JP2010063619A - 加熱容器 - Google Patents

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Abstract

【課題】水量に拘わらず正確な沸騰判断を行うことが可能な加熱容器を提供する。
【解決手段】液体を収容する容器17と、容器17の底に配設した加熱手段(沸騰ヒータ22)と、容器17の底に配設した第1温度検出手段(底温度センサ24)と、容器17の外側面上部に配設した第2温度検出手段(横温度センサ25)と、第1および第2温度検出手段24,25の検出温度Tb,Tsに基づいて加熱手段22を制御して液体を加熱する沸騰処理を実行する制御手段(マイコン46)とを備え、沸騰処理では、第1温度検出手段24の検出温度Tbに基づいて第1沸騰完了時間tr1,tn1を設定する第1沸騰判断工程と、主として第2温度検出手段25の検出温度Tsに基づいて第2沸騰完了時間tr2,tn2を設定する第2沸騰判断工程とを並行処理し、第1または第2沸騰完了時間が経過すると、加熱手段22による加熱を停止する。
【選択図】図1

Description

本発明は、電気ポットや加湿器などの液体を加熱する加熱容器に関するものである。
この種の加熱容器は、外装体の内部に液体を収容する容器を備え、該容器の底に加熱手段としてヒータを配設することにより、前記容器を介して液体(水)を加熱して沸騰させた後、所定温度に保温するものである。そして、電気ポットでは、加熱したお湯をポンプによって吐出可能とし、加湿器では、加熱したお湯から発生する蒸気を室内に供給可能に構成している。また、電気ポットは、操作パネルに設けた再沸騰スイッチが操作されると、保温中の液体を再び沸騰させる再沸騰処理を実行する構成としている。
このような加熱容器に関連する先行技術文献情報としては次のものがある。
特開平8−131333号公報
この特許文献1には、容器の底に第1温度センサを配設するとともに、容器の外側面上部に第2温度センサを配設した電気ポットが記載されている。第1温度センサは、保温処理を行う際の温度情報を制御手段に出力するものである。第2温度センサは、沸騰処理を行う際の温度情報を制御手段に出力するもので、定格満水位置より上部に位置するように配設されている。
このように構成した特許文献1の電気ポットは、沸騰処理の実行時にはヒータによって容器をフルパワーで加熱するため、容器の底の周囲が高温となる。しかし、この沸騰処理では、容器の上部に位置する第2温度センサによって内部の液体が沸騰したか否かを判断するため、ヒータの熱の影響を受けることなく、略正確な沸騰判断を行うことができる。
しかしながら、この特許文献1の電気ポットは、第2温度センサを満水位置より上部に配設することにより、お湯の蒸気温度を検出している。また、ユーザは、常に満量水位で沸騰処理を実行させるわけではない。そして、少量での沸騰処理時には水面から第2温度センサまでの距離が長く、満量での沸騰処理時には水面から第2温度センサまでの距離が短い。そのため、水量によって検出精度に偏りが生じる。それにも拘わらず、特許文献1では、一定の設定値を検出しなければ、沸騰したと判断しないため、少量運転時に過剰な加熱を行う場合がある。
本発明は、従来の問題に鑑みてなされたもので、水量に拘わらず正確な沸騰判断を行うことが可能な加熱容器を提供することを課題とするものである。
前記課題を解決するため、本発明の第1の加熱容器は、液体を収容する容器と、前記容器の底に配設した加熱手段と、前記容器の底に配設した第1温度検出手段と、前記容器の外側面上部に配設した第2温度検出手段と、第1および第2温度検出手段の検出温度に基づいて前記加熱手段を制御して液体を加熱する沸騰処理を実行する制御手段とを備え、前記制御手段による沸騰処理では、前記第1温度検出手段の検出温度が予め設定した底設定値以上になると第1沸騰完了時間を設定する第1沸騰判断工程と、前記第2温度検出手段の検出温度の上昇度が予め設定した判定値以上になったことを少なくとも1回検出したときに、前記第1温度検出手段の検出温度が予め設定した底基準値以上を検出した場合に、第2沸騰完了時間を設定する第2沸騰判断工程と、を並行処理し、第2沸騰判断工程で、前記第1温度検出手段の検出温度が底基準値以上である場合には第2沸騰完了時間が経過すると前記加熱手段による加熱を停止し、前記第1温度検出手段の検出温度が底基準値未満である場合には第1沸騰完了時間が経過すると前記加熱手段による加熱を停止する構成としている。
ここで、「検出温度の上昇度」とは、所定時間毎に温度を検出し、蓄積した複数(例えば20個)の温度情報の最大値と最小値の温度差を意味する。また、この上昇度と判定値との比較による判断は、1回の検出で沸騰したと判断しても良いが、2回以上連続して検出することにより、沸騰したと判断することが好ましい。そして、2回以上連続して検出したときに沸騰を判断する場合、例えば、20回目の温度検出を行ったときに、第1回目の比較判断を行う。その後、21回目の温度検出を行ったときに1回目の温度情報を破棄し、2回目から21回目までの20個の温度情報に基づいて比較判断を行うものである。
このように構成した第1の加熱容器は、容器の底に配設した第1温度検出手段による第1沸騰判断工程と、容器の外側面上部に配設した第2温度検出手段による第2沸騰判断工程とを並行処理する。そして、第2沸騰判断工程での判断条件が成立した場合には、第2沸騰判断工程で設定した第2沸騰完了時間の経過後に沸騰処理を停止し、第2沸騰判断工程での判断条件が成立しない場合には、第1沸騰判断工程で設定した第1沸騰完了時間の経過後に沸騰処理を停止する。そのため、水量や使用環境により検出温度に誤差が生じても、確実に沸騰状態で加熱手段を停止させ、過剰加熱を防止することができる。
この第1の加熱容器では、前記第2沸騰判断工程では、前記第1温度検出手段の検出温度が底基準値以上を検出すると、更に第2温度検出手段の検出温度が横基準値以上を検出するまで待機した後に、第2沸騰完了時間を設定することが好ましい。このようにすれば、加熱不足を防止できる。また、第2温度検出手段が故障している場合に、第1温度検出手段だけで沸騰検出を行わせることができる。
また、前記第1沸騰判断工程では、沸騰処理の実行直後の第1温度検出手段の検出温度に基づいて、第1沸騰完了時間の設定を変更することが好ましい。この構成は、加熱容器の1つである電気ポットにおいて、保温処理の後に続いて実行される再沸騰処理の場合に好適である。そして、このようにすれば、再沸騰処理での過剰加熱を防止できる。
さらに、本発明の第2の加熱容器は、液体を収容する容器と、前記容器の底に配設した加熱手段と、前記容器の底に配設した第1温度検出手段と、前記容器の外側面上部に配設した第2温度検出手段と、第1および第2温度検出手段の検出温度に基づいて前記加熱手段を制御して液体を加熱する沸騰処理を実行する制御手段とを備え、前記制御手段による沸騰処理では、前記第1温度検出手段の検出温度が予め設定した底設定値以上になると第1沸騰完了時間を設定する第1沸騰判断工程と、前記第2温度検出手段の検出温度が予め設定した横設定値以上になると第2沸騰完了時間を設定する第2沸騰判断工程と、を並行処理し、これら沸騰判断工程のうち、加熱時間が短い沸騰完了時間が経過すると前記加熱手段による加熱を停止する構成としている。
この第2の加熱容器は、第1の加熱容器と同様に、第1温度検出手段による第1沸騰判断工程と、第2温度検出手段による第2沸騰判断工程とを並行処理する。そして、これらの沸騰判断工程のうち、加熱時間が短く設定された沸騰完了時間の経過後に沸騰処理を停止する。そのため、水量や使用環境により検出温度に誤差が生じても、確実に沸騰状態で加熱手段を停止させ、過剰加熱を防止することができるという同様の作用および効果を得ることができる。
この第2の加熱容器では、前記第1沸騰判断工程では、第1底設定値と、該第1底設定値より温度が高い第2底設定値とを有し、第1温度検出手段による検出温度が、第1底設定値から第2底設定値まで昇温するのに要した時間に基づいて、前記第1沸騰完了時間の設定を変更することが好ましい。
また、前記第2沸騰判断工程では、第1横設定値と、該第1横設定値より温度が高い第2横設定値とを有し、第1温度検出手段による検出温度が、第1横設定値から第2横設定値まで昇温するのに要した時間に基づいて、前記第2沸騰完了時間の設定を変更することが好ましい。
このようにすれば、容器内に収容された液体容量を判断し、それに応じた沸騰完了時間を設定できるため、更に確実に沸騰状態で加熱手段を停止させ、過剰加熱を防止できる。
これら第1および第2の加熱容器では、前記制御手段は、沸騰処理と並行して少なくとも第1または第2温度検出手段の異常の有無を検出する異常検知処理を実行し、この異常検知処理では、沸騰処理の開始後に予め設定した待機時間が経過した後に、第1温度検出手段による検出温度と第2温度検出手段による検出温度とを、予め設定した異常判定値と比較することにより判断することが好ましい。そして、異常有りと判断した場合には、加熱手段を停止し、異常状態をユーザに知らせるための報知処理を実行することが好ましい。このようにすれば、温度検出手段が故障することによる過剰加熱を防止できるため、安全性を確保できる。
本発明の加熱容器では、容器の外側面上部に配設した第2温度検出手段により、加熱手段の熱の影響を受けることなく、略正確な液体温度を検出することができる。しかも、第1温度検出手段による第1沸騰判断工程と、第2温度検出手段による第2沸騰判断工程とを並行処理し、いずれかの沸騰判断工程で設定した沸騰完了時間を適用し、その沸騰完了時間が経過すると沸騰処理を停止する。そのため、水量や使用環境により第1または第2温度検出手段の検出温度に誤差が生じても、確実に沸騰状態で加熱手段を停止させ、過剰加熱を防止できる。
以下、本発明の実施の形態を図面に従って説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る加熱容器である電気ポットを示す。この電気ポットは、ポット本体10の上部に蓋体14を開閉可能に配設したもので、容器17の底に配設した底温度センサ24と、容器17の外側面上部に配設した横温度センサ25とを用いて、通常の沸騰処理および再沸騰処理での沸騰状態を検出するようにしたものである。
前記ポット本体10は、筒状をなす金属製の胴体11と、胴体11の上端開口に配設した樹脂製の肩体12と、胴体11の下端開口に配設した樹脂製の底体13とからなる外装体を備えている。そのうち、肩体12の背面側には、容器17の上端開口を密閉する蓋体14を開閉可能に取り付けるヒンジ接続部15が設けられている。また、このヒンジ接続部15と対向する正面側にはノーズ部16が設けられている。
この外装体の内部には、液体を収容する容器17と、加熱手段であるヒータ22,23と、温度検出手段である一対の温度センサ24,25とが配設されている。また、容器17の外周部には、筒状断熱部材28と端部断熱部材31A,31Bとが配設されている。さらに、容器17の底には、内部の液体(水)の給湯手段であるポンプ32が配設されている。
前記容器17は、上端を開口し下端を閉塞した単層有底筒状のもので、その開口端が肩体12の開口部に装着されている。この容器17の底には、ヒータ22,23を配設するヒータ配設部18が上向きに膨出するように設けられている。このヒータ配設部18の中央には、更に底温度センサ24を配設するための底当接部19が、上向きに膨出するように設けられている。また、容器17の外側面上部には、組付状態でヒンジ接続部15の側に位置するように、容器17の定格満水量の位置を示す水位線20が設けられている。さらに、容器17の外側面上部には、ノーズ部16の側に位置するように、横温度センサ25を配設する横当接部21が設けられている。この横当接部21は、水位線20と略同一の高さに位置するように、平面視で外周面に対する接線と平行に延びる平面状に形成されている。
前記容器17のヒータ配設部18には、第1加熱手段である沸騰ヒータ22と、第2加熱手段である保温ヒータ23とが上向きに積層配置されている。沸騰ヒータ22は、沸騰処理および再沸騰処理時に動作(通電)されるものである。保温ヒータ23は、保温処理時に動作されるものである。
前記容器17の底当接部19には、第1温度検出手段としてサーミスタからなる底温度センサ24が配設されている。また、横当接部21には、第2温度検出手段としてサーミスタからなる横温度センサ25が配設されている。これら温度センサ24,25は、容器17の壁面を介して内部の液体温度を検出するもので、各当接部19,21に対して面接触状態をなすように、軸方向に付勢した状態で配設されている。なお、横温度センサ25は、図2に示すように、肩体12に対して取付金具26を配設し、この取付金具26と横当接部21との間に付勢手段であるコイルバネ27を介して配設することにより、横当接部21に対して付勢状態で配設されている。
図1に示すように、筒状断熱部材28は、内筒材29および外筒材30を備え、これらの両端縁を接合し、内部空間を真空排気した真空二重ジャケットからなる。端部断熱部材31A,31Bは、ウレタンなどの熱伝導度が低く、弾性を有する材料からなる。これら端部断熱部材31A,31Bは、容器17の外側面の略上下両端に位置するように、該容器17と筒状断熱部材28との間に配設されている。これにより、横温度センサ25は、筒状断熱部材28と端部断熱部材31A,31Bとで囲繞された空間内に配設される。その結果、沸騰処理および再沸騰処理時には、高温となる沸騰ヒータ22からの熱の影響を避けることができる構成である。
前記ポンプ32は、図2に示すように、容器17の底外周部に設けた通水孔(図示せず)に配設されたものである。このポンプ32の吐出側には揚水管33が接続され、この揚水管33が肩体12のノーズ部16に配設したベンセット34に接続されている。そして、ポンプが動作されると、容器17内の液体が揚水管33を介してベンセット34に給水され、このベンセット34の吐出口35から吐出される。
また、肩体12のノーズ部16には、操作パネル部36が設けられている。この操作パネル部36は、図3に示すように、容器17内のお湯の温度や保温設定温度の選択状態を表示する液晶表示37を備えている。この液晶表示37の周囲には、入力手段である給湯スイッチ38、ロック解除スイッチ39、再沸騰スイッチ40、保温設定スイッチ41、および、タイマースイッチ42が配設されている。また、ロック解除スイッチ39の近傍には、給湯スイッチ38の操作により容器17内の液体の給湯が可能な状態であることを示すLEDからなるロック解除表示43が設けられている。
前記構成の電気ポットは、容器17の底に基板ケース44が配設され、この基板ケース44内に電源ユニットと一緒に制御基板45が配設されている。そして、制御基板45に実装した制御手段であるマイコン46により制御される。具体的には、マイコン46は、図示しない電源コードを商用電源に接続することにより電力が投入されると、または、底温度センサ24から入力される検出温度に基づいて、容器17内の液体を沸騰させる通常沸騰処理を実行し、引き続いて保温処理を実行する。また、保温処理中に操作パネル部36の再沸騰スイッチ40の操作を検出すると、保温中の液体を再度沸騰させる再沸騰処理を実行し、引き続いて保温処理を実行する。
本実施形態の通常沸騰処理(第2の発明)では、底温度センサ24の検出温度Tbに基づいた第1通常沸騰判断工程と、横温度センサ25の検出温度Tsに基づいた第2通常沸騰判断工程とを並行処理する。各通常沸騰判断工程では、それぞれの工程で沸騰状態を判断し、それぞれの工程で通常沸騰完了時間tn1,tn2を設定する。そして、各工程で設定した通常沸騰完了時間tn1,tn2のうち、加熱時間が短い通常沸騰完了時間tn1,tn2を採用し、その通常沸騰完了時間tn1,tn2が経過すると沸騰ヒータ22による加熱を停止する構成としている。
なお、第1通常沸騰判断工程では、底温度センサ24の検出温度Tbが、予め設定した底設定値以上になると略沸騰が完了したと判断し、残りの加熱時間、即ち第1通常沸騰完了時間tn1を設定する。また、本実施形態では、第1通常沸騰完了時間tn1を加熱容量に応じて設定変更するために、第1底設定値Tbn1(約92℃)と、第1底設定値Tbn1より温度が高い第2底設定位置Tbn2(約98℃)とが予め設定されている。そして、底温度センサによる検出温度Tbが、第1底設定値Tbn1から第2底設定値Tbn2まで昇温するのに要した時間tbに基づいて、加熱容量を判断し、その予測加熱容量に基づいて第1通常沸騰完了時間tn1を設定する。因みに、第1通常沸騰完了時間tn1は、容量が多い場合に長く、容量が少ない場合に短いものである。
同様に、第2通常沸騰判断工程では、横温度センサ25の検出温度Tsが、予め設定した横設定値以上になると略沸騰が完了したと判断し、残りの加熱時間、即ち第2通常沸騰完了時間tn2を設定する。そして、第2通常沸騰完了時間tn2を加熱容量に応じて設定変更するために、第1横設定値Tsn1(約90℃)と、第1横設定値Tsn1より温度が高い第2横設定位置Tsn2(約95℃)とが予め設定されている。そして、横温度センサ25による検出温度Tsが、第1横設定値Tsn1から第2横設定値Tsn2まで昇温するのに要した時間tsに基づいて、加熱容量を判断し、その予測加熱容量に基づいて第2通常沸騰完了時間tn2を設定する。勿論、第2通常沸騰完了時間tn2は、容量が多い場合に長く、容量が少ない場合に短いものである。
また、本実施形態の再沸騰処理(第1の発明)では、通常沸騰処理と同様に、底温度センサ24の検出温度Tbに基づいた第1再沸騰判断工程と、横温度センサ25の検出温度Tsに基づいた第2再沸騰判断工程とを並行処理する。各再沸騰判断工程では、それぞれの工程で沸騰状態を判断し、それぞれの工程で再沸騰完了時間tr1,tr2を設定する。そして、再沸騰処理では、第2再沸騰判断工程で判断条件が成立した場合には、この第2再沸騰判断工程で設定した第2再沸騰完了時間tr2が経過すると沸騰ヒータ22による加熱を停止させる。一方、第2再沸騰判断工程で判断条件が成立しない場合には、第1再沸騰判断工程で設定した第1再沸騰完了時間tr1が経過すると沸騰ヒータ22による加熱を停止させる構成としている。
なお、第1再沸騰判断工程では、底温度センサ24の検出温度Tbが、予め設定した底設定値Tbr(98℃)以上になると略沸騰が完了したと判断し、残りの加熱時間、即ち第1再沸騰完了時間tr1を設定する。また、本実施形態では、第1再沸騰完了時間tr1を過剰加熱を防止するために、再沸騰処理の実行(開始)直後の底温度センサ24の検出温度Tbに基づいて、第1再沸騰完了時間tr1の設定を変更する構成としている。
また、第2再沸騰判断工程では、横温度センサ25の検出温度Tsに基づいて第1から第3の判断を実行し、全ての条件が成立した場合に第2再沸騰完了時間tr2を設定する。一方、第2の判断が成立しない場合、即ち、全ての条件が成立しなかった場合には、第2再沸騰完了時間tr2の設定は行わないものである。
具体的には、第1の判断は、横温度センサ25によって所定時間(0.5秒)毎に温度Tsを検出し、蓄積した複数(例えば20個)の温度情報の最大値と最小値の温度差から温度の上昇度を算出する。そして、その温度の上昇度が予め設定した判定値H(1℃)以上になったことを4回連続して検出するまで待機するものである。例えば、横温度センサ25による検出温度Tsのサンプリングを開始し、20回目の温度検出を行ったときに、第1回目の比較判断を行う。その後、21回目の温度検出を行ったときに1回目の温度情報を破棄し、2回目から21回目までの20個の温度情報に基づいて比較判断を行う。また、22回目の温度検出を行ったときに2回目の温度情報を破棄し、3回目から22回目までの20個の温度情報に基づいて比較判断を行う。これを繰り返し、上昇度が4回連続して判定値Hを越えた場合に、第2の判断に移行する。
第2の判断は、第1の判断が成立したときの底温度センサ24による検出温度Tbが、予め設定した底基準値TBb以上であるか否かを判断するものである。そして、検出温度Tbが底基準値TBb以上である場合には第3の判断に移行し、検出温度Tbが底基準値TBb未満である場合には第2再沸騰判断工程を中止する。
第3の判断は、第1および第2の判断が成立した場合に、横温度センサ25の検出温度Tsが横基準値TBs以上を検出するまで待機するものである。そして、検出温度Tsが横基準値TBs以上になると、第2再沸騰完了時間tr2を設定する。
さらに、本実施形態では、通常沸騰処理と並行して電気ポットの異常の有無を検出するセンサ異常検知処理を実行する構成としている。このセンサ異常検知処理は、通常沸騰処理の開始後に予め設定した待機時間(3分)が経過した後、底温度センサ24による検出温度Tsと横温度センサ25による検出温度Tsとを、予め設定した異常判定値TEb1,TEs1と比較することにより判断するものである。具体的には、底温度センサ24による検出温度Tsが底下限異常判定値TEb1(85℃)以下で、横温度センサ25による検出温度Tsが横上限異常判定値TEs1(95℃)以上であり、この状態が5秒継続すると、底温度センサまたは横温度センサ25が故障していると判断し、沸騰ヒータ22による加熱を停止する。
しかも、本実施形態では、保温処理と並行して蓋開放異常検知処理を実行する構成としている。具体的には、保温処理の実行中に、底温度センサ24の検出温度Tbが底上限異常判定値TEb2(沸騰開始温度85℃)以上で、横温度センサ25の検出温度Tsが横下限異常判定値TEs2(65℃)以下を検出した場合には、蓋体14によって容器17が密閉されていないと判断し、その状態を制御基板45に実装した圧電ブザー(図示せず)を動作させ、ユーザに報知する構成としている。
次に、マイコン46による制御について具体的に説明する。
ユーザが電源コードを商用電源に接続すると、マイコン46は、図4に示すように、まず、ステップS1で、底温度センサ24の検出温度Tbが沸騰開始温度未満になっているか否かを判断する。
そして、検出温度Tbが沸騰開始温度未満である場合には、ステップS2の通常沸騰処理と、ステップS3のセンサ異常検知処理とを並行処理する。なお、これらの処理については、後で詳細に説明する。
ステップS1で検出温度Tbが沸騰開始温度以上である場合、および、通常沸騰処理とセンサ異常検知処理とが完了すると、ステップS4の保温処理と、ステップS5の蓋開放異常検知処理とを並行処理する。なお、保温処理は、底温度センサ24の検出温度Tbに基づいて保温ヒータ23をオン、オフ制御し、ユーザが設定した保温温度に温調する保温処理を実行するものである。
保温処理と蓋開放異常検知処理とが完了すると、ステップS6で、再沸騰スイッチ40が操作されたか否かを検出する。そして、再沸騰スイッチ40の操作を検出した場合にはステップS7の再沸騰処理を実行し、再沸騰スイッチ40の操作を検出しない場合にはステップS1に戻る。なお、再沸騰処理が完了すると、同様にステップS1に戻る。
次に、ステップS2の通常沸騰処理について具体的に説明する。
この通常沸騰処理では、図5に示すように、マイコン46は、まず、ステップS2−1で、沸騰ヒータに対してフルパワーで通電することにより、加熱を開始する。その後、ステップS2−2からステップS2−7の第1通常沸騰判断工程と、ステップS2−8からステップS2−13の第2通常沸騰判断工程とを並行処理する。
まず、第1通常沸騰判断処理では、ステップS2−2で、底温度センサ24の検出温度Tbが第1底設定値Tbn1になるまで待機する。そして、検出温度Tbが第1底設定値Tbn1になると、ステップS2−3で、計測タイマをリセットしてスタートさせた後、ステップS2−4で、底温度センサ24の検出温度Tbが第2底設定値Tbn2になるまで待機する。そして、検出温度Tbが第2底設定値Tbn2になると、ステップS2−5で、計測タイマを停止した後、ステップS2−6で、その計測時間tbに基づいて第1通常沸騰完了時間tn1の設定処理を実行する。その後、ステップS2−7で、設定した第1通常沸騰カウンタの計測を開始してステップS2−14に進む。
一方、第2通常沸騰判断処理では、ステップS2−8で、横温度センサ25の検出温度Tsが第1横設定値Tsn1になるまで待機する。そして、検出温度Tsが第1横設定値Tsn1になると、ステップS2−9で、計測タイマをリセットしてスタートさせた後、ステップS2−10で、横温度センサ25の検出温度Tsが第2横設定値Tsn2になるまで待機する。そして、検出温度Tsが第2横設定値Tsn2になると、ステップS2−11で、計測タイマを停止した後、ステップS2−12で、その計測時間tsに基づいて第2通常沸騰完了時間tn2の設定処理を実行する。その後、ステップS2−13で、設定した第2通常沸騰カウンタの計測を開始してステップS2−14に進む。
ステップS2−14では、第1通常沸騰カウンタがカウントアップしたか否かを判断する。そして、第1通常沸騰カウンタがカウントアップしていない場合にはステップS2−15に進み、カウントアップした場合にはステップS2−16に進む。ステップS2−15では、第2通常沸騰カウンタがカウントアップしたか否かを判断する。そして、第2通常沸騰カウンタがカウントアップしていない場合にはステップS2−15に戻り、カウントアップした場合にはステップS2−16に進む。即ち、第1および第2通常沸騰カウンタのうち、設定時間が短い方がカウントアップすると、ステップS2−16に進む。そして、このステップS2−16では、沸騰ヒータ22への通電を遮断し、加熱を停止してリターンする。
なお、この通常沸騰処理による沸騰検出フローは、図6に示す通りである。即ち、底温度センサ24は、近傍の沸騰ヒータ22の熱の影響により、実際の湯温より高い温度Tbを検出する。一方、横温度センサ25は、沸騰ヒータ22から離れているうえ断熱部材28,31A,31Bにより区画されているため、加熱による熱の影響を受けない。しかも、熱伝導度が低い材料からなる容器17の壁面を介して湯温を検出するため、実際の湯温より低い温度Tsを検出する。そのため、通常沸騰処理では、実際の検出温度Tb,Tsに、鋭意実験により見出した温度差分の補正データを加えて湯温の判断を行っている。
これに伴い、通常沸騰処理では、まず、底温度センサ24を介して第1底設定値Tbn1を検出した後、第2底設定値Tbn2を検出する。この際、昇温に要した時間tbに、予め設定した係数αを乗算することにより、第1通常沸騰完了時間tn1を設定し、カウントを開始させる。その後、横温度センサ25を介して第1横設定値Tsn1を検出した後、第2横設定値Tsn2を検出する。この際、昇温に要した時間tsに、予め設定した係数βを乗算することにより、第2通常沸騰完了時間tn2を設定し、カウントを開始させる。
ここで、各温度センサ24,25は、熱の影響が大きい底温度センサ24の検出温度Tbの方が検出誤差は大きい。そのため、第1通常沸騰完了時間tn1を設定するための係数αは、確実に沸騰状態となるように余裕をもって設定する必要がある。一方、横温度センサ25の検出温度tsは、沸騰ヒータ22の熱の影響はなく、検出誤差も少ない。そのため、第2通常沸騰完了時間tn2を設定するための係数βは、実験により見出した略正確な設定が可能である。よって、通常沸騰処理を開始し、通常沸騰完了時間tn1,tn2が経過するまでの時間は、殆どの場合、第2通常沸騰完了時間tn2が経過するまでの方が短くなる。
一方、本実施形態では、一対の温度センサ24,25を用い、それぞれ独立して沸騰判断工程を実行するため、万が一、いずれかの温度センサ24,25が故障した場合でも、他方の温度センサ24,25で設定した通常沸騰完了時間tn1,tn2が経過すると、沸騰処理を完了させることができる。
次に、ステップS3のセンサ異常検知処理について説明する。
このセンサ異常検知処理は、沸騰ヒータ22による過剰加熱の可能性が高い状態を検出できるように構成したものである。即ち、図7に示すように、保温処理の実行中に底温度センサ24が、通常沸騰処理を開始させる低温(85℃以下)検出状態で故障した場合、低温を検出すると(ステップS1)で通常沸騰処理が開始(ステップS2)される。これにより、容器内の液体は加熱され、故障していない横温度センサ25の検出温度Tsは次第に上昇するが、故障している横温度センサ25の検出温度Tbは上昇することはない。そのため、この通常沸騰処理は、横温度センサ25の検出温度Tsに基づいて終了することは可能であるが、完了して保温処理に移行すると、直ぐに通常沸騰処理が再開される。
そこで、本実施形態では、通常沸騰処理中に、底温度センサ24が底下限異常判定値TEb1以下の温度Tbを検出し、横温度センサ25が横上限異常判定値TEs1以上の温度Tsを検出し、その検出時間が予め設定した異常判断時間(5秒)継続すると、異常であると判断し、沸騰ヒータ22による加熱を停止する構成としている。因みに、ユーザが蓋体14を開放して容器17内に水を足した場合、検出待機時間内では、底温度センサ24が底下限異常判定値TEb1以下の温度Tbを検出し、横温度センサ25が横上限異常判定値TEs1以上の温度Tsを検出することがある。そのため、通常沸騰処理を開始し、検出待機時間が経過した後に前記温度条件となることにより、異常の有無を判断する構成としている。
これにより、本実施形態では、底温度センサ24が底下限異常判定値TEb1以下を示した状態で故障した際の安全性を確保できる。なお、底温度センサ24が底下限異常判定値TEb1より高い温度を検出した状態で故障した場合には、保温処理から通常沸騰処理に移行しないため、安全面に問題はない。また、保温処理は、横温度センサ25の検出温度Tsに基づいた制御は行わないため、横温度センサ25が故障していても安全面に問題はない。さらに、前記構成により、図8に示すように、通常沸騰処理の実行中に横温度センサ25が横上限異常判定値TEs1以上を示した状態で故障した場合も検出できる。
次に、ステップS5の蓋開放異常検知処理について説明する。
図9に示すように、保温処理中には、ユーザが蓋体14を開放し、容器17内の残量を直接確認する場合がある。このように、保温処理中に蓋体14を開閉操作した場合には、横温度センサの検出温度Tsは、開放により急激に下降した後、密閉により急速に上昇する。しかし、ユーザが、蓋体14を正規状態に閉塞しなかった場合には、横温度センサ25の検出温度Tsは、急勾配で下がり続ける。一方、底温度センサ24の検出温度Tbは、保温ヒータ23の熱および保温中の液体温度により、緩やかな下降勾配で低下する。
そこで、本実施形態では、保温処理中に、底温度センサ24の検出温度Tbが底上限異常判定値TEb2以上を検出し、横温度センサ25の検出温度Tsが横下限異常判定値TEs2以下を検出した場合に、蓋開放異常(閉塞不良)と判断し、報知処理を実行する構成としている。よって、ユーザによる誤使用を確実に防止できる。
次にステップS7の再沸騰処理について説明する。
この再沸騰処理では、図10に示すように、マイコン46は、まず、ステップS7−1で、沸騰ヒータに対してフルパワーで通電することにより、加熱を開始する。その後、ステップS7−2からステップS7−5の第1再沸騰判断工程と、ステップS7−6からステップS7−14の第2再沸騰判断工程とを並行処理する。
まず、第1再沸騰判断処理では、ステップS7−2で、底温度センサ24の検出温度Tb0を記憶した後、ステップS7−3で、底温度センサ24の検出温度Tbが底設定値Tbrになるまで待機する。そして、検出温度Tbが底設定値Tbrになると、ステップS7−4で、記憶されている再沸騰処理開始当初の検出温度Tb0に基づいて第1再沸騰完了時間tr1の設定処理を実行する。その後、ステップS7−5で、設定した第1再沸騰カウンタの計測を開始してステップS7−15に進む。
一方、第2再沸騰判断処理では、ステップS7−6で、横温度センサ25の検出温度Tsに基づいた第1判断を実行する。なお、この第1判断は、前述のように、横温度センサ25による検出温度Tsの上昇度が判定値H以上になったことを4回連続して検出するまで待機するものである。そして、ステップS7−7で、第1判断による条件が成立(クリア)した場合にはステップS7−8に進み、成立していない場合にはステップS7−6に戻る。
ステップS7−8では、底温度センサ24の検出温度Tbに基づいた第2判断を実行する。なお、この第2判断は、前述のように、底温度センサ24による検出温度Tbが底基準値TBb以上になっているか否かを判断するものである。そして、検出温度Tbが底基準値TBb以上になっていない場合にはステップS7−10に進み、条件が成立したか否かを示すフラグfに1を入力(否成立)を入力し、後のステップS7−11〜S7−14をスキップしてステップS7−15に進む。また、検出温度Tbが底基準値TBb以上になっている場合にはステップS7−11に進む。
ステップS7−11では、横温度センサ25の検出温度Tsに基づいた第3判断を実行する。なお、この第3判断は、前述のように、横温度センサ25による検出温度Tsが横基準値TBs以上になるまで待機するものである。そして、ステップS7−12で、第3判断による条件が成立した場合にはステップS7−13に進み、成立していない場合にはステップS7−11に戻る。
ステップS7−13では、予め設定した第2再沸騰完了時間tr2の設定処理を実行する。その後、ステップS7−14で、設定した第2再沸騰カウンタの計測を開始してステップS7−15に進む。
ステップS7−15では、fが0であるか否かを検出する。そして、fが0である場合(第2再沸騰判断工程で条件が成立した場合(判断中を含む))にはステップS7−16に進み、fが1である場合(第2再沸騰判断工程で条件が成立しなかった場合)にはステップS7−17に進む。
ステップS7−16では、第2再沸騰カウンタがカウントアップしたか否かを判断する。そして、第2再沸騰カウンタがカウントアップした場合にはステップS7−19に進み、第2再沸騰カウンタがカウントアップしていない場合、および、第2再沸騰カウンタが非カウント中の場合には、ステップS7−15に戻る。
また、ステップS7−17は、第2再沸騰判断工程で条件が成立しなかった場合であり、この場合には、第1再沸騰カウンタがカウントアップするまで待機する。そして、第1再沸騰カウンタがカウントアップすると、ステップS7−18で、fに0を入力してステップS7−19に進む。
ステップS7−19では、沸騰ヒータ22への通電を遮断し、加熱を停止してリターンする。
なお、この再沸騰処理による沸騰検出フローは、図11に示す通りである。
まず、底温度センサ24を介して底設定値Tbrを検出し、これにより、再沸騰開始直後の検出温度Tb0に基づいて第1再沸騰完了時間tr1を設定し、カウントを開始させる。また、横温度センサ25による検出温度Tsのサンプリングを行い、上昇度が判定値H以上になったことを4回連続して検出すると、続いて第2および第3の判断を実行し、全てが成立すると、予め設定した第2再沸騰完了時間tr2を設定し、カウントを開始させる。
このように、本実施形態の電気ポットは、通常沸騰処理および再沸騰処理のいずれも、底温度センサの検出温度Tbに基づいた第1沸騰判断工程と、横温度センサ25の検出温度Tsに基づいた第2沸騰判断工程とを並行処理する。そして、通常沸騰処理では、各沸騰判断工程で設定した沸騰完了時間tn1,tn2のうち、加熱時間が短い方の時間が経過すると沸騰ヒータ22による加熱を停止する。また、再沸騰処理では、第2沸騰判断工程での判断条件が成立した場合には第2沸騰完了時間tr2の経過後に沸騰ヒータ22を停止し、第2沸騰判断工程での判断条件が成立しない場合には、第1沸騰完了時間tr1の経過後に沸騰ヒータ22を停止する。そのため、水量や使用環境により検出温度に誤差が生じても、確実に沸騰状態で加熱を停止させ、過剰加熱を防止することができる。
また、通常沸騰処理では、第1設定値から第2設定値まで昇温するのに要した時間tb,tsに基づいて沸騰完了時間tn1,tn2を設定する。即ち、容器17内に収容された液体容量を判断し、それに応じた沸騰完了時間tn1,tn2を設定できるため、更に確実に沸騰状態で加熱を停止させ、過剰加熱を防止できる。
さらに、再沸騰処理では、第2沸騰判断工程にて、横温度センサ25の検出温度Tsに基づいた第1判断が成立した後に、底温度センサ24の検出温度Tbに基づいた第2判断を行う。そして、この第2判断が成立した場合には、実際の湯温と差異が少ない第2沸騰判断工程で設定した第2沸騰完了時間tr2が経過すると加熱を停止する。しかも、本実施形態では、更に横温度センサ25の検出温度Tsに基づいた第3判断を実行し、この第3判断が成立すると第2沸騰完了時間tr2を設定する。そのため、加熱不足を防止できる。
一方、第2判断が成立しなかった場合には、第1沸騰判断工程にて設定した第1沸騰完了時間tr1の経過後に沸騰ヒータ22を停止させる。そのため、横温度センサ25が故障している場合に、底温度センサ24だけで沸騰検出を行わせることができるため、更に安全性を向上できる。しかも、第1沸騰判断工程では、再沸騰処理の開始直後の検出温度Tb0に基づいて第1沸騰完了時間tr1を設定するため、再沸騰処理で過剰加熱することなく、確実に沸騰の目的を達成できる。
また、通常沸騰処理では、センサ異常検知工程を並行処理し、いずれかの温度センサ24,25が故障することによる過剰加熱を防止できるように構成しているため、製品の安全性を確保できる。しかも、保温処理では、蓋開放異常検知工程を並行処理しているため、ユーザの誤使用状態を報知することが可能であり、利便性を向上できる。
なお、本発明の加熱容器は、前記実施形態の構成に限定されるものではなく、種々の変更が可能である。
例えば、前記実施形態では、通常沸騰処理では、第1および第2沸騰判断工程のいずれも、一対の設定値Tbn1とTbn2,Tsn1とTsn2を設定し、昇温時間tb,tsに基づいて沸騰完了時間tn1,tn2を設定する構成としたが、再沸騰処理と同様の構成としてもよい。
また、前記実施形態の第1判断では、横温度センサ25の検出温度Tsの上昇度が判定値H以上を4回連続して検出した場合に、条件が成立したと判断する構成としたが、1回のみの検出で条件が成立したと判断してもよい。
さらに、前記実施形態では、本発明の加熱容器として電気ポットを適用して説明したが、加熱したお湯から発生する蒸気を室内に供給する加湿器にも適用可能であり、同様の作用および効果を得ることができる。
本発明に係る実施形態の加熱容器である電気ポットを示す断面図である。 電気ポットの内部構成を示す斜視図である。 電気ポットの操作パネル部およびその他の構成を示すブロック図である。 マイコンによる制御を示すフローチャートである。 図4の通常沸騰処理を示すフローチャートである。 図5の通常沸騰処理の沸騰検出フローを示すタイムチャートである。 保温処理中に底温度センサが故障した場合を示すタイムチャートである。 通常沸騰処理中に横温度センサが故障した場合を示すタイムチャートである。 保温処理中に蓋体を開放した場合を示すタイムチャートである。 図4の再沸騰処理を示すフローチャートである。 図10の再沸騰処理の沸騰検出フローを示すタイムチャートである。
符号の説明
10…ポット本体(加熱容器)
14…蓋体
17…容器
22…沸騰ヒータ(加熱手段)
23…保温ヒータ
24…底温度センサ(第1温度検出手段)
25…横温度センサ(第2温度検出手段)
32…ポンプ
46…マイコン(制御手段)

Claims (7)

  1. 液体を収容する容器と、
    前記容器の底に配設した加熱手段と、
    前記容器の底に配設した第1温度検出手段と、
    前記容器の外側面上部に配設した第2温度検出手段と、
    第1および第2温度検出手段の検出温度に基づいて前記加熱手段を制御して液体を加熱する沸騰処理を実行する制御手段とを備え、
    前記制御手段による沸騰処理では、
    前記第1温度検出手段の検出温度が予め設定した底設定値以上になると第1沸騰完了時間を設定する第1沸騰判断工程と、
    前記第2温度検出手段の検出温度の上昇度が予め設定した判定値以上になったことを少なくとも1回検出したときに、前記第1温度検出手段の検出温度が予め設定した底基準値以上を検出した場合に、第2沸騰完了時間を設定する第2沸騰判断工程と、
    を並行処理し、第2沸騰判断工程で、前記第1温度検出手段の検出温度が底基準値以上である場合には第2沸騰完了時間が経過すると前記加熱手段による加熱を停止し、前記第1温度検出手段の検出温度が底基準値未満である場合には第1沸騰完了時間が経過すると前記加熱手段による加熱を停止することを特徴とする加熱容器。
  2. 前記第2沸騰判断工程では、前記第1温度検出手段の検出温度が底基準値以上を検出すると、更に第2温度検出手段の検出温度が横基準値以上を検出するまで待機した後に、第2沸騰完了時間を設定することを特徴とする請求項1に記載の加熱容器。
  3. 前記第1沸騰判断工程では、沸騰処理の実行直後の第1温度検出手段の検出温度に基づいて、第1沸騰完了時間の設定を変更することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の加熱容器。
  4. 液体を収容する容器と、
    前記容器の底に配設した加熱手段と、
    前記容器の底に配設した第1温度検出手段と、
    前記容器の外側面上部に配設した第2温度検出手段と、
    第1および第2温度検出手段の検出温度に基づいて前記加熱手段を制御して液体を加熱する沸騰処理を実行する制御手段とを備え、
    前記制御手段による沸騰処理では、
    前記第1温度検出手段の検出温度が予め設定した底設定値以上になると第1沸騰完了時間を設定する第1沸騰判断工程と、
    前記第2温度検出手段の検出温度が予め設定した横設定値以上になると第2沸騰完了時間を設定する第2沸騰判断工程と、
    を並行処理し、これら沸騰判断工程のうち、加熱時間が短い沸騰完了時間が経過すると前記加熱手段による加熱を停止することを特徴とする加熱容器。
  5. 前記第1沸騰判断工程では、第1底設定値と、該第1底設定値より温度が高い第2底設定値とを有し、第1温度検出手段による検出温度が、第1底設定値から第2底設定値まで昇温するのに要した時間に基づいて、前記第1沸騰完了時間の設定を変更することを特徴とする請求項4に記載の加熱容器。
  6. 前記第2沸騰判断工程では、第1横設定値と、該第1横設定値より温度が高い第2横設定値とを有し、第1温度検出手段による検出温度が、第1横設定値から第2横設定値まで昇温するのに要した時間に基づいて、前記第2沸騰完了時間の設定を変更することを特徴とする請求項4または請求項5に記載の加熱容器。
  7. 前記制御手段は、沸騰処理と並行して少なくとも第1または第2温度検出手段の異常の有無を検出する異常検知処理を実行し、
    この異常検知処理では、沸騰処理の開始後に予め設定した待機時間が経過した後に、第1温度検出手段による検出温度と第2温度検出手段による検出温度とを、予め設定した異常判定値と比較することにより判断することを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載の加熱容器。
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