JP2010065589A - 密閉型圧縮機及び冷凍サイクル装置 - Google Patents

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貴文 下薗
Yasuhiro Tsuchiya
安弘 土屋
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Abstract

【課題】シリンダとピストンとの摺動部分への冷凍機油の給油を十分に行うことができる密閉型圧縮機を提供する。
【解決手段】底部に冷凍機油を貯留する密閉容器と、密閉容器内の下部に収容され、中心線を略鉛直方向に向けた回転軸を中心線回りに回転駆動させる電動機部と、密閉容器内の上部に収容され、中心線を略水平に向けたシリンダ及びシリンダ内を往復動するピストンを有する圧縮機構部と、回転軸の回転に伴なって冷凍機油を汲み上げ、汲み上げた冷凍機油を回転軸に形成された給油通路の上端部から飛散させるオイルポンプとを備える密閉型圧縮機において、シリンダ27の外周側上部に油溜め部36が形成され、油溜め部36にはシリンダ27の中心線に沿って延びる突出部37a〜37dがシリンダ27の中心線と直交する方向に3個以上並設され、複数の突出部37a〜37dは回転軸の回転方向に沿って高さ寸法が順次高く形成されている。
【選択図】 図2

Description

本発明は、密閉型圧縮機及び冷凍サイクル装置に関し、特に、往復動するピストンにより気体冷媒を圧縮する密閉型圧縮機及びこの密閉型圧縮機を用いた冷凍サイクル装置に関する。
例えば冷蔵庫などでは、冷凍サイクル装置を構成する密閉型圧縮機として、下記特許文献1に記載されているような往復動するピストンを有するレシプロ式のものが使用されている。
特許文献1に記載された密閉型圧縮機では、密閉型圧縮機の密閉容器内に貯留された冷凍機油を用いて、圧縮機構部を構成するシリンダとピストンとの摺動部分から圧縮された気体冷媒が漏れることを防止するシール、及び、シリンダとピストンとの摺動部分の潤滑を行なっている。
これらのシールや潤滑を行なうための構成として、シリンダの上面部分に冷凍機油を溜める油溜まり部が形成されている。密閉容器内に貯留された冷凍機油が給油ピースにより汲み上げられて駆動軸の上端部から噴出され、噴出された冷凍機油が油溜まり部に溜まり、油溜まり部に溜まった冷凍機油がシリンダの開口側に流れ落ち、シリンダとピストンとの摺動部分に給油される。
特開2006−342691号公報
しかしながら、特許文献1に記載された密閉型圧縮機においては、油溜まり部の底面が、シリンダの開口側に向けて下向きに傾斜しているが、シリンダの幅方向(シリンダの中心線と直交する方向)には水平となっている。
駆動軸の上端部から噴出される冷凍機油は、回転軸の回転に伴なう遠心力を利用して回転軸の回転方向に沿った方向へ噴出されるため、油溜まり部の底面上でシリンダの幅方向に横滑りしやすく、油溜まり部に溜まりにくい。そのため、シリンダとピストンとの摺動部分へ十分な量の冷凍機油を給油することができず、シリンダとピストンとの摺動部分のシール性能が低下し、及び、シリンダとピストンとの摺動部分の潤滑性能が低下するという問題がある。
本発明はこのような課題を解決するためになされたものであり、その目的は、シリンダとピストンとの摺動部分への冷凍機油の給油を十分に行うことができる密閉型圧縮機及びこの密閉型圧縮機を用いた冷凍サイクル装置を提供することである。
本発明の実施の形態に係る第1の特徴は、底部に冷凍機油を貯留する密閉容器と、前記密閉容器内の下部に収容され、中心線を略鉛直方向に向けた主軸部とこの主軸部に対して偏心した偏芯軸部とを有する回転軸を前記主軸部の中心線回りに回転駆動させる電動機部と、前記密閉容器内の上部に収容され、一端側が開口されるとともに他端側が閉止されて中心線を略水平に向けたシリンダ及び前記偏芯軸部に連結されて前記シリンダ内を往復動するピストンを有する圧縮機構部と、前記回転軸の回転に伴なって前記冷凍機油を汲み上げ、汲み上げた前記冷凍機油を前記回転軸に形成された給油通路を通して上昇させるとともに前記給油通路の上端部から飛散させて前記圧縮機構部に給油するオイルポンプと、を備える密閉型圧縮機において、前記シリンダの外周側上部に油溜め部が形成され、前記油溜め部には前記シリンダの中心線に沿って延びる突出部が前記シリンダの中心線と直交する方向に3個以上並設され、複数の前記突出部は前記回転軸の回転方向に沿って高さ寸法が順次高く形成されていることである。
本発明の実施の形態に係る第2の特徴は、冷凍サイクル装置において、第1の特徴に係る密閉型圧縮機と、前記密閉型圧縮機に接続された凝縮器と、前記凝縮器に接続された膨張装置と、前記膨張装置に接続された蒸発器とを備えることである。
本発明によれば、給油通路の上端部から飛散された冷凍機油が油溜まり部へ溜まり易くなり、油溜まり部からシリンダとピストンとの摺動部分へ十分な量の冷凍機油を給油することができ、シリンダとピストンとの摺動部分のシール性能の向上と潤滑性能の向上とを図ることができる。
以下、本発明の実施の形態を図面を用いて説明する。
(第1の実施の形態)
本発明の第1の実施の形態の冷凍サイクル装置1は、図1に示すように、密閉型圧縮機2と、密閉型圧縮機2に接続された凝縮器3と、凝縮器3に接続された膨張装置4と、膨張装置4に接続された蒸発器5とを備えている。
密閉型圧縮機2は、往復動するピストン6を有するレシプロ式の圧縮機構部7と、この圧縮機構部7を駆動する電動機部8とを備え、圧縮機構部7の作用により低圧の気体冷媒を圧縮して高温・高圧の気体冷媒にする。密閉型圧縮機2には、圧縮された高温・高圧の気体冷媒を密閉型圧縮機2の外部に吐出する吐出口と、低圧の気体冷媒を密閉型圧縮機2内に吸込む吸込口とが設けられ、これらの吐出口と吸込口とを接続する冷媒配管2aが設けられ、冷媒配管2aの途中に凝縮器3と膨張装置4と蒸発器5とがこの順に配置されている。
凝縮器3は、密閉型圧縮機2により圧縮されて高温・高圧となった気体冷媒から熱を放熱させ、高温・高圧の気体冷媒を高圧の液体冷媒にする。
膨張装置4は、高圧の液体冷媒を細い管内を通すことにより圧力を下げ、低温・低圧の液体冷媒にする。
蒸発器5は、低温・低圧の液体冷媒を気化させて低圧の気体冷媒にする。液体冷媒が気化する際に周囲から気化熱を奪い、周囲が冷却される。低圧の気体冷媒は、密閉型圧縮機2内に吸込口から吸込まれる。
以下に、密閉型圧縮機2について詳しく説明する。
密閉型圧縮機2は、下ケース9と上ケース10とを気密状態に接合して形成された密閉容器11を備えている。この密閉容器11内のほぼ中間部には、フレーム12が複数のスプリング13(図示は1つ)を介して弾性的に支持されている。密閉容器11内の上部であるフレーム12の上部側には圧縮機構部7が収容され、密閉容器11内の下部であるフレーム12の下部側には電動機部8が収容されている。密閉容器11内の底部には冷凍機油14が貯留されている。
電動機部8は、主軸部15とこの主軸部15に対して偏心した偏心軸部16とを有する回転軸17と、回転子18と、固定子19とを有している。回転軸17は、主軸部15の中心線“A”を略鉛直方向に向けて配設されるとともにフレーム12に形成された枢支用孔20に枢支されている。
主軸部15の下端側は枢支用孔20から下方に突出し、主軸部15における枢支用孔20から突出した部分に回転子18が固定されている。固定子19は回転子18を囲む位置に配置され、回転子18の外周面に対して固定子19の内周面が微小な隙間をもって対向している。固定子19は、フレーム12に対して複数のボルト21(図示は1つ)により固定されている。固定子19には巻線が施され、この巻線に通電することにより回転軸17と回転子18とが主軸部15の中心線“A”の周りに回転する。回転軸17が主軸部15の中心線“A”の周りに回転する場合、偏心軸部16は主軸部15の中心線“A”の周りを偏心回転する。
主軸部15の下端部にはオイルポンプ22が取付けられ、回転軸17が回転することにより冷凍機油14がオイルポンプ22により汲み上げられ、汲み上げられた冷凍機油14は回転軸17に形成された給油通路23を通して上昇し、圧縮機構部7側へ給油される。給油通路23は、主軸部15の下端側内部に形成された給油孔24と、給油孔24の上端部に接続されて主軸部15の上端側外周面に形成された螺旋状の給油溝25と、給油溝25の上端部に接続されて偏心軸部16の内部に形成された給油孔26とからなる。給油孔26の上端部は、偏心軸部16の上端に開口している。
圧縮機構部7は、フレーム12の上面に固定されて中心線を略水平に向けたシリンダ27と、回転軸17に連結されてシリンダ27内を往復動可能なピストン6とを有している。シリンダ27は、シリンダブロック28内に形成されており、シリンダ27の内側の空間がシリンダ室29とされている。シリンダ27は、回転軸17側を向いた一端側が開口されるとともに他端側が弁機構30により閉止され、ピストン6がシリンダ27の開口端側からシリンダ27内に挿入されている。弁機構30は弁カバー31により覆われており、この弁カバー31には、内部を二分する仕切り部が設けられ、その一方の空間が吸込室とされ、他方の空間が吐出室とされている。
ピストン6は、コンロッド32を介して回転軸17の偏心軸部16に連結されている。コンロッド32の一端には大端部33が形成され、この大端部33が偏心軸部16に遊嵌されている。コンロッド32の他端は、ボールジョイント機構34によりピストン6に連結されている。ピストン6の外周面には、ピストン6の周方向に沿って2本の環状の外周溝35が形成されている。
シリンダブロック28におけるシリンダ27の外周側上部に位置する部分には、油溜め部36が形成されている。油溜め部36には、シリンダ27の中心線に沿って延びる4つの板形状の突出部37a、37b、37c、37dが、シリンダ27の中心線と直交する方向に並設されている。これらの突出部37a〜37dの高さ寸法は、回転軸17の回転方向(図3に示す矢印X方向)に沿って順次高く形成されている。
また、油溜め部36には、隣合う突出部37a〜37dの間にそれぞれ凹部38が形成され、これらの凹部38の底面は、図5に示すように、回転軸17側に向けて下方に傾斜している。
また、図4に示すように、最も外側に位置する2つの突出部37a、37d間の寸法“L”とシリンダ27の内径寸法“D”とは、“D≦L”に形成されている。さらに、突出部37a〜37dとシリンダ27とは、寸法“L”の投影面内に寸法“D”が入るように位置付けられている。
このような構成において、冷凍サイクル装置1の運転時には、電動機部8に通電して回転軸17を主軸部15の中心線“A”の周りに矢印X方向に回転させる。回転軸17が主軸部15の中心線“A”の周りに回転することにより、偏心軸部16は主軸部15の中心線“A”の周りを偏心回転する。偏心軸部16が主軸部15の中心線“A”の周りを偏心回転することにより、コンロッド32を介して偏心軸部16に連結されているピストン6がシリンダ27内を往復動する。
ピストン6がシリンダ27内を往復動することに伴い、密閉容器11内の気体冷媒がシリンダ室29内に吸込まれ、吸込まれた気体冷媒はシリンダ室29内で圧縮されて高温・高圧の気体冷媒となる。高温・高圧となった気体冷媒は、冷媒配管2a内を通って凝縮器3に供給される。
また、回転軸17が主軸部15の中心線“A”の周りに回転することにより、冷凍機油14がオイルポンプ22により汲み上げられ、汲み上げられた冷凍機油14は回転軸17の回転に伴なって発生する遠心力の作用により給油通路23を通って上昇し、給油孔26の上端部から飛散する。給油孔26の上端部から飛散する冷凍機油14は、回転軸17の回転方向に沿って飛散し、飛散した冷凍機油14の一部は突出部37a〜37dにおける回転軸17の回転方向に対向する側面に当たり、当たった側面に沿って流れ落ち、油溜め部36を構成する凹部38には冷凍機油14が溜まり易くなる。突出部37a〜37dの高さ寸法は、回転軸17の回転方向に沿った順次高く形成されているため、給油孔26の上端部から飛散した冷凍機油14は全ての突出部37a〜37dの側面に当たり、冷凍機油14は各凹部38内に溜まるようになる。
各凹部38の底面は、回転軸17側に向けて傾斜しているため、各凹部38内に溜まった冷凍機油14は凹部38の底面の傾斜に沿って流れ、シリンダブロック28におけるシリンダ27の開口側の端部から往復動するピストン6の外周面に向けて流れ落ちる。
ピストン6の外周面に向けて流れ落ちた冷凍機油14は、ピストン6の往復移動に伴なってピストン6とシリンダ27との間の摺動部分に入り込み、さらに、ピストン6の外周溝35に入り込み、シリンダ27とピストン6との摺動部分のシール及び潤滑に用いられる。
また、最も外側に位置する2つの突出部37a、37d間の寸法“L”が、シリンダ27の内径寸法“D”より大きく形成され、かつ、寸法“L”の投影面内に寸法“D”が入っている。このため、油溜め部36から流れ落ちた冷凍機油14は、ピストン6とシリンダ27との摺動部分の水平方向の横幅の全体に亘って流れ落ちるため、ピストン6とシリンダ27の摺動部分の全域に対して十分に給油することができ、シリンダ27とピストン6との摺動部分のシール性能及び潤滑性能を高めることができる。
図6は、本発明に係る密閉型圧縮機2と、特許文献1に記載された従来例の密閉型圧縮機とを用い、回転数30rpsで回転させた場合のエネルギ消費効率(COP:Coefficient of Performance)を比較したグラフである。この比較結果によれば、冷凍機油14の給油が十分に行われる本発明に係る密閉型圧縮機2では、COPが向上することを確認できた。
図7は、本発明に係る密閉型圧縮機2と、特許文献1に記載された従来例の密閉型圧縮機とを用い、回転数によるCOPの推移を調べた結果を比較したグラフである。この比較結果によれば、本発明に係る密閉型圧縮機2は、シリンダ27側への冷凍機油14の給油量が少なくなる30rps以下の低回転数の場合に、COPの低下が抑えられることを確認できた。
図8は、本発明に係る密閉型圧縮機2において、ピストン6に形成した外周溝35を2本にした場合と1本にした場合とにおけるCOPを比較したグラフである。この比較結果によれば、外周溝35を2本にした場合には1本の場合よりCOPが向上することを確認できた。
(第2の実施の形態)
本発明の第2の実施の形態を図9及び図10に基づいて説明する。なお、第2の実施の形態及びこれ以降の実施の形態において、第1の実施の形態において説明した構成要素と同じ構成要素には同じ符号を付け、重複する説明は省略する。
第2の実施の形態の密閉型圧縮機と第1の実施の形態の密閉型圧縮機2とは基本的構成は同じであり、異なる部分は、第2の実施の形態の密閉型圧縮機のシリンダ27には、油溜め凹部41が形成されている点である。
油溜め凹部41は、シリンダ27の開口側の下部側内周部に形成され、及び、密閉容器11内に連通されている。この油溜め凹部41には、給油孔26の上端部から飛散した冷凍機油14の一部が貯留される。
このような構成において、油溜め凹部41が形成されている位置は、シリンダ27の開口部側の下部側内周部であるため、回転軸17の回転数が低速であるために給油孔26から飛散する冷凍機油14の勢いが弱い場合であっても、油溜め凹部41内には飛散した冷凍機油14が溜まり易い。
そして、油溜め凹部41内に冷凍機油14が溜まることにより、ピストン6が往復動する際にピストン6の外周溝35に油溜め凹部41内の冷凍機油14が入り込み易い。外周溝35内に入り込んだ冷凍機油14は、ピストン6とシリンダ27との間の摺動部に運ばれ、ピストン6とシリンダ27との間のシール性能及び潤滑性能を向上させることができる。
(第3の実施の形態)
本発明の第3の実施の形態を図11に基づいて説明する。
第3の実施の形態の密閉型圧縮機と第2の実施の形態の密閉型圧縮機との基本的構成が同じであり、ともに、シリンダ27に油溜め凹部41が形成されている。
第3の実施の形態の密閉型圧縮機が第2の実施の形態の密閉型圧縮機と異なる点は、シリンダ27の周囲に配置される部材、例えば、密閉容器11内の冷却媒体をシリンダ室29内に吸込むための吸込マフラ51に、給油孔26の上端部から飛散した冷凍機油14を油溜め凹部41に導くための集油用ガイド52が形成されている点である。集油用ガイド52は、回転軸17側から油溜め凹部41に向けて下向きに傾斜して形成されている。
このような構成において、給油孔26の上端部から飛散する冷凍機油14の勢いが弱い場合であって、飛散した冷凍機油14が油溜め凹部41に届きにくい場合であっても、飛散した冷凍機油14を集油用ガイド52上を通して油溜め凹部41まで導き、油溜め凹部41に貯留することができる。
このため、油溜め凹部41に貯留された冷凍機油14をピストン6とシリンダ27との間の摺動部に給油することができ、ピストン6とシリンダ27との間のシール性能及び潤滑性能を向上させることができる。
本発明の第1の実施の形態の冷凍サイクル装置を示す断面図である。 シリンダ及びシリンダブロックとを示す斜視図である。 その平面図である。 その正面図である。 その縦断側面図である。 本発明に係る密閉型圧縮機と従来例の密閉型圧縮機とにおいて、回転数30rpsで回転させた場合のCOPを比較して示すグラフである。 本発明に係る密閉型圧縮機と従来例の密閉型圧縮機とにおいて、回転数によるCOPの推移を比較して示すグラフである。 本発明に係る密閉型圧縮機において、ピストンに形成した外周溝を2本にした場合と1本にした場合とのCOPを比較して示すグラフである。 本発明の第2の実施の形態の冷凍サイクル装置におけるシリンダ及びシリンダブロックの構成を示す斜視図である。 その正面図である。 本発明の第3の実施の形態の冷凍サイクル装置におけるシリンダ、シリンダブロック及びガイド溝を示す斜視図である。
符号の説明
1…冷凍サイクル装置、2…密閉型圧縮機、3…凝縮器、4…膨張装置、5…蒸発器、6…ピストン、7…圧縮機構部、8…電動機部、11…密閉容器、14…冷凍機油、15…主軸部、16…偏心軸部、17…回転軸、22…オイルポンプ、23…給油通路、27…シリンダ、36…油溜め部、41…油溜め凹部

Claims (5)

  1. 底部に冷凍機油を貯留する密閉容器と、前記密閉容器内の下部に収容され、中心線を略鉛直方向に向けた主軸部とこの主軸部に対して偏心した偏芯軸部とを有する回転軸を前記主軸部の中心線回りに回転駆動させる電動機部と、前記密閉容器内の上部に収容され、一端側が開口されるとともに他端側が閉止されて中心線を略水平に向けたシリンダ及び前記偏芯軸部に連結されて前記シリンダ内を往復動するピストンを有する圧縮機構部と、前記回転軸の回転に伴なって前記冷凍機油を汲み上げ、汲み上げた前記冷凍機油を前記回転軸に形成された給油通路を通して上昇させるとともに前記給油通路の上端部から飛散させて前記圧縮機構部に給油するオイルポンプと、を備える密閉型圧縮機において、
    前記シリンダの外周側上部に油溜め部が形成され、前記油溜め部には前記シリンダの中心線に沿って延びる突出部が前記シリンダの中心線と直交する方向に3個以上並設され、複数の前記突出部は前記回転軸の回転方向に沿って高さ寸法が順次高く形成されていることを特徴とする密閉型圧縮機。
  2. 前記油溜め部には、隣合う前記突出部の間に位置する凹部が形成され、前記凹部の底面は前記回転軸側に向けて下方に傾斜していることを特徴とする請求項1記載の密閉型圧縮機。
  3. 最も外側に位置する2つの前記突出部間の寸法は、前記シリンダの内径寸法以上に形成されていることを特徴とする請求項1又は2記載の密閉型圧縮機。
  4. 前記シリンダの下部側内周部に、前記密閉容器内に連通されて冷凍機油を貯留可能な油溜め凹部が形成されていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか一項に記載の密閉型圧縮機。
  5. 請求項1ないし4のいずれか一項に記載の密閉型圧縮機と、前記密閉型圧縮機に接続された凝縮器と、前記凝縮器に接続された膨張装置と、前記膨張装置に接続された蒸発器とを備えることを特徴とする冷凍サイクル装置。
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