JP2010063770A - シート表皮の抜け防止構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】シート機能を操作する操作構成部位の取付箇所において、シート表皮に抜け方向の作用が生じたときに、シート表皮の端部に設けられた表皮抜け防止部材の抜け移動が阻止されて、シート表皮の抜け防止を図る。
【解決手段】操作構成部位としてのベゼル50の取付けは、シートに形成される貫通嵌合孔38に装着されて取付けられる構成であり、貫通嵌合孔38のシート表皮30の端部にはシート表皮30より厚みのある板状の表皮抜け防止部材34が取付けられており、ベゼル50には貫通嵌合孔38に装着された状態でベゼル取付ブラケット40に突設してベゼル取付ブラケット40との間の間隔を表皮抜け防止部材34の厚みより小さくして位置させることのできる阻止部材70が設けられており、シート表皮30に抜け方向の作用が生じたときシート表皮端部の表皮抜け防止部材34が阻止部材70によりその抜け移動が阻止される。
【選択図】図4

Description

本発明は、シート表皮の抜け防止構造に関する。詳細には、シートが備える機能を遠隔操作するためのベゼル等の樹脂製の操作構成部位が、シート自体に取付けられるこの取付箇所におけるシート表皮の抜け防止構造に関する。
従来より、着座部としてのシートクッションに対して背もたれ部としてのシートバックが相対回動可能に連結された車両用シートが知られている。図5に図示されるように、このシートが備える機能として、例えば、シートクッション112に対してシートバック120を車体前方側又は後方側に倒してシートバック120の着座姿勢角度を調節するためのリクライニング機構が知られている。また、2列又は3列に配設される車両用シートにおいて前後に配設された座席の後側座席への乗降を容易にするべく前側座席のシートバック120を前倒しにする、ウォークイン機構が知られている。このリクライニング機構、ウォークイン機構等のシートが備える機能において、操作者の操作性の観点からこの操作構成部位150の配設位置をシートクッション112とシートバック120の連結部から離れたシートバック120の肩部に配設して遠隔操作するものが知られている。
そして、図6に図示されるように、この操作構成部位150のシートバック120の肩部への取付構成は次の様になっている。すなわちシートバック120の肩部には、シート表皮130がシートパッドを被覆した状態でシート内部に配設された剛性体のフレーム部材140に巻き込んで形成される貫通嵌合孔138が形成されている。そして、操作構成部位150は、この貫通嵌合孔138に嵌合されてフレーム部材140に装着される。このとき、シート表皮130の端部は、操作構成部位150の嵌合と共にフレーム部材140に巻き込む構成となっている。ところで、このシート表皮130の厚さは、一般に薄く形成されていることから、シート表皮130が引っ張られると操作構成部位150の周辺部のシート表皮130が抜けやすく、このシート表皮130が抜けた場合、シートの見栄えが悪くなるという問題を有していた。
そのため、従来よりフレーム部材140に巻き込まれたシート表皮130の端部には、シート表皮130より厚みのある板状の表皮抜け防止部材134を取付けて、シート表皮抜け防止を図ったものがあり、例えば特許文献1等が知られている。
特開2007−55505号公報
しかしながら、図6に図示されるように、上記従来技術では、シート表皮130が強く引っ張られた場合には、操作構成部位150の周辺部のシートパッド124はこのシート表皮130の引っ張り力によって撓んでしまう。そうすると、シートパッド124と操作構成部位150の隙間が表皮抜け防止部材134の厚さより大きくなってしまい、シート表皮130が抜けてしまう場合がある。そのため、シート表皮抜け防止には、更なる改善余地を有していた。そこで、本発明者は鋭意検討の結果、シート表皮抜け防止の向上を図ることを目的として、シート表皮の端部に設けられた表皮抜け防止部材がフレーム部材に巻き込んだ状態において、この表皮抜け防止部材の厚みより小さい隙間を設けることによって表皮抜け防止部材の抜け移動を阻止することができれば、シート表皮が強く引っ張られた場合でもシート表皮抜け防止を図ることができることに着目した。
而して、本発明は、このような点に鑑みて創案されたものであり、本発明が解決しようとする課題は、シートが備える機能を遠隔操作するためのベゼル等の樹脂製の操作構成部位の取付箇所において、この操作構成部位が装着されるための貫通嵌合孔の位置のシート表皮に抜け方向の作用が生じたときに、このシート表皮の端部に設けられた表皮抜け防止部材の抜け移動を阻止して、シート表皮の抜け防止を図ることにある。
上記した課題を達成するために、本発明に係るシート表皮の抜け防止構造は、次の手段をとる。
本発明の第1の発明は、シートが備える機能を遠隔操作するためのベゼル等の樹脂製の操作構成部位がシート自体に取付けられる該取付箇所におけるシート表皮の抜け防止構造であって、前記ベゼル等の操作構成部位の取付けは、シート表皮がシートパッドを被覆した状態でシート内部に配設された剛性体のフレーム部材に巻き込んで形成される貫通嵌合孔に装着されて取付けられる構成であり、該貫通嵌合孔を形成するためにフレーム部材に巻き込まれたシート表皮の端部には該シート表皮より厚みのある板状の表皮抜け防止部材が取付けられており、前記操作構成部位には該操作構成部位が前記貫通嵌合孔に装着された状態で前記フレーム部材に突設して該フレーム部材との間の間隔を前記表皮抜け防止部材の厚みより小さくして位置させることのできる阻止部材が設けられており、前記操作構成部位の取付箇所においてシート表皮に抜け方向の作用が生じたときシート表皮端部の表皮抜け防止部材が前記阻止部材によりその抜け移動が阻止される構成となっていることを特徴とする。
この第1の発明によれば、阻止部材は、操作構成部位が貫通嵌合孔に装着された状態でフレーム部材に突設しており、フレーム部材との間の間隔を表皮抜け防止部材の厚みより小さくして位置させている。これにより、表皮抜け防止部材は、阻止部材とフレーム部材の間の移動を阻止される構成となっている。そのため、シート表皮が強く引っ張られて、操作構成部位の周辺部のシートパッドがこのシート表皮の引っ張り力によって撓んでしまう場合でもシート表皮が抜けてしまうことがないため、シート表皮の抜け防止を図ることができる。
本発明の第2の発明は、前記阻止部材は長尺板状に形成されて、その一端部で前記操作構成部位に回動可能に軸支されて取付けられ、他端部が前記フレーム部材に向けて移動可能とされて、前記フレーム部材との間の間隔を前記表皮抜け防止部材の厚みより小さくして位置させることが可能とされており、前記阻止部材の回動は、先端が尖ったピン形状部材を前記操作構成部位の挿入孔に挿入することにより該先端の尖ったピン形状部分により前記長尺板状の阻止部材の他端部側の縁部が回動方向に押動されることにより行われる構成となっていることを特徴とする。
この第2の発明によれば、長尺板状に形成された阻止部材は、一端部が操作構成部位に回動可能に軸支され、他端部がフレーム部材に向けて移動可能とされている。そして、先端が尖ったピン形状部材を備えており、この先端の尖ったピン形状部分により長尺板状の阻止部材の他端部側の縁部が回動方向に押動される構成となっている。そのため、阻止部材とフレーム部材との間の間隔を表皮抜け防止部材の厚みより小さくして位置させることができると共に、より一層、表皮抜け防止部材をフレーム部材に巻き込んだ状態を保持することができ、より一層シート表皮抜け防止を向上させることができる。
本発明の第3の発明は、前記操作構成部位のシートへの取付け装着位置は、シートを構成するシートバックの肩部であり、該シートバックの肩部から側部にかけて作用するシート表皮の抜け作用に対して前記表皮抜け防止部材と阻止部材とが配置されていることを特徴とする。
この第3の発明によれば、シートが備える機能を遠隔操作する構成として、操作構成部位のシートへの取付け装着位置がシートバックの肩部に配設されるものが多くある。かかる場合に、シートバックの肩部から側部にかけて作用するシート表皮の抜け作用が多く発生する。そのため、かかる部位に対して、表皮抜け防止部材と阻止部材とを配置することにより、シートバックの肩部に装着された操作構成部位のシート表皮抜けを効果的に防止することができる。
本発明は上記各発明の手段をとることにより次の効果を得ることができる。
先ず、上記第1の発明のシート表皮の抜け防止構造によれば、表皮抜け防止部材は、阻止部材とフレーム部材の間の移動を阻止される構成となっている。そのため、シート表皮が強く引っ張られて、操作構成部位の周辺部のシートパッドがこのシート表皮の引っ張り力によって撓んでしまう場合でもシート表皮が抜けてしまうことがないため、シート表皮の抜け防止を図ることができる。
次に、上記第2の発明のシート表皮の抜け防止構造によれば、阻止部材とフレーム部材との間の間隔を表皮抜け防止部材の厚みより小さくして位置にすることができると共に、より一層、表皮抜け防止部材をフレーム部材に巻き込んだ状態を保持することができ、より一層シート表皮抜け防止を向上させることができる。
次に、上記第3の発明のシート表皮の抜け防止構造によれば、シートバックの肩部に装着された操作構成部位のシート表皮抜けを効果的に防止することができる。
以下に本発明を実施するための最良の形態の実施例について図1から図4を用いて説明する。
本発明の実施例は、着座部としてのシートクッションに対して背もたれ部としてのシートバックが相対回動可能に連結された車両用シートについて示す。なお、本発明の実施例として示した車両用シートは、車両の前部座席の運転席、助手席、2列目や3列目に配設される後部座席の何れにおいても採用されるものであり、本実施例においては、助手席を例にして説明する。
車両用シート10の全体構成について説明する。
図1は、本実施例としての車両用シート10の全体構成を概略的に示した斜視図である。
図1に図示されるように、この車両用シート10の全体構成は、概略、シートクッション12、シートバック20、リクライニング機構46、操作構成部位としてのベゼル50から構成されている。この車両用シート10は、シートクッション12とシートバック20の連結部に両者の相対回動を許容する解除状態と相対回動を規制する規制状態とを切替可能とするリクライニング機構46が備えられており、このリクライニング機構46を遠隔操作する操作構成部位としてベゼル50がシートバック20の肩部に配設された構成のものである。そして、この操作構成部位としてのベゼル50の取付箇所におけるシート表皮の抜け防止構造に関するものである。
シートクッション12について説明する。
図1に図示されるように、このシートクッション12は、車両用シート10において乗員の着座部として構成されるものである。このシートクッション12は、概略、シートクッションフレーム14、シートパッド16、シート表皮18から構成されている。シートクッションフレーム14は、金属製の板部材または棒部材で矩形に形成されている。そして、このシートクッションフレーム14の外側を覆うシートパッド16が配設されている。このシートパッド16は、ウレタン樹脂を金型内で発泡させて形成されたものである。そして、この外表面にはシート表皮18が被覆されている。このシート表皮18は、複数の表皮材の構成を縫合してシートパッド16の形状にあわせた袋状に形成されているものである。このシート表皮18は、本皮、合皮、繊維等を用いて構成されている。このシート表皮18は、シートパッド16の下面部を除いた外表面を包着するように形成されている。
次にシートバック20について説明する。
図1に図示されるように、このシートバック20は、車両用シート10において、乗員の背もたれ部としてシートクッション12に連結構成されるものである。
このシートバック20は、概略、シートバックフレーム22、シートパッド24、シート表皮30から構成されている。シートバックフレーム22は、金属製のパイプ状の部材と板状の部材とが剛接合されて形成されており、全体が門形状に形成されている。そして、このシートバックフレーム22を覆うシートパッド24が配設されている。このシートパッド24は、ウレタン樹脂を金型内で発泡させて形成されたものである。そして、この外表面にはシート表皮30が被覆されている。このシート表皮30は、複数の表皮材の構成を縫合してシートパッド24の形状にあわせた袋状に形成されているものである。このシート表皮30は、本皮、合皮、繊維等を用いて構成されている。
このシートクッション12とシートバック20の連結構造について説明する。図1に図示されるように、このシートクッション12とシートバック20の連結部は、概略、シートクッションフレーム14、シートバックフレーム22、捩りばね部材44、リクライニング機構46から構成されている。そして、シートバックフレーム22の両脚部分の下端を回動可能に支持するために、シートバックフレーム22の両脚部分の下端と、シートバックフレーム22の幅方向に一対で設けられたシートクッションフレーム14の両脚部分との間にリクライニング機構46が挟み込まれている。このリクライニング機構46によって、シートバック20を車体前側又は後側に倒してシートバック20の着座姿勢角度を調節することができる構成とされている。
また、捩りばね部材44は、シートバックフレーム22をシートクッションフレーム14に対して車両前側に倒し込む方向に回動付勢するために、シートバックフレーム22の両脚部分の下端においてシートバックフレーム22の幅方向に各一つずつ構成されている。この捩りばね部材44は、スパイラルスプリングによって構成されており、捩りばね部材44の内側の端部が、シートクッションフレーム14に係止されている。そして、捩りばね部材44の外側の端部は、シートバックフレーム22に係止されている。そして、シートバックフレーム22をシートクッションフレーム14に対して車両前側に倒し込む方向に回動付勢するべく、予め捩り込まれた状態で組み付けられている。
次に、リクライニング機構46について説明する。
図1に図示されるように、このリクライニング機構46は、シートバックフレーム22の両脚部分と各シートクッションフレーム14との間に左右に各一つずつ設けられており、シートクッションフレーム14とシートバックフレーム22が相対回動可能に連結した構成とされている。このリクライニング機構46の各構成は図示を省略するが、概略、シートクッションフレーム14に対しシートバックフレーム22を相対回動可能に連結する回動伝達部材(図示省略)と、円盤状部材であるラチェット(図示省略)及びガイド(図示省略)、ラチェット及びガイドをかしめ固定する外周リング部材(図示省略)、ラチェット及びガイド内に構成されるロック機構(図示省略)を有している。
そして、2つの円盤状部材であるラチェット(図示省略)とガイド(図示省略)が互いに重ね合わされて組み付けられ、外周を覆うように外周リング部材(図示省略)によってかしめ固定されている。このかしめ固定は、ラチェットとガイドが互いに重ね合わされた状態で、ガイドの外周と外周リング部材が一体にかしめ固定されている。そして、その中心部に回動伝達部材(図示省略)が互いに軸回動可能な状態で配設されている。また、上記一方の円盤状部材であるラチェットはシートバックフレーム22と一体に剛接合されており、他方の円盤状部材であるガイドはシートクッションフレーム14と一体に剛接合されている。これにより、シートバックフレーム22が、回動伝達部材を中心として、シートクッションフレーム14に対して相対回動可能とされている。そしてこの回動伝達部材が、リクライニング機構46に組み込まれたロック機構(図示省略)を回動操作することで、ロック機構の作動状態を切換えて、シートクッションフレーム14に対するシートバックフレーム22の相対回動を許容する解除状態と規制する規制状態とに切換えてシートバック20の着座姿勢角度を調節することができる構成となっている。
また、左右の両リクライニング機構46の回動伝達部材は、これらの間に架け渡されるようにして設けられた連結軸23によって互いに連結されている。この連結軸23は、両リクライニング機構46の間で前述したロック機構の作動状態を同期させるべく、これらの間で回動力の伝達を行う。両リクライニング機構46に構成されたロック機構の作動状態の切換えは、回動伝達部材と、後述するシートバック20の肩部に配設された操作構成部位としてのベゼル50の間にワイヤーケーブル48が連結されており、この操作構成部位としてのベゼル50が操作されるとワイヤーケーブル48の牽引によって回動伝達部材が回動することでロック機構が作動される構成とされている。
次に、上記で説明した車両用シート10は、シート機能としてのリクライニング機構46を操作する部位がシートバック20の肩部に配設されている。このシートバック20の肩部に配設された操作構成部位としてのベゼル50の取付構成について説明する。図2は、本実施例としての車両用シート10のシートバック20の肩部に配設された操作構成部位を拡大して示した分解斜視図である。図2に図示されるように、シートバック20の肩部に配設された操作構成部位としてのベゼル50の取付構成は、概略、操作構成部位としてのベゼル50、このベゼル50を取付けるためのベゼル取付ブラケット40、ベゼル50とリクライニング機構46(図1参照)の間を連結するワイヤーケーブル48から構成されている。
図2に図示されるように、ベゼル取付ブラケット40は、金属製の板状部材を折り曲げ形成されており、上方側に平面部41が形成され、平面部41にはベゼル50が装着可能な略四角形状のベゼル装着開口部42が形成されている。そして、シートバックフレーム22におけるシートバック20の肩部に相当する位置に剛接合されている。なお、このベゼル取付ブラケット40は、シートバックフレーム22と共にシートバック20のフレームとして構成されるものであり、本発明において、シートバックフレーム22及びベゼル取付ブラケット40のいずれの構成も「フレーム部材」に相当する。
次に、ベゼル50の装着位置のシートバック20の構成について説明する。
図3は、本実施例としての車両用シート10のシートバック20の肩部に配設された操作構成部位の横断面図である。また、図4は、本実施例としての車両用シート10のシートバック20の肩部に配設された操作構成部位をシートバック20背面側から前方視した縦断面図である。なお、図3、図4、の各図において、本実施例の車両用シート10には、ヘッドレストが構成されているが、図示を省略している。図3及び図4に図示されるように、シートパッド24は、ベゼル取付ブラケット40と干渉しないように内部に凹部26が形成されている。また、シートパッド24は、ベゼル50がベゼル取付ブラケット40に装着可能な貫通孔28が形成されている。また、同位置のシート表皮30は、シートパッド24の貫通孔28と略同一形状の開口部32が形成されている。このシートパッド24の貫通孔28、シート表皮30の開口部32により、シート表皮30がシートパッド24を被覆した状態でシート内部に配設されたベゼル取付ブラケット40に巻き込んで形成されて、操作構成部位としてのベゼル50が装着可能な貫通嵌合孔38が形成されている。
図4に図示されるように、貫通嵌合孔38を形成するためにフレーム部材に巻き込まれたシート表皮30の端部には、このシート表皮30より厚みのある板状の表皮抜け防止部材34が取付けられている。表皮抜け防止部材34は、剛性体で形成されるものであり、本実施例においては、合成樹脂等の剛性体の板部材が長板状に形成され、シート表皮30の端部に結合されている。なお、結合方法は、シート表皮30と縫合される場合や、接着剤で結合される等、種々の方法によって結合可能である。
次に、ベゼル50について説明する。本実施例におけるベゼル50が本発明の「操作構成部位」に相当する。このベゼル50は、シートバックフレーム22の両脚部分とシートクッションフレーム14との間に左右に各一つずつ設けられたリクライニング機構46をワイヤーケーブル48を介して遠隔操作するための操作構成部位として構成されたものである。図2に図示されるように、このベゼル50は、合成樹脂で形成されており、概略、支持部材52と操作部材60によって構成されている。この支持部材52は、操作部材60を回動可能に支持するために構成されたものである。この支持部材52の形状は、略長方形に形成され、外表面はシートバック20の肩部の外表面形状と略同一の面形状を形成しており、中央部には、操作部材60が嵌め込まれるための操作部材装着凹部54を形成している。
図3に図示されるように、操作部材60は、操作部材60が回動することによってワイヤーケーブル48を牽引して、リクライニング機構46の回動伝達部材(図示省略)に回動力を及ぼしてロック機構(図示省略)を作動させるものとして構成されている。この操作部材60は、支持部材52の操作部材装着凹部54(図2参照)に嵌め込み可能に形成されており、断面が略L字状に形成されている。そして、このL字状の屈曲部62が支持部材52の操作部材装着凹部54に回動可能に枢着された状態で弾性部材64(図2参照)によって付勢されている。そして、L字状の一端が操作者が指を掛けて回動操作力を及ぼす回動操作部位66となっており、他端がワイヤーケーブル48が連結されている。そして常時はシートバック20の肩部の外表面形状と略同一の面位置に付勢されており、操作者が回動操作部位66に回動操作力を及ぼすとL字状の屈曲部62を中心として回動することによって、ワイヤーケーブル48が牽引される構成となっている。
次に、このベゼル50に構成されたシート表皮30の抜け防止構造の構成について説明する。
図4に図示されるように、支持部材52の中央部に形成された操作部材装着凹部54の下面のうち、操作部材60の配設される面とは反対側のシートバックフレーム22側の面には、長尺板状に形成された左右一対の阻止部材70が回動可能に軸支されている。
この阻止部材70は、ベゼル50が貫通嵌合孔38に装着された状態でベゼル取付ブラケット40に突設してベゼル取付ブラケット40との間の間隔Aを表皮抜け防止部材34の厚みBより小さくして位置させる。これにより、ベゼル50の取付箇所においてシート表皮30に抜け方向の作用が生じたときシート表皮30の端部の表皮抜け防止部材34が阻止部材70によりその抜け移動が阻止される構成とされている。
この阻止部材70が、ベゼル50が貫通嵌合孔38に装着された状態でベゼル取付ブラケット40に突設される構成の詳細について説明する。図2に図示されるように、この阻止部材70は、合成樹脂等の剛性体によって長尺板状に形成された2枚構成のものであり左右対称の形状をしている。そして、一端部がベゼル50の下面に回動可能に軸支されて取付けられる軸支持部位72が形成されている。そして、他端部がベゼル取付ブラケット40に向けて移動可能とする作動部位74が構成されている。これにより、阻止部材70は、ベゼル取付ブラケット40に向けて回動移動可能な構成とされている。
図2及び図4に図示されるように、この阻止部材70の回動は、先端が尖ったピン形状部材80によって行われる。すなわち、先端が尖ったピン形状部材80がベゼル50の下面に形成されたピン形状部材挿入孔56(図2参照)に挿入される。そうすると、阻止部材70の他端部側に構成された作動部位74の縁部がベゼル取付ブラケット40に向けて押動される。そのため、この阻止部材70の作動部位74がベゼル取付ブラケット40に向けて回動移動する。このとき、作動部位74とベゼル取付ブラケット40の間隔Aは、表皮抜け防止部材34の厚みBより小さくして位置させるように回動する。なお、本実施例における、ピン形状部材挿入孔56が本発明の「挿入孔」に相当する。
図4に図示されるように、このピン形状部材80の軸の外周に係止片82が形成されている。そして、ベゼル50の下面に形成されたピン形状部材挿入孔56には、この係止片82に対応する係合凹部58が形成されている。そのため、ピン形状部材80がピン形状部材挿入孔56(図2参照)に挿入されると、係止片82と係合凹部58が係合した状態で保持される。そのため、阻止部材70の他端部側に構成された作動部位74の縁部がベゼル取付ブラケット40に向けて押動された状態を保持する。これにより、シート表皮30に抜け方向の作用が生じたとき、シート表皮30の端部の表皮抜け防止部材34がシート表皮30の抜け方向に移動しようとしても、阻止部材70の作動部位74とベゼル取付ブラケット40の間隔Aが表皮抜け防止部材34の厚みBより小さい状態を維持している。そのため、表皮抜け防止部材34の抜け移動が阻止される構成とされている。
また、シート表皮30が強く引っ張られて、ベゼル50の周辺部のシートパッド24がこのシート表皮30の引っ張り力によって撓んでシートパッド24とベゼル50の隙間が表皮抜け防止部材34の厚みBより大きくなった場合でも、阻止部材70の作動部位74がベゼル取付ブラケット40との間隔Aを維持しているため、シート表皮24が抜けることを防ぐことができる。
これらの構成によれば、阻止部材70は、ベゼル50が貫通嵌合孔38に装着された状態でベゼル取付ブラケット40に突設しており、ベゼル取付ブラケット40との間の間隔Aを表皮抜け防止部材34の厚みBより小さくして位置させている。これにより、表皮抜け防止部材34は、阻止部材70とベゼル取付ブラケット40の間の移動を阻止される構成となっている。そのため、シート表皮30が強く引っ張られて、ベゼル50周辺部のシートパッド24がこのシート表皮30の引っ張り力によって撓んでしまう場合でもシート表皮30が抜けてしまうことがない。そのため、シート表皮30の抜け防止を図ることができる。
また、長尺板状に形成された阻止部材70は、一端部がベゼル50に回動可能に軸支され、他端部がベゼル取付ブラケット40に向けて移動可能とされている。そして、先端が尖ったピン形状部材80が構成されており、この先端の尖ったピン形状部分により長尺板状の阻止部材70の他端部側の縁部が回動方向に押動される構成となっている。そのため、阻止部材70とベゼル取付ブラケット40との間の間隔Aを表皮抜け防止部材34の厚みBより小さくして位置させることができると共に、より一層、表皮抜け防止部材34をベゼル取付ブラケット40に巻き込んだ状態を保持することができ、より一層シート表皮30の抜け防止を向上させることができる。
また、シートが備える機能を遠隔操作する構成として、ベゼル50のシートへの取付け装着位置がシートバック20の肩部に配設されるものが多くある。かかる場合に、シートバック20の肩部から側部にかけて作用するシート表皮30の抜け作用が多く発生する。そのため、シートバック20の肩部に表皮抜け防止部材34と阻止部材70を配置することにより、シートバック20の肩部に装着されたベゼル50のシート表皮30抜けを効果的に防止することができる。
本発明のシート表皮の抜け防止構造は、本実施例に限定されず、本発明の要旨を変更しない範囲で種々の変更、追加、削除が可能である。
例えば、本発明の実施例は、着座部としてのシートクッション12に対して背もたれ部としてのシートバック20が相対回動可能に連結された車両用シート10について示した。しかしながら、この車両用シート10の構成に限定されず、シートが備える機能を遠隔操作するためのベゼル等の樹脂製の操作構成部位がシート自体に取付けられる構成であればよく、種々のシートに広く適用できるものである。
また、操作構成部位のシートへの取付け装着位置は、シートを構成するシートバック20の肩部である構成について示したが、シートバックの肩部に限定されず、例えばシートバックの側面部や背面部、シートクッションの側面部等の種々の位置に取付装着を可能とし、広く適用できるものである。
また、阻止部材70について、2枚構成の左右一対のものについて示したが、これに限定されず、阻止部材は長尺板状に形成されて、一端部が操作構成部位に回動可能に軸支されて取付けられ、他端部がフレーム部材に向けて移動可能とされて、フレーム部材との間の間隔を表皮抜け防止部材の厚みより小さくして位置させる構成であれば、一枚構成、3枚構成等、阻止部材の数には限定されず広く適用できるものである。
また、阻止部材70の回動が、先端が尖ったピン形状部材80を操作構成部位のピン形状部材挿入孔56に挿入することにより先端の尖ったピン形状部分により長尺板状の阻止部材70の他端部側の縁部が回動方向に押動される構成について示したが、これに限定されず、例えば、阻止部材は、弾性体によって回動を付勢する構成によってフレーム部材との間の間隔を表皮抜け防止部材の厚みより小さくして位置させることのできる構成であってもよい。
本実施例としての車両用シートの全体構成を概略的に示した斜視図である。 本実施例としての車両用シートのシートバックの肩部に配設された操作構成部位を拡大して示した分解斜視図である。 本実施例としての車両用シートのシートバックの肩部に配設された操作構成部位の横断面図である。 本実施例としての車両用シートのシートバックの肩部に配設された操作構成部位をシートバック背面側から前方視した縦断面図である。 従来における車両用シートの全体構成を概略的に示した斜視図である。 従来における車両用シートのシートバックの肩部に配設された操作構成部位をシートバック背面側から前方視した縦断面図である。
符号の説明
10 車両用シート
12 シートクッション
14 シートクッションフレーム
16 シートパッド
18 シート表皮
20 シートバック
22 シートバックフレーム
23 連結軸
24 シートパッド
26 凹部
28 貫通孔
30 シート表皮
32 開口部
34 表皮抜け防止部材
38 貫通嵌合孔
40 ベゼル取付ブラケット
41 平面部
42 ベゼル装着開口部
44 捩りばね部材
46 リクライニング機構
48 ワイヤーケーブル
50 ベゼル
52 支持部材
54 操作部材装着凹部
56 ピン形状部材挿入孔
58 係合凹部
60 操作部材
62 屈曲部
64 弾性部材
66 回動操作部位
70 阻止部材
72 軸支持部位
74 作動部位
80 ピン形状部材
82 係止片
A 阻止部材の作動部位とベゼル取付ブラケットの間隔
B 表皮抜け防止部材の厚み

Claims (3)

  1. シートが備える機能を遠隔操作するためのベゼル等の樹脂製の操作構成部位がシート自体に取付けられる該取付箇所におけるシート表皮の抜け防止構造であって、
    前記ベゼル等の操作構成部位の取付けは、シート表皮がシートパッドを被覆した状態でシート内部に配設された剛性体のフレーム部材に巻き込んで形成される貫通嵌合孔に装着されて取付けられる構成であり、
    該貫通嵌合孔を形成するためにフレーム部材に巻き込まれたシート表皮の端部には該シート表皮より厚みのある板状の表皮抜け防止部材が取付けられており、
    前記操作構成部位には該操作構成部位が前記貫通嵌合孔に装着された状態で前記フレーム部材に突設して該フレーム部材との間の間隔を前記表皮抜け防止部材の厚みより小さくして位置させることのできる阻止部材が設けられており、
    前記操作構成部位の取付箇所においてシート表皮に抜け方向の作用が生じたときシート表皮端部の表皮抜け防止部材が前記阻止部材によりその抜け移動が阻止される構成となっていることを特徴とするシート表皮の抜け防止構造。
  2. 請求項1に記載のシート表皮の抜け防止構造であって、
    前記阻止部材は長尺板状に形成されて、その一端部で前記操作構成部位に回動可能に軸支されて取付けられ、他端部が前記フレーム部材に向けて移動可能とされて、前記フレーム部材との間の間隔を前記表皮抜け防止部材の厚みより小さくして位置させることが可能とされており、
    前記阻止部材の回動は、先端が尖ったピン形状部材を前記操作構成部位の挿入孔に挿入することにより該先端の尖ったピン形状部分により前記長尺板状の阻止部材の他端部側の縁部が回動方向に押動されることにより行われる構成となっていることを特徴とするシート表皮の抜け防止構造。
  3. 請求項1又は請求項2に記載のシート表皮の抜け防止構造であって、
    前記操作構成部位のシートへの取付け装着位置は、シートを構成するシートバックの肩部であり、該シートバックの肩部から側部にかけて作用するシート表皮の抜け作用に対して前記表皮抜け防止部材と阻止部材とが配置されていることを特徴とするシート表皮の抜け防止構造。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2017128246A (ja) * 2016-01-21 2017-07-27 日本発條株式会社 表皮材の取付け構造
JP2018020670A (ja) * 2016-08-03 2018-02-08 トヨタ紡織株式会社 乗物用シート

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