JP2010055130A - 医用画像システム及び第1サーバ - Google Patents

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Abstract

【課題】読影及び診察の際の医用画像の閲覧を効率良く行うことができる医用画像システムを提供する。
【解決手段】医用画像システム1は、読影医用の閲覧システム30と参照医用の閲覧システム60と含んで構成されている。閲覧システム30は、医用画像を表示する読影端末20と、検査撮影により得られた医用画像を保存し、当該保存されている全ての医用画像を読影端末20に配信するとともに、全ての医用画像のうちの一部に画像処理を施したものを配信サーバ40に転送する管理サーバ10とから構成されている。また、閲覧システム60は、医用画像を表示する参照端末50と、前記管理サーバ10から転送された医用画像を保存し、当該保存されている医用画像を参照端末50に配信する配信サーバ40とから構成されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、医用画像を保存し、閲覧用端末に配信する医用画像システム及び医用画像を保存、管理する第1サーバに関する。
大規模な医療機関では、医用画像は、読影医と参照医によって閲覧されることが多い。まず、検査撮影により医用画像が得られると、読影医が得られた全ての医用画像を読影し、その所見を示す読影レポート情報を作成する。参照医は読影医が作成した読影レポート情報を参照しながら、医用画像を用いて患者に検査結果を説明する。つまり、読影医は医用画像に対する読影を行う医師であり、参照医は主に患者に対する診察を行う医師である。
従来は、図12に示すように、管理サーバCの方で医用画像の全部を管理し、読影医は読影端末Bから、参照医は参照端末Aから管理サーバCへアクセスして医用画像を取得し、これを参照端末A又は読影端末Bにおいて表示させて閲覧するといったシステムが採用されていた(例えば、特許文献1参照)。
特開2001−101320号公報
しかしながら、図12に示す従来のシステム構成では、一の管理サーバCに対し、複数の閲覧用端末(読影端末B、参照端末Aをいう)から医用画像が要求されるため、アクセスが集中し、ネットワーク負荷が高くなる。
また、医用画像の読影に際しては読影に適した状態(濃度、鮮鋭性等)がある。読影医は医用画像を読影する場合、読影端末Bにおいて画像処理を施し、読影に適した状態としてから読影することが一般的である。しかし、画像処理は、読影端末Bが管理サーバCから取得した医用画像に対して施すため、管理サーバCに保存されている医用画像は、以前画像処理が施されていない元の状態のままである。参照医が医用画像を閲覧する際には、参照端末Bから管理サーバCの医用画像を取得するため、参照医は参照に最適とはいえない元の状態の医用画像を閲覧することとなる。
よって、再度参照医の方で参照に適した状態とする画像処理を行わなければならなかった。その操作は煩雑であるとともに、参照医の診察に要する時間がかかることとなっていた。
さらに、管理サーバCでは医用画像と、読影レポート情報や電子カルテ情報とを分けて管理していたため、参照端末Bでは医用画像の閲覧と読影レポート、電子カルテ等の閲覧の連携がとれなかった。つまり、参照端末Bでは、医用画像と読影レポート、電子カルテ等とを別々に管理サーバCから取得しなければならなかった。読影レポートは医用画像とともに閲覧することが多いため、これらは連携していることが好ましい。しかし、従来のシステムでは、例えば医用画像を閲覧中に読影レポートを閲覧したいとき、読影レポートの閲覧用ソフトウェアを起動して管理サーバCから読影レポートを取得しなければならず、効率が悪い。
本発明の課題は、読影及び診察の際の医用画像の閲覧を効率良く行うことができる医用画像システムを提供することである。
請求項1に記載の発明は、
医用画像の閲覧が可能な複数の閲覧システムを含む医用画像システムであって、
第1の閲覧システムは、
医用画像を表示する表示手段を備えた第1閲覧用端末と、
検査撮影により得られた医用画像を保存する保存手段と、当該保存されている医用画像を前記第1閲覧用端末に配信する配信手段と、全ての医用画像のうち、一部の医用画像に画像処理を施したものを第2サーバに転送する転送手段とを備えた第1サーバと、を含み、
第2の閲覧システムは、
医用画像を表示する表示手段を備えた第2閲覧用端末と、
前記第1サーバから転送された医用画像を保存する保存手段と、当該保存されている医用画像を前記第2閲覧用端末に配信する配信手段とを備えた第2サーバと、を含むことを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の医用画像システムにおいて、
前記第1サーバは、前記転送する医用画像の全部又は一部に画像処理を施す画像処理手段を備え、
前記転送手段は、前記画像処理手段により画像処理が施された医用画像を前記第2サーバに転送することを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の医用画像システムにおいて、
前記第1閲覧用端末は、前記第2サーバに保存されている医用画像のうち、前記第2サーバへ転送する対象となる医用画像を選択するとともに、選択した医用画像の何れに画像処理を施すかを選択するための操作手段を備え、
前記第1サーバの画像処理手段は、第1サーバにおいて保存している全ての医用画像のうち、前記第1閲覧用端末において前記操作手段を介して選択された医用画像に選択された画像処理を施し、
前記転送手段は、前記画像処理が施された医用画像を前記第2サーバに転送することを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1に記載の医用画像システムにおいて、
前記第1閲覧用端末は、前記第2サーバへ転送する対象となる医用画像に付加する注釈画像を指定操作するための操作手段を備え、
前記第1サーバは、前記第2サーバへ転送する対象となる医用画像に、前記第1閲覧用端末において指定された注釈画像を合成する画像処理手段を備え、
前記転送手段は、前記注釈画像が合成された医用画像を前記第2サーバに転送することを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、請求項1〜4の何れか一項に記載の医用画像システムにおいて、
前記第1閲覧用端末は、医用画像の読影レポート情報を生成するレポート生成手段を備え、
前記第1サーバの保存手段は、前記選択された医用画像とともに前記第1閲覧用端末において生成された読影レポート情報を保存し、
前記転送手段は、前記第2サーバに医用画像を転送する際、当該医用画像に対応する読影レポート情報もともに転送することを特徴とする。
請求項6に記載の発明は、
第1閲覧用端末に医用画像を提供する第1サーバであって、
検査撮影により得られた医用画像を保存する保存手段と、
前記保存されている医用画像を前記第1閲覧用端末に配信する配信手段と、
前記保存された全ての医用画像のうち、一部の医用画像に画像処理を施したものを前記第2サーバに転送する転送手段と、
を備えることを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、医用画像の閲覧システムを複数備え、それぞれに独立した画像管理用の第1サーバ、第2サーバを備えているので、医用画像を取得するために第1サーバ又は第2サーバへアクセスが一点集中することを防ぐことができる。よって、医用画像の閲覧しやすい環境とすることができる。また、第1サーバから第2サーバへは第1サーバが保存している全ての医用画像を転送するわけではなく、その一部を転送するので、第2の閲覧システムで閲覧が必要な医用画像のみを転送することが可能となる。さらに、転送するのは画像処理が施された医用画像であるので、第2の閲覧システムにおける医師は、既に画像処理が施された参照しやすい医用画像の閲覧を行うことができる。例えば、第2の閲覧システムを参照医の閲覧に供し、第1の閲覧システムを読影医の閲覧に供する場合、読影医が重要視した医用画像に参照に最適な画像処理を施したものを第2の閲覧システムの第2サーバへ転送すればよい。参照医は読影医が重要視した医用画像のみを、参照に適した状態で閲覧することができ、診察が円滑となって診察の効率化を図ることができる。
請求項2に記載の発明によれば、画像処理は転送する医用画像の全部又は一部に施すことができる。よって、必要な医用画像のみ画像処理を施すことができる。
請求項3に記載の発明によれば、第2サーバへ転送する医用画像を、第1閲覧用端末で選択することができる。また、その転送対象の医用画像に画像処理を施すかどうかをも第1閲覧用端末で選択することができる。よって、第1閲覧用端末における医師が医用画像を閲覧しながら、第2閲覧用端末で閲覧が必要な医用画像、画像処理が必要な医用画像を選択して、転送することができる。
請求項4に記載の発明によれば、第2サーバへ転送する医用画像に注釈画像を付加するか否かを、第1閲覧用端末で選択することができる。よって、第1閲覧用端末における医師が医用画像を閲覧しながら、医用画像を閲覧するにあたって留意すべき点があればその旨を示す注釈画像を付加することができる。
請求項5に記載の発明によれば、第2閲覧用端末において読影レポート情報と医用画像とを連携させて表示することが可能となる。よって、第2閲覧用端末における医師は、医用画像と読影レポート情報とを別々に第2サーバから取り寄せて表示させるのではなく、医用画像の閲覧の一環として読影レポート情報の閲覧を行うことができる。
請求項6に記載の発明によれば、第1サーバから第2サーバへは第1サーバが保存している全ての医用画像を転送するわけではなく、その一部を転送するので、第2閲覧用端末で閲覧が必要な医用画像のみを転送することが可能となる。さらに、転送するのは画像処理が施された医用画像であるので、第2閲覧用端末における医師は、既に画像処理が施された参照しやすい医用画像の閲覧を行うことができる。例えば、第2閲覧用端末を参照医の閲覧に供し、第1閲覧用端末を読影医の閲覧に供する場合、読影医が重要視した医用画像に参照に最適な画像処理を施したものを第2サーバへ転送すればよい。参照医は読影医が重要視した医用画像のみを、参照に適した状態で閲覧することができ、診察が円滑となって診察の効率化を図ることができる。
まず、構成を説明する。
図1に、本実施形態における医用画像システム1のシステム構成を示す。
医用画像システム1は、医療機関における医用画像を保存、管理するとともに、当該医用画像を閲覧用端末に提供するシステムである。
図1に示すように、医用画像システム1は、2つの閲覧システム30、60を備えて構成されている。これらの閲覧システム30、60はネットワークN3を介して接続されている。
一方の閲覧システム30は、主に読影医の閲覧に供するために医用画像の提供を行う第1の閲覧システムである。閲覧システム30は、管理サーバ10と、閲覧用端末である複数の読影端末20とがネットワークN1を介して接続されて構成されている。また、管理サーバ10は医療機関に設置されたモダリティと接続されている。
他方の閲覧システム60は、主に参照医の閲覧に供するために医用画像の提供を行う第2の閲覧システムである。閲覧システム60は、配信サーバ40と、閲覧用端末である複数の参照端末50とから構成され、これらはネットワークN2を介して接続されている。
まず、閲覧システム30の各構成装置から説明する。
管理サーバ10は、医療機関内の全ての医用画像を保存し、管理する第1サーバである。また、管理サーバ10は保存している医用画像を読影端末20に配信するとともに、全ての医用画像のうち、読影端末20において選択された医用画像を配信サーバ40に転送する。
図2に、管理サーバ10の内部構成を示す。
図2に示すように、制御部11、操作部12、表示部13、通信部14、記憶部15、DB(Data Base)16を備えて構成されている。
制御部11は、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)等から構成されている。制御部11は、記憶部15に記憶されている制御プログラムとの協働により、各種演算を行う。或いは、各部の集中制御を行う。
操作部12は、キーボード、マウス等を備え、これらの操作に応じた操作信号を生成して制御部11に出力する。
表示部13は、ディスプレイを備え、制御部11の制御に従って操作画面等を表示する。
通信部14は、通信用のインターフェイス等を備え、ネットワークN1〜N3を介して接続される読影端末20、配信サーバ40等の外部装置と通信を行う。
記憶部15は、ハードディスク等であり、制御プログラムやそのプログラムの実行に必要なパラメータ等を記憶している。
DB16は、大容量メモリから構成されている。DB16は、撮影により生成された全ての医用画像を保存するための保存用DB161、配信サーバ40に転送する医用画像を一時的に保存するための転送用DB162、転送に関する履歴情報を保存するための履歴DB163等から構成されている。
読影端末20は、読影医の閲覧に供するため医用画像を表示する第1閲覧用端末である。読影端末20としては、医用画像の閲覧用ソフトウェア等を組み込んだPC(パーソナルコンピュータ)等が挙げられる。読影端末20の構成は、管理サーバ10がDB16を備えている点以外は管理サーバ10と略同一であるので、ここではその構成の図示及び説明は省略する。すなわち、読影端末20は制御部、操作部、表示部、通信部、記憶部等を備えて構成されている。
次に、閲覧システム60について説明する。
配信サーバ40は、管理サーバ10から転送された医用画像を保存、管理し、これを参照端末50に配信する第2サーバである。すなわち、配信サーバ40は管理サーバ10が管理する医用画像のうちの一部(読影端末20において選択された医用画像のみ)を、参照端末50に提供するものである。
配信サーバ40の基本構成は、管理サーバ10と略同一であるのでここでは説明を省略する。ただし、配信サーバ40のDBにあるのは保存用DBのみであり、転送用DB、履歴DBは有していない。
参照端末50は、参照医の閲覧に供するため医用画像を表示する第2閲覧用端末である。参照端末50としては、医用画像の閲覧用ソフトウェア等を組み込んだPC等が挙げられる。参照端末50の構成は、読影端末20と略同一であるのでその構成説明は省略する。すなわち、参照端末50は制御部、操作部、表示部、通信部、記憶部等を備えて構成されている。
次に、医用画像システム1の動作について説明する。
はじめに、図3を参照して、検査撮影による画像生成から参照端末50に配信されるまでの全体的な処理の流れを説明する。
図3に示すように、まず検査撮影によってモダリティにおいて撮影画像を生成すると、モダリティは当該撮影画像を管理サーバ10へ送信する(ステップS1)。なお、医療機関に複数のモダリティがある場合、各モダリティにおいて生成した撮影画像の全てが管理サーバ10に送信されることとなる。
管理サーバ10は、制御部11によってモダリティから入力された撮影画像からDICOM(Digital Imaging and Communication in Medicine)対応の医用画像を生成し、これを保存用DB161に保存する(ステップS2)。本実施形態では、DICOM対応の画像を医用画像といい、非対応の画像を撮影画像として区別することとする。なお、DICOMとは医用画像の通信、管理に関する規格をいい、異なる医療機関、異なる装置間でも医用画像を閲覧等できるようにするための規格である。
管理サーバ10は、保存用DB161に保存された医用画像を、読影端末20からの要求に応じて読影端末20に配信する。
次いで、管理サーバ10では保存DB161に保存された全医用画像のうち、参照医が閲覧する参照用の医用画像(転送対象の医用画像)を制御部11において選択し(ステップS3)、これに画像処理を施した後、配信サーバ40へ転送する(ステップS4)。なお、参照用の医用画像の選択、医用画像に施す画像処理の内容の選択は読影端末20において行われるものであり、管理サーバ10ではこの読影端末20における選択に従って医用画像の選択及び画像処理を行うものである。
配信サーバ40では、管理サーバ10から受信した医用画像を配信サーバ40の保存用DBに保存する(ステップS5)。配信サーバ40は、参照端末50からの要求に応じて、保存した医用画像を参照端末50に配信する(ステップS6)。
次に、図4を参照して、管理サーバ10及び読影端末20において参照用の医用画像を選択する際に行われる処理(図3のステップS3、S4に該当する処理)について説明する。
まず、管理サーバ10において撮影画像からDICOM対応の医用画像を生成し、保存用DB161に保存する(ステップS11)。
図5を参照して、管理サーバ10において医用画像を保存する際に行われる処理について具体的に説明する。図5は、管理サーバ10における、医用画像の生成から配信に至るまでの処理内容を示す図である。図5に示すように、管理サーバ10の処理は大きく分けて医用画像の生成時と転送時のものに分けられる。
まずモダリティから管理サーバ10に撮影画像g1が入力されると、制御部11は当該撮影画像g1にDICOMに従った付帯情報g3を付帯させ、DICOMに対応した医用画像g2を生成する。生成した医用画像g2は保存用DB161に保存される。
DICOMでは医用画像に医用画像に関する情報を付帯させるにあたり、互換性をもたせるため、その情報の内容や形式に規定をおいている。医用画像に関する情報とは、例えば患者情報(例えば、患者の氏名、患者ID等)、検査情報(検査日、使用するモダリティ等)、シリーズ情報(医用画像の関連画像に関する情報)、画像詳細情報(割当ビット、圧縮率等)が挙げられる。
図4に戻り、説明を続ける。
次いで、管理サーバ10は、保存用DB161に保存した医用画像g2を読影端末20に配信する(ステップS12)。医用画像は、患者毎にかつ検査単位で配信される。
読影端末20では、管理サーバ10から配信された医用画像の表示を行う(ステップS13)。図6(a)はその表示例である操作画面d1を示す図である。操作画面d1では、配信された複数の医用画像が並べて表示されている。また、操作画面d1では参照用の医用画像を選択する旨の指示ボタンd11が設けられている。
読影医は、医用画像の読影を順次行いながら、重視すべき医用画像があり、参照用に当該医用画像を選択する場合には、指示ボタンd11を操作する。
読影端末20では、指示ボタンd11の操作に応じて、図6(b)に示すように操作画面d1上に医用画像の選択を行うためのダイアログ画面d2を表示する(ステップS14)。ダイアログ画面d2は、参照用の医用画像として選択した医用画像を並べて表示するものである。読影医は操作画面d1上に表示されている医用画像のち、参照用の医用画像をドラッグ&ドロップ操作によってダイアログd2に移動させることにより、参照用の医用画像の選択操作を行う。
参照用の医用画像の選択にあたっては、これら医用画像をシリーズ毎に分類することが可能である。シリーズとは、ひとまとまりの単位をいう。
図7(a)に、ダイアログ画面d2の拡大図を示す。
ダイアログ画面d2は、複数領域に分割され(分割領域をd21〜d24の符号で示す)、各分割領域d21〜d24がシリーズ分類に対応している。すなわち、読影医は同一分類にしたい医用画像を同じ分割領域d21〜d24に移動させることにより、医用画像が属するシリーズ分類を指定操作することが可能となる。
各分割領域d21〜d24には、シリーズ記述の入力領域d27が設けられている。読影医はシリーズに関する記述をしたい場合にはこの入力領域d27において入力操作を行えばよい。
さらに、ダイアログ画面d2では選択した医用画像の確認表示を指示する画像確認ボタンd25、選択した医用画像の配信サーバ40への転送を指示する転送ボタンd26が設けられている。
一方、読影端末20では、参照用に選択した医用画像の確認が可能である。すなわち、図7(a)に示したダイアログ画面d12において、画像確認ボタンd25が操作されると、読影端末20では図8(a)に示すように操作画面d1上に確認画面d4を表示させる。そして、図8(b)に示すようにダイアログ画面d2の中から確認対象の医用画像が選択操作されると、図8(c)に示すように当該選択された医用画像を当該確認画面d4上に表示させる(ステップS15)。
読影医は、確認画面d4上に表示された医用画像を読影することにより、医用画像の選択後にも医用画像の状態等を確認することが可能となる。確認の結果、参照用にふさわしくないと判断すれば、その医用画像をダイアログ画面d2から削除し、選択範囲から排除すればよい。
画像確認後、選択した医用画像を転送させる場合には、読影医はダイアログ画面d12の転送ボタンd26(図7(a)参照)を操作する。
一方、医用画像に画像処理を施して読影を行ったり、アノテーション等の注釈画像を付加したりする場合、確認画面d4上でそれら操作が可能である。なお、注釈画像とは、医用画像において留意すべき事項を示す画像であり、例えば医用画像上で発見した異常陰影の位置を示す矢印、丸等の記号の画像や、読影医のコメントを示すテキストの画像等である。
まず、画像処理を施す場合について説明する。
この場合、読影医はまず画像処理の種類を選択する。読影端末20では、画像処理の種類として、濃度調整を行う階調処理、鮮鋭性を調整する周波数強調処理等を選択可能としておく。次に、読影医は画像処理の条件を選択する。画像処理の条件は、例えば階調処理であれば読影目的に応じて予め濃度範囲、階調変換カーブ等の条件を定めた条件セットを準備しておき、これを読影端末20において選択可能としておけばよい。条件セットは、例えば肺野用、縦隔用等、読影対象の部位に応じて適切な画像処理条件が定められたものが挙げられる。
さらに、読影端末20では画像処理を施す医用画像の範囲も選択することが可能である。つまり、確認画面d4上に確認用に表示されている医用画像のみならず、ダイアログ画面d2上に表示されている医用画像についても同様の画像処理を施すことが可能である。
図9(a)に示すように、確認画面d4では画像処理を施す医用画像の範囲として、「以降の画像」、「全画像」、「1画像」の選択項目d41をプルダウン表示させることが可能である。「以降の画像」とは、ダイアログ画面d2において1つのシリーズ分類の分割領域d21〜d26に並べて表示されている医用画像のうち、確認用に確認画面d4に表示されている医用画像より以降に並ぶ医用画像のみに画像処理を施すことを選択する項目である。これに対し、「全画像」はダイアログ画面d2に表示されている医用画像の全部について、「1画像」は確認画面d4上に表示されている医用画像のみについて、画像処理を施すことを選択する項目である。
そして、読影端末20では、読影医の選択操作に応じて選択された範囲の医用画像に対し、画像処理を施す(ステップS1)。すなわち、読影医によって選択された範囲内の医用画像に対し、選択された画像処理を選択された条件で施す。
例えば、階調処理について、「以降の画像」の選択項目が選択された場合の表示結果を、図9(b)に示す。図9(b)に示すように、確認画面d4上に表示された医用画像(画像番号3)とともに、この医用画像のシリーズ分類においてこの医用画像以降に並ぶ他の医用画像(画像番号5、7、9…)に同一の画像処理が施されて表示されている。
次に、注釈画像の付加について説明する。
読影端末20では、注釈画像として矢印、丸等の記号の他、テキスト入力を行うためのアイコンd42を準備しておく(図10参照)。読影医はアイコンd42の操作により何れの記号を付加するのか、或いはテキスト入力を行うのかを選択操作する。また、医用画像上で記号又はテキストを配置する位置を指定操作する。
読影端末20では、図10に示すように、確認画面d4において、医用画像上の指定された位置に、指定された記号の画像又はテキストの画像を配置したものを表示させる(ステップS17)。図10では医用画像上に矢印の記号の注釈画像を配置した例を示している。
さらに、読影端末20では上述のように画像処理が施された医用画像を確認画面d4上に表示しながら読影レポートを作成することも可能である。読影医は確認画面d4の読影に適した状態で医用画像を読影することができ、さらにその読影結果を電子データ化することができる。
読影端末20では、読影レポート情報作成の指示操作がなされると、図7(b)に示すようなレポート画面d3を表示する。レポート画面d3は、読影対象の医用画像を表示する領域d31とその所見等を入力するための領域d32とに分けられている。読影医は、領域d31に表示された医用画像を読影し、その所見を領域d32において入力する。
読影端末20では、入力に応じて読影レポート情報を生成する(ステップS18)。
画像処理、注釈画像の付加の後、選択した医用画像を転送させる場合には、読影医はダイアログ画面d12の転送ボタンd26(図7(a)参照)を操作する。
読影端末20では、転送ボタンd26が操作されると、図11(a)に示すように操作画面d1上にメッセージ画面d5を表示する。メッセージ画面d5では選択した医用画像と読影レポート情報を配信サーバ40に転送してもよいか否かを問うメッセージが表示されている。このメッセージ画面d5において転送を指示する操作がなされると、読影端末20はダイアログ画面d2において選択された医用画像の選択情報を生成する。選択情報とは、参照用の医用画像として選択された医用画像を示す情報であり、例えば選択された医用画像の画像ファイル名、画像生成日時等の医用画像を特定可能な情報である。また、シリーズ分類されている場合には、各医用画像にその分類を示す分類情報を付帯させる。シリーズ記述が設定されている場合には分類情報にシリーズ記述の情報を含ませる。
例えば、選択された複数の医用画像が2つのシリーズに分類され、そのシリーズ記述が「所見A」、「所見B」であった場合、「所見A」のシリーズに対応する医用画像には、2つあるシリーズのうちの一方であることを示すシリーズ「1/2」、シリーズ記述「所見A」の情報を分類情報として付帯させる。同様に、「所見B」のシリーズに対応する医用画像にはシリーズ「2/2」、シリーズ記述「所見B」の分類情報を付帯させる。
さらに、読影端末20は、選択した医用画像について画像処理が行われている場合、その画像処理の内容を示す画像処理情報を生成する。画像処理情報は、画像処理が施された医用画像を特定する情報(例えば、画像番号、画像ファイル名等)、画像処理の種類、条件を示す情報である。
同様に、読影端末20は医用画像について注釈画像が付加されている場合、その注釈画像の内容を示す注釈画像情報を生成する。注釈画像情報は、注釈画像が付加された医用画像を特定する情報(例えば、画像番号、画像ファイル名等)、注釈画像の種類(記号の種類、テキスト)、医用画像における注釈画像の配置位置、テキストの注釈画像であればそのテキストの内容等を示す情報である。
読影端末20は、前記医用画像の選択情報、画像処理情報、注釈画像情報と、選択された医用画像について生成された読影レポート情報とを対応付けて管理サーバ10に送信する(ステップS19)。この送信の間は、読影端末20では図11(b)に示すようなメッセージ画面d6を表示する。メッセージ画面d6では、医用画像及び読影レポート情報を転送中である旨を示すメッセージが表示されている。
管理サーバ10では、制御部11により、読影端末20から受信された選択情報、画像処理情報、注釈画像情報と読影レポート情報とを対応付けて保存用DB161に保存する。また、制御部11は読影レポート情報とともに受信された選択情報に基づいて、保存用DB161に記憶された医用画像のうち、参照用に選択された医用画像を特定する(ステップS20)。
そして、この特定した医用画像に対応する画像処理情報があれば、制御部11は当該画像処理情報に基づいて医用画像に対して画像処理を施す。同様に、特定した医用画像に対応する注釈画像情報があれば、制御部11は当該注釈画像情報に基づいて注釈画像を生成し、これを医用画像に付加(合成)した処理画像を生成する。管理サーバ10は、医用画像又は処理画像をJPEGに従って圧縮した圧縮画像(以下、JPEG画像という)を生成する(ステップS21)。
次いで、管理サーバ10は、JPEG画像とともに、当該JPEG画像に対応する読影レポート情報を保存用DB161から読み出して配信サーバ40に転送する(ステップS22)。
上記の転送に係る処理を、図5を参照して具体的に説明する。
管理サーバ10では、読影端末20から受信された読影レポート情報g5を保存用DB161に保存する。その後、制御部11は保存用DB161内の医用画像g2のうち、選択情報に基づいて読影端末20において選択された医用画像g4を特定する。そして、特定された医用画像g4及びその医用画像g4に対応する読影レポート情報g5を転送用DB162に書き込む。
制御部11は一定時間毎に転送用DB162に書き込まれた医用画像g4の転送処理を行う。まず、転送用DB162から選択された医用画像g4及びその読影レポート情報g5を読み出す。そして、制御部11は医用画像g4から画像部分のみ抽出し、読影レポート情報g5とともに受信された画像処理情報g11に基づいて画像処理を施す。次いで、制御部11は注釈画像情報g7に基づいて画像処理が施された医用画像に注釈画像を付加(合成)した後、圧縮処理を行ってJPEG画像g9を生成する。
また、制御部11は画像処理、JPEGの処理に応じて、JPEG画像用の新規付帯情報g10を生成し、これをJPEG画像g9に付帯させる。具体的には、医用画像g4の付帯情報の一部である画像詳細情報を、画像処理情報g11及びJPEGの処理内容に基づいて書き換えて、新規の付帯情報g10とする。
そして、制御部11はJPEG画像g9と読影レポート情報g4とを対応付けて、JPEG画像g9と読影レポートg5のデータセットを作成した後、これを通信部14によって配信サーバ40に送信させる。送信後、制御部11は医用画像の転送に係る履歴情報を生成し、これを履歴DB163に保存する。なお、履歴情報とは転送した医用画像(例えば、転送した医用画像の画像番号等)、転送日時等の情報をいう。
配信サーバ40では、転送された医用画像、読影レポート情報を参照端末50に送信する。参照端末50では、制御部の表示制御により、医用画像に付帯された分類情報に応じて医用画像をシリーズ分類ごとに表示させる。また、読影レポート情報の表示指示に応じて読影レポート情報を表示させる。
以上のように、本実施形態によれば、医用画像を閲覧できる閲覧システムを、読影医用(閲覧システム30)と参照医用(閲覧システム60)に分け、それぞれのシステムに独立した画像管理用のサーバ(管理サーバ10、配信サーバ40)を設けた。これにより、読影医は読影端末20を介して管理サーバ10へ、参照医は参照端末50を介して配信サーバ40へアクセスすればよく、アクセスの一点集中を分散することができる。従って、医用画像システム1全体のネットワーク負荷を軽減させることができ、医用画像を閲覧しやすい環境とすることができる。
また、配信サーバ40では、管理サーバ10が管理する全ての医用画像のうち、選択された一部の医用画像のみを保存することとしている。すなわち、参照医は選択された医用画像のみ閲覧することとなる。選択された医用画像は、読影医が参照用に選択した医用画像であるので、参照医は読影医が重要視した医用画像のみを閲覧することができ、診察の効率が良い。
さらに、参照医は閲覧する医用画像が、読影医が重要視した医用画像であることを把握することができ、診察にあたって読影医との連携をとることが可能となる。
また、参照用の医用画像を選択するためのダイアログ画面d2はシリーズ毎に医用画像を分類可能な画面構成とされている。よって、読影医が参照用の医用画像を選択する際には、選択した医用画像をシリーズ毎に分類することが可能である。これによれば、読影医が意味のあるまとまりごとに医用画像を分類することができ、医用画像を整理した形で参照医に提供することができる。よって、より参照医が診察しやすい閲覧環境を提供することができる。
また、参照用に選択された医用画像は、確認画面d4によって表示可能であるので、選択後にも医用画像を確認することができる。よって、読影医は選択後に再度参照用として適切な医用画像であるか否かを再考することができる。
さらに、参照用に選択された医用画像は、読影レポート情報とともに配信サーバ40に転送する。これにより、参照医は医用画像と当該医用画像に対応する読影レポート情報を同時に閲覧することができる。よって、より参照医の診察の効率化を図ることができる。
また、確認画面d4において画像処理、注釈画像の付加の選択を行うことが可能であり、当該選択に応じて管理サーバ10から配信サーバ50へ転送する医用画像には、その選択に応じた画像処理、注釈画像の付加を行う。よって、参照医が参照する医用画像は、既に参照に適した画像処理となっているとともに、読影医が特に注目した箇所等を注釈画像により把握することができ、より効率良く診察を行うことができる。
また、配信サーバ50へ転送する際は、医用画像の画像部分をJPEGにより圧縮して送信する。これにより、参照端末50においてJPEG画像を表示する際に表示にかかる時間を短縮することができる。また、医用画像専用のビューアでなくとも、汎用の画像ビューアでも表示させることが可能となり、閲覧がより容易となる。
なお、上記実施形態は本発明を適用した好適な一例であり、これに限定するものではない。
例えば、上述した説明では、管理サーバ10において参照用に選択された医用画像に一の画像処理を施して配信サーバ50へ転送する例を示したが、これに限らず、異なる画像処理を施した2以上の処理画像を生成して配信サーバ50へ転送することとしてもよい。
診察にあたっては、同じ医用画像でも階調を異ならせて比較読影する場合がある。例えば、胸部位においては肺野のコントラストに応じた階調とする肺野条件と、縦隔(胸腔の正中部で、肺を除くすべての胸部内臓および構造を含む部分)のコントラストに応じた階調とする縦隔条件とで読影する場合がある。このような場合、一の医用画像について肺野条件で画像処理を施したものと、縦隔条件で画像処理を施したものとを生成し、これらを配信サーバ50へ送信することにより、参照医は肺野条件、縦隔条件の2つの階調の医用画像を比較することができる。
また、上記実施形態では、読影医と参照医のそれぞれに対応する閲覧システム30、60の例を示したが、用途に応じて閲覧システム60を複数とし、閲覧システム30の管理サーバ10から、複数の閲覧システム60にそれぞれ設置される配信サーバ40に対して医用画像を配信する構成としてもよい。
本実施形態における医用画像システムのシステム構成を示す図である。 管理サーバ10の内部構成を示す図である。 医用画像システムにおいて、医用画像の生成から参照端末に配信されるまでの全体的な処理の流れを示す図である。 管理サーバ及び読影端末において参照用の医用画像を選択する際に行われる処理の流れを説明する図である。 管理サーバにおける処理の流れを説明する図である。 (a)医用画像を表示する操作画面例を示す図である。(b)操作画面上に表示されたダイアログ画面例を示す図である。 (a)ダイアログ画面の拡大図を示す図である。(b)レポート作成画面例を示す図である。 (a)操作画面上に表示された確認画面例を示す図である。(b)ダイアログ画面において医用画像を選択する様子を示す図である。(c)確認画面上に選択された医用画像を表示する様子を示す図である。 (a)確認画面上に表示された医用画像に対する画像処理の指示操作を行う様子を示す図である。(b)確認画面上での画像処理の指示操作により、ダイアログ画面上の医用画像に画像処理が施された様子を示す図である。 矢印の注釈画像が付加された医用画像例を示す図である。 (a)転送を確認するメッセージ画面例を示す図である。(b)転送中であることを通知するメッセージ画面例を示す図である。 従来の医用画像システムのシステム構成を示す図である。
符号の説明
1 医用画像システム
10 管理サーバ
20 読影端末
30 閲覧システム
40 配信サーバ
50 参照端末
60 閲覧システム

Claims (6)

  1. 医用画像の閲覧が可能な複数の閲覧システムを含む医用画像システムであって、
    第1の閲覧システムは、
    医用画像を表示する表示手段を備えた第1閲覧用端末と、
    検査撮影により得られた医用画像を保存する保存手段と、当該保存されている医用画像を前記第1閲覧用端末に配信する配信手段と、全ての医用画像のうち、一部の医用画像に画像処理を施したものを第2サーバに転送する転送手段とを備えた第1サーバと、を含み、
    第2の閲覧システムは、
    医用画像を表示する表示手段を備えた第2閲覧用端末と、
    前記第1サーバから転送された医用画像を保存する保存手段と、当該保存されている医用画像を前記第2閲覧用端末に配信する配信手段とを備えた第2サーバと、を含むことを特徴とする医用画像システム。
  2. 前記第1サーバは、前記転送する医用画像の全部又は一部に画像処理を施す画像処理手段を備え、
    前記転送手段は、前記画像処理手段により画像処理が施された医用画像を前記第2サーバに転送することを特徴とする請求項1に記載の医用画像システム。
  3. 前記第1閲覧用端末は、前記第2サーバに保存されている医用画像のうち、前記第2サーバへ転送する対象となる医用画像を選択するとともに、選択した医用画像の何れに画像処理を施すかを選択するための操作手段を備え、
    前記第1サーバの画像処理手段は、第1サーバにおいて保存している全ての医用画像のうち、前記第1閲覧用端末において前記操作手段を介して選択された医用画像に選択された画像処理を施し、
    前記転送手段は、前記画像処理が施された医用画像を前記第2サーバに転送することを特徴とする請求項2に記載の医用画像システム。
  4. 前記第1閲覧用端末は、前記第2サーバへ転送する対象となる医用画像に付加する注釈画像を指定操作するための操作手段を備え、
    前記第1サーバは、前記第2サーバへ転送する対象となる医用画像に、前記第1閲覧用端末において指定された注釈画像を合成する画像処理手段を備え、
    前記転送手段は、前記注釈画像が合成された医用画像を前記第2サーバに転送することを特徴とする請求項1に記載の医用画像システム。
  5. 前記第1閲覧用端末は、医用画像の読影レポート情報を生成するレポート生成手段を備え、
    前記第1サーバの保存手段は、前記選択された医用画像とともに前記第1閲覧用端末において生成された読影レポート情報を保存し、
    前記転送手段は、前記第2サーバに医用画像を転送する際、当該医用画像に対応する読影レポート情報もともに転送することを特徴とする請求項1〜4の何れか一項に記載の医用画像システム。
  6. 第1閲覧用端末に医用画像を提供する第1サーバであって、
    検査撮影により得られた医用画像を保存する保存手段と、
    前記保存されている医用画像を前記第1閲覧用端末に配信する配信手段と、
    前記保存された全ての医用画像のうち、一部の医用画像に画像処理を施したものを前記第2サーバに転送する転送手段と、
    を備えることを特徴とする第1サーバ。
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