JP2010054915A - 光位相制御装置、及び光位相制御方法 - Google Patents

光位相制御装置、及び光位相制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】所定の波長、波長帯において位相の制御を行うことができ、薄膜で、耐熱性、耐光性に優れた光位相制御素子を構成することが可能となる光位相制御装置、及び光位相制御方法を提供する。
【解決手段】光位相制御素子を備え、前記光位相制御素子に照射光を照射し、光位相制御を行う光位相制御装置であって、
前記光位相制御素子は、前記照射光における電界振動面内の第1の方向及びこれに直交する第2の方向に対し、異方性を有する金属構造体を備え、
前記照射光における波長が、該金属構造体の有するプラズモン共鳴波長を含み、
前記光照射手段の照射光が、前記第1の方向及びこれに直交する第2の方向における偏光成分を同時に有する直線偏光、または楕円偏光である構成とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、所定の波長または波長帯における位相の制御を行う光位相制御装置、及び光位相制御方法に関する。
波長板には、水晶や方解石、また、高分子延伸フィルム等複屈折性を有する材料が用いられてきた。
このような材料には、常光、異常光の光軸があり、光軸毎の屈折率が異なるため入射された光の伝搬速度は光軸毎に異なる。
このため、これら材料を透過した光には位相差が生じる。波長板として機能させるためには、1/2波長板で180度、1/4波長板で90度の位相差が必要となるので、それだけの厚さが必要となる。
このような特性を有する波長板は、CD、DVD等のピックアップレンズやレーザの反射防止、エリプソメトリ等の光計測や、レーザ干渉計、光シャッタ、液晶プロジェクタ等の画像投影装置等、様々な光デバイス、計測に利用されている。
しかし、CD、DVD等のピックアップレンズやレーザの反射防止に用いる場合、出力する光の波長にのみ波長板として機能していればよいのだが、エリプソメトリや液晶プロジェクタ等、波長帯域を有する波長板が求められる場合がある。
これまでは、複屈折性を有する材料一つだけで波長板として機能させており、材料の波長分散があるため、広帯域にすることが困難であった。
これらに対処するため、複数の波長板の光軸を直交に貼り合わせたアクロマティック波長板という波長板が開発されている。
これによれば、異なる波長分散を持った材料を組み合わせることで、帯域を有した波長板が実現される(例えば、特許文献1参照)。
また、特許文献2及び特許文献3では、金属微細構造間に生じる近接場相互作用により、各金属微細構造間で位相差が生じることで偏光制御を行う偏光制御素子が提案されている。
特開平11−337733号公報 特開2006−330105号公報 特開2006−330106号公報
ところで、特許文献1のようなアクロマティック波長板の場合、複数の材料の光軸を直交に張り合わせるため、その張り合わせ精度が重要となる。
さらに、波長板には、複屈折性を有する材料に限定されるため、高価なものとなる上、常光、異常光の屈折率差が大きなものではないため、所定の位相差を得るには波長板が厚くなる等、設計の自由度に問題が生じる。
また、プロジェクタのような光源のエネルギーが大きい光学機器に用いられる場合、高分子延伸フィルムのような有機材料を用いた波長板では、耐熱性、耐光性の点で問題がある。
また、特許文献2、特許文献3のような二つ以上の金属微小構造体を用いた偏光制御素子の場合、金属微小構造体間の距離を調整することで、近接場相互作用の強さを制御し、設計自由度の高い偏光の制御が行えることが記載されている。しかし、波長板に用いるには十分な位相差(例えば、4分の1波長板の場合は位相差90°)が必要となるため、金属微小構造間の距離は数nm程度にしなくてはならないと考えられる。
金属微小構造間の距離を数nm程度に制御して作製するには高い精度が求められるので、金属微小構造間の距離のばらつきが生じ易く、所定の偏光制御が行えないという問題がある。また、作製するためのコストが高くなることも問題となる。
本発明は、上記課題に鑑み、所定の波長または波長帯において位相の制御を行うことができ、薄膜で、耐熱性、耐光性に優れた光位相制御素子を構成することが可能となる光位相制御装置、及び光位相制御方法を提供することを目的とするものである。
本発明は、上記課題を解決するため、つぎのように構成した光位相制御装置、及び光位相制御方法を提供するものである。
本発明の光位相制御装置は、光位相制御素子を備え、前記光位相制御素子に光を照射し、照射された光の位相制御を行う光位相制御装置であって、
前記光位相制御素子は、前記照射される光における電界振動面内の第1の方向及びこれに直交する第2の方向に対し、異方性を有する金属構造体を備え、
前記照射される光の波長が、前記金属構造体の有するプラズモン共鳴波長を含み、
前記照射される光が、前記第1の方向及びこれに直交する第2の方向における偏光成分を同時に有する直線偏光、または楕円偏光であることを特徴とする。
また、本発明の光位相制御装置は、前記照射される光の波長帯が、
前記第1の方向のプラズモン共鳴波長と前記第2の方向のプラズモン共鳴波長の間の波長帯を含み、
前記波長帯において前記第1の方向と前記第2の方向の照射光の位相差が略一定となることを特徴とする。
また、本発明の光位相制御装置は、前記照射される光の波長が、
前記第1の方向のプラズモン共鳴波長が前記第2の方向のプラズモン共鳴波長より短波長側のとき、
該第1の方向のプラズモン共鳴波長以下で前記位相差がゼロとなる第1の方向のプラズモン共鳴波長の近傍の波長、または該第2の方向のプラズモン共鳴波長以上で前記位相差がゼロとなる第2の方向のプラズモン共鳴波長の近傍の波長において、
前記照射光の偏光の軸が回転することを特徴とする。
また、本発明の光位相制御装置は、前記光位相制御素子における前記金属構造体が、2次元的に配列されていることを特徴とする。
また、本発明の光位相制御装置は、前記金属構造体が、誘電体による被覆層により被覆されていることを特徴とする。
また、本発明の光位相制御装置は、前記金属構造体が、直方体、楕円体、角錐、円柱、円錐、十字型、リング形のいずれかの形状、またはこれらの組合せからなる形状を有していることを特徴とする。
また、本発明の光位相制御方法は、光を光位相制御素子に照射し、照射された光の位相制御を行う光位相制御方法であって、
前記光位相制御素子に含まれる、前記照射される光における電界振動面内の第1の方向及びこれに直交する第2の方向に対して異方性を有する金属構造体に、前記光を照射するに際し、
前記照射される光が、前記第1及び第2の方向の偏光成分を同時に有するように調整する工程と、
前記調整する工程において調整された光を、前記光位相制御素子へ照射する工程と、
を有することを特徴とする。
また、本発明の光位相制御方法は、前記照射される光の波長帯が、
前記第1の方向のプラズモン共鳴波長と前記第2の方向のプラズモン共鳴波長の間の波長帯を含み、
前記波長帯において前記第1の方向と前記第2の方向の照射光の位相差が略一定となるように光位相制御を行うことを特徴とする。
また、本発明の光位相制御方法は、前記照射光の波長が、
前記第1の方向のプラズモン共鳴波長が前記第2の方向のプラズモン共鳴波長より短波長側のとき、
該第1の方向のプラズモン共鳴波長以下で前記位相差がゼロとなる第1の方向のプラズモン共鳴波長の近傍の波長または該第2の方向のプラズモン共鳴波長以上で前記位相差がゼロとなる第2の方向のプラズモン共鳴波長の近傍の波長において、
前記第1の方向と前記第2の方向の照射光の位相差がゼロとなるように光位相制御を行い、前記照射された光の偏光の軸を回転させることを特徴とする。
本発明によれば、所定の波長または波長帯において位相の制御を行うことができ、薄膜で、耐熱性、耐光性に優れた光位相制御素子を構成することが可能となる光位相制御装置、及び光位相制御方法を実現することができる。
以下に、本発明の実施形態の一例について説明する。
なお、本発明は以下に説明する実施形態及び実施例によって限定解釈されるものではない。
例えば、以下の実施形態及び実施例において述べる材料、組成条件、反応条件、部材、素子配置等は、当業者が理解可能な範囲で自由に変更して本発明を実施することができる。
つぎに、本実施形態における光位相制御装置の構成について説明する。
図1に、本実施形態における光位相制御装置の構成を説明する概念図を示す。
図1において、101は光位相制御素子、102は金属構造体、103は短軸方向、104は長軸方向、105は照射光、106は透過光である。
本実施形態における光位相制御装置は、光位相制御素子101を備え、この光位相制御素子101は金属構造体102を有している。
また、上記金属構造体102は、直交する二つの方向103、104に対して異方性を有している。
ここで、本発明における金属構造体の異方性について説明する。
上記したように、本発明において異方性を有するとは、金属構造体へ照射する照射光の電界振動面内の直交する二つの方向に対し、1つの金属構造体がそれぞれの方向に異なる大きさを持つことをいう。
このような構造にすることで、異方性を有する金属構造体の長軸方向と短軸方向におけるプラズモン共鳴条件が異なることとなる。
つぎに、このようなプラズモン共鳴条件が異なることによる位相変化について説明する。
図2(a)は金属構造体の長軸方向と短軸方向、それぞれの方向のみに振動する直線偏光を単一の金属構造体102へ照射するときの透過スペクトルを示す概念図である。
図2(a)において、201は短軸方向に振動する直線偏光を照射するときの透過スペクトル、202は長軸方向に振動する直線偏光を照射するときの透過スペクトルである。
また、206、207はプラズモン共鳴波長である。
短軸方向に振動する直線偏光を照射する場合、透過スペクトルは201のようになる。
これに対して、長軸方向に振動する直線偏光を照射する場合、透過スペクトルは202のようになる。
透過スペクトル201では、短波長側で透過率の低下が見られ、透過スペクトル202では、長波長側で透過率の低下が見られる。
このような透過率の低下は、プラズモン共鳴現象が原因で起こる。
プラズモン共鳴現象とは、照射光と金属構造体の自由電子とが共鳴的に振動する現象である。
この現象により、金属構造体を透過する光はプラズモン共鳴に寄与する波長帯において位相変化を受ける。
ここで、位相変化について説明する。
一般的に位置zにおける、光(電磁波)は以下の式で示されることが知られている。
但し、
E=E0exp[i(kz−wt)]
E0:振幅
k:波数
z:位置(光の伝搬方向)
w:角周波数
t:時間
である。
このとき“kz−wt”は位相を示す。
位相は位置、時間等に対して変化することが分かる。
また、位相は外的要因により“kz−wt+Δφ”に変化することもある。つまり、プラズモン共鳴の影響を受けることで、位相が変わる。
そこで、ある位置、ある時間における、金属構造体102を透過した光の位相を、波長に対してプロットすると図2(b)のようになる。
図2(b)において、203は短軸方向に振動する直線偏光を照射するときの位相変化のスペクトル、204は長軸方向に振動する直線偏光を照射するときの位相変化のスペクトルである。
位相が波長依存性を示すのは、プラズモン共鳴に波長依存性があることが原因である。つまり、Δφに波長依存性があるということである。
短軸方向に振動する直線偏光を照射する場合、金属構造体を透過する光は203のような位相変化をする。
これに対して、長軸方向に振動する直線偏光を照射する場合、金属構造体を透過する光は204のような位相変化をする。
短軸方向に振動する偏光成分と、長軸方向に振動する偏光成分を同時に含む直線偏光、例えば、短軸もしくは長軸に対し45°傾いた直線偏光を照射する場合の位相差は図2(c)のようになる。
図2(c)において、205は位相差のスペクトルである。
このとき、位相差が略一定となる波長帯と、位相差が略ゼロとなる波長が存在する。
位相差が略一定となる波長帯は、長軸方向に振動する偏光が照射されるときのプラズモン共鳴波長206と短軸方向に振動する偏光が照射されるときのプラズモン共鳴波長207の間の波長帯である。
また、図(c)に示すように波長と位相差をプロットした場合に、位相差が急に立ち上がる波長と、位相差が急に下がる波長と、の間の波長帯と言い換えることもできる。
また、位相差が略ゼロとなる波長は、プラズモン共鳴波長以上(206以上)の長波長側のプラズモン共鳴波長の近傍の波長と、プラズモン共鳴波長以下(207以下)の短波長側のプラズモン共鳴波長の近傍の波長である。
位相差が略一定となる波長帯において波長帯域を有する位相差板、もしくは波長板として機能させることができる。
また、位相差が略ゼロとなる波長では、直線偏光を照射する場合、透過光も直線偏光となる。
このときプラズモン共鳴が起こる波長帯の透過率が低下しているため、短軸方向と長軸方向の透過率の比が照射光の比と変わる。位相差がゼロのまま透過率の比が変わるということは、実効的な偏光の軸が回転していると言える。
つまり、位相差がゼロとなる波長においては、旋光子として機能させることができる。
位相差が一定となる波長帯や位相差がゼロとなる波長は、透過スペクトル201と透過スペクトル202の重複度合いにより変わる。
この重複度合いを調整することで、所定の波長帯において位相差を一定とすることや、所定の波長において偏光の軸を回転させることができる。
上記位相差が一定となることや、位相差がゼロとなることは、以上で説明した単一の金属構造体でも起きるが、金属構造体を2次元的に配列させてもよい。
このように2次元的に配列させた場合、単一の金属構造体のみに光を照射させるための集光光学系が不要となり、光学系の自由度が高まる。
つぎに、本実施形態において、光位相制御装置を構成する、金属構造体、誘電体被覆層、等について説明する。
まず、金属構造体について説明する。
本実施形態において、金属構造体を構成する材料としては、プラズモン共鳴現象を示す金属を用いることができる。
具体的には、金、銀、銅、アルミニウム、白金、亜鉛、これらの元素の二種以上からなる合金、これらの元素を少なくとも一種を含む合金を挙げることができる。
また、金属構造体の形状は、異方性を有していればいかなるものでも良い。
図3にあるような、(a)直方体、(b)楕円体、(c)角錐、円柱(不図示)、円錐(不図示)、等を挙げることができる。
また、交差部分を有する形状で、偏光成分毎の長さが異なる、(d)十字型、(f)井型、あるいは周回部分を有する形状である、(e)リング形状、等を挙げることができる。また、これらの組合せからなる構造であってもよい。
次に、誘電体被覆層について説明する。
本実施形態において、金属構造体の周囲は誘電体被覆層によって被覆することができる。
このように、金属構造体の周囲は誘電体被覆層によって被覆することで、金属構造体の界面のプラズモン共鳴条件が異なることで生じるピーク幅の拡大やピークの分裂を防ぐことができる。
また、金属構造体にゴミ等が付着することによるプラズモン共鳴条件の変化を防ぐことができる。
上記誘電体被覆層の材料としては、透過率が高い材料で構成されることが好ましく、シリカ、石英、PMMA(ポリメタクリル酸メチル)、ポリスチレン、アモルファスフッ素樹脂、ITO(酸化インジウムスズ)、窒化シリコン等が挙げられる。
また、作製上の観点から、金属構造体は透過率が高い材料で構成される基板上に作製されていてもよい。
次に、照射光について説明する。
本実施形態の光位相制御素子を照射する照射光は、異方性を有する金属構造体における第1の方向及びこれに直交する第2の方向の偏光成分を同時に有する直線偏光、または楕円偏光である。
本実施形態において、上記光位相制御装置に、上記偏光光を照射する光源を有する構成としてもよいし、外部からの光を、上記偏光光に変換する機能を有する偏光子等の光学素子を有する構成としてもよい。
つぎに、本実施形態における光位相制御方法について説明する。
本実施形態における光位相制御方法は、つぎのような工程を有している。
すなわち、照射光を光位相制御素子に照射し、光位相制御を行う光位相制御方法において、
第1の工程として、前記光位相制御素子に含まれる、前記照射光における電界振動面内の第1の方向及びこれに直交する第2の方向に対して異方性を有する金属構造体に、前記照射光を照射するに際し、
前記照射光が、前記第1及び第2の方向の偏光成分を同時に有するように調整する工程を有している。
また、第2の工程として、前記照射光を調整する工程において調整された照射光を、前記光位相制御素子へ照射する工程を有している。
ここで、照射光を偏光光にするには、偏光子を用いてもよいし、偏光光を照射する光源を用いてもよい。
また、金属構造体の第1及び第2の方向の偏光成分を有するように、偏光子や偏光光を照射する光源、もしくは光制御素子を回転させるための駆動機構を有していてもよい。
上記工程により調整された、金属構造体の第1及び第2の方向の偏光成分を同時に有する偏光光を本発明の光位相制御素子へ照射することで、光位相制御が可能となる。
以下に、本発明の実施例について説明する。
本実施例では、光位相制御素子に長方形形状の金属構造体を用いる場合の光位相制御装置について図4及び図5を用いて説明する。
図4(a)は、本実施例における光位相制御装置401の構成を示す模式図である。
図4(a)において、401は光位相制御装置、402は光位相制御素子、403は偏光子、404は光源、405は回転機構、406は金属構造体、407は第1の方向、408は第2の方向である。
本実施例において、光位相制御装置401は、光位相制御素子402と照射光を偏光光に調整するための偏光子403を有する。
また、偏光子403は、偏光光を長方形形状の金属構造体406の長軸方向407と短軸方向408の両方に振動するように調整するための回転機構405を備える。
この回転機構405は、偏光子403に付属していてもよいが、光位相制御素子402に付属していてもよい。
つぎに、本実施例の光位相制御素子402における金属構造体406を2次元的に配列させた構成例について、図4(b)を用いて説明する。
図4(b)において、407は第1の方向、408は第2の方向、409は第1の方向の大きさ、410は第2の方向の大きさ、411は第1の方向の配列周期、412は第2の方向の配列周期である。
本実施例の2次元的に配列させた金属構造体の材料、大きさ、配列周期は以下の通りである。
金属構造体の材料として、金を用いる。
第1の方向の大きさ409は200nmとする。第2の方向の大きさ410は100nmとする。膜厚は20nmとする。第1の方向の配列周期411は500nmとする。第2の方向の配列周期412は250nmとする。
図5は、第1の方向に対し45°傾けた直線偏光を本実施例の光位相制御素子へ照射した際の数値計算結果を示すグラフである。
図5(a)は、透過スペクトルを示している。
透過スペクトル501は、全ての成分の透過スペクトルであり、透過スペクトル502、503はそれぞれ第1、第2の方向のそれぞれの成分の透過スペクトルである。
図5(b)は、透過スペクトル502、503の位相変化504、505と、位相変化504、505の差のスペクトル506を示している。
図5(b)より位相差のスペクトル506は、660nmから780nmまで位相差が約0.8rad、つまり約45°である。
光の伝搬方向にもう1つの光位相制御素子を設けることで、位相差は90°となり、4分の1波長板として機能できる。
また、図5(b)のプラズモン共鳴波長近傍において、位相差がゼロとなる波長507、508がある。
位相差がゼロであるということは、本実施例の照射光が直線偏光であるので、透過光も直線偏光である。
但し、照射光において、第1及び第2の方向の電界振幅の大きさは等しくしているが、透過スペクトル502、503を比較すると、透過率の大きさは異なっている。
これは、実効的に偏光の振動する軸が回転していることになる。
位相差がゼロとなる波長507では、第1の方向に偏光の振動する軸が回転し、位相差がゼロとなる波長508では、第2の方向に偏光の振動する軸が回転する。
本発明の実施形態における光位相制御装置の構成を説明する概念図。 本発明の実施形態の光位相制御装置におけるプラズモン共鳴条件が異なることによる位相変化について説明する図。図2(a)は金属構造体への照射による透過スペクトルを示す概念図、図2(b)は位相変化のスペクトルを示す概念図、図2(c)は位相差のスペクトルを示す概念図。 本発明の実施形態における光位相制御素子を構成する金属構造体の形状を説明する図。 本発明の実施例における光位相制御装置の構成を説明する模式図。 本発明の実施例における光位相制御素子へ照射した際の数値計算結果を示すグラフであり、図5(a)は透過率スペクトルを示すグラフ、図5(b)は位相変化、位相差のスペクトルを示すグラフ。
符号の説明
101:光位相制御素子
102:金属構造体
103:短軸方向
104:長軸方向
105:照射光
106:透過光
201 短軸方向に振動する直線偏光を照射するときの透過スペクトル
202:長軸方向に振動する直線偏光を照射するときの透過スペクトル
203:短軸方向に振動する直線偏光を照射するときの位相変化のスペクトル
204:長軸方向に振動する直線偏光を照射するときの位相変化のスペクトル
205:位相差のスペクトル
206:プラズモン共鳴波長
207:プラズモン共鳴波長
401:光位相制御装置
402:光位相制御素子
403:偏光子
404:光源
405:回転機構
406:金属構造体
407:第1の方向
408:第2の方向
409:第1の方向の大きさ
410:第2の方向の大きさ
411:第1の方向の配列周期
412:第2の方向の配列周期
501:全ての成分の透過スペクトル
502:第1の方向の透過スペクトル
503:第2の方向の透過スペクトル
504:第1の方向における位相変化のスペクトル
505:第2の方向における位相変化のスペクトル
506:位相差スペクトル
507:位相差がゼロとなる波長
508:位相差がゼロとなる波長

Claims (9)

  1. 光位相制御素子を備え、前記光位相制御素子に光を照射し、照射された光の位相制御を行う光位相制御装置であって、
    前記光位相制御素子は、前記照射される光における電界振動面内の第1の方向及びこれに直交する第2の方向に対し、異方性を有する金属構造体を備え、
    前記照射される光の波長が、前記金属構造体の有するプラズモン共鳴波長を含み、
    前記照射される光が、前記第1の方向及びこれに直交する第2の方向における偏光成分を同時に有する直線偏光、または楕円偏光であることを特徴とする光位相制御装置。
  2. 前記照射される光の波長帯が、
    前記第1の方向のプラズモン共鳴波長と前記第2の方向のプラズモン共鳴波長の間の波長帯を含み、
    前記波長帯において前記第1の方向と前記第2の方向の照射光の位相差が略一定となることを特徴とする請求項1に記載の光位相制御装置。
  3. 前記照射される光の波長が、
    前記第1の方向のプラズモン共鳴波長が前記第2の方向のプラズモン共鳴波長より短波長側のとき、
    該第1の方向のプラズモン共鳴波長以下で前記位相差がゼロとなる第1の方向のプラズモン共鳴波長の近傍の波長、または該第2の方向のプラズモン共鳴波長以上で前記位相差がゼロとなる第2の方向のプラズモン共鳴波長の近傍の波長において、
    前記照射光の偏光の軸が回転することを特徴とする請求項1に記載の光位相制御装置。
  4. 前記光位相制御素子における前記金属構造体が、2次元的に配列されていることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の光位相制御装置。
  5. 前記金属構造体が、誘電体による被覆層により被覆されていることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の光位相制御装置。
  6. 前記金属構造体が、直方体、楕円体、角錐、円柱、円錐、十字型、リング形のいずれかの形状、またはこれらの組合せからなる形状を有していることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の光位相制御装置。
  7. 光を光位相制御素子に照射し、照射された光の位相制御を行う光位相制御方法であって、
    前記光位相制御素子に含まれる、前記照射される光における電界振動面内の第1の方向及びこれに直交する第2の方向に対して異方性を有する金属構造体に、前記光を照射するに際し、
    前記照射される光が、前記第1及び第2の方向の偏光成分を同時に有するように調整する工程と、
    前記調整する工程において調整された光を、前記光位相制御素子へ照射する工程と、
    を有することを特徴とする光位相制御方法。
  8. 前記照射される光の波長帯が、
    前記第1の方向のプラズモン共鳴波長と前記第2の方向のプラズモン共鳴波長の間の波長帯を含み、
    前記波長帯において前記第1の方向と前記第2の方向の照射光の位相差が略一定となるように光位相制御を行うことを特徴とする請求項7に記載の光位相制御方法。
  9. 前記照射される光の波長が、
    前記第1の方向のプラズモン共鳴波長が前記第2の方向のプラズモン共鳴波長より短波長側のとき、
    該第1の方向のプラズモン共鳴波長以下で前記位相差がゼロとなる第1の方向のプラズモン共鳴波長の近傍の波長または該第2の方向のプラズモン共鳴波長以上で前記位相差がゼロとなる第2の方向のプラズモン共鳴波長の近傍の波長において、
    前記第1の方向と前記第2の方向の照射光の位相差がゼロとなるように光位相制御を行い、前記照射された光の偏光の軸を回転させることを特徴とする請求項7に記載の光位相制御方法。
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