JP2010063370A - 微生物汚染検出用キット、微生物汚染検出方法、及び汚染源判別方法 - Google Patents

微生物汚染検出用キット、微生物汚染検出方法、及び汚染源判別方法 Download PDF

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Abstract

【課題】迅速かつ簡便に、超純水の微生物汚染を検出し得るキット、及び、該キットを用いて、超純水を含む装置において、汚染源が超純水か否かを判別する方法の提供
【解決手段】超純水の微生物汚染の検出に用いられるキットであって、超純水に存在し、微生物汚染の原因菌となる微生物に特異的な塩基配列と相補的な塩基配列を有するポリヌクレオチドプローブを有する微生物汚染検出用キット、超純水の微生物汚染を、前記微生物汚染検出用キットを用いて検出することを特徴とする微生物汚染検出方法、及び、内部に超純水を含む装置の微生物汚染において、前記微生物汚染検出用キットを用いて微生物を検出することにより、汚染源が超純水であるか否かを判別することを特徴とする汚染源判別方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、超純水由来の微生物汚染を検出するためのキット、該キットを用いて微生物汚染を検出する方法、及び該キットを用いて汚染源が超純水か否かを判別する方法に関する。
近年、物質の合成や分解等の反応を行うために、生物触媒作用を利用する手法が盛んに行われている。該生物触媒作用として、酵素等のタンパク質が有する触媒作用や、細胞や微生物が有する触媒作用等がある。例えば、抗体等のある特定の有用物質を産生し得る特殊な微生物や動物細胞等を培養することより、目的の有用物質を簡便かつ効率よく得ることができる。このような生物触媒作用を利用する手法を、工業的に用いる場合に、目的の細胞等を大量に培養するために用いられる、特殊な設備を備えた大型の培養槽は、バイオリアクターとも呼ばれている。バイオリアクターを用いることにより、目的の細胞等を、大量に純粋培養することができる。
目的の細胞等以外の他の微生物がバイオリアクター等の装置に混入(微生物汚染)すると、生産性が低下するおそれや、目的生産物の品質が損なわれるおそれが高い。このため、微生物汚染を迅速に検出し得る方法の開発が盛んに行われている。微生物汚染を検出する方法としては、一般的に、寒天培地での培養法や蛍光試薬等を用いた染色法等がある。培養法を応用した検出方法としては、例えば、微生物を支持体上に形成させた着色培地を用いて培養し、フィルムスキャナーで該微生物の形成するコロニーを検出することを特徴とする微生物検出方法等が開示されている(例えば、特許文献1参照。)。その他、染色法を応用した検出方法としては、例えば、微生物を検出する方法であって、検出対象から試料を採りこむ試料採取ステップと、前記試料採取ステップにて採りこまれた前記試料に存在する微生物を濃縮するステップと、前記微生物の存在により色調が変化する成分を有する試薬を前記試料濃縮ステップにて濃縮された試料に投入する試薬投入ステップと、前記試薬投入ステップにて投入された前記試薬の色調の変化を光学系により検出する微生物検出ステップと、を含むことを特徴とする微生物検出方法等が開示されている(例えば、特許文献2参照。)。
また、バイオリアクター等の装置や食品工場等のプラントにおいて、微生物汚染が発見された場合には、通常は、運転が中止され、微生物により汚染された細胞培養液等の原料は廃棄される。このため、培地等の高価な培養リソースが大量に無駄になり、多大な損失を被る場合がある。また、さらなる汚染の拡大を防止すべく、装置内の汚染された全ての箇所の洗浄・滅菌作業を、汚染が無くなり、装置が所望の無菌状態で稼動できるようになるまで繰り返す必要があり、膨大な費用と労力を要するという問題がある。
微生物汚染を防止すべく、様々な対策が講じられているが、完全に防止することは困難である。一方で、汚染源を特定できた場合には、装置等の洗浄・滅菌作業をより効率よく行うことができ、再稼動までに要する時間を短縮し、コストを低減することができる。したがって、微生物汚染が発見された場合には、速やかに汚染源を特定することが肝要である。
特開2000−69994号公報 特開2005−318807号公報
一般的には、汚染源を特定するために、装置内の汚染源となり得るあらゆる箇所からサンプルを採取し、該サンプル中の微生物の有無を検出することにより、汚染源を特定することが行われているが、バイオリアクターやプラントのように装置が大きい場合には、サンプル数も膨大となり、迅速に汚染源を特定することは難しい。
特に、上記(1)の方法のように培養法を利用した微生物検出法では、微生物検出に1〜数週間の時間を要し、迅速な検出には適さない。一方、上記(2)の方法のように染色法を利用した微生物検出法では、簡便かつ迅速な検出が可能であり、バイオリアクターや等の大型装置から採取された大量のサンプルの処理に適しているものの、検出感度が低く、微生物種まで特定することは難しいため、各サンプルが採取された箇所が微生物により汚染されていることは確認できるものの、汚染源を特定することは非常に困難である。
本発明は、迅速かつ簡便に、超純水の微生物汚染を検出し得るキット、及び、該キットを用いて、超純水を含む装置において、汚染源が超純水か否かを判別する方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意研究した結果、超純水のような貧栄養の特殊な環境下においては、生息する微生物の種類が比較的限定されること、及び、汚染された超純水由来の微生物を特異的に検出し得るポリヌクレオチドプローブを用いて微生物を検出することにより、超純水の微生物汚染、及び装置の微生物汚染において、該ポリヌクレオチドプローブを用いて微生物を検出することにより、汚染源が超純水であるか否かを判別し得ることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、超純水の微生物汚染の検出に用いられるキットであって、配列番号1の塩基配列中の少なくとも9塩基の連続する塩基配列を有するポリヌクレオチドプローブ、配列番号1の塩基配列中の少なくとも9塩基の連続する塩基配列に相補的な塩基配列を有するポリヌクレオチドプローブ、配列番号2の塩基配列中の少なくとも9塩基の連続する塩基配列を有するポリヌクレオチドプローブ、配列番号2の塩基配列中の少なくとも9塩基の連続する塩基配列に相補的な塩基配列を有するポリヌクレオチドプローブ、配列番号3の塩基配列中の少なくとも9塩基の連続する塩基配列を有するポリヌクレオチドプローブ、配列番号3の塩基配列中の少なくとも9塩基の連続する塩基配列に相補的な塩基配列を有するポリヌクレオチドプローブ、配列番号4の塩基配列中の少なくとも9塩基の連続する塩基配列を有するポリヌクレオチドプローブ、配列番号4の塩基配列中の少なくとも9塩基の連続する塩基配列に相補的な塩基配列を有するポリヌクレオチドプローブ、配列番号5の塩基配列中の少なくとも9塩基の連続する塩基配列を有するポリヌクレオチドプローブ、配列番号5の塩基配列中の少なくとも9塩基の連続する塩基配列に相補的な塩基配列を有するポリヌクレオチドプローブ、配列番号6の塩基配列中の少なくとも9塩基の連続する塩基配列を有するポリヌクレオチドプローブ、及び配列番号6の塩基配列中の少なくとも9塩基の連続する塩基配列に相補的な塩基配列を有するポリヌクレオチドプローブからなる群より選択される1以上を有することを特徴とする微生物汚染検出用キットを提供するものである。
また、本発明は、超純水の微生物汚染の検出に用いられるキットであって、配列番号1の塩基配列中の少なくとも9塩基の連続する塩基配列を有するポリヌクレオチドプローブ又は配列番号1の塩基配列中の少なくとも9塩基の連続する塩基配列に相補的な塩基配列を有するポリヌクレオチドプローブと、配列番号2の塩基配列中の少なくとも9塩基の連続する塩基配列を有するポリヌクレオチドプローブ又は配列番号2の塩基配列中の少なくとも9塩基の連続する塩基配列に相補的な塩基配列を有するポリヌクレオチドプローブと、配列番号3の塩基配列中の少なくとも9塩基の連続する塩基配列を有するポリヌクレオチドプローブ又は配列番号3の塩基配列中の少なくとも9塩基の連続する塩基配列に相補的な塩基配列を有するポリヌクレオチドプローブと、配列番号4の塩基配列中の少なくとも9塩基の連続する塩基配列を有するポリヌクレオチドプローブ又は配列番号4の塩基配列中の少なくとも9塩基の連続する塩基配列に相補的な塩基配列を有するポリヌクレオチドプローブと、配列番号5の塩基配列中の少なくとも9塩基の連続する塩基配列を有するポリヌクレオチドプローブ又は配列番号5の塩基配列中の少なくとも9塩基の連続する塩基配列に相補的な塩基配列を有するポリヌクレオチドプローブと、配列番号6の塩基配列中の少なくとも9塩基の連続する塩基配列を有するポリヌクレオチドプローブ又は配列番号6の塩基配列中の少なくとも9塩基の連続する塩基配列に相補的な塩基配列を有するポリヌクレオチドプローブと、を有することを特徴とする微生物汚染検出用キットを提供するものである。
また、本発明は、超純水の微生物汚染を、前記記載の微生物汚染検出用キットを用いて検出することを特徴とする微生物汚染検出方法を提供するものである。
また、本発明は、蛍光in situ ハイブリダイゼーション法を用いて微生物を検出することを特徴とする前記いずれか記載の微生物汚染検出方法を提供するものである。
また、本発明は、内部に超純水を含む装置の微生物汚染において、前記記載の微生物汚染検出用キットを用いて微生物を検出することにより、汚染源が超純水であるか否かを判別することを特徴とする汚染源判別方法を提供するものである。
また、本発明は、蛍光in situ ハイブリダイゼーション法を用いて微生物を検出することを特徴とする前記記載の汚染源判別方法を提供するものである。
また、本発明は、前記装置が、バイオリアクター、超純水製造装置、及び半導体洗浄装置からなる群より選択されるものであることを特徴とする前記いずれか記載の汚染源判別方法を提供するものである。
本発明の微生物汚染検出用キットを用いて、超純水を調べることにより、汚染微生物の具体的な種類が不明である場合であっても、該超純水の微生汚染を迅速かつ簡便に検出することができる。
また、本発明の微生物汚染検出用キットを用いて、内部に超純水を含む装置から採取されたサンプルを調べることにより、該装置の微生物汚染の汚染源が超純水であるか否かを、迅速かつ高い確率で判別することができる。
本発明における微生物とは、原核生物である細菌やウィルス、及び真核生物である真菌を意味する。また、本発明において、「汚染された超純水由来の微生物」とは、汚染された超純水、すなわち、滅菌処理が不十分である等により、目的の生物以外の微生物(汚染の原因となる微生物、以下、汚染原因菌ということもある。)を含有する超純水が供給されたことにより、装置に混入され、汚染の原因となった微生物を意味する。
本発明の微生物汚染検出用キットは、超純水の微生物汚染の検出に用いられるキットであって、汚染された超純水由来の微生物に特異的な塩基配列と相補的な塩基配列を有するポリヌクレオチドプローブ(以下、超純水由来汚染原因菌検出用プローブという。)を有することを特徴とする。超純水由来汚染原因菌検出用プローブとしては、具体的には、配列番号1の塩基配列中の少なくとも9塩基の連続する塩基配列を有するポリヌクレオチドプローブ、配列番号1の塩基配列中の少なくとも9塩基の連続する塩基配列に相補的な塩基配列を有するポリヌクレオチドプローブ、配列番号2の塩基配列中の少なくとも9塩基の連続する塩基配列を有するポリヌクレオチドプローブ、配列番号2の塩基配列中の少なくとも9塩基の連続する塩基配列に相補的な塩基配列を有するポリヌクレオチドプローブ、配列番号3の塩基配列中の少なくとも9塩基の連続する塩基配列を有するポリヌクレオチドプローブ、配列番号3の塩基配列中の少なくとも9塩基の連続する塩基配列に相補的な塩基配列を有するポリヌクレオチドプローブ、配列番号4の塩基配列中の少なくとも9塩基の連続する塩基配列を有するポリヌクレオチドプローブ、配列番号4の塩基配列中の少なくとも9塩基の連続する塩基配列に相補的な塩基配列を有するポリヌクレオチドプローブ、配列番号5の塩基配列中の少なくとも9塩基の連続する塩基配列を有するポリヌクレオチドプローブ、配列番号5の塩基配列中の少なくとも9塩基の連続する塩基配列に相補的な塩基配列を有するポリヌクレオチドプローブ、配列番号6の塩基配列中の少なくとも9塩基の連続する塩基配列を有するポリヌクレオチドプローブ、及び配列番号6の塩基配列中の少なくとも9塩基の連続する塩基配列に相補的な塩基配列を有するポリヌクレオチドプローブ等がある。
本発明の微生物汚染検出用キットは、これらの超純水由来汚染原因菌検出用プローブからなる群より選択される1以上を含むものであればよい。より検出精度や検出効率に優れるため、本発明の微生物汚染検出用キットとしては、配列番号1の塩基配列中の少なくとも9塩基の連続する塩基配列を有するポリヌクレオチドプローブ又は配列番号1の塩基配列中の少なくとも9塩基の連続する塩基配列に相補的な塩基配列を有するポリヌクレオチドプローブと、配列番号2の塩基配列中の少なくとも9塩基の連続する塩基配列を有するポリヌクレオチドプローブ又は配列番号2の塩基配列中の少なくとも9塩基の連続する塩基配列に相補的な塩基配列を有するポリヌクレオチドプローブと、配列番号3の塩基配列中の少なくとも9塩基の連続する塩基配列を有するポリヌクレオチドプローブ又は配列番号3の塩基配列中の少なくとも9塩基の連続する塩基配列に相補的な塩基配列を有するポリヌクレオチドプローブと、配列番号4の塩基配列中の少なくとも9塩基の連続する塩基配列を有するポリヌクレオチドプローブ又は配列番号4の塩基配列中の少なくとも9塩基の連続する塩基配列に相補的な塩基配列を有するポリヌクレオチドプローブと、配列番号5の塩基配列中の少なくとも9塩基の連続する塩基配列を有するポリヌクレオチドプローブ又は配列番号5の塩基配列中の少なくとも9塩基の連続する塩基配列に相補的な塩基配列を有するポリヌクレオチドプローブと、配列番号6の塩基配列中の少なくとも9塩基の連続する塩基配列を有するポリヌクレオチドプローブ又は配列番号6の塩基配列中の少なくとも9塩基の連続する塩基配列に相補的な塩基配列を有するポリヌクレオチドプローブとの計6種類のポリヌクレオチドプローブを有することが好ましい。
なお、本発明において、「塩基配列中の少なくとも9塩基の連続する塩基配列」とは、9塩基以上の連続する塩基配列であればよく、塩基配列のうち、5’末端を含む9塩基以上の連続した塩基配列であってもよく、3’末端を含む9塩基以上の連続した塩基配列であってもよく、5’末端と3’末端の両方を含まない9塩基以上の連続した塩基配列であってもよい。
汚染された超純水に含まれている微生物の種類は、通常、超純水の原料となる水が採取された時期や場所等により変動するものである。したがって、超純水を介して装置等に混入される微生物の種類は、装置等に供給されるその時々によって異なることになるため、汚染原因菌の菌種を特定することは、非常に手間がかかる上に、困難である場合が多い。
これに対して、本発明の発明者らによって見出されたように、汚染された超純水由来の微生物は、系統的に明確に分類し得る。すなわち、各系統に属する微生物を検出し得るプローブを用いて、汚染原因菌を検出することにより、汚染原因菌の種類を明確に特定することを要することなく、超純水が微生物により汚染されているか否か、及び、超純水が汚染源であるか否かを判別することができる。
例えば、超純水由来汚染原因菌検出用プローブを用いることにより、内部に超純水を含む装置から採取されたサンプルから微生物が検出された場合には、該装置における微生物汚染は、汚染された超純水が供給されたことにより起こったと推定することができる。該推定に基づき、例えば、該装置に水が供給される配管等に設置された微生物除去用フィルターの破損の有無等を重点的に検査することにより、迅速に汚染源を特定し得る。
超純水由来汚染原因菌検出用プローブは、超純水中に生息する微生物を検出する試験を行い、微生物の属種の傾向を調べて分類し、各系統の微生物を検出し得るポリヌクレオチドプローブを作製することにより得ることができる。具体的には、例えば、以下のようにして得ることができる。
1.汚染原因菌の採取
汚染原因菌の種類は、サンプルが採取される装置の設置場所や、サンプルを採取する季節等により変動する可能性が考えられる。そこで、発明者らは、設置場所の異なる5台の超純水装置(A〜E)から超純水を2Lずつサンプリングした。超純水装置A〜Eからサンプリングしたサンプルを、それぞれサンプルA〜Eとした。サンプリング時期は夏〜秋とした。その他、参考として、1台の超純水装置からRO水をサンプリングし、これをサンプルFとした。
2.汚染原因菌の回収及び特定
サンプリングした超純水A〜Fを、直径47mm、孔径0.22μmのメンブレンフィルターを用いて濾過し、微生物を捕集した。捕集された微生物の検出は、一枚のフィルターに対して、直接フィルター上の微生物のDNAを抽出して検出する直接抽出法と、フィルター上の微生物を培養した後DNAを抽出して検出する培養法との2種類の手法で行った。具体的には、直接抽出法として、微生物を捕集したフィルターの3/4を、界面活性剤を添加して溶菌させ、クロロホルム処理により、タンパク質を変性し除去した後、エタノールを添加することにより、DNAを沈殿させて回収した。一方、培養法として、微生物を捕集したフィルターの残りの1/4を寒天培地に置き、25〜35℃で培養し、形成したコロニーを色又は形態の種類ごとに採取した後、直接抽出法と同様にしてDNAを回収した。
得られたDNAを鋳型とし、PCR(Polymerase Chain Reaction)を用いて、16S rDNA遺伝子の塩基配列を有するPCR産物を得た。なお、該PCRに用いるプライマーは、通常、微生物の16S rDNA遺伝子の塩基配列をPCR増幅するために用いられているプライマーを使用した。
得られたPCR産物を、変性剤濃度勾配ゲル電気泳動(DGGE)により、塩基対長の違いにより分離した。該電気泳動により、同一種類の微生物の16S rDNA遺伝子から得られたPCR産物は、1のバンドとして検出される。そこで、1のバンドのみが検出されたPCR産物は、そのままシークエンス解析を行った。マルチバンドが検出されたPCR産物は、各バンドを切り出して、DGGEゲルから直接回収したDNAを、シークエンス解析に用いた。なお、DGGEではなく、クローニング法によっても同様の遺伝子解析が可能である。
国際塩基配列データベース(GenBank/DDBJ/EMBL)上で、シークエンス解析の結果得られた塩基配列情報について相同性検索を行うことにより、各汚染微生物の菌種を特定した。表1は、これらの特定された微生物を示した表である。この結果、サンプルAからは8種類の微生物(A1〜A8)、サンプルBからは7種類の微生物(B1〜B7)、サンプルCからは18種類の微生物(C1〜C18)、サンプルDからは1種類の微生物(D)、サンプルEからは6種類の微生物(E1〜E6)、サンプルFからは1種類の微生物(F)が、それぞれ検出された。
Figure 2010063370
3.系統的解析
シークエンス解析で得られた塩基配列情報を用いて系統解析を行った。この結果得られた系統樹を図1〜3に示す。また、図2は図1の系統樹中のA以下につながる系統樹であり、図3は図2の系統樹中のB以下につながる系統樹である。図中、A1〜A8、B1〜7、C1〜C18、D、E1〜E6、及びFは、表1記載の微生物をそれぞれ表している。
図1〜3の系統樹から明らかであるように、サンプルA〜Fから回収された微生物は、超純水サンプルの採取場所、採取季節に関係なく、いずれもグラム陰性領域に存在し、10種類のクラスターに分類し得ることが明らかとなった。図1〜3中、1〜10は、各クラスターを示している。また、各クラスターの近縁の属種及び分類された微生物を表2に示す。
Figure 2010063370
この系統解析の結果から、汚染原因菌が、クラスター1〜10のいずれかに属する微生物であれば、超純水由来汚染原因であると判別することができる。つまり、各クラスターの属する微生物を検出し得るポリヌクレオチドプローブであれば、超純水由来汚染原因菌検出用プローブとして用いることができる。
ここで、微生物を検出し得るポリヌクレオチドプローブは、検出対象の微生物の遺伝子の塩基配列の一部(以下、遺伝子配列ということがある。)を認識し得る塩基配列を有するポリヌクレオチドプローブである。ここで、「遺伝子配列を認識し得る塩基配列」とは、検出対象の遺伝子配列と相同的又は相補的な塩基配列を意味する。
したがって、あるクラスターに属する微生物に特異的な遺伝子配列、すなわち、該クラスターに属する微生物であれば共通して有しているが、該クラスターに属さない微生物は有していない、という特徴を有する遺伝子配列を認識し得る塩基配列を有するポリヌクレオチドプローブであれば、該クラスターに属する微生物を検出し得るポリヌクレオチドプローブとして用いることができる。
このような各クラスターに属する微生物に特異的な遺伝子配列は、国際塩基配列データベースを用いて、常法により決定することができる。したがって、各クラスターに属する微生物を検出し得るポリヌクレオチドプローブは、常法により設計し合成することができる。なお、クラスターによっては、公知のポリヌクレオチドプローブを、該クラスターに属する微生物を検出し得るポリヌクレオチドプローブとして用いることができる場合がある。例えば、クラスター1〜3はいずれもβ−プロテオバクテリアに属する微生物である。このため、クラスター1〜3に属する微生物を検出し得るポリヌクレオチドプローブ(以下、W−8プローブという。)として、既知のβ−プロテオバクテリア検出用プローブを用いることができる。
超純水由来汚染原因菌検出用プローブとしては、少なくともクラスター1〜10のいずれかに属する微生物を検出し得るポリヌクレオチドプローブであれば、特に限定されるものではないが、本発明においては、表3に記載の塩基配列を有するプローブであることが好ましい。表3中、「クラスター」とは、各プローブが検出し得る微生物のクラスターを示している。
Figure 2010063370
例えば、W−8プローブとして、特に、配列番号1の塩基配列中の少なくとも9塩基の連続する塩基配列と相同的又は相補的な塩基配列を有するポリヌクレオチドプローブであることが好ましい。配列番号1の塩基配列は、beta proteobacteriumの23S rDNA遺伝子の1023〜1047位の塩基配列に相同的な塩基配列である。
配列番号1の塩基配列中の少なくとも9塩基の連続する塩基配列を有する塩基配列と相同的又は相補的な塩基配列を有するポリヌクレオチドプローブであれば、配列番号1の塩基配列と相同的又は相補的な塩基配列を認識し得るため、配列番号1の塩基配列を遺伝子配列として有するクラスター1〜3に属する微生物を検出することができるためである。特異性に優れているために、W−8プローブは、配列番号1の塩基配列と相同的又は相補的な塩基配列を有するポリヌクレオチドプローブであることがより好ましい。
同様に、クラスター4に属する微生物を検出し得るポリヌクレオチドプローブ(以下、W−4プローブという。)としては、配列番号2の塩基配列中の少なくとも9塩基の連続する塩基配列と相同的又は相補的な塩基配列を有するポリヌクレオチドプローブであることが好ましく、配列番号2の塩基配列と相同的又は相補的な塩基配列を有するポリヌクレオチドプローブであることがより好ましい。配列番号2の塩基配列は、Xanthomonadaceae bacterium Ellin7015の16S rDNA遺伝子の441〜457位の塩基配列に相同的な塩基配列である。
クラスター6に属する微生物を検出し得るポリヌクレオチドプローブ(以下、W−5プローブという。)としては、配列番号3の塩基配列中の少なくとも9塩基の連続する塩基配列と相同的又は相補的な塩基配列を有するポリヌクレオチドプローブであることが好ましく、配列番号3の塩基配列と相同的又は相補的な塩基配列を有するポリヌクレオチドプローブであることがより好ましい。配列番号3の塩基配列は、Bradyrhizobium elkaniiの16S rDNA遺伝子の837〜853位の塩基配列に実質的に相同的な塩基配列である。なお、配列番号3中、「R」はアデニン(A)又はグアニン(G)を意味する。
クラスター5に属する微生物を検出し得るポリヌクレオチドプローブ(以下、W−6プローブという。)としては、配列番号4の塩基配列中の少なくとも9塩基の連続する塩基配列と相同的又は相補的な塩基配列を有するポリヌクレオチドプローブであることが好ましく、配列番号4の塩基配列と相同的又は相補的な塩基配列を有するポリヌクレオチドプローブであることがより好ましい。配列番号4の塩基配列は、Methylobacterium radiotoleransの16S rDNA遺伝子の705〜721位の塩基配列に相同的な塩基配列である。
クラスター7に属する微生物を検出し得るポリヌクレオチドプローブ(以下、W−3プローブという。)としては、配列番号5の塩基配列中の少なくとも9塩基の連続する塩基配列と相同的又は相補的な塩基配列を有するポリヌクレオチドプローブであることが好ましく、配列番号4の塩基配列と相同的又は相補的な塩基配列を有するポリヌクレオチドプローブであることがより好ましい。配列番号5の塩基配列は、Sphingomonas pseudosanguinisの16S rDNA遺伝子の653〜670位の塩基配列に相同的な塩基配列である。
クラスター8〜10に属する微生物を検出し得るポリヌクレオチドプローブ(以下、W−7プローブという。)としては、配列番号6の塩基配列中の少なくとも9塩基の連続する塩基配列と相同的又は相補的な塩基配列を有するポリヌクレオチドプローブであることが好ましく、配列番号6の塩基配列と相同的又は相補的な塩基配列を有するポリヌクレオチドプローブであることがより好ましい。配列番号6の塩基配列は、Caulobacter subvibrioides CB81の16S rDNA遺伝子の488〜504位の塩基配列に相同的な塩基配列である。
本発明の微生物汚染検出用キットに含まれるこれらの超純水由来汚染原因菌検出用プローブは、標識されたものであってもよい。該標識は、通常、ヌクレオチドの標識に用いられるものであれば、何れの標識物質を用いるものであってもよい。該標識物質として、例えば、蛍光物質、ビオチン、DNP(dinitorophenol)、ジゴキシゲニン、ジゴキシン、放射性物質等がある。検出感度が良好であり、かつ検出操作も簡便であることから、蛍光物質で標識されたポリヌクレオチドプローブであることが好ましい。該蛍光物質として、例えば、FITC(フルオレセインイソチオシアナート)、フルオレセイン、ローダミン、Cy5、TAMRA、NBD、TMR(テトラメチルローダミン)等がある。
また、これらの超純水由来汚染原因菌検出用プローブは、検出対象である微生物の遺伝子配列を認識し得る塩基配列の他に、微生物の検出を妨げない限りにおいて、付加配列を有していてもよい。該付加配列として、例えば、標識物質とのリンカー配列や、制限酵素認識配列等がある。
なお、超純水の製造に用いられる原料水の水源が大きく異なる場合等、上記10のクラスターに属する微生物以外の微生物が、超純水中に混入する可能性もある。超純水サンプル中に、上記のW−3〜8プローブで検出てきない微生物の存在が確認された場合には、例えば上述した手法により該微生物を検出し得るポリヌクレオチドプローブを作製し、これを含む微生物汚染検出用キットを用いることにより、効率よく、超純水の汚染の有無や、汚染源が超純水であるか否かを判別することができる。
本発明の微生物汚染検出方法は、具体的には、以下のようにして行うことができる。まず、微生物汚染の検出に用いる超純水をサンプルとして採取する。次に、該サンプルから微生物を回収する。回収の方法は、微生物を回収し得る方法であれば、特に限定されるものではなく、遠心分離法や、微生物を通さないフィルターを用いるフィルター法等の、通常培養液等から微生物を回収するために用いられている方法で行うことができる。回収された微生物に対して、本発明の微生物汚染検出用キットを用いて検出操作を行い、微生物が検出されるか否かを調べる。本発明の微生物汚染検出用キット中の少なくとも1の超純水由来汚染原因菌検出用プローブにより微生物が検出された場合には、該サンプルが採取された超純水が汚染されていることが分かる。
同様に、本発明の汚染源判別方法は、以下のようにして行うことができる。まず、内部に超純水を含む装置の汚染源である可能性のある部位から、微生物汚染の検出に用いるサンプルを採取する。次に、該サンプルから上記と同様に微生物を回収する。回収された微生物に対して、本発明の微生物汚染検出用キットを用いて検出操作を行い、微生物が検出されるか否かを調べる。本発明の微生物汚染検出用キット中の少なくとも1の超純水由来汚染原因菌検出用プローブにより微生物が検出された場合には、該装置の微生物汚染は超純水が汚染源であると判別することができる。本発明の汚染源判別方法によって、超純水が汚染源であると推定された場合には、特に装置への超純水供給部や、そこに設置されている微生物除去用フィルターが破損されたために微生物汚染が生じた可能性が極めて高いと考えられるため、これらの箇所を重点的に検査することにより、汚染源を速やかに特定することができる。
なお、該検出操作は、特に限定されるものではなく、生物を、該生物の遺伝子の一部の塩基配列と相同的又は相補的な塩基配列を有するポリヌクレオチドプローブを用いて検出する際に用いられる方法であれば、いずれの方法を用いて行ってもよい。該方法として、例えば、ハイブリダイゼーション法やPCR法等がある。核酸抽出操作を要さず、簡便であることから、in situ ハイブリダイゼーション(ISH)法により検出することが好ましい。特に安全でかつ感度が良好であるため、蛍光標識されたプローブを用いる蛍光in situ ハイブリダイゼーション(FISH)法により検出することが好ましい。
本発明の汚染源判別方法に供される装置は、内部に超純水を含むものであれば、特に限定されるものではなく、例えば、超純水製造装置であってもよく、バイオリアクターや食品製造用プラント等のように、原料の一部として超純水が供給される装置であってもよく、半導体洗浄装置等のように、洗浄液として超純水が利用される装置であってもよい。特に、バイオリアクター等の工業上利用可能な大型装置であることが好ましい。本発明は、汚染源の特定の迅速化に資するものであり、バイオプラントや化学プラント等で用いられるバイオリアクターのように、従来は汚染源の特定に長期間を要していたような装置に用いることにより、効果がより顕著に奏されるためである。
なお、装置がバイオリアクターである場合、培養される目的の生物は、特に限定されるものではなく、天然由来の生物であってもよく、遺伝子組換え技術等の遺伝子工学を用いて得られた生物であってもよい。また、微生物であってもよいが、細胞であることが好ましい。ここで、細胞とは、動物細胞、植物細胞、酵母類等を意味する。動物細胞は、哺乳細胞であってもよく、昆虫細胞であってもよい。
次に実施例を示して本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
10L容の培養槽を用いて作成した、図4に示す構造を有する小型のバイオリアクターを用いて、本発明の汚染源判別方法を用いて、該バイオリアクターの微生物汚染が超純水由来のものか否かの判別を試みた。
なお、該バイオリアクターにおいては、培地調製槽3に、培地原料供給管4を通して粉末状等の固形の培地原料が、水供給管5を通して水が、それぞれ投入され、培地が調製される。調製された培地は、培地供給管6を通って、培養槽1に投入される。一方で、空気は、空気供給管7を通って、別途培養槽1に供給される。培養槽1内において、目的の生物が培養される。培養時には、目的の生物の沈殿を防止し、培養液を均一に保つために、攪拌羽2により、培養液は攪拌される。水供給管5、培地供給管6、及び空気供給管7には、微生物除去用フィルター8がそれぞれ設置されている。
超純水由来汚染原因菌検出用プローブとして、配列番号1の塩基配列を有するポリヌクレオチドプローブ、配列番号2の塩基配列を有するポリヌクレオチドプローブ、配列番号3の塩基配列を有するポリヌクレオチドプローブ、配列番号4の塩基配列を有するポリヌクレオチドプローブ、配列番号5の塩基配列を有するポリヌクレオチドプローブ、配列番号6の塩基配列を有するポリヌクレオチドプローブの計6種類を用いた。
バイオリアクターの稼働中に、培養液の濁度の急激な上昇が観測されたため、微生物汚染が疑われた。そこで、バイオリアクターの運転を停止し、50mLの培養液を採取した。採取した培養液をFISH用に固定処理した後、孔径0.22μmのポリカーボネートメンブレンフィルターを用いて濾過処理をし、該フィルター上に培養液中に存在しているであろう微生物を捕集した。
その後、FISH法により、該フィルター上の微生物を検出した。具体的には、該フィルターを、上記6種類のプローブの混合溶液に、46℃で2時間浸した後、48℃のバッファーで洗浄した。その後、該フィルターを99%エタノールに入れて脱水した。
こうして得られた該フィルターを、蛍光顕微鏡を用いて観察した結果、微生物は検出されなかった。これにより、該バイオリアクターの微生物汚染は、超純水由来のものではないと推定された。実際に、水供給管5、培地供給管6、及び空気供給管7にそれぞれ設置された微生物除去用フィルター8を調べたところ、実際に、空気供給管7と培養槽1との配管接続部分に隙間が生じており、該配管接続部分が汚染源であり、汚染された空気由来の微生物が、該隙間から混入したことにより発生した微生物汚染であったことが特定できた。
本発明の微生物汚染検出用キット、並びに該微生物汚染検出用キットを用いて行う微生物汚染検出方法及び汚染源判別方法を用いることにより、不特定多数の汚染原因菌が存在する場合であっても、該汚染原因菌が、超純水由来の微生物であるかを、高精度かつ簡便に推定し、汚染源を迅速に特定することができるため、バイオリアクター等の大型の培養槽を用いる分野で利用が可能である。
系統解析の結果得られた系統樹を示した図の一部である。 系統解析の結果得られた系統樹を示した図の一部であり、図1の系統樹中のA以下につながる系統樹である。 系統解析の結果得られた系統樹を示した図の一部であり、図2の系統樹中のB以下につながる系統樹である。 実施例1において用いたバイオリアクターの概要を示した図である。
符号の説明
1…培養槽、2…攪拌羽、3…培地調製槽、4…培地原料供給管、5…水供給管、6…培地供給管、7…空気供給管、8…微生物除去用フィルター

Claims (7)

  1. 超純水の微生物汚染の検出に用いられるキットであって、
    配列番号1の塩基配列中の少なくとも9塩基の連続する塩基配列を有するポリヌクレオチドプローブ、配列番号1の塩基配列中の少なくとも9塩基の連続する塩基配列に相補的な塩基配列を有するポリヌクレオチドプローブ、配列番号2の塩基配列中の少なくとも9塩基の連続する塩基配列を有するポリヌクレオチドプローブ、配列番号2の塩基配列中の少なくとも9塩基の連続する塩基配列に相補的な塩基配列を有するポリヌクレオチドプローブ、配列番号3の塩基配列中の少なくとも9塩基の連続する塩基配列を有するポリヌクレオチドプローブ、配列番号3の塩基配列中の少なくとも9塩基の連続する塩基配列に相補的な塩基配列を有するポリヌクレオチドプローブ、配列番号4の塩基配列中の少なくとも9塩基の連続する塩基配列を有するポリヌクレオチドプローブ、配列番号4の塩基配列中の少なくとも9塩基の連続する塩基配列に相補的な塩基配列を有するポリヌクレオチドプローブ、配列番号5の塩基配列中の少なくとも9塩基の連続する塩基配列を有するポリヌクレオチドプローブ、配列番号5の塩基配列中の少なくとも9塩基の連続する塩基配列に相補的な塩基配列を有するポリヌクレオチドプローブ、配列番号6の塩基配列中の少なくとも9塩基の連続する塩基配列を有するポリヌクレオチドプローブ、及び配列番号6の塩基配列中の少なくとも9塩基の連続する塩基配列に相補的な塩基配列を有するポリヌクレオチドプローブからなる群より選択される1以上を有することを特徴とする微生物汚染検出用キット。
  2. 超純水の微生物汚染の検出に用いられるキットであって、
    配列番号1の塩基配列中の少なくとも9塩基の連続する塩基配列を有するポリヌクレオチドプローブ又は配列番号1の塩基配列中の少なくとも9塩基の連続する塩基配列に相補的な塩基配列を有するポリヌクレオチドプローブと、
    配列番号2の塩基配列中の少なくとも9塩基の連続する塩基配列を有するポリヌクレオチドプローブ又は配列番号2の塩基配列中の少なくとも9塩基の連続する塩基配列に相補的な塩基配列を有するポリヌクレオチドプローブと、
    配列番号3の塩基配列中の少なくとも9塩基の連続する塩基配列を有するポリヌクレオチドプローブ又は配列番号3の塩基配列中の少なくとも9塩基の連続する塩基配列に相補的な塩基配列を有するポリヌクレオチドプローブと、
    配列番号4の塩基配列中の少なくとも9塩基の連続する塩基配列を有するポリヌクレオチドプローブ又は配列番号4の塩基配列中の少なくとも9塩基の連続する塩基配列に相補的な塩基配列を有するポリヌクレオチドプローブと、
    配列番号5の塩基配列中の少なくとも9塩基の連続する塩基配列を有するポリヌクレオチドプローブ又は配列番号5の塩基配列中の少なくとも9塩基の連続する塩基配列に相補的な塩基配列を有するポリヌクレオチドプローブと、
    配列番号6の塩基配列中の少なくとも9塩基の連続する塩基配列を有するポリヌクレオチドプローブ又は配列番号6の塩基配列中の少なくとも9塩基の連続する塩基配列に相補的な塩基配列を有するポリヌクレオチドプローブと、
    を有することを特徴とする微生物汚染検出用キット。
  3. 超純水の微生物汚染を、請求項1又は2記載の微生物汚染検出用キットを用いて検出することを特徴とする微生物汚染検出方法。
  4. 蛍光in situ ハイブリダイゼーション法を用いて微生物を検出することを特徴とする請求項3記載の微生物汚染検出方法。
  5. 内部に超純水を含む装置の微生物汚染において、請求項1又は2記載の微生物汚染検出用キットを用いて微生物を検出することにより、汚染源が超純水であるか否かを判別することを特徴とする汚染源判別方法。
  6. 蛍光in situ ハイブリダイゼーション法を用いて微生物を検出することを特徴とする請求項5記載の汚染源判別方法。
  7. 前記装置が、バイオリアクター、超純水製造装置、及び半導体洗浄装置からなる群より選択されるものであることを特徴とする請求項5又は6記載の汚染源判別方法。
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