JP2010062997A - 無線通信装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】受信信号の、自局回り込み信号に対する電力比を改善し、受信信号を正常に復調可能にする。
【解決手段】送信信号を拡散符号に基づいてスペクトル拡散する拡散部と、拡散処理された送信信号の一部から補償信号を生成し、当該補償信号に基づいて、送信信号のアンテナで反射した自局回り込み信号を除去する回り込み補償回路と、回り込み信号が除去された受信信号を、送信信号の拡散符号と異なる、通信相手がスペクトル拡散に用いた拡散符号に基づいてスペクトル逆拡散する逆拡散部を備える。
【選択図】図1

Description

この発明は、アンテナを共用して送受信を行い、アンテナ共用回路を介して受信機側に回り込む送信信号成分を除去する無線通信装置に関するものである。
送信部と受信部がサーキュレータなどのアンテナ共用回路を介してアンテナに接続された無線通信装置では、送信部から出力される送信信号の一部がインピーダンスの不整合によってアンテナで反射され、アンテナ共用回路を経由して受信部側に回り込む。特に移動体通信の場合、アンテナの周囲の環境の変化が多いので、アンテナのインピーダンスが変動しやすく、そのため受信部に回り込む送信信号の自局回り込み信号の振幅や位相が変化するという問題がある。通信時、受信信号の強度は通信相手との距離が長くなるのに伴って大きく減衰する。これに対し、自局における送信信号の回りこみは、通信相手との距離とは無関係に自己の送信信号電力から10dB〜20dB程度減衰した強度を有する。そのため、通常、自局回り込み信号は、受信信号よりもはるかに大きいレベルとなる。
送受信で同一または近接した周波数を利用し、かつ、同時に送受信を行う無線通信装置の場合、自局回り込み信号の周波数が受信信号の周波数と同一または近接するために、受信信号が自局回り込み信号によって干渉を受け、正常な受信ができなくなる。そのため解決策として、自局回り込み信号を除去する回り込み補償回路が提案されている(例えば特許文献1参照)。
この従来の回り込み補償回路では、可変減衰器および可変移相器により送信機が出力する送信信号の振幅と位相をそれぞれ調整して補償信号を生成し、この補償信号と自局回り込み信号とを逆相合成して残差信号を得、この残差信号を受信機に入力するとともに、残差信号を、送信信号および送信信号と直交する成分で直交検波し、検波された残差信号の同相成分と直交成分で上記可変減衰器および可変移相器を制御するようにしている。また、無線周波数(RF)帯だけでなく、中間周波数(IF)帯や基底周波数(ベースバンド)帯でも回り込みを多段で補償して、自局回りこみ信号の抑圧量を改善する方法を採っている。
特開平7−74684号公報(図3、図6)
上記の従来の回り込み補償回路の場合は、自局回り込み信号を多段で補償しても、受信信号と同程度の強度の回り込みが残差信号となって残留するため、受信信号の自局回り込み信号(干渉信号)に対する電力比はたかだか0dB程度しかなく、そのため受信信号を正常に復調できない。
また、従来の回り込み補償回路は、残差信号を、送信信号および当該送信信号と直交する成分によって直交検波するため、直交検波器(直交ミキサ)を用いている。具体的には、残差信号を直交ミキサのRF入力端子に、送信信号をLO入力端子に入力して、残差信号を送信信号で直交検波する。ところが、実際の直交ミキサは、LO入力信号が一定のレベル以下では動作しないので問題が生じる。すなわち、送信信号が振幅変調を受けている場合、送信信号の振幅が小さくなると直交ミキサが動作しなくなるので、自局回り込みの補償ができなくなる。
この発明は、上記問題点を解決するためになされたもので、受信信号の、自局回り込み信号に対する電力比を改善し、受信信号を正常に復調可能にする無線通信装置を得ることを目的とする。
この発明に係る無線通信装置は、送受信に同一または近接した周波数を用い、かつアンテナを共用して同時に送受信を行う無線通信装置において、送信信号を拡散符号に基づいてスペクトル拡散する拡散部と、拡散処理された送信信号の一部から補償信号を生成し、当該補償信号に基づいて、アンテナで反射した送信信号の自局回り込み信号を除去する回り込み補償回路と、回り込み信号が除去された受信信号を、送信信号の拡散符号と異なる、通信相手がスペクトル拡散に用いた拡散符号に基づいてスペクトル逆拡散する逆拡散部を備えたものである。
この発明によれば、受信信号を、送信信号の拡散符号と異なる、通信相手がスペクトル拡散に用いた拡散符号を用いてスペクトル逆拡散し、逆拡散した受信信号を復調するようにしたので、受信信号は自局回り込み信号に対して処理利得の分だけ信号対干渉電力比を改善でき、受信信号を正常に復調することが可能となる。
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1による無線通信装置の機能構成を示すブロック回路図である。この無線通信装置は、送受信に同一または近接した周波数を用い、かつアンテナを共用して同時に送受信を行う装置である。
図において、無線通信装置は、送信部101、拡散部102、局部発振器103、送信ミキサ104、電力増幅器105、サーキュレータ106、受信ミキサ107、逆拡散部108、受信部109および回り込み補償回路200を備えている。
次に、無線通信装置の概略動作について説明する。
送信部101が出力した信号は、拡散部102に与えられ、拡散符号を用いてスペクトル拡散されて送信ミキサ104に出力される。送信ミキサ104では、拡散部102が出力する送信信号を、局部発振器103が出力する局発信号(搬送波)と乗算して搬送波周波数に変換する。搬送波周波数に変換された送信信号は、電力増幅器105で電力増幅された後、回り込み補償回路200を介してサーキュレータ106に与えられる。サーキュレータ106では、電力増幅された送信信号を、図示しないアンテナに対して供給し送信する。また、サーキュレータ106では、同じアンテナが通信相手からの電波を受信すると、その受信信号を回り込み補償回路200に与える。また、サーキュレータ106からは、インピーダンスの不整合によってアンテナで反射した送信信号の一部が回り込み補償回路200に与えられる。回り込み補償回路200では、回り込み成分を含んだ受信信号に対して、後述する送信信号の自局回り込み信号の除去処理を行い、処理後の受信信号を受信ミキサ107に出力する。受信ミキサ107では、受信信号の局部発振器103の局部発信信号に乗算して周波数を変換し、周波数変換された受信信号を逆拡散部108に与える。逆拡散部108では、周波数変換された受信信号を、送信信号拡散符号と異なる、通信相手がスペクトル拡散に用いた拡散符号を用いてスペクトル逆拡散する。受信部109では、スペクトル逆拡散された受信信号を復調する。受信部109では、スペクトル逆拡散された受信信号の復調を行う。ここで、逆拡散部108で使用する通信相手の拡散符号は、サーチャーと呼ばれる拡散符号の同期検出部により判定すればよい。サーチャーは、基本的に予め決められた複数個の拡散符号の候補と受信信号の相関を1チップずつずらしながら計算し、相関が閾値より大きいときにその拡散符号候補で拡散符号同期が確立したと判定する。
次に、回り込み補償回路200の詳細について説明する。
回り込み補償回路200は、カプラ201、ベクトル変調器202、分配器203,204、合成器205、信号比較部300、I・Q生成部310を備えている。また、信号比較部300は、振幅比較器301、位相比較器302を備え、I・Q生成部310は、A/D変換器311,312、積分器315,316、直交座標変換部317、D/A変換器313,314を備えている。ここで、分配器203は、ベクトル変調器202の変調出力を逆相にして分配する分配器(逆相変換手段)である。
回り込み補償回路200による回り込み除去動作について説明する。
この無線通信装置の送信時において、電力増幅器105が出力する送信信号の一部がカプラ201から取り出されてベクトル変調器202のLO端子に与えられる。ベクトル変調器202では、上記カプラ201で分岐された送信信号の振幅と位相を、I・Q生成部310から与えられるI信号、Q信号に基づいてベクトル変調し、その変調出力を生成する。この変調出力は、後述するように、自局の送信信号の回り込み信号と同じ振幅および同位相の関係を持つように制御される。分配器203では、ベクトル変調器202で得られた変調出力を逆相分配し、補償信号として合成器205に与えると共に、信号比較部300の振幅比較器301と位相比較器302に与える。一方、サーキュレータ106から入力される自局の送信信号の回り込みを含んだ受信信号が分配器204で分配され合成器205に与えられると共に、信号比較部300の振幅比較器301と位相比較器302に与えられる。合成器205では、分配器203から出力された補償信号と分配器204からの自局回り込み信号を含んだ受信信号とを合成し、受信信号に含まれる自局回り込み信号を相殺して受信ミキサ107に出力する。
信号比較部300において、振幅比較器301は、分配器203で得られた補償信号と分配器204で分配された自局回り込み信号を含んだ受信信号のそれぞれの振幅を比較し、その振幅差に比例した信号を出力する。また、位相比較器302では、分配器203で得られた補償信号と分配器204で分配された自局回り込み信号を含んだ受信信号のそれぞれの位相を比較し、その位相差に比例した信号を出力する。なお、ここでは「自局回り込み信号を含んだ受信信号」と表現しているが、自局回り込み信号は一般に通信相手からの受信信号に比べて非常に大きいレベルを呈してしており、補償信号と比較のため振幅比較器301および位相比較器302に入力される信号は自局回り込み信号と同じとみなすことができる。
I・Q生成部310において、振幅比較器301からの振幅差の信号は、A/D変換器311でデジタル信号に変換された後、積分器315によって積分され、振幅データとして直交座標変換部317に与えられる。一方、位相比較器302からの位相差の信号は、A/D変換器312でデジタル信号に変換された後、によって積分され、位相データとして直交座標変換部317に与えられる。直交座標変換部317では、入力される積分器315からの振幅データと積分器316からの位相データについて、極座標/直交座標変換を行い、一対の出力の一方をD/A変換器313に、他方をD/A変換器314に与える。D/A変換器313,314では、直交座標変換部317の出力のそれぞれをD/A変換し、I信号、Q信号としてベクトル変調器202に出力する。ここで、アンテナからの反射などの回り込み経路の通過位相や利得特性の変化は、送信信号や受信信号の変調速度(シンボルレートあるいはチップレート)に比べると非常にゆっくりとしており、短い時間ではほぼ一定とみなすことができる。そこで、I・Q生成部310では、振幅と位相の調整を行うためにベクトル変調器202に与えるI信号、Q信号を送信信号や受信信号の変調速度に比べてゆっくりと変化するように、積分器315,316を介した振幅、位相データから生成している。このようにすることにより、後述するベクトル変調器202の変調出力は回り込み経路の特性の変化には追従するが、受信信号成分による振幅や位相の僅かな変化には追従しないようにすることができる。
次に、合成器205に与える補償信号の制御について説明する。
まず、振幅についてみると、分配器204で取り出した送信信号の自局回り込み信号を含んだ受信信号が分配器203で得られた補償信号に比べて振幅が大きい(または小さい)場合、振幅比較器301は振幅差に比例した正(または負)の信号を出力するので、積分器315で出力する振幅データは増加(または減少)する。すると、振幅データと位相データを直交座標変換部317で直交座標に変換した結果をD/A変換したI信号、Q信号の振幅(D/A変換器313,314の出力)は増加(または減少)し、ベクトル変調器202がI信号、Q信号に基づいて送信信号をベクトル変調して得られる変調出力(後に逆相分配により補償信号となる)の振幅も増加(または減少)する。この制御により、自局回り込み信号を含んだ受信信号と変調出力の振幅は等しくなる。
一方、位相についても同様に、分配器204で取り出した自局回り込み信号を含んだ受信信号が分配器203で得られた補償信号に比べて位相が進んでいる(または遅れている)場合、位相比較器302は位相差に比例した正(または負)の信号を出力するので、積分器316が出力する位相データは増加(または減少)する。すると、振幅データと位相データを直交座標変換部317で直交座標に変換した結果をD/A変換したI信号、Q信号の位相(D/A変換器313,314の出力)が進み(または遅れ)、ベクトル変調器202がI信号、Q信号に基づいて送信信号をベクトル変調して得られる変調出力(後に逆相分配により補償信号となる)の位相も進む(または遅れる)。この制御により、自局回り込み信号を含んだ受信信号と変調出力の位相が等しくなる。
以上のようにして、ベクトル変調器202で得られる変調出力は、分配器204で取り出した自局回り込み信号を含んだ受信信号と振幅、位相が等しくなるように制御される。この変調出力は分配器203で逆相分配され、補償信号として合成器205で受信信号と合成されるので、受信信号に含まれる自局回り込み信号は相殺される。しかし、このように回り込み補償回路200により自局回り込み信号を補償しても、受信信号と同程度の強度の回り込みが残差信号となって残留することになる。
この問題を解決するために、この発明では、あらかじめ通信相手が送信する送信信号は、自局の送信信号とは異なる拡散符号でスペクトル拡散するようにしておく。そして、自局では、受信ミキサ107で受信信号を局部発振器103の局部発信信号と乗算して周波数を変換した後、逆拡散部108において、周波数変換された受信信号を、上記通信相手がスペクトル拡散に用いた拡散符号を用いてスペクトル逆拡散し、逆拡散した信号対して受信部109で復調処理を行うようにする。こうすることで、受信信号は自局回り込み信号に対して処理利得の分だけ信号対干渉電力比を改善でき、受信信号が復調可能になる。
さらに、送信信号と受信信号で用いる拡散符号に直交した符号を選ぶようにすれば、逆拡散によって残留する自局回り込み信号を完全に打ち消すことができる。
以上のように、この実施の形態1によれば、受信信号を、送信信号の拡散符号と異なる、通信相手がスペクトル拡散に用いた拡散符号を用いてスペクトル逆拡散し、逆拡散した受信信号を復調するようにしたので、受信信号は自局回り込み信号に対して処理利得の分だけ信号対干渉電力比を改善でき、受信信号が復調可能となる。
また、補償信号の生成において、信号比較部300により、ベクトル変調器202で得られる変調出力を逆相にした補償信号と、自局回り込み信号を含んだ受信信号の振幅および位相をそれぞれ比較することにより、振幅差および位相差の信号を取り出し、I・Q生成部310によりこれらの信号を用いて振幅差および位相差を反映させたI信号、Q信号を生成し、このI信号、Q信号に基づいてベクトル変調器202の変調出力が自局回り込み信号と等振幅、同位相になるように帰還制御を行っているので、従来の残差信号を送信信号で直交検波する直交検波器(直交ミキサ)を用いることがないため、振幅変調信号を含む任意の送信信号に対して安定して自局回り込み信号を除去できる。
なお、上記実施の形態1の回路例では、無線周波数(RF)帯に設けた回り込み補償回路200によってRF帯だけで自局回り込み信号を補償する構成を示したが、中間周波数(IF)帯や基底周波数(ベースバンド)帯でも回り込みを補償し、自局回り込み信号を多段で補償するように構成してもよい。
また、上記実施の形態1の回路例では、回り込み補償回路200は従来と異なる構成のものを示したが、送信信号がFSK変調などの定包絡変調信号の場合、送信信号には振幅変化がないので、従来と同じ構成の回り込み補償回路を用いてもよい。
実施の形態2.
上記実施の形態1では、ベクトル変調器202の変調出力が自局回り込み信号と等振幅、同位相となるように帰還制御を行ったが、変調出力が自局回り込み信号と等振幅、逆位相になるように帰還制御を行い、この変調出力をそのまま補償信号として受信信号と合成して、自局回り込み信号を補償するようにしてもよい。
具体的には、図1において説明すると、ベクトル変調器202で自局回り込み信号と等振幅および逆位相の変調出力、すなわちそのまま補償信号となる信号を生成し、信号比較部300では、ベクトル変調器202で生成された補償信号と受信信号の振幅および位相をそれぞれ比較し、対応した振幅差および位相差の信号を取り出す。そして、I・Q生成部310によりこれらの信号を用いて振幅差および位相差を反映させたI信号、Q信号を生成し、ベクトル変調器202に与えて補償信号が自局回り込み信号と等振幅、逆位相になるよう帰還制御を行う。なお、この実施の形態2の場合は、合成器205はベクトル変調器202から出力された補償信号が自局回り込み信号と等振幅および逆位相となっているため、分配器203には同相分配器を用いることになる。
以上のように構成しても、実施の形態1と同様な効果が得られる。
実施の形態3.
上記各実施の形態では、補償信号と自局回り込み信号の合成時に自局回り込み信号がゼロとなるように、ベクトル変調器の出力から得られる補償信号の振幅と位相を常に帰還制御により調整しているが、受信中の帰還制御において、受信信号と合成される補償信号の振幅や位相が帰還制御により変動すると、受信信号に干渉を与えるため、小さいレベルの受信信号は復調されない場合がある。そこで、実施の形態3では、この解決手段について提案する。
図2は、この発明の実施の形態3による無線通信装置の機能構成を示すブロック回路図である。図において、図1に相当する部分には同一符号を付し、その説明は原則として省略する。この実施の形態3では、両積分器315,316に保持信号を与える構成としている点が実施の形態1と異なる。回り込み補償回路200は、保持信号が与えられていない場合には、自局回り込み信号の変化に追従して補償信号を生成する追従モードとして動作し、保持信号が与えられた場合には、補償信号を固定値にする補償モードとして動作するようにしている。
次に、動作について説明する。
受信信号が存在していない場合、積分器315,316には保持信号が入力されておらず、したがって、自局回り込み信号の変化に追従して補償信号を生成する追従モードとして動作する。この場合、合成器205には、自局回り込み信号と帰還制御により得られた補償信号のみが入力されるから、両者は相殺されて受信ミキサ107側には出力されない。
一方、受信信号が存在する場合、両積分器315,316には、図示しない制御部より保持信号が入力され、追従モードから補償モードに設定される。これにより、積分器315,316は、積分動作を中止し、その出力が事前の値に保持される。すると、D/A変換器313,314が出力するI信号、Q信号も一定の値に保持され、ベクトル変調器202で生成される変調出力(または補償信号)の振幅や位相が一定(固定値)となる。この場合、合成器205には、自局回り込み信号を含む受信信号と固定値の補償信号が入力されるから、自局回り込み信号は固定値の補償信号と合成されて除去され、受信ミキサ107側には受信信号が出力される。また、受信信号と合成される補償信号は振幅および位相が一定(固定値)に保持されるため、合成器205を経た受信信号は干渉を受けることがない。
上記保持信号は受信信号の有無に応じて積分器315,316に与えられるが、受信中か否かの判定には幾つかの方法がある。例えば、合成器205で自局回り込み信号を相殺した後の信号の電力を検出する電力検出器を設け、検出電力が閾値大きい場合を受信中、小さい場合を受信中でないと判定する。また、電力検出器は逆拡散部108が出力する信号から電力を検出するようにしてもよい。後者の構成の場合、通信相手が用いている拡散符号で逆拡散した後の信号電力を測定するので、妨害波を含まない通信相手からの受信信号電力によって受信判定することになり、より正確な判定が可能になる。また、電力検出以外の方法として、受信信号はフレームと呼ばれる一定の長さごとに固定のパターンのフレーム同期信号を備えているが、このフレーム同期信号の検出により判定することができる。この場合、受信部109の一部を構成するフレーム同期検出部において、一定数連続したフレームでフレーム同期信号検出できないときに受信信号が存在しないと判定すればよい。
以上のように、この実施の形態3によれば、回り込み補償回路200が、受信信号が存在していない場合には自局回り込み信号の変化に追従して補償信号を生成する追従モードと、受信信号が存在している場合には補償信号が固定値となるように制御する補償モードを形成し、それぞれのモードの補償信号で自局回り込み信号を除去するようにしたので、補償モード時には帰還制御による補償信号の変動が起こらないため、受信信号への干渉を排除できる。したがって、受信信号のレベルが小さいときでも受信部109で良好に復調することが可能になる。
なお、上記の例では、補償モード時にI、Q信号を保持させる手段として、保持信号を積分器315,316に入力する例を示したが、代わりに保持信号をD/A変換器313,314に入力して、出力値を一定に保持しても同じ効果がある。さらに、補償モードとして合成器205に与える補償信号の振幅と位相が一定の信号となるような構成であれば、どのような構成であってもよい。
実施の形態4.
上記各実施の形態では、補償信号を生成する回路の出力が受信信号と補償信号を合成する合成器205に常時接続された構成となっている。このような構成の場合、補償信号を生成する回路中のベクトル変調器202やレベル調整用の増幅器(図示せず)などで熱雑音が発生している場合、この熱雑音が合成器205を介して受信信号に入り込むことになる。その結果、例えば、自局が送信せず回り込みがない場合でも、回り込み補償回路200で生じる熱雑音が逆拡散部108、受信部109に入力されると、微弱な受信信号はその有無を検出できなくなる場合がある。そこで、この実施の形態4では、その解決手段について提案する。
図3は、この発明の実施の形態4による無線通信装置の機能構成を示すブロック回路図である。図において、図1に相当する部分には同一符号を付し、その説明は原則として省略する。この実施の形態4では、分配器203と合成器205の間に補償信号スイッチ211を設けた点で実施の形態1と構成上異なる。
補償信号スイッチ211は、自局の非送信時に、図示しない制御部から与えられる制御信号によりオフに制御される。すると、分配器203から合成器205に入力される補償信号が遮断される。これにより、回り込み補償回路200で生じる熱雑音が逆拡散部108、受信部109に入力されるのを防ぐことができる。したがって、受信信号が微弱な信号であっても、良好に復調することが可能となる。
以上のように、この実施の形態4によれば、合成器205への補償信号の入力をオンオフする補償信号スイッチ211を設け、送信動作を行わず、受信動作を行う場合にのみ補償信号スイッチ211をオフするようにしたので、逆拡散部108、受信部109への熱雑音の混入を遮断し、微弱な受信信号を受信する場合でも良好な復調が可能になる。
この発明の実施の形態1による無線通信装置の機能構成を示すブロック回路図である。 この発明の実施の形態3による無線通信装置の機能構成を示すブロック回路図である。 この発明の実施の形態4による無線通信装置の機能構成を示すブロック回路図である。
符号の説明
101 送信部、102 拡散部、103 局部発振器、104 送信ミキサ、105 電力増幅器、106 サーキュレータ、107 受信ミキサ、108 逆拡散部、109 受信部、200 回り込み補償回路、201 カプラ、202 ベクトル変調器、203,204 分配器、205 合成器、211 補償信号スイッチ、300 信号比較部、301 振幅比較器、302 位相比較器、311,312 A/D変換器、313,314 D/A変換器、310 I・Q生成部、315,316 積分器、317 直交座標変換部。

Claims (6)

  1. 送受信に同一または近接した周波数を用い、かつアンテナを共用して同時に送受信を行う無線通信装置において、
    送信信号を拡散符号に基づいてスペクトル拡散する拡散部と、
    前記拡散処理された送信信号の一部から補償信号を生成し、当該補償信号に基づいて、送信信号のアンテナで反射した自局回り込み信号を除去する回り込み補償回路と、
    前記自局回り込み信号が除去された受信信号を、前記送信信号の拡散符号と異なる、通信相手がスペクトル拡散に用いた拡散符号に基づいてスペクトル逆拡散する逆拡散部を備えたことを特徴とする無線通信装置。
  2. 送信信号を拡散する拡散符号と受信信号を逆拡散する拡散符号は、直交した符号とすることを特徴とする請求項1記載の無線通信装置。
  3. 回り込み補償回路は、
    スペクトル拡散された送信信号の一部をI信号、Q信号に基づいてベクトル変調し、自局回り込み信号と等振幅および同位相の変調出力を生成するベクトル変調器と、
    前記生成された変調出力を逆相にして補償信号にする逆相変換手段と、
    自局回り込み信号を含む受信信号と補償信号を合成して回り込み信号を相殺する合成器と、
    補償信号と自局回り込み信号を含む受信信号のそれぞれの振幅および位相を比較し、振幅差および位相差の信号を取り出す信号比較部と、
    前記取り出された振幅差および位相差の信号について極座標/直交座標変換し、振幅差および位相差に応じたI信号、Q信号を生成し前記ベクトル変調器に与えるI・Q生成部を備えたことを特徴とする請求項1または請求項2記載の無線通信装置。
  4. 回り込み補償回路は、
    スペクトル拡散された送信信号の一部をI信号、Q信号に基づいてベクトル変調し、自局回り込み信号と等振幅および逆位相の変調出力を生成し補償信号として出力するベクトル変調器と、
    自局回り込み信号を含む受信信号と補償信号を合成して回り込み信号を相殺する合成器と、
    補償信号と自局回り込み信号を含む受信信号のそれぞれの振幅および位相をそれぞれ比較し、振幅差および位相差の信号を取り出す信号比較部と、
    前記取り出された振幅差および位相差の信号について極座標/直交座標変換し、振幅差および位相差に応じたI信号、Q信号を生成し前記ベクトル変調器に与えるI・Q生成部を備えたことを特徴とする請求項1または請求項2記載の無線通信装置。
  5. 回り込み補償回路は、受信信号が存在していない場合には自局回り込み信号の変化に追従して補償信号を生成する追従モードと、受信信号が存在している場合には補償信号が固定値となるように制御する補償モードを形成して、それぞれのモードの補償信号で自局回り込み信号を除去するようにしたことを特徴とする請求項3または請求項4記載の無線通信装置。
  6. 回り込み補償回路は、送信動作を行わず、受信動作を行う場合のみ、合成器への補償信号の入力を遮断にする補償信号スイッチを備えたことを特徴とする請求項3から請求項5のうちのいずれか1項記載の無線通信装置。
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