JP2010050126A - Ase光源 - Google Patents

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Abstract

【課題】 低コヒーレントなUV光または可視光を高効率かつ高出力に得られるASE光源を提供することである。
【解決手段】 少なくとも、励起光源と、該励起光源の励起光により増幅自然放出光(ASE)を放出する希土類元素がコアに添加されている光導波路からなる増幅部を有するASE光源において、
該励起光源の発振波長が340nm〜490nmの範囲より選ばれる1つ以上の波長であり、該光導波路のコア部がフッ化物ガラスからなり、該増幅自然放出光の波長帯が該励起光の波長帯よりも長波長で且つ340nm〜780nmに含まれるUV光または可視光を出力することを特徴とするASE光源。
【選択図】 図1

Description

本発明は、UV光または可視光を放出するASE光源に関するものである。
近年、光技術の進展に伴い、通信、半導体の製造、ファイバセンサを利用したひずみ調査、医療用機器などさまざまな分野で、光の干渉を利用した光学測定への注目が集まっている。このような光学測定では、物体を透過したり反射したりすることによる影響だけを干渉としてとらえる低コヒーレント光が必要とされている。たとえば、干渉を利用して光コネクタ内部等の反射位置を計測するリフレクトメータでは、可干渉長の短い光源を用いることによって、反射の位置分解能を細かくすることができる。
最近、このような低コヒーレント光源は、光干渉断層計(OCT)を初めとする医療・生物分野でも広く利用されつつある。低コヒーレント光源としては、通信波長帯である1.55μm帯や1.3μm帯のASE光源やSLD光源がよく知られているが、近年、計測の分解能を上げるために、光源波長の短波長化が図られている。例えば、生物計測用の蛍光顕微鏡などでは可視〜近赤外域の光源が必要とされている。
可視領域のASE光源を得る方法の一つとして、アップコンバージョン現象を用いる方法がある(特許文献1)。この方法は、所望の発光波長よりも長い波長の励起光を、希土類イオンに多段階に吸収させることによって、より短波長の光を得る方法である。しかし、アップコンバージョンによる発光は、多段階の吸収過程を必要とするが故に、途中の準位から所望の準位以外へと電子状態が遷移してしまうので、その分の励起エネルギーを損失してしまう。
また、波長の限られている励起光をより効率的に希土類イオンに吸収させるために、複数の希土類元素を添加することが知られている。例えば、アップコンバージョンによりPr3+を発光させる場合、Yb3+を共添加することにより、850nm付近の励起光を用いて発光させることが可能となる。しかし、添加される希土類元素が増えると、希土類イオンの準位間でエネルギー移動を発生させ、発光効率を低下させてしまうことが知られている(非特許文献1)。
最近、希土類イオンの発光上準位を直接励起できる励起光源としてチッ化ガリウム(GaN)系のレーザダイオードが登場した。特に波長440〜455nm帯のGaNレーザはPr3+の吸収波長帯と一致するため、GaNレーザとPr3+添加バルク結晶を組み合わせた赤色レーザに関する報告がされている(非特許文献2)が、低コヒーレントな光源であるASE光源に適応できることの報告はなされていない。
特開2007−134414号公報 Zellmer,H.,Riedel,P.,Tunnermann,A.:‘Visible upconversion lasers in praseodymium―ytterbium―doped fibers’,Appl.Phys.B,1999,69,pp.417−421 K.Hashimoto and F.Kannari, "High―power GaN diode―pumped continuous wave Pr3+―doped LiYF4 laser,"Opt.Lett.32,2493―2495(2007)
上記のとおり、波長が可視領域の低コヒーレント光源として有用と考えられる従来のASE光源は、発光効率が低く、高出力な低コヒーレント光を得ることが困難である。特に、共振器構造および導波路構造を有さないバルク状の増幅媒質から高出力なASE光を一方向へ抽出することは極めて困難である。
そこで本発明は、低コヒーレントなUV光または可視光を高効率かつ高出力に得られるASE光源を提供することを目的としている。
本発明者らは、上記目的を達成するために鋭意検討を重ねた結果、波長が紫外〜可視領域のASE光源において、従来のアップコンバージョンによる発光に比べ、直接上準位励起を用いた紫外または可視発光が、高効率で高出力であることを見出し、本発明に至ったものである。
すなわち本発明は、少なくとも励起光源と、該励起光源の励起光により増幅自然放出光(ASE)を放出する希土類元素がコアに添加されている光導波路からなる増幅部を有するASE光源において、該励起光源の発振波長が340nm〜490nmの範囲より選ばれる1つ以上の波長であり、該光導波路のコア部がフッ化物ガラスからなり、該増幅自然放出光の波長帯が該励起光の波長帯よりも長波長で且つ340nm〜780nmに含まれるUV光または可視光を出力することを特徴とするASE光源を提供するものである。
さらに前記記載のASE光源において、該励起光源が、チッ化ガリウム系半導体光源またはチッ化アルミニウムガリウム系半導体光源であることを特徴とするASE光源、あるいは、添加されている該希土類元素として、少なくともPr3+、Er3+、Ho3+、Sm3+、Tm3+、Dy3+、Eu3+、Tb3+、またはNd3+のいずれか1つを含むことを特徴とするASE光源を提供するものである。
さらには、前記記載のASE光源において、該光導波路の片側または両側に、石英系光導波路が接続されていることを特徴とするASE光源を提供するものである。
本発明により、高出力な紫外〜可視領域の低コヒーレント光を高効率に得られるASE光源を提供することができる。
本発明を実施形態の例を、図1を用いて示す。図1は励起光源101、集光レンズ102、希土類添加フッ化物ガラスファイバ103、コリメートレンズ104により構成される。励起光源101より放出される励起光は、集光レンズ102により集光され、希土類添加フッ化物ガラスファイバの端面103−aへ結合される。結合された励起光は、希土類添加フッ化物ガラスファイバ103内を伝搬する間に吸収され、ASE光を放出する。放出されるASE光は、希土類添加フッ化物ガラスファイバ103内を、励起光源101側とコリメートレンズ104側へ進行する。コリメートレンズ104側へ進行するASE光は、希土類添加フッ化物ガラスファイバの端面103−bから出力され、コリメートレンズ104によりコリメートされた低コヒーレントな可視光として放出される。
集光レンズ102は、励起光の波長においてARコーティングされていることが望ましい。励起光が結合される希土類添加フッ化物ガラスファイバの端面103−aは、希土類添加フッ化物ガラスファイバ103で発生したASE光が励起光源に戻るのを防ぐために、ファイバの発光波長帯において反射コーティングを為されても良い。この反射コーティングは、励起光源側へと進行するASE光を反射して、再度ファイバ内へ入射させるため、コリメートレンズ104側の希土類添加フッ化物ガラスファイバの端面103−bから出力されるASE光強度を増加させる効果もある。端面103−bはフレネル反射を抑制するために、斜めクリーブ、またはARコーティングが施されていることが望ましい。コリメートレンズ104はASE光の帯域においてARコーティングされていることが望ましい。
増幅部の光導波路のコアに添加される希土類元素は、励起光源の発振波長が340nm〜490nmの範囲内のいずれかの波長である光を吸収する希土類元素であればよいが、特に、Pr3+、Er3+、Ho3+、Sm3+、Tm3+、Dy3+、Eu3+、Tb3+、Nd3+が好ましい。
例えば、コアに添加される希土類元素が、Pr3+では、発振波長が430nm〜490nmの範囲内にある励起光を用いることができ、Er3+では、発振波長が355nm〜390nm、400nm〜415nmnm、438nm〜460nm、477nm〜490nmのいずれかの範囲内にある励起光を用いることができ、Ho3+では、発振波長が340nm〜370nm、380nm〜390nm、410nm〜420nm、440nm〜490nmのいずれかの範囲内にある励起光を用いることができ、Sm3+では、発振波長が355nm〜380nm、390nm〜410nmnm、455nm〜490nmのいずれかの範囲内にある励起光を用いることができ、Tm3+では、発振波長が345nm〜365nm、455nm〜485nmの範囲内にある励起光を用いることができ、Dy3+では、発振波長が340nm〜405nm、440nm〜460nmのいずれかの範囲内にある励起光を用いることができ、Eu3+では、発振波長が390nm〜400nmのいずれかの範囲内にある励起光を用いることができ、Tb3+では、発振波長が340nm〜385nmのいずれかの範囲内にある励起光を用いることができ、Nd3+では、発振波長が340nm〜360nm、425nm〜435nm、445nm〜490nmの範囲内にある励起光を用いることができる。
また本発明では、上記波長の励起光を、添加されている希土類元素の励起に効率的に利用するためにホストガラスとして低フォノンエネルギーを有する物質が好ましいことから、増幅部の光導波路のコア部にフッ化物ガラスを用いる。フッ化物ガラスよりフォノンエネルギーが大きい石英ガラスなどを増幅部の光導波路のコア部に用いると、非輻射緩和速度が速いために、添加されている希土類元素を励起しても、非発光の過程を経て基底状態に戻る割合が多くなるため、効率が悪い。
励起光源としては、発振波長が340nm〜490nmの範囲より選ばれる1つ以上の波長を有するものであれば特に限定されない。
例えば、チッ化ガリウム系半導体光源、チッ化アルミニウムガリウム系半導体光源、He−Cdレーザ、色素レーザ、Arイオンレーザ、波長変換レーザなどが利用できる。
しかし、サイズおよび消費電力を考慮すると、小型で消費電力の小さい光源である、波長変換レーザ、チッ化ガリウム系半導体光源、またはチッ化アルミニウムガリウム系半導体光源が好ましい。また、電気/光変換効率に注目すると、波長変換レーザでは、基本波レーザを波長変換する際に損失が生じるので、チッ化ガリウム系半導体光源またはチッ化アルミニウムガリウム系半導体光源がより好ましい。
増幅部の光導波路の片側または両側に、石英系光導波路を接続して用いる場合、該石英系光導波路の導波路パラメータは、増幅部の光導波路と接続したときの接続損失が0.2dB以下であるように設定されることが好ましい。導波路パラメータが大きく異なる場合には、接続部で損失が発生するだけではなく、構造の不整合に起因する反射が発生する可能性がある。さらに好ましくは、接続部分での反射を抑制するために、接続方法として融着接続を用いるのが好ましい。
以下に、本発明を用いた具体的な実施例を開示する。
図2を用いて第1の実施例を説明する。図2に示される光学系は、励起光源であるGaNレーザダイオード201(中心波長448nm:日亜化学工業製)、非球面レンズ202(NA:0.60)、シリンドリカルレンズ203(f=−25mm)、シリンドリカルレンズ204(f=50mm)、非球面レンズ205(NA:0.30)、Pr3+添加フッ化物ファイバ206(ホストガラス:ZBLANガラス、Pr3+:3000ppm、NA:0.22、コア径:3.2μm、ファイバ長:66cm)により構成される。
励起光源であるGaNレーザダイオード201から出力された励起光は非球面レンズ202によってコリメートされ、シリンドリカルレンズ対(203,204)によって、ビーム形状が円状に整形されたのち非球面レンズ205によって集光され、Pr3+添加フッ化物ファイバ206に結合される。励起光が透過する光学部品(202,203,204,205)は波長448nmにおいてARコーティングされている。励起光源側のPr3+添加フッ化物ファイバ端面206−aは直角に研磨されている。励起光源と反対側のPr3+添加フッ化物ファイバ端面206−bはフレネル反射を抑制するために、8°研磨されている。Pr3+添加フッ化物ファイバ端面206−bからASE光が出力される。
励起光60mWをPr3+添加フッ化物ファイバ206に入射させ、ファイバ端206−bから出力された光を光スペクトラムアナライザ(ANDO製:AQ−6315A)を用いて測定した。測定された出力光のASEスペクトルを図3に示す(図3中の実線スペクトル部(a))。その結果、波長635nm付近において、−16dBm/nmの波長スペクトル密度を有するASE光が得られた。
[比較例1]
Pr3+添加フッ化物ファイバ206として、非特許文献1で知られている850nm帯励起によるアップコンバージョン用フッ化物ファイバ(希土類添加量、Pr3+:3000ppm、Yb3+:20000ppm、その他のパラメータはPr3+添加フッ化物ファイバ206と同じ)を用い、GaNレーザダイオード201として、発振波長が850nmのTi:Sapphireレーザを用いること以外は実施例1同様の条件で励起光60mWを入射させた。このとき、ファイバ端206−bから得られた出力のASEスペクトルを図3に示す(図3中の破線スペクトル部(b))。
図3によると、最も大きな強度差が得られた波長635nm付近の発光ピークにおいて、448nmで励起した実施例1における出力強度は、850nmで励起した本例にくらべて30倍以上大きいことがわかることから、本発明による実施例1は、従来のアップコンバージョンによる本比較例1に比べて、高出力な光が得られることが実証できた。
図4を用いて第2の実施例を説明する。図4に示される光学系は、GaNレーザダイオード401(中心波長448nm:日亜化学工業製)、非球面レンズ402(NA:0.60)、シリンドリカルレンズ403(f=−25mm)、シリンドリカルレンズ404(f=50mm)、非球面レンズ405(NA:0.30)、フィルタ406(AR:448nm、HR:550−650nm)、Pr3+添加フッ化物ファイバ407(ホストガラス:ZBLANガラス、Pr3+:3000ppm、NA:0.22、コア径:3.2μm、ファイバ長:50cm)、非球面レンズ408(NA:0.55)により構成される。
励起光源であるGaNレーザダイオード401から出力された励起光は非球面レンズ402によってコリメートされ、シリンドリカルレンズ対(403,404)によって、ビーム形状が円状に整形されたのち非球面レンズ405によって集光され、フィルタ406を通してPr3+添加フッ化物ファイバ407に結合される。励起光が透過する光学部品(402,403,404,405,406)は波長448nmにおいてARコーティングされている。ASE光が透過する光学部品(408)には波長500−650nmにおいてARコーティングされている。励起光源側のPr3+添加フッ化物ファイバ端面407−aは直角に研磨され、フィルタ406に隙間なく密着させられている。励起光源と反対側のPr3+添加フッ化物ファイバ端面407−bはフレネル反射を抑制するために、8°研磨されている。Pr3+添加フッ化物ファイバ端面407−bから出力されるASE光は、非球面レンズ408によってコリメートされて出力される。
出力130mWの励起光をPr3+添加フッ化物ファイバ407に投入した場合、ファイバ端407−bから出力された光を光スペクトルアナライザ(ANDO製AQ6315A)にて測定した。測定された出力光のASEスペクトルを図5に示す。波長635nm帯において、出力された光スペクトルの半値全幅(FWHM)は1.8nmであった。
また、バンドパスフィルタ(透過帯域:635±6nm)を用いて波長範囲635±6nmに含まれる光パワーを光パワーメータ(OPHIR製:12A−P)を用いて測定したところ、10.8mWであった。
さらに、図6に示す光学系を用いてASE光源の可干渉長を測定した。図6の光学系は、図4の光学系に加え、バンドパスフィルタ601(透過帯域:635±6nm)、光アイソレータ602、非球面レンズ603(NA:0.55)、シングルモード光カプラ604(分岐率:3dB,ファイバタイプ:Nufern製630HP)、非球面レンズ605、606(NA:0.55)、固定ミラー607、可動ミラー608、出力ポート610、光検出器609(アンリツ製MA9411A)により構成される。
非球面レンズ408によってコリメートされた出力光は、バンドパスフィルタ601を透過し、光アイソレータ602を経て非球面レンズ603によって集光され、光カプラ604に導入される。光カプラ604に導入された光は50%ずつに分離され、分離後、それぞれの非球面レンズ605、606によりコリメートされ、各ミラー607および608によってそれぞれ反射され、光カプラ604に再入射される。光カプラに用いられているファイバは波長635nm帯でシングルモードであるため、可動ミラー608を光の入射方向に対して前後に移動するだけで、干渉後の光が出力ポート610より出力され、光検出器609に入射される。可動ミラー608を移動させたとき、ファイバ610からの出力光を記録し、Fringe−visivility(V=(Imax−Imin)/(Imax+Imin))が50%となる値を可干渉長として導出した。ただし、Imaxは可動ミラー608を移動したときに光検出器609で得られた最大の光強度、Iminは可動ミラー608を移動したときに光検出器609で得られた最小の光強度である。この結果、導出されたASE光の可干渉長は17μmであった。
図7を用いて第3の実施例を詳細に説明する。図7に示される光学系は、GaNレーザダイオード701(中心波長448nm:日亜化学工業)、非球面レンズ702(NA:0.60)、シリンドリカルレンズ703(f=−25mm)、シリンドリカルレンズ704(f=50mm)、非球面レンズ705(NA:0.30)、フェルール端面に蒸着された誘電体多層膜フィルタ706(AR:448nm、HR:550−650nm)、フェルール707、石英ファイバ708および713(NA:0.22、コア径:3.2μm)、SUSパッケージ709、Pr3+添加フッ化物ファイバ710(ホストガラス:ZBLANガラス、Pr3+:3000ppm、NA:0.22、コア径:3.2μm、ファイバ長:50cm)、光アイソレータ714、光コネクタ715により構成される。
励起光源であるGaNレーザダイオード701から出力された励起光は非球面レンズ702によってコリメートされ、シリンドリカルレンズ対(703,704)によって、ビーム形状が円状に整形された後、非球面レンズ705により集光され、誘電体多層膜フィルタ706を通して石英ファイバ708に結合される。Pr3+添加フッ化物ファイバ710の両端は石英ファイバと融着接続(711,712)されており、吸湿材を内蔵したSUSパッケージ709の中に配置されている。Pr3+添加フッ化物ファイバ710より出力された光はアイソレータ714および光コネクタ715を通して外部に出力される。ただし、融着接続部711,712の挿入損失は、波長635nmにおいて1接続点あたり0.5dBであり、光アイソレータの挿入損失は波長635nmにおいて1.0dBであった。
石英ファイバ708に145mWの励起光を投入したとき、光コネクタ715から出力された光を、バンドパスフィルタ(635nm±6nm)およびパワーメータ(OPHIR製:12A−P)を用いて測定したところ、7.5mWであった。
ここで、ASEを反射させる機能をもつ誘電体多層膜フィルタ706は励起光を投入する側のファイバ端に配置されている必要もなく、例えば図8または図9に示すような配置もとることができる。図8は、励起光入力側のフェルール801、石英ファイバ802,804,808,810、WDMカプラ803、希土類添加フッ化物ファイバ806、フェルール端面に蒸着された誘電体多層膜フィルタ809、光アイソレータ811、光コネクタ812、石英ファイバとフッ化物ファイバとの融着接続部805,807により構成される。WDMカプラ803において、励起光は光ファイバ802〜804間において損失なく伝搬し、ASE光は光ファイバ804〜810間において損失なく伝搬する。励起光は、フェルール801へ入射され、石英ファイバ802、WDMカプラ803、石英ファイバ804、融着接続部805を経て希土類添加フッ化物ファイバ806に導入され、希土類添加フッ化物ファイバ806内を伝搬する間に吸収され、ASE光を放出する。ASE光は、希土類添加フッ化物ファイバ806内を融着接続部805と807の両方向に伝搬する。融着接続部805側へ伝搬するASE光は、石英ファイバ804、WDMカプラ803、石英ファイバ810、光アイソレータ811を経て、光コネクタ812より放出される。また、融着接続部807側へ伝搬するASE光は、石英ファイバ808を経て、誘電体多層膜フィルタ809で反射され、再び希土類添加フッ化物ファイバ806へ入射され、融着接続部805側へ伝搬するASE光の一部となる。
図9は、図8と同様の部品により構成されるが、融着接続部807側へASE光を放出する構造となっている。つまり、励起光は、フェルール801へ入射され、石英ファイバ802、WDMカプラ803、石英ファイバ804、融着接続部805を経て希土類添加フッ化物ファイバ806に導入され、希土類添加フッ化物ファイバ806内を伝搬する間に吸収され、ASE光を放出する(図8と同じ)。ASE光は、希土類添加フッ化物ファイバ806内を融着接続部805と807の両方向に伝搬する(図8と同じ)。融着接続部807側へ伝搬するASE光は、石英ファイバ808、光アイソレータ811を経て、光コネクタ812より放出され、融着接続部805側へ伝搬するASE光は、石英ファイバ804、WDMカプラ803、石英ファイバ810を経て、誘電体多層膜フィルタ809で反射され、再び希土類添加フッ化物ファイバ806へ導入され、融着接続部807側へ伝搬するASE光の一部となる(図8と異なる。)。
図8または図9で示されるいずれの例においても、希土類添加フッ化物ファイバ806で発生したASE光のうち、誘電体多層膜フィルタ809の方向へ発生した成分は、該フィルタによって反対側に折り返され、光コネクタ812へと導かれる。
図10を用いて第4の実施例を詳細に説明する。図10に示される光学系は、GaNレーザダイオード1001(中心波長407nm:日亜化学工業製)、非球面レンズ1002(NA:0.60)、シリンドリカルレンズ1003(f=−25mm)、シリンドリカルレンズ1004(f=50mm)、非球面レンズ1005(NA:0.30)、フィルタ1006(AR:407nm、HR:500〜600nm)、Er3+添加フッ化物ファイバ1007(ホストガラス:ZBLANガラス、Er3+:3000ppm、NA:0.22、コア径:3.2μm、ファイバ長:50cm)により構成される。
励起光源であるGaNレーザダイオード1001から出力された励起光は非球面レンズ1002によってコリメートされ、シリンドリカルレンズ対(1003,1004)によって、ビーム形状が円状に整形された後、非球面レンズ1005により集光され、フィルタ1006を通してEr3+添加フッ化物ファイバ1007に結合される。ASE光は、Er3+添加フッ化物ファイバ1007の励起光入射側と反対側より出力される。Er3+添加フッ化物ファイバ1007より出力されたASE光は、光スペクトルアナライザ1008(ANDO製AQ6315A)により測定される。
出力50mWの励起光をEr3+添加フッ化物ファイバ1007に入射させて光スペクトルアナライザ1008による測定を行った。測定されたASE光のASEスペクトルを図11に示す。波長領域518〜556nmにおいて、−50dBm/nm以上の波長スペクトル密度を得た。
本発明は、医療・生物用途などで使用される顕微鏡用光源、工業用検査用光源、白色干渉用光源、ディスプレイ用光源、光ジャイロ用光源などとして利用できる。
本発明による実施形態の例を示すものである。 本発明の第1の実施例を示す。 実施例1および比較例1において、測定されたASEスペクトルを示すものである。 本発明の第2の実施例を示す。 実施例2により得られた出力光のASEスペクトルを示すものである。 実施例2において得られたASE光源の可干渉長を計測する光学系を示す。 本発明の第3実施例を示す。 実施例3において、他の形態の配置例を示すものである。 実施例3において、他の形態の配置例を示すものである。 本発明の第4実施例を示す。 実施例4において得られたASE光のASEスペクトルを示すものである。
符号の説明
101:励起光源
102:集光レンズ
103:希土類添加フッ化物ガラスファイバ
103−a:励起側の希土類添加フッ化物ガラスファイバ端面
103−b:励起側と反対の希土類添加フッ化物ガラスファイバ端面
104:コリメートレンズ
201、401、701、1001:GaNレーザダイオード
202、205、402、405、408、603、605、606、702、705、1002、1005:非球面レンズ
203、204、403、404、703、704、1003、1004:シリンドリカルレンズ
406、1006:フィルタ
206、407、710:Pr3+添加フッ化物ファイバ
206−a、407−a:励起側のPr3+添加フッ化物ファイバ端面
206−b、407−b:励起側と反対のPr3+添加フッ化物ファイバ端面
601:バンドパスフィルタ
602、714、811:光アイソレータ
604:シングルモード光カプラ
607:固定ミラー
608:可動ミラー
609:光検出器
610:出力ポート
706:誘電体多層膜フィルタ
707、801:フェルール
708、713、802、804、808、810:石英ファイバ
709:SUSパッケージ
711、712、805、807:融着接続部
715、812:光コネクタ
803:WDMカプラ
806:希土類添加フッ化物ファイバ
809:誘電体多層膜フィルタ
1007:Er3+添加フッ化物ファイバ
1008:光スペクトルアナライザ

Claims (4)

  1. 少なくとも、励起光源と、該励起光源の励起光により増幅自然放出光(ASE)を放出する希土類元素がコアに添加されている光導波路からなる増幅部を有するASE光源において、
    該励起光源の発振波長が340nm〜490nmの範囲より選ばれる1つ以上の波長であり、該光導波路のコア部がフッ化物ガラスからなり、該増幅自然放出光の波長帯が該励起光の波長帯よりも長波長で且つ340nm〜780nmに含まれるUV光または可視光を出力することを特徴とするASE光源。
  2. 該励起光源が、チッ化ガリウム系半導体光源またはチッ化アルミニウムガリウム系半導体光源であることを特徴とする請求項1に記載のASE光源。
  3. 添加されている該希土類元素として、少なくともPr3+、Er3+、Ho3+、Sm3+、Tm3+、Dy3+、Eu3+、Tb3+、またはNd3+のいずれか1つを含むことを特徴とする請求項1または2に記載のASE光源。
  4. 該光導波路の片側または両側に、石英系光導波路が接続されていることを特徴とする請求項1乃至3に記載のASE光源。
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