JP2010055390A - Icタグ - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、屈曲面や角部に容易に取り付けることができるICタグを提供する。
【解決手段】送受信アンテナ基板と、電気的接続部を介して該送受信アンテナ基板の表面に搭載された無線通信用ICチップとを備えるインレットの少なくとも一面に、延伸ポリオレフィン系樹脂シート又はロッドが積層されており、該延伸ポリオレフィン系樹脂シート又はロッドは180度及び90度に折曲げて1分間保持した後解放し、解放後5分経過した時の折曲げ戻り角度θが共に20度以下である形状保持性を有することを特徴とするICタグ。
【選択図】図1

Description

本発明は、物品識別システム等に利用可能なICチップを搭載したICタグに関する。
近年、製造、物流、販売等において物品のライフサイクル全体を管理するシステムとして、ICチップを利用し、UHF波やマイクロ波等の電波によって非接触で物品を識別するシステムが注目されている。中でも、ICチップを搭載したICタグを物品に取り付け、大量の商品の物流管理や製造物履歴管理、セキュリティ管理等を行うシステムが構想化されている。ICタグは、基材上のICチップに外部アンテナを取り付けた構造を有し、それらは外部装置が数メートル離れた距離にある場合でも交信可能であることから、様々な用途での応用が期待されている。現在、13.56MHz帯の電波を利用した電磁誘導方式のICタグを含む様々なICタグを利用した実証実験がアパレル、家電、航空、出版、および農業等の各業界で進められており、アパレル等の一部の業界では既に実用化が図られている。
ICタグを利用し、非接触式物品識別システムによって大量の商品の物流及び管理を実施するためには、商品の1つ1つにICタグを取り付ける必要があるので、ICタグを衣服等に取り付けやすくするために、例えば、「送受信アンテナ基板と、電気的接続部を介して前記送受信アンテナ基板の表面に搭載された無線通信用ICチップとを備えたインレットおよび前記インレットの表面および裏面の少なくとも一方の面に固定された基材を有し、前記基材が織布および紙からなる群から選択される少なくとも1種から形成されることを特徴とするICタグ」(特許文献1参照。)が提案されている。
特開2007−18487号公報
上記ICタグは無線通信用ICチップを備えたインレットに柔軟な織布又は紙が積層されているので、衣服やタオル等に取り付けやすいという特徴を有している。
しかしながら、一般に、送受信アンテナ基板と、電気的接続部を介して前記送受信アンテナ基板の表面に搭載された無線通信用ICチップとを備えたインレットはその両面に樹脂層が積層されているので、屈曲に対する反発弾性を有しており、バケツの側面や成形品の角部に接着剤や粘着剤で取り付けると剥離するという欠点があった。
本発明の目的は、上記問題点に鑑み、屈曲面や角部に容易に取り付けることができるICタグを提供することにある。
即ち、本発明は、
[1]送受信アンテナ基板と、電気的接続部を介して該送受信アンテナ基板の表面に搭載された無線通信用ICチップとを備えるインレットの少なくとも一面に、延伸ポリオレフィン系樹脂シート又はロッドが積層されており、該延伸ポリオレフィン系樹脂シート又はロッドは180度及び90度に折曲げて1分間保持した後解放し、解放後5分経過した時の折曲げ戻り角度θが共に20度以下である形状保持性を有することを特徴とするICタグ、
[2]送受信アンテナ基板と、電気的接続部を介して該送受信アンテナ基板の表面に搭載された無線通信用ICチップとを備えるインレットの少なくとも一面に、延伸ポリオレフィン系樹脂シート又はロッドの織物が積層されており、該織物は180度及び90度に折曲げて1分間保持した後解放し、解放後5分経過した時の折曲げ戻り角度θが共に20度以下である形状保持性を有する延伸ポリオレフィン系樹脂シート又はロッドを経糸又は/及び緯糸として織成したものであることを特徴とするICタグ、
[3]インレットの両面に樹脂層が積層されていることを特徴とする前記[1]又は[2]記載のICタグ、
[4]延伸ポリオレフィン系樹脂シート又はロッドが、重量平均分子量が10万〜50万のポリオレフィン系樹脂シート又はロッドが延伸倍率5倍以上に一軸延伸されてなることを特徴とする前記[1]、[2]又は[3]記載のICタグ、
[5]延伸ポリオレフィン系樹脂シート又はロッドが、重量平均分子量が10万〜50万のポリオレフィン系樹脂シート又はロッドが圧延倍率5倍以上に圧延された後、総延伸倍率が10〜40倍に一軸延伸されてなることを特徴とする前記[1]、[2]又は[3]記載のICタグ、及び、
[6]延伸ポリオレフィン系樹脂シート又はロッドが、重量平均分子量が10万〜50万のポリオレフィン系樹脂シート又はロッドが圧延倍率5倍以上に圧延されてなることを特徴とする前記[1]、[2]又は[3]記載のICタグ
に関する。
本発明のICタグの構成は上述の通りであり、送受信アンテナ基板と、電気的接続部を介して該送受信アンテナ基板の表面に搭載された無線通信用ICチップとを備えるインレットの少なくとも一面に、180度及び90度に折曲げて1分間保持した後解放し、解放後5分経過した時の折曲げ戻り角度θが共に20度以下である形状保持性を有する延伸ポリオレフィン系樹脂シート又はロッド若しくは180度及び90度に折曲げて1分間保持した後解放し、解放後5分経過した時の折曲げ戻り角度θが共に20度以下である形状保持性を有する延伸ポリオレフィン系樹脂シート又はロッドを経糸又は/及び緯糸として織成した織物が積層されているので、容易に屈曲でき、屈曲後は屈曲した形状に保持することができ、屈曲面や角部に容易且つ確実に取り付けることができる。従って、衣服、タオル等の柔軟な物品のみならず、ばけつ、箒等の家庭用成形品や弱電製品、厨房器具、スチール家具、建材、自動車等に好適に取り付けることができる。
請求項1記載のICタグは、送受信アンテナ基板と、電気的接続部を介して該送受信アンテナ基板の表面に搭載された無線通信用ICチップとを備えるインレットの少なくとも一面に、延伸ポリオレフィン系樹脂シート又はロッドが積層されており、該延伸ポリオレフィン系樹脂シート又はロッドは180度及び90度に折曲げて1分間保持した後解放し、解放後5分経過した時の折曲げ戻り角度θが共に20度以下である形状保持性を有することを特徴とする。
上記インレットは、従来公知の任意のインレットが使用可能である。送受信アンテナ基板と無線通信用ICチップは電気的接続部により電気的に接続されているが、電気的接続は、はんだ接合、抵抗溶接、超音波接合等による金属接続、導電性接着剤、異方導電性接着剤等による接着剤接続が挙げられる。尚、電気的接続部は絶縁性樹脂によって封止されていることが好ましい。又、送受信アンテナ基板は、ベース基板と、該ベース基板及びICチップのインピーダンス整合回路を有するダイポールアンテナとを備えているのが好ましい。
上記送受信アンテナ基板は、従来公知の任意の送受信アンテナ基板が使用可能であり、例えば、金、銀、銅、アルミニウム等の導電性金属シートが挙げられる。又、例えば、塩化ビニル樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリカーボネート樹脂、フッ素樹脂、ABS樹脂、ポリアセタール樹脂、シリコーンゴム等の樹脂シート、不織布、織布、紙等の支持層の表面に金、銀、銅、アルミニウム等の導電性金属を積層することにより形成されてもよい。送受信アンテナ基板の長さは通信距離やタグの大きさにより適宜決定されればよく、一般に4〜70mmである。
上記無線通信用ICチップは、従来から通信用に使用されているICチップであればよく、その大きさはタグに使用するのであるから、5mm×5mm以下が好ましい。
上記インレットは、その両面に樹脂層が積層されて送受信アンテナ基板と、電気的接続部を介して該送受信アンテナ基板の表面に搭載された無線通信用ICチップが封止されているのが好ましい。該樹脂層を構成する樹脂としては、例えば、塩化ビニル樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリカーボネート樹脂、フッ素樹脂、ABS樹脂、ポリアセタール樹脂、シリコーンゴム等が挙げられる。
上記延伸ポリオレフィン系樹脂シート及びロッドは形状保持性を有しているが、形状保持性は、延伸ポリオレフィン系樹脂シート又はロッドを180度又は90度に折曲げて1分間保持した後解放し、解放後5分経過した時の折曲げ戻り角度θが共に20度以下であり、好ましくは180度折曲げ戻り角度θが20度以下で且つ90度折曲げ戻り角度θが20度未満、更に好ましくは180度折曲げ戻り角度θが20度以下で且つ90度折曲げ戻り角度θが15度以下である。180度及び90度折曲げ時の折曲げ戻り角度θのいずれか一方、特に90度折曲げ戻り角度θが20度を越えると、充分な形状保持性が得られないことがある。
上記延伸ポリオレフィン系樹脂シート又はロッドを構成するポリオレフィン系樹脂としては、フィルム形成能を有する任意のオレフィン系樹脂が使用でき、例えば、高密度ポリエチレン樹脂、中密度ポリエチレン樹脂、低密度ポリエチレン樹脂、線状低密度ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−ブテン−1共重合体、エチレン−ペンテン−1共重合体、エチレン−ヘキセン−1共重合体、エチレン−オクテン−1共重合体、エチレン―酢酸ビニル共重合体、エチレン―(メタ)アクリル酸エステル共重合体、エチレン―塩化ビニル共重合体、エチレン―プロピレン―ブテン共重合体等が挙げられ、高密度ポリエチレン樹脂及びポリプロピレン樹脂が好適に使用される。
上記ポリオレフィン系樹脂の重量平均分子量は、重量平均分子量が10万未満の場合には、脆くなり、延伸性が低下したり、十分な機械的強度又は耐クリープ性を有する延伸ポリオレフィン系樹脂シートを得ることができにくくなり、逆に、50万を超えると、溶融粘度が高くなり、熱溶融成形加工性が低下し、均一なシートが得られにくくなるので10万〜50万が好ましい。尚、本発明において、重量平均分子量はゲルパーミェーションクロマトグラフィー(GPC)によって測定された値である。
又、上記ポリオレフィン系樹脂のメルトインデックス(以下、MI)はフィルム成形性が優れている0.1〜20(g/10分)が好ましく、より好ましくは0.2〜10(g/10分)である。尚、MIとは、JIS K 7210に規定されている熱可塑性樹脂の溶融粘度を表す指標である。更に、高密度ポリエチレン樹脂の場合は、密度は小さくなると延伸しても機械的強度が向上しなくなるので、0.94g/cm3 以上が好ましい。
上記延伸ポリオレフィン系樹脂シート又はロッドとしては、重量平均分子量が10万〜50万のポリオレフィン系樹脂シートが延伸倍率5倍以上に一軸延伸された形状保持性を有する延伸ポリオレフィン系樹脂シート又はロッドが好ましい。
この場合は、ポリオレフィン系樹脂としては極限粘度[η]3.5dl/g未満の高密度ポリエチレン樹脂が好ましく、ガラス繊維、タルク、マイカ、炭酸カルシウム、水酸化マグネシウム、アルミナ、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、シリカアルミナ、酸化チタン、酸化カルシウム、珪酸カルシウム、塩基性炭酸マグネシウム、炭素繊維、カーボンブラック等の無機機充填材を添加するのが好ましい。
延伸前のポリオレフィン系樹脂シートの厚みは特に限定されるものではないが、厚過ぎると、延伸が困難になるし、逆に、薄過ぎると、延伸後のポリオレフィン系樹脂シートの厚みが薄くなり過ぎ、形状保持性が低下するので、0.2〜5.0mmが望ましい。又、延伸前のポリオレフィン系樹脂ロッドの断面形状は特に限定されるものではなく、例えば、円形、三角形、四角形、六角形等が挙げられ、その太さも特に限定されるものではないが、太過ぎると、延伸が困難になるし、逆に、細過ぎると、延伸後のポリオレフィン系樹脂ロッドの太さが細くなり過ぎ、形状保持性が低下するので、直径は0.2〜5.0mmが望ましい。
上記延伸された延伸ポリオレフィン系樹脂シート又はロッドは、延伸倍率は5倍以上であって、形状保持性を有していればよいが、10〜40倍が好ましい。又、延伸方法は、従来公知の任意の方法が採用されればよく、例えば、ロール一軸延伸法、ゾーン一軸延伸法等の一軸延伸法により、ヒータや熱風により加熱しながら延伸する方法が挙げられる。
一軸延伸する際に10〜40倍と高度に延伸する場合は、一軸延伸を複数回繰り返す多段一軸延伸する方法が好ましい。多段一軸延伸を行う場合の延伸回数は2〜20回が好ましく、より好ましくは3〜15回、更に好ましくは4〜10回である。又、ロール一軸延伸法により多段延伸を行う場合には、繰出ピンチロール、引取ピンチロール及びこれらのロール間に一定速度で回転する少なくとも1つの、好ましくは複数の接触ロールを設置することが望ましい。このような接触ロールを設置することにより、均一延伸性が高められ、安定な延伸成形を行うことができる。
上記接触ロールは、ピンチされることなく、ポリオレフィン系樹脂シート又はロッドに摩擦力を与えることにより一軸延伸を行う。又、接触ロールは繰出ロール及び/又は引取ロールに対し、ギア、チェーン、プーリー、ベルト若しくはこれらの組み合わせからなる連結部材により連結されていてもよい。
一軸延伸温度は、低くなると均一に延伸できず、高くなるとシートが溶融切断するので、延伸するポリオレフィン系樹脂シート又はロッドのポリオレフィン系樹脂の「融点−60℃」〜融点の範囲が好ましく、より好ましくは、ポリオレフィン系樹脂の「融点−50℃」〜「融点−5℃」である。
上記延伸ポリオレフィン系樹脂シート又はロッドの寸法安定性を向上させるために、延伸ポリオレフィン系樹脂シート又はロッドはポリオレフィン系樹脂の「融点−60℃」〜融点の温度でアニールしてもよい。アニール温度は、低くなると寸法安定性が向上せず、長時間使用するとそりが発生し、高くなるとポリオレフィン系樹脂が溶解して配向が消滅し引張弾性率、引張強度等が低下するので、ポリオレフィン系樹脂の「融点−60℃」〜融点の温度でアニールするのが好ましい。
アニールとは生産ライン中で熱処理を行うことであり、アニールする際に、延伸ポリオレフィン系樹脂シート又はロッドに大きな張力がかかっていると延伸され、張力がかかっていないか、非常に小さい状態では収縮するので、延伸ポリオレフィン系樹脂シート又はロッドの延伸方向の長さが実質的に変化しないようにした状態で行うことが好ましく、延伸ポリオレフィン系樹脂シート又はロッドに圧力もかかっていないのが好ましい。即ち、アニールされた延伸ポリオレフィン系樹脂シート又はロッドの長さが、アニール前の延伸ポリオレフィン系樹脂シート又はロッドの長さの1.0以下になるようにアニールするのが好ましい。
従って、延伸ポリオレフィン系樹脂シート又はロッドをピンチロール等のロールで加熱室内を移動しながら連続的にアニールする場合は、入口側と出口側のポリオレフィン系樹脂シート又はロッドの送り速度比を1.0以下になるように設定してアニールするのが好ましい。
アニールする際の加熱方法は、特に限定されるものではなく、例えば、熱風、ヒータ、加熱板、温水等で加熱する方法があげられる。アニールする時間は、特に限定されず、延伸されたポリオレフィン系樹脂シート又はロッドの厚さやアニール温度により異なるが、一般に10秒以上が好ましく、より好ましくは30秒〜60分であり、更に好ましくは1〜20分である。
又、異なる好ましい延伸ポリオレフィン系樹脂シート又はロッドとして、重量平均分子量が10万〜50万のポリオレフィン系樹脂シート又はロッドが圧延倍率5倍以上に圧延された後、総延伸倍率が10〜40倍に一軸延伸された延伸ポリオレフィン系樹脂シート又はロッドが挙げられる。
上記圧延前のポリオレフィン系樹脂シートの厚みは特に限定されるものではないが、厚過ぎると、延伸が困難になるし、圧延工程において、ポリオレフィン系樹脂シートを圧延ロールで押しつぶすのに大きな加圧力や引取力が必要となり、圧延ロールの撓みなどにより幅方向に均一な圧延が困難となることがある、逆に、薄過ぎると、圧延後のポリオレフィン系樹脂シートの厚みが薄くなり過ぎ、均一な圧延が困難となるだけでなく、圧延ロール同士が接触して圧延ロールの寿命が短くなることがあるので、0.2〜5.0mmが望ましい。
又、圧延前のポリオレフィン系樹脂ロッドの断面形状は特に限定されるものではなく、例えば、円形、三角形、四角形、六角形などが挙げられ、その太さも特に限定されるものではないが、太過ぎると、圧延ロールで押しつぶすのに大きな加圧力や引取力が必要となり圧延が困難となることがあり、逆に、細過ぎると、延伸後のポリオレフィン系樹脂ロッドの太さが細くなり過ぎ、形状保持性が低下するので、直径は0.2〜5.0mmが望ましい。
上記ポリオレフィン系樹脂シート又はロッドは、先ず、最初に圧延倍率5倍以上に圧延されるが、圧延温度は、低くなると均一に圧延できず、高くなると溶融切断するので、圧延する際のロール温度は、圧延するポリオレフィン系樹脂シート又はロッドのオレフィン系樹脂の「融点−40℃」〜融点の範囲が好ましく、より好ましくは、オレフィン系樹脂の「融点−30℃」〜「融点−5℃」である。尚、本発明において、融点とは示差走査型熱量測定機(DSC)で熱分析を行った際に認められる、結晶の融解に伴う吸熱ピークの最大点をいう。
圧延ロールによりポリオレフィン系樹脂シート又はロッドに負荷される加圧力(線圧)が小さ過ぎると所定の圧延倍率を得ることが出来なくなることがあり、逆に大き過ぎると圧延ロールの撓みが生じるだけでなく、圧延ロールと原反シート又はロッドとの間ですべりが生じ易くなり、均一な圧延が困難となることがあるので加圧力は、100MPa〜3000MPaが好ましく、より好ましくは、300MPa〜1000MPaである。
上記圧延倍率は、圧延倍率が5倍未満の場合には、後で行われる一軸延伸時のネッキングを抑制する効果が得られなかったり、高倍率一軸延伸を行うことができなかったり、一軸延伸工程に負担がかかることになるので、5倍以上であり、好ましくは7倍以上である。圧延倍率に特に上限はないが、圧延倍率が高いほど圧延設備に負荷がかかるので10倍以下が好ましい。尚、圧延倍率は(ポリオレフィン系樹脂シートの断面積)/(圧延後ポリオレフィン系樹脂シートの断面積)で定義されるが、圧延の前後においてポリオレフィン系樹脂シートの幅は殆ど変化しないので、(ポリオレフィン系樹脂シートの厚み)/(圧延後のポリオレフィン系樹脂シートの厚み)であってもよい。
圧延されたポリオレフィン系樹脂シート又はロッドは、次に、総延伸倍率が10〜40倍に一軸延伸される。一軸延伸方法は、特に限定されず、前述の一軸延伸方法が採用されればよい。又、一軸延伸倍率は、総延伸倍率が10〜40倍であるから、圧延倍率を考慮し、総延伸倍率がこの範囲にはいるように決定すればよいが、一軸延伸が少ないと機械的強度が向上しないので、1.3倍以上が好ましく、より好ましくは1.5倍以上であり、更に好ましくは1.8倍以上である。又、上限は特に限定されるものではないが、4倍以下が好ましく、より好ましくは3.5倍以下である。尚、総延伸倍率は圧延倍率と一軸延伸倍率を乗じた数値である。
又、更に異なる好ましい延伸ポリオレフィン系樹脂シート又はロッドとして、重量平均分子量が10万〜50万のポリオレフィン系樹脂シートが圧延倍率5倍以上に圧延された延伸ポリオレフィン系樹脂シート又はロッドが挙げられる。即ち、圧延のみで一軸延伸をしなくても、180度及び90度に折曲げて1分間保持した後解放し、解放後5分経過した時の折曲げ戻り角度θが共に20度以下である形状保持性を有する延伸ポリオレフィン系樹脂シートも好適に使用できる。
上記圧延工程を含む延伸方法で延伸された延伸ポリオレフィン系樹脂シート又はロッドも寸法安定性を向上させるために、延伸ポリオレフィン系樹脂シートはポリオレフィン系樹脂の「融点−60℃」〜融点であって、圧延温度以下の温度でアニールしてもよい。
アニール温度は、低くなると寸法安定性が向上せず、長時間使用するとそりが発生し、高くなるとポリオレフィン系樹脂が溶解して配向が消滅し引張弾性率、引張強度等が低下するので、ポリオレフィン系樹脂の「融点−60℃」〜融点であって、圧延温度以下の温度でアニールするのが好ましい。その他のアニール方法は前述の通りである。
アニールした延伸ポリオレフィン系樹脂シート又はロッドを、更に、40℃〜ポリオレフィン系樹脂の融点の温度範囲でエージングしてもよい。エージングすることによりアニールされたポリオレフィン系樹脂シート又はロッドの寸法安定性はより優れたものとなる。
エージングとは、生産ライン中連続で処理するものではなく、延伸ポリオレフィン系樹脂シート又はロッドをカット巻回等の一度加工した、枚葉物、巻物等の熱処理を、比較的長い時間(分、時間単位)じっくり寝かせて熱処理することを意味する。エージング温度は、低くなると常温で放置するのと同様になり、高くなると熱変形するので40℃〜ポリオレフィン系樹脂の融点の温度範囲であり、エージング時間は短時間では効果がなく、長時間しすぎても効果が増大することはないので12時間〜7日が好ましい。
延伸ポリオレフィン系樹脂シートの厚みは特に限定されるものではないが、薄くなると形状保持性が低下するので0.04〜2mmが好ましい。延伸ポリオレフィン系樹脂ロッドの断面形状は特に限定されるものではなく、例えば、円形、三角形、四角形、六角形等が挙げられ、その太さも特に限定されるものではないが、細くなると形状保持性が低下するので、直径は0.04〜5.0mmが望ましい。尚、延伸ポリオレフィン系樹脂シートを、その厚さに近い幅で裁断することにより延伸ポリオレフィン系樹脂ロッドを得ることも可能である。
上記延伸ポリオレフィン系樹脂シート又はロッドの表面には、複数の延伸ポリオレフィン系樹脂シート又はロッドを熱融着することにより積層するために第2のポリオレフィン系樹脂層が積層されてもよい。第2のポリオレフィン系樹脂層は延伸ポリオレフィン系樹脂シートの片面のみに積層されてもよいし、両面に積層されてもよい。又、第2のポリオレフィン系樹脂層は延伸ポリオレフィン系樹脂ロッドの表面の一部のみに積層されてもよいし、全面に積層されてもよい。
上記第2のポリオレフィン系樹脂層を構成するポリオレフィン系樹脂としては、延伸ポリオレフィン系樹脂シート又はロッドに積層するのであるから、前述の延伸ポリオレフィン系樹脂シート又はロッドを構成するポリオレフィン系樹脂と同一種類のものが好ましいが、延伸ポリオレフィン系樹脂シート又はロッドを熱融着する際に接着剤として作用するのであるから、延伸ポリオレフィン系樹脂シート又はロッドを構成するポリオレフィン系樹脂の溶融温度より低い溶融温度のポリオレフィン系樹脂が好ましく、線状低密度ポリエチレン樹脂が好ましい。
第2のポリオレフィン系樹脂層を延伸ポリオレフィン系樹脂シート又はロッドに積層する方法は従来公知の任意の方法が採用されればよく、例えば、第2のポリオレフィン系樹脂層と延伸ポリオレフィン系樹脂シート又はロッドを接着剤で接着する方法、延伸ポリオレフィン系樹脂シートに第2のポリオレフィン系樹脂を溶融押出して積層する方法等があげられる。
又、第2のポリオレフィン系樹脂層の厚さは特に限定されるものではないが、薄くなりすぎると接着しにくくなり、厚すぎると延伸ポリオレフィン系樹脂シートの形状保持性が低下するので、一般に5〜150μmであり、好ましくは20〜80μmである。
尚、第2のポリオレフィン系樹脂層を延伸ポリオレフィン系樹脂シート又はロッドに積層した場合は、延伸ポリオレフィン系樹脂シート又はロッドと第2のポリオレフィン系樹脂層の積層シート又は積層ロッドが180度及び90度に折曲げて1分間保持した後解放し、解放後5分経過した時の折曲げ戻り角度θが共に20度以下である形状保持性を有する。
上記ポリオレフィン系樹脂シート又はロッドに、必要に応じて、熱安定剤、耐熱向上剤、光安定剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、帯電防止剤、衝撃改良剤、防曇剤、難燃剤、着色剤等が添加されてもよい。
本発明のICタグは、上記インレットの少なくとも一面に、延伸ポリオレフィン系樹脂シート又はロッドが積層されている。延伸ポリオレフィン系樹脂シートはインレットの全面に積層されているのが好ましいが、複数の長尺の延伸ポリオレフィン系樹脂シート又はロッドが所定間隔で平行に積層されていてもよい。
インレットに延伸ポリオレフィン系樹脂シート又はロッドを積層する方法は、特に限定されず、例えば、両面粘着テープで接着する方法、粘着剤で接着する方法、ホットメルト接着剤、イソシネート系瞬間接着剤、反応性接着剤等で接着する方法等が挙げられる。又、第2のポリオレフィン系樹脂層が積層されている場合は該第2のポリオレフィン系樹脂を加熱して融着してもよい。
請求項2記載のICタグは、送受信アンテナ基板と、電気的接続部を介して該送受信アンテナ基板の表面に搭載された無線通信用ICチップとを備えるインレットの少なくとも一面に、延伸ポリオレフィン系樹脂シート又はロッドの織物が積層されており、該織物は180度及び90度に折曲げて1分間保持した後解放し、解放後5分経過した時の折曲げ戻り角度θが共に20度以下である形状保持性を有する延伸ポリオレフィン系樹脂シート又はロッドを経糸又は/及び緯糸として織成したものであることを特徴とする。
即ち、請求項1記載のICタグにおける延伸ポリオレフィン系樹脂シート又はロッドに代えて、180度及び90度に折曲げて1分間保持した後解放し、解放後5分経過した時の折曲げ戻り角度θが共に20度以下である形状保持性を有する延伸ポリオレフィン系樹脂シート又はロッドを経糸又は/及び緯糸として織成した織物を、送受信アンテナ基板と、電気的接続部を介して該送受信アンテナ基板の表面に搭載された無線通信用ICチップとを備えるインレットに積層したICタグである。
上記織物は経糸及び緯糸が共に延伸ポリオレフィン系樹脂シート又はロッドであってもいし、経糸又は緯糸の一方が延伸ポリオレフィン系樹脂シート又はロッドであってもよい。経糸又は緯糸の一方が延伸ポリオレフィン系樹脂シート又はロッドである場合、他方の経糸又は緯糸としては一般に使用されている糸が使用されればよく、例えば、綿、絹、麻等の天然繊維、ポリエステル繊維、ウレタン繊維、ナイロン繊維等の合成繊維が挙げられる。
上記織物は、180度及び90度に折曲げて1分間保持した後解放し、解放後5分経過した時の折曲げ戻り角度θが共に20度以下である形状保持性を有する。
上記織物の織成方法としては、従来公知の任意の方法が採用可能であり、例えば、平織、綾織、朱子織等があげられ、延伸ポリオレフィン系樹脂シート又はロッドの形状保持性をそのまま有することが好ましいので平織が好ましい。
上記織物を形成する延伸ポリオレフィン系樹脂シートの幅は、特に限定されないが、一般に1〜20mmが好ましく、より好ましくは2〜10mmである。又、延伸ポリオレフィン系樹脂ロッドの太さも特に限定されるものではないが、細くなると機械的強度及び形状保持性が低下するので、直径は0.04〜5.0mmが望ましい。
経糸及び緯糸の両方を延伸ポリオレフィン系樹脂シート又はロッドで形成した場合、経糸である延伸ポリオレフィン系樹脂シート又はロッドと緯糸である延伸ポリオレフィン系樹脂シート又はロッドは共に長さ方向に延伸されているのが好ましく、こうすることにより経糸と緯糸の延伸方向は直交することになり、従って有する形状保持性の方向も直交することになり、任意の方向に折り曲げて形状保持することができるようになる。
織成された織物は、お互いに接する経糸と緯糸は接着されてもよい。接着する方法は従来公知の任意の方法が採用可能であり、例えば、接着剤で接着する方法、熱融着する方法等があげられる。特に、延伸ポリオレフィン系樹脂シート又はロッドに第2のポリオレフィン系樹脂層が積層されている場合は熱融着するのが好ましい。
上記延伸ポリオレフィン系樹脂シートは、上記延伸ポリオレフィン系樹脂シートが複数層積層されてなる積層延伸ポリオレフィン系樹脂シートであってもよい。積層されている各延伸ポリオレフィン系樹脂シートの延伸方向は同一であってもよいし、異なっていてもよい。又、上記延伸ポリオレフィン系樹脂ロッドは、上記延伸ポリオレフィン系樹脂ロッドが複数本接着されてなるロッドであってもよい。
延伸方向が異なる延伸ポリオレフィン系樹脂シートが複数層積層された積層延伸ポリオレフィン系樹脂シートとしては、例えば、延伸方向が直交するように2枚の延伸ポリオレフィン系樹脂シートが積層された積層延伸ポリオレフィン系樹脂シート、延伸方向を60度ずつずらして3枚の延伸ポリオレフィン系樹脂シートが積層された積層延伸ポリオレフィン系樹脂シート、延伸方向を45度ずつずらして4枚の延伸ポリオレフィン系樹脂シートが積層された積層延伸ポリオレフィン系樹脂シート等があげられる。
上記延伸ポリオレフィン系樹脂シートは延伸方向と直交する方向に屈曲すると形状保持性を有しており、延伸方向が異なる2枚以上の延伸ポリオレフィン系樹脂シートが接着されていると2枚以上の延伸ポリオレフィン系樹脂シートの延伸方向により任意の方向への形状保持性が向上し、延伸ポリオレフィン系樹脂シートの延伸方向と屈曲方向が同一であっても延伸ポリオレフィン系樹脂シートが割れにくくなる。
延伸ポリオレフィン系樹脂シートを積層した際の厚みは特に限定されるものではないが、薄くなると形状保持性が低下し、厚くなると変形しにくくなるので積層した延伸ポリオレフィン系樹脂シートの厚みは0.04〜2mmが好ましい。
尚、積層延伸ポリオレフィン系樹脂シートは延伸ポリオレフィン系樹脂シートを積層しているので厚くなると形状保持性が低下するが、90度に折曲げて1分間保持した後解放し、解放後5分経過した時の折曲げ戻り角度θが20度以下であるのが好ましい。
上記積層延伸ポリオレフィン系樹脂シートが、延伸方向が同一になるように複数の延伸ポリオレフィン系樹脂シートが積層されてなる場合は、経糸である積層延伸ポリオレフィン系樹脂シートと緯糸である積層延伸ポリオレフィン系樹脂シートは共に長さ方向に延伸されているのが好ましく、こうすることにより経糸と緯糸の延伸方向は直交することになり、従って有する形状保持性の方向も直交することになり、任意の方向に折り曲げて形状保持することができるようになる。
次に、図面を参照して本発明の実施例を説明するが、本発明は実施例に限定されるものではない。
図1は、本発明のICタグの一例を示す断面図であり、図2はインレットの一例を示す拡大部分断面図である。図中1はインレットであり、ポリエチレンテレフタレート樹脂よりなる支持層11の表面にアルミニウムよりなる送受信用アンテナ基板12が積層され、送受信用アンテナ基板12の表面上に無線通信用ICチップ13が異方導電性接着剤よりなる電気的接続部14を介して電気的に接続して搭載されている。尚、15は封止材であり、送受信用アンテナ基板12と無線通信用ICチップ13の接続部周辺を封止することによって電気的絶縁性と機械的強度が確保されている。
インレット1はその両面に厚さ20μmのポリエチレン樹脂よりなる樹脂層2、2‘が積層されて密閉されており、樹脂層2’に形状保持性を有する延伸ポリオレフィン系樹脂シート3が積層されている。
(実施例1)
重量平均分子量(Mw)33万、融点135℃の高密度ポリエチレン樹脂(日本ポリエチレン社製)を、同方向二軸混練押出機(プラスチック工学研究所製)に供給して樹脂温度200℃で溶融混練した後、溶融混練物をロール温度110℃に制御したカレンダー成形機にて、幅370mm、厚さ4.0mmにシート成形してポリエチレン樹脂シートを得た。
得られたポリエチレン樹脂シートを125℃に加熱した圧延成形機(積水工機製作所製)を用いて圧延倍率9.0倍に圧延し、厚さ0.50mmの圧延ポリエチレン樹脂シートを得た。得られた圧延ポリエチレン樹脂シートを110℃に加熱された熱風加熱式の多段延伸装置(協和エンジニアリング製)にて1.82倍の多段延伸を行い、総延伸倍率16倍、幅280mm、厚さ0.34mmの延伸ポリエチレン樹脂シートを得た。
得られた延伸ポリエチレン樹脂シートをピンチロールが設置され、125℃に設定されているライン長19.25mの熱風加熱槽に、入口速度2.75m/minで供給し、出口速度2.75m/minに設定して7分間1次アニールを行い、続いて同様にして2次アニールを行って、アニールされた延伸ポリエチレン樹脂シートを得、その後60℃の恒温槽に供給し、24時間エージングして、エージングされた延伸ポリエチレン樹脂シートを得た。
得られた延伸ポリエチレン樹脂シートを幅1cm、長さ15cmに切断し、延伸ポリエチレン樹脂シートの延伸方向と直交するように180度及び90度に折曲げて1分間保持した後解放し、解放後5分経過時の折曲げ戻り角度θを測定したところ、それぞれ4度〜7度であった。
得られた延伸ポリエチレン樹脂シートの両面に、線状低密度ポリエチレン樹脂(融点121℃)を押出し、厚さ30μmの線状低密度ポリエチレン樹脂層を積層して厚さ0.4mmの接着剤層を有する延伸ポリエチレン樹脂シートを得た。得られた接着剤層を有する延伸ポリエチレン樹脂シートを幅1cm、長さ15cmに切断し、延伸ポリエチレン樹脂シートの延伸方向と直交するように180度及び90度に折曲げて1分間保持した後解放し、解放後5分経過時の折曲げ戻り角度θを測定したところ、それぞれ4度〜7度であった。
図1における延伸ポリオレフィン系樹脂シート3として、得られた接着剤層を有する延伸ポリエチレン樹脂シートを樹脂層2'に140℃でプレスし熱融着することにより積層して本発明のICタグを得た。得られたICタグの読み取り試験を行ったところ、50mmの距離で通信できた。尚、読み取り試験はICタグリーダ(日立国際電気社製、商品名「MRJ300」、出力300mW)及び直線偏波方式1パッチアンテナ(日立国際電気社製、商品名「PA1−2450ASA」)を使用した。
(実施例2)
実施例1で 得られた延伸ポリエチレン樹脂シートの両面に、線状低密度ポリエチレン樹脂(融点121℃)を押出し、厚さ30μmの線状低密度ポリエチレン樹脂層を積層して厚さ0.25mmの接着剤層を有する延伸ポリエチレン樹脂シートを得た。得られた接着剤層を有する延伸ポリエチレン樹脂シートを幅1cm、長さ15cmに切断し、延伸ポリエチレン樹脂シートの延伸方向と直交するように180度及び90度に折曲げて1分間保持した後解放し、解放後5分経過時の折曲げ戻り角度θを測定したところ、それぞれ4度〜7度であった。
得られた接着剤層を有する延伸ポリエチレン樹脂シートを幅2mmに切断し、経糸及び緯糸として平織りして、平織りされた織物を得た。経糸及び緯糸におけるポリエチレン樹脂シートは共に長さ方向に延伸されており、両者の延伸方向は直交している。
得られた織物を経糸の長さ方向沿って180度及び90度に折曲げて1分間保持した後解放し、解放後5分経過時の折曲げ戻り角度θを測定したところ、それぞれ4度〜7度であった。又、緯糸の長さ方向沿って同様にして折曲げ戻り角度θを測定したところ、それぞれ4度〜7度であった。
図1における延伸ポリオレフィン系樹脂シート3として、得られた織物を樹脂層2'に140℃でプレスし熱融着することにより積層して本発明のICタグを得た。得られたICタグの読み取り試験を実施例1で行ったと同様にして行ったところ、50mmの距離で通信できた。
本発明のICタグの一例を示す断面図である。 インレットの一例を示す拡大部分断面図である。
符号の説明
1 インレット
11 支持層
12 送受信用アンテナ基板
13 無線通信用ICチップ
14 電気的接続部
2 樹脂層
3 延伸ポリオレフィン系樹脂シート

Claims (6)

  1. 送受信アンテナ基板と、電気的接続部を介して該送受信アンテナ基板の表面に搭載された無線通信用ICチップとを備えるインレットの少なくとも一面に、延伸ポリオレフィン系樹脂シート又はロッドが積層されており、該延伸ポリオレフィン系樹脂シート又はロッドは180度及び90度に折曲げて1分間保持した後解放し、解放後5分経過した時の折曲げ戻り角度θが共に20度以下である形状保持性を有することを特徴とするICタグ。
  2. 送受信アンテナ基板と、電気的接続部を介して該送受信アンテナ基板の表面に搭載された無線通信用ICチップとを備えるインレットの少なくとも一面に、延伸ポリオレフィン系樹脂シート又はロッドの織物が積層されており、該織物は180度及び90度に折曲げて1分間保持した後解放し、解放後5分経過した時の折曲げ戻り角度θが共に20度以下である形状保持性を有する延伸ポリオレフィン系樹脂シート又はロッドを経糸又は/及び緯糸として織成したものであることを特徴とするICタグ。
  3. インレットの両面に樹脂層が積層されていることを特徴とする請求項1又は2記載のICタグ。
  4. 延伸ポリオレフィン系樹脂シート又はロッドが、重量平均分子量が10万〜50万のポリオレフィン系樹脂シート又はロッドが延伸倍率5倍以上に一軸延伸されてなることを特徴とする請求項1、2又は3記載のICタグ。
  5. 延伸ポリオレフィン系樹脂シート又はロッドが、重量平均分子量が10万〜50万のポリオレフィン系樹脂シート又はロッドが圧延倍率5倍以上に圧延された後、総延伸倍率が10〜40倍に一軸延伸されてなることを特徴とする請求項1、2又は3記載のICタグ。
  6. 延伸ポリオレフィン系樹脂シート又はロッドが、重量平均分子量が10万〜50万のポリオレフィン系樹脂シート又はロッドが圧延倍率5倍以上に圧延されてなることを特徴とする請求項1、2又は3記載のICタグ。
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