JP5223268B2 - 汚染源の特定方法 - Google Patents
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Description
目的の細胞等以外の他の微生物がバイオリアクター等の培養槽に混入(微生物汚染)すると、本来目的細胞の培養に用いられるべき栄養が汚染微生物に消費されてしまい、生産性が低下する、目的細胞が汚染微生物によりダメージを受け、生産不能になる、目的生産物が汚染微生物によって消費されつくし、不要の老廃物のみが残る等により、目的生産物の生産効率は著しく低下してしまう。さらに、目的生産物の品質が損なわれるおそれが高い。このため、微生物汚染が発見された場合には、通常は、運転が中止され、微生物により汚染された細胞培養液等は廃棄される。このため、培地等の高価な培養リソースが大量に無駄になり、多大な損失を被る場合がある。
微生物汚染の主要な原因が微生物除去用フィルターの破損であるため、用いられている微生物除去用フィルターの性状や交換時期等から、破損した微生物除去用フィルターがどれかを経験に基づき推定することにより、汚染源の特定を試みることができる。
その他、(2)リボタイピング法を使用して,菌株レベルでの同一性を調べることで汚染源調査に有効な情報を得ることを目的としたシステムや、(3)微生物の菌体脂肪酸組成をガスクロで分析し,そこに組み込まれたデータベースと照合することで汚染の原因である微生物を決定する装置等が市販されている。
また、上記(1)のシステムでは、汚染源を特定するためには、汚染の原因となる微生物の種類が最初から限られていることが必要であり、多種多様な微生物が汚染の原因となり得る培養槽における汚染源の特定には適当ではない。
一方、上記(2)のシステムや上記(3)の装置では、微生物の種類が限定されていない場合であっても、汚染の原因である微生物を特定することができる。しかしながら、検体中に存在する菌株が一種類でなければならないという制約があるため、医薬プラントで用いられている培養槽等のように、汚染の原因である微生物が複数種類混在している可能性がある場合には、単離培養等の操作により、各微生物を単離することが必要となり、汚染源の特定に長時間を要するという問題がある。
また、本発明は、該方法に用いるためのプローブセットを提供することを目的とする。
前記汚染された水由来の微生物に特異的な塩基配列と相補的な塩基配列を有するポリヌクレオチドプローブが、配列番号1〜3のいずれかの塩基配列からなるポリヌクレオチドプローブ、及び、配列番号1〜3のいずれかの塩基配列に相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドプローブからなる群より選ばれる1以上のポリヌクレオチドプローブであり、
前記汚染された培地由来の微生物に特異的な塩基配列と相補的な塩基配列を有するポリヌクレオチドプローブが、配列番号4〜11のいずれかの塩基配列からなるポリヌクレオチドプローブ、及び、配列番号4〜11のいずれかの塩基配列に相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドプローブからなる群より選ばれる1以上のポリヌクレオチドプローブであり、
前記汚染された空気由来の微生物に特異的な塩基配列と相補的な塩基配列を有するポリヌクレオチドプローブが、配列番号12〜15のいずれかの塩基配列からなるポリヌクレオチドプローブ、及び、配列番号12〜15のいずれかの塩基配列に相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドプローブからなる群より選ばれる1以上のポリヌクレオチドプローブであることを特徴とする汚染源の特定方法を提供するものである。
また、本発明は、前記培養槽が、バイオリアクターであることを特徴とする汚染源の特定方法を提供するものである。
また、本発明は、蛍光in situ ハイブリダイゼーション法を用いることを特徴とする汚染源の特定方法を提供するものである。
また、本発明は、汚染された水由来の微生物に特異的な塩基配列と相補的な塩基配列を有するポリヌクレオチドプローブからなるプローブセットであって、配列番号1の塩基配列からなるポリヌクレオチドプローブ又は配列番号1の塩基配列に相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドプローブと、配列番号2の塩基配列からなるポリヌクレオチドプローブ又は配列番号2の塩基配列に相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドプローブと、配列番号3の塩基配列からなるポリヌクレオチドプローブ又は配列番号3の塩基配列に相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドプローブと、を有することを特徴とするプローブセットを提供するものである。
また、本発明は、汚染された培地由来の微生物に特異的な塩基配列と相補的な塩基配列を有するポリヌクレオチドプローブからなるプローブセットであって、配列番号4の塩基配列からなるポリヌクレオチドプローブ又は配列番号4の塩基配列に相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドプローブと、配列番号5の塩基配列からなるポリヌクレオチドプローブ又は配列番号5の塩基配列に相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドプローブと、配列番号6の塩基配列からなるポリヌクレオチドプローブ又は配列番号6の塩基配列に相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドプローブと、配列番号7の塩基配列からなるポリヌクレオチドプローブ又は配列番号7の塩基配列に相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドプローブと、配列番号8の塩基配列からなるポリヌクレオチドプローブ又は配列番号8の塩基配列に相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドプローブと、配列番号9の塩基配列からなるポリヌクレオチドプローブ又は配列番号9の塩基配列に相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドプローブと、配列番号10の塩基配列からなるポリヌクレオチドプローブ又は配列番号10の塩基配列に相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドプローブと、配列番号11の塩基配列からなるポリヌクレオチドプローブ又は配列番号11の塩基配列に相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドプローブと、を有することを特徴とするプローブセットを提供するものである。
また、本発明は、汚染された空気由来の微生物に特異的な塩基配列と相補的な塩基配列を有するポリヌクレオチドプローブからなるプローブセットであって、配列番号12の塩基配列からなるポリヌクレオチドプローブ又は配列番号12の塩基配列に相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドプローブと、配列番号13の塩基配列からなるポリヌクレオチドプローブ又は配列番号13の塩基配列に相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドプローブと、配列番号14の塩基配列からなるポリヌクレオチドプローブ又は配列番号14の塩基配列に相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドプローブと、配列番号15の塩基配列からなるポリヌクレオチドプローブ又は配列番号15の塩基配列に相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドプローブと、を有することを特徴とするプローブセットを提供するものである。
また、本発明のプローブセットにより、迅速かつ高精度に、汚染の原因である微生物が、水、培地、空気のどの培養リソース由来であるかを調べることができる。
例えば、汚染原因菌が、水由来汚染原因菌検出用プローブにより検出することができた場合には、培養槽の微生物汚染は、汚染された水が供給されたことにより起こったと推定することができる。該推定に基づき、例えば、該培養槽に水が供給される配管等に設置された微生物除去用フィルターの破損の有無等を重点的に検査することにより、迅速に汚染源を特定し得る。その他、汚染原因菌が、空気由来汚染原因菌検出用プローブにより検出することができた場合には、該培養槽に空気が供給される配管等に設置された微生物除去用フィルターの破損の有無に加えて、培養槽や配管自体に亀裂等の破損が生じている可能性を考慮することにより、迅速に汚染源を特定し得る。
これに対して、本発明の発明者らによって見出されたように、汚染された水由来の微生物と、汚染された培地由来の微生物と、汚染された空気由来の微生物とは、それぞれ系統的に明確に分類し得る。すなわち、各系統に属する微生物を検出し得るプローブを用いて、汚染原因菌を検出することにより、汚染原因菌の種類を明確に特定することを要することなく、水、培地、空気のうち、どの培養リソースが汚染源であるかを特定することができる。
1.汚染原因菌の採取
滅菌済みの無菌培地に、未滅菌培地中に存在する微生物、未滅菌水中に存在する微生物、未滅菌空気中に存在する微生物をそれぞれ添加して汚染させたものを、各5サンプルずつ用意した。ここで、未滅菌培地中に存在する微生物の添加は、未滅菌培地を添加することにより行った。また、未滅菌水中や未滅菌空気中に存在する微生物の添加は、それぞれ、水や空気を、孔径0.22μmのポリカーボネートメンブレンフィルターを用いて濾過処理することにより、該フィルター上に捕集された微生物を、該フィルターごと無菌培地に添加した。
これらのサンプルを、37℃で培養することにより、水、培地、空気中に含まれる汚染原因菌を、検出及び解析に要する量まで増殖させた。
なお、培地は、CD−CHO,AGT培地(インビトロジェン社製)を用いた。
上記サンプルから、遠心分離により、微生物を回収した。該微生物から、常法により、DNAを回収した。具体的には、まず、回収された微生物に、界面活性剤を添加して溶菌させた後、クロロホルム処理により、タンパク質を変性し除去した。さらに、エタノールを添加することにより、DNAを沈殿させて回収した。
得られたDNAを鋳型とし、PCRを用いて、16S rDNA遺伝子の塩基配列を有するPCR産物を得た。なお、該PCRに用いるプライマーは、通常、微生物の16S rDNA遺伝子の塩基配列をPCR増幅するために用いられているプライマーを使用した。
これらの作業を8回繰り返すことにより、未滅菌水中に存在する微生物、未滅菌培地中に存在する微生物、未滅菌空気中に存在する微生物を、それぞれ特定した。表1及び表2は、これらの特定された微生物を示した表である。
シークエンス解析で得られた塩基配列情報を用いて系統解析を行った。この結果得られた系統樹を図2〜5に示す。図2の系統樹にはグラム陰性菌に属する微生物が分類されており、図3〜5には、グラム陽性菌に属する微生物が分類されている。また、図3は図2の系統樹中のA以下につながる系統樹であり、図4は図3の系統樹中のB以下につながる系統樹であり、図5は図4の系統樹中のC以下につながる系統樹である。図中、「W1〜W24」は表1記載の水由来の微生物、「M1〜M22」は表1記載の培地由来の微生物、「A1〜A30」は表2記載の空気由来の微生物である。また、「W−1〜3」と「M−1〜5」は、後に詳述するように、それぞれの汚染原因菌検出用プローブを作成するために用いた系統ポジションを示している。
この系統解析の結果から、汚染原因菌が、系統ポジションW−1、W−2、及びW−3のいずれかに属する微生物であれば、該汚染原因菌は、汚染された水由来の微生物であり、汚染源が水であると推定することができる。つまり、系統ポジションW−1に属する微生物を検出し得るオリゴヌクレオチドプローブ(以下、W−1プローブという。)、系統ポジションW−2に属する微生物を検出し得るオリゴヌクレオチドプローブ(以下、W−2プローブという。)、系統ポジションW−3に属する微生物を検出し得るオリゴヌクレオチドプローブ(以下、W−3プローブという。)のいずれかであれば、水由来汚染原因菌検出用プローブとして用いることができる。
したがって、CD−CHO,AGT培地を用いた培養槽の微生物汚染においては、汚染原因菌が、複数のサンプルが属している系統ポジションに属する微生物、すなわち、M1〜M2が属する系統ポジションM−1、M3〜M5が属する系統ポジションM−2、M7〜M8が属する系統ポジションM−3、M9〜M12が属する系統ポジションM−4、M29〜M32が属する系統ポジションM−5のいずれかに属する微生物であれば、該汚染原因菌は、汚染された培地由来の微生物であり、汚染源が培地であると推定することができる。つまり、系統ポジションM−1に属する微生物を検出し得るオリゴヌクレオチドプローブ(以下、M−1プローブという。)、系統ポジションM−2に属する微生物を検出し得るオリゴヌクレオチドプローブ(以下、M−2プローブという。)、系統ポジションM−3に属する微生物を検出し得るオリゴヌクレオチドプローブ(以下、M−3プローブという。)、系統ポジションM−4に属する微生物を検出し得るオリゴヌクレオチドプローブ(以下、M−4プローブという。)、系統ポジションM−5に属する微生物を検出し得るオリゴヌクレオチドプローブ(以下、M−5プローブという。)のいずれかであれば、培地由来汚染原因菌検出用プローブとして用いることができる。
但し、グラム陽性菌を検出し得るオリゴヌクレオチドプローブを用いて検出した場合には、空気由来の微生物だけではなく、培地由来の微生物のうちグラム陽性菌であるものも検出され得る。したがって、汚染原因菌が、空気由来汚染原因菌検出用プローブを用いて検出した場合に陽性であって、かつ、培地由来汚染原因菌検出用プローブを用いて検出した場合に陰性である場合に、該汚染原因菌は、汚染された空気由来の微生物であり、汚染源が空気であると推定することができる。
したがって、ある系統ポジションに属する微生物に特異的な遺伝子配列、すなわち、該系統ポジションに属する微生物であれば共通して有しているが、該系統ポジションに属さない微生物は有していない、という特徴を有する遺伝子配列を認識し得る塩基配列を有するオリゴヌクレオチドプローブであれば、該系統ポジションに属する微生物を検出し得るオリゴヌクレオチドプローブとして用いることができる。
このような各系統ポジションに属する微生物に特異的な遺伝子配列は、国際塩基配列データベースを用いて、常法により決定することができる。したがって、各系統ポジションに属する微生物を検出し得るオリゴヌクレオチドプローブは、常法により設計し合成することができる。なお、系統ポジションによっては、公知のオリゴヌクレオチドプローブを、該系統ポジションに属する微生物を検出し得るオリゴヌクレオチドプローブとして用いることができる場合がある。
配列番号1の塩基配列中の少なくとも9塩基の連続する塩基配列を有する塩基配列と相同的又は相補的な塩基配列を有するポリヌクレオチドプローブであれば、配列番号1の塩基配列と相同的又は相補的な塩基配列を認識し得るため、配列番号1の塩基配列を遺伝子配列として有する系統ポジションW−1に属する微生物を検出することができるためである。特異性に優れているために、W−1プローブは、配列番号1の塩基配列と相同的又は相補的な塩基配列を有するポリヌクレオチドプローブであることがより好ましい。
なお、「少なくとも9塩基の連続する塩基配列」は、9塩基以上の連続する塩基配列であればよく、配列番号1の塩基配列のうち、5’末端を含む9塩基以上の連続した塩基配列であってもよく、3’末端を含む9塩基以上の連続した塩基配列であってもよく、5’末端と3’末端の両方を含まない9塩基以上の連続した塩基配列であってもよい。
M−2プローブは、配列番号6、7、8のいずれかの塩基配列中の少なくとも9塩基の連続する塩基配列と相同的又は相補的な塩基配列を有するポリヌクレオチドプローブであることが好ましく、配列番号6、7、8のいずれかの塩基配列と相同的又は相補的な塩基配列を有するポリヌクレオチドプローブであることがより好ましい。配列番号6の塩基配列は、Soil bacteriumの16S rDNA遺伝子の442〜459位の塩基配列に相同的な塩基配列であり、配列番号7の塩基配列は、Soil bacteriumの16S rDNA遺伝子の830〜847位の塩基配列に相同的な塩基配列であり、配列番号8の塩基配列は、Soil bacteriumの16S rDNA遺伝子の585〜602位の塩基配列に相同的な塩基配列である。
M−3プローブは、配列番号9の塩基配列中の少なくとも9塩基の連続する塩基配列と相同的又は相補的な塩基配列を有するポリヌクレオチドプローブであることが好ましく、配列番号9の塩基配列と相同的又は相補的な塩基配列を有するポリヌクレオチドプローブであることがより好ましい。
M−4プローブは、配列番号10の塩基配列中の少なくとも9塩基の連続する塩基配列と相同的又は相補的な塩基配列を有するポリヌクレオチドプローブであることが好ましく、配列番号10の塩基配列と相同的又は相補的な塩基配列を有するポリヌクレオチドプローブであることがより好ましい。
M−5プローブは、配列番号11の塩基配列中の少なくとも9塩基の連続する塩基配列と相同的又は相補的な塩基配列を有するポリヌクレオチドプローブであることが好ましく、配列番号11の塩基配列と相同的又は相補的な塩基配列を有するポリヌクレオチドプローブであることがより好ましい。
配列番号9の塩基配列は、Rhodobacteraceae bacteriumの16S rDNA遺伝子の642〜659位の塩基配列に相同的な塩基配列であり、配列番号10の塩基配列は、Brevundimonas diminutaの16S rDNA遺伝子の644〜661位の塩基配列に相同的な塩基配列であり、配列番号11の塩基配列は、Bacillus thuringiensisの16S rDNA遺伝子の465〜482位の塩基配列に相同的な塩基配列である。
配列番号12〜14は、それぞれ公知のグラム陽性菌検出用プローブLGC354a〜cである(Meier et al. 1999年、Systematic and applied microbiology、22、p186〜196参照。)。また、配列番号15は、同じく公知のグラム陽性菌検出用プローブHGC69aである(Roller et al. 1994年、Microbiology、140、p2849〜2858参照。)。
なお、微生物汚染は、培養槽中の培養液の濁度や、目的生産物の産生量等を適宜検出することにより、発見することができる。例えば、培養液の濁度が急激に上昇した場合や、目的生産物の生産量が急激に低下した場合には、微生物汚染が起こっている可能性が示唆される。
水由来汚染原因菌検出用プローブとして、配列番号1の塩基配列を有するポリヌクレオチドプローブ、配列番号2の塩基配列を有するポリヌクレオチドプローブ、配列番号3の塩基配列を有するポリヌクレオチドプローブを用いた。
培地由来汚染原因菌検出用プローブとして、配列番号4の塩基配列を有するポリヌクレオチドプローブ、配列番号5の塩基配列を有するポリヌクレオチドプローブ、配列番号6の塩基配列を有するポリヌクレオチドプローブ、配列番号7の塩基配列を有するポリヌクレオチドプローブ、配列番号8の塩基配列を有するポリヌクレオチドプローブ、配列番号9の塩基配列を有するポリヌクレオチドプローブ、配列番号10の塩基配列を有するポリヌクレオチドプローブ、配列番号11の塩基配列を有するポリヌクレオチドプローブを用いた。
空気由来汚染原因菌検出用プローブとして、配列番号12の塩基配列を有するポリヌクレオチドプローブ、配列番号13の塩基配列を有するポリヌクレオチドプローブ、配列番号14の塩基配列を有するポリヌクレオチドプローブ、配列番号15の塩基配列を有するポリヌクレオチドプローブを用いた。
上記の全ての汚染原因菌検出用プローブそれぞれについて検討を行った。
その後、FISH法により、該フィルター上の微生物を検出した。具体的には、該フィルターを水、空気、培地それぞれの検出用プローブ溶液に、46℃で2時間浸した後、48℃のバッファーで洗浄した。その後、該フィルターを99%エタノールに入れて脱水した。
こうして得られた該フィルターを、蛍光顕微鏡を用いて観察した結果、水由来汚染原因菌検出用プローブと、培地由来汚染原因菌検出用プローブはいずれも検出されなかったが、空気由来汚染原因菌検出用プローブが検出された。この結果から、バイオリアクター中の培養液は、空気由来の微生物により汚染されていると推定された。そこで、空気供給管7及び空気供給管7に設置されている微生物除去用フィルター8を検査したところ、実際に、空気供給管7と培養槽1との配管接続部分に隙間が生じており、該配管接続部分が汚染源であることが特定できた。
Claims (6)
- 培養槽の微生物汚染における汚染源の特定方法であって、
汚染された水由来の微生物に特異的な塩基配列と相補的な塩基配列を有するポリヌクレオチドプローブと、汚染された培地由来の微生物に特異的な塩基配列と相補的な塩基配列を有するポリヌクレオチドプローブと、汚染された空気由来の微生物に特異的な塩基配列と相補的な塩基配列を有するポリヌクレオチドプローブと、を用いて微生物を検出し、
前記汚染された水由来の微生物に特異的な塩基配列と相補的な塩基配列を有するポリヌクレオチドプローブが、配列番号1〜3のいずれかの塩基配列からなるポリヌクレオチドプローブ、及び、配列番号1〜3のいずれかの塩基配列に相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドプローブからなる群より選ばれる1以上のポリヌクレオチドプローブであり、
前記汚染された培地由来の微生物に特異的な塩基配列と相補的な塩基配列を有するポリヌクレオチドプローブが、配列番号4〜11のいずれかの塩基配列からなるポリヌクレオチドプローブ、及び、配列番号4〜11のいずれかの塩基配列に相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドプローブからなる群より選ばれる1以上のポリヌクレオチドプローブであり、
前記汚染された空気由来の微生物に特異的な塩基配列と相補的な塩基配列を有するポリヌクレオチドプローブが、配列番号12〜15のいずれかの塩基配列からなるポリヌクレオチドプローブ、及び、配列番号12〜15のいずれかの塩基配列に相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドプローブからなる群より選ばれる1以上のポリヌクレオチドプローブであることを特徴とする汚染源の特定方法。 - 前記培養槽が、バイオリアクターであることを特徴とする請求項1記載の汚染源の特定方法。
- 蛍光in situ ハイブリダイゼーション法を用いることを特徴とする請求項1又は2記載の汚染源の特定方法。
- 汚染された水由来の微生物に特異的な塩基配列と相補的な塩基配列を有するポリヌクレオチドプローブからなるプローブセットであって、
配列番号1の塩基配列からなるポリヌクレオチドプローブ又は配列番号1の塩基配列に相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドプローブと、配列番号2の塩基配列からなるポリヌクレオチドプローブ又は配列番号2の塩基配列に相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドプローブと、配列番号3の塩基配列からなるポリヌクレオチドプローブ又は配列番号3の塩基配列に相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドプローブと、を有することを特徴とするプローブセット。 - 汚染された培地由来の微生物に特異的な塩基配列と相補的な塩基配列を有するポリヌクレオチドプローブからなるプローブセットであって、
配列番号4の塩基配列からなるポリヌクレオチドプローブ又は配列番号4の塩基配列に相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドプローブと、配列番号5の塩基配列からなるポリヌクレオチドプローブ又は配列番号5の塩基配列に相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドプローブと、配列番号6の塩基配列からなるポリヌクレオチドプローブ又は配列番号6の塩基配列に相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドプローブと、配列番号7の塩基配列からなるポリヌクレオチドプローブ又は配列番号7の塩基配列に相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドプローブと、配列番号8の塩基配列からなるポリヌクレオチドプローブ又は配列番号8の塩基配列に相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドプローブと、配列番号9の塩基配列からなるポリヌクレオチドプローブ又は配列番号9の塩基配列に相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドプローブと、配列番号10の塩基配列からなるポリヌクレオチドプローブ又は配列番号10の塩基配列に相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドプローブと、配列番号11の塩基配列からなるポリヌクレオチドプローブ又は配列番号11の塩基配列に相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドプローブと、を有することを特徴とするプローブセット。 - 汚染された空気由来の微生物に特異的な塩基配列と相補的な塩基配列を有するポリヌクレオチドプローブからなるプローブセットであって、
配列番号12の塩基配列からなるポリヌクレオチドプローブ又は配列番号12の塩基配列に相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドプローブと、配列番号13の塩基配列からなるポリヌクレオチドプローブ又は配列番号13の塩基配列に相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドプローブと、配列番号14の塩基配列からなるポリヌクレオチドプローブ又は配列番号14の塩基配列に相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドプローブと、配列番号15の塩基配列からなるポリヌクレオチドプローブ又は配列番号15の塩基配列に相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドプローブと、を有することを特徴とするプローブセット。
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