JP2010064519A - ラック軸支持装置および車両用操舵装置 - Google Patents

ラック軸支持装置および車両用操舵装置 Download PDF

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Abstract

【課題】操舵フィーリングに優れ低騒音で且つ汎用性の高いラック軸支持装置を提供。
【解決手段】保持孔16の入口にねじ込まれた封止部材19とサポートヨーク18との間に中間部材20が介在し、中間部材20とサポートヨーク18との間にサポートヨーク18をラック軸8側へ付勢する圧縮コイルばね21が介在する。サポートヨーク18が、ラック軸8を摺動可能に受ける受け部23と、受け部23から保持孔16の深さ方向X1とは反対方向に延びるスリット26とを備える。サポートヨーク18に、スリット26を挟んだ両側に配置された部分を有する柱状突起24を設ける。中間部材20は、柱状突起24を縮径させるように柱状突起24の外周に嵌合した嵌合筒34を有する。
【選択図】図2

Description

本発明はラック軸支持装置およびこれを含む車両用操舵装置に関する。
ラックアンドピニオン式の車両用操舵装置には、通例、ラックとピニオンとの間のバックラッシを除去するためのラック軸支持装置が提供されている。そのラック軸支持装置では、保持孔内に収容され、ラック軸を軸方向に摺動可能に支持する支持部材と、その支持部材を介してラック軸のラックをピニオンに付勢する付勢部材とを有している。
特許文献1のラック軸支持装置は、支持部材と付勢部材との間に介在し、付勢部材の付勢力を支持部材に伝達するための中間部材を備えている。その中間部材は、支持部材に設けられる球状凸部を受ける球状凹部を有しており、中間部材が支持部材を球面支持している。
また、特許文献2では、ラックを支持するリテーナが、ハウジングによって受けられる基端部を有している。リテーナの先端部に、断面V字形形状のV字形部が形成され、これにより、リテーナの先端部に、ラックを支持する一対の勾配面が設けられている。また、V字形部の底からリテーナの基端部まで延在するスリット溝を形成して、弾性を有する一対の突出片を設けている。これら一対の突出片間に、上記一対の勾配面間の間隔を調整するねじ機構を設けている。特許文献2では、上記ねじ機構の操作で勾配面間の間隔が狭まるように突出片をリテーナ基端部を中心として弾性変形させて、リテーナのセット荷重を発生させる。
また、特許文献3では、案内孔に収容された有底円筒状のラックガイドの前面に、ラック軸を摺動可能に支持する凹面を設けている。また、ラックガイドの後面に開口を形成する凹所が設けられている。そのラックガイドの後面の開口の縁部から、ラックガイドの前方へ向けて延びるスリットが設けられている。案内孔の入口にねじ込まれた固定プラグと、ラックガイドの後面の開口の縁部とは、互いの間に隙間を設けて対向している。上記の隙間が減少する方向にラックガイドが移動すると、ラックガイドの後面の開口の縁部を径方向外方へ拡げて、案内孔の内周面に押圧するカムが設けられている。
特開2004−256069号公報 実願平4−57247号(実開平6−12260号)のCD−ROM 特開2002−87290号公報
特許文献1では、操舵に伴って、左操舵のときと右操舵のときとで、ラック軸が、ピニオン軸の軸線に平行な方向に移動することを抑制できない。すなわち、左操舵のときと右操舵のときとで、ラック軸が、ピニオン軸の軸線に平行な方向に関して逆方向に移動するため、左右の操舵で、操舵トルクに差が生じ、また、左右の操舵で、ハンドル戻りにも差が生じる。このため、操舵フィーリングが悪くなる。
特許文献2では、保持孔の深さ方向とは直交する方向に沿って、ねじ軸を配置しており、上記直交する方向に開放する開口を通して、外部から上記ねじ軸を操作するための操作機構を設けている。このため、従来の一般的なラック軸支持装置から、ハウジング構造を変更する必要があり、汎用性がない。
特許文献3では、ラックガイドの後端が拡径されて保持孔の内周に押圧されても、ラックガイドの先端の凹面は、ラック軸に対する挟持力を増大することがない。したがって、ラック軸がピニオン軸の軸線に平行な方向に移動することを抑制する効果が小さい。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、操舵フィーリングに優れ、低騒音で且つ汎用性の高いラック軸支持装置および車両用操舵装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明は、ハウジング(17)に形成された保持孔(16)内に保持孔の深さ方向(X1)に進退可能に保持され、ラック軸を軸方向(Z1)に摺動可能に支持する、樹脂を含むラック軸支持部材(18)と、上記保持孔の入口の内周に形成されたねじ部(16c)に螺合した封止部材(19)と、封止部材とラック軸支持部材との間に介在する中間部材(20)と、中間部材とラック軸支持部材との間に介在し、ラック軸支持部材をラック軸側へ付勢する付勢部材(21)と、を備え、ラック軸支持部材は、ラック軸を摺動可能に受ける受け部(23)と、受け部から上記深さ方向とは反対方向に延びるスリット(26)と、スリットを挟んだ両側に配置された部分を有する柱部(24)または筒部(25)と、を含み、上記中間部材は、上記柱部または上記筒部を縮径させるように上記柱部または上記筒部の外周に嵌合した嵌合筒(34)を含むラック軸支持装置(15)を提供する。
本発明では、ラック軸支持装置を組み立てるときに、ラック軸支持部材の柱部または筒部の外周に、中間部材の嵌合筒を嵌合させて上記柱部または筒部を縮径させることにより、スリットを挟んだ両側の部分の受け部でラック軸を確実に挟持することができる。これにより、ラック軸がピニオン軸の軸線とは平行な方向に移動することを確実に防止することができる。
また、上記ラック軸支持部材は、上記受け部が設けられた第1の端部(22a)およびこれと反対側の第2の端部(22b)を有する本体(22)と、上記第2の端部の中央部から中間部材側へ突出する上記柱部としての柱状突起(24)と、を含み、上記柱状突起は、上記スリットを挟んだ両側に配置された部分(31,32)を含み、上記嵌合筒は、上記柱状突起を縮径させるように上記柱状突起の外周に嵌合している場合がある(請求項2)。
この場合、ラック軸支持装置を組み立てるときに、柱部としての柱状突起に、中間部材の嵌合筒を嵌合させて柱状突起を縮径させることにより、スリットを挟んだ両側に配置された受け部で、ラック軸を確実に挟持することができる。
また、上記ラック軸支持部材は、上記凹面が設けられた第1の端部およびこれと反対側の第2の端部を有する本体と、を含み、上記筒部は、上記第2の端部の外縁から中間部材側へ延び、上記筒部は、上記スリットを挟んだ両側に配置された部分を含み、上記嵌合筒は、上記筒部を縮径させるように上記筒部の外周に嵌合している場合がある(請求項3)。
この場合、ラック軸支持装置を組み立てるときに、筒部の外周に、中間部材の嵌合筒を嵌合させて上記筒部を縮径させることにより、スリットを挟んだ両側に配置された受け部で、ラック軸を確実に挟持することができる。また、上記嵌合筒を、ラック支持部材の本体の第2の端部の外縁から延びる筒部に嵌合させるので、ラック軸に対する受け部の挟持力を大きくすることができる。
また、上記ラック軸は断面D形をなし、ラック軸の背面(8b)は円筒面の一部を含み、上記受け部は、ラック軸の背面に沿う円筒面の一部をなし、スリットを挟んだ両側に配置された一対の凹面(27)を含み、上記一対の凹面によって、ラック軸が弾性的に挟持されており、保持孔の深さ方向に関して、上記一対の凹面のそれぞれは、ラック軸の背面のなす円筒面の一部の曲率中心(C1)の位置よりも深い位置まで達している場合がある(請求項4)。
この場合、受け部としての一対の凹面がラック軸を挟持する挟持力を格段に大きくすることができるので、ラック軸がピニオン軸の軸線とは平行な方向に移動することをより確実に防止することができる。
また、本発明は、上記ラック軸支持装置を用いてラック軸を軸方向に摺動可能に支持する車両用操舵装置(1)を提供する(請求項6)。本発明では、ラトル音の発生を確実に防止することのできる車両用操舵装置を実現できる。
以下、添付図面を参照しつつ本発明の実施の形態について説明する。
図1を参照して、車両用操舵装置1は、ステアリングホイール等の操舵部材2に連結しているステアリングシャフト3と、ステアリングシャフト3に自在継手4を介して連結された中間軸5と、中間軸5に自在継手6を介して連結されたピニオン軸7と、ピニオン軸7の端部近傍に設けられたピニオン7aに噛み合うラック8aを有して自動車の左右方向に延びる転舵軸としてのラック軸8とを有している。ピニオン軸7およびラック軸8により舵取り機構としてのラックアンドピニオン機構Aが構成されている。
ラック軸8は、車体に固定されるラックハウジング9内に、図示しない複数の軸受を介して、軸方向Z1に沿って直線往復動可能に支持されている。ラック軸8の両端部はラックハウジング9の両側へ突出し、各端部にはそれぞれタイロッド10が結合されている。各タイロッド10は対応するナックルアーム(図示せず)を介して対応する転舵輪11に連結されている。
操舵部材2が操作されてステアリングシャフト3が回転されると、この回転がピニオン7aおよびラック8aによって、軸方向Z1に沿ってのラック軸8の直線運動に変換される。これにより、転舵輪11の転舵が達成される。
図2を参照して、ピニオン軸7は、例えば玉軸受からなる第1の軸受12と、例えば円筒ころ軸受からなる第2の軸受13とによって、ピニオンハウジング14内に回転可能に支持されている。ピニオン軸7のピニオン7aとラック軸8のラック8aとは、ピニオンハウジング14内で相互に噛み合わされている。
ラック軸8は、断面D形形状をなし、ラック8aとは反対側に円筒面の一部からなる背面8bを有している。背面8bのなす円筒面の曲率中心が、ラック軸8の中心軸線C1に一致している。
車両用操舵装置1にはラック軸支持装置15が装備されている。ラック軸8は、上記ラック軸支持装置15と、ピニオンハウジング14に連結されたラックハウジング9(図1参照)内に設けられた図示しない軸受とによって、その軸長方向(図2において紙面に直交する方向)に沿って摺動可能に支持されている。
上記ラック軸支持装置15は、円孔からなる保持孔16を有するハウジング17と、保持孔16に保持孔16の深さ方向X1に沿って摺動可能に収容され且つラック軸8のラック8aの背面8bを摺動可能に支持するラック軸支持部材としてのサポートヨーク18と、保持孔16の入口にねじ込まれて固定された封止部材19とを備えている。
また、ラック軸支持装置15は、サポートヨーク18および封止部材19の間に介在し、サポートヨーク18の形状を拘束するようにサポートヨーク18に連結された中間部材20と、サポートヨーク18と中間部材20の間に介在した付勢部材としての圧縮コイルばね21とを備えている。
保持孔16は、サポートヨーク18を保持孔16の深さ方向X1に移動可能に保持する第1の保持部16aと、中間部材20を保持孔16の深さ方向X1に移動可能に保持する第2の保持部16bと、封止部材19に螺合するねじ部16cとを有している。
第2の保持部16bの内径は、第1の保持部16aの内径よりも大きくされており、第1の保持部16aと第2の保持部16bとの間には、環状の段部16dが形成されている。中間部材20と環状の段部16dとの間には、所定の隙間が設けられており、中間部材20の上記深さ方向X1への移動を許容するようにしてある。
ラック軸支持装置15のハウジング17は、ピニオンハウジング14と一体に形成され、ラック軸8を隔ててピニオン軸7とは反対側に配置されている。ピニオンハウジング14およびハウジング17は例えばダイキャストにより製作される。
ラック軸支持部材としてのサポートヨーク18は、例えばポリアミド系樹脂(ポリアミド樹脂を主体とする樹脂)などのエンジニアリングプラスチックで形成されていることが好ましい。エンジニアリングプラスチックであれば機械的強度が高いため、サポートヨーク18として高い強度を実現することができる。特に、ガラス繊維が配合されたポリアミド系樹脂を用いた場合には、サポートヨーク18として、より高い強度と耐摩耗性を実現することができる。
サポートヨーク18は、円柱状をなす本体22を備えている。本体22は、サポートヨーク18の前端を構成する第1の端部22aと、第2の端部22bとを有している。本体22の第1の端部22aには、ラック軸8の背面8bを摺動可能に受ける受け部23が形成されている。
また、サポートヨーク18は、本体22の第2の端部22bの中央部から中間部材20側へ延びる柱部としての柱状突起24と、本体22の第2の端部22bの外縁から中間部材20側へ延びる筒部25とを備えている。柱状突起24および筒部25は同心に配置されている。
また、サポートヨーク18は、上記受け部23から上記深さ方向X1とは反対方向に延びるスリット26を備えている。スリット26は、図3に示すように、ラック軸8とは平行な方向に受け部23を縦断しており、これにより、受け部23は、スリット26を挟んだ両側に配置された一対の凹面27に分割されている。
図2に示すように、一対の凹面27は、ラック軸8の背面8bの形状に概ね一致する形状とされている。サポートヨーク18は、スリット26の両側の一対の凹面27によって、ラック軸8を弾性的に挟持する。保持孔16の深さ方向X1に関して、一対の凹面27のそれぞれの前端が、サポートヨーク18の前端18aを構成しており、そのサポートヨークの前端18aは、ラック軸8の中心軸線C1の位置よりも深い位置(例えば1mm〜2mm程度深い位置)まで達している。したがって、一対の凹面27によって、ラック軸8を確実に挟持できるようになっている。
図2および図3に示すように、一対の凹面27のそれぞれには、スリット26とは平行な方向に配置された凹溝からなる複数のグリス溜まり28が設けられている。
筒部25の後端が、サポートヨーク18の後端18bを構成しており、そのサポートヨーク18の後端18bと中間部材20との間には、所定の隙間(例えば0.05〜0.1mm)が設けられている。
本体22の外周は、樽状に膨らむ膨出部29を有しており、その膨出部29に形成された収容溝40に、弾性部材30が収容されている。弾性部材30は、サポートヨーク18の本体22とハウジング17の保持孔16の内周との間に、弾性的に圧縮された状態で介在し、これにより、弾性部材30は、保持孔16の径方向に関するサポートヨーク18のがたつきを防止している。
図4に示すように、スリット26は、円柱状の本体22および筒部25を完全に分断しているとともに、柱状突起24の一部に切り込まれている。すなわち、スリット26は、本体22に配置された領域26aと、柱状突起24に配置された領域26bと、筒部25に配置された領域26cとを含んでいる。柱状突起24は、スリット26(スリット26の領域26b)を挟んだ両側に配置された部分31,32を含んでいる。
中間部材20は、保持孔16の内周によって保持された例えば環状板からなる本体33と、本体33の第1の面33aの中央部から延設され、サポートヨーク18の柱状突起24の外周に嵌合した円筒からなる嵌合筒34とを備えている。中間部材20は、金属で形成されていてもよいし、樹脂により形成されていてもよい。
本体33の外周に形成された収容溝に、環状の弾性部材35が収容されている。弾性部材35は、中間部材20の本体33の外周とハウジング17の保持孔16の内周との間に、弾性的に圧縮された状態で介在し、これにより、弾性部材35は、保持孔16の径方向に関する、中間部材20のがたつきを防止している。
中間部材20の本体33の第2の面33bと封止部材19との間には、弾性的に圧縮された環状の弾性部材36が介在している。弾性部材36は、本体33の第2の面33bに形成された収容溝に収容されている。弾性部材36によって、中間部材20の封止部材19に対するがたつきが防止されている。環状の弾性部材36としては、Oリングであってもよいし、断面角形の弾性部材であってもよいし、皿ばねであってもよい。
サポートヨーク18の柱状突起24の外周に嵌合された嵌合筒34の外周と、サポートヨーク18の筒部25の内周との間の収容空間に、上記の付勢部材としての圧縮コイルばね21が収容されている。嵌合筒34が、圧縮コイルばね21の内径をガイドする役目を果たしており、これにより、圧縮コイルばね21の倒れが防止されている。圧縮コイルばね21は、中間部材20の本体33の第1の面33aとサポートヨーク18の本体22の第2の端部22bとの間に介在している。具体的には、圧縮コイルばね21の一端21aが、中間部材20の本体33の第1の面33aによって受けられ、圧縮コイルばね21の他端21bが、サポートヨーク18の本体22の第2の端部22bによって受けられている。
封止部材19は有底筒状をなしており、封止部材19の外周19aに、雄ねじ37が形成されている。封止部材19の雄ねじ37が、保持孔16の入口のねじ部16cにねじ込まれて固定されている。また、封止部材19の外周の雄ねじ37に螺合されたロックナット38が、ハウジング17の端面に押圧されることより、封止部材19が、ハウジング17に止定されている。封止部材19には、外部に開放する例えば多角形断面の孔からなる工具係合孔39が設けられている。工具係合孔39に、図示しない工具を係合させて、封止部材19を回動させることができるようになっている。
図5(a)および(b)は、中間部材20をサポートヨーク18に装着する前の状態と装着した後の状態を示す模式的断面図である。なお、図5(a)および(b)において、付勢部材としての圧縮コイルばね21を図示していない。
図5(a)に示すように、中間部材20の嵌合筒34が、柱状突起24に嵌められる前のサポートヨーク18では、柱状突起24の外周がテーパ状をなし、また、筒部25の外周がテーパ状をなしている。すなわち、サポートヨーク18において、スリット26を挟んだ両側の部分(具体的には、本体22において、スリット26の領域26aを挟んだ両側の部分41,42であり、柱状突起24において、スリット26の領域26bを挟んだ両側の部分31,32である。)が両側に拡がっている。その結果、スリット26を挟んだ一対の凹面27が、スリット26の両側に拡がっており、この状態では、各凹面27とラック軸8の背面8bとの間には、隙間が生じている。
次いで、図5(b)示すように、中間部材20の嵌合筒34をサポートヨーク18の柱状突起24の外周に嵌合させると、柱状突起24の外周の形状を円筒面形状に拘束するように、柱状突起24が縮径される。その結果、受け部23において、スリット26を挟んだ両側に配置された一対の凹面27が互いに近づけられ、一対の凹面27によってラック軸8を弾性的に挟持することができる。
本実施の形態では、ラック軸支持装置15を組み立てるときに、サポートヨーク18の柱部としての柱状突起24の外周に、中間部材20の嵌合筒34を嵌合させて柱状突起24を縮径させることにより、スリット26を挟んだ両側の一対の凹面27でラック軸8を確実に挟持することができる。これにより、ラック軸8がピニオン軸7の軸線とは平行な方向に移動することを確実に防止することができる。その結果、保持孔16内でのサポートヨーク18のがたつきによる異音の発生を確実に防止することができる。
また、柱状突起24の外周に嵌合した嵌合筒34が、付勢部材としての圧縮コイルばね21の内径をガイドする役目を果たすので、圧縮コイルばね21による付勢荷重を安定させる効果がある。
また、図2および図5(b)に示すように、保持孔16の深さ方向X1に関して、一対の凹面27のそれぞれの前端が、サポートヨーク18の前端18aを構成しており、そのサポートヨークの前端18aは、ラック軸8の中心軸線C1(ラック軸8の背面8bのなす円筒面の一部の曲率中心に相当)の位置よりも深い位置まで達している。したがって、一対の凹面27によって、ラック軸8を確実に挟持することができる。
なお、図6に示すように、嵌合筒34によって拘束された柱状突起24Aの外周が、柱状突起24Aの先端から延びるテーパ部43と、テーパ部43に隣接し嵌合筒34の先端部341に嵌合した円筒部44とを有していてもよい。この場合、中間部材20の嵌合筒34内にサポートヨーク18の柱状突起24Aに挿入する工程において、挿入開始から挿入ストロークの途中までは、嵌合筒34内にテーパ部43が挿入されることから、柱状突起24Aの挿入に伴って、柱状突起24Aの縮径が進む。
一方、挿入ストロークの途中から挿入完了までの間では、嵌合筒34内に円筒部44が挿入されるので、柱状突起24Aを挿入しても、柱状突起24Aの縮径が進むことがない。このように、柱状突起24Aの円筒部44を嵌合筒34に嵌合させておくことで、下記の利点がある。すなわち、ラック軸8がピニオン軸7側へ変位したときに、サポートヨーク18がラック軸8に追従して、保持孔16の深さ方向X1に変位したとしても、柱状突起24Aおよび嵌合筒34間の嵌合保持が確実である。
また、図2の実施の形態では、中間部材20に、サポートヨーク18の柱状突起24の外周に嵌合する嵌合筒34を設けて、柱状突起24を縮径させたが、これに代えて、図7に示すように、中間部材20Aに、サポートヨーク18の筒部25の外周に嵌合する嵌合筒34Aを設けて、筒部25を縮径させるようにしてもよい。図7の形態の構成要素において、図2の実施の形態と同じ構成要素には、図2の実施の形態と同じ符号を付してある。
本実施の形態では、図8(a)に示すように、中間部材20Aの嵌合筒34Aが、筒部25に嵌められる前のサポートヨーク18では、筒部25の外周がテーパ状をなしている。すなわち、サポートヨーク18において、スリット26を挟んだ両側の部分(具体的には、本体22において、スリット26の領域26aを挟んだ両側の部分41,42であり、柱状突起24において、スリット26の領域26bを挟んだ両側の部分31,32である。)が両側に拡がっている。その結果、スリット26を挟んだ一対の凹面27が、スリット26の両側に拡がっており、この状態では、各凹面27とラック軸8の背面8bとの間には、隙間が生じている。
次いで、図8(b)示すように、中間部材20Aの嵌合筒34Aをサポートヨーク18の筒部25の外周に嵌合させると、筒部25の外周の形状を円筒面形状に拘束するように、筒部25が縮径される。その結果、受け部23において、スリット26を挟んだ両側に配置された一対の凹面27が互いに近づけられ、一対の凹面27によってラック軸8を弾性的に挟持することができる。
これにより、ラック軸8がピニオン軸7の軸線とは平行な方向に移動することを確実に防止することができる。その結果、保持孔16内でのサポートヨーク18のがたつきによる異音の発生を確実に防止することができる。
また、嵌合筒34Aを、サポートヨーク18の本体22の第2の端部22bの外縁から延びる筒部25に嵌合させるので、ラック軸8に対する受け部23の挟持力を大きくすることができる。
なお、本発明は上記各実施の形態に限定されるものではなく、例えば、嵌合筒34および嵌合筒34Aの双方を設けてもよく、その他、本発明の特許請求の範囲で種々の変更を施すことができる。
本発明の一実施の形態のラックアンドピニオン式の車両用操舵装置の概略構成を示す模式図である。 ラック軸支持装置が適用された車両用操舵装置の要部の断面図である。 サポートヨークの端面を表す概略図である。 サポートヨークの一部破断斜視図である。 (a)および(b)は、中間部材をサポートヨークに装着するときの工程を示す模式的断面図である。(a)は、中間部材をサポートヨークに組み合わせる前の状態を示し、(b)は中間部材をサポートヨークに組み合わせた後の状態を示している。 本発明の別の実施の形態のラック軸支持装置の要部の概略断面図である。 本発明のさらに別の実施の形態のラック軸支持装置が適用された車両用操舵装置の要部の断面図である。 (a)および(b)は、図7に実施の形態において、中間部材をサポートヨークに装着するときの工程を示す模式的断面図である。(a)は、中間部材をサポートヨークに組み合わせる前の状態を示し、(b)は中間部材をサポートヨークに組み合わせた後の状態を示している。
符号の説明
1…車両用操舵装置、2…操舵部材、7…ピニオン軸、7a…ピニオン、8…ラック軸、Z1…軸方向、8a…ラック、8b…背面、C1…中心軸線(ラック軸の背面のなす円筒面の一部の曲率中心)、14…ピニオンハウジング、15…ラック軸支持装置、16…保持孔、X1…深さ方向、17…(ラック軸支持装置の)ハウジング、18…サポートヨーク(ラック軸支持部材)、19…封止部材、20,20A…中間部材、21…圧縮コイルばね(付勢部材)、22…(サポートヨークの)本体、22a…第1の端部、22b…第2の端部、23…受け部、24,24A…柱状突起(柱部)、25…筒部、26…スリット、27…凹面、31,32…(スリットを挟んだ両側の)部分、33…(中間部材の)本体、34,34A…嵌合筒、341…(嵌合筒の)先端部、41,42…(スリットを挟んだ両側の)部分

Claims (5)

  1. ハウジングに形成された保持孔内に保持孔の深さ方向に進退可能に保持され、ラック軸を軸方向に摺動可能に支持する、樹脂を含むラック軸支持部材と、
    上記保持孔の入口の内周に形成されたねじ部に螺合した封止部材と、
    封止部材とラック軸支持部材との間に介在する中間部材と、
    中間部材とラック軸支持部材との間に介在し、ラック軸支持部材をラック軸側へ付勢する付勢部材と、を備え、
    ラック軸支持部材は、ラック軸を摺動可能に受ける受け部と、受け部から上記深さ方向とは反対方向に延びるスリットと、スリットを挟んだ両側に配置された部分を有する柱部または筒部と、を含み、
    上記中間部材は、上記柱部または上記筒部を縮径させるように上記柱部または上記筒部の外周に嵌合した嵌合筒を含むことを特徴とするラック軸支持装置。
  2. 請求項1において、上記ラック軸支持部材は、上記受け部が設けられた第1の端部およびこれと反対側の第2の端部を有する本体と、上記第2の端部の中央部から中間部材側へ突出する上記柱部としての柱状突起と、を含み、
    上記柱状突起は、上記スリットを挟んだ両側に配置された部分を含み、
    上記嵌合筒は、上記柱状突起を縮径させるように上記柱状突起の外周に嵌合していることを特徴とするラック軸支持装置。
  3. 請求項1において、上記ラック軸支持部材は、上記凹面が設けられた第1の端部およびこれと反対側の第2の端部を有する本体と、を含み、
    上記筒部は、上記第2の端部の外縁から中間部材側へ延び、
    上記筒部は、上記スリットを挟んだ両側に配置された部分を含み、
    上記嵌合筒は、上記筒部を縮径させるように上記筒部の外周に嵌合していることを特徴とするラック軸支持装置。
  4. 請求項1から3の何れか1項において、上記ラック軸は断面D形をなし、ラック軸の背面は円筒面の一部を含み、
    上記受け部は、ラック軸の背面に沿う円筒面の一部をなし、スリットを挟んだ両側に配置された一対の凹面を含み、
    上記一対の凹面によって、ラック軸が弾性的に挟持されており、
    保持孔の深さ方向に関して、上記一対の凹面のそれぞれは、ラック軸の背面のなす円筒面の一部の曲率中心の位置よりも深い位置まで達していることを特徴とするラック軸支持装置。
  5. 請求項1から4の何れか1項のラック軸支持装置を用いてラック軸を軸方向に摺動可能に支持することを特徴とする車両用操舵装置。
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