JP2010236292A - 挟み込み検知装置および挟み込み検知方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】ドア閉作動中のスライドドアの実際の位置とドア位置検出手段により検出されるドア位置情報のずれを補正し、誤作動の少ない高信頼な挟み込み検知装置および挟み込み検知方法を提供する。
【解決手段】挟み込み検知装置は、全閉位置と全開位置との間を自動的に移動するスライドドア12の位置情報を検出するドア位置検出手段332と、前記スライドドアの実際の位置を確認するドア位置確認手段31と、前記スライドドア12の位置情報に対応した挟み込み閾値を設定する閾値設定手段334と、障害物と該スライドドア12との間の距離に応じた検出信号を出力する距離検出手段32と、前記検出信号が、前記挟み込み閾値を超えたときに障害物の挟み込みを判定する挟み込み判定手段335とを備え、前記ドア位置検出手段332により検出される位置情報を、前記ドア位置確認手段31により確認された実際の位置に基づき補正する。
【選択図】図2

Description

本発明は、車両のスライドドアを自動的に開閉する車両用自動開閉装置で用いられる挟み込み検知装置および挟み込み検知方法に関する。
自動車等の車両には、乗降用ドアやバックドア、トランクリッド等のスライドドアが随所に設けられている。例えば、ワゴン車やワンボックス車等では、車両の側部にスライドドアを設け、車両側方からの乗降や荷物の積み下ろし等を容易に行えるようにしている。
これらのスライドドアは、車体に設けられているドアレールに案内され、車両の前後方向に移動して開閉する。そして、開閉操作を容易にするために、電動のドア駆動モータ等を備えた駆動手段によりスライドドアを自動的に開閉するようにした車両用自動開閉装置が用いられている。車両用自動開閉装置は、スライドドアに車両前後方向からケーブルを接続し、このケーブルをドアレールの両端に配置されたプーリを介して掛け渡し、該ケーブルを前記ドア駆動モータによって駆動し、スライドドアを開閉動作させる構成となっている。この場合、ケーブルとスライドドアとの接続部分あるいは駆動手段にはテンショナが設けられ、このテンショナによりケーブルに所定の張力を付与するようになっている。
車両用自動開閉装置では、スライドドアの縁部と車体の開口部との間における物体や人体などの障害物の挟み込みを防止するために、挟み込みを検知する安全機構が設けられている。このような安全機構としては、スライドドアに障害物が挟まったとき又は挟まれそうになったとき、これらの状態をセンサで検知し、スライドドアを開方向に反転させまたは停止させ、障害物の挟み込みを回避するようにした挟み込み検知装置が知られている。例えば、非接触式の距離センサである静電容量式センサを用いた挟み込み検知装置では、該静電容量式センサをスライドドアの縁部に設け、この静電容量式センサにより閉動作するスライドドアの前方にある障害物とスライドドアとの距離を検出し、検出された距離に応じて出力される検出信号が予め設定した挟み込み閾値を超えて増加したときに障害物の挟み込みを判定するようにしている。
挟み込み検知装置においては、自動閉動作するスライドドアが全閉位置に近づくと、静電容量式センサは車体のピラー部分に反応し、検出信号が大きく増加することになる。このため、車体のピラーを障害物として検出させないために、ドア位置情報をパラメータとしてスライドドアが全閉位置に近づくにつれて挟み込み閾値が増加するように設定し、障害物がない場合における静電容量式センサの検出信号と挟み込み閾値との差を常に一定に保つようにしている。
従って、挟み込み検知装置においては、挟み込み閾値を設定するためのパラメータとなるドア位置情報を検出することが必要となる。ドア位置情報を検出する方法としては、ドア駆動モータに搭載したホールセンサ(磁気センサ)が出力するパルス信号を、ECU(Electronic Control Unit:電子制御装置ユニット)で計数することにより検出する方法が用いられている。このようにして検出したドア位置情報は、障害物挟み込みの判定の際、ドア位置情報に対応する挟み込み閾値を設定するのに使用される。
しかし、スライドドアを駆動するケーブルには、通常ドア駆動モータによる駆動のために一定の弛み(遊び)を付与されている。このため、スライドドアの開閉動作中に該弛みの影響で、スライドドアの開閉ごとに、スライドドアの実際の位置と上述のECUで検出されたドア位置情報が異なることがある。挟み込み判定に必要な挟み込み閾値はECUで検出されたドア位置情報に基づいて設定されるため、スライドドアの実際の位置とECUで検出されたドア位置情報が異なっていると、障害物挟み込みの正しい判定を行うことが出来ない。このため、障害物があっても検出信号が挟み込み閾値を超えず、スライドドアが障害物を挟んだまま閉まろうとしたり、障害物が無いにもかかわらず、検出信号が挟み込み閾値を超えてしまってスライドドアが閉まらなくなる誤判定が発生する。
この対策として、スライドドアが全開となった状態で毎回ドア位置情報のリセットがなされている。しかし、ドア駆動ケーブルの弛みから発生するスライドドアの実際の位置とECUで検出したドア位置情報との相違は、スライドドアの開閉動作中に発生するため本質的な解決とはならない。この点に関し、特許文献1には、傾斜地に車両を置いたときに発生する、ドア駆動ワイヤの弛みに起因するスライドドアの実際の位置とドア位置情報との差異に対し、車両に傾斜検出機器を備え、当該傾斜検出器が検出する車両の傾斜姿勢情報に基づき、予め設定したドア位置補正情報を用いてスライドドアの実際の位置とドア位置情報との差異を解消する方法が記載されている。
特開2007−23585号公報
しかしながら、特許文献1に記載された方法は、車両に備えられた傾斜検出器が検出する車両の傾斜姿勢情報に基づきドア位置情報の補正を行うものであり、平坦地に置かれた車両には適用することが出来ない。ドア駆動ケーブルの弛みに起因するスライドドアの実際の位置と、スライドドアの位置情報との差異はスライドドアの開閉動作に伴って発生するものであり、車両が平坦地に置かれた状態であっても発生するものであるから、特許文献1に記載された方法ではスライドドアの位置情報の補正手段としては十分とは言えない。
また、スライドドアの挟み込みの問題に関し安全上最も問題となるのは、ドアの全閉位置付近で人の手や指がドア閉め切り部で挟まれる場合である。従って、スライドドアの実際の位置と、ECUで検出したスライドドアの位置情報との差異により誤判定が発生しやすいスライドドアの全閉位置付近で特にスライドドアの正確な位置を検出する必要がある。
本発明は上記問題点に鑑みてなされたもので、車両のスライドドアを自動的に開閉する車両用自動開閉装置の挟み込み検知装置において、車両の姿勢にかかわらずスライドドアの実際の位置とECUにより検出されるドア位置情報の差異を補正し、誤判定の少ない高信頼な挟み込み検知装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明は、
車体に設けられた開口部を閉鎖する全閉位置と、前記開口部を開放する全開位置との間を自動的に移動するスライドドアの位置情報を検出するドア位置検出手段と、
前記スライドドアの実際の位置を確認するドア位置確認手段と、
前記スライドドアの位置情報に対応した挟み込み閾値を設定する閾値設定手段と、
前記スライドドアが前記全開位置から前記全閉位置に移動する方向に存在する障害物と、該スライドドアとの間の距離に応じた検出信号を出力する距離検出手段と、
前記検出信号が、前記挟み込み閾値を超えたときに障害物の挟み込みを判定する挟み込み判定手段とを備え、
前記ドア位置検出手段により検出される位置情報を、前記ドア位置確認手段により確認された実際の位置に基づき補正する
ことを特徴とする挟み込み検知装置を提供する。
また、本発明は、前記ドア位置確認手段が、前記スライドドアの全閉位置近傍に設けられることを特徴とする挟み込み検知装置を提供する。
また、本発明は、前記ドア位置確認手段が、前記スライドドアの全閉位置から30mm〜50mmの位置に設けられていることを特徴とする挟み込み検知装置を提供する。
また、本発明は、前記ドア位置確認手段により確認されたスライドドアの実際の位置が、前記ドア位置検出手段により検出されたスライドドアの位置情報よりも全開側にずれているとき、前記確認された位置に合わせて前記位置情報を全開側に補正することを特徴とする挟み込み検知装置を提供する。
また、本発明は、前記ドア位置確認手段により確認されたスライドドアの実際の位置が、前記ドア位置検出手段により検出されたスライドドアの位置情報よりも全閉側にずれているとき、前記スライドドアの位置に合わせて前記位置情報を全閉側に補正することを特徴とする挟み込み検知装置を提供する。
上記目的を達成するため、本発明は、
ドア位置検出手段が、車体に設けられた開口部を閉鎖する全閉位置と、前記開口部を開放する全開位置との間を自動的に移動するスライドドアの位置情報を検出し、
閾値設定手段が、前記スライドドアの位置情報に対応した挟み込み閾値を設定し、
距離検出手段が、前記スライドドアが前記全開位置から前記全閉位置に移動する方向に存在する障害物と、当該スライドドアとの間の距離に応じた検出信号を出力し、
挟み込み判定手段が、前記検出信号が前記挟み込み閾値を超えたときに障害物の挟み込みを判定し、
ドア位置確認手段が前記スライドドアの実際の位置を確認し、
前記確認したスライドドアの実際の位置に基づいて、前記位置情報を補正する
ことを特徴とする挟み込み検知方法を提供する。
本発明によれば、車両用自動開閉装置で用いられる挟み込み検知装置において、車両の姿勢にかかわらず、閉動作中のスライドドアの実際の位置と、ECUにより検出されるスライドドアの位置情報との差異が補正され、スライドドアの実際の位置に対応した適切な挟み込み閾値を設定することが可能となる。したがって、本発明によれば、誤判定の少ない高信頼な挟み込み検知装置を実現することができる。
本発明に係る挟み込み検知装置のセンサ配置図である。 本発明に係る挟み込み検知装置の構成図である。 従来の挟み込み検知装置の出力結果を示す図である。 本発明に係る挟み込み検知装置の効果を示す図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1に本発明に係る挟み込み検知装置のセンサ配置図を示す。図1に示す車両1において、車体11には乗降や荷物の積み下ろしのための車体開口部16が車体11の側面に設けられている。車体11の車体開口部16が設けられた側面と同一面にはスライドドア12が配設される。該スライドドア12はドアレール14をガイドとして車体11の前後方向に移動可能となっている。スライドドア12が車体11の前方方向(図面上で左方)に移動していくと、スライドドア12左端のスライドドア縁部15と車体開口部16左端のドア閉め切り部17は接近し、やがてスライドドア縁部15とドア閉め切り部17が密着することで車体開口部16が全閉される。
スライドドア12左端のスライドドア縁部15には、距離検出手段である静電容量式センサ32が備えられている。また、ドア閉め切り部17の近傍には、ドア位置確認手段であるドア位置センサ31が設けられている。
本実施の形態において、前記ドア位置センサ31はドア閉め切り部17から30mm〜50mmの位置に設けられる。これは、スライドドアの挟み込みで安全上最も問題となる人の手や指の挟み込みを考慮し、人の手や指の安全を確保する観点から、前記スライドドア12の全閉位置から30mm〜50mmの範囲でスライドドア12の位置情報を補正し、適切な挟み込み閾値を設定して確実に挟み込み判定を行うためである。
本実施の形態において、前記ドア位置センサ31は機械式のスイッチを用いている。機械式のスイッチは、車体11とスライドドア12とを摺動可能に係合するベアリングの通路上に備えられ、該ベアリングが該機械式スイッチに接触した際にスライドドア12の実際の位置が検出される。
他の実施の形態として、ドア位置センサ31には非接触式計測手段を用いることができる。例えば、赤外線やレーザ等を用いた非接触式計測手段をスライドドア12が全閉する位置から30mm〜50mmの位置に備えることにより、スライドドア12が閉動作により赤外線やレーザを遮った際に実際のスライドドア12の位置を検出することができる。
図2に本発明に係る挟み込み検知装置の構成図を示す。図2(a)は、本発明に係る挟み込み検知装置の全体構成図であり、図2(b)は、本発明に係る挟み込み検知装置に備えられるECU(電子制御装置ユニット)33の構成を示すブロック図である。ECU33には、計数部331、ドア位置検出部332、閾値設定部334、挟み込み判定部335が備えられる。
以下、図2(a)及び図2(b)に基づいて、本発明に係る挟み込み検知装置の構成を説明する。
図2(a)において、車体11に配設されたスライドドア12には、ドア駆動用のケーブル23が接続され、該ケーブル23はドアレール14を通り、プーリ24を介してドア駆動モータ22に連接されている。ドア駆動モータ22が作動してケーブル23が駆動されると、スライドドア12はケーブル23に引かれながら開方向または閉方向に移動する。前記ドア駆動モータ22には図示しないホールセンサが備えられており、ドア駆動モータ22の作動により該ホールセンサがパルス電圧を発生する。該パルス電圧は、パルス信号221としてECU33に送信される。
ECU33に送信されたパルス信号221は、図2(b)に示す計数部331に入力される。計数部331は入力されたパルス信号221を計数し、計数した結果をドア位置検出部332に出力する。ドア位置検出部332では、パルス信号221の計数結果からスライドドア12の位置情報を検出する。すなわち、パルス信号221を計数する計数部331とドア位置検出部332とからドア位置検出手段が構成される。
ドア位置検出部332が検出したスライドドア12の位置情報は、閾値設定手段である閾値設定部334に入力される。閾値設定部334には、予めスライドドア12の位置情報に対応した閾値情報が設定されている。閾値設定部334は、入力された前記位置情報に対応する挟み込み閾値を、前記閾値情報に基づき設定し、挟み込み判定手段である挟み込み判定部335に出力する。
スライドドア12左端のスライドドア縁部15に備えられた静電容量式センサ32は、スライドドア縁部15と、該スライドドア縁部15の前方にある、物体や人体などの障害物との距離を静電容量の変化から検出し、該距離に応じた検出信号を静電容量出力信号321として出力する。静電容量出力信号321は前記距離が短いほど大きい。
前記静電容量出力信号321は挟み込み判定部335に入力される。挟み込み判定部335では、該静電容量出力信号321と、前記挟み込み閾値とを比較する。前記静電容量出力信号321が前記挟み込み閾値を超えた場合、挟み込み判定部335は障害物の挟み込みと判定する。
障害物の挟み込みが判定されると、挟み込み判定部335は、モータ制御信号222を出力する。該モータ制御信号222は、ドア駆動モータ22に入力され、開方向への反転または停止など、予め定められた障害物の挟み込みを回避する動作が行われる。
ドア位置確認手段であるドア位置センサ31がスライドドア12を検出すると、ドア検出信号311がECU33に備えられるドア位置検出部332に入力される。ドア位置センサ31は機械スイッチあるいは非接触式計測手段から構成される。従って、ドア位置センサ31によって、スライドドア12がドア位置センサ31の設置位置に到達したことが検出される。すなわち、ドア位置センサ31がスライドドア12を検出した時点でのスライドドア12の実際の位置が確認される。
ドア検出信号311が入力されたドア位置検出部332では、計数部331の計数結果から検出したスライドドア12の位置情報を、ドア位置センサ31が設置してある位置に置き換える。ここで、ドア駆動用のケーブル23の弛みにより、前記位置情報がドア位置センサ31設置位置と異なっていた場合、ドア検出信号311により、前記位置情報が補正されることになる。
ドア検出信号311によりスライドドア12の位置情報が補正されると、該補正された位置情報は閾値設定部334に入力される。閾値設定部334では、該補正された位置情報に対応する挟み込み閾値が設定される。
ドア位置検出部332は、ドア検出信号311によりスライドドア12の位置情報が補正された後、該補正された位置情報を基準として、計数部331の計数結果からスライドドア12の位置情報の検出を再度開始する。閾値設定部334では、再度開始されたスライドドア12の位置情報の検出結果に対応した挟み込み閾値を設定する。
図3に従来の挟み込み検知装置の出力結果を示す。図3(a)は、スライドドア12を全開から全閉に向かって閉めたときの静電容量式センサ32からの静電容量出力と、閾値設定部334に予め設定された挟み込み閾値との関係を示す基準データであり、図3(b)は実際にスライドドア12を全開から全閉に向かって閉めたときの計測データである。図3(a)、図3(b)とも、横軸は、ドア位置検出手段が検出したスライドドア12の位置情報を表す。
静電容量式センサ32は、当該センサの前方にある障害物との距離を静電容量の変化から検出し、障害物との距離に応じた検出信号を静電容量として出力する構造となっている。このため、図3(a)において、スライドドア12が全開状態で、スライドドア縁部15とドア閉め切り部17の距離が離れている場合は静電容量出力は低くなっている。スライドドア12が全開から全閉に向かって移動し、スライドドア縁部15とドア閉め切り部17とが接近すると、前記静電容量式センサ32は該ドア閉め切り部17の存在を検知し、静電容量出力が増加する。このようなスライドドア12の開閉動作に伴う静電容量出力の出力曲線に対し、挟み込み判定閾値は、前記出力曲線から常に所定の値だけ大きくなるように、閾値設定部334で予め設定されている。
閾値設定部334において設定される挟み込み閾値は、ドア位置検出手段が検出するスライドドア12の位置情報に対応して設定される。従って、ドア位置検出手段が検出したスライドドア12の位置情報が、スライドドア12の実際の位置と異なっていた場合、適切な挟み込み閾値を設定することが出来ない。
図3(b)において、ドア位置検出手段が検出したスライドドア12の位置情報に対し、スライドドア駆動用のケーブル23の弛みにより、スライドドア12の実際の位置が全開側にずれている場合の計測データが(イ)であり、スライドドア12の実際の位置が全閉側にずれている場合の計測データが(ロ)である。
図3(b)に示す(イ)では、ドア位置検出手段が検出したドア位置情報よりもスライドドア12の実際の位置が全開側、すなわち図中右方に位置しているため、ドア位置検出手段が全閉位置を検出し、全閉位置に対応した挟み込み閾値が設定されたとしても、スライドドア12は実際には全閉位置手前に位置しているため、図3(b)に示すように静電容量出力は挟み込み閾値よりも著しく低い。この状態では、障害物の挟み込みにより静電容量出力が増加しても、障害物の挟み込みが無い場合の静電容量出力と挟み込み閾値との差が大きいため、障害物の挟み込みによる静電容量出力増加分をもってしても挟み込み閾値を超えられず、スライドドア12は障害物を挟んだまま閉まろうとする誤判定が発生する。
一方、スライドドア12の実際の位置が全閉側にずれている(ロ)では、ドア位置検出手段が検出したドア位置情報よりもスライドドア12の実際の位置が全閉側、すなわち図中左方に位置しているため、スライドドア12が全閉位置近傍に達したとしても、ドア位置検出手段が検出するドア位置は当該位置まで達していない。このため、図3(b)に示すように、ドア閉め切り部17の検知により増加した静電容量出力が、挟み込み閾値を超えてしまう。このため、スライドドア12が閉まろうとしても、挟まれる障害物が無いにもかかわらずドアが閉まらなくなる誤判定が発生する。
図4に本発明に係る挟み込み検知装置の効果を示す。図4において、ドア位置検出手段が検出したスライドドア12の位置情報に対し、スライドドア駆動用のケーブル23の弛みにより、スライドドア12の実際の位置が全開側にずれている場合を図4(a)に、また、スライドドア駆動用のケーブル23の弛みにより、スライドドア12の実際の位置が全閉側にずれている場合を図4(b)に示す。図4(a)及び(b)に示す図において、横軸は、ドア位置検出手段が検出したドア位置情報である。
図4(a)の場合、ドア位置検出手段が検出したスライドドア12の位置情報よりも、スライドドア12の実際の位置が全開側、すなわち図中右方に位置している。このため、ドア位置検出手段が全閉位置近傍の位置情報を検出しても、スライドドア12の実際の位置は前記位置情報が示す位置まで達しておらず、スライドドア縁部15とドア閉め切り部17との間に距離があるため、静電容量出力は前記スライドドア12の位置情報に対応する閾値よりも著しく低くなる。
そこで、ドア位置センサ31がスライドドア12を検出したら、前記ドア位置情報を、ドア位置センサ31が設置してある位置、すなわち、ドア位置センサ31がスライドドア12を検出した時点でのスライドドア12の実際の位置に置き換える補正を行う。挟み込み閾値は、スライドドア12の位置情報に対応して設定される。従って、スライドドア12の位置情報が、スライドドア12の実際の位置により補正されると、該補正された位置情報に対応する挟み込み閾値が設定される。このため、図4(a)に示すように、静電容量出力と挟み込み閾値との乖離が解消される。
図4(b)の場合、ドア位置検出手段が検出したスライドドア12の位置情報よりも、スライドドア12の実際の位置が全閉側、すなわち図中左方に位置している。このため、スライドドア12の位置情報に対応して挟み込み閾値が増加する前に、静電容量出力が挟み込み閾値を超えて増加してしまう。このため、障害物が無いのにもかかわらず挟み込みが検知され、スライドドア12を閉じることが出来ないという問題が生じてしまう。
そこで、ドア位置センサ31がスライドドア12を検出したら、前記ドア位置情報を、ドア位置センサ31が設置してある位置、すなわち、ドア位置センサ31がスライドドア12を検出した時点でのスライドドア12の実際の位置に置き換える補正を行う。挟み込み閾値は、スライドドア12の位置情報に対応して設定される。従って、スライドドア12の位置情報が、スライドドア12の実際の位置により補正されると、該補正された位置情報に対応する挟み込み閾値が設定される。このため、図4(b)に示すように、静電容量出力の増加に対応して挟み込み閾値が増加し、障害物が無いのにもかかわらず挟み込みが検知されるという問題を防止することができる。
以上のように、本発明によれば、ドア位置検出手段が検出したスライドドアの位置情報と、スライドドアの実際の位置との差異が補正され、スライドドア全閉位置近傍において適切な挟み込み閾値を設定することが出来るようになる。このため、車両用自動開閉装置で用いられる挟み込み検知手段の挟み込み判定精度が向上し、安全性を高めることが可能になる。
すなわち、本発明によれば、車両用自動開閉装置で用いられる挟み込み検知装置において、車両の姿勢にかかわらず、閉動作中のスライドドアの実際の位置と、ECUにより検出されるスライドドアの位置情報との差異が補正され、スライドドアの実際の位置に対応した適切な挟み込み閾値を設定することが可能となる。したがって、本発明によれば、誤判定の少ない高信頼な挟み込み検知装置を実現することができる。
1…車両、11…車体、12…スライドドア、13…ドアハンドル、14…ドアレール、15…スライドドア縁部、16…車体開口部、17…ドア閉め切り部、22…ドア駆動モータ、23…ケーブル、24…プーリ、31…ドア位置センサ、32…静電容量式センサ、33…ECU(電子制御装置ユニット)、221…パルス信号、222…モータ制御信号、311…ドア検出信号、321…静電容量出力信号、331…計数部、332…ドア位置検出部、334…閾値設定部、335…挟み込み判定部。

Claims (6)

  1. 車体に設けられた開口部を閉鎖する全閉位置と、前記開口部を開放する全開位置との間を自動的に移動するスライドドアの位置情報を検出するドア位置検出手段と、
    前記スライドドアの実際の位置を確認するドア位置確認手段と、
    前記スライドドアの位置情報に対応した挟み込み閾値を設定する閾値設定手段と、
    前記スライドドアが前記全開位置から前記全閉位置に移動する方向に存在する障害物と、該スライドドアとの間の距離に応じた検出信号を出力する距離検出手段と、
    前記検出信号が、前記挟み込み閾値を超えたときに障害物の挟み込みを判定する挟み込み判定手段とを備え、
    前記ドア位置検出手段により検出される位置情報を、前記ドア位置確認手段により確認された実際の位置に基づき補正する
    ことを特徴とする挟み込み検知装置。
  2. 前記ドア位置確認手段が、前記スライドドアの全閉位置近傍に設けられることを特徴とする請求項1に記載の挟み込み検知装置。
  3. 前記ドア位置確認手段が、前記スライドドアの全閉位置から30mm〜50mmの位置に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の挟み込み検知装置。
  4. 前記ドア位置確認手段により確認されたスライドドアの実際の位置が、前記ドア位置検出手段により検出されたスライドドアの位置情報よりも全開側にずれているとき、前記確認された位置に合わせて前記位置情報を全開側に補正することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の挟み込み検知装置。
  5. 前記ドア位置確認手段により確認されたスライドドアの実際の位置が、前記ドア位置検出手段により検出されたスライドドアの位置情報よりも全閉側にずれているとき、前記スライドドアの位置に合わせて前記位置情報を全閉側に補正することを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の挟み込み検知装置。
  6. ドア位置検出手段が、車体に設けられた開口部を閉鎖する全閉位置と、前記開口部を開放する全開位置との間を自動的に移動するスライドドアの位置情報を検出し、
    閾値設定手段が、前記スライドドアの位置情報に対応した挟み込み閾値を設定し、
    距離検出手段が、前記スライドドアが前記全開位置から前記全閉位置に移動する方向に存在する障害物と、当該スライドドアとの間の距離に応じた検出信号を出力し、
    挟み込み判定手段が、前記検出信号が前記挟み込み閾値を超えたときに障害物の挟み込みを判定し、
    ドア位置確認手段が前記スライドドアの実際の位置を確認し、
    前記確認したスライドドアの実際の位置に基づいて、前記位置情報を補正する
    ことを特徴とする挟み込み検知方法。
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