JP2010054604A - パターン形成体の製造方法 - Google Patents

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【課題】本発明は、レーザ光(電磁ビーム)の位置決めを高い精度で、かつ、容易に行うことができるパターン形成体の製造方法を提供することを目的とする。
【解決手段】パターン形成体の製造方法は、ワーク5に複数の位置決めマークP1〜P4を設けるマーキング工程と、電磁ビーム出射装置(レーザ光出射装置3)から出射される電磁ビームでワーク5の表面を走査する走査工程と、位置決めマークP1〜P4で反射された電磁ビームを電磁ビーム出射装置の検出装置で検出する検出工程と、検出した電磁ビームに基づいて各位置決めマークの位置を算出する算出工程と、算出した各位置決めマークの位置に基づいてワーク5のずれ量を算出し、このずれ量に基づいてパターンデータを補正する補正工程と、補正されたパターンデータに基づいて電磁ビームを明滅させることで、電磁ビームでワーク5に所定パターンの穴部を形成する露光工程と、を備える。
【選択図】図6

Description

本発明は、ワーク(加工対象物)に電磁ビームを照射して所定のパターンを形成する工程を有するパターン形成体の製造方法に関する。
従来、ワークをレーザ加工する方法として、照明装置でワークの加工対象部分に光を照らし、光を照らした部分をCCDカメラで撮影することで加工対象部分の形状を認識し、この認識した加工対象部分の形状に基づいてレーザ出射装置から出射するレーザ光の位置合わせを行う方法が知られている(特許文献1参照)。具体的に、この技術では、CCDカメラがレーザ出射装置に一体に設けられるとともに、レーザ出射装置とは別に照明装置が設けられている。
そして、ワークを取り付けたステージを動かして、ワークの加工対象部分を照明装置で照射可能な位置(以下、「照射位置」ともいう。)に合わせるとともに、レーザ出射装置を動かして、CCDカメラで撮像可能な位置(以下、「撮像位置」ともいう。)を合わせることで、CCDカメラで加工対象部分の形状を認識している。
特開2000−288753号公報
しかしながら、従来の技術では、照明装置とCCDカメラとが別装置として構成されているので、温度や湿度などの環境変化によって各装置の位置がずれると、照射位置と撮像位置とがずれて照明装置からの光がCCDカメラに十分取り入れられずに、高い精度で位置決めを行えなくなるおそれがあった。また、ワークに所定形状を形成した後ワークを一度ステージから取り外し、そのワークを再度ステージに付け直して、そのワークの前記所定形状に対して新たな形状を形成する場合には、ワークを取り外す前と付け直した後とでワークの取付位置に誤差が出て、ワークの加工対象部分と撮像位置がずれてしまうため、ワーク等を動かして位置決めし直さなければならないという問題もあった。
そこで、本発明は、レーザ光(電磁ビーム)の位置決めを高い精度で、かつ、容易に行うことができるパターン形成体の製造方法を提供することを目的とする。
前記課題を解決するため、本発明に係るパターン形成体の製造方法は、ワークの表面に複数の位置決めマークを設けるマーキング工程と、電磁ビーム出射装置から出射される電磁ビームで、ステージに支持された前記ワークの表面を走査する走査工程と、前記位置決めマークで反射された電磁ビームを前記電磁ビーム出射装置内に設けられる検出装置で検出する検出工程と、検出した電磁ビームに基づいて各位置決めマークの位置を算出する算出工程と、算出した各位置決めマークの位置に基づいて、前記ステージにおける前記ワークの正規位置に対するワークのずれ量を算出し、このずれ量に基づいて前記ワークに形成する所定パターンに対応したパターンデータを補正する補正工程と、補正されたパターンデータに基づいて前記電磁ビームを明滅させることで、前記電磁ビームで前記ワークに所定パターンの穴部を形成する露光工程と、を備えたことを特徴とする。
ここで、「明滅」とは、明るくなったり暗くなったりする意味をいい、光が完全に消えなくてもよい。
本発明によれば、電磁ビーム出射装置から出射した電磁ビームを電磁ビーム出射装置自身に取り込んで検出装置で検出することで、従来のように環境変化によって照射位置と撮像位置とがずれて照明装置からの光をCCDカメラに十分に取り入れることができなくなるという問題が発生しないので、位置決め精度を高くすることができる。また、電磁ビームでワークの表面を走査して位置決めマークを検出することでステージの正規位置に対するワークのずれ量が算出され、このずれ量に基づいてパターンデータが補正されるので、ワークをステージの正規位置に位置決めし直さなくても、正規位置からずれたワークに対して電磁ビームを容易に位置決めすることができる。
また、本発明は、前記電磁ビームで前記ワークに前記所定パターンとは別の初期パターンの穴部を形成する初期露光工程をさらに備え、前記マーキング工程において、前記電磁ビームで前記ワーク上に位置決めマークを形成するとともに、前記初期露光工程を同時に行ってもよい。
これによれば、マーキング工程において、電磁ビームでワーク上に位置決めマークを形成するとともに、初期パターンの穴部を形成するので、位置決めマークの位置と初期パターンの位置とを関連付けることができる。そのため、例えばこのマーキング工程の後にワークをステージから一度取り外して再度付け直した場合であっても、その後電磁ビームで位置決めマークを検出してパターンデータを補正することで、マーキング工程で形成した初期パターンに対して所定パターンを正確な位置に形成することができる。
また、本発明では、前記位置決めマークが、前記電磁ビームの走査方向に交差する互いに非平行な2本の線を含んで構成されるのが望ましい。
これによれば、位置決めマークを点や電磁ビームの走査方向に沿う線で構成する場合に比べ、電磁ビームで位置決めマークを見つけやすいので、電磁ビームの位置決めをより容易に行うことができる。
また、本発明では、前記位置決めマークを構成する前記2本の線が、前記走査方向に対して5度以上の角度で傾いているのが望ましい。
これによれば、電磁ビームで位置決めマークがより見つけやすくなるので、電磁ビームの位置決めをより容易に行うことができる。
また、本発明では、前記電磁ビームがレーザ光であるとともに、前記ワークには、ヒートモードの形状変化が可能なフォトレジスト層が形成され、前記位置決めマークおよび前記パターンが、前記レーザ光によって前記フォトレジスト層に形成されていてもよい。
なお、フォトレジスト層は、光を熱に変化させ、この熱で気化または飛散して変形する材料で形成されるのが望ましい。また、フォトレジスト層の厚さは、1〜10000nmの範囲内に設定されるのが望ましく、モノメチンシアニン色素、モノメチンオキソノール色素、ゼロメチンメロシアニン色素、フタロシアニン色素、アゾ色素、アゾ金属錯体色素、ポルフィリン色素、アリリデン色素、クマリン色素、アゾール誘導体、トリアジン誘導体、ベンゾトリアゾール誘導体、1−アミノブタジエン誘導体およびキノフタロン系色素のうち少なくとも1つを含んで形成されるのが望ましい。
これによれば、ナノ〜サブミクロンオーダの微細な穴部をフォトレジスト層に形成することができる。
本発明によれば、位置決めマークで反射された電磁ビームを電磁ビーム出射装置自身で検出するとともに、走査した位置決めマークに基づいてパターンデータを補正するので、電磁ビームの位置決めを高い精度で、かつ、容易に行うことができる。
次に、本発明の一実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。参照する図面において、図1は本発明の一実施形態に係る加工装置を示す斜視図であり、図2はレーザ光出射装置を示す説明図である。
図1に示すように、加工装置1は、本発明に係るパターン形成体の製造方法の一工程を実行するための装置であり、主に、ステージ2と、電磁ビーム出射装置の一例としてのレーザ光出射装置3と、制御装置4と、駆動装置6とを備えて構成されている。
ステージ2は、円板状の台であり、適宜制御装置4により制御されることで回転軸RAを中心にして回転するように構成されている。また、ステージ2の表面には、略円板状のワーク5が公知の方法により固定されている。
ワーク5は、円板の一部を切り欠いたような形状の基板51と、基板51上に形成されるフォトレジスト層52とを備えて構成されている。そして、本実施形態に係るフォトレジスト層52は、強い光の照射により光が熱に変換されてこの熱により材料が形状変化して穴部52a(図2参照)を形成することが可能な層であり、いわゆるヒートモード型のフォトレジスト材料の層である。なお、フォトレジスト層52の具体例については、後で詳述することとする。
そして、このように構成されるワーク5は、その中心がステージ2の回転軸RAに合うようにステージ2上に取り付けられる。
レーザ光出射装置3は、図2に示すように、ワーク5に対して電磁ビームの一例としてのレーザ光を出射する装置であり、駆動装置6によってステージ2の径方向に移動可能となっている。具体的に、レーザ光出射装置3は、レーザ光源31、第1レンズ32、第2レンズ33、ハーフミラー34、対物レンズ35、シリンドリカルレンズ36および検出装置の一例としてのディテクタ37を備えている。
レーザ光源31は、レーザ光を出射するものであり、制御装置4によってその出力が調整される。
第1レンズ32は、レーザ光源31から出射されたレーザ光のビーム径を拡大するものであり、レーザ光源31の下流側(レーザ光の進行方向における下流側)に配置されている。
第2レンズ33は、第1レンズ32で拡径されたレーザ光を平行な光束に変換するものであり、第1レンズ32の下流側に配置されている。
ハーフミラー34は、第2レンズ33の下流側に配置されており、レーザ光源31から出射されてくるレーザ光を透過させるとともに、その反対側から戻ってくるレーザ光を所定の方向(レーザ光の光軸方向に対して略直交する方向)へ反射させている。
対物レンズ35は、ハーフミラー34を透過してきたレーザ光を集光するためのものであり、ハーフミラー34の下流側に配置されている。
シリンドリカルレンズ36は、円柱の一部を切り取った蒲鉾型のレンズであり、一方向にのみ光を収束するレンズとして機能する。そして、このシリンドリカルレンズ36は、ハーフミラー34によって反射されるレーザ光の光路上に配置されている。
ディテクタ37は、シリンドリカルレンズ36の下流側に配置され、シリンドリカルレンズ36で集光したレーザ光を4つに分割された光センサで検出する機能を有している。そして、ディテクタ37の各光センサで検出されたレーザ光の光量は、制御装置4に出力されており、制御装置4は、このレーザ光の光量に基づいて、非点収差法によるフォーカスサーボ制御や、後述する制御を実行する。
なお、レーザ光出射装置3としては、開口数NAが0.3以上のものが好ましく、0.45以上のものがより好ましく、0.65以上のものがさらに好ましく、0.8以上のものが最も好ましい。また、レーザ光の波長としては、800nm以下が好ましく、700nm以下がより好ましく、600nm以下がさらに好ましく、500nm以下が最も好ましい。
制御装置4は、CPU、ROM、RAM、通信機器などの公知のハードウェア(図示せず)を備えている。以下に、制御装置4の詳細について図面を参照しながら説明する。参照する図面において、図3はROMからプログラムを読み込んだCPUやハードウェア等をそれぞれ機能的に示したブロック図であり、図4は制御装置の動作を示すフローチャートである。また、図5はワークのフォトレジスト層に形成される各パターン形状を示す平面図(a)と、外側の走査ラインを走査したときのパルス信号を示す図(b)と、内側の走査ラインを走査したときのパルス信号を示す図(c)である。
なお、本実施形態では、図5(a)に示すように、ワーク5に対して最初に十字状の位置決めマークP1〜P4と四角状の第1パターン(初期パターン)FPとを同じ工程で形成することで位置決めマークP1〜P4と四角状の第1パターンFPとを関連付け、その後の工程で、位置決めマークP1〜P4に合わせてX字状の第2パターンSPを形成することで第1パターンFPの中に正確に第2パターンSPを形成する制御を実行する制御装置4について説明する。図3に示すように、制御装置4は、記憶手段41、指示判断手段42、露光手段43、走査手段44、基準位置算出手段45および加工データ補正手段46を備えて構成されている。
記憶手段41は、ワーク5のフォトレジスト層52に形成するパターン形状の座標データ(パターンデータ)を記憶している。具体的には、図5(a)に示すように、4つの位置決めマークP1〜P4、四角状の第1パターンFPおよびX字状の第2パターンSPの座標データを記憶している。
位置決めマークP1〜P4は、レーザ光の走査方向(ステージ2の回転軸RAを中心とする円周方向)と交差する互いに非平行な2本の線L1,L2によって十字状に構成されている。なお、各線L1,L2とレーザ光の走査方向(各線L1,L2の交点における円周方向の接線方向)とのなす角は、5度以上が好ましく、10度以上がより好ましく、20度以上が最も好ましい。
図3および図4に示すように、指示判断手段42は、作業者が加工装置1の図示せぬ操作盤を操作することによって出力される加工指示が、第1パターンFP(および位置決めパターンP1等)の加工指示であるか否か(ステップS1)や、第2パターンSPの加工指示であるか否か(ステップS2)を判断する機能を有している。そして、指示判断手段42は、加工指示が第1パターンFPの加工指示であると判断した場合には(S1;Yes)、そのことを示す第1信号FSを露光手段43に出力する。また、指示判断手段42は、加工指示が第2パターンSPの加工指示であると判断した場合には(S1;No→S2;Yes)、そのことを示す第2信号SSを走査手段44に出力する。
露光手段43は、指示判断手段42から第1信号FSを受けると、記憶手段41から位置決めマークP1〜P4および第1パターンFPの座標データを取得して、この座標データに基づいてレーザ光源31の明滅パターンを演算し、記憶手段41に記憶させる。その後、露光手段43は、ステージ2および駆動装置6を作動させながら、演算した明滅パターンに従ってレーザ光源31を制御する。これにより、ワーク5の各位置でレーザ光が明滅して、位置決めマークP1〜P4および第1パターンFPがワーク5に形成される(ステップS3,S4)。
走査手段44は、指示判断手段42から第2信号SSを受けると、ステージ2、駆動装置6およびレーザ光源31を制御することで、加工時よりも小さな出力のレーザ光でワーク5の表面の外周側の所定範囲を走査する(ステップS5)。ここで、走査時におけるレーザ光の出力値は、2mW以下が好ましく、1mW以下がより好ましく、0.5mW以下が最も好ましい。そして、走査手段44は、走査を開始すると、開始したことを示す走査開始信号を基準位置算出手段45に出力する。
基準位置算出手段45は、走査手段44から走査開始信号を受けると、ディテクタ37で検出した信号に基づいてワーク5上の各位置決めマークP1〜P4の中心の位置を算出する(ステップS6)。そして、この基準位置算出手段45は、算出した位置を加工データ補正手段46に出力する。
具体的に、基準位置算出手段45は、図5(a)に示すように、ある走査ラインSL1上をレーザ光で走査する際においてディテクタ37で検出される一対のパルス信号間の時間T1(図5(b)参照)に基づいて、このときに走査した各線L1,L2上の各点(第1点)の位置を算出する。また、基準位置算出手段45は、走査ラインSL1よりも内側(径方向にずれた位置)の走査ラインSL2上をレーザ光で走査する際においてディテクタ37で検出される一対のパルス信号間の時間T2(図5(c)参照)に基づいて、このときに走査した各線L1,L2上の各点(第2点)の位置を算出する。
これにより、各線L1,L2が第1点と第2点とで定義され、定義された各線L1,L2の交点を算出することで、位置決めマークP1の中心の位置が算出される。そして、このような算出を、他の位置決めマークP2〜P4においても行うことで、各位置決めマークP1〜P4の各中心の位置が算出される。
加工データ補正手段46は、基準位置算出手段45から各位置決めマークP1〜P4の位置を受けると、各位置決めマークP1〜P4の位置に基づいて、ステージ2におけるワーク5の正規位置に対するワーク5のずれ量を算出し、このずれ量に基づいて第2パターンSPの座標データを補正する(ステップS7)。具体的には、例えば、走査手段44で各位置決めマークP1〜P4を走査(検出)したときの各位置決めマークP1〜P4の中心の座標データと、記憶手段41で記憶している各位置決めマークP1〜P4の中心の座標データとのずれ量を算出し、算出したずれ量に基づいて第2パターンSPの座標データを補正する。そして、この加工データ補正手段46は、補正された第2パターンSPの座標データを露光手段43に出力する。
そして、露光手段43は、加工データ補正手段46から補正された第2パターンSPの座標データを受けると、この補正された第2パターンSPの座標データに基づいてレーザ光源31の明滅パターンを演算し、記憶手段41に記憶させる。その後、露光手段43は、ステージ2および駆動装置6を作動させながら、演算した明滅パターンに従ってレーザ光源31を制御することで、第2パターンSPをワーク5に形成する(ステップS8)。
次に、パターン形成体の製造方法について説明する。参照する図面において、図6はマーキング工程を示す平面図(a)と、走査工程等を示す平面図(b)と、露光工程を示す平面図(c)である。
図1に示すように、まず、ワーク5をステージ2にセットするとともに、図示せぬ操作盤を操作して第1パターンFPを形成するための加工指示を制御装置4に出力する。これにより、第1パターンFPの加工指示を受けた制御装置4が前述した処理(S1;Yes→S3→S4)を実行して、図6(a)に示すように、4つの位置決めマークP1〜P4と第1パターンFPがワーク5に形成される(マーキング工程および初期露光工程)。
この際、各位置決めマークP1〜P4や第1パターンFPは、ステージ2の所定位置を基準として、座標データに応じた位置に形成される。なお、本実施形態においては、ステージ2の回転軸RAを基準(0,0)として、各位置決めマークP1〜P4がそれぞれ(−1,−1)、(−1,1)、(1,1)、(1,−1)の位置に形成され、四角状の第1パターンFPの右上の角の点FP1が(0.6,0.6)の位置に形成されるものとする。
その後、ワーク5を一度ステージ2から取り外して、ワーク5のフォトレジスト層52の表面を洗浄液やエア等で洗浄することで、第1パターンFPの形成時にフォトレジスト層52から発生する異物を除去する。なお、本実施形態では、ワーク5を洗浄する目的で、ワーク5を一度ステージ2から取り外すようにしたが、本発明はこれに限定されず、例えば、現像、エッチング、成膜、次のレジスト塗布などを行う目的で、ワーク5を一度ステージ2から取り外すようにしてもよい。
そして、ワーク5を洗浄した後は、ワーク5を再度ステージ2に付け直す。なお、本実施形態では、この付け直しの際に、図6(b)に示すように、ワーク5が正規位置から右にΔXだけずれてセットされた例を説明することとする。ここで、本実施形態における正規位置は、ワーク5の中心とステージ2の回転軸RAとが一致するとともに、ワーク5の切り欠き面が図の左右方向に沿う位置とする。
その後、操作盤から第2パターンSPを形成するための加工指示を制御装置4に出力する。これにより、第2パターンSPの加工指示を受けた制御装置4が前述した処理(S2;Yes→S5)を実行して、図6(b)に示すように、ワーク5の各位置決めマークP1〜P4が加工時よりも低出力のレーザ光で走査される(走査工程)。
そして、このレーザ光の走査時において各位置決めマークP1〜P4で反射されたレーザ光はレーザ光出射装置3のディテクタ37で検出され(検出工程)、この検出値に基づいて制御装置4が各位置決めマークP1〜P4の位置を算出する(算出工程)。具体的に、制御装置4は、ディテクタ37からの検出値に基づいて、各位置決めマークP1〜P4の中心の位置をそれぞれ(−1+ΔX,−1)、(−1+ΔX,1)、(1+ΔX,1)、(1+ΔX,−1)と算出する。
その後は、算出した各位置決めマークP1〜P4の位置と、記憶手段41に記憶されている位置決めマークP1〜P4の座標データとを比較することで、正規位置に対するワーク5のずれ量ΔXを算出し、このΔXに基づいて記憶手段41に記録されている第2パターンSPの座標データを補正する(補正工程)。その後は、図6(c)に示すように、補正された第2パターンSPの座標データに基づいて第2パターンSPを形成する(露光工程)。例えば、X字状の第2パターンSPの右上の点SP1の元の座標データが(0.6,0.6)である場合には、そのX(横)成分にΔXを加えて(0.6+ΔX,0.6)と補正する。これにより、第1パターンFPの右上の点FP1と第2パターンSPの右上SP1の点が一致して、第1パターンFPに対して正確に第2パターンSPが形成される。
その後は、前述した各パターンが形成されたフォトレジスト層52をマスクとしてエッチングまたは蒸着等を行った後フォトレジスト層52を除去することで、所定パターンが形成されたパターン形成体(例えば半導体、表面に凹凸が形成されるLED、回折格子、偏光板、反射防止板、波長板など)が製造される。
以上によれば、本実施形態において以下のような効果を得ることができる。
レーザ光出射装置3から出射したレーザ光をレーザ光出射装置3自身に取り込んでディテクタ37で検出することで、従来のように環境変化によって照射位置と撮像位置とがずれて照明装置からの光をCCDカメラに十分に取り入れることができなくなるという問題が発生しないので、レーザ光の位置決め精度を高くすることができる。また、ワーク5に位置決めマークP1〜P4が設けられているので、レーザ光で位置決めマークP1〜P4を走査するだけでレーザ光を容易に位置決めすることができる。
マーキング工程において、レーザ光でワーク5上に位置決めマークP1〜P4を形成するとともに第1パターンFPを形成するので、位置決めマークP1〜P4の位置と第1パターンFPの位置とを関連付けることができる。そのため、マーキング工程の後にワーク5をステージ2から一度取り外して再度付け直した場合であっても、その後レーザ光で位置決めマークP1〜P4を走査して検出し、検出した位置決めマークP1〜P4に基づいて第2パターンSPの露光すべき位置を補正することで、マーキング工程で形成した第1パターンFPに対して第2パターンSPを正確な位置に形成することができる。
位置決めマークP1〜P4がレーザ光の走査方向に交差する互いに非平行な2本の線で構成されているので、レーザ光で位置決めマークP1〜P4を見つけやすくなり、レーザ光の位置決めをより容易に行うことができる。
ワーク5にヒートモードの形状変化が可能なフォトレジスト層52を形成したので、レーザ光をフォトレジスト層52に当てるだけで、ナノ〜サブミクロンオーダの微細なパターン(穴部)を容易に形成することができる。
なお、本発明は前記実施形態に限定されることなく、以下に例示するように様々な形態で利用できる。
前記実施形態では、同じフォトレジスト層52上に第1パターンFPと第2パターンSPを形成したが、本発明はこれに限定されず、例えば、半導体集積回路の製造方法のような方法に本発明を適用してもよい。具体的には、シリコン基板上のシリコン酸化膜(絶縁体)に形成した第1フォトレジスト層に第1パターンを形成した後、エッチングして第1フォトレジスト層を除去し、再度その上から多結晶シリコン(導電体)と第2フォトレジスト層を形成し、この第2フォトレジスト層に第2パターンを形成してエッチング・第2フォトレジスト層の除去を行う方法に本発明を適用してもよい。この場合、第1パターンを形成する際に位置決めマークも形成しておき、第1フォトレジスト層のうち位置決めマークが形成された部分を除去しないようにして後工程で利用できるようにしておけばよい。これによれば、第1フォトレジスト層に第1パターンを形成した後にワークをステージから取り外してエッチング等を行い、再度ステージにワークを付け直しても、第2フォトレジスト層の形成時に位置決めマークを利用して良好に第1パターンに対して第2パターンを形成することができる。
前記実施形態では、第1パターンFPとともに位置決めマークP1〜P4を形成したが、本発明はこれに限定されず、位置決めマークP1〜P4を第1パターンFPの形成前に設けてもよい。具体的には、例えば、基板51の形成時に基板51の表面に凸状に十字の値決めマークを形成しておき、この上からフォトレジスト層52を塗布したときにフォトレジスト層52の表面に凸状の位置決めマークが浮き出るようにしてもよい。この場合であっても、第1パターンFPの形成時に、凸状の位置決めマークをレーザ光で走査して検出することで、第1パターンFPと位置決めマークを関連付けることができるので、その後の工程で第1パターンFPに対して第2パターンSPを正確に形成することができる。
また、フォトレジスト層52に位置決めマークP1〜P4を形成した後、エッチングを行ってフォトレジスト層52を除去することで、基板51に位置決めマークP1〜P4を溝として残してもよい。また、エッチングを位置決めマークに対して行わないことで、基板に位置決めマークに対応した溝が残らないようにしてもよい。
前記実施形態では、電磁ビームとしてレーザ光を採用したが、本発明はこれに限定されず、X線などであってもよい。また、電磁ビームで加工する対象物は、前記実施形態のようなヒートモード型のフォトレジスト層52に限定されず、フォトンモード型のフォトレジスト層や、レーザ加工可能なシリコン等の基板などであってもよい。
前記実施形態では、十字状の位置決めマークP1〜P4を採用したが、本発明はこれに限定されず、電磁ビームの走査方向に交差する互いに非平行な2本の線を含んで構成されていればどのような形状であってもよい。例えば、位置決めマークの形状として、円、三角、菱形、ハ字形などを採用してもよい。
前記実施形態では、レーザ光の走査方向を円周方向としたが、本発明はこれに限定されず、例えばワークを支持するXYテーブル等を用いて、レーザ光の走査方向をXY方向(直線方向)としてもよい。
前記実施形態では、位置決めマークを4つ設けたが、本発明はこれに限定されず、2つ以上であれば、いくつであってもよい。
前記実施形態では、走査して算出した位置決めマークP1〜P4の位置と、記憶手段41に予め記憶されている位置決めマークP1〜P4の位置の座標データとを比較することで、正規位置に対するワーク5のずれ量を算出したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、走査して算出した位置決めマークP1〜P4の位置からステージ2の基準位置(例えば回転軸RAの位置)を算出し、算出した基準位置と、記憶手段に予め記憶しておくステージの基準位置とを比較することで、正規位置に対するワーク5のずれ量を算出してもよい。
なお、前記実施形態で挙げたヒートモード型のフォトレジスト材料の具体例や、フォトレジスト層の加工条件等は、以下に示す通りである。
ヒートモード型のフォトレジスト材料は、従来、光記録ディスクなどの記録層に多用されている記録材料、たとえば、シアニン系、フタロシアニン系、キノン系、スクワリリウム系、アズレニウム系、チオール錯塩系、メロシアニン系などの記録材料を用いることができる。
本発明におけるフォトレジスト層は、色素をフォトレジスト材料として含有する色素型とすることが好ましい。
従って、フォトレジスト層に含有されるフォトレジスト材料としては、色素等の有機化合物が挙げられる。なお、フォトレジスト材料としては、有機材料に限られず、無機材料または無機材料と有機材料の複合材料を使用できる。ただし、有機材料であると、成膜をスピンコートやスプレー塗布により容易にでき、転移温度が低い材料を得易いため、有機材料を採用するのが好ましい。また、有機材料の中でも、光吸収量が分子設計で制御可能な色素を採用するのが好ましい。
ここで、フォトレジスト層の好適な例としては、メチン色素(シアニン色素、ヘミシアニン色素、スチリル色素、オキソノール色素、メロシアニン色素など)、大環状色素(フタロシアニン色素、ナフタロシアニン色素、ポルフィリン色素など)、アゾ色素(アゾ金属キレート色素を含む)、アリリデン色素、クマリン色素、アゾール誘導体、トリアジン誘導体、1−アミノブタジエン誘導体、桂皮酸誘導体、キノフタロン系色素などが挙げられる。中でも、メチン色素、オキソノール色素、大環状色素、アゾ色素が好ましい。
かかる色素型のフォトレジスト層は、露光波長領域に吸収を有する色素を含有していることが好ましい。特に、光の吸収量を示す消衰係数kの値は、その上限値が、10であることが好ましく、5であることがより好ましく、3であることがさらに好ましく、1であることが最も好ましい。また、消衰係数kの下限値は、0.0001であることが好ましく、0.001であることがより好ましく、0.1であることがさらに好ましい。消衰係数kを前述した範囲内に設定すると、穴形状の均一性を高めることができる。
なお、フォトレジスト層は、前記したように露光波長において光吸収があることが必要であり、かような観点からレーザ光源の波長に応じて適宜色素を選択したり、構造を改変することができる。
例えば、レーザ光源の発振波長が780nm(近赤外領域)付近であった場合、ペンタメチンシアニン色素、ヘプタメチンオキソノール色素、ペンタメチンオキソノール色素、フタロシアニン色素、ナフタロシアニン色素などから選択することが有利である。この中でも、フタロシアニン色素またはペンタメチンシアニン色素を用いるのが好ましい。
また、レーザ光源の発振波長が660nm(可視領域)付近であった場合は、トリメチンシアニン色素、ペンタメチンオキソノール色素、アゾ色素、アゾ金属錯体色素、ピロメテン錯体色素などから選択することが有利である。
さらに、レーザ光源の発振波長が405nm(近紫外領域)付近であった場合は、モノメチンシアニン色素、モノメチンオキソノール色素、ゼロメチンメロシアニン色素、フタロシアニン色素、アゾ色素、アゾ金属錯体色素、ポルフィリン色素、アリリデン色素、錯体色素、クマリン色素、アゾール誘導体、トリアジン誘導体、ベンゾトリアゾール誘導体、1−アミノブタジエン誘導体、キノフタロン系色素などから選択することが有利である。
以下、レーザ光源の発振波長が780nm付近であった場合、660nm付近であった場合、405nm付近であった場合に対し、フォトレジスト層(フォトレジスト材料)としてそれぞれ好ましい化合物の例を挙げる。ここで、以下の化学式1,2で示す化合物(I-1〜I-10)は、レーザ光源の発振波長が780nm付近であった場合の化合物である。また、化学式3,4で示す化合物(II-1〜II-8)は、660nm付近であった場合の化合物である。さらに、化学式5,6で示す化合物(III-1〜III-14)は、405nm付近であった場合の化合物である。なお、本発明はこれらをフォトレジスト材料に用いた場合に限定されるものではない。
<レーザ光源の発振波長が780nm付近である場合のフォトレジスト材料例>
Figure 2010054604
<レーザ光源の発振波長が780nm付近である場合のフォトレジスト材料例>
Figure 2010054604
<レーザ光源の発振波長が660nm付近である場合のフォトレジスト材料例>
Figure 2010054604
<レーザ光源の発振波長が660nm付近である場合のフォトレジスト材料例>
Figure 2010054604
<レーザ光源の発振波長が405nm付近である場合のフォトレジスト材料例>
Figure 2010054604
<レーザ光源の発振波長が405nm付近である場合のフォトレジスト材料例>
Figure 2010054604
また、特開平4−74690号公報、特開平8−127174号公報、同11−53758号公報、同11−334204号公報、同11−334205号公報、同11−334206号公報、同11−334207号公報、特開2000−43423号公報、同2000−108513号公報、及び同2000−158818号公報等に記載されている色素も好適に用いられる。
このような色素型のフォトレジスト層は、色素を、結合剤等と共に適当な溶剤に溶解して塗布液を調製し、次いで、この塗布液を、基板上に塗布して塗膜を形成した後、乾燥することにより形成できる。その際、塗布液を塗布する面の温度は、10〜40℃の範囲であることが好ましい。より好ましくは、下限値が、15℃であり、20℃であることが更に好ましく、23℃であることが特に好ましい。また、上限値としては、35℃であることがより好ましく、30℃であることが更に好ましく、27℃であることが特に好ましい。このように被塗布面温度が上記範囲にあると、塗布ムラや塗布故障の発生を防止し、塗膜の厚さを均一とすることができる。
なお、上記の上限値及び下限値は、それぞれが任意で組み合わせることができる。
ここで、フォトレジスト層は、単層でも重層でもよく、重層構造の場合、塗布工程を複数回行うことによって形成される。
塗布液中の色素の濃度は、一般に0.01〜15質量%の範囲であり、好ましくは0.1〜10質量%の範囲、より好ましくは0.5〜5質量%の範囲、最も好ましくは0.5〜3質量%の範囲である。
塗布液の溶剤としては、酢酸ブチル、乳酸エチル、セロソルブアセテート等のエステル;メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、メチルイソブチルケトン等のケトン;ジクロルメタン、1,2−ジクロルエタン、クロロホルム等の塩素化炭化水素;ジメチルホルムアミド等のアミド;メチルシクロヘキサン等の炭化水素;テトラヒドロフラン、エチルエーテル、ジオキサン等のエーテル;エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノールジアセトンアルコール等のアルコール;2,2,3,3−テトラフルオロプロパノール等のフッ素系溶剤;エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル等のグリコールエーテル類;等を挙げることができる。なお、フッ素系溶剤、グリコールエーテル類、ケトン類が好ましい。特に好ましいのはフッ素形溶剤、グリコールエーテル類である。更に好ましいのは、2,2,3,3−テトラフルオロプロパノール、プロピレングリコールモノメチルエーテルである。
上記溶剤は使用する色素の溶解性を考慮して単独で、或いは二種以上を組み合わせて使用することができる。塗布液中には、更に、酸化防止剤、UV吸収剤、可塑剤、潤滑剤等各種の添加剤を目的に応じて添加してもよい。
塗布方法としては、スプレー法、スピンコート法、ディップ法、ロールコート法、ブレードコート法、ドクターロール法、ドクターブレード法、スクリーン印刷法、インクジェット法等を挙げることができる。なお、生産性に優れ膜厚のコントロールが容易であるという点でスピンコート法を採用するのが好ましい。
フォトレジスト層は、スピンコート法による形成に有利であるという点から、有機溶媒に対して0.3wt%以上30wt%以下で溶解することが好ましく、1wt%以上20wt%以下で溶解することがより好ましい。特にテトラフルオロプロパノールに1wt%以上20wt%以下で溶解することが好ましい。また、フォトレジスト材料は、熱分解温度が150℃以上500℃以下であることが好ましく、200℃以上400℃以下であることがより好ましい。
塗布の際、塗布液の温度は、23〜50℃の範囲であることが好ましく、24〜40℃の範囲であることがより好ましく、中でも、25〜30℃の範囲であることが特に好ましい。
塗布液が結合剤を含有する場合、結合剤の例としては、ゼラチン、セルロース誘導体、デキストラン、ロジン、ゴム等の天然有機高分子物質;ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリイソブチレン等の炭化水素系樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリ塩化ビニル・ポリ酢酸ビニル共重合体等のビニル系樹脂、ポリアクリル酸メチル、ポリメタクリル酸メチル等のアクリル樹脂、ポリビニルアルコール、塩素化ポリエチレン、エポキシ樹脂、ブチラール樹脂、ゴム誘導体、フェノール・ホルムアルデヒド樹脂等の熱硬化性樹脂の初期縮合物等の合成有機高分子;を挙げることができる。フォトレジスト層の材料として結合剤を併用する場合に、結合剤の使用量は、一般に色素に対して0.01倍量〜50倍量(質量比)の範囲にあり、好ましくは0.1倍量〜5倍量(質量比)の範囲にある。
また、フォトレジスト層には、フォトレジスト層の耐光性を向上させるために、種々の褪色防止剤を含有させることができる。
褪色防止剤としては、一般的に一重項酸素クエンチャーが用いられる。一重項酸素クエンチャーとしては、既に公知の特許明細書等の刊行物に記載のものを利用することができる。
その具体例としては、特開昭58−175693号公報、同59−81194号公報、同60−18387号公報、同60−19586号公報、同60−19587号公報、同60−35054号公報、同60−36190号公報、同60−36191号公報、同60−44554号公報、同60−44555号公報、同60−44389号公報、同60−44390号公報、同60−54892号公報、同60−47069号公報、同63−209995号公報、特開平4−25492号公報、特公平1−38680号公報、及び同6−26028号公報等の各公報、ドイツ特許350399号明細書、そして日本化学会誌1992年10月号第1141頁等に記載のものを挙げることができる。前記一重項酸素クエンチャー等の褪色防止剤の使用量は、色素の量に対して、通常0.1〜50質量%の範囲であり、好ましくは、0.5〜45質量%の範囲、更に好ましくは、3〜40質量%の範囲、特に好ましくは5〜25質量%の範囲である。
なお、フォトレジスト層は材料の物性に合わせ、蒸着、スパッタリング、CVD等の成膜法によって形成することもできる。
なお、色素は、穴部パターンの加工に用いるレーザ光の波長において、他の波長よりも光の吸収率が高いものが用いられる。
この色素の吸収ピークの波長は、必ずしも可視光の波長域内であるものに限定されず、紫外域や、赤外域にあるものであっても構わない。
なお、穴部パターンを形成するためのレーザ光の波長λwは、大きなレーザパワーが得られる波長であればよく、例えば、フォトレジスト層に色素を用いる場合は、193nm、210nm、266nm、365nm、405nm、488nm、532nm、633nm、650nm、680nm、780nm、830nmなど、1000nm以下が好ましい。特に、レーザスポットサイズを小さくして、微細な穴部を形成する観点からは、短い方が望ましい。したがって、レーザ光の波長は800nm以下が望ましく、700nm以下がより望ましく、600nm以下がさらに望ましい。一方、空気による吸収、散乱を抑えて、良好なレーザ加工を行うためには、レーザ光の波長は長い方が望ましい。したがって、レーザ光の波長は、10nm以上が望ましく、100nm以上がより望ましく、150nm以上がさらに望ましい。例えば、前記したように波長405nmのレーザ光を用いるとよい。
また、レーザ光は、連続光でもパルス光でもよいが、自在に発光間隔が変更可能なレーザ光を採用するのが好ましい。例えば、半導体レーザを採用するのが好ましい。レーザを直接オンオフ変調できない場合は、外部変調素子で変調するのが好ましい。
また、レーザパワーは、加工速度を高めるためには高い方が好ましい。ただし、レーザパワーを高めるにつれ、スキャン速度(レーザ光でフォトレジスト層を走査する速度;例えば、前記実施形態に係るステージ2の回転速度)を上げなければならない。そのため、レーザパワーの上限値は、スキャン速度の上限値を考慮して、100Wが好ましく、10Wがより好ましく、5Wがさらに好ましく、1Wが最も好ましい。また、レーザパワーの下限値は、0.1mWが好ましく、0.5mWがより好ましく、1mWがさらに好ましい。
さらに、レーザ光は、発信波長幅およびコヒーレンシが優れていて、波長並みのスポットサイズに絞ることができるような光であることが好ましい。また、露光ストラテジ(穴部パターンを適正に形成するための光パルス照射条件)は、光ディスクで使われているようなストラテジを採用するのが好ましい。すなわち、光ディスクで使われているような、露光速度や照射するレーザ光の波高値、パルス幅などの条件を採用するのが好ましい。
フォトレジスト層の厚さは、エッチングに用いるエッチングガスの種類や、フォトレジスト層に形成する穴部の深さに対応させるのがよい。
この厚みは、例えば、1〜10000nmの範囲で適宜設定することができ、厚さの下限は、好ましくは10nmであり、より好ましくは30nmである。厚さの下限値を前述した値に設定すると、エッチングマスクとしての効果を十分発揮することができる。また、厚さの上限は、好ましくは1000nmであり、より好ましくは500nmである。厚さの上限値を前述した値に設定すると、大きなレーザパワーが不要になるとともに、容易に深い穴を形成することができ、さらには、加工速度を上げることができる。
また、フォトレジスト層の厚さtと、穴部の直径dとは、以下の関係であることが好ましい。すなわち、フォトレジスト層の厚さtの上限値は、t<10dを満たす値とするのが好ましく、t<5dを満たす値とするのがより好ましく、t<3dを満たす値とするのがさらに好ましい。また、フォトレジスト層の厚さtの下限値は、t>d/100を満たす値とするのが好ましく、t>d/10を満たす値とするのがより好ましく、t>d/5を満たす値とするのがさらに好ましい。なお、このように穴部の直径dとの関係でフォトレジスト層の厚さtの上限値および下限値を設定すると、前述と同様に、エッチングマスクとしての効果や、加工速度の向上等を発揮することができる。
次に、本発明の効果を確認した一実施例について説明する。
まず、前記実施形態と同様のワークを製造した。具体的には、4インチのシリコン基板上にスピンコートにより100nm厚の色素層(フォトレジスト層)を形成することでワークを製造した。
フォトレジスト層の材料としては、下記化学式の色素材料を20mg/mlの濃度となるようにTFP(テトラフルオロプロパノール)溶剤に溶解した。
Figure 2010054604
そして、ワークをパルステック工業株式会社製のNEO1000にセットした。このとき、ワークの中心軸と装置のスピンドル中心軸を一致させるようにセットした。その後、ワークを1000rpmで回転させつつレーザ光を径方向に移動させることで、前記実施形態と同様の各位置決めマークP1〜P4を、それらの各中心のピッチがそれぞれ50mmとなるように形成するとともに、各位置決めマークP1〜P4の内側に四角状の第1パターンFPを形成した。なお、位置決めマークP1〜P4を構成する各線の長さは、それぞれ10mmとした。
その後、ワークを装置から一度取り外した後、ドライエッチングで基板を50nm削ることで、各位置決めマークP1〜P4と第1パターンFPが基板の表面に溝として形成される。そして、洗浄により基板表面のフォトレジスト層を除去した後SiO膜を100nm形成し、再度レジストを塗布して設置した。ワークを1000rpmで回転させつつレーザ光を径方向に移動させることで、レーザ光によりスピンドル中心軸から半径50〜90mmの範囲を1mmピッチで走査した。そして、そのときのレーザ反射光を検出し、デジタルオシロスコープでデジタルデータとした。このとき、デジタルオシロスコープの別チャンネルでスピンドルの同期信号を検出し、これをトリガとしてデジタルデータを収集した。
そして、収集したデジタルデータから位置決めマークの中心位置を特定した。その後は、この中心位置を基点として第2パターンSPの座標データを算出し、この座標データに基づいてレーザ光の位置を制御することで、ワークにX字状の第2パターンSPを形成した。
以上によれば、第1パターンFPの形成後に、ワークが最初の位置とは異なる位置に付け直されても、第1パターンFPに対して正確に第2パターンSPが形成されることが確認された。
本発明の一実施形態に係る加工装置を示す斜視図である。 レーザ光出射装置を示す説明図である。 ROMからプログラムを読み込んだCPUやハードウェア等をそれぞれ機能的に示したブロック図である。 制御装置の動作を示すフローチャートである。 ワークのフォトレジスト層に形成される各パターン形状を示す平面図(a)と、外側の走査ラインを走査したときのパルス信号を示す図(b)と、内側の走査ラインを走査したときのパルス信号を示す図(c)である。 マーキング工程を示す平面図(a)と、走査工程等を示す平面図(b)と、露光工程を示す平面図(c)である。
符号の説明
1 加工装置
2 ステージ
3 レーザ光出射装置
4 制御装置
5 ワーク
6 駆動装置
31 レーザ光源
37 ディテクタ
41 記憶手段
42 指示判断手段
43 露光手段
44 走査手段
45 基準位置算出手段
46 加工データ補正手段
51 基板
52 フォトレジスト層
52a 穴部
FP 第1パターン
L1 線
P1〜P4 位置決めマーク
SP 第2パターン

Claims (8)

  1. ワークの表面に複数の位置決めマークを設けるマーキング工程と、
    電磁ビーム出射装置から出射される電磁ビームで、ステージに支持された前記ワークの表面を走査する走査工程と、
    前記位置決めマークで反射された電磁ビームを前記電磁ビーム出射装置内に設けられる検出装置で検出する検出工程と、
    検出した電磁ビームに基づいて各位置決めマークの位置を算出する算出工程と、
    算出した各位置決めマークの位置に基づいて、前記ステージにおける前記ワークの正規位置に対するワークのずれ量を算出し、このずれ量に基づいて前記ワークに形成する所定パターンに対応したパターンデータを補正する補正工程と、
    補正されたパターンデータに基づいて前記電磁ビームを明滅させることで、前記電磁ビームで前記ワークに所定パターンの穴部を形成する露光工程と、を備えたことを特徴とするパターン形成体の製造方法。
  2. 前記電磁ビームで前記ワークに前記所定パターンとは別の初期パターンの穴部を形成する初期露光工程をさらに備え、
    前記マーキング工程において、前記電磁ビームで前記ワーク上に位置決めマークを形成するとともに、前記初期露光工程も同時に行うことを特徴とする請求項1に記載のパターン形成体の製造方法。
  3. 前記位置決めマークは、
    前記電磁ビームの走査方向に交差する互いに非平行な2本の線を含んで構成されることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のパターン形成体の製造方法。
  4. 前記位置決めマークを構成する前記2本の線は、
    前記走査方向に対して5度以上の角度で傾いていることを特徴とする請求項3に記載のパターン形成体の製造方法。
  5. 前記電磁ビームがレーザ光であるとともに、
    前記ワークには、ヒートモードの形状変化が可能なフォトレジスト層が形成され、
    前記位置決めマークおよび前記パターンが、前記レーザ光によって前記フォトレジスト層に形成されることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載のパターン形成体の製造方法。
  6. 前記フォトレジスト層は、光を熱に変化させ、この熱で気化または飛散して変形する材料で形成されていることを特徴とする請求項5に記載のパターン形成体の製造方法。
  7. 前記フォトレジスト層の厚さが、1〜10000nmの範囲内に設定されていることを特徴とする請求項5または請求項6に記載のパターン形成体の製造方法。
  8. 前記フォトレジスト層は、モノメチンシアニン色素、モノメチンオキソノール色素、ゼロメチンメロシアニン色素、フタロシアニン色素、アゾ色素、アゾ金属錯体色素、ポルフィリン色素、アリリデン色素、クマリン色素、アゾール誘導体、トリアジン誘導体、ベンゾトリアゾール誘導体、1−アミノブタジエン誘導体およびキノフタロン系色素のうち少なくとも1つを含んでいることを特徴とする請求項5〜請求項7のいずれか1項に記載のパターン形成体の製造方法。
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