JP2010053528A - 電気駆動式ドアの制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】戸挟み状態の検知を迅速に行なうことができるとともに、ドア動作時の機械的抗力に対してもドアの正味の推力を管理することができる電気駆動式ドアの制御装置を提供する。
【解決手段】
電動機3によって開閉駆動される電気駆動式ドア1の制御装置であって、前記電気駆動式ドア1の駆動力指令値を出力する駆動力指令値発生器11と、該駆動力指令値発生器11の駆動力指令値に基づいて前記電気駆動式ドア1を駆動する電気駆動系12およびドア駆動機構13と、該ドア駆動機構13に対する機械的抗力を推定する状態観測器15と、該状態観測器15で検出した機械的抗力が所定値を超えたときに戸挟み状態を検知する戸挟み検知部17とを備えている。
【選択図】 図2

Description

本発明は、電動機によって駆動される電気駆動式ドアの制御装置に関する。
例えば鉄道車両の側引戸のような電動機によって駆動される電気駆動式ドアにあっては、戸閉時に乗降客やその所持品等の異物が挟まる所謂戸挟みを検知することは安全確保上重要な機能である。
このため、従来、扉の開閉速度を検出する速度検出手段と、前記扉が開閉動作の中途位置にあることを検出する位置検出手段と、前記速度検出手段および位置検出手段の検出結果を受けて、開閉動作の中途位置にある扉の開閉速度が零、減少状態またはマイナス状態にあるか否かを判定する判定手段と、該判定手段にて開閉動作の中途位置にある扉の開閉速度が零、減少状態またはマイナス状態にあると判定されたとき、扉の戸先に異物が挟まれたとして報知信号を出力する報知手段とを備えた戸挟み検知装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。また、この特許文献1には、戸挟み検知装置として、鉄道車両において、扉の戸先に設けられたゴム内に感圧センサを設け、圧力変化から異物の挟み込みを検出する装置も記載されている。
このような戸挟み検知装置で戸挟みの発生が検出されると、ドアの推力を減じたり、一旦、ドアを全開方向に一定距離または全開位置まで開動作させたりすることで、戸挟みとなった乗客の脱出や携帯物等の引き抜きが可能となるようにしている。
特開平3−189265号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載された従来例にあっては、扉が全閉位置に達しないことや開閉動作の中途位置にある扉の開閉速度が零、減少状態またはマイナス状態にあると判定されたときに、扉の戸先に異物が挟まれたことを表す報知信号を出力するようにしているので、結果的にドアが戸挟み状態となったこと、換言すれば、戸挟みが既に発生してしまったことをもって戸挟みを検知する構成となっている。この結果、ドアに挟まれたもの、特に乗降客が挟まれた場合には、戸挟みが検知されるまでの間、挟まれたことによる圧迫を受け続けることになり、時に圧痛を感じることになる。
また、鉄道車両用の電気駆動式ドアでは、ドアの開閉動作中に電気駆動式ドアと車体の隙間に物が引き込まれる現象(開戸挟みとも称す)に対して、電気駆動式ドアの最大開口寸法が車体の製作精度のバラツキで精密に規定できないことから、ドア全開位置に達したか否かの判断が困難であり、従来は、ドア速度の低下で判断する等しか有効な判定手段が無いという未解決の課題がある。
さらに、車両用ドアでは、走行中にドアの隙間から侵入する隙間風を防止するためのシール用ゴムや、走行中の振動によるドアのバタツキを抑制するためのドア動作とは垂直方向にドアを抑えるダンパーなどが設けられており、ドアが正常に動作する場合でも、ドアを駆動する電動機に対する機械的抗力はドアの開閉動作におけるドア位置に伴って時々刻々変化する。ドア推力を制限する場合に電動機の推力又はトルクを制限するだけでは、最終的なドア推力を管理することは困難であるという未解決の課題がある。すなわち、機械的抗力の増減に伴って、正味のドア推力が変化することでドア推力のマージンが不足して正常動作に支承を来したり、逆に戸挟み時の推力が過大となって、安全性を損ねたりする恐れがあるという未解決の課題がある。
そこで、本発明は上記従来例の未解決の課題に着目してなされたものであり、戸挟み状態の検知を迅速に行なうことができるとともに、ドア動作時の機械的抗力に対してもドアの正味の推力を管理することができる電気駆動式ドアの制御装置を提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、請求項1に係る電気駆動式ドアの制御装置は、電動機によって開閉駆動される電気駆動式ドアの制御装置であって、
前記電気駆動式ドアの駆動力指令値を出力する駆動力指令値発生器と、該駆動力指令値発生器の駆動力指令値に基づいて前記電気駆動式ドアを駆動するドア駆動機構と、該ドア駆動機構に対する機械的抗力を推定する状態観測器と、該状態観測器で検出した機械的抗力が所定値を超えたときに戸挟み状態を検知する戸挟み検知部とを備えていることを特徴としている。
また、請求項2に係る電気駆動式ドアの制御装置は、請求項1に係る発明において、前記戸挟み検知部は、前記状態観測器が推定した前記ドア駆動機構の機械的抗力が所定値を超えた状態が所定時間以上継続したときに戸挟み状態を検知するように構成されていることを特徴としている。
さらに、請求項3に係る電気駆動式ドアの制御装置は、請求項1に係る発明において、前記戸挟み検知部は、前記状態観測器が推定した前記ドア駆動機構の機械的抗力から予め設定したオフセット値を減じた値が所定値を超えた場合、または所定値を超えた状態が所定時間以上継続したときに戸挟み状態を検知するように構成されていることを特徴としている。
さらにまた、請求項4に係る電気駆動式ドアの制御装置は、請求項3に係る発明において、前記状態観測器が推定した前記ドア駆動機構の機械的抗力から減ずるオフセット分として、前記電気駆動式ドアの位置毎のオフセット値を設定するように構成されていることを特徴としている。
なおさらに、請求項5に係る電気駆動式ドアの制御装置は、請求項3に係る発明おいて、前記状態観測器が推定した前記ドア駆動機構の機械的抗力から減ずるオフセット分として、それまでの前記電気駆動式ドアの開閉動作において、当該状態観測器が推定した前記ドア駆動機構の機械的抗力の平均値を用いることを特徴としている。
また、請求項6に係る電気駆動式ドアの制御装置は、請求項5に係る発明において、前記状態観測器が推定した前記ドア駆動機構の機械的抗力の平均値を電気駆動式ドアの位置毎に設けることを特徴としている。
本発明によれば、電気駆動式ドアを駆動するドア駆動機構に対する機械的抗力を状態観測器で推定し、推定した機械的抗力が所定値を超えたときに戸挟み状態を検知するようにしたので、戸挟み状態を迅速に検知することができるという効果が得られる。
また、正常時に推定したドア駆動系の機械的抗力をドア駆動力の補償量として駆動力指令値に加算することにより、電気駆動式ドアに加わる戸挟みの発生などの外乱による正味の機械的抗力を推定することができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は本発明の第1の嫉視形態に係る電気駆動式ドアの制御装置の概略構成を示すブロック図、図2は図1の制御装置の具体的構成を示すブロック線図である。
図1において、鉄道車両の車体には、乗降客が乗降に使用する側引き戸用戸閉め装置を構成する電気駆動式ドア1が設けられ、この電気駆動式ドア1の各ドア部1a及び1bの閉じる側の先端には戸先ゴム2が取付けられている。また、鉄道車両には、電気駆動式ドア1を駆動する電動機と電動機の駆動力をドア開閉の直線運動に変換または伝達するドア駆動機構13から構成されるドアオペレータ3及びドアオペレータ3とドアリーフとを連結する連結部4と、電気駆動式ドア1の位置及び速度を検出して、これらに応じた位置情報p及びドア開閉速度情報vを出力する位置・速度検出器14とが設けられている。
そして、ドア駆動機構13は制御装置10に内蔵されたインバータなどの電力変換器と電動機から構成される電気駆動系12よって駆動されて電気駆動式ドア1を開閉駆動する。
この制御装置10は、図2に示すように、図示しない戸閉め制御装置から入力されるドアの開閉動作を指示する開閉動作指令cが入力されると共に、位置・速度検出器14から出力されるドア位置情報p及びドア開閉速度情報vが入力される駆動力指令値発生器としての推力指令発生器11を有する。この推力指令発生器11では、戸開き又は戸閉めの開閉動作指令cが入力されると、ドア位置情報p及びドア開閉速度情報vに基づいて所定の演算を行なうか又は制御マップを参照して目標推力指令τ*を演算し、演算した目標推力指令τ*を出力する。また、推力指令発生器11には、後述する戸挟み検知部17から論理値“1”の戸挟み検知信号Obstが入力されたときに、目標推力指令τ*を比較的小さい所定値に設定する。
推力指令発生器11から出力される目標推力指令τ*は、加算器20に供給され、この加算器20で後述するメモリ16から供給される補償量としての機械的抗力推定平均値femを加算し、その加算出力となる補償後目標推力指令値τcを、インバータと電動機を含んで構成される電気駆動系12に出力し、この電気駆動系12で目標推力指令τ*に基づいてドアを開閉するための推力fを発生し、ドア駆動機構13を介してドアオペレータ3を駆動する。
また、加算器20から出力される補償後目標推力指令値τcが状態観測器15の一方の入力側に供給される。この状態観測器15の他方の入力側には位置・速度検出器14で検出されたドア開閉速度情報vが供給される。この状態観測器15では、加算器20から出力される補償後目標推力指令τcとドア開閉速度情報vとに基づいてドア駆動機構13に対する電気駆動式ドア1の摩擦などの機械的抗力fmと戸挟み時に電気駆動式ドア1に作用される外乱による機械的抗力fdとの和でなる機械的抗力推定値feを算出する。
この状態観測器15で算出した機械的抗力推定値feがメモリ16に供給されるとともに、戸挟み検知部17に供給される。メモリ16では、位置・速度検出器14で検出された位置情報pが入力され、この位置情報p及び記録回数などの履歴情報と、機械的抗力推定値feとを組合せて算術平均などの種々の数学的手法を用いてデータ処理した後、電気駆動式ドア1の位置毎の状態観測器15の機械的抗力推定値feの平均値femを記憶する。このとき、電気駆動式ドア1の潤滑が正常で、かつ支障物の挟み込みなどがない状態即ち外乱による機械的抗力fdが零の状態でドアの開閉動作を行なってメモリ16に平均値femを記憶することで、戸挟み状態などの外乱による機械的抗力fdを除く電気駆動式ドア1の正常状態における摺動部の摩擦などによる機械的抗力fmのみを認識することができる。そして、メモリ16は、位置・速度検出器14から入力される位置情報pに基づいて該当する位置における機械的抗力平均値femを読出し、これを加算器20に出力する。
また、状態観測器15から出力される機械的抗力推定値feとメモリ16から出力される機械的抗力平均値femが戸挟み検知部17に入力される。この戸挟み検知部17は、状態観測機15から入力される機械的抗力推定値feからメモリ16から入力されるオフセット値としての機械的抗力平均値femを減算した値が予め設定した閾値fthを超えているか否かを判定し、fe−fem≦fthであるときには戸挟み状態ではないと判断して、例えば論理値“0”の戸挟み検知信号Obstを推力指令発生器11に出力し、fe−fem>fthであるときには戸挟み状態であると判断して、論理値“1”の戸挟み検知信号Obstを推力指令発生器11に出力する。
次に、上記第1の実施形態の動作を説明する。
先ず、鉄道車両の工場出荷時や、保守・点検時に、電気駆動式ドア1の潤滑が正常で、且つ支障物の挟み込みなどがない正常動作状態で、電気駆動式ドア1の開閉を所定回数繰り返し、この繰り返しの開閉時の位置・速度検出器14で検出した位置情報pが変化する毎に状態観測器15の外力推定値feを順次履歴回数及び位置情報pと組み合わせてメモリ16に記憶する。記憶された位置情報p毎の所定数の外力推定値feを算術平均処理又は移動平均処理することによって、位置情報p毎の平均値femを算出し、算出した平均値femを位置情報pとともにメモリ16に記憶する。
このように、正常動作状態での状態観測器15で検出した位置情報p毎の外力推定値feの平均値femを記憶することにより、ドア駆動機構13に戸挟み時のような外乱による機械的抗力fdが作用していない状態での機械的推力推定値fe即ち摩擦などによる機械的抗力fmのみがドア駆動機構13に作用している状態の機械的推力推定値feの平均値femを位置情報p毎にメモリ16に記憶させることができる。
このため、実際に鉄道車両を乗降駅に停車させて、戸閉め制御部でドア開閉動作指令cを推力指令発生器11に出力すると、この推力指令発生器11で、位置・速度検出器14で検出した位置情報p及びドア開閉速度情報bとに基づいて電気駆動式ドア1を所望の速度パターンで開閉させる目標推力指令τ*が算出され、これが加算器20に出力される。
この加算器20には、上述したようにメモリ16に予め記憶されている電気駆動式ドア1の位置情報p毎の機械的推力平均値femが入力されているので、この機械的推力平均値femを目標推力指令τ*に加算した補償後目標推力指令τcが電気駆動系12に供給されるので、この電気駆動系12で摩擦などの機械的抗力fmを加味した推力fを発生することができ、これが電気駆動系12を構成する電動機に供給されることにより、このドア駆動機構13に作用する機械的抗力fmを相殺することができ、電気駆動式ドア1が外部に対して発生する正味の推力を管理することができる。
このとき、戸挟み状態が発生していない状態では、ドア駆動機構13に作用する外乱による機械的抗力fdが略零であり、ドア駆動機構13には摩擦等による機械的抗力fmのみが作用している。このため、状態観測器15には、外乱による機械的抗力fdの影響を受けないドア駆動機構13のドア開閉速度情報vが入力されているとともに、推力指令τ*に機械的抗力fmに対応する機械的抗力平均値femが加算された補正後目標推力指令τcが入力されているので、算出される機械的抗力推定値feは略零であり、これが戸挟み検知部17に入力される。このため、戸挟み検知部17では、入力されるfeが略零であるので、fe−fem≦fthとなり、戸挟み状態ではないと判断されて、論理値“0”の戸挟み検知信号Obstが推力指令発生器11に出力される。
このため、推力指令発生器11では、位置・速度検出器14で検出される位置情報p及びドア開閉速度情報vに基づく速度パターンの目標推力指令τ*を算出し、これを加算器20に出力するので、電気駆動系12でドア推力fを発生させて、ドア駆動機構13を介して電気駆動式ドア1の開閉を行なう。
この正常状態で電気駆動式ドア1が例えば閉状態に駆動されている状態では、図3の時点t1に示すように、電気駆動系12から出力されるドア推力fは低い値を示すとともに、ドア駆動機構13に対する機械的抗力(fm+fd)も摩擦等による機械的抗力fmのみの小さい値となり、ドア開閉速度vは通常の比較的速い速度となっている。
この正常状態から時点t2で、電気駆動式ドア1に乗降客やその所持品等が挟まれる戸挟み状態が発生すると、これによってドア駆動機構13に対する機械的抗力(fm+fd)は戸挟み状態の発生による機械的抗力fdが急増することにより、図3に示すように、急峻に増加する。
このとき、戸挟み検知部17を使用しない従来の構成である場合には、ドア駆動機構13自体は一定の運動量を持っていることからドア開閉速度vは瞬時に低下せずに徐々に低下する。また、ドア開閉速度vの低下に伴い電気駆動式ドア1の電気駆動系12が推力を補償するので、ドア開閉速度bの低下はさらに遅くなる。すなわち、従来のドア開閉速度vの低下やリニアモータ3の駆動電流の増加に基づいて戸挟み状態を検知する方式では、図3の例えば時点t3以降で戸挟み状態を検知することになり、戸挟み検知が遅れて、電気駆動式ドア1に乗降客の身体の一部が挟まれているときには、圧迫状態が継続することになり、圧痛が発生する恐れが高い。
これに対して、本実施形態では、状態観測器15で推定した機械的抗力推定値feが戸挟み検知部17に入力されているとともに、メモリ16に記憶されている正常時の戸挟み状態等の外乱による機械的抗力fdを含まない摩擦などによる機械的抗力fmのみに対応する機械的抗力平均値femがオフセット値として入力されているので、図3に示すように、時点t2で戸挟み状態が発生し、これによって機械的抗力(fm+fd)が急増したときに、状態観測器15から出力される機械的抗力推定値feも急増することになる。このため、戸挟み検知部17では、機械的抗力推定値feから機械的抗力平均値femを減算した値(fe−fem)が閾値fthを超える状態となる時点t2′で戸挟み検知信号Obstが論理値“0”から論理値“1”に反転する。この戸挟み検知信号Obstが推力指令発生器11に供給されるので、この推力指令発生器11でそれまで演算していた推力指令τ*が予め設定された低い推力指令設定値に変更され、ドア推力fの増加が抑制される。電気駆動式ドア1に乗降客の身体の一部が挟まれた場合であっても、圧迫を確実に抑制することができる。
このように、従来の戸挟み検知が、戸挟みが発生したことの結果として生じる電気駆動式ドア1の停止などドア速度の一定レベル以下への低下や支障物によってドアが全閉位置にたっしないことをもって、戸挟み状態の発生を検知していたのに対して、本実施形態では、戸挟みの発生に伴う機械的抗力の増加に基づいて戸挟み状態の発生を検知することができ、従来よりも迅速に戸挟み状態を検知することができる。この結果、乗降客の身体の一部が歯されまた場合でも、ドア推力を減じるなどの戸挟み案線動作をより迅速に実施できることから、ドアの安全性をさらに高めることが可能となる。
さらに、予め設定した機械的抗力或いは状態観測器15で事前に推定した機械的抗力を推力指令τ*に加算して状態観測器15に入力することで、戸挟みの発生などの外乱によって電気駆動式ドア1に加わる正味の機械的抗力を推定することができ、戸挟みの感度及び検出精度を高めることができる。
また、戸挟み検知部17では、戸挟み状態の検知だけではなく、電気駆動式ドア1の開動作時の戸袋への乗客の身体の一部又は所有物の引き込みである所謂開戸挟み現象に対しても、状態観測機15で推定する機械的抗力推定値feが増加することから上記戸挟み状態と同様に迅速に検知することができる。
さらに、電気駆動式ドア1の開閉動作時に、ドア位置pによって変化する電気駆動式ドア1の機械的抗力fmを予め相殺して電気駆動式ドア1の推力を管理することから、電気駆動式ドア1の安全性とドア動作の確実性とを両立させることができる。
したがって、戸挟みを感度よく、迅速に検知することが、安全上好ましく、また乗降客にはって優しい電気駆動式ドアを提供することが可能となる。
次に、本発明の第2の実施形態を図3について説明する。
この第2の実施形態では、状態観測器15の入力として、電気駆動系12に加えられる推力指令τcに代えて、電圧や電流などの電気駆動系12の状態量Eを用いていることを除いては前述した第1の実施形態と同様の構成を有し、図2との対応部分には同一符号を付し、その詳細説明はこれを省略する。
この第2の実施形態では、電気駆動系12のリニアモータに供給する電圧や電流などの状態量Eを用いて状態観測器15で算出される外力推定値feは前述した第1の実施形態と略同様な値となり、前述した第1の実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
なお、上記第1及び第2の実施形態においては、戸挟み検知部17で、状態観測器15で推定した機械的抗力推定値feからメモリ16に記憶されているオフセット値としての機械的抗力平均値femを減算した値が閾値fthを超えたときに、戸挟み状態であると判断する場合について説明したが、これに限定されるものではなく、機械的抗力推定値feから機械的抗力平均値femを減算した値が閾値fthを超えた状態が所定時間継続したときに戸挟み状態であると判断するようにしてもよい。この場合には、閾値fthの値を上記第1及び第2の実施形態における値より小さい値に設定しても戸挟み状態の誤判断を防止することができる。ここで、所定時間は従来例における検知時間より短く設定する。
また、上記第1及び第2の実施形態においては、戸挟み検知部17で状態観測器15から出力される機械的抗力推定値feからメモリ16に記憶されている機械的抗力平均値femをオフセット値として減算する場合について説明したが、これに限定されるものではなく、オフセット値として予め電気駆動式ドア1の位置毎にて設定されたオフセット値を使用することもできる。
また、状態観測器15としては、上記第1及び第2の実施形態の構成に限定されるものではなく、ドア駆動機構13に作用する外力(fm+fd)を正確に推定できる構成であれば、任意の状態観測器を適用することができる。
また、上記第1及び第2の実施形態においては、本発明を鉄道車両の電気駆動式ドア1に適用した場合について説明したが、これに限定されるものではなく、自動車等の車両に搭載する電気駆動式ドアにも本発明を適用することができ、さらに側引き戸構成のドアに限らず、他の構成のドアにも本発明を適用することができる。
また、上記第1及び第2の実施形態においては回転型電動機とその回転力をドアの直線運動に変換するドア駆動機構13から構成される電気駆動式ドアに本発明を適用した場合について説明したが、これに限定されるものではなく、直線運動するリニアモータによって直接ドアを駆動する場合にも本発明を適用することができる。
本発明を鉄道車両の電気駆動式ドアに適用した場合の概略構成図である。 図1の制御装置の具体的構成を示すブロック線図である。 戸挟み状態を説明するための特性線図である。 本発明の第2の実施形態を示す制御装置の具体的構成を示すブロック線図である。
符号の説明
1…電気駆動式ドア
2…戸先ゴム
3…ドアオペレータ
10…制御装置
11…推力指令発生器
12…電気駆動系
13…ドア駆動機構
14…位置・速度検出器
15…状態観測器
16…メモリ
17…戸挟み検知部
20…加算器

Claims (6)

  1. 電動機によって開閉駆動される電気駆動式ドアの制御装置であって、
    前記電気駆動式ドアの駆動力指令値を出力する駆動力指令値発生器と、該駆動力指令値発生器の駆動力指令値に基づいて前記電気駆動式ドアを駆動するドア駆動機構と、該ドア駆動機構に対する機械的抗力を推定する状態観測器と、該状態観測器で検出した機械的抗力が所定値を超えたときに戸挟み状態を検知する戸挟み検知部とを備えていることを特徴とする電気駆動式ドアの制御装置。
  2. 前記戸挟み検知部は、前記状態観測器が推定した前記ドア駆動機構の機械的抗力が所定値を超えた状態が所定時間以上継続したときに戸挟み状態を検知するように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の電気駆動式ドアの制御装置。
  3. 前記戸挟み検知部は、前記状態観測器が推定した前記ドア駆動機構の機械的抗力から予め設定したオフセット値を減じた値が所定値を超えた場合、または所定値を超えた状態が所定時間以上継続したときに戸挟み状態を検知するように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の電気駆動式ドアの制御装置。
  4. 前記状態観測器が推定した前記ドア駆動機構の機械的抗力から減ずるオフセット分として、前記電気駆動式ドアの位置毎のオフセット値を設定するように構成されていることを特徴とする請求項3に記載の電気駆動式ドアの制御装置。
  5. 前記状態観測器が推定した前記ドア駆動機構の機械的抗力から減ずるオフセット分として、それまでの前記電気駆動式ドアの開閉動作において、当該状態観測器が推定した前記ドア駆動機構の機械的抗力の平均値を用いることを特徴とする請求項3に記載の電気駆動式ドアの制御装置。
  6. 前記状態観測器が推定した前記ドア駆動機構の機械的抗力の平均値を電気駆動式ドアの位置毎に設けることを特徴とする請求項特徴とする請求項5に記載の電気駆動式ドアの制御装置。
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