JP2010054332A - 光学式エンコーダ - Google Patents

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Tatsuya Nagatani
達也 永谷
Takashi Iwamoto
貴司 岩本
Hajime Nakajima
一 仲嶋
Takuya Noguchi
琢也 野口
Takeshi Musha
武史 武舎
Toshiro Nakajima
利郎 中島
Yoichi Omura
陽一 大村
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Abstract

【課題】単一信号トラックで測定対象の変位を精度良く求める光学式エンコーダを提供する。
【解決手段】信号トラック103は、光源光を正弦波状に強度変調しその正弦波にλを基本周期として周期Λ=mλ毎に繰り返す位相変調を与える様に形成され、光検出部104は、その受光光から正弦信号及び余弦信号を取り出す第1〜第3光検出器対を備え、演算部106は、第1及び第2光検出器対の各々からの正弦信号及び余弦信号によりそれらの位置での各電気角を演算し、前記各電気角の和から周期λに対する電気角を求め、前記各電気角の差から第1位相変調信号を求め、第3光検出器対からの正弦信号及び余弦信号によりその位置での電気角を演算し、その電気角と周期λに対する電気角とから第2位相変調信号を求め、第1及び第2位相変調信号から周期Λに対する電気角を求める。
【選択図】図1

Description

本発明は、測定対象の変位を検出する光学式エンコーダに関する。
一般に光学式エンコーダでは、測定対象にスケールが設けられており、そのスケールに信号トラックが形成されている。そして、光源からの光を前記信号トラックにて透過または反射させ、その透過光または反射光を光検出器で検出し、その光検出器の出力信号に基づき測定対象の変位を検出している。
従来では、測定対象の変位に伴って光検出器での検出光量が正弦波状に変化する様に信号トラックを形成し、さらに信号トラックに沿って前記正弦波状の光量変化の周期の1/4ピッチずつずれた各位置に光検出器を配置し、それら各光検出器の出力信号を用いて、測定対象の変位を検出するものが提案されている(例えば特許文献1)。この構成により、それぞれの光検出器により相互にπ/2位相のずれた信号を検出し、それらの信号を用いて、前記正弦波状の光量変化の1周期を多数分割して、測定対象の変位を検出している。
また複数の回折格子を備えた光学式エンコーダでは、光検出器の出力信号における高調波歪みを除去するため、前記複数の回折格子のパターンを、各回折格子の間隔を一定ではなく、基準位相となるパターンに対して規定の位相差、及び各位相差の和の組み合わせに応じた位相差を有するパターンとしたものも存在する(例えば特許文献2)。
特開昭61−182522号公報 特開平8−184466号公報
特許文献1において、正弦波角度内挿方式を利用して検出する場合では、内挿精度は、正弦波の値を検出する回路によって制限される。そのため、高分解能が必要な絶対値検出を行う場合には、複数の信号トラックを設け、それらの内挿角度位置を順次繋いて構成しなければならない。よって、信号トラックを設けるスケールの面積が大きくなるという問題点があった。
また特許文献2の様にパターン間隔を変化させる技術は、従来より行われてるが、内挿精度を向上させる目的において、さらに光検出器の配置及びその出力信号の演算手法まで考慮した技術は、従来、存在しない。
本発明は、上述のような問題点を解決するためになされたものであり、単一の信号トラックで測定対象の変位を精度良く求める事ができる光学式エンコーダを提供することを目的とする。
上記目的を解決する為に、本発明の第1の態様は、光源と、測定対象に設けられた単一の信号トラックと、前記信号トラックにて透過または反射した前記光源からの光を受光する光検出部と、前記光検出部の出力信号に基づき前記測定対象の変位を計算する演算部と、を備え、前記信号トラックは、前記光源からの光を透過または反射することで、前記光源からの光を正弦波状に強度変調すると共に、その正弦波にλを基本周期として位相変調周期Λ=mλ(m:自然数)毎に繰り返す位相変調を与える様に形成され、前記光検出部は、その受光光から正弦信号及び余弦信号を取り出す第1光検出器対と、前記第1光検出器対に対して前記位相変調周期Λの半周期ずれた位置に配置され、その受光光から正弦信号及び余弦信号を取り出す第2光検出器対と、前記第1光検出器対に対して前記位相変調周期Λの1/4周期ずれた位置に配置され、その受光光から正弦信号及び余弦信号を取り出す第3光検出器対と、を備え、前記演算部は、前記第1及び第2光検出器対のそれぞれから出力される前記正弦信号及び前記余弦信号によりそれら各光検出器対の位置における各電気角を演算し、それら各電気角の和を演算して前記基本周期λに対する電気角を求め、前記各電気角の差を演算して第1位相変調信号を求め、前記第3光検出器対から出力される前記正弦信号及び前記余弦信号により前記第3光検出器対の位置における電気角を演算し、その電気角と前記基本周期λに対する電気角の定数倍したものとの差を演算して、第2位相変調信号を求め、前記第1位相変調信号の正弦波の項と前記第2位相変調信号の正弦波の項との除算を行い、更に逆正接演算を行って、位相変調周期Λに対する電気角を求めるものである。
本発明の第1の態様によれば、信号トラックが、光源からの光を正弦波状に強度変調すると共に、その正弦波にλを基本周期として位相変調周期Λ=mλ(m:自然数)毎に繰り返す位相変調を与える様に形成され、且つ光検出部が上述の様に配置されるので、単一の信号トラックから、異なる周期λ,Λに対する電気角を求めることができる。これにより、信号トラックが設けられるスケールを小型化できると共に、機械角(従って測定対象の変位)を精度良く求める事ができる。
また光検出部を第1〜第3光検出器対だけで構成でき、即ち第4光検出器対を削減でき、これにより光検出部の面積削減や、電気角演算にかかる処理時間を低減させる効果が得られる。
実施の形態1.
<全体構成>
図1は、実施の形態1に係る光学式エンコーダ100の構成図である。この光学式エンコーダ100は、測定対象である回転軸105の回転角(変位)を求めるものであり、光源101と、スケール102と、光検出部104と、回転軸105と、光検出部104に接続された演算部106とを備えている。
光源101としては、例えば発光ダイオード(LED)やレーザダイオード(LD)等が使用可能である。
光検出部104は、光源101からの光をスケール102を介して受光し、それを電気信号に変換して演算部106に出力するものであり、スケール102を介して光源101の正面に配置される。
スケール102は、円板状に形成されており、回転軸105に同心状に配設されている。スケール102の周縁には、周方向に一周する様に単一の信号トラック103が形成されている。このスケール102は、その周縁(信号トラック103)が光源101と光検出部104との間に配置する様に配置される。尚、信号トラック103は、光源101からの光を正弦波状に強度変調するものであり、回転軸105の回転角に対応してパターニングされている。
演算部106は、光検出部104の出力信号に基づきスケール102の回転角(即ち回転軸105の回転角)を演算するものであり、光検出部104の各出力信号の和を演算する和演算部106bと、光検出部104の各出力信号の差を演算する差演算部106cと、各演算部106b,106cの演算結果から電気角(スケール102の回転角)を求める電気角演算部106aとを備えている。
この実施の形態では、光学式エンコーダ100は、ロータリーエンコーダの場合を例に採るが、この形態に限定されず、リニアエンコーダに対しても、本発明は適用可能である。又、この実施の形態1では、光検出部104は、信号トラック103を透過した光源101の光束を検出するが、この形態に限定されず、信号トラック103の反射光を検出するように構成してもよい。
<信号トラック103の詳細説明>
図2は、スケール102の信号トラック103の形態を示し、図3は、図2の点線で示すA領域を拡大して図示している。図4は、理解を容易にするため、図3に示す信号トラック103のパターンを直線状に展開して図示している。
信号トラック103のパターンは、光源101からの光に正弦波状の変調を与えるものであり、その変調の暗部(斜線部)115と明部116とがスケール102の周方向(長手方向)に基本周期λで交互に形成され、更にその基本周期λにΛ=mλ(m:自然数)の周期毎に繰り返される位相変調が与えられる様に形成されている。また、位相変調周期Λは、信号トラック103の1周をk等分する角度であり、この実施の形態ではk=16、m=8としている。
<光検出部104の詳細説明>
図3に示すように、光検出部104は、光検出器107〜114を有し、光検出器107〜114は、単一の信号トラック103に対向して配置される。
各光検出器107,109,111,113は、信号トラック103の外縁側(信号トラック103の幅方向の一方の縁側)にて、それらの中心が同一円周上に沿う様に(換言すると信号トランク103の長手方向に沿う様に)配置されており、各光検出器108,110,112,114は、信号トラック103の内縁側(信号トラック103の幅方向の他方の縁側)にて、それらの中心が同一円周上に沿う様に配置される。
また光検出器107と光検出器108、光検出器109と光検出器110、光検出器111と光検出器112、光検出器113と光検出器114の各対は、スケール102におけるそれぞれ異なる半径上に沿って配置される。
また光検出器107と光検出器108とで第1光検出器対を構成し、光検出器109と光検出器110とで第2光検出器対を構成し、光検出器111と光検出器112とで第3光検出器対を構成し、光検出器113と光検出器114とで第4光検出器対を構成している。
上述の信号トラック103のパターンに対して、図3に示すように、各光検出器107,108で構成される第1光検出器対と、各光検出器109,110で構成される第2光検出器対とは、Λ/2の周期(一般的には、{(2n+1)Λ/2}の周期。ただし、nは任意の整数。)にて離れた位置に配置される。同様に、各光検出器111,112で構成される第3光検出器対と、各光検出器113,114で構成される第4光検出器対とについても、Λ/2の周期(一般的には、{(2n+1)Λ/2}の周期)にて離れた位置に配置される。さらに、第1光検出器対と第3光検出器対、第3光検出器対と第2光検出器対、第2光検出器対と第4光検出器対は、それぞれΛ/4の周期(一般的には、{(4n+1)Λ/4}の周期)にて離れた位置に配置される。
また光検出器107〜114は、図5に示すように構成される。第1光検出器対を構成する各光検出器107,108を例に説明すると、光検出器107は、各サブ光検出器107a,107b,107cにて構成され、光検出器108は、各サブ光検出器108a,108bにて構成される。
各サブ光検出器107a〜107cはそれぞれ、スケール102の径方向(換言すると信号トラック103の幅方向)に沿って延びた略矩形状に形成されており、それらの中心が同一円周上に沿う様に配置される。各サブ光検出器107b,107cはそれぞれ、サブ光検出器107aと比べて、スケール102の径方向の長さが同じでスケール102の周方向(換言すると信号トラック103の長手方向)の長さが1/2に形成されいる(即ち各サブ光検出器107b,107cの受光面は、サブ光検出器107aの受光面の面積の1/2倍の面積に形成される)。各サブ光検出器107b,107cは、サブ光検出器107aの両側にてサブ光検出器107aに対して基本周期λの1/2ずれた位置に配置される。
各サブ光検出器108a,108bはそれぞれ、スケール102の径方向に沿って延びた略矩形状に形成されており、それらの中心が同一円周上に沿う様に配置される。各サブ光検出器108a,108bの受光面は、互いに等しい面積に形成される。各サブ光検出器108a,108bは、互いに基本周期λの1/2ずれた位置に配置されると共に、サブ光検出器107aに対して基本周期λの1/4ずれた位置に配置される。
他の、第2光検出器対を構成する各光検出器109,110、第3光検出器対を構成する各光検出器111,112、第4光検出器対を構成する各光検出器113,114についても、上述の第1光検出器対と同様に構成される。
この様に各光検出部107,109,111,113を信号トラック103の外縁側(幅方向の一方の縁側)にて信号トラック103の長手方向に並べ、各光検出部108,110,112,114を信号トラック103の内縁側(幅方向の他方の縁側)にて信号トラック103の長手方向に並べることで、各光検出部107〜114の配置スペースが信号トラック103の長手方向に拡がる事を制限できる。
<動作説明>
次に光学式エンコーダ100の動作を説明する。
図4を参照して、上述のように基本周期λでΛ=mλ(m:自然数)周期毎に繰り返す位相変調が与えられた信号トラック103のパターンにおいて、位相変調パターンの電気角原点117(実線)は、基本周期λの電気角原点117a(点線)に対して位相変調に伴ってδ(θ)のずれが発生する。ここでθは機械角と呼ばれ、スケール102の1周内の位置を0〜1の数値で表現するものである。
上記の位相変調パターンの波形f[θ]、及びδ(θ)の波形δ[θ]は、例えば(1)(2)式で表される強度変調で与えられる。
Figure 2010054332
また図5を参照して、上述したように、光検出器107を構成する各サブ光検出器107a,107b,107cが規定位置に配置され、光検出器108を構成する各サブ光検出器108a,108bが規定位置に配置された状態を考える。この状態で、サブ光検出器107aの中心を基準として、サブ光検出器107aの出力f7a[θ]が(3)式で与えられるとき、サブ光検出器107bの出力f7b[θ]、及びサブ光検出器107cの出力f7c[θ]は、それぞれ(4)(5)式で表す事ができる。
Figure 2010054332
ここで、βが小さくmが大きいときには、f7a[θ]−(f7b[θ]+f7c[θ])は、(6)と近似できる。
Figure 2010054332
さらに、サブ光検出器108aの出力f8a[θ]、及びサブ光検出器108bの出力f8b[θ]は、(7)(8)式で表す事ができる。
Figure 2010054332
ここで、βが小さくmが大きいときには、f8a[θ]−f8b[θ]は(9)式と近似できる。
Figure 2010054332
よって同一位置θにおいて、光検出器107は正弦信号を出力し、光検出器108は余弦信号を出力する。
この光検出器107の正弦信号と光検出器108の余弦信号とは、演算部106の電気角演算部106aにて除算が行われ、さらに逆正接演算(=arctan[(6)式/(9)式])が行われることにより、(10)式に示される電気角が求まる。
Figure 2010054332
また、第2光検出器対を構成する各光検出器109,110は、上述の、第1光検出器対を構成する各光検出器107,108に対して、位相変調周期Λの半周期(Λ/2)ずれた位置に配置されている。よって、同様の演算を行って各光検出器109,110の出力信号から求まる電気角は、(11)式のように、(10)式においてθをΛ/2シフトしたものと同値であり、位相変調の項(2πθ/Λの項)の符号が(10)式に対して反転する。
Figure 2010054332
さらに演算部106の和演算部106bにて、第1光検出器対を構成する各光検出器107,108の出力信号から求まる(10)式の電気角と、第2光検出器対を構成する各光検出器109,110の出力信号から求まる(11)式の電気角との和を演算する。この演算により、(12)式に示すように、基本周期λに対する電気角が求まる。
Figure 2010054332
また演算部106の差演算部106cにて、(10)式の電気角と(11)式の電気角との差を演算することにより、(13)式に示すように、正弦波状(ここでは正弦信号)の位相変調信号(第1位相変調信号)を抽出する。
Figure 2010054332
(13)式の位相変調信号から内挿角度(位相変調周期Λに対する電気角)が検出可能である。しかしながら、より内挿角度の精度を高めるために、以下の手法を採るのが好ましい。即ち、(13)式の位相変調信号は、正弦波であり、電気角分解能に位置依存性が存在する。
一方、第3光検出器対を構成する各光検出器111,112、及び第4光検出器対を構成する各光検出器113,114は、それぞれ、第1光検出器対を構成する各光検出器107,108、及び第2光検出器対を構成する各光検出器109,110に対して、位相変調周期Λの1/4周期(Λ/4)だけずれた位置に設けられている。よって、これら第3光検出器対の各光検出器111,112、及び第4光検出器対の各光検出器113,114について、上述の第1及び第2光検出器対の場合と同様に、演算部106にてそれぞれの電気角を演算しそれらの差を演算すると、(14)式に示すように、(13)式に対して電気角でπ/2だけ位相シフトした正弦波状(ここでは余弦信号)の位相変調信号(第1位相変調信号)を得る。
Figure 2010054332
そして、演算部106の電気角演算部106aにて、第1光検出器対及び第2光検出器対から求めた(13)式の位相変調信号(より詳細には位相変調信号の正弦波の項)と、第3光検出器対及び第4光検出器対から求めた(14)式の位相変調信号(より詳細には位相変調信号の正弦波の項)との除算を行って、さらに逆正接演算(=arctan[(13)式/(14)式])を行う。
この演算結果により、電気角分解能に位置依存性が存在しない形で(即ち精度良く)、位相変調周期Λに対する電気角2πθ/Λを得ることができる。そして、この様に求めた異なる周期λ,Λに対する電気角から機械角θを求め、その機械角θから回転軸105の回転角を求める。ここで、周波数の異なる複数の波の電機角から、機械角θ(従って回転軸105の回転角)を求めるのは周知の方法である。
以上の様に構成された光学式エンコーダ100によれば、信号トラック103が、光源101からの光を正弦波状に強度変調すると共に、その正弦波にλを基本周期として位相変調周期Λ=mλ(m:自然数)毎に繰り返す位相変調を与える様に形成され、且つ光検出部104が上述の様に配置されるので、単一の信号トラック103から、異なる周期λ,Λに対する電気角を求めることができる。これにより、信号トラック103が設けられるスケール102を小型化できると共に、機械角θ(従って測定対象の変位(ここでは回転軸105の回転角))を精度良く求める事ができる。
実施の形態2.
この実施の形態に係る光学式エンコーダ100Bは、実施の形態1において、第4光検出器対を構成する各光検出器113,114を省略したものである。以下、実施の形態1と異なる点を説明する。
実施の形態1では、(14)式の位相変調信号を得るために、第3光検出器対を構成する各光検出器111,112、及び第4光検出器対を構成する各光検出器113,114を用いたが、以下のように演算することで、第4光検出器対を用いずに、(13)式の位相変調信号を得ることができる。
実施の形態1と同様に、第3光検出器対を構成する各光検出器111,112の出力信号に対して演算部106の電気角演算部106aにて除算が行われ、さらに逆正接演算(=arctan[(光検出器111の出力信号)/(光検出器112の出力信号)])が行われて、(15)式に示される電気角が求まる。
Figure 2010054332
(15)式の電気角と、(12)式の基本周期λに対する電気角の1/2倍(定数倍)したものとの差を演算すると、(16)式に示すように、式(14)の位相変調信号(正確には式(14)を1/2倍したもの)を得ることができる。
Figure 2010054332
後は、実施の形態1と同様にして、位相変調周期Λに対する電気角を求めて測定対象の回転軸105の回転角を求める。
以上の様に構成された光学式エンコーダ100によれば、実施の形態1と同様の効果を得るほかに、光検出部104を第1〜第3光検出器対(各光検出器107〜112)だけで構成でき、即ち第4光検出器対(各光検出器113,114)を削減でき、これにより光検出部104の面積削減や、電気角演算にかかる処理時間を低減させる効果が得られる。
実施の形態3.
実施の形態1,2では、正弦波で位相変調を行っていたが、この実施の形態では、三角波で位相変調を行ったものである。
この実施の形態では、基本周期λでΛ=mλ(m:自然数)周期毎に繰返す位相変調が与えられるとし、位相変調パターンの波形f[θ]及び、位相変調パターンと基本周期λとの各電気角原点117,117a間のずれδ(θ)(図4参照)の波形δ[θ]は、例えば(17)〜(20)式となる強度変調で与えられる。
Figure 2010054332
ここで、式20のθ・Λおよび(θ−2/Λ)/Λを囲む括弧は、床関数である。また、θmodΛは、θをΛで割った時の剰余である。以下、実施の形態1と異なる点を中心に説明する。
また位相変調周期Λは、スケール102の1周をk等分する角度であり、実施の形態1と同様にk=16、m=8として説明する。尚、δ(θ)の例を図6に示す。
この実施の形態の光検出部104は、図7に示すように、光検出器301と光検出器302とで第1光検出器対を構成し、光検出器303と光検出器304とで第2光検出器対を構成し、光検出器305と光検出器306とで第3光検出器対を構成している。
光検出器301は各サブ光検出器301a,301b,301cにて構成され、光検出器302は各サブ光検出器302a,302bで構成される。
各サブ光検出器301a〜301cはそれぞれ、スケール102の径方向(信号トラック103の幅方向)に沿って延びた略縦長矩形状に形成されており、それらの中心が同一円周上に沿う様に配置される。各サブ光検出器301b,301cはそれぞれ、サブ光検出器301aと比べて、スケール102の径方向の長さが同じでスケール102の周方向(信号トラック103の長手方向)の長さが1/2に形成される(即ち各サブ光検出部301b,301cの受光面は、サブ光検出器301aの受光面の面積の1/2倍の面積に形成されている)。各サブ光検出器301b,301cは、サブ光検出器301aの両側にてサブ光検出器301aに対して基本周期λの1/2ずれた位置に配置される。
各サブ光検出器302a,302bはそれぞれ、スケール102の径方向に沿って延びた略縦長矩形状に形成されており、それらの中心が同一円周上に沿う様に配置される。各サブ光検出器302a,302bの受光面は、互いに等しい面積に形成される。各サブ光検出器302a,302bは、互いに基本周期λの1/2ずれた位置に配置されると共に、サブ光検出器301aに対して基本周期λの1/4ずれた位置に配置される。
他の、第2光検出器対を構成する各光検出器303,304、第3光検出器対を構成する各光検出器305,306についても、上述の第1光検出器対と同様に構成されている。
この様に、この実施の形態の光検出部104は、実施の形態2と同様、実施の形態1の光検出部104において、各光検出器113,114で構成される第4光検出器対を省略したものになっている。
実施の形態1,2と同様に、サブ光検出器301aの中心を基準として、サブ光検出器301aの出力をf301a[θ]とし、サブ光検出器301bの出力をf301b[θ]とし、サブ光検出器301cの出力をf301c[θ]とすると、βが小さくmが大きいときには、f301a[θ]−(f301b[θ]+f301c[θ])は(21)式と近似できる。
Figure 2010054332
さらにサブ光検出器302aの出力をf302a[θ]とし、サブ光検出器302bの出力をf302b[θ]とすると、f302a[θ]−f302b[θ]は(22)式と近似できる。
Figure 2010054332
よって同一位置θにおいて、光検出器301は正弦信号を出力し、光検出器302は余弦信号を出力する。
この光検出器301の正弦信号と光検出器302の余弦信号とは、演算部106の電気角演算部106aにて除算が行われ、さらに逆正接演算(=arctan[(21)式/(22)式])が行われることにより、(23)式に示される電気角が求まる。
Figure 2010054332
また第2光検出器対を構成する各光検出器303,304は、上述の、第1光検出器対を構成する各光検出器301,302に対して、位相変調周期の半周期(Λ/2)ずれた位置に配置されている。よって、同様の演算を行って各光検出器303,304の出力信号から求まる電気角は、(24)式のように、(23)式においてθをΛ/2シフトしたものと同値となる。
Figure 2010054332
さらに演算部106の和演算部106bにて、上記と同様にして、第1光検出器対を構成する各光検出器301,302の出力信号から求まる(23)式の電気角と、第2光検出器対を構成する各光検出器303,304の出力信号から求まる(24)式の電気角との和を演算する。ここで(25)式が成り立つので、この演算により、(26)式に示すように、基本周期λによる電気角が求まる。
Figure 2010054332
また演算部106の差演算部106cにて、(23)式の電気角と(24)式の電気角との差を演算することにより、(27)式及び(28)式に示すように、位相変調信号(第1位相変調信号)を抽出する。
先ず0≦θ<Λ/2(modΛ)のときは(27)式となる。
Figure 2010054332
次にΛ/2<θΛ(modΛ)のときは(28)式となる。
Figure 2010054332
(27)式又は(28)式で得られた位相変調信号の強度信号だけでは、θが0≦θ<Λ/2とΛ≦θ<Λ/2のどちらに属するかの区別が付かない。
そこで次に、その区別を付けるために、θに対してΛ/4位相のシフトした位相変調波δ(θ+Λ/4)の強度信号を、第3光検出器対の出力信号に基づいて求める。
まず第3光検出器対を構成する各光検出器305,306の出力信号に対して演算部106の電気角演算部106aにて除算が行われ、さらに逆正接演算(=arctan[(光検出器305の出力信号)/(光検出器306の出力信号)])を行うことで、(29)式に示される電気角が求まる。
Figure 2010054332
そして(29)式の電気角と、(26)式の基本周期λによる電気角の1/2倍(定数倍)したものとの差を演算する。この演算により、(30)式に示すように、θに対して電気角でΛ/4位相のシフトした位相変調波δ(θ+Λ/4)の強度信号が求まる。
Figure 2010054332
(27)式及び(28)式で得られた位相変調波のθに関する項の強度信号の正負と、(30)式で得られた位相変調波δ(θ+Λ/4)の強度信号の正負とを組み合わせることにより、電気角演算部106aは、θが0≦θ<Λ/2とΛ/2≦θ<Λのどちらに属するかの区別を付けることができる。今回の構成例では、δ(θ+Λ/4)の強度信号が正の時は、θは0≦θ<Λ/2に属し、δ(θ+Λ/4)の強度信号が負の時は、θは0/2≦θ<Λに属す。
さらに(27)式及び(28)式で得られた強度信号を除算(=(27)式/(28)式)することで、βの値に依存しない形で、位相変調周期Λに対する電気角を高い精度で求めることが可能となる。後は、実施の形態1と同様にして測定対象の回転軸105の回転角を求める。
以上の様に構成された光学式エンコーダ100Cによれば、三角波で位相変調を行うので、位相変調周期Λに対する電気角を求める電気角演算において、実施の形態1,2と比べて、負荷の高い逆正接演算の回数を低減でき、これにより電気角演算に係る処理時間を低減できる。
実施の形態4.
この実施の形態では、相対位置を固定した各光検出器で、位相に変調が掛かった正弦波の正弦信号と余弦信号を正確に検出することを可能とするために、基本周期λと位相変調周期Λとに条件加える。具体的には、実施の形態2において、基本周期λと位相変調周期Λとの比mを実数とし、基本周期λをλ=1/(4b+1)・cとし、位相変調周期ΛをΛ=1/4acとする。但しa、cは任意の自然数とし、bは任意の自然数または0とする。
またこの実施の形態では、各サブ光検出部401a〜406bを図8の様に配置する。即ち各サブ光検出器401a,403a,402aを信号トラック103の長手方向に沿ってΛ/4ずつ離して設置する。また各サブ光検出器404a,406a,405aをそれぞれ各サブ光検出器401a,403a,402aからaΛずつ離して設置する。また各サブ光検出器401b,403b,402b,404b,406b,405bをそれぞれ各サブ光検出器401a,403a,402a,404a,406a,405aから2aΛずつ離して設置する。
尚、この様に各サブ光検出器401a〜406bを信号トラック103の長手方向に一列に並べることで、信号トラック103の幅を狭く制限できる。
各光検出器401a〜406bの受光面は、スケール102の径方向(信号トラック103の幅方向)に延びた矩形状に形成されており、それらの面積は互いに等しいものとする。
尚、各サブ光検出器401a,401bで光検出器401を構成し、各サブ光検出器402a,402bで光検出器402を構成し、各サブ光検出器403a,403bで光検出器403を構成し、各サブ光検出器404a,404bで光検出器404を構成し、各サブ光検出器405a,405bで光検出器405を構成し、各サブ光検出器406a,406bで光検出器406を構成している。
また各光検出器401,404で第1光検出器対を構成し、各光検出器402,405で第2光検出器対を構成し、各光検出器403,406で第3光検出器対を構成している。
そして位相変調パターンの波形f[θ]、位相変調パターンと基本周期λとの各電気角原点117,117a間のずれδ(θ)(図4参照)の波形δ[θ]は、例えば(31)(32)式となる強度変調で与えられる。
Figure 2010054332
光検出器403aの中心を基準として、光検出器401aの出力f401a[θ]が(33)式で与えられるとき、サブ光検出器401bの出力はf401b[θ]は(34)式で表すことができる。
Figure 2010054332
よってf401a[θ]−f401b[θ]は、(35)式となる。
Figure 2010054332
さらに、サブ光検出器404aの出力f404a[θ]、及びサブ光検出器404bの出力f404b[θ]は、(36)(37)式で表すことができる。
Figure 2010054332
よってf404a[θ]−f404b[θ]は、(38)式となる。
Figure 2010054332
よって同一位置θにおいて、光検出器401が正弦信号を出力し、光検出器404が余弦信号を出力する。
この光検出器401の正弦信号と光検出器404の余弦信号とは、演算部106の電気角演算部106aにて除算が行われ、さらに逆正接演算(=arctan[(37)式/(38)式])が行われることにより、(39)式に示される電気角が求まる。
Figure 2010054332
また、第2光検出器対を構成する各光検出器402及び光検出器405は、上述の、第1光検出器対を構成する各光検出器401,404に対して、位相変調周期Λの半周期(Λ/2)ずれた位置に配置されている。よって、同様の演算を行って各光検出器402,405の出力信号から求まる電気角は、(40)式のように、(39)式においてθをΛ/2シフトしたものと同値となり、位相変調に関する項の符号が(39)式に対して反転する。
Figure 2010054332
さらに演算部106の和演算部106bにて、上記と同様にして、第1光検出器対を構成する各光検出器401,404の出力信号とから求まる(39)式の電気角と、第2光検出器対を構成する各光検出器402,405の出力信号から求まる(40)式の電気角との和を演算する。この演算により、(41)式に示すように、基本周期λに対する電気角が求まる。
Figure 2010054332
また演算部106の差演算部106cにて、(39)式の電気角と(40)式の電気角との差を演算することにより、(42)式に示すように、位相変調信号(第1位相変調信号)を抽出する。
Figure 2010054332
(42)式より、定数項(πΛ/λ)を除去して得られる位相変調信号から内挿角度(位相変調周期Λに対する電気角)が検出可能である。しかしながら、より内挿角度の精度を高めるために、以下の手法を採るのが好ましい。即ち、上記の位相変調信号は、(42)式に示すように正弦波であり、電気角分解能に位置依存性が存在する。
一方、第3光検出器対を構成する各光検出器403,406は、それぞれ、第1光検出器対を構成する各光検出器401,404に対して、位相変調周期Λの1/4周期(Λ/4)だけ互いにずれた位置に設けられている。よって、これら第3光検出器対の各光検出器403,406の出力信号に対して、演算部106の電気角演算部106aにて除算が行われ、さらに逆正接演算(=arctan[(光検出器403からの正弦波信号)/(光検出器403からの正弦波信号)])が行われることにより、(43)式に示される電気角が求まる。
Figure 2010054332
そして(43)式の電気角と、(41)式の基本周期による電気角の1/2倍したものとの差を演算する。この演算結果により、(44)式に示すように、(42)式に対して電気角でΛ/4位相のシフトした正弦波状(ここでは正弦信号)の位相変調信号を得ることができる。
Figure 2010054332
そして、演算部106の電気角演算部106aにて、第1及び第2光検出器対から求めた(42)式の位相変調信号と、第1〜第3光検出器対から求めた(44)式の位相変調信号との逆正接演算を行う。この演算結果により、電気角分解能に位置依存性が存在しない、位相変調周期Λに対する電気角2πθ/Λを得る。後は、この電気角から、実施の形態1と同様にして、機械角θを求めて測定対象の回転軸105の回転角を求める。
以上の様に構成された光学式エンコーダ100Dによれば、基本周期λをλ=1/(4b+1)・cとし、位相変調周期ΛをΛ=1/4acとするので、(35)(38)式で明らかな様に正弦信号や余弦信号を正確に(近似をしないで)求める事ができる。このため、位相変調強度βが大きい場合や、基本周期λと位相変調周期Λとの比mが小さい場合も、機械角θ精度良く求める事ができる。
またこの実施の形態は、実施の形態1と同様に、リニアエンコーダに対しても適用可能である。
またこの実施の形態において、実施の形態1と同様に、第2光検出器対を構成する各光検出器402,405に対して、位相変調周期Λの1/4周期(Λ/4)だけ互いにずれた位置に光検出器を設置して第4光検出器対を構成し、実施の形態1と同様の電気角演算を行っても良い。
実施の形態5.
実施の形態4では、正弦波で位相変調を行っていたが、実施の形態3のように三角波で位相変調を行ってもよい。
即ち基本周期λをλ=1/(4b+1)・cとし、三角波である位相変調波の位相変調周期Λをλ=1/(4b+1)・c、Λ=1/4acとする。但しa、cは任意の自然数とし、bは任意の自然数または0とする。尚、具体的な光検出部104の構成は、実施の形態4と同様である。
この構成により、正弦信号や余弦信号を正確に(近似をしないで)求める事ができるので、位相変調強度βが大きい場合や、位相変調周期Λを基本周期λで除した比mが小さい場合も、高い精度で機械角θ(従って回転軸105の回転角)を求める事ができ、かつ電気角演算において負荷の高い逆正接演算の回数を低減でき、これにより電気角演算に掛かる処理時間を低減できる。
実施の形態6.
実施の形態1〜5では、スケール102は、単一の信号トラック103を有する場合で説明した。
この実施の形態では、図9に示すように、スケール102に、複数の信号トラック103,601を設ける。第2の信号トラック601は、第1の信号トラック103の基本周期λよりも短い一定のピッチの信号トラックにより構成される。そして各信号トラック103,601に対向して、実施の形態1〜5で説明した光検出部104が配置される。
尚、光源101及び演算部106は、各信号トラック103,601に対応して設けても良いし、各信号トラック103,601で共有するように構成してもよい。
第1の信号トラック103のパターンにより演算部106で求まる基本周期λの電気角の内挿精度(位相変調周期Λに対する電気角)よりも測定精度が良くなるように、第2の信号トラック601のピッチを基本周期λよりも短く設定する。これにより、第1の信号トラック103により第2の信号トラック601の波数位置(即ち測定対象の回転軸105の回転角)を特定することが可能である。
また第2の信号トラック601を、スケール102の1回転で1回の周期を有する信号パターンに設定することで、その検出精度を第1の信号トラック103で得られる位相変調周期Λ以上できる。これにより第2の信号トラック601にて位相変調周期の波数位置を特定できる。さらに、第1の信号トラック103から得られる位相変調周期に対する電気角により、第1の信号トラック103の基本周期λの波数位置が特定できる。これらにより、回転軸105の1回転の絶対角度位置が特定できる。
また第1の信号トラック103の基本周期λよりも短いピッチを有する第3の信号トラックを更に加えても良い。この場合、第3の信号トラックで分解能が規定される1回転絶対値の検出が可能になる。
実施の形態1〜4に係る光学式エンコーダ100,100B,100C,100Dの構成の一例図である。 実施の形態1に係る光学式エンコーダ100の信号トラック103の平面図である。 図2のA部分の拡大図である。 図3の範囲の信号トラック103を直線展開した図である。 図3の範囲の光検出部104を直線展開した図である。 実施の形態3に係る光学式エンコーダ100Cの位相変調波の例(三角波)を示す図である。 実施の形態3に係る光学式エンコーダ100Cの光検出部104を直線展開して図である。 実施の形態4に係る光学式エンコーダ100Dの光検出部104を直線展開した図である。 実施の形態6に係る光学式エンコーダの信号トラックの拡大図である。
符号の説明
101 光源、102 スケール、103 信号トラック、104 光検出部、105 回転軸、106 演算部。

Claims (5)

  1. 光源と、
    測定対象に設けられた単一の信号トラックと、
    前記信号トラックにて透過または反射した前記光源からの光を受光する光検出部と、
    前記光検出部の出力信号に基づき前記測定対象の変位を計算する演算部と、
    を備え、
    前記信号トラックは、前記光源からの光を透過または反射することで、前記光源からの光を正弦波状に強度変調すると共に、その正弦波にλを基本周期として位相変調周期Λ=mλ(m:自然数)毎に繰り返す位相変調を与える様に形成され、
    前記光検出部は、
    その受光光から正弦信号及び余弦信号を取り出す第1光検出器対と、
    前記第1光検出器対に対して前記位相変調周期Λの半周期ずれた位置に配置され、その受光光から正弦信号及び余弦信号を取り出す第2光検出器対と、
    前記第1光検出器対に対して前記位相変調周期Λの1/4周期ずれた位置に配置され、その受光光から正弦信号及び余弦信号を取り出す第3光検出器対と、
    を備え、
    前記演算部は、前記第1及び第2光検出器対のそれぞれから出力される前記正弦信号及び前記余弦信号によりそれら各光検出器対の位置における各電気角を演算し、それら各電気角の和を演算して前記基本周期λに対する電気角を求め、前記各電気角の差を演算して第1位相変調信号を求め、
    前記第3光検出器対から出力される前記正弦信号及び前記余弦信号により前記第3光検出器対の位置における電気角を演算し、その電気角と前記基本周期λに対する電気角の定数倍したものとの差を演算して、第2位相変調信号を求め、
    前記第1位相変調信号の正弦波の項と前記第2位相変調信号の正弦波の項との除算を行い、更に逆正接演算を行って、位相変調周期Λに対する電気角を求めることを特徴とする光学式エンコーダ。
  2. 前記第1光検出器対は、前記正弦信号を出力する第1光検出器と、前記余弦信号を出力する第2光検出器とを備え、
    前記第2光検出器対は、前記正弦信号を出力する第3光検出器と、前記余弦信号を出力する第4光検出器とを備え、
    前記第3光検出器対は、前記余弦信号を出力する第5光検出器と、前記正弦信号を出力する第6光検出器とを備え、
    前記第1,第3及び第5光検出器はそれぞれ、第1,第2及び第3サブ光検出器を有し、前記第2及び第3サブ光検出器の各受光面は、前記第1サブ光検出器の受光面の面積の1/2倍の面積であり、前記第1,第2及び第3サブ光検出器は、前記信号トラックの幅方向の一方の縁側にて前記信号トラックの長手方向に並べて配置され、前記第2及び第3サブ光検出器は、前記第1サブ光検出部の両側にて前記第1サブ光検出器に対して前記基本周期λの1/2ずれた位置に配置され、
    前記第1及び第3光検出器ではそれぞれ、前記第1サブ光検出器の出力信号と前記第2及び第3サブ光検出器の各出力信号の和との差を前記正弦信号として出力し、前記第5光検出器では、前記第1サブ光検出器の出力信号と前記第2及び第3サブ光検出器の各出力信号の和との差を前記余弦信号として出力し、
    前記第2,第4及び第6光検出器はそれぞれ、第4及び第5サブ光検出器を有し、前記第4及び第5サブ光検出器の各受光面は、互いに等しい面積であり、前記第4及び第5サブ光検出器は、前記信号トラックの幅方向の他方の縁側において前記信号トラックの長手方向に並べて配置され、互いに前記基本周期λの1/2ずれた位置に配置されると共に前記第1サブ光検出器に対して前記基本周期λの1/4ずれた位置に配置され、
    前記第2及び第4光検出器では、前記第3及び第4サブ光検出器の各出力信号の差を前記余弦信号として出力し、前記第6光検出器では、前記第3及び第4サブ光検出器の各出力信号の差を前記正弦信号として出力することを特徴とする請求項1に記載の光学式エンコーダ。
  3. 光源と、
    測定対象に設けられた単一の信号トラックと、
    前記信号トラックにて透過または反射した前記光源からの光を受光する光検出部と、
    前記光検出部の出力信号に基づき前記測定対象の変位を計算する演算部と、
    を備え、
    前記信号トラックは、前記光源からの光を透過または反射することで、前記光源からの光を正弦波状に強度変調すると共に、その正弦波にλを基本周期として位相変調周期Λ毎に繰り返す位相変調を与える様に形成され、
    前記基本周期λをλ=1/4(b+1)・cとし、前記位相変調の位相変調波を三角波とし、前記位相変調周期ΛをΛ=1/4acとし(但しa,c:任意の自然数、b:任意の自然数または0)、
    前記光検出部は、
    その受光光から正弦信号及び余弦信号を取り出す第1光検出器対と、
    前記第1光検出器対に対して前記位相変調周期の半周期ずれた位置に配置され、その受光光から正弦信号及び余弦信号を取り出す第2光検出器対と、
    前記第1光検出器対に対して前記位相変調周期の1/4周期ずれた位置に配置され、その受光光から正弦信号及び余弦信号を取り出す第3光検出器対と、
    を備え、
    前記演算部は、前記第1光検出器対及び前記第2光検出器対のそれぞれから出力される前記正弦信号及び前記余弦信号によりそれら各光検出器対の位置における各電気角を演算し、得られた各電気角の和を演算して基本周期λに対する電気角を求め、前記各電気角の差を演算して第1位相変調信号を求め、
    前記第3光検出器対から出力される前記正弦信号及び前記余弦信号により前記第3光検出器対の位置における電気角を演算し、得られた電気角と前記基本周期λに対する電気角の定数倍したものとの差を演算して、第2位相変調信号を求め、
    前記第1位相変調信号の正弦波の項と前記第2位相変調信号の正弦波の項との除算を行い、更に逆正接演算を行って、位相変調周期Λに対する電気角を求めることを特徴とする光学式エンコーダ。
  4. 前記第1光検出器対は、前記正弦信号を出力する第1光検出器と、前記余弦信号を出力する第2光検出器とを備え、前記第1光検出器は、第1及び第2サブ光検出器を有し、前記第1及び第2サブ光検出器の各出力信号の差を前記正弦信号として出力し、前記第2光検出器は、第3及び第4サブ光検出器を有し、前記第3及び第4サブ光検出器の各出力信号の差を前記余弦信号として出力し、
    前記第2光検出器対は、前記正弦信号を出力する第3光検出器と、前記余弦信号を出力する第4光検出器とを備え、前記第3光検出器は、第5及び第6サブ光検出器を有し、前記第5及び第6サブ光検出器の各出力信号の差を前記正弦信号として出力し、前記第4光検出器は、第7及び第8サブ光検出器を有し、前記第7及び第8サブ光検出器の各出力信号の差を前記余弦信号として出力し、
    前記第3光検出器対は、前記余弦信号を出力する第5光検出器と、前記正弦信号を出力する第6光検出器とを備え、前記第5光検出器は、第9及び第10サブ光検出器を有し、前記第9及び第10サブ光検出器の各出力信号の差を前記余弦信号として出力し、前記第6光検出器は、第11及び第12サブ光検出器を有し、前記第11及び第12サブ光検出器の各出力信号の差を前記正弦信号として出力し、
    前記第1,第9及び第5サブ光検出器は、前記信号トラック103の長手方向にΛ/4ずつ離して設置され、前記第3,第11,第7サブ光検出器はそれぞれ前記第1,第9及び第5サブ光検出器からaΛずつ離して設置され、前記第2,第10,第6,第4,第12及び第8サブ光検出器はそれぞれ前記第1,第9,第5,第3,第11,第7サブ光検出器から2aΛずつ離して設置されることを特徴とする請求項3に記載の光学式エンコーダ。
  5. 前記位相変調の位相変調波を三角波とすることを特徴とする請求項1または3に記載の光学式エンコーダ。
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CN112985475A (zh) * 2021-05-06 2021-06-18 南京百花光电有限公司 一种光电编码器及其光电转换算法
CN112985475B (zh) * 2021-05-06 2021-08-24 南京百花光电有限公司 一种光电编码器及其光电转换算法

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