JP2010050431A - フォトレジスパターンの作製方法 - Google Patents

フォトレジスパターンの作製方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2010050431A
JP2010050431A JP2009011965A JP2009011965A JP2010050431A JP 2010050431 A JP2010050431 A JP 2010050431A JP 2009011965 A JP2009011965 A JP 2009011965A JP 2009011965 A JP2009011965 A JP 2009011965A JP 2010050431 A JP2010050431 A JP 2010050431A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
wavelength
light
fine particles
resist
light source
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2009011965A
Other languages
English (en)
Inventor
Tsuguo Ueno
貢生 上野
Hiroaki Misawa
弘明 三澤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hokkaido University NUC
Original Assignee
Hokkaido University NUC
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hokkaido University NUC filed Critical Hokkaido University NUC
Priority to JP2009011965A priority Critical patent/JP2010050431A/ja
Publication of JP2010050431A publication Critical patent/JP2010050431A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Preparing Plates And Mask In Photomechanical Process (AREA)
  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)

Abstract

【課題】露光する光の波長の長さに関わらず、例えば可視光波長であったとしても、ナノメートル(好ましくは、シングルナノメートル)の加工分解能を実現するフォトリソグラフィ技術を提供することを目的とする。
【解決手段】透明基板に2以上のナノ金属微粒子が配置されたプラズモン共鳴を生じる金属構造体であって、前記ナノ金属微粒子同士のギャップが30nm以下である、金属構造体を準備するステップ;基板表面に成膜された、波長Xの光に感光するフォトレジスト膜を準備するステップ;前記金属構造体をマスクとして、前記フォトレジスト膜に、前記波長Xよりも長い波長Yの光を露光するステップを含む、30nm以下のナノパターンを含むフォトレジスパターンを作製する方法を提供する。
【選択図】図4

Description

本発明は、フォトレジストをパターニングする方法に関する。より詳細に本発明は、ナノパターンを含むパターンにフォトレジストをパターニングする方法、およびそれに用いるフォトマスク、ならびにそれを実施するためのフォトリソグラフィ装置に関する。
半導体加工技術の基礎となるフォトリソグラフィ技術による加工分解能は、一般的に、露光する光を短波長化することにより向上されている。例えば、極紫外光(EUV、波長13.4nm)を用いたEUVリソグラフィ技術による分解能は、現在、20nm〜30nm領域にまで到達している。しかしながら大気下(非減圧雰囲気下)での露光プロセスは不可能であり、装置自身も200億円と極めて高額となることから、汎用性が高まるとは予想されていない。
また、エキシマーレーザー(ArF、波長193nm)を光源として、光学系に液浸レンズを用いた露光装置は、30nmの加工分解能を有することが明らかにされ、量産化への研究が盛んに行われている。しかしながら、波長による加工分解能の限界にすでに到達しており、分解能の飛躍的な向上は見込まれていない。したがって、半導体加工における集積密度・性能の向上は、近い将来限界に到達することが予想されている。
一方、近接場光を利用したリソグラフィ技術が知られている。これは、ナノ構造体の端部に発生する近接場光を利用して、フォトレジストをパターニングする技術である。
本発明者は、ナノサイズの複数の金属微粒子が、ナノメートルのギャップをもって基板に配置された構造基板は、プラズモン吸収を有するのはもちろん、ナノメートルのギャップの領域に光電場を局在化させることが可能であることを報告した(特許文献1および2を参照)。さらに、このような構造基板に紫外光に感光するネガレジストを塗布して、遠赤外光を照射すると、ナノメートルのギャップに存在するネガレジストが選択的に硬化されることを報告した(非特許文献1)。
国際公開第2006/098446号パンフレット 国際公開第2006/092963号パンフレット
J. Am. Chem. Soc., 130, 6928 (2008)
本発明は、露光する光の波長の長さに関わらず、例えば可視光波長であったとしても、ナノメートル(好ましくは、シングルナノメートル)のパターニングを実現するフォトリソグラフィ技術を提供することを目的とする。
前記のとおり、ナノサイズの複数の金属微粒子が、ナノメートルのギャップをもって基板に配置された金属構造体に、光を照射すると、当該ギャップにおいて光電場が増強される(光電場が局在化する)ことが示唆される。
つまり、金属微粒子同士の数十ナノメートル以下のギャップ領域において多光子吸収(例えば2光子吸収)が生じるため、波長800nmの光が照射されると、波長400nmのエネルギーに相当する2光子励起が生じると考えられる。
そこで本発明者は、基板上に、プラズモン増強作用を生じさせるナノ金属微粒子を、互いのギャップを数十ナノメートル以下にして配置させて得られる金属構造体を、「フォトリソグラフィのフォトマスク」として用いることを検討した。
その結果、前記金属構造体をフォトマスクとしてフォトレジスト膜に接触させて、レジストが感光する光よりも長波長の光で露光することにより、ナノ金属微粒子同士のギャップ領域に対応する領域のレジストを感光させることができることを見出した。つまり、レジストが本来感光するはずの光よりも長波長の光を露光しつつ、かつレジストをナノパターニングすることができるという、驚くべき知見を得て本発明を完成させた。
すなわち本発明の第1は、以下に示すフォトレジストパターンを作製する方法に関する。
[1]マスク基板に2以上のナノ金属微粒子が配置されたプラズモン共鳴を生じる金属構造体であって、前記ナノ金属微粒子同士のギャップは、30nm以下の間隔の領域を有する、金属構造体からなるフォトマスクを準備するステップ;基板表面に成膜された、波長Xの光に感光するフォトレジスト膜を準備するステップ;前記フォトレジスト膜に前記フォトマスクを接触させて、前記波長Xよりも長い波長Yの光を露光するステップを含む、フォトレジスパターンを作製する方法。
[2]前記波長Xは紫外波長であり、かつ前記波長Yは近赤外波長または可視光波長である、[1]に記載の方法。
[3]前記露光するステップは、非減圧雰囲気下で行われる、[1]に記載の方法。
[4]前記露光される波長Yの光は偏光である、[1]に記載の方法。
[5]前記偏光の偏光方向は、前記30nm以下の間隔のギャップを構成する金属微粒子同士を結ぶ最短の線の方向に対して平行である、[4]に記載の方法。
[6]前記ナノ金属微粒子同士のギャップは、30nm超の間隔の領域をさらに有し;前記露光するステップは、前記波長Xの光を露光するステップを含む、[1]に記載の方法。
[7]前記フォトレジスト膜は、半導体ウェハ表面に成膜されている、[1]に記載の方法。
本発明の第2は、以下に示すフォトマスクに関する。
[8]マスク基板に2以上のナノ金属微粒子が配置されたプラズモン共鳴を生じる金属構造体であって、前記ナノ金属微粒子同士のギャップは、30nm以下の間隔の領域を有する、金属構造体からなるフォトマスク。
[9]前記ナノ金属微粒子同士のギャップは、30nm超の間隔の領域をさらに有する、[8]に記載のフォトマスク。
[10]前記ナノ金属微粒子の大きさを調整することにより、前記金属構造体のプラズモンバンドが制御されている、[8]に記載のフォトマスク。
[11] 前記30nm以下の間隔のギャップを構成する金属微粒子同士を結ぶ最短の線の方向に対して平行な方向の偏光方向の光を照射したときの、前記金属構造体のプラズモンバンドのピークは、前記波長Xに一致している、[8]に記載のフォトマスク。
本発明の第3は、以下に示すフォトリソグラフィ装置に関する。
[12]露光光源としてハロゲン光源、近赤外光源または可視光源を有するフォトリソグラフィ装置であって、[8]に記載のフォトマスクを用いてフォトリソグラフィを行うためのフォトリソグラフィ装置。
[13]ハロゲン光源、近赤外光源または可視光源からの光から、偏光成分を取り出すための手段をさらに有する、[12]に記載のフォトリソグラフィ装置。
[14]露光光源として紫外線光源をさらに有する、[12]に記載のフォトリソグラフィ装置。
[15]前記露光光源は、パルス光源または連続発振光源である、[12]に記載のフォトリソグラフィ装置。
[16]前記紫外線光源は、水銀ランプである、[14]に記載のフォトリソグラフィ装置。
本発明によれば、フォトリソグラフィによるレジスト膜のパターニングにおいて、レジストが本来感光する光よりも長波長の光を露光しつつ、ナノレベルのパターニングが実現される。したがって、安価な光源(ハロゲン光源など)を用いたフォトリソグラフィ装置を用いて、通常の紫外光に感光するフォトレジストを、ナノパターニングすることができる。したがって、非常に低コストで、かつ従来にない微細なレジストパターニングを作製することができる。
フォトマスクとして用いる金属構造体の金属微粒子の配置パターンを示す。 フォトマスクとして用いる金属構造体の作製プロセスを示す。 フォトマスクとして用いる金属構造体と、露光する光の偏光方向との関係を示す。 フォトリソグラフィのプロセスを示す。 図5AおよびBは、実施例で用いたフォトマスクの金属構造体における金属微粒子の配置パターンを示し、図5Cはそれらのプラズモン共鳴吸収を示す。 実施例におけるフォトリソグラフィの様子を示す。 図5Aに示されるフォトマスクとするフォトリソグラフィにより得られたレジストパターンの電子顕微鏡写真である。 図5Bに示されるフォトマスクとするフォトリソグラフィにより得られたレジストパターンの電子顕微鏡写真である。露光する光の偏光方向を、ロッド状の金属微粒子の長辺方向に対して、垂直とした。 図5Bに示されるフォトマスクとするフォトリソグラフィにより得られたレジストパターンの電子顕微鏡写真である。露光する光の偏光方向を、ロッド状の金属微粒子の長辺方向に対して、斜めにした。 実施例で用いた金属構造体における金微粒子の配置パターンと、照射する光の偏光方向(L-mode,T-mode)を示す。 図10に示される金属構造体のプラズモンバンドを示しており、各曲線は、非偏光方向(Non-polarize)、特定の偏光方向(L-mode,T-mode)の光を照射した場合の吸光曲線を示す。 図10に示される金属構造体をマスクとするフォトリソグラフィにより得られたレジストパターンの電子顕微鏡写真であり;図12Aは10秒間照射した場合、図12Bは29秒間照射した場合である。
前記のとおり本発明は、フォトレジストをパターニングするフォトリソグラフィ技術において、ナノレベルの加工分解能を達成するための方法である。
1.フォトマスク
本発明のフォトリソグラフィにおいて用いられるフォトマスクは、マスク基板と、前記マスク基板に配置された、2以上の金属微粒子とを有する。マスク基板は、フォトマスクを通してレジスト膜(後述)を露光する場合は、露光に対して透明であることが必要である。露光に対して透明な基板とは、例えばガラス基板である。一方、フォトマスクを通さずにレジスト膜を露光する場合は、マスク基板が透明である必要はない。
マスク基板に配置される金属微粒子は、プラズモン共鳴吸収を発生させる粒子であればよく、その材質は金や銀などであることが多いが、特に限定されない。
マスク基板に配置される金属微粒子の大きさ(マスク基板面からの厚さや、マスク基板面の法線方向からみたときの面積などに依存する)は、プラズモン増強作用を有する限り任意である。金属微粒子のサイズを適宜制御することにより、プラズモンバンドを所望の範囲に調整したり、プラズモン増強の程度を調整したりすることができる。プラズモン増強により、入射光に対して、例えば10〜10倍の範囲で、ギャップ(後述)における光電場が増強される。
マスク基板に配置される金属微粒子同士のギャップ(間隙)は、30nm以下の間隔の領域を有し、好ましくは10nm以下の間隔の領域を有する。後述するように、30nm以下の間隔のギャップにおいて、プラズモン同士が相互作用して、光電場が増強され、2光子吸収またはそれ以上の多光子吸収が起こる。したがって、30nm以下の間隔のギャップに存在するレジストは、2光子吸収またはそれ以上の多光子吸収反応をするので、レジストが本来感光する光よりも長波長の光によって反応する。
前記の通り、マスク基板に配置される金属微粒子同士のギャップ(間隙)は、30nm以下の間隔の領域を有しているが、さらに30nm超の間隔の領域を有していてもよい。30nm超の間隔とは、マイクロメートル単位の間隔であっても、ミリメートル単位の間隔であっても、それ以上の間隔であってもよい。30nm超の間隔では、プラズモン同士が相互作用しなくてもよい。したがって、30nm超の間隔のギャップに存在するレジストを感光させたい場合には、レジストが本来感光する光によって反応させることができる。
金属構造体の金属微粒子の配置パターンの例を、図1A〜図1Cに模式的に示す。図1A〜図1Cのいずれの金属構造体1も、マスク基板10の上に、金属微粒子20が配置されている。図1A〜CにおけるX部分が30nm以下の間隔のギャップであり、Y部分は30nm超の間隔のギャップである。
本発明におけるフォトマスクである金属構造体の作製
フォトマスクである金属構造体は、前述の特許文献1や特許文献2の記載を参酌して作製されうるが、その方法は特段限定されない。具体的に図2A〜図2Eを用いて、作製プロセスを具体的に説明する。
まず、マスク基板10(例えば、ガラス基板)を洗浄し、乾燥させる(図2A参照)。後の工程で基板10上に作製する金属微粒子20が基板10から剥離するおそれを低減させるためである。
清浄した基板10の表面に、ポジ型電子リソグラフィ用レジスト溶液をスピンコート(回転)して、ベイキング(加熱)を行い、レジスト溶剤を除去して、レジスト薄膜11を基板10上に形成する(図2B参照)。
このとき、後の工程で形成する金属微粒子20の微細化を実現するために、基板10に形成するレジスト薄膜11の膜厚は、マイクロメートル以下の膜厚であることが好ましく、具体的には、例えば、200nm程度またはそれ以下であることが望ましい。薄いレジスト薄膜11を形成するためには、市販のレジストを専用溶媒で希釈(例えば、2倍希釈)したレジスト溶液をスピンコート塗布に用いればよい。
そして、形成したレジスト薄膜11に、例えば、電子ビーム露光装置(図示せず)で、所定のパターンを描画する。ここで、所定のパターンとは、所望する金属微粒子20の集積配置図をトレースしたものである。
このとき、後工程で所定の金属微粒子20を微細化するためには、この電子ビーム露光の条件が重要である。露光する電子ビームの加速電圧を大きくし、同時に露光のドーズレートを大幅に小さくすることが好ましい。具体的には、例えば、電子ビームの加速電圧が100kV〜200kVで、かつ、露光のドーズレートが2μC/cm以下である場合に、マスク基板10上に金属微粒子20を形成しやすい。このように、ドーズレートをかなり低くすることが好ましい場合がある。例えば、1μC/cmのドーズレートは、使用したレジストで推奨されているドーズレートの100分の1に相当する。
さらに、電子線露光描画を行ったレジスト薄膜11の現像、リンス、乾燥を行う(図2C参照)。現像の時間も重要なパラメータであり、上記の低いドーズレートに対応して現像時間は標準的な時間よりも長い方が好ましく、具体的には、例えば、30分程度であることが望ましい。
そして、加工した基板10にクロム膜、次に金膜などの金属のスパッタリング膜12を形成する(図2D参照)。スパッタリング膜12に含まれるクロム層の厚さは2nm程度であり、固体マスク基板10と金などの金属との付着性を高める。スパッタリング膜12に含まれる金膜は、金である必要は必ずしもなく、プラズモン共鳴吸収を示す金属であれば特に限定されない。金膜の厚さは10nm〜100nmであり、この厚さで金属微粒子20の厚さを制御できる。
そして、加工した基板10上から余分なレジスト11を除去(剥離)する(図2E参照)。このレジスト除去は、「リフトオフ」と称される。リフトオフは、例えば、加工した基板10をレジストリムーバと呼ばれる薬液に浸透し、超音波洗浄することにより行われる。これにより、金属構造体1が作製される。
このとき、常温(室温)でこの超音波洗浄を行っても、レジスト11を除去しきれないことがある。その場合には、65℃〜70℃に加熱しながら超音波洗浄を行えば、より完全にレジスト11を除去することができる場合がある。このようにリフトオフ工程において、超音波洗浄に加えて、加熱を行ってもよい。
これらの金属微粒子20の配置パターンは、電子線露光描画のパターンニングにより任意に調整されうる。また、金属微粒子20の厚さも、レジスト11の厚さと、スパッタ膜の厚さによって、適宜調整することができる。
2.パターニングされるフォトレジスト膜
本発明のフォトリソグラフィに用いられるフォトレジストは、非線形光反応性を有するレジストであれば特に限定されない。非線形光反応性を有するレジストとは、特定の波長の光に選択的に感光して反応する性質を有するレジストをいう。
本発明の方法に用いられるフォトレジストは、紫外光に感光するレジストであることが好ましい。紫外光とは、約10〜約400nmの波長の光であるが、好ましくは近紫外光であることが好ましい。例えばフォトレジストは、g線(435nm)、h線(405nm)、i線(365nm)の光に感光することが好ましい。
フォトレジストは、ネガ型レジストであってもポジ型レジストであってもよい。ネガ型レジストとは、露光されることにより、現像液に対して溶解性が低下し、現像後に露光部分が残るレジストをいう。ポジ型とは、露光されることにより、現像液に対して溶解性が増大し、露光部が除去されるレジストをいう。一般的に、微細パターニングにはポジ型レジストが対応しやすいといわれており、本発明のようにナノパターニングする場合にも、ポジ型レジストが適している場合がある。
パターニングされるフォトレジスト膜の厚さは特に限定されないが、レジスト膜が厚すぎると、充分に光反応させるために長時間が必要である場合がある。
フォトレジスト膜は、パターニングしたい基板の表面に形成されていればよい。フォトレジスト膜は任意の方法で形成すればよく、例えばスピンコートで成膜すればよい。フォトレジスト膜を形成する基板の例には、ガリウムヒ素、シリコンカーバイド、およびシリコンなどの半導体基板(ウェハ)、ならびにガラス基板、サファイア基板、ポリスチレン・PET・PMMAなどのポリマー基板、二酸化チタンなどの結晶板などがありうる。
3.露光される光
フォトマスクに照射する光(露光)は、フォトマスクである金属構造体にプラズモン吸収を生じさせる光であって、かつフォトレジスト膜のレジストが感光する光の波長(波長X)よりも長波長(波長Y)の光を含む。
金属構造体にプラズモン吸収を生じさせる光とは、例えば、金属構造体の金属微粒子が金である場合には510nm以上の光であり;金属構造体の金属微粒子が銀である場合には400nm以上の光であり、概して近赤外波長または可視光波長であることが好ましく、波長600〜1200nmの光であることがより好ましい。一方で、一般的には紫外光によりプラズモンを励起させることはできない。
前記の通り、フォトレジスト膜のレジストが感光する光の波長(波長X)は、レジストの種類によって異なる。いずれにしても、露光する光の波長(波長Y)は、波長Xよりも長いことが必要である。例えば、紫外光に感光するレジストである場合には、近赤外波長または可視光波長の光を露光することが好ましい。
前記の通り、本発明のフォトマスクである金属構造体には金属微粒子が配置され、金属微粒子同士のギャップは、30nm以下の間隔の領域を有する。この領域においてはプラズモン同士が相互作用をして光電場が増強され、2光子励起や多光子励起が生じる。そのため、この領域に配置されたレジストは、本来は波長Xで感光するにも関わらず、波長Yで露光することにより、2光子光反応や多光子光反応により感光反応する。
プラズモンを生じさせ、かつレジストが感光する光の波長よりも長波長(波長Y)の光は無偏光であってもよいが、一方の偏光であってもよい。偏光をフォトマスクに照射する場合には、その偏光方向が、フォトマスクの30nm以下の間隔のギャップを構成する金属微粒子同士を結ぶ最短の線の方向と平行になるように照射することが好ましい。偏光方向を制御することにより、プラズモン増強される領域を制御することができる。そのため、偏光方向を制御すれば、30nm以下の間隔の領域を有するギャップのうち、ギャップの最短の線と偏光方向とが平行しているギャップ領域で、選択的にプラズモン増強がおこり、当該ギャップ領域に存在するレジストを選択的に感光させることができる。
たとえば、図3A〜図3Cに示されるフォトマスクを用いる場合には、偏光方向を矢印に示される方向にすることにより、図3Aの領域100;図3Bの領域101;図3Cの領域102に存在するレジストをより選択的に感光させることができる。つまり、図3Bにおける領域101’も、図3Cにおける領域102’も、30nm以下の間隔の領域を有するギャップ領域であるが、それらの領域に存在するレジストの感光を抑制することもできる。
フォトマスクに照射する光(露光)は、フォトレジスト膜のレジストが感光する光の波長(波長X)を含んでいてもよい。波長Yの光に加えて、波長Xの光をも照射すれば、30nm超のギャップ領域に存在するレジストをも感光させることができる。ここで、波長Xの光は、プラズモン吸収を生じさせない光であることが好ましく、例えば紫外光であることが好ましい。
フォトマスクに照射する光は、パルスレーザーであってもよいし、連続発振波長(CW)レーザーであってもよいし、ハロゲンランプ光などであってもよい。ハロゲンランプ光である場合には、フィルタリングして、所望の波長(例えば波長600nm〜900nm)だけを照射することが好ましい。
4.フォトレジスパターンの作製プロセス
本発明のフォトレジストのパターニングは、まず、金属構造体からなるフォトマスクを、基板に形成されたフォトレジスト膜に接触させる。フォトマスクである金属構造体の金属微粒子が配置された面を、フォトレジスト膜に接触させることが好ましい。
ここで「接触」とは、フォトマスクをレジスト膜に一定の圧力で押し当てて「密着」させること、フォトマスクを「数ナノメートルの空隙を介して」レジスト膜に配置すること、などを含む。フォトマスクをフォトレジスト膜に密着させれば、加工分解能を向上させることができる。一方で、フォトマスクをフォトレジスト膜に空隙を介して配置すれば、使用によるフォトマスクの劣化が抑制され、フォトマスクを半永久的に使用することができる。
PZTステージを用いて、フォトマスクをレジスト膜に接触させれば、1nmの精度で接触状態を制御することができるので「数ナノメートルの空隙を介して」レジスト膜に配置することができる。
次に、レジスト膜に波長Yの光を照射する(露光する)。露光光は、フォトレジスト膜の基板側から照射してもよいし、フォトマスクのマスク基板側から照射してもよいが、通常はマスク基板側から照射する。前記の通り、波長Yの光は金属構造体にプラズモン吸収を生じさせ、かつレジストが感光する波長Xよりも長い波長の光である。
基板に形成されたフォトレジスト膜の全面に光を照射するために、光をレジスト膜の全面に走査して露光することが好ましい。走査速度を下げればレジストを充分に感光させることができ、走査速度を上げればスループットが向上し生産性が高まる。
露光は、減圧雰囲気下で行う必要はなく、非減圧雰囲気下(大気環境下)で行うことができる。つまり、EUVリソグラフィなどのように減圧環境にて行う必要がないので、簡便な方法である。
前記のとおり、本発明のパターニング方法では、波長Yの光を露光するが、さらに波長Xの光を照射してもよい。ここで波長Xの光は、レジスト膜が感光する波長の光であって、プラズモン吸収が生じない波長の光であることが好ましい。波長Yの光と、波長Xの光とは同時に露光されてもよいし、順番に照射されてもよい。
露光が完了したら、現像液で現像を行う。ポジ型レジストの場合には露光された部分のレジストが除去され、ネガ型レジストの場合には露光された部分以外のレジストが除去される。現像後、レジストで描かれたパターンを利用して目的とする回路などを作製することができる。
図4A〜図4Eには、ポジ型レジストを用いて、フォトレジスパターンを作製し、さらに成膜・リフトオフの工程により、回路を作製した例が示される。図4Aでは金属構造体1を、基板50に形成されたポジ型フォトレジスト膜60に密着させている。金属構造体1は、透明なマスク基板10と、金属微粒子20からなり、金属微粒子20同士のギャップは、30nm以下の間隔の領域100と、30nm超の間隔の領域100’とを有している。ポジ型フォトレジスト膜60のレジストは、本来、紫外光に対して感光するが、近赤外光には感光しないレジストとする。
図4Bには、フォトレジスト膜60に密着させた金属構造体1のマスク基板10の側から、近赤外光80と紫外光90とを照射している(密着露光している)状態が示される。その結果、領域100に存在するレジストと、領域100’に存在するレジストとの両方が感光する。つまり領域100に存在するレジストは、近赤外光80の2光子(または多光子)吸収反応により感光し;領域100’に存在するレジストは、紫外光90により感光する。
図4Cには、現像により、露光部のレジストを除去した状態が示される。このように、領域100に対応する領域61のレジストと、領域100’に対応する領域62のレジストが除去される。このように、領域100に対応するナノレベルのパターニングが実現される。
図4Dでは、パターニングされたレジスト膜に、スパッタリングで金膜70を形成した状態が示される。成膜する手法はスパッタリングに限定されず、また成膜する成分も特に限定されない。図4Eでは、リフトオフをすることにより、領域100と、領域100’とに対応する金膜70が形成された状態が示される。このようにして、領域100に対応するナノレベルの金属膜をパターニングすることができる。
前述の通り、金属構造体のプラズモンバンドは、金属微粒子のサイズに応じてシフトしうる。一般的にプラズモンバンドのピークは、金属微粒子の厚み(範囲10〜100nm程度)を厚くすれば短波長側にシフトし、薄くすれば長波長側にシフトする。また、金属微粒子の構造のサイズ(縦横)が大きくなれば長波長側にシフトし、小さくなれば短波長側にシフトする。
さらに、金属微粒子間のギャップの幅が小さくなれば、プラズモンバンドは長波長にシフトする。金属微粒子間のギャップ幅が20nm以下であると、ギャップ幅が100nmである場合と比較して、プラズモンバンドのピークは長波長側にシフトする。例えば、ギャップ幅が100nmである場合のピークが約700nmであると、ギャップ幅が20nm以下の場合のピークは約100nm程度長波長側にシフトする。しかも、金属微粒子間のギャップ幅が20nm以下であると、ギャップにおいて強い光電場増強が生じる。
金属構造体のプラズモンバンドは、顕微鏡下での吸収スペクトル測定に基づいて計測することができる。具体的には、顕微鏡照明用のハロゲンライト(正立型光学顕微鏡(オリンパス、BX−51)の光を、コンデンサーレンズを通して金属構造体に照射する。金属構造体を透過した光を対物レンズ(×40)で捕集し、さらに、φ200imのピンホールを通して分光光検出器に導入する。金属構造体のうち金属微粒子が配置されている部分を透過させた光をIとし、金属微粒子が配置されていない部分(ガラス基板)を透過した光をIとする。吸光値を、−log(I/I)として算出する。分光光検出器を検出に用いているので、各波長における吸光値が求められ、吸光スペクトルが計測される。
金属構造体の吸光スペクトルは、金属構造体の金微粒子が配置された表面に、パターニングしようとするレジスト膜と同一のレジストを塗布(膜厚100nm以上が好ましい)した状態で、測定されるべきである。金属構造体の表面に、空気があるか、またはレジスト膜があるかによって、吸光スペクトルがシフトするからである。つまり、レジストの屈折率は、空気の屈折率に比べて高いため、レジストを塗布した状態では、吸光スペクトルが長波長シフトする。本発明の金属構造体は、レジスト膜をパターニングするためのフォトマスクとして用いられるのであるから、レジスト膜が存在する状態での吸光スペクトルを測定するべきである。
金属構造体のプラズモンバンドのピークを、波長Yと一致させることもできる。より具体的には、特定の偏光方向の光(ギャップを構成する金属微粒子同士を結ぶ最短の線の方向に対して平行な方向の偏光方向の光)を照射したときの、プラズモンバンドのピークを、露光のための照射光の波長Yと一致させることが好ましい。ここで「一致」とは、完全な一致だけを意味するのではない。もっとも広義には、波長Yでプラズモンバンドの吸収があればよく;好ましくは、プラズモンバンドのピークと波長Yとのずれが、20nm以下であることが好ましい。
金属構造体のプラズモンバンドのピークと、光の波長Yとが一致していると、前記特定の偏光方向の波長Yの光を照射することにより、当該ギャップにおけるフォトレジストを選択的に感光させることができる。当該ギャップにおいて、特異的にプラズモン増強作用が生じるからである。
例えば、図10に示されるように、80nm×80nm(縦横)×35nm(厚み)のサイズの金の微粒子を、ギャップを介して配置した金属構造体に、ギャップを構成する金属微粒子同士を結ぶ最短の線の方向に対して平行な方向の偏光方向(L−mode偏光)の光を照射すると、800nmのピークを有するプラズモンバンドが得られる。よって、800nm(近赤外波長)の波長Yを有する、同様の偏光方向の光を露光すれば、ギャップにおけるフォトレジストを選択的に感光させることができる。
以下、実施例を参照して本発明をより詳細に説明する。本実施例の記載により、本発明の範囲が限定されることはない。
フォトマスク
ガラス基板に、多数の金属微粒子がアレイ状に配置されている金属構造体をフォトマスクとして用いた。図5Aおよび図5Bに、フォトマスクとして使用した金属構造体のナノ構造パターンの略図を、図5Cにその光学特性を示す。図5Aには、ガラス基板上に、100nm×100nm(高さ30nm)の金微粒子が、6nm間隔のギャップを介して配置された金属構造体が示される。図5Bには、ガラス基板上に、100nm×1μmの(高さ30nm)ロッド状の金微粒子が、20nm間隔のギャップ(スペース幅)を介して配置された金属構造体が示される。
図5Cに示されたように、図5Aおよび図5Bに示される金属構造体のプラズモン共鳴バンドは、700nm付近に存在していた。したがって、センター波長780nmのフェムト秒レーザーとは、共鳴バンドの長波長側で重なりがある。
ガラス基板の表面に、70nmの厚さのフォトレジスト膜を形成した。フォトレジストは、東京応化工業株式会社のg線ポジ型フォトレジスト(TSMR-90 7cP)とした。
露光によるフォトリソグラフィ
フォトリソグラフィ用の光学系として、フェムト秒レーザーを用いた集光系によるスキャニング露光システムを使用した(集光前〜1W)。レーザーの波長は780nm(近赤外光)とした。また、光学系は偏光選択板を有し、一の方向の偏光を照射することができる。図6の概念図に示されるように、金属構造体をフォトマスクとして、密着露光によるフォトリソグラフィを行った。
図7に、図5Aに示される金属構造体をフォトマスクとして基板に転写されたレジストパターンの電子顕微鏡写真を示す。入射光の偏光方向は図7に示される通りとした。図5Aに示される金属微粒子の配置パターンにあわせて、アレイ状のレジストのパターンが、ほぼ均一に形成された。このように、金属微粒子同士のギャップに存在するレジストが感光して除去されていることがわかる。このアレイ状ナノパターンの形状は、フォトマスク上にネガ型フォトレジストによる電場強度分布解析を行った結果とよく一致した。
またレーザー光の強度が強いため、ギャップに存在するレジストのみならず、金属微粒子が存在する領域のレジストも感光して除去された。いずれにしても、プラズモンによる2光子反応によりレジストが感光したことを示している。したがって、レーザー光の強度を下げれば、ギャップに存在するレジストを選択的に感光反応させることができる。つまり、光を入射して光電場が増強された領域に存在するレジストだけが選択的に光反応するナノリソグラフィーの原理を実験的に示している。
図8に、図5Bに示される金属構造体をフォトマスクとして、基板に転写されたレジストパターンの電子顕微鏡写真を示す。入射光の偏光方向は図8に示される通り、ロッド状金属微粒子の長辺に対して垂直(スペースを構成する金属微粒子同士を結ぶ最短の線の方向に対して平行)に設定した。図8の写真に示されたように、形成されたレジストのパターンは、多少の歪みが認められるものの、幅20〜40nm、長さ1μmのレジストパターンが形成されていることがわかる。
図9には、図8と同様に、図5Bに示される金属構造体をフォトマスクとして、基板に転写されたレジストパターンの電子顕微鏡写真を示す。ただし、入射光の偏光方向を、ロッド状金属微粒子の長辺に対して斜めに設定した。そのため、ロッド状金属微粒子に対して平行な成分と、垂直な成分の両方が励起されるために、ナノギャップ領域全域への反応と金属構造の両端にレジストパターニングが反映されていることがわかった。このことは、プラズモンによる電場増強空間分布が、ナノリソグラフィーによって形成されるレジストの空間パターンに強く依存することを実験的に示している。
図9に示されるレジストパターンを得る例では、レジストを基板上に成膜するときに、プリベーク温度を意図的に低い温度とした。それにより、レジストの粘着性が高まり、金属構造体の金原子がレジスト基板に同時に転写された。つまり、図9Bに示すように、形成されたナノパターンの周囲に金原子が付着していることがわかる(図中の白色に変色している箇所が金原子)。
金属構造のナノギャップ領域で反応が強く進行し、レジストのナノパターンが形成された、つまりレジストの2光子吸収を介して、ナノリソグラフィーが実現されたことを明らかにした。
前記の通り、図7に示された結果では、ギャップに存在するレジストのみならず、金属微粒子が存在する領域の全体のレジストも感光していた。そこで、金属微粒子のサイズを調整して、プラズモンバンドのピークを調整した。図5Aに示されるマスクは、100nm×100nm(厚み30nm)の金微粒子を有するが;図10に示されるように、80nm×80nm(厚み35nm)の金微粒子を、4nmのギャップを介して配置した金属構造体からなるフォトマスクを準備した。
図10に示されるマスクに、非偏光方向、Lモード偏光方向(ギャップを構成する金属微粒子同士を結ぶ最短の線の方向に平行)、Tモード偏光方向(ギャップを構成する金属微粒子同士を結ぶ最短の線の方向に平行)の光を、波長を変化させながら照射して、その吸収率を測定した。測定結果が図11のグラフに示される。図11に示されるように、Lモード偏光方向の光を照射した場合には、プラズモンバンドのピークが800nmになっている。また、Tモード偏光方向の光を照射した場合には、プラズモンバンドのピークは約730nmであり、より短波長側にある。ピークがシフトしているのは、金属微粒子間にギャップを介して電磁的相互作用(双極子−双極子相互作用)が生じているためであると推察される。
図10に示されるマスクを用いて、フォトレジスト膜を感光させた。すなわち、ガラス基板の表面に形成した70nmの厚さのポジ型フォトレジスト膜(TSMR-V90LB, 膜厚〜70nm、東京応化工業株式会社)に、図10に示されるマスクを密着させ、マスク側から光(フェムト秒レーザー、波長780nm、パルス幅150fs、繰り返し周波数82MHz,レーザー強度50W/cm)を照射した。照射した光の偏光方向は、Lモード偏光方向、つまり、ギャップを構成する金属微粒子同士を結ぶ最短の線の方向に平行とした。照射後、アルカリ水溶液(NMD-3、東京応化工業株式会社)に浸漬して現像を行った。
図12に、現像後のレジストパターンのSEM写真を示す。図12Aは、10秒間光照射したときの結果を示し;図12Bは、29秒間照射したときの結果を示す。図12Aに示されるように、ギャップに存在するポジ型フォトレジストが選択的に感光して、除去されていることがわかる(点線の円の部分を参照)。図12Bに示されるように、光照射時間を延ばすと(29秒間)、ギャップに存在するポジ型フォトレジストのみならず、微粒子の頂点付近に存在するレジストも感光して除去されている(点線の円の部分を参照)が、いずれにしても、図7に示された結果(金属微粒子の全周囲のレジストが感光して除去されている)と比較すると、位置選択的にレジストを感光させていることがわかる。また図12Aに示されるように、最小で直径10nmのパターンが形成されていることがわかる。
位置選択的にレジストを感光させることができるのは、図10のマスクにおける金属微粒子の、Lモード偏光方向の光に対するプラズモンバンドのピークが、照射した光の波長(800nm)と一致しているからであると考えられる。
本発明により、30nm以下のレジストパターンを作製することができることが確認されている。さらには、10nm以下の微細なレジストパターンを、光照射全域に容易に作製することが可能である。
本発明によれば、安価な光源(ハロゲン光源など)を用いたフォトリソグラフィ装置を用いて、通常の紫外光に感光するフォトレジストを、ナノパターニングすることができる。
1 金属構造体
10 マスク基板
11 レジスト薄膜
12 スパッタリング膜
20 金属微粒子
50 基板
60 ポジ型フォトレジスト膜
61,62 領域
70 金膜
80 近赤外光
90 紫外光
100,100’,101,101’,102,102’ 領域
X,Y ギャップ

Claims (16)

  1. マスク基板に2以上のナノ金属微粒子が配置されたプラズモン共鳴を生じる金属構造体であって、前記ナノ金属微粒子同士のギャップは、30nm以下の間隔の領域を有する、金属構造体からなるフォトマスクを準備するステップ、
    基板表面に成膜された、波長Xの光に感光するフォトレジスト膜を準備するステップ、
    前記フォトレジスト膜に前記フォトマスクを接触させて、前記波長Xよりも長い波長Yの光を露光するステップを含む、フォトレジスパターンを作製する方法。
  2. 前記波長Xは紫外波長であり、かつ前記波長Yは近赤外波長または可視光波長である、請求項1に記載のフォトレジスパターンを作製する方法。
  3. 前記露光するステップは、非減圧雰囲気下で行われる、請求項1に記載のフォトレジスパターンを作製する方法。
  4. 前記露光される波長Yの光は偏光である、請求項1に記載のフォトレジスパターンを作製する方法。
  5. 前記偏光の偏光方向は、前記30nm以下の間隔のギャップを構成する金属微粒子同士を結ぶ最短の線の方向に対して平行である、請求項4に記載のフォトレジストパターンを作製する方法。
  6. 前記ナノ金属微粒子同士のギャップは、30nm超の間隔の領域をさらに有し、
    前記露光するステップは、前記波長Xの光を露光するステップを含む、
    請求項1に記載のフォトレジスパターンを作製する方法。
  7. 前記フォトレジスト膜は、半導体ウェハ表面に成膜されている、請求項1に記載のフォトレジスパターンを作製する方法。
  8. マスク基板に2以上のナノ金属微粒子が配置されたプラズモン共鳴を生じる金属構造体であって、前記ナノ金属微粒子同士のギャップは、30nm以下の間隔の領域を有する、金属構造体からなるフォトマスク。
  9. 前記ナノ金属微粒子同士のギャップは、30nm超の間隔の領域をさらに有する、請求項8に記載のフォトマスク。
  10. 前記ナノ金属微粒子の大きさを調整することにより、前記金属構造体のプラズモンバンドが制御されている、請求項8に記載のフォトマスク。
  11. 前記30nm以下の間隔のギャップを構成する金属微粒子同士を結ぶ最短の線の方向に対して平行な方向の偏光方向の光を照射したときの、前記金属構造体のプラズモンバンドのピークは、前記波長Xに一致している、請求項8に記載のフォトマスク。
  12. 露光光源としてハロゲン光源、近赤外光源または可視光源を有するフォトリソグラフィ装置であって、請求項8に記載のフォトマスクを用いてフォトリソグラフィを行うためのフォトリソグラフィ装置。
  13. ハロゲン光源、近赤外光源または可視光源からの光から、偏光成分を取り出すための手段をさらに有する、請求項12に記載のフォトリソグラフィ装置。
  14. 露光光源として紫外線光源をさらに有する、請求項12に記載のフォトリソグラフィ装置。
  15. 前記露光光源は、パルス光源または連続発振光源である、請求項12に記載のフォトリソグラフィ装置。
  16. 前記紫外線光源は、水銀ランプである、請求項14に記載のフォトリソグラフィ装置。
JP2009011965A 2008-07-25 2009-01-22 フォトレジスパターンの作製方法 Pending JP2010050431A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009011965A JP2010050431A (ja) 2008-07-25 2009-01-22 フォトレジスパターンの作製方法

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008192763 2008-07-25
JP2009011965A JP2010050431A (ja) 2008-07-25 2009-01-22 フォトレジスパターンの作製方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2010050431A true JP2010050431A (ja) 2010-03-04

Family

ID=42067247

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009011965A Pending JP2010050431A (ja) 2008-07-25 2009-01-22 フォトレジスパターンの作製方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2010050431A (ja)

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012190915A (ja) * 2011-03-09 2012-10-04 Toshiba Corp 近接場露光用マスク、レジストパターン形成方法、デバイスの製造方法、近接場露光方法、パターン形成方法、近接場光リソグラフィ部材、および近接場ナノインプリント方法
CN103926707A (zh) * 2014-04-23 2014-07-16 中国科学院光电技术研究所 一种波导共振耦合表面等离子体光场的激发和调控方法
JP5652887B2 (ja) * 2010-03-02 2015-01-14 国立大学法人北海道大学 フォトレジストパターンの作製方法
US9134603B2 (en) 2012-11-06 2015-09-15 Samsung Display Co., Ltd. Photomask for exposure and method of manufacturing pattern using the same
JP2015530630A (ja) * 2012-06-22 2015-10-15 スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー コーティングのパターニング方法
WO2016114455A1 (ko) * 2015-01-15 2016-07-21 한국표준과학연구원 포토리소그래피 방법
US9436091B2 (en) 2014-02-19 2016-09-06 Samsung Display Co., Ltd. Patterning method using surface plasmon
JPWO2015046327A1 (ja) * 2013-09-26 2017-03-09 国立研究開発法人物質・材料研究機構 高感度積層レジスト膜及びレジスト膜の感光度向上方法
TWI574592B (zh) * 2011-07-29 2017-03-11 鴻海精密工業股份有限公司 電路板及電路板之製造方法

Cited By (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5652887B2 (ja) * 2010-03-02 2015-01-14 国立大学法人北海道大学 フォトレジストパターンの作製方法
JP2012190915A (ja) * 2011-03-09 2012-10-04 Toshiba Corp 近接場露光用マスク、レジストパターン形成方法、デバイスの製造方法、近接場露光方法、パターン形成方法、近接場光リソグラフィ部材、および近接場ナノインプリント方法
US9029047B2 (en) 2011-03-09 2015-05-12 Kabushiki Kaisha Toshiba Near-field exposure mask, resist pattern forming method, device manufacturing method, near-field exposure method, pattern forming method, near-field optical lithography member, and near-field nanoimprint method
US9550322B2 (en) 2011-03-09 2017-01-24 Kabushiki Kaisha Toshiba Near-field exposure mask, resist pattern forming method, device manufacturing method, near-field exposure method, pattern forming method, near-field optical lithography member, and near-field nanoimprint method
TWI574592B (zh) * 2011-07-29 2017-03-11 鴻海精密工業股份有限公司 電路板及電路板之製造方法
JP2015530630A (ja) * 2012-06-22 2015-10-15 スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー コーティングのパターニング方法
US9134603B2 (en) 2012-11-06 2015-09-15 Samsung Display Co., Ltd. Photomask for exposure and method of manufacturing pattern using the same
JPWO2015046327A1 (ja) * 2013-09-26 2017-03-09 国立研究開発法人物質・材料研究機構 高感度積層レジスト膜及びレジスト膜の感光度向上方法
US9436091B2 (en) 2014-02-19 2016-09-06 Samsung Display Co., Ltd. Patterning method using surface plasmon
CN103926707A (zh) * 2014-04-23 2014-07-16 中国科学院光电技术研究所 一种波导共振耦合表面等离子体光场的激发和调控方法
WO2016114455A1 (ko) * 2015-01-15 2016-07-21 한국표준과학연구원 포토리소그래피 방법
US10108092B2 (en) 2015-01-15 2018-10-23 Korea Research Institute Of Standards And Science Photolithography method

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2010050431A (ja) フォトレジスパターンの作製方法
JP5652887B2 (ja) フォトレジストパターンの作製方法
US7666555B2 (en) Pellicle, methods of fabrication and methods of use for extreme ultraviolet lithography
JP5909046B2 (ja) 近接場露光方法
JP2019517137A5 (ja)
KR20090007448A (ko) 마이크로전자 기판 상의 패턴 형성 방법, 패턴 피처를 배로증가시키는 방법 및 패턴 피치를 감소시키는 방법
US20130260311A1 (en) Photosensitive material and method of photolithography
JP2002131883A (ja) フォトマスクの製造方法およびフォトマスク
JP2013077853A (ja) 裏面紫外線照射を用いて半導体レーザの金属接触構造を作製する方法
TW200415447A (en) Mask and manufacturing method using mask
US20080085479A1 (en) Pattern forming method and device production process using the method
JP4674105B2 (ja) 回路パターン転写装置及び方法
TW201142482A (en) Method of processing substrate, method of manufacturing euv mask and euv mask
JP2004235574A (ja) レジストパターン形成方法、デバイスの作製方法
JP2005217390A (ja) ナノ構造の形成方法
JP2007095859A (ja) リソグラフィ方法
JP2008098265A (ja) 近接場光による露光方法及びレジストパターンの形成方法
JP6014096B2 (ja) パターン形成方法
JP2538935B2 (ja) レジスト現像方法
JP6148112B2 (ja) 光透過度測定方法
JP2008227337A (ja) 近接場露光方法
EP3936476A1 (en) Method of polymethylmethacrylate (pmma) removal from a graphene surface by photoexposure
JPS62269946A (ja) レジストパタ−ン形成方法
KR100772784B1 (ko) 이유브이 노광 공정용 위상반전 마스크 및 그 제조 방법
JPS6161153A (ja) ネガ型レジストのパタ−ン形成方法