JP2010054735A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】省電力モード時に、定着装置の温度制御を指示する部分への電力供給を停止し、かつ、省電力モードから通常モードに復帰した場合であっても、定着装置の温度上昇をスムーズに行なえるようにする画像形成装置を提供する。
【解決手段】画像形成装置150は、定着装置234と、ヒータ制御信号に応答して、定着装置234の温度を制御するための制御回路であるドライバ322と、第1のヒータ制御信号をドライバ322に送信するサブCPU320と、省電力モード時にサブCPU320への電力の供給を停止するメイン電源318と、利用者によるロッカスイッチ176の操作に応答して、第2のヒータ制御信号をドライバ322に出力し、かつサブCPU320に電力を供給するようにメイン電源318を制御するための電源制御部314とを含む。
【選択図】 図3

Description

本発明は、画像形成装置に関し、特に、省電力モード時での電力消費を削減する画像形成装置に関する。
かつてファクシミリ、複写機、及びプリンタはそれぞれ別個の装置として製造されることが主流であった。しかし、CPU(Central Processing Unit)の高性能化及びネットワークの普及などにより、これらの機能を全て備えたいわゆる複合機が普及している。
ところで複写機、プリンタ等の機能は、例えば企業の営業時間外では使用されないことが多い。そのため、複合機は、例えば所定時間使用されなかったときとか、深夜などの予め定められた時間帯には、装置の大部分の電源を落とし、例えばファクシミリ受信に必要な部分のみを動作させる省電力モードで動作する機能を持つ。このように複合機が省電力モードで動作している場合、できるだけ電力を消費しないようにすることが望ましいことはいうまでもない。
特許文献1には、省電力モード時に余計な電力消費を削減する画像形成装置を開示している。
通常、印刷用紙に画像を形成するために、画像形成装置には、印刷用紙を加熱及び加圧することにより、感光体ドラムから印刷用紙に転写されたトナー像を定着させるための定着装置が備えられている。定着装置は、印刷用紙を加熱するための加熱ローラを備えている。加熱ローラの内部には、加熱ローラの表面を所定の温度に保つ熱源が備えられている。
特許文献1に記載の画像形成装置は、定着装置と、定着装置の加熱ローラの温度を制御するための定着温度制御部と、省電力モードから通常モードに切換えるためのキーが利用者によって操作されたか否かを検知するための復帰検知部とを含む。
当該画像形成装置は、省電力モード時に、定着温度制御部と復帰検知部とにのみ電力を供給し、その他の制御回路への電力の供給をオフにする。その結果、省電力モード時の消費電力を削減することができる。
特開2005‐250326
特許文献1に記載の画像形成装置において、省電力モード時の消費電力をさらに削減しようとすると、省電力モード時の定着温度御部への電力供給を停止すればよいと考えられる。
しかし、電力が供給されていない状態から定着温度制御部に電力を供給し始める場合、定着温度制御部が復帰するまで数秒を要する。また、定着温度制御部の復帰が完了して、加熱ローラが所定の温度に達するまでにも時間がかかる。したがって、省電力モード時に、省電力モード時の定着温度制御部への電力供給を停止させると、定着装置の復帰が完了するまでに時間がかかってしまい、その間、利用者は、印刷用紙に画像を形成するための機能を利用することができない。それは、利用者にとって、煩わしいことである。
したがって、本発明の目的は、省電力モード時に、定着装置の温度制御を指示する部分への電力供給を停止し、かつ、省電力モードから通常モードに復帰した場合であっても、定着装置の温度上昇をスムーズに行なえるようにする画像形成装置を提供することである。
本発明の第1の局面に係る画像形成装置は、定着装置と、制御信号に応答して、定着装置の温度を制御するための定着温度制御手段と、定着装置の温度を制御するための制御信号を定着温度制御手段に出力するための制御信号出力手段と、制御信号出力手段に電力を供給する第1の電源とを含む。画像形成装置は、第1の電源が制御信号出力手段に電力を供給する第1のモードと、第1の電源が制御信号出力手段への電力の供給を停止する第2のモードとを切換えて動作可能である。画像形成装置はさらに、第2のモードから第1のモードへの切換指示に応答して、定着装置の温度を制御するための制御信号を定着温度制御手段に出力し、かつ、制御信号出力手段に電力を供給するように第1の電源を制御するための電源制御手段を含む。
定着温度制御手段は、制御信号に応じて、定着装置の温度を制御する。制御信号出力手段は、定着装置の温度を制御するための制御信号を定着温度制御手段に出力する。画像形成装置は、第1のモードと第2のモードとを切換えて動作可能である。電源制御手段は、切換指示に応答して、定着装置の温度を制御するための制御信号を定着温度制御手段に出力する。また、電源制御手段は、第1の電源を制御して、制御信号出力手段に電力を供給させる。
本来、定着装置の温度の制御は、制御信号出力手段による制御信号によって行なわれる。しかし、モードが切換ったとき、制御信号出力手段が起動するまでにはある程度の時間がかかる。したがって、モードが切換ってから、定着装置が適切な温度に達するまでの時間は長くなる。そこで、第2のモードから第1のモードに切換った後、制御信号出力手段が起動するまでの間、電源制御手段が制御信号を定着温度制御手段に出力することで、定着装置が適切な温度に達するまでの時間を短縮することができる。そうすることによって、モードが切換ってから、利用者は、早い時間に画像を形成するための機能を利用することができ、利用者の使い勝手は良くなる。
第2のモードで、第1の電源から制御信号出力手段への電力の供給が停止されるので、第2のモード時には、さらなる電力消費の削減を図ることができる。
その結果、省電力モード時に、定着装置の温度制御を指示する部分への電力供給を停止し、かつ、省電力モードから通常モードに復帰した場合であっても、定着装置の温度上昇をスムーズに行なえるようにする画像形成装置を提供することができる。
好ましくは、制御信号出力手段は、電源制御手段の制御によって第1の電源から電力が供給されたことに応答して、電源制御手段による制御信号の出力を停止させるための停止信号を電源制御手段に出力し、かつ、定着温度制御手段への制御信号の出力を開始する。電源制御手段は、制御信号出力手段による停止信号の出力に応答して、定着温度制御手段への制御信号の出力を停止する。
第2のモードから第1のモードに切換り、制御信号出力手段が休止状態から起動してしまえば、定着装置の温度制御を行なうための信号出力は制御信号出力手段が行なえばよい。電源制御手段は、その後、制御信号を出力し続ける必要はなく、余計な電力消費を削減することができる。
より好ましくは、電源制御手段は、切換指示の後、予め定められた時間が経過したことに応答して、制御信号の出力を停止する。
電源制御手段は、切換指示から予め定められた時間が経過した後、制御信号の出力を停止する。切換え指示の後、制御信号出力手段が休止状態から起動すれば、電源制御手段は制御信号を出力する必要がない。したがって、電源制御手段は制御信号を出力し続けることがなく、余計な電力消費を削減することができる。
さらに好ましくは、画像形成装置はさらに、切換指示を出力するための、利用者によって操作されるスイッチを含む。
スイッチは、切換指示を出力するために、利用者によって操作されるものであり、電源制御手段は、スイッチによって出力された切換指示にしたがって、上記した処理を実行する。したがって、画像形成装置の利用者は、そのスイッチをオン又はオフすることによる簡単な動作で、電源制御手段に切換指示を出力することができる。
さらに好ましくは、画像形成装置はさらに、他の装置から画像データを受信したことに応答して、切換指示を出力するための受信装置を含む。
第2のモード時に、他の装置から、画像データを含む印刷指示を受信した場合、その他の装置の利用者は、その画像データが即座に印刷されることを望んでいる場合が多い。画像データを受信したことを切換指示とみなして、電源制御手段が上記した処理を実行することにより、画像データを受信してから、あまり時間をかけずに当該画像データを用紙に印刷することができる。
さらに好ましくは、第1の電源はさらに、定着温度制御手段に電力を供給することが可能である。画像形成装置はさらに、定着温度制御手段に電力を供給する第2の電源を含む。定着温度制御手段は、制御信号出力手段による制御信号の出力、及び電源制御手段による制御信号の出力のいずれかに応答して、第1の電源及び第2の電源から供給される電力を利用して、定着装置の温度を制御する。
定着温度制御手段は、第1及び第2の電源に接続されており、制御信号の出力に応答して、第1及び第2の電源からの電力を利用して、定着装置の温度を制御する。したがって、定着温度制御手段は、第1及び第2の電源からの電力を利用して、効率よく定着装置の温度を制御することができる。
さらに好ましくは、電源制御手段は、第2のモードから第1のモードへの切換指示に応答して、定着装置の温度を上昇させるための制御信号を定着温度制御手段に出力し、かつ、制御信号出力手段に電力を供給するように第1の電源を制御するための手段を含む。
定着温度制御手段は、制御するための手段によって出力される制御信号に応答して、定着装置の温度を上昇させる制御信号を出力する。第2のモードから第1のモードに切換った後、制御信号出力手段が起動するまでの間、制御するための手段が、定着装置の温度を上昇させる制御信号を定着温度制御手段に出力することによって、定着装置が適切な温度に上昇するまでの時間を短縮することができる。そうすることによって、モードが切換ってから、利用者は、早い時間に画像を形成するための機能を利用することができ、利用者の使い勝手は良くなる。
以上のように本発明によれば、省電力モード時には、定着装置の温度制御を司る制御信号出力手段への電力の供給が停止されるので、省電力モード時には、さらなる電力消費の削減を図ることができる。
また、本発明によれば、省電力モードから通常モードに切換った後、定着装置が所定の温度に達するまでの時間を短縮することができる。モードが切換ってから、画像を形成するための機能を利用することができるまであまり時間がかからず、利用者の使い勝手は良くなる。
その結果、省電力モード時に、定着装置の温度制御を指示する部分への電力供給を停止し、かつ、省電力モードから通常モードに復帰した場合であっても、定着装置の温度上昇をスムーズに行なえるようにする画像形成装置を提供することができる。
以下の実施の形態の説明では、同一の部品には同一の参照番号を付してある。それらの機能及び名称も同一である。したがって、それらについての詳細な説明は繰返さない。
[画像形成装置150の全体構成]
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る画像形成装置150の外観を示す斜視図である。図2は、画像形成装置150の内部構成を簡略化して示す図である。
図1及び図2を参照して、本実施の形態に係る画像形成装置150は、デジタル複合機であって、原稿の画像を読取って記録用紙に印刷する複写モード、原稿の画像を読取って送信すると共に原稿の画像を受信して記録用紙に印刷したりするファクシミリモード、及び図外の情報端末装置からネットワークを通じて受信した画像を記録用紙に印刷するプリンタモード等を選択的に行なうことができる。
この画像形成装置150は、原稿読取部152、画像形成部154、給紙部156、及び排紙処理装置158を備えている。
ここで、複写モードでの動作説明を行なうことによって本画像形成装置150の内部構成の説明とする。
原稿が原稿読取部152の原稿セットトレイ162にセットされると、原稿検出センサ164が原稿のセットされたことを検出する。ユーザが原稿読取部152の操作装置166を操作することにより、印刷用紙のサイズ及び変倍率等が入力設定される。その後、操作装置166の操作内容に応じて複写開始の指示がなされる。
上記操作装置166の操作に応答して、原稿読取部152では、ピックアップローラ200により原稿セットトレイ162上の各原稿を1枚ずつ引出し、原稿を捌き板202及び搬送ローラ204間を介してプラテンガラス206へと送り出し、原稿をプラテンガラス206上で副走査方向に搬送して原稿排出トレイ208へと排出する。
このとき、第1の読取部210によって原稿の表面(下側面)が読取られる。この第1の読取部210の第1の走査ユニット212を所定位置に移動して位置決めすると共に、第2の走査ユニット214を所定位置に位置決めしておく。第1の走査ユニット212の露光ランプによりプラテンガラス206を介して原稿の表面を照射し、原稿の反射光を第1の走査ユニット212及び第2の走査ユニット214の各反射ミラーにより結像レンズ216へと導き、原稿の反射光を結像レンズ216によりCCD(Charge Coupled Device)218に集光させ、原稿の表面の画像をCCD218上に結像させて原稿の表面の画像を読取る。
第2の読取部220によって原稿の裏面(上側面)が読取られる。この第2の読取部220は、プラテンガラス206の上方に配置されている。第2の読取部220は、LED(Light Emitting Diode)アレイ及び蛍光灯等で構成され、原稿の裏面を照射する露光ランプ、画素毎に原稿の反射光を集光するレンズアレイ、及びこのレンズアレイを通じて受光した原稿の反射光を光電変換してアナログの画像信号を出力する密着イメージセンサ(CIS:Contact Image Sensor)等を備えている。
さらに、原稿読取部152の上部筐体を開いて、プラテンガラス206上に原稿を載置し、この状態で第1の読取部210により原稿の表面を読取ることが可能である。この場合は、第1の走査ユニット212及び第2の走査ユニット214を相互に所定の速度関係を維持しつつ副走査方向に移動させ、第1の走査ユニット212によってプラテンガラス206上の原稿を露光し、第1の走査ユニット212及び第2の走査ユニット214によって原稿からの反射光を結像レンズ216へと導き、結像レンズ216によって原稿の画像をCCD218上に結像する。
原稿の片面又は両面が読取られると、原稿の片面又は両面の画像を示す画像データが図3に示すマイクロコンピュータ等から構成されるメインCPU300に入力され、ここで画像データに各種の画像処理が施され、この画像データが画像形成部154へと出力される。
画像形成部154は、画像データによって示される原稿の画像を記録用紙に印刷するものであって、感光体ドラム222、帯電装置224、レーザスキャンユニット(以下、「LSU」と称する。)226、現像装置228、転写装置230、クリーニング装置232、定着装置234及び図示しない除電装置等を備えている。
画像形成部154には、主搬送路236及び反転搬送路238が設けられており、給紙部156から給紙されてきた記録用紙が主搬送路236に沿って搬送される。給紙部156は、用紙カセット240に収納された記録用紙、又は手差トレイ242に載置された記録用紙を1枚ずつ引出して記録用紙を画像形成部154の主搬送路236へと送り出す。
画像形成部154の主搬送路236に沿って記録用紙が搬送されている途中で、記録用紙が感光体ドラム222と転写装置230との間を通過し、更に定着装置234を通過して、記録用紙に対する印刷が行われる。
感光体ドラム222は、一方向に回転し、その表面は、クリーニング装置232と除電装置によりクリーニングされた後、帯電装置224により均一に帯電される。
LSU226は、原稿読取部152からの画像データに基づいてレーザ光を変調し、このレーザ光によって感光体ドラム222表面を主走査方向に繰返し走査して、静電潜像を感光体ドラム222表面に形成する。
現像装置228は、トナーを感光体ドラム222表面に供給して静電潜像を現像し、トナー像を感光体ドラム222表面に形成する。
転写装置230は、当該転写装置230と感光体ドラム222との間を通過していく記録用紙に感光体ドラム222の表面のトナー像を転写する。
定着装置234は、記録用紙を加熱するための加熱ローラ248と、記録用紙を加圧するための加圧ローラ250とを含む。記録用紙は、加熱ローラ248によって加熱され、かつ、加圧ローラ250によって加圧されることによって、記録用紙上に転写されたトナー像が記録用紙に定着される。
主搬送路236と反転搬送路238との接続位置には、分岐爪244が配設されている。記録用紙の片面のみに印刷が行われる場合は、分岐爪244が位置決めされ、この分岐爪244により定着装置234からの記録用紙が排紙トレイ246又は排紙処理装置158の方へと導かれる。
他方、記録用紙の両面に印刷が行われる場合は、分岐爪244が所定方向に回動されて記録用紙が反転搬送路238の方へと導かれる。そして、記録用紙は、反転搬送路238を通過して、その表裏を反転されて主搬送路236へと再び搬送され、主搬送路236の再度の搬送途中で、その裏面への印刷が行なわれて排紙トレイ246又は排紙処理装置158の方へと導かれる。
上記のようにして印刷された記録用紙は、排紙トレイ246又は排紙処理装置158の方へと導かれて排紙トレイ246に排出され、又は排紙処理装置158の各排紙トレイ168の何れかに排出される。
排紙処理装置158では、複数の記録用紙を各排紙トレイ168に仕分けして排出する処理、各記録用紙にパンチングする処理、及び各記録用紙にステープルする処理を施す。例えば、複数部の印刷物を作成する場合は、各排紙トレイ168に印刷物の一部ずつが割り当てられるように、各記録用紙を各排紙トレイ168に仕分けして排出し、排紙トレイ168毎に、排紙トレイ168上の各記録用紙にパンチング処理又はステープル処理を施して印刷物を作成する。
[画像形成装置150のハードウェア構成]
図3は画像形成装置150のハードウェア構成を示すブロック図である。なお、この画像形成装置150は、上記した各種の動作モードとは別に、全体に電力が供給される通常モードと、一部のみに電力が供給される省電力モードのいずれかで動作する。
図3を参照して、本画像形成装置150は、上記の原稿画像を読取り可能な原稿読取部152と、原稿読取部152によって読取られた画像信号をデジタル処理し、デジタル信号に変換して出力するための画像処理部304と、電子写真形成プロセスにより原稿読取部152で読取った画像をその色を再現して用紙上に形成する印刷出力を行なう画像形成部154とを含む。
画像形成装置150はさらに、画像処理部304によってデジタル処理された画像データを記憶するための画像メモリ310と、LAN(Local Area Network)338を介してPC(Personal Computer)332との間で通信を行なうためのNIC(Network Interface Card)312と、利用者が画像形成装置150を操作する際に使用され、表示部172及び操作部170からなる操作パネルである操作装置166とを含む。
画像形成装置150はさらに、原稿読取部152、画像処理部304、画像形成部154、画像メモリ310、NIC312、及び操作装置166に接続されたバス336と、バス336にいずれも接続された、画像形成装置としての一般的機能を実現するためのメインCPU300、メインCPU300が実行するプログラム等を記憶するためのROM(Read Only Memory)306、及び種々のプログラムのための記憶領域を提供するためのRAM(Random Access Memory)308とを含む。
画像形成装置150はさらに、商用電源334からの電源の供給をオン又はオフするために、利用者によって操作されるブレーカ330と、ブレーカ330に接続され、通常モード時に商用電源334からの交流電源を直流電源に変換して、画像形成装置150に電力を供給するためのメイン電源318と、ブレーカ330に接続され、省電力モード時に商用電源334からの交流電源を直流電源に変換し、画像形成装置150の一部のみに電力を供給するためのサブ電源316と、利用者による操作装置166への操作による、省電力モードから通常モードへの復帰指示に応答して、メイン電源318及び画像形成部154を制御するための制御信号を、メイン電源318及び画像形成部154に送信するための電源制御部314とを含む。
メインCPU300は、画像形成装置150の全体の制御を司るものである。なお、原稿読取部152、画像処理部304、画像形成部154、NIC312、画像メモリ310、操作装置166、ROM306、及びRAM308に対する制御は、メインCPU300により行なわれる。
操作装置166の操作部170は、通常モードと省電力モードとを切換えるために、利用者によって操作されるスイッチであって、オンされているか又はオフされているかを電源制御部314に出力するロッカスイッチ176を含む。
ロッカスイッチ176がオンされている場合、通常モードであることを示し、ロッカスイッチ176がオフされている場合、省電力モードであることを示す。
メイン電源318は、通常モード時、メインCPU300、原稿読取部152、画像処理部304、画像形成部154、操作装置166、画像メモリ310、ROM306、及びRAM308に電源を供給する。ただし、操作装置166のロッカスイッチ176には、メイン電源318からの電源は供給されない。メイン電源318は、省電力モード時には電力の供給を停止する。
サブ電源316は、省電力モード時、NIC312及び電源制御部314に電源を供給し、通常モード時には電源の供給を停止する。
画像形成部154は、加熱ローラ248を熱し、加熱ローラ248の温度をアナログ信号として出力する定着装置234と、定着装置234によって出力された、加熱ローラ248の温度信号をデジタル信号に変換して出力するA/D変換部326とを含む。
画像形成部154はさらに、定着装置234の加熱ローラ248を制御するための制御回路であるドライバ322と、A/D変換部326によって出力されたデジタル信号を受けて、電源制御部314と連携しながら、ドライバ322に、定着装置234の加熱ローラ248を熱することを指示する第1のヒータ制御信号を送信するサブCPU320とを含む。
定着装置234は、ドライバ322に接続されており、加熱ローラ248を熱するための定着ヒータ324と、加熱ローラ248の温度を示す温度信号を出力するための定着温度センサ328とを含む。
電源制御部314は、ロッカスイッチ176がオフ(省電力モード)からオン(通常モード)に切換ったことに応答して、メイン電源318に電源を供給させるための電源制御信号をメイン電源318に出力し、画像形成部154のドライバ322に、加熱ローラ248を熱することを指示するための第2のヒータ制御信号を出力する。
電源制御部314は、時間を計時するための、図示しないタイマを含む。電源制御部314は、タイマによって計時された時間にしたがって、第2のヒータ制御信号の出力を制御する。そのタイマ処理の詳細については後述する。
サブCPU320は、省電力モードから通常モードに切換って起動すると、直ちに第2のヒータ制御信号の出力を停止させるための停止信号を電源制御部314に送信する。電源制御部314が当該停止信号を受けると、第2のヒータ制御信号の出力を停止する。サブCPU320は、第1のヒータ制御信号をドライバ322に送信することにより、加熱ローラ248の表面温度の制御を行なう。サブCPU320は、通常モード時、加熱ローラ248を熱することを指示するための第1のヒータ制御信号をドライバ322に出力し、加熱ローラ248の温度を制御する。
図4は、ドライバ322及び定着ヒータ324の回路図である。図4を参照して、ドライバ322は、その一端がメイン電源318に接続された抵抗370と、その一端がサブ電源316に接続された抵抗372と、ダイオード386及びトライアック388を含むフォトカプラ378と、アノード及びカソードがそれぞれ抵抗370の他端及びダイオード386のアノードに接続されたダイオード374と、アノード及びカソードが、それぞれ抵抗372の他端及びダイオード386のアノードに接続されたダイオード376と、サブCPU320からの第1のヒータ制御信号及び電源制御部314からの第2のヒータ制御信号を受けるように接続されたベースとダイオード386のカソード、並びに接地電位にそれぞれ接続されたコレクタ及びエミッタとを有するトランジスタ380とを含む。
ドライバ322はさらに、ゲートがトライアック388の一端に接続され、そのゲートを除いた端子のうちの一端がトライアック388の他端に接続されているトライアック382と、その一端が、トライアック388の一端とトライアック382のゲートとに接続され、その他端が、商用電源334の一端と、トライアック382の、ゲートを除く端子のうちの他端との間に接続されている抵抗384とを含む。
定着ヒータ324は、その一端が、トライアック388の他端と、トライアック382の、ゲートを除いた端子のうちの一端とに接続され、その他端が商用電源334の他端に接続されている抵抗390を含む。
ここで、サブCPU320及び電源制御部314がドライバ322にそれぞれ出力する第1のヒータ制御信号及び第2のヒータ制御信号は電流であり、それらの信号が出力されることによって、トランジスタ380のベースに電流が流れることになる。
[ソフトウェア構成]
図5は、画像形成装置150が起動されたときに、電源制御部314で実行されるプログラムの制御構造を示すフローチャートである。図5を参照して、このプログラムは、ロッカスイッチ176がオンされたか、又は、NIC312がPC332から印刷指示を受信するまで待機するステップ400と、ステップ400において、ロッカスイッチ176がオンされたか、又はNIC312が印刷指示を受信した場合に、メイン電源318に電源制御信号を送信するステップ402とを含む。
ステップ400において、ロッカスイッチ176がオンされたとき、ロッカスイッチ176は、省電力モードから通常モードに切換えるための切換信号を電源制御部314に出力する。また、同様にして、NIC312が印刷指示を受信したとき、NIC312も、切換信号を電源制御部314に出力する。ステップ400では、切換信号を受けたか否かにしたがって、ロッカスイッチ176がオンされたか否か、又は、NIC312が印刷指示を受信したか否かを判定する。
ステップ402において、メイン電源318は、電源制御信号を受信すると、メインCPU300等に電源を供給し始める。
このプログラムはさらに、ステップ402の後、ドライバ322に第2のヒータ制御信号を送信するステップ404と、ステップ404の後、タイマをリセットするステップ406とを含む。
ステップ404において、第2のヒータ制御信号がドライバ322に送信されることによって、定着ヒータ324の抵抗390に電流が流れ、抵抗390が熱を発する。その結果、加熱ローラ248が熱せられることになる。そのメカニズムは、ドライバ322の回路の構成によるものであり、第2のヒータ制御信号の出力と、定着ヒータ324の抵抗390の発熱との因果関係については、後述する画像形成装置150の動作の箇所で述べる。
このプログラムはさらに、ステップ406の後、サブCPU320からヒータ停止信号を受信したか否かを判定し、判定結果に応じて制御の流れを分岐させるステップ408と、ステップ408の判定結果がNOの場合、タイマが所定の時間Tより大きいか否かを判定し、判定結果に応じて制御の流れを分岐させるステップ410と、ステップ410の判定結果がNOの場合に、ロッカスイッチ176がオフされたか否かを判定し、判定結果に応じて制御の流れを分岐させるステップ412とを含む。なお、ステップ412の判定結果がNOの場合、制御はステップ408に戻る。
ステップ410において、時間Tは、サブCPU320に電力が供給されてからサブCPU320のウォームアップが完了するのに必要な時間であり、画像形成装置150の製造時に予め定められている。
このプログラムはさらに、ステップ408の判定結果がYESの場合、ステップ410の判定結果がYESの場合、又はステップ412の判定結果がYESの場合に、第2のヒータ制御信号の送信を停止して、このプログラムを終了するステップ414を含む。
[動作]
図1〜図5を参照して、上記した構成を持つ画像形成装置150は以下のように動作する。
画像形成装置150が起動されると、電源制御部314は、ロッカスイッチ176がオンされるか、又は、NIC312が他の装置からの印刷指示を受けるまで待機する(図5に示すステップ400)。
ロッカスイッチ176はオフされ、画像形成装置150は省電力モードであるものとする。
省電力モード時、画像形成装置150のサブ電源316は、電源制御部314、ドライバ322、及びNIC312に電源を供給し、メイン電源318は、電力の供給を停止している。
図4を参照して、サブCPU320及び電源制御部314のいずれからも電流が流れないため、フォトカプラ378のダイオード386には電流が流れず、ダイオード386は発光しない。したがって、トライアック388及びトライアック382には電流が流れず、定着ヒータ324の抵抗390にも電流が流れない。その結果、抵抗390は、熱を発しない。
利用者が、ロッカスイッチ176をオンしたものとする。
電源制御部314は、ロッカスイッチ176がオンされたことを確認した後(図5に示すステップ400においてYES)、メイン電源318に電源制御信号を送信する(図5に示すステップ402)。
メイン電源318が電源制御信号を受けると、メインCPU300及びサブCPU320等に電源を供給し始める。
電源制御部314は、ドライバ322に第2のヒータ制御信号を出力する(図5に示すステップ404)。その結果、ドライバ322のトランジスタ380のベースに電流が流れる。電源制御部314は、タイマをリセットする(図5に示すステップ406)。
トランジスタ380のベースに電流が流れることによって、フォトカプラ378のダイオード386に電流が流れ、ダイオード386が発光する。ダイオード386の発光によって、トライアック388及びトライアック382に電流が流れ、定着ヒータ324の抵抗390に電流が流れる。その結果、抵抗390は熱を発する。抵抗390が発する熱によって、加熱ローラ248の温度が上昇する。
(1)ステップ406の後、サブCPU320から停止信号を受ける前に、電源制御部314のタイマによって計時された時間が時間Tを超えた場合(図5に示すステップ410においてYES)の動作について述べる。
その場合、電源制御部314は、第2のヒータ制御信号の出力を停止する(図5に示すステップ414)。
(2)ステップ406の後、タイマによって計時された時間が時間Tを超えるまでに、利用者がロッカスイッチ176をオフした場合の動作について述べる(図5に示すステップ412においてYES)。
その場合、電源制御部314は、第2のヒータ制御信号の出力を停止する。
(3)ステップ406の後、タイマによって計時された時間が時間Tを超えるまでに、サブCPU320がウォームアップを完了した場合の動作について述べる。
サブCPU320は、停止信号を電源制御部314に出力する。
電源制御部314は、サブCPU320からの停止信号を受けると(図5に示すステップ408においてYES)、第2のヒータ制御信号の出力を停止する。
(1)〜(3)のいずれかの後、サブCPU320は、A/D変換部326の出力に応じて、ドライバ322に第1のヒータ制御信号を出力して、加熱ローラ248の温度を制御する。
なお、ステップ400において、ロッカスイッチ176の代わりに、NIC312が他の装置から印刷指示を受信した場合であっても、画像形成装置150は上記と同様の処理を行なう。
[本実施の形態の効果]
以上の説明から明らかなように、本実施の形態に係る画像形成装置150を利用することにより、画像形成装置150は、省電力モード時にサブCPU320に電源を供給しない。したがって、省電力モード時のさらなる電力消費の削減につなげることができる。
また、省電力モードから通常モードに移行したとき、サブCPU320が復帰するまでの間、電源制御部314が加熱ローラ248を熱するための電気的信号を出力する。サブCPU320のウォームアップが完了するのと、加熱ローラ248を熱する処理が完了するのとはほぼ同時である。したがって、利用者は、画像形成装置150の復帰後、すぐに印刷処理等を画像形成装置150に実行させることができる。
[変形例]
上記した実施の形態では、図5のステップ400では、ロッカスイッチ176がオンされたか、又は印刷指示があるか否かを判定していた。しかし、本発明はそのような実施の形態には限定されず、その他に、他のファクシミリ装置からFAX受信を受けたか否かを判定しても良い。
今回開示された実施の形態は単に例示であって、本発明が上記した実施の形態のみに限定されるわけではない。本発明の範囲は、発明の詳細な説明の記載を参酌した上で、特許請求の範囲の各請求項によって示され、そこに記載された文言と均等の意味及び範囲内でのすべての変更を含む。
本発明の第1の実施の形態に係る画像形成装置150の外観を示す斜視図である。 図1に示す画像形成装置150の内部構成を簡略化して示す図である。 図1に示す画像形成装置150のハードウェア構成を機能的に分けて示すブロック図である。 図3に示すドライバ322及び定着ヒータ324の回路図である。 図3に示す電源制御部314の機能を実現するコンピュータプログラムの制御構造を示すフローチャートである。
符号の説明
150 画像形成装置
152 原稿読取部
154 画像形成部
166 操作装置
170 操作部
172 表示部
176 ロッカスイッチ
234 定着装置
248 加熱ローラ
300 メインCPU
302 HDD
304 画像処理部
306 ROM
308 RAM
310 画像メモリ
312 NIC
314 電源制御部
316 サブ電源
318 メイン電源
320 サブCPU
322 ドライバ
324 定着ヒータ
326 A/D変換部
328 定着温度センサ
330 ブレーカ
332 PC
334 商用電源

Claims (7)

  1. 定着装置と、
    制御信号に応答して、前記定着装置の温度を制御するための定着温度制御手段と、
    前記定着装置の温度を制御するための制御信号を前記定着温度制御手段に出力するための制御信号出力手段と、
    前記制御信号出力手段に電力を供給する第1の電源とを含む画像形成装置であって、
    前記画像形成装置は、前記第1の電源が前記制御信号出力手段に電力を供給する第1のモードと、前記第1の電源が前記制御信号出力手段への電力の供給を停止する第2のモードとを切換えて動作可能であり、
    前記画像形成装置はさらに、前記第2のモードから前記第1のモードへの切換指示に応答して、前記定着装置の温度を制御するための制御信号を前記定着温度制御手段に出力し、かつ、前記制御信号出力手段に電力を供給するように前記第1の電源を制御するための電源制御手段を含む、画像形成装置。
  2. 前記制御信号出力手段は、前記電源制御手段の制御によって前記第1の電源から電力が供給されたことに応答して、前記電源制御手段による前記制御信号の出力を停止させるための停止信号を前記電源制御手段に出力し、かつ、前記定着温度制御手段への前記制御信号の出力を開始し、
    前記電源制御手段は、前記制御信号出力手段による前記停止信号の出力に応答して、前記定着温度制御手段への前記制御信号の出力を停止する、請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記電源制御手段は、前記切換指示の後、予め定められた時間が経過したことに応答して、前記定着装置の温度を制御するための制御信号の出力を停止する、請求項1に記載の画像形成装置。
  4. 前記画像形成装置はさらに、前記切換指示を出力するための、利用者によって操作されるスイッチを含む、請求項1に記載の画像形成装置。
  5. 前記画像形成装置はさらに、他の装置から画像データを受信したことに応答して、前記切換指示を出力するための受信装置を含む、請求項1に記載の画像形成装置。
  6. 前記第1の電源はさらに、前記定着温度制御手段に電力を供給することが可能であり、
    前記画像形成装置はさらに、前記定着温度制御手段に電力を供給する第2の電源を含み、
    前記定着温度制御手段は、前記制御信号出力手段による前記制御信号の出力、及び前記電源制御手段による前記制御信号の出力のいずれかに応答して、前記第1の電源及び前記第2の電源から供給される電力を利用して、前記定着装置の温度を制御する、請求項1に記載の画像形成装置。
  7. 前記電源制御手段は、前記第2のモードから前記第1のモードへの切換指示に応答して、前記定着装置の温度を上昇させるための制御信号を前記定着温度制御手段に出力し、かつ、前記制御信号出力手段に電力を供給するように前記第1の電源を制御するための手段を含む、請求項1に記載の画像形成装置。
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