのものである。
改質器温度センサ248は、改質器5の温度を検出するためのものであり、改質器5の入口温度と出口温度から改質器5の温度を算出する。
外気温度センサ250は、燃料電池装置(SOFC)が屋外に配置された場合、外気の温度を検出するためのものである。また、外気の湿度等を測定するセンサを設けるようにしても良い。
これらのセンサ類からの信号は、制御部210に送られ、制御部210は、これらの信号によるデータに基づき、水流量調整ユニット128、空気流量調整ユニット144(燃料流量調整ユニット及び改質用空気流量調整ユニット)、発電用空気流量調整ユニット145に、制御信号を送り、これらのユニットにおける各流量を制御するようになっている。
また、制御ユニット210は、インバータ154に、制御信号を送り、電力供給量を制御すると共に、燃料電池モジュール102(燃料電池セルスタック90)からの電流の取り出しの継続及び停止を制御するようになっている。
次に、上述した本実施形態による燃料電池装置において、発電時に、燃料供給量が低下して異常状態となった場合の燃料供給量異常対策制御の内容を説明する。
ここで、燃料電池装置1の発電時に燃料供給量が低下して異常状態となる主な原因は、以下の通りである。
先ず、水流量調整ユニット128の水供給用ポンプ、燃料流量調整ユニット138の燃料供給用ポンプ、改質器5等の機能低下及び故障等である。
次に、上述したように、水蒸気供給管(蒸発器)6Bにおいて、水の突沸(100℃以上の過熱状態で水が突然激しく沸騰すること)により急激に多量の水蒸気が発生し、改質器5でも水蒸気分圧が急激に上昇し、これにより、被改質ガスが改質器5に流入できなくなり、水蒸気改質される燃料ガスの流量が低減する場合である。ただし、この現象は、一時的に発生するものであり、その後は、安定した水蒸気の供給が可能となる。
さらに、本実施形態の燃料電池装置1においては、水流量調整ユニット128においてパルスポンプ108が使用され、このパルスポンプ108により間欠的に供給される水が水蒸気供給管(蒸発器)6Bにおいて、一時的に多量の水蒸気となり、改質器5でも水蒸気分圧が急激に上昇するので、これにより、被改質ガスが改質器5に流入できなくなり、水蒸気改質される燃料ガスの流量が低減する場合である。ただし、この現象も、上述した水の突沸と同様に、一時的に発生するものであり、その後は、安定した水蒸気の供給が可能となる。
本実施形態による燃料電池装置1おいては、燃料供給量が低下する異常状態の継続時間tが、第1所定時間t1を経過しない場合(第1の場合)、第1所定時間t1を経過したが第1所定時間t1より長い第2所定時間t2(t2>t1)を経過する前に燃料供給量が正常状態に復帰した場合(第2の場合)、第2所定時間t2を経過したが正常状態に復帰しなかった場合(第3の場合)において、それぞれ異なる燃料供給量異常対策制御を行っている。
次に、図10及び図11により、本実施形態の燃料電池装置による燃料供給量異常対策制御の内容を説明する。図10は本発明の一実施形態による燃料電池装置における発電運転状態を示すタイムチャートであり、図11は本発明の一実施形態による燃料電池装置における燃料供給量異常対策制御の内容を示すフローチャートである。図10において、Qoは燃料供給量の目標値であり、Qeは燃料供給量が低下した異常状態か否かを判定するための閾値である。図11において、Sは各ステップを示している。
図11のS1において、インバータ154による燃料電池セルスタック90からの電流の取り出しが行われているか否かを判定する。その電流の取り出しが行われている場合には、S2に進み、燃料供給量Qを検出する。次に、S3に進み、燃料供給量(実測値)Qが閾値Qeより小さい異常状態か否かを判定し、異常状態の場合には、S4に進む。S4において、燃料供給量Qが閾値Qeより小さい異常状態の継続時間tが第1所定時間t1を超えたか否かを判定する。S4においてNOの場合、即ち、燃料供給量Qが閾値Qeより小さい異常状態の継続時間が第1所定時間t1を超えない場合は、燃料電池セルスタック(燃料電池本体)90からのインバータ154による電流の取り出しを継続すると共に、水供給用ポンプ及び燃料供給用ポンプの運転も継続する。
S4においてYESの場合、即ち、燃料供給量Qが閾値Qeより小さい異常状態の継続時間が第1所定時間t1を超えた場合は、S5に進み、燃料電池セルスタック(燃料電池本体)90からのインバータ154による電流の取り出しを停止する。このとき、水供給用ポンプ及び燃料供給用ポンプの運転は継続する。
次に、S6に進み、燃料供給量Qが閾値Qeより小さい異常状態の継続時間tが第2所定時間t2を超えたか否かを判定する。S6においてNOの場合には、異常状態の継続時間tが第2所定時間t2を超える前に燃料供給量が閾値Qeより多い正常状態に復帰しているので、S7に進み、燃料電池本体である10台の燃料電池セルスタック90からのインバータ154による電流の取り出しを再開する。
S6においてYESの場合には、燃料供給量Qが閾値Qeより小さい異常状態の継続時間tが第2所定時間t1を超えているので、S8に進み、燃料電池セルスタック90からのインバータ154による電流の取り出しの停止に加えて、水供給用ポンプ及び燃料供給用ポンプの運転も停止し、これにより、燃料電池セルスタック90による発電が停止する。
本実施形態による燃料電池装置においては、第1に、燃料供給量Qが閾値Qeよりも低下する異常状態を検出し、その異常状態の継続時間tが第1所定時間t1を超えない場合には、上述した水の突沸やパルスポンプ等に起因する一時的な現象であるため、インバータ154による電流の取出し、水供給用ポンプによる水の供給(即ち、水蒸気の供給)及び燃料供給ポンプによる燃料の供給をそれぞれ継続して行なうようにしている。その結果、本実施形態によれば、改質器における水蒸気量の一時的な変動により、燃料電池セルスタック90による発電を停止し、発電効率が低下してしまうという事態を防止することができる。
次に、本実施形態による燃料電池装置においては、第2に、異常状態の継続時間tが第1所定時間t1を超えた場合は、インバータ154による電流の取り出しを停止すると共に水供給用ポンプ(パルスポンプ)による水の供給(即ち、水蒸気の供給)及び燃料供給用ポンプによる燃料の供給を継続して行い、その後、異常状態の継続時間tが第1所定時間t1よりも長い第2所定時間t2を超える前に燃料供給量が閾値Qe以上の正常状態に復帰した場合は、インバータ154による電流の取り出しを再開するようにしている。その結果、本実施形態によれば、燃料供給量の異常状態が第1所定時間を超えた場合は、電流の取り出しを停止して燃料電池セルスタック90の機能低下を防止しつつ、水供給(水蒸気供給)及び燃料供給を継続しているので、第2所定時間t2を超える前に燃料供給量が正常状態に復帰した場合には、迅速に燃料電池セルスタック90からのインバータ154による電流の取り出しを再開することができる。
さらに、本実施形態による燃料電池装置においては、第3に、燃料供給量の異常状態が第2所定時間t2を超えたとき燃料供給量が正常状態に復帰しなかった場合は、燃料供給量の異常状態が水蒸気量の変動に伴うものではないと判断し、燃料電池セルスタック90からのインバータ154による電流の取り出しを停止した状態で、さらに水供給用ポンプによる水の供給(水蒸気の供給)及び燃料供給用ポンプによる燃料の供給を停止し、それにより、燃料電池セルスタック90による発電を停止し、燃料電池セルスタックの機能低下防止を図ることができる。
次に、図12により、本発明の一実施形態による燃料電池装置の燃料供給量異常対策制御における燃料供給量の目標値Qoに対する閾値Qe、所定割合Qe/Qo、第1所定時間t1、第2所定時間t2を示す図である。
図12に示すように、インバータ154により燃料電池セルスタック90から電流を取り出すが、この取出電流が、発電量(要求される負荷)の大きさにより、7A〜2Aまで、変化するようになっている。また、発電量に基づいて、燃料供給量の目標値Qoが設定される。この燃料供給量の目標値Qoは、発電量、即ち、取出電流の値が大きいほど、大きな値に設定されている。
閾値Qeも、同様に、発電量、即ち、取出電流の値が大きいほど、大きな値に設定されている。さらに、閾値Qeは、燃料供給量の目標値Qoの所定割合(=Qe/Qo)となるように設定され、この所定割合Qe/Qoは、燃料供給量の目標値が小さい場合は、燃料供給量の目標値が大きい場合に比べて小さく設定されている。
さらに、上述した第1所定時間t1及び第2所定時間t2(t2>t1)は、それぞれ、燃料供給量の目標値が大きい場合は、小さい場合に比べて、短い時間に設定されている。
ここで、燃料電池装置の発電時は、発電量が大きい場合ほど多量の燃料及び水蒸気量を改質器に供給する必要がある(=燃料供給量の目標値が大きい)。このため、本実施形態においては、燃料電池セルスタックの発電量が大きい即ち燃料供給量の目標値が高い場合は、第1所定時間t1を短く設定するようにしているので、燃料電池セルスタックに水蒸気改質された燃料が供給されない状態で大きな電流が取りだされること(所謂燃料がれ)をいち早く防止することができ、より確実に燃料電池セルスタックの機能低下を防止することができる。
ここで、閾値Qeを設定するための所定割合(=Qe/Qo)を、燃料供給量の目標値の大きさに関係なく一定値に設定すると、燃料供給量が異常状態になったとの判断が遅れたり、又は過敏になったりするという問題がある。しかしながら、本実施形態による燃料電池装置においては、所定割合Qe/Qoを、燃料供給量の目標値が小さな値の場合は、燃料供給量の目標値が大きな値N場合に比べて小さく設定されているので、燃料供給量の目標値が小さな値の場合に燃料供給量の微小変動により過敏になることが無く、また、燃料供給量の目標値が大きな値の場合にも精度よく、燃料供給量が異常状態となったことを判断することができる。
1 燃料電池装置
4 燃料電池セル
5 改質器
6B 水蒸気供給管(蒸発器)
16 発電室
17 排出ガス室
30 燃料電池セルユニット
90 燃料電池セルスタック(燃料電池本体)
102 燃料電池モジュール
104 補機ユニット
108 パルスポンプ(水供給用ポンプ)
124 水供給源
128 水供給ユニット
130 燃料供給源
138 燃料流量供給ユニット
140 空気供給源
144 空気流量調整ユニット
154 インバータ
210 制御部
232 燃料流量センサ

Claims (3)

  1. 水蒸気改質された燃料により発電を行う燃料電池装置であって、
    水蒸気改質により燃料を改質する改質器と、
    この水蒸気改質された燃料により発電を行う燃料電池本体と、
    この燃料電池本体から発電された電力を取り出す電力取出部と、
    水を加熱して発生させた水蒸気を上記改質器に供給する水蒸気供給手段と、
    上記改質器に燃料を供給する燃料供給手段と、
    上記燃料供給手段による燃料供給量を検出する燃料供給量検出手段と、
    上記水蒸気供給手段による水蒸気供給量及び上記燃料供給手段による燃料供給量を制御する制御手段と、を有し、
    上記制御手段は、燃料電池本体の発電時に、第1に、上記燃料供給量検出手段が燃料供給量の異常状態を検出しその異常状態の継続時間が第1所定時間を超えない場合は、上記電力取出部による電力の取り出し、上記水蒸気供給手段による水蒸気の供給、上記燃料供給手段による燃料の供給をそれぞれ継続して行い、第2に、上記異常状態の継続時間が上記第1所定時間を超えた場合は、上記電力取出部による電力の取り出しを停止すると共に上記水蒸気供給手段による水蒸気の供給及び上記燃料供給手段による燃料の供給を継続して行い、その後、上記異常状態の継続時間が上記第1所定時間よりも長い第2所定時間を超える前に上記燃料供給量が正常状態に復帰した場合は、上記電力取出部による電力の取り出しを再開し、第3に、上記異常状態の継続時間が上記第2所定時間を超えたとき上記燃料供給量が正常状態に復帰しなかった場合は、上記電力取出部による電力の取り出しが停止された状態で上記水蒸気供給手段による水蒸気の供給及び上記燃料供給手段による燃料の供給を停止することを特徴とする燃料電池装置。
  2. 上記制御手段は、上記燃料電池本体の発電量に基づいて上記燃料供給量の目標値を設定し、且つ、上記燃料供給量検出手段により検出された燃料供給量が、上記燃料供給量の目標値に基づいて予め設定された閾値より小さな値になった場合に、燃料供給量が異常状態であると判定し、さらに、燃料供給量の目標値が大きな値の場合は、目標値が小さな値の場合に比べて上記第1所定時間を短い時間に設定する請求項1に記載の燃料電池装置。
  3. 上記制御手段は、上記閾値を燃料供給量の目標値の所定割合となるよう設定し、この所定割合は、燃料供給量の目標値が小さな値の場合は、燃料供給量の目標値が大きな値の場合に比べて小さく設定されている請求項2に記載の燃料電池装置。
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