JP2010050175A - レーザー加工方法及びレーザー加工装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ウェーハのデバイス層側面に形成された光デバイス等の損傷を抑制しながら基板層側面のストリートに沿ってレーザービームを照射して、外力によって分割できるだけのきっかけをウェーハに与えることができるレーザー加工方法の提供。
【解決手段】基板層w1と複数のデバイスが形成されたデバイス層W2とを含むウェーハWに対し、デバイスを区画する分割予定ラインSに沿ってレーザーを照射して加工を行うレーザー加工方法であって、レーザーの集光点位置f1を基板層w1の表面位置f0から所定距離d1離間させ、レーザーをデフォーカスして照射するレーザー加工方法を提供する。
【選択図】図1

Description

本発明は、レーザーを使用して半導体ウェーハを加工する方法及び装置に関する。より詳しくは、ウェーハの分割予定ラインに沿ってレーザービームを照射して加工を行い、ウェーハを分割するレーザー加工方法等に関する。
サファイヤ基板等の表面に形成されたストリート(分割予定ライン)により格子状に区画された領域に窒化ガリウム系化合物半導体層(EPI層)を積層して光デバイスを形成した光デバイスウェーハは、ストリートに沿って個々の発光ダイオードやレーザーダイオード等の光デバイスに分割され、電気機器に広く利用されている。
このような半導体デバイスウェーハをストリートに沿って切断するためには、従来、切削ブレードを高速回転して切削する切削装置が用いられている。しかし、サファイヤ基板等のモース硬度が高く難削性の基板では、加工速度を遅くする必要があり、生産性が悪いという問題がある。
近年、レーザーを利用して、半導体ウェーハを切断する方法も開発されている。例えば、特許文献1に記載の加工方法では、酸化物単結晶からなるワークにレーザーを照射して、光化学的な反応によって酸化物単結晶の分子を解離及び蒸発させることで、ワークの所定位置にレーザー加工溝を形成し、この溝に沿って外力を加えることによりワークを劈開している。
特開平10−305420号公報
半導体デバイスウェーハにレーザー加工溝を形成する場合には、ウェーハの表面(デバイス層側面)に形成された光デバイス等がレーザーによって損傷されることを防止するため、ウェーハの裏面(基板層側面)からレーザービームを照射している。この場合、レーザービームには、基板に対して吸収性を有する波長のレーザービームが用いられる。
しかしながら、この場合にも、レーザービームの全てのエネルギーが基板に吸収されることはなく、吸収されなかったレーザービームは基板層側からウェーハの表面(デバイス層側)に放出される。そのため、基板に吸収されずにデバイス層側にいたったレーザービームによって、デバイス層側面に形成された光デバイス等の損傷や品質低下が引き起こされることがある。
本発明は上記事実に鑑みてなされたものであり、その主たる技術的課題は、ウェーハのデバイス層側面に形成された光デバイス等の損傷を抑制しながら基板層側面のストリートに沿ってレーザービームを照射して、外力によって分割できるだけのきっかけをウェーハに与えることができるレーザー加工方法及びレーザー加工装置を提供することにある。
上記課題解決のため、本発明は、ワークを保持する保持面を有する保持手段と、該保持手段に保持されたワークにレーザービームを集光、照射して加工を施す集光部を含むレーザービーム照射手段と、から少なくとも構成されたレーザー加工装置を用いたレーザー加工方法であって、前記ワークは、基板層と、分割予定ラインによって区画された複数のデバイスが形成されたデバイス層と、を含むウェーハであり、(1)ウェーハを、デバイス層側を保持手段の保持面に対面させて保持する保持工程と、(2)前記集光部により集光されるレーザービームの集光点位置をウェーハの基板層側の表面位置から所定距離離間させてレーザービームを分割予定ラインに沿って照射し、レーザー加工を行う加工工程と、(3)ウェーハに外力を付与し、レーザー加工が施された分割予定ラインにおいて個々のデバイスを分割する分割工程と、を含むレーザー加工方法を提供する。
レーザーの集光点位置を基板層の表面位置から所定距離離間させ、レーザーをデフォーカスして照射することで、レーザービームの焦点をデバイス層から遠い位置に形成し、かつ、照射されるレーザービームのエネルギーをより多く基板層に吸収させることができる。これにより、基板層に吸収されずにデバイス層側に透過したレーザービームのエネルギー及びエネルギー密度を低くすることが可能となる。
このレーザー加工方法では、特に、前記基板層をモース硬度が高く難削性のサファイヤ基板層として好適に実施し得る。
また、本発明は、(1)基板層と、分割予定ラインによって区画された複数のデバイスが形成されたデバイス層と、を含むウェーハを、デバイス層側を保持面に対面させて保持する保持手段と、(2)該保持手段に保持されたウェーハにレーザービームを集光、照射して加工を施す集光部を備え、該集光部により集光されるレーザービームの集光点位置をウェーハの基板層側の表面位置から所定距離離間させレーザービームを分割予定ラインに沿って照射してレーザー加工を行うレーザービーム照射手段と、から少なくとも構成されたレーザー加工装置をも提供する。
ウェーハのデバイス層側面に形成された光デバイス等の損傷を抑制しながら基板層側面のストリートに沿ってレーザービームを照射して、外力によって分割できるだけのきっかけをウェーハに与えることができるレーザー加工方法及びレーザー加工装置が提供される。
以下、本発明を実施するための好適な形態について図面を参照しながら説明する。なお、以下に説明する実施形態は、本発明の代表的な実施形態の一例を示したものであり、これにより本発明の範囲が狭く解釈されることはない。
1.レーザー加工方法
本発明に係るレーザー加工方法は、基板層と複数のデバイスが形成されたデバイス層とを含むウェーハに対し、デバイスを区画する分割予定ラインに沿ってレーザーを照射して加工を行うレーザー加工方法であって、レーザーの集光点位置を基板層の表面位置から所定距離離間させ、レーザーをデフォーカスして照射することを特徴としている。
図1を参照し、このレーザー加工方法について具体的に説明する。図1は、本発明に係るレーザー加工方法におけるレーザービームの集光点位置とウェーハの基板層側の表面位置との位置関係を示す断面模式図である。ここでは、加工対照を光デバイスウェーハとして説明する。
図中、符号Wはウェーハを示している。ウェーハWは、基板層w1とこれに積層されたデバイス層w2とを含んで構成されている。基板層w1には、例えば、サファイヤ基板やガリウム砒素基板等を採用できる。また、デバイス層w2には、例えば、窒化ガリウム系化合物半導体層(EPI層)を含む光デバイスが形成される。デバイス層w2は、基板層w1に格子状に区画された各領域にそれぞれ積層されている。基板層w1のうち、デバイス層w2が積層されていない部分は、光デバイスの分割のためレーザービームが照射され加工が施される分割予定ライン(図中符号S参照)として構成され得るものである。以下、分割予定ラインSについては、ストリートSと称するものとする。
(1)保持工程
本発明に係るレーザー加工方法では、まず、このウェーハWを、デバイス層w2側をレーザー加工装置の保持手段の保持面に対面させて保持する。
図中、符号1はレーザー加工装置が備える保持手段を、符号11は保持手段1のワーク(ここではウェーハW)の保持面を示している。ウェーハWは、ダイシングテープTを介して環状の支持フレームFに貼着され、チャックテーブルとして構成される保持手段1上に載置される。ダイシングテープTはウェーハWのデバイス層w2側に貼付けられており、ウェーハWは支持フレームFによってデバイス層w2側を保持面11に対して対面させた状態で保持手段1上に載置される。保持手段1上にウェーハWが載置されると、保持手段1に併設された吸引手段(不図示)が作動してウェーハWを保持面11上に吸引保持する。また、ウェーハWをダイシングテープTを介して指示する支持フレームFは、保持手段1に併設されたクランプ(不図示)によって固定される。
(2)加工工程
次に、基板層w1の表面に形成されたストリートSに沿ってレーザービームを照射し、レーザー加工溝を形成する。
図中、符号21はレーザー加工装置のレーザービーム照射手段が有する集光部を示す。この集光部21は、デバイス層w2側を保持面11に対面させた状態で保持手段1上に載置されたウェーハWに対し、基板層w1側からレーザビーム(図中、破線参照)を集光し、基板層w1の表面に形成されたストリートSに沿ってレーザービームを照射する。
本発明に係るレーザー加工方法では、この際、レーザービームの集光点位置を基板層w1の表面位置から所定距離離間させ、レーザーをデフォーカスして照射する。すなわち、集光部21によるレーザービームの集光点位置(図中、符号f1参照)を、基板層w1の表面位置(符号f0参照)から所定距離(符号d1参照)だけ集光部21方向に離間させて照射する。
比較のため、図2には、集光点位置f1を基板層w1の表面位置f0と一致させ、距離d1を0とし、レーザービームをジャストフォーカスした状態で照射する場合を示す。また、図3には、基板層w1の表面位置f0よりも集光部21から遠位方向に集光点位置f2を設定し、基板層w1の内部(表面から距離d2の位置)にレーザービームを集光する場合を示す。
図1に示したように、集光点位置f1を基板層w1の表面位置f0から距離d1だけ離間させ、レーザービームをデフォーカスさせた状態で照射することで、レーザービームの焦点を、図2及び図3に比べて、デバイス層w2から遠い位置に形成できる。その結果、基板層w1に吸収されずにデバイス層w2側にいたったレーザービームを拡散した、エネルギー密度の低い状態とすることができる。
また、実施例において詳しく説明するように、このデフォーカス状態でレーザービームの照射を行うことで、レーザービームをジャストフォーカスした状態で照射する場合(図2参照)に比べて、照射されるレーザービームのエネルギーをより多く基板層w1に吸収させることができる。その結果、レーザー加工溝を効率よく形成できると同時に、デバイス層w2側に透過したレーザービームのエネルギーを低くできる。
従って、本発明に係るレーザー加工方法によれば、基板層w1に吸収されずにデバイス層w2側にいたったレーザービームのエネルギー自体を低くし、かつ、エネルギー密度も低い状態とすることで、デバイス層w2に形成された光デバイス等がデバイス層w2側に透過したレーザービームによって損傷されることを防止することが可能となる。
集光点位置f1と基板層w1の表面位置f0との距離d1は、レーザービームの特性及び基板層w1の特性によって適宜設定される必要がある。レーザービームの特性としては、波長(nm)や平均出力(W)、繰り返し周波数(Hz)等がある。また、基板層w1の特性としては、レーザービームに対する光透過率(%)等がある。また、ストリートに沿って照射されるレーザービームの加工速度(mm/s)によっても、最適な距離d1は変化し得る。本発明に係るレーザー加工方法においては、これらの値を考慮して、照射されるレーザービームのエネルギーをより多く基板層w1に吸収させ得る距離d1を設定する。
具体的には、例えば、基板層w1をサファイヤ基板として、レーザービームに波長355nm、出力0.84W、周数90kHzのレーザーを用い、55mm/sの速度でストリートに沿ってレーザー加工溝を形成する場合、好適な距離d1の範囲は、5〜20μm程度である。
なお、ここでは、ストリートSに沿ってレーザービームを照射しレーザー加工溝を形成する場合を例に説明したが、この加工工程では、ウェーハに対し、外力によって分割できるだけのきっかけを与えることができれば十分であり、レーザー加工溝に替えて改質領域(溶融領域)をストリートSに沿って形成することもできる。
(3)分割工程
最後に、ウェーハWに外力を付与し、レーザー加工が施されたストリートSにおいて分割し、個々の光デバイス等を得る。ストリートSにレーザー加工溝を形成した場合には、この溝に沿って外力を加えることによりウェーハWを劈開する。また、ストリートSに変質領域を形成した場合には、改質領域が他の部分よりも強度が低くなるため、同様に外力を付与することで、改質領域を起点としてウェーハWを分割することができる。
以上のように、本発明に係るレーザー加工方法によれば、ウェーハのデバイス層に形成された光デバイス等がデバイス層側に透過したレーザービームによって損傷されることを防止してウェーハの分割を行うことが可能となる。このレーザー加工方法は、特に、モース硬度が高く難削性のサファイヤ基板を用いて形成されるLED(Light Emitting Diode:発光ダイオード)素子の分割のため好適に採用される。
2.レーザー加工装置
本発明に係るレーザー加工方法は、基板層と複数のデバイスが形成されたデバイス層とを含むウェーハに対し、デバイスを区画する分割予定ラインに沿ってレーザーを照射して加工を行うレーザー加工装置であって、レーザーの集光点位置を基板層の表面位置から所定距離離間させ、レーザーをデフォーカスして照射する集光点位置制御手段を備えることを特徴としている。
図4を参照し、このレーザー加工装置の構成を説明する。図4は、本発明に係るレーザー加工装置の構成の概略を説明する模式図である。
レーザー加工装置Aは、ダイシングテープTを介して環状の支持フレームFに貼着されたウェーハWを、デバイス層w2側を保持面11に対面させて保持する保持手段1を備えている(図1も参照)。チャックテーブルとして構成されるこの保持手段1は、載置されたウェーハWを保持面11上に吸引保持する吸引手段(不図示)や、ウェーハWをダイシングテープTを介して指示する支持フレームFを固定すするクランプ(不図示)等を備えるものである。
また、レーザー加工装置Aは、保持手段1に保持されたウェーハWに対し、レーザービーム(図中、破線参照)を照射しレーザー加工溝を形成するレーザービーム照射手段2を備えている。このレーザービーム照射手段2は、保持手段1の上方に配置される。レーザービーム照射手段2は、レーザビーム(図中、破線参照)を集光し、基板層w1側からストリートSに沿ってレーザービームを照射する集光部21を有している。
レーザー照射手段2は、例えば、YAGレーザ発振器又はYVOレーザ発振器等であって、基板層w1に対して吸収性を有する波長のレーザービームを発生させる発振器と、光学経路を構成するミラーや、集光部21としての集光レンズ等によって構成される。
さらに、レーザー加工装置Aは、レーザー照射手段2の一構成として、図4中符号22で示す集光点位置制御手段を有している。この集光点位置制御手段22は、集光部(集光レンズ)21をレーザービーム照射方向(図4中上下方向)に移動可能な送り手段として、通常用いられるボールねじやモータ等によって構成される。そして、レーザーの集光点位置を基板層の表面位置から所定距離離間させ、レーザーをデフォーカスして照射するために機能する。すなわち、集光点位置制御手段22は、集光部21によるレーザービームの集光点位置(図中、符号f1参照)を、基板層w1の表面位置(符号f0参照)から所定距離(符号d1参照)だけ集光部21方向に離間させた位置に制御する。
集光点位置f1の調整は、レーザービーム及び基板層w1の特性に応じて、基板層w1の表面位置f0との距離d1を適宜設定することによって行う。距離d1の設定値は、レーザービームの特性及び基板層w1の特性に基づき、予め最適な値を集光点位置制御手段22に記憶、保持させておくことができる。集光点位置制御手段22は、この保持された設定値を参照し、加工対象とするウェーハ及び使用するレーザービームの条件に応じて、適切な距離d1を選択し設定する。これにより、レーザー加工装置Aでは、距離d1を、照射されるレーザービームのエネルギーをより多く基板層w1に吸収させることが可能な距離に設定して加工を行うことが可能となる。
このように、集光点位置制御手段22によって距離d1を制御することによって、レーザー加工装置Aでは、レーザービームの焦点をデバイス層w2から遠位置に形成し、基板層w1に吸収されずにデバイス層w2側にいたったレーザービームを拡散した、エネルギー密度の低い状態とすることもできる(図2及び図3も参照)。
従って、レーザー加工装置Aによれば、基板層w1に吸収されずにデバイス層w2側にいたったレーザービームのエネルギー自体を低くし、かつ、エネルギー密度も低い状態とすることで、デバイス層w2に形成された光デバイス等がデバイス層w2側に透過したレーザービームによって損傷されることを防止することが可能である。
なお、ここでは、レーザー加工装置Aによって、ストリートSに沿ってレーザー加工溝を形成する場合を例に説明したが、先に説明した通り、レーザー加工溝に替えて改質領域を形成することも当然に可能である。
本実施例では、レーザービームの集光点位置とウェーハの基板層の表面位置との距離について、ウェーハのデバイス層側に透過するレーザービームのエネルギーを極小化し得る適切な距離範囲を決定するための検討を行った。
検討は以下の条件で行った。
(1)加工装置
ディスコ株式会社製オートマチックレーザーソーDFL7160を用い、波長355nm、出力0.84W、周数90kHzのレーザービームを110, 80, 55mm/sの加工速度でウェーハに照射した。
(2)ウェーハ
京セラ株式会社製、サファイヤ基板(SA100、2インチ、90μm厚)を用いた。
(3)デフォーカス条件
レーザービームの集光点位置をウェーハの表面位置に一致させ、レーザービームをジャストフォーカスした状態(図2参照)と、集光点位置を表面位置から5μm刻みで離間させたデフォーカス条件(図1参照)と、集光点位置をウェーハの内部へ5μm刻みでデフォーカスした条件(図3参照)で検討を行った。
各加工速度のジャストフォーカス条件及びデフォーカス条件において、レーザー加工により溶融した部分のウェーハの表面からの深さを「加工深さ」として測定した。その結果を、図5に示す。図中、横軸は、レーザービームの集光点位置とウェーハの表面位置との間の距離(μm)を示す。正方向は集光点位置ウェーハの表面位置から離間させてデフォーカスした場合、負方向は集光点位置をウェーハの内部へデフォーカスした場合に対応する。また、図中、縦軸は、加工深さ(μm)を示す。
加工速度55mm/sにおいて、レーザービームの集光点位置をウェーハの表面位置に一致させ、集光点位置と表面位置との間の距離を0としたジャストフォーカス時の加工深さは32μm程度であった。
これに対して、集光点位置を表面位置から15μm離間させたデフォーカス条件(図1参照)では、加工深さは35μm前後に増大した。レーザービームのエネルギー強度は、ジャストフォーカス時とデフォーカス時において一定であるので、集光点位置と表面位置との間の距離を15μmとした場合には、照射されるレーザービームのエネルギーをより多くウェーハに吸収させて、ウェーハ表面からより深い部分まで加工を行うことができたと考えられる。そして、照射されるレーザービームのエネルギーがより多くウェーハに吸収されたことは、ウェーハを透過するレーザービームのエネルギーが低くなっていることを意味している。
デフォーカスによる加工深さの増大は、図に示すように、集光点位置を表面位置から5〜20μm離間させた場合に認められた。
他方、集光点位置を表面位置から30μm以上離間させたデフォーカス条件では、加工深さがジャストフォーカス時に比べて小さくなり、加工効率が低下した。これは、集光点位置をウェーハの内部へデフォーカスした場合についても同様であった。
この結果から、加工速度55mm/sにおいては、集光点位置の表面位置からの離間距離を5〜20μm程度に設定することで、レーザー加工を効率よく行うと同時に、ウェーハを透過するレーザービームのエネルギーを低くできることが明らかになった。
加工速度80mm/sでは、このようなデフォーカスによる加工深さの増大は、集光点位置を表面位置から10μm離間させた場合にのみ認められた。また、加工速度110mm/sでは、いずれのデフォーカス条件下においても、加工深さの増大は確認されなかった。
以上の結果から、レーザービームの集光点位置と基板層の表面位置との距離を適宜設定することにより、ウェーハを透過するレーザービームのエネルギーを極小化し、エネルギー密度も低い状態とすることができることが明らかになった。また、この際、加工速度に応じて、レーザービームの集光点位置と基板層の表面位置との最適距離を設定する必要があることが示唆された。
本発明に係るレーザー加工方法におけるレーザービームの集光点位置とウェーハの基板層側の表面位置との位置関係を示す断面模式図である。 レーザービームの集光点位置とウェーハの基板層側の表面位置との位置関係について、比較のため、不適当な一例(ジャストフォーカス)を示す断面模式図である。 レーザービームの集光点位置とウェーハの基板層側の表面位置との位置関係について、比較のため、不適当な一例(基板層内部へのデフォーカス)を示す断面模式図である。 本発明に係るレーザー加工装置の構成の概略を説明する模式図である。 実施例において、ウェーハの表面に形成されたレーザー加工溝の深さを、ジャストフォーカス条件及びデフォーカス条件で測定した結果を示す図である。
符号の説明
A レーザー加工装置
f1, f2 集光点位置
f0 表面位置
S ストリート(分割予定ライン)
W ウェーハ
w1 基板層
w2 デバイス層
1 保持手段
11 保持面
2 レーザービーム照射手段
21 集光部
22 集光点位置制御手段

Claims (3)

  1. ワークを保持する保持面を有する保持手段と、該保持手段に保持されたワークにレーザービームを集光、照射して加工を施す集光部を含むレーザービーム照射手段と、から少なくとも構成されたレーザー加工装置を用いたレーザー加工方法であって、
    前記ワークは、基板層と、分割予定ラインによって区画された複数のデバイスが形成されたデバイス層と、を含むウェーハであり、
    ウェーハを、デバイス層側を保持手段の保持面に対面させて保持する保持工程と、
    前記集光部により集光されるレーザービームの集光点位置をウェーハの基板層側の表面位置から所定距離離間させてレーザービームを分割予定ラインに沿って照射し、レーザー加工を行う加工工程と、
    ウェーハに外力を付与し、レーザー加工が施された分割予定ラインにおいて個々のデバイスを分割する分割工程と、
    を含むレーザー加工方法。
  2. 前記基板層がサファイヤ基板層である請求項1記載のレーザー加工方法。
  3. 基板層と、分割予定ラインによって区画された複数のデバイスが形成されたデバイス層と、を含むウェーハを、デバイス層側を保持面に対面させて保持する保持手段と、
    該保持手段に保持されたウェーハにレーザービームを集光、照射して加工を施す集光部を備え、該集光部により集光されるレーザービームの集光点位置をウェーハの基板層側の表面位置から所定距離離間させレーザービームを分割予定ラインに沿って照射してレーザー加工を行うレーザービーム照射手段と、から少なくとも構成されたレーザー加工装置。
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