JP5223268B2 - 汚染源の特定方法 - Google Patents

汚染源の特定方法 Download PDF

Info

Publication number
JP5223268B2
JP5223268B2 JP2007223051A JP2007223051A JP5223268B2 JP 5223268 B2 JP5223268 B2 JP 5223268B2 JP 2007223051 A JP2007223051 A JP 2007223051A JP 2007223051 A JP2007223051 A JP 2007223051A JP 5223268 B2 JP5223268 B2 JP 5223268B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
seq
base sequence
nucleotide sequence
probe
polynucleotide probe
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2007223051A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2009055788A (ja
Inventor
智美 初谷
浩介 石井
隼志 山村
衛 中山
誠 北野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
IHI Corp
Original Assignee
IHI Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by IHI Corp filed Critical IHI Corp
Priority to JP2007223051A priority Critical patent/JP5223268B2/ja
Publication of JP2009055788A publication Critical patent/JP2009055788A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5223268B2 publication Critical patent/JP5223268B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Measuring Or Testing Involving Enzymes Or Micro-Organisms (AREA)

Description

本発明は、培養槽の微生物汚染における汚染源の特定方法、及び、該汚染源の特定方法に用いられるプローブセットに関する。
近年、物質の合成や分解等の反応を行うために、生物触媒作用を利用する手法が盛んに行われている。該生物触媒作用として、酵素等のタンパク質が有する触媒作用や、細胞や微生物が有する触媒作用等がある。例えば、抗体等のある特定の有用物質を産生し得る特殊な微生物や動物細胞等を培養することより、目的の有用物質を簡便かつ効率よく得ることができる。このような生物触媒作用を利用する手法を、工業的に用いる場合に、目的の細胞等を大量に培養するために用いられる、特殊な設備を備えた大型の培養槽は、バイオリアクターとも呼ばれている。バイオリアクターを用いることにより、目的の細胞等を、大量に純粋培養することができる。
目的の細胞等以外の他の微生物がバイオリアクター等の培養槽に混入(微生物汚染)すると、本来目的細胞の培養に用いられるべき栄養が汚染微生物に消費されてしまい、生産性が低下する、目的細胞が汚染微生物によりダメージを受け、生産不能になる、目的生産物が汚染微生物によって消費されつくし、不要の老廃物のみが残る等により、目的生産物の生産効率は著しく低下してしまう。さらに、目的生産物の品質が損なわれるおそれが高い。このため、微生物汚染が発見された場合には、通常は、運転が中止され、微生物により汚染された細胞培養液等は廃棄される。このため、培地等の高価な培養リソースが大量に無駄になり、多大な損失を被る場合がある。
このため、微生物汚染を防止するために、培養槽へ供給される培地や水、空気等の培養リソースは、予め、無菌化処理が施される。例えば、一般的には、培地や水等は高圧蒸気滅菌処理が施される。一方、熱処理に不適な培地や空気等は、微生物除去用フィルター(微生物を通さないフィルター)を用いた濾過処理により、混入している微生物等を除去する。また、培養槽本体や、培養槽へ培養リソース等を供給するための配管等も、運転開始前に予め、蒸気滅菌等により滅菌される。さらに、通常は、培養リソース等を供給するための配管に、それぞれ微生物除去用フィルターを設置することにより、運転中の微生物汚染を防止している。
このように、微生物汚染を防止すべく、様々な対策が講じられているが、微生物除去用フィルターの破損等のために、完全に防止することは困難である。微生物汚染が発見された場合には、培養槽内の汚染された全ての箇所の洗浄・滅菌作業を、汚染が無くなり、培養槽が無菌状態で稼動できるようになるまで繰り返す必要がある。汚染源を特定できた場合には、このような洗浄・滅菌作業をより効率よく行うことができるため、再稼動までに要する時間を短縮し、コストを低減することができる。
微生物汚染の主要な原因が微生物除去用フィルターの破損であるため、用いられている微生物除去用フィルターの性状や交換時期等から、破損した微生物除去用フィルターがどれかを経験に基づき推定することにより、汚染源の特定を試みることができる。
汚染の原因である微生物の種類を調査して、汚染源となり得る箇所の微生物の種類と比較することによっても、汚染源を特定することができる。該方法を用いたものとして、例えば、(1)最終製品から乳酸菌が検出された場合、最終製品から検出された乳酸菌及び候補汚染源から分離された乳酸菌を処理することにより得られるDNA断片の長さ情報又はタンパク質の分子量情報をそれぞれ取得し、これら取得した情報に基づいて、最終製品から検出された乳酸菌及び候補汚染源から分離された乳酸菌の塩基配列情報の必要性について判断・決定し、必要であると判断・決定した場合は、かかる塩基配列情報を取得して、前記DNA断片の長さ情報又はタンパク質の分子量情報と併せて評価・判断し、必要でないと判断・決定した場合は、前記DNA断片の長さ情報又はタンパク質の分子量情報によってのみ評価・判断することを特徴とする乳酸菌汚染源解析システムに係る発明が開示されている(例えば、特許文献1参照。)。該システムは、加工食品の乳酸菌による微生物汚染の汚染源特定に係るものであり、汚染の原因である乳酸菌と、候補汚染源(汚染源となり得る箇所)に存在する乳酸菌の、それぞれの16S rDNA遺伝子の塩基配列を比較することにより、汚染源を特定するものである。
その他、(2)リボタイピング法を使用して,菌株レベルでの同一性を調べることで汚染源調査に有効な情報を得ることを目的としたシステムや、(3)微生物の菌体脂肪酸組成をガスクロで分析し,そこに組み込まれたデータベースと照合することで汚染の原因である微生物を決定する装置等が市販されている。
特開2002−101883号公報
培養槽がバイオリアクター等のように大型の装置である場合には、該培養槽中にある多数の微生物除去用フィルターの中から、単に推定によってのみ、破損した微生物除去用フィルターを特定することは、通常困難である。
また、上記(1)のシステムでは、汚染源を特定するためには、汚染の原因となる微生物の種類が最初から限られていることが必要であり、多種多様な微生物が汚染の原因となり得る培養槽における汚染源の特定には適当ではない。
一方、上記(2)のシステムや上記(3)の装置では、微生物の種類が限定されていない場合であっても、汚染の原因である微生物を特定することができる。しかしながら、検体中に存在する菌株が一種類でなければならないという制約があるため、医薬プラントで用いられている培養槽等のように、汚染の原因である微生物が複数種類混在している可能性がある場合には、単離培養等の操作により、各微生物を単離することが必要となり、汚染源の特定に長時間を要するという問題がある。
本発明は、汚染源の特定が、培養槽に供給される培養リソースのうち、水、空気、又は培地の何れであるかを推定することにより、迅速に汚染源を特定する方法を提供することを目的とする。
また、本発明は、該方法に用いるためのプローブセットを提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意研究した結果、汚染された水由来の微生物と、汚染された培地由来の微生物と、汚染された空気由来の微生物とは、それぞれ系統的に明確に分類し得ることを見出した。さらに研究を進めた結果、汚染された培地由来の微生物に特異的な塩基配列と相補的な塩基配列を有するポリヌクレオチドプローブと、汚染された水由来の微生物に特異的な塩基配列と相補的な塩基配列を有するポリヌクレオチドプローブと、汚染された空気由来の微生物に特異的な塩基配列と相補的な塩基配列を有するポリヌクレオチドプローブと、を用いて微生物を検出することにより、細胞培養槽の微生物汚染における汚染源を迅速に特定し得ることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、培養槽の微生物汚染における汚染源の特定方法であって、汚染された水由来の微生物に特異的な塩基配列と相補的な塩基配列を有するポリヌクレオチドプローブと、汚染された培地由来の微生物に特異的な塩基配列と相補的な塩基配列を有するポリヌクレオチドプローブと、汚染された空気由来の微生物に特異的な塩基配列と相補的な塩基配列を有するポリヌクレオチドプローブと、を用いて、微生物を検出し、
前記汚染された水由来の微生物に特異的な塩基配列と相補的な塩基配列を有するポリヌクレオチドプローブが、配列番号1〜3のいずれかの塩基配列からなるポリヌクレオチドプローブ、及び、配列番号1〜3のいずれかの塩基配列に相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドプローブからなる群より選ばれる1以上のポリヌクレオチドプローブであり、
前記汚染された培地由来の微生物に特異的な塩基配列と相補的な塩基配列を有するポリヌクレオチドプローブが、配列番号4〜11のいずれかの塩基配列からなるポリヌクレオチドプローブ、及び、配列番号4〜11のいずれかの塩基配列に相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドプローブからなる群より選ばれる1以上のポリヌクレオチドプローブであり、
前記汚染された空気由来の微生物に特異的な塩基配列と相補的な塩基配列を有するポリヌクレオチドプローブが、配列番号12〜15のいずれかの塩基配列からなるポリヌクレオチドプローブ、及び、配列番号12〜15のいずれかの塩基配列に相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドプローブからなる群より選ばれる1以上のポリヌクレオチドプローブであることを特徴とする汚染源の特定方法を提供するものである。
また、本発明は、前記培養槽が、バイオリアクターであることを特徴とする汚染源の特定方法を提供するものである。
また、本発明は、蛍光in situ ハイブリダイゼーション法を用いることを特徴とする汚染源の特定方法を提供するものである。
また、本発明は、汚染された水由来の微生物に特異的な塩基配列と相補的な塩基配列を有するポリヌクレオチドプローブからなるプローブセットであって、配列番号1の塩基配列からなるポリヌクレオチドプローブ又は配列番号1の塩基配列相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドプローブと、配列番号2の塩基配列からなるポリヌクレオチドプローブ又は配列番号2の塩基配列相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドプローブと、配列番号3の塩基配列からなるポリヌクレオチドプローブ又は配列番号3の塩基配列相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドプローブと、を有することを特徴とするプローブセットを提供するものである。
また、本発明は、汚染された培地由来の微生物に特異的な塩基配列と相補的な塩基配列を有するポリヌクレオチドプローブからなるプローブセットであって、配列番号4の塩基配列からなるポリヌクレオチドプローブ又は配列番号4の塩基配列相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドプローブと、配列番号5の塩基配列からなるポリヌクレオチドプローブ又は配列番号5の塩基配列相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドプローブと、配列番号6の塩基配列からなるポリヌクレオチドプローブ又は配列番号6の塩基配列相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドプローブと、配列番号7の塩基配列からなるポリヌクレオチドプローブ又は配列番号7の塩基配列相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドプローブと、配列番号8の塩基配列からなるポリヌクレオチドプローブ又は配列番号8の塩基配列相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドプローブと、配列番号9の塩基配列からなるポリヌクレオチドプローブ又は配列番号9の塩基配列相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドプローブと、配列番号10の塩基配列からなるポリヌクレオチドプローブ又は配列番号10の塩基配列相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドプローブと、配列番号11の塩基配列からなるポリヌクレオチドプローブ又は配列番号11の塩基配列相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドプローブと、を有することを特徴とするプローブセットを提供するものである。
また、本発明は、汚染された空気由来の微生物に特異的な塩基配列と相補的な塩基配列を有するポリヌクレオチドプローブからなるプローブセットであって、配列番号12の塩基配列からなるポリヌクレオチドプローブ又は配列番号12の塩基配列相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドプローブと、配列番号13の塩基配列からなるポリヌクレオチドプローブ又は配列番号13の塩基配列相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドプローブと、配列番号14の塩基配列からなるポリヌクレオチドプローブ又は配列番号14の塩基配列相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドプローブと、配列番号15の塩基配列からなるポリヌクレオチドプローブ又は配列番号15の塩基配列相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドプローブと、を有することを特徴とするプローブセットを提供するものである。
なお、例えば、「配列番号1〜3の塩基配列中の少なくとも9塩基の連続する塩基配列」とは、配列番号1の塩基配列中の少なくとも9塩基の連続する塩基配列を有するポリヌクレオチドプローブと、配列番号2の塩基配列中の少なくとも9塩基の連続する塩基配列を有するポリヌクレオチドプローブと、配列番号3の塩基配列中の少なくとも9塩基の連続する塩基配列を有するポリヌクレオチドプローブの、3種類のポリヌクレオチドプローブを意味する。同様に、「配列番号1〜3の塩基配列中の少なくとも9塩基の連続する塩基配列に相補的な塩基配列を有するポリヌクレオチドプローブ」とは、配列番号1の塩基配列中の少なくとも9塩基の連続する塩基配列に相補的な塩基配列を有するポリヌクレオチドプローブと、配列番号2の塩基配列中の少なくとも9塩基の連続する塩基配列に相補的な塩基配列を有するポリヌクレオチドプローブと、配列番号3の塩基配列中の少なくとも9塩基の連続する塩基配列に相補的な塩基配列を有するポリヌクレオチドプローブの、3種類のポリヌクレオチドプローブを意味する。
本発明の汚染源の特定方法により、細胞培養槽の微生物汚染において、汚染の原因である微生物が、水、培地、空気のどの培養リソース由来であるかを調べることにより、細胞培養槽内の汚染源である可能性の高い箇所を精度よく特定することができる。このため、汚染源を効率よく特定することが可能となり、汚染源特定に要する時間を短縮し得る。特に、汚染の原因である微生物の種類が限定されていない場合や、複数種類の微生物や動物細胞が混在している場合であっても、汚染の原因である微生物の由来を調べることができるため、バイオリアクター等の培養槽の微生物汚染における汚染源の特定に好適である。このように、本発明の汚染源の特定方法により、微生物汚染の原因究明時間の短縮と、汚染源の特定の高効率化が可能となるため、培養槽を含むシステム全体の復旧に要する時間と費用を軽減することができる。
また、本発明のプローブセットにより、迅速かつ高精度に、汚染の原因である微生物が、水、培地、空気のどの培養リソース由来であるかを調べることができる。
本発明における微生物とは、原核生物である細菌やウィルス、及び真核生物である真菌を意味する。また、本発明において、「汚染された水由来の微生物」とは、汚染された水、すなわち、滅菌処理が不十分である等により、培養する目的の生物以外の微生物(汚染の原因となる微生物、以下、汚染原因菌ということもある。)を含有する水が、培養槽に供給されたことにより、培養槽に混入され、汚染の原因となった微生物を意味する。「汚染された空気由来の微生物」と「汚染された培地由来の微生物」も同様である。
本発明の汚染源の特定方法は、培養槽の微生物汚染における汚染源の特定方法であって、汚染された水由来の微生物に特異的な塩基配列と相補的な塩基配列を有するポリヌクレオチドプローブ(以下、水由来汚染原因菌検出用プローブという。)と、汚染された培地由来の微生物に特異的な塩基配列と相補的な塩基配列を有するポリヌクレオチドプローブ(以下、培地由来汚染原因菌検出用プローブという。)と、汚染された空気由来の微生物に特異的な塩基配列と相補的な塩基配列を有するポリヌクレオチドプローブ(以下、空気由来汚染原因菌検出用プローブという。)と、を用いて微生物を検出することを特徴とする。培養槽の微生物汚染における主要な汚染源は、水、培地、空気の3種類の培養リソースである。このため、汚染原因菌が、該3種類の培養リソースのうちのどの培養リソース由来の微生物であるかを特定することにより、汚染源をより迅速に特定することができる。
例えば、汚染原因菌が、水由来汚染原因菌検出用プローブにより検出することができた場合には、培養槽の微生物汚染は、汚染された水が供給されたことにより起こったと推定することができる。該推定に基づき、例えば、該培養槽に水が供給される配管等に設置された微生物除去用フィルターの破損の有無等を重点的に検査することにより、迅速に汚染源を特定し得る。その他、汚染原因菌が、空気由来汚染原因菌検出用プローブにより検出することができた場合には、該培養槽に空気が供給される配管等に設置された微生物除去用フィルターの破損の有無に加えて、培養槽や配管自体に亀裂等の破損が生じている可能性を考慮することにより、迅速に汚染源を特定し得る。
水や空気中には多種多様な微生物が存在している。しかし、水等に含まれている微生物の種類は、通常、水等が採取された時期や場所等により変動するものである。したがって、水や空気を介して培養槽に混入される微生物の種類は、培養槽に供給されるその時々によって異なることになるため、汚染原因菌の菌種を特定することは、非常に手間がかかる上に、困難である場合が多い。
これに対して、本発明の発明者らによって見出されたように、汚染された水由来の微生物と、汚染された培地由来の微生物と、汚染された空気由来の微生物とは、それぞれ系統的に明確に分類し得る。すなわち、各系統に属する微生物を検出し得るプローブを用いて、汚染原因菌を検出することにより、汚染原因菌の種類を明確に特定することを要することなく、水、培地、空気のうち、どの培養リソースが汚染源であるかを特定することができる。
水由来汚染原因菌検出用プローブ、培地由来汚染原因菌検出用プローブ、空気由来汚染原因菌検出用プローブは、例えば、以下のようにして得ることができる。
1.汚染原因菌の採取
滅菌済みの無菌培地に、未滅菌培地中に存在する微生物、未滅菌水中に存在する微生物、未滅菌空気中に存在する微生物をそれぞれ添加して汚染させたものを、各5サンプルずつ用意した。ここで、未滅菌培地中に存在する微生物の添加は、未滅菌培地を添加することにより行った。また、未滅菌水中や未滅菌空気中に存在する微生物の添加は、それぞれ、水や空気を、孔径0.22μmのポリカーボネートメンブレンフィルターを用いて濾過処理することにより、該フィルター上に捕集された微生物を、該フィルターごと無菌培地に添加した。
これらのサンプルを、37℃で培養することにより、水、培地、空気中に含まれる汚染原因菌を、検出及び解析に要する量まで増殖させた。
なお、培地は、CD−CHO,AGT培地(インビトロジェン社製)を用いた。
2.汚染原因菌の回収と特定
上記サンプルから、遠心分離により、微生物を回収した。該微生物から、常法により、DNAを回収した。具体的には、まず、回収された微生物に、界面活性剤を添加して溶菌させた後、クロロホルム処理により、タンパク質を変性し除去した。さらに、エタノールを添加することにより、DNAを沈殿させて回収した。
得られたDNAを鋳型とし、PCRを用いて、16S rDNA遺伝子の塩基配列を有するPCR産物を得た。なお、該PCRに用いるプライマーは、通常、微生物の16S rDNA遺伝子の塩基配列をPCR増幅するために用いられているプライマーを使用した。
該PCR産物が、1種類の微生物の16S rDNA遺伝子を増幅したPCR産物であるのか、複数種類の微生物の16S rDNA遺伝子を増幅したPCR産物であるのかを調べるため、該PCR産物を、変性剤濃度勾配ゲル電気泳動(DGGE)により、塩基対長の違いにより分離した。該電気泳動により、同一種類の微生物の16S rDNA遺伝子から得られたPCR産物は、1のバンドとして検出される。そこで、1のバンドのみが検出されたPCR産物は、そのままシークエンス解析を行った。マルチバンドが検出されたPCR産物は、各バンドを切り出して、DGGEゲルから直接回収したDNAを、シークエンス解析に用いた。なお、DGGEではなく、クローニング法によっても同様の遺伝子解析が可能である。
国際塩基配列データベース(GenBank/DDBJ/EMBL)上で、シークエンス解析の結果得られた塩基配列情報について相同性検索を行うことにより、各汚染微生物の菌種を特定した。
これらの作業を8回繰り返すことにより、未滅菌水中に存在する微生物、未滅菌培地中に存在する微生物、未滅菌空気中に存在する微生物を、それぞれ特定した。表1及び表2は、これらの特定された微生物を示した表である。
Figure 0005223268
Figure 0005223268
3.系統的解析
シークエンス解析で得られた塩基配列情報を用いて系統解析を行った。この結果得られた系統樹を図2〜5に示す。図2の系統樹にはグラム陰性菌に属する微生物が分類されており、図3〜5には、グラム陽性菌に属する微生物が分類されている。また、図3は図2の系統樹中のA以下につながる系統樹であり、図4は図3の系統樹中のB以下につながる系統樹であり、図5は図4の系統樹中のC以下につながる系統樹である。図中、「W〜W24」は表1記載の水由来の微生物、「M〜M22」は表1記載の培地由来の微生物、「A〜A30」は表2記載の空気由来の微生物である。また、「W−1〜3」と「M−1〜5」は、後に詳述するように、それぞれの汚染原因菌検出用プローブを作成するために用いた系統ポジションを示している。
まず、水由来の微生物について検討する。検出された水由来の微生物は、グラム陰性菌に属する微生物は、1の系統ポジションに複数のサンプルが属している。一方で、グラム陽性菌に属する微生物は、1の系統ポジションに1のサンプルしか属していない。この結果と、グラム陽性菌が一般的に乾燥に強いという性質を有することから、グラム陽性菌に属する微生物は、たまたま空気を経由して水に混入した微生物であり、本来の水由来の微生物は、グラム陰性菌に属する微生物であって、W〜Wが属する系統ポジションW−1、W〜Wが属する系統ポジションW−2、W10が属する系統ポジションW−3の、いずれかに属する微生物であることが推察される。なお、W−3は、W−1及びW−2とは異なり、1の微生物しか検出されなかったが、W−2と比較的近縁であることから、W−1及びW−2と同様に本来の水由来の微生物であると推察される。
この系統解析の結果から、汚染原因菌が、系統ポジションW−1、W−2、及びW−3のいずれかに属する微生物であれば、該汚染原因菌は、汚染された水由来の微生物であり、汚染源が水であると推定することができる。つまり、系統ポジションW−1に属する微生物を検出し得るオリゴヌクレオチドプローブ(以下、W−1プローブという。)、系統ポジションW−2に属する微生物を検出し得るオリゴヌクレオチドプローブ(以下、W−2プローブという。)、系統ポジションW−3に属する微生物を検出し得るオリゴヌクレオチドプローブ(以下、W−3プローブという。)のいずれかであれば、水由来汚染原因菌検出用プローブとして用いることができる。
次に、培地由来の微生物について検討する。検出された培地由来の微生物は、その大部分が1の系統ポジションに複数のサンプルが属している。これは、用いた培地において、優勢に生存し増殖し得る微生物の種類は限定され易いためと推察される。
したがって、CD−CHO,AGT培地を用いた培養槽の微生物汚染においては、汚染原因菌が、複数のサンプルが属している系統ポジションに属する微生物、すなわち、M〜Mが属する系統ポジションM−1、M〜Mが属する系統ポジションM−2、M〜Mが属する系統ポジションM−3、M〜M12が属する系統ポジションM−4、M29〜M32が属する系統ポジションM−5のいずれかに属する微生物であれば、該汚染原因菌は、汚染された培地由来の微生物であり、汚染源が培地であると推定することができる。つまり、系統ポジションM−1に属する微生物を検出し得るオリゴヌクレオチドプローブ(以下、M−1プローブという。)、系統ポジションM−2に属する微生物を検出し得るオリゴヌクレオチドプローブ(以下、M−2プローブという。)、系統ポジションM−3に属する微生物を検出し得るオリゴヌクレオチドプローブ(以下、M−3プローブという。)、系統ポジションM−4に属する微生物を検出し得るオリゴヌクレオチドプローブ(以下、M−4プローブという。)、系統ポジションM−5に属する微生物を検出し得るオリゴヌクレオチドプローブ(以下、M−5プローブという。)のいずれかであれば、培地由来汚染原因菌検出用プローブとして用いることができる。
なお、用いる培地の組成により、該培地において優勢に増殖し得る微生物の種類も変動すると考えられる。このため、用いる培地の種類毎に、上記1〜3の操作を行うことにより、培地由来の微生物が属する系統ポジションを調べて、適当な培地由来汚染原因菌検出用プローブを作成することが好ましい。
最後に、空気由来の微生物について検討する。検出された空気由来の微生物は、その約95%がグラム陽性菌に属する微生物である。このため、グラム陽性菌を検出することができるオリゴヌクレオチドプローブであれば、空気由来汚染原因菌検出用プローブとして用いることができる。
但し、グラム陽性菌を検出し得るオリゴヌクレオチドプローブを用いて検出した場合には、空気由来の微生物だけではなく、培地由来の微生物のうちグラム陽性菌であるものも検出され得る。したがって、汚染原因菌が、空気由来汚染原因菌検出用プローブを用いて検出した場合に陽性であって、かつ、培地由来汚染原因菌検出用プローブを用いて検出した場合に陰性である場合に、該汚染原因菌は、汚染された空気由来の微生物であり、汚染源が空気であると推定することができる。
ここで、微生物を検出し得るオリゴヌクレオチドプローブは、検出対象の微生物の遺伝子の塩基配列の一部(以下、遺伝子配列ということがある。)を認識し得る塩基配列を有するオリゴヌクレオチドプローブである。ここで、「遺伝子配列を認識し得る塩基配列」とは、検出対象の遺伝子配列と相同的又は相補的な塩基配列を意味する。
したがって、ある系統ポジションに属する微生物に特異的な遺伝子配列、すなわち、該系統ポジションに属する微生物であれば共通して有しているが、該系統ポジションに属さない微生物は有していない、という特徴を有する遺伝子配列を認識し得る塩基配列を有するオリゴヌクレオチドプローブであれば、該系統ポジションに属する微生物を検出し得るオリゴヌクレオチドプローブとして用いることができる。
このような各系統ポジションに属する微生物に特異的な遺伝子配列は、国際塩基配列データベースを用いて、常法により決定することができる。したがって、各系統ポジションに属する微生物を検出し得るオリゴヌクレオチドプローブは、常法により設計し合成することができる。なお、系統ポジションによっては、公知のオリゴヌクレオチドプローブを、該系統ポジションに属する微生物を検出し得るオリゴヌクレオチドプローブとして用いることができる場合がある。
W−1プローブは、系統ポジションW−1に属する微生物を検出し得るオリゴヌクレオチドプローブであれば、特に限定されるものではないが、配列番号1の塩基配列中の少なくとも9塩基の連続する塩基配列と相同的又は相補的な塩基配列を有するポリヌクレオチドプローブであることが好ましい。配列番号1の塩基配列は、Delftia tsuruhatensisの16S rDNA遺伝子の443〜460位の塩基配列に相同的な塩基配列である。
配列番号1の塩基配列中の少なくとも9塩基の連続する塩基配列を有する塩基配列と相同的又は相補的な塩基配列を有するポリヌクレオチドプローブであれば、配列番号1の塩基配列と相同的又は相補的な塩基配列を認識し得るため、配列番号1の塩基配列を遺伝子配列として有する系統ポジションW−1に属する微生物を検出することができるためである。特異性に優れているために、W−1プローブは、配列番号1の塩基配列と相同的又は相補的な塩基配列を有するポリヌクレオチドプローブであることがより好ましい。
なお、「少なくとも9塩基の連続する塩基配列」は、9塩基以上の連続する塩基配列であればよく、配列番号1の塩基配列のうち、5’末端を含む9塩基以上の連続した塩基配列であってもよく、3’末端を含む9塩基以上の連続した塩基配列であってもよく、5’末端と3’末端の両方を含まない9塩基以上の連続した塩基配列であってもよい。
同様に、W−2プローブは、配列番号2の塩基配列中の少なくとも9塩基の連続する塩基配列と相同的又は相補的な塩基配列を有するポリヌクレオチドプローブであることが好ましく、配列番号2の塩基配列と相同的又は相補的な塩基配列を有するポリヌクレオチドプローブであることがより好ましい。また、W−3プローブは、配列番号3の塩基配列中の少なくとも9塩基の連続する塩基配列と相同的又は相補的な塩基配列を有するポリヌクレオチドプローブであることが好ましく、配列番号3の塩基配列と相同的又は相補的な塩基配列を有するポリヌクレオチドプローブであることがより好ましい。配列番号2の塩基配列は、Methylobacterium radiotoleransの16S rDNA遺伝子の644〜661位の塩基配列に相同的な塩基配列であり、配列番号3の塩基配列は、Sphingomonas pseudosanguinisの16S rDNA遺伝子の653〜670位の塩基配列に相同的な塩基配列である。
M−1プローブは、配列番号4又は5の塩基配列中の少なくとも9塩基の連続する塩基配列と相同的又は相補的な塩基配列を有するポリヌクレオチドプローブであることが好ましく、配列番号4又は5の塩基配列と相同的又は相補的な塩基配列を有するポリヌクレオチドプローブであることがより好ましい。配列番号4の塩基配列は、Sphingobacterium compostaの16S rDNA遺伝子の671〜688位の塩基配列に相同的な塩基配列であり、配列番号5の塩基配列は、Sphingobacterium compostaの16S rDNA遺伝子の655〜672位の塩基配列に相同的な塩基配列である。
M−2プローブは、配列番号6、7、8のいずれかの塩基配列中の少なくとも9塩基の連続する塩基配列と相同的又は相補的な塩基配列を有するポリヌクレオチドプローブであることが好ましく、配列番号6、7、8のいずれかの塩基配列と相同的又は相補的な塩基配列を有するポリヌクレオチドプローブであることがより好ましい。配列番号6の塩基配列は、Soil bacteriumの16S rDNA遺伝子の442〜459位の塩基配列に相同的な塩基配列であり、配列番号7の塩基配列は、Soil bacteriumの16S rDNA遺伝子の830〜847位の塩基配列に相同的な塩基配列であり、配列番号8の塩基配列は、Soil bacteriumの16S rDNA遺伝子の585〜602位の塩基配列に相同的な塩基配列である。
M−3プローブは、配列番号9の塩基配列中の少なくとも9塩基の連続する塩基配列と相同的又は相補的な塩基配列を有するポリヌクレオチドプローブであることが好ましく、配列番号9の塩基配列と相同的又は相補的な塩基配列を有するポリヌクレオチドプローブであることがより好ましい。
M−4プローブは、配列番号10の塩基配列中の少なくとも9塩基の連続する塩基配列と相同的又は相補的な塩基配列を有するポリヌクレオチドプローブであることが好ましく、配列番号10の塩基配列と相同的又は相補的な塩基配列を有するポリヌクレオチドプローブであることがより好ましい。
M−5プローブは、配列番号11の塩基配列中の少なくとも9塩基の連続する塩基配列と相同的又は相補的な塩基配列を有するポリヌクレオチドプローブであることが好ましく、配列番号11の塩基配列と相同的又は相補的な塩基配列を有するポリヌクレオチドプローブであることがより好ましい。
配列番号9の塩基配列は、Rhodobacteraceae bacteriumの16S rDNA遺伝子の642〜659位の塩基配列に相同的な塩基配列であり、配列番号10の塩基配列は、Brevundimonas diminutaの16S rDNA遺伝子の644〜661位の塩基配列に相同的な塩基配列であり、配列番号11の塩基配列は、Bacillus thuringiensisの16S rDNA遺伝子の465〜482位の塩基配列に相同的な塩基配列である。
空気由来汚染原因菌検出用プローブは、グラム陽性菌を検出し得るポリヌクレオチドプローブであれば、特に限定されるものではないが、配列番号12、13、14、15のいずれかの塩基配列中の少なくとも9塩基の連続する塩基配列と相同的又は相補的な塩基配列を有するポリヌクレオチドプローブであることが好ましく、配列番号12、13、14、15のいずれかの塩基配列と相同的又は相補的な塩基配列を有するポリヌクレオチドプローブであることがより好ましい。
配列番号12〜14は、それぞれ公知のグラム陽性菌検出用プローブLGC354a〜cである(Meier et al. 1999年、Systematic and applied microbiology、22、p186〜196参照。)。また、配列番号15は、同じく公知のグラム陽性菌検出用プローブHGC69aである(Roller et al. 1994年、Microbiology、140、p2849〜2858参照。)。
本発明の汚染源の特定方法において用いられる水由来汚染原因菌検出用プローブは、1種類のポリヌクレオチドプローブであってもよく、複数種類のポリヌクレオチドプローブであってもよい。汚染された水由来の微生物をより精度よく検出することができるため、W−1プローブと、W−2プローブと、W−3プローブとを用いることが好ましい。特に、配列番号1の塩基配列中の少なくとも9塩基の連続する塩基配列を有するポリヌクレオチドプローブ又は配列番号1の塩基配列中の少なくとも9塩基の連続する塩基配列に相補的な塩基配列を有するポリヌクレオチドプローブと、配列番号2の塩基配列中の少なくとも9塩基の連続する塩基配列を有するポリヌクレオチドプローブ又は配列番号2の塩基配列中の少なくとも9塩基の連続する塩基配列に相補的な塩基配列を有するポリヌクレオチドプローブと、配列番号3の塩基配列中の少なくとも9塩基の連続する塩基配列を有するポリヌクレオチドプローブ又は配列番号3の塩基配列中の少なくとも9塩基の連続する塩基配列に相補的な塩基配列を有するポリヌクレオチドプローブと、を有するプローブセットを用いることが好ましい。
本発明の汚染源の特定方法において用いられる培地由来汚染原因菌検出用プローブは、1種類のポリヌクレオチドプローブであってもよく、複数種類のポリヌクレオチドプローブであってもよい。汚染された培地由来の微生物をより精度よく検出することができるため、M−1プローブと、M−2プローブと、M−3プローブと、M−4プローブと、M−5プローブとを用いることが好ましい。特に、配列番号4の塩基配列中の少なくとも9塩基の連続する塩基配列を有するポリヌクレオチドプローブ又は配列番号4の塩基配列中の少なくとも9塩基の連続する塩基配列に相補的な塩基配列を有するポリヌクレオチドプローブと、配列番号5の塩基配列中の少なくとも9塩基の連続する塩基配列を有するポリヌクレオチドプローブ又は配列番号5の塩基配列中の少なくとも9塩基の連続する塩基配列に相補的な塩基配列を有するポリヌクレオチドプローブと、配列番号6の塩基配列中の少なくとも9塩基の連続する塩基配列を有するポリヌクレオチドプローブ又は配列番号6の塩基配列中の少なくとも9塩基の連続する塩基配列に相補的な塩基配列を有するポリヌクレオチドプローブと、配列番号7の塩基配列中の少なくとも9塩基の連続する塩基配列を有するポリヌクレオチドプローブ又は配列番号7の塩基配列中の少なくとも9塩基の連続する塩基配列に相補的な塩基配列を有するポリヌクレオチドプローブと、配列番号8の塩基配列中の少なくとも9塩基の連続する塩基配列を有するポリヌクレオチドプローブ又は配列番号8の塩基配列中の少なくとも9塩基の連続する塩基配列に相補的な塩基配列を有するポリヌクレオチドプローブと、配列番号9の塩基配列中の少なくとも9塩基の連続する塩基配列を有するポリヌクレオチドプローブ又は配列番号9の塩基配列中の少なくとも9塩基の連続する塩基配列に相補的な塩基配列を有するポリヌクレオチドプローブと、配列番号10の塩基配列中の少なくとも9塩基の連続する塩基配列を有するポリヌクレオチドプローブ又は配列番号10の塩基配列中の少なくとも9塩基の連続する塩基配列に相補的な塩基配列を有するポリヌクレオチドプローブと、配列番号11の塩基配列中の少なくとも9塩基の連続する塩基配列を有するポリヌクレオチドプローブ又は配列番号11の塩基配列中の少なくとも9塩基の連続する塩基配列に相補的な塩基配列を有するポリヌクレオチドプローブと、を有するプローブセットを用いることが好ましい。
本発明の汚染源の特定方法において用いられる空気由来汚染原因菌検出用プローブは、1種類のポリヌクレオチドプローブであってもよく、複数種類のポリヌクレオチドプローブであってもよい。汚染された空気由来の微生物をより精度よく検出することができるため、複数種類のポリヌクレオチドプローブを用いることが好ましい。特に、配列番号12の塩基配列中の少なくとも9塩基の連続する塩基配列を有するポリヌクレオチドプローブ又は配列番号12の塩基配列中の少なくとも9塩基の連続する塩基配列に相補的な塩基配列を有するポリヌクレオチドプローブと、配列番号13の塩基配列中の少なくとも9塩基の連続する塩基配列を有するポリヌクレオチドプローブ又は配列番号13の塩基配列中の少なくとも9塩基の連続する塩基配列に相補的な塩基配列を有するポリヌクレオチドプローブと、配列番号14の塩基配列中の少なくとも9塩基の連続する塩基配列を有するポリヌクレオチドプローブ又は配列番号14の塩基配列中の少なくとも9塩基の連続する塩基配列に相補的な塩基配列を有するポリヌクレオチドプローブと、配列番号15の塩基配列中の少なくとも9塩基の連続する塩基配列を有するポリヌクレオチドプローブ又は配列番号15の塩基配列中の少なくとも9塩基の連続する塩基配列に相補的な塩基配列を有するポリヌクレオチドプローブと、を有するプローブセットを用いることが好ましい。
本発明の汚染源の特定方法において用いられるこれらの汚染原因菌検出用プローブは、標識されたものであってもよい。該標識は、通常、ヌクレオチドの標識に用いられるものであれば、何れの標識物質を用いるものであってもよい。該標識物質として、例えば、蛍光物質、ビオチン、DNP(dinitorophenol)、ジゴキシゲニン、ジゴキシン、放射性物質等がある。検出感度が良好であり、かつ検出操作も簡便であることから、蛍光物質で標識されたオリゴヌクレオチドプローブであることが好ましい。該蛍光物質として、例えば、FITC(フルオレセインイソチオシアナート)、フルオレセイン、ローダミン、Cy5、TAMRA、NBD、TMR(テトラメチルローダミン)等がある。
また、これらの汚染原因菌検出用プローブは、検出対象である微生物の遺伝子配列を認識し得る塩基配列の他に、微生物の検出を妨げない限りにおいて、付加配列を有していてもよい。該付加配列として、例えば、標識物質とのリンカー配列や、制限酵素認識配列等がある。
本発明における培養槽とは、生物を培養できる器具や装置であれば、特に限定されるものではないが、バイオリアクターのような、工業上利用可能な大型培養槽であることが好ましい。本発明は、汚染源の特定の迅速化に資するものであり、バイオプラントや化学プラント等で用いられるバイオリアクターのように、従来は汚染源の特定に長期間を要していたような培養槽に用いることにより、効果がより顕著に奏されるためである。なお、該培養槽において培養される目的の生物は、特に限定されるものではなく、天然由来の生物であってもよく、遺伝子組換え技術等の遺伝子工学を用いて得られた生物であってもよい。また、微生物であってもよいが、細胞であることが好ましい。ここで、細胞とは、動物細胞、植物細胞、酵母類等を意味する。動物細胞は、哺乳細胞であってもよく、昆虫細胞であってもよい。
図1に、本発明に用いることができるバイオリアクターの一態様の概要を示す。まず、培地調製槽3に、培地原料供給管4を通して粉末状等の固形の培地原料が、水供給管5を通して水が、それぞれ投入され、培地が調製される。該培地原料は、未滅菌のものであってもよいが、滅菌済みであることが好ましい。調製された培地は、培地供給管6を通って、培養槽1に投入される。一方で、空気は、空気供給管7を通って、別途培養槽1に供給される。培養槽1内において、目的の生物が培養される。培養時には、目的の生物の沈殿を防止し、培養液を均一に保つために、攪拌羽2により、培養液は攪拌される。水供給管5、培地供給管6、及び空気供給管7には、微生物除去用フィルター8がそれぞれ設置されている。
なお、微生物汚染は、培養槽中の培養液の濁度や、目的生産物の産生量等を適宜検出することにより、発見することができる。例えば、培養液の濁度が急激に上昇した場合や、目的生産物の生産量が急激に低下した場合には、微生物汚染が起こっている可能性が示唆される。
本発明の汚染源の特定方法は、具体的には、以下のようにして行うことができる。まず、培養槽から微生物汚染の検出に用いるサンプルを採取する。該サンプルとしては、例えば、培養液や、培養槽の配管等の部品を洗浄した液等が挙げられる。次に、該サンプルから微生物を回収する。回収の方法は、微生物を回収し得る方法であれば、特に限定されるものではなく、遠心分離法や、微生物を通さないフィルターを用いるフィルター法等の、通常培養液等から微生物を回収するために用いられている方法で行うことができる。回収された微生物に対して、水由来汚染原因菌検出用プローブ、培地由来汚染原因菌検出用プローブ、空気由来汚染原因菌検出用プローブを用いて検出操作を行い、どのプローブによって検出できる微生物であるかを調べることにより、水、培地、空気のうち、どの培養リソースが汚染源であるかを推定する。例えば、水が汚染源であると推定された場合には、特に水供給管5や、そこに設置されている微生物除去用フィルター8が破損されたために微生物汚染が生じた可能性が極めて高いと考えられるため、これらの箇所を重点的に検査することにより、汚染源を速やかに特定することができる。
該検出操作は、特に限定されるものではなく、生物を、該生物の遺伝子の一部の塩基配列と相同的又は相補的な塩基配列を有するオリゴヌクレオチドプローブを用いて検出する際に用いられる方法であれば、いずれの方法を用いて行ってもよい。該方法として、例えば、ハイブリダイゼーション法やPCR(Polymerase Chain Reaction)法等がある。核酸抽出操作を要さず、簡便であることから、in situ ハイブリダイゼーション(ISH)法により検出することが好ましい。特に安全でかつ感度が良好であるため、蛍光標識されたプローブを用いる蛍光in situ ハイブリダイゼーション(FISH)法により検出することが好ましい。
次に実施例を示して本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
10L容の培養槽を用いて作成した、図1に示す構造を有する小型のバイオリアクターを用いて、微生物汚染における汚染源の特定を試みた。
水由来汚染原因菌検出用プローブとして、配列番号1の塩基配列を有するポリヌクレオチドプローブ、配列番号2の塩基配列を有するポリヌクレオチドプローブ、配列番号3の塩基配列を有するポリヌクレオチドプローブを用いた。
培地由来汚染原因菌検出用プローブとして、配列番号4の塩基配列を有するポリヌクレオチドプローブ、配列番号5の塩基配列を有するポリヌクレオチドプローブ、配列番号6の塩基配列を有するポリヌクレオチドプローブ、配列番号7の塩基配列を有するポリヌクレオチドプローブ、配列番号8の塩基配列を有するポリヌクレオチドプローブ、配列番号9の塩基配列を有するポリヌクレオチドプローブ、配列番号10の塩基配列を有するポリヌクレオチドプローブ、配列番号11の塩基配列を有するポリヌクレオチドプローブを用いた。
空気由来汚染原因菌検出用プローブとして、配列番号12の塩基配列を有するポリヌクレオチドプローブ、配列番号13の塩基配列を有するポリヌクレオチドプローブ、配列番号14の塩基配列を有するポリヌクレオチドプローブ、配列番号15の塩基配列を有するポリヌクレオチドプローブを用いた。
上記の全ての汚染原因菌検出用プローブそれぞれについて検討を行った。
バイオリアクターの稼働中に、培養液の濁度の急激な上昇が観測されたため、微生物汚染が疑われた。そこで、バイオリアクターの運転を停止し、50mLの培養液を採取した。採取した培養液をFISH用に固定処理した後、孔径0.22μmのポリカーボネートメンブレンフィルターを用いて濾過処理をし、該フィルター上に培養液中に存在しているであろう微生物を捕集した。
その後、FISH法により、該フィルター上の微生物を検出した。具体的には、該フィルターを水、空気、培地それぞれの検出用プローブ溶液に、46℃で2時間浸した後、48℃のバッファーで洗浄した。その後、該フィルターを99%エタノールに入れて脱水した。
こうして得られた該フィルターを、蛍光顕微鏡を用いて観察した結果、水由来汚染原因菌検出用プローブと、培地由来汚染原因菌検出用プローブはいずれも検出されなかったが、空気由来汚染原因菌検出用プローブが検出された。この結果から、バイオリアクター中の培養液は、空気由来の微生物により汚染されていると推定された。そこで、空気供給管7及び空気供給管7に設置されている微生物除去用フィルター8を検査したところ、実際に、空気供給管7と培養槽1との配管接続部分に隙間が生じており、該配管接続部分が汚染源であることが特定できた。
本発明の汚染源の特定方法及び該汚染源の特定方法に用いられるプローブセットを用いることにより、不特定多数の汚染原因菌が存在する場合であっても、該汚染原因菌が、水、培地、空気のいずれの培養リソース由来の微生物であるかを、高精度かつ簡便に推定し、汚染源を迅速に特定することができるため、バイオリアクター等の大型の培養槽を用いる分野で利用が可能である。
本発明に用いることができるバイオリアクターの一態様の概要を示した図である。 系統解析の結果得られた系統樹を示した図の一部である。図中、「W〜W10」は表1記載の水由来の微生物、「M〜M12」は表1記載の培地由来の微生物、「A〜A」は表2記載の空気由来の微生物である。また、「W−1〜3」と「M−1〜4」は、それぞれの汚染原因菌検出用プローブを作成するために用いた系統ポジションを示している。 系統解析の結果得られた系統樹を示した図の一部であり、図2の系統樹中のA以下につながる系統樹である。図中、「W11〜W15」は表1記載の水由来の微生物、「M13〜M14」は表1記載の培地由来の微生物、「A〜A15」は表2記載の空気由来の微生物である。 系統解析の結果得られた系統樹を示した図の一部であり、図3の系統樹中のB以下につながる系統樹である。図中、「W16〜W18」は表1記載の水由来の微生物、「M15〜M16」は表1記載の培地由来の微生物、「A16〜A18」は表2記載の空気由来の微生物である。 系統解析の結果得られた系統樹を示した図の一部であり、図4の系統樹中のC以下につながる系統樹である。図中、「W19〜W24」は表1記載の水由来の微生物、「M17〜M22」は表1記載の培地由来の微生物、「A19〜A30」は表2記載の空気由来の微生物である。また、「M−5」は、汚染原因菌検出用プローブを作成するために用いた系統ポジションを示している。
符号の説明
1…培養槽、2…攪拌羽、3…培地調製槽、4…培地原料供給管、5…水供給管、6…培地供給管、7…空気供給管、8…微生物除去用フィルター

Claims (6)

  1. 培養槽の微生物汚染における汚染源の特定方法であって、
    汚染された水由来の微生物に特異的な塩基配列と相補的な塩基配列を有するポリヌクレオチドプローブと、汚染された培地由来の微生物に特異的な塩基配列と相補的な塩基配列を有するポリヌクレオチドプローブと、汚染された空気由来の微生物に特異的な塩基配列と相補的な塩基配列を有するポリヌクレオチドプローブと、を用いて微生物を検出し、
    前記汚染された水由来の微生物に特異的な塩基配列と相補的な塩基配列を有するポリヌクレオチドプローブが、配列番号1〜3のいずれかの塩基配列からなるポリヌクレオチドプローブ、及び、配列番号1〜3のいずれかの塩基配列に相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドプローブからなる群より選ばれる1以上のポリヌクレオチドプローブであり、
    前記汚染された培地由来の微生物に特異的な塩基配列と相補的な塩基配列を有するポリヌクレオチドプローブが、配列番号4〜11のいずれかの塩基配列からなるポリヌクレオチドプローブ、及び、配列番号4〜11のいずれかの塩基配列に相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドプローブからなる群より選ばれる1以上のポリヌクレオチドプローブであり、
    前記汚染された空気由来の微生物に特異的な塩基配列と相補的な塩基配列を有するポリヌクレオチドプローブが、配列番号12〜15のいずれかの塩基配列からなるポリヌクレオチドプローブ、及び、配列番号12〜15のいずれかの塩基配列に相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドプローブからなる群より選ばれる1以上のポリヌクレオチドプローブであることを特徴とする汚染源の特定方法。
  2. 前記培養槽が、バイオリアクターであることを特徴とする請求項1記載の汚染源の特定方法。
  3. 蛍光in situ ハイブリダイゼーション法を用いることを特徴とする請求項1又は2記載の汚染源の特定方法。
  4. 汚染された水由来の微生物に特異的な塩基配列と相補的な塩基配列を有するポリヌクレオチドプローブからなるプローブセットであって、
    配列番号1の塩基配列からなるポリヌクレオチドプローブ又は配列番号1の塩基配列相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドプローブと、配列番号2の塩基配列からなるポリヌクレオチドプローブ又は配列番号2の塩基配列相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドプローブと、配列番号3の塩基配列からなるポリヌクレオチドプローブ又は配列番号3の塩基配列相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドプローブと、を有することを特徴とするプローブセット。
  5. 汚染された培地由来の微生物に特異的な塩基配列と相補的な塩基配列を有するポリヌクレオチドプローブからなるプローブセットであって、
    配列番号4の塩基配列からなるポリヌクレオチドプローブ又は配列番号4の塩基配列相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドプローブと、配列番号5の塩基配列からなるポリヌクレオチドプローブ又は配列番号5の塩基配列相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドプローブと、配列番号6の塩基配列からなるポリヌクレオチドプローブ又は配列番号6の塩基配列相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドプローブと、配列番号7の塩基配列からなるポリヌクレオチドプローブ又は配列番号7の塩基配列相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドプローブと、配列番号8の塩基配列からなるポリヌクレオチドプローブ又は配列番号8の塩基配列相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドプローブと、配列番号9の塩基配列からなるポリヌクレオチドプローブ又は配列番号9の塩基配列相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドプローブと、配列番号10の塩基配列からなるポリヌクレオチドプローブ又は配列番号10の塩基配列相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドプローブと、配列番号11の塩基配列からなるポリヌクレオチドプローブ又は配列番号11の塩基配列相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドプローブと、を有することを特徴とするプローブセット。
  6. 汚染された空気由来の微生物に特異的な塩基配列と相補的な塩基配列を有するポリヌクレオチドプローブからなるプローブセットであって、
    配列番号12の塩基配列からなるポリヌクレオチドプローブ又は配列番号12の塩基配列相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドプローブと、配列番号13の塩基配列からなるポリヌクレオチドプローブ又は配列番号13の塩基配列相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドプローブと、配列番号14の塩基配列からなるポリヌクレオチドプローブ又は配列番号14の塩基配列相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドプローブと、配列番号15の塩基配列からなるポリヌクレオチドプローブ又は配列番号15の塩基配列相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドプローブと、を有することを特徴とするプローブセット。
JP2007223051A 2007-08-29 2007-08-29 汚染源の特定方法 Expired - Fee Related JP5223268B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007223051A JP5223268B2 (ja) 2007-08-29 2007-08-29 汚染源の特定方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007223051A JP5223268B2 (ja) 2007-08-29 2007-08-29 汚染源の特定方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009055788A JP2009055788A (ja) 2009-03-19
JP5223268B2 true JP5223268B2 (ja) 2013-06-26

Family

ID=40552124

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007223051A Expired - Fee Related JP5223268B2 (ja) 2007-08-29 2007-08-29 汚染源の特定方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5223268B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5298753B2 (ja) * 2008-10-07 2013-09-25 株式会社Ihi 微生物反応装置
JP5609126B2 (ja) * 2010-01-22 2014-10-22 株式会社Ihi 微生物検出方法

Family Cites Families (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000184894A (ja) * 1998-10-15 2000-07-04 Japan Bioindustry Association 一対の核酸プロ―ブおよびそのプロ―ブを用いる複合微生物系または共生微生物系における特定グル―プ若しくは特定菌の存在量を測定する方法
JP2002101883A (ja) * 2000-09-27 2002-04-09 Prima Meat Packers Ltd 乳酸菌汚染源解析システム
JP2002125677A (ja) * 2000-10-24 2002-05-08 Asahi Breweries Ltd メガスフェラ・セレビシエ検出のための核酸プローブ、およびビール混濁細菌の検出方法
JP2003061674A (ja) * 2001-08-27 2003-03-04 Asahi Breweries Ltd ザイモフィラス属菌検出のための核酸プローブ、およびビール混濁細菌の検出方法
JP2003061675A (ja) * 2001-08-27 2003-03-04 Asahi Breweries Ltd セレノモナス属菌検出のための核酸プローブ、およびビール混濁細菌の検出方法
JP2004000200A (ja) * 2002-04-19 2004-01-08 Menicon Co Ltd 微生物の検出方法
JP2005065605A (ja) * 2003-08-25 2005-03-17 Mitsubishi Heavy Ind Ltd 微生物群集の解析方法
DE102004011822A1 (de) * 2004-03-11 2005-09-29 Cognis Deutschland Gmbh & Co. Kg Qualitätssicherungssystem zum Nachweis von Mikroorganismen
JP4789540B2 (ja) * 2005-08-08 2011-10-12 埼玉県 大腸菌群の汚染源特定方法及びその検出に使用する大腸菌群検出用培地セット

Also Published As

Publication number Publication date
JP2009055788A (ja) 2009-03-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Kawai et al. 16S ribosomal DNA-based analysis of bacterial diversity in purified water used in pharmaceutical manufacturing processes by PCR and denaturing gradient gel electrophoresis
Nocker et al. Selective detection of live bacteria combining propidium monoazide sample treatment with microarray technology
CN106661606A (zh) 用于检测和表征微生物的方法
US20110111403A1 (en) Multi-primer assay for mycoplasma detection
CN112334578A (zh) 进行单细胞分析的方法及其装置
JP6728608B2 (ja) 核酸分析用のサンプル調製方法
JP4788150B2 (ja) 製紙工程における付着物の分析方法
JP5223268B2 (ja) 汚染源の特定方法
JP2014502510A (ja) 分子核酸ベースの技術を使用している細胞生存度を決定する改良された方法
JP5320915B2 (ja) 微生物汚染検出用キット、微生物汚染検出方法、及び汚染源判別方法
CN109554441A (zh) 一种通过扩增16S rDNA保守区序列检测细菌的方法
JP5403463B2 (ja) サンプル核酸の調製方法
US20200283845A1 (en) Microarray Based Multiplex Pathogen Analysis for Plants, Agriculture, Food, and Water
MXPA00011879A (es) Construccion y uso de bibliotecas catalogadas de acidos nucleicos que contienen representaciones ventajosamente ajustadas de componentes definidos..
Ansari et al. Retracted: recent development in the methods of studying microbial diversity
KR100568702B1 (ko) 미생물 탐지용 dna 마이크로어레이 및 이의 제조방법
EP4365292A1 (en) Aptamer for the detection of the microorganism bacillus subtilis
Gholami et al. Advances in bacterial identification and characterization: methods and applications
WO2011043737A1 (en) Viability analysis of protozoa using polymerase chain reaction (pcr)
Yu et al. Approaches for attaining clean bacterial fractions from complex environmental samples
KR101773657B1 (ko) 산화칼슘을 이용한 시료 전처리 방법
Atavliyeva et al. Buccal Dna Collection Using Treated Paper
US20130210016A1 (en) Nucleic acid detection and related compositions methods and systems
US20210380930A1 (en) Methods, apparatus and kits for bacterial cell lysis
Gifvars Optimization of a sampling and analysis process to study the effects of skin care products on the microbial skin flora.

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20100625

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120807

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20121009

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130212

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130225

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 5223268

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20160322

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees