JP2010052525A - 車両用電動パワーステアリング装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】駆動力配分装置を備えた車両において安定した操舵フィールを得ることができる車両用電動パワーステアリング装置を提供する。
【解決手段】少なくとも操舵トルクに応じてアシストモータ31による操舵アシスト量を制御する車両用電動パワーステアリング装置1と、前後輪の駆動力配分を行う駆動力配分装置2とを備えた車両において、電動パワーステアリング装置1は、前輪駆動トルクまたは前輪への駆動力配分量が大きくなるにしたがって操舵アシスト量を低減するように補正する補正ゲイン算出部23を備える。
【選択図】図1
【解決手段】少なくとも操舵トルクに応じてアシストモータ31による操舵アシスト量を制御する車両用電動パワーステアリング装置1と、前後輪の駆動力配分を行う駆動力配分装置2とを備えた車両において、電動パワーステアリング装置1は、前輪駆動トルクまたは前輪への駆動力配分量が大きくなるにしたがって操舵アシスト量を低減するように補正する補正ゲイン算出部23を備える。
【選択図】図1
Description
この発明は、車両用電動パワーステアリング装置に関するものである。
車両操舵時の運転者の操舵力を軽減する車両用電動パワーステアリング装置には、操舵トルクに応じて操舵アシスト量を制御するものがある。この電動パワーステアリング装置では、一般的に、操舵トルクが大きくなるほど電動アシストモータで発生させるアシストトルク(操舵アシスト量)を増大させ、操舵トルクが小さくなるほどアシストトルクを減少させるように制御する。
また、前記電動パワーステアリング装置には、発進加速時の左右の駆動力差に起因して生じるハンドル取られ(所謂、トルクステア)を抑制するために、操舵角に応じて前記アシストトルクを補正するものも知られている(例えば、特許文献1参照)。
また、前記電動パワーステアリング装置には、発進加速時の左右の駆動力差に起因して生じるハンドル取られ(所謂、トルクステア)を抑制するために、操舵角に応じて前記アシストトルクを補正するものも知られている(例えば、特許文献1参照)。
一方、車両には、走行状況に応じて前後輪に駆動力を配分する駆動力配分装置を備えるものがある(例えば、特許文献2参照)。
特開2007−168618号公報
特開2007−302024号公報
ところで、前記電動パワーステアリング装置と前記駆動力配分装置の両方を備えた車両では、駆動力配分装置による前後輪の駆動力配分によって、操舵フィールに変化を感じる場合があるという課題があった。
そこで、この発明は、駆動力配分装置を備えた車両において安定した操舵フィールを得ることができる車両用電動パワーステアリング装置を提供するものである。
この発明に係る車両用電動パワーステアリング装置では、上記課題を解決するために以下の手段を採用した。
請求項1に係る発明は、少なくとも操舵トルクに応じて電動アシストモータ(例えば、後述する実施例における電動アシストモータ31)による操舵アシスト量を制御する車両用電動パワーステアリング装置(例えば、後述する実施例における電動パワーステアリング装置1)において、前輪の駆動力または前輪への駆動力配分量が大きくなるにしたがって前記操舵アシスト量を低減するように補正する補正部(例えば、後述する実施例における補正ゲイン算出部23)を備えることを特徴とする車両用電動パワーステアリング装置である。
請求項1に係る発明は、少なくとも操舵トルクに応じて電動アシストモータ(例えば、後述する実施例における電動アシストモータ31)による操舵アシスト量を制御する車両用電動パワーステアリング装置(例えば、後述する実施例における電動パワーステアリング装置1)において、前輪の駆動力または前輪への駆動力配分量が大きくなるにしたがって前記操舵アシスト量を低減するように補正する補正部(例えば、後述する実施例における補正ゲイン算出部23)を備えることを特徴とする車両用電動パワーステアリング装置である。
前輪の駆動力または前輪への駆動力配分量が大きいときには、転舵輪である前輪における横力が小さくなり、小さな操舵力で転舵が可能であるので、前輪の駆動力または前輪への駆動力配分量が大きくなるにしたがって操舵アシスト量を低減しても操舵フィールが悪化することがない。むしろ、前輪の駆動力または前輪への駆動力配分量の相違に起因して生じる虞のある操舵フィールの変化を改善し、安定した操舵フィールを得ることができる。
請求項1に係る発明によれば、前輪の駆動力または前輪への駆動力配分量の相違に起因して生じる操舵フィールの相違を改善し、安定した操舵フィールを得ることができる。
以下、この発明に係る車両用電動パワーステアリング装置の実施例を図1から図3の図面を参照して説明する。
この実施例における車両は四輪駆動車両であり、図1の構成図に示すように、電動パワーステアリング装置1と駆動力配分装置2を備えている。換言すると、この実施例における電動パワーステアリング装置1は、駆動力配分装置2を備えた車両に搭載されている。
この実施例における車両は四輪駆動車両であり、図1の構成図に示すように、電動パワーステアリング装置1と駆動力配分装置2を備えている。換言すると、この実施例における電動パワーステアリング装置1は、駆動力配分装置2を備えた車両に搭載されている。
初めに、駆動力配分装置2を説明する。駆動力配分装置2は、駆動力配分制御装置40と、駆動力配分アクチュエータ50とを備えて構成されている。駆動力配分制御装置40は、前後輪駆動力配分制御部41と、後輪左右駆動力配分制御部42と、アクチュエータ制御部43と、を備えて構成されている。
駆動力配分制御装置40には、各車輪の車輪速を検出する車輪速センサ13、車両のヨーレートを検出するヨーレートセンサ14、車両の左右方向加速度(以下、横加速度という)を検出する横加速度センサ15、車両の前後方向加速度(以下、前後加速度という)を検出する前後加速度センサ16、操舵角を検出する操舵角センサ17等から、それぞれ検出値に応じた出力信号が入力されるとともに、推定駆動トルク値が入力される。なお、推定駆動トルクは、エンジン回転数、エンジンシリンダ吸入空気量、トルクコンバータの出力シャフトの回転数、変速機のシフトポジション等に基づいて算出される。
前後輪駆動力配分制御部41と後輪左右駆動力配分制御部42は、車輪速センサ13により検出された各車輪の回転速度に基づいて算出される車両の速度(車速)と、ヨーレートセンサ14により検出されたヨーレートと、横加速度センサ15により検出された横加速度と、前後加速度センサ16により検出された前後加速度と、操舵角センサ17により検出された操舵角等の情報に基づいて車両の走行状態を検出し、検出された走行状態に応じて最適な駆動力配分となるように、前後輪の駆動力配分と、後輪の左右駆動力配分を行う。
例えば、車両が発進あるいは急加速の走行状態であることが検出された場合には、この走行状態のときには荷重が後に移動することから、前後輪駆動力配分制御部41は後輪への駆動力の配分を増やし、駆動性能を向上させる。また、車両がクルーズ走行状態であることが検出された場合には、前後輪駆動力配分制御部41は、直進安定性を向上させるために、後輪への駆動力の配分を減らす。このように、前後輪駆動力配分制御部41は車両の走行状態に応じて前輪と後輪の駆動力配分を算出し、算出された駆動力配分に応じて算出した前輪の駆動トルク(前輪駆動トルク)F_VALUEをアクチュエータ制御部43へ出力し、後輪の駆動トルク(後輪駆動トルク)R_VALUEを後輪左右駆動力配分制御部42へ出力する。
また、車両が旋回中であることが検出された場合には、後輪左右駆動力配分制御部42は、旋回外側の後輪(すなわち、後輪外輪)の駆動力の配分を増やし、内向きのヨーモーメントを発生させることで、旋回性能を向上させる。このように、後輪左右駆動力配分制御部42は車両の走行状態に応じて後輪の左右の駆動力配分を算出し、算出された駆動力配分に応じて算出した後輪外輪への駆動トルク(後輪外輪駆動トルク)O_R_VALUEをアクチュエータ制御部43へ出力する。
駆動力配分アクチュエータ50は、前後輪の駆動力配分を行うクラッチ等を作動するアクチュエータと、後輪の左右駆動力配分を行うクラッチ等を作動するアクチュエータからなる。
アクチュエータ制御部43は、前後輪駆動力配分制御部41から入力した前輪駆動トルクF_VALUEと、後輪左右駆動力配分制御部42から入力した後輪外輪駆動トルクO_R_VALUEとに基づいて、駆動力配分アクチュエータ50の前記各アクチュエータの制御量を算出し、駆動力配分アクチュエータ50へ出力して、駆動力配分アクチュエータ50の前記各アクチュエータを制御する。これにより、車両の各輪には、前後輪駆動力配分制御部41で算出された前後輪の駆動力配分と、後輪左右駆動力配分制御部42で算出された後輪の左右駆動力配分にしたがった駆動力が伝達される。
アクチュエータ制御部43は、前後輪駆動力配分制御部41から入力した前輪駆動トルクF_VALUEと、後輪左右駆動力配分制御部42から入力した後輪外輪駆動トルクO_R_VALUEとに基づいて、駆動力配分アクチュエータ50の前記各アクチュエータの制御量を算出し、駆動力配分アクチュエータ50へ出力して、駆動力配分アクチュエータ50の前記各アクチュエータを制御する。これにより、車両の各輪には、前後輪駆動力配分制御部41で算出された前後輪の駆動力配分と、後輪左右駆動力配分制御部42で算出された後輪の左右駆動力配分にしたがった駆動力が伝達される。
次に、電動パワーステアリング装置1について説明する。電動パワーステアリング装置1は、操舵アシストトルクを発生させる電動アシストモータ(以下、アシストモータと略す)31と、アシストモータ31を駆動するモータ駆動回路32と、電動パワーステアリング制御装置(以下、EPS制御装置と略す)20と、を備えて構成されている。
EPS制御装置20には、ステアリングシャフトに印加される操舵トルクを検出する操舵トルクセンサ11、アシストモータ31の回転数を検出するモータ回転数センサ12、前述した車輪速センサ13、ヨーレートセンサ14から、それぞれ検出値に応じた出力信号が入力されるとともに、前述した駆動力配分制御装置40の前後輪駆動力配分制御部41から前輪駆動トルクF_VALUEが入力される。
EPS制御装置20には、ステアリングシャフトに印加される操舵トルクを検出する操舵トルクセンサ11、アシストモータ31の回転数を検出するモータ回転数センサ12、前述した車輪速センサ13、ヨーレートセンサ14から、それぞれ検出値に応じた出力信号が入力されるとともに、前述した駆動力配分制御装置40の前後輪駆動力配分制御部41から前輪駆動トルクF_VALUEが入力される。
EPS制御装置20は、EPS基本制御部21と、反力制御部22と、補正ゲイン算出部(補正部)23とを備えている。
EPS基本制御部21は、車輪速センサ13により検出された各車輪の回転速度に基づいて算出される車両の車速と、操舵トルクセンサ11により検出された操舵トルクと、モータ回転数センサ12により検出されたモータ回転数とに基づいて、アシストモータ31のEPS基本制御量EPS_VALUEを算出する。EPS基本制御量EPS_VALUEの算出方法は公知の電動パワーステアリング装置と同じであるので詳細説明は省略するが、概略、アシストモータ16の回転数が大きくなるにしたがって(換言すると、操舵角速度が大きいほど)EPS基本制御量EPS_VALUEが小さくなり、操舵トルクが大きくなるにしたがってEPS基本制御量EPS_VALUEが大きくなり、車速が大きくなるにしたがってEPS基本制御量EPS_VALUEが小さくなるように設定される。
EPS基本制御部21は、車輪速センサ13により検出された各車輪の回転速度に基づいて算出される車両の車速と、操舵トルクセンサ11により検出された操舵トルクと、モータ回転数センサ12により検出されたモータ回転数とに基づいて、アシストモータ31のEPS基本制御量EPS_VALUEを算出する。EPS基本制御量EPS_VALUEの算出方法は公知の電動パワーステアリング装置と同じであるので詳細説明は省略するが、概略、アシストモータ16の回転数が大きくなるにしたがって(換言すると、操舵角速度が大きいほど)EPS基本制御量EPS_VALUEが小さくなり、操舵トルクが大きくなるにしたがってEPS基本制御量EPS_VALUEが大きくなり、車速が大きくなるにしたがってEPS基本制御量EPS_VALUEが小さくなるように設定される。
反力制御部22は、ヨーレートセンサ14の出力信号に基づいて反力補正量CNT_VALUEを算出する。反力補正量CNT_VALUEは、例えば車両の旋回走行時などにおいてヨーレートが発生したときに、このヨーレートを打ち消す方向のトルクを発生させる反力成分であり、ヨーレートが大きくなるにしたがって反力補正量CNT_VALUEが大きくなるように設定されている。
補正ゲイン算出部23は、車輪速センサ13により検出された各車輪の回転速度に基づいて算出される車両の車速Vと、前後輪駆動力配分制御部41から入力される前輪駆動トルクF_VALUEとに基づいて、操舵アシスト量に対する補正ゲインEPS_HOSEI_Kを算出する。
補正ゲイン算出部23において実行される補正ゲイン算出処理を図2を参照して説明する。
まず、車速Vに基づきマップM1を参照して車速ゲインF_Vの値を算出する。この実施例におけるマップM1では、車速Vが所定値V1以下のときに車速ゲインF_V=1.0に設定されており、車速Vが所定値V1を越えると車速Vの増大にしたがって車速ゲインF_Vが減少し、車速Vが所定値V2以上では車速ゲインF_Vが下限値(1より小さく0より大きい値、例えば0.2)となるように設定されている。
まず、車速Vに基づきマップM1を参照して車速ゲインF_Vの値を算出する。この実施例におけるマップM1では、車速Vが所定値V1以下のときに車速ゲインF_V=1.0に設定されており、車速Vが所定値V1を越えると車速Vの増大にしたがって車速ゲインF_Vが減少し、車速Vが所定値V2以上では車速ゲインF_Vが下限値(1より小さく0より大きい値、例えば0.2)となるように設定されている。
また、前輪駆動トルクF_VALUEに基づきマップM2を参照して前輪駆動力ゲインF_FVの値を設定する。この実施例におけるマップM2では、前輪駆動トルクF_VALUEが所定値F1以下のときに前輪駆動力ゲインF_FV=1.0に設定されており、前輪駆動トルクF_VALUEが所定値F1を越えると前輪駆動トルクF_VALUEの増大にしたがって前輪駆動力ゲインF_FVが減少し、前輪駆動トルクF_VALUEが所定値F2以上では前輪駆動力ゲインF_FVが下限値(1より小さく0より大きい値、例えば0.3)となるように設定されている。
そして、補正ゲイン算出部23は、車速ゲインF_Vと前輪駆動力ゲインF_FVを乗算し、その積を補正ゲインEPS_HOSEI_Kとして出力する。
したがって、車速VがV1以下で且つ前輪駆動トルクF_VALUEがF1以下のときには、補正ゲインEPS_HOSEI_Kは1となり、それ以外の場合、すなわち車速がV1を越えるとき、あるいは、前輪駆動トルクF_VALUEがF1を越えるとき、あるいは車速VがV1を越え且つ前輪駆動トルクF_VALUEがF1を越えるときには、補正ゲインEPS_HOSEI_Kは1より小さい値となり、しかも、車速Vが大きくなるにしたがって、および、前輪駆動トルクF_VALUEが大きくなるにしたがって、補正ゲインEPS_HOSEI_Kは小さい値となる。
したがって、車速VがV1以下で且つ前輪駆動トルクF_VALUEがF1以下のときには、補正ゲインEPS_HOSEI_Kは1となり、それ以外の場合、すなわち車速がV1を越えるとき、あるいは、前輪駆動トルクF_VALUEがF1を越えるとき、あるいは車速VがV1を越え且つ前輪駆動トルクF_VALUEがF1を越えるときには、補正ゲインEPS_HOSEI_Kは1より小さい値となり、しかも、車速Vが大きくなるにしたがって、および、前輪駆動トルクF_VALUEが大きくなるにしたがって、補正ゲインEPS_HOSEI_Kは小さい値となる。
そして、EPS制御装置20は、EPS基本制御量EPS_VALUEから反力補正量CNT_VALUEを減算した値に、補正ゲイン算出部23により算出された補正ゲインEPS_HOSEI_Kを乗じて、アシストモータ31の目標電流Ioを求め、この目標電流Ioをモータ駆動回路32へ出力する。
モータ駆動回路32では、アシストモータ31の実電流が前記目標電流Ioと一致するように、フィードバック制御が行われる。
モータ駆動回路32では、アシストモータ31の実電流が前記目標電流Ioと一致するように、フィードバック制御が行われる。
次に、この実施例の電動パワーステアリング装置1におけるアシストモータ31の制御手順を図3のフローチャートにしたがって説明する。
まず、ステップS101では、駆動力配分制御装置40において駆動力配分(前後輪の駆動力配分と後輪の左右駆動力配分)を算出する。
次に、ステップS102に進み、ステップS101で算出された駆動力配分にしたがって駆動力配分アクチュエータ50を制御する。
次に、ステップS103に進み、車速と前輪駆動トルクF_VALUEに基づいて補正ゲインEPS_HOSEI_Kを算出する。
次に、ステップS104に進み、電動パワーステアリング装置1の制御量、すなわちアシストモータ31の目標電流Ioを算出する。アシストモータ31の目標電流Ioは、EPS基本制御量EPS_VALUEから反力補正量CNT_VALUEを減算した値に補正ゲインEPS_HOSEI_Kを乗じて算出する。
次に、ステップS105に進み、アシストモータ31の実電流が前記目標電流Ioと一致するように制御する。
まず、ステップS101では、駆動力配分制御装置40において駆動力配分(前後輪の駆動力配分と後輪の左右駆動力配分)を算出する。
次に、ステップS102に進み、ステップS101で算出された駆動力配分にしたがって駆動力配分アクチュエータ50を制御する。
次に、ステップS103に進み、車速と前輪駆動トルクF_VALUEに基づいて補正ゲインEPS_HOSEI_Kを算出する。
次に、ステップS104に進み、電動パワーステアリング装置1の制御量、すなわちアシストモータ31の目標電流Ioを算出する。アシストモータ31の目標電流Ioは、EPS基本制御量EPS_VALUEから反力補正量CNT_VALUEを減算した値に補正ゲインEPS_HOSEI_Kを乗じて算出する。
次に、ステップS105に進み、アシストモータ31の実電流が前記目標電流Ioと一致するように制御する。
このように構成された電動パワーステアリング装置1によれば、車速VがV1以下で且つ前輪駆動トルクF_VALUEがF1以下のときには、補正ゲインEPS_HOSEI_Kは1となるので、このときには前後輪駆動力配分に基づくアシストモータ31の目標電流Ioに対する補正は行われない。
しかしながら、前輪駆動トルクF_VALUEがF1を越えるときには、補正ゲインEPS_HOSEI_Kが1より小さい値となり、且つ、前輪駆動トルクF_VALUEが大きくなるにしたがって補正ゲインEPS_HOSEI_Kが小さくなるので、前輪駆動トルクF_VALUEが大きくなるにしたがってアシストモータ31の目標電流Ioを低減するように補正されることとなる。
ここで、前輪駆動トルクF_VALUEが大きいときには、転舵輪である前輪における横力が小さくなり、小さな操舵力で転舵が可能であるので、前輪駆動トルクF_VALUEが大きくなるにしたがって操舵アシスト量(アシストモータ31の目標電流Io)を低減しても操舵フィールが悪化することがない。むしろ、前輪への駆動力配分量の相違(前輪駆動トルクF_VALUEの大小の違い)に起因して生じる虞のある操舵フィールの変化を改善することができ、安定した操舵フィールを得ることができる。
また、前輪駆動トルクF_VALUEが同じであっても車速Vが大きいほど補正ゲインEPS_HOSEI_Kが小さくなるので、車速Vが大きいほど操舵アシスト量(アシストモータ31の目標電流Io)をより低減することができる。
〔他の実施例〕
なお、この発明は前述した実施例に限られるものではない。
前述した実施例では四輪駆動車両の態様で説明したが、この発明は、四輪駆動車両以外の車両にも適用可能であり、少なくとも前後輪の駆動力配分が可能な車両に搭載された電動パワーステアリング装置に適用可能である。
また、前述した実施例における前輪駆動トルク(前輪駆動力)に代えて、前輪への駆動力配分量(駆動力配分比率)を用いても、この発明は成立する。
また、図2に示される車速ゲインF_VのマップM1および前輪駆動力ゲインF_FVのマップM2は一例であり、これに限られるものではない。
なお、この発明は前述した実施例に限られるものではない。
前述した実施例では四輪駆動車両の態様で説明したが、この発明は、四輪駆動車両以外の車両にも適用可能であり、少なくとも前後輪の駆動力配分が可能な車両に搭載された電動パワーステアリング装置に適用可能である。
また、前述した実施例における前輪駆動トルク(前輪駆動力)に代えて、前輪への駆動力配分量(駆動力配分比率)を用いても、この発明は成立する。
また、図2に示される車速ゲインF_VのマップM1および前輪駆動力ゲインF_FVのマップM2は一例であり、これに限られるものではない。
1 電動パワーステアリング装置
2 駆動力配分装置
23 補正ゲイン算出部(補正部)
31 電動アシストモータ
2 駆動力配分装置
23 補正ゲイン算出部(補正部)
31 電動アシストモータ
Claims (1)
- 少なくとも操舵トルクに応じて電動アシストモータによる操舵アシスト量を制御する車両用電動パワーステアリング装置において、
前輪の駆動力または前輪への駆動力配分量が大きくなるにしたがって前記操舵アシスト量を低減するように補正する補正部を備えることを特徴とする車両用電動パワーステアリング装置。
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2008
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