JP2010066016A - 計量装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】被計量物を含む荷重を支える支持部材50と荷重検出部40との間に水平分力を逃がすための分力緩衝装置70を介在させた計量装置であって、分力緩衝装置70が、並行して配置された複数のニードルベアリングの配列を含み、分力緩衝装置70を挟む支持部材50及び荷重検出部40に対して、ニードルベアリングの配列方向への直線的な相対移動が許容される。複数のニードルベアリングを並行配置した分力緩衝装置は、ボールを用いた分力緩衝装置の約1/4の厚さのものが計量装置に使用できる。そのため、分力緩衝装置を薄型化して計量装置の高さを低減することができる。また、支持部材の剛性を補うように分力緩衝装置の直動方向を設定することで、支持部材の剛性基準を下げることができ、装置の低コスト化を図ることができる。
【選択図】図2
Description
下記特許文献1に記載された計量コンベア装置を図12に示している。計量コンベア装置は、被計量物600を搬送する搬送機構100と、搬送機構100を駆動するための駆動源200と、駆動源200の駆動力を搬送機構100に伝達する伝達機構300と、これらを支持する支持部700と、重量を検出する荷重検出部400とを備えている。
荷重検出部400は、(搬送機構100+駆動源200+伝達機構300+支持部700+被計量物600)の重量を計量し、その計量信号が送られた演算部(不図示)で(搬送機構100+駆動源200+伝達機構300+支持部700)の重量が差し引かれて被計量物600の重量が算出される。従って、(搬送機構100+駆動源200+伝達機構300+支持部700)は、通常の秤の秤量皿の部分に相当している。
こうした誤差を減らすため、従来の計量コンベア装置では、図14に示すように、ボール311を二枚の受板312、313で挟んだ分力緩衝装置304(図14(b))を、秤量皿に相当するコンベアセット305と荷重検出部303との間に介在させている(図14(a))。
この場合、コンベアセット305の撓みに起因する水平方向の応力は、分力緩衝装置304によって逃がされるため、荷重検出部303に及ばない。
また、高さの低減は、計量コンベア装置だけで無く、作業性の点から台秤などにも求められている。
計量装置の高さを抑えるためには、各部品の高さをできる限り削減する必要がある。分力緩衝装置に関しても例外ではない。
複数のニードルベアリングを並行配置した分力緩衝装置は、それに接触する部材との接触面積が局所化されないため、ボールを用いた分力緩衝装置の約1/4の厚さのものが計量装置で使用できる。そのため、分力緩衝装置を薄型化して計量装置の高さを低減することができる。
この分力緩衝装置は、内部への埃や水分の侵入を防止できる。また、弾性部材は、二枚の板の相対移動を妨げない。そのため、この構成により、分力緩衝装置の動作の安定化や長寿命化を図ることができる。
この分力緩衝装置では、グリスが、内部への埃や水分の侵入を防止する。また、グリスは、二枚の板の相対移動を妨げない。そのため、この構成により、分力緩衝装置の動作の安定化や長寿命化を図ることができる。
計量コンベア装置の搬送機構や駆動源等を二本の並行するフレームで支え、この二本のフレームを二つの荷重検出部で支持する支持構造は、種々の長さの計量コンベア装置において、同一のものを用いることができる。
分力緩衝装置が許容する相対移動の方向を、支持部材の剛性の弱さを補うように設定することで、支持部材の剛性基準を下げることが可能になる。
秤量皿を二本の並行するフレームで支え、この二本のフレームを二つの荷重検出部で支持する支持構造は、長さや幅が異なる各種の台秤に、同じように用いることができる。
分力緩衝装置が許容する相対移動の方向を、支持部材の剛性の弱さを補うように設定することで、台秤の計量精度を高めることができる。
図1は、この計量コンベア装置の斜視図(a)及び側面図(b)であり、図2は、その分解斜視図である。図3は、荷重検出部の分解斜視図である。図4は、分力緩衝装置の平面図及び側面図であり、図5は、その分解斜視図である。図6は、分力緩衝装置の荷重検出部上の配置位置を示す斜視図であり、図7及び図8は、この分力緩衝装置の直動方向を示す平面図である。図9は、複数の計量コンベア装置をコンベア進行方向に並べて配置した多連秤装置を示す側面図である。また、図10は、分力緩衝装置の他の例を示す平面図及び側面図である。
荷重検出部40の各々は、図3に示すように、固定側がベース60に固定されるロードセル41と、ロードセル41の可動部に固定される螺子45と、その螺子45を支持する取付板44と、分力緩衝装置70が固定されるフレーム46とを備えている。
一方、ロードセル41の可動側には、取付板44に支持された螺子45が固定され、取付板44とフレーム46とが固着され、フレーム46が支持部50のフレーム51(図2)に結合される。
二つの荷重検出部40は、搬送部10の搬送方向に前後して配置されており、支持部50の二つのフレーム51は、この搬送方向に直交する向きに配置されている。
各荷重検出部40のロードセル41には、搬送部10、モータ30、駆動ベルト31、支持部50及び被計量物に相当する負荷が加わり、この負荷に応じた計量信号を演算部(不図示)に出力する。演算部は、二つのロードセル41から送られた計量信号を合成すると共に、搬送部10、モータ30、駆動ベルト31及び支持部50の負荷分を除いて被計量物の重量を算出する。
複数のニードルベアリング711が並列した直線運動軸受71は市販されている。この直線運動軸受71を挟んで対向する二つの部材は、ニードルベアリング711の配列方向に相対移動(直動)することができる。この直線運動軸受71を用いた分力緩衝装置70は、ニードルベアリング711の径が小さくても、当接する部材との接触面積が局所化されないため、その厚さを、ボールを用いた分力緩衝装置の約1/4に低減することができる。
螺子75は、分力緩衝装置70を荷重検出部40のフレーム46に取り付ける際に用いられ、その頭部側が、頭部の直径よりも大きい直径を有する平板73の穴751の中に入り込んでいる。また、突起76は、平板73に固定され、平板73から平板72側に突出する突起76の先端側が、突起76の直径よりも大きい直径を有する平板72の穴761の中に入り込んでいる。そのため、平板72及び平板73は、螺子75の頭部や突起76の先端が、それらの直径よりも大きい直径の穴751、761の壁に当接するまで、直線運動軸受71により許容される直動方向に相対移動することができる。また、平板74は、分力緩衝装置70の表面を平坦にするために設けられており、螺子75を螺合操作するための穴752や、突起76の先端が嵌合する穴762が形成されている。
なお、支持部50の撓みに伴う支持部50と荷重検出部40との相対移動距離は、極く僅かであるから、分力緩衝装置70が許容する直動方向の移動距離は、長く設定する必要が無い。
図7は、この分力緩衝装置70の平板73、74を取り除き、直線運動軸受711、712の直動方向が分かるように示している。一方の荷重検出部401には、支持部50のフレーム51(図2)の長手方向を直動方向とする直線運動軸受711を内蔵した分力緩衝装置70を設置し、他方の荷重検出部402には、搬送部10の搬送方向を直動方向とする直線運動軸受712を内蔵した分力緩衝装置70を設置している。
このように、分力緩衝装置70が許容する相対移動の方向を、支持部50の剛性の弱さを補うように設定することで、計量コンベア装置の誤差の低減を図ることができ、また、支持部50の剛性基準を引下げてコストの削減を図ることができる。
また、支持部50の剛性が、ある程度、確保可能な場合は、図8に示すように、全ての直線運動軸受71の直動方向を、荷重検出部40の長手方向、即ち、支持部50のフレーム51(図2)の長手方向、に設定することができる。この荷重検出部40及びフレーム51は、フレーム51の長手方向への相対移動が許容される。
図8の場合、支持部50にフレーム51の長手方向の撓みが発生したときの水平分力を分力緩衝装置70によって逃がすことができるため、この方向の支持部50の剛性を許容値まで下げることが可能になり、計量コンベア装置のコスト削減が可能になる。
図9は、コンベア長さを異にする二台の計量コンベア装置81、82がコンベア進行方向に並べて配置された多連秤装置を示している。コンベア長さが短い計量コンベア装置81は、二本のフレーム813を、分力緩衝装置812を介在させて、二つの荷重検出部811で支持している。また、コンベア長さが長い計量コンベア装置82も、同様に、二本のフレーム823を、分力緩衝装置822を介在させて、二つの荷重検出部821で支持している。
なお、コンベア長さが短い場合は、二つの荷重検出部を、搬送機構の搬送方向と直交する方向に離間して配置し、二本のフレームを、搬送方向に延びるように配置することもできる。
また、このシール78の代わりに、平板72と平板73との隙間にグリスを充填しても良い。グリスは、平板72、73の相対移動を妨げず、また、分力緩衝装置内部への埃や水分の侵入を防止する。
この台秤は、秤量皿500の荷重を二本の並行するフレーム51で支え、二本のフレーム51を、分力緩衝装置70を介して二つの荷重検出部40で支持している。分力緩衝装置70の相対移動の方向は、秤量皿500を支えるフレーム51の剛性を補うように、一方の荷重検出部及びフレーム間に介在する分力緩衝装置70の相対移動と、他方の荷重検出部及びフレーム間に介在する分力緩衝装置70の相対移動との方向が直交するように設定し、あるいは、同じになるように設定する。
秤量皿500を二本の並行するフレーム51で支え、この二本のフレーム51を、分力緩衝装置70を介在させて二つの荷重検出部40で支持する支持構造は、秤量皿500の長さや幅が違っても、同じように用いることができる。従って、支持構造を構成する部品の汎用性が増すことになる。
また、ここで示した数値や素材、部品形状などは、一例であって、本発明は、それに限定されるものではない。
30 モータ
31 駆動ベルト
40 荷重検出部
41 ロードセル
44 取付板
45 螺子
46 フレーム
50 支持部
51 支持部フレーム
60 ベース
61 ベースフレーム
70 分力緩衝装置
71 直線運動軸受
72 平板
73 平板
74 平板
75 螺子
76 突起
77 突起
78 シール
81 計量コンベア装置
82 計量コンベア装置
100 搬送機構
200 駆動源
300 伝達機構
303 荷重検出部
304 分力緩衝装置
305 コンベアセット
311 ボール
312 受板
313 受板
400 荷重検出部
401 荷重検出部
402 荷重検出部
500 秤量皿
600 被計量物
700 支持部
711 ニードルベアリング
751 穴
752 穴
761 穴
762 穴
771 穴
811 荷重検出部
812 分力緩衝装置
813 フレーム
821 荷重検出部
822 分力緩衝装置
823 フレーム
Claims (12)
- 被計量物を含む荷重を支える支持部材と荷重検出部との間に水平分力を逃がすための分力緩衝装置を介在させた計量装置であって、
前記分力緩衝装置が、並行して配置された複数のニードルベアリングの配列を含み、前記分力緩衝装置を挟む前記支持部材及び荷重検出部に対して、前記ニードルベアリングの配列方向への直線的な相対移動が許容されることを特徴とする計量装置。 - 請求項1に記載の計量装置であって、前記分力緩衝装置が、前記ニードルベアリングの配列を間に挟んで対向する二枚の板を有し、前記二枚の板の間に形成される隙間が弾性部材でシールされていることを特徴とする計量装置。
- 請求項1に記載の計量装置であって、前記分力緩衝装置が、前記ニードルベアリングの配列を間に挟んで対向する二枚の板を有し、前記二枚の板の間に形成される隙間にグリスが充填されていることを特徴とする計量装置。
- 請求項1から3のいずれかに記載の計量装置であって、前記荷重検出部を二つ有し、前記支持部材が、前記二つの荷重検出部の各々と前記分力緩衝装置を介して接続する二本の並行するフレームにより、被計量物と、前記被計量物を搬送する搬送機構と、前記搬送機構を駆動するための駆動源と、前記駆動源の駆動力を前記搬送機構に伝達する伝達機構との荷重を支えていることを特徴とする計量装置。
- 請求項4に記載の計量装置であって、前記二つの荷重検出部が、前記搬送機構の搬送方向に前後して配置され、前記二本のフレームが、前記搬送方向と直交する方向に延びるように配置されていることを特徴とする計量装置。
- 請求項4に記載の計量装置であって、前記二つの荷重検出部が、前記搬送機構の搬送方向と直交する方向に離間して配置され、前記二本のフレームが、前記搬送方向に延びるように配置されていることを特徴とする計量装置。
- 請求項5または6に記載の計量装置であって、一方の前記荷重検出部と一方の前記フレームとの間に介在する前記分力緩衝装置が、前記搬送方向への前記支持部材及び荷重検出部の相対移動を許容し、他方の前記荷重検出部と他方の前記フレームとの間に介在する前記分力緩衝装置が、前記搬送方向と直交する方向への前記支持部材及び荷重検出部の相対移動を許容することを特徴とする計量装置。
- 請求項5または6に記載の計量装置であって、一方の前記荷重検出部と一方の前記フレームとの間に介在する前記分力緩衝装置が許容する前記支持部材及び荷重検出部の相対移動の方向と、他方の前記荷重検出部と他方の前記フレームとの間に介在する前記分力緩衝装置が許容する前記支持部材及び荷重検出部の相対移動の方向とが同一であることを特徴とする計量装置。
- 請求項1から3のいずれかに記載の計量装置であって、前記荷重検出部を二つ有し、前記支持部材が、前記二つの荷重検出部の各々と前記分力緩衝装置を介して接続する二本の並行するフレームにより、被計量物と、前記被計量物が載置される秤量皿との荷重を支えていることを特徴とする計量装置。
- 請求項9に記載の計量装置であって、一方の前記荷重検出部と一方の前記フレームとの間に介在する前記分力緩衝装置により許容される前記支持部材及び荷重検出部の相対移動の方向が、他方の前記荷重検出部と他方の前記フレームとの間に介在する前記分力緩衝装置により許容される前記相対移動の方向と直交していることを特徴とする計量装置。
- 請求項9に記載の計量装置であって、一方の前記荷重検出部と一方の前記フレームとの間に介在する前記分力緩衝装置により許容される前記支持部材及び荷重検出部の相対移動の方向が、他方の前記荷重検出部と他方の前記フレームとの間に介在する前記分力緩衝装置により許容される前記相対移動の方向と同一であることを特徴とする計量装置。
- 請求項4から8のいずれかに記載の計量装置を被計量物の搬送方向に複数配置した多連秤装置。
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