JP2010066325A - 非線形光学化合物、非線形光学材料及び非線形光学素子 - Google Patents

非線形光学化合物、非線形光学材料及び非線形光学素子 Download PDF

Info

Publication number
JP2010066325A
JP2010066325A JP2008230290A JP2008230290A JP2010066325A JP 2010066325 A JP2010066325 A JP 2010066325A JP 2008230290 A JP2008230290 A JP 2008230290A JP 2008230290 A JP2008230290 A JP 2008230290A JP 2010066325 A JP2010066325 A JP 2010066325A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
vinyl
phenyl
ethyl
carbon atoms
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2008230290A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5376359B2 (ja
Inventor
Hidehisa Tazawa
英久 田澤
Akira Otomo
明 大友
Isao Aoki
勲 青木
Hideki Miki
秀樹 三木
Shiyoshi Yokoyama
士吉 横山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kyushu University NUC
National Institute of Information and Communications Technology
Sumitomo Electric Industries Ltd
Original Assignee
Kyushu University NUC
National Institute of Information and Communications Technology
Sumitomo Electric Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kyushu University NUC, National Institute of Information and Communications Technology, Sumitomo Electric Industries Ltd filed Critical Kyushu University NUC
Priority to JP2008230290A priority Critical patent/JP5376359B2/ja
Publication of JP2010066325A publication Critical patent/JP2010066325A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5376359B2 publication Critical patent/JP5376359B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Optical Integrated Circuits (AREA)
  • Optical Modulation, Optical Deflection, Nonlinear Optics, Optical Demodulation, Optical Logic Elements (AREA)

Abstract

【課題】
非線形性及び耐熱性の両方を十分高水準に達成できる非線形光学化合物を提供すること。
【解決手段】
下記一般式(1)で表される非線形光学化合物。
【化1】
Figure 2010066325

[式(1)中、nは2〜4の整数を示し、Rは炭素数1〜4のアルキル基を示し、同一分子中のn個のRは互いに同一でも異なっていても良く、p及びqはそれぞれ独立に0〜2の整数を示し、p+qは2以下であり、Ar及びArはそれぞれ独立に所定のアリール基又はヘテロアリール基を示し、p+qが2のとき、Ar及びArは互いに同一でも異なっていても良く、D及びAは所定の電子供与基及び電子受容基を示す。]
【選択図】図1

Description

本発明は、非線形光学化合物、非線形光学材料及び非線形光学素子に関する。
光変調器、光スイッチ、光メモリー、波長変換器などのデバイスは、非線形光学材料の電気光学効果を利用したものである。従来、非線形光学材料として、ニオブ酸リチウム、リン酸二水素カリウム等の無機材料が広く用いられてきたが、より高度な非線形光学性能及び製造コスト低減等の要求を満たすため、有機非線形光学材料が注目を集め、その実用化に向けた種々の検討がなされている。
有機非線形光学材料は、非線形光学活性を有する化合物(以下、単に「非線形光学化合物」という。)を高分子材料等のホスト材料に分散又は結合させることによって得られる。非線形光学化合物としては、分子構造の両端にそれぞれ位置する電子供与基及び電子受容基と、これらを連結するπ共役鎖とを有するプッシュ−プル型のπ共役系化合物が知られている。例えば、下記特許文献1には、下記式(7)で表される、ポリエン鎖を有する非線形光学化合物が記載されている。
Figure 2010066325
また、下記特許文献2〜5には、π共役鎖中にチオフェン環を有する非線形光学化合物が記載されている。さらに、下記特許文献6〜8には、電子供与基又は電子受容基として所定のものを採用し、非線形光学化合物の耐熱性を向上させる取り組みが記載されている。
米国特許第6067186号明細書 特表2004−501159号公報 特表2004−506630号公報 特表2004−508430号公報 特表2006−507403号公報 特開2005−227376号公報 特開2005−227378号公報 特開2007−99739号公報
ところで、非線形光学材料によって光導波路が形成された光学素子を作製する際、非線形光学材料の二次の非線形光学活性を生じさせるのに、非線形光学化合物の配向処理を施す場合がある。非線形光学化合物を配向させる方法としては、一般に電界ポーリング法が用いられる。電界ポーリング法は、非線形光学材料に電界を印加し、非線形光学化合物の双極子モーメントと印加電界とのクーロン力によって、非線形光学化合物を印加電界方向に配向させる方法である。
上記電界ポーリング法は、通常、ホスト材料のガラス転移温度付近の温度にまで加熱し、非線形光学化合物の分子運動を促進した状態で電界の印加がなされる。したがって、優れた非線形光学性能を発揮する非線形光学素子を得るには、非線形光学化合物が優れた非線形性を有することに加え、非線形光学化合物が配向処理における加熱によって変質しない耐熱性を有することが要求される。
上記特許文献1〜5に記載の非線形光学化合物は、比較的高い非線形性を有するものの、耐熱性が不十分である。これらの非線形化合物の耐熱性が低いのは、π共役鎖中のポリン鎖又はチオフェン環が原因と推察される。一方、上記特許文献6〜8に記載の非線形光学化合物は、耐熱性の向上は図られているものの、その反面、非線形性が不十分となる傾向があり、この点において未だ改善の余地があった。
本発明は、このような実情に鑑みてなされたものであり、非線形性及び耐熱性の両方を十分高水準に達成できる非線形光学化合物を提供することを目的とする。また、本発明は、当該非線形光学化合物を用いた非線形光学材料及び非線形光学素子を提供することを目的とする。
本発明に係る非線形光学化合物は、下記一般式(1)で表されるものである。一般式(1)中、nは2〜4の整数を示し、Rは炭素数1〜4のアルキル基を示し、同一分子中のn個のRは互いに同一でも異なっていても良く、p及びqはそれぞれ独立に0〜2の整数を示し、p+qは2以下であり、Ar及びArはそれぞれ独立に下記式(2−a)又は(2−b)で表される基を示し、p+qが2のとき、Ar及びArは互いに同一でも異なっていても良い。Dは、下記式(3)で表される電子供与基を示す。Aは、下記式(4)で表される電子受容基を示す。下記式(2−a)、(2−b)中、mは0〜4の整数を示し、hは0〜2の整数を示し、R及びRはそれぞれ独立にハロゲン原子、炭素数1〜10のアルキル基又は−C2xOR(xは1以上の整数を示し、Rは水素原子、置換基を有していてもよい炭素数1〜10のアルキル基、置換基を有していてもよい炭素数6〜10のアリール基、炭素数3〜18トリオルガノシリル基、置換基を有していてもよい炭素数2〜11のアルキルアシル基、又は置換基を有していてもよい炭素数7〜11のアリールアシル基を示す。)を示し、式(2−a)中のm個のRは互いに同一でも異なっていても良く、式(2−b)中のh個のRは互いに同一でも異なっていても良い。下記式(3)中、R及びRはそれぞれ独立に水素原子、置換基を有していてもよい炭素数1〜10のアルキル基又は置換基を有していてもよい炭素数6〜10のアリール基を示す。下記式(4)中、R及びRはそれぞれ独立に水素原子、置換基を有していてもよい炭素数1〜10のアルキル基、置換基を有していてもよい炭素数6〜10のアリール基又は置換基を有していてもよい炭素数1〜12のヘテロアリール基を示す。
Figure 2010066325
Figure 2010066325
Figure 2010066325
Figure 2010066325
本発明に係る非線形光学化合物は、上記一般式(1)で表されるように、電子供与基Dと電子受容基Aとを連結するπ共役鎖が、置換基Rを複数有するフェニレン基を含有する。本発明の非線形光学化合物によれば、非線形性及び耐熱性の両方を十分高水準に達成できる。高い非線形性が得られる主因は、上記式(3)、(4)で表される所定の電子供与基Dと電子受容基Aとがπ共役鎖により連結されるためと推察される。一方、高い耐熱性が得られる主因は、π共役鎖が、置換基Rを複数有するフェニレン基を含有するためと推察される。
上記非線形光学化合物としては、例えば、上記一般式(1)においてRがメチル基を示す非線形光学化合物が挙げられる。
また、上記非線形光学化合物としては、例えば、上記一般式(1)においてnが2を示す非線形光学化合物が挙げられる。
本発明に係る非線形光学化合物は、上記式(2−a)及び(2−b)において、R及びRがそれぞれ独立にハロゲン原子、炭素数1〜3のアルキル基又は−CHOSiR (Rは炭素数1〜4のアルキル基、フェニル基又は炭素数1〜10のアルコキシ基を示し、同一分子中の複数のRは互いに同一でも異なっていても良い。)を示すことが好ましい。当該非線形光学化合物は、非線形性に優れるとともに、合成が比較的容易であるという利点がある。
本発明に係る非線形光学化合物は、上記一般式(1)において、Ar及びArがそれぞれ独立にフェニレン基又はチオフェンジイル基を示すことが好ましい。当該非線形光学化合物は、非線形性に優れるとともに、合成が比較的容易であるという利点がある。
本発明に係る非線形光学化合物は、上記式(3)において、R及びRはそれぞれ独立に炭素数1〜10のアルキル基又はフェニル基を示すことが好ましく、該アルキル基及びフェニル基は置換基として炭素数1〜10のアルキル基、炭素数6〜10のアリール基又は−OR10(R10は水素原子、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数6〜10のアリール基、炭素数3〜18のトリオルガノシリル基又は炭素数2〜11のアルキルアシル基を示す。)を有してもよい。当該非線形光学化合物は、非線形性及びホスト材料との相溶性に優れるとともに、合成が比較的容易であるという利点がある。
本発明に係る非線形光学化合物は、上記一般式(1)においてDで示される電子供与基が、下記式(5)で表される基であることが好ましい。下記式(5)中、j及びkはそれぞれ独立に1〜6の整数を示し、R11及びR12はそれぞれ独立に水素原子、炭素数1〜10のアルキル基又は−OR13(R13は水素原子、炭素数3〜18のトリオルガノシリル基又は炭素数2〜11のアルキルアシル基を示す。)を示す。当該非線形光学化合物は、非線形性及びホスト材料との相溶性に優れるとともに、合成が比較的容易であるという利点がある。
Figure 2010066325
上記非線形光学化合物は、例えば、上記式(5)においてj及びkがいずれも2である非線形光学化合物が挙げられる。
本発明に係る非線形光学化合物は、上記一般式(1)においてDで示される電子供与基が、下記式(6−a)又は(6−b)で表される基であることが好ましい。下記式(6−a)、(6−b)中、R14は水素原子、メチル基、エチル基又は−OR15(R15は水素原子、t−ブチルジフェニルシリル基、アセチル基又はピバロイル基を示す。)を示す。当該非線形光学化合物は、非線形性及びホスト材料との相溶性に優れるとともに、合成が比較的容易であるという利点がある。
Figure 2010066325
本発明に係る非線形光学化合物は、上記式(4)において、R及びRがそれぞれ独立に炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のフッ化アルキル基、又は、置換基としてフェニル基若しくは炭素数1〜10のアルキル基を有していてもよいフェニル基若しくはチエニル基、を示すことが好ましい。当該非線形光学化合物は、非線形性及びホスト材料との相溶性に優れるとともに、合成が比較的容易であるという利点がある。
本発明に係る非線形光学化合物は、上記式(4)において、R及びRがそれぞれ独立に炭素数1〜4のアルキル基、フェニル基又はトリフルオロメチル基を示すことが好ましい。当該非線形光学化合物は、非線形性及びホスト材料との相溶性に優れるとともに、合成が比較的容易であるという利点がある。
本発明に係る非線形光学材料は、本発明の上記非線形光学化合物と、当該非線形光学化合物が分散されるホスト材料とを含有する。上述の通り、本発明の非線形光学化合物は高い非線形性を有するため、これを含有する非線形光学材料も十分に高い非線形性を達成できる。また、本発明の非線形光学化合物が高い耐熱性を有するため、ガラス転移温度が比較的高い材料をホスト材料として使用することが可能であり、それによって電界ポーリングされた非線形化合物の配向緩和が抑制され、耐久性の高い非線形光学材料が得られる。
本発明に係る非線形光学材料は、ホスト材料が非線形光学化合物との間に共有結合を形成し得る反応性官能基を有する樹脂を含有し、非線形光学化合物の少なくとも一部が当該樹脂と結合したものであることが好ましい。非線形光学化合物と樹脂とを結合させることによって、非線形光学化合物の凝集を十分に防止でき、凝集に伴う非線形光学性能の低下を起こりにくくすることができる。これに加え、非線形光学材料の耐久性をより一層向上できる。
本発明に係る非線形光学素子は、本発明の上記非線形光学材料によって形成される光導波路を有する。本発明に係る非線形光学素子によれば、優れた非線形光学性能が発揮される。また、耐久性の高い非線形光学材料で光導波路を形成することにより、信頼性及び耐久性の両方が十分高水準の非線形光学素子を作製できる。
本発明によれば、非線形性及び耐熱性の両方を十分高水準に達成できる非線形光学化合物が提供される。また、本発明によれば、当該非線形光学化合物を用いた非線形光学材料及び非線形光学素子が提供される。
以下、図面を参照しつつ本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。
本実施形態に係る非線形光学化合物は、下記一般式(1)で表される非線形光学化合物である。一般式(1)中、nは2〜4の整数を示し、Rは炭素数1〜4のアルキル基を示し、同一分子中のn個のRは互いに同一でも異なっていても良く、p及びqはそれぞれ独立に0〜2の整数を示し、p+qは2以下であり、Ar及びArはそれぞれ独立に下記式(2−a)又は(2−b)で表される基を示し、p+qが2のとき、Ar及びArは互いに同一でも異なっていても良い。Dは、下記式(3)で表される電子供与基を示す。Aは、下記式(4)で表される電子受容基を示す。下記式(2−a)、(2−b)中、mは0〜4の整数を示し、hは0〜2の整数を示し、R及びRはそれぞれ独立にハロゲン原子、炭素数1〜10のアルキル基又は−C2xOR(xは1以上の整数を示し、Rは水素原子、置換基を有していてもよい炭素数1〜10のアルキル基、置換基を有していてもよい炭素数6〜10のアリール基、炭素数3〜18トリオルガノシリル基、置換基を有していてもよい炭素数2〜11のアルキルアシル基、又は置換基を有していてもよい炭素数7〜11のアリールアシル基を示す。)を示し、式中のm個のRは互いに同一でも異なっていても良く、式中のh個のRは互いに同一でも異なっていても良い。下記式(3)中、R及びRはそれぞれ独立に水素原子、置換基を有していてもよい炭素数1〜10のアルキル基又は置換基を有していてもよい炭素数6〜10のアリール基を示す。下記式(4)中、R及びRはそれぞれ独立に水素原子、置換基を有していてもよい炭素数1〜10のアルキル基、置換基を有していてもよい炭素数6〜10のアリール基又は置換基を有していてもよい炭素数1〜12のヘテロアリール基を示す。
Figure 2010066325
Figure 2010066325
Figure 2010066325
Figure 2010066325
一般式(1)において、pが0のとき、Dと、置換基Rを複数有するフェニレン基とが、直接結合することを示す。また、qが0のとき、Aと、置換基Rを複数有するフェニレン基と結合する二重結合とが、直接結合することを示す。すなわち、p及びqが0である化合物は、下記式(8)で表される化合物を示す。なお式(8)中、Dは上記電子供与体を示し、Aは上記電子受容体を示す。
Figure 2010066325
本実施形態に係る非線形光学化合物は、一般式(1)においてDで示される電子供与体と、Aで示される電子受容体と、それらを連結するπ共役鎖とからなり、π共役鎖中に置換基Rを複数有するフェニレン基を含む。
ここでπ共役鎖とは、上記非線形光学化合物中、下記式(9)で表される部分構造を意味する。式(9)中、nは2〜4の整数を示し、Rは炭素数1〜4のアルキル基を示し、同一分子中のn個のRは互いに同一でも異なっていても良く、p及びqはそれぞれ独立に0〜2の整数を示し、p+qは2以下であり、Ar及びArはそれぞれ独立に上記式(2−a)又は(2−b)で表される基を示し、p+qが2のとき、Ar及びArは互いに同一でも異なっていても良い。
Figure 2010066325
上記非線形光学化合物は、上記π共役鎖が置換基Rを複数有するフェニレン基を含むことで、非線形性及び耐熱性の両方を十分高水準に達成できる。
上記Rとしては、例えば、メチル基、エチル基、ノルマルプロピル基、イソプロピル基、ノルマルブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基が挙げられる。これらのうち、比較的合成が容易であるという観点から、Rがメチル基であると好ましい。
上記置換基Rを複数有するフェニレン基としては、比較的合成が容易であるという観点から、置換基Rを2つ有するフェニレン基が好ましい。
上記π共役鎖中、Ar及びArはそれぞれ独立に上記式(2−a)又は(2−b)で表される基を示し、p+qが2のとき、Ar及びArは互いに同一でも異なっていても良い。例えば、pが2、且つ、qが0であるπ共役鎖の場合、該π共役鎖中の2個のArは、互いに同一でも異なっていても良い。また、pが0、且つ、qが2であるπ共役鎖の場合、該π共役鎖中の2個のArは、互いに同一でも異なっていても良い。
上記式(2−a)で表される基としては、Rがハロゲン原子、炭素数1〜3のアルキル基又は−C2xOR (xは1〜10の整数を示し、Rは炭素数1〜4のアルキル基、フェニル基又は炭素数1〜10のアルコキシ基を示し、同一分子中の複数のRは互いに同一でも異なっていても良い。)を示すことが好ましく、Rが炭素数1〜3のアルキル基を示すことがより好ましい。Ar及び/又はArがこれらの基である非線形光学化合物は、非線形性及び耐熱性に一層優れるとともに、合成が比較的容易であるという利点がある。
上記式(2−b)で表される基としては、Rがハロゲン原子、炭素数1〜3のアルキル基又は−C2xSiR (xは1〜10の整数を示し、Rは炭素数1〜4のアルキル基、フェニル基又は炭素数1〜10のアルコキシ基を示し、同一分子中の複数のRは互いに同一でも異なっていても良い。)を示すことが好ましい。Ar及び/又はArがこれらの基である非線形光学化合物は、非線形性及びホスト材料との相溶性に一層優れるとともに、合成が比較的容易であるという利点がある。
上記式(2−a)、(2−b)中、−CHOSiR で表される基としては、Rがメチル基、エチル基、ノルマルプロピル基、イソプロピル基、ノルマルブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基又はフェニル基を示す基が好ましい。なお、同一分子中の複数のRは互いに同一でも異なっていても良い。
また、上記π共役鎖中のAr及びArがそれぞれ独立にフェニレン基又はチオフェンジイル基を示す非線形光学化合物は、非線形性に優れるとともに、合成が比較的容易であるという観点から好ましい。
本発明に係る非線形光学化合物は、上記一般式(1)で表される非線形光学化合物であり、一般式(1)中、Dは、下記式(3)で表される電子供与基を示す。式(3)中、R及びRはそれぞれ独立に水素原子、置換基を有していてもよい炭素数1〜10のアルキル基又は置換基を有していてもよい炭素数6〜10のアリール基を示す。
Figure 2010066325
式(3)中、R及びRで示される炭素数1〜10のアルキル基としては、メチル基、エチル基、ノルマルプロピル基、イソプロピル基、ノルマルブチル基、tert−ブチル基、ノルマルヘキシル基、2−エチルヘキシル基、シクロヘキシル基、アダマンチル基等が挙げられる。また、R及びRで示される炭素数6〜10のアリール基としては、フェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基等が挙げられる。これらは置換基を1つ又は複数有していても良い。R及び/またはRで示される基がフェニル基である場合、該フェニル基は酸素原子を含む置換基を有していることが好ましい。
このような電子供与基としては、例えば、公知のプッシュ−プル型のπ共役系化合物に用いられる電子供与基が挙げられる。公知のプッシュ−プル型のπ共役系化合物に用いられる電子供与基としては、例えば、下記式(10)に示す官能基群から選ばれる電子供与基等が挙げられる。
Figure 2010066325
上記電子供与基は、式(3)中、R及びRがそれぞれ独立に炭素数1〜10のアルキル基又はフェニル基を示すことが好ましく、該アルキル基及びフェニル基は置換基として炭素数1〜10のアルキル基、炭素数6〜10のアリール基又は−OR10(R10は水素原子、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数6〜10のアリール基、炭素数3〜18のトリオルガノシリル基又は炭素数2〜11のアルキルアシル基を示す。)を有してもよい。当該非線形光学化合物は、非線形性及びホスト材料との相溶性に優れるとともに、合成が比較的容易であるという利点がある。
上記式(3)において、R10で示される炭素数1〜10のアルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、ノルマルブチル基、tert−ブチル基、ノルマルヘキシル基、2−エチルヘキシル基、シクロヘキシル基、アダマンチル基等が挙げられる。R10で示される炭素数6〜10のアリール基としては、フェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基等が挙げられる。上記R10で示される炭素数3〜18のトリオルガノシリル基としては、トリメチルシリル基、トリエチルシリル基、トリイソプロピルシリル基、tert−ブチルジメチルシリル基、tert−ブチルジフェニルシリル基等が挙げられる。上記R10で示される炭素数2〜11のアルキルアシル基としては、アセチル基、エチルカルボニル基、プロピルカルボニル基、イソプロピルカルボニル基、ノルマルブチルカルボニル基、sec−ブチルカルボニル基、tert−ブチルカルボニル基等が挙げられる。
また、上記電子供与基は、下記式(5)で表される基であることがより好ましい。式(5)中、j及びkはそれぞれ独立に1〜6の整数を示し、R11及びR12はそれぞれ独立に水素原子、炭素数1〜10のアルキル基又は−OR13(R13は水素原子、炭素数3〜18のトリオルガノシリル基又は炭素数2〜11のアルキルアシル基を示す。)を示す。当該非線形光学化合物は、非線形性及びホスト材料との相溶性に優れるとともに、合成が比較的容易であるという利点がある。
Figure 2010066325
上記式(3)において、R13で示される炭素数3〜18のトリオルガノシリル基としては、トリメチルシリル基、トリエチルシリル基、トリイソプロピルシリル基、tert−ブチルジメチルシリル基、tert−ブチルジフェニルシリル基等が挙げられる。R13で示される炭素数2〜11のアルキルアシル基としては、アセチル基、エチルカルボニル基、プロピルカルボニル基、イソプロピルカルボニル基、ノルマルブチルカルボニル基、sec−ブチルカルボニル基、tert−ブチルカルボニル基等が挙げられる。
このような電子供与基としては、上記式(5)中のj及びkがいずれも2である電子供与基が、合成が比較的容易であるという観点から好適に用いることができる。
さらに、上記電子供与基は、非線形性及びホスト材料との相溶性に一層優れるとともに、合成が一層容易であるという観点から、下記式(6−a)又は(6−b)で表される基であることが好ましい。下記式(6−a)、(6−b)中、R14は水素原子、メチル基、エチル基又は−OR15(R15は水素原子、t−ブチルジフェニルシリル基、アセチル基又はピバロイル基を示す。)を示す。
Figure 2010066325
本発明に係る非線形光学化合物は、上記一般式(1)で表される非線形光学化合物であり、一般式(1)中、Aは、下記式(4)で表される電子受容基を示す。下記式(4)中、R及びRはそれぞれ独立に水素原子、置換基を有していてもよい炭素数1〜10のアルキル基、置換基を有していてもよい炭素数6〜10のアリール基又は置換基を有していてもよい炭素数1〜12のヘテロアリール基を示す。
Figure 2010066325
上記式(4)中、R及びRで示される炭素数1〜10のアルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、ノルマルブチル基、tert−ブチル基、ノルマルヘキシル基、2−エチルヘキシル基、シクロヘキシル基、アダマンチル基等が挙げられる。R及びRで示される炭素数6〜10のアリール基としては、フェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基等が挙げられる。R及びRで示される炭素数1〜12のヘテロアリール基としては、フリル基、チエニル基、ピロリル基、オキサゾリル基、ピリジル基、キノリニル基、カルバゾリル基等が挙げられる。これらは置換基を1つ又は複数有していても良い。
このような電子受容基としては、例えば、公知のプッシュ−プル型のπ共役系化合物に用いられる電子受容基が挙げられる。公知のプッシュ−プル型のπ共役系化合物に用いられる電子受容基としては、例えば、下記式(11)に示す官能基群から選ばれる電子受容基等が挙げられる。
Figure 2010066325
上記式(4)中、R及びRは、それぞれ独立に炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のフッ化アルキル基、又は、置換基としてフェニル基若しくは炭素数1〜10のアルキル基を有していてもよいフェニル基若しくはチエニル基、を示すことが好ましく、それぞれ独立に炭素数1〜4のアルキル基、フェニル基又はトリフルオロメチル基を示すことがより好ましい。このような電子受容基を有する非線形光学化合物は、非線形性及びホスト材料との相溶性に優れるとともに、合成が比較的容易であるという利点がある。
上記非線形光学化合物は、例えば、以下のように合成することができる。
上記非線形光学化合物の合成法の一例として、下記式(VII)で表される2−[3−シアノ−4−[2−[5−[2−[4−[2−[4−(ジブチルアミノ)フェニル]ビニル]−2,5−ジメチルフェニル]ビニル]−2−チエニル]ビニル]−5,5−ジメチル−2(5H)−フラニリデン]プロパンジニトリルの合成例を以下に示す。
Figure 2010066325
下記式(7−1)で表される反応スキームに従って、4−[2−[4−(ジブチルアミノ)フェニル]ビニル]−2,5−ジメチルベンジルアルコールを合成する。
Figure 2010066325
具体的には、例えば、アルゴン気流下テトラヒドロフラン30mlにフェニルリチウム0.7g(8.5mmol)を加え、さらに臭化4−(ヒドロキシメチル)−2,5−ジメチルベンジルトリフェニルホスホニウム1.8g(3.66mmol)を添加する。攪拌した後、4−(ジブチルアミノ)ベンズアルデヒド0.86g(3.68mmol)を加える。1時間攪拌後、150mlの水に注ぎ、トルエンで抽出する。抽出溶液を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで脱水し、濃縮する。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製すると、4−[2−[4−(ジブチルアミノ)フェニル]ビニル]−2,5−ジメチルベンジルアルコールが得られる。
次に、下記式(7−2)で表される反応スキームに従って、4−[2−[4−(ジブチルアミノ)フェニル]ビニル]−2,5−ジメチルベンズアルデヒドを合成する。
Figure 2010066325
具体的には、例えば、ジクロロメタン30mlに活性二酸化マンガン3.86g(44.4mmol)を懸濁させ、攪拌下ジクロロメタン20mlに溶解した4−[2−[4−(ジブチルアミノ)フェニル]ビニル]−2,5−ジメチルベンジルアルコール805mg(2.2mmol)を添加する。室温下22時間攪拌後ろ過し、濃縮後残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製すると、4−[2−[4−(ジブチルアミノ)フェニル]ビニル]−2,5−ジメチルベンズアルデヒドが得られる。
次に、下記式(7−3)で表される反応スキームに従って、N,N−ジブチル−N−[4−[2−[2,5−ジメチル−4−[2−(2−チエニル)ビニル]フェニル]ビニル]フェニルアミンを合成する。
Figure 2010066325
具体的には、例えば、アルゴン気流下テトラヒドロフラン15mlにフェニルリチウム0.2g(2.26mmol)を加え、冷却しながら塩化テニルトリフェニルホスホニウム0.78g(1.98mmol)を添加する。攪拌した後、4−[2−[4−(ジブチルアミノ)フェニル]ビニル]−2,5−ジメチルベンズアルデヒド0.72g(1.98mmol)を3mlのテトラヒドロフランに溶解して滴下する。1.5時間攪拌した後70mlの水に注ぎトルエンで抽出する。飽和食塩水で洗浄後無水硫酸ナトリウムで脱水し、濃縮する。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製すると、N,N−ジブチル−N−[4−[2−[2,5−ジメチル−4−[2−(2−チエニル)ビニル]フェニル]ビニル]フェニルアミンが得られる。
次に、下記式(7−4)で表される反応スキームに従って、5−[2−[4−[2−[4−(ジブチルアミノ)フェニル]ビニル]−2,5−ジメチルフェニル]ビニル]チオフェン−2−カルバルデヒドを合成する。
Figure 2010066325
具体的には、例えば、アルゴン気流下テトラヒドロフラン10mlにN,N−ジブチル−N−[4−[2−[2,5−ジメチル−4−[2−(2−チエニル)ビニル]フェニル]ビニル]フェニルアミン600mg(1.35mmol)を溶解し、冷却下n−ブチルリチウム(1.6Mヘキサン溶液)1.27ml(2.03mmol)を滴下する。1時間攪拌後N,N−ジメチルホルムアミド0.13ml(1.69mol)を滴下し、攪拌する。ゆっくり昇温し、水を注入後、酢酸エチルで抽出し、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで脱水する。濃縮後、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製すると、5−[2−[4−[2−[4−(ジブチルアミノ)フェニル]ビニル]−2,5−ジメチルフェニル]ビニル]チオフェン−2−カルバルデヒドが得られる。
次に、下記式(7−5)で表される反応スキームに従って、2−[3−シアノ−4−[2−[5−[2−[4−[2−[4−(ジブチルアミノ)フェニル]ビニル]−2,5−ジメチルフェニル]ビニル]−2−チエニル]ビニル]−5,5−ジメチル−2(5H)−フラニリデン]プロパンジニトリルを合成する。
Figure 2010066325
具体的には、例えば、エタノールに5−[2−[4−[2−[4−(ジブチルアミノ)フェニル]ビニル]−2,5−ジメチルフェニル]ビニル]チオフェン−2−カルバルデヒド200mg(0.424mmol)を溶解する。これに2−(3−シアノ−4,5,5−トリメチル−2(5H)−フラニリデン]プロパンジニトリル90mg(0.452mmol)および酢酸アンモニウム33mg(0.428mmol)を加え、室温下攪拌する。黒色液をろ過し、少量のエタノールで洗浄して得られた結晶274mgをシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製する。得られた結晶をエタノールで洗浄すると、2−[3−シアノ−4−[2−[5−[2−[4−[2−[4−(ジブチルアミノ)フェニル]ビニル]−2,5−ジメチルフェニル]ビニル]−2−チエニル]ビニル]−5,5−ジメチル−2(5H)−フラニリデン]プロパンジニトリルが得られる。
本実施形態に係る非線形光学材料は、上記非線形光学化合物と、上記非線形光学化合物が分散されるホスト材料とを含有する。上記非線形光学材料が優れた非線形性を有するためには、非線形光学化合物がホスト材料中に高濃度で均一に分散されていることが好ましい。この観点からは、上記ホスト材料は上記非線形光学化合物と高い相溶性を示すことが好ましい。
上記ホスト材料としては、例えば、ポリメタクリル酸メチル、ポリカーボネート、ポリスチレン、シリコーン系樹脂、エポキシ系樹脂、ポリサルフォン、ポリエーテルサルフォン、ポリイミド等の樹脂が挙げられる。これらの樹脂は、非線形光学化合物との相溶性に優れ、かつ、非線形光学素子として用いる場合に透明性、成形性に優れるため好ましい。
上記ホスト材料への分散方法としては、例えば、非線形光学化合物とホスト材料とを適切な混合比で有機溶媒中に溶解した後、スピンコートにより基板上に塗布し加熱処理を行うことにより非線形光学材料薄膜を得る方法等が挙げられる。
上記非線形光学材料としては、上記ホスト材料が、非線形光学化合物との間に共有結合を形成しうる反応性官能基を有する樹脂を含有し、かつ、非線形光学化合物の少なくとも一部が上記樹脂と結合しても良い。このような非線形光学材料は、非線形光学化合物を高密度でホスト材料中に分散することが可能であり、高い非線形性を実現できる。
上記反応性官能基としては、例えば、ハロゲン化アルキル基(−C2nX(nは1以上の整数を示し、Xはハロゲン原子を示す)、ハロゲン化アシル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、ヒドロキシ基、アミノ基、イソシアネート基、エポキシ基、カルボキシル基等の官能基が挙げられる。これらの官能基は、例えば、上記非線形光学化合物中のヒドロキシ基、アミノ基、アルコキシカルボニル基等と反応して共有結合を形成することができる。
本実施形態に係る非線形光学素子は、上記非線形光学材料を用いて作製されるものである。非線形及び耐熱性に優れる非線形光学材料を使用することで、優れた光学性能と、長期間の使用に耐えうる優れた耐久性を有する非線形光学素子が得られる。
図1は、マッハツェンダー変調器のアームを構成する光導波路を示す模式断面図である。同図に示す光導波路10は、基板1側から下部電極2、第1クラッド層3、コア層5、第2クラッド層6及び上部電極8がこの順序で積層されている。この光導波路10は、コア層5が、電界ポーリング処理を施された上記非線形光学材料によって形成されており、光導波路コア9が反応性イオンエッチング等により形成され、マッハツェンダー干渉計を構成している。下部電極2及び上部電極8によって電界が印加されると、これらの電極の間に位置するコア層5の屈折率が変化することにより、マッハツェンダー両アーム間の位相差が変化し、伝搬光を強度変調することができる。
第1クラッド層3及び第2クラッド層6は、コア層5よりも屈折率が低いものであれば特に制限はなく、例えば、アクリル系、エポキシ系、シリコーン系等のUV硬化性あるいは熱硬化性の樹脂、ポリイミド、ガラス等の有機無機複合ゾルゲル硬化系材料、酸化ケイ素等が好適に使用できる。下部電極2は、金属、導電性酸化物膜、導電性有機高分子等からなる導電性膜であって、ポーリング時や素子としての動作時に電極として利用される。上部電極8は、入力電気シグナルを付与するための電極である。
なお、ここでは光導波路10がマッハツェンダー変調器を構成する例を示したが、マッハツェンダー型に限定されず、その他のタイプ(例えば、方向性結合器型)であってもよい。また、本発明に係る非線形光学素子は、変調器に限定されるものではなく、上記非線形光学材料によって形成される光導波路を備えるものであればよく、例えば、光スイッチ、光メモリー、波長変換器等であってもよい。
以下、実施例及び比較例に基づいて本発明をより具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
[実施例1]
本実施例では、下記式(I)で表される、2−[3−シアノ−4−[2−[4−[2−[4−[2−[4−(ジブチルアミノ)フェニル]ビニル]フェニル]ビニル]−2,5−ジメチルフェニル]ビニル]−5,5−ジメチル−2(5H)−フラニリデン]プロパンジニトリルを、下記の合成例(1−1)〜(1−11)を経ることによって得た。
Figure 2010066325
(合成例1−1)
下記式(1−1)で表される反応スキームに従って、4−ブロムメチルベンジルアルコールを合成した。
Figure 2010066325
具体的には、p−キシレングリコール5.0g(36.2mmol)および四塩化炭素12.4g(37.4mmol)をテトラヒドロフランに溶解した。この溶液を冷却し、攪拌しながらトリフェニルホスフィン9.8g(37.4mmol)を添加した。攪拌後反応液にヘキサン80mLを加えて上澄液を減圧下濃縮した。シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製した。4−ブロムメチルベンジルアルコールを無色結晶として2.89g得た(収率39.6%)。
H−NMR(600MHz,CDCl)δ:4.50(2H,s),4.70(2H,s),7.35(2H,d,J=8.2Hz),7.40(2H,d,J=8.2Hz)
13C−NMR(600MHz,CDCl)δ:33.2,64.8,127.2,129.2,137.1,141.1
(合成例1−2)
下記式(1−2)で表される反応スキームに従って臭化4−(ヒドロキシメチル)ベンジルトリフェニルホスホニウムを合成した。
Figure 2010066325
具体的には、アセトニトリル30mLに4−(ブロムメチル)ベンジルアルコール2.01g(0.01mol)およびトリフェニルホスフィン2.62g(0.01mol)を加えて60℃油浴上6時間攪拌した。熱時再析出した結晶をろ取し、アセトニトリルで洗浄後乾燥した。臭化4−(ヒドロキシメチル)ベンジルトリフェニルホスホニウムを無色結晶として4.57g得た。(収率98.6%)
H−NMR(600MHz,DMSO−d) δ:4.43(2H,d,J=1.6Hz),5.14(2H,d,J=15.4Hz),5.17(1H,t,J=5.5Hz),6.92(2H,d,J=8.2Hz),7.16(2H,d,J=7.7Hz),7.65−7.68(6H,m),7.73−7.76(6H,m),7.90−7.92(3H,m)
13C−NMR(600MHz,DMSO−d)δ:27.8,62.2,117.5,118.1,126.6,130.5,130.0,134.0,135.0,142.9
(合成例1−3)
下記式(1−3)で表される反応スキームに従って、ジエチル 2,5−ジメチルテレフタレートを合成した。
Figure 2010066325
具体的には、2,5−ジメチルテレフタル酸20.0g(0.103mol)をエタノールに懸濁させ、濃硫酸2mLを加えて100時間還流下に攪拌した濃縮後氷冷して析出結晶をろ取し、冷エタノールで洗浄、乾燥した。ジエチル 2,5−ジメチルテレフタレートを無色針状結晶として22.43g得た。母液を再度還流下に攪拌し、濃縮後氷冷した。析出した結晶をろ取し、冷エタノールで洗浄してさらに2.70gの結晶を得た。総収量25.13g(収率97.5%)
H−NMR(600MHz,CDCl)δ:1.40(6H,t,J=7.2Hz),2.57(6H,s),4.37(4H,q,J=7.2Hz),7.74(2H,s)
13C−NMR(600MHz,CDCl)δ:14.4,21.0,61.1,132.8,133.5,136.9,167.3
(合成例1−4)
下記式(1−4)で表される反応スキームに従って、4−(ヒドロキシメチル)−2,5−ジメチルベンジルアルコールを合成した。
Figure 2010066325
具体的には、アルゴン雰囲気下テトラヒドロフランに水素化リチウムアルミニウム5.7g(0.15mol)を加えた。冷却下、ジエチル 2,5−ジメチルテレフタレート25.13g(0.1mol)を滴下した。室温下1時間攪拌後氷冷しした。15分間攪拌後ろ過し、テトラヒドロフランで洗浄した後ろ液、洗液を併せて濃縮した。氷冷し、析出した結晶をろ取し、酢酸エチル400mLから再結晶した。4−(ヒドロキシメチル)−2,5−ジメチルベンジルアルコールを無色結晶として14.92g得た。母液を濃縮、氷冷し、さらに1.28gを得た。総収量16.2g(収率97.1%)
H−NMR(600MHz,DMSO−d)δ:2.20(6H,s)4.43(4H, d,J=5.5Hz),4.92(2H,t,J=5.5Hz),7.08(2H,s)
13C−NMR(600MHz,DMSO−d)δ:17.8,60.9,128.5,131.7,138.2
(合成例1−5)
下記式(1−5)で表される反応スキームに従って、4−(ブロムメチル)−2,5−ジメチルベンジルアルコールを合成した。
Figure 2010066325
具体的には、4−(ヒドロキシメチル)−2,5−ジメチルベンジルアルコール7.0g(42.1mmol)及び四塩化炭素15.36g(46.3mmol)をテトラヒドロフランに溶解した。氷冷下に保ちながらトリフェニルホスフィン12.15g(46.3mmol)を添加した。テトラヒドロフランを留去し、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー精製し、4−(ブロムメチル)−2,5−ジメチルベンジルアルコールを無色結晶として1.6g得た。(収率16.6%)
H−NMR(600MHz,CDCl)δ:2.30(3H,s),2.38(3H,s),4.49(2H,s),4.66(2H,d,J=5.5Hz),7.12,(1H,s),7.19(1H,s)
13C−NMR(600MHz,CDCl)δ:18.0,18.2,32.1,63.1,130.0,131.9,133.9,134.8,135.0,139.4
(合成例1−6)
下記式(1−6)で表される反応スキームに従って、臭化4−(ヒドロキシメチル)−2,5−ジメチルベンジルトリフェニルホスホニウムを合成した。
Figure 2010066325
具体的には、4−(ブロムメチル)−2,5−ジメチルベンジルアルコール1.19g(5.2mmol)およびトリフェニルホスフィン1.37g(5.15mmol)をアセトニトリル25mLに加え、 60℃で攪拌した。冷却後析出した結晶をろ取し、アセトニトリルで洗浄し、乾燥した。臭化4−(ヒドロキシメチル)−2,5−ジメチルベンジルトリフェニルホスホニウムを無色結晶として1.94g得た。 ろ液を濃縮、氷冷し、さらに0.24gの結晶を得た。総収量2.18g(収率85.4%)
H−NMR(600MHz,DMSO−d)δ:1.63(3H,s),1.93(3H,s),4.40(2H,dd,J=2.2Hz,5.5Hz),4.96(2H,d,J=24.8Hz),5.06(1H,t,J=5.5Hz),6.06(1H,d,J=2.2Hz),7.09(1H,s),7.61−7.65(6H,m),7.72−7.77(6H,m),7.91−7.947(3H, m)
13C−NMR(600MHz,DMSO−d)δ:18.1,19.0,26.5,26.8,61.1,118.0,118.6,124.2,129.8,130.6,132.9,134.6,135.7,136.0,141.3
(合成例1−7)
下記式(1−7)で表される反応スキームに従って、4−[2−[4−(ジブチルアミノ)フェニル]ビニル]ベンジルアルコールを合成した。
Figure 2010066325
具体的には、アルゴン気流下テトラヒドロフラン40mLにフェニルリチウム1.52g(18.09mmol)を加え、冷却しながら臭化4−(ヒドロキシメチル)ベンジルトリフェニルホスホニウム3.81g(8.22mmol)を添加した。同温度で攪拌した後4−(ジブチルアミノ)ベンズアルデヒド2.0g(8.57mmol)を加えた。同温度で1時間攪拌後250mLの水に加え、トルエンで抽出した。飽和食塩水で洗浄後無水硫酸ナトリウムで脱水した。トルエンを留去し、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製し、4−[2−[4−(ジブチルアミノ)フェニル]ビニル]ベンジルアルコールを黄色液として2.37g得た。(収率85.5%)
H−NMR(600MHz,CDCl)δ:0.96(6H,t,J=7.7Hz),1.33−1.39(4H,m),1.55−1.60(4H,m),3.28(4H,t,J=7.7Hz),4.66(2H,d,J=4.9Hz),6.62(2H,d,J=8.8Hz),6.86(1H,d,J=16.5Hz),7.02(1H,d,J=16.5Hz),7.31(2H,d,J=8.3Hz),7.37(2H,d,J=8.8Hz),7.45(2H,d,J=8.3Hz)
13C−NMR(600MHz,CDCl)δ:14.0,20.3,29.5,50.8,65.3,111.6,123.2,124.1,126.1,127.4,127.7,129.0,138.0,139.2,148.0
(合成例1−8)
下記式(1−8)で表される反応スキームに従って、4−[2−[4−(ジブチルアミノ)フェニル]ビニル]ベンズアルデヒドを合成した。
Figure 2010066325
具体的には、活性二酸化マンガン6.0g(69.0mmol)をジクロロメタン30mLに懸濁させ、4−[2−[4−(ジブチルアミノ)フェニル]ビニル]ベンジルアルコール1.165g(3.45mmol)を20mLのジクロロメタンに溶解して添加した。室温下攪拌後ろ過し、溶媒を留去した後シリカゲルカラムクロマトグラフィーで2回精製した。4−[2−[4−(ジブチルアミノ)フェニル]ビニル]ベンズアルデヒドを黄色結晶として742mg得た。(収率64.1%)
H−NMR(600MHz,CDCl)δ:0.97(6H,t,J=7.7Hz),1.34−1.40(4H,m),1.56−1.62(4H,m),3.30(4H,t,J=7.7Hz),6.63(2H,d,J=8.2Hz),6.89(1H,d,J=15.9Hz),7.19(1H,d,J=15.9Hz),7.40(2H,d,J=8.8Hz),7.59(2H,d,J=8.3Hz),7.82(2H,d,J=8.3Hz),9.95(1H,s)
13C−NMR(600MHz,CDCl)δ:14.0,20.3,29.5,50.8,111.6,122.0,123.5,126.1,128.4,130.2,132.7,134.4,144.8,148.5,191.6
(合成例1−9)
下記式(1−9)で表される反応スキームに従って、4−[2−[4−[2−[4−(ジブチルアミノ)フェニル]ビニル]フェニル]ビニル]−2,5−ジメチルベンジルアルコールを合成した。
Figure 2010066325
具体的には、アルゴン気流下テトラヒドロフラン15mLにフェニルリチウム0.37g(4.38mmol)を加え、冷却しながら臭化4−(ヒドロキシメチル)−2,5−ジメチルベンジルトリフェニルホスホニウム0.94g(1.9mmol)を添加した。攪拌した後4−[2−[4−(ジブチルアミノ)フェニル]ビニル]ベンズアルデヒド0.64g(1.9mmol)を加えた。1時間攪拌した後100mLの水に加えてトルエンで抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄後無水硫酸ナトリウムで脱水し、濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製し、4−[2−[4−[2−[4−(ジブチルアミノ)フェニル]ビニル]フェニル]ビニル]−2,5−ジメチルベンジルアルコールを黄色結晶として806mg得た。(収率60.6%)
H−NMR(600MHz,CDCl)δ:0.96(6H,t,J=7.7Hz),1.33−1.40(4H,m),1.56−1.61(4H,m),2.36(3H,s),2.41(3H,s),3.29(4H,t,J=7.7Hz),4.67(2H,d,J=5.5Hz),6.63(2H,d,J=8.8Hz,),6.87(1H,d,J=16.5Hz),6.99(1H,d,J=15.9Hz),7.05(1H,d,J=15.9Hz),7.16(1H,s),7.28(1H,d,J=16.5Hz),7.38(2H,d,J=8.8Hz),7.42(1H,s),7.45(2H,d,J=8.8Hz),7.48(2H,d,J=8.8Hz)
13C−NMR(600MHz,CDCl)δ:14.0,18.3,19.4,20.3,29.5,50.8,63.4,111.7,123.2,124.5,125.3,126.2,126.8,127.2,127.8,128.9,129.6,129.9,133.4,133.7,135.86,135.91,137.8,147.9
(合成例1−10)
下記式(1−10)で表される反応スキームに従って、4−[2−[4−[2−[4−(ジブチルアミノ)フェニル]ビニル]フェニル]ビニル]−2,5−ジメチルベンズアルデヒドを合成した。
Figure 2010066325
4−[2−[4−[2−[4−(ジブチルアミノ)フェニル]ビニル]フェニル]ビニル]−2,5−ジメチルベンジルアルコール467mg(1.0mmol)を30mlのジクロロメタンに溶解し、活性二酸化マンガン1.74g(20.0mmol)を添加した。室温下攪拌後ろ過し、溶媒を留去して得られた残留物シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製した。4−[2−[4−[2−[4−(ジブチルアミノ)フェニル]ビニル]フェニル]ビニル]−2,5−ジメチルベンズアルデヒドを橙色油状物として390mg得た。(収率83.9%)
H−NMR(600MHz,CDCl)δ:0.96(6H,t,J=7.7Hz),1.33−1.40(4H,m,),1.56−1.61(4H,m),2.46(3H,s,),2.66(3H,s),3.29(4H,t,J=7.7Hz),6.63(2H,d,J=8.8Hz),6.88(1H,d,J=15.9Hz),7.07(1H,d,J=15.9Hz,),7.13(1H,d,J=15.9Hz),7.27(1H,d,J=15.9Hz),7.38(2H,d,J=8.8Hz),7.47(2H,d,J=8.2Hz),7.48(1H,s,),7.50(2H,d,J=8.2Hz),7.60(1H,s),10.21(1H,s)
13C−NMR(600MHz,CDCl)δ:14.0,19.2,19.3,20.3,29.5,50.8,111.7,123.0,124.2,124.3,126.3,127.2,127.9,128.2,129.5,132.6,132.8,133.6,134.1,135.1,138.1,138.7,141.8,148.0,192.2
(合成例1−11)
下記式(1−11)で表される反応スキーム従って、2−[3−シアノ−4−[2−[4−[−2−[4−[2−[4−(ジブチルアミノ)フェニル]ビニル]フェニル]ビニル]−2,5−ジメチルフェニル]ビニル]−5,5−ジメチル−2(5H)−フラニリデン]プロパンジニトリルを合成した。
Figure 2010066325
具体的には、エタノールに4−[2−[4−[2−[4−(ジブチルアミノ)フェニル]ビニル]フェニル]ビニル]−2,5−ジメチルベンズアルデヒド190mg(0.408mmol)を溶解した。これに2−(3−シアノ−4,5,5−トリメチル−2(5H)−フラニリデン]プロパンジニトリル92mg(0.462mmol)を加え、室温下18時間攪拌した。析出結晶をろ取し、少量のエタノール、次いでエーテルで洗浄した。黒色結晶248mgをシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、2−[3−シアノ−4−[2−[4−[2−[4−[2−[4−(ジブチルアミノ)フェニル]ビニル]フェニル]ビニル]−2,5−ジメチルフェニル]ビニル]−5,5−ジメチル−2(5H)−フラニリデン]プロパンジニトリルをmp250−251℃の黒色結晶として229mg得た。(収率86.7%)
H−NMR(600MHz,CDCl)δ:0.97(6H,t,J=7.7Hz),1.34−1.40(4H,m),1.57−1.63(4H,m),1.80(6H,s),2.48(3H,s),2.50(3H,s),3.30(4H,t,J=7.7Hz),6.64(2H,d,J=8.8Hz),6.88(1H,d,J=16.5Hz),6.93(1H,d,J=15.9Hz),7.08(1H,d,J=16.5Hz),7.15(1H,d,J=15.9Hz)7.28(1H,d,J=15.9Hz),7.39(2H,d,J=8.8Hz),7.48(2H,d,J=8.8Hz),7.50(2H,d,J=8.3Hz),7.54(1H,s),7.57(1H,s),8.07(1H,d,J=15.9Hz)
13C−NMR(600MHz,CDCl)δ:14.0,19.4,19.6,20.3,26.5,29.5,50.8,57.4,97.4,98.4,110.8,111.1,111.9,111.8,126.4,127.3,127.8,128.0,128.4,124.3,131.4,134.6,135.1,137.6,138.9,141.5,148.2,114.1,122.9,123.9,129.7,132.6,144.6,174.0,175.5
[実施例2]
本実施例では、下記式(II)で表される、2−[3−シアノ−4−[2−[4−[2−[4−[2−[4−[N,N−ビス[2−(2,2−ジメチルプロピオニルオキシ)エチル]アミノ]フェニル]ビニル]フェニル]ビニル]−2,5−ジメチルフェニル]ビニル]−5,5−ジメチル−2(5H)−フラニリデン]プロパンジニトリルを、下記の合成例(2−1)〜(2−8)を経ることによって得た。
Figure 2010066325
(合成例2−1)
下記式(2−1)で表される反応スキームに従って、2−[[2−(2,2−ジメチルプロピオニルオキシ)エチル]フェニルアミノ]エチル 2,2−ジメチルプロピオネートを合成した。
Figure 2010066325
具体的には、N−フェニルジエタノールアミン15.0g(27.59mmol)をアセトニトリル150mlに溶解し、炭酸カリウム15.3g(110.7mmol)、塩化ピバロイル13.3g(110.3mmol)を加えた。塩化ピバロイル9.8g(81.28mmol)および炭酸カリウム15.3g(110.7mmol)を追加して5時間攪拌した。ろ過し、ろ液を氷冷して析出した無色結晶をろ去した後ろ液を濃縮し、酢酸エチル100mlに溶解して飽和重曹水で洗浄した。無水硫酸ナトリウムで脱水、濃縮し、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製し、2−[[2−(2,2−ジメチルプロピオニルオキシ)エチル]フェニルアミノ]エチル 2,2−ジメチルプロピオネートを無色油状物として9.16g得た。(収率95.0%)
H−NMR(600MHz,CDCl)δ:1.18(18H,s),3.63(4H,t,J=6.3Hz),4.23(4H,t,J=6.3Hz),6.72(1H,t,J=7.2Hz),6.78(2H,d,J=7.7Hz),7.23(2H,dd,J=7.2Hz,8.8Hz)
(合成例2−2)
下記式(2−2)で表される反応スキームに従って、2−[N−(4−ホルミルフェニル)−N−[2−(2,2−ジメチルプロピオニルオキシ)エチル]アミノ]エチル 2,2−ジメチルプロピオネートを合成した。
Figure 2010066325
具体的には、N,N−ジメチルホルムアミド10mlに氷冷下塩化ホスホリル2.64g(17.2mmol)を滴下した(8−10℃)。同温度で1時間攪拌後2−[N−[2−(2,2−ジメチルプロピオニルオキシ)エチル]−N−フェニルアミノ]エチル2,2−ジメチルプロピオネート6.0g(17.2mmol)を滴下した。室温下2時間攪拌した後20%酢酸ナトリウム水20mlを加え、酢酸エチルで3回抽出した。抽出液を飽和重曹水、飽和食塩水で順次洗浄した後無水硫酸ナトリウムで脱水し、濃縮した。シリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製し、2−[N−(4−ホルミルフェニル)−N−[2−(2,2−ジメチルプロピオニルオキシ)エチル]アミノ]エチル 2,2−ジメチルプロピオネートを無色結晶として4.86g得た。(収率75.0%)これは室温下結晶化した。
H−NMR(600MHz,CDCl)δ:1.17(18H,s),3.73(4H,t,J=6.0Hz),4.27(4H,t,J=6.0Hz),6.85(2H,d,J=9.3Hz),7.75(2H,d,J=9.3Hz),9.76(1H,s)
13C−NMR((600MHz,CDCl)δ:27.2,38.8,49.3,61.2,111.5,126.3,132.3,152.4,178.5,190.3
(合成例2−3)
下記式(2−3)で表される反応スキームに従って、2−[N−[4−[2−[4−(ヒドロキシメチル)フェニル]ビニル]フェニル]−N−[2−(2,2−ジメチルプロピオニルオキシ)エチル]アミノ]エチル2,2−ジメチルプロピオネートを合成した。
Figure 2010066325
具体的には、アルゴン気流下テトラヒドロフランにフェニルリチウム0.36g(4.34mmol)を加え、冷却下攪拌しながら臭化4−(ヒドロキシメチル)ベンジルトリフェニルホスホニウム1.0g(2.16mmol)を添加した。攪拌した後2−[N−(4−ホルミルフェニル)−N−[2−(2,2−ジメチルプロピオニルオキシ)エチル]アミノ]エチル2,2−ジメチルプロピオネート0.84g(2.22mmol)を滴下した。同温度で45分攪拌後氷水に注ぎ、トルエンで2回抽出した。飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水した後濃縮し、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製した。2−[N−[4−[2−[4−(ヒドロキシメチル)フェニル]ビニル]フェニル]−N−[2−(2,2−ジメチルプロピオニルオキシ)エチル]アミノ]エチル2,2−ジメチルプロピオネートを黄橙色油状物として0.82g得た。(収率78.9%)
(合成例2−4)
下記式(2−4)で表される反応スキームに従って、2−[N−[4−[2−(4−ホルミルフェニル)ビニル]フェニル]−N−[2−(2,2−ジメチルプロピオニルオキシ)エチル]アミノ]エチル 2,2−ジメチルプロピオネートを合成した。
Figure 2010066325
具体的には、2−[N−[4−[2−[4−(ヒドロキシメチル)フェニル]ビニル]フェニル]−N−[2−(2,2−ジメチルプロピオニルオキシ)エチル]アミノ]エチル2,2−ジメチルプロピオネート0.96g(1.99mmol)をジクロロメタンに溶解し、活性二酸化マンガン3.5g(40.3mmol)を添加した。攪拌後ろ過し、濃縮残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製した。2−[N−[4−[2−(4−ホルミルフェニル)ビニル]フェニル]−N−[2−(2,2−ジメチルプロピオニルオキシ)エチル]アミノ]エチル 2,2−ジメチルプロピオネートを黄橙色油状物として0.81g得た。(収率84.7%)
H−NMR(600MHz,CDCl)δ:1.19(18H,s),3.67(4H,t,J=6.0Hz),4.26(4H,t,J=6.0Hz),6.80(2H,d,J=8.8Hz),6.94(1H,d,J=16.0Hz),7.19(1H,d,J=16.0Hz),7.44(2H,d,J=8.8Hz),7.60(2H,d,J=8.3Hz),7.83(2H,d,J=8.3Hz),9.77(1H,s)
13C−NMR(600MHz,CDCl)δ:27.3,38.8,49.5,61.5,112.3,123.3,125.7,126.4,128.6,130.3,132.2,134.7,144.5,147.8,178.6,191.7
(合成例2−5)
下記式(2−5)で表される反応スキームに従って、2−[N−[4−[2−[4−[2−(4−ヒドロキシメチル−2,5−ジメチルフェニル)ビニル]フェニル]ビニル]フェニル]−N−[2−(2,2−ジメチルプロピオニルオキシ)エチル]アミノ]エチル 2,2−ジメチルプロピオネートを合成した。
Figure 2010066325
具体的には、アルゴン気流下テトラヒドロフラン12mlにフェニルリチウム0.288g(3.40mmol)を加え、冷却下臭化4−(ヒドロキシメチル)−2,5−ジメチルベンジルトリフェニルホスホニウム0.83g(1.69mmol)を添加した。攪拌した後2−[N−[4−[2−(4−ホルミルフェニル)ビニル]フェニル]−N−[2−(2,2−ジメチルプロピオニルオキシ)エチル]アミノ]エチル2,2−ジメチルプロピオネート0.81g(1.69mmol)を滴下した。1時間攪拌後反応液を氷水及びトルエン40ml中に注いで抽出した。水層を再度トルエン30mlで抽出し、有機層を併せて飽和食塩水で洗浄後無水硫酸ナトリウムで脱水した。濃縮後残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーを繰り返し、2−[N−[4−[2−[4−[2−(4−ヒドロキシメチル−2,5−ジメチルフェニル)ビニル]フェニル]ビニル]フェニル]−N−[2−(2,2−ジメチルプロピオニルオキシ)エチル]アミノ]エチル 2,2−ジメチルプロピオネートを微黄橙色油状物として204mg得た。(収率19.7%)
H−NMR(600MHz,CDCl)δ:1.20(18H,s),2.37(3H,s),2.42(3H,s),3.67(4H,t,J=6.0Hz),4.26(4H,t,J=6.0Hz),4.68(2H,d,J=5.5Hz),6.78(2H,d,J=8.8Hz),6.91(1H,d,J=16.0Hz),6.99(1H,d,J=16.0Hz),7.05(1H,d,J=16.0Hz),7.16(1H,s),7.29(1H,d,J=16.0Hz),7.41(2H,d,J=8.8Hz),7.42(1H,s),7.47(2H,d,J=8.8Hz),7.49(2H,d,J=8.8Hz)
(合成例2−6)
下記式(2−6)で表される反応スキームに従って、2−[N−[4−[2−[4−[2−(4−ホルミル−2,5−ジメチルフェニル)ビニル]フェニル]ビニル]フェニル]−N−[2−(2,2−ジメチルプロピオニルオキシ)エチル]アミノ]エチル 2,2−ジメチルプロピオネートを合成した。
Figure 2010066325
具体的には、2−[N−[4−[2−[4−[2−(4−ヒドロキシメチル−2,5−ジメチルフェニル)ビニル]フェニル]ビニル]フェニル]−N−[2−(2,2−ジメチルプロピオニルオキシ)エチル]アミノ]エチル2,2−ジメチルプロピオネート204mg(0.33mmol)を10mlのジクロロメタンに溶解し、活性二酸化マンガン580mg(6.67mmol)を添加した。室温下一夜攪拌後ろ過し、濃縮残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製した。2−[N−[4−[2−[4−[2−(4−ホルミル−2,5−ジメチルフェニル)ビニル]フェニル]ビニル]フェニル]−N−[2−(2,2−ジメチルプロピオニルオキシ)エチル]アミノ]エチル 2,2−ジメチルプロピオネートを黄橙色結晶として182mg得た。(収率92.0%)
H−NMR(600MHz,CDCl)δ:1.19(18H,s),2.47(3H,s),2.67(3H,s),3.67(4H,t,J=6.0Hz),4.26(4H,t,J=6.0Hz),6.79(2H,d,J=8.8Hz),6.94(1H,d,J=15.9Hz),7.07(1H,d,J=15.9Hz),7.16(1H,d,J=15.9Hz),7.29(1H,d,J=15.9Hz),7.42(2H,d,J=8.8Hz),7.48(1H,s),7.49(2H,d,J=8.8Hz),7.52(2H,d,J=8.8Hz),7.60(1H,s),10.21(1H,s)
13C−NMR(600MHz,CDCl)δ:19.3,19.4,27.3,38.8,49.5,61.6,112.3,124.3,124.5,126.3,126.5,127.3,128.1,128.3,129.1,132.6,133.0,133.7,134.2,135.67,138.2,138.4,141.8,147.3,178.6,192.3
(合成例2−7)
下記式(2−7)で表される反応スキームに従って、2−[3−シアノ−4−[2−[4−[2−[4−[2−[4−[N,N−ビス[2−(2,2−ジメチルプロピオニルオキシ)エチル]アミノ]フェニル]ビニル]フェニル]ビニル]−2,5−ジメチルフェニル]ビニル]−5,5−ジメチル−2(5H)−フラニリデン]プロパンジニトリルを合成した。
Figure 2010066325
具体的には、2−[N−[4−[2−[4−[2−(4−ホルミル−2,5−ジメチルフェニル)ビニル]フェニル]ビニル]フェニル]−N−[2−(2,2−ジメチルプロピオニルオキシ)エチル]アミノ]エチル2,2−ジメチルプロピオネート97.2mg(0.159mmol)および2−(3−シアノ−4,5,5−トリメチル−2(5H)−フラニリデン]プロパンジニトリル33.0mg(0.165mmol)をエタノールに溶解し、室温下24時間攪拌した後氷冷し、析出結晶をろ取した。ろ液、洗液を濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、2−[3−シアノ−4−[2−[4−[2−[4−[2−[4−N,N−ビス[2−[(2,2−ジメチルプロピオニルオキシ)エチル]アミノ]フェニル]ビニル]フェニル]ビニル]−2,5−ジメチルフェニル]ビニル]−5,5−ジメチル−2(5H)−フラニリデン]プロパンジニトリルを黒色結晶として110mg得た。(収率87.3%)
H−NMR(600MHz,CDCl)δ:1.20(18H,s),1.80(6H,s),2.48(3H,s),2.50(3H,s),3.67(4H,t,J=6.3Hz),4.26(4H,t,J=6.3Hz),6.79(2H,d,J=8.8Hz),6.91(1H,d,J=16.5Hz),6.93(1H,d,J=16.5Hz),7.08(1H,d,J=16.5Hz),7.15(1H,d,J=16.5Hz),7.29(1H,d,J=16.5Hz),7.42(2H,d,J=8.8Hz),7.49(2H,d,J=8.3Hz),7.51(2H,d,J=8.3Hz),7.54(1H,s),7.55(1H,s),8.06(1H,d,J=16.5Hz)
13C−NMR((600MHz,CDCl)δ:19.5,19.7,26.7,27.2,38.8,49.5,57.5,61.6,97.5,98.6,110.8,111.1,111.9,112.3,114.1,124.1,126.2,126.6,127.4,127.8,128.1,128.4,129.2,131.4,132.6,134.6,135.4,137.6,138.6,141.5,144.6,147.3,174.2,175.6,178.6
[実施例3]
本実施例では、下記式(III)で表される、2−[3−シアノ−4−[2−[4−[2−[4−[2−[4−[N,N−ビス[2−(2,2−ジメチルプロピオニルオキシ)エチル]アミノ]フェニル]ビニル]−2,5−ジメチルフェニル]ビニル]フェニル]ビニル]−5,5−ジメチル−2(5H)−フラニリデン]プロパンジニトリルを、下記の合成例(3−1)〜(3−13)を経ることによって得た。
Figure 2010066325
(合成例3−1)
下記式(3−1)で表される反応スキームに従って、4−(tert−ブチルジフェニルシロキシメチル)−2,5−ジメチルベンジルアルコールを合成した。
Figure 2010066325
具体的には、4−(ヒドロキシメチル)−2,5−ジメチルベンジルアルコール8.0g(48.0mmol)およびイミダゾール6.5g(95.0mmol)をN,N−ジメチルホルムアミドに溶解した。tert−ブチルクロルジフェニルシラン15.5g(56.4mmol)を滴下し、室温下4時間攪拌した後水に注ぎ、酢酸エチル250mlで2回抽出した。飽和食塩水で洗浄した後無水硫酸ナトリウムで脱水し、濃縮した。シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、4−(tert−ブチルジフェニルシロキシメチル)−2,5−ジメチルベンジルアルコールを無色油状物として9.71g得た。(収率49.9%)
H−NMR(600MHz,CDCl)δ:1.09(9H,s),2.16(3H,s),2.34(3H,s),4.67(2H,d,J=6.0Hz),4.69(2H,s),7.11(1H,s),7.27(1H,s),7.36−7.39(4H,m),7.42−7.45(2H,m),7.69−7.71(4H,m)
13C−NMR(600MHz,CDCl)δ:18.2,18.5,19.4,27.0,63.5,63.9,127.8,129.1,129.6,129.8,132.9,133.4,133.7,135.7,137.2,138.4
(合成例3−2)
下記式(3−2)で表される反応スキームに従って、4−(tert−ブチルジフェニルシロキシメチル)−2,5−ジメチルベンジルブロミドを合成した。
Figure 2010066325
具体的には、テトラヒドロフラン85mlに4−(tert−ブチルジフェニルシロキシメチル)−2,5−ジメチルベンジルアルコール10.89g(26.9mmol)、四塩化炭素10.71g(32.3mmol)を溶解した。トリフェニルホスフィン8.47g(32.3mmol)を添加し、濃縮後シリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製し、4−[(tert−ブチルジフェニルシロキシ)メチル]−2,5−ジメチルベンジルブロミドを無色油状物として11.13g得た。(収率88.5%)
H−NMR(600MHz,CDCl)δ:1.09(9H,s),2.12(3H,s),2.39(3H,s),4.51(2H,s),4.67(2H,s),7.06(1H,s),7.28(1H,s),7.36−7.39(4H,m),7.41−7.44(2H,m),7.68−7.69(4H,m)
13C−NMR(600MHz,CDCl)δ:18.0,18.5,19.4,26.9,32.6,63.7,127.8,129.2,129.8,131.5,133.1,133.5,134.1,134.5,135.7,139.7
(合成例3−3)
下記式(3−3)で表される反応スキームに従って、臭化4−(tert−ブチルジフェニルシロキシメチル)−2,5−ジメチルベンジル トリフェニルホスホニウムを合成した。
Figure 2010066325
具体的には、4−(tert−ブチルジフェニルシロキシメチル)−2,5−ジメチルベンジルブロミド5.0g(10.69mmol)およびトリフェニルホスフィン2.8g(10.68mmol)をアセトニトリルに加え、60℃で6時間攪拌した。アセトニトリルを留去し、新たにエーテルを加え、冷蔵庫中一夜放置して結晶化した。これをろ取、エーテルで洗浄後乾燥し、臭化4−(tert−ブチルジフェニルシロキシメチル)−2,5−ジメチルベンジル トリフェニルホスホニウムを白色粉末状結晶として6.67g得た。(収率85.6%)
H−NMR(600MHz,DMSO−d)δ:1.63(3H,s),1.93(3H,s),4.40(2H,dd,J=2.2Hz,5.5Hz),4.96(2H,d,J=24.8),5.06(1H,t,J=5.5Hz),6.06(1H,d,J=2.2Hz),7.09(1H,s),7.61−7.65(6H,m),7.72−7.77(6H,m),7.91−7.947(3H,m)
13C−NMR((600MHz,DMSO−d)δ:18.1,19.0,26.5,26.8,61.1,118.0,118.6,124.2,129.8,130.6,132.9,134.6,135.7,136.0,141.3
(合成例3−4)
下記式(3−4)で表される反応スキームに従って、ジエチル 4−(tert−ブチルジフェニルシロキシメチル)−2,5−ジメチルベンジルホスホネートを合成した。
Figure 2010066325
具体的には、4−(tert−ブチルジフェニルシロキシメチル)−2,5−ジメチルベンジルブロミド5.57g(11.9mmol)および亜リン酸トリエチル2.08g(12.5mmol)を加熱攪拌した。反応液をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、ジエチル 4−(tert−ブチルジフェニルシロキシメチル)−2,5−ジメチルベンジルホスホネートを無色油状物として2.95g得た。(収率)7.2%)
H−NMR(600MHz,CDCl)δ:1.09(9H,s),1.25(6H,t,J=7.1Hz),2.13(3H,s),2.35(3H,s),3.14(2H,d,J=22.0Hz),4.00(4H,t,J=7.1Hz),4.66(2H,s),7.02(1H,d,J=2.2Hz),7.23(1H,s),7.37−7.39(4H,m),7.42−7.44(2H,m),7.68−7.70(4H,m)
(合成例3−5)
下記式(3−5)で表される反応スキームに従って、2−[N−[4−[2−[4−(tert−ブチルジフェニルシロキシメチル)−2,5−ジメチルフェニル]ビニル]フェニル]−N−[2−(2,2−ジメチルプロピオニルオキシ)エチル]アミノ]エチル 2,2−ジメチルプロピオネートを合成した。
Figure 2010066325
具体的には、2−[N−(4−ホルミルフェニル)−N−[2−(2,2−ジメチルプロピオニルオキシ)エチル]アミノ]エチル2,2−ジメチルプロピオネート1.44g(3.81mmol)およびジエチル4−(tert−ブチルジフェニルシロキシメチル)−2,5−ジメチルベンジルホスホネート2.0g(3.81mol)をテトラヒドロフランに溶解し、室温下攪拌しながらカリウムtert−ブトキシド0.47g(4.19mol)を加えた。30分攪拌後飽和重曹水に注ぎ、酢酸エチルで2回抽出した。飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水した後濃縮し、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製した。2−[N−[4−[2−[4−(tert−ブチルジフェニルシロキシメチル)−2,5−ジメチルフェニル]ビニル]フェニル]−N−[2−(2,2−ジメチルプロピオニルオキシ)エチル]アミノ]エチル 2,2−ジメチルプロピオネートを無色油状物として1.31g得た。(収率46.0%)
H−NMR(600MHz,CDCl)δ:1.09(9H,s),1.20(18H,s),2.20(3H,s),2.39(3H,s),3.66(4H,t,J=6.0Hz),4.26(4H,t,J=6.0Hz),4.70(2H,s),6.77(2H,d,J=8.8Hz),6.92(1H,d,J=16.5Hz),7.11(1H,d,J=16.5Hz),7.22(1H,s),7.35(1H,s),7.38−7.45(8H,m),7.70−7.72(4H,m)
(合成例3−6)
下記式(3−6)で表される反応スキームに従って、2−[N−[4−[2−(4−ヒドロキシメチル−2,5−ジメチルフェニル)ビニル]フェニル]−N−[2−(2,2−ジメチルプロピオニルオキシ)エチル]アミノ]エチル2,2−ジメチルプロピオネートを合成した。
Figure 2010066325
具体的には、テトラヒドロフラン30mlに2−[N−[4−[2−[4−(tert−ブチルジフェニルシロキシメチル)−2,5−ジメチルフェニル]ビニル]フェニル]−N−[2−(2,2−ジメチルプロピオニルオキシ)エチル]アミノ]エチル2,2−ジメチルプロピオネート1.31g(1.75mmol)を溶解し、室温下攪拌しながらフッ化テトラブチルアンモニウム35mlを滴下した。攪拌後水に注ぎ、酢酸エチルで2回抽出した。飽和食塩水で洗浄後無水硫酸ナトリウムで脱水し、濃縮した。シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、2−[N−[4−[2−(4−ヒドロキシメチル−2,5−ジメチルフェニル)ビニル]フェニル]−N−[2−(2,2−ジメチルプロピオニルオキシ)エチル]アミノ]エチル2,2−ジメチルプロピオネートを橙色油状物として0.8g得た。(収率89.9%)
H−NMR(600MHz,CDCl)δ:1.19(18H,s),2.36(3H,s),2.38(3H,s),3.66(4H,t,J=6.3Hz),4.25(4H,t,J=6.3Hz),4.66(2H,s),6.79(2H,d,J=8.8Hz),6.92(1H,d,J=15.9Hz),7.09(1H,d,J=15.9Hz),7.14(1H,s),7.40(1H,s),7.41(2H,d,J=8.8Hz)
13C−NMR((600MHz,CDCl)δ:16.5,17.6,25.4,37.0,47.8,59.7,61.6,110.5,120.5,125.1,126.1,127.7,128.2,131.2,131.8,134.5,135.4,145.1,176.8
(合成例3−7)
下記式(3−7)で表される反応スキームに従って、2−[N−[4−[2−[4−(tert−ブチルジフェニルシロキシメチル]−2,5−ジメチルフェニル]ビニル]フェニル]−N−[2−(2,2−ジメチルプロピオニルオキシ)エチル]アミノ]エチル 2,2−ジメチルプロピオネートを合成した。
Figure 2010066325
具体的には、アルゴン気流下テトラヒドロフランにフェニルリチウム0.38g(4.5mmol)を加えて冷却下臭化4−(tert−ブチルジフェニルシロキシメチル)−2,5−ジメチルベンジルトリフェニルホスホニウム3.0g(4.11mmol)を加えた。攪拌した後2−[N−(4−ホルミルフェニル)−N−[2−(2,2−ジメチルプロピオニルオキシ)エチル]アミノ]エチル2,2−ジメチルプロピオネート1.58g(4.19mmol)を滴下した。約1.5時間攪拌した後水に注ぎ、酢酸エチル50mlで2回抽出した。飽和食塩水で洗浄後無水硫酸ナトリウムで脱水し、濃縮した。シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製した。2−[N−[4−[2−[4−(tert−ブチルジフェニルシロキシメチル)−2,5−ジメチルフェニル]ビニル]フェニル]−N−[2−(2,2−ジメチルプロピオニルオキシ)エチル]アミノ]エチル 2,2−ジメチルプロピオネートを黄色油状物とし2.72g得た。(収率88.5%)
(合成例3−8)
下記式(3−8)で表される反応スキームに従って、2−[N−[4−[2−(4−ヒドロキシメチル−2,5−ジメチルフェニル)ビニル]フェニル]−N−[2−(2,2−ジメチルプロピオニルオキシ)エチル]アミノ]エチル 2,2−ジメチルプロピオネートを合成した。
Figure 2010066325
具体的には、2−[N−[4−[2−[4−(tert−ブチルジフェニルシロキシメチル)−2,5−ジメチルフェニル]ビニル]フェニル]−N−[2−(2,2−ジメチルプロピオニルオキシ)エチル]アミノ]エチル2,2−ジメチルプロピオネート2.72gをテトラヒドロフランに溶解し、室温下フッ化テトラブチルアンモニウム(1モルテトラヒドロフラン溶液)70mlを滴下した。約1時間攪拌後水に注ぎ、酢酸エチル抽出した。飽和食塩水で洗浄後無水硫酸ナトリウムで脱水し、濃縮した。残留液をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、2−[N−[4−[2−(4−ヒドロキシメチル−2,5−ジメチルフェニル)ビニル]フェニル]−N−[2−(2,2−ジメチルプロピオニルオキシ)エチル]アミノ]エチル 2,2−ジメチルプロピオネートを褐色油状物として1.71g得た。(収率92.3%)
(シス体):H−NMR(600MHz,CDCl)δ:1.16(18H,s),2.20(3H,s),2.25(3H,s),3.58(4H,t,J=6.3Hz),4.18(4H,t,J=6.3Hz),4.68(2H,s),6.38(1H,d,J=12.1Hz),6.46(1H,d,J=12.1Hz),6.55(2H,d,J=8.8Hz),7.00(2H,d,J=8.8Hz),7.05(1H,s),7.18(1H,s)
(トランス体):H−NMR(600MHz,CDCl)δ:1.19(18H,s),2.36(3H,s),2.38(3H,s),3.66(4H,t,J=6.3Hz),4.25(4H,t,J=6.3Hz),4.66(2H,s),6.79(2H,d,J=8.8Hz),6.92(1H,d,J=15.9Hz),7.09(1H,d,J=15.9Hz),7.14(1H,s),7.40(1H,s),7.41(2H,d,J=8.8Hz)
(合成例3−9)
下記式(3−9)で表される反応スキームに従って、2−[N−[4−[2−(4−ヒドロキシメチル−2,5−ジメチルフェニル)ビニル]フェニル]−N−[2−(2,2−ジメチルプロピオニルオキシ)エチル]アミノ]エチル 2,2−ジメチルプロピオネートを合成した。
(合成例3−9)
下記式(3−9)で表される反応スキームに従って、2−[N−[4−[2−(4−ホルミル−2,5−ジメチルフェニル)ビニル]フェニル]−N−[2−(2,2−ジメチルプロピオニルオキシ)エチル]アミノ]エチル 2,2−ジメチルプロピオネートを合成した。
Figure 2010066325
具体的には、2−[N−[4−[2−(4−ヒドロキシメチル−2,5−ジメチルフェニル)ビニル]フェニル]−N−[2−(2,2−ジメチルプロピオニルオキシ)エチル]アミノ]エチル2,2−ジメチルプロピオネート1.92g(3.77mmol)をジクロロメタンに溶解し、活性二酸化マンガン5.4g(62.2mmol)を添加した。室温下18時間攪拌後ろ過し、濃縮残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製した。、2−[N−[4−[2−(4−ホルミル−2,5−ジメチルフェニル)ビニル]フェニル]−N−[2−(2,2−ジメチルプロピオニルオキシ)エチル]アミノ]エチル 2,2−ジメチルプロピオネートを黄色油状物として1.55g得た。(収率81.1%)
H−NMR(600MHz,CDCl)δ:1.20(18H,s),2.43(3H,s),2.66(3H,s),3.67(4H,t,J=6.3Hz),4.26(4H,t,J=6.3Hz),6.80(2H,d,J=8.8Hz),7.07(1H,d,J=15.9Hz),7.10(1H,d,J=15.9Hz),7.45(2H,d,J=8.8Hz),7.16(1H,s),7.58(1H,s),10.2(1H,s)
13C−NMR((600MHz,CDCl)δ:17.36,17.45,25.3,36.9,47.6,59.5,110.3,119.1,124.2,125.8,126.5,130.5,130.7,131.3,132.2,136.2,140.5,145.7,176.7,190.3
H−NMR(600MHz,DMSO−d)δ:1.11(18H,s),2.42(3H,s),2.60(3H),3.68(4H,t,J=6.0Hz),4.19(4H,t,J=6.0Hz),6.84(2H,d,J=8.8Hz),7.13(1H,d,J=16.0Hz),7.25(1H,d,J=16.0Hz),7.51(2H,d,J=8.8Hz),7.61(1H,s),7.62(1H,s),10.1(1H,s)
13C−NMR((600MHz,DMSO−d)δ:17.3,17.5,25.4,36.8,47.2,60.2,110.6,118.3,123.6,125.8,127.0,130.4,131.3,131.5,132.2,136.2,140.5,146.3,176.1,191.0
(合成例3−10)
下記式(3−10)で表される反応スキームに従って、2−[N−[4−[2−[4−[2−[4−(ヒドロキシメチル)フェニル]ビニル]−2,5−ジメチルフェニル]ビニル]フェニル]−N−[2−(2,2−ジメチルプロピオニルオキシ)エチル]アミノ]エチル 2,2−ジメチルプロピオネートを合成した。
Figure 2010066325
具体的には、アルゴン雰囲気下テトラヒドロフランにフェニルリチウム0.24g(2.9mmol)を加えて冷却下臭化4−(ヒドロキシメチル)ベンジルトリフェニルホスホニウム0.64g(1.38mmol)を加えた。同温度で10分間攪拌した後2−[N−[4−[2−(4−ホルミル−2,5−ジメチルフェニル)ビニル]フェニル]−N−[2−(2,2−ジメチルプロピオニルオキシ)エチル]アミノ]エチル 2,2−ジメチルプロピオネート0.7g(1.38mmol)を滴下した。攪拌後水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。飽和食塩水で洗浄後無水硫酸ナトリウムで脱水し、濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製した。2−[N−[4−[2−[4−[2−[4−(ヒドロキシメチル)フェニル]ビニル]−2,5−ジメチルフェニル]ビニル]フェニル]−N−[2−(2,2−ジメチルプロピオニルオキシ)エチル]アミノ]エチル 2,2−ジメチルプロピオネートを橙色油状物として352mg得た。(収率41.8%)
1H−NMR(600MHz,CDCl)δ:1.19(18H,s),2.41(3H,s),2.42(3H,s),3.65(4H,t,J=6.3Hz),4.24(4H,t,J=6.3Hz),4.66(2H,s),6.78(2H,d,J=8.8Hz),6.95(1H,d,J=16.0Hz),7.09(1H,d,J=16.0Hz),7.00(1H,d,J=16.0Hz),7.29(1H,d,J=16.0Hz),7.33(2H,d,J=8.2Hz,),7.40(1H,s),7.41(1H,s),7.42(2H,d,J=8.2Hz),7.50(2H,d,J=8.2Hz)
13C−NMR((600MHz,CDCl)δ:19.5,27.1,38.6,49.4,61.4,65.0,110.3,120.3,124.4,124.75,124.83,125.0,125.2,125.5,126.1,126.7,127.4,131.2,131.6,132.7,134.3,135.4,138.3,145.0,178.5
(合成例3−11)
下記式(3−11)で表される反応スキームに従って、2−[N−[4−[2−[4−[2−(4−ホルミルフェニル)ビニル]−2,5−ジメチルフェニル]ビニル]フェニル]−N−[2−(2,2−ジメチルプロピオニルオキシ)エチル]アミノ]エチル 2,2−ジメチルプロピオネートを合成した。
Figure 2010066325
具体的には、2−[N−[4−[2−[4−[2−[4−(ヒドロキシメチル)フェニル]ビニル]−2,5−ジメチルフェニル]ビニル]フェニル]−N−[2−(2,2−ジメチルプロピオニルオキシ)エチル]アミノ]エチル2,2−ジメチルプロピオネート148mg(0.24mmol)をジクロロメタンに溶解し、活性二酸化マンガン420mg(4.83mmol)を添加した。攪拌後ろ過し、濃縮残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製した。2−[N−[4−[2−[4−[2−(4−ホルミルフェニル)ビニル]−2,5−ジメチルフェニル]ビニル]フェニル]−N−[2−(2,2−ジメチルプロピオニルオキシ)エチル]アミノ]エチル 2,2−ジメチルプロピオネートを黄橙色結晶として111mg得た。(収率75.2%)
H−NMR(600MHz,CDCl)δ:1.20(18H,s),2.43(3H,s),2.46(3H,s),3.67(4H,t,J=6.3Hz),4.26(4H,t,J=6.3Hz),4.66(2H,s),6.80(2H,d,J=8.8Hz),6.98(1H,d,J=15.9Hz),7.10(1H,d,J=15.9Hz),7.05(1H,d,J=15.9Hz),7.43(2H,d,J=8.8Hz),7.436(1H,s),7.443(1H,s),7.48(1H,d,J=15.9Hz),7.66(2H,d,J=8.2Hz),7.87(2H,d,J=8.2Hz),9.99(1H,s)
13C−NMR((600MHz,CDCl)δ:19.65,19.70,27.3,38.8,49.6,61.6,113.0,126.8,127.4,127.6,128.1,129.8,129.9,130.4,133.3,133.9,134.1,135.2,137.2,144.1,147.1,178.6,191.7
(合成例3−12)
下記式(3−12)で表される反応スキームに従って、2−[3−シアノ−4−[2−[4−[2−[4−[2−[4−N,N−ビス[2−[(2,2−ジメチルプロピオニルオキシ)エチル]アミノ]フェニル]ビニル]−2,5−ジメチルフェニル]ビニル]フェニル]ビニル]−5,5−ジメチル−2(5H)−フラニリデン]プロパンジニトリルを合成した。
Figure 2010066325
具体的には、2−[N−[4−[2−[4−[2−(4−ホルミルフェニル)ビニル]−2,5−ジメチルフェニル]ビニル]フェニル]−N−[2−(2,2−ジメチルプロピオニルオキシ)エチル]アミノ]エチル2,2−ジメチルプロピオネート219mg(0.359mmol)および2−(3−シアノ−4,5,5−トリメチル−2(5H)−フラニリデン]プロパンジニトリル78.0mg(0.392mmol)をエタノールに溶解した。室温下18時間攪拌後、析出物をろ取し、エタノールで洗浄して得られた粉末状結晶をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製した。得られた粉末を再度エタノールで洗浄し、減圧下乾燥した。2−[3−シアノ−4−[2−[4−[2−[4−[2−[4−N,N−ビス[2−[(2,2−ジメチルプロピオニルオキシ)エチル]アミノ]フェニル]ビニル]−2,5−ジメチルフェニル]ビニル]フェニル]ビニル]−5,5−ジメチル−2(5H)−フラニリデン]プロパンジニトリルをmp252−255℃の黒色粉末として240mg得た。(収率84.5%)
H−NMR(600MHz,CDCl)δ:1.20(18H,s),1.82(6H,s),2.43(3H,s),2.47(3H,s),3.67(4H,t,J=6.3Hz),4.26(4H,t,J=6.3Hz),6.80(2H,d,J=8.8Hz),6.99(1H,d,J=15.9Hz),7.04(1H,d,J=15.9Hz),7.05(1H,d,J=16.0Hz),7.10(1H,d,J=16.0Hz),7.43(2H,d,J=8.8Hz),7.44(1H,s),7.45(1H,s),7.49(1H,d,J=16.0Hz),7.63(1H,d,J=16.0Hz),7.61(2H,d,J=8.8Hz),7.64(2H,d,J=8.8Hz)
13C−NMR((600MHz,CDCl)δ:19.67,19.71,26.7),27.3,38.8,49.6,57.8,61.5,97.6,99.6,110.4,111.0,111.8,112.3,114.2,121.9,126.7,127.0,127.36,127.40,127.49,128.1,129.7,129.8,130.0,132.7,133.3,133.8,134.2,137.4,142.9,146.9,147.2,173.7,175.4,178.6
[実施例4]
本実施例では、下記式(IV)で表される、2−[N−[4−[2−[4−[2−[4−[2−(4−シアノ−5−ジシアノメチレン−2,2−ジメチル−2,5−ジヒドロフラン−3−イル)ビニル]フェニル]ビニル]−2,5−ジメチルフェニル]ビニル]フェニル]−N−エチルアミノ]エチルアセテートを、下記の合成例(4−1)〜(4−9)を経ることによって得た。
Figure 2010066325
(合成例4−1)
下記式(4−1)で表される反応スキームに従って2−(N−エチル−N−フェニルアミノ)エチルアセテートを合成した。
Figure 2010066325
具体的には、2−(N−エチル−N−フェニルアミノ)エタノール25.0g(0.15mol)、無水酢酸25mlおよびピリジン1.0mlを混合し、2時間攪拌した。冷却後水に注ぎ、酢酸エチル100mlで抽出した。抽出液を飽和炭酸水素ナトリウム水で3回、飽和食塩水で1回洗浄した後無水硫酸ナトリウムで脱水し、濃縮した。残留液を減圧蒸留し、2−(N−エチル−N−フェニルアミノ)エチルアセテートをbp103−105℃/0.8mmHgの無色油状物として28.99g得た。(収率92.4%)
H−NMR(600MHz,CDCl)δ:1.17(3H,t,J=7.16Hz),2.05(3H,s),3.40(2H,q,J=7.1Hz),3.55(2H,t,J=6.6Hz),4.22(2H,t,J=6.6Hz),6.67−6.73(3H,m),7.20−7.23(2H,m)
(合成例4−2)
下記式(4−2)で表される反応スキームに従って、2−[N−エチル−N−(4−ホルミルフェニル)アミノ]エチルアセテートを合成した。
Figure 2010066325
具体的には、N,N−ジメチルホルムアミド45mlに、攪拌下塩化ホスホリル11.1g(72.4mmol)を滴下した。攪拌後2−(N−エチル−N−フェニルアミノ)エチルアセテート15.0g(72.4mmol)を滴下した。反応液を60℃で5時間さらに70℃で1時間攪拌した後氷冷し、20%酢酸ナトリウム水100mlを滴下した。1時間攪拌した後酢酸エチルで抽出し、抽出液を飽和食塩水で洗浄した。無水硫酸ナトリウムで脱水後濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製し、2−[N−エチル−N−(4−ホルミルフェニル)アミノ]エチルアセテートを無色油状物として11.99g得た。(収率70.4%)
H−NMR(600MHz,CDCl)δ:1.23(3H,t,J=7.1Hz),2.05(3H,s),3.50(2H,q,J=7.1Hz),3.65(2H,t,J=6.3Hz),4.26(2H,t,J=6.3Hz),6.75(2H,d,J=8.8Hz),7.73(2H,d,J=8.8Hz),9.74(1H,s)
(合成例4−3)
下記式(4−3)で表される反応スキームに従って、2−[N−[4−[2−[4−(tert−ブチルジフェニルシロキシメチル)−2,5−ジメチルフェニル]ビニル]フェニル]−N−エチルアミノ]エチルアセテートを合成した。
Figure 2010066325
具体的には、アルゴン気流下テトラヒドロフラン20mlにフェニルリチウム0.55g(6.6mmol)を加え、冷却しながら臭化4−(tert−ブチルジフェニルシロキシメチル)−2,5−ジメチルベンジルトリフェニルホスホニウム4.03g(5.52mmol)を添加した。攪拌した後2−[N−エチル−N−(4−ホルミルフェニル)アミノ]エチルアセテート1.3g(5.53mmol)を滴下した。攪拌した後水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。飽和食塩水で洗浄後無水硫酸ナトリウムで脱水し、濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製し、2−[N−[4−[2−[4−(tert−ブチルジフェニルシロキシメチル)−2,5−ジメチルフェニル]ビニル]フェニル]−N−エチルアミノ]エチルアセテートを1.76g得た。(収率52.5%)
(合成例4−4)
下記式(4−4)で表される反応スキームに従って、2−[N−エチル−N−[4−[2−(4−ヒドロキシメチル−2,5−ジメチルフェニル)ビニル]フェニル]アミノ]エチルアセテートを合成した。
Figure 2010066325
具体的には、2−[N−[4−[2−[4−(tert−ブチルジフェニルシロキシメチル)−2,5−ジメチルフェニル]ビニル]フェニル]−N−エチルアミノ]エチルアセテート1.75g(2.89mmol)をテトラヒドロフランに溶解し、室温下攪拌しながらフッ化テトラブチルアンモニウム(1モルテトラヒドロフラン溶液)20.2ml(20.2mmol)を滴下した。攪拌した後100mlの水に注ぎ酢酸エチルで抽出した。飽和食塩水で洗浄後無水硫酸ナトリウムで脱水し、濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(で精製し、2−[N−エチル−N−[4−[2−(4−ヒドロキシメチル−2,5−ジメチルフェニル)ビニル]フェニル]アミノ]エチルアセテートを黄色液として0.82g得た。(収率77.4%)
H−NMR(600MHz,CDCl)δ:1.13(Z)(3H,t,J=7.1Hz),1.19(E)(3H,t,J=7.1Hz),2.02(Z)(3H,s),2.06(E)(3H,s),2.21(Z)(3H,s),2.25(Z)(3H,s),2.36(E)(3H,s),2.38(E)(3H,s),3.36(Z)(2H,q,J=7.1Hz),3.44(E)(2H,q,J=7.1Hz),3.50(Z)(2H,t,J=6.6Hz),3.58(E)(2H,t,J=6.6Hz),4.17(Z)(2H,t,J=6.6Hz),4.24(E)(2H,t,J=6.6Hz),4.66(E)(2H,d,J=5.5Hz),4.68(Z)(2H,d,J=5.5Hz),6.35(Z)(1H,d,J=12.6Hz),6.45(Z)(1H,d,J=12.6Hz),6.49(Z)(2H,d,J=8.8Hz),6.71(E)(2H,d,J=8.8Hz),6.92(E)(1H,d,J=15.9Hz),7.02(Z)(2H,d,J=8.8Hz),7.07(E)(1H,d,J=15.9Hz),7.08(Z)(1H,s),7.13(E)(1H,s),7.18(Z)(1H,s),7.40(E)(1H,s),7.41(E)(2H,d,J=8.8Hz)
(合成例4−5)
下記式(4−5)で表される反応スキームに従って、2−[N−エチル−N−[4−[2−(4−ホルミル−2,5−ジメチルフェニル)ビニル]フェニル]アミノ]エチルアセテートを合成した。
Figure 2010066325
具体的には、ジクロロメタン40mlに2−[N−エチル−N−[4−[2−(4−ヒドロキシメチル−2,5−ジメチルフェニル)ビニル]フェニル]アミノ]エチルアセテート0.82g(2.23mmolを溶解し、活性二酸化マンガン3.9g(44.86mmol)を加えて室温下18時間攪拌した。反応液をろ過、濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製した。2−[N−エチル−N−[4−[2−(4−ホルミル−2,5−ジメチルフェニル)ビニル]フェニル]アミノ]エチルアセテートを橙色油状物として677mg得た。(収率83.1%)
H−NMR(600MHz,CDCl)δ:1.20(3H,t,J=7.1Hz),2.07(3H,s),2.43(3H,s),2.66(3H,s),3.45(2H,q,J=7.1Hz),3.60(2H,t,J=6.6Hz),4.25(2H,t,J=6.6Hz),6.73(2H,d,J=8.8Hz),7.06(1H,d,J=15.9Hz),7.09(1H,d,J=15.9Hz),7.44(2H,d,J=8.8Hz),7.46(1H,s),7.58(1H,s),10.19(1H,s)
13C−NMR((600MHz,CDCl)δ:12.4,19.3、19.4,21.0,45.4,48.9,61.6,112.0,120.6,125.3,127.7,128.5,132.3,132.9,133.2,134.2,138.2,142.6,147.9,171.1,192.3
(合成例4−6)
下記式(4−6)で表される反応スキームに従って、2−[N−エチル−N−[4−[2−[4−2−[4−(ヒドロキシメチル)フェニル]ビニル]−2,5−ジメチルフェニル]ビニル]フェニル]アミノエチルアセテートを合成した。
Figure 2010066325
具体的には、アルゴン気流下テトラヒドロフランにフェニルリチウム0.34g(4.06mmol)を加え、冷却しながら臭化4−(ヒドロキシメチル)ベンジルトリフェニルホスホニウム856mg(1.85mmol)を添加した。反応液を10分攪拌した後2−[N−エチル−N−[4−[2−(4−ホルミル−2,5−ジメチルフェニル)ビニル]フェニル]アミノ]エチルアセテート675mg(1.85mmol)を滴下した。同温度で1時間攪拌した後200mlの水に注ぎ酢酸エチルで抽出した。飽和食塩水で洗浄後無水硫酸ナトリウムで脱水し、濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製し、2−[N−エチル−N−[4−[2−[4−2−[4−(ヒドロキシメチル)フェニル]ビニル]−2,5−ジメチルフェニル]ビニル]フェニル]アミノエチルアセテートを橙色液として198mg得た。(収率22.8%)
(合成例4−7)
下記式(4−7)で表される反応スキームに従って、2−[N−エチル−N−[4−[2−[4−[2−(4−ホルミルフェニル)ビニル]−2,5−ジメチルフェニル]ビニル]フェニル]アミノ]エチルアセテートを合成した。
Figure 2010066325
具体的には、ジクロロメタンに2−[N−エチル−N−[4−[2−[4−2−[4−(ヒドロキシメチル)フェニル]ビニル]−2,5−ジメチルフェニル]ビニル]フェニル]アミノエチルアセテート0.196g(0.42mmolを溶解し、活性二酸化マンガン0.72g(8.28mmol)を加えて室温下20時間攪拌した。反応液をろ過、濃縮し、残留液をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製した。2−[N−エチル−N−[4−[−2−[4−[2−(4−ホルミルフェニル)ビニル]−2,5−ジメチルフェニル]ビニル]フェニル]アミノ]エチルアセテートを橙色結晶として102mg得た。(収率52.3%)
H−NMR(600MHz,CDCl)δ:1.20(3H,t,J=7.1Hz),2.06(3H,s),2.42(3H,s),2.45(3H,s),3.44(2H,q,J=7.1Hz),3.59(2H,t,J=6.6Hz),4.25(2H,t,J=6.6Hz),6.72(2H,d,J=8.8Hz),6.98(1H,d,J=15.9Hz),7.05(1H,d,J=15.9Hz),7.09(1H,d,J=15.9Hz),7.41(1H,s),7.43(1H,s),7.43(2H,d,J=8.8Hz),7.48(1H,d,J=15.9Hz),7.65(2H,d,J=8.2Hz),7.86(2H,d,J=8.2Hz),9.99(1H,s)
13C−NMR((600MHz,CDCl)δ:12.4,19.6,19.7,21.0,45.4,48.9,61.7,112.1,121.6,126.0,126.91,126.93,127.4,127.5,128.1,129.8,130.1,130.3,133.2,133.8,134.1,135.2,137.3,144.,147.4,171.1,191.7
(合成例4−8)
下記式(4−8)で表される反応スキームに従って、2−[N−[4−[2−[4−[2−[4−[2−(4−シアノ−5−ジシアノメチレン−2,2−ジメチル−2,5−ジヒドロフラン−3−イル)ビニル]フェニル]ビニル]−2,5−ジメチルフェニル]ビニル]フェニル]−N−エチルアミノ]エチルアセテートを合成した。
Figure 2010066325
具体的には、エタノールに2−[N−エチル−N−[4−[2−[4−[2−(4−ホルミルフェニル)ビニル]−2,5−ジメチルフェニル]ビニル]フェニル]アミノ]エチルアセテート83mg(0.178mmol)および2−(3−シアノ−4,5,5−トリメチル−2(5H)−フラニリデン]プロパンジニトリル39mg(0.196mmol)を溶解し、室温下23時間攪拌した。溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製した。得られた結晶をメタノールで洗浄し、2−[N−[4−[2−[4−[2−[4−[2−(4−シアノ−5−ジシアノメチレン−2,2−ジメチル−2,5−ジヒドロフラン−3−イル)ビニル]フェニル]ビニル]−2,5−ジメチルフェニル]ビニル]フェニル]−N−エチルアミノ]エチルアセテートを黒色結晶として94mg得た。(収率81.6%)
H−NMR(600MHz,CDCl)δ:1.20(3H,t,J=7.1Hz),1.81(6H,s),2.07(3H,s),2.43(3H,s),2.47(3H,s),3.45(2H,q,J=7.1Hz),3.59(2H,t,J=6.6Hz),4.26(2H,t,J=6.6Hz),6.72(2H,d,J=8.8Hz),6.99(1H,d,J=15.9Hz),7.038(1H,d,J=15.9Hz),7.043(1H,d,J=15.9Hz),7.09(1H,d,J=15.9Hz),7.42(2H,d,J=8.8Hz),7.437(1H,s),7.444(1H,s),7.49(1H,d,J=15.9Hz),7.61(2H,d,J=8.8Hz),7.630(1H,d,J=15.9Hz,)7.633(2H,d,J=8.8Hz)
13C−NMR((600MHz,CDCl)δ:12.4,19.67,19.72,,21.0,,26.7,,45.5,,48.9,,59.7,61.7,97.6,99.5,110.4,111.0,111.8,,112.0,114.2,121.4,125.9,126.9,127.3,127.4,127.5,128.1,129.8,130.2,132.7,133.3,133.7,134.2,137.5,142.9,146.9,147.4,166.8,173.7,175.4
[実施例5]
本実施例では、下記式(V)で表される、2−[3−シアノ−4−[2−[4−[2−[4−[2−[4−[N−エチル−N−(2−ヒドロキシエチル)アミノ]フェニル]ビニル]−2,5−ジメチルフェニル]ビニル]フェニル]ビニル]−5,5−ジメチル−2(5H)−フラニリデン]プロパンジニトリルを、下記の合成例(5−1)〜(5−11)を経ることによって得た。
Figure 2010066325
(合成例5−1)
下記式(5−1)で表される反応スキームに従って、2−(N−エチル−N−フェニルアミノ)エチル2,2−ジメチルプロピオネートを合成した。
Figure 2010066325
具体的には、2−(N−エチル−N−フェニルアミノ)エタノール8.26g(0.05mol)およびN−エチルジイソプロピルアミン15.5g(0.12mol)をトルエン150mlに溶解した。室温下塩化ピバロイル12.0g(0.1mol)を滴下し、反応液を徐々に加熱し、80℃で1.5時間攪拌した。冷却後水を加えて攪拌、分液した。有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水、飽和食塩水で順次洗浄した後無水硫酸ナトリウムで脱水し、濃縮した。残留液をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、2−(N−エチル−N−フェニルアミノ)エチル2,2−ジメチルプロピオネートを黄色液として12.05g得た。(収率96.7%)
H−NMR(600MHz,CDCl)δ:1.17(3H,t,J=7.1Hz),1.19(9H,s),3.41(2H,q,J=7.1Hz),3.54(2H,t,J=6.6Hz),4.21(2H,t,J=6.6Hz),6.68(1H,d,J=7.1Hz),6.73(2H,d,J=8.8Hz),7.20−7.23(2H,m)
(合成例5−2)
下記式(5−2)で表される反応スキームに従って、2−[N−エチル−N−(4−ホルミルフェニル)アミノ]エチル2,2−ジメチルプロピオネートを合成した。
Figure 2010066325
具体的には、N,N−ジメチルホルムアミドを攪拌しながら塩化ホスホリル7.6g(49.6mmol)を滴下した。さらに2−(N−エチル−N−フェニルアミノ)エチル2,2−ジメチルプロピオネート12.0g(48.0mmol)を滴下した。加熱3時間攪拌した。水浴で冷却しながら20%酢酸ナトリウム水を滴下した。酢酸エチルで抽出し、抽出液を併せて飽和炭酸水素ナトリウム水、次いで飽和食塩水で洗浄した。無水硫酸ナトリウムで脱水し、溶媒を留去後シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、2−[N−エチル−N−(4−ホルミルフェニル)アミノ]エチル2,2−ジメチルプロピオネートを淡褐色油状物として10.03g得た。(収率75.2%)
H−NMR(600MHz,CDCl)δ:1.18(9H,s),1.23(3H,t,J=7.1Hz),3.51(2H,q,J=7.1Hz),3.65(2H,t,J=6.3Hz),4.25(2H,t,J=6.3Hz),6.77(2H,d,J=8.8Hz),7.73(2H,d,J=8.8Hz),9.73(1H,s)
13C−NMR((600MHz,CDCl)δ:12.2,27.2,38.8,45.4,48.6,61.5,111.1,125.6,132.3,152.5,178.6,190.2
(合成例5−3)
下記式(5−3)で表される反応スキームに従って、2−[N−エチル−N−[4−[2−[4−(tert−ブチルジフェニルシロキシメチル)−2,5−ジメチルフェニル]ビニル]フェニル]アミノ]エチル2,2−ジメチルプロピオネートを合成した。
Figure 2010066325
具体的には、アルゴン気流下テトラヒドロフラン25mlにフェニルリチウム0.61g(7.23mmol)を加え、冷却しながら臭化4−(tert−ブチルジフェニルシロキシメチル)−2,5−ジメチルベンジルトリフェニルホスホニウム4.8g(6.58mmol)を添加した。攪拌した後2−[N−エチル−N−(4−ホルミルフェニル)アミノ]エチル2,2−ジメチルプロピオネート1.83g(6.59mmol)を滴下した。同温度で2時間攪拌した後水に注ぎ酢酸エチルで抽出した。飽和食塩水で洗浄後無水硫酸ナトリウムで脱水し、濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製し、2−[N−エチル−N−[4−[2−[4−(tert−ブチルジフェニルシロキシメチル]−2,5−ジメチルフェニル]ビニル]フェニル]アミノ]エチル2,2−ジメチルプロピオネートを2.96g得た。(収率69.5%)
(合成例5−4)
下記式(5−4)で表される反応スキームに従って、2−[N−エチル−N−[4−[2−(4−ヒドロキシメチル−2,5−ジメチルフェニル)ビニル]フェニル]アミノ]エチル2,2−ジメチルプロピオネートを合成した。
Figure 2010066325
具体的には、2−[N−エチル−N−[4−[2−[4−(tert−ブチルジフェニルシロキシメチル)−2,5−ジメチルフェニル]ビニル]フェニル]アミノ]エチル2,2−ジメチルプロピオネート2.96g(4.57mmol)をテトラヒドロフランに溶解し、室温下攪拌しながらフッ化テトラブチルアンモニウム溶液15ml(15.0mmol)を20分で滴下した。2時間攪拌した後水に注ぎ酢酸エチルで抽出した。飽和食塩水で洗浄後無水硫酸ナトリウムで脱水し、濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、2−[N−エチル−N−[4−[2−(4−ヒドロキシメチル−2,5−ジメチルフェニル)ビニル]フェニル]アミノ]エチル2,2−ジメチルプロピオネートを黄色液として1.68g得た。(収率89.8%)
H−NMR(600MHz,CDCl)δ:1.13(Z)(3H,t,J=7.1Hz),1.16(Z)(9H,s),1.19(E)(3H,t,J=7.1Hz),1.20(E)(9H,s),2.21(Z)(3H,s),2.25(Z)(3H,s),2.36(E)(3H,s),2.38(E)(3H,s),3.37(Z)(2H,q,J=7.1Hz),3.45(E)(2H,q,J=7.1Hz),3.50(Z)(2H,t,J=6.6Hz),3.58(E)(2H,t,J=6.6Hz),4.17(Z)(2H,t,J=6.6Hz),4.23(E)(2H,t,J=6.6Hz),4.66(E)(2H,d,J=6.0Hz),4.68(Z)(2H,d,J=6.0Hz),6.35(Z)(1H,d,J=12.1Hz),6.45(Z)(1H,d,J=12.1Hz),6.50(Z)(2H,d,J=8.8Hz),7.00(Z)(2H,d,J=8.8Hz),6.73(E)(2H,d,J=8.8Hz),7.41(E)(2H,d,J=8.8Hz),6.92(E)(1H,d,J=15.9Hz),7.07(E)(1H,d,J=15.9Hz),7.07(Z)(1H,s),7.18(Z)(1H,s),7.13(E)(1H,s),7.40(E)(1H,s)
(合成例5−5)
下記式(5−5)で表される反応スキームに従って、2−[N−エチル−N−[4−[2−(4−ホルミル−2,5−ジメチルフェニル)ビニル]フェニル]アミノ]エチル2,2−ジメチルプロピオネートを合成した。
Figure 2010066325
具体的には、ジクロロメタンに2−[N−エチル−N−[4−[2−(4−ヒドロキシメチル−2,5−ジメチルフェニル)ビニル]フェニル]アミノ]エチル2,2−ジメチルプロピオネート1.68g(4.1mmol)を溶解し、活性二酸化マンガン7.13g(82.0mmol)を加えて室温下17時間攪拌した。反応液をろ過、濃縮し、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製した。2−[N−エチル−N−[4−[2−(4−ホルミル−2,5−ジメチルフェニル)ビニル]フェニル]アミノ]エチル2,2−ジメチルプロピオネートを橙色油状物として1.37g得た。(収率82.0%)
H−NMR(600MHz,CDCl)δ:1.20(9H,s),1.21(3H,t,J=7.1Hz),2.43(3H,s),2.66(3H,s),3.46(2H,q,J=7.1Hz),3.59(2H,t,J=6.6Hz),4.24(2H,t,J=6.6Hz),6.74(2H,d,J=8.8Hz),7.06(1H,d,J=16.5Hz),7.09(1H,d,J=16.5Hz),7.44(2H,d,J=8.8Hz),7.46(1H,s),7.58(1H,s),10.18(1H,s,)
13C−NMR((600MHz,CDCl)δ:12.4,19.3,19.4,27.3,38.8,45.3,48.8,61.8,112.0,120.5,125.3,127.7,128.5,132.3,132.9,133.2,134.2,138.2,142.6,147.9,178.7,192.3
(合成例5−6)
下記式(5−6)で表される反応スキームに従って、2−[N−エチル−N−[4−[2−[4−[2−[4−(ヒドロキシメチル)フェニル]ビニル]−2,5−ジメチルフェニル]ビニル]フェニル]アミノ]エチル2,2−ジメチルプロピオネートを合成した。
Figure 2010066325
具体的には、アルゴン気流下テトラヒドロフラン20lにフェニルリチウム0.27g(3.23mmol)を加え、冷却しながら臭化4−ヒドロキシメチルベンジルトリフェニルホスホニウム680mg(1.47mmol)を添加した。攪拌した後2−[N−エチル−N−[4−[2−(4−ホルミル−2,5−ジメチルフェニル)ビニル]フェニル]アミノ]エチル2,2−ジメチルプロピオネート600mg(1.47mmol)を滴下した。同温度で2時間攪拌した後水に注ぎ酢酸エチルで抽出した。飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで脱水して濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製し、2−[N−エチル−N−[4−[2−[4−[2−[4−(ヒドロキシメチル)フェニル]ビニル]−2,5−ジメチルフェニル]ビニル]フェニル]アミノ]エチル2,2−ジメチルプロピオネートを485mg得た。(収率64.7%)
(合成例5−7)
下記式(5−7)で表される反応スキームに従って、2−[N−エチル−N−[4−[2−[4−[2−(4−ホルミルフェニル)ビニル]−2,5−ジメチルフェニル]ビニル]フェニル]アミノ]エチル2,2−ジメチルプロピオネートを合成した。
Figure 2010066325
具体的には、ジクロロメタンに2−[N−エチル−N−[4−[2−[4−[2−[4−(ヒドロキシメチル)フェニル]ビニル]−2,5−ジメチルフェニル]ビニル]フェニル]アミノ]エチル2,2−ジメチルプロピオネート480mg(0.938mmolを溶解し、活性二酸化マンガン1.63g(18.75mmol)を加えて室温下19時間攪拌した。反応液をろ過、濃縮し、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン−1/2)で精製し、2−[N−エチル−N−[4−[−2−[4−[2−(4−ホルミルフェニル)ビニル]−2,5−ジメチルフェニル]ビニル]フェニル]アミノ]エチル2,2−ジメチルプロピオネートを橙色結晶として316mg得た。(収率66.1%)
H−NMR(600MHz,CDCl)δ:1.20(3H,t,J=7.1Hz),1.20(9H,s),2.43(3H,s,),2.46(3H,s),3.45(2H,q,J=7.1Hz),3.58(2H,t,J=6.6Hz),4.24(2H,t,J=6.6Hz),6.74(2H,d,J=8.8Hz),6.98(1H,d,J=15.9Hz),7.05(1H,d,J=15.9Hz),7.09(1H,d,J=15.9Hz),7.41(1H,s),7.43(2H,d,J=8.8Hz),7.43(1H,s),7.48(1H,d,J=15.9Hz),7.66(2H,d,J=8.2Hz),7.82(2H,d,J=8.2Hz),10.00(1H,s)
13C−NMR((600MHz,CDCl)δ:12.3,19.56,19.62,27.2,38.8,45.3,48.7,61.8,112.0,121.4,125.9,126.8,126.9,127.3,127.5,127.9,129.8,130.0,130.3,133.2,133.7,134.0,135.1,137.3,144.1,147.4,178.6,191.6
(合成例5−8)
下記式(5−8)で表される反応スキームに従って、4−[2−[4−[2−[4−[N−エチル−N−(2−ヒドロキシエチル)アミノ]フェニル]ビニル]−2,5−ジメチルフェニル]ビニル]ベンズアルデヒドを合成した。
Figure 2010066325
具体的には、2−[N−エチル−N−[4−[2−[4−[2−(4−ホルミルフェニル)ビニル]−2,5−ジメチルフェニル]ビニル]フェニル]アミノ]エチル2,2−ジメチルプロピオネート167mgをテトラヒドロフラン/メタノール混合溶媒に溶解した。これに10%水酸化ナトリウム水1.3mlを加え、室温下0.5時間、さらに50℃に加温下0.5時間攪拌した。水を加え、酢酸エチルで抽出した。飽和食塩水で洗浄した後無水硫酸ナトリウムで脱水、濃縮した。4−[2−[4−[2−[4−[N−エチル−N−(2−ヒドロキシエチル)アミノ]フェニル]ビニル]−2,5−ジメチルフェニル]ビニル]ベンズアルデヒドを橙色結晶として140mg得た。(粗収率100%)
H−NMR(600MHz,CDCl)δ:1.19(3H,t,J=7.1Hz),2.43(3H,s),2.46(3H,s),3.46(2H,q,J=7.1Hz),3.51(2H,t,J=6.6Hz),3.83(2H,br),6.77(2H,d,J=8.8Hz),6.98(1H,d,J=15.9Hz),7.05(1H,d,J=15.9Hz),7.09(1H,d,J=15.9Hz),7.42(2H,d,J=8.8Hz),7.43(1H,s),7.44(1H,s),7.48(1H,d,J=15.9Hz),7.66(2H,d,J=8.2Hz),7.87(2H,d,J=8.2Hz),10.00(1H,s)
13C−NMR((600MHz,CDCl)δ:12.0,19.5,19.6,45.7,52.5,60.4,112.7,121.7,126.3,126.8,126.9,127.3,127.5,127.9,129.8,130.0,130.3,133.2,133.8,134.0,135.1,137.3,144.1,147.9,191.6
(合成例5−9)
下記式(5−9)で表される反応スキームに従って、2−[3−シアノ−4−[2−[4−[2−[4−[2−[4−[N−エチル−N−(2−ヒドロキシエチル)アミノ]フェニル]ビニル]−2,5−ジメチルフェニル]ビニル]フェニル]ビニル]−5,5−ジメチル−2(5H)−フラニリデン]プロパンジニトリルを合成した。
Figure 2010066325
具体的には、エタノールに4−[2−[4−[2−[4−[N−エチル−N−(2−ヒドロキシエチル)アミノ]フェニル]ビニル]−2,5−ジメチルフェニル]ビニル]ベンズアルデヒド140mg(0.33mmol)および2−(3−シアノ−4,5,5−トリメチル−2(5H)−フラニリデン]プロパンジニトリル72mg(0.36mmol)を溶解した。室温下24時間攪拌した。析出結晶をろ取し、エタノールで洗浄して157mgの粗結晶を得た。シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、さらにメタノールで洗浄した。2−[3−シアノ−4−[2−[4−[2−[4−[2−[4−[N−エチル−N−(2−ヒドロキシエチル)アミノ]フェニル]ビニル]−2,5−ジメチルフェニル]ビニル]フェニル]ビニル]−5,5−ジメチル−2(5H)−フラニリデン]プロパンジニトリルをmp>300℃の黒色粉末結晶として157mg得た。(収率78.7%)
H−NMR(600MHz,DMSO−d)δ:1.10(3H,t,J=7.1Hz),1.81(6H,s),2.39(3H,s),2.44(3H,s),3.38(2H,t,J=6.6Hz),3.41(2H,q,J=7.1Hz),3.55(2H,dt,J=6.0Hz,5.5Hz),4.72(1H,t,J=5.5Hz),6.68(2H,d,J=8.8Hz),7.04(1H,d,J=15.9Hz),7.07(1H,d,J=15.9Hz),7.24(1H,d,J=15.9Hz),7.42(2H,d,J=8.8Hz),7.45(1H,s),7.57(1H,s),7.57(1H,d,J=15.9Hz),7.78(2H,d,J=8.8Hz),7.92(2H,d,J=8.8Hz),7.95(1H,d,J=16.5Hz)
13C−NMR((600MHz,DMSO−d)δ:12.3,19.45,19.48,25.5,44.9,53.1,54.5),58.7,99.0,99.6,111.2,112.213.0,111.7,115.0,120.1,124.6,126.5,127.4,127.5,127.8.8,128.2,130.2,130.3,132.8,133.6,134.1,136.8,141.9,146.0,147.2,147.8,175.4,177.3
[実施例6]
本実施例では、下記式(VI)で表される、2−[3−シアノ−4−[2−[4−[2−[5−[2−[4−(ジブチルアミノ)フェニル]ビニル]−2−チエニル]ビニル]−2,5−ジメチルフェニル]ビニル]−5,5−ジメチル−2(5H)−フラニリデン]プロパンジニトリルを、下記の合成例(6−1)〜(6−9)を経ることによって得た。
Figure 2010066325
(合成例6−1)
下記式(6−1)で表される反応スキームに従って、2−クロロメチルチオフェンを合成した。
Figure 2010066325
具体的には、2−チオフェンメタノール12.8g(0.112mol)をクロロホルム200mlに溶解し、ピリジン0.3mlを加えた。加温攪拌しながら塩化チオニル40.0g(0.336mol)を滴下した。さらに1時間攪拌した後冷却し、氷水中に注いぎ、攪拌した。有機層を分取し、飽和食塩水で洗浄した後無水硫酸ナトリウムで脱水した。溶媒を留去し、残留液を減圧蒸留した。2−クロロメチルチオフェンをbp53−54℃/10mmHgの無色油状物として11.27g得た。(収率75.8%)
H−NMR(600MHz,CDCl)δ:4.80(2H,s),6.95(1H,dd,J=3.9Hz,5.0Hz),7.08(1H,d,J=3.9Hz),7.30(1H,dd,J=1.1Hz,5.0Hz)
13C−NMR((600MHz,CDCl)δ:40.3,126.86,126.89,127.6,140.
(合成例6−2)
下記式(6−2)で表される反応スキームに従って、塩化2−チエニルトリフェニルホスホニウムを合成した。
Figure 2010066325
具体的には、2−クロロメチルチオフェン3.0g(22.7mmol)およびトリフェニルホスフィン5.93g(22.6mmol)をアセトニトリルに溶解した。70℃油浴上攪拌した後冷却し、析出した結晶をろ取した。アセトニトリルで洗浄後乾燥し、塩化2−チエニルトリフェニルホスホニウムを無色結晶として8.09g得た。(収率90.6%)
H−NMR(600MHz,DMSO−d)δ:5.56(2H,d,J=14.8Hz),6.78−6.79(1H,m),6.96−6.98(1H,m),7.48−7.49(1H,m),7.68−7.71(6H,m),7.75−7.78(6H,m),7.91−7.93(3H,m)
(合成例6−3)
下記式(6−3)で表される反応スキームに従って、N,N−ジブチル−N−[4−2−(2−チエニル)ビニル]フェニルアミンを合成した。
Figure 2010066325
具体的には、アルゴン気流下テトラヒドロフラン70mlにフェニルリチウム1.98g(23.6mmol)を加え、冷却しながら塩化2−チエニルトリフェニルホスホニウム8.09g(20.5mmol)を添加した。暗赤褐色液を攪拌した後4−(ジブチルアミノ)ベンズアルデヒド4.92g(21.0mmol)を滴下した。同温度で1時間攪拌した後水に注ぎトルエンで抽出した。飽和食塩水で洗浄後無水硫酸ナトリウムで脱水し濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製し、N,N−ジブチル−N−[2−(2−チエニル)ビニル]フェニルアミンを橙色液として6.32g得た。(収率98.4%)
H−NMR(600MHz,CDCl)δ:0.96(6H,t,J=7.7Hz),1.32−1.39(4H,m),1.55−1.60(4H,m),3.28(4H,t,J=7.7Hz),6.60(2H,d,J=8.8Hz),6.84(1H,d,J=15.9Hz),6.95(1H,d,J=3.9Hz),6.96(1H,d,J=3.9Hz),6.99(1H,d,J=15.9Hz),7.09(1H,t,J=3.0Hz),7.31(2H,d,J=8.8Hz)
13C−NMR((600MHz,CDCl)δ:14.0,20.3,29.5,50.8,116.9,d128.8,111.7,122.7,124.1,124.2,127.4127.6,128.8,144.2,147.8
(合成例6−4)
下記式(6−4)で表される反応スキームに従って、5−[2−[4−(ジブチルアミノ)フェニル]ビニル]チオフェン−2−カルバルデヒドを合成した。
Figure 2010066325
具体的には、アルゴン気流下N,N−ジブチル−N−[2−(2−チエニル)ビニル]フェニルアミン3.0g(9.57mmol)をテトラヒドロフランに溶解した。冷却しながらn−ブチルリチウム(ヘキサン溶液)9.0ml(14.35mmol)を滴下した。1時間攪拌後N,N−ジメチルホルムアミド0.87g(11.9mmol)を滴下した。20分後、5℃に昇温し、水30mlを滴下した後テトラヒドロフランを留去し、クロロホルムで抽出した。無水硫酸ナトリウムで脱水後濃縮し、残留液をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム)により精製した。5−[2−[4−(ジブチルアミノ)フェニル]ビニル]チオフェン−2−カルバルデヒドを赤橙色油状物として3.12g得た。(収率95.5%)
H−NMR(600MHz,CDCl)δ:0.96(6H,t,J=7.7Hz),1.33−1.39(4H,m),1.55−1.61(4H,m),3.30(4H,t,J=7.7Hz),6.61(2H,d,J=8.8Hz),6.96(1H,d,J=15.9Hz),7.03(1H,d,J=4.2Hz),7.07(1H,d,J=15.9Hz),7.35(2H,d,J=8.8Hz),7.61(1H,t,J=4.2Hz),9.81(1H,s)
13C−NMR((600MHz,CDCl)δ:14.0,20.3,29.4,50.7,115.5,133.7,111.5,122.8,124.7,128.5,137.6,140.0,148.7,154.5,182.2
(合成例6−5)
下記式(6−5)で表される反応スキームに従って、N,N−ジブチル−N−[4−[2−[5−[2−[4−(tert−ブチルジフェニルシロキシメチル)−2,5−ジメチルフェニル]ビニル]−2−チエニル]ビニル]フェニル]アミンを合成した。
Figure 2010066325
具体的には、アルゴン気流下テトラヒドロフラン15mlにフェニルリチウム0.24g(2.89mmol)を加え、冷却しながら臭化4−(tert−ブチルジフェニルシロキシメチル)−2,5−ジメチルベンジルトリフェニルホスホニウム1.84g(2.52mmol)を添加した。攪拌した後5−[2−[4−(ジブチルアミノ)フェニル]ビニル]チオフェン−2−カルバルデヒド0.87g(2.54mmol)を滴下した。同温度で30分攪拌した後水に注ぎトルエンで抽出し、飽和食塩水で洗浄した。無水硫酸ナトリウムで脱水後濃縮し、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製した。N,N−ジブチル−N−[4−[2−[5−[2−[4−(tert−ブチルジフェニルシロキシメチル]−2,5−ジメチルフェニル]ビニル]−2−チエニル]ビニル]フェニルアミンを赤色液として1.4g得た。(収率78.2%)
(合成例6−6)
下記式(6−6)で表される反応スキームに従って、4−[2−[5−[2−[(4−ジブチルアミノ)フェニル]ビニル]−2−チエニル]ビニル]−2,5−ジメチルベンジルアルコールを合成した。
Figure 2010066325
具体的には、テトラヒドロフラン20mlにN,N−ジブチル−N−[4−[2−[5−[2−[4−(tert−ブチルジフェニルシロキシメチル]−2,5−ジメチルフェニル]ビニル]−2−チエニル]ビニル]フェニルアミン1.4g(1.966mmol)を溶解し、室温下攪拌しながらフッ化テトラブチルアンモニウム(テトラヒドロフラン溶液)39mlを滴下した。攪拌後水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。飽和食塩水で洗浄後無水硫酸ナトリウムで脱水し、濃縮した。シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、橙色結晶として0.65g得た。(収率69.9%)
H−NMR(600MHz,CDCl)δ:0.97(6H,t,J=7.7Hz),1.33−1.40(4H,m),1.55−1.61(4H,m),2.36(3H,s),2.40(3H,s),3.29(4H,t,J=7.7Hz),4.67(2H,d,J=6.0Hz),6.61(2H,d,J=8.8Hz),6.84(1H,d,J=15.9Hz),6.84(1H,d,J=3.8Hz),6.92(1H,d,J=3.8Hz),6.95(1H,d,J=15.9Hz),7.04(1H,d,J=15.9Hz),7.09(1H,d,J=15.9Hz),7.16(1H,s),7.32(2H,d,J=8.8Hz),7.38(1H,s)
13C−NMR((600MHz,CDCl)δ:14.0,18.3,19.3,20.3,29.5,50.8,63.4,111.7,117.0,123.0,124.0,124.9,125.2,126.8,127.2,127.7,129.2,130.0,133.3,133.7,135.4,137.8,140.7,143.4,147.9
(合成例6−7)
下記式(6−7)で表される反応スキームに従って、4−[2−[5−[2−[(4−ジブチルアミノ)フェニル]ビニル]−2−チエニル]ビニル]−2,5−ジメチルベンズアルデヒドを合成した。
Figure 2010066325
具体的には、4−[2−[5−[2−[(4−ジブチルアミノ)フェニル]ビニル]−2−チエニル]ビニル]−2,5−ジメチルベンジルアルコール0.65g(1.37mmol)をジクロロメタンに溶解し、活性二酸化マンガン2.38g(27.4mmol)を添加した。室温下攪拌後ろ過し、濃縮残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製した。4−[2−[5−[2−[(4−ジブチルアミノ)フェニル]ビニル]−2−チエニル]ビニル]−2,5−ジメチルベンズアルデヒドを赤褐色結晶として0.61g得た。(収率94.1%)
H−NMR(600MHz,CDCl)δ:0.96(6H,t,J=7.7Hz),1.33−1.39(4H,m),1.56−1.61(4H,m),2.44(3H,s,Me),2.65(3H,s,Me),3.29(4H,t,J=7.7Hz),6.61(2H,d,J=8.8Hz),6.86(1H,d,J=3.8Hz),6.87(1H,d,J=15.9Hz),6.95(1H,d,J=15.9Hz),6.99(1H,d,J=3.8Hz),7.01(1H,d,J=15.9Hz),7.23(1H,d,J=15.9Hz),7.33(2H,d,J=8.8Hz),7.42(1H,s),7.58(1H,s),10.19(1H,s)
13C−NMR((600MHz,CDCl)δ:14.0,19.2,19.3,20.3,29.5,50.8,111.7,116.7,123.5,123.8,125.3,125.9,127.7,127.8,128.7,129.9,132.7,133.4,134.2,138.1,139.9,141.3,144.7,148.1,192.1
(合成例6−8)
下記式(6−8)で表される反応スキームに従って、2−[3−シアノ−4−[2−[4−[2−[5−[2−[4−(ジブチルアミノ)フェニル]ビニル]−2−チエニル]ビニル]−2,5−ジメチルフェニル]ビニル]−5,5−ジメチル−2(5H)−フラニリデン]プロパンジニトリルを合成した。
Figure 2010066325
具体的には、エタノール/テトラヒドロフラン混合溶媒に4−[2−[5−[2−[(4−ジブチルアミノ)フェニル]ビニル]−2−チエニル]ビニル]−2,5−ジメチルベンズアルデヒド250mg(0.53mmol)を溶解した。これに2−(3−シアノ−4,5,5−トリメチル−2(5H)−フラニリデン]プロパンジニトリル112mg(0.56mmol)を加え、室温下攪拌した。反応液を濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製した。得られた結晶をエタノールで洗浄し、2−[3−シアノ−4−[2−[4−[2−[5−[2−[4−(ジブチルアミノ)フェニル]ビニル]−2−チエニル]ビニル]−2,5−ジメチルフェニル]ビニル]−5,5−ジメチル−2(5H)−フラニリデン]プロパンジニトリルをmp216−218℃の黒色結晶として289mg得た。(収率83.5%)
H−NMR(600MHz,CDCl)δ:0.97(6H,t,J=7.7Hz),1.33−1.40(4H,m),1.56−1.61(4H,m),1.78(6H,s),2.44(3H,s),2.46(3H,s),3.30(4H,t,J=7.7Hz),6.61(2H,d,J=8.8Hz),6.86(1H,d,J=15.9Hz),6.87(1H,d,J=3.8Hz),6.90(1H,d,J=15.9Hz),6.94(1H,d,J=15.9Hz),6.98(1H,d,J=15.9Hz),6.99(1H,d,J=3.8Hz),7.24(1H,d,J=15.9Hz),7.32(2H,d,J=8.8Hz),7.46(1H,s),7.52(1H,s),8.03(1H,d,J=15.9Hz),
13C−NMR((600MHz,CDCl)δ:14.0,19.4,19.5,20.3,26.5,29.5,50.8,57.0,97.4,98.2,110.8,111.0,111.8,111.7,113.8,116.6,123.2,123.7,125.4,125.8,127.2,127.9,128.4,129.1,130.2,131.2,134.3,137.5,139.9,141.0,144.4,145.2,148.2,174.0,175.5
[実施例7]
本実施例では、下記式(VII)で表される、2−[3−シアノ−4−[2−[5−[2−[4−[2−[4−(ジブチルアミノ)フェニル]ビニル]−2,5−ジメチルフェニル]ビニル]−2−チエニル]ビニル]−5,5−ジメチル−2(5H)−フラニリデン]プロパンジニトリルを、下記の合成例(7−1)〜(7−5)を経ることによって得た。
Figure 2010066325
(合成例7−1)
下記式(7−1)で表される反応スキームに従って、4−[2−[4−(ジブチルアミノ)フェニル]ビニル]−2,5−ジメチルベンジルアルコールを合成した。
Figure 2010066325
具体的には、アルゴン気流下テトラヒドロフランにフェニルリチウム0.71g(8.5mmol)を加え、氷冷攪拌下、臭化4−(ヒドロキシメチル)−2,5−ジメチルベンジルトリフェニルホスホニウム1.8g(3.66mmol)を添加した。同温度で4−(ジブチルアミノ)ベンズアルデヒド0.86g(3.68mmol)を滴下した。同温度で1時間攪拌後水に注ぎ、トルエンで抽出した。飽和食塩水で洗浄後無水硫酸ナトリウムで脱水し、濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製し、黄色液として805mg得た(収率60.1%)。
(合成例7−2)
下記式(7−2)で表される反応スキームに従って、4−[2−[4−(ジブチルアミノ)フェニル]ビニル]−2,5−ジメチルベンズアルデヒドを合成した。
Figure 2010066325
具体的には、ジクロロメタンに活性二酸化マンガン3.86g(44.4mmol)を懸濁させ、攪拌下4−[2−[4−(ジブチルアミノ)フェニル]ビニル]−2,5−ジメチルベンジルアルコール805mg(2.2mmol)を添加した。室温下攪拌後ろ過し、濃縮後残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製した。4−[2−[4−(ジブチルアミノ)フェニル]ビニル]−2,5−ジメチルベンズアルデヒドを橙色油状物として721mg得た。(収率90.1%)
H−NMR(600MHz,CDCl)δ:0.97(6H,t,J=7.7Hz),1.34−1.40(4H,m),1.56−1.61(4H,m),2.42(3H,s),2.65(3H,s),3.30(4H,t,J=7.7Hz),6.64(2H,d,J=8.8Hz),7.04(1H,d,J=15.9Hz),7.09(1H,d,J=15.9Hz),7.41(2H,d,J=8.8Hz),7.45(1H,s,),7.51(1H,s),10.17(1H,s)
13C−NMR((600MHz,CDCl)δ:14.0,19.2,19.3,20.3,29.5,50.8,111.6,119.7,124.1,127.5,128.3,132.1,132.9,133.1,134.1,138.1,142.7,148.4,192.2
(合成例7−3)
下記式(7−3)で表される反応スキームに従って、N,N−ジブチル−N−[4−[2−[2,5−ジメチル−4−[2−(2−チエニル)ビニル]フェニル]ビニル]フェニルアミンを合成した。
Figure 2010066325
具体的には、アルゴン気流下テトラヒドロフランにフェニルリチウム0.19g(2.26mmol)を加え、冷却しながら塩化テニルトリフェニルホスホニウム0.78g(1.98mmol)を添加した。攪拌した後4−[2−[4−(ジブチルアミノ)フェニル]ビニル]−2,5−ジメチルベンズアルデヒド0.72g(1.98mmol)を滴下した。同温度で攪拌した後水に注ぎトルエンで抽出した。飽和食塩水で洗浄後無水硫酸ナトリウムで脱水し、濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製し、N,N−ジブチル−N−[4−[2−[2,5−ジメチル−4−[2−(2−チエニル)ビニル]フェニル]ビニル]フェニルアミンを黄色液として606mg得た。(収率69.2%)
(合成例7−4)
下記式(7−4)で表される反応スキームに従って、5−[2−[4−[2−[4−(ジブチルアミノ)フェニル]ビニル]−2,5−ジメチルフェニル]ビニル]チオフェン−2−カルバルデヒドを合成した。
Figure 2010066325
具体的には、アルゴン気流下テトラヒドロフランにN,N−ジブチル−N−[4−[2−[2,5−ジメチル−4−[2−(2−チエニル)ビニル]フェニル]ビニル]フェニルアミン600mg(1.35mmol)を溶解し、冷却下n−ブチルリチウム(ヘキサン溶液)1.27ml(2.03mmol)を滴下した。1時間攪拌後同温度でN,N−ジメチルホルムアミド0.13ml(1.69mol)を滴下し、攪拌した。5℃において水を滴下した。酢酸エチルで抽出し、飽和食塩水で洗浄後無水硫酸ナトリウムで脱水した。濃縮し、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製し5−[2−[4−[2−[4−(ジブチルアミノ)フェニル]ビニル]−2,5−ジメチルフェニル]ビニル]チオフェン−2−カルバルデヒドを赤色液として339mg得た。(収率53.2%)
H−NMR(600MHz,CDCl)δ:0.96(6H,t,J=7.7Hz),1.33−1.40(4H,m),1.56−1.61(4H,m),2.40(3H,s),2.43(3H,s),3.30(4H,t,J=7.7Hz),6.63(2H,d,J=8.8Hz),6.98(1H,d,J=16.5Hz),7.04(1H,d,J=16.5Hz),7.12(1H,d,J=16.5Hz),7.14(1H,d,J=3.8Hz),7.38(1H,d,J=16.5Hz),7.39(2H,s),7.41(2H,d,J=8.8Hz),7.66(1H,d,J=3.8Hz),9.85(1H,s)
13C−NMR((600MHz,CDCl)δ:14.0,19.5,19.6,20.3,29.5,50.8,111.8,120.6,120.7,124.8,126.2,126.9,127.3,128.0,130.6,130.7,132.8,133.2,134.2,137.3,137.9,141.3,148.1,153.4,182.5
(合成例7−5)
下記式(7−5)で表される反応スキームに従って、2−[3−シアノ−4−[2−[5−[2−[4−[2−[4−(ジブチルアミノ)フェニル]ビニル]−2,5−ジメチルフェニル]ビニル]−2−チエニル]ビニル]−5,5−ジメチル−2(5H)−フラニリデン]プロパンジニトリルを合成した。
Figure 2010066325
具体的には、エタノールに5−[2−[4−[2−[4−(ジブチルアミノ)フェニル]ビニル]−2,5−ジメチルフェニル]ビニル]チオフェン−2−カルバルデヒド200mg(0.424mmol)を溶解した。これに2−(3−シアノ−4,5,5−トリメチル−2(5H)−フラニリデン]プロパンジニトリル90mg(0.452mmol)を加え、室温下攪拌した。黒色液をろ過し、少量のエタノールで洗浄して得られた結晶をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製した。得られた結晶をエタノールで洗浄し、2−[3−シアノ−4−[2−[5−[2−[4−[2−[4−(ジブチルアミノ)フェニル]ビニル]−2,5−ジメチルフェニル]ビニル]−2−チエニル]ビニル]−5,5−ジメチル−2(5H)−フラニリデン]プロパンジニトリルをmp212−214℃の黒色結晶として249mg得た。(収率90.0%)
H−NMR(600MHz,CDCl)δ:0.97(6H,t,J=7.7Hz),1.34−1.40(4H,m),1.57−1.62(4H,m),1.77(6H,s),2.41(3H,s),2.47(3H,s),3.30(4H,t,J=7.7Hz),6.64(1H,d,J=15.9Hz),6.64(2H,d,J=8.8Hz),7.00(1H,d,J=15.9Hz),7.04(1H,d,J=15.9Hz),7.11(1H,d,J=3.8Hz),7.15(1H,d,J=15.9Hz),7.38(1H,d,J=15.9Hz),7.39(1H,d,J=3.8Hz),7.40(2H,d,J=8.8Hz),7.41(1H,s),7.44(1H,s,),7.78(1H,d,J=15.9Hz),
13C−NMR((600MHz,CDCl)δ:14.1,19.6,19.7,20.4,26.6,29.6,50.9,57.0,97.1,97.2,110.9,111.3,112.1,111.8,112.7,120.3,120.5,124.6,126.9,127.3,128.1,129.6,130.9,131.1,131.4,132.6,133.3,134.6,137.1,138.4,139.3,145.4,148.2,153.0,170.1,172.9
[実施例8]
本実施例では、下記式(VIII)で表される、2−[N−[4−[2−[4−[2−[5−[2−(4−シアノ−5−ジシアノメチレン−2,2−ジメチル−2,5−ジヒドロフラン−3−イル)ビニル]チオフェン−2−イル]ビニル]−2,5−ジメチルフェニル]ビニル]フェニル]−N−[2−(2,2−ジメチルプロピオニルオキシ)エチル]アミノ]エチル2,2−ジメチルプロピオネートを、下記の合成例(8−1)〜(8−9)を経ることによって得た。
Figure 2010066325
(合成例8−1)
下記式(8−1)で表される反応スキームに従って、tert−ブチルジフェニル2−テニルオキシシランを合成した。
Figure 2010066325
具体的には、2−テニルアルコール12.0g(0.105mol)およびイミダゾール17.9g(0.263mol)をN,N−ジメチルホルムアミドに溶解した。室温下tert−ブチルクロロジフェニルシラン31.8g(0.116mol)を滴下した。室温下一夜攪拌した後水に注ぎ、酢酸エチルで2回抽出した。飽和食塩水で洗浄した後無水硫酸ナトリウムで脱水し、濃縮した。得られた油状物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、tert−ブチルジフェニル2−テニルオキシシランを無色油状物として32.83g得た。(収率88.6%)
H−NMR(600MHz,CDCl)δ:1.08(9H,s),4.89(2H,s),6.82−6.83(1H,m),6.92−6.94(1H,m),7.23−7.24(1H,m),7.37−7.40(4H,m),7.42−7.45(2H,m),7.69−7.71(4H,m)
13C−NMR((600MHz,CDCl)δ:19.4,26.9,61.6,123.7,124.6,126.6,144.9,127.8,129.9133.4,135.7
(合成例8−2)
下記式(8−2)で表される反応スキームに従って、5−(tert−ブチルジフェニルシロキシメチル)チオフェン−2−カルバルデヒドを合成した。
Figure 2010066325
具体的には、アルゴン気流下tert−ブチルジフェニル2−テニルオキシシラン10.0g(28.4mmol)をテトラヒドロフランに溶解し、冷却下n−ブチルリチウム(ヘキサン溶液)23.2ml(37.1mmol)を滴下した。攪拌後昇温、2時間攪拌し、次いでN,N−ジメチルホルムアミド3.04g(41.6mmol)を滴下した。30分攪拌した後水を滴下してエーテルで2回抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄後無水硫酸マグネシウムで脱水し、濃縮した。残留物をメタノールから再結晶し、5−(tert−ブチルジフェニルシロキシメチル)チオフェン−2−カルバルデヒドを無色結晶として8.79g得た。母液を濃縮後シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、次いでメタノールから再結晶してさらに0.53gの結晶を得た。合計9.32g(収率86.4%)
H−NMR(600MHz,CDCl)δ:1.10(9H,s),4.91(2H,d,J=1.1Hz),6.91(1H,m),7.38−7.41(4H,m),7.44−7.47(2H,m),7.63(1H,m),7.68−7.69(4H,m),9.87(1H,s)
13C−NMR((600MHz,CDCl)δ:19.3,26.7,61.86,123.8,127.9,130.0,132.7,135.5,136.6,142.3,d156.8,183.0
(合成例8−3)
下記式(8−3)で表される反応スキームに従って、5−(tert−ブチルジフェニルシロキシメチル)−2−テニルアルコールを合成した。
Figure 2010066325
具体的には、エタノールに0.2N−水酸化ナトリウム2.7mlを加え、これに水素化ほう素ナトリウム0.54g(14.3mol)を溶解した。攪拌しながら5−(tert−ブチルジフェニルシロキシ)メチルチオフェン−2−カルバルデヒド8.37g(22.0mol)を添加した。攪拌後水、酢酸エチルを加えて抽出した。水層を酢酸エチルで再抽出し、有機層を併せて飽和食塩水で洗浄した。無水硫酸ナトリウムで脱水した後濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製した。5−[(tert−ブチルジフェニルシロキシ)メチル]−2−テニルアルコールを無色油状物として8.22g得た。(収率97.7%)
H−NMR(600MHz,CDCl)δ:1.08(9H,s),4.79(2H,d,J=6.0Hz),4.84(2H,s),6.69(1H,d,J=3.3Hz),6.83(1H,d,J=3.3Hz),7.37−7.40(4H,m),7.42−7.45(2H,m),7.69−7.71(4H,m)
13C−NMR((600MHz,CDCl)δ:19.4,26.9,60.4,61.7,123.5,125.1,127.9,129.9,133.4,135.7,143.2,145.4
(合成例8−4)
下記式(8−4)で表される反応スキームに従って、5−ブロムメチル−2−テニルオキシtert−ブチルジフェニルシシランを合成した。
Figure 2010066325
具体的には、5−(t−ブチルジフェニルシロキシメチル)−2−テニルアルコール8.2g(21.43mmol)および四塩化炭素8.9g(26.84mmol)をテトラヒドロフランに溶解した。氷冷下トリフェニルホスフィン7.04g(26.84mmol)を添加した。攪拌後テトラヒドロフランを留去し、酢酸エチル/ヘキサン(1/4)を加え不溶結晶をろ去した。濃縮し、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、5−ブロムメチル−2−テニルオキシtert−ブチルジフェニルシシランを無色油状物として7.32g得た。(収率76.7%)
H−NMR(600MHz,CDCl)δ:1.08(9H),4.73(2H,s),4.82(2H,s),6.64(1H,d,J=3.3Hz,),6.94(1H,d,J=3.8Hz),7.38−7.40(4H,m),7.42−7.45(2H,m),7.68−7.70(4H,m)
13C−NMR((600MHz,CDCl)δ:19.2,26.7,27.4,61.6,123.3,127.8,129.8,133.0,135.6,139.3,147.0
(合成例8−5)
下記式(8−5)で表される反応スキームに従って、臭化5−(tert−ブチルジフェニルシロキシメチル]−2−テニルトリフェニルホスホニウムを合成した。
Figure 2010066325
具体的には、アセトニトリルに5−ブロモメチル−2−テニルオキシtert−ブチルジフェニルシシラン0.68g(1.53mmol)およびトリフェニルホスフィン0.4g(1.53mmol)を加えて60℃油浴上7時間攪拌した。室温に冷却後析出した結晶をろ去し、ろ液にエーテルを加えて放置した。再度析出した結晶をろ取し、エーテルで洗浄した後減圧下乾燥した。臭化5−(tert−ブチルジフェニルシロキシメチル]−2−テニルトリフェニルホスホニウムを無色結晶として0.72g得た。(収率66.7%)
H−NMR(600MHz,DMSO−d)δ:0.94(9H,s),4.80(2H,d,J=2.2Hz),5.49(2H,d,J=14.3Hz),6.65(1H,t,J=3.3Hz),6.74(1H,d,J=3.3Hz),7.40−7.42(4H,m),7.47−7.50(2H,m),7.54−7.56(4H,m),7.68−7.72(6H,m),7.74−7.77(6H,m),7.91−7.93(3H,m)
(合成例8−6)
下記式(8−6)で表される反応スキームに従って、2−[N−[4−[2−[4−[2−[5−(tert−ブチルジフェニルシロキシメチル)−2−チエニル]ビニル]−2,5−ジメチルフェニル]ビニル]フェニル]−N−[2−(2,2−ジメチルプロピオニルオキシ)エチル]アミノ]エチル2,2−ジメチルプロピオネートを合成した。
Figure 2010066325
具体的には、アルゴン雰囲気下テトラヒドロフランにフェニルリチウム0.15g(1.81mmol)を加えて氷冷下臭化5−(tert−ブチルジフェニルシロキシメチル)−2−テニルトリフェニルホスホニウム1.07g(1.51mmol)を加えた。同温度で攪拌した後2−[N−[4−[2−(4−ホルミル−2,5−ジメチルフェニル)ビニル]フェニル]−N−[2−(2,2−ジメチルプロピオニルオキシ)エチル]アミノ]エチル2,2−ジメチルプロピオネート0.768g(1.51mmol)を滴下した。攪拌した後水に注ぎ、酢酸エチルで2回抽出した。飽和食塩水で洗浄後無水硫酸ナトリウムで脱水し、濃縮した。暗赤褐色残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/ヘキサン=1/2)で精製した。2−[N−[4−[2−[4−[2−[5−(tert−ブチルジフェニルシロキシメチル]−2−チエニル]ビニル]−2,5−ジメチルフェニル]ビニル]フェニル]−N−[2−(2,2−ジメチルプロピオニルオキシ)エチル]アミノ]エチル2,2−ジメチルプロピオネートを橙色油状物として1.16g得た。(収率89.7%)
(合成例8−7)
下記式(8−7)で表される反応スキームに従って、2−[N−[4−[2−[4−[2−(5−ヒドロキシメチル−2−チエニル)ビニル]−2,5−ジメチルフェニル]ビニル]フェニル]−N−[2−(2,2−ジメチルプロピオニルオキシ)エチル]アミノ]エチル2,2−ジメチルプロピオネートを合成した。
Figure 2010066325
具体的には、テトラヒドロフランに2−[N−[4−[2−[4−[2−[5−(tert−ブチルジフェニルシロキシメチル)−2−チエニル]ビニル]−2,5−ジメチルフェニル]ビニル]フェニル]−N−[2−(2,2−ジメチルプロピオニルオキシ)エチル]アミノ]エチル2,2−ジメチルプロピオネート1.16g(1.36mmol)を溶解し、室温下攪拌しながらフッ化テトラブチルアンモニウム(テトラヒドロフラン溶液)27mlを滴下した。攪拌後水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。飽和食塩水で洗浄後無水硫酸ナトリウムで脱水し、濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、2−[N−[4−[2−[4−[2−(5−ヒドロキシメチル−2−チエニル)ビニル]−2,5−ジメチルフェニル]ビニル]フェニル]−N−[2−(2,2−ジメチルプロピオニルオキシ)エチル]アミノ]エチル2,2−ジメチルプロピオネートを橙色油状物として0.35g得た。(収率41.7%)
H−NMR(600MHz,CDCl)δ:1.19(18H,s),2.39(6H,s),3.65(4H,t,J=6.0Hz),4.24(4H,t,J=6.0Hz,OCH),4.77(2H,s),6.78(2H,d,J=8.8Hz),6.88(1H,d,J=15.9Hz),6.89(1H,d,J=15.9Hz),6.94(1H,d,J=15.9Hz),7.08(1H,d,J=15.9Hz),7.07(2H,s),7.35(1H,s),7.39(1H,s),7.41(2H,d,J=8.8Hz)
(合成例8−8)
下記式(8−8)で表される反応スキームに従って、2−[N−[4−[2−[4−[2−(5−ホルミルチオフェン−2−イル)ビニル]−2,5−ジメチルフェニル]ビニル]フェニル]−N−[2−(2,2−ジメチルプロピオニルオキシ)エチル]アミノ]エチル2,2−ジメチルプロピオネートを合成した。
Figure 2010066325
具体的には、ジクロロメタンに2−[N−[4−[2−[4−[2−(5−ヒドロキシメチル−2−チエニル)ビニル]−2,5−ジメチルフェニル]ビニル]フェニル]−N−[2−(2,2−ジメチルプロピオニルオキシ)エチル]アミノ]エチル2,2−ジメチルプロピオネート349mg(0.565mmol)を溶解し、活性二酸化マンガン980mg(11.3mmol)を加えて室温下攪拌した。ろ過、濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製した。2−[N−[4−[2−[4−[2−(5−ホルミルチオフェン−2−イル)ビニル]−2,5−ジメチルフェニル]ビニル]フェニル]−N−[2−(2,2−ジメチルプロピオニルオキシ)エチル]アミノ]エチル2,2−ジメチルプロピオネートを赤橙色結晶として236.7mg得た。(収率68.0%)
H−NMR(600MHz,CDCl)δ:1.20(18H,s),2.41(3H,s),2.43(3H,s),3.67(4H,t,J=6.3Hz),4.25(4H,t,J=6.3Hz),6.79(2H,d,J=8.8Hz),6.98(1H,d,J=15.9Hz),7.08(1H,d,J=15.9Hz),7.14(1H,d,J=15.9Hz),7.38(1H,d,J=15.9Hz),7.151H,d,J=4.4Hz),7.40(1H,s),7.43(1H,s),7.43(2H,d,J=8.8Hz),7.67(1H,d,J=3.8Hz),9.86(1H,s)
13C−NMR((600MHz,CDCl)δ:19.619.7,27.3,38.8,49.6,61.6,112.3,120.8,121.9,126.3,126.7,127.0,127.3,128.1,130.1,130.6,133.1,133.3,134.3,137.4,137.6,141.4,147.2,178.6,)
(合成例8−9)
下記式(8−9)で表される反応スキームに従って、2−[N−[4−[2−[4−[2−[5−[2−(4−シアノ−5−ジシアノメチレン−2,2−ジメチル−2,5−ジヒドロフラン−3−イル)ビニル]チオフェン−2−イル]ビニル]−2,5−ジメチルフェニル]ビニル]フェニル]−N−[2−(2,2−ジメチルプロピオニルオキシ)エチル]アミノ]エチル2,2−ジメチルプロピオネートを合成した。
Figure 2010066325
具体的には、エタノールに2−[N−[4−[2−[4−[2−(5−ホルミル)チオフェン−2−イル]ビニル]−2,5−ジメチルフェニル]ビニル]フェニル−N−[2−(2,2−ジメチルプロピオニルオキシ)エチル]アミノ]エチル2,2−ジメチルプロピオネート236.7mg(0.384mmol)および2−(3−2−(3−シアノ−4,5,5−トリメチル−2(5H)−フラニリデン]プロパンジニトリル84.2mg(0.423mmol)を溶解し、室温下攪拌した。減圧下溶媒を留去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製した。さらにエタノールで洗浄して2−[N−[4−[2−[4−[2−[5−[2−(4−シアノ−5−ジシアノメチレン−2,2−ジメチル−2,5−ジヒドロフラン−3−イル)ビニル]チオフェン−2−イル]ビニル]−2,5−ジメチルフェニル]ビニル]フェニル]−N−[2−(2,2−ジメチルプロピオニルオキシ)エチル]アミノ]エチル2,2−ジメチルプロピオネートをmp197−203℃の黒色粉末状結晶として227mg得た。(収率74.2%)
H−NMR(600MHz,CDCl)δ:1.20(18H,s),1.77(6H,s),2.42(3H,s),2.47(3H,s),3.67(4H,t,J=6.3Hz),4.26(4H,t,J=6.3Hz),6.64(1H,d,J=15.4Hz),7.77(1H,d,J=15.4Hz),6.80(2H,d,J=8.8Hz),7.00(1H,d,J=15.9Hz),7.09(1H,d,J=15.9Hz),7.11(1H,d,J=4.4Hz),7.16(1H,d,J=15.9Hz),7.37(1H,d,J=15.9Hz),7.39(1H,d,J=3.8Hz),7.42(2H,d,J=8.8Hz),7.441(1H,s)7.444(1H,s)
13C−NMR((600MHz,CDCl)δ:19.65,19.7,26.6,27.3,38.8,49.6,56.9,61.5,97.2,97.4,110.9,111.3,112.1,112.3,112.7,120.6,121.7,126.6,127.1,127.3,128.15,128.20,130.4,131.3,132.9,133.4,134.6,137.1,138.0,138.4,139.3,147.2,152.9,173.0,175.6,178.6
[実施例9]
本実施例では、下記式(IX)で表される、2−[N−[4−[2−[5−[−2−[4−[2−(4−シアノ−5−ジシアノメチレン−2,2−ジメチル−2,5−ジヒドロフラン−3−イル)ビニル]−2,5−ジメチルフェニル]ビニル]−2−チエニル]ビニル]フェニル]−N−[2−(2,2−ジメチルプロピオニルオキシ)エチル]アミノ]エチル2,2−ジメチルプロピオネートを、下記の合成例(9−1)〜(9−10)を経ることによって得た。
Figure 2010066325
(合成例9−1)
下記式(9−1)で表される反応スキームに従って、2−[N−[4−[2−[5−(tert−ブチルジフェニルシロキシメチル)−2−チエニル]ビニル]フェニル]−N−[2−(2,2−ジメチルプロピオニルオキシ)エチル]アミノ]エチル2,2−ジメチルプロピオネートを合成した。
Figure 2010066325
具体的には、アルゴン雰囲気下テトラヒドロフランにフェニルリチウム0.36g(4.25mmol)を加え氷冷、攪拌下臭化5−(tert−ブチルジフェニルシロキシメチル)−2−テニルトリフェニルホスホニウム2.5g(3.53mmol)を加えた。同温度で攪拌した後2−[N−(4−ホルミルフェニル)−N−[2−(2,2−ジメチルプロピオニルオキシ)エチル]アミノ]エチル2,2−ジメチルプロピオネート1.34g(3.55mmol)を滴下した。攪拌した後水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。飽和食塩水で洗浄後無水硫酸ナトリウムで脱水し、濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、2−[N−[4−[2−[5−(tert−ブチルジフェニルシロキシメチル)−2−チエニル]ビニル]フェニル]−N−[2−(2,2−ジメチルプロピオニルオキシ)エチル]アミノ]エチル2,2−ジメチルプロピオネートを黄橙色油状物として2.1g得た。(収率81.9%)
(合成例9−2)
下記式(9−2)で表される反応スキームに従って、2−[N−[4−[2−[(5−ヒドロキシメチル)−2−チエニル]ビニル]フェニル]−N−[2−(2,2−ジメチルプロピオニルオキシ)エチル]アミノ]エチル2,2−ジメチルプロピオネートを合成した。
Figure 2010066325
具体的には、テトラヒドロフランに2−[N−[4−[2−[5−(tert−ブチルジフェニルシロキシメチル)−2−チエニル]ビニル]フェニル]−N−[2−(2,2−ジメチルプロピオニルオキシ)エチル]アミノ]エチル2,2−ジメチルプロピオネート1.6g(2.2mmol)を溶解し、攪拌しながらフッ化テトラブチルアンモニウム(テトラヒドロフラン溶液)11mlを滴下した。攪拌後水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。飽和食塩水で洗浄後無水硫酸ナトリウムで脱水し、濃縮した。シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、2−[N−[4−[2−[(5−ヒドロキシメチル)−2−チエニル]ビニル]フェニル]−N−[2−(2,2−ジメチルプロピオニルオキシ)エチル]アミノ]エチル2,2−ジメチルプロピオネートを橙色油状物として0.93g得た。(収率86.2%)
(合成例9−3)
下記式(9−3)で表される反応スキームに従って、2−[N−[4−[2−[(5−ホルミル)−2−チエニル]ビニル]フェニル]−N−[2−(2,2−ジメチルプロピオニルオキシ)エチル]アミノ]エチル2,2−ジメチルプロピオネートを合成した。
Figure 2010066325
具体的には、2−[N−[4−[2−[(5−ヒドロキシメチル)−2−チエニル]ビニル]フェニル]−N−[2−(2,2−ジメチルプロピオニルオキシ)エチル]アミノ]エチル2,2−ジメチルプロピオネート1.14g(2.34mmol)をジクロロメタンに溶解し、活性二酸化マンガン3.0g(34.5mmol)を添加した。室温下攪拌後ろ過し、濃縮後残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製した。2−[N−[4−[2−[(5−ホルミル)−2−チエニル]ビニル]フェニル]−N−[2−(2,2−ジメチルプロピオニルオキシ)エチル]アミノ]エチル2,2−ジメチルプロピオネートを橙色油状物として0.92mg得た。(収率92.0%)
H−NMR(600MHz,CDCl)δ:1.19(18H,s),3.67(4H,t,J=6.3Hz),4.25(4H,t,J=6.3Hz),6.78(2H,d,J=8.8Hz),7.00(1H,d,J=15.9Hz),7.08(1H,d,J=15.9Hz),7.07(1H,d,J=3.8Hz),7.39(2H,d,J=8.8Hz),7.64(1H,d,J=3.8Hz),9.82(1H,s)
13C−NMR((600MHz,CDCl)δ:27.2,38.8,49.3,61.4,112.2,116.7,124.7,125.2,128.6,133.2,137.5,140.4,148.0,153.9,178.5,182.4
(合成例9−4)
下記式(9−4)で表される反応スキームに従って、2−[N−[4−[2−[5−[2−[4−(tert−ブチルジフェニルシロキシ)メチル−2,5−ジメチルフェニル]ビニル]−2−チエニル]ビニル]フェニル]−N−[2−(2,2−ジメチルプロピオニルオキシ)エチル]アミノ]エチル2,2−ジメチルプロピオネートを合成した。
Figure 2010066325
具体的には、ジエチル4−(tert−ブチルジフェニルシロキシメチル)−2,5−ジメチルベンジルホスホネート171mg(0.326mmol)および2−[N−[4−[2−[(5−ホルミル)−2−チエニル]ビニル]フェニル]−N−[2−(2,2−ジメチルプロピオニルオキシ)エチル]アミノ]エチル2,2−ジメチルプロピオネート158mg(0.325mmol)をテトラヒドロフランに溶解し、室温下攪拌しながらカリウムt−ブトキシド42mg(0.374mmol)を滴下した。攪拌後飽和重曹水に注ぎ、酢酸エチルで2回抽出した。飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水した後濃縮し、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製した。2−[N−[4−[2−[5−[2−[4−(tert−ブチルジフェニルシロキシメチル)−2,5−ジメチルフェニル]ビニル]−2−チエニル]ビニル]フェニル]−N−[2−(2,2−ジメチルプロピオニルオキシ)エチル]アミノ]エチル2,2−ジメチルプロピオネートを黄色油状物として110mg得た。(収率40.2%)
(合成例9−5)
下記式(9−5)で表される反応スキームに従って、2−[N−[4−[2−[5−[2−[4−(tert−ブチルジフェニルシロキシメチル)−2,5−ジメチルフェニル]ビニル]−2−チエニル]ビニル]フェニル]−N−[2−(2,2−ジメチルプロピオニルオキシ)エチル]アミノ]エチル2,2−ジメチルプロピオネートを合成した。
Figure 2010066325
具体的には、アルゴン気流下テトラヒドロフランにフェニルリチウム0.16g(1.86mmol)を加え、冷却しながら臭化4−(tert−ブチルジフェニルシロキシメチル)−2,5−ジメチルベンジルトリフェニルホスホニウム1.135g(1.55mmol)を添加した。橙色液を攪拌した後2−[N−[4−[2−[(5−ホルミル)−2−チエニル]ビニル]フェニル]−N−[2−(2,2−ジメチルプロピオニルオキシ)エチル]アミノ]エチル2,2−ジメチルプロピオネート0.755g(1.55mmol)を滴下した。室温下攪拌した後水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。飽和食塩水で洗浄後無水硫酸ナトリウムで脱水し濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製し、2−[N−[4−[2−[5−[2−[4−(tert−ブチルジフェニルシロキシメチル)−2,5−ジメチルフェニル]ビニル]−2−チエニル]ビニル]フェニル]−N−[2−(2,2−ジメチルプロピオニルオキシ)エチル]アミノ]エチル2,2−ジメチルプロピオネートを橙色油状物として1.27g得た。(収率95.5%)
(合成例9−6)
下記式(9−6)で表される反応スキームに従って、2−[N−[4−[2−[5−[2−(4−ヒドロキシメチル−2,5−ジメチルフェニル)ビニル]−2−チエニル]ビニル]フェニル]−N−[2−(2,2−ジメチルプロピオニルオキシ)エチル]アミノ]エチル2,2−ジメチルプロピオネートを合成した。
Figure 2010066325
具体的には、テトラヒドロフランに2−[N−[4−[2−[5−[2−[4−(tert−ブチルジフェニルシロキシメチル)−2,5−ジメチルフェニル]ビニル]−2−チエニル]ビニル]フェニル]−N−[2−(2,2−ジメチルプロピオニルオキシ)エチル]アミノ]エチル2,2−ジメチルプロピオネート1.38g(1.61mmol)を溶解し、室温下攪拌しながらフッ化テトラブチルアンモニウム(テトラヒドロフラン溶液)8.5mlを滴下した。攪拌後水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。飽和食塩水で洗浄後無水硫酸ナトリウムで脱水し、濃縮した。シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、2−[N−[4−[2−[5−[2−(4−ヒドロキシメチル−2,5−ジメチルフェニル)ビニル]−2−チエニル]ビニル]フェニル]−N−[2−(2,2−ジメチルプロピオニルオキシ)エチル]アミノ]エチル2,2−ジメチルプロピオネートを橙色油状物として473mg得た。(収率95.0%)
H−NMR(600MHz,CDCl)δ:1.19(18H,s),2.35(3H,s),2.40(3H,s),3.66(4H,t,J=6.3Hz),4.25(4H,t,J=6.3Hz),4.67(2H,d,J=4.4Hz),6.77(2H,d,J=8.8Hz),6.84(1H,d,J=15.9Hz),7.00(1H,d,J=15.9Hz),6.87(1H,d,J=3.3Hz)6.93(1H,d,J=3.3Hz),7.05(1H,d,J=15.9Hz),7.10(1H,d,J=15.9Hz),7.16(1H,s),7.36(2H,d,J=8.8Hz),7.38(1H,s)
13C−NMR((600MHz,CDCl)δ:18.4,19.4,27.3,38.8,49.5),61.6,63.5,112.3,118.2,1213.0,125.3,125.8,126.0,126.9,127.3,127.9,128.7,130.1,133.4,133.8,135.4,138.0,141.2,143.0,147.2,178.6
(合成例9−7)
下記式(9−7)で表される反応スキームに従って、2−[N−[4−[2−[5−[2−(4−ホルミル−2,5−ジメチルフェニル)ビニル]−2−チエニル]ビニル]フェニル]−N−[2−(2,2−ジメチルプロピオニルオキシ)エチル]アミノ]エチル2,2−ジメチルプロピオネートを合成した。
Figure 2010066325
具体的には、ジクロロメタンに2−[N−[4−[2−[5−[2−(4−ヒドロキシメチル−2,5−ジメチルフェニル)ビニル]−2−チエニル]ビニル]フェニル]−N−[2−(2,2−ジメチルプロピオニルオキシ)エチル]アミノ]エチル2,2−ジメチルプロピオネート855mg(1.38mmol)を溶解し、活性二酸化マンガン1.8g(20.7mmol)を添加した。室温下攪拌後ろ過、濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製した。2−[N−[4−[2−[5−[2−(4−ホルミル−2,5−ジメチルフェニル)ビニル]−2−チエニル]ビニル]フェニル]−N−[2−(2,2−ジメチルプロピオニルオキシ)エチル]アミノ]エチル2,2−ジメチルプロピオネートを赤橙色結晶として792mg得た。(収率93.0%)
H−NMR(600MHz,CDCl)δ:1.19(18H,s),2.45(3H,s),2.65(3H,s),3.66(4H,t,J=6.3Hz),4.25(4H,t,J=6.3Hz),6.77(2H,d,J=8.8Hz),6.87(1H,d,J=15.9Hz),6.99(1H,d,J=15.9Hz),6.89(1H,d,J=3.3Hz)7.00(1H,d,J=3.3Hz),7.03(1H,d,J=15.9Hz),7.24(1H,d,J=15.9Hz),7.36(2H,d,J=8.8Hz),7.43(1H,s),7.59(1H,s),10.29(1H,s)
13C−NMR((600MHz,CDCl)δ:19.3,19.4,27.3,38.8,49.5,61.6,112.3,117.9,123.9,125.8,125.9,127.9,128.0,128.7,129.4,132.8,133.6,134.3,138.2,140.4,141.3,144.3,147.3,178.6,192.2
(合成例9−8)
下記式(9−8)で表される反応スキームに従って、2−[N−[4−[2−[5−[2−[4−[2−(4−シアノ−5−ジシアノメチレン−2,2−ジメチル−2,5−ジヒドロフラン−3−イル)ビニル]−2,5−ジメチルフェニル]ビニル]−2−チエニル]ビニル]フェニル]−N−[2−(2,2−ジメチルプロピオニルオキシ)エチル]アミノ]エチル2,2−ジメチルプロピオネートを合成した。
Figure 2010066325
具体的には、2−(3−シアノ−4,5,5−トリメチル−2(5H)−フラニリデン]プロパンジニトリル0.25g(1.255mmol)および2−[N−[4−[2−[5−[2−(4−ホルミル−2,5−ジメチルフェニル)ビニル]−2−チエニル]ビニル]フェニル−N−[2−(2,2−ジメチルプロピオニルオキシ)エチル]アミノ]エチル2,2−ジメチルプロピオネート0.64g(1.039mmol)をエタノールに溶解し、室温下攪拌した。析出結晶をろ取して0.59gの結晶を得た。ろ液を濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、2−[N−[4−[2−[5−[2−[4−[2−(4−シアノ−5−ジシアノメチレン−2,2−ジメチル−2,5−ジヒドロフラン−3−イル)ビニル]−2,5−ジメチルフェニル]ビニル]−2−チエニル]ビニル]フェニル]−N−[2−(2,2−ジメチルプロピオニルオキシ)エチル]アミノ]エチル2,2−ジメチルプロピオネートをmp186−187℃の黒色粉末状結晶として0.67g得た。(収率80.8%)
H−NMR(600MHz,CDCl)δ:1.19(18H,s),1.77(6H,s),2.46(3H,s),2.28(3H,s),3.67(4H,t,J=6.3Hz),4.25(4H,t,J=6.3Hz),6.78(2H,d,J=8.8Hz),6.87(1H,d,J=15.9Hz),7.00(1H,d,J=15.9Hz),6.90(1H,d,J=2.7Hz),6.92(1H,d,J=5.9Hz),8.05(1H,d,J=5.9Hz),7.01(1H,d,J=3.9Hz),7.03(1H,d,J=15.9Hz),7.26(1H,d,J=15.9Hz),7.37(2H,d,J=8.8Hz),7.48(1H,s),7.54(1H,s)
13C−NMR((600MHz,CDCl)δ:19.5,19.6,26.7,27.3,38.8,49.5,57.3,61.5,97.5,98.4,110.8,111.1,111.8,112.3,114.0,117.9,123.6,125.7,125.9,126.0,127.4,128.1,128.5,129.1,129.7,131.4,134.5,137.6,140.4,141.0,144.5,144.7,147.4,174.1,175.6,178.6
[実施例10]
本実施例では、下記式(X)で表される、2−[3−シアノ−4−[2−[4−[2−[5−[2−[4−[N,N−ビス[2−(tert−ブチルジフェニルシロキシ)エチル]アミノ]フェニル]ビニル]−2−チエニル]ビニル]−2,5−ジメチルフェニル]ビニル]−5,5−ジメチル−2(5H)−フラニリデン]プロパンジニトリルを、下記の合成例(10−1)〜(10−9)を経ることによって得た。
Figure 2010066325
(合成例10−1)
下記式(10−1)で表される反応スキームに従って、2−[N−[2−(2,2−ジメチルプロピオニルオキシ)エチル]−N−[4−[2−(2−チエニル)ビニル]フェニル]アミノ]エチル2,2−ジメチルプロピオネートを合成した。
Figure 2010066325
具体的には、アルゴン気流下テトラヒドロフランにフェニルリチウム0.61g(7.28mmol)を加え、冷却攪拌しながら臭化テニルトリフェニルホスホニウム2.6g(6.58mmol)を添加した。同温度で攪拌した後2−[N−(4−ホルミルフェニル)−N−[2−(2,2−ジメチルプロピオニルオキシ)エチル]アミノ]エチル2,2−ジメチルプロピオネート2.5g(6.62mmol)を滴下した。攪拌後の水に注ぎ、トルエンで抽出した。飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水後濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製した。2−[N−[2−(2,2−ジメチルプロピオニルオキシ)エチル]−N−[4−[2−(2−チエニル)ビニル]フェニル]アミノ]エチル2,2−ジメチルプロピオネートを黄色油状物として2.1g得た。(収率69.8%)
H−NMR(600MHz,CDCl)δ:1.19(18H,s),3.65(4H,t,J=6.0Hz),4.24(4H,t,J=6.0Hz),6.76(2H,d,J=8.8Hz),6.84(1H,d,J=15.9Hz),7.03(1H,d,J=15.9Hz),6.97−6.99(2H,m),7.12(1H,d,J=5.0Hz),7.35(2H,d,J=8.8Hz)
13C−NMR((600MHz,CDCl)δ:27.3,38.8,49.5,61.6,112.3,118.1,123.3,124.8,126.1,127.6,127.8,128.4,143.9,147.1,178.6
(合成例10−2)
下記式(10−2)で表される反応スキームに従って、2−[N−(2−ヒドロキシエチル)−N−[4−[2−(2−チエニル)ビニル]フェニル]アミノ]エタノールを合成した。
Figure 2010066325
具体的には、水酸化ナトリウム4.0g(0.1mol)を水6.5mlに溶解し、エタノール25mlを加えた。これに2−[N−[2−(2,2−ジメチルプロピオニルオキシ)エチル]−N−[4−[2−(2−チエニル)ビニル]フェニル]アミノ]エチル2,2−ジメチルプロピオネート1.71g(4.98mmol)を加えて攪拌した。反応液を水に注いで攪拌し、析出した結晶をろ取した。水で繰り返し洗浄し、減圧下乾燥した。2−[N−(2−ヒドロキシエチル)−N−[4−[2−(2−チエニル)ビニル]フェニル]アミノ]エタノールを黄色結晶として1.07g得た。(収率74.3%)
H−NMR(600MHz,CDCl)δ:3.15(2H,s),3.61(4H,t,J=4.7Hz),3.88(4H,t,J=4.7Hz),6.67(2H,d,J=8.8Hz),6.75(1H,d,J=16.5Hz),7.03(1H,d,J=16.5Hz),6.97−6.99(2H,m),7.13(1H,d,J=4.4Hz),7.34(2H,d,J=8.8Hz)
(合成例10−3)
下記式(10−3)で表される反応スキームに従って、N,N−ビス[2−(tert−ブチルジフェニルシロキシ)エチル]−N−[4−[2−(2−チエニル)ビニル]フェニル]アミンを合成した。
Figure 2010066325
具体的には、2−[N−(2−ヒドロキシエチル)−N−[4−[2−(2−チエニル)ビニル]フェニル]アミノ]エタノール1.06g(3.66mmol)およびイミダゾール1.25g(18.36mmol)をN,N−ジメチルホルムアミドに溶解した。室温下攪拌しながらtert−ブチルクロルジフェニルシラン2.23g(8.11mmol)を滴下した。攪拌後酢酸エチルを加えて析出した結晶を溶解し、水、次いで飽和食塩水で順次洗浄した。無水硫酸ナトリウムで脱水後濃縮し、析出した結晶をエタノールから再結晶した。N,N−ビス[2−(tert−ブチルジフェニルシロキシ)エチル]−N−[4−[2−(2−チエニル)ビニル]フェニル]アミンを黄色結晶として2.53g得た。(収率90.2%)
H−NMR(600MHz,CDCl)δ:1.04(18H,s),3.41(4H,t,J=6.6Hz),3.76(4H,t,J=6.6Hz),6.27(2H,d,J=8.8Hz),6.79(1H,d,J=15.9Hz),6.95(1H,d,J=15.9Hz),6.95−6.97(2H,m),7.10(1H,d,J=4.9Hz),7.11(2H,d,J=8.8Hz),7.33−7.35(8H,m),7.40−7.43(4H,m),7.62−7.63(8H,m)
13C−NMR((600MHz,CDCl)δ:19.1,26.9,53.0,60.9,111.5,117.2,122.9,124.4,124.6,127.5,127.6,127.8,128.9,129.8,133.5,135.7,144.2,147.5
(合成例10−4)
下記式(10−4)で表される反応スキームに従って、2−[2−[4−[N,N−ビス[2−[(tert−ブチルジフェニルシロキシ)エチル]アミノ]フェニル]ビニル]チオフェン−5−カルバルデヒドを合成した。
Figure 2010066325
アルゴン雰囲気下N,N−ビス[2−(tert−ブチルジフェニルシロキシ)エチル]−N−[4−[2−(2−チエニル)ビニル]フェニル]アミン2.53g(3.3mmol)をテトラヒドロフラン20mlに溶解し、冷却下n−ブチルリチウム(ヘキサン溶液)3.1ml(4.95mmol)を滴下した。攪拌後N,N−ジメチルホルムアミド0.3g(4.1mmol)を滴下した。攪拌後昇温し、水をゆっくり滴下した。酢酸エチルで抽出し、飽和食塩水で洗浄後無水硫酸ナトリウムで脱水した。濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製した。次いで酢酸エチル/ヘキサン混合溶媒から再結晶し、2−[2−[4−[N,N−ビス[2−[(tert−ブチルジフェニルシロキシ)エチル]アミノ]フェニル]ビニル]チオフェン−5−カルバルデヒドを黄色結晶として2.41g得た。(収率91.9%)
H−NMR(600MHz,CDCl)δ:1.04(18H,s),3.48(4H,t,J=6.6Hz),3.75(4H,t,J=6.6Hz),6.29(2H,d,J=9.3Hz),6.92(1H,d,J=15.9Hz),7.03(1H,d,J=15.9Hz),7.04(1H,d),7.15(2H,d,J=9.3Hz),7.33−7.36(8H,m),7.41−7.44(4H,m),7.62(1H,d,J=3.3Hz),7.62−7.63(8H,m)
13C−NMR((600MHz,CDCl)δ:19.2,26.9,53.0,60.9,111.6,115.8,123.5,124.9,127.8,128.5,129.8,133.4,133.7,135.7,137.6,140.2,148.5,154.5,182.4)
(合成例10−5)
下記式(10−5)で表される反応スキームに従って、4−[2−[5−[2−[4−[N,N−ビス[2−(tert−ブチルジフェニルシロキシ)エチル]アミノ]フェニル]ビニル]−2−チエニル]ビニル]−2,5−ジメチルベンジルアセテートを合成した。
Figure 2010066325
具体的には、アルゴン気流下テトラヒドロフランにフェニルリチウム0.11g(1.31mmol)を加えて氷冷、攪拌下臭化4−アセトキシメチル−2,5−ジメチルベンジルトリフェニルホスホニウム0.67g(1.26mmol)を加えた。同温度で2−[2−[4−[N,N−ビス[2−[(tert−ブチルジフェニルシロキシ)エチル]アミノ]フェニル]ビニル]チオフェン−5−カルバルデヒド1.0g(1.26mmol)を滴下した。20分後氷浴を外し、室温下1時間攪拌した。反応液を水に注ぎ、酢酸エチルで2回抽出した。飽和食塩水で洗浄後無水硫酸ナトリウムで脱水し、濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、4−[2−[5−[2−[4−[N,N−ビス[2−(tert−ブチルジフェニルシロキシ)エチル]アミノ]フェニル]ビニル]−2−チエニル]ビニル]−2,5−ジメチルベンジルアセテートを赤色油状物として0.693g得た。(収率56.8%)
H−NMR(600MHz,CDCl)δ:1.05(18H,s),2.04(3H,s),2.34(3H,s),2.39(3H,s),3.40(4H,t,J=6.6Hz),3.74(4H,t,J=6.6Hz),5.08(2H,s),6.27(2H,d,J=8.8Hz),6.80(1H,d,J=15.9Hz),6.85(1H,d,J=3.3Hz),6.91(1H,d,J=15.9Hz),6.92(1H,d,J=3.8Hz),7.03(1H,d,J=15.9Hz),7.09(1H,d,J=15.9Hz),7.12(1H,s),7.12(2H,d,J=8.8Hz),7.33−7.36(9H,m),7.38(1H,s),7.41−7.44(4H,m),7.62−7.64(8H,m)
(合成例10−6)
下記式(10−6)で表される反応スキームに従って、4−[2−[5−[2−[4−[N,N−ビス[2−(tert−ブチルジフェニルシロキシ)エチル]アミノ]フェニル]ビニル]−2−チエニル]ビニル]−2,5−ジメチルベンジルアルコールを合成した。
Figure 2010066325
具体的には、4−[2−[5−[2−[4−[N,N−ビス[2−(tert−ブチルジフェニルシロキシ)エチル]アミノ]フェニル]ビニル]−2−チエニル]ビニル]−2,5−ジメチルベンジルアセテート693mg(0.716mmol)をジオキサンに溶解し、10%水酸化ナトリウム水12mlを加えた。室温下攪拌した後水に加えて酢酸エチルで抽出した。飽和食塩水で洗浄後無水硫酸ナトリウムで脱水し、濃縮した。残留液をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、4−[2−[5−[2−[4−[N,N−ビス[2−(tert−ブチルジフェニルシロキシ)エチル]アミノ]フェニル]ビニル]−2−チエニル]ビニル]−2,5−ジメチルベンジルアルコールを橙色油状物として432mg得た。(収率65.2%)
H−NMR(600MHz,CDCl)δ:1.05(18H,s),2.35(3H,s),2.40(3H,s),3.47(4H,t,J=6.6Hz),3.74(4H,t,J=6.6Hz),4.66(2H,s),6.27(2H,d,J=8.8Hz),6.79(1H,d,J=15.9Hz),6.84(1H,d,J=3.8Hz),6.91(1H,d,J=15.9Hz),6.91(1H,d,J=3.8Hz),7.04(1H,d,J=15.9Hz),7.09(1H,d,J=15.9Hz),7.12(2H,d,J=8.8Hz),7.15(1H,s),7.33−7.36(9H,m),7.37(1H,s,),7.41−7.44(4H,m),7.62−7.64(8H,m)
13C−NMR((600MHz,CDCl)δ:18.4,19.2,19.4,26.9,53.1,61.0,63.5,111.6,117.3,123.1,124.6,125.1,125.4,126.9,127.3,127.7,127.8,129.2,129.8,130.1,133.4,133.5,133.8,135.4,135.7,137.9,140.9,143.3,147.6
(合成例10−7)
下記式(10−7)で表される反応スキームに従って、4−[2−[5−[2−[4−[N,N−ビス[2−(tert−ブチルジフェニルシロキシ)エチル]アミノ]フェニル]ビニル]−2−チエニル]ビニル]−2,5−ジメチルベンズアルデヒドを合成した。
Figure 2010066325
具体的には、ジクロロメタンに4−[2−[5−[2−[4−[N,N−ビス[2−(tert−ブチルジフェニルシロキシ)エチル]アミノ]フェニル]ビニル]−2−チエニル]ビニル]−2,5−ジメチルベンジルアルコール0.448g(0.484mmolを溶解し、活性二酸化マンガン0.85g(9.78mmol)を加えて室温下攪拌した。反応液をろ過、濃縮し、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製した。4−[2−[5−[2−[4−[N,N−ビス[2−(tert−ブチルジフェニルシロキシ)エチル]アミノ]フェニル]ビニル]−2−チエニル]ビニル]−2,5−ジメチルベンズアルデヒドを赤色油状物として0.42g得た。(収率94.0%)
H−NMR(600MHz,CDCl)δ:1.05(18H,s),2.45(3H,s),2.65(3H,s),3.48(4H,t,J=6.6Hz),3.75(4H,t,J=6.6Hz),6.28(2H,d,J=8.8Hz),6.82(1H,d,J=15.9Hz),6.87(1H,d,J=3.8Hz),6.92(1H,d,J=15.9Hz),6.99(1H,d,J=3.8Hz),7.02(2H,d,J=15.9Hz),7.13(2H,d,J=8.8Hz),7.24(1H,d,J=15.9Hz),7.34−7.36(8H,m),7.41−7.44(5H,m),7.59(1H,s),7.62−7.64(8H,m),10.20(1H,s)
13C−NMR((600MHz,CDCl)δ:19.2,19.3,19.4,53.1),60.9,111.6,117.0,123.7,124.4,125.5,126.0,127.8,128.8,128.9,129.8,129.9,131.0,132.8,133.5,134.3,135.7,138.2,140.1,141.4,144.6,147.8,192.2
(合成例10−8)
下記式(10−8)で表される反応スキームに従って、2−[3−シアノ−4−[2−[4−[2−[5−[2−[4−[N,N−ビス[2−(tert−ブチルジフェニルシロキシ)エチル]アミノ]フェニル]ビニル]−2−チエニル]ビニル]−2,5−ジメチルフェニル]ビニル]−5,5−ジメチル−2(5H)−フラニリデン]プロパンジニトリルを合成した。
Figure 2010066325
具体的には、エタノールに4−[2−[5−[2−[4−[N,N−ビス[2−(tert−ブチルジフェニルシロキシ)エチル]アミノ]フェニル]ビニル]−2−チエニル]ビニル]−2,5−ジメチルベンズアルデヒド420mg(0.454mmol)および2−(3−シアノ−4,5,5−トリメチル−2(5H)−フラニリデン]プロパンジニトリル108.6mg(0.545mmol)を溶解し、室温下攪拌した。溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製した。2−[3−シアノ−4−[2−[4−[2−[5−[2−[4−[N,N−ビス[2−(tert−ブチルジフェニルシロキシ)エチル]アミノ]フェニル]ビニル]−2−チエニル]ビニル]−2,5−ジメチルフェニル]ビニル]−5,5−ジメチル−2(5H)−フラニリデン]プロパンジニトリルをmp211−214℃の黒色粉末状結晶として427mg得た。(収率85.0%)
H−NMR(600MHz,CDCl)δ:1.05(18H,s),1.80(6H,s),2.46(3H,s),2.48(3H,s),3.48(4H,t,J=6.6Hz),3.75(4H,t,J=6.6Hz),6.29(2H,d,J=8.8Hz),6.83(1H,d,J=15.9Hz),6.88(1H,d,J=3.8Hz,),6.92(1H,d,J=15.9Hz),7.01(1H,d),7.01(2H,d,J=15.9Hz),7.13(2H,d,J=8.8Hz),7.26(1H,d,J=15.9Hz),7.34−7.36(8H,m),7.41−7.44(4H,m),7.48(1H,s),7.54(1H,s),7.62−7.64(8H,m),8.06(1H,d,J=15.9Hz)
13C−NMR((600MHz,CDCl)δ:δ:19.2,19.6,26.7,26.9,53.1,57.4,60.9,60.4),97.5,98.3,110.8,111.1111.9,111.6,113.9,116.9,123.4,124.3,125.6,126.0,127.3,127.8,127.9,128.5,129.2,129.8,130.2,131.3,133.5,134.5,135.7,137.6,140.1,141.1,144.5,145.1,147.9,174.1,175.6
[実施例11]
本実施例では、下記式(XI)で表される、2−[4−[2−[4−[2−[3−ブロム−5−[2−[4−(ジブチルアミノ)フェニル]ビニル]チオフェン−2−イル]ビニル]−2,5−ジメチルフェニル]ビニル]−3−シアノ−5,5−ジメチル−2(5H)−フラニリデン]プロパンジニトリルを、下記の合成例(11−1)〜(11−8)を経ることによって得た。
Figure 2010066325
(合成例11−1)
下記式(11−1)で表される反応スキームに従って、4−ブロモ−2−チエニルメタノールを合成した。
Figure 2010066325
具体的には、水17mlに水酸化ナトリウム0.13gを溶解し、5℃以下に保ちながら4−ブロモ−2−チオフェンカルボアルデヒド25.0g(0.13mol)をメタノールに溶解して滴下した。1時間攪拌した後減圧下メタノールを留去した。残留物に水50ml、酢酸エチル300mlを加えて抽出した。有機層に析出した結晶をろ去後濃縮し、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム/メタノール=20/1)にて精製し、4−ブロモ−2−チエニルメタノールを微黄色油状物として20.84g得た。(収率82.5%)
H−NMR(600MHz,CDCl)δ:4.79(2H,d,J=6.1Hz),6.93(1H,s),7.17(1H,s)
13C−NMR(600MHz,CDCl)δ:59.6,109.3,122.6,127.7,145.3
(合成例11−2)
下記式(11−2)で表される反応スキームに従って、4−ブロモ−2−(クロロメチル)チオフェンを合成した。
Figure 2010066325
具体的には、36%塩酸180mlを冷却、攪拌しながら4−ブロモ−2−チエニルメタノール20.8g(0.108mol)を滴下した。5℃で1.5時間攪拌し、析出した結晶をクロロホルムで抽出した。少量の水で2回洗浄した後無水硫酸ナトリウムで脱水し、濃縮した。残留液を減圧蒸留し、4−ブロモ−2−(クロロメチル)チオフェンをbp96−99℃/10mmHgの無色油状物として20.3g得た。(収率89.1%)
H−NMR(600MHz,CDCl)δ:4.73(2H,s),7.00(1H,s),7.20(1H,s)
(合成例11−3)
下記式(11−3)で表される反応スキームに従って、ジエチル4−ブロモ−2−テニルホスホネートを合成した。
Figure 2010066325
具体的には、4−ブロモ−2−(クロロメチル)チオフェン15.0g(0.071mol)および亜リン酸トリエチル12.96g(0.078mol)を140℃で18時間攪拌した。減圧下濃縮し、ジエチル4−ブロモ−2−テニルホスホネートを黄橙色油状物として22.14g得た。(粗収率99.7%)
H−NMR(600MHz,CDCl)δ:1.30(6H,t,J=7.2Hz),3.31(2H,d,J=21.4Hz),4.07−4.12(4H,m),6.90(1H,m),7.09(1H,t,J=1.6Hz)
13C−NMR(600MHz,CDCl)δ:16.3,16.4,27.6,28.6),62.5,62.6),109.4,122.1,129.8,134.3
(合成例11−4)
下記式(11−4)で表される反応スキームに従って、N−[4−[2−(4−ブロム−2−チエニル)ビニル]フェニル]−N,N−ジブチルアミンを合成した。
Figure 2010066325
具体的には、ジエチル4−ブロム−2−テニルホスホネート7.4g(23.6mmol)および4−(ジブチルアミノ)ベンズアルデヒド5.0g(0.0214mol)をテトラヒドロフラン15mlに溶解し、室温下攪拌しながらカリウムtert−ブトキシド2.7g(0.0241mol)をテトラヒドロフラン55mlに溶解して8分間で滴下した(24〜47℃)。30分攪拌後飽和重曹水200mlに注ぎ、100ml酢酸エチルで2回抽出した。飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水した後濃縮し、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製した。N−[4−[2−(4−ブロム−2−チエニル)ビニル]フェニル]−N,N−ジブチルアミンを黄色油状物として7.94g得た。(収率94.5%)
H−NMR(600MHz,CDCl)δ:0.96(6H,t,J=7.7Hz),1.32−1.39(4H,m),1.55−1.60(4H,m),3.28(4H,t,J=7.7Hz),6.60(2H,d,J=8.8Hz),6.83(1H,d,J=15.9Hz),6.88(1H,d,J=15.9Hz),6.86(1H,d,J=1.1Hz),6.97(1H,d,J=1.6Hz),7.30(2H,d,J=8.8Hz)
(合成例11−5)
下記式(11−5)で表される反応スキームに従って、3−ブロム−5−[2−[4−(ジブチルアミノ)フェニル]ビニル]−2−チオフェンカルバルデヒドを合成した。
Figure 2010066325
具体的には、テトラヒドロフラン50mlにN−[4−[2−(4−ブロム−2−チエニル)ビニル]フェニル]−N,N−ジブチルアミン4.0g(10.19mmol)を溶解し、冷却下n−ブチルリチウム(1.6−モルヘキサン溶液)13.4ml(21.44mmol)を滴下した。攪拌後N,N−ジメチルホルムアミド1.5g(20.54mmol)をで滴下した。30分攪拌後昇温し、20%酢酸ナトリウム水をゆっくり滴下した。酢酸エチルで抽出し、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで脱水した。濃縮し、暗赤褐色油状物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、3−ブロム−5−[2−[4−(ジブチルアミノ)フェニル]ビニル]−2−チオフェンカルバルデヒドを暗赤色結晶として1.03g得た。(収率24.0%)
H−NMR(600MHz,CDCl)δ:0.96(6H,t,J=7.1Hz),1.33−1.40(4H,m),1.56−1.61(4H,m),3.03(4H,t,J=7.7Hz),6.61(2H,d,J=8.8Hz),6.87(1H,d,J=16.0Hz),7.07(1H,d,J=16.0Hz),6.99(1H,s),7.35(2H,d,J=8.8Hz),9.86(1H,s)
13C−NMR((600MHz,CDCl)δ:14.0,20.3,29.4,50.8,114.2,127.5),111.6,121.2,122.3,128.9,132.6,134.8,149.1,157.0,182.3)
(合成例11−6)
下記式(11−6)で表される反応スキームに従って、4−[2−[3−ブロム−5−[2−[4−(ジブチルアミノ)フェニル]ビニル]−2−チエニル]ビニル]−2,5−ジメチルベンジルアルコールを合成した。
Figure 2010066325
具体的には、アルゴン気流下テトラヒドロフラン10mlにフェニルリチウム0.38g(4.47mmol)を加え、冷却攪拌下(7〜9℃)臭化4−(ヒドロキシメチル)−2,5−ジメチルベンジルトリフェニルホスホニウム1.0g(2.035mmol)を15分で添加した。同温度で10分攪拌した後暗赤色液に3−ブロム−5−[2−[4−(ジブチルアミノ)フェニル]ビニル]−2−チオフェンカルバルデヒド0.69g(1.65mmol)を3mlのテトラヒドロフランに溶解して5分間で滴下した。同温度で1.5時間攪拌した後氷水40mlに注ぎ、30mlトルエンで2回抽出した。飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで脱水した後濃縮し、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、4−[2−[3−ブロム−5−[2−[4−(ジブチルアミノ)フェニル]ビニル]−2−チエニル]ビニル]−2,5−ジメチルベンジルアルコールを得た。総収量0.77g(収率84.6%)
H−NMR(600MHz,CDCl)δ:0.97(6H,t,J=7.1Hz),1.34−1.40(4H,m),1.56−1.61(4H,m),2.37(3H,s),2.41(3H,s),3.30(4H,t,J=7.7Hz),4.68(2H,s),6.61(2H,d,J=8.8Hz),6.83(1H,s),6.85(1H,d,J=16.0Hz),6.887.09(1H,d,J=15.9Hz),7.15(1H,d,J=15.9Hz),7.17(1H,s),7.32(2H,d,J=8.8Hz),7.43(1H,s)
13C−NMR((600MHz,CDCl)δ:14.0,18.36,19.3,20.3,29.5,50.8,63.3,111.4,111.7,115.7,121.3,123.4,126.8,127.2,127.5,128.1,130.0,130.4,133.6,133.9,134.5,135.2,138.4,142.3,148.3
(合成例11−7)
下記式(11−7)で表される反応スキームに従って、4−[2−[3−ブロム−5−[2−[4−(ジブチルアミノ)フェニル]ビニル]−2−チエニル]ビニル]−2,5−ジメチルベンズアルデヒドを合成した。
Figure 2010066325
具体的には、ジクロロメタン25mlに4−[2−[3−ブロム−5−[2−[4−(ジブチルアミノ)フェニル]ビニル]−2−チエニル]ビニル]−2,5−ジメチルベンジルアルコール574mg(1.04mmol)を溶解し、活性二酸化マンガン1.8g(20.7mmol)を添加した。室温下21時間攪拌後ろ過し、濃縮した。酢酸エチル/ヘキサンから晶出した結晶をろ取し、4−[2−[3−ブロム−5−[2−[4−(ジブチルアミノ)フェニル]ビニル]−2−チエニル]ビニル]−2,5−ジメチルベンズアルデヒドを橙色結晶として367mg得た。母液を濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製後同様に酢酸エチル/ヘキサンから結晶化させ、さらに166mgを得た。総収量0.53g(収率93.2%)
H−NMR(600MHz,CDCl)δ:0.96(6H,t,J=7.1Hz),1.33−1.40(4H,m),1.56−1.61(4H,m),2.45(3H,s),,2.67(3H,s),3.30(4H,t,J=7.7Hz),6.61(2H,d,J=8.8HzH),6.85(1H,s),6.86(1H,d,J=15.9Hz),6.89(1H,d,J=15.9Hz),7.06(1H,d,J=15.9Hz),7.29(1H,d,J=15.9Hz),7.32(2H,d,J=8.8Hz),7.47(1H,s),7.60(1H,s),10.21(1H,s)
13C−NMR((600MHz,CDCl)δ:14.0,19.2,19.3,20.3,29.5,50.8,111.6,112.9,115.3,123.2,124.0,125.3,127.5,128.1,131.0,133.0,133.6,133.7,134.1,138.2,141.0,143.5,148.4,192.1
(合成例11−8)
下記式(11−8)で表される反応スキームに従って、2−[4−[2−[4−[2−[3−ブロム−5−[2−[4−(ジブチルアミノ)フェニル]ビニル]チオフェン−2−イル]ビニル]−2,5−ジメチルフェニル]ビニル]−3−シアノ−5,5−ジメチル−2(5H)−フラニリデン]プロパンジニトリルを合成した。
Figure 2010066325
具体的には、4−[2−[3−ブロム−5−[2−[4−(ジブチルアミノ)フェニル]ビニル]−2−チエニル]ビニル]−2,5−ジメチルベンズアルデヒド200mg(0.363mmol)および2−(3−シアノ−4,5,5−トリメチル−2(5H)−フラニリデン]プロパンジニトリル74mg(0.371mmol)をエタノール7mlおよびテトラヒドロフラン3.5mlに溶解し、室温下攪拌した。析出結晶をろ取し、エタノールで洗浄して221mgの結晶を得た。これをシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、2−[4−[2−[4−[2−[3−ブロム−5−[2−[4−(ジブチルアミノ)フェニル]ビニル]チオフェン−2−イル]ビニル]−2,5−ジメチルフェニル]ビニル]−3−シアノ−5,5−ジメチル−2(5H)−フラニリデン]プロパンジニトリルをmp249−252℃の黒色粉末状結晶として196mg得た。(収率73.7%)
H−NMR(600MHz,CDCl)δ:0.97(6H,t,J=7.1Hz),1.34−1.40(4H,m),1.56−1.61(4H,m),1.79(6H,s),2.45(3H,s),2.49(3H,s),3.30(4H,t,J=7.7Hz),6.61(2H,d,J=8.8Hz),6.85(1H,s),6.85(1H,d,J=15.9Hz),6.88(1H,d,J=15.9Hz),6.93(1H,d,J=15.9Hz),8.02(1H,d,J=15.9Hz),7.02(1H,d,J=15.9Hz),7.29(1H,d,J=15.9Hz),7.51(1H,s),7.53(1H,s)
13C−NMR((600MHz,CDCl)δ:14.1,19.5,19.7,20.4,26.7,29.6,50.9,57.5,97.5,98.6,110.8,111.1,111.9,111.7,113.3,114.2,115.3,123.1,123.9,125.0,127.6,127.7,128.3,128.5,131.4,131.7,133.8,134.6,137.7,140.7,143.9,144.4148.5,174.1,175.6
[実施例12]
本実施例では、下記式(XII)で表される、2−[3−シアノ−4−[2−[4−[2−[5−[2−[4−(ジブチルアミノ)フェニル]ビニル]−3−[(tert−ブチルジフェニルシロキシ)メチル]−2−チエニル]ビニル]−2,5−ジメチルフェニル]ビニル]−5,5−ジメチル−2(5H)−フラニリデン]プロパンジニトリルを、下記の合成例(12−1)〜(12−6)を経ることによって得た。
Figure 2010066325
(合成例12−1)
下記式(12−1)で表される反応スキームに従って、5−[2−[4−(ジブチルアミノ)フェニル]ビニル]−3−チオフェンメタノールを合成した。
Figure 2010066325
具体的には、5−[2−[4−(ジブチルアミノ)フェニル]ビニル]−3−チオフェンカルバルデヒド0.56g(1.64mmol)をメタノール12mlに溶解した。これに氷水冷却下水素化ホウ素ナトリウム40mg(1.06mmol)を0.2M水酸化ナトリウム0.5mlに溶解して加えた。1時間攪拌後50mlの水に注ぎ、酢酸エチル30mlで2回抽出した。飽和食塩水で洗浄後無水硫酸ナトリウムで脱水し、濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、表題化合物を淡黄色油状物として0.51g得た。(収率90.7%)
H−NMR(600MHz,CDCl)δ:0.96(6H,t,J=7.2Hz),1.32−1.38(4H,m),1.54−1.60(4H,m),3.28(4H,t,J=7.7Hz),4.61(2H,d,J=5.5Hz),6.60(2H,d,J=8.8Hz),6.83(1H,d,J=15.9Hz),6.94(1H,d,J=15.9Hz),6.95(1H,s),6.97(1H,s),7.31(2H,d,J=8.8Hz)
(合成例12−2)
下記式(12−2)で表される反応スキームに従って、5−[2−[4−(ジブチルアミノ)フェニル]ビニル]−3−ヒドロキシメチルチオフェン−2−カルバルデヒドを合成した。
Figure 2010066325
具体的には、5−[2−[4−(ジブチルアミノ)フェニル]ビニル]−3−チオフェンメタノール162mg(0.472mmol)をテトラヒドロフラン20mlに溶解し、ドライアイス/アセトン浴で冷却下n−ブチルリチウム(1.6−モルヘキサン溶液)0.74ml(1.18mmol)を17分で滴下した。1.5時間攪拌後N.N−ジメチルホルムアミド0.55ml(7.92mmol)を10分で滴下した。1時間攪拌後浴を外して−20℃に昇温し、水20mlをゆっくり滴下した。酢酸エチルで抽出し、飽和食塩水で洗浄後無水硫酸ナトリウムで脱水した。濃縮し、暗赤褐色油状物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製した。5−[2−[4−(ジブチルアミノ)フェニル]ビニル]−3−ヒドロキシメチルチオフェン−2−カルバルデヒドを赤色油状物として104mg得た。(収率59.4%)
H−NMR(600MHz,CDCl)δ:0.97(6H,t,J=7.1Hz),1.33−1.40(4H,m),1.56−1.61(4H,m),3.30(4H,t,J=7.7Hz),4.86(2H,d,J=6.6Hz),6.61(2H,d,J=8.8Hz),6.93(1H,d,J=15.9Hz),7.09(1H,d,J=15.9Hz),7.05(1H,s),7.35(2H,d,J=8.8Hz),9.80(1H,s,CHO)
13C−NMR((600MHz,CDCl)δ:14.1,20.4,29.5,50.9,59.8,111.7,115.2,122.7,126.5,128.7,133.9,134.1,148.9,151.2,154.5,182.3
(合成例12−3)
下記式(12−3)で表される反応スキームに従って、5−[2−[4−(ジブチルアミノ)フェニル]ビニル]−3−[(tert−ブチルジフェニルシロキシ)メチル]−2−チオフェンカルバルデヒドを合成した。
Figure 2010066325
具体的には、5−[2−[4−(ジブチルアミノ)フェニル]ビニル]−3−ヒドロキシメチルチオフェン−2−カルバルデヒド104mg(0.28mmol)およびイミダゾール35mg(0.51mmol)をN,N−ジメチルホルムアミド2mlに溶解した。室温下攪拌しながらtert−ブチルクロルジフェニルシラン88.5mg(0.32mmol)を滴下した。室温下一夜攪拌した後10mlの水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。飽和食塩水で洗浄した後無水硫酸ナトリウムで脱水し、濃縮した。シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、5−[2−[4−(ジブチルアミノ)フェニル]ビニル]−3−[(tert−ブチルジフェニルシロキシ)メチル]−2−チオフェンカルバルデヒドを赤橙色油状物として163mg得た。(収率95.5%)
H−NMR(600MHz,CDCl)δ:0.97(6H,t,J=7.7Hz),1.09(9H,s),1.34−1.40(4H,m),1.56−1.61(4H,m),3.30(4H,t,J=7.7Hz),4.97(2H,s),6.61(2H,d,J=8.8Hz),6.92(1H,d,J=15.9Hz),7.03(1H,d,J=15.9Hz),7.02(1H,s),7.37−7.45(6H,m),7.67−7.69(4H,m),9.85(1H,s)
13C−NMR((600MHz,CDCl)δ:14.1,19.3,20.4,26.9,29.6,50.9,60.8,111.7,115.7,123.0,126.0,128.0,128.6,130.0,133.0,133.6,133.9,135.6,148.8,151.5,153.1,181.7
(合成例12−4)
下記式(12−4)で表される反応スキームに従って、4−[2−[3−(tert−ブチルジフェニルシロキシ)メチル−5−[2−[(4−ジブチルアミノ)フェニル]ビニル]−2−チエニル]ビニル]−2.5−ジメチルベンジルアルコールを合成した。
Figure 2010066325
具体的には、アルゴン気流下テトラヒドロフラン5mlにフェニルリチウム49.4mg(2.89mmol)を加え、冷却しながら臭化4−(ヒドロキシメチル)−2,5−ジメチルベンジルトリフェニルホスホニウム131mg(0.266mmol)を添加した。攪拌した後5−[2−[4−(ジブチルアミノ)フェニル]ビニル]−3−[(tert−ブチルジフェニルシロキシ)メチル]−2−チオフェンカルバルデヒド163mg(0.267mmol)を2mlのテトラヒドロフランに溶解して5分間で滴下した。同温度で2.5時間攪拌した後35mlの水に注ぎ酢酸エチルで抽出した。飽和食塩水で洗浄後無水硫酸ナトリウムで脱水し、濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、4−[2−[3−(tert−ブチルジフェニルシロキシ)メチル−5−[2−[(4−ジブチルアミノ)フェニル]ビニル]−2−チエニル]ビニル]−2.5−ジメチルベンジルアルコールを赤橙色液として121mg得た。(収率61.0%)
H−NMR(600MHz,CDCl)δ:0.96(6H,t,J=7.7Hz),1.08(9H,s),1.33−1.39(4H,m),1.55−1.61(4H,m),2.30(3H,s),2.36(3H,s),3.29(4H,t,J=7.7Hz),4.65(2H,s),4.74(2H,s)),6.61(2H,d,J=8.8Hz),6.82(1H,d,J=15.9Hz),6.92(1H,d,J=15.9Hz),6.84(1H,s),6.97(1H,d,J=16.0Hz),7.04(1H,d,J=16.0Hz),7.12(1H,s),7.22(1H,s),7.33(2H,d,J=8.8Hz),7.37−7.44(6H,m),7.71−7.73(4H,m)
13C−NMR((600MHz,CDCl)δ:14.1,18.3,19.40,19.43,20.5,26.9,29.6,50.9,60.3,63.5,111.8,115.4,117.1,121.1,124.2,125.1,127.0,127.8,127.9,129.2,129.7,129.9,130.1,130.2,133.4,133.5,133.7,135.6,135.8,137.8,139.9,141.7,148.0
(合成例12−5)
下記式(12−5)で表される反応スキームに従って、4−[2−[3−(tert−ブチルジフェニルシロキシメチル)−5−[2−[(4−ジブチルアミノ)フェニル]ビニル]−2−チエニル]ビニル]−2.5−ジメチルベンズアルデヒドを合成した。
Figure 2010066325
具体的には、ジクロロメタン8mlに4−[2−[3−(tert−ブチルジフェニルシロキシメチル)−5−[2−[(4−ジブチルアミノ)フェニル]ビニル]−2−チエニル]ビニル]−2.5−ジメチルベンジルアルコール121mg(0.163mmol)を溶解し、活性二酸化マンガン230mg(2.65mmol)を加えて室温下17時間攪拌した。ジクロロメタン8mlおよび活性二酸化マンガン230mg(2.65mmol)を追加し、さらに4.5時間攪拌した。反応液をろ過、濃縮し、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製した。4−[2−[3−(tert−ブチルジフェニルシロキシメチル)−5−[2−[(4−ジブチルアミノ)フェニル]ビニル]−2−チエニル]ビニル]−2.5−ジメチルベンズアルデヒドを赤色油状物として112mg得た。(収率92.8%)
H−NMR(600MHz,CDCl)δ:0.97(6H,t,J=7.7Hz),1.08(9H,s),1.34−1.40(4H,m,),1.56−1.62(4H,m),2.42(3H,s),2.60(3H,s),3.30(4H,t,J=7.7Hz),4.77(2H,si),6.62(2H,d,J=8.8Hz),6.85(1H,d,J=15.9Hz),6.93(1H,d,J=15.9Hz),6.85(1H,s),6.95(1H,d,J=15.4Hz),7.21(1H,d,J=15.4Hz),7.25(1H,s),7.34(2H,d,J=8.8Hz),7.37−7.44(6H,m),7.57(1H,s),7.71−7.73(4H,m),10.19(1H,s)
13C−NMR((600MHz,CDCl)δ:14.1,14.3,19.2,19.4,20.4,26.9,29.6,50.9,60.3,60.5,111.7,116.8,123.6,123.9,124.0,127.0,127.88,127.92,129.9,130.0,132.7,133.4,133.5,134.2,135.1,135.7,138.1,141.4,141.5,143.0,148.1,192.2
(合成例12−6)
下記式(12−6)で表される反応スキームに従って2−[3−シアノ−4−[2−[4−[2−[5−[2−[4−(ジブチルアミノ)フェニル]ビニル]−3−[(tert−ブチルジフェニルシロキシ)メチル]−2−チエニル]ビニル]−2,5−ジメチルフェニル]ビニル]−5,5−ジメチル−2(5H)−フラニリデン]プロパンジニトリルを合成した。
Figure 2010066325
具体的には、エタノール3mlおよびテトラヒドロフラン1mlに4−[2−[3−(tert−ブチルジフェニルシロキシメチル)−5−[2−[(4−ジブチルアミノ)フェニル]ビニル]−2−チエニル]ビニル]−2.5−ジメチルベンズアルデヒド112.0mg(0.15mmol)および2−(3−シアノ−4,5,5−トリメチル−2(5H)−フラニリデン]プロパンジニトリル36.0mg(0.18mmol)を溶解し、室温下48時間攪拌した。析出した結晶をろ取し、メタノールで洗浄した。2−[3−シアノ−4−[2−[4−[2−[5−[2−[4−(ジブチルアミノ)フェニル]ビニル]−3−(tert−ブチルジフェニルシロキシメチル)−2−チエニル]ビニル]−2,5−ジメチルフェニル]ビニル]−5,5−ジメチル−2(5H)−フラニリデン]プロパンジニトリルをmp165−167℃の黒色粉末状結晶として47.2mg得た。ろ液を濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、次いでメタノールで洗浄してさらに32.8mgを得た。総収量80.0mg(収率57.4%)
H−NMR(600MHz,CDCl)δ:0.97(6H,t,J=7.1Hz),1.08(9H,s),1.34−1.40(4H,m),1.56−1.61(4H,m),1.79(6H,s),2.41(3H,s),2.42(3H,s),3.30(4H,t,J=7.1Hz),4.77(2H,s),6.62(2H,d,J=8.8Hz),6.85(1H,d,J=15.9Hz),6.85(1H,s),6.90(1H,d,J=15.9Hz),6.92(1H,d,J=15.9Hz),6.93(1H,d,J=15.9Hz),7.25(1H,d,J=15.9Hz),7.30(1H,s),7.34(2H,d,J=8.8Hz),7.37−7.44(6H,m),7.52(1H,s),7.71−7.73(4H,m),8.05(1H,d,J=15.9Hz)
13C−NMR((600MHz,CDCl)δ:14.1,19.39,19.4,19.42,20.4,26.7,26.9,29.5,50.9,57.3,60.4,97.5,98.1,110.9,111.1,112.0,111.7,113.8,116.7,123.3,123.8,124.1,127.0,127.3,127.9,128.0,128.4,129.9,130.3,131.2,133.4,134.4,135.1,135.7,137.6,141.3,141.8,143.5,144.6,148.2,174.1,175.7
[実施例13]
本実施例では、下記式(XIII)で表される、2−[3−シアノ−4−[2−[4−[2−[4−[N−エチル−N−(2−ヒドロキシエチル)アミノ]フェニル]ビニル]−2,5−ジメチルフェニル]ビニル]−5,5−ジメチル−2(5H)−フラニリデン]プロパンジニトリルを、下記の合成例(13−1)〜(13−2)を経ることによって得た。
Figure 2010066325
(合成例13−1)
下記式(13−1)で表される反応スキームに従って、4−[2−[4−[N−エチル−N−(2−ヒドロキシエチル)アミノ]フェニル]ビニル]−2,5−ジメチルベンヅアルデヒドを合成した。
Figure 2010066325
具体的には、2−[N−エチル−N−[4−[2−(4−ホルミル−2,5−ジメチルフェニル)ビニル]フェニル]アミノ]エチル 2,2−ジメチルプロピオネート1.0g(2.45mmol)をエタノールに溶解し、これに20%水酸化ナトリウム水5mlを加えた。加温下攪拌し、100mlの水に加えて酢酸エチルで抽出し、飽和食塩水で洗浄後無水硫酸ナトリウムで脱水、濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、4−[2−[4−[N−エチル−N−(2−ヒドロキシエチル)アミノ]フェニル]ビニル]−2,5−ジメチルベンヅアルデヒドを橙色結晶として0.76g得た。(収率95.8%)
H−NMR(600MHz,CDCl)δ:1.02(3H,t,J=7.1Hz),2.43(3H,s),2.65(3H,s),3.47(2H,q,J=7.1Hz),3.52(2H,t,J=6.0Hz),3.83(2H,q,J=6.0Hz),6.76(2H,d,J=8.8Hz),7.06(1H,d,J=16.5Hz),7.09(1H,d,J=16.5Hz),7.43(2H,d,J=8.8Hz),7.45(1H,s),7.57(1H,s),10.18(1H,s)
13C−NMR((600MHz,CDCl)δ:12.0,19.3,19.4,45.7,52.5,60.4,112.6,120.7,125.6,127.8,128.4,132.3,132.8,133.2,134.2,138.2,142.5,148.5,192.3
(合成例13−2)
下記式(13−2)で表される反応スキームに従って、2−[3−シアノ−4−[2−[4−[2−[4−[N−エチル−N−(2−ヒドロキシエチル)アミノ]フェニル]ビニル]−2,5−ジメチルフェニル]ビニル]−5,5−ジメチル−2(5H)−フラニリデン]プロパンジニトリルを合成した。
Figure 2010066325
具体的には、エタノールに4−[2−[4−[N−エチル−N−(2−ヒドロキシエチル)アミノ]フェニル]ビニル]−2,5−ジメチルベンヅアルデヒド0.76g(2.35mmol)および2−(3−シアノ−4,5,5−トリメチル−2(5H)−フラニリデン]プロパンジニトリル0.52g(2.61mmol)を溶解し、室温下攪拌した。析出した結晶をろ取し、エタノールで洗浄した。得られた黒色粉末990mgをシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、さらにメタノールで洗浄した。2−[3−シアノ−4−[2−[4−[2−[4−[N−エチル−N−(2−ヒドロキシエチル)アミノ]フェニル]ビニル]−2,5−ジメチルフェニル]ビニル]−5,5−ジメチル−2(5H)−フラニリデン]プロパンジニトリルを黒色粉末状結晶として0.93g得た。(収率78.4%)
H−NMR(600MHz,DMSO−d)δ:1.10(3H,t,J=7.1Hz),1.75(6H,s),2.42(3H,s),2.45(3H,s),3.39(2H,t,J=6.6Hz),3.43(2H,q,J=7.1Hz),3.55(2H,t,J=6.6Hz),6.70(2H,d,J=8.8Hz),7.09(1H,d,J=15.9Hz),7.26(1H,d,J=15.9Hz),7.15(1H,d,J=15.9Hz),8.28(1H,d,J=15.9Hz),7.47(2H,d,J=8.8Hz),7.65(1H,s),7.89(1H,s),8.28(2H,d,J=8.8Hz)
13C−NMR((600MHz,DMSO−d)δ:12.6,19.4,19.6,25.5,40.4,52.6,54.2,59.0,96.5,99.8,112.6,113.5,114.6,112.0,112.6,113.5,114.6,119.5,124.5,127.0,129.1,129.5,131.2,133.3,133.9,138.1,141.8,144.9,148.7,176.3,178.0
[比較例1]
本比較例では、下記式(A)で表される、2−[3−シアノ−4−[2−[4−[2−[4−[N−(2−ヒドロキシエチル)−N−エチルアミノ]フェニル]ビニル]フェニル]ビニル]−5,5−ジメチル−2(5H)−フラニリデン]プロパンジニトリルを、下記の合成例(A−1)〜(A−6)を経ることによって得た。
Figure 2010066325
(合成例A−1)
下記式(A−1)で表される反応スキームに従って、4−[N−エチル−N−(2−ヒドロキシメチル)アミノ]ベンズアルデヒドを合成した。
Figure 2010066325
具体的には、水酸化ナトリウム8.5g(0.213mol)を水に溶解し、エタノールを加えた。これに2−[N−エチル−N−(4−ホルミルフェニル)アミノ]エチルアセテート10.14g(0.043mol)を加えて室温下攪拌した。2.5%塩酸でpH8に調整した後酢酸エチルで3回抽出した。抽出液を併せ、飽和食塩水で洗浄した後無水硫酸ナトリウムで脱水し、濃縮した。残留液をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、4−[N−エチル−N−(2−ヒドロキシメチル)アミノ]ベンズアルデヒドを淡黄色油状物として8.39g得た。(収率100%)
H−NMR(600MHz,CDCl)δ:1.22(3H,t,J=7.1Hz),2.53(2H,q,J=7.1Hz),3.58(2H,t,J=6.1Hz),3.86(2H,t,J=6.1Hz),6.74(2H,d,J=8.8Hz),7.69(2H,d,J=8.8Hz),9.68(1H,d,J=3.3Hz)
13C−NMR((600MHz,CDCl)δ:12.0,45.8,52,60.1,111.8,125.2,132.4,152.9,190.3
(合成例A−2)
下記式(A−2)で表される反応スキームに従って、4−[N−エチル−N−[2−(tert−ブチルジフェニルシロキシ)エチル]アミンノ]ベンズアルデヒドを合成した。
Figure 2010066325
具体的には、4−[N−エチル−N−(2−ヒドロキシメチル)アミノ]ベンズアルデヒド4.0g(20.7mmol)およびイミダゾール2.47g(36.3mmol)をN,N−ジメチルホルムアミドに溶解した。室温下tert−ブチルクロロジフェニルシラン6.26g(22.8mmol)を滴下した。一夜攪拌後水150mlに注ぎ、酢酸エチルで抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄した後無水硫酸ナトリウムで脱水し、濃縮した。残留液をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、4−[N−エチル−N−[2−(tert−ブチルジフェニルシロキシ)エチル]アミンノ]ベンズアルデヒドを微黄色結晶として8.39g得た。(収率91.7%)
H−NMR(600MHz,CDCl)δ:1.04(9H,s),1.14(3H,t,J=7.1Hz),3.41(2H,q,J=7.1Hz,),3.49(2H,t,J=6.6Hz),3.80(2H,t,J=6.6Hz),7.35−7.38(4H,m),7.42−7.45(2H,m),7.61(2H,d,J=8.8Hz),7.63−7.64(4H,d,J=8.8Hz),9.68(1H,s)
13C−NMR((600MHz,CDCl)δ:12.,19.2,26.9,45.,51.9,60.9,110.8,125.0,127.9,130.0,132.2,133.3,135.7、152.6,190.1
(合成例A−3)
下記式(A−3)で表される反応スキームに従って、4−[2−[4−[N−エチル−N−[2−(tert−ブチルジフェニルシロキシ)エチル]アミノ]フェニル]ビニル]ベンジルアルコールを合成した。
Figure 2010066325
具体的には、アルゴン気流下テトラヒドロフランにフェニルリチウム1.08g(12.8mmol)を加え、冷却しながら臭化4−(ヒドロキシメチル)ベンジルトリフェニルホスホニウム2.7g(5.83mmol)を添加した。反応液を攪拌した後4−[N−エチル−N−[2−(tert−ブチルジフェニルシリルオキシ)エチル]アミンノ]ベンズアルデヒド2.5g(5.79mmol)を滴下した。同温度で攪拌した後水に注ぎクロロホルムで抽出した。飽和食塩水で洗浄後無水硫酸ナトリウムで脱水し、濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製し、4−[2−[4−[N−エチル−N−[2−(tert−ブチルジフェニルシロキシ)エチル]アミノ]フェニル]ビニル]ベンジルアルコールを2.74g得た。(収率88.4%)
H−NMR(600MHz,CDCl)δ:1.06(9H,s),1.17(3H,t,J=7.2Hz),3.35(2H,q,J=7.2Hz),3.44(2H,t,J=6.6Hz),3.79(2H,t,J=6.6Hz),4.68(2H,d,J=6.0Hz),6.48(2H,d,J=8.8Hz),6.85(1H,d,J=16.5Hz),7.01(1H,d,J=16.5Hz),7.28(2H,d,J=8.8Hz),7.32(2H,d,J=8.2Hz),7.36−7.39(4H,m),7.42−7.45(2H,m),7.46(2H,d,J=8.2Hz)
(合成例A−4)
下記式(A−4)で表される反応スキームに従って、4−[2−[4−[N−エチル−N−[2−(tert−ブチルジフェニルシロキシ)エチル]アミノ]フェニル]ビニル]ベンズアルデヒドを合成した。
Figure 2010066325
具体的には、ジクロロメタンに4−[2−[4−[N−エチル−N−[2−(tert−ブチルジフェニルシロキシ)エチル]アミノ]フェニル]ビニル]ベンジルアルコール2.74g(5.11mmolを溶解し、活性二酸化マンガン8.9g(102.4mmol)を加えて室温下攪拌した。反応液をろ過、濃縮し、残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製した。4−[2−[4−[N−エチル−N−[2−(tert−ブチルジフェニルシロキシ)エチル]アミノ]フェニル]ビニル]ベンズアルデヒドを橙色結晶として1.32g得た。(収率48.4%)
H−NMR(600MHz,CDCl)δ:1.06(9H,s),1.12(3H,t,J=7.1Hz),3.37(2H,q,J=6.6Hz),3.46(2H,t,J=6.6Hz),3.80(2H,t,J=6.6Hz),6.50(2H,d,J=8.8Hz),6.88(1H,d,J=15.9Hz),7.17(1H,d,J=15.9Hz),7.32(2H,d,J=8.8Hz),7.36−7.39(4H,m),7.42−7.45(2H,m),7.59(2H,d,J=8.2Hz),7.65−7.67(4H,m),7.82(2H,d,J=8.2Hz),9.66(1H,s)
13C−NMR((600MHz,CDCl)δ:12.3,19.2,26.9,45.5,52.1,61.2,111.6,122.2,126.3,127.8,128.4,129.8,130.3,132.7,133.5,134.5,135.7,144.8,148.3,191.7
(合成例A−5)
下記式(A−5)で表される反応スキームに従って、4−[2−[4−[N−エチル−N−(2−ヒドロキシエチル)アミノ]フェニル]ビニル]ベンズアルデヒドを合成した。
Figure 2010066325
具体的には、4−[2−[4−[N−エチル−N−[2−(tert−ブチルジフェニルシロキシ)エチル]アミノ]フェニル]ビニル]ベンズアルデヒド1.49g(2.79mmol)をテトラヒドロフランに溶解し、室温下攪拌しながらフッ化テトラブチルアンモニウム(テトラヒドロフラン溶液)9ml(9mmol)を滴下した。攪拌した後水に注ぎクロロホルムで3回抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄後無水硫酸ナトリウムで脱水し、濃縮した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、得られた結晶をさらにエタノールから再結晶した。4−[2−[4−[N−エチル−N−(2−ヒドロキシエチル)アミノ]フェニル]ビニル]ベンズアルデヒドを橙色結晶として0.643g得た。(収率77.4%)
H−NMR(600MHz,CDCl)δ:1.20(3H,t,J=7.1Hz),1.65(1H,t,J=6.0Hz),3.47(2H,q,J=7.1Hz),3.53(2H,t,J=6.0Hz),3.83(2H,dd,J=6.0Hz,6.0Hz),6.76(2H,d,J=8.8Hz),6.93(1H,d,J=16.5Hz),7.20(1H,d,J=16.5Hz),7.42(2H,d,J=8.8Hz),7.60(2H,d,J=8.2Hz),7.83(2H,d,J=8.2Hz),9.96(1H,s)
13C−NMR((600MHz,CDCl)δ:12.0,45.6,52.4),60.3,112.4,122.8,124.9,126.3,128.4,130.3,132.3,134.4,144.3,148.4,191.6
(合成例A−6)
下記式(A−6)で表される反応スキームに従って、2−[3−シアノ−4−[2−[4−[2−[4−[N−(2−ヒドロキシエチル)−N−エチルアミノ]フェニル]エテニル]フェニル]ビニル]−5,5−ジメチル−2(5H)−フラニリデン]プロパンジニトリルを合成した。
Figure 2010066325
具体的には、エタノールに4−[2−[4−[N−エチル−N−(2−ヒドロキシエチル)アミノ]フェニル]ビニル]ベンズアルデヒド500mg(1.69mmol)および2−(3−シアノ−4,5,5−トリメチル−2(5H)−フラニリデン]プロパンジニトリル370mg(1.86mmol)を溶解し、室温下攪拌した。析出結晶をろ取し、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製した。得られた結晶をメタノールで洗浄し、2−[3−シアノ−4−[2−[4−[2−[4−[N−(2−ヒドロキシエチル)−N−エチルアミノ]フェニル]ビニル]フェニル]ビニル]−5,5−ジメチル−2(5H)−フラニリデン]プロパンジニトリルを黒色結晶として618mg得た。(収率76.6%)
H−NMR(600MHz,DMSO−d)δ:1.10(3H,t,J=7.1Hz),1.80(6H,s),3.39(2H,t,J=6.6Hz),3.43(2H,q,J=7.1Hz,3.55(2H,dd,J=6.6Hz,5.5Hz),4.75(1H,t,J=5.5Hz),6.70(2H,d,J=8.8Hz),7.02(1H,d,J=16.5Hz),7.20(1H,d,J=16.5Hz),7.35(1H,d,J=16.5Hz),7.45(2H,d,J=8.8Hz),7.65(2H,d),7.88(2H,d,J=8.8Hz),7.93(1H,d,J=16.5Hz)
13C−NMR((600MHz,DMSO−d)δ:12.6,25.8,40.4,52.6,54.4),59.0,98.6,99.8,111.7,112.6,113.4,112.0,114.5,122.4,124.1,127.0,129.1,130.8,132.8,132.9,143.2,147.9,148.7,175.8,177.7
実施例1〜13及び比較例1で得られた化合物について、以下のように熱分解開始温度(Td)、最大吸収スペクトル(λmax)、超分極率(β)、非共鳴超分極率(β)を測定した。結果を表1に示す。
[熱分解開始温度(Td)の測定]
熱分解開始温度(Td)は、ブルカー・エイエックスエス株式会社製示差熱分析装置TG−DTA2000Sを使用し、測定試料5mg、昇温速度10℃/分の条件で測定を行った。
[超分極率(β)の測定]
超分極率(β)は、参考論文(“Intermolecular Coupling Enhancement of the Molecular Hyperpolarizability in Multuchromophoric Dipolar Dendron”, Shiyoshi Yokoyama, Tatsuo Nakahama, Akira Otomo, and Shinro Mashiko, Journal of the American Chemical Society, vol. 122, pages 3174−318 (2000).)に記載の方法と同様に行った。レーザー光源は、サイバーレーザー株式会社製Nd:YAG固体レーザー(CLYAG−2000G、波長1.31μm、パルス幅28nsec、出力86mW)を用いた。光検出器は、浜松ホトニクス株式会社製光電子増倍管(R3896)を用いた。非線形光学化合物をクロロホルムに5μmol/lの濃度に調整し測定試料とした。参考論文に記載の方法でレーザー光を照射し、発生する第2光調波強度を光電子増倍管で検出し、参照試料の超分極率と比較することによって非線形光学化合物の超分極率(β)を求めた。参照試料としては、溶媒として用いたクロロホルムの超分極率(−0.49×10−30esu)、または参考論文(“Modulated Conjugation as a Means for Attaining a Record High Intrinsic Hyperpolarizability,” Javier Perez−Moreno, Yuxia Ahao, Koen Cray, and Mark G. Kuzyk, Optics Letters, col. 32, pages 59−61 (2007).)に記載の非線形光学化合物(No.4)の超分極率を用いた。
[非共鳴超分極率(β)の測定]
非共鳴超分極率(β)は、参考論文(“Intermolecular Coupling Enhancement of the Molecular Hyperpolarizability in Multuchromophoric Dipolar Dendron”, Shiyoshi Yokoyama, Tatsuo Nakahama, Akira Otomo, and Shinro Mashiko, Journal of the American Chemical Society, vol. 122, pages 3174−318 (2000).)に記載の方法と同様に行った。非線形光学化合物の極大吸収波長(λmax)は、クロロホルム中に非線形光学化合物を5μmol/lの濃度で調整し、島津株式会社製紫外可視分光光度計(UVmini1240)を用いて測定した。極大吸収波長を用いて、参考論文と同様の方法でβ/β値を求めた。算出したβ/β値と実測したβ値を用いて、非共鳴超分極率(β)を求めた。
Figure 2010066325
本発明に係る非線形光学素子の実施形態を示す模式断面図である。
符号の説明
1…基板、2…下部電極、3…第1クラッド層、5…コア層、6…第2クラッド層、8…上部電極、9…光導波路コア、10…光導波路(非線形光学素子)。

Claims (14)

  1. 下記一般式(1)で表される非線形光学化合物。
    Figure 2010066325
    [式(1)中、nは2〜4の整数を示し、Rは炭素数1〜4のアルキル基を示し、同一分子中のn個のRは互いに同一でも異なっていても良く、p及びqはそれぞれ独立に0〜2の整数を示し、p+qは2以下であり、Ar及びArはそれぞれ独立に下記式(2−a)又は(2−b)で表される基を示し、p+qが2のとき、Ar及びArは互いに同一でも異なっていても良い。
    Figure 2010066325
    {式中、mは0〜4の整数を示し、hは0〜2の整数を示し、R及びRはそれぞれ独立にハロゲン原子、炭素数1〜10のアルキル基又は−C2xOR(xは1以上の整数を示し、Rは水素原子、置換基を有していてもよい炭素数1〜10のアルキル基、置換基を有していてもよい炭素数6〜10のアリール基、炭素数3〜18トリオルガノシリル基、置換基を有していてもよい炭素数2〜11のアルキルアシル基、又は置換基を有していてもよい炭素数7〜11のアリールアシル基を示す。)を示し、式(2−a)中のm個のRは互いに同一でも異なっていても良く、式(2−b)中のh個のRは互いに同一でも異なっていても良い。}
    Dは、下記式(3)で表される電子供与基を示す。
    Figure 2010066325
    {式(3)中、R及びRはそれぞれ独立に水素原子、置換基を有していてもよい炭素数1〜10のアルキル基又は置換基を有していてもよい炭素数6〜10のアリール基を示す。}
    Aは、下記式(4)で表される電子受容基を示す。
    Figure 2010066325
    (式(4)中、R及びRはそれぞれ独立に水素原子、置換基を有していてもよい炭素数1〜10のアルキル基、置換基を有していてもよい炭素数6〜10のアリール基又は置換基を有していてもよい炭素数1〜12のヘテロアリール基を示す。)]
  2. 上記一般式(1)において、Rがメチル基を示す、請求項1に記載の非線形光学化合物。
  3. 上記一般式(1)において、nが2を示す、請求項1又は2に記載の非線形光学化合物。
  4. 上記式(2−a)及び(2−b)において、R及びRがそれぞれ独立にハロゲン原子、炭素数1〜3のアルキル基又は−CHOSiR (Rは炭素数1〜4のアルキル基、フェニル基又は炭素数1〜10のアルコキシ基を示し、同一分子中の複数のRは互いに同一でも異なっていても良い。)を示す、請求項1〜3のいずれか1項に記載の非線形光学化合物。
  5. 上記一般式(1)において、Ar及びArがそれぞれ独立にフェニレン基又はチオフェンジイル基を示す、請求項1〜4のいずれか1項に記載の非線形光学化合物。
  6. 上記式(3)において、R及びRはそれぞれ独立に炭素数1〜10のアルキル基又はフェニル基を示し、該アルキル基及びフェニル基は置換基として炭素数1〜10のアルキル基、炭素数6〜10のアリール基又は−OR10(R10は水素原子、炭素数1〜10のアルキル基、炭素数6〜10のアリール基、炭素数3〜18のトリオルガノシリル基又は炭素数2〜11のアルキルアシル基を示す。)を有していてもよい、請求項1〜5のいずれか1項に記載の非線形光学化合物。
  7. 上記一般式(1)においてDで示される電子供与基が、下記式(5)で表される基である、請求項1〜6のいずれか1項に記載の非線形光学化合物。
    Figure 2010066325
    [式(5)中、j及びkはそれぞれ独立に1〜6の整数を示し、R11及びR12はそれぞれ独立に水素原子、炭素数1〜10のアルキル基又は−OR13(R13は水素原子、炭素数3〜18のトリオルガノシリル基又は炭素数2〜11のアルキルアシル基を示す。)を示す。]
  8. 上記式(5)において、j及びkがいずれも2である、請求項7に記載の非線形光学化合物。
  9. 上記一般式(1)においてDで示される電子供与基が、下記式(6−a)又は(6−b)で表される基である、請求項1〜8のいずれか1項に記載の非線形光学化合物。
    Figure 2010066325
    [式中、R14は水素原子、メチル基、エチル基又は−OR15(R15は水素原子、t−ブチルジフェニルシリル基、アセチル基又はピバロイル基を示す。)を示す。]
  10. 上記式(4)において、R及びRがそれぞれ独立に炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のフッ化アルキル基、又は、置換基としてフェニル基若しくは炭素数1〜10のアルキル基を有していてもよいフェニル基若しくはチエニル基、を示す、請求項1〜9のいずれか1項に記載の非線形光学化合物。
  11. 上記式(4)において、R及びRがそれぞれ独立に炭素数1〜4のアルキル基、フェニル基又はトリフルオロメチル基を示す。請求項1〜10のいずれか1項に記載の非線形光学化合物。
  12. 請求項1〜11のいずれか一項に記載の非線形光学化合物と、当該非線形光学化合物が分散されるホスト材料とを含有する非線形光学材料。
  13. 前記ホスト材料は、前記非線形光学化合物との間に共有結合を形成し得る反応性官能基を有する樹脂を含有し、前記非線形光学化合物の少なくとも一部は、当該樹脂と結合している、請求項12に記載の非線形光学材料。
  14. 請求項12又は13に記載の非線形光学材料によって形成される光導波路を有する非線形光学素子。
JP2008230290A 2008-09-08 2008-09-08 非線形光学化合物、非線形光学材料及び非線形光学素子 Active JP5376359B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008230290A JP5376359B2 (ja) 2008-09-08 2008-09-08 非線形光学化合物、非線形光学材料及び非線形光学素子

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008230290A JP5376359B2 (ja) 2008-09-08 2008-09-08 非線形光学化合物、非線形光学材料及び非線形光学素子

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2010066325A true JP2010066325A (ja) 2010-03-25
JP5376359B2 JP5376359B2 (ja) 2013-12-25

Family

ID=42191994

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008230290A Active JP5376359B2 (ja) 2008-09-08 2008-09-08 非線形光学化合物、非線形光学材料及び非線形光学素子

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5376359B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2013024840A1 (ja) * 2011-08-15 2013-02-21 国立大学法人九州大学 高屈折率クラッド材料及び電気光学ポリマー光導波路
WO2013154078A1 (ja) * 2012-04-10 2013-10-17 旭硝子株式会社 非線形光学材料用組成物、塗布用組成物、非線形光学材料、光導波路および光制御デバイス
WO2013172342A1 (ja) * 2012-05-14 2013-11-21 国立大学法人九州大学 有機非線形光学化合物を含むポリマー組成物

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2019151318A1 (ja) 2018-01-30 2019-08-08 国立研究開発法人情報通信研究機構 電気光学ポリマー

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07181532A (ja) * 1993-12-22 1995-07-21 Unitika Ltd 非線形光学材料及び非線形光導波路素子
US6067186A (en) * 1998-07-27 2000-05-23 Pacific Wave Industries, Inc. Class of high hyperpolarizability organic chromophores and process for synthesizing the same
JP2004501159A (ja) * 2000-06-16 2004-01-15 コーニング インコーポレイテッド 高分子薄膜のための新規な発色団並びにそれを有してなる光導波路および素子
US6978069B1 (en) * 2002-03-13 2005-12-20 Lockheed Martin Corporation Polymer guest-host systems and polymer electro-optic waveguide systems
US20050288445A1 (en) * 2004-06-24 2005-12-29 Sheng Li Reverse synthetic methods for making organic non-linear optical materials

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH07181532A (ja) * 1993-12-22 1995-07-21 Unitika Ltd 非線形光学材料及び非線形光導波路素子
US6067186A (en) * 1998-07-27 2000-05-23 Pacific Wave Industries, Inc. Class of high hyperpolarizability organic chromophores and process for synthesizing the same
JP2004501159A (ja) * 2000-06-16 2004-01-15 コーニング インコーポレイテッド 高分子薄膜のための新規な発色団並びにそれを有してなる光導波路および素子
US6978069B1 (en) * 2002-03-13 2005-12-20 Lockheed Martin Corporation Polymer guest-host systems and polymer electro-optic waveguide systems
US20050288445A1 (en) * 2004-06-24 2005-12-29 Sheng Li Reverse synthetic methods for making organic non-linear optical materials

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2013024840A1 (ja) * 2011-08-15 2013-02-21 国立大学法人九州大学 高屈折率クラッド材料及び電気光学ポリマー光導波路
JPWO2013024840A1 (ja) * 2011-08-15 2015-03-05 国立大学法人九州大学 高屈折率クラッド材料及び電気光学ポリマー光導波路
US9594189B2 (en) 2011-08-15 2017-03-14 Nissan Chemical Industries, Ltd. High refractive index cladding material and electro-optical polymer optical waveguide
WO2013154078A1 (ja) * 2012-04-10 2013-10-17 旭硝子株式会社 非線形光学材料用組成物、塗布用組成物、非線形光学材料、光導波路および光制御デバイス
WO2013172342A1 (ja) * 2012-05-14 2013-11-21 国立大学法人九州大学 有機非線形光学化合物を含むポリマー組成物
JPWO2013172342A1 (ja) * 2012-05-14 2016-01-12 国立大学法人九州大学 有機非線形光学化合物を含むポリマー組成物

Also Published As

Publication number Publication date
JP5376359B2 (ja) 2013-12-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6822384B2 (en) Design and synthesis of advanced NLO materials for electro-optic applicators
JP6304823B2 (ja) 2次非線形光学化合物及びそれを含む非線形光学素子
US7029606B2 (en) Hyperpolarizable organic chromophores
Liu et al. Photochromism of new 3, 5-position hybrid diarylethene derivatives bearing both thiophene and thiazole moieties
US7307173B1 (en) Pyrroline chromophores
JP5376359B2 (ja) 非線形光学化合物、非線形光学材料及び非線形光学素子
WO2001079750A1 (en) Sterically stabilized polyene-bridged second-order nonlinear optical chromophores and devices incorporating the same
JPH01114831A (ja) 高いレベルの二次分極化率を示す高分子マトリックスを含有する光学品
Pu et al. The photochromism of unsymmetrical diarylethene isomers with an electron-withdrawing cyano substituent
US7749408B2 (en) Electro-optic dendrimer-based glass composites
Liu et al. Synthesis of julolidine-containing nonlinear optical chromophores: Achieving excellent electro-optic activity by optimizing the bridges and acceptors
JP3921675B2 (ja) エチニル基を有するジアリールエテン系化合物
US20100152338A1 (en) Nonlinear optical material composition and method of manufacture
JP2006507403A (ja) 二次非線形光学クロモフォア、それを含有するポリマー及びそれかつくられた電気光学デバイス
US20100029953A1 (en) Phenyltetraene-based nonlinear optical chromophores
CN103373990B (zh) 含有三蝶烯刚性立体结构的发色团分子及其合成方法和应用
TWI614253B (zh) 具有類四面體構形的有機化合物
JP2002275458A (ja) フォトクロミックアモルファス材料及び高密度光記録媒体
US8574468B1 (en) Benzo-fused heterocyclic chromophores for nonlinear optical devices
JP2000089268A (ja) 非線形光学材料
EP1760080A1 (en) Design and synthesis of thiophene derived NLO materials for electro-optic applications
JPH0667229A (ja) 非線形光学材料

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20110906

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20111006

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130820

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130913

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5376359

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250