JP2010123288A - 燃料電池システム及びその起動方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡単な工程且つコンパクトな構成で、燃料電池スタックを発電可能な温度に迅速に昇温させることを可能にする。
【解決手段】燃料電池システム10は、燃料電池スタック12と、燃料ガス供給装置90と、酸化剤ガス供給装置92とを備える。酸化剤ガス供給装置92は、エアポンプ96に接続され、前記燃料電池スタック12の酸化剤ガス供給連通孔67に連通して酸化剤ガスを供給する酸化剤ガス供給通路98と、前記酸化剤ガス供給通路98から三方弁102を介して分岐するとともに、前記酸化剤ガス供給連通孔67に連通する複数の分岐通路106と、各分岐通路106毎に設けられ、前記分岐通路106から前記酸化剤ガス供給連通孔67に供給される前記酸化剤ガスを加熱するための電気ヒータ110とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、燃料ガスと酸化剤ガスとの電気化学反応により発電する燃料電池を複数積層した燃料電池スタックと、前記燃料電池スタックに前記燃料ガスを供給する燃料ガス供給装置と、前記燃料電池スタックに前記酸化剤ガスを供給する酸化剤ガス供給装置とを備える燃料電池システム及びその起動方法に関する。
通常、固体電解質形燃料電池(SOFC)は、固体電解質に酸化物イオン導電体、例えば、安定化ジルコニアを用いており、この電解質の両側にアノード電極及びカソード電極を配設した電解質・電極接合体(MEA)を、セパレータ(バイポーラ板)によって挟持している。この燃料電池は、通常、電解質・電極接合体とセパレータとが所定数だけ積層された燃料電池スタックとして使用されている。
この種の固体電解質形燃料電池は、作動温度が数百℃(例えば、700℃前後)と高温であるため、起動時に前記燃料電池を急速に昇温させる必要がある。このため、例えば、特許文献1に開示されている固体酸化物形燃料電池では、セパレータの酸化剤ガス通路に燃料酸化触媒を配置し、運転開始時の予熱の際に、加熱手段により発電セルを外部から加熱するとともに、酸化剤ガスと爆発下限未満の燃料ガスの混合ガスを前記酸化剤ガス通路に供給し、当該混合ガスを前記燃料酸化触媒にて触媒燃焼させ、その熱で前記発電セルを内部から加熱する技術が開示されている。
また、特許文献2に開示されている固体電解質燃料電池では、空気供給路側に燃焼器を配置するとともに、燃料ガス路側にも燃焼器を配置しており、起動時に、両方の燃焼器で燃焼を行ってその燃焼排ガスを前記空気供給路及び前記燃料ガス路に供給して、電池部の加熱を行う技術が開示されている。
さらにまた、特許文献3では、燃料電池スタックを構成する各セル板の間に、燃焼ヒータ板を配設する燃料電池が開示されている。
また、特許文献4では、燃料ガスを供給して燃料電池の発電を行い、その発電電力を利用して内部負荷である負荷昇温用ヒータを加熱し、このヒータの熱によって燃料電池を昇温する可搬型燃料電池電源の起動方法において、昇温が開始して電池電流が上限値まで増加する間は、電池電圧が下限値に維持されるように電池電流の増加に応じて内部負荷を制御する電圧基準制御ステップと、電池電流が上限値に達してから後は、電池電流が上限値に維持されるように電池電圧の増加に応じて内部負荷を制御する電流基準制御ステップとからなることを特徴としている。
特開2004−335161号公報 特開2001−155754号公報 特開2003−132933号公報 特開平7−29585号公報
上記の特許文献1では、酸化剤ガス通路に燃料酸化触媒を配置しており、この酸化剤ガス通路で混合ガスを燃焼させることによって、発電セルを加熱している。このため、燃料ガス通路側の温度は、酸化剤ガス通路側の温度に比べて相当に低温となってしまう。これにより、発電セルには、温度分布が発生して均一な加熱が困難になり、急速な昇温を良好に行うことができないという問題がある。
また、上記の特許文献2では、燃料電池の両側に燃焼器が配置されるとともに、各燃焼器からの燃焼ガスによって前記燃料電池が昇温されている。従って、燃焼排ガスにより燃料電池が劣化し易くなるという問題がある。しかも、2台の燃焼器が配置されており、燃料電池全体が相当に大型化するという問題がある。
さらにまた、上記の特許文献3では、燃料電池スタックのセル板間に燃焼ヒータ板が配設されている。このため、セルの積層枚数が増加するのに伴って、燃焼ヒータ板の数も増加し、燃料電池スタックの積層方向の寸法が相当に長尺化するとともに、構造が複雑化するという問題がある。
また、上記の特許文献4では、電池電流に応じて内部負荷であるヒータの制御が必要であり、制御が煩雑化するという問題がある。
本発明はこの種の問題を解決するものであり、簡単な工程且つコンパクトな構成で、燃料電池スタックを発電可能な温度に迅速に昇温させることが可能な燃料電池システム及びその起動方法を提供することを目的とする。
本発明は、燃料ガスと酸化剤ガスとの電気化学反応により発電する燃料電池を複数積層した燃料電池スタックと、前記燃料電池スタックに前記燃料ガスを供給する燃料ガス供給装置と、前記燃料電池スタックに前記酸化剤ガスを供給する酸化剤ガス供給装置とを備える燃料電池システムに関するものである。
酸化剤ガス供給装置は、酸化剤ガスポンプに接続され、燃料電池スタックの燃料電池積層方向に延在する酸化剤ガス供給連通孔に連通して酸化剤ガスを供給する酸化剤ガス供給通路と、前記酸化剤ガス供給通路から通路切替機構を介して分岐するとともに、前記酸化剤ガス供給連通孔に連通する複数の分岐通路と、各分岐通路毎に設けられ、前記分岐通路から前記酸化剤ガス供給連通孔に供給される前記酸化剤ガスを加熱するための加熱機構とを備えている。
また、加熱機構は、酸化剤ガスを加熱する加熱部と、加熱された酸化剤ガスの温度を測定する温度検出部とを備えることが好ましい。このため、酸化剤ガスの加熱温度を確実に検出することができ、燃料電池スタックを適正な発電温度まで急速且つ正確に昇温させることが可能になる。
さらに、加熱機構は、温度検出部により測定された温度が、設定温度以上になった際、加熱部の駆動を停止させる切断部を備えることが好ましい。従って、加熱部は、必要以上の高温に曝されることがなく、前記加熱部を良好に保護することができる。
さらにまた、通路切替機構は、酸化剤ガス供給通路と主分岐通路との間に介装されるとともに、前記主分岐通路から複数の分岐通路が分岐することが好ましい。これにより、主分岐通路から複数の分岐通路に酸化剤ガスが供給され、各分岐通路で所定の温度に加熱された酸化剤ガスを、酸化剤ガス供給連通孔に供給することが可能になる。
また、主分岐通路と各分岐通路との間には、それぞれ通路切替機構が介装されることが好ましい。このため、各分岐通路に設けられる各加熱機構を介して、燃料電池スタックの温度を高精度に温度制御することができる。
さらに、酸化剤ガス供給通路の開口断面積は、複数の分岐通路の総開口断面積と同等以下に設定されることが好ましい。従って、酸化剤ガスは、分岐通路に供給される際に、圧力損失が高くなることがなく、燃料電池スタックを良好に昇温させることが可能になる。
さらにまた、本発明は、燃料ガスと酸化剤ガスとの電気化学反応により発電する燃料電池を複数積層した燃料電池スタックと、前記燃料電池スタックに前記燃料ガスを供給する燃料ガス供給装置と、酸化剤ガスポンプに接続され、前記燃料電池スタックの燃料電池積層方向に延在する酸化剤ガス供給連通孔に連通して前記酸化剤ガスを供給する酸化剤ガス供給通路を設け、前記燃料電池スタックに前記酸化剤ガスを供給する酸化剤ガス供給装置とを備える燃料電池システムの起動方法に関するものである。
この起動方法は、酸化剤ガスポンプを、酸化剤ガス供給通路から分岐する複数の分岐通路に連通させる工程と、前記酸化剤ガスポンプの作用下に、前記複数の分岐通路に酸化剤ガスを供給するとともに、各分岐通路に設けられる各加熱機構を介して前記酸化剤ガスを加熱し、加熱された該酸化剤ガスを酸化剤ガス供給連通孔に供給する工程とを有している。
また、この起動方法は、加熱機構の温度を検出する工程と、検出された前記温度が、設定温度以上になった際、前記加熱機構の駆動を停止させる工程とを有することが好ましい。これにより、酸化剤ガスの加熱温度を確実に検出することができ、燃料電池スタックを適正な発電温度まで急速且つ正確に昇温させることが可能になる。
さらに、この起動方法は、複数の加熱機構のうち、1つの前記加熱機構の温度が、設定温度以上になった際、全ての前記加熱部の駆動を停止させることが好ましい。このため、加熱部は、必要以上の高温に曝されることがなく、前記加熱部を良好に保護する一方、燃料電池スタックの急速昇温が容易に遂行される。
さらにまた、この起動方法は、加熱機構が停止される一方、酸化剤ガスが酸化剤ガス供給通路を介して酸化剤ガス供給連通孔に供給されることが好ましい。従って、燃料電池スタックの昇温後には、酸化剤ガス供給通路に酸化剤ガスを供給することにより、加熱機構が停止されて発電電力を余分に消費することがなく、効率の向上が図られる。
本発明によれば、複数の分岐通路に対応して複数の加熱機構を備えるため、燃料電池スタックの全面にわたって均一に加熱し、MEAやセパレータに温度分布が生じることを防止できることから、コンパクトな構成で、燃料電池スタックを急速に昇温させることができる。しかも、複数の分岐通路を有するため、圧力損失が高くなることを抑制した状態で、燃料電池スタックを良好に昇温させることが可能になる。
さらに、通路切替機構を設けることにより、燃料電池スタックの昇温後には、分岐通路から酸化剤ガス供給通路に酸化剤ガスを供給することができる。これにより、加熱機構が停止されるため、発電電力を余分に消費することがなく、効率を有効に向上させることが可能になる。この他にも、1台の酸化剤ガスポンプで酸化剤ガス供給通路あるいは分岐通路に酸化剤ガスを供給することができるため、コストや余分な電力も削減できる。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る燃料電池システム10の一部断面説明図である。
燃料電池システム10は、定置用の他、車載用等の種々の用途に用いられている。燃料電池システム10は、図1に示すように、燃料電池スタック12と、酸化剤ガスを前記燃料電池スタック12に供給する前に加熱する熱交換器14と、原燃料と水蒸気との混合燃料を生成するために、水を蒸発させる蒸発器15と、前記混合燃料を改質して改質ガスを生成する改質器16と、前記燃料電池スタック12、前記熱交換器14、前記蒸発器15及び前記改質器16を収容する筐体18とを備える。
改質器16は、都市ガス(原燃料)中に含まれるエタン(C26)、プロパン(C38)及びブタン(C410)等の高級炭化水素(C2+)を、主としてメタン(CH4)、水素、COを含む燃料ガスに水蒸気改質するための予備改質器であり、数百℃の作動温度に設定される。
筐体18内では、燃料電池スタック12の一方の側に、少なくとも熱交換器14、蒸発器15及び改質器16を含む流体部20が配置されるとともに、前記燃料電池スタック12の他方の側に、積層方向(矢印A方向)に締め付け荷重を付与する荷重付与機構22が配設されて燃料電池モジュール23が構成される。流体部20及び荷重付与機構22は、燃料電池スタック12の中心軸に対して軸対称に配設される。
燃料電池スタック12は、複数の燃料電池24を積層している。燃料電池24は、固体電解質形燃料電池であり、この燃料電池24は、図2及び図3に示すように、例えば、安定化ジルコニア等の酸化物イオン導電体で構成される電解質(電解質板)30の両面に、カソード電極32及びアノード電極34が設けられた電解質・電極接合体36を備える。電解質・電極接合体36は、円板状に形成されるとともに、少なくとも内側周端部(セパレータ38の中央側)には、酸化剤ガスの進入を阻止するためにバリアー層(図示せず)が設けられている。
アノード電極34は、例えば、Niを構成材料とする多孔質材である。カソード電極32の表面積は、アノード電極34の表面積よりも小さく設定される。なお、カソード電極32の表面積とアノード電極34の表面積とは、同一に設定してもよい。
燃料電池24は、一対のセパレータ38間に複数、例えば、8個の電解質・電極接合体36を挟んで構成される。セパレータ38間には、このセパレータ38の中心部であり且つ燃料電池積層方向(矢印A方向)に延在する燃料ガス供給連通孔40と同心円上に8個の電解質・電極接合体36が配列される。
セパレータ38は、図2に示すように、例えば、ステンレス合金等の板金で構成される1枚の金属プレートやカーボンプレート等で構成される。セパレータ38は、中央部に燃料ガス供給連通孔40を形成するマニホールド部42を有する。マニホールド部42から外方に等角度間隔ずつ離間して複数の第1橋架部44が放射状に延在するとともに、前記第1橋架部44には、比較的大径な挟持部46が一体的に設けられる。
各挟持部46は、電解質・電極接合体36と略同一寸法に設定されており、燃料ガスを供給するための燃料ガス導入口48が、例えば、前記挟持部46の中心又は中心に対して酸化剤ガスの流れ方向上流側に偏心した位置に設定される。
各挟持部46のアノード電極34に接触する面46aには、前記アノード電極34の電極面に沿って燃料ガスを供給するための燃料ガス通路50を形成する複数の突起部52が設けられる。突起部52は、面46aに、例えば、エッチングにより形成される中実部で構成される。突起部52の断面形状は、矩形状、円形状、三角形状又は長方形状等、種々の形状に設定可能であるとともに、位置や密度は、燃料ガスの流れ状態等によって任意に変更される。
第1橋架部44には、燃料ガス供給連通孔40から燃料ガス導入口48に連通する燃料ガス供給通路54が形成される。
図2に示すように、セパレータ38のカソード電極32に対向する面には、通路部材56が、例えば、ろう付けやレーザ溶接等により固着される。通路部材56は、平板状に構成されるとともに、中央部に燃料ガス供給連通孔40を形成するマニホールド部58を備える。このマニホールド部58から放射状に8本の第2橋架部60が延在するとともに、各第2橋架部60は、セパレータ38の第1橋架部44から挟持部46の面46bに燃料ガス導入口48を覆って固着される(図4参照)。
挟持部46の面46bには、図2及び図4に示すように、カソード電極32の電極面に沿って酸化剤ガスを供給するための酸化剤ガス通路62を形成し且つ前記カソード電極32に密着する変形可能な弾性通路部、例えば、導電性メッシュ部材64が配設される。メッシュ部材64は、例えば、ステンレス鋼(SUS材)の線材で構成され、略円板状を有する。メッシュ部材64は、積層方向(矢印A方向)の荷重に対して所望の弾性変形が可能な厚さに設定されるとともに、通路部材56の第2橋架部60を避けるために切欠部66を設ける。
図4に示すように、メッシュ部材64及びカソード電極32の外周直径は、面46a側の突起部52が設けられる範囲、すなわち、前記カソード電極32の外周からアノード電極34に回り込む排ガスの酸化剤ガスに曝される前記アノード電極34の外周縁部を除く領域に設定される。
メッシュ部材64に設けられる酸化剤ガス通路62は、電解質・電極接合体36の内側周端部と挟持部46の内側周端部との間から矢印B方向に酸化剤ガスを供給する酸化剤ガス供給連通孔67に連通する。この酸化剤ガス供給連通孔67は、各挟持部46の内方と第1橋架部44との間に位置して積層方向に延在している。
各セパレータ38間には、燃料ガス供給連通孔40をシールするための絶縁シール69が設けられる。絶縁シール69は、例えば、マイカ材やセラミック材で形成されている。燃料電池24には、挟持部46の外方に位置して排ガス通路68が形成される。
図1に示すように、燃料電池スタック12は、複数の燃料電池24の積層方向両端に円板状のエンドプレート70a、70bを配置する。エンドプレート70aの中心部には、燃料ガス供給連通孔40に連通する孔部72が形成されるとともに、前記孔部72の周囲には、酸化剤ガス供給連通孔67に連通する複数の孔部74が形成される。
筐体18は、荷重付与機構22を収容する第1筐体部76aと、燃料電池スタック12を収容する第2筐体部76bとを備える。第1及び第2筐体部76a、76b間は、エンドプレート70bの第2筐体部76b側に絶縁材を介装してねじ78及びナット80により締め付けられる。エンドプレート70bは、流体部20から荷重付与機構22に高温の排ガスや空気が流入することを阻止するガス遮蔽部を構成する。第2筐体部76bには、リング状壁板82の一端部が接合されるとともに、前記壁板82の他端部には、ヘッド板84が固着される。筐体18内には、燃料電池スタック12の温度を検出するための温度センサ86が配設される。
図5は、燃料電池システム10の機械系回路の概略構成を示しており、この燃料電池システム10は、燃料電池モジュール23と、前記燃料電池モジュール23に原燃料(例えば、都市ガス)を供給する燃料ガス供給装置90と、前記燃料電池モジュール23に酸化剤ガスを供給する酸化剤ガス供給装置92と、前記燃料電池モジュール23に水を供給する水供給装置93とを備える。
燃料ガス供給装置90は、原燃料(メタン、エタン又はプロパン等)を供給する原燃料供給部(図示せず)に連結される燃料ガス供給管94を設け、この燃料ガス供給管94は、蒸発器15に接続される。蒸発器15の出口は、改質器16の入口に連通する。燃料ガス供給管94に近接して、排ガス管109が配置される。
酸化剤ガス供給装置92は、図1及び図5に示すように、エアポンプ(酸化剤ガスポンプ)96を設け、このエアポンプ96に酸化剤ガス供給通路98が連通する。酸化剤ガス供給通路98は、筐体18内の通路100を通って熱交換器14から孔部74を介して酸化剤ガス供給連通孔67に連通する。酸化剤ガス供給通路98の途上には、三方弁(通路切替機構)102を介して主分岐通路104が接続される。
主分岐通路104は、第1筐体部76a側から筐体18内に挿入されるとともに、前記主分岐通路104の先端が、複数の分岐通路106に分岐する。分岐通路106の数は、酸化剤ガス供給連通孔67に対応して、例えば、8本に設定される(図6参照)。
各分岐通路106には、前記分岐通路106から酸化剤ガス供給連通孔67に供給される空気を加熱するための加熱機構108を構成する加熱部、例えば、電気ヒータ(電気トーチ)110が配置される。各電気ヒータ110は、図6に示すように、各酸化剤ガス供給連通孔67に対応して配置される。酸化剤ガス供給通路98の開口断面積S1は、8本の電気ヒータ110の総開口断面積S2と同等以下に設定される(S1≦S2)。
図7に示すように、加熱機構108は、コントローラ112を備え、このコントローラ112には、各電気ヒータ110の温度、すなわち、加熱された空気の温度を測定する温度センサ(温度検出部)114と、前記温度センサ114のいずれかにより測定された温度が、設定温度以上になった際、全ての前記電気ヒータ110の駆動を停止させる切断部、例えば、サイリスタ116が接続される。このサイリスタ116は、電源118に接続される。コントローラ112は、燃料電池システム10全体の制御を行ってもよく、また、個別の全体制御用コントローラを備えていてもよい。
このように構成される燃料電池システム10の動作について、第1の実施形態に係る起動方法との関連で、図8に示すフローチャートに沿って以下に説明する。
燃料電池システム10を起動する際には、先ず、酸化剤ガス供給装置92を構成するエアポンプ96が起動(オン)される(ステップS1)。次いで、コントローラ112(又は他のコントローラ、以下、単にコントローラ112という)は、温度センサ86から燃料電池スタック12の温度(スタック温度)を検出し、このスタック温度が、設定温度T1と比較される(ステップS2)。この設定温度T1は、燃料電池スタック12を定常運転させることが可能な温度である。
そして、スタック温度が、設定値T1未満であると判断されると(ステップS2中、YES)、ステップS3に進んで、三方弁102の切替作用下に、エアポンプ96が主分岐通路104に連通する。このため、図1に示すように、エアポンプ96により吐出された空気は、主分岐通路104に供給され、この主分岐通路104の先端から分岐される8本の分岐通路106を介して各電気ヒータ110に供給される。
この場合、第1の実施形態では、1台のエアポンプ96によって酸化剤ガス供給通路98あるいは主分岐通路104に酸化剤ガスを供給することができるため、前記エアポンプ96に係るコストや消費電力を削減することが可能になる。さらに、酸化剤ガス供給通路98及び主分岐通路104を二重に配管する場合に比べて、通路によって占有される面積を少なくできるため、燃料電池システム10全体を小型化することが可能になる。
加熱機構108では、図7に示すように、サイリスタ116がオンされることにより(ステップS4)、各電気ヒータ110が加熱される(ステップS5)。このため、電気ヒータ110に供給される空気は、即座に高温に加熱され、前記加熱された空気は、各電気ヒータ110の先端から各酸化剤ガス供給連通孔67に供給される。
これにより、図9に示すように、酸化剤ガス供給連通孔67に供給された空気は、電解質・電極接合体36の内側周端部と挟持部46の内側周端部との間から矢印B方向に流入し、メッシュ部材64に形成された酸化剤ガス通路62に送られる。
その際、酸化剤ガス供給連通孔67と燃料ガス通路50との間には、シール部材が設けられておらず、シールレス構造が採用されている。従って、燃料ガス通路50に燃料ガスが供給されていない状態では、酸化剤ガス供給連通孔67を流れる空気の供給圧を介し、この空気が電解質・電極接合体36の内側周端部を経由して前記燃料ガス通路50に導入される。この空気は、酸化剤ガス通路62を流れる空気と同様に、矢印B方向に流動する。
この場合、第1の実施形態では、複数の電気ヒータ110を介して高温(500℃〜800℃)に加熱された空気が、電解質・電極接合体36の内側周端部を経由して酸化剤ガス通路62及び燃料ガス通路50に沿って流動している。これにより、電解質・電極接合体36のカソード電極32及びアノード電極34は、セパレータ38上で高温の空気を介して加熱されるため、前記カソード電極32及び前記アノード電極34が均一に加熱され、熱応力や熱歪みの発生を抑制することができる。
しかも、電気ヒータ110は、複数、例えば8つの酸化剤ガス供給連通孔67に対応して8本配置されており、燃料電池スタック12全体にわたって加熱された酸化剤ガスを均一に供給することが可能になる。このため、セパレータ38や電解質・電極接合体36に温度分布による歪みが生じることを防止することができ、コンパクトな構成で、燃料電池スタック12を迅速に昇温させることが可能になる。
さらに、第1の実施形態では、複数の分岐通路106を有し、各分岐通路106に電気ヒータ110が配置されている。このため、主分岐通路104を介して供給される空気の圧力損失が高くなることを抑制した状態で、燃料電池スタック12を良好に昇温させることができる。
特に、酸化剤ガス供給通路98の開口断面積S1は、8本の電気ヒータ110の総開口断面積S2と同等以下に設定されている。従って、空気は、分岐通路106に供給される際に、圧力損失が高くなることを可及的に阻止することが可能になり、燃料電池スタック12の昇温機能が一層向上するという効果が得られる。
次いで、加熱機構108では、図7に示すように、各電気ヒータ110に取り付けられる温度センサ114を介して、加熱された空気の温度が測定されている(ステップS6)。そして、各電気ヒータ110のいずれか1つのヒータ温度T3が、設定温度T2以上であると判断されると(ステップS7中、YES)、ステップS8に進んで、サイリスタ116がオフされ、全ての電気ヒータ110による加熱が停止される(ステップS9)。ここで、設定温度T2は、電気ヒータ110が、例えば、断線しない温度に選択される。
全ての電気ヒータ110による加熱が停止された状態では、予熱を介して各電気ヒータ110から酸化剤ガス供給連通孔67に空気が供給される(ステップS10)。
なお、ステップS7において、ヒータ温度T3が、設定温度T2未満であれば(ステップS7中、NO)、ステップS10に進む。このため、電気ヒータ110の加熱作用下に、加熱された空気は継続して各酸化剤ガス供給連通孔67に供給される。
このように、加熱機構108は、空気を加熱する電気ヒータ110と、加熱された空気の温度を測定する温度センサ114とを備えている。これにより、空気の加熱温度を確実に検出することができ、燃料電池スタック12を適正な発電温度まで急速且つ正確に昇温させることが可能になる。
しかも、加熱機構108は、電気ヒータ110の内いずれかのヒータ温度T3が、設定温度T2以上となった際、サイリスタ116をオフして全ての電気ヒータ110による加熱が停止されている。従って、電気ヒータ110は、必要以上の温度、すなわち、設定温度T2以上に曝されることがなく、前記電気ヒータ110を良好に保護することができる。
一方、ステップS2において、燃料電池スタック12の温度が、設定温度T1以上であると判断されると(ステップS2中、NO)、ステップS11に進む。このステップS11では、三方弁102の切替作用下に、エアポンプ96は、主分岐通路104から酸化剤ガス供給通路98に接続される。このため、エアポンプ96により吐出された空気は、酸化剤ガス供給通路98から筐体18内の通路100に供給され、熱交換器14から複数の孔部74を通って、酸化剤ガス供給連通孔67に供給される(図4参照)。
そして、ステップS13に進んで、燃料電池スタック12が定常運転される。
具体的には、図1及び図5に示すように、燃料ガス供給装置90の作用下に、燃料ガス供給管94から改質器16に原燃料(メタン、エタン又はプロパン等)が供給されるとともに、水供給装置93の作用下に、前記燃料ガス供給管94から前記改質器16に水が供給される。
原燃料が改質器16を通って改質されることにより燃料ガス(水素含有ガス)が得られ、この燃料ガスは、燃料電池スタック12の燃料ガス供給連通孔40に供給される。燃料ガスは、積層方向(矢印A方向)に移動しながら、各燃料電池24を構成するセパレータ38内の燃料ガス供給通路54に導入される(図4参照)。
燃料ガスは、第1及び第2橋架部44、60間を燃料ガス供給通路54に沿って移動し、挟持部46に形成された燃料ガス導入口48から燃料ガス通路50に導入される。燃料ガス導入口48は、各電解質・電極接合体36のアノード電極34の略中心位置に設定されている。このため、燃料ガスは、燃料ガス導入口48からアノード電極34の略中心に供給され、燃料ガス通路50に沿って該アノード電極34の外周部に向かって移動する。
その際、燃料ガス通路50には、上記のように、高温の空気が供給されている。従って、燃料ガス通路50に供給された燃料ガスは、自然発火(着火)して燃焼するため、発熱源となってカソード電極32及びアノード電極34がセパレータ38上で直接加熱されるとともに、電解質・電極接合体36及び前記セパレータ38は、発電可能な温度まで急速に昇温される。これにより、燃料電池スタック12の始動性が良好に向上するという効果が得られる。
しかも、燃料ガス通路50では、燃料ガスが高温の酸化剤ガス雰囲気で燃焼するため、前記燃料ガスが完全燃焼することになる。このため、COの発生を阻止することができ、CO除去装置が不要になって経済的である。
一方、空気は、熱交換器14を通って孔部74から各燃料電池24の略中央側に設けられている酸化剤ガス供給連通孔67に供給される。その際、熱交換器14では、排ガスを介して使用前の空気と熱交換が行われ、この空気が予め所望の燃料電池運転温度に加温されている。
酸化剤ガス供給連通孔67に供給された空気は、電解質・電極接合体36の内側周端部と挟持部46の内側周端部との間から矢印B方向に流入し、メッシュ部材64に形成された酸化剤ガス通路62に送られる。図4に示すように、酸化剤ガス通路62では、電解質・電極接合体36のカソード電極32の内側周端部(セパレータ38の中央部)側から外側周端部(セパレータ38の外側周端部側)に向かって空気が流動する。
従って、電解質・電極接合体36では、アノード電極34の電極面の中心側から周端部側に向かって燃料ガスが供給されるとともに、カソード電極32の電極面の一方向(矢印B方向)に向かって空気が供給される。その際、酸化物イオンが電解質30を通ってアノード電極34に移動し、化学反応により発電が行われる。
なお、各電解質・電極接合体36の外周部に排出される排ガスは、排ガス通路68を介して積層方向に移動し、熱交換器14を通って空気との間で熱交換を行った後、排ガス管109から排出される。
図10は、本発明の第2の実施形態に係る燃料電池システム120の要部概略説明図である。なお、第1の実施形態に係る燃料電池システム10と同一の構成要素には同一の参照符号を付して、その詳細な説明は省略する。また、以下に説明する第3以降の実施形態においても同様に、その詳細な説明は省略する。
燃料電池システム120は、酸化剤ガス供給装置122を備え、この酸化剤ガス供給装置122は、酸化剤ガス供給通路98と主分岐通路104の連結部分に可変バルブ(通路切替機構)124を備えている。
この第2の実施形態では、主分岐通路104から各分岐通路106を介して電気ヒータ110に供給される空気が、前記電気ヒータ110を介して加熱された後、燃料電池スタック12に供給される。そして、燃料電池スタック12の温度が、設定温度T1以上になった際には、可変バルブ124が駆動される。このため、主分岐通路104に送られていた空気は、酸化剤ガス供給通路98に流量をコントロールされながら供給される。これにより、主分岐通路104から酸化剤ガス供給通路98に空気が急速に流れることがなく、空気の流量をより精密に制御することができ、燃料電池スタック12の温度を一定に保持することが可能になるという効果が得られる。
図11は、本発明の第3の実施形態に係る燃料電池システム130の要部概略説明図である。
燃料電池システム130は、酸化剤ガス供給装置132を備える。酸化剤ガス供給装置132は、酸化剤ガス供給通路98と主分岐通路104とが可変バルブ124を介して切替可能に構成されるとともに、前記主分岐通路104から分岐する各分岐通路106には、切替弁(通路切替機構)134が配設される。
この第3の実施形態では、各電気ヒータ110毎にヒータ温度を検出するとともに、検出されたヒータ温度T3が、設定温度T2以上となった前記電気ヒータ110では、サイリスタ116がオフされるとともに、切替弁134が閉塞される。
その際、切替弁134の閉塞動作と同期して可変バルブ124が調整され、分岐通路106が閉塞されることによって減少する空気流量分を、酸化剤ガス供給通路98に流している。従って、主分岐通路104側の圧力損失が高くなることを確実に阻止することができる。これにより、より精密に燃料電池スタック12の温度管理が遂行されるという効果が得られる。
図12は、本発明の第4の実施形態に係る燃料電池システム140の一部断面説明図である。
燃料電池システム140は、筐体18内に収容される燃料電池スタック142を備える。燃料電池スタック142は、矢印A方向に複数積層される燃料電池144を備え、前記燃料電池144がエンドプレート70a、70b間に挟持されている。
燃料電池144は、図13及び図14に示すように、電解質・電極接合体36を構成するカソード電極32に沿って供給される酸化剤ガスの流れ方向が、第1の実施形態とは反対に設定され、この酸化剤ガスは、前記カソード電極32の外側周端部から内側周端部に向かって矢印C方向に流動する。
燃料電池144を構成するセパレータ145では、挟持部46の外方に位置して、酸化剤ガス供給連通孔67が設けられるとともに、前記挟持部46の内方と第1橋架部44との間に位置して、排ガス通路68が積層方向に延在して設けられる。各挟持部46には、両側の挟持部46に向かって突出する突片部146a、146bが設けられる。互いに隣り合う突片部146a、146b間には、空間部148が形成され、この空間部148には、邪魔板部材150が積層方向に延在して配設される。
図15に示すように、酸化剤ガス通路62は、電解質・電極接合体36の外周端部と挟持部46の外周端部との間から矢印C方向に酸化剤ガスを供給する酸化剤ガス供給連通孔67に連通する。この酸化剤ガス供給連通孔67は、各挟持部46の外周側端部の外方に設けられる(図13参照)。
図12に示すように、燃料電池システム140は、燃料電池スタック142に燃料ガスを供給する燃料ガス供給装置90と、前記燃料電池スタック142に酸化剤ガスを供給する酸化剤ガス供給装置152とを備える。
酸化剤ガス供給装置152は、酸化剤ガス供給通路98の途上に、三方弁102(又は可変バルブ124)を介して主分岐通路104が接続される。主分岐通路104の先端から複数の分岐通路154が分岐するとともに、前記分岐通路154は、酸化剤ガス供給連通孔67に対応して、例えば、8本に設定される。
各分岐通路154には、前記分岐通路154から酸化剤ガス供給連通孔67に供給される空気を加熱するための加熱機構156を構成する加熱部、例えば、電気ヒータ(電気トーチ)158が配置される。各電気ヒータ158は、図16に示すように、各酸化剤ガス供給連通孔67に対応して配置される。酸化剤ガス供給通路98の開口断面積S1は、8本の電気ヒータ158の総開口断面積S2と同等以下に設定される(S1≦S2)。
このように構成される第4の実施形態では、燃料電池システム140を起動する際には、先ず、加熱機構156を構成する電気ヒータ158が駆動されて空気が加熱される。この加熱された空気は、酸化剤ガス供給連通孔67に供給される。このため、図17に示すように、酸化剤ガス供給連通孔67に供給された空気は、電解質・電極接合体36の外側周端部と挟持部46の外側周端部との間から矢印C方向に流入し、メッシュ部材64に形成された酸化剤ガス通路62に送られる。
その際、酸化剤ガス供給連通孔67と燃料ガス通路50との間には、シール部材が設けられていない。従って、燃料ガス通路50に燃料ガスが供給されていない状態では、酸化剤ガス供給連通孔67を流れる空気の供給圧を介し、この空気が電解質・電極接合体36の外側周端部を経由して前記燃料ガス通路50に導入される。この空気は、酸化剤ガス通路62を流れる空気と同様に、矢印C方向に流動する。
この場合、第4の実施形態では、第1の実施形態と同様に、図8に示すフローチャートに沿って起動される。これにより、カソード電極32及びアノード電極34が均一に加熱されるとともに、電解質・電極接合体36及びセパレータ38を発電可能な温度まで急速に昇温させることができ、燃料電池スタック142の始動性が良好に向上する等、第1の実施形態と同様の効果が得られる。
次いで、燃料電池システム140の動作について説明すると、図12に示すように、先ず、燃料は、燃料ガス供給装置90の作用下に、燃料ガス供給管94から改質器16を通って燃料ガス供給連通孔40に供給される。
一方、酸化剤ガス供給装置152では、三方弁102の切替作用下に、エアポンプ96から酸化剤ガス供給通路98に空気が供給され、この空気は、熱交換器14を通って各燃料電池144の外周側に設けられている酸化剤ガス供給連通孔67に供給される。
図15に示すように、空気は、電解質・電極接合体36の外周端部と挟持部46の外周端部との間から矢印C方向に流入し、メッシュ部材64の酸化剤ガス通路62に送られる。これにより、電解質・電極接合体36では、発電が行われ、この発電に使用された反応後の燃料ガス及び空気が混在する排ガスは、セパレータ145内に形成される排ガス通路68を介して積層方向に移動する。そして、排ガスは、熱交換器14を通って空気との間で熱交換を行った後、排ガス管109から排出される。
図18は、本発明の第5の実施形態に係る燃料電池システム160の一部断面説明図である。
燃料電池システム160は、酸化剤ガス供給装置162を備えるとともに、前記酸化剤ガス供給装置162は、主分岐通路104の先端から複数、例えば、8本の分岐通路164が分岐する。各分岐通路164には、前記分岐通路164から導出される空気を加熱するための加熱機構166を構成する加熱部、例えば、電気ヒータ(電気トーチ)168が配置される。
各電気ヒータ168は、筐体18を構成する第1筐体部76aに固定され、それぞれの端部が、前記第1筐体部76a内に進入して荷重付与機構22に向かって開口する。
このように構成される第5の実施形態では、燃料電池システム160を起動する際には、先ず、加熱機構166を構成する各電気ヒータ168が駆動されて空気が加熱される。この加熱された空気は、第1筐体部76a内で荷重付与機構22を通過して酸化剤ガス供給連通孔67に供給される。
従って、第5の実施形態では、各電気ヒータ168から導出される空気は、荷重付与機構22によって拡散されるため、燃料電池スタック12を一層均一に加熱することが可能になるという効果が得られる。
なお、上記の第1〜第5の実施形態では、同一平面状に8個の電解質・電極接合体36が配列されているが、これに限定されるものではなく、例えば、4個の電解質・電極接合体36が配列される構成を採用してもよい。その際、電気ヒータ110、158、168は、好ましくは4個に設定される。
本発明の第1の実施形態に係る燃料電池システムの一部断面説明図である。 燃料電池スタックを構成する燃料電池の分解斜視説明図である。 前記燃料電池のガス流れ状態を示す一部分解斜視説明図である。 前記燃料電池の動作を説明する概略断面説明図である。 前記燃料電池システムの機械系回路を示す概略構成説明図である。 前記燃料電池システムを構成する電気ヒータの配置状態説明図である。 前記燃料電池システムを構成する加熱機構の説明図である。 本実施形態に係る起動方法を説明するフローチャートである。 前記電気ヒータにより加熱された空気による前記燃料電池スタックを加熱する際の動作説明図である。 本発明の第2の実施形態に係る燃料電池システムの要部概略説明図である。 本発明の第3の実施形態に係る燃料電池システムの要部概略説明図である。 本発明の第4の実施形態に係る燃料電池システムの一部断面説明図である。 前記燃料電池システムを構成する燃料電池の分解斜視説明図である。 前記燃料電池のガス流れ状態を示す一部分解斜視説明図である。 前記燃料電池の動作を説明する概略断面説明図である。 前記燃料電池システムを構成する電気ヒータの配置状態説明図である。 前記燃料電池の起動時の動作を説明する概略断面説明図である。 本発明の第5の実施形態に係る燃料電池システムの一部断面説明図である。
符号の説明
10、120、130、140、160…燃料電池システム
12、142…燃料電池スタック 14…熱交換器
15…蒸発器 16…改質器
23…燃料電池モジュール 24、144…燃料電池
30…電解質 32…カソード電極
34…アノード電極 36…電解質・電極接合体
38、145…セパレータ 67…酸化剤ガス供給連通孔
68…排ガス通路 90…燃料ガス供給装置
92、122、132、152、162…酸化剤ガス供給装置
93…水供給装置 94…燃料ガス供給管
96…エアポンプ 98…酸化剤ガス供給通路
102…三方弁 104…主分岐通路
106、154、164…分岐通路 108、156、166…加熱機構
110、158、168…電気ヒータ 112…コントローラ
114…温度センサ 116…サイリスタ
118…電源 124…可変バルブ
134…切替弁

Claims (10)

  1. 燃料ガスと酸化剤ガスとの電気化学反応により発電する燃料電池を複数積層した燃料電池スタックと、
    前記燃料電池スタックに前記燃料ガスを供給する燃料ガス供給装置と、
    前記燃料電池スタックに前記酸化剤ガスを供給する酸化剤ガス供給装置と、
    を備える燃料電池システムであって、
    前記酸化剤ガス供給装置は、酸化剤ガスポンプに接続され、前記燃料電池スタックの燃料電池積層方向に延在する酸化剤ガス供給連通孔に連通して前記酸化剤ガスを供給する酸化剤ガス供給通路と、
    前記酸化剤ガス供給通路から通路切替機構を介して分岐するとともに、前記酸化剤ガス供給連通孔に連通する複数の分岐通路と、
    各分岐通路毎に設けられ、前記分岐通路から前記酸化剤ガス供給連通孔に供給される前記酸化剤ガスを加熱するための加熱機構と、
    を備えることを特徴とする燃料電池システム。
  2. 請求項1記載の燃料電池システムにおいて、前記加熱機構は、前記酸化剤ガスを加熱する加熱部と、
    加熱された前記酸化剤ガスの温度を測定する温度検出部と、
    を備えることを特徴とする燃料電池システム。
  3. 請求項2記載の燃料電池システムにおいて、前記加熱機構は、前記温度検出部により測定された温度が、設定温度以上になった際、前記加熱部の駆動を停止させる切断部を備えることを特徴とする燃料電池システム。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の燃料電池システムにおいて、前記通路切替機構は、前記酸化剤ガス供給通路と主分岐通路との間に介装されるとともに、
    前記主分岐通路から複数の前記分岐通路が分岐することを特徴とする燃料電池システム。
  5. 請求項4記載の燃料電池システムにおいて、前記主分岐通路と各分岐通路との間には、それぞれ通路切替機構が介装されることを特徴とする燃料電池システム。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の燃料電池システムにおいて、前記酸化剤ガス供給通路の開口断面積は、複数の前記分岐通路の総開口断面積と同等以下に設定されることを特徴とする燃料電池システム。
  7. 燃料ガスと酸化剤ガスとの電気化学反応により発電する燃料電池を複数積層した燃料電池スタックと、
    前記燃料電池スタックに前記燃料ガスを供給する燃料ガス供給装置と、
    酸化剤ガスポンプに接続され、前記燃料電池スタックの燃料電池積層方向に延在する酸化剤ガス供給連通孔に連通して前記酸化剤ガスを供給する酸化剤ガス供給通路を設け、前記燃料電池スタックに前記酸化剤ガスを供給する酸化剤ガス供給装置と、
    を備える燃料電池システムの起動方法であって、
    前記酸化剤ガスポンプを、前記酸化剤ガス供給通路から分岐する複数の分岐通路に連通させる工程と、
    前記酸化剤ガスポンプの作用下に、前記複数の分岐通路に前記酸化剤ガスを供給するとともに、各分岐通路に設けられる各加熱機構を介して前記酸化剤ガスを加熱し、加熱された該酸化剤ガスを前記酸化剤ガス供給連通孔に供給する工程と、
    を有することを特徴とする燃料電池システムの起動方法。
  8. 請求項7記載の起動方法において、前記加熱機構の温度を検出する工程と、
    検出された前記温度が、設定温度以上になった際、前記加熱機構の駆動を停止させる工程と、
    を有することを特徴とする燃料電池システムの起動方法。
  9. 請求項8記載の起動方法において、複数の前記加熱機構のうち、1つの前記加熱機構の温度が、前記設定温度以上になった際、全ての前記加熱部の駆動を停止させることを特徴とする燃料電池システムの起動方法。
  10. 請求項8又は9記載の起動方法において、前記加熱機構が停止される一方、前記酸化剤ガスが前記酸化剤ガス供給通路を介して前記酸化剤ガス供給連通孔に供給されることを特徴とする燃料電池システムの起動方法。
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