JP2010061924A - 内燃機関の点火装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】中心電極31と接地電極41との間に高電圧を印加して、絶縁体の内面上に沿面放電を発生させてチャンバ内のガスの一部をプラズマ化させた後に、チャンバ内に気中放電を発生させてチャンバ内のガスの大部分をプラズマ化させ、気筒内開口部Aからプラズマジェットを噴射する点火装置において、沿面放電に使用される接地電極エッジ近傍の消耗を抑制して沿面放電を発生させるのに必要な電圧が高くなることを抑制する。
【解決手段】接地電極31の中心電極側端面31aには、絶縁体2の側壁内面近傍に位置する第一エッジ31bと絶縁体の側壁内面近傍から離間する第二エッジ31cとが設けられている。
【選択図】図4

Description

本発明は、内燃機関の点火装置に関する。
内燃機関において、点火プラグにより気筒内全体の均質混合気又は気筒内の一部に存在する混合気を確実に着火させなければならない。しかしながら、点火ギャップに火花を発生させる一般的な点火プラグは、混合気の一点を着火させるものであり、それほど高い着火性を有してはいない。
着火性に優れた点火装置として、プラズマジェットを噴射する点火装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。この点火装置は、絶縁体の側壁により形成されて軸線方向に延在するチャンバと、チャンバの気筒内開口部に対向する底面に配置された中心電極と、チャンバの気筒内開口部回りの接地電極とを具備し、中心電極と接地電極との間に電圧を印加してチャンバ内にプラズマを発生させるものである。こうして、チャンバの気筒内開口部からプラズマジェットを噴射し、プラズマジェットの断面積に相当する混合気の所定面積を同時に着火させることによって、高い着火性を実現することができる。
このようなプラズマジェットを噴射する点火装置において、チャンバ内にプラズマを発生させる際に、先ずは中心電極と接地電極との間に高電圧を印加して絶縁体の内面上を沿面放電させることにより沿面放電近傍のチャンバ内のガスをプラズマ化し、こうしてチャンバ内のガスの一部がプラズマ化されれば、次いで、ガス中のイオン及び電子の存在によって中心電極と接地電極との間に印加する電圧を低下させても比較的大きな電流の気中放電が可能となり、この気中放電によりチャンバ内のガスの大部分をプラズマ化して高温高圧とする。こうして、プラズマジェットが噴射される。
特開2006−294257 特開2008−153190 特開2008−45449 特開2007−278279 特開2002−231411 特開平2−169876
特許文献1の点火装置においては、絶縁体と接地電極との接合部における絶縁体の内径と接地電極の内径とが等しくされており、プラズマを発生させる際の沿面放電にも気中放電にも接地電極において最も中心電極に近い中心電極側内径エッジが使用されることとなる。それにより、接地電極の中心電極側内径角部は容易に丸く消耗されて、接地電極の中心電極側内径エッジが中心電極から遠ざかるために、中心電極と接地電極との間の沿面放電を発生させるのに必要な電圧が高くなって沿面放電を発生させることが困難となる。
従って、本発明の目的は、絶縁体の側壁により形成されて軸線方向に延在するチャンバと、チャンバの気筒内開口部に対向する底面に配置された中心電極と、チャンバの気筒内開口部回りの接地電極とを具備し、中心電極と接地電極との間に高電圧を印加して、絶縁体の内面上に沿面放電を発生させてチャンバ内のガスの一部をプラズマ化させた後に、チャンバ内に気中放電を発生させてチャンバ内のガスの大部分をプラズマ化させ、気筒内開口部からプラズマジェットを噴射する点火装置において、沿面放電に使用される接地電極エッジ近傍の消耗を抑制して沿面放電を発生させるのに必要な電圧が高くなることを抑制することである。
本発明による請求項1に記載の内燃機関の点火装置は、絶縁体の側壁により形成されて軸線方向に延在するチャンバと、チャンバの気筒内開口部に対向する底面に配置された中心電極と、チャンバの気筒内開口部回りの接地電極とを具備し、中心電極と接地電極との間に高電圧を印加して、絶縁体の内面上に沿面放電を発生させてチャンバ内のガスの一部をプラズマ化させた後に、チャンバ内に気中放電を発生させてチャンバ内のガスの大部分をプラズマ化させ、気筒内開口部からプラズマジェットを噴射する点火装置において、前記接地電極の前記中心電極側端面には、前記絶縁体の側壁内面近傍に位置する第一エッジと前記絶縁体の側壁内面近傍から離間する第二エッジとが設けられていることを特徴とする。
本発明による請求項2に記載の内燃機関の点火装置は、請求項1に記載の内燃機関の点火装置において、前記中心電極の前記接地電極側端面には、前記絶縁体の側壁内面近傍に位置する第一エッジと前記絶縁体の側壁内面近傍から離間する第二エッジとが設けられていることを特徴とする。
本発明による請求項3に記載の内燃機関の点火装置は、請求項2に記載の内燃機関の点火装置において、前記中心電極の少なくとも接地電極側端部は、前記絶縁体の側壁内面に嵌合するリング形状を有し、前記中心電極の前記接地電極側端面における外径エッジが前記第一エッジとなり、前記中心電極の前記接地電極側端面における内径エッジが前記第二エッジとなることを特徴とする。
本発明による請求項4に記載の内燃機関の点火装置は、請求項2に記載の内燃機関の点火装置において、前記中心電極の少なくとも接地電極側端部は、前記絶縁体の側壁内面に嵌合する円柱形状を有し、前記中心電極の前記接地電極側端面における外径エッジが前記第一エッジとなり、前記中心電極の前記接地電極側端面に形成された凹部によって前記第二エッジが形成されることを特徴とする。
本発明による請求項5に記載の内燃機関の点火装置は、請求項1から4のいずれか一項に記載の内燃機関の点火装置において、前記接地電極は、前記絶縁体の側壁内面に嵌合するリング形状を有し、前記接地電極の前記中心電極側端面における外径エッジが前記第一エッジとなり、前記接地電極の前記中心電極側端面における内径エッジが前記第二エッジとなることを特徴とする。
本発明による請求項6に記載の内燃機関の点火装置は、請求項1から5のいずれか一項に記載の内燃機関の点火装置において、前記接地電極及び前記中心電極の少なくとも一方の電極は、他方の電極側の端面から軸線方向に延在する少なくとも一つの導電性高融点部材と前記導電性高融点部材の回りに位置する導電性低融点部材とを具備することを特徴とする。
本発明による請求項7に記載の内燃機関の点火装置は、請求項6に記載の内燃機関の点火装置において、前記少なくとも一方の電極には複数の前記導電性高融点部材が設けられ、前記少なくとも一方の電極の他方の電極側の端面において前記複数の前記導電性高融点部材は互いに離間していることを特徴とする。
本発明による請求項8に記載の内燃機関の点火装置は、請求項7に記載の内燃機関の点火装置において、前記複数の導電性高融点部材の側面はセラミックスにより被覆されていることを特徴とする。
本発明による請求項9に記載の内燃機関の点火装置は、請求項7に記載の内燃機関の点火装置において、前記複数の導電性高融点部材の側面には凸部が設けられ、前記凸部が他の導電性高融点部材の凸部又は側面に当接することによって、前記少なくとも一方の電極の他方の電極側の端面において前記複数の前記導電性高融点部材は互いに離間するようにされることを特徴とする。
本発明による請求項10に記載の内燃機関の点火装置は、請求項1から9のいずれか一項に記載の内燃機関の点火装置において、前記点火装置のハウジングは、前記チャンバの気筒内開口部に干渉することなく、前記接地電極の前記中心電極側端面の反対側端面を少なくとも部分的に保持することを特徴とする。
本発明による請求項1に記載の内燃機関の点火装置によれば、中心電極と接地電極との間に高電圧を印加して、絶縁体の内面上に沿面放電を発生させてチャンバ内のガスの一部をプラズマ化させた後に、チャンバ内に気中放電を発生させてチャンバ内のガスの大部分をプラズマ化させ、気筒内開口部からプラズマジェットを噴射する点火装置において、接地電極の中心電極側端面には、絶縁体の側壁内面近傍に位置する第一エッジと絶縁体の側壁内面近傍から離間する第二エッジとが設けられているために、チャンバ内のガスの一部をプラズマ化させるための沿面放電では、接地電極において中心電極側端面の第一エッジが使用され、その後のチャンバ内のガスの大部分をプラズマ化させるための気中放電では、接地電極において中心電極側端面の第二エッジが使用され、沿面放電に使用される接地電極の第一エッジは、気中放電に使用されないために、接地電極の第一エッジが中心電極から遠ざかる接地電極の第一エッジ近傍の消耗が抑制され、沿面放電を発生させるのに必要な電圧が高くなることを抑制することができる。
本発明による請求項2に記載の内燃機関の点火装置によれば、請求項1に記載の内燃機関の点火装置において、中心電極の接地電極側端面には、絶縁体の側壁内面近傍に位置する第一エッジと絶縁体の側壁内面近傍から離間する第二エッジとが設けられているために、チャンバ内のガスの一部をプラズマ化させるための沿面放電では、中心電極において接地電極側端面の第一エッジが使用され、その後のチャンバ内のガスの大部分をプラズマ化させるための気中放電では、中心電極において接地電極側端面の第二エッジが使用され、沿面放電に使用される中心電極の第一エッジは、気中放電に使用されないために、接地電極の第一エッジが中心電極から遠ざかる接地電極の第一エッジ近傍の消耗が抑制されることに加えて、中心電極の第一エッジが接地電極から遠ざかる中心電極の第一エッジ近傍の消耗も抑制され、沿面放電を発生させるのに必要な電圧が高くなることをさらに抑制することができる。
本発明による請求項3に記載の内燃機関の点火装置によれば、請求項2に記載の内燃機関の点火装置において、中心電極の少なくとも接地電極側端部は、絶縁体の側壁内面に嵌合するリング形状を有しているために、中心電極の接地電極側端面における外径エッジが第一エッジとなり、中心電極の接地電極側端面における内径エッジが第二エッジとなり、中心電極の第一エッジ及び第二エッジを容易に設けることができる。
本発明による請求項4に記載の内燃機関の点火装置によれば、請求項2に記載の内燃機関の点火装置において、中心電極の少なくとも接地電極側端部は、絶縁体の側壁内面に嵌合する円柱形状を有し、中心電極の接地電極側端面における外径エッジが第一エッジとなり、中心電極の接地電極側端面に形成された凹部によって第二エッジが形成されるようになっており、中心電極の第一エッジ及び第二エッジを容易に設けることができる。
本発明による請求項5に記載の内燃機関の点火装置によれば、請求項1から4のいずれか一項に記載の内燃機関の点火装置において、接地電極は、絶縁体の側壁内面に嵌合するリング形状を有し、接地電極の中心電極側端面における外径エッジが第一エッジとなり、接地電極の中心電極側端面における内径エッジが第二エッジとなり、接地電極の第一エッジ及び第二エッジを容易に設けることができる。
本発明による請求項6に記載の内燃機関の点火装置によれば、請求項1から5のいずれか一項に記載の内燃機関の点火装置において、接地電極及び中心電極の少なくとも一方の電極は、他方の電極側の端面から軸線方向に延在する少なくとも一つの導電性高融点部材とその回りに位置する導電性低融点部材とを具備しているために、気中放電の熱によって導電性低融点部材が容易に消耗して、接地電極及び中心電極の少なくとも一方の電極の他方の電極側の端面において軸線方向に延在する導電性高融点部材が突出してエッジ部が形成されるために、気中放電させ易くなり、気中放電電圧を低くすることができる。
本発明による請求項7に記載の内燃機関の点火装置によれば、請求項6に記載の内燃機関の点火装置において、少なくとも一方の電極には複数の導電性高融点部材が設けられ、少なくとも一方の電極の他方の電極側の端面において、複数の導電性高融点部材の端面は互いに離間しているために、気中放電の熱によって導電性低融点部材が容易に消耗して、少なくとも一方の電極の他方の電極側の端面において軸線方向に延在する複数の導電性高融点部材が突出して複数のエッジ部が形成されるために、さらに気中放電させ易くなり、気中放電電圧をさらに低くすることができる。
本発明による請求項8に記載の内燃機関の点火装置によれば、請求項7に記載の内燃機関の点火装置において、複数の導電性高融点部材の側面はセラミックスにより被覆されているために、気中放電の熱によって導電性高融点部材が溶けても他の導電性高融点部材に溶着し難く、少なくとも一方の電極の他方の電極側の端面において突出する導電性高融点部材の複数のエッジ部は維持され、気中放電させ易さも維持することができる。
本発明による請求項9に記載の内燃機関の点火装置によれば、請求項7に記載の内燃機関の点火装置において、複数の導電性高融点部材の側面には凸部が設けられ、この凸部が他の導電性高融点部材の凸部又は側面に当接することによって、少なくとも一方の電極の他方の電極側の端面において複数の導電性高融点部材を互いに離間させるようにされ、それにより、複数の導電性高融点部材が設けられた電極を製造する際に、複数の導電性高融点部材を他方の電極側の端面において互いに離間させて容易に保持することができる。
本発明による請求項10に記載の内燃機関の点火装置によれば、請求項1から9のいずれか一項に記載の内燃機関の点火装置において、点火装置のハウジングは、チャンバの気筒内開口部に干渉することなく、接地電極の中心電極側端面の反対側端面を少なくとも部分的に保持するようになっており、それにより、ハウジングは、プラズマジェットの噴出を阻害ことなく、接地電極の脱落を防止することができる。
図1は従来の内燃機関の点火装置を示す断面図である。同図において、1は点火装置の軸線方向に延在するように絶縁体2の側壁により形成されてプラズマを生成するチャンバであり、気筒内開口部Aと気筒内開口部に対向する底面Bとを有している。気筒内開口部A回りには接地電極3が配置され、底面Bには中心電極4が配置されている。
接地電極3及び中心電極4は、耐熱性と高い導電性とを有する金属、例えば、ステンレス等の鉄系金属、ニッケル系金属、又は、イリジウム系金属又はイリジウム合金とすることができる。中心電極4に対して接地電極3を絶縁するための絶縁体2の先端部は筒状の側壁を有しており、絶縁体2の材質は、セラミックス(例えばアルミナセラミックス)とすることが好ましい。5は中心電極4へ電圧を印加するための導体(例えばニッケル)であり、6は導体5と中心電極4とを電気的に接続するための導電性接着剤である。7はハウジングである。
図2は図1の点火装置のチャンバ1近傍の拡大図であり、図3は図1の点火装置の電源制御回路である。図3において、10は電子制御装置ECUにより制御されるトランジスタであり、11は第一バッテリであり、12は点火コイルである。また、13はコンデンサであり、14は第二バッテリ15の制御回路である。
このように構成された電源制御回路において、ECUは、先ず、トランジスタ10のスイッチングによって第一バッテリ11の電圧を点火コイル12により増幅して中心電極4と接地電極3との間に印加する。こうして、中心電極4と接地電極3との間に作用する高電圧によって、図2にS1で示すように、絶縁体2の内面上の沿面放電が発生し、チャンバ1内の沿面放電近傍のガス(混合気)をプラズマ化させる。こうして、チャンバ1内のガスの一部がプラズマ化されてイオン及び電子が生成されると同時にコンデンサに蓄えられた電圧が放出され、図2にS2で示すように、チャンバ1内に気中放電が発生する。制御回路は気中放電が持続するようにだけ比較的低い第二バッテリ15の電圧を中心電極4と接地電極3との間に印加する。
こうして、気中放電によってチャンバ1内のガスの大部分がプラズマ化されると、チャンバ1内のガスは高温高圧となってプラズマジェットとして気筒内開口部Aから噴射され、気筒内の混合気を良好に着火させる。
チャンバ1内のガスをプラズマ化させる際に、気中放電に比較して沿面放電の方が低い電圧で発生させることができる。しかしながら、沿面放電だけでチャンバ1内のガスの大部分をプラズマ化させることは、耐熱性向上等のために絶縁体2のコストをかなり高めることとなり、実用的ではなく、チャンバ1内に気中放電を発生させることが必要とされる。前述のように、沿面放電により一部のガスをプラズマ化させることにより気中放電を発生させるのに必要な電圧を低くすることができる。こうして、最初に沿面放電を発生させ、次いで気中放電を発生させることにより、それほど高電圧を必要とすることなくチャンバ1内のガスの大部分をプラズマ化させることができる。
しかしながら、図1及び2に示す従来の点火装置では、絶縁体2と接地電極3との接合部における絶縁体2の側壁内径と接地電極3の内径とが等しくされており、プラズマを発生させる際の沿面放電にも気中放電にも、接地電極3の中心電極側の端面3aにおける内径エッジ3bが使用されることとなる。それにより、接地電極3の内径エッジ3b近傍は容易に丸く消耗されて、図2に示すように、接地電極3の内径エッジ3bが中心電極から遠ざかるために、中心電極4と接地電極3との間の沿面放電を発生させるのに必要な電圧が高くなって沿面放電を発生させることが困難となる。
図4は、本発明による内燃機関の点火装置の第一実施形態を示す図2に相当する断面図である。本実施形態において、接地電極31は、絶縁体2の側壁内面に嵌合するリング形状を有している。ここで、例えば、絶縁体2の側壁内径は、約2から2.5mmであり、接地電極31の厚さ(外径と内径との差の半分)は、約0.5mmであり、接地電極の31の絶縁体2内へ挿入されている部分の高さは、約0.5mmである。
リング形状の接地電極31の中心電極側端面31aには、絶縁体2の内面近傍に位置する第一エッジ31b、すなわち、外径エッジ31bと、絶縁体2の内面近傍から離間する第二エッジ31c、すなわち、内径エッジ31cとが設けられる。
それにより、チャンバ1内のガスの一部をプラズマ化させるための沿面放電では、接地電極31において中心電極側端面31aの第一エッジ31bが使用され、その後のチャンバ内のガスの大部分をプラズマ化させるための気中放電では、接地電極31において中心電極側端面31aの第二エッジ31cが使用され、沿面放電に使用される接地電極31の第一エッジ31bは、気中放電に使用されないために、接地電極31の第一エッジ31bが中心電極41から遠ざかる接地電極31の第一エッジ31b近傍の消耗が抑制され、沿面放電を発生させるのに必要な電圧が高くなることを抑制することができる。
また、本実施形態において、中心電極41の接地電極31側は、接地電極31と同様な絶縁体2の側壁内面に嵌合するリング形状を有している。こうして、中心電極41の接地電極側端面41aには、絶縁体2の内面近傍に位置する第一エッジ41b、すなわち、外径エッジ41bと、絶縁体2の内面近傍から離間する第二エッジ41c、すなわち、内径エッジ41cとが設けられる。
それにより、チャンバ1内のガスの一部をプラズマ化させるための沿面放電では、中心電極41において接地電極側端面41aの第一エッジ41bが使用され、その後のチャンバ1内のガスの大部分をプラズマ化させるための気中放電では、中心電極41において接地電極側端面41aの第二エッジ41cが使用され、沿面放電に使用される中心電極41の第一エッジ41bは、気中放電に使用されないために、中心電極41の第一エッジ41bが接地電極31から遠ざかる中心電極41の第一エッジ41b近傍の消耗も抑制され、沿面放電を発生させるのに必要な電圧が高くなることをさらに抑制することができる。
図5は、本発明による内燃機関の点火装置の第二実施形態を示す図2に相当する断面図である。本実施形態において、接地電極32の中心電極側端面32aは、絶縁体2の端面に当接しており、接地電極32の内径が、絶縁体2の側壁内径より小さくされ、接地電極32の中心電極側端面32aには、絶縁体2の側壁内面に沿って楔状の切欠き32dが形成されている。こうして、中心電極側端面32aには、絶縁体2の内面近傍に位置する第一エッジ32b、すなわち、切欠きエッジ32bと、絶縁体2の内面近傍から離間する第二エッジ32c、すなわち、内径エッジ32cとが設けられている。
それにより、第一実施形態と同様に、沿面放電では、接地電極32において中心電極側端面32aの第一エッジ32bが使用され、その後の気中放電では、接地電極32において中心電極側端面32aの第二エッジ32cが使用され、沿面放電に使用される接地電極32の第一エッジ32bは、気中放電に使用されないために、接地電極32の第一エッジ32bが中心電極42から遠ざかる接地電極32の第一エッジ32b近傍の消耗が抑制され、沿面放電を発生させるのに必要な電圧が高くなることを抑制することができる。
また、本実施形態において、中心電極42の接地電極側端面42aには凹部が形成されている。図6は中心電極42の接地電極側端面42aの平面図であり、(A)は十字形の凹部が形成されている場合、(B)は一字形の凹部が形成されている場合、(C)は円形の凹部が形成されている場合を示している。図6(A)、(B)、(C)のそれぞれにおいて、中心電極42の接地電極側端面42aには、絶縁体2の内面近傍に位置する第一エッジ42bとして外径エッジ42bが形成され、絶縁体2の内面近傍から離間する第二エッジ41cとして各凹部によって第二エッジ42cが形成されている。
それにより、第一実施形態と同様に、沿面放電では、中心電極42において接地電極側端面42aの第一エッジ42bが使用され、その後の気中放電では、中心電極42において接地電極側端面42aの第二エッジ42cが使用され、沿面放電に使用される中心電極42の第一エッジ42bは、気中放電に使用されないために、中心電極42の第一エッジ42bが接地電極41から遠ざかる中心電極42の第一エッジ42b近傍の消耗も抑制され、沿面放電を発生させるのに必要な電圧が高くなることをさらに抑制することができる。ここで、中心電極42の接地電極側端面42aに形成する凹部は、絶縁体2の内面近傍から離間する第二エッジ42cが形成されるように、任意の形状とすることができる。
もちろん、図4に示す第一実施形態の中心電極41と、図5に示す第二実施形態の中心電極42とを入れ換えることも可能であり、また、第一実施形態及び第二実施形態の中心電極の接地電極側の形状は、図1及び2に示すような従来形状であっても良い。
図7は、絶縁体2の側壁内面に嵌合させて使用されるリング状の接地電極の変形例を示す平面図であり、図8は図7の接地電極の縦断面図である。図7及び8に示す接地電極33は、中心電極側端面33aから軸線方向に延在する複数の導電性高融点部材33fとその回りに位置する導電性低融点部材33gとを具備している。それにより、気中放電の熱によって導電性低融点部材33gが容易に溶解蒸発して、端面33aにおいて軸線方向に延在する導電性高融点部材33fが突出してエッジ部が形成されるために、気中放電させ易くなり、気中放電電圧を低くすることができる。
また、導電性低融点部材は、一般的に高い熱伝導率を有するために、中心電極側の端面33aで発生する気中放電時の熱を効果的に放熱させることができ、導電性高融点部材の消耗を抑制することができる。本変形例において、導電性高融点部材は、正方形断面を有する棒材としたが、もちろん、円形又はL字形等の任意の断面形状の棒材としても良い。また、このような導電性高融点部材は、一つであっても気中放電を容易にするエッジ部が形成される。
複数の導電性高融点部材33fが設けられる場合において、複数の導電性高融点部材の各側面はセラミックスにより被覆するようにしても良い。それにより、気中放電の熱によって導電性高融点部材33fが溶けても他の導電性高融点部材33fに溶着し難く、中心電極側の端面において突出する導電性高融点部材33fの複数のエッジ部は維持され、気中放電させ易さも維持することができる。
本変形例の接地電極33は、複数の導電性高融点材料の棒材33fを、中心電極側端面33aにおいて互いに離間するように配置して、銅等の導電性低融点材料33gの粉体を複数の導電性高融点部材33fの回りに充填して加圧成形して形成される。また、溶解した導電性低融点材料33gを複数の導電性高融点部材33fの回りに流し込むようにして形成しても良い。
ところで、導電性低融点材料の粉体の充填時及び加圧成形時、又は、溶解した導電性低融点材料の流し込み時において、このように複数の導電性高融点材料の棒材33fを中心電極側端面33aにおいて互いに離間するように配置しておくことを容易にするために、図9に示すように、導電性高融点部材33f’の側面に凸部33h’を設け、この凸部33h’が他の導電性高融点部材の凸部33h’又は側面に当接するようにしても良い。
図9はリング状の接地電極の中心電極側端面近傍の拡大縦断面図であり、導電性低融点部材33gが溶解蒸発して導電性高融点部材33f’のエッジ部が突出した場合を示している。このような導電性高融点部材及び導電性低融点部材を具備する電極は、接地電極だけでなく中心電極としても同様な効果を得ることができる。もちろん、この場合において、中心電極はリング形状でなく図1又は図5に示すような円柱形状であっても良い。
図10は、図4の第一実施形態のハウジングの変形例を示す図である。本変形例のハウジング7’は、チャンバの気筒内開口部Aに干渉することなく、接地電極31の中心電極側端面の反対側端面31jを部分的に又は反対側端面31jの全体を保持するようになっている。それにより、ハウジング7’は、プラズマジェットの噴出を阻害ことなく、絶縁体2の内面に嵌合する接地電極31の脱落を防止することができる。
ところで、いずれの接地電極においても、気筒内開口部Aを形成する中心孔を有しており、この中心孔を高温のプラズマジェットが通過するために、中心孔をセラミックの被覆により保護するようにしても良い。
また、このようにして、沿面放電時に使用される接地電極のエッジ部近傍の消耗を抑制して沿面放電電圧が高まることを抑制することができるが、この消耗は完全に防止することはできず、徐々には沿面放電電圧が高まることとなる。それにより、沿面放電電圧が設定値以上に高まった時には、接地電極の寿命が近いとして、運転者に知らせて交換を促すようにしても良い。また、このように沿面放電電圧が設定値以上に高まって接地電極の寿命近くとなると、良好にプラズマを発生させることができずに、気筒内混合気の着火性が低下することがあるために、この時には、気筒内混合気の空燃比を小さく(リッチ側に)したり、再循環排気ガス量を減少させたりして、混合気自身の着火性を向上させて失火を防止することが好ましい。
従来の内燃機関の点火装置を示す断面図である。 図1の点火装置のチャンバ近傍の拡大図である。 図1の点火装置の電源制御回路である。 本発明による内燃機関の点火装置の第一実施形態を示す図2に相当する図である。 本発明による内燃機関の点火装置の第二実施形態を示す図2に相当する図である。 図5の中心電極の接地電極側端面の平面図であり、(A)は十字形の凹部が形成されている場合、(B)は一字形の凹部が形成されている場合、(C)は円形の凹部が形成されている場合を示している。 リング状の接地電極の変形例を示す平面図である。 図7の接地電極の縦断面図である。 リング状の接地電極の中心電極側端面近傍の拡大縦断面図である。 ハウジングの変形例を示す図である。
符号の説明
1 チャンバ
2 絶縁体
3、31、32、33 接地電極
3a、31a、32a、33a 中心電極側端面
4、41、42 中心電極
4a、41a、42a 接地電極側端面

Claims (10)

  1. 絶縁体の側壁により形成されて軸線方向に延在するチャンバと、チャンバの気筒内開口部に対向する底面に配置された中心電極と、チャンバの気筒内開口部回りの接地電極とを具備し、中心電極と接地電極との間に高電圧を印加して、絶縁体の内面上に沿面放電を発生させてチャンバ内のガスの一部をプラズマ化させた後に、チャンバ内に気中放電を発生させてチャンバ内のガスの大部分をプラズマ化させ、気筒内開口部からプラズマジェットを噴射する点火装置において、前記接地電極の前記中心電極側端面には、前記絶縁体の側壁内面近傍に位置する第一エッジと前記絶縁体の側壁内面近傍から離間する第二エッジとが設けられていることを特徴とする内燃機関の点火装置。
  2. 前記中心電極の前記接地電極側端面には、前記絶縁体の側壁内面近傍に位置する第一エッジと前記絶縁体の側壁内面近傍から離間する第二エッジとが設けられていることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の点火装置。
  3. 前記中心電極の少なくとも接地電極側端部は、前記絶縁体の側壁内面に嵌合するリング形状を有し、前記中心電極の前記接地電極側端面における外径エッジが前記第一エッジとなり、前記中心電極の前記接地電極側端面における内径エッジが前記第二エッジとなることを特徴とする請求項2に記載の内燃機関の点火装置。
  4. 前記中心電極の少なくとも接地電極側端部は、前記絶縁体の側壁内面に嵌合する円柱形状を有し、前記中心電極の前記接地電極側端面における外径エッジが前記第一エッジとなり、前記中心電極の前記接地電極側端面に形成された凹部によって前記第二エッジが形成されることを特徴とする請求項2に記載の内燃機関の点火装置。
  5. 前記接地電極は、前記絶縁体の側壁内面に嵌合するリング形状を有し、前記接地電極の前記中心電極側端面における外径エッジが前記第一エッジとなり、前記接地電極の前記中心電極側端面における内径エッジが前記第二エッジとなることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の内燃機関の点火装置。
  6. 前記接地電極及び前記中心電極の少なくとも一方の電極は、他方の電極側の端面から軸線方向に延在する少なくとも一つの導電性高融点部材と前記導電性高融点部材の回りに位置する導電性低融点部材とを具備することを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の内燃機関の点火装置。
  7. 前記少なくとも一方の電極には複数の前記導電性高融点部材が設けられ、前記少なくとも一方の電極の他方の電極側の端面において前記複数の前記導電性高融点部材は互いに離間していることを特徴とする請求項6に記載の内燃機関の点火装置。
  8. 前記複数の導電性高融点部材の側面はセラミックスにより被覆されていることを特徴とする請求項7に記載の内燃機関の点火装置。
  9. 前記複数の導電性高融点部材の側面には凸部が設けられ、前記凸部が他の導電性高融点部材の凸部又は側面に当接することによって、前記少なくとも一方の電極の他方の電極側の端面において前記複数の前記導電性高融点部材は互いに離間するようにされることを特徴とする請求項7に記載の内燃機関の点火装置。
  10. 前記点火装置のハウジングは、前記チャンバの気筒内開口部に干渉することなく、前記接地電極の前記中心電極側端面の反対側端面を少なくとも部分的に保持することを特徴とする請求項1から9のいずれか一項に記載の内燃機関の点火装置。
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