JP2010058846A - 窯業系建材の積載構造 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】複数枚の窯業系建材をパレット上に積載するための窯業系建材の積載構造であって、2枚以上の窯業系建材が1つの梱包体として結束材によって複数位置にて結束された状態でもってパレット上に積載されており、且つ、積載された上下の各梱包体における結束材の配置位置が互いに異なっている、及び/又は、該パレットが、複数本の横桟と複数枚の縦板材とを組んで形成されており、該パレット上に積載された前記梱包体の最下段に位置する梱包体の結束材の配置位置が、該パレットの横桟の上、且つ、フォークリフトの爪の差込口の直上位置にないことを特徴とする窯業系建材の積載構造。
【選択図】図1
Description
前記窯業系建材は、在庫する際や施工現場に運搬するまでの破損や汚れを防ぐために梱包が施される。作業性を考慮し、2〜3枚の前記窯業系建材を1つの梱包体とするのが一般的であり、複数の前記梱包体がパレットに積載されて、保管、運搬される。
図6(a)に示すとおり、梱包体A61は合紙2を挟んで積み重ねた2枚の窯業系サイディング1が1枚のシュリンクフィルム6により全体を覆われており、図6(b)に示すとおり、前記梱包体A61はパレットB上に2列で積載される。
図7(a)に示すとおり、梱包体A71は、積み重ねた2枚の窯業系サイディング1の長手方向の両側に紙製の緩衝材5、5が取り付けられており、短手方向の両側には紙製キャップ7,7が嵌め込まれ、更に、複数本のポリプロピレン製バンド3で結束されている。図7(b)に示すとおり、前記梱包体A71はパレットB上に2列で積載され、梱包体A71を結束しているポリプロピレン製バンド3の配置位置は、図7(a)に示した状態でもって、全ての梱包体A71で同じである。
図8(a)に示すとおり、梱包体A81は、積み重ねた2枚の窯業系サイディング1の両端部にシュリンクフィルム6,6を被覆し、シュリンクフィルム6を加熱収縮して両端部を結束する。更に、シュリンクフィルム6の上面にホットメルト8による滑り止め加工が施されている。図8(b)に示すとおり、前記梱包体A81は、パレットB上に2列で積載される。
更に、施工現場では、窯業系サイディング1を使用するために梱包体A61を開梱する作業が必要である。具体的に、梱包体A61の梱包形態では、シュリンクフィルム6を剥がし、かつ、剥がしたシュリンクフィルム6を取り除く為に、開梱した窯業系サイディング1を他のパレットに積みかえなければならず、作業に労力と時間を要する。
更に、開梱した後のシュリンクフィルム6は不要なので、産業廃棄物となり、不経済である。
しかし、梱包体A71は紙製キャップ7を使用するので、梱包費用はアップし、工場での生産性は低下する。また、施工現場では、梱包体A71に対して紙製キャップ7を剥がす作業が発生し、かつ、剥がした前記紙製キャップ7を取り除く為に開梱した窯業系サイディング1を他のパレットに積みかえる必要があるので、作業に労力と時間を要する。更に、開梱した後の紙キャップ7は不要なので、産業廃棄物となり、不経済である。
更に、梱包体A71を結束するポリプロピレン製バンド3の配置位置は、全ての梱包体A71で同じであり、図7(b)に示すとおり、パレットB上に梱包体A71を積載すると前記ポリプロピレン製バンド3が積み重なるので、前記ポリプロピレン製バンド3の箇所だけが他の箇所より浮き上がる形となり、前記ポリプロピレン製バンド3の箇所に集中して加重がかかりやすい。特に、フォークリフトで梱包体A71を積載したパレットBを持ち上げた際に顕著であり、窯業系サイディング1の表面に望まない光沢や微小な亀裂が発生し、窯業系サイディング1の外観と品質が低下する。
加えて、梱包体A81を結束するシュリンクフィルム6とホットメルト8の位置は、全ての梱包体A81で同じであり、図8(b)に示すとおり、パレットB上に梱包体A81を積載すると前記シュリンクフィルム6がホットメルト8を挟んだ状態で積み重なるので、前記シュリンクフィルム6の箇所だけが他の箇所より浮き上がる形となり、前記シュリンクフィルム6の箇所に集中して加重がかかりやすく、図7の積載構造と同様に、窯業系サイディング1の表面に望まない光沢や微小な亀裂が発生し、窯業系サイディング1の外観と品質が低下する恐れがある。
前記結束材としては、ポリプロピレン製バンドやポリエチレン製バンドなどの樹脂バンドや、ストレッチフィルムやシュリンクフィルムなどの樹脂フィルムや、紙製バンドや布製バンドなどが使用できる。
前記積載構造では、パレットに積載された窯業系建材の梱包体における結束材の配置位置が、直上、及び、直下の別の梱包体を結束している結束材と同じ位置にないので、結束材による結束位置に加重が集中することを防ぐことができ、窯業系建材の表面への望まない光沢や微小な亀裂の発生が抑えられる。
また、梱包体を結束する結束材として樹脂フィルムを使用した場合でも、直上、及び、直下の別の梱包体を結束している樹脂フィルムとくっつくことがなく、ピッキングの際に剥がしにくいことや切れてしまうことがなくなる。
更に、必要最小限の梱包であるので、梱包費用は安く、生産性も低下しない。施工現場での開梱も結束材を切断するだけであり、窯業系建材を積み替える必要がなく、開梱後の産業廃棄物も少ない。また、梱包体を結束している結束材をてがかりに梱包体を掴むことができ、ピッキングは容易である。
前記結束材としては、樹脂バンド、樹脂フィルム、紙製バンドや布製バンドが使用できるが、樹脂フィルムの使用が好ましい。
前記積載構造では、請求項1の効果に加え、梱包体を結束する結束材が螺旋状に巻かれているので、各梱包体の結束が強固になり、外部から各梱包体に力が加えられたとしても、各梱包体内で上下の窯業系建材がズレることが抑えられる。
前記結束材としては、樹脂バンド、樹脂フィルム、紙製バンドや布製バンドが使用できる。
フォークリフトで前記パレットを運搬する際に、前記パレットの横桟の上、及び、フォークリフトの爪が差し込まれる差込口には加重がかかりやすいが、前記積載構造では、前記パレットに積載された梱包体の最下段に位置する梱包体の結束材の配置位置は、前記パレットの横桟の上、及び、フォークリフトの爪が差し込まれる差込口の上にないので、結束材の配置位置に加重が集中することを防ぐことができ、窯業系建材の表面への望まない光沢や微小な亀裂の発生が抑えられる。
更に、必要最小限の梱包であるので、梱包費用は安く、生産性も低下しない。施工現場での開梱も結束材を切断するだけであり、窯業系建材を積み替える必要がなく、開梱後の産業廃棄物も少ない。
前記積載構造により、更に、各梱包体の結束材による結束位置に加重が集中することを防ぐことができ、窯業系建材の表面への望まない光沢や微小な亀裂の発生が抑えられる。
樹脂バンドとしてはポリプロピレン製バンドやポリエチレン製バンドなどがあり、樹脂フィルムとしてはストレッチフィルムやシュリンクフィルムなどがある。
結束材として樹脂バンド又は樹脂フィルムを使用することにより、梱包体を十分に結束することができ、かつ、前述した発明の効果を十分に発揮することができる。
また、窯業系建材の梱包体の構成は必要最小限であり、梱包費用を安く抑えることが可能である。
更に、結束材による結束作業は容易であり、生産性は低下しない。
更に、結束材を手がかりにして梱包体を掴むことができるので、ピッキングが容易であり、ピッキング作業性も低下しない。
加えて、施工現場での開梱作業も梱包体を結束する結束材を切断するだけであり、窯業系建材を積み替える必要がなく、開梱後の産業廃棄物も少ない。
前記梱包体A11,A12は、図1(a)に示すとおり、積み重ねた2枚の窯業系サイディング1がポリプロピレン製バンド3で結束された梱包体であり、ポリプロピレン製バンド3の数は、一例として4本である。梱包体A11,A12ともに、パレットBに積載した際に、ポリプロピレン製バンド3がパレットの横桟10の上、及び、フォークリフトの爪が差し込まれる差込口12の直上位置とならないよう配置されているが、梱包体A11と梱包体A12のポリプロピレン製バンド3の配置位置は異なり、梱包体A11の上に梱包体A12を積載しても互いのポリプロピレン製バンド3が重ならない配置位置である。
図1(b)に示す積載構造では、複数の梱包体A11,A12がパレットBに2列で積載されているが、梱包体A11と梱包体A12を上下方向に交互で積載することにより、ポリプロピレン製バンド3の結束位置が、直上、及び、直下の梱包体を結束しているポリプロピレン製バンド3の位置と同じ位置になく、かつ、前記パレットの横桟10の上、及び、フォークリフトの爪が差し込まれる差込口12の直上位置にない積載構造となり、ポリプロピレン製バンド3の結束位置に加重が集中することを防ぐことができ、窯業系サイディング1の表面への望まない光沢や微小な亀裂の発生が抑えられる。
また、ポリプロピレン製バンド3を手がかりにして梱包体A11,A12を掴むことができるので、容易にピッキングすることが可能である。
更に、梱包体A11,A12はポリプロピレン製バンド3による結束だけなので、生産しやすく、梱包費用も安い。
加えて、施工現場での開梱作業も梱包体A11,A12を結束するポリプロピレン製バンド3を切断するだけであり、窯業系サイディング1を積み替える必要がなく、開梱後の産業廃棄物もポリプロピレン製バンド3だけと少ない。
前記梱包体A21,A22は、図2(a)に示すとおり、積み重ねた2枚の窯業系サイディング1がストレッチフィルム4で結束された梱包体であり、ストレッチフィルム4の数は、一例として4本である。しかし、梱包体A21と梱包体A22のストレッチフィルム4の配置位置は異なり、梱包体A21の上に梱包体A22を積載しても互いのストレッチフィルム4が重ならない配置位置である。
図2(b)に示す積載構造では、複数の梱包体A21,A22はパレットBに2列で積載されているが、梱包体A21と梱包体A22を上下方向に交互で積載することにより、ストレッチフィルム4の結束位置は、直上、及び、直下の梱包体を結束しているストレッチフィルム4の位置と同じ位置にない積載構造となり、ストレッチフィルム4の結束位置に加重が集中することを防ぐことができ、窯業系サイディング1の表面への望まない光沢や微小な亀裂の発生が抑えられる。また、梱包体A21,A22を結束するストレッチフィルム4が、直上、及び、直下の別の梱包体を結束しているストレッチフィルム4とくっつくことがなく、ピッキングの際に剥がしにくいことや切れてしまうことがなくなる。
更に、ストレッチフィルム4を手がかりにして梱包体A21,A22を掴むことができるので、容易にピッキングすることが可能であり、かつ、梱包体A21,A22はストレッチフィルム4による結束だけなので、生産しやすく、梱包費用も安い。
加えて、施工現場での開梱作業も梱包体A21,A22を結束するストレッチフィルム4を切断するだけであり、窯業系サイディング1を積み替える必要がなく、開梱後の産業廃棄物もストレッチフィルム4だけと少ない。
前記梱包体A31,A32は、積み重ねた2枚の窯業系サイディング1がストレッチフィルム4により結束され、パレットBに2列で積載されている点では図2に示す積載構造と同様であるが、前記ストレッチフィルム4の結束構造が図2に示す積載構造と異なる。具体的には、図3(a)に示すとおり、梱包体A31,A32は、積み重ねた2枚の窯業系サイディング1にストレッチフィルム4を螺旋状に巻いて結束された梱包体である。なお、梱包体A31と梱包体A32のストレッチフィルム4の配置位置は異なり、梱包体A31の上に梱包体A32を積載しても互いのストレッチフィルム4が重ならない配置位置である。
図3(b)に示す積載構造では、梱包体A31と梱包体A32を上下方向に交互で積載することにより、ストレッチフィルム4の結束位置は、直上、及び、直下の梱包体を結束しているストレッチフィルム4の位置と同じ位置にない積載構造となり、ストレッチフィルム4の結束位置に加重が集中することを防ぐことができ、窯業系サイディング1の表面への望まない光沢や微小な亀裂の発生が抑えられる。また、梱包体A31,A32を結束するストレッチフィルム4が、直上、及び、直下の別の梱包体を結束しているストレッチフィルム4とくっつくことがなく、ピッキングの際に剥がしにくいことや切れてしまうことがなくなる。
また、ピッキング、生産性、梱包費用、施工現場での開梱作業、開梱後の産業廃棄物についても図2に示す積載構造と同様の効果が得られる。
前記梱包体A41は、積み重ねた2枚の窯業系サイディング1がストレッチフィルム4により4箇所結束され、パレットBに2列で積載されている点では図2に示す積載構造と同様であるが、前記ストレッチフィルム4の結束位置が図2に示す積載構造と異なる。具体的には、図4(b)に示すとおり、複数の梱包体A41の前記ストレッチフィルム4の結束位置は全て同じであるが、パレットの横桟10の上、及び、フォークリフトの爪が差し込まれる差込口12の上にないので、ストレッチフィルム4の結束位置に加重が集中することを防ぐことができ、窯業系建材の表面への望まない光沢や微小な亀裂の発生が抑えられる。
また、ピッキング、生産性、梱包費用、施工現場での開梱作業、開梱後の産業廃棄物についても図2に示す積載構造と同様の効果が得られる。
前記梱包体A51,A52は、積み重ねた2枚の窯業系サイディング1がストレッチフィルム4により4箇所結束され、パレットBに2列で積載されている点では図4に示す積載構造と同様であるが、前記ストレッチフィルム4の結束位置と梱包体の上下方向の積載構造が図4に示す積載構造と異なる。具体的には、図5(a)に示すとおり、ストレッチフィルム4の結束位置が異なる梱包体A51とA52があり、梱包体A51は、パレットに積載した際に、ストレッチフィルム4の結束位置がパレットの横桟10の上、及び、フォークリフトの爪が差し込まれる差込口12の上にない配置位置である。一方、梱包体A52のストレッチフィルム4の結束位置は、パレットの横桟10の上にある。そして、図5(b)に示すとおり、パレットBに積載された梱包体の最下段のみが梱包体A51であり、他は梱包体A52である。パレットBに積載された梱包体の最下段の梱包体A51のストレッチフィルム4の結束位置が、パレットの横桟10の上、及び、フォークリフトの爪が差し込まれる差込口12の上にないので、ストレッチフィルム4の結束位置に加重が集中することを防ぐことができ、窯業系建材の表面への望まない光沢や微小な亀裂の発生が抑えられる。
また、ピッキング、生産性、梱包費用、施工現場での開梱作業、開梱後の産業廃棄物については、図4に示す積載構造と同様の効果が得られる。
梱包体の結束材の数、位置、材質、結束形状、寸法、形態は、本発明を達成できるものであれば任意である。
また、窯業系建材を保護するために、積み重ねた窯業系建材の側面に緩衝材を施した状態で結束材により結束してもよく、又は、梱包体を積載した後に梱包体側面に緩衝材を施してもよい。
また、窯業系建材の梱包体は必要最小限であり、梱包費用を安く抑えることが可能である。
更に、結束材による結束作業は容易であり、生産性は低下しない。
更に、結束材を手がかりにして梱包体を掴むことができるので、ピッキングが容易であり、ピッキング作業性も低下しない。
施工現場での開梱作業も梱包体を結束する結束材を切断するだけであり、窯業系建材を積み替える必要がなく、開梱後の産業廃棄物も少ない。
B パレット
1 窯業系サイディング
2 合紙
3 ポリプロピレン製バンド
4 ストレッチフィルム
5 緩衝材
6 シュリンクフィルム
7 紙製キャップ
8 ホットメルト
10 横桟
11 縦板材
12 差込口
Claims (5)
- 複数枚の窯業系建材をパレット上に積載するための窯業系建材の積載構造であって、
2枚以上の窯業系建材が1つの梱包体として結束材によって、複数位置にて結束された状態でもってパレット上に積載されており、
且つ、積載された上下の各梱包体における結束材の配置位置が互いに異なっていることを特徴とする窯業系建材の積載構造。 - 請求項1に記載の窯業系建材の積載構造であって、
前記結束材が前記梱包体を螺旋状に巻いた状態で結束していることを特徴とする窯業系建材の積載構造。 - 複数枚の窯業系建材をパレット上に積載するための窯業系建材の積載構造であって、
2枚以上の窯業系建材が1つの梱包体として結束材によって、複数位置にて結束された状態でもってパレット上に積載されており、
該パレットが、複数本の横桟と複数枚の縦板材とを組んで形成されており、
該パレット上に積載された前記梱包体の最下段に位置する梱包体の結束材の配置位置が、該パレットの横桟の上、且つ、フォークリフトの爪の差込口の直上位置にないことを特徴とする窯業系建材の積載構造。 - 請求項1に記載の窯業系建材の積載構造であって、
2枚以上の窯業系建材が1つの梱包体として結束材によって、複数位置にて結束された状態でもってパレット上に積載されており、
該パレットが、複数本の横桟と複数枚の縦板材とを組んで形成されており、
該パレット上に積載された前記梱包体の最下段に位置する梱包体の結束材の配置位置が、該パレットの横桟の上、且つ、フォークリフトの爪の差込口の直上位置にないことを特徴とする窯業系建材の積載構造。 - 請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の窯業系建材の積載構造であって、
前記結束材が樹脂バンド又は樹脂フィルムであることを特徴とする窯業系建材の積載構造。
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