JP2000184894A - 一対の核酸プロ―ブおよびそのプロ―ブを用いる複合微生物系または共生微生物系における特定グル―プ若しくは特定菌の存在量を測定する方法 - Google Patents

一対の核酸プロ―ブおよびそのプロ―ブを用いる複合微生物系または共生微生物系における特定グル―プ若しくは特定菌の存在量を測定する方法

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Ryuichiro Kurane
隆一郎 倉根
Takahiro Kanekawa
貴博 金川
Yoichi Kamagata
洋一 鎌形
Shinya Kurata
信也 蔵田
Kazutaka Yamada
一隆 山田
Toyoichi Yokomaku
豊一 横幕
Osamu Koyama
修 小山
Kenta Kosho
健太 古庄
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 複合微生物系又は共生微生物系において特定
菌株の存在量を特異的にそして簡便かつ迅速に測定する
核酸プローブを提供すること。 【解決手段】 複合微生物系等における特定菌株の16Sr
RNA又は23SrRNA又はその遺伝子DNAにハイブリダイゼー
ションし且つ蛍光色素分子で標識した核酸プローブを用
いて、当該系における特定菌株の存在量の測定方法にお
いて、二つのオリゴヌクレオチドの夫々にFRET現象を起
こし得る一対の蛍光色素分子で標識した一対の核酸プロ
ーブで且つ16SrRNA又は23SrRNA又はその遺伝子DNAに当
該二つの核酸プローブがハイブリダイゼーションした
際、核酸プローブに標識されている蛍光色素分子が、FR
ETを最も効果的に発生する距離に位置するように設計さ
れた一対の核酸プローブを用いる複合微生物系等の特定
菌の存在量を測定する方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、一対の核酸プロー
ブ、およびそのプローブを用いる複合微生物系または共
生微生物系における特定グループ若しくは特定菌の存在
量を測定する方法に関する。特に、微生物の16SrR
NA若しくは23SrRNAまたはその遺伝子DNAに
ハイブリダイゼーションし、FISH(fluorescence in
situ hybridization)法に用いることができる一対の蛍
光色素分子で標識した一対の核酸プローブおよびそのプ
ローブを用いる複合微生物系または共生微生物系におけ
る特定グループ若しくは特定菌の存在量を測定する方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】最近、複合微生物系を用いて特定物質を
生産する方法が注目されている(別府:平成10年度農
芸化学会大会講演要旨集;120頁;平成10年4月3
日、名古屋大学)。それは、従来の単独の微生物からな
る微生物系では生産できなかったものが、生産できるの
ではないかという期待からである。しかしながら、かか
る系において、系内の微生物の活性量や動態などを特異
的にそして簡便かつ迅速に解析する方法は、まだ確立さ
れていないので、どの微生物がどのように働いているの
かなどは、正しく認識できないでいる。そのような事情
により、当該のような微生物系の機能開発は未だ一般化
していないのが現状である。
【0003】また、深海化学合成共生系(チューブワー
ム共生系)、昆虫の内部共生微生物系、シロアリ腸内共
生系、樹木と外生菌根菌の共生系などの、個々の微生物
を単離・培養できない微生物系の研究が注目を浴びてい
る(蛋白質・核酸・酵素;1217〜1253ページ、
43巻、1998年)。個々の微生物を単離・培養でき
ないことから、その微生物の存在量を特異的そして簡便
にかつ迅速に測定する方法がこれらの分野においても問
題になっている。
【0004】従来、前記のような複合微生物系および共
生微生物系における特定グループ若しくは特定菌の存在
量の測定は、16SrRNA若しくは23SrRNAま
たはその遺伝子DNAにハイブリダイゼーションする一
個のプローブを作製し、そのプローブの任意の位置に一
つの蛍光色素を標識するFISH(fluorescence insit
u hybridization)法を用いて行うものである(Arch.Mi
crobiol.、168巻、185〜192頁、1997
年)。
【0005】最近、短時間(約12時間)で定量的な結
果を得ることができる、分子ビーコン(molecular beac
on)法と称される方法が提案された(Applied and Envi
ronmental Microbiology;63巻、1143〜1147
ページ、1997年)。当該方法で使用される分子ビー
コンは蛍光色素分子で標識した一種の核酸プローブで、
オリゴヌクレオチドの両末端が互いに相補する配列構造
を有するのが特徴である。その構造のために両末端でス
テム構造、中央部でループ構造をとり得ることができ
る。両末端の一方に蛍光色素、他方にその蛍光を消去す
るクエンキャー物質を結合させている。当該プローブ
は、溶液中において単独ではステム−ループ構造をとり
蛍光色を発しないが、ハイブリダイゼーションを起こし
得る高分子核酸が存在する場合、当該高分子核酸にハイ
ブリダイゼーションし、ステム構造が壊れる。その結果
として、蛍光色素特有の蛍光色を発するようになる。そ
の蛍光色の強度を測定することにより目的を達成するこ
とができる。
【0006】前記のFISH法では、未反応の核酸プロ
ーブが測定系に存在するので、標的核酸配列にハイブリ
ダイゼーションした核酸プローブをメンブランフィルタ
ーなどの適当な支持体にトラップし、未反応の核酸プロ
ーブを洗浄などで除去する操作を必要としていた。そし
て支持体にトラップされ、かつ蛍光を発する微生物細胞
を蛍光顕微鏡下計数するという手段が取られていた。こ
れは大変な労力と根気を必要としていた。また、プロー
ブの塩基数がハイブリダイゼーションの特異性から少な
くとも15以上である必要があった。このような長いプ
ローブを用いると細胞膜の透過性の問題が生じていた。
この問題を解決するために、微生物を酵素、有機溶剤、
若しくは界面活性剤などの化学的処理、または超音波な
どの物理的処理、またはそれらの併用処理などを行う必
要があった。
【0007】分子ビーコン法は、溶液で行うことができ
る上に、12時間という短時間で結果が得られるという
長所を有する。しかしながら、このプローブは、一つの
オリゴヌクレオチドの両末端に蛍光色素分子とクエンキ
ャー物質を有し、目的核酸とハイブリダイゼーションす
る塩基配列を有するためにかなり分子量は大きなものに
なる。そのために、当該オリゴヌクレオチドの細胞膜透
過性の問題から、適用できる微生物の範囲は限定される
という問題を有していた。12時間という短時間でも、
複合微生物系または共生微生物系の刻々変化する培養系
では、決して有用なものではない。
【0008】上記の事情から、できるだけ短いプロー
ブ、即ち上記の各種方法のプローブの半分程度の長さの
もので、プローブに一個の色素で標識されたプローブが
望まれていた。また、プローブが標的核酸配列にハイブ
リダイゼーションしたときに未反応のプローブを測定系
から除去したり、顕微鏡などを使用しないでも、複合微
生物系または共生微生物系において特定グループ若しく
は特定菌の存在量を特異的にそして簡便かつ1ないし3
時間ぐらいで測定する方法が要望されていた。それは、
複数の微生物からなる複合微生物系または共生微生物系
の培養系で、有用物質を生産する場合、生産収率を上げ
るために、系内の微生物相を制御する必要に迫られるか
らである。即ち、培養が終了してから、微生物相の解析
では遅すぎる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、上記
の状況に鑑み、複合微生物系または共生微生物系におい
て特定グループ若しくは特定菌の存在量を特異的にそし
て簡便かつ短時間に測定することができるプローブおよ
びそれを用いた、複合微生物系または共生微生物系にお
いて特定グループ若しくは特定菌の存在量を特異的にそ
して簡便かつ短時間に測定する方法を提供することであ
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記課題
を解決するにあたり、鋭意努力した結果、二つのオリゴ
ヌクレオチドからなり、フルオロレセンス・レゾナンス
・エネルギー・トランスファー(Flurorescence Resona
nce Energy Transfer)(FRET)現象を起こし得る
一対の蛍光色素分子で、各々のオリゴヌクレオチドを標
識した核酸プローブであり、目的塩基配列に当該二つの
核酸プローブが、ハイブリダイゼーションする際、二つ
の核酸プローブが相互に向き合う末端塩基間の距離が塩
基数にして0または1ないし2で、標的塩基配列にハイ
ブリダイゼーションし、核酸プローブに標識されている
蛍光色素分子が、FRETを最も効果的に発生する距離
に位置するように標識された一対の核酸プローブに考え
至った。そして、その一対のプローブを、複合微生物系
または共生微生物系において特定グループ若しくは特定
菌の存在量を測定する方法に適用すると、本発明の課題
が達成できるという知見を得た。本発明はかかる知見を
基づいて完成されたものである。
【0011】即ち、本発明は、 1)フルオロレセンス・レゾナンス・エネルギー・トラ
ンスファー(Flurorescence Resonance Energy Transfe
r)(FRET)現象を起こし得る一対の蛍光色素分子
で、別々の目的塩基配列にハイブリダイゼーションでき
る二つのオリゴヌクレオチドを標識した二つの核酸プロ
ーブであり、目的塩基配列に当該二つの核酸プローブ
が、ハイブリダイゼーションする際、核酸プローブに標
識されている蛍光色素分子がFRETを最も効果的に発
生するように、(1)一対の蛍光色素分子の一方が、二
つのオリゴヌクレオチドにおいて相互に向き合う末端側
のどちらか一方に標識されており、他の一方の蛍光色素
分子が他の一方のオリゴヌクレオチドの鎖中に標識され
ているか、または、(2)一対の蛍光色素分子の各々
が、二つのオリゴヌクレオチドの各々の鎖中に標識され
ていることを特徴とする一対の核酸プローブ、また、 2)前記1)の一対の核酸プローブを用いて、核酸の測
定、若しくは検出をする方法、また、 3)前記1)の一対の核酸プローブを用いて、複合微生
物系または共生微生物系における特定グループ若しくは
特定菌の存在量を測定する方法を提供する。
【0012】
【発明の実施の形態】次に好ましい実施の形態を挙げて
本発明をさらに詳細に説明する。本発明は二つのオリゴ
ヌクレオチドからなる一対の核酸プローブである。オリ
ゴヌクレオチドはリボキシヌクレオチドまたはデオキシ
リボヌクレオチドまたは2-methyl-RNA、DNAなど
の修飾核酸からなり、どのような核酸の標的配列にハイ
ブリダイゼーションするように設計されても構わない。
即ち、目的塩基配列に特異的にハイブリダイゼーション
されればよく、塩基配列は特に限定されない。
【0013】本発明の一対の核酸プローブのオリゴヌク
レオチドは、既知の方法、即ち、化学合成法若しくは市
販の核酸合成機(例えば、ABI394(Perkin Elmer社
製))などを使用する方法により、調製することができ
る。その合成に際し、先ず塩基配列の設計をする。標的
核酸のクローニング、塩基配列決定を行うことにより、
その塩基配列の設計がなされる。それらの技術は現在普
遍的に行われているので、適当な成書を参考にして行え
ばよい(新版微生物学実験法、講談社サインティフィ
ク、239〜249頁、1999年)。塩基配列の設計
さえ行えば、オリゴヌクレオチドの合成を引き受けてく
れる企業があるので、現在はそこに委託すればよい。例
えば、株式会社ベックス、国際試薬株式会社、宝酒造
(株)などを挙げることができる。
【0014】本発明の一対の核酸プローブは、更に蛍光
色素で標識されているものである。その蛍光色素はフル
オロレセンス・レゾナンス・エネルギー・トランスファ
ー(Flurorescence Resonance Energy Transfer)(F
RET)現象を起こし得る一対の蛍光色素分子を有する
ものである。そして、オリゴヌクレオチドを標識してい
る。本発明の一対の核酸プローブが、目的塩基配列にハ
イブリダイゼーションする際、核酸プローブに標識され
ている蛍光色素分子が、FRETを最も効果的に発生す
る距離に位置するように標識されたものである。標識
は、一対の蛍光色素分子の一方が、一対のオリゴヌクレ
オチドにおいて相互に向き合う末端側のどちらか一方に
標識し、他の一方の蛍光色素分子が他の一方のオリゴヌ
クレオチド配列の鎖中に標識してもよく、また、一対の
蛍光色素分子の二つを、オリゴヌクレオチド鎖中に標識
してもよい。より具体的には 標識は、例えば、一対の
蛍光色素分子の一方が、一対のオリゴヌクレオチドにお
いて相互に向き合う末端側のどちらか一方のリボースま
たはデオキシリボース、或いは修飾核酸に標識し、他の
一方の蛍光色素分子が他の一方のオリゴヌクレオチドの
鎖中の核酸塩基(例えば、アミノ基、ヒドロキシル基、
ピリジミン塩基の5位の炭素)に標識してもよく、ま
た、一対の蛍光色素分子の二つを、鎖中の核酸塩基(例
えば、アミノ基、ヒドロキシル基、ピリジミン塩基の5
位の炭素)に標識してもよい。
【0015】本発明のFRET現象を起こし得る対の蛍
光色素分子とは、FRETにおいて、一方がエネルギー
の供与体(ドナー蛍光色素分子)となり、他方がその受
容体(アクセプター蛍光色素分子)となり得る関係の対
の蛍光色素分子を意味し、具体的例示をもって限定され
るものではない。例えば、ドナー蛍光色素分子として
は、フロオレセイン(fluorescein)、フルオレセンイ
ソチオシアネート(fluorescein isothiocyanate)(FI
TC)、アクセプター蛍光色素分子としては、x−ローダ
ミン(x-Rhodamine)、テトラメチルローダミンイソチ
オシアネート(Tetramethylrhodamine isothiocyanat
e)(TRITC)またはCY3(carbocyanine3)などを挙げ
ることができる。発光量から好ましいものとして、ドナ
ー蛍光色素分子としてフロオレセイン、FITCを、アクセ
プター蛍光色素分子としてx−ローダミン、TRITCを挙
げることができる。
【0016】対の蛍光色素分子が最もFRETを起こし
得る距離は、蛍光色素分子の種類と分子の大きさと形状
に依存する。しかし、一般的には20〜80Åである。
従って、オリゴヌクレオチドの配列構造は蛍光色素分子
の種類と分子の大きさと形状に依存する。具体的には、
ドナー蛍光色素分子としてフルオレセンス(fluorescen
ce)、FITC、アクセプター蛍光色素分子としてローダミ
ン、TRITCまたはCY3を使用した場合、蛍光色素分子で標
識された塩基同士が2〜30塩基、好ましくは3〜20
塩基離れて、目的の核酸にハイブリダイゼーションする
ように塩基配列構造に設計する。本発明においては、以
下、便宜上、ドナー蛍光色素分子で標識されたオリゴヌ
クレオチドをドナープローブと、アクセプター蛍光色素
分子で標識されたオリゴヌクレオチドをアクセプタープ
ローブという。そして、本発明の一対の核酸プローブが
目的核酸配列にハイブリダイゼーションしたとき、一対
のプローブの相互に向き合う末端塩基間の距離は、前記
のFRET現象が起こる距離に設計される。本発明にお
いては、好ましくはその距離は塩基数にして0または1
ないし2であるように設計される。
【0017】前記の蛍光色素を前記の一対のオリゴヌク
レオチド配列の鎖中に標識するには、一般的には、例え
ば、標識対象の塩基としてピリミジン塩基をもつヌクレ
オシド、またその塩基の5位のがアミノリンカーで修飾
されたヌクレオシドを用いるのが好適である。そのヌク
レオシドを使用して、目的のオリゴヌクレオチドを合成
する。合成後、アミノリンカーを蛍光色素分子にて修飾
する。このようにして任意の位置の塩基を蛍光色素で標
識できる。また、相互に向き合う末端側のリボースまた
はデオキシリボースを標識するのも、キット試薬が市販
されているので、それを使用するのが便利である。前記
の合成は委託合成を行うのが、最も便利である(前記企
業、株式会社パーキンエルマージャパンアプライト)。
【0018】本発明の一対の核酸プローブは前記のよう
にして調製されるものであるが、このプローブが、標的
塩基配列にハイブリダイゼーションするとFRET現象
により蛍光を発するようになる。しかし、標的塩基配列
と一塩基のミスマッチあると蛍光強度は反応条件によっ
ては99%以上減少する。そのために本発明の一対の核
酸プローブは極めて特異性の高いものである。
【0019】既存のFRET現象を利用したハイブリダ
イゼーション法は、ドナー、アクセプターの蛍光分子を
二つとも、別々の核酸配列の末端に修飾している。よっ
て、従来法では、FRET現象を最適に起こさせるた
め、ハイブリダイズしたときの二つのプローブ間隔を約
3〜30塩基程度あける必要がある。従って、ドナープ
ローブとアクセプタープローブとの間隔の決定は、必然
的にFRETの効率に依存する。
【0020】しかしながら、本発明の一対の核酸プロー
ブは以下のような効果を有する。 (1)ドナープローブとアクセプタープローブとの間隔
を、例えば0にすることで、一つの連続した特異的配列
を検出することができる。このため、これまで反応性や
特異性の面から制限されてきた特異的配列の塩基数(約
8〜25塩基程度)を2倍(約16〜50塩基程度)に
することができる。よって、検出の特異性を飛躍的に向
上させることができる。 (2)従来から使用されていた既知の特異的配列につい
ても、配列を二つに分割し、片方或いは両方のプローブ
配列の鎖中に蛍光物質を修飾することで、適応できる。 (3)前記(2)の方法で使用した場合、プローブ一つ
当たりの塩基数が少なくなり、FISH法で問題となる
細胞膜の透過性の問題を低減できる。塩基数が少なくな
った場合、通常のDNAをプローブ配列に使用するとプ
ローブのTm値が低下し、ターゲットとの反応性が悪く
なるので、プローブ配列のTm値を上げターゲットとの
反応性を良好にするため、プローブ配列にはRNAまた
は2-o-methyl RNA、PNA等の修飾核酸を使用すれ
ばよい。 (4)本発明のプローブ配列の決定は、検出したい特異
的配列のみを決定し、それを二つに分割すればよく、プ
ローブ設計が簡便となる。この場合特異性向上のため、
二つのプローブのTm値が一致するように分割するのが
よい。 (5)前記のように両プローブ間に一本鎖の部分をなく
す(或いは少なく)することが可能なため、ドナー、ア
クゼプター蛍光物質標識間の核酸は二重らせん構造をと
る。このため、ドナー、アクセプターの距離は正確に規
定することができ、この距離はターゲットの核酸配列に
よって変化しにくい。よって、実験を伴う試行錯誤的な
プローブ開発が必要なくなる。
【0021】本発明では、ドナー蛍光物質、アクセプタ
ー蛍光物質の片方或いは両方を、ドナープローブ配列、
アクセプター配列の鎖中に修飾する。この点がプローブ
作製上、既存のFRET現象を利用したハイブリダイゼ
ーション法と大きくことなる点である。このため蛍光物
質は、プローブ配列鎖中の任意の位置に修飾可能とな
り、ドナープローブ配列、アクセプタープローブ配列の
間隔がたとえ0塩基であっても、FRET現象が最もよ
く見られるように設計することができる。このように、
本発明の一対のプローブは、ドナープローブとアクセプ
タープローブの間隔をFRET効率と独立に決定でき
る。
【0022】本発明の一対の核酸プローブは、各種核酸
の測定、検出に好適に使用できる。特に、真核生物若し
くは原核生物の16SrRNA若しくは23SrRNA
またはその遺伝子DNAに特異的にハイブリダイゼーシ
ョンするように設計しておくことにより、複合微生物系
または共生微生物系における特定グループ若しくは特定
菌の存在量を好適に測定することができる。
【0023】本発明において、複合微生物系とは、少な
くとも二種以上の微生物が混在する系であり、その系
は、生育状態または静菌状態どちらでもよい。より具体
的には、培養状態、緩衝液に懸濁状態、または自然の生
態系から直接採取して得られるそのものの状態のものな
どである。その系に存在する個々の微生物は単離・培養
の是非を問わないものである。また、共生微生物系と
は、少なくとも一種以上の微生物が微生物以外の生物と
共存状態にある系である。その系に存在する個々の微生
物は、前記同様、単離・培養できてもできなくともよ
い。
【0024】微生物とは一般的に云う微生物のことで、
特に限定されるものではない。例えば、真核微生物、原
核微生物、その他マイコプラズマ、ウイルス、リッケチ
ャなどを挙げることができる。特定グループ若しくは特
定菌とは、前記の系において、例えば、どのように活躍
しているのか調べたい菌株のことである。
【0025】本発明の一対の核酸プローブを適用できる
複合微生物系および共生微生物系は上記のように定義さ
れるが、具体的には次のような系における微生物汚染系
を挙げることができる。例えば、 4)食品微生物汚染系(微生物汚染検査)、 5)各種微生物を使用する醸造系(酵母を用いるワイ
ン、ビール、日本酒、焼酎などのアルコール生産、酢酸
菌を用いる食酢生産、かびを用いるコウジ生産など)、 6)その他、各種微生物を使用する各種有用物質生産系
(放線菌を用いる物質生産、細菌を用いるアミノ酸若し
くは核酸関連物質生産など。)。 これらの系では、系外から雑菌と称される毒素等の有害
物質を生産する微生物、また有用物質の生産を阻害する
微生物が汚染する。そして、雑菌の存在量を迅速に測定
する必要である。雑菌は特定グルーブ若しくは特定菌
で、系全体が複合微生物系である。例えば、食品汚染系
では、かび全体、酵母全体、または、細菌全体の存在量
を測定することで目的は達成できる。それらの菌は特定
グルーブ若しくは特定菌である。かびによるコウジ生産
は開放系で行われるので、細菌汚染がコウジの品質を悪
くする。この場合、細菌は特定グルーブ若しくは特定菌
で、コウジ全体が複合微生物系である。このような有用
物質生産系(複合微生物系)において、雑菌(特定グル
ーブ若しくは特定菌)の存在量を測定に、本発明の一対
の核酸プローブは極めて役に立つ。
【0026】また、本発明においては、好適な系は、系
に存在する菌の具体的な菌名が判明している系を挙げる
ことができる。そして、より好適には系に存在する菌の
16SrRNA、23SrRNA、またはそれらの遺伝
子の塩基配列が解明されている系である。そして複数の
菌の共同作用で有用物質を生産している系である。系内
の微生物相(菌の存在比)を制御しなければ、有用物質
の生産の収率が向上しないような系である。このような
場合は、菌の存在比を少なくとも1〜3時間以内に測定
する必要がある。特に系内の微生物の菌の種類(菌種
数:16SrRNA、23SrRNAの塩基配列を同じ
くする菌の種類)は、好ましくは2〜22、より好まし
くは2〜10である。22を超えると、微生物の相互作
用が複雑で、実際の有用物質の生産に適していない。そ
の具体例として、Agrobacterium、 Acenetobacter、 Oers
kovia、 Entrobacterからなる複合微生物系(R−3菌
と称されている。)で、粘性物質(APR−3)生産系
(Biosci.Biotech.Biochem.、58(9)巻、1589〜1594頁、
1994年)などを挙げることができる。
【0027】本発明において複合微生物系の特定グルー
プとは、例えば、真核微生物と原核微生物が混在してい
る複合微生物系における原核微生物、また原核微生物が
混在している系におけるグラム陽性菌をいう。特定菌と
は例えば有用物質を生産している複合微生物系において
は、前記に示したように有用物質の生産の収率を左右し
ている菌である。しかしながら、本発明は上記の具体例
をもって限定されるものではない。
【0028】本発明において、複合微生物系、共生微生
物系、特にその細胞系に本発明の一対の核酸プローブを
添加して、特定グループ若しくは特定菌の存在量を測定
する場合、一対の核酸プローブが標的塩基配列にハイブ
リダイゼーションしたとき、標的塩基配列の塩基数の合
計が16から50、好ましくは20から40である。そ
して、一対の一方の核酸プローブは、8から25、好ま
しくは10から20である。そして、塩基数が25以上
の場合、核酸プローブの細胞の透過性が悪くなり、また
7以下の場合、ハイブリダイゼーションの特異性が悪く
なり、微生物の実際の存在量を示さなくなる。
【0029】複合微生物系、共生微生物系に一対の核酸
プローブを添加して、特定グループ若しくは特定菌の存
在量を測定する場合、その核酸プローブの塩基配列は、
特定グルーブの存在量を測定するか、特定菌の存在量を
測定するかで異なる。この場合、本発明の一対の核酸プ
ローブは、真核生物若しくは原核生物の16SrRNA
若しくは23SrRNAまたはその遺伝子DNAの特定
配列に特異的にハイブリダイゼーションするので、特定
グルーブの存在量を測定する場合、16SrRNA若し
くは23SrRNAまたはその遺伝子DNAにおいて、
特定グループ間でよく保存されている配列(即ち、共通
の配列)を利用すればよい。現在、微生物における16
SrRNA若しくは23SrRNAまたはその遺伝子D
NAの塩基配列が決定されている。そして、門間、属
間、種間において、よく保存されている配列、非保存配
列が決定されていて、微生物の同定に利用されている。
この方法は微生物の同定の主流をなしている。それで本
発明の一対の核酸プローブの塩基配列は容易に設定でき
る。具体的にはEMBL、GenBank、DDJB、
RDPなどのデーターベースを検索すればよい(文献
名:ゲノムネットのデータベースの利用法、共立出版、
1996年)。
【0030】例えば、原核微生物によく保存されている
以下の配列にハイブリダイゼーションするプローブを使
用すると、真核微生物と原核微生物とからなる複合微生
物系において、原核微生物の存在量が測定できる。 1)(5')TCT CAA ACT AGG ACC GAG TC(3') 2)(5')ATT GTG TAC GTT CAG CTT GC(3') 3)(5')GAT GCG CTC CGT CGT CAC CC (3') 4)(5')GGG TGA CGA CGG AGG GCA TC(3') 5)(5')GTC GTC GGC GCC ATT ATG (3') 6)(5')CAT AAT GGC GCC GAC GAC(3') 7)(5')TTT GAG TTT CCT TAA CTG CC(3') 8)(5')GGC AGT TAA GGA AAC TCA AA(3') 9)(5')GTA CCG ACA GCA GTC GAG CA(3') 10)(5')TGC TCG ACT GCT GTC GGT AC(3') 11)(5')TGC CCG CCA CAC ATG(3') 12)(5')TTC CTC CAC TAG GTC GGC GT(3') これらのものでも、好適には、上記5)、6)および1
1)などを挙げることができる。
【0031】このようして、前記の塩基配列以外の配列
中に、特定菌に特異的な配列があるので菌に応じて特定
菌用のプローブの塩基配列を設定する。また、ある複合
微生物系の具体的微生物が判明しない場合、複合微生物
から核酸を抽出して、PCR法で16SrRNA若しく
は23SrRNAまたはその遺伝子DNAを増幅して、
系に含まれていた核酸を分離し、その配列を決定する。
16SrRNAの場合、最大でも1500〜1700b
p位の塩基配列なので現在の技術水準では容易にその全
塩基配列は決定できる(Nucleic Acid Research、 17巻、
7843〜7853頁、1989年; 新版微生物学実験法、203〜289
頁、1999年、講談社サイエンティフィク)。また、国際試
薬株式会社に解析委託すると便利である。一回の操作で
1000塩基を解析してくれる。
【0032】前記のようにして塩基配列が設定され、本
発明の対の核酸プローブが調製される。前記のことか
ら、本発明の対の核酸プローブを複合微生物系または共
生微生物系に添加し、特定グループ若しくは特定菌の1
6SrRNA若しくは23SrRNAまたはその遺伝子
DNAにハイブリダイゼーションさせた後、発生する蛍
光色の強度或いはドナー蛍光色素とアクセプター色素の
蛍光強度比を測定して特定グループ若しくは特定菌の存
在量を測定することになる。本発明においては、複合微
生物系または共生微生物系の生細胞系に適用できるが、
各種酵素処理、各種化学試薬処理、各種界面活性剤処
理、超音波(ソニック)、細胞破砕等の物理的処理など
を受けた細胞は勿論、細胞のホモジネートに本発明の核
酸プローブと添加して、発生する蛍光色の強度を測定し
て特定グループ若しくは特定菌の存在量を測定する方法
も、より好適な方法である。
【0033】前記の測定方法は、従来の分子ビーコン法
(Applied and Environmental Microbiology;63巻、1143
〜1147頁、1997年)などの方法と同様である。例えば、
以下の如くである。核酸プローブを添加する前に、測定
系のpHを緩衝液などにより7前後(中性付近)に調整
する。
【0034】複合微生物系または共生微生物系における
特定グループ若しくは特定菌は、細胞数として106
108個/ml、好ましくは10 7個/mlに調整するが好適
である。それは希釈、または遠心分離などによる濃縮な
どで行うことができる。細胞数が106個/ml未満のと
き、蛍光色の強度が弱く、測定誤差が大きくなる。10
8個/mlを超えるときは、複合微生物系または共生微生
物系の蛍光強度が強すぎるため特定微生物の存在量を定
量的に測定することができなくなる。菌体濃度が濃い場
合は、希釈で対応することが可能である。
【0035】添加するドナー核酸プローブの濃度は、複
合微生物系または共生微生物系における特定グループま
たは特定菌の細胞数に依存する。細胞数1×108/ml
に対して0.5〜2.0nM濃度、好ましくは1.0nM濃
度である。0.5未満のときは、特定グループまたは特
定菌の微生物の存在量を正確に反映したデータにならな
い。そして、ドナー核酸プローブ1nM濃度に対してアク
セプター核酸プローブを1〜4nM、好ましくは1.5〜
2.5nMの割合で添加するのが好適である。ドナー核酸
プローブ1nM濃度に対してアクセプター核酸プローブが
1nM未満のときは、ターゲットに完全に一対のプローブ
がハイブリダイゼーションしないために、当該系の蛍光
強度は実際の特定グループまたは特定菌の微生物の存在
量より小さくなる。4nMを超えるときは、アクセプター
核酸プローブ過剰となり無駄になる。
【0036】次に本発明の核酸プローブと特定グループ
若しくは特定菌の16SrRNA若しくは23SrRN
Aまたはその遺伝子DNAにハイブリダイゼーションさ
せるときの反応温度は、ドナー核酸プローブと当該16
SrRNA若しくは23SrRNAまたはその遺伝子D
NAの特異的部位にハイブリダイゼーションしたハイブ
リダイゼーション物のTm値±10℃、好ましくは±5
℃、特に好ましくは±2℃に設定する。このことにより
非特異的なハイブリダイゼーションを防止することがで
きる。Tm−10℃未満のときは非特異的ハイブリダイ
ゼーション起こり、Tm+10℃を越えるときはハイブ
リダイゼーションが起こらない。なお、Tm値は本発明
の核酸プローブを設計する実験において求めることがで
きる。当該核酸プローブとハイブリダイゼーションする
相補配列のオリゴヌクレオチドを核酸合成機などで化学
合成し、当該核酸プローブとのハイブリダイゼーション
物のTm値を通常の方法で測定する。また、その反応時
間は30〜180分間、好ましくは60〜90分間であ
る。30分間未満のときは、ハイブリダイゼーションが
未反応になる。180分間を超える場合は目的配列構造
以外の配列にも本発明の核酸プローブが結合するように
なるので、測定誤差が大きくなる。
【0037】前述の方法の他に、前述した方法でハイブ
リダイゼーションを行なった後の菌体をスライドグラス
或いはメンブレンフィルター上に固定化し、顕微鏡観察
を行なうことも可能であり、この場合、より厳密な構成
菌の菌体数・構成比の情報を得ることが可能である。以
下にスライドグラス上への固定化の方法を示す。前述の
ハイブリダイゼーション処理済の菌体懸濁液を、約1μ
l、8穴のゼラチンコーティングされたスライドグラス
上に乗せる。これを乾燥させ、落射蛍光顕微鏡下で観察
する。また、本法の思想で設計したプローブを用いれ
ば、菌体破砕液中のターゲット16SrRNA若しくは
23SrRNAのみを検出可能である。菌体破砕をする
ことにより、プローブ透過の問題がクリヤーできること
から、プローブの透過性が悪い菌をターゲットとした場
合は非常に有効である。
【0038】前記のような条件で本発明の核酸プローブ
を特定グループ若しくは特定菌の16SrRNA若しく
は23SrRNAまたはその遺伝子DNAにハイブリダ
イゼーションさせた後、複合微生物系または共生微生物
系の発色する蛍光色の強度を測定することになる。この
場合、ドナー核酸プローブの蛍光色素分子を特定波長で
励起すると、アクセプター核酸プローブが存在すると
き、ドナー蛍光色素分子の発色強度が減少し、アクセプ
ター核酸プローブの蛍光強度が増加する。
【0039】前記のようにして測定された蛍光色の強度
は、複合微生物系または共生微生物系における特定グル
ープ若しくは特定菌の存在量と比例する。それは16S
rRNA若しくは23SrRNAまたはその遺伝子DN
Aの量と特定グループ若しくは特定菌の存在量とが比例
するからである。
【0040】なお、本発明において、複合微生物系にお
ける微生物以外の成分は、本発明の核酸プローブと特定
グループ若しくは特定菌の16SrRNA若しくは23
SrRNAまたはその遺伝子DNAとのハイブリダイゼ
ーションを阻害しない限り、またはFRET現象および
蛍光色の発色を阻害しない限り、特に限定されない。例
えば、KH2PO4、K2HPO4、NaH2PO4、Na2
HPO4などのリン酸塩、硫安、硝安、尿素などの無機
窒素類、マグネシウム、ナトリウム、カリウム、カルシ
ウムなどのイオンの各種塩類、マンガン、亜鉛、鉄、コ
バルトなどの微量金属イオンの硫酸塩、塩酸、炭酸塩な
どの各種塩類、さらにビタミン類などが適当に含まれて
いてもよい。もし上記の阻害が観察される場合は、遠心
分離などの操作で複数の微生物が混在する菌体を分離
し、再び緩衝液系などに懸濁すればよい。
【0041】上記の緩衝液としては、リン酸緩衝液、炭
酸緩衝液、トリス・塩酸緩衝液、トリス・グリシン緩衝
液、クエン酸緩衝液、グット緩衝液などの各種緩衝液を
も用いることができる。緩衝液の濃度は、ハイブリダイ
ゼーション、FRET現象、蛍光発色を阻害しない濃度
である。その濃度は緩衝液の種類に依存する。緩衝液の
pHは4〜12、好ましくは5〜9である。
【0042】
【実施例】次に実施例および比較例を挙げて本発明をさ
らに具体的に説明する。 実施例1 大腸菌(Escherichia coli)の16SrRNAの5´末
端から数えて338から355番目の核酸塩基配列(5')
ACU CCU ACG GGA GGC AGC(3')にハイブリダイゼーショ
ンする本発明の一対の核酸プローブの調製を行った。上
記の配列は真正細菌のグループ特異的配列として知られ
ている。 1)ドナー核酸プローブ 5´末端から数えて5番目シトシン塩基の5位の炭素を
FITCで標識した核酸プローブ:(5')GCT GC(FITC)CTCC(3
')を調製した。標識するシトシンとして、シチジシン
のアミノ基がアミノリンカーで修飾されたもの(ケムジ
ーン(株)より購入)を用い、また反応温度をあげるた
め、FITCで標識する以外のヌクレオシドは、2-o-Methyl
化されたリボヌクレオシドを用い、DNA合成機ABI394
(Perkin Elmer社製)を使用して前記塩基配列のオリゴ
ヌクレオチドを合成した。 当該オリゴヌクレオチドを
合成した後、5´末端から数えて5番目シトシン塩基の
5位の炭素に結合したアミノリンカーをFITCで標識し
た。当該反応物をNAP−25カラム(ファルマシア社
製)でゲルろ過を行い、未反応のFITCを除去した。さら
に逆相HPLC(B gradient:15〜65%、25分
間)を以下の条件で行った。そして、保留時間(retent
ion time:RT)20分近辺に溶出するメインピークを分
取した。分取した画分を凍結乾燥して本発明の一対の一
方のドナー核酸プローブ、即ち(5')GCT GC(FITC)CTC C
(3')33μgを得た。
【0043】逆相クトマトグラフィーの条件: 溶出ソルベントA:0.05N TEAA 5%CH3CN グラジエント用ソルベントB:0.05N TEAA 40
%CH3CN カラム:CAPCEL PAK C18; 6×250mm 溶出速度:1.0ml/min 温度:40℃ 検出:254nm
【0044】2)アクセプター核酸プローブの調製 3´−末端側の鎖中のシトシン塩基(5´末端側から3
番目のチミン塩基)のアミノ基をTRITCで標識した核酸
プローブ:(5')CGT(TRITC)AGG AGT(3')を調製した。反
応温度を上げるため、TRITCで標識する以外のヌクレオ
シドは、2-O-Methyl化されたリボヌクレオシドを用い
た。TRITCで標識するチミンは、塩基の5位にC−5の
アミノリンカーが修飾されたもの(ケムジーン(株))
を用いた。これらのヌクレオシドを用い、DNA合成機
ABI394(Perkin Elmer社製)を使用して前記配列のオリ
ゴヌクレオチド、即ち本発明のアクセプター核酸プロー
ブ配列を合成した。プローブ配列を合成後、5’末端よ
り3番目に位置するチミンのアミノリンカーをTRITCに
より標識した。精製は前記ドナー核酸プローブと同様の
方法で行った。
【0045】実施例2 殺菌したニュトリエントブロス(NB)(Difco社製)液
体培地50ml(組成:NB、0.08g/100ml)を含
有する200ml容の三角フラスコを用いて、大腸菌JM10
9株を37℃で一晩振蘯培養した。培養液1mlを1.5m
l容量のエッペンドルフ遠心チューブで遠心分離し、菌
体を得た。30mMリン酸緩衝液(ソーダ塩)(pH:7.
2)100μlで菌体を一回洗浄した。菌体を130mM
NaCl含有の前記リン酸緩衝液100μlに懸濁した。
当該懸濁液を氷冷中で40分間超音波処理し(出力:3
3W、発振周波数:20kHz、発振法:0.5秒発振0.
5秒休止)、ホモジネートを作製した。
【0046】前記ホモジネートを遠心分離した後、上澄
液を採取し蛍光光度計のセルに移した。それを36℃に
温調した。36℃に予め加温した前記のドナーおよびア
クセプター核酸プローブの各々の溶液(ドナープローブ
はDNAとして0.35ng/μl、アクセプタープローブ
はDNAとして0.18ng/μl)50μlを添加
し、さらに緩衝液を加え、全量を2mlにした。36℃
に温調しながら90分間大腸菌16SrRNAと本発明
の核酸プローブとをハイブリダイゼーションした。90
分後蛍光光度計で測定した(励起光:FITC、測定蛍光
色:580nm)。その結果を図1に示した。図1から分
かるように菌体量O.D.660と蛍光色の強度との間に、比
例関係が見られた。
【0047】実施例3 実施例2で得られた大腸菌JM109(株)の菌体に実施例
2と同一の培地、培養条件で調製したシュウドモナス・
ポウシモビルス 421Y株(Pseudomonas paucimobil
is)(現在名;スフィンゴモナス・ポウシモビルス)
(FERM P-5122)の菌体を同濃度混合し、複合微生物系
を調製した。得られた混合液(大腸菌JM109株の菌体濃
度は実施例2と同一)について、実施例2と同じ方法に
よりホモジネートを調製した。当該ホモジネートに下記
に示すドナーおよびアクセプター核酸プローブを実施例
2と同様に添加し、実施例2と同一の方法により測定し
た。使用したプローブは、大腸菌JM109株の属するプロ
テオバクテリアのガンマーサブクラスに特異的な以下の
配列のプローブを用いた。標的塩基配列は23SrRN
Aである。プローブの作製は実施例1と同様な方法によ
り行なった。 ・ドナー核酸プローブ:(5')GCC T(FITC)TCC C(3') ・アクセプター核酸プローブ:(5')ACA TC(TRITC)GTT T
(3') 結果は実施例2で示した図1と一致した。このことによ
り2種以上の微生物が複合する系においても目的微生物
のみを特異的に検出し、その存在量を測定することに成
功した。この実験例において、培養液から菌体を採取始
めてから測定終了までの時間は2時間であった。
【0048】比較実験例1 実施例3と同様な塩基配列のオリゴヌクレオチドの両端
に5'-CCCCCなる塩基配列と、GGGGG-3'なる塩基配列を追
加したオリゴヌクレオチドを実施例1と同様にして調製
した。このオリゴヌクレオチドから、P.Schofieldら
の方法(Appliedand Enviroment.Microbiol.、63巻、114
3〜1147頁、1997年に)準じて、分子ビーコンを作製し
た。クエンチャーとしてdabcyl-N-hydroxysuccinimide
を3’末端に、発光体としてFITCを5’末端に結合
した。当該分子ビーコンを用いる以外、実施例3と同様
にしてハイブリダイゼーションシした。この場合、菌体
量OD660値は0.6でハイブリダイゼーションを行っ
た。蛍光強度が平衡になるまでの時間を測定した結果、
図2の如くになった。平衡になるまで10時間を要し
た。
【0049】実施例4 実施例3の本発明の一対の核酸を使用して比較実験例1
と同様に蛍光強度が平衡になるまでの時間を測定した結
果、図2の如くになった。平衡になるまで60分を要し
た。このように、蛍光強度が平衡なるまでの時間が極め
て短い。これは本発明の一対のプローブは、分子ビーコ
ンと異なり、プローブ内で2次構造をとらない事が原因
と考えられる。そして、この現象は、短時間に本発明の
目的が達成できることを示す。
【0050】実施例5 本発明の一対の核酸プローブと標的塩基配列とのハイブ
リダイゼーションにおける、塩基ミスマッチと蛍光強度
の関係を検討した。標的塩基配列として、下記の塩基排
列を有するオリゴヌクレオチドを実施例1と同様にして
合成した。本発明の一対の核酸プローブとして実施例3
で用いたものを用いた。 A:(5')AAA CGA TGT GGG AAG GC(3')(本発明の一対の
核酸プローブとミスマッチなし。) B:(5')AAA G*GA TGT GGG AAG GC(3')(本発明の一対
の核酸プローブと1塩基ミスマッチあり。) C:(5')AAA G*GA TGT GGG AT*G GC(3')(本発明の一対
の核酸プローブと2塩基ミスマッチあり。) 但し、上記の*印はミスマッチ塩基である。
【0051】実験条件 (1)菌体量OD660:0.6 (2)本発明の一対の核酸プローブ ドナープローブ:4nM アクセプタープローブ:16nM (3)ハイブリダイゼーション時間:90分 (4)ハイブリダイゼーション温度:36℃ (5)実験操作:実施例2と同様。 実験結果を表1に示した。
【0052】 本発明の一対の核酸プローブは特異性が高いことが表1
から分かる。
【0053】
【発明の効果】前記のように、本発明の一対の核酸プロ
ーブは以下のような効果を有する。 (1)ドナープローブとアクセプタープローブとの間隔
を、例えば0にすることで、一つの連続した特異的配列
を検出することができる。このため、これまで反応性や
特異性の面から制限されてきた特異的配列の塩基数(約
10〜25塩基程度)を2倍(約20〜50塩基程度)
にすることができる。よって、検出の特異性を飛躍的に
向上させることができる。 (2)従来から使用されていた既知の特異的配列につい
ても、配列を二つに分割し、片方或いは両方のプローブ
配列の鎖中に蛍光物質修飾することで、適応できる。 (3)二つの方法で使用した場合、プローブ一つ当たり
の塩基数が少なくなり、FISH法で問題となる細胞膜
の透過性の問題を低減できる。 (4)本発明のプローブ配列の決定は、検出したい特異
的配列のみを決定し、それを二つに分割すればよく、プ
ローブ設計が簡便となる。 (5)前記のように両プローブ間に一本鎖の部分をなく
す(或いは少なく)することが可能なため、ドナー、ア
クゼプター蛍光物質標識間の核酸は二重らせん構造をと
る。このため、ドナー、アクセプターの距離は正確に規
定することができ、この距離はターゲットの核酸配列に
よって変化しにくい。よって、実験を伴う試行錯誤的な
プローブ開発が必要なくなる。
【0054】また、本発明の一対の核酸プローブを用い
ると、複合微生物系または共生微生物における特定グル
ープ若しくは特定菌の存在量を、特異的、簡便かつ迅速
に測定できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の核酸プローブと大腸菌16SrRN
Aとのハイブリダイゼーションにおける菌体量と蛍光色
の強度の関係を示す図。
【図2】 本発明の一対の核酸プローブを用いてのハイ
ブリダイゼーション反応における蛍光強度の変化を示す
図。
フロントページの続き (74)上記1名の代理人 100077698 弁理士 吉田 勝広 (72)発明者 倉根 隆一郎 茨城県つくば市東1丁目1番3 工業技術 院生命工学工業技術研究所内 (72)発明者 金川 貴博 茨城県つくば市東1丁目1番3 工業技術 院生命工学工業技術研究所内 (72)発明者 鎌形 洋一 茨城県つくば市東1丁目1番3 工業技術 院生命工学工業技術研究所内 (72)発明者 蔵田 信也 東京都千代田区東神田1−9−8 環境エ ンジニアリング株式会社内 (72)発明者 山田 一隆 東京都千代田区東神田1−9−8 環境エ ンジニアリング株式会社内 (72)発明者 横幕 豊一 東京都千代田区東神田1−9−8 環境エ ンジニアリング株式会社内 (72)発明者 小山 修 東京都千代田区東神田1−9−8 環境エ ンジニアリング株式会社内 (72)発明者 古庄 健太 東京都千代田区東神田1−9−8 環境エ ンジニアリング株式会社内

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フルオロレセンス・レゾナンス・エネル
    ギー・トランスファー(Flurorescence Resonance Ener
    gy Transfer)(FRET)現象を起こし得る一対の蛍
    光色素分子で、別々の目的塩基配列にハイブリダイゼー
    ションできる二つのオリゴヌクレオチドを標識した二つ
    の核酸プローブであり、目的塩基配列に当該二つの核酸
    プローブが、ハイブリダイゼーションする際、核酸プロ
    ーブに標識されている蛍光色素分子がFRETを最も効
    果的に発生するように、1)一対の蛍光色素分子の一方
    が、二つのオリゴヌクレオチドにおいて相互に向き合う
    末端側のどちらか一方に標識されており、他の一方の蛍
    光色素分子が他の一方のオリゴヌクレオチドの鎖中に標
    識されているか、または、2)一対の蛍光色素分子の各
    々が、二つのオリゴヌクレオチドの各々の鎖中に標識さ
    れていることを特徴とする一対の核酸プローブ。
  2. 【請求項2】 一対の核酸プローブに標識された一対の
    蛍光色素分子の一つが、FRETにおいてエネルギーを
    与える蛍光色素分子(ドナー蛍光色素分子)であるフロ
    オレセイン(fluorescein)またはフルオレセンイソチ
    オシアネート(fluorescein isothiocyanate)(FITC)
    で、他方が当該エネルギーを受け取る蛍光色素分子(ア
    クセプター蛍光色素分子)であるx−ローダミン(x-Rh
    odamine)、テトラメチルローダミンイソチオシアネー
    ト(Tetramethylrhodamine isothiocyanate)(TRITC)
    またはCY3(carbocyanine 3)である請求項1に記載の
    一対の核酸プローブ。
  3. 【請求項3】 一対の核酸プローブが目的核酸配列にハ
    イブリダイゼーションしたとき、相互に向き合う末端塩
    基間の距離が塩基数にして0または1ないし2である請
    求項1に記載の一対の核酸プローブ。
  4. 【請求項4】 一対の核酸プローブが真核生物若しくは
    原核生物の16SrRNA若しくは23SrRNAまた
    はその遺伝子DNAに特異的にハイブリダイゼーション
    するものである請求項1〜3の何れか1項に記載の一対
    の核酸プローブ。
  5. 【請求項5】 一対の核酸プローブが標的塩基配列にハ
    イブリダイゼーションしたとき、一対の核酸プローブの
    塩基数の合計が16から50である請求項1〜4の何れ
    か1項に記載の記載の対の核酸プローブ。
  6. 【請求項6】 下記の塩基配列からなる標的核酸配列
    に、一塩基のミスマッチもなく、ハイブリダイゼーショ
    ンする請求項1〜5の何れか1項に記載の一対の核酸プ
    ローブ。 1)(5')TCT CAA ACT AGG ACC GAG TC(3') 2)(5')ATT GTG TAC GTT CAG CTT GC(3') 3)(5')GAT GCG CTC CGT CGT CAC CC (3') 4)(5')GGG TGA CGA CGG AGG GCA TC(3') 5)(5')GTC GTC GGC GCC ATT ATG (3') 6)(5')CAT AAT GGC GCC GAC GAC(3') 7)(5')TTT GAG TTT CCT TAA CTG CC(3') 8)(5')GGC AGT TAA GGA AAC TCA AA(3') 9)(5')GTA CCG ACA GCA GTC GAG CA(3') 10)(5')TGC TCG ACT GCT GTC GGT AC(3') 11)(5')TGC CCG CCA CAC ATG(3') 12)(5')TTC CTC CAC TAG GTC GGC GT(3')
  7. 【請求項7】 下記の塩基配列以外の標的塩基配列に、
    一塩基のミスマッチもなくハイブリダイゼーションする
    請求項1〜5の何れか1項に記載の核酸プローブ。 1)(5')TCT CAA ACT AGG ACC GAG TC(3') 2)(5')ATT GTG TAC GTT CAG CTT GC(3') 3)(5')GAT GCG CTC CGT CGT CAC CC (3') 4)(5')GGG TGA CGA CGG AGG GCA TC(3') 5)(5')GTC GTC GGC GCC ATT ATG (3') 6)(5')CAT AAT GGC GCC GAC GAC(3') 7)(5')TTT GAG TTT CCT TAA CTG CC(3') 8)(5')GGC AGT TAA GGA AAC TCA AA(3') 9)(5')GTA CCG ACA GCA GTC GAG CA(3') 10)(5')TGC TCG ACT GCT GTC GGT AC(3') 11)(5')TGC CCG CCA CAC ATG(3') 12)(5')TTC CTC CAC TAG GTC GGC GT(3')
  8. 【請求項8】 請求項1〜7の何れか1項に記載の一対
    の核酸プローブを用いることを特徴とする核酸の測定若
    しくは検出をする方法。
  9. 【請求項9】 請求項1〜7の何れか1項に記載の一対
    の核酸プローブを、複合微生物系または共生微生物系に
    添加することを特徴とする複合微生物系または共生微生
    物系における特定グループ若しくは特定菌の存在量を測
    定する方法。
  10. 【請求項10】 請求項1〜7の何れか1項に記載の一
    対の核酸プローブを、複合微生物系または共生微生物系
    の細胞破壊液に添加することを特徴とする複合微生物系
    または共生微生物系における特定グループ若しくは特定
    菌の存在量を測定する方法。
  11. 【請求項11】 複合微生物系または共生微生物系が、
    有用物質生産培養系である請求項9または10に記載の
    複合微生物系または共生微生物系における特定グループ
    若しくは特定菌の存在量を測定する方法。
  12. 【請求項12】 複合微生物系または共生微生物系が、
    1〜22の菌種数からなり、有用物質生産培養系である
    請求項9〜11の何れか1項に記載の複合微生物系また
    は共生微生物系における特定グループ若しくは特定菌の
    存在量を測定する方法。
  13. 【請求項13】 複合微生物系または共生微生物系に存
    在する微生物の16SrRNA、23SrRNAまたは
    それらの遺伝子の塩基配列が解明されているものである
    請求項9〜12の何れか1項に記載の複合微生物系また
    は共生微生物系における特定グループ若しくは特定菌の
    存在量を測定する方法。
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