JP2010047727A - インクジェット記録用インク、該インクを用いた記録方法及び記録物 - Google Patents

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Abstract

【課題】乾燥インクの付着や固着に伴う撥インク性の低下による吐出不良を改善し、信頼性の高い状態で使用することができるインクジェット記録用インク、該インクを用いたインクジェット記録方法、インクカートリッジ及び記録物の提供。
【解決手段】インクに刺激を印加し、該インクを飛翔させて画像を記録するインク飛翔手段を少なくとも有するインクジェット記録装置で用いられるインクであって、少なくとも色材顔料、樹脂エマルジョンA及びB、フッ素系界面活性剤、水溶性溶剤、及び水を含有し、樹脂エマルジョンAがエステル・エーテル系ウレタン樹脂エマルジョンからなり、樹脂エマルジョンBがエーテル系ウレタン樹脂エマルジョンからなることを特徴とするインクジェット記録用インク。
【選択図】図1

Description

本発明は、インクジェット記録用インク、該インクを用いたインクジェット記録方法、インクカートリッジ及び記録物に関する。
インクジェット記録に使用されるインクは、水を主成分とし、これに着色剤や湿潤剤を含有したものが一般的である。着色剤には主に染料が用いられているが、該染料系インクの場合、画像の耐光性、耐水性等が劣り、特に普通紙については問題がある。
そこで、近年、着色剤に顔料を用いたインクが使用され始め、前記耐光性等の欠点は大きく改善されてきている。しかし、顔料系インクには、長期間静置すると顔料粒子の凝集に伴う沈降や粘度上昇が発生してしまうという保存安定性の問題がある。
この課題を解消するため、特許文献1には、フッ素系界面活性剤及びエーテル系ウレタン樹脂エマルジョンを含むインクジェット記録用インクが提案されているが、保存安定性は向上するものの、インクジェット記録装置のヘッドノズル面に乾燥インクが付着(固着)するという問題が発生するため、実用化のためには更なる改善が必要であった。
一方、インクジェット記録装置のヘッドでは、ノズルの吐出面側に撥インク層を形成して表面の均一性を高め吐出安定性を確保することが行なわれている。撥インク層の材料は色々あるが、低表面張力のインクや付着性の高いインクに対しては、極めて撥インク性の高い撥インク層が必要である。
そこで、撥インク性の高い撥インク層として、フッ素系シランカップリング剤を含有する層を形成したインクジェットヘッドが知られている(特許文献2など)。
しかし、このようなフッ素系シランカップリング剤を含有する撥インク層がノズル面に形成されたインクジェットヘッドに対し、上記フッ素系界面活性剤及びエーテル系ウレタン樹脂エマルジョンを含有する従来のインクジェット記録用インクを用いると、ノズル面にインクが固着してしまう。これは、インク中のフッ素系界面活性剤が、同じフッ素系の材料(フッ素系シランカップリング剤)で構成された撥インク層に吸着しやすく、フッ素系界面活性剤が撥インク層に吸着すると、その部分の撥インク性が低下し、そこにエーテル系ウレタン樹脂エマルジョンが沈着するためであると考えられる。
特開2007−63316号公報 特開平6−210857号公報
本発明はこのような状況に鑑みてなされたもので、乾燥インクの付着や固着に伴う撥インク性の低下による吐出不良を改善し、信頼性の高い状態で使用することができるインクジェット記録用インク、特に極めて高い撥インク性を有するフッ素系シランカップリング剤を含むノズル撥インク層に対しても有効なインクジェット記録用インクの提供を目的とする。また、該インクを用いたインクジェット記録方法、インクカートリッジ及び記録物の提供を目的とする。
上記課題は次の1)〜5)の発明によって解決される。
1) 少なくとも色材顔料、樹脂エマルジョンA及びB、フッ素系界面活性剤、水溶性溶剤、及び水を含有し、樹脂エマルジョンAがエステル・エーテル系ウレタン樹脂エマルジョンからなり、樹脂エマルジョンBがエーテル系ウレタン樹脂エマルジョンからなることを特徴とするインクジェット記録用インク。
2) 前記フッ素系界面活性剤が、下記構造式(1)、構造式(2)、構造式(3)の何れかで表される化合物を含有する1)に記載のインクジェット記録用インク。
Figure 2010047727
上記式中、Rは水素、アルキル基、アシル基の何れかを表し、Rfは−CF、又は−CFCFを表し、mは10〜30の整数であり、n、pはn+p=4〜10を満たす正の整数である。
Figure 2010047727
上記式中、Mはアルカリ金属、アンモニウム、ホスホニウム、アルカノールアミンの何れかを表し、Rfは−CF、又は−CFCFを表し、qは4〜10の整数である。
Figure 2010047727
上記式中、rは0〜10の整数、sは0〜40の整数である。
3) フッ素系樹脂からなる撥インク層を有するインクジェットヘッドを備えたインクジェット記録装置を用い、1)又は2)記載のインクジェット記録用インクを吐出することを特徴とするインクジェット記録方法。
4) 1)又は2)記載のインクジェット記録用インクを収容したインクカートリッジ。
5) 1)又は2)記載のインクジェット記録用インクを用いて記録された記録物。
以下、上記本発明について詳しく説明する。
本発明者らは鋭意研究を重ねた結果、フッ素系界面活性剤と、エステル・エーテル系ウレタン樹脂エマルジョンA、エーテル系ウレタン樹脂エマルジョンBを併用することにより保存安定性を確保でき、フッ素系シランカップリング剤を含む撥インク層を有するインクジェットヘッドに対しても固着が発生しないため乱れのない高画質な画像実現できることを見出し、本発明に至った。
とりわけ、エステル・エーテル系ウレタン樹脂エマルジョンAをインク中に含有させることにより、フッ素系シランカップリング剤を含む撥インク層を有するインクジェットヘッドに対しても固着の発生を防止することが可能となった。加えて、エステル・エーテル系ウレタン樹脂エマルジョンAは保存安定性を向上させる効果も併せ持つため、エーテル系ウレタン樹脂エマルジョンBだけでは不充分な保存安定性を補うことにより格段に高い安定性が実現できた。
本発明のインクは、上記のように、色材顔料、エステル・エーテル系ウレタン樹脂エマルジョン、エーテル系ウレタン樹脂エマルジョン、フッ素系界面活性剤(浸透剤)、水溶性溶剤、及び水を含有するが、更に、分散剤、アクリル系樹脂エマルジョン、水溶性溶剤(湿潤剤)、離型剤、pH調整剤、その他の添加剤を含有してもよい。
次に、本発明のインクの各成分について説明する。
<色材顔料>
本発明で用いられる顔料としては、有機顔料としてアゾ系、フタロシアニン系、アントラキノン系、ジオキサジン系、インジゴ系、チオインジゴ系、ペリレン系、イソインドレノン系、アニリンブラック、アゾメチン系、ローダミンBレーキ顔料等が挙げられ、無機顔料としてカーボンブラック、酸化鉄、酸化チタン、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、水酸化アルミニウム、バリウムイエロー、紺青、カドミウムレッド、クロムイエロー、金属粉等が挙げられる。
具体的には、ブラック顔料として、ファーネスブラック、ランプブラック、アセチレンブラック、チャンネルブラック等のカーボンブラック(C.I.ピグメントブラック7)類;銅酸化物、鉄酸化物(C.I.ピグメントブラック11)、酸化チタン等の金属酸化物類;アニリンブラック(C.I.ピグメントブラック1)等の有機顔料が挙げられる。
イエロー顔料としてはC.I.ピグメントイエロー1(ファストイエローG)、2、3、12(ジスアゾイエローAAA)、13、14、16、17、20、23、24、34、35、37、42(黄色酸化鉄)、53、55、73、74、75、81、83(ジスアゾイエローHR)、86、93、95、97、98、100、101、104、108、109、110、114、117、120、125、128、129、137、138、139、147、148、150、151、153、154、155、166、168、180、185等が挙げられる。
マゼンタ顔料としてはC.I.ピグメントレッド1、2、3、5、7、9、12、17、22(ブリリアントファーストスカーレット)、23、31、38、48:1〔パーマネントレッド2B(Ba)〕、48:2〔パーマネントレッド2B(Ca)〕、48:3〔パーマネントレッド2B(Sr)〕、48:4〔パーマネントレッド2B(Mn)〕、49:1、52:2、53:1、57:1(ブリリアントカーミン6B)、60:1、63:1、63:2、64:1、81(ローダミン6Gレーキ)、83、88、92、97、101(べんがら)、104、105、106、108(カドミウムレッド)、112、114、122(ジメチルキナクリドン)、123、146、149、166、168、170、172、175、176、178、179、180、184、185、190、192、193、202、209、215、216、217、219、220、223、226、227、228、238、240、254、255、272等が挙げられる。
シアン顔料としてはC.I.ピグメントブルー1、2、3、15(銅フタロシアニンブルーR)、15:1、15:2、15:3(フタロシアニンブルーG)、15:4、15:6(フタロシアニンブルーE)、16、17:1、22、56、60、63、64、バットブルー4、バットブルー60等が挙げられる。
また中間色としてはレッド、グリーン、ブルー用としてC.I.ピグメントレッド177、194、224、C.I.ピグメントオレンジ16、36、43、51、55、59、61、71、C.I.ピグメントバイオレット3、19、23、29、30、37、40、50、C.I.ピグメントグリーン7、36等が挙げられる。
上記の顔料のうち、ブラック顔料としては特にカーボンブラックが好ましく、ファーネス法、チャネル法で製造されたカーボンブラックで、1次粒子の平均粒径が15〜40nm、BET吸着法による比表面積が50〜300m/g、DBP吸油量が40〜150ml/100g、揮発分が0.5〜10%、pH2〜9のものが使用され、特にpH6以下の酸性カーボンブラックが高濃度で好ましい。
カラー顔料としては特にピグメントイエロー13、17、55、74、93、97、98、110、128、139、147、150、151、154、155、180、185、ピグメントレッド122、202、209、ピグメントブルー15:3、15:4が好ましい。
顔料の平均粒径は特に限定されないが、20〜200nmが好ましく、30〜150nmがより好ましく、50〜100nmが更に好ましい。平均粒径が200nmを超えると印写画像の彩度が低下するのみならず、インク保存時の増粘凝集や印写時のノズルの詰まりが生じやすくなる。また、顔料の粒径が20nm未満では耐光性が低下するのみならず保存安定性も悪化する傾向がある。
本発明でいう顔料の平均粒径は、日機装社製マイクロトラックUPA−150を用い、測定サンプル中の顔料濃度が0.01重量%になるように純水で希釈したサンプルを用い、粒子屈折率1.51、粒子密度1.4g/cm、溶媒パラメーターに純水のパラメーターを用い、23℃で測定した50%平均粒径(D50)のことである。
インク中の顔料濃度は、2〜15重量%が好ましく、3〜12重量%がより好ましく、4〜10重量%が更に好ましい。2重量%未満では着色力が不十分であるため画像の鮮やかさに劣る傾向があり、15重量%を超えるとインクの保存安定性が低下するのみならず画像がくすむ傾向がある。
<分散剤>
顔料を分散させるには通常、分散剤を用いる。このような分散剤としては、ノニオン系又はアニオン系の界面活性剤系分散剤が挙げられ、顔料種別あるいはインク処方に応じて適宜選択できる。
ノニオン系界面活性剤としてはポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンミリスチルエーテル、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル等のポリオキシエチレンアルキルエーテル;ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル等のポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル;ポリオキシエチレン−α−ナフチルエーテル、ポリオキシエチレン−β−ナフチルエーテル、ポリオキシエチレンモノスチリルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンジスチリルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルナフチルエーテル、ポリオキシエチレンモノスチリルナフチルエーテル、ポリオキシエチレンジスチリルナフチルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロック共重合体等が挙げられる。
また、上記の界面活性剤のポリオキシエチレンの一部をポリオキシプロピレンに置き換えた界面活性剤やポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル等の芳香環を有する化合物をホルマリン等で縮合させた界面活性剤も使用できる。
ノニオン系界面活性剤としてはHLBが12〜19.5のものが好ましく、13〜19のものがより好ましい。HLBが12未満では、界面活性剤の分散媒へのなじみが悪いため分散安定性が悪化する傾向があり、HLBが19.5を超えると界面活性剤が顔料に吸着しにくくなるため、やはり分散安定性が悪化する傾向がある。
本発明においては、下記構造式(4)で表されるノニオン系分散剤が特に優れており、顔料分散インクの保存安定性を向上させることができる。
Figure 2010047727
上記構造式中、Rは炭素数1〜20のアルキル基、炭素数1〜20のアラルキル基、又はアリル基を表し、lは0〜7の整数であり、kは20〜80の整数である。
アニオン系界面活性剤としてはポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレンモノスチリルフェニルエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレンジスチリルフェニルエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルリン酸塩、ポリオキシエチレンモノスチリルフェニルエーテルリン酸塩、ポリオキシエチレンジスチリルフェニルエーテルリン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルカルボン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルカルボン酸塩、ポリオキシエチレンモノスチリルフェニルエーテルカルボン酸酸塩、ポリオキシエチレンジスチリルフェニルエーテルカルボン酸酸塩、ナフタレンスルホン酸塩ホルマリン縮合物、メラニンスルホン酸塩ホルマリン縮合物、ジアルキルスルホコハク酸エステル塩、スルホコハク酸アルキル二塩、ポリオキシエチレンアルキルスルホコハク酸二塩、アルキルスルホ酢酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、アルキルスルホン酸塩、N−アシルアミノ酸塩、アシル化ペプチド、石鹸等が挙げられる。これらの中でも、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンジスチリルフェニルエーテルの硫酸塩又はリン酸塩が特に好ましい。
界面活性剤系分散剤の添加量は顔料の10〜50重量%が好ましい。10重量%未満では顔料分散体及びインクの保存安定性が低下するか分散に極端に時間がかかるし、50重量%を超えるとインクの粘度が高くなりすぎるため吐出安定性が低下する傾向がある。
<ウレタン樹脂エマルジョンA、B>
本発明におけるウレタン樹脂エマルジョンは、少なくともポリイソシアネートと、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、ポリラクトンポリオール、ポリカーボネートポリオール等を重合させたものである。
ポリイソシアネートとしては、ヘキサメチレンジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート等の脂肪族ジイソシアネート化合物;イソホロンジイソシアネート、水添キシリレンジイソシアネート、1,4−シクロヘキサンジイソシアネート、4,4′−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート等の脂環式ジイソシアネート化合物;キシリレンジイソシアネート、テトラメチルキシレンジイソシアネート等の芳香脂肪族ジイソシアネート化合物;トルイレンジイソシアネート、フェニルメタンジイソシアネート等の芳香族ジイソシアネート化合物;これらジイソシアネートの変性物(カルボジイミド、ウレトジオン、ウレトイミン含有変成物など)等が挙げられる。
ポリエーテルポリオールとしては、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレンエーテルグリコール、ポリヘキサメチレンエーテルグリコール等が挙げられる。
ポリエステルポリオールとしては、ポリエチレンアジペート、ポリブチレンアジペート、ポリネオペンチルアジペート、ポリ−3−メチルペンチルアジペート、ポリエチレン/ブチレンアジペート、ポリネオペンチル/ヘキシルアジペート等が挙げられる。
ポリラクトンポリオールとしては、ポリカプロラクトンジオール、ポリオメガ−ヒドロキシカプロン酸ポリオール等が挙げられる。
ポリカーボネートポリオールとしては、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール及び/又は1,6−ヘキサンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール又はテトラエチレングリコールのようなジオールと、ホスゲン、ジフェニルカーボネートのようなジアリールカーボネート又はエチレンもしくはプロピレンカーボネートのような環状カーボネートとの反応から得られる生成物のような、それ自体、公知であるものが含まれる。上述のポリエステル又はポリラクトンとホスゲン、ジアリールカーボネート又は環状カーボネートとから得られるポリエステルカーボネートもまた好適である。
上記のウレタン樹脂エマルジョンのうち、ウレタン樹脂エマルジョンAはエステル・エーテル系であり、ウレタン樹脂エマルジョンBはエーテル系であることが必要である。
ウレタン樹脂エマルジョンAがエステル・エーテル系以外の場合には、フッ素系シランカップリング剤を含む撥インク層を有するインクジェットヘッドに乾燥したインクが固着するという問題が生じる。インクジェットヘッドのノズル面に固着した乾燥インクは、ワイパーによる掻き落としによっても取れないため、その部分の撥インク性が低下し、それがノズル孔に近い場合には吐出方向が乱れてしまう。
一方、ウレタン樹脂エマルジョンBがエーテル系以外の場合には、十分な保存安定性が確保できないため高温保存時にインクの凝集、増粘や粘度低下が生じやすい傾向がある。
ウレタン樹脂エマルジョンA又はBとしては、スルホニル基、カルボキシル基、ポリエチレンオキサイドのような親水基を有する自己乳化型ウレタン樹脂エマルジョンが好ましく、カルボキシル基を有する自己乳化型ウレタン樹脂エマルジョンが特に好ましい。ウレタン樹脂エマルジョンに親水基を導入することにより更なる保存安定性の向上を図ることができる。ウレタン樹脂エマルジョンに親水基を導入する方法としては、合成の際にジメチロール酢酸、ジメチロールブタン酸、ジメチロールプロピオン酸、ジメチロール酪酸等のモノマーを添加、共重合する方法が挙げられる。
カルボキシル基又はスルホニル基を有する自己乳化型ウレタン樹脂エマルジョンを使用する場合、インク中においてウレタン樹脂の水性媒体への分散性を高めるために塩基性化合物を含有させても良い。このような塩基性化合物としては、その配合により上記ウレタン樹脂を後述する水性媒体に分散することができるものであれば特に限定されず、一般に使用されているものを使用できる。その具体例としてはブチルアミン、トリエチルアミン等のアルキルアミン;モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン等のアルカノールアミン;モルホリン、アンモニア水、水酸化ナトリウム、水酸化リチウム、水酸化カリウム、アミノメチルプロパンジオール、アミノエチルプロパンジオール、コリン等が挙げられる。また塩基性化合物としてトリスヒドロキシメチルアミノメタン、グッドバッファー等の緩衝剤を用いてもよい。これらの塩基性化合物は、単独で又は2種以上を混合して用いることができる。
塩基性化合物の添加量は、使用するウレタン樹脂の物性や使用量、インクとして適したpHに応じて適宜設定される。
ウレタン樹脂エマルジョンA又はBの製造方法としては、イソシアネート基と反応しない低沸点溶剤(アセトン等)中でイソシアネート末端プレポリマーを合成し、ジアミン、ポリオールなどで親水基を導入後、水で希釈して相転換させ、溶剤は留去させてウレタンディスパージョンを得る溶液法、親水基を導入したイソシアネート基末端プレポリマーを最初に合成し、水中に分散後、アミンで鎖延長を行うプレポリマー法、その他ホットメルト法、ウレタンプレポリマーを乳化剤水溶液中で媒体である水を鎖延長剤として使用する方法、疎水性ポリオールと芳香族ポリイソシアネートから得られる遊離イソシアネート基を有するウレタンプレポリマーの芳香環をスルホン化する工程を経る方法、ブロックイソシアネートを使用する方法等、色々と知られているが、特に限定されるものではない。
また、プレポリマー法を採用する場合に、低分子量のポリヒドロキシ化合物を用いてもよく、その例としては、上記のポリエステルジオールの原料として挙げたグリコール及びアルキレンオキシド低モル付加物、グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン等の3価アルコール、そのアルキレンオキシド低モル付加物などが挙げられる。
水系ウレタン樹脂の場合、有機溶剤相で作成したウレタンプレポリマーを転相・乳化し水相で更に鎖延長させる方法が一般的に知られている。この際の鎖伸長剤としてはジアミン等のポリアミン類が一般的である。具体的には、ウレタンプレポリマー中の、ジメチロールアルカン酸に由来する酸基を中和した後又は中和しながら水延長又はジ若しくはトリアミン延長する。アミン延長の際に鎖伸長剤として使用するポリアミン類としては、ジアミン又はトリアミンが挙げられ、その具体例としてはヘキサメチレンジアミン、イソホロンジアミン、ヒドラジン、ピペラジン等が挙げられる。
インク中のウレタン樹脂エマルジョンは、ウレタン樹脂エマルジョンAの含有量がウレタン樹脂エマルジョンBの含有量以下であることが好ましい。なお、本発明における含有量とはインク中の固形分濃度のことである。Aの含有量よりもBの含有量の方が少ないとノズル面固着が発生し、吐出不良となる場合がある。
ウレタン樹脂エマルジョンAとBの含有割合は、A:B=1:1〜1:10が好ましく、1:1.5〜1:5が更に好ましい。Bの含有割合が1:1よりも少ないと保存安定性が低下する傾向があり、Bの含有割合が1:10を超えるとノズル面固着を防止しにくくなる。
顔料に対するウレタン樹脂エマルジョンAの含有量は3〜20重量%が好ましく、5〜15重量%が更に好ましい。3重量%未満では十分なノズル面固着防止効果が得られず、20重量%を越えるとインクの粘度が高くなりすぎるため吐出安定性が劣る傾向がある。
インク中の固形分濃度の総量は6〜25重量%が好ましく、7〜20重量%がより好ましく、8〜15重量%が更に好ましい。総量が6重量%未満では印写画像のにじみが大きくなる傾向があり、25重量%を超えると保存安定性が劣化する傾向がある。
上記固形分濃度の総量とはインク中に含まれる水や水溶性有機溶剤等の混合物に溶けない成分の総量のことであり、顔料や樹脂エマルジョン等が含まれる。インク中の固形分濃度の総量を割り出す方法は、インクを遠心分離機にかけ固形分を沈降又は浮遊させて分離し、重量を計測する方法、又はインクに凝集剤を添加して固形分を凝集させ、インクから分離して重量を計測する方法、等が挙げられる。
<アクリル系樹脂エマルジョン>
インクを紙等の媒体に印字した場合の画像の耐擦過性や耐水性の向上を目的としてアクリル系樹脂エマルジョンを用いてもよい。その例としては、以下に挙げる重合性モノマーを、単独で又は二種類以上組み合わせて重合させた樹脂エマルジョンが挙げられる。
重合性モノマー:スチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、α−メチルスチレン、p−エチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、p−tert−ブチルスチレン、p−クロルスチレン、ジビニルベンゼン等のビニル系芳香族炭化水素;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸−n−プロピル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸−n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸−t−ブチル、アクリル酸−n−ペンチル、アクリル酸イソペンチル、アクリル酸ネオペンチル、アクリル酸−3−(メチル)ブチル、アクリル酸−2−エチルヘキシル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸ヘキシル、アクリル酸オクチル、アクリル酸ノニル、アクリル酸デシル、アクリル酸ウンデシル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸フェニル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸−n−プロピル、メタクリル酸イソプロピル、メタクリル酸−n−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸−t−ブチル、メタクリル酸−n−ペンチル、メタクリル酸イソペンチル、メタクリル酸ネオペンチル、メタクリル酸−3−(メチル)ブチル、メタクリル酸−2−エチルヘキシル、メタクリル酸ヘキシル、メタクリル酸オクチル、メタクリル酸ノニル、メタクリル酸デシル、メタクリル酸ウンデシル、メタクリル酸ドデシル等の(メタ)アクリル酸エステル;アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、マレイン酸等の不飽和カルボン酸;(メタ)アクリルアミド、N−置換マレイミド、無水マレイン酸、(メタ)アクリロニトリル、ビニルケトン、酢酸ビニル、塩化ビニリデン等。
上記アクリル系樹脂エマルジョンは、表面にイオン性基を含有することによって優れた水分散性を発現する。このようなイオン性基としては、スルホン酸基、カルボン酸基、硫酸基、リン酸基、ホスホン酸基及びホスフィン酸基、もしくはこれらのアルカリ金属塩基やアンモニウム塩基、又は第1級〜第3級アミン基等を挙げることができ、カルボン酸アルカリ金属塩基、カルボン酸アンモニウム塩基、スルホン酸アルカリ金属塩基及びスルホン酸アンモニウム塩基が好ましく、特にスルホン酸アルカリ金属塩基及びスルホン酸アンモニウム塩基が水分散安定性の点で好ましい。イオン性基の導入は、樹脂合成時に、イオン性基を有する単量体を添加することにより行われる。
塩としてはアンモニウム系イオン、Li、Na、K、Mg、Ca、Cu、Feイオン等の塩が挙げられ、好ましいものはLi、K又はNa塩である。
<浸透剤>
浸透剤をインクに添加することにより、表面張力が低下し、紙等の記録媒体にインク滴が着弾した後の記録媒体中への浸透が速くなるため、フェザリングやカラーブリードを軽減することができる。本発明では浸透剤としてフッ素系界面活性剤を用いるが、適正な表面張力の範囲は20〜30mN/mである。
インク中のフッ素系界面活性剤の添加量は、0.05〜20重量%、好ましくは0.1〜10重量%であるが、特に限定されるものではない。フッ素系界面活性剤の例としては、パーフルオロアルキルスルホン酸塩、パーフルオロアルキルカルボン酸塩、パーフルオロアルキルリン酸エステル、パーフルオロアルキルエチレンオキサイド付加物、パーフルオロアルキルベタイン、パーフルオロアルキルアミンオキサイド化合物等が挙げられ、前記構造式(1)〜(3)で表される構造のものが特に信頼性の観点からも好ましい。
構造式(1)のR1におけるアルキル基としては、炭素数4までのメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、イソブチル基が有用であり、アシル基としては、HCO−(ホルミル基)、CHCO−(アセチル基)、CHCHCO−(プロピニオル基)、CH[CHCO−(ブチリル基)、(CHCHCO−(イソブチリル基)が有用である。
構造式(2)のMにおけるアルカリ金属としては、Li、Na、Kが有用であり、アルカノールアミンとしては、メタノールアミン、エタノールアミンが有用である。
フッ素系界面活性剤として市販されているものを挙げると、サーフロンS−111,S−112,S−113,S121,S131,S132,S−141,S−145(旭硝子社製)、フルラードFC−93,FC−95,FC−98,FC−129,FC−135,FC−170C,FC−430,FC−431,FC−4430(住友スリーエム社製),メガファックF−470,F−1405,F474(大日本インク化学工業社製)、ゾニールFS−300,FSN,FSN−100,FSO(デュポン社製)、エフトップEF−351,352,801,802(ジェムコ社製)等が簡単に入手でき本発明に用いることができる。これらの中でも、特に信頼性と発色向上に関して良好なゾニールFS−300,FSN,FSN−100,FSO(デュポン社製)、ポリフォックスPF−136A、PF−156A、PF−151N(オムノバ社製)が好適に使用できる。これら市販のものは数種類の分子量のものの混合物であることが多いが〔前記構造式(1)ではm、nが分布を有している〕、本発明の効果には特に影響しない。
これらの化合物は、単独で又は二種以上を混合して用いることも可能であり、また以下のアニオン系、カチオン系、ノニオン系等の他の各種界面活性剤と混合して用いることも可能である。
アニオン系界面活性剤としては、例えばポリオキシエチレンアルキルエーテル酢酸塩、ドデシルベンゼンスルホン酸塩、ラウリル酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルサルフェートの塩などが挙げられ、ノニオン系界面活性剤としては、例えば、ポリオール、グリコールエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシエチレンアルキルアミド、アセチレングリコールなどが挙げられる。また、アセチレングリコール系の界面活性剤としては、2,4,7,9−テトラメチル−5−デシン−4,7−ジオール、3,6−ジメチル−4−オクチン−3,6−ジオール、3,5−ジメチル−1−ヘキシン−3−オールなどのアセチレングリコール系〔例えばエアープロダクツ社(米国)のサーフィノール104、82、465、485又はTGなど〕が挙げられる。
また、本発明においては、特に炭素数8〜11のポリオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール等を上述の界面活性剤と共用すると、より優れた浸透性を得ることができる。
<水溶性溶剤(湿潤剤)>
本発明のインクは水を液媒体として使用するものであるが、インクの乾燥を防止するため、また分散安定性を向上するため等の目的で、水溶性有機溶媒を湿潤剤として用いる。
水溶性有機溶媒の具体例としては、以下のものが挙げられるが、これらは複数混合して使用してもよい。
グリセリン、1,3−ブタンジオール、3−メチル−1,3−ブタンジオール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、ヘキシレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、グリセロール、1,2,6−ヘキサントリオール、1,2,4−ブタントリオール、1,2,3−ブタントリオール、ペトリオール等の多価アルコール類;
エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、テトラエチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル等の多価アルコールアルキルエーテル類;
エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノベンジルエーテル等の多価アルコールアリールエーテル類;
2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、N−ヒドロキシエチル−2−ピロリドン、1,3−ジメチルイミイダゾリジノン、ε−カプロラクタム、γ−ブチロラクトン等の含窒素複素環化合物;
ホルムアミド、N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド等のアミド類;
モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モノエチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン等のアミン類;
ジメチルスルホキシド、スルホラン、チオジエタノール等の含硫黄化合物類;
プロピレンカーボネート、炭酸エチレン等である。
その他の湿潤剤としては、糖を含有するものが好ましい。糖類の例としては、単糖類、二糖類、オリゴ糖類(三糖類及び四糖類を含む)及び多糖類が挙げられ、好ましくはグルコース、マンノース、フルクトース、リボース、キシロース、アラビノース、ガラクトース、マルトース、セロビオース、ラクトース、スクロース、トレハロース、マルトトリオースなどが挙げられる。ここで、多糖類とは広義の糖を意味し、α−シクロデキストリン、セルロースなど自然界に広く存在する物質を含む意味に用いることとする。
また、これらの糖類の誘導体としては、前記した糖類の還元糖[例えば、糖アルコール〔一般式HOCH(CHOH)nCHOH(n=2〜5の整数)〕]、酸化糖(例えば、アルドン酸、ウロン酸など)、アミノ酸、チオ酸などが挙げられる。中でも糖アルコールが好ましく、具体例としては、D−ソルビトール、ソルビタン、マルチトール、エリスリトール、ラクチトール、キシリトールなどが挙げられる。
特に、本発明においては湿潤剤として、グリセリン、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,3−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、プロピレングリコール、1、5−ペンタンジオール、ジプロピレングリコール、トリメチロールプロパン、3−メチル−1,3−ブタンジオール、D−ソルビトール、キシリトールを用いることにより、保存安定性及び吐出安定性に優れたインクを作成することができる。
顔料と湿潤剤の比は、ヘッドからのインク吐出安定性に非常に影響がある。顔料固形分が多いのに湿潤剤の配合量が少ないと、ノズルのインクメニスカス付近の水分蒸発が進み吐出不良をもたらす。
インク中の湿潤剤の配合量は10〜50重量%であり、湿潤剤固形分と色材粒子等のインク中の固形分の比は0.5〜12.5が好ましい。より好ましくは、1.0〜6.0であり、最も好ましくは2.0〜5.0の範囲である。この範囲にあるインクは、乾燥性や保存試験や信頼性試験が非常に良好である。
<離型剤>
ポリエーテル変性シリコーンオイルは離型作用を有し、シリコーン樹脂の撥水層を有するインクジェットノズル面に対しては、乾燥したインクが固着するのを防ぐ作用がある。しかし、フッ素系シランカップリング剤を含む撥インク層を有するインクジェットヘッド面に対しては、乾燥インクの固着防止作用が充分に得られない場合がある。
ポリエーテル変性シリコーンオイルとしては市販品を用いることができ、入手可能なポリエーテル変性シリコーンオイルとしては、KF−351、KF−352、KF−353、KF−354L、KF−355A、KF−615A、KF−945、KF−618、KF−6011、KF−6015(以上、信越化学工業社製)、SF−8427、SF−8428、SH−3749、SH−8400、FZ−2101、FZ−2104、FZ−2118、FZ−2203、FZ−2207(以上、東レ・ダウコーニング社製)、BYK−345、BYK−346、BYK−348(以上、ビックケミー・ジャパン社製)等が挙げられる。
<pH調整剤>
pH調整剤を加えてアルカリ性に保つことにより分散状態を安定化し、吐出を安定化することができる。また、pH11以上ではインクジェットのヘッドやインク供給ユニットを溶かし出す量が大きく、インクの変質や、漏洩、吐出不良等の問題が発生してしまう。pH調整剤は、顔料を分散剤とともに水に混練分散する際に加えておく方が、混練分散後に湿潤剤、浸透剤等の添加剤とともに加えるよりも望ましい。これは、pH調整剤によっては添加することで分散を破壊する場合もあるためである。
pH調整剤としては、アルコールアミン類、アルカリ金属水酸化物、アンモニウムの水酸化物、ホスホニウム水酸化物、アルカリ金属炭酸塩を一種類以上含むものが好ましい。
アルコールアミン類としては、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、2−アミノ−2−エチル−1,3−プロパンジオール等が挙げられる。アルカリ金属水酸化物としては、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等が挙げられる。アンモニウムの水酸化物としては、水酸化アンモニウム、第4級アンモニウム水酸化物が挙げられる。ホスホニウム水酸化物としては、第4級ホスホニウム水酸化物が挙げられる。アルカリ金属炭酸塩としては、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等が挙げられる。
<その他添加剤>
本発明のインクには、上記各材料の他に、防腐防黴剤、キレート試薬、防錆剤等の公知の添加剤を加えることができる。
防腐防黴剤の例としては、デヒドロ酢酸ナトリウム、ソルビン酸ナトリウム、2−ピリジンチオール−1−オキサイドナトリウム、安息香酸ナトリウム、ペンタクロロフェノールナトリウム等が挙げられる。
また、キレート試薬としては、エチレンジアミン四酢酸ナトリウム、ニトリロ三酢酸ナトリウム、ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸ナトリウム、ジエチレントリアミン五酢酸ナトリウム、ウラミル二酢酸ナトリウム等が挙げられる。
また、防錆剤としては、酸性亜硫酸塩、チオ硫酸ナトリウム、チオジグリコール酸アンモン、ジイソプロピルアンモニウムニトライト、四硝酸ペンタエリスリトール、ジシクロヘキシルアンモニウムニトライト等が挙げられる。
次に、インクジェットヘッドについて説明する。
図1は、インクジェットヘッドの一例の要素拡大図である。各インクジェットヘッドはピエゾ型のものであり、インク供給口(不図示)と、共通液室1bとなる彫り込みを形成したフレーム10と、流体抵抗部2aと、彫り込み形成された加圧液室2bと、ノズル3aに連通する連通口2cを形成した流路板20と、多数のノズル3aが形成されたノズルプレート30と、ベース40に固定され、上記のヘッドドライバから駆動波形が印加される積層圧電素子50と、積層圧電素子50と接合する凸部6a、ダイヤフラム部6b及びインク流入口6cを有する振動板60と、積層圧電素子50と振動板60とを接着する接着層70とを備えている。なお、各インクジェットヘッドは、ピエゾ型に限らず、サーマル型、静電型等でもよい。
ノズルプレート30は、金属材料、例えば、電鋳工法によるNiメッキ膜等で形成されたものである。このノズルプレート30のインク吐出面側表面(液滴吐出面側表面)に、本発明に係る撥インク層3b(撥液層)が形成されている。
<ノズルプレート>
前記インクジェットヘッドのノズルプレート面には、低表面張力の高浸透性インクに対しても十分な撥インク性を保持するために撥インク層を設ける。撥インク層はノズル板上に、PTFE/Ni共析メッキ、フッ素樹脂の電着塗装、蒸発性のあるフッ素樹脂(例えばフッ化ピッチなど)の蒸着、シリコーン樹脂やフッ素系樹脂の塗布(スピンコート、ロールコート、ディッピングなど)、印刷等により形成する。
撥インク層の材料としては、フッ素系撥水付与剤、特にフッ素系シランカップリング剤が極めて高い撥インク性を有するので好ましい。更にフッ素系シランカップリング剤との結合点となる水酸基を多く存在させて密着性を向上させるために、ノズル基板と撥インク層の間に無機酸化物層を設ける場合もある。無機酸化物層にはSiO、TiOなどが用いられ、膜厚は10〜2000Åが好ましく、更に好ましくは100〜1000Åである。
また、フッ素系シランカップリング剤の種類は特に限定されないが、好ましい例として、変性パーフルオロポリオキセタン(ダイキン工業製オプツールDSX)が挙げられる。この場合、膜厚は1〜200Åが好ましく、より好ましくは10〜100Åである。
フッ素系シランカップリング剤による撥インク層は、下地層と化学結合が形成されているので、機械的な耐久性は高いが、インク接液のように結合が切れるような化学的なハザードに対しては十分な耐久性を持ち合わせていないため、本発明のインクを用いることによりインク接液性が大幅に改善される。
フッ素系界面活性剤及びエーテル系ウレタン樹脂エマルジョンに加え、更にエステル・エーテル系ウレタン樹脂エマルジョンを含むインクは、エステル・エーテル系ウレタン樹脂エマルジョンを含まないインクに比べ、フッ素系シランカップリング剤を含む撥インク層が形成されたノズル面にインクが固着せず、その結果、吐出も安定化する。
これは、エステル・エーテル系ウレタン樹脂エマルジョンは、フッ素系界面活性剤との相互作用が特に強いため、ノズル面に沈着した樹脂エマルジョンが、ワイピングにより擦り取られる場合、ノズル面に吸着していたフッ素系界面活性剤も一緒に剥がし取ることができ、フッ素系界面活性剤がノズル面に残らないためであると考えられる。
したがって、本発明によれば、乾燥インクの付着や固着に伴う撥インク性の低下による吐出不良を改善し、信頼性の高い状態で使用することができるインクジェット記録用インク、特に極めて高い撥インク性を有するフッ素系シランカップリング剤を含むノズル撥インク層に対しても有効なインクジェット記録用インクを提供できる。また、該インクを用いたインクジェット記録方法、インクカートリッジ及び記録物を提供できる。
更に、請求項2の発明によれば、ノズルへのインク固着防止を防ぐ効果が大きいため、吐出に乱れがなくなる。
以下、実施例及び比較例を示して本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。なお、「部」「固形分%」「水分散体%」は何れも重量基準である。
〔顔料分散体の調整〕
<顔料分散体C1>
下記処方の材料を用い、下記構造式(5)で表される分散剤を水に加えて溶解し、HELIOGENBlue D7079を混合・攪拌して充分に湿潤したところで、混練装置であるダイノーミルKDL A型(WAB製)に、φ0.5mmジルコニアビーズを充填して、2000rpmで60分間混練を行った。ミルベースを取り出して1μmのフィルターでろ過し、顔料分散体C1を得た。
・顔料:HELIOGENBlue D7079 15.0部
(C.I.ピグメント ブルー 15:3、BASFジャパン製)
・下記構造式(5)で表される分散剤 5.0部
Figure 2010047727
・イオン交換水 80.0部
<顔料分散体C2>
分散剤を下記構造式(6)〔前記構造式(4)において、l=0、k=50のもの)で表されるものに変えた点以外は顔料分散体C1と同様にして顔料分散体C2を作製した。
Figure 2010047727
<顔料分散体Y1>
顔料をTONER YELLOW 3GP(C.I.ピグメント イエロー 155、クラリアント・ジャパン製)に変えた点以外は、顔料分散体C1と同様にして顔料分散体Y1を作製した。
<顔料分散体Y2>
顔料をHANSA Yellow 5GX01(C.I.ピグメント イエロー 74、クラリアント・ジャパン製)に変え、分散剤を前記構造式(6)で表されるものに変えた点以外は、顔料分散体C1と同様にして顔料分散体Y2を作製した。
<顔料分散体M1>
顔料をHOSTAPERM PINK EB Trans.(C.I.ピグメント レッド 122、クラリアント・ジャパン製)に変え、分散剤を構造式(6)で表されるものに変えた点以外は、顔料分散体C1と同様にして顔料分散体M1を作製した。
<顔料分散体M2>
顔料をCINQUASIA PACIFIC Red 2020(C.I.ピグメント バイオレット19、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ製)に変え、分散剤を構造式(6)で表されるものに変えた点以外は、顔料分散体C1と同様にして顔料分散体M2を作製した。
実施例1
下記処方の材料を用い、顔料分散体C1以外の材料をイオン交換水に溶解し、ビヒクルを作成して充分に攪拌した後、顔料分散体C1と混合し、1μmのフィルターでろ過して、インクジェット記録用シアンインクを得た。
<インク処方>
・顔料分散体C1 30部
・スーパーフレックス150 3部
(エステル・エーテル系ウレタン樹脂エマルジョン、固形分30%、第一工業製薬製)
・スーパーフレックス110 5部
(エーテル系ウレタン樹脂エマルジョン、固形分30%、第一工業製薬製)
・フタージェント110 1部
(フッ素系界面活性剤C1211−O−SONa、株式会社ネオス製)
・グリセリン 12部
・D−ソルビトール 12部
・トリエタノールアミン 0.1部
・プロキセルLV(アベシア社製、防腐防黴剤) 0.1部
・イオン交換水 36.8部
実施例2
下記処方の材料を用い、実施例1と同様にしてインクジェット記録用イエローインクを得た。
<インク処方>
・顔料分散体Y1 30部
・スーパーフレックス126 2部
(エステル・エーテル系ウレタン樹脂エマルジョン、固形分30%、第一工業製薬製)
・W−6061 3部
(エーテル系ウレタン樹脂エマルジョン、固形分35%、三井武田ケミカル社製)
・ポリフォックスPF−156A 2部
〔構造式(2)、Rf:−CFCF、M:アンモニウム、q=6、固形分30%
オムノバ社製〕
・グリセリン 5部
・1,5−ペンタンジオール 15部
・2−アミノ−2−エチル−1,3−プロパンジオール 0.2部
・プロキセルLV(アベシア社製、防腐防黴剤) 0.1部
・イオン交換水 42.7部
実施例3
下記処方の材料を用い、実施例1と同様にしてインクジェット記録用ブラックインクを得た。
<インク処方>
・CAB−O−JET300 50部
(自己分散型カーボンブラック分散体、キャボット社製)
・スーパーフレックス361 3部
(エステル・エーテル系ウレタン樹脂エマルジョン、固形分25%、第一工業製薬製)
・スーパーフレックス110 3部
(エーテル系ウレタン樹脂エマルジョン、固形分30%、第一工業製薬製)
・ポリフォックスPF−156A 3部
〔構造式(2)、Rf:−CFCF、M:アンモニウム、q=6、固形分30%
オムノバ社製〕
・グリセリン 5部
・プロピレングリコール 15部
・ジョンクリル632 3部
(アクリル系樹脂エマルジョン、固形分42%、BASFジャパン製)
・水酸化リチウム 0.1部
・プロキセルLV(アベシア社製、防腐防黴剤) 0.1部
・イオン交換水 17.8部
実施例4
下記処方の材料を用い、実施例1と同様にしてインクジェット記録用マゼンタインクを得た。
<インク処方>
・顔料分散体M1 50部
・スーパーフレックス150H 1.5部
(エステル・エーテル系ウレタン樹脂エマルジョン、固形分30%、第一工業製薬製)
・W−5661 1.5部
(エーテル系ウレタン樹脂エマルジョン、固形分35%、三井武田ケミカル社製)
・ゾニールFS−300 2部
〔構造式(3)、r=1〜7、s=1、固形分40%、デュポン社製〕
・尿素 7部
・テトラメチロールプロパン 14部
・2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール 2部
・プロキセルLV(アベシア社製、防腐防黴剤) 0.1部
・イオン交換水 21.9部
実施例5
下記処方の材料を用い、実施例1と同様にしてインクジェット記録用マゼンタインクを得た。
<インク処方>
・顔料分散体M2 50部
・スーパーフレックス126 3部
(エステル・エーテル系ウレタン樹脂エマルジョン、固形分30%、第一工業製薬製)
・スーパーフレックス110 5部
(エーテル系ウレタン樹脂エマルジョン、固形分30%、第一工業製薬製)
・ゾニールFS−300 2.5部
〔構造式(3)、r=1〜7、s=1、固形分40%、デュポン社製〕
・グリセリン 8部
・ジエチレングリコールモノブチルエーテル 24部
・ジョンクリル7100 5部
(スチレン−アクリル樹脂エマルジョン、固形分48%、BASFジャパン製)
・プロキセルLV 0.1部
・イオン交換水 2.4部
実施例6
下記処方の材料を用い、実施例1と同様にしてインクジェット記録用シアンインクを得た。
<インク処方>
・顔料分散体C2 30部
・スーパーフレックス126 1.5部
(エステル・エーテル系ウレタン樹脂エマルジョン、固形分30%、第一工業製薬製)
・W−5661 2.5部
(エーテル系ウレタン樹脂エマルジョン、固形分35%、三井武田ケミカル社製)
・ポリフォックスPF−136A 1.5部
〔構造式(2)、Rf:−CF、M:アンモニウム、q=6、固形分30%
オムノバ社製〕
・グリセリン 5部
・3−メチル−1,3−ブタンジオール 15部
・2−エチル−1,3−ヘキサンジオール 2部
・ルミフロンFE4500 2部
(フッ素系樹脂エマルジョン、固形分50%、旭硝子社製)
・トリエタノールアミン 0.1部
・プロキセルLV(アベシア社製、防腐防黴剤) 0.1部
・イオン交換水 40.3部
実施例7
下記処方の材料を用い、実施例1と同様にしてインクジェット記録用イエローインクを得た。
<インク処方>
・顔料分散体Y2 30部
・スーパーフレックス126 1.5部
(エステル・エーテル系ウレタン樹脂エマルジョン、固形分30%、第一工業製薬製)
・W−5661 4部
(エーテル系ウレタン樹脂エマルジョン、固形分35%、三井武田ケミカル社製)
・ポリフォックスPF−151N 1部
〔構造式(1)RはH、Rf:−CFCF、m=20、n+p=4〜8、
固形分50%、オムノバ社製〕
・グリセリン 12部
・1,6−ヘキサンジオール 18部
・2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール 2部
・DOW CORNING TORAY L−7604 1部
(ポリエーテル変性シリコーンオイル、東レ・ダウコーニング社製)
・2−アミノ−2−エチル−1,3−プロパンジオール 0.2部
・プロキセルLV 0.1部
・イオン交換水 30.2部
実施例8
下記処方の材料を用い、実施例1と同様にしてインクジェット記録用マゼンタインクを得た。
<インク処方>
・顔料分散体M1 50部
・スーパーフレックス126 2部
(エステル・エーテル系ウレタン樹脂エマルジョン、30%水分散体、第一工業製薬製)
・W−5661 3部
(エーテル系ウレタン樹脂エマルジョン、35%水分散体、三井武田ケミカル社製)
・ポリフォックスPF−151N 1部
〔構造式(1)RはH、Rf:−CFCF、m=20、n+p=4〜8、
固形分50%、オムノバ社製〕
・グリセリン 7部
・1,3−ブタンジオール 21部
・2−エチル−1,3−ヘキサンジオール 2部
・AP4710 3部
(アクリルシリコン樹脂エマルジョン、昭和高分子社製)
・KF−353 1部
(ポリエーテル変性シリコーンオイル、信越化学社製)
・2−アミノ−2−エチル−1,3−プロパンジオール 0.2部
・プロキセルLV(アベシア社製、防腐防黴剤) 0.1部
・イオン交換水 9.7部
比較例1
実施例4のゾニールFS−300を、ディスパノールTOC(ポリオキシアルキレン誘導体、固形分100%、日本油脂製)に変えた点以外は、実施例4と同様にして、インクジェット記録用マゼンタインクを得た。
比較例2
実施例7のポリフォックスPF−151Nを、サーフィノール465(アセチレン系界面活性剤、固形分100%、日信化学工業製)に変えた点以外は、実施例7と同様にして、インクジェット記録用イエローインクを得た。
比較例3
実施例6のW−5661(エーテル系ウレタン樹脂エマルジョン)を添加しなかった点以外は、実施例6と同様にして、インクジェット記録用シアンインクを得た。
比較例4
実施例6のスーパーフレックス126(エステル・エーテル系ウレタン樹脂エマルジョン)を添加しなかった点以外は、実施例6と同様にして、インクジェット記録用シアンインクを得た。
比較例5
実施例2のスーパーフレックス126(エステル・エーテル系ウレタン樹脂エマルジョン)を添加しなかった点以外は、実施例2と同様にして、インクジェット記録用イエローインクを得た。
比較例6
実施例3のスーパーフレックス361(エステル・エーテル系ウレタン樹脂エマルジョン)を添加しなかった点以外は、実施例3と同様にして、インクジェット記録用ブラックインクを得た。
上記実施例1〜8及び比較例1〜6のインク物性を表1に記載する。なお、測定方法は以下のとおりである。
(1)粘度
東機産業製RC−500を用い、作成直後(初期)及び50℃で1ヶ月放置後(経時)のインクについて25℃で測定した。表中の変化率は、初期の粘度に対する経時の粘度の変化率(%)である。変化率が±10%以内であれば保存安定性は良好、±10%を超えるものは保存安定性不良と判断できる。
(2)表面張力
協和界面科学製CBVP−Z型を用い、作成直後(初期)のインクについて25℃で測定した。
(3)pH
新電元工業製pH BOY−P2を用い、作成直後(初期)のインクについて25℃で測定した。
Figure 2010047727
実施例α
プリンターヘッドのノズルプレートを、ポリイミドフィルム(デュポン製カプトン 粒子添加無し)上に、スパッタリング法で厚さ約10ÅのSiO層を形成した後、真空蒸着法で厚さ約50Åの変性パーフルオロポリオキセタン(ダイキン工業製オプツールDSX)の撥インク層を形成し、ポリイミドフィルム側からエキシマレーザーでノズル孔加工を行って作製した。
比較例α
Ni電鋳ノズル表面上に、シリコーンレジン(東レダウコーニングシリコーン社製、SR2411)をディスペンサで塗布して、厚さ1.2μmのシリコーン層を形成した。
この際、ノズル孔及びノズル板裏面を水溶性樹脂でマスキングし、シリコーン層形成後、剥離除去し、次いで、そのまま常温で2日間放置し、硬化させて撥インク層とした。
上記の方法で作製したノズルプレートをプリンター(リコー製IPSiO G707)にセットし、実施例及び比較例のインクジェット記録用インクをインクカートリッジに充填してセットし、以下の方法で吐出安定性及びノズル面固着評価を実施した。

<吐出安定性評価>
上記ノズルプレートをセットしたプリンターを用いて10分間連続印字を行い、ヘッド面にインクが付着した状態で保湿キャップをしてプリンターを50℃60%RH環境下で1ヶ月間放置した後、クリーニングを実施して放置前と同等に復帰させた。その後、以下の条件で間歇印写試験を行ない吐出安定性を評価した。
即ち、以下の印刷パターンチャートを20枚連続で印字後、20分間印字を実施しない休止状態にし、これを50回繰り返し、累計で1000枚印写後、もう1枚同じチャートを印写した時の5%チャートベタ部の筋、白抜け、噴射乱れの有無を調べた。評価は目視により下記の基準で行った。なお、印刷パターンは、紙面全面積中、各色印字面積が5%であるチャートにおいて、各インクを100%dutyで印字した。印字条件は、記録密度360dpi、ワンパス印字とした。
評価基準は次のとおりでありランクAのみが許容範囲である。評価結果を表2に示す。
〔評価基準〕
A:ベタ部にスジ、白抜け、噴射乱れが無い。
B:ベタ部にスジ、白抜け、噴射乱れが若干認められる。
C:ベタ部全域にわたってスジ、白抜け、噴射乱れが認められる。
<ノズル面固着評価>
プリンターを恒温恒湿槽に入れ、槽内の環境を温度32℃、湿度30%に設定し、下記の印刷パターンチャートを20枚連続で印字後、20分間印字を実施しない休止状態にし、これを50回繰り返し、累計で1,000枚印写後、ノズルプレートを顕微鏡で観察し、固着の有無を判断した。
なお、印刷パターンは、紙面全面積中、各色印字面積が5%であるチャートにおいて、各インクを100%dutyで印字した。印字条件は、記録密度300dpi、ワンパス印字とした。評価基準は次のとおりであり、ランクAのみが許容範囲である。評価結果を表2に示す。
〔評価基準〕
A:ノズル近傍に固着なし
B:ノズル近傍に固着あり
C:ノズルプレート全面に固着あり
Figure 2010047727
上記の結果から、フッ素系樹脂(変性パーフルオロポリオキセタン)からなる撥インク層を有するインクジェットヘッドに対し、実施例1〜8のインクは、フッ素系界面活性剤を含まない比較例1〜2のインクに比べ、吐出安定性及び固着評価に優れており、また、エーテル系ウレタン樹脂エマルジョンを含まない比較例3のインクに比べ、吐出安定性に優れており、更に、エステル・エーテル系ウレタン樹脂エマルジョンを含まない比較例4〜6のインクに比べ、吐出安定性及び固着評価に優れていることが分かった。
インクジェットヘッドの一例を示す要素拡大図である。
符号の説明
1b 共通液室
2a 流体抵抗部
2b 加圧液室
2c 連通口
3a ノズル
6a 凸部
6b ダイヤフラム部
6c インク流入口
10 フレーム
20 流路板
30 ノズルプレート
40 ベース
50 積層圧電素子
60 振動板
70 接着層

Claims (5)

  1. 少なくとも色材顔料、樹脂エマルジョンA及びB、フッ素系界面活性剤、水溶性溶剤、及び水を含有し、樹脂エマルジョンAがエステル・エーテル系ウレタン樹脂エマルジョンからなり、樹脂エマルジョンBがエーテル系ウレタン樹脂エマルジョンからなることを特徴とするインクジェット記録用インク。
  2. 前記フッ素系界面活性剤が、下記構造式(1)、構造式(2)、構造式(3)の何れかで表される化合物を含有する請求項1に記載のインクジェット記録用インク。
    Figure 2010047727
    上記式中、Rは水素、アルキル基、アシル基の何れかを表し、Rfは−CF、又は−CFCFを表し、mは10〜30の整数であり、n、pはn+p=4〜10を満たす正の整数である。
    Figure 2010047727
    上記式中、Mはアルカリ金属、アンモニウム、ホスホニウム、アルカノールアミンの何れかを表し、Rfは−CF、又は−CFCFを表し、qは4〜10の整数である。
    Figure 2010047727
    上記式中、rは0〜10の整数、sは0〜40の整数である。
  3. フッ素系樹脂からなる撥インク層を有するインクジェットヘッドを備えたインクジェット記録装置を用い、請求項1又は2記載のインクジェット記録用インクを吐出することを特徴とするインクジェット記録方法。
  4. 請求項1又は2記載のインクジェット記録用インクを収容したインクカートリッジ。
  5. 請求項1又は2記載のインクジェット記録用インクを用いて記録された記録物。
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