JP2010059454A - 貴金属めっきを施したチタン材、及びその製造方法 - Google Patents

貴金属めっきを施したチタン材、及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】被覆率が高く、かつ極薄の貴金属めっきを施したチタン材の製造方法、及びその方法によって得られるチタン材を提供することを目的とする。
【解決手段】貴金属めっきを施したチタン材の製造方法であって、チタン材の表面に貴金属めっきを形成する第一の工程と、貴金属めっきを形成した該表面をマイクロ波加熱又はレーザー加熱により乾燥させる第二の工程と、を有する前記製造方法からなる。
【選択図】図1

Description

本発明は、貴金属めっきを施したチタン材、及びその製造方法に関する。さらに、そのチタン材を利用した燃料電池用セパレータに関する。
チタン材は、高耐食性を有するという特徴を生かし、従来多くの分野において利用されている。一方、チタン材は導電性が銅などと比べて低く、また表面に絶縁性の不動態膜(酸化皮膜)を形成し易いという性質を有するため接触抵抗が比較的高い。この弱点を補うとともに、耐食性をより向上させることを目的としてチタン材の表面に金めっき等の貴金属めっきを施すことが行われている。
例えば(特許文献1)では、Au等の貴金属でチタン材の表面の一部又は全部を直接めっきしたチタン材であって、該貴金属はチタン材表面上で粒状に存在し、該貴金属めっきを施したチタン材の表面上での該貴金属の面積率が15〜95%であり、及び該貴金属のチタン材表面上への付着量が0.01〜0.40mg/cm2であるチタン材が開示されている。
また、(特許文献2)では、第一の工程でチタン等の地金部の表層を除去した後、第二の工程において、地金部の表層を除去した部分に金めっきを行って金属製部材とし、そして第三の工程で金属製部材を不活性雰囲気下で加熱処理する方法が開示されている。加熱処理は、220〜600℃で行われている。これにより、地金部とめっき層との界面の近傍における水素原子の原子含有割合が1.0%以下となり、剥離しにくいめっき層を形成することができる。
上記従来の技術では、めっき層において金等の貴金属が粒子状に凝集構造を形成するため、高い被覆率が得られないという問題があった。めっき層を厚くすることによって貴金属の凝集体同士が重なり、その結果100%に近い被覆率を得ることができるが貴金属の使用量が増大するという問題があった。また、本発明者らの研究により、(特許文献2)に記載の発明では、220℃以上に加熱処理した際に金の凝集構造を発現することがわかった。そこで、その温度以下での焼付けを検討したが、220℃以下では下地との密着性が悪く、めっき層が容易に剥離してしまうという問題があった。
特開2007−146250号公報 特開2007−317600号公報
そこで本発明は、上記従来の状況に鑑み、被覆率が高く、かつ極薄の金等の貴金属めっきを施したチタン材の製造方法、及びその方法によって得られるチタン材を提供することを目的とする。さらに、そのチタン材を利用した燃料電池用のセパレータを提供することを目的とする。
本発明者らは、チタン材の表面に貴金属めっきを形成するに際し、めっき後にマイクロ波加熱又はレーザー加熱の手法を用いて乾燥させることで上記課題を解決できることを見出し本発明を完成した。すなわち本発明の要旨は次の通りである。
(1)貴金属めっきを施したチタン材の製造方法であって、チタン材の表面に貴金属めっきを形成する第一の工程と、貴金属めっきを形成した該表面をマイクロ波加熱又はレーザー加熱により乾燥させる第二の工程と、を有する前記製造方法。
(2)マイクロ波加熱又はレーザー加熱を、真空又は不活性ガス雰囲気下で行う上記(1)記載の製造方法。
(3)第二の工程に続き、貴金属めっきを形成したチタン材の表面を220〜400℃で加熱処理する第三の工程を有する上記(1)又は(2)記載の製造方法。
(4)貴金属めっきが、金めっきである上記(1)〜(3)のいずれかに記載の製造方法。
(5)上記(1)〜(4)のいずれかの製造方法によって得られる貴金属めっきを施したチタン材であって、チタン材の表面における貴金属の被覆率が15〜100%であり、かつ貴金属めっきの厚さが100nm以下である前記チタン材。
(6)貴金属の付着量が、0.001〜2mg/cm2である上記(5)記載のチタン材。
(7)上記(5)又は(6)記載のチタン材を用いた燃料電池用セパレータ。
本発明によれば、母材であるチタン材の表面上に、凝集構造をとらず、平滑な貴金属めっき層を形成することができ、15〜100%の高い被覆率を達成することができる。また、めっき層を薄膜化でき金等の貴金属の使用量を大幅に低減することが可能となる。さらに、この貴金属めっきを施したチタン材を利用して、高耐食性、低接触抵抗の燃料電池用のセパレータを得ることができる。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の貴金属めっきを施したチタン材の製造方法は、チタン材の表面に貴金属めっきを形成する第一の工程と、貴金属めっきを形成した表面をマイクロ波加熱又はレーザー加熱により乾燥させる第二の工程と、を有することを特徴とする。
母材となるチタン材は、特に制限されるものではなく、用途に応じて組成等を適宜選択することができる。例えば、純チタン(JIS1種〜3種)や、耐食性や強度を向上させるために元素を添加したチタン合金も使用可能である。この中でも、めっき性、耐食性及び接触抵抗の観点から純チタン材が好適に用いられる。
チタン材の形状は、例えば板状、繊維状、多孔質状とすることができ、さらに加工を加えて所望の形状に成形することができる。例えば、燃料電池用セパレータとして使用するため、プレス加工によって燃料ガスの通路となる溝をチタン材の表面に形成することができる。
また、2枚の板状チタン材で他の金属材料を挟んだクラッド材(3層材)を使用することもできる。このようなクラッド材も本発明におけるチタン材に含むものとする。例えば、チタン材と、ステンレス、鉄、アルミニウムあるいは銅材等とを組み合わせることで低コスト化を図ることができる。
良好な貴金属めっき皮膜を形成するために、母材となるチタン材に対して予め脱脂、エッチング及び活性化処理等の前処理を行うことが好ましい。脱脂処理は、主として、チタン材上に付着している有機化合物等を除去する工程であり、従来知られた方法により行うことができるが、水素脆性を防ぐ観点から、水素発生を伴う電解脱脂ではなく浸漬脱脂により行うことが好ましい。具体的には、脱脂液(例えば、チタン脱脂液「DG−1」、日本高純度化学社製)にチタン材を浸漬することによって処理することができる。その際の処理時間は、30〜300秒程度、処理温度は25〜65℃程度である。
また、脱脂処理されたチタン材は、水洗した後、適宜エッチング処理や活性化処理を行う。これらの処理は、チタン材表面に形成されているチタンの酸化膜を除去する工程であり、これによって貴金属めっき層のチタン材への密着性を向上させることができる。具体的には、例えばフッ素系のエッチング液にチタン材を浸漬することにより行うことができる。その際の処理時間は1分〜10分程度、処理温度は25〜85℃程度であるが、これに限定されるものではない。
次に、前処理を行ったチタン材の表面に貴金属めっきを行う。貴金属めっきの種類としては、Pt、Pd、Ir、Ag、Au、あるいはこれらの合金のめっきが挙げられ、特に好ましくは金めっきである。合金めっきの例としては、10重量%以下のPdを含むAu−Pd合金めっきを挙げることができる。このような2種以上の元素を含むめっき層は、例えばめっき浴中での各金属イオン濃度の比、電流密度、攪拌条件等を適宜調節することにより得ることができる。貴金属めっきを施す箇所は用途に応じて適宜選択することができ、チタン材表面の全部にめっきしても良いし、マスキングを行って一部のみにめっきしても良い。
チタン材に貴金属めっきを行う方法としては、例えば真空蒸着、物理蒸着(PVD)、化学蒸着(CVD)、スパッタリング、イオンプレーティング等の乾式めっき、並びに電解めっき及び無電解めっき等の湿式めっきが挙げられる。この中でも、付着量及び被覆率が制御容易である点や設備費用等のコストの面から電解めっきが特に好ましく用いられるが、これに限定されるものではない。従来、チタン材にめっきを行う際には、他手法と比べ後工程の焼付け(加熱処理)時の酸化抗力に富むため、結合力の強い電解めっきが用いられることが多かったが、本発明ではチタン材の酸化反応が起こる前にめっき層の処理を終えるため、電解めっきに限らず他の手法を採用することができる。なお、めっき工程では、上記の各めっき方法に応じた種々の装置を用いることができ、例えば、回転ドラム間にチタン材を流しつつめっき処理を行うローラーめっき(特許第3291103号公報)や、浸漬めっき等を挙げることができる。
また、チタン材表面上への金等の貴金属の付着量は、耐食性や接触抵抗等を考慮して適宜設定することができる。具体的には、0.001〜2mg/cm2、特に0.001〜0.5mg/cm2とすることが好ましく、これによって良好な耐食性及び接触抵抗とともに密着性に優れためっき層を得ることができる。付着量が上記範囲を超えると、貴金属の使用量が増大してコストの観点から好ましくない。また、めっき層の密着性が低下する場合がある。
電解めっきによる場合を例として、チタン材へ貴金属めっきを施す際の条件について説明する。使用可能なめっき浴は金めっきの場合にはシアン浴(シアン化第一金系、シアン化第二金系)や非シアン浴(無機亜硫酸金系、有機亜硫酸金系)が挙げられるが、密着性の観点からは非シアン浴が好ましい。
上述の付着量は、陽極と陰極の極間距離、電流密度、めっき時間、温度及び攪拌方法等により制御することができる。極間距離は短くした方が、めっきのつきまわり性の観点から好ましい。具体的には100mm以下とすることが好ましい。電流密度は、例えば亜硫酸浴の場合には0.1〜0.5A/dm2程度とすることが好ましい。めっき時間は電流密度に依存するが、通常は数秒から数分であり、例えば40秒以下である。温度は亜硫酸浴の場合、50〜60℃とすることが好ましい。また、攪拌ムラをなくすために、カソードロッカー(揺動装置)を使用することが好ましい。これらの各条件は一例に過ぎず、これに限定されるものではない。
次に、第二の工程として、貴金属めっきを形成したチタン材の表面をマイクロ波加熱又はレーザー加熱により乾燥させる。
マイクロ波加熱には、例えば、最大出力1000Wの装置を用いる。また、温度が上昇し過ぎないように、最適な乾燥温度に達した後、一定の温度を保持するためマイクロ波出力を制御しても良い。マイクロ波のマグネトロン周波数としては高周波数側が300GHz程度以下のものであれば使用可能である。加熱時間は、加熱するチタン材の表面積やマイクロ波の出力・周波数によって変わり特に限定されるものではない。
また、レーザー加熱は、集光させたレーザー光を、チタン材の表面上に走査させつつ照射することによって行うことができる。使用するレーザー光の波長は、11μm〜380nmとすることが好ましく、各種のガスレーザー、固体レーザー、半導体レーザーから適宜選択することができる。また、チタン材の単位面積当たりに照射するレーザー光のエネルギーは、貴金属の付着量等によっても異なるが、通常1×102〜5×103J/cm2、好ましくは5×102〜8×102J/cm2である。
上記のマイクロ波加熱及びレーザー加熱は、工業的には大気中でも十分に行うことができるが、環境中に酸素が存在するとチタン材と反応してしまい、めっき層の密着性や均一性を損なう恐れがあり、またマイクロ波を利用する場合の発火(放電)を避けるためにも、真空、又はアルゴン等の不活性ガス雰囲気下で行うことが好ましい。真空度は特に限定されるものではないが、10〜1×10-4Torr程度とすることが適当である。
本発明では、めっき後に乾燥させる際、カーボン炉等により直接加熱せず、マイクロ波加熱又はレーザー加熱を用いることによって、貴金属の凝集構造が形成されず、均一なめっき層が得られることを見出した。これは、貴金属粒子が微細な上に、水和物を形成し、かつ母材であるチタン材の表層もめっき前のエッチングや活性化処理によって水和状態となり、金属でありながら水を含んだ表層を形成しているため、マイクロ波及びレーザーのエネルギーが水分子の分子運動に選択的に使われるためと推定される。従来、マイクロ波加熱は、マイクロ波が金属によって反射され発火する恐れがあるため金属材に対しては適用困難とされていた。本発明によれば、高周波数で水分子に作用させ、低周波数で金属に作用させるエネルギーを可変することで適用を可能にした。
また、図1に示すように、焼付け加熱等の従来の方法では、チタン材1及び貴金属めっき層2からなるワーク自体が加熱され、チタン材1が酸化してエネルギー的に安定化し、もはや貴金属と下地であるチタン材とが結合する必要がなくなり、その結果、貴金属が凝集してエネルギー的に安定な球状をとることになる。一方、本発明では、マイクロ波又はレーザーが水分子に直接作用するため瞬時に高温化し、焼付け時における酸化のような過程を経ることなく結合してしまうことが明らかとなった。これにより母材であるチタン材1の表面に沿った均一なめっき層2を得ることができる。
マイクロ波加熱又はレーザー加熱により、凝集構造をとらず、均一な貴金属めっき層を形成することができ、15〜100%の被覆率を達成することができる。また、高い被覆率の状態で薄膜化が可能となるため貴金属の使用量を大幅に低減することができる。具体的には、貴金属の付着量を0.001〜2mg/cm2とした場合、厚さが100nm以下、例えば0.5nm以上100nm以下の均一な貴金属めっき層を形成することができる。
さらに、必要に応じて、第三の工程として、貴金属めっきを形成したチタン材の表面を通常の加熱炉等を用いて加熱処理(焼付け)することができる。この加熱処理は、好ましくはAr、He、Ne等の不活性ガス雰囲気下で行い、加熱温度は220〜400℃とすることが好ましい。また、加熱時間は、数分以上、特に30〜40分程度とすることが密着性及び接触抵抗の観点から好ましい。マイクロ波加熱又はレーザー加熱の後に再度加熱処理することにより、モーリス硬度を向上させることができる。また、マイクロ波加熱又はレーザー加熱を経ることにより、その後に220〜400℃で焼付けを行っても貴金属の凝集が抑制されることが明らかとなった。これは、既に下地のチタン材と貴金属とが合金化し、その状態が安定であるためと推定される。
以上のような貴金属めっきを施したチタン材は、例えば、燃料電池用のセパレータとして利用することができる。燃料電池は、反応ガスの電気化学反応によって発電を行う膜電極接合体とセパレータとから構成され、膜電極接合体は、電解質膜と、電解質膜の両側に設けられた電極とを備えている。そしてセパレータは、電極に対して電解質膜とは逆の側にそれぞれ設けられ、貴金属めっきが施された部分を介して電極と接する構成とすることができる。このセパレータは、均一な貴金属めっき層が形成されているため、接触抵抗を小さくすることができる。
セパレータには、プレス成形によってガス流路を形成してもよく、あるいは内部を微細なガス流路とする多孔質なチタン材の表面に貴金属めっきを施し、これにチタン、ステンレス、カーボン等からなる板材を積層させてセパレータとしても良い。この場合、貴金属めっきを施した多孔質なチタン材側を電極に接触させる。
以下、実施例により本発明をさらに詳しく説明するが、これに限定されるものではない。
(実施例1)
チタン材として厚さ0.1mmの純チタン(JIS1種)の板状試験片を用いた。この試験片に対して前処理として浸漬脱脂、酸洗、活性化処理を行った後、水洗した。
続いて酸性浴により電解めっきにより、試験片の表面に金をめっきした。金の付着量が、0.01mg/cm2となるようにめっき条件を設定した。
次に、掃気(ドライヤー冷風)にて水を粗取りし、ロータリーポンプ及び油拡散ポンプにて真空引きを行い10-2Torrの真空度とした後、マイクロ波装置(2.4GHz、出力5kW)にて30秒間、試験片のマイクロ波加熱を行った。その後、10分かけて連続的に周波数を5kHzまで下げた。そして、Ar雰囲気下、250℃で10分間の加熱処理を行い、目的の金めっきを施したチタン材を得た。
(比較例1)
掃気(ドライヤー冷風)にて水を粗取りした後に、マイクロ波加熱を行わず、Ar雰囲気下250℃で10分間加熱処理を行った以外は、実施例1と同様にして金めっきを施したチタン材を得た。
実施例1、及び比較例1により得られた試験片について、走査型電子顕微鏡により表面の金めっき層の状態を観察した。その結果を図2及び図3に示す。比較例1の場合(図3)には矢印で示すような金の凝集構造が見られたのに対し、実施例1の場合(図2)には凝集構造を形成せず、均一な金めっき層が得られることが分かった。また、実施例1及び比較例1の金めっき層について、被覆率と接触抵抗(1MPa)を測定した。その結果を表1に示す。表1から明らかなように、同一膜厚分のAu量(5nm相当)を使用していながら、実施例1の方が高い被覆率が得られ、また接触抵抗を大幅に低減することができた。
Figure 2010059454
本発明に係る製造方法と従来方法とを比較した模式図である。 実施例1による金めっき層の表面を示す電子顕微鏡写真である。 比較例1による金めっき層の表面を示す電子顕微鏡写真である。
符号の説明
1 チタン材
2 貴金属めっき層

Claims (7)

  1. 貴金属めっきを施したチタン材の製造方法であって、
    チタン材の表面に貴金属めっきを形成する第一の工程と、
    貴金属めっきを形成した該表面をマイクロ波加熱又はレーザー加熱により乾燥させる第二の工程と、
    を有する前記製造方法。
  2. マイクロ波加熱又はレーザー加熱を、真空又は不活性ガス雰囲気下で行う請求項1記載の製造方法。
  3. 第二の工程に続き、貴金属めっきを形成したチタン材の表面を220〜400℃で加熱処理する第三の工程を有する請求項1又は2記載の製造方法。
  4. 貴金属めっきが、金めっきである請求項1〜3のいずれかに記載の製造方法。
  5. 請求項1〜4のいずれかの製造方法によって得られる貴金属めっきを施したチタン材であって、チタン材の表面における貴金属の被覆率が15〜100%であり、かつ貴金属めっきの厚さが100nm以下である前記チタン材。
  6. 貴金属の付着量が、0.001〜2mg/cm2である請求項5記載のチタン材。
  7. 請求項5又は6記載のチタン材を用いた燃料電池用セパレータ。
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