JP2002125677A - メガスフェラ・セレビシエ検出のための核酸プローブ、およびビール混濁細菌の検出方法 - Google Patents

メガスフェラ・セレビシエ検出のための核酸プローブ、およびビール混濁細菌の検出方法

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JP2002125677A
JP2002125677A JP2000323658A JP2000323658A JP2002125677A JP 2002125677 A JP2002125677 A JP 2002125677A JP 2000323658 A JP2000323658 A JP 2000323658A JP 2000323658 A JP2000323658 A JP 2000323658A JP 2002125677 A JP2002125677 A JP 2002125677A
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cerevisiae
nucleic acid
megasfera
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bacteria
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JP2000323658A
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Yasuaki Motoyama
靖朗 本山
Takaomi Yasuhara
貴臣 安原
Kyoko Takahashi
恭子 高橋
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Asahi Breweries Ltd
Original Assignee
Asahi Breweries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ビール有害菌であるメガスフェラ・セレビシ
エ(Megasphaera cerevisiae)の検出、または該細菌の
同定、または該細菌の定量を提供すること。 【解決手段】 特定の配列に示される塩基配列の一部ま
たは全部を含む該細菌の23S rRNAをコードする遺伝子の
遺伝子配列。該菌を選択的に検出するため、該菌の23S
rDNAならびに23S rRNAを標的とする配列であって、該オ
リゴヌクレオチドが特定の配列を有するか、または対応
する相補鎖を有することを特徴とする一本鎖オリゴヌク
レオチド。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ビール有害菌であ
るメガスフェラ・セレビシエ(Megasphaera cerevisia
e)の検出、または該細菌の同定、または該細菌の定量
に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】近年
のビールの生(なま)化への流れは、ビール鮮度という
新たな価値観をもたらした。こうした背景から、ビール
製造会社にとっては、製品製造から出荷までの時間が劇
的に短縮するとともに、ビール有害菌の汚染を迅速に正
確に判定する必要性が高まっている。偏性嫌気性菌であ
る、ペクチネータス(Pectinatus)属菌とその進化的近
縁細菌であるメガスフェラ(Megasphaera)属菌、セレ
ノモナス(Selenomonas)属菌、ザイモフィラス(Zymop
hilus)属菌は、ビール醸造技術の進展に伴う製品ビー
ルの嫌気度が高まるにつれ検出頻度が高まりつつある。
【0003】従って、食品業界特にビール業界において
使用できる、メガスフェラ属菌の迅速かつ選択的な検出
を可能とするのに十分特異的で感度の高い細菌診断試験
法を開発することは重要である。古典的なビール有害細
菌の同定は、形態観察、グラム染色性、カタラーゼ試験
などの多くの性状ならびに生化学的試験を行い、最終的
に新鮮なビールに単離した細菌を再接種し、その増殖能
の観察を行うことにより決定した。これらの一連の操作
は、多くの時間と労力を要すると同時に正確な判定も困
難な場合が多かった。また最近では、メガスフェラ・セ
レビシエのより迅速な検出・同定法についてはメガスフ
ェラ・セレビシエからDNAを抽出して特定のオリゴヌク
レオチドをプライマーとしてPCR(Polymerase Chain Re
action)を行い、標的配列を増幅させた後、メガスフェ
ラ・セレビシエ特有の核酸の有無を判定する方法(特開
平10−323190)がある。しかし、これらの方法は標的核
酸が存在すれば陽性に判定させるものであり、既にビー
ル生育性がないか、もしくは活性の著しく弱い細菌とビ
ール生育能を依然として保持している細菌とを区別でき
ない。また、PCR法で再現よく、十分な感度を得るに
は、必要最小量の細菌核酸を獲得するための適当な培養
と核酸抽出ならびに遺伝子増幅という予備工程を必要と
する。なぜならば、細菌の核酸量は極めて微量であり、
非常に低濃度の核酸は効率よく抽出できないこと、また
は標的核酸は1細菌ゲノムあたり数コピーでしか存在し
ないからである。
【0004】そこで、メガスフェラ属菌の特異的な配列
を利用し、この核酸配列に相補的なオリゴヌクレオチド
を用いて、メガスフェラ属菌のみを特異的に検出・同定
する方法がある(特願平11−329428)。しかしながら、
上記の方法で利用している16S rRNAもしくは16SrD
NAの核酸配列は、細菌間で保存性が高い領域であること
が知られている。従って、この領域から選択された核酸
配列に相補的なオリゴヌクレオチドを用いた場合、検出
したい特定の微生物以外の微生物も誤って検出してしま
うという可能性は否定できない。一方、分類学的かつ系
統学的観点から23SrRNAもしくは23SrDNAは、16
S rRNAもしくは16S rDNAと比較してより多くの種に関
する情報を含んだ領域である(System.Appl.Microbiol.:
15,487-501,1992)。従って、この領域から設計された核
酸配列に相補的なオリゴヌクレオチドは、メガスフェラ
・セレビシエに極めて特異的な核酸配列である。しかし
ながら、メガスフェラ・セレビシエの23SrRNA遺伝子
の塩基配列は公開されていなかった。
【0005】
【課題を解決するための手段】そこで本発明では、メガ
スフェラ・セレビシエの23S rRNA遺伝子の塩基配列を
提供するものである。本発明の1つの目的は、ビール混
濁の原因となるが混濁しないビールには存在しない生物
のリボゾームRNA(rRNA)およびリボゾームDNA(rDNA)
中の独特の核酸配列に相補的なオリゴヌクレオチドを提
供するものである。本発明の別の目的は、特異性、感度
および速度を併有する核酸ハイブリダイゼーション下に
おいてアクセス可能とされ得る標的領域にハイブリダイ
ズすることができる核酸オリゴヌクレオチドを提供する
ことである。本発明の別の目的は更に、適当なトレーサ
ーで標識したこれらのオリゴヌクレオチドをプローブと
して機能させて、ハイブリダイゼーションを行い、当該
細菌を選択的に検出同定ならびに定量する方法を提供す
ることである。細菌リボゾームは5S、16Sおよび2
3SrRNAと呼ぶ少なくとも3種類のRNA分子を含
む。歴史的にこれらの名前は、沈降速度で決定されるR
NA分子の大きさに関係している。本発明において、細
菌のリボゾームRNA(rRNA)は、標的として使用
できる。この使用の利点の一つは、rRNAが生きてい
る細胞全てに豊富に存在するということである。
【0006】本発明をより詳細に開示する前に、説明お
よび請求の範囲で使用する種々の用語を下記のように定
義する。「オリゴヌクレオチド」または「オリゴヌクレ
オチド断片」は天然の(または所望により修飾された)
核酸の情報配列によって特徴づけられ、かつ天然の核酸
と同様に、予め定めた条件下で、相補的または実質的に
相補的なヌクレオチド断片とハイブリダイズ可能である
ヌクレオチド単位の鎖を示す二つの同義用語である。そ
の鎖は天然の核酸とは異なる構造のヌクレオチド単位を
含みうる。例えば、オリゴヌクレオチドの構成単位であ
る核酸が天然に存在する核酸に見られるホスホジエステ
ルでなく、他のエステル結合、またはアミド結合(一般
にPNAと呼ばれる)で結合したものであって、標的領
域にハイブリダイズできるものであればよい。オリゴヌ
クレオチド(または、ヌクレオチド断片)は、例えば、
100までのヌクレオチド単位を含みうる。一般には、少
なくとも10個のヌクレオチド単位を含み、天然の核酸分
子から、または遺伝子組換えによって、または化学合成
によって得ることができる。
【0007】「ハイブリダイゼーション」は、適切な条
件下で、十分に相補的な配列を有するヌクレオチド断片
同士が、安定かつ特異的な水素結合によって結合して二
本鎖を形成することと理解される。ハイブリダイゼーシ
ョンの条件は、「ストリンジェンシー」すなわち反応条
件の厳しさによって決定される。ハイブリダイゼーショ
ンを行うときのストリンジェンシーが高いほど、特異性
は高い。つまり、適切なハイブリダイゼーション条件と
は、特にプローブ/標的二本鎖の塩基組成、ならびに2
個の核酸の間の不一致度から決定され、ハイブリダイゼ
ーション溶液に存在するイオン種の濃度および種類、変
性剤の性質および濃度、またはハイブリダイゼーション
温度などのハイブリダイゼーション反応パラメーターの
関数として表現される。ハイブリダイゼーション反応を
行うときの条件のストリンジェンシーは、特に、使用す
るプローブに依存する。これら全てのデータは周知であ
り、適切な条件は、通常の技術者の能力の範囲内におい
て、ルーチン実験により各ケースで決定され得る。
【0008】また、「相同である」とは、2個またはそ
れ以上の核酸配列間の類似の度合いを表すことを意味
し、生物間の分類学的な類似度合いを意味するものでは
ない。類似の度合いはパーセンテージで表し、例えば2
個の配列間が90%相同であるとは、第1の配列の塩基
の90%が第2の配列の塩基と同一にマッチすることを
意味する。「プローブ」は、決められた条件下でハイブ
リダイゼーション特異性を有して、本発明の場合は、リ
ボソームRNA、またはリボゾームDNA(rDNA)
に含まれるヌクレオチド配列を有する標的核酸とハイブ
リダイゼーション複合体を形成する、例えば、10〜100
個のヌクレオチド単位、特に12〜35個のヌクレオチド単
位を含むヌクレオチド断片である。プローブは、検出、
同定、定量目的に使用することができる。例えば、放射
性同位体、酵素、特に、色素原性、蛍光性または発光性
基質に作用し得る酵素(特に、ペルオキシダーゼまたは
アルカリホスファターゼ)、色素産生化学化合物、色素
原性、蛍光性もしくは発光性化合物、ヌクレオチド塩基
の類似体およびビオチンなどのリガンドから選択される
マーカーによって標識できる。
【0009】「プライマー」は、例えば10〜100 ヌクレ
オチド単位を含み、かつ例えばPCR(ポリメラーゼ連
鎖反応)などの増幅法、配列決定プロセス、逆転写法な
どにおける酵素的重合の開始のための決められた条件下
でハイブリダイゼーション特異性を有するオリゴヌクレ
オチドである。 本発明に係るオリゴヌクレオチドは、
サンプル中の標的核酸の有無の試験において、公知の全
てのハイブリダイゼーション技術、特に「ドット−ブロ
ット」と呼ばれるフィルター上での点付着の技術 (MANI
ATIS ら、Molecular Cloning,Cold Spring Harbor,19
82)、「サザンブロット」と呼ばれるDNA移動の技術
(SOUTHERN E.M.,Mol.Biol.,98,503(1975))、「ノ
ーザンブロット」と呼ばれるRNA移動の技術に従って
使用することができる。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明によれば、メガスフェラ・
セレビシエと優先的にハイブリダイズする約10〜100の
ヌクレオチド断片が提供される。本発明のヌクレオチド
断片は、ビールの混濁の原因となる生物の存在を検出す
るために有用である。上記ヌクレオチドの少なくとも10
個の連続した核酸に対して相補的であるか、またはそれ
と少なくとも90%相同であるプローブもまた、本発明事
項に含む。本発明の1つは、ビール混濁有害菌の23Sr
RNAまたはrDNAの領域に対して相補的であるか、
またはそれにハイブリダイズするオリゴヌクレオチドお
よびプローブについてである。詳しくは、その核酸組成
物は配列番号1〜28に示すプローブ群により定義される
配列の群から選択される配列中のいずれか10個の連続し
たオリゴヌクレオチドを含む配列の少なくとも90%に対
して相同的であるかまたはそれと相同である。
【0011】本発明のもう一つは、ビール混濁細菌の存
在を検出するためのものである。この方法は、標的細菌
を含んでいる疑いのあるサンプルを少なくとも1種類の
核酸と接触させる工程を含む。この核酸は、ビール混濁
の原因となるメガスフェラ・セレビシエのrRNAまた
はrDNAと優先的にハイブリダイズする約10〜100ヌ
クレオチドを有する。この方法は、核酸プローブが標的
rRNAまたはrDNAと優先的に結合して核酸複合体
を形成するようにハイブリダイゼーション条件を試料に
付与し、そして標的生物(1または2以上)の存在を指
示するものとして複合体を検出する工程を含む。好まし
くは、本核酸プローブは配列番号1〜28に示すプローブ
群により定義される配列の群から選択される配列中のい
ずれか10個の連続したオリゴヌクレオチドを含む配列の
少なくとも90%に対して相同的であるかまたはそれと相
同である。本発明のプローブは、ビール及びビール製造
途中の半製品または、ビール醸造場や下水などの環境下
から採取された試料中のビール混濁生物の特異的検出の
ための核酸ハイブリダイゼーションアッセイ開発の基礎
を提供する。
【0012】本発明のプローブはまた、ビール混濁有害
菌の存在を確認するための基礎を提供する。本発明のプ
ローブの開発に際して最初にとられたステップは特異的
核酸プローブに対して、標的とするビール有害菌の23S
rRNA内の特有な領域を同定することであった。これ
は、23SrRNA内のどの標的領域が、ビール混濁の原
因となるメガスフェラ・セレビシエに対して特異的であ
るかを見いだすことであった。そこで、これらの実現の
ためメガスフェラ・セレビシエの23SrDNAの配列を
公知の実験プロトコールにより決定し、Megasphaera属
菌の進化的近隣細菌であるPectinatus属菌、またはビー
ル有害菌として知られるLactobacillus属菌、またはE.c
oliを含む他の細菌23SrDNAの配列と比較した。こ
の結果を基に、メガスフェラ・セレビシエに対して特異
的なプローブを配列番号1〜28のごとく設計した。
【0013】本発明のプローブはfluorescence in situ
hybridization(以下FISHと略す)に用いることができ
る。ビール及びビール製造途中の半製品または、ビール
醸造場や下水などの環境下から採取された試料を、遠心
分離またはビール有害細菌を捕捉可能なメンブレンフィ
ルター処理し、試料中に存在するかもしれない標的ビー
ル混濁有害菌と検出プローブとを適切なハイブリダイゼ
ーション条件下で接触させる。検出プローブは標的細菌
内の細胞質内に侵入し、そこに存在する23SrRNA内
の標的部位に適切なハイブリダイゼーション条件下でア
クセスし、ハイブリダイズする。この際に、検出プロー
ブを、放射性同位元素、蛍光物質、化学発光物質等のト
レーサー標識をすることで特異的なハイブリダイゼーシ
ョンの現象を適当な手法によってモニタリングすること
ができる。たとえば、検出プローブが放射性同位元素で
標識されている場合にはオートラジオグラフィー等の方
法によってアッセイを実施し、蛍光物質で標識されてい
る場合には蛍光顕微鏡等でアッセイを実施し、化学発光
物質で標識されている場合には感光フィルムを用いた解
析やCCDカメラを用いたデジタル解析を実施し、標的生
物の存在の有無を判定することができる。上記で定義し
たオリゴヌクレオチドはまた、公知の方法で耐熱性ポリ
メラーゼの存在下、メガスフェラ・セレビシエの23Sr
DNAもしくは23SrRNAを増幅合成するための特異
的プライマーとして使用することができる(PCR,R
T−PCRなど)。使用するプライマーの組み合わせと
適切な反応プラグラムの設定により、目的とする核酸が
増幅されるかどうかの結果から標的細菌の存在の有無も
また判定可能である。
【0014】
【実施例】本発明を下記実施例により説明するが、本発
明はこれらに限定されるものではない。
【0015】実施例1 FISH法によるビール有害細菌の
検出・同定 ビール及びビール製造途中の半製品または、ビール醸造
場や下水などの環境下から採取された試料からの細菌の
捕集は以下の2つの手法を用いて行った。 (1)遠心分離法による捕集 供試サンプル50mlを遠心チューブに入れ、遠心分離(1
0,000Xg、10分間、4℃)を行い、上清液を捨て細菌ペ
レットを回収後、さらに30mlのPBS溶液で同条件で遠心
分離し洗浄を行った。洗浄後、細菌ペレットを1mlの
固定液(4% w/vのパラホルムアルデヒドを含むPBS)
に再けん濁し、4℃で5時間固定した。細菌を固定後、
さらに遠心分離により細菌細胞を2回洗浄処理後、適当
量の50%のエタノールを含むPBSに再けん濁し、FISHに
供する細菌液を得た。これらの細菌液をゼラチンでコー
ティングしたスライドガラス上に一滴のせ風乾後、70%
エタノール液、続いて99%エタノール液中にそれぞれ2
分間静置し、脱水処理を行い、FISHに供する試験標本と
した。FISHに用いるプローブは、5’端をFITC標識した
蛍光プローブを使用した。FISHは、50 pmolの蛍光プロ
ーブを含むハイブリダイゼーション液(0.9M NaCl, 0.0
5% SDS, 20mM Tris, 5mM EDTA, 10%ホルムアミド, pH
7.6)20μlを上述した試験標本に接触させ、高湿度を保
ったチャンバー内で40℃、2時間行った。洗浄は、以下
の通り行った。42℃の上述したハイブリダイゼーション
液中に20分間、試験標本を静置後、常温の滅菌蒸留水で
すすぎ、余分な蛍光プローブを除去した。このハイブリ
ダイゼーションと洗浄を終えた試験標本を風乾後、10μ
g/mlのDAPIを含む褪色防止剤(SlowFade(登録商標);
Molecular Probe社)を用いて、全細胞を染色し、蛍光
顕微鏡で観察した。
【0016】(2)メンブレンフィルターによる捕集 供試サンプル150mlをポリカーボネート製のメンブラン
フィルター(直径47mm、孔径0.4μm)で吸引濾過した
後、50mlのPBSで2回洗浄した。続いて10 mlのハイブイ
ダイゼーションバッファー(0.9M NaCl, 0.05% SDS, 20
mM Tris, 5mM EDTA, 10%ホルムアミド, pH 7.6)で洗浄
し、FISHに供試した。 FISHは、50 pmolの蛍光プローブ
を含むハイブリダイゼーション液(0.9M NaCl, 0.05% S
DS, 20mMTris, 5mM EDTA, 10%ホルムアミド, pH 7.6)2
00μlをプラスチックシャーレに滴下し、この上に菌体
の捕捉されている面が上になるようにフィルターを接触
させ、高湿度を保ったチャンバー内で40℃、2時間行っ
た。洗浄は、以下の通り行った。ハイブリダイゼーショ
ンの終わったフィルターを吸引濾過装置にセットし、42
℃のハイブリダイゼーションバッファー100ml、続いて
常温のフィルター濾過した滅菌水50mlを用いて吸引洗浄
した。ハイブリダイゼーションと洗浄を終えたメンブラ
ンフィルターを無菌的に風乾後、無蛍光スライドグラス
上に細菌捕捉面を上にしてのせ、さらにこの面に直接10
μg/mlのDAPIを含む褪色防止剤(SlowFade(登録商
標);Molecular Probe社)をのせ、全細胞を染色し、
カバーグラスでフィルターを覆い蛍光顕微鏡で観察し
た。観察画像を図1に示す。
【0017】FITC標識した特異的プローブを用いてFISH
解析を行い、蛍光顕微鏡下で観察するとターゲットとな
る菌全体が蛍光を発しているのが見える。例えば、FITC
標識した配列番号2の相補鎖プローブを用いてin situハ
イブリダイゼーションを行うと、図に示すようにメガス
フェラ・セレビシエは蛍光標識されて検出されるが、大
腸菌等は検出されない。上述した2つの手法は完全に一
致し、その結果は表1の通りであった。表中、○は反応
性あり、×は反応性なしを示す。
【0018】
【表1】
【0019】また、複数のプローブを同時に用いる手法
もある。例えば、プローブ2とプローブ3を同時にFISH
解析に供試すると、プローブ2とプローブ3はそれぞれ
23SrRNA内の標的領域が異なるため、加算的にシグナル
の増強ができた。このように、本発明によって得たプロ
ーブを検出したい標的目標に応じて、組み合わせて用い
ることは有用であった。
【0020】実施例2 FISH法によるメガスフェラ・セ
レビシエの定量 試料中のメガスフェラ・セレビシエの定量は下記の通り
行った。実施例1のごとく試料中の細菌を捕集する直前
に、バクトメーターを用いて直接計数管理した大腸菌を
試料中に添加し、FISH解析結果を分析することにより得
た。例えば、メガスフェラ・セレビシエに汚染されたビ
ールに対し、直接計数法によって管理した大腸菌(C
個)を混入させ、 メガスフェラ・セレビシエの23S rRN
Aに特異的な配列番号2に示す蛍光標識プローブを用いて
実施例1のごとくFISH解析を行った。得られる蛍光画像
から、図2のごとくDAPIに染まった菌数(A)とFITC標
識された菌数(B)を決定し、ビール中に存在したメガ
スフェラ・セレビシエの数を推定できる。
【0021】蛍光顕微鏡観察により、蛍光を発しない細
胞(大腸菌)と発する細胞(P菌)の比率からメガスフ
ェラ・セレビシエを定量できる。例えば、 メガスフェ
ラ・セレビシエ単独に汚染された試料に107個の大腸菌
を添加して回収した検体に対し、蛍光標識した配列番号
2の相補鎖プローブを用いてFISH解析を行った場合、蛍
光標識されない大腸菌1000個に対し、蛍光標識された細
胞(メガスフェラ・セレビシエ)が10個認められると、
メガスフェラ・セレビシエはもとの試料中に10 5個存在
したことになる。すなわち、試験に供したビール中に存
在したメガスフェラ・セレビシエ数(N)は以下の関係
式で表すことができる。
【0022】N=B×C/A−B また、メガスフェラ・セレビシエの他、複数の種の細菌
によって汚染された試料については、上述した大腸菌の
代わりに試料中に存在しない細菌をカウンター株として
用いることによって、メガスフェラ・セレビシエの試料
中の菌数を推定できる。使用しようとするカウンター株
が試料中に存在するか否かは、PCR法による判定から
容易に知ることができた。例えば、メガスフェラ・セレ
ビシエとそれ以外の複数種の微生物に汚染されている
が、ペクチネイタス・セレビシフィラス(Pectinatus c
erevisiiphilus)に汚染されていないビール中のメガス
フェラ・セレビシエ数を知りたい場合を例をとり、以下
に説明する。メガスフェラ・セレビシエを含む複数種の
微生物汚染ビールに対し、直接計数法によって管理した
ペクチネイタス・セレビシフィラス(C個)を混入さ
せ、 メガスフェラ・セレビシエの23S rRNAに特異的な
配列番号2に示す蛍光標識プローブとペクチネイタス・
セレビシフィラスの23S r RNAに特異的なローダミンで
標識したプローブの共存下に、実施例1のごとくFISH解
析を行った。得られた蛍光画像からローダミン標識され
た菌数(A)とFITC標識された菌数(B)を決定し、汚
染ビール中に存在したメガスフェラ・セレビシエの数の
推定が可能であった。すなわち、試験に供したビール中
に存在したメガスフェラ・セレビシエ数(N)は以下の
関係式で表すことができる。
【0023】N=B×C/A ここで、カウンター株の23S rRNAと特異的にハイブリダ
イズするプローブの標識物質は標的細菌特異的なプロー
ブの標的物質と識別できるものであれば良い。
【0024】実施例3 ドットブロットによるメガスフ
ェラ・セレビシエの同定 市販品として入手可能なニトロセルロース、ナイロン、
PVDF等のフィルター上に細菌試料から公知の手法により
抽出した核酸を固定化した。目的に応じて、プローブは
ロシュ・ダイアグノスティックス社のDIGオリゴヌクレ
オチドテイリングキットを用いて標識し、ハイブリダイ
ゼーションに供した。検出は、ロシュ・ダイアグノステ
ィックス社のDIG発光検出キットを用い、その手順書に
従って行い、最終的にフィルターを適当な時間X線フィ
ルムに露光し、ハイブリダイゼーションシグナルの有無
から、 メガスフェラ・セレビシエの種の同定を行っ
た。ドットブロットの結果を表2に示す。表中、●は反
応性あり、点線の○は反応性なしを示す。
【0025】
【表2】
【0026】
【配列表】 SEQUENCE LISTING <11O>Asahi Breweries Ltd. <120> A nucleic acid probe for detecting Megasphaera cerevisiae and a me thod for detecting beer turbidity bacteria <130> 2000-43P <160> 28 <210> 1 <211> 2919 <212> DNA <213> Megasphaera cerevisiae <400> 1 aagtcaagta agtaagggca tacggcggat gccttggcca tatcagccga agaaggacgc 60 gataagctgc gaaaagctgc ggtaaggtgc aagtaaccat tgacccgcag gtatccgaat 120 ggggaaaccc ggcagtagga gtactgtcat cctttcgagg aagggcaccc ggtgaactga 180 aacatctaag tagccggagg aaaaggaatc aacagagata cccctagtag cggcgagcga 240 acggggcaga gcccaaaccg ggacgggaaa ccgatccggg gttgcggact gccagcaagc 300 acacagacga agcagaacca gttgggaaac tgggccagag acggtgaaag cccggtaggc 360 gtaaggacgt gagcggggca gtatccagag taccgcgaga cacgaccagt cttgtgggaa 420 gcagggggga ccaccctcca aggcgaaaca ctgatatgga ccgatagcgc atagtaccgt 480 gagggaacgg tgaaaagaac cccgggaggg gaatgaaaga gaacctgaaa ccgtatgtct 540 acaagcagtc gaagcgcttt atatgcgcga cggcgtgcct attgaagaat gaaccggcga 600 gttatttcat ccagcgaggt taagcgggaa acgtggagcc gaagcgaaag cgagtctgaa 660 tagggcgtcc agttggatgg aatagacccg aaaccacagt gatctatcca tgcccaggtt 720 gaagcacagg taaaaatgtg tggaggaccg aaccagtgag cgttgaaaag cttttggatg 780 aggtgtggat aggggtgaaa tgccaatcga acgtggagat agctggttct ccccgaaata 840 gctttagggc tagcctcatg gagagagtac aggcggtaga gcactgaacg gggtaggggc 900 ctatccggct actgaaccta atcaaactac gaatggctgt acttatacat gggagtcaga 960 ctgtgagtaa taaggcccat agtcaagagg gaaacagccc agaccaacag ctaaggtccc 1020 caatgccgta ctaagtggcg aaggatgtgg aatttcgaaa acaaccagga tgttggctca 1080 gaagcagcca ccattaaaag agtgcgtaat agctcactgg tcgagagact ctgcgccgaa 1140 gatgaccggg gctaaagtac ggaaccgaag ctttggcatg taggaaacta catgggtagg 1200 ggagcgttcc tgcatggaag aagcctgacc ggaaggacag gtggacaggc aggaagagag 1260 aatgccggta tgagtagcga aaaggaaggt gagaatcctt cccaccgaaa gcctaagggt 1320 tcctgggcaa cgatcgtcga cccagggtaa gtcgggacct aatccgaggc ggagacgcgt 1380 aggagatgga caacaggttg aaattcctgt accgcaaaag tctgattgag cgatggagtg 1440 acacaagaag gaatgcgcgc atgcgattgg aagagcatgt ccaagcaggt aggtaggtag 1500 tatgataggg aaagccgtca tactgaaagc cgagatgcga tggggagcct ttggagacaa 1560 aggtgaaggg gcagggactc aattgtcgag aaaagcttct agtaaggact taggcgcccg 1620 taccaaaacc gacacaggta ggcaagaaga gaattctaag gtgcgcggga aaaccctcgt 1680 taaggaactc ggcaaaaatg tatccgtaac ttcgggaaaa ggataaccca gagtaggtaa 1740 agtccagaaa cggacggagc cggaatggga ggcagaagag aggcccaagc gactgtttac 1800 cacaaacaca ggcgtctgct aaagcgaaag ctgatgtata gatgctgaca cctgcccggt 1860 gctggaaggt taagaggacg tgttagccgc aaggcgaagc agagaattga agccccagta 1920 aacggcggcc gtaactataa cggtcctaag gtagcgaaat tccttgtcgg gtaagttccg 1980 acccgcacga aaggtgtaac gatttgggca ctgtctcaac gagggacccg gtgaaattga 2040 agtacctgtg aagcatgcag gttcacccgc gactggacag aaagcacccc atggagcttt 2100 actgtaacct gagattggat tccggtagaa gatgtacagg atagttggga ggctgggaag 2160 tgagtacgca agtattgaca gagccgatgg tgggatacca accttgtttt attggaattc 2220 taacgagaca cgtaacgagt gtgcggacag tctcaggcgg gcagtttgac tggggcggtc 2280 gcctccgaaa gagcaacgga ggcgcccaaa ggttccctca gcgcggacgg aaaccgcgcg 2340 cagagtgtaa aggcagaagg gagcttgact gcgagacgga caggtcgagc agggacgaaa 2400 gtcgggctta gtgatccggt ggtagagagt ggaattgcca tcgctcaacg gataaaagct 2460 accctgggga taacaggctt atctctccca agagtccata tcgacgggga ggtttggcac 2520 ctcgatgtcg gctcatcaca tcctggggct gaagtaggtc ccaagggttg ggctgttcgc 2580 ccattaaagt ggtacgcgag ctgggttcag aacgtcgtga gacagttcgg tccctatcca 2640 tcgcgggcgg aagaaacttg aaaggggctg ctcctagtac gagaggaccg gagtggacga 2700 accatggtgt accagtcatg ccgccaggcg tgcagctggg agctacgttc gggacggata 2760 aacgctgaaa gcatctaagc gtgaaaccag cctagagatg aggtttctca ttacgaaagt 2820 aagtaaggtc ccatgaagac gacatggtag ataggccggg agtggacgta cagtaatgta 2880 tggagcggac cggtactaat agaccgagga cttgactta 2919 <210> 2 <211> 24 <212> DNA <213> Megasphaera cerevisiae <400> 2 gggtgccctt cctcgaaagg atga 24 <210> 3 <211> 29 <212> DNA <213> Megasphaera cerevisiae <400> 3 ccccggatcg gtttcccgtc ccggtttgg 29 <210> 4 <211> 35 <212> DNA <213> Megasphaera cerevisiae <400> 4 tcccaactgg ttctgcttcg tctgtgtgct tgctg 35 <210> 5 <211> 31 <212> DNA <213> Megasphaera cerevisiae <400> 5 ccgggctttc accgtctctg gcccagtttc c 31 <210> 6 <211> 21 <212> DNA <213> Megasphaera cerevisiae <400> 6 gatactgccc cgctcacgtc c 21 <210> 7 <211> 25 <212> DNA <213> Megasphaera cerevisiae <400> 7 tatcggtcca tatcagtgtt tcgcc 25 <210> 8 <211> 23 <212> DNA <213> Megasphaera cerevisiae <400> 8 cgtcgcgcat ataaagcgct tcg 23 <210> 9 <211> 26 <212> DNA <213> Megasphaera cerevisiae <400> 9 aacctcgctg gatgaaataa ctcgcc 26 <210> 10 <211> 26 <212> DNA <213> Megasphaera cerevisiae <400> 10 ccgcctgtac tctctccatg aggcta 26 <210> 11 <211> 35 <212> DNA <213> Megasphaera cerevisiae <400> 11 aggttcagta gccggatagg cccctacccc gttca 35 <210> 12 <211> 22 <212> DNA <213> Megasphaera cerevisiae <400> 12 ctcccatgta taagtacagc ca 22 <210> 13 <211> 27 <212> DNA <213> Megasphaera cerevisiae <400> 13 gttgttttcg aaattccaca tccttcg 27 <210> 14 <211> 32 <212> DNA <213> Megasphaera cerevisiae <400> 14 tacccatgta gtttcctaca tgccaaagct tc 32 <210> 15 <211> 28 <212> DNA <213> Megasphaera cerevisiae <400> 15 gtcaggcttc ttccatgcag gaacgctc 28 <210> 16 <211> 30 <212> DNA <213> Megasphaera cerevisiae <400> 16 ctctcttcct gcctgtccac ctgtccttcc 30 <210> 17 <211> 26 <212> DNA <213> Megasphaera cerevisiae <400> 17 gctcaatcag acttttgcgg tacagg 26 <210> 18 <211> 30 <212> DNA <213> Megasphaera cerevisiae <400> 18 ccaatcgcat gcgcgcattc cttcttgtgt 30 <210> 19 <211> 26 <212> DNA <213> Megasphaera cerevisiae <400> 19 ccctatcata ctacctacct acctgc 26 <210> 20 <211> 22 <212> DNA <213> Megasphaera cerevisiae <400> 20 cggctttcag tatgacggct tt 22 <210> 21 <211> 30 <212> DNA <213> Megasphaera cerevisiae <400> 21 acctttgtct ccaaaggctc cccatcgcat 30 <210> 22 <211> 26 <212> DNA <213> Megasphaera cerevisiae <400> 22 ctcgacaatt gagtccctgc cccttc 26 <210> 23 <211> 33 <212> DNA <213> Megasphaera cerevisiae <400> 23 ccgtccgttt ctggacttta cctactctgg gtt 33 <210> 24 <211> 22 <212> DNA <213> Megasphaera cerevisiae <400> 24 tgcgtactca cttcccagcc tc 22 <210> 25 <211> 37 <212> DNA <213> Megasphaera cerevisiae <400> 25 cccaccatcg gctctgtcaa tacttgcgta ctcactt 37 <210> 26 <211> 27 <212> DNA <213> Megasphaera cerevisiae <400> 26 ttagaattcc aataaaacaa ggttggt 27 <210> 27 <211> 22 <212> DNA <213> Megasphaera cerevisiae <400> 27 tctgcgcgcg gtttccgtcc gc 22 <210> 28 <211> 30 <212> DNA <213> Megasphaera cerevisiae <400> 28 tcatgggacc ttacttactt tcgtaatgag 30
【図面の簡単な説明】
【図1】FISH(Fluorescence in situ hybridization)
法によるメガスフェラ・セレビシエの検出結果の蛍光顕
微鏡観察画像。
【図2】メガスフェラ・セレビシエの定量方法を示す
図。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C12M 1/34 C12N 15/00 ZNAA (72)発明者 高橋 恭子 茨城県北相馬郡守谷町緑1−1−21 アサ ヒビール株式会社酒類研究所内 Fターム(参考) 4B024 AA11 AA19 CA01 CA02 CA09 CA11 CA12 CA20 HA11 HA13 HA14 4B029 AA07 AA21 AA23 BB02 BB20 CC03 FA01 4B063 QA01 QA18 QQ06 QQ50 QQ54 QR08 QR32 QR35 QR39 QR42 QR56 QR62 QR84 QS12 QS13 QS16 QS25 QS34 QS35 QS39 QX01 QX02 QX07 QX10

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】配列番号1に示される塩基配列の一部また
    は全部を含むメガスフェラ・セレビシエ(Megasphaera
    cerevisiae)の23S rRNAをコードする遺伝子の遺伝子配
    列。
  2. 【請求項2】メガスフェラ・セレビシエ( Megasphaera
    cerevisiae)を選択的に検出するため、 メガスフェラ
    ・セレビシエの23S rDNAならびに23S rRNAを標的とする
    配列であって、該オリゴヌクレオチドが配列番号2〜28
    の少なくとも1つを有するか、または対応する相補鎖を
    有することを特徴とする一本鎖オリゴヌクレオチド。
  3. 【請求項3】請求項1または2に記載されたオリゴヌク
    レオチドの配列群より選択される配列中のいずれか10個
    の連続したヌクレオチド単位を有するオリゴヌクレオチ
    ドを含むかまたは少なくとも90%相同であることを特徴
    とする一本鎖オリゴヌクレオチド。
  4. 【請求項4】トレーサーで標識されていることを特徴と
    する請求項1〜3のいずれか一項に記載のオリゴヌクレ
    オチド。
  5. 【請求項5】固体支持体上に固定化されていることを特
    徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のオリゴヌ
    クレオチド。
  6. 【請求項6】試料から細菌を捕集する工程と、該細菌を
    請求項1〜3のいずれか一項に記載のものから選択され
    るオリゴヌクレオチドである1つまたは複数の核酸プロ
    ーブと、適当なハイブリダイゼーション条件下に接触さ
    せる工程と、該プローブとサンプルの核酸との間のハイ
    ブリダイゼーション複合体の形成の有無を測定する工程
    からなることを特徴とするメガスフェラ・セレビシエの
    検出方法。
  7. 【請求項7】試料から細菌を捕集する工程と、該細菌を
    請求項1〜3のいずれか一項に記載のものから選択され
    るオリゴヌクレオチドである1つまたは複数の核酸プロ
    ーブと、適当なハイブリダイゼーション条件下に接触さ
    せる工程と、該プローブとサンプルの核酸との間のハイ
    ブリダイゼーション複合体の形成の有無を測定する工程
    からなることを特徴とするメガスフェラ・セレビシエの
    同定方法。
  8. 【請求項8】細菌を捕集する方法が、遠心分離法または
    メンブランフィルター捕集法のいずれかである、請求項
    6記載のメガスフェラ・セレビシエの検出方法。
  9. 【請求項9】細菌を捕集する方法が、遠心分離法または
    メンブランフィルター捕集法のいずれかである、請求項
    6記載のメガスフェラ・セレビシエの検出方法。
  10. 【請求項10】ハイブリダイゼーション複合体の形成の
    有無を測定する方法が、FISH法(fluorescence in
    situ hybridization)、ドット−ブロット法、サザンブ
    ロット法、ノーザンブロット法のいずれかである請求項
    6記載のメガスフェラ・セレビシエの検出方法。
  11. 【請求項11】ハイブリダイゼーション複合体の形成の
    有無を測定する方法が、FISH法、ドット−ブロット
    法、サザンブロット法、ノーザンブロット法のいずれか
    である請求項7記載のメガスフェラ・セレビシエの同定
    方法。
  12. 【請求項12】数的に管理した対照細菌を試料中に意図
    的に混入させる工程と、該試料を請求項1〜3のいずれ
    か一項に記載のものから選択されるオリゴヌクレオチド
    である1つまたは複数の核酸プローブと、適当なハイブ
    リダイゼーション条件下に接触させる工程と、該プロー
    ブと該試料の細菌の核酸との間のハイブリダイゼーショ
    ン複合体の形成の有無を測定する工程と、複合体形成の
    あった細菌と対照細菌の数から細菌の数を推定すること
    を特徴とするメガスフェラ・セレビシエの定量方法。
  13. 【請求項13】ハイブリダイゼーション複合体の形成の
    有無を測定する方法がFISH法である請求項12記載
    のメガスフェラ・セレビシエの定量方法。
  14. 【請求項14】請求項1〜3のいずれか1項に記載のオ
    リゴヌクレオチドをポリメラーゼ存在下での核酸増幅の
    ためのヌクレオチドプライマーとして使用する方法。
  15. 【請求項15】請求項14に記載の方法で増幅させた核
    酸を、電気泳動法および核酸染色法により検出する方
    法。
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