JP2010054483A - 自動薄切装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】包埋ブロックを薄切する装置であって、切断刃8と、刃先8aが外側に露出しながら切断刃が載置される載置プレートと、切断刃を載置プレートに押さえ付けてクランプ固定する押さえプレート61とを有するホルダ10と、包埋ブロックとホルダとを相対的に移動させて切断刃により包埋ブロックを薄切する移動機構と、切断刃を収納する収納ケース9と、収納ケースから切断刃を1枚取り出して載置プレートに搬送させると共に、使用した切断刃をホルダから押し出して交換させる搬送機構11と、載置プレートの所定位置で切断刃が1枚だけ押さえプレートによってクランプ固定されているか否かを検出する検出機構と、を備えている自動薄切装置を提供する。
【選択図】図36
Description
これらの装置によれば、作業者に負担をかけることなく薄切片を作製し続けることが可能である。
しかしながら、従来の装置では、切断刃の交換までは自動で行うことができず、依然として作業者に頼らざるを得なかった。そのため、作業者に負担がかかっていた。しかも、切断刃は、非常に鋭利であるので取り扱いに注意を要する。この点においても、作業者にかかる負担が大きなものであった。
本発明に係る自動薄切装置は、生体試料が包埋された包埋ブロックを薄切する自動薄切装置であって、一端側が刃先とされ、刀身に位置決め用の貫通孔が形成された切断刃と、前記刃先が外側に露出しながら前記切断刃が載置される載置プレートと、載置された切断刃を載置プレートに押さえ付けてクランプ固定する押さえプレートと、を有するホルダと、前記包埋ブロックと前記ホルダとを相対的に移動させ、クランプ固定した前記切断刃により包埋ブロックを薄切する移動機構と、前記切断刃を複数収納する収納ケースと、前記収納ケースと前記ホルダとの間に配置され、収納ケースから前記切断刃を1枚取り出して前記載置プレートにスライド移動により搬送させると共に、前記薄切が所定回数終了した後、使用した切断刃をスライド移動によりホルダから押し出して交換させる搬送機構と、前記載置プレートの所定位置で前記切断刃が1枚だけ前記押さえプレートによってクランプ固定されているか否かを検出する検出機構と、を備えていることを特徴とする。
そして、切断刃が固定されると、移動手段が包埋ブロックとホルダとを相対的に移動させて、クランプ固定した切断刃により包埋ブロックを薄切する。これにより、包埋ブロックを粗削りして面だしをしたり、包埋ブロックを本削りして薄切片を作製したりすることができる。そして、薄切が所定回数終了すると、押さえプレートが切断刃の押さえ付けを解除すると同時に、搬送機構が使用した切断刃をスライド移動によりホルダから押し出して交換する。その後、搬送機構は、再度収納ケース内から新たな切断刃を1枚取り出して、載置プレートに搬送する。
加えて、姿勢不良やがたつき等がない最適な状態で切断刃を1枚だけホルダにクランプ固定できるので、正確な薄切を行うことができると共に、切断刃の落下等を未然に防止することができる。
ところが、切断刃が搬送されてきた際に、位置不良や姿勢不良等となっている場合には、突出ピンが刀身に接触して干渉してしまう。そのため、載置プレートに対する押さえプレートの押さえ付け角度が上記角度とは異なる角度になる。一方、何らかの理由によって切断刃が搬送されてこなかった場合や、2枚同時に搬送されてきた場合には、予め決められた位置に、予め決められた姿勢でいくら搬送されてきたとしても、載置プレートに対する押さえプレートの押さえ付け角度がやはり上記角度とは異なる角度になってしまう。
なお、包埋ブロックBは、ホルマリン固定された生体試料S内の水分をパラフィン置換した後、さらに周囲をパラフィンPによってブロック状に固められたものである。これにより、生体試料SがパラフィンP内に包埋された状態となっている。また、生体試料Sとしては、例えば、人体や実験動物等から取り出した臓器等の組織であり、医療分野、製薬分野、食品分野、生物分野等で適時選択されるものである。
はじめに、このカセットKについて簡単に説明すると、耐薬品性を有する樹脂等により形成されたものであり、包埋ブロックBを固定する固定台としての役割を果している。カセットKの一側面は、下方に面が向いた傾斜面K1となっている。なお、この傾斜面K1上には、カセットKの製造番号や、包埋ブロックBの作製日、生体試料Sの各種データ等を含む図示しない識別コードが記録されている。そのため、この識別コードを読み取ることで、包埋ブロックBの品質管理を行えるようになっている。
図3及び図4に示すように、自動薄切装置1は、カセットKを複数収納するマガジン2と、マガジン2から1つのカセットKを出し入れすると共に載置台3に載置するオートローダ4と、載置台3とステージ5との間でカセットKを受け渡しするカセットローダ6と、ステージ5上に載置されたカセットKに固定された包埋ブロックBを撮像する撮像カメラ7と、切断刃8と、切断刃8を複数収納する収納ケース9と、切断刃8を固定するホルダ10と、収納ケース9から切断刃8を1枚取り出してホルダ10に搬送してセットする搬送機構11と、使用済みの切断刃8を収容する廃棄用ボトル12と、使用済みの切断刃8をホルダ10から回収して廃棄用ボトル12に排出する排出機構13と、これら各構成品を内部に収容する装置ケース14と、各構成品を総合的に制御する制御部15と、で主に構成されている。
この装置ケース14は、全体的に箱型に形成されており、内部が密閉可能とされているうえ、湿度や温度等の環境条件を所望する条件に設定可能とされている。また、装置ケース14の内部は、中間パネル14aによって上部空間E1と下部空間E2とに区分けされており、各構成品の大部分が上部空間E1に配置されている。下部空間E2には、主に廃棄用ボトル12が配置されている。
図5から図7に示すように、マガジン2は、全体として縦長の直方体状に形成された収納ケースであり、包埋ブロックBを固定したまま、複数のカセットKを高さ方向に並べた状態で収納できるように設計されている。詳細には、このマガジン2は、正面が開口した箱型のマガジン本体20と、マガジン本体20に固定された開閉扉21と、で主に構成されている。
なお、マガジン本体20は、カセットK及び包埋ブロックBが若干正面側に飛び出るように、カセットKに比べて奥行が短くなるようにサイズ設計されている。
この場合には、同様に開閉扉21がカセットKに干渉してしまい、開閉扉21を閉じることができないようになっている。
マガジン本体20の一方の側面の外側には、図6に示すように長手方向に沿って回動軸23が設けられている。そして、この回動軸23にヒンジ部24を介して上記開閉扉21が固定されている。開閉扉21は、図5に示すようにマガジン本体20と同じ長さに設計されており、閉状態になったときに、図8及び図9に示すようにマガジン本体20の正面側から若干突出するカセットKの一部を覆って脱落を防止している。これにより、開閉扉21を開けない限り、収納したカセットKがマガジン本体20から抜け落ちないようになっている。そのため、作業者は、カセットKの落下に注意を払うことなくマガジン2を安心して持ち運びできるようになっている。
このボールプランジャ26は、開閉扉21を閉状態から一定角度以上開けたときに、嵌合溝25aに嵌合するようになっている。この際、嵌合したときの力が捩りバネの付勢力に打ち勝つように、コイルバネの付勢力が調整されている。これにより、カセットKをマガジン2に収納する際に、開閉扉21を開けたままの状態で作業できるように設計されている。
ストッカ30は、枠型に形成されており、マガジン2を2つ横に並べた状態で保持できるように設計されている。なお、ストッカ30は、マガジン2が正面側(開閉扉21側)から差し込まれたときだけ受け入れるように設計されている。なお、図16では、マガジン2を1つだけ装着した場合を図示している。
マガジン検出センサ31は、図17に示すように、ストッカ30の上部に固定されており、下方に向けて検出光Lを照射する機能と、検出光Lがマガジン2で反射した反射光を受光する機能とを有している。そして、反射光を受光した場合には、マガジン2の装着を検出したことを知らせる検出信号を制御部15に出力する。これにより、制御部15は、マガジン検出センサ31から送られてきた検出信号に基づいて、マガジン2が装着されたか否かを把握できるようになっている。
なお、マガジン2の開閉扉21が開いている状態では、ストッカ30からマガジン2を取り外すことができないように設計されている。
図4に示すように、オートローダ4は、装置ケース14の上部空間E1内にてストッカ30に隣接する位置に配置されている。このオートローダ4は、ストッカ30に装着されたマガジン2に収納されたカセットKを挟持可能なハンド部4aと、ハンド部4aを垂直なZ軸回りに回転自在に固定すると共にストッカ30と載置台3とを結ぶX軸方向に移動可能なX軸スライダ4bと、X軸スライダ4bを支持すると共にX軸及びZ軸の2軸に対して直交するY軸方向に移動可能なY軸スライダ4cと、で主に構成されている。
なお、これらハンド部4a、X軸スライダ4b及びY軸スライダ4cは、制御部15の指示に基づいて作動するようになっている。
図4に示すように、カセットローダ6は、装置ケース14の上部空間E1内にて最奥部(開閉扉21が形成されている前面とは反対側の後面に近い部分)に配置されている。このカセットローダ6は、載置台3に載置されたカセットKを挟持可能なハンド部6aと、ハンド部6aをZ軸回りに回転自在に固定すると共にZ軸方向に延びたガイド6bに沿って移動可能な固定プレート6cと、ガイド6bをY軸方向に移動させるY軸移動機構6dと、で主に構成されている。
なお、これらハンド部6a、固定プレート6c及びY軸移動機構6dは、制御部15の指示に基づいて作動するようになっている。
なお、Y軸移動機構6dは、一対のプーリ40に巻回されてY軸方向に移動する無端ベルト41と、無端ベルト41に連結され、無端ベルト41の移動に伴って移動するスライダ42と、スライダ42と固定プレート6cとを連結する連結プレート43と、で構成されている。なお、一対のプーリ40のうちの一方が、駆動部44によって回転することで無端ベルト41が移動する。
加えて、このステージ5は、Z軸回りの回転と、X軸回り及びY軸回りの傾きとが自在に調整可能とされた多軸のステージとされている。そのため、包埋ブロックBの姿勢を自在にコントロールして、包埋ブロックBの向きや傾き等を所望する状態に設定することが可能とされている。
図4に示すように、撮像カメラ7は、装置ケース14の上部空間E1内にてステージ5の真上にくるように配置されている。この際、撮像カメラ7は、Z軸方向に移動可能なZ軸移動部7aに支持されている。このZ軸移動部7aは、Y軸移動部7bによってY軸方向に移動可能とされている。よって、撮像カメラ7は、必要に応じてステージ5上の真上から退避可能とされている。具体的には、カセットローダ6によってカセットKが載置台3とステージ5との間で受け渡しする間、カセットローダ6の動きを邪魔しないように撮像カメラ7は退避するようになっている。
なお、これらZ軸移動部7a及びY軸移動部7bは、制御部15の指示に基づいて作動するようになっている。
図18及び図19に示すように、切断刃8は、一端側が刃先8aとされた長尺な磁性体の刃である。また、切断刃8の刀身には、楕円状に形成された位置決め用の貫通孔8bが間隔を開けて2つ形成されている。なお、本実施形態では、刃先8aが両刃となっている場合を例にしている。片刀でも構わない。
切断刃8のサイズの一例としては、長さLが約80mm、幅Wが約8mm、厚さTが約0.25mmである。
この収納ケース9は、ケース本体50と、ケース本体50から切断刃8を1枚だけ取り出すためのレバー部51と、で主に構成されている。ケース本体50は、略直方体状に形成されており、上面には長手方向に沿って長溝50aが形成されている。また、内部に収納された切断刃8は、ケース本体50の底部に設けられた図示しない付勢手段により上面側に常に付勢されている。ケース本体50の一方の側面には、長手方向に沿ってガイド溝50bが対向した状態で形成されている。更に、ケース本体50の側面には、切断刃8が通過する図示しない開口部が形成されており、ケース本体50に収納されている切断刃8のうち1番上方に位置する切断刃8がこの開口部を通って外側に搬出されるようになっている。
図4に示すように、ホルダ10は、装置ケース14の上部空間E1内にてステージ5の近傍に配置されている。この際、ホルダ10は、収納ケース9と同様にすくい角θが付いた状態で斜めに配置されている。
具体的には、ホルダ10は、図24及び図25に示すように、刃先8aが外側に露出しながら切断刃8が載置される載置プレート60と、載置された切断刃8を載置プレート60に押さえ付けてクランプ固定する押さえプレート61と、で主に構成されている。
この磁石63は、載置面60aに載置された切断刃8の基端側(刃先8aとは逆側)を磁力により吸着して、切断刃8の姿勢を保持している。そのため、切断刃8は、すくい角θによってホルダ10が斜めになっていたとしても、重力でずれ落ちることなく載置プレート60に載置されるようになっている。
なお、ロッド65aは、載置プレート60の基端側を支持する支持体66に対して接近離間するスライド部65に連結されており、スライド部65の移動に伴って可動するようになっている。
この際、隣り合う逃げ孔68の中心間距離は、切断刃8の貫通孔8bの中心間距離に一致している。一方、押さえプレート61の先端側には、図27に示すように、載置プレート60側に突出して逃げ孔68に入り込む3つの突出ピン69が、逃げ孔68に対向するように設けられている。従って、突出ピン69は、載置プレート60に干渉しないように設計されている。なお、これら突出ピン69は、切断刃8の貫通孔8bを貫通可能なサイズとされている。
つまり、搬送機構11によって、切断刃8が予め決められた位置に、予め決められた姿勢で、確実に1枚だけ搬送されてきた場合には、図28及び図29に示すように、突出ピン69が貫通孔8bを挿通した後、逃げ孔68に挿入される。従って、載置プレート60に対する押さえプレート61の押さえ付け角度が一定角度になった状態で、切断刃8をクランプ固定することができる。
ところが、切断刃8が搬送されてきた際に、位置不良や姿勢不良等となっている場合には、貫通孔8bが逃げ孔68上からずれてしまうので、図30に示すように、突出ピン69が切断刃8の刀身に接触して干渉してしまう。そのため、載置プレート60に対する押さえプレート61の押さえ付け角度が上記角度とは異なる角度になる。つまり、押さえプレート61と載置プレート60の間に隙間が開いてしまう。
このように、制御部15は、載置プレート60に対する押さえプレート61の押さえ付け角度に基づいて、載置プレート60の所定位置で切断刃8が1枚だけ押さえプレート61によってクランプ固定されているか否かを容易且つ確実に検出することができるようになっている。なお、制御部15は、ロッド65aのストローク量で押さえプレート61の押さえ付け角度をモニタしている。
なお、本実施形態では、貫通孔8bが2つ形成されているのに対して、逃げ孔68及び突出ピン69が3つ形成されているので、切断刃8を2つの位置でクランプ固定することが可能である。
なお、上述したように切断刃8を2つの位置でクランプ固定が可能であるので、1枚の切断刃8であっても、2箇所のポイントを利用して薄切を行える。そのため、切断刃8を幅広く有効に利用することが可能とされている。
いずれにしても、包埋ブロックBとホルダ10とを相対的に移動させて、切断刃8によって薄切を行うことができれば移動機構71は、どのように設計しても構わない。
図4に示すように、搬送機構11は、装置ケース14の上部空間E1内において、収納ケース9とホルダ10との間に配置されている。この搬送機構11は、収納ケース9から切断刃8を1枚取り出してホルダ10の載置プレート60にスライド移動により搬送させると共に、薄切が所定回数終了した後、使用した切断刃8をスライド移動によりホルダ10から押し出して交換させる役割を果している。
なお、この搬送面90aは、収納ケース9及びホルダ10と同様にすくい角θが付いて斜めになっていると共に、収納ケース9の開口部及びホルダ10の載置面60aに対して面一な高さとなるように高さ調整されている。
上部プレート91は、切断刃8の厚み以上の隙間を開けた状態で、搬送面90aの上方を覆うように下部プレート90に接合されている。
なお、通常、この第1の搬送部81は、収納ケース9の上方に待機している。
なお、通常、この第2の搬送部82は、収納ケース9や搬送路80の上方に待機している。
なお、通常、この第3の搬送部83は、収納ケース9や搬送路80の上方に待機している。
ところで、制御部15は、包埋ブロックBの薄切が所定回数終了すると、第3の搬送部83と移動プレート100を作動させて、使用した切断刃8をホルダ10から押し出すようにスライド移動させるようになっている。
図4に示すように、廃棄用ボトル12は、装置ケース14の下部空間E2内に配置されており、装置ケース14の出入扉14cを開けることで外部に露出するようになっている。これにより、作業者は、外部からアクセスすることができ、手動で廃棄用ボトル12を回収することが可能とされている。
この廃棄用ボトル12は、例えば透明な樹脂材料によって形成されたボトルであり、内部に数百から千枚程度の切断刃8を一度に収容可能とされている。特に、透明であるので、作業者は収容状況を目視で確認可能である。
図4に示すように、排出機構13は、ホルダ10から押し出された切断刃8を回収する回収機構130と、回収した切断刃8を廃棄用ボトル12に排出する排出シュータ(案内機構)140と、で主に構成されている。
なお、本実施形態では、重力による落下を利用して切断刃8を排出する排出シュータ140で案内機構を構成した場合を例に挙げて説明する。
突起部135aは、Z軸プレート134がZ軸方向に下降したときに、ホルダ10の外側に露出している切断刃8の貫通孔8bに入り込むように設計されている。そして、これと同時に磁性体135bが、切断刃8の刀身を吸着して切断刃8を保持するようになっている。そのため、この状態で移動プレート132を移動させることで、切断刃8をホルダ10から完全に抜きとって回収できるようになっている。また、回収された切断刃8は、排出シュータ140の一端側に設けられた開口部140aの真上まで移動させられる。
そのため、回収機構130で叩き落された切断刃8は、図4に示すように、開口部140から他端側に向かって排出シュータ140を滑り落ちていき、廃棄用ボトル12まで案内された後、排出されるようになっている。これにより、使用済みの切断刃8を廃棄用ボトル12で回収することが可能とされている。
はじめに、事前準備として、図14及び図15に示すように、包埋ブロックBが固定されたカセットKをマガジン2に複数収納する作業を行う。まず、作業者は、手元にカセットKを複数用意した後、マガジン2の開閉扉21を開ける。すると、開閉扉21に固定されたヒンジ部24のボールプランジャ26がブロック25の嵌合溝25aに嵌まり込むので、開閉扉21を開けたままの状態に維持することができる。よって、作業者は、開閉扉21を気にせずにカセットKをマガジン本体20に次々と収納することができる。
そして、廃棄用ボトル12がセットされていること、収納ケース9内に切断刃8がセットされていること、を確認して、事前準備が終了する。
すると、押し出された切断刃8は、図35に示すように、刃先8a及び貫通孔8bが外側に露出した状態で、搬送路80にスライド移動する。この時点で、Z軸プレート103を上昇させて、嵌合爪104aをレバー部51から離間させて嵌合を解除する。そして、移動プレート100を元に位置に戻す。
一方、ホルダ10に搬送された切断刃8は、図25に示すように、刃先8aが外側に露出した状態で載置面60aに載置されている。この際、切断刃8は、基端側が磁石63によって吸着されているので、すくい角θによってホルダ10が斜めになっていても、重力の影響を受けてずれ落ちることなく姿勢が保持されて安定した状態となっている。
従って、姿勢不良やがたつき等がない最適な状態で切断刃8が1枚だけクランプ固定されている場合のみ薄切を行うことができる。
まず、ストッカ30にマガジン2が装着された段階で、図17に示すように、マガジン検出センサ31はマガジン2で反射した反射光により、マガジン2が装着されたことを認識し、制御部15に検出信号を出力する。すると、制御部15は、この検出信号を受けてマガジン2が装着されたことを把握する。また、開閉検出センサ33は、閉状態の開閉扉21で反射した反射光により、開閉扉21が閉まっていることを認識し、制御部15に検出信号を出力する。すると、制御部15は、この検出信号を受けてマガジン2の開閉扉21が閉まっていることを把握する。
まず、ステージ5を高さ調整して、包埋ブロックBの上面を所望する高さ位置に調整する。そして、移動機構71がホルダ10を移動させることで、クランプ固定した切断刃8により包埋ブロックBを薄切する。これにより、包埋ブロックBを粗削りして面だしを行うことができる。
なお、粗削り後、包埋ブロックBを本削りして薄切片Mを作製しても構わない。
このように、本実施形態の自動薄切装置1によれば、上述した工程を繰り返すことで、マガジン2内の全てのカセットKについて、包埋ブロックBの薄切を自動で行うことができる。
S…生体試料
1…自動薄切装置
8…切断刃
8a…切断刃の刃先
8b…貫通孔
9…収納ケース
10…ホルダ
11…搬送機構
60…ホルダの載置プレート
61…ホルダの押さえプレート
63…磁石(吸着部材)
68…逃げ孔(凹部)
69…突出ピン
70…検出機構
71…移動機構
Claims (3)
- 生体試料が包埋された包埋ブロックを薄切する自動薄切装置であって、
一端側が刃先とされ、刀身に位置決め用の貫通孔が形成された切断刃と、
前記刃先が外側に露出しながら前記切断刃が載置される載置プレートと、載置された切断刃を載置プレートに押さえ付けてクランプ固定する押さえプレートと、を有するホルダと、
前記包埋ブロックと前記ホルダとを相対的に移動させ、クランプ固定した前記切断刃により包埋ブロックを薄切する移動機構と、
前記切断刃を複数収納する収納ケースと、
前記収納ケースと前記ホルダとの間に配置され、収納ケースから前記切断刃を1枚取り出して前記載置プレートにスライド移動により搬送させると共に、前記薄切が所定回数終了した後、使用した切断刃をスライド移動によりホルダから押し出して交換させる搬送機構と、
前記載置プレートの所定位置で前記切断刃が1枚だけ前記押さえプレートによってクランプ固定されているか否かを検出する検出機構と、を備えていることを特徴とする自動薄切装置。 - 請求項1に記載の自動薄切装置において、
前記検出機構は、前記載置プレートの所定位置に形成された逃げ孔と、前記押さえプレートに設けられ、前記貫通孔を挿通可能であると共に前記逃げ孔内に挿入可能とされた突出ピンと、を備え、
前記載置プレートに対する前記押さえプレートの押さえ付け角度に基づいて、前記検出を行うことを特徴とする自動薄切装置。 - 請求項1又は2に記載の自動薄切装置において、
前記載置プレートに載置された前記切断刃の基端側を吸着して、切断刃の姿勢を保持する吸着部材を備えていることを特徴とする自動薄切装置。
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