JP2010059580A - 芯鞘型複合繊維 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 芯成分(成分A)がポリアルキレンテレフタレート、ポリアルキレンナフタレートおよびこれらの共重合ポリマーから選択されるポリエステルであり、鞘成分(成分Bと成分Cとのブレンドポリマー)が(成分B)ポリアルキレンテレフタレート、ポリアルキレンナフタレートおよびこれらの共重合ポリマーから選択されるポリエステルと(成分C)ポリアリーレンスルフィドのブレンドポリマーにより構成され、成分A、成分Bおよび成分Cの重量比率が下記一般式(1)、(2)を満足することを特徴とする芯鞘型複合繊維。
0.01≦(B/C)≦0.2 (1)
0.05≦(B+C)/A≦20 (2)
【選択図】なし
Description
0.01≦(B/C)≦0.2 (1)
0.05≦(B+C)/A≦1 (2)
0.01≦(B/C)≦0.2 (1)
成分Bと成分Cの重量比率B/Cが0.01より小さい場合、芯鞘複合繊維の製造工程において芯成分との紡糸性が悪くなり、得られた繊維の物性の低下、特に強伸度が低下する。また、B/Cが0.2を超えると難燃性が得られない。本発明の範囲とすることによって複合繊維の繊維物性と難燃性を両立することができる。成分Bと成分Cの重量比率は0.1以下が好ましく、0.05以下が難燃性能のほかに燃焼時のドリップ(溶融滴下)が抑制されるため好ましい。
0.05≦(B+C)/A≦1 (2)
上記一般式において(B+C)/Aが0.05より小さいと難燃性が得られない。(B+C)/Aが0.05以上とすることでドリップが抑制され難燃性の良好な複合繊維を得ることができる。これは、PPSが燃焼時に炭化しやすいためであり、繊維が燃焼した際に表面のPPSが炭化層を形成するためドリップが抑制され且つ難燃性が得られていると考えられる。0.1以上とすることで炭化層が厚くなるため難燃性、ドリップ抑制性が向上する傾向にあるため好ましい。一方、(B+C)/Aが1より大きいと繊維が黄色く着色する。好ましくは0.5以下である。
複合繊維の断面方向の超薄切片をSorvall社製ウルトラミクロトーム(MT6000型)を用いて作成した。この切片を、透過型電子顕微鏡(日立H800型)を用いて3000倍で観察した。視野を変えて5視野の写真を撮影し、それぞれの写真について芯部分と鞘部分を切り取り、重量法で芯鞘の割合を算出し、5視野の平均値を芯鞘比率とした。
評価する繊維を用いて筒編地とし、長さ100mm、質量1gの試験片を作成し、JIS L 1091:1999 D法に準じて評価した。このとき、試料を全て燃焼させるまでに要した接炎回数と接炎時および残炎時のドリップ回数を評価した。
公知の複合紡糸機を用いて、紡糸温度300℃、紡糸速度1500m/分、口金口径0.23mm−24H(ホール)、吐出量40g/分の条件で24時間紡糸を行い、糸切れの発生しなかったものを良好と判断した。
スガ試験機社製SM−3 カラーコンピュ−ターを用い、金属板に繊維を下地の色がほぼ無視できる程度まで密に積層し均一に巻き付けb*値を測定し、b*が3.0以下を白色、3.0より大きいと黄色とした。
また、実施例で用いた原料は以下に示したものを使用した。
[PET]
公知の方法により得られた固有粘度0.65のPETのペレットを乾燥温度150℃、真空下で10時間乾燥したものを用いた。
[PEN]
公知の方法により得られた固有粘度0.70の2,6−PENのペレットを乾燥温度150℃、真空下で10時間乾燥したものを用いた。
[PPS]
公知の方法により得られたMFR298g/10分のPPSのペレットを乾燥温度150℃、真空下で10時間乾燥したものを用いた。
PPSチップ97重量%およびPETチップ3重量%を300℃に加熱されたニーディングゾーンが2箇所有したベント式2軸混練押出機に供給して、せん断速度100sec−1、滞留時間1分にて溶融押出した。混練時の樹脂温度は300℃であった。混練機より冷水中にストランド状に吐出、直ちにカッティングしてPPS97重量%およびPET3重量%であるポリマーチップを得た。
鞘成分のPPS/PETポリマー比率を変更した以外は実施例1と同様にして行った。結果を表1に示す。
芯鞘比率を変更した以外は実施例1と同様にして行った。結果を表2に示す。
PETをPENに変更した以外は実施例1と同様にして行った。結果を表2に示す。
鞘成分をPPS単独とした以外は実施例1と同様にして行った。結果を表3に示す。
鞘成分のB/Cを0.5とした以外は実施例1と同様にして行った。結果を表3に示す。
芯成分に用いたPETのみで紡糸した単成分繊維とした以外は実施例1と同様にして行った。結果を表3に示す。
芯鞘複合比率を30/70に変更した以外は実施例1と同様にして行った。結果を表3に示す。
Claims (4)
- 芯成分(成分A)がポリアルキレンテレフタレート、ポリアルキレンナフタレートおよびこれらの共重合ポリマーから選択されるポリエステルであり、鞘成分(成分Bと成分Cとのブレンドポリマー)が(成分B)ポリアルキレンテレフタレート、ポリアルキレンナフタレートおよびこれらの共重合ポリマーから選択されるポリエステルと(成分C)ポリアリーレンスルフィドのブレンドポリマーにより構成され、成分A、成分Bおよび成分Cの重量比率が下記一般式(1)、(2)を満足することを特徴とする芯鞘型複合繊維。
0.01≦(B/C)≦0.2 (1)
0.05≦(B+C)/A≦1 (2) - 成分Cがポリフェニレンスルフィドであることを特徴とする請求項1記載の芯鞘型複合繊維
- 成分Aがポリエチレンテレフタレートであることを特徴とする請求項1または2記載の芯鞘型複合繊維
- 成分Bがポリエチレンテレフタレートであることを特徴とする請求項1〜3いずれか1項記載の芯鞘型複合繊維
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008228007A JP2010059580A (ja) | 2008-09-05 | 2008-09-05 | 芯鞘型複合繊維 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2008228007A JP2010059580A (ja) | 2008-09-05 | 2008-09-05 | 芯鞘型複合繊維 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2010059580A true JP2010059580A (ja) | 2010-03-18 |
Family
ID=42186675
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2008228007A Pending JP2010059580A (ja) | 2008-09-05 | 2008-09-05 | 芯鞘型複合繊維 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2010059580A (ja) |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS59204920A (ja) * | 1983-05-02 | 1984-11-20 | Kuraray Co Ltd | 耐熱性、耐薬品性良好な複合繊維 |
JPH0222372U (ja) * | 1988-07-22 | 1990-02-14 | ||
JP2007513270A (ja) * | 2003-12-04 | 2007-05-24 | ティコナ・エルエルシー | ポリアリーレンスルフィド成分を含む多成分繊維 |
-
2008
- 2008-09-05 JP JP2008228007A patent/JP2010059580A/ja active Pending
Patent Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS59204920A (ja) * | 1983-05-02 | 1984-11-20 | Kuraray Co Ltd | 耐熱性、耐薬品性良好な複合繊維 |
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JP2007513270A (ja) * | 2003-12-04 | 2007-05-24 | ティコナ・エルエルシー | ポリアリーレンスルフィド成分を含む多成分繊維 |
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