JP2010058563A - 乗用車用スタッドレスタイヤ - Google Patents

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Abstract

【課題】氷上・雪上での良好な制動力と操縦安定性とを両立する高性能な乗用車用スタッドレスタイヤを提供する。
【解決手段】全硫黄量が0.7質量%以下であり、架橋密度が2.0×10−5mol/cm以上であるトレッドを有する乗用車用スタッドレスタイヤ。
【選択図】なし

Description

本発明は、乗用車用スタッドレスタイヤに関する。
スパイクタイヤによる粉塵公害を防止するために、スパイクタイヤの使用を禁止することが法制化され、寒冷地では、スパイクタイヤに代わってスタッドレスタイヤが使用されるようになった。スタッドレスタイヤの氷上や雪上でのグリップ性能を向上させるためには、低温における弾性率を低下させて粘着摩擦を向上させる方法がある。特に、氷上での制動力は、ゴムと氷との有効接触面積による影響が大きいため、有効接触面積を大きくするために、低温で柔軟なゴムが求められている。
他方、オイル量を増量する等の方法により、単にゴムの硬度のみを下げてしまうと、乗用車用スタッドレスタイヤでは、操縦安定性が低下するという問題がある。
一般に、スタッドレスタイヤのトレッドゴムは、トラック・バス用やライトトラック用に限らず、乗用車用においても、強度が高いがガラス転移温度が低く柔軟であるとの理由から、天然ゴムやブタジエンゴムを主成分とし、ゴム成分100重量部に対して1.5質量部程度の硫黄を加硫剤として添加し、加硫して作製されることが多い(例えば、特許文献1参照)。しかしながら、天然ゴムやブタジエンゴムを硫黄加硫すると、加硫戻り(リバージョン)が生じる。この現象は、ゴムが劣化したり、架橋状態が悪くなることであって、この際に低温での弾性率も低下するが、硬度も必要以上に低下し、操縦安定性が低下することが、本発明者らの研究の結果わかってきた。
また、近年、タイヤの生産性を向上させるために170℃以上の高温で加硫を行ってタイヤを生産することが多く行われているが、このような高温での加硫が行われると加硫戻りの現象が生じることが多く、操縦安定性の低下につながることがわかってきた。更に、加硫戻りが起こると、耐摩耗性が低下したり、不必要に高温のtanδが増大し、非常に重要な特性である燃費が低下することになる。
特開2007−176417号公報
本発明は、前記課題を解決し、氷上・雪上での良好な制動力と操縦安定性とを両立する高性能な乗用車用スタッドレスタイヤを提供することを目的とする。
本発明は、全硫黄量が0.7質量%以下であり、架橋密度が2.0×10−5mol/cm以上であるトレッドを有する乗用車用スタッドレスタイヤに関する。
上記トレッドが酸化亜鉛ウィスカを含むゴム組成物から得られることが好ましい。
上記トレッドが脂肪族カルボン酸の亜鉛塩と芳香族カルボン酸の亜鉛塩との混合物を含むゴム組成物から得られることが好ましい。
本発明によれば、全硫黄量が0.7質量%以下であり、架橋密度が2.0×10−5mol/cm以上であるゴム組成物を使用することにより、氷上・雪上での良好な制動力と操縦安定性とを両立する高性能な乗用車用スタッドレスタイヤを提供することができる。
本発明の乗用車用スタッドレスタイヤは、全硫黄量が0.7質量%以下であり、架橋密度が2.0×10−5mol/cm以上であるトレッドを有する。このように、トレッドの全硫黄量が特定量以下で、かつ架橋密度を特定量以上にコントロールすることによって、不必要な硫黄や、好ましくない状態で架橋した硫黄が減り、有効でかつ安定な架橋点を提供できる。このため、氷上・雪上での操縦安定性に必要な剛性感をゴムに持たせることができる。また、低温において、小さな歪みに対してやわらかく、グリップ力の高いトレッドゴムとすることができるため、氷上・雪上において良好な制動力が得られる。
上記トレッドにおいて、全硫黄量は0.7質量%以下であり、0.65質量%以下が好ましく、0.6質量%以下がより好ましく、0.55質量%以下が更に好ましく、0.5質量%以下が最も好ましい。0.7質量%を超えると、不必要な硫黄や、好ましくない状態で架橋した硫黄が増えるために、氷上・雪上での制動力と操縦安定性が悪くなる。また、全硫黄量は少ない程良いが、架橋密度を2.0×10−5mol/cm以上とするため、通常0.2質量%以上必要である。全硫黄量の下限は、0.3質量%が好ましく、0.4質量%がより好ましく、0.45質量%が更に好ましい。
上記トレッドにおいて、架橋密度(全架橋密度)は2.0×10−5mol/cm以上であり、2.1×10−5mol/cm以上が好ましく、2.3×10−5mol/cm以上がより好ましく、2.5×10−5mol/cm以上が更に好ましく、3.0×10−5mol/cm以上が最も好ましい。また、上記架橋密度は、5.1×10−5mol/cm以下が好ましく、4.5×10−5mol/cm以下が好ましく、3.5×10−5mol/cm以下が更に好ましい。2.0×10−5mol/cm未満であると、有効な架橋点が不足してトレッドゴムの硬度が低くなり、剛性感が不足して氷上・雪上での操縦安定性が悪くなる。5.1×10−5mol/cmを超えると、硬度が高くなる傾向があり、それによって良好な氷上・雪上での制動力が得られにくくなる。
上記トレッドにおいて、架橋形態におけるモノスルフィド結合の架橋密度(以下、モノ架橋密度ともいう)は、0.9×10−5mol/cm以下が好ましく、0.75×10−5mol/cm以下がより好ましく、0.65×10−5mol/cm以下が更に好ましく、0.55×10−5mol/cm以下が最も好ましい。また、上記モノ架橋密度は極力低い方が望ましいが、実際は0.1×10−5mol/cm以上ないしは、0.2×10−5mol/cm以上、更には0.4×10−5mol/cm程度となる。0.9×10−5mol/cmを超えると、耐屈曲亀裂成長性が低下する傾向がある。
上記全架橋密度、モノ架橋密度は、特開2002−17898号公報に記載の方法を用いて測定することができる。
なお、本発明では、ゴム組成物中の成分として、後述する脂肪族カルボン酸の亜鉛塩と芳香族カルボン酸の亜鉛塩との混合物や酸化亜鉛ウィスカを用いること、また低温で加硫すること、更には硫黄の配合量を調整することなどにより、上記全硫黄量及び架橋密度を有するトレッドを得ることができる。
上記トレッドは、ゴム成分を含むゴム組成物を用いて得られる。
上記ゴム成分としては、特に限定されないが、例えば、天然ゴム(NR)、エポキシ化天然ゴム(ENR)、スチレンブタジエンゴム(SBR)、ブタジエンゴム(BR)、イソプレンゴム(IR)、エチレンプロピレンジエンゴム(EPDM)、クロロプレンゴム(CR)、アクリロニトリルブタジエンゴム(NBR)、ブチルゴム(IIR)、ハロゲン化ブチルゴム(X−IIR)等が挙げられる。なかでも、環境に配慮することも、将来の石油の供給量の減少に備えることもでき、更に、耐摩耗性を向上させることもできるという理由から、NR及び/又はENRを含むことが好ましい。
ゴム成分中にブタジエンゴムを含む場合、ゴム成分100質量%に対するブタジエンゴムの含有量は、40質量%以上が好ましく、45質量%以上がより好ましく、55質量%以上が更に好ましく、60質量%以上が最も好ましい。また、上記含有量は、85質量%以下が好ましく、75質量%以下がより好ましく、65質量%以下が更に好ましい。40質量%未満であると、ガラス転移温度を低くすることが困難となり、氷上・雪上での制動力が低下し、85質量%を超えると、氷雪上性能が良好となるが、機械的強度や耐摩耗性、混練加工性が低下する傾向がある。
ブタジエンゴムを、天然ゴムやポリイソプレンゴムと混合して使用する場合には、ゴム成分中に、これらのゴム成分の配合量を合計70質量%以上含有することが好ましい。70質量%以上とすることにより、良好な氷雪上性能と耐摩耗性が達成でき、耐加硫戻り性の効果も大きくなる。これらのゴム成分の配合量は、80質量%以上がより好ましく、90質量%以上が更に好ましく、100質量%が最も好ましい。
ブタジエンゴムとしては、シス含量が95質量%以上のものを用いるのがよい。このようなブタジエンゴムを配合することにより、耐摩耗性向上効果が向上する。トルエン溶液粘度は、200cps以下が好ましく、150cps以下がより好ましい。200cpsを超えると、粘度が高くなりすぎ、加工性が低下したり、他のゴム成分と混ざりにくくなる傾向にある。
ブタジエンゴムの分子量分布(Mw/Mn)が3.0〜3.4のブタジエンゴムを使用してもよい。このようなブタジエンゴムを使用することにより、加工性の改善と耐摩耗性の改善を両立することができる。
前記ゴム成分は、アルコキシル基、アルコキシシリル基、エポキシ基、グリシジル基、カルボニル基、エステル基、ヒドロキシ基、アミノ基及びシラノール基からなる群から選ばれる少なくとも1種の官能基(以下、官能基とする)を含んでいてもよい。これらの官能基を有するゴムは、市販のものを用いてもよいし、適宜変性して用いてもよい。
上記ゴム組成物は、酸化亜鉛ウィスカを含むことが好ましい。酸化亜鉛ウィスカにより、硫黄の架橋効率が向上し、少ない硫黄量でより有効な架橋点を与えることができるうえ、氷上でのグリップ力を大幅に向上させることもできる。
酸化亜鉛ウィスカの針状短繊維長は、1μm以上が好ましく、10μm以上がより好ましい。また、上記針状短繊維長は、5000μm以下が好ましく、1000μm以下がより好ましい。針状短繊維長が1μm未満では、氷上でのグリップ力を向上する効果が小さくなる傾向がある。また、5000μmを超えると、耐摩耗性が著しく低下する傾向がある。
酸化亜鉛ウィスカの針状短繊維径(平均値)は、0.5μm以上が好ましい。また、上記針状短繊維径は、2000μm以下が好ましく、200μm以下がより好ましい。針状短繊維径が0.5μm未満では、氷上でのグリップ力を向上する効果が小さくなる傾向がある。また、2000μmを超えると、耐摩耗性が著しく低下する傾向がある。
酸化亜鉛ウィスカの配合量は、ゴム成分100質量部に対して、0.3質量部以上が好ましく、1.3質量部以上がより好ましく、2.0質量部以上が更に好ましい。また、上記配合量は、30質量部以下が好ましく、15質量部以下がより好ましく、7質量部以下が更に好ましい。配合量が0.3質量部未満では、架橋効率向上効果や氷上でのグリップ力向上効果がみられない傾向がある。また、30質量部を超えると、耐摩耗性が低下する傾向がある他、コストも不必要に増大する。
酸化亜鉛ウィスカとジエン系ゴムとの接着力を向上させるために、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)、ポリスチレン(PS)、ポリウレタン(PU)、ポリビニルアルコール(PVA)、シランカップリング剤やシリル化剤等でウィスカを表面処理してもよい。
上記ゴム組成物は、脂肪族カルボン酸の亜鉛塩と芳香族カルボン酸の亜鉛塩との混合物を含むことが好ましい。上記混合物を用いると、ゴム成分として天然ゴムやイソプレンゴムの他、特にブタジエンゴムを用いた場合の架橋効果の向上と加硫戻りの抑制を極めて効果的に実現することができる。そのため、ゴム成分中に当該混合物を添加することによって、ゴム成分中のブタジエンゴムの比率を高めても、架橋効果を向上できるとともに、加硫戻りを大幅に抑制できるため、本発明において必要な架橋密度を少ない全硫黄量で得ることがブタジエンゴムが多い場合でも実現できる。更に、ブタジエンゴム配合での耐摩耗性や力学強度の悪化を抑制できる。その結果、氷上・雪上での良好な制動力及び操縦安定性を高次元で両立することが可能となる。
脂肪族カルボン酸としては、やし油、パーム核油、ツバキ油、オリーブ油、アーモンド油、カノーラ油、落花生油、米糖油、カカオ脂、パーム油、大豆油、綿実油、胡麻油、亜麻仁油、ひまし油、菜種油等の植物油由来の脂肪族カルボン酸、牛脂等の動物油由来の脂肪族カルボン酸、石油等から化学合成された脂肪族カルボン酸等が挙げられるが、環境に配慮することも、将来の石油の供給量の減少に備えることもでき、更に、加硫戻りを充分に抑制できることから、植物油由来の脂肪族カルボン酸が好ましく、やし油、パーム核油又はパーム油由来の脂肪族カルボン酸がより好ましい。
脂肪族カルボン酸の炭素数は4以上が好ましく、6以上がより好ましい。脂肪族カルボン酸の炭素数が4未満では、分散性が悪化する傾向がある。脂肪族カルボン酸の炭素数は16以下が好ましく、14以下がより好ましく、12以下が更に好ましい。脂肪族カルボン酸の炭素数が16を超えると、加硫戻りを充分に抑制できない傾向がある。
なお、脂肪族カルボン酸中の脂肪族としては、アルキル基等の鎖状構造でも、シクロアルキル基等の環状構造でもよい。
芳香族カルボン酸としては、例えば、安息香酸、フタル酸、メリト酸、ヘミメリト酸、トリメリト酸、ジフェン酸、トルイル酸、ナフトエ酸等が挙げられる。なかでも、加硫戻りを充分に抑制できることから、安息香酸、フタル酸又はナフトエ酸が好ましい。
混合物中の脂肪族カルボン酸の亜鉛塩と芳香族カルボン酸の亜鉛塩との含有比率(モル比率:脂肪族カルボン酸の亜鉛塩/芳香族カルボン酸の亜鉛塩、以下、含有比率とする)は1/20以上が好ましく、1/15以上がより好ましく、1/10以上が更に好ましい。含有比率が1/20未満では、環境に配慮することも、将来の石油の供給量の減少に備えることもできないうえに、混合物の分散性及び安定性が悪化する傾向がある。また、含有比率は20/1以下が好ましく、15/1以下がより好ましく、10/1以下が更に好ましい。含有比率が20/1を超えると、加硫戻りを充分に抑制できない傾向がある。
混合物中の亜鉛含有率は3質量%以上が好ましく、5質量%以上がより好ましい。3質量%未満では、加硫戻りを充分に抑制できない傾向がある。また、混合物中の亜鉛含有率は30質量%以下が好ましく、25質量%以下がより好ましい。30質量%を超えると、加工性が低下する傾向があるとともに、コストが不必要に上昇する。
混合物の含有量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは0.2質量部以上、より好ましくは0.5質量部以上、更に好ましくは1質量部以上、最も好ましくは1.4質量部以上である。混合物の含有量が0.2質量部未満では、十分な耐加硫戻り性が確保できず、操縦安定性等の効果が得られにくくなる。混合物の含有量は、好ましくは10質量部以下、より好ましくは7質量部以下、更に好ましくは5質量部以下である。混合物の含有量が10質量部を超えると、ブルームする傾向が大きくなるとともに、粘度が不必要に下がったり、粘着性が増大したりすることにより加工性が低下する傾向があり、また、添加量に対して効果の向上が小さくなる傾向があり、不必要にコストが増大する。
上記ゴム組成物は、ステアリン酸を含んでもよい。ステアリン酸を添加し、更に酸化亜鉛や酸化亜鉛ウィスカが存在することにより、脂肪族カルボン酸の亜鉛塩と芳香族カルボン酸の亜鉛塩との混合物ほどではないが、架橋効率を向上し、加硫戻りを抑制できる。
ステアリン酸の配合量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは0.2質量部以上、より好ましくは0.5質量部以上である。また、上記含有量は、好ましくは10質量部以下、より好ましくは8質量部以下、更に好ましくは6質量部以下である。0.2質量部未満では、ステアリン酸による架橋向上効果と加硫戻り抑制効果が十分に確認できない傾向がある。10質量部を超えると、ブルームしたり、粘度が不必要に下がって加工性が低下したりする傾向がある。
上記ゴム組成物は、オイル又は可塑剤を含むことが好ましい。これにより、硬度を適切な低さに調整し良好な氷上制動性能を得ることが出来る。オイルとしては、例えば、パラフィン系プロセスオイル、アロマ系プロセスオイル、ナフテン系プロセスオイルなどを用いることができる。なかでも、低温特性を良好にし、優れた氷上性能が得られる点から、パラフィン系プロセスオイルが好適に用いられる。パラフィン系プロセスオイルとして、具体的には出光興産(株)製のPW−32、PW−90、PW−150、PS−32などが挙げられる。また、アロマ系プロセスオイルとして、具体的には出光興産(株)製のAC−12、AC−460、AH−16、AH−24、AH−58などが挙げられる。
上記ゴム組成物がオイル又は可塑剤を含有する場合、これらの配合量は、ゴム成分100質量部に対して、5質量部以上が好ましく、10質量部以上がより好ましく、15質量部以上が更に好ましい。5質量部未満であると、充分な氷上性能向上効果が得られにくい。一方、上記配合量は、ゴム成分100質量部に対して、60質量部以下が好ましく、40質量部以下がより好ましく、30質量部以下が更に好ましい。これらの成分が多すぎると、耐摩耗性が低下してしまう上に、耐加硫戻り性も低下する場合がある。また、耐摩耗性低下が比較的少ないアロマオイルや代替アロマオイルでも、低温特性が低下して、氷雪上性能が悪化したり、高温でのtanδが大きくなって転がり抵抗が特性が悪化する場合がある。
前記ゴム組成物は、更にシリカを含有することが好ましい。シリカを配合することにより、スタッドレスタイヤとして重要な氷上制動性能や氷雪上操縦安定性を向上させることができる。特に、脂肪族カルボン酸及び芳香族カルボン酸の亜鉛塩の混合物は、シリカ配合の加工性を改善するとともに、シリカ配合でのリバージョンをより効果的に抑制することができる。シリカとしては、例えば、湿式法で製造されたシリカ、乾式法で製造されたシリカ等が挙げられるが、特に制限はない。
シリカのチッ素吸着比表面積(NSA)は40m/g以上、好ましくは50m/g以上である。シリカのNSAが40m/g未満では、補強効果が不充分である。シリカのNSAは450m/g以下、好ましくは400m/g以下である。シリカのNSAが450m/gを超えると、分散性が低下し、ゴム組成物の発熱性が増大してしまうため、好ましくない。
シリカの含有量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは10質量部以上、より好ましくは15質量部以上、更に好ましくは20質量部以上、特に好ましくは35質量部以上である。シリカの含有量が10質量部未満では、氷上制動性能や氷雪上操縦安定性を向上させにくくなる傾向がある。また、シリカの含有量は、好ましくは150質量部以下、より好ましくは120質量部以下、更に好ましくは100質量部以下、最も好ましくは50質量部以下である。シリカの含有量が150質量部を超えると、加工性及び作業性が悪化するため、好ましくない。
上記ゴム組成物は、シランカップリング剤を含むことが好ましい。
シランカップリング剤としては、ゴム工業において、従来からシリカと併用される任意のシランカップリング剤を使用することができ、例えば、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(2−トリエトキシシリルエチル)テトラスルフィド、ビス(4−トリエトキシシリルブチル)テトラスルフィド、ビス(3−トリメトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(2−トリメトキシシリルエチル)テトラスルフィド、ビス(4−トリメトキシシリルブチル)テトラスルフィド、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)トリスルフィド、ビス(2−トリエトキシシリルエチル)トリスルフィド、ビス(4−トリエトキシシリルブチル)トリスルフィド、ビス(3−トリメトキシシリルプロピル)トリスルフィド、ビス(2−トリメトキシシリルエチル)トリスルフィド、ビス(4−トリメトキシシリルブチル)トリスルフィド、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィド、ビス(2−トリエトキシシリルエチル)ジスルフィド、ビス(4−トリエトキシシリルブチル)ジスルフィド、ビス(3−トリメトキシシリルプロピル)ジスルフィド、ビス(2−トリメトキシシリルエチル)ジスルフィド、ビス(4−トリメトキシシリルブチル)ジスルフィド、3−トリメトキシシリルプロピル−N,N−ジメチルチオカルバモイルテトラスルフィド、3−トリエトキシシリルプロピル−N,N−ジメチルチオカルバモイルテトラスルフィド、2−トリエトキシシリルエチル−N,N−ジメチルチオカルバモイルテトラスルフィド、2−トリメトキシシリルエチル−N,N−ジメチルチオカルバモイルテトラスルフィド、3−トリメトキシシリルプロピルベンゾチアゾリルテトラスルフィド、3−トリエトキシシリルプロピルベンゾチアゾールテトラスルフィド、3−トリエトキシシリルプロピルメタクリレートモノスルフィド、3−トリメトキシシリルプロピルメタクリレートモノスルフィド等のスルフィド系、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、2−メルカプトエチルトリメトキシシラン、2−メルカプトエチルトリエトキシシラン等のメルカプト系、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン等のビニル系、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリエトキシシラン、3−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン等のアミノ系、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン等のグリシドキシ系、3−ニトロプロピルトリメトキシシラン、3−ニトロプロピルトリエトキシシラン等のニトロ系、3−クロロプロピルトリメトキシシラン、3−クロロプロピルトリエトキシシラン、2−クロロエチルトリメトキシシラン、2−クロロエチルトリエトキシシラン等のクロロ系等が挙げられる。これらのシランカップリング剤は、単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
シランカップリング剤の含有量は、シリカ100質量部に対して1質量部以上、好ましくは2質量部以上である。シランカップリング剤の含有量が1質量部未満では、シランカップリング剤を含有することによる効果が充分ではない。また、シランカップリング剤の含有量は同じくシリカ100質量部に対して20質量部以下、好ましくは15質量部以下である。シランカップリング剤の含有量が20質量部を超えると、コストが増大する割にカップリング効果が得られず、補強性及び耐摩耗性が低下するため、好ましくない。
上記ゴム組成物には、前記ゴム成分、脂肪族カルボン酸の亜鉛塩と芳香族カルボン酸の亜鉛塩との混合物、ステアリン酸、オイル、可塑剤、シリカ及びシランカップリング剤、硫黄、含硫黄化合物等の加硫剤以外にも、従来ゴム工業で使用される配合剤、例えば、カーボンブラックや卵殻紛等の充填剤、酸化防止剤、オゾン劣化防止剤、老化防止剤、加硫促進助剤、酸化亜鉛、過酸化物、加硫促進剤等を含有してもよい。
カーボンブラックとしては、平均粒子径が30nm以下及び/又はDBP吸油量が100ml/100g以上のカーボンブラックが好ましい。このようなカーボンブラックを配合することによって、スタッドレスタイヤとして必要な補強性をトレッドに付与し、ブロック剛性、操縦安定性、耐偏摩耗性、耐摩耗性を確保することができる。また、カーボンブラックを配合したゴム組成物は、粘度が上昇して加工性が低下しやすいが、脂肪族カルボン酸の亜鉛塩及び芳香族カルボン酸の亜鉛塩の混合物を使用した場合、未加硫ゴムの粘度を低下させ、加工性を改善することができる。
カーボンブラックの含有量は、ゴム成分100質量部に対して2質量部以上、好ましくは4質量部以上、より好ましくは8質量部以上、最も好ましくは20質量部以上である。カーボンブラックの含有量が2質量部未満では、補強性が不足し、必要なブロック剛性、操縦安定性、耐偏摩耗性、耐摩耗性を確保しにくくなる傾向がある。また、カーボンブラックの含有量は120質量部以下、好ましくは80質量部以下、より好ましくは40質量部以下である。カーボンブラックの含有量が120質量部を超えると、加工性が悪化したり、硬度が高くなりすぎる。
上記トレッドの硬度は、JIS−A硬度で好ましくは50度以下、より好ましくは48度以下、更に好ましくは46度以下である。硬度を50度以下にすることによって、柔軟にでき、より優れた氷雪上性能を得ることができる。一方、硬度は好ましくは40度以上である。硬度を40度未満であると、未加硫ゴムの加工性が悪化したり、操縦安定性を確保しながら好ましい硬度にすることが難しくなる傾向がある。
本発明の乗用車用スタッドレスタイヤは、上記ゴム組成物から作製したタイヤトレッドを有する。ここで、乗用車とは、もっぱら人間の移動のために用いられる自動車のことである。自動車としては最もありふれた形式である。
本発明の乗用車用スタッドレスタイヤは、前記ゴム組成物を用いて、通常の方法で製造される。すなわち、前記ゴム組成物を用いてタイヤトレッドを作製し、他の部材とともに貼り合わせ、タイヤ成型機上にて加熱加圧することにより製造することができる。
実施例に基づいて、本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらのみに限定されるものではない。
以下、実施例及び比較例で使用した各種薬品について、まとめて説明する。
天然ゴム(NR):RSS#3
BR1:宇部興産株式会社製のBR150B(シス1,4結合量97%、ML1+4(100℃)40、25℃における5%トルエン溶液粘度48cps、Mw/Mn3.3)
カーボンブラック:三菱化学株式会社製のダイアブラックI(ISAFカーボン、平均粒子径23nm、DBP吸油量114ml/100g)
シリカ:デグッサ社製のUltrasil VN3(NSA:175m/g)
シランカップリング剤:デグッサ社製のSi−69
ミネラルオイル:出光興産(株)製のPS−32(パラフィン系プロセスオイル)
ステアリン酸:日本油脂(株)製の桐
リバージョン防止剤(脂肪族カルボン酸の亜鉛塩及び芳香族カルボン酸の亜鉛塩の混合物):ストラクトール社製のアクチベーター73A((i)脂肪族カルボン酸の亜鉛塩:やし油由来の脂肪酸の亜鉛塩(炭素数:8〜12)、(ii)芳香族カルボン酸の亜鉛塩:安息香酸亜鉛、含有モル比率:1/1、亜鉛含有率:17質量%)
酸化亜鉛:三井金属鉱業(株)製の酸化亜鉛2種
酸化亜鉛ウィスカ:アムテック(株)のパナテトラWZ−0501(突起の数4個、針状短繊維長2〜50μm、針状短繊維径(平均値)0.2〜3.0μm)
老化防止剤:大内新興化学工業(株)製のノクラック6C(N−(1,3−ジメチルブチル)−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン)
ワックス:日本精蝋(株)製のオゾエースワックス
硫黄:鶴見化学工業(株)製の粉末硫黄
加硫促進剤BBS:大内新興化学工業(株)製のノクセラーNS(N−tert−ブチル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド)
加硫促進剤DPG:大内新興化学工業(株)製のノクセラーD(N,N’−ジフェニルグアニジン)
実施例1〜7及び比較例1〜7
表1に示す配合処方にしたがい、バンバリーミキサーを用いて、硫黄及び加硫促進剤以外の表1の工程1に示す配合量の薬品を投入して、排出温度が約150℃となるよう5分間混練りした。その後、工程1で得られた混合物に対して、工程2に示す配合量の硫黄及び加硫促進剤を加え、オープンロールを用いて、約80℃で3分間混練りし、未加硫ゴム組成物を得た。得られた未加硫ゴム組成物をトレッド形状に成形して、他のタイヤ部材と貼り合せ、170℃で15分間加硫することにより、各実施例及び各比較例のスタッドレスタイヤを作製した。なお、実施例4及び5では、加硫条件を変更し、150℃で45分間加硫とした。
以下に示す方法により、各サンプルを評価した。
(加硫戻り性)
キュラストメーターを用いて、170℃における未加硫ゴム組成物の加硫曲線を測定した。最大トルク上昇値(MH−ML)値を100として、加硫開始時点から20分後のトルク上昇値を相対値で示し、相対値を100から引いた値をリバージョン率とした。リバージョン率が小さいほど、加硫戻りが抑制され、良好であることを示す。尚、実施例4及び実施例5では150℃における加硫曲線を測定し、加硫開始時点から45分後のトルク上昇値を相対値で示し、上記と同様にしてリバージョン率とした。
(硬度)
JIS K6253の「加硫ゴム及び熱可塑性ゴムの硬さ試験方法」に従って、タイプAデュロメーターにより、各実施例及び各比較例の加硫ゴム試験片の硬度を測定した。
(氷雪上性能)
各実施例及び各比較例のスタッドレスタイヤ(冬用空気入りタイヤ)を用いて、下記条件で氷雪上において実車性能を評価した。なお、冬用空気入りタイヤとしては195/65R15サイズのDS−2パターンの乗用車用スタッドレスタイヤを製造し、これらのタイヤを排気量2000ccのFR車に装着した。試験場所は、住友ゴム工業株式会社の北海道名寄テストコースで行い、氷上気温は−1〜−6℃、雪上気温は−2〜−10℃であった。
・ハンドリング性能(操縦安定性):上記車両を用いて雪上での発進、加速及び停止についての測定を行い、フィーリングによる評価を行った。フィーリング評価は、比較例1を100とした基準とし、明らかに性能が向上したとテストドライバーが判断したものを120、これまで全く見られなかった良好なレベルであるものを140とするような評点付けを行った。
・制動性能(氷上制動停止距離):時速30km/hでロックブレーキを踏み停止させるまでに要した氷上の停止距離を測定した。そして、比較例1をリファレンスとして、下記式から算出した。
(制動性能指数)=(比較例1の制動停止距離)÷(停止距離)×100
(耐摩耗性)
各実施例及び各比較例のトレッドゴムを用いて195/65R15サイズのDS−2パターンの乗用車用スタッドレスタイヤを製造し、これらのタイヤを排気量2000ccのFF車に装着した。
そして、走行距離8000kmを経過した後のタイヤトレッド部の溝深さを測定し、タイヤ溝深さが1mm減少するときの走行距離を算出し以下の式により指数化した。
[(1mm溝深さが減少するときの走行距離)/(比較例1のタイヤの溝深さが1mm減少するときの走行距離)]×100
指数が大きいほど、耐摩耗性が良好であるといえる。
(耐屈曲亀裂成長性)
JIS K6260の「加硫ゴム及び熱可塑性ゴムのデマチャ屈曲亀裂成長試験方法」に準じて、温度23℃、相対湿度55%の条件下で、各実施例及び各比較例で製造したゴム組成物のサンプルに関して、100万回屈曲試験後の亀裂長さ、あるいは、亀裂の成長が1mmになるまでの屈曲試験回数を測定し、得られた亀裂長さあるいは屈曲試験回数を基にして、各サンプルに1mmの亀裂が成長するまでの屈曲回数を常用対数値で表した。更に得られた常用対数値を比較例1を100とする指数で示した。
なお、もとのゴム組成物のサンプルの長さに対して、50%の伸び率で繰り返し屈曲させた。指数が大きいほど亀裂が成長しにくく、耐屈曲亀裂成長性が優れているといえる。
(全硫黄量)
JIS K 6350(1976)の「ゴム製品分析方法」のうち、第6、7頁の全硫黄量の定量に記載された方法に従って求めた。
(架橋密度、モノ架橋密度)
架橋密度の算出は、以下の手順で行われた。
まず、各実施例及び各比較例で製造した加硫ゴムシートから、直径3mmの円柱状試験片を打ち抜いた。この試験片を20℃でアセトンに24時間浸漬し、オイル及び老化防止剤を抽出した。抽出後の試験片を、テトラヒドロフラン(THF)とベンゼンとが1:1の質量比で混合された20℃の溶剤中に24時間浸漬し、膨潤させた。
次に、テトラヒドロフラン(THF)とベンゼンとが1:1の質量比で混合された20℃の溶剤が満たされたTMA装置(図1)に試験片を投入した。そして、このTMA装置にて、圧縮応力と歪みとの関係から、(τ/(1/α−α))の値を求めた。こうして得られた数値及び試験片の各種寸法を、下記数式(I)に示されるフローリーの理論式に代入し、ゴムの全架橋密度(ν)を算出した。なお、試験は3個の試験片について行い、この結果を平均した。
モノスルフィド結合の架橋密度(ν)算出のための測定は、テトラヒドロフラン(THF)とベンゼンとの1:1混合液にLiAlH触媒を加えて試験片を膨潤させる以外は前述の全架橋密度(ν)の測定と同様の方法にて行った。また、架橋密度(ν)の算出は数式(I)に準じて行った。この際、数式(I)における(ν)は(ν)に置換した。
Figure 2010058563
上記各試験の評価結果を表1に示す。
Figure 2010058563
実施例1〜7のサンプルでは、全硫黄量が0.7質量%以下と低く、かつ、架橋密度が2.0×10−5mol/cm以上となっているため、不必要な硫黄がなく、架橋状態が良好であると考えられる。これにより、高い雪上ハンドリング性能、高い氷上制動性能が両立されていた。更に、耐摩耗性能も良好であった。
また、いずれもリバージョン率が低く、加硫戻りを抑制できていた。また、硬度も適正であった。更に、モノ架橋密度が適正であり、耐屈曲亀裂成長性能も良好であった。
シリカ含有量を増加させた実施例5や、酸化亜鉛ウィスカを配合した実施例6及び7では、氷上制動性能が更に高くなっていた。また,雪上ハンドリング性能も良好であった。また、リバージョン率も低くなっていた。
一方、比較例1では全硫黄量が多すぎ、雪上ハンドリング性能があまり良くなかった。リバージョン率もやや高かった。また、比較例3〜7では架橋密度が低すぎ、雪上ハンドリング性能が良くなかった。また、リバージョン率も高いかやや高くなっていた。
また、比較例2では全硫黄量が多く、架橋密度も高くなっており、特に、モノ架橋密度も高くなっていたために耐屈曲亀裂成長性が良くなかった。
架橋密度の測定におけるTMA装置を模式的に示す概略図である。

Claims (3)

  1. 全硫黄量が0.7質量%以下であり、架橋密度が2.0×10−5mol/cm以上であるトレッドを有する乗用車用スタッドレスタイヤ。
  2. トレッドが酸化亜鉛ウィスカを含むゴム組成物から得られる請求項1記載の乗用車用スタッドレスタイヤ。
  3. トレッドが脂肪族カルボン酸の亜鉛塩と芳香族カルボン酸の亜鉛塩との混合物を含むゴム組成物から得られる請求項1又は2記載の乗用車用スタッドレスタイヤ。
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