JP2014173078A - インクジェット用インク、インクジェット記録方法、インクジェット記録装置及びインク記録物 - Google Patents

インクジェット用インク、インクジェット記録方法、インクジェット記録装置及びインク記録物 Download PDF

Info

Publication number
JP2014173078A
JP2014173078A JP2013049965A JP2013049965A JP2014173078A JP 2014173078 A JP2014173078 A JP 2014173078A JP 2013049965 A JP2013049965 A JP 2013049965A JP 2013049965 A JP2013049965 A JP 2013049965A JP 2014173078 A JP2014173078 A JP 2014173078A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ink
water
recording
soluble organic
pigment
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2013049965A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6131645B2 (ja
Inventor
Hidetoshi Fujii
秀俊 藤井
Hiroshi Goto
寛 後藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ricoh Co Ltd filed Critical Ricoh Co Ltd
Priority to JP2013049965A priority Critical patent/JP6131645B2/ja
Publication of JP2014173078A publication Critical patent/JP2014173078A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6131645B2 publication Critical patent/JP6131645B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Abstract

【課題】用紙印字した際に、用紙上での乾燥性と、放置後のノズルからの吐出信頼性を両立する記録用インク、インクメディアセット、インクカートリッジ、インクジェット記録方法、インクジェット記録装置、及びインク記録物を提供すること。
【解決手段】水、水溶性有機物、水分散性着色剤、を少なくとも含有するインクジェット用インクにおいて、前記水溶性有機物が(A)インク全体中の前記水溶性有機物の含有量が35〜60wt%であり、(B)該水溶性有機物としてジエチレングリコールモノイソプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノプロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノイソブチルエーテル、を合わせたものを水溶性有機物全体の50質量%以上含有し、(C)前記水分散性着色剤がジェミナルビスホスホン酸基又はジェミナルビスホスホン酸塩基で改質された改質顔料であることを特徴とするインクジェット用インク。
【選択図】図1

Description

本発明は、インクジェット用インク、インクジェット記録方法、インクジェット記録装置及びインク記録物に関する。
インクジェット記録方式は他の記録方式に比べてプロセスが簡単であるためフルカラー化が容易であり、簡略な構成の装置であっても高解像度の画像が得られる利点がある。インクジェット用インクとしては各種の水溶性染料を水、又は水と水溶性湿潤剤との混合液に溶解させた染料系インクが使用されている。
近年、益々高速化のニーズが高まっているが、プリンタの高速化にともないメディア上での乾燥性が問題となっている。乾燥性が悪いと、ヘッドからインクを印字後、印字面が乾燥していない状態で記録メディアが搬送される際に、搬送用のローラに接触した際に、インクがローラに付着して画像を汚してしまう。この現象をオフセット性という。
特に乾燥性の問題は、吸収性性能の低いコート紙、アート紙で顕著であり、乾燥装置の大型化を招く。
上記の課題を防止するために、平衡水分量の少ない水溶性有機物の使用等が考えられる。しかしながら、平衡水分量の少ない溶剤を多量に添加すると、放置後の吐出信頼性が悪くなる等の問題がある。
溶剤に分散し易い分散体として、ジェミナルビスホスホン酸基又はジェミナルビスホスホン酸塩基で改質された改質顔料の分散体、インクに関する検討がされている(特許文献1の特表2011−515535号公報、特許文献2のWO−2007/053563号公報)。しかしながら、間欠吐出信頼性に対する検討はなされていない。
本発明は、かかる現状に鑑みてなされたものであり、従来における前記諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、本発明は、用紙印字した際に、用紙上での乾燥性と、放置後のノズルからの吐出信頼性を両立する記録用インク、インクメディアセット、インクカートリッジ、インクジェット記録方法、インクジェット記録装置、及びインク記録物を提供することを目的とする。
前記課題を解決するための手段としては、以下の通りである。即ち、
(1)「水、水溶性有機物、水分散性着色剤、を少なくとも含有するインクジェット用インクにおいて、前記水溶性有機物が(A)インク全体中の前記水溶性有機物の含有量が35〜60wt%であり、(B)該水溶性有機物としてジエチレングリコールモノイソプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノプロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノイソブチルエーテル、を合わせたものを水溶性有機物全体の50質量%以上含有し、(C)前記水分散性着色剤がジェミナルビスホスホン酸基又はジェミナルビスホスホン酸塩基で改質された改質顔料であることを特徴とするインクジェット用インク。」
(2)「前記インクの温湿度23℃80%RHのときの、インクに使用する水溶性有機物が(1)〜(n)まであるとすると、次の計算式(1)による平衡水分量が5〜15質量%以下であることを特徴とする前記(1)に記載のインク;
(ただし、式中、nは、インクに使用する水溶性有機物が(1)〜(n)まであるとするときの種類数を示す。)
Figure 2014173078

(ただし、式中、nは、インクに使用する水溶性有機物が(1)〜(n)まであるとするときの種類数を示す。)。」
(3)「前記水溶性有機物として、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、β−メトキシ−N,N−ジメチルプロピオンアミド、2−ピロリドンのいずれかを5wt%以上20wt%以下含有することを特徴とする前記(1)または(2)に記載のインクジェット用インク。」
(4)「前記水溶性有機物として、温湿度23℃80%RHのときの平衡水分量が30wt%以上の多価アルコールを5〜20%含有していることを特徴とする前記(1)乃至(3)のいずれかに記載のインクジェット用インク。」
(5)「支持体の少なくとも一方の面上に塗工層を有する記録用メディアであり、前記塗工層を有する面が、動的走査吸液計で測定した接触時間100msにおける純水の前記記録用メディアへの転移量が1〜15ml/mである記録メディアに前記(1)乃至(4)のいずれかに記載のインクジェット記録用インクを刺激印加し、該記録用インクを飛翔させて画像を記録するインク飛翔工程を少なくとも含むことを特徴とする画像形成方法。」
(6)「前記(1)乃至(4)のいずれかに記載のインクジェット用インクを記録用インクを容器中に収容してなるインクカートリッジ。」
(7)「前記(6)に記載のインクカートリッジを具備してなるインクジェット記録装置。」
(8)「前記(1)乃至(4)のいずれかに記載のインクジェット用インクを飛翔させて形成された画像を有してなることを特徴とするインク記録物。」
以下の詳細かつ具体的な説明から明らかなように、本発明によると、従来における諸問題を解決でき、用紙上での乾燥性と、放置後のノズルからの吐出信頼性を両立する記録用インク、インクメディアセット、インクカートリッジ、インクジェット記録方法、インクジェット記録装置、及びインク記録物を提供することができるという極めて優れた効果が発揮される。
本発明のインクカートリッジのインク袋の一例を示す概略図である。 図1のインク袋をカートリッジケース内に収容したインクカートリッジを示す概略図である。 インクジェット記録装置のインクカートリッジ装填部のカバーを開いた状態の斜視説明図である。 インクジェット記録装置の全体構成を説明する概略構成図である。 インクジェット記録装置のインクジェットヘッドの一例を示す概略拡大図である。
(記録用インク)
本発明の記録用インクは、水、水溶性有機物(湿潤剤や界面活性剤等)、及び、水分散性着色剤を少なくとも含有し、更に必要に応じて浸透剤、消泡剤、防錆剤、防カビ剤、水分散性の樹脂、及びその他の成分を含有してなる。
本発明の水溶性有機物とは、15℃〜35℃において、インク中で分散媒である水に溶解している有機物成分を指し、具体的には、水溶性湿潤剤、界面活性剤、水溶性高分子材料、浸透剤、防錆剤、防カビ剤、染料のことである。インク中で水相に溶解せずに分散している有機顔料、無機顔料、樹脂化合物、は水溶性有機物に含まれない。
水溶性有機物として、ジエチレングリコールモノイソプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノイソプロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノイソブチルエーテルを使用すると、ジェミナルビスホスホン酸基又はジェミナルビスホスホン酸塩基で改質された改質顔料との組合せで、放置後の粘度上昇を抑えられるので、吐出信頼性に効果がある。さらに、
上記の水溶性有機溶剤は、水溶性有機物全体の50%以上含有すると放置後の吐出信頼性に効果がある。
水溶性有機物として、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、2−ピロリドン、β−メトキシ−N,N−ジメチルプロピオンアミド、2−ピロリドンを使用すると、保存安定性に効果がある。1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、2−ピロリドン、β−メトキシ−N,N−ジメチルプロピオンアミド、2−ピロリドンの含有量は5%以上20%以下にすることで、オフセット性が良好である。
<湿潤剤>
本発明において、前記インクとして、温湿度23℃80%RHのときの平衡水分量が5〜15wt%以下にすることで、オフセット性、吐出信頼性に効果がある。
なお、平衡水分量とは、水溶性有機物と水との混合物を一定温度、湿度の空気中に開放して、溶液中の水の蒸発と空気中の水のインクへの吸収が平衡状態になったときの水分量を言う。具体的には、平衡水分量は、塩化カリウム飽和水溶液を用いデシケーター内の温湿度を温度23±1℃、湿度80±3%に保ち、このデシケーター内に各水溶性有機物を1gずつ秤量したシャーレを質量変化がなくなるまでの期間保管し、次の計算式(2)により求めることができる。
Figure 2014173078
本発明において、温湿度23℃80%RHのときの平衡水分量が30wt%以上の水溶性有機物とは、例えば、多価アルコール類、グリコールエーテル類、含窒素複素環化合物、アミド類、アミン類、含硫黄化合物類、プロピレンカーボネート、炭酸エチレン、糖類が挙げられ、具体的には、例えば、1,2,3−ブタントリオール(bp175℃/33hPa、38wt%)、1,2,4−ブタントリオール(bp190−191℃/24hPa、41wt%)、グリセリン(bp290℃、49wt%)、ジグリセリン(bp270℃/20hPa、38wt%)、トリエチレングリコール(bp285℃、39wt%)、テトラエチレングリコール(bp324−330℃、37wt%)、ジエチレングリコール(bp245℃、43wt%)、1,3−ブタンジオール(bp203−204℃、35wt%)、3−メチル−1,3−ブタンジオール(bp203℃、23%)、β−メトキシ−N,N−ジメチルプロピオンアミド(bp216℃、33%)、2−ピロリドン(bp245℃、39wt%)、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン(bp225℃、38wt%)、等が挙げられる。
他にも水溶性有機物として下記のものを使用することができる。
3−メチル−1,3−ブタンジオール(bp203℃、23%)、イソブチルジグリコール(bp220℃、10wt%)、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル(bp242℃、13wt%)、2−(2−イソプロピルオキシエトキシ)エタノール(bp207℃、18wt%)、イソプロピルグリコール(bp142℃、15wt%)、ジエチルジグリコール(bp189℃、10wt%)、プロピルプロピレングリコール(bp150℃、17wt%)、クエン酸トリブチル(bp234℃、4wt%)、プロピルプロピレンジグリコール(bp220℃、5wt%)、ブチルプロピレンブリコール(bp170℃、6wt%)、ブチルプロピレンジグリコール(bp212℃、3wt%)、メチルプロピレングリコールアセテート(bp146℃、8wt%)、トリエチレングリコールジメチルエーテル(bp216℃、20wt%)、N,N−ジメチルアクリルアミド(bp171℃、31%)、N,N−ジエチルアクリルアミド(bp56℃/3mmHg、11%)、ジプロピレングリコール(bp232℃)、1,5−ペンタンジオール(bp242℃)、プロピレングリコール(bp187℃)、2−メチル−2,4−ペンタンジオール(bp197℃)、エチレングリコール(bp196−198℃)、トリプロピレングリコール(bp267℃)、ヘキシレングリコール(bp197℃)、ポリエチレングリコール(粘調液体〜固体)、ポリプロピレングリコール(bp187℃)、1,6−ヘキサンジオール(bp253−260℃)、1,2,6−ヘキサントリオール(bp178℃)、などが挙げられる。
前記グリコールエーテル類としては、例えば、ジエチレングリコールモノイソプロピルエーテル(bp207℃、15%)、ジエチレングリコールモノイソブチルエーテル(bp220℃、9%)、ジプロピレングリコールモノプロピルエーテル(bp212℃、13%)、ジプロピレングリコールモノブチルエーテル(bp231℃、8%)、
エチレングリコールモノエチルエーテル(bp135℃)、エチレングリコールモノブチルエーテル(bp171℃)、ジエチレングリコールモノメチルエーテル(bp194℃)、ジエチレングリコールモノエチルエーテル(bp197℃)、ジエチレングリコールモノブチルエーテル(bp231℃)、エチレングリコールモノ−2−エチルヘキシルエーテル(bp229℃)、プロピレングリコールモノエチルエーテル(bp132℃)、エチレングリコールモノフェニルエーテル(bp237℃)、エチレングリコールモノベンジルエーテルなどが挙げられる。
前記含窒素複素環化合物としては、例えば、N−メチル−2−ピロリドン(bp202℃)、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン(bp226℃)、ε−カプロラクタム(bp270℃)、γ−ブチロラクトン(bp204−205℃)などが挙げられる。
前記アミド類としては、例えば、ホルムアミド(bp210℃)、N−メチルホルムアミド(bp199−201℃)、N,N−ジメチルホルムアミド(bp153℃)、N,N−ジエチルホルムアミド(bp176−177℃)などが挙げられる。
前記アミン類としては、例えば、モノエタノールアミン(bp170℃)、ジエタノールアミン(bp268℃)、トリエタノールアミン(bp360℃)、N,N−ジメチルモノエタノールアミン(bp139℃)、N−メチルジエタノールアミン(bp243℃)、N−メチルエタノールアミン(bp159℃)、N−フェニルエタノールアミン(bp282−287℃)、3−アミノプロピルジエチルアミン(bp169℃)などが挙げられる。
前記含硫黄化合物類としては、例えば、ジメチルスルホキシド(bp139℃)、スルホラン(bp285℃)、チオジグリコール(bp282℃)などが挙げられる。
その他の固体水溶性有機物としては、糖類などが好ましい。
該糖類の例としては、単糖類、二糖類、オリゴ糖類(三糖類、四糖類を含む)、多糖類、などが挙げられる。具体的には、グルコース、マンノース、フルクトース、リボース、キシロース、アラビノース、ガラクトース、マルトース、セロビオース、ラクトース、スクロース、トレハロース、マルトトリオース、などが挙げられる。ここで、多糖類とは広義の糖を意味し、α−シクロデキストリン、セルロースなど自然界に広く存在する物質を含む意味に用いることとする。また、これらの糖類の誘導体としては、前記した糖類の還元糖(例えば、糖アルコール(一般式:HOCH(CHOH)CHOH(ただし、nは2〜5の整数を表す)で表わされる。)、酸化糖(例えば、アルドン酸、ウロン酸など)、アミノ酸、チオ酸などが挙げられる。これらの中でも、糖アルコールが好ましく、具体例としてはマルチトール、ソルビットなどが挙げられる。
<着色剤>
次に本発明に使用される改質顔料について説明する。
前記改質顔料は、顔料表面に少なくとも一つのジェミナルビスホスホン酸基又はジェミナルビスホスホン酸塩基で改質された改質顔料であり、分散剤の不存在下でも水分散性を示す顔料である。一般的には、「自己分散性顔料」と称することが多い。
前記顔料としては、有機顔料、又は無機顔料を用いることができる。なお、本発明のインクには、色調調整の目的で同時に染料を含有しても構わないが、耐候性を劣化させない範囲内で使用することが望ましい。
前記無機顔料としては、例えば、酸化チタン、酸化鉄、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、水酸化アルミニウム、バリウムイエロー、カドミウムレッド、クロムイエロー、カーボンブラックなどが挙げられる。これらの中でも、カーボンブラックが特に好ましい。なお、前記カーボンブラックとしては、例えば、コンタクト法、ファーネス法、サーマル法などの公知の方法によって製造されたものが挙げられる。
種々のカーボンブラック(Pigment Black 7)、たとえばチャンネルブラック、ファーネスブラック、ガスブラック、ランプブラックを含み、たとえば、Regal(登録商標)、Black Pearls(登録商標)、Elftex(登録商標)、Monarch(登録商標)、Mogul(登録商標)およびVulcan (登録商標)の商標でCabot Corporationから入手し得るカーボンブラック(たとえば、Black Pearls(登録商標) 2000、Black Pearls (登録商標)1400、Black Pearls(登録商標) 1300、Black Pearls(登録商標) 1100、Black Pearls(登録商標) 1000、Black Pearls(登録商標) 900、Black Pearls(登録商標) 880、Black Pearls(登録商標) 800、Black Pearls(登録商標) 700、Black Pearls(登録商標) 570、Black Pearls(登録商標) L、Elftex(登録商標) 8、Monarch(登録商標) 1400、Monarch(登録商標) 1300、Monarch (登録商標)1100、Monarch(登録商標) 1000、Monarch(登録商標) 900、Monarch(登録商標) 880、Monarch(登録商標) 800、Monarch(登録商標) 700、Regal(登録商標) 660、Mogul(登録商標) L、Regal(登録商標) 330、Regal(登録商標) 400およびVulcan(登録商標) P)、SENSIJET BlackSDP100(SENSIENT)、SENSIJET BlackSDP1000(SENSIENT)、SENSIJET BlackSDP2000(SENSIENT)等のカーボンブラックが挙げられる。
前記有機顔料としては、例えば、アゾ顔料、多環式顔料、染料キレート、ニトロ顔料、ニトロソ顔料、アニリンブラック、などが挙げられる。これらの中でも、アゾ顔料、多環式顔料などがより好ましい。なお、前記アゾ顔料としては、例えば、アゾレーキ、不溶性アゾ顔料、縮合アゾ顔料、キレートアゾ顔料、などが挙げられる。前記多環式顔料としては、例えば、フタロシアニン顔料、ぺリレン顔料、ぺリノン顔料、アントラキノン顔料、キナクリドン顔料、ジオキサジン顔料、インジゴ顔料、チオインジゴ顔料、イソインドリノン顔料、キノフラロン顔料、などが挙げられる。前記染料キレートとしては、例えば、塩基性染料型キレート、酸性染料型キレート、などが挙げられる。
前記有機顔料としては、例えば、C.I.ピグメントイエロー1、3、12、13、14、17、24、34、35、37、42(黄色酸化鉄)、53、55、74、81、83、95、97、98、100、101、104、108、109、110、117、120、128、139、150、151、155、153、180、183、185、213、C.I.ピグメントオレンジ5、13、16、17、36、43、51、C.I.ピグメントレッド1、2、3、5、17、22、23、31、38、48:2、48:2(パーマネントレッド2B(Ca))、48:3、48:4、49:1、52:2、53:1、57:1(ブリリアントカーミン6B)、60:1、63:1、63:2、64:1、81、83、88、101(べんがら)、104、105、106、108(カドミウムレッド)、112、114、122(キナクリドンマゼンタ)、123、146、149、166、168、170、172、177、178、179、185、190、193、209、219、C.I.ピグメントバイオレット1(ローダミンレーキ)、3、5:1、16、19、23、38、C.I.ピグメントブルー1、2、15(フタロシアニンブルー)、15:1、15:2、15:3(フタロシアニンブルー)、16、17:1、56、60、63;C.I.ピグメントグリーン1、4、7、8、10、17、18、36、などが挙げられる。
さらに、顔料は、イオン基及びイオン化可能な基を表面に導入するために、酸化剤を使用して酸化した顔料であってもよい。
例えば、表面処理した顔料としては、イオン性を有するものが好ましく、アニオン性に帯電したものが好適である。
前記アニオン性親水基としては、例えば、−COOM、−SOM、−POHM、−PO、−SONH、−SONHCOR(ただし、Mは、水素原子、アルカリ金属、アンモニウム又は有機アンモニウムを表す。Rは、炭素原子数1〜12のアルキル基、置換基を有してもよいフェニル基又は置換基を有してもよいナフチル基を表す)等が挙げられる。これらの中でも、−COOM、−SOMが無機顔料及び有機顔料表面に結合されたものを用いることが好ましい。
また、前記親水基中における「M」は、アルカリ金属としては、例えば、リチウム、ナトリウム、カリウム、等が挙げられる。前記有機アンモニウムとしては、例えば、モノ乃至トリメチルアンモニウム、モノ乃至トリエチルアンモニウム、モノ乃至トリメタノールアンモニウムが挙げられる。前記アニオン性に帯電した有機顔料を得る方法としては、有機顔料表面に−COONaを導入する方法として、例えば、有機顔料を次亜塩素酸ソーダで酸化処理する方法、スルホン化による方法、ジアゾニウム塩を反応させる方法が挙げられる。
顔料の所望の性質に依存して、窒素吸着により測定すると、広範囲のBET表面積を有する。
顔料は、好ましくは約10m/g〜約1500m/g、もっと好ましくは約20m/g〜約600m/g、そして最も好ましくは約50m/g〜約300m/gの表面積を有する。
所望の表面積が所望の適用のために利用が容易ではない場合、顔料を比較的小さい粒径にするために、所望であれば顔料は一般的なサイズ減少または粉砕処理(例えば、ボールミル粉砕、又はジェットミル粉砕、又は超音波処理)をすれば良い。
顔料は広範囲のジブチルフタレート吸収(DBP)値(顔料の構造または分岐の尺度である)を有し得る。
例えば、顔料はDBP値が約25〜400mL/100g(約30〜200mL/100g、および約50〜150mL/100gを含む)を持つカーボンブラックが好ましい。
次に、表面改質について詳細に説明する。
本発明の改質顔料を含む分散体が次の概括的な手順の1つを用いて調製された。
その方法は、顔料に式(1)又は式(2)で示される化合物を反応させて、さらに水への分散性を高めるため、ホスホン酸基をアルカリ金属および有機アンモニウムで置換するのが望ましい。
<顔料表面改質処理>
≪方法A≫
カーボンブラック20g、式(1)の化合物又は式(2)の化合物20ミリモルおよびイオン交換高純水200mLを室温環境下Silversonミキサー(6000rpm)で混合した。得られるスラリーのpHが4より高い場合は、硝酸20ミリモルを添加する。30分後に、少量のイオン交換高純水に溶解された亜硝酸ナトリウム(20ミリモル)を上記混合物にゆっくりと添加する。さらに、撹拌しながら60℃に加温し、1時間反応させた。カーボンブッラクに式(1)の化合物又は式(2)の化合物を付加した改質顔料が生成できる。次いで、pHをNaOH水溶液により10に調整することにより、30分後に改質顔料分散体は得られる。少なくとも1つのジェミナルビスホスホン酸基またはジェミナルビスホスホン酸ナトリウム塩と結合した顔料を含んだ分散体とイオン交換高純水を用いて透析膜を用いた限外濾過を行い、さらに超音波分散を行って固形分を濃縮した改質顔料分散体が得た。
≪方法B≫
ProcessAll 4HV ミキサー(4L)に、乾燥カーボンブラック500g、イオン交換高純水1Lおよび式(1)の化合物又は式(2)の化合物1モルを充填する。次いで、混合物を10分間、60℃に加温しながら300rpmで強く混合した。これに20%亜硝酸ナトリウム水性溶液[式(1)の化合物又は式(2)の化合物に基づき1モル当量]を15分間掛けて添加した。60℃に加温しながら、三時間混合撹拌した。上記反応物をイオン交換高純水750mLで希釈しながら取り出し、得られた改質顔料分散体とイオン交換高純水を用いて透析膜を用いた限外濾過を行い、さらに超音波分散を行って固形分を濃縮した改質顔料分散体が得た。さらに、粗大粒子が多い場合は、遠心分離機等を用いて除去することが望ましい。
各改質顔料分散体について、ナトリウムイオン含量をイオンメータで測定した。さらに、リンの合計量が元素分析により測定された。さらに、Microtrac(登録商標)粒度分布測定装置を用いて、分散体中の改質顔料の体積平均粒径(D50)を測定した。
Figure 2014173078
Figure 2014173078
前記改質顔料分散体の体積平均粒径(D50)は、インク中において0.01〜0.16μmが好ましい。
前記水分散性着色剤の前記インクジェット記録用インクにおける含有量は、固形分で1〜15質量%が好ましく、2〜10質量%がより好ましい。2〜10質量%にすると、インクの吐出性が良好であり、経済的にも好ましい。
また、少なくとも1つのジェミナルビスホスホン酸基またはジェミナルビスホスホン酸ナトリウム塩と結合した表面改質顔料分散体を含有するインクは、乾燥後の再分散性に優れるため、長期間印字を休止し、インクジェットヘッドノズル付近のインク水分が蒸発した場合も目詰まりを起こさず、簡単なクリーニング動作で容易に良好な印字が行える。
さらに、前記インクの経時保存でもインクの安定性が高く、水分蒸発時の粘度上昇も抑制されインクであり、ヘッド維持装置での維持装置インク固着性及び吐出信頼性も非常優れたインクとなった。
前記自己分散性顔料の体積平均粒径(D50)は、インク中において0.01〜0.16μmが好ましい。
−水分散性樹脂−
前記水分散性樹脂としては、造膜性(画像形成性)に優れ、かつ高撥水性、高耐水性、高耐候性を備えて、高耐水性で高画像濃度(高発色性)の画像記録に有用である。例えば、縮合系合成樹脂、付加系合成樹脂、天然高分子化合物などが挙げられる。
前記縮合系合成樹脂としては、例えば、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエポキシ樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエーテル樹脂、ポリ(メタ)アクリル樹脂、アクリル−シリコーン樹脂、フッ素系樹脂などが挙げられる。前記付加系合成樹脂としては、例えば、ポリオレフィン樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、ポリビニルエステル系樹脂、ポリアクリル酸系樹脂、不飽和カルボン酸系樹脂などが挙げられる。前記天然高分子化合物としては、例えば、セルロース類、ロジン類、天然ゴムなどが挙げられる。
この中でも、特にアクリル−シリコーン樹脂微粒子及びフッ素系樹脂微粒子が好ましい。また、前記水分散性樹脂を2種類以上併用することは全く問題ない。
前記フッ素系樹脂としては、フルオロオレフィン単位を有するフッ素系樹脂微粒子が好ましく、これらの中でも、フルオロオレフィン単位及びビニルエーテル単位から構成されるフッ素含有ビニルエーテル系樹脂微粒子が特に好ましい。
前記フルオロオレフィン単位としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば−CFCF−、−CFCF(CF)−、−CFCFCl−などが挙げられる。
前記ビニルエーテル単位としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、下記表1に示されるものなどが挙げられる。
Figure 2014173078
前記フルオロオレフィン単位及びビニルエーテル単位から構成されるフッ素含有ビニルエーテル系樹脂微粒子としては、上記フルオロオレフィン単位とビニルエーテル単位が交互に共重合してなる交互共重合体が好ましい。
このようなフッ素系樹脂微粒子としては、適宜合成したものを使用してもよいし、市販品を使用してもよい。該市販品としては、例えば、大日本インキ化学工業株式会社製のフルオネートFEM−500、FEM−600、ディックガードF−52S、F−90、F−90M、F−90N,アクアフランTE−5A;旭硝子株式会社製のルミフロンFE4300、FE4500、FE4400、アサヒガードAG−7105、AG−950、AG−7600、AG−7000、AG−1100などが挙げられる。
前記水分散性樹脂は、ホモポリマーとして使用されてもよく、また、コポリマーして使用して複合系樹脂として用いてもよく、単相構造型及びコアシェル型、パワーフィード型エマルジョンのいずれのものも使用できる。
前記水分散性樹脂としては、樹脂自身が親水基を持ち自己分散性を持つもの、樹脂自身は分散性を持たず界面活性剤や親水基をもつ樹脂にて分散性を付与したものが使用できる。これらの中でも、ポリエステル樹脂やポリウレタン樹脂のアイオノマーや不飽和単量体の乳化及び懸濁重合によって得られた樹脂粒子のエマルジョンが最適である。不飽和単量体の乳化重合の場合には、不飽和単量体、重合開始剤、界面活性剤、連鎖移動剤、キレート剤、及びpH調整剤などを添加した水にて反応させ樹脂エマルジョンを得るため、容易に水分散性樹脂を得ることができ、樹脂構成を容易に替えやすいため目的の性質を作りやすい。
前記不飽和単量体としては、例えば、不飽和カルボン酸類、単官能又は多官能の(メタ)アクリル酸エステル単量体類、(メタ)アクリル酸アミド単量体類、芳香族ビニル単量体類、ビニルシアノ化合物単量体類、ビニル単量体類、アリル化合物単量体類、オレフィン単量体類、ジエン単量体類、不飽和炭素を持つオリゴマー類などを単独及び複数組み合わせて用いることができる。これらの単量体を組み合わせることで柔軟に性質を改質することが可能であり、オリゴマー型重合開始剤を用いて重合反応、グラフト反応を行うことで樹脂の特性を改質することもできる。
前記不飽和カルボン酸類としては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、フマール酸、マレイン酸等が挙げられる。
前記単官能の(メタ)アクリル酸エステル単量体類としては、例えば、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、イソプロピルメタクリレート、n−ブチルメタクリレート、イソブチルメタクリレート、n−アミルメタクリレート、イソアミルメタクリレート、n−ヘキシルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、オクチルメタクリレート、デシルメタクリレート、ドデシルメタクリレート、オクタデシルメタクリレート、シクロヘキシルメタクリレート、フェニルメタクリレート、ベンジルメタクリレート、グリシジルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、ジメチルアミノエチルメタクリレート、メタクリロキシエチルトリメチルアンモニウム塩、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、メチルアクリレート、エチルアクリレート、イソプロピルアクリレート、n−ブチルアクリレート、イソブチルアクリレート、n−アミルアクリレート、イソアミルアクリレート、n−へキシルアクリレート、2−エチルへキシルアクリレート、オクチルアクリレート、デシルアクリレート、ドデシルアクリレート、オクタデシルアクリレート、シクロへキシルアクリレート、フェニルアクリレート、ベンジルアクリレート、グリシジルアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、ジメチルアミノエチルアクリレート、アクリロキシエチルトリメチルアンモニウム塩、などが挙げられる。
前記多官能の(メタ)アクリル酸エステル単量体類としては、例えば、エチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリレート、1,3−ブチレングリコールジメタクリレート、1,4−ブチレングリコールジメタクリレート、1,6−ヘキサンジオールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレート、ジプロピレングリコールジメタクリレート、ポリプロピレングリコールジメタクリレート、ポリブチレングリコールジメタクリレート、2,2’−ビス(4−メタクリロキシジエトキシフェニル)プロパン、トリメチロールプロパントリメタクリレート、トリメチロールエタントリメタクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、1,3−ブチレングリコールジアクリレート、1,4−ブチレングリコールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、1,9−ノナンジオールジアクリレート、ポリプロピレングリコールジアクリレート、2,2’−ビス(4−アクリロキシプロピロキシフェニル)プロパン、2,2’−ビス(4−アクリロキシジエトキシフェニル)プロパントリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロールエタントリアクリレート、テトラメチロールメタントリアクリレート、ジトリメチロールテトラアクリレート、テトラメチロールメタンテトラアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、などが挙げられる。
前記(メタ)アクリル酸アミド単量体類としては、例えば、アクリルアミド、メタクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、メチレンビスアクリルアミド、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸等が挙げられる。
前記芳香族ビニル単量体類としては、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、4−t−ブチルスチレン、クロルスチレン、ビニルアニソール、ビニルナフタレン、ジビニルベンゼン等が挙げられる。
前記ビニルシアノ化合物単量体類としては、例えば、アクリロニトリル、メタクリロニトリル等が挙げられる。
前記ビニル単量体類としては、例えば、酢酸ビニル、塩化ビニリデン、塩化ビニル、ビニルエーテル、ビニルケトン、ビニルピロリドン、ビニルスルホン酸又はその塩、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン等が挙げられる。
前記アリル化合物単量体類としては、例えば、アリルスルホン酸その塩、アリルアミン、アリルクロライド、ジアリルアミン、ジアリルジメチルアンモニウム塩等が挙げられる。
前記オレフィン単量体類としては、例えば、エチレン、プロピレン等が挙げられる。
前記ジエン単量体類としては、例えば、ブタジエン、クロロプレン等が挙げられる。
前記不飽和炭素を持つオリゴマー類としては、例えば、メタクリロイル基を持つスチレンオリゴマー、メタクリロイル基を持つスチレン−アクリロニトリルオリゴマー、メタクリロイル基を持つメチルメタクリレートオリゴマー、メタクリロイル基を持つジメチルシロキサンオリゴマー、アクリロイル基を持つポリエステルオリゴマー等が挙げられる。
前記水分散性樹脂は、強アルカリ性、強酸性下では分散破壊や加水分解などの分子鎖の断裂が引き起こされるため、pHは4〜12が好ましく、特に水分散着色剤との混和性の点からpHは6〜11がより好ましく、7〜10が更に好ましい。
前記水分散性樹脂の平均粒径(D50)は、分散液の粘度と関係しており、組成が同じものでは粒径が小さくなるほど同一固形分での粘度が大きくなる。インク化した時に過剰な高粘度にならないためにも水分散性樹脂の平均粒子径(D50)は50nm以上が好ましい。 また、粒径が数十μmになるとインクジェットヘッドのノズル口より大きくなるため使用できない。ノズル口より小さくとも粒子径の大きな粒子がインク中に存在すると吐出性を悪化させる。そこで、インク吐出性を阻害させないために平均粒子径(D50)は200nm以下がより好ましく、150nm以下が更に好ましい。
また、前記水分散性樹脂は、前記水分散着色剤を紙面に定着させる働きを有し、常温で被膜化して色材の定着性を向上させることが好ましい。そのため、前記水分散性樹脂の最低造膜温度(MFT)は30℃以下であることが好ましい。また、前記水分散性樹脂のガラス転移温度が−40℃以下になると樹脂皮膜の粘稠性が強くなり印字物にタックが生じるため、ガラス転移温度が−30℃以上の水分散性樹脂であることが好ましい。
前記水分散性樹脂の前記記録用インクにおける含有量は、固形分で、0.5〜30質量%が好ましく、1〜25質量%がより好ましい。
−界面活性剤−
前記界面活性剤として、水分散性着色剤の種類や、水溶性有機溶剤の組合せによって分散安定性を損なわず、表面張力が低く、浸透性、レベリング性の高いものが好ましく、アニオン系界面活性剤、ノニオン系界面活性剤、シリコーン系界面活性剤及びフッ素系界面活性剤から選択される少なくとも1種が好適である。これらの中でも、シリコーン系界面活性剤、フッ素系界面活性剤、アセチレングリコール又はアセチレンアルコール系界面活性剤が特に好ましい。
これら界面活性剤は、1種を単独、又は2種以上を混合して用いることができる。
前記フッ素系界面活性剤としては、フッ素置換した炭素数が2〜16であるものが好ましく、フッ素置換した炭素数が4〜16であるものがより好ましい。フッ素置換した炭素数が2〜16であれば、表面張力の低下能力が高く、保存性も良好である。
上記のノニオン系フッ素系界面活性剤としては、パーフルオロアルキルリン酸エステル化合物、パーフルオロアルキルエチレンオキサイド付加物、及びパーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマー化合物などが挙げられる。これらの中でも、パーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマー化合物は起泡性が少ないため好ましく、特に一般式(3)及び一般式(4)で表わされるフッ素系界面活性剤が好ましい。
Figure 2014173078
上記一般式(3)で表される化合物において、水溶性を付与するためにmは0〜10の整数が好ましく、nは0〜40の整数が好ましい。
Figure 2014173078
ただし、一般式(4)中、nは2〜6の整数であり、aは15〜50の整数であり、Y’は−C2b+1(bは11〜19の整数である)又は−CHCH(OH)CH−C2d+1(dは2〜6の整数である)を表す。
上記のアニオン系フッ素系界面活性剤としては、パーフルオロアルキルスルホン酸化合物、パーフルオロアルキルカルボン酸化合物などが挙げられる。上記のパーフルオロアルキルスルホン酸化合物としては、例えば、パーフルオロアルキルスルホン酸、パーフルオロアルキルスルホン酸塩、などが挙げられる。上記のパーフルオロアルキルカルボン酸化合物としては、例えば、パーフルオロアルキルカルボン酸、パーフルオロアルキルカルボン酸塩、などが挙げられる。上記のパーフルオロアルキルリン酸エステル化合物としては、例えば、パーフルオロアルキルリン酸エステル、パーフルオロアルキルリン酸エステルの塩、などが挙げられる。上記のパーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマー化合物としては、パーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマー、パーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマーの硫酸エステル塩、パーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマーの塩、などが挙げられる。これらフッ素系界面活性剤における塩の対イオンとしては、Li、Na、K、NH、NHCHCHOH、NH(CHCHOH)、NH(CHCHOH)などが挙げられる。
上記のフッ素系界面活性剤の具体例としては、下記(1)〜(4)のアニオン系、ノニオン系、両性、及び、オリゴマー型フッ素系界面活性剤の一般式(5)〜(14)で表わされる化合物が好適に用いられる。
(1)アニオン系フッ素系界面活性剤
Figure 2014173078
但し、一般式(5)式中、Rfは、下記構造式で表わされるフッ素含有疎水基の混合物を表わす。Aは、−SOX、−COOX、又は−POX(但し、Xは対アニオンであり、具体的には、水素原子、Li、Na、K、NH、NHCHCHOH、NH(CHCHOH)、又はNH(CHCHOH)が挙げられる)を表わす。
Figure 2014173078
Figure 2014173078
但し、一般式(8)式中、Rf’は下記構造式で表わされるフッ素含有基を表わす。Xは、対アニオンであり、具体的には、水素原子、Li、Na、K、NH、NHCHCHOH、NH(CHCHOH)、又はNH(CHCHOH)が挙げられる)を表わす。を表わす。nは1又は2の整数、mは2−nを表わす。
Figure 2014173078
但し、一般式(9)、nは3〜10の整数を表わす。
Figure 2014173078
但し、一般式(10)式中、Rf’及びXは、上記の一般式(8)と同じ意味を表わす。
Figure 2014173078
但し、一般式(11)式中、Rf’及びXは、上記の一般式(8)と同じ意味を表わす。
(2)ノニオン系フッ素系界面活性剤
Figure 2014173078
但し、一般式(12)式中、Rfは、上記の一般式(8)のRfと同じ意味を表わす。nは5〜20の整数を表わす。
Figure 2014173078
但し、一般式(13)式中、Rf’は、上記の一般式(8)のRf’と同じ意味を表わす。nは1〜40の整数を表わす。
(3)両性フッ素系界面活性剤
Figure 2014173078
但し、一般式(14)式中、Rfは、上記の一般式(8)のRfと同じ意味を表わす。
(4)オリゴマー型フッ素系界面活性剤
Figure 2014173078
但し、一般式(15)中、Rfはパーフルオロアルキル基を表す。Xは第4級アンモニウム基;ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属;トリエチルアミン、トリエタノールアミンを表し、Yは−COO、−SO 、−SO 、−PO を表す。qは1〜6の整数を表す。
Figure 2014173078
但し、一般式(16)中、nは1〜4の整数を表わす。
Figure 2014173078
但し、一般式(17)式中、Rf”は、パーフルオロアルキル基を表す。mは6〜25の整数を表し、l及びnは1〜10の整数を表わす。
また、前記一般式(3)〜(17)で表される化合物において、ポリオキシエチレン基[(CHCHO)部分]の分子量(MWEO)とフルオロアルキル基(C2n+1部分及びC2m+1部分)の分子量(MWF)とが、界面活性剤としての機能及び水への溶解性バランス等の理由により、式:MWEO/MWF=2.2〜10の関係を満たすことが好ましい。
前記一般式(4)で表される化合物の好ましい例としては、表面張力を下げる能力が高く浸透性が高い等の理由により次のa)〜z)式の化合物が挙げられる。
a)C−CHCH(OH)CHO−(CHCHO)21−C1225
b)C−CHCH(OH)CHO−(CHCHO)25−C1225
c)C−CHCH(OH)CHO−(CHCHO)30−C1225
d)C−CHCH(OH)CHO−(CHCHO)20−C1429
e)C−CHCH(OH)CHO−(CHCHO)30−C1429
f)C−CHCH(OH)CHO−(CHCHO)20−C1633
g)C−CHCH(OH)CHO−(CHCHO)23−C1633
h)C−CHCH(OH)CHO−(CHCHO)25−C1633
i)C−CHCH(OH)CHO−(CHCHO)30−C1633
j)C−CHCH(OH)CHO−(CHCHO)40−C1633
k)C−CHCH(OH)CHO−(CHCHO)20−C1837
l)C−CHCH(OH)CHO−(CHCHO)30−C1837
m)C−CHCH(OH)CHO−(CHCHO)40−C1837
n)C−CHCH(OH)CHO−(CHCHO)23−CHCH(OH)CH−C
o)C−CHCH(OH)CHO−(CHCHO)35−CHCH(OH)CH−C
p)C−CHCH(OH)CHO−(CHCHO)45−CHCH(OH)CH−C
q)C13−CHCH(OH)CHO−(CHCHO)21−C1225
r)C13−CHCH(OH)CHO−(CHCHO)25−C1225
s)C13−CHCH(OH)CHO−(CHCHO)30−C1225
t)C13−CHCH(OH)CHO−(CHCHO)23−CHCH(OH)CH−C13
u)C13−CHCH(OH)CHO−(CHCHO)35−CHCH(OH)CH−C13
v)C13−CHCH(OH)CHO−(CHCHO)45−CHCH(OH)CH−C13
この中でも、有機溶剤と相溶性が良好な式a)〜c)、n)〜v)の化合物が特に好ましい。
上記のフッ素系界面活性剤としては市販品を使用してもよい。この市販品としては、例えば、サーフロンS−111、S−112、S−113、S−121、S−131、S−132、S−141、S−145(いずれも、旭硝子株式会社製);フルラードFC−93、FC−95、FC−98、FC−129、FC−135、FC−170C、FC−430、FC−431(いずれも、住友スリーエム株式会社製);メガファックF−470、F−1405、F−474(いずれも、大日本インキ化学工業株式会社製);ゾニール(Zonyl)TBS、FSP、FSA、FSN−100、FSN、FSO−100、FSO、FS−300、UR(いずれも、DuPont社製);FT−110、FT−250、FT−251、FT−400S、FT−150、FT−400SW(いずれも、株式会社ネオス社製)、ポリフォックスPF−136A,PF−156A、PF−151N、PF−154、PF−159(オムノバ社製)、ユニダインDSN−403N(ダイキン工業株式会社製)などが挙げられ、これらの中でも、良好な印字品質、特に発色性、紙に対する浸透性、濡れ性、均染性が著しく向上する点から、DuPont社製のFS−300、株式会社ネオス製のFT−110、FT−250、FT−251、FT−400S、FT−150、FT−400SW、オムノバ社製のポリフォックスPF−151N及びダイキン工業株式会社製のユニダインDSN−403Nが特に好ましい。
上記のシリコーン系界面活性剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、側鎖変性ポリジメチルシロキサン、両末端変性ポリジメチルシロキサン、片末端変性ポリジメチルシロキサン、側鎖両末端変性ポリジメチルシロキサンなどが挙げられ、変性基としてポリオキシエチレン基、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン基を有するポリエーテル変性シリコーン系界面活性剤が水系界面活性剤として良好な性質を示すので特に好ましい。
このような界面活性剤としては、適宜合成したものを使用してもよいし、市販品を使用してもよい。この市販品としては、例えば、ビックケミー株式会社、信越化学工業株式会社、東レ・ダウコーニング・シリコーン株式会社、日本エマルジョン株式会社、共栄社化学などから容易に入手できる。
上記のポリエーテル変性シリコーン系界面活性剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、一般式(18)式で表わされるポリアルキレンオキシド構造をジメチルポリシロキサンのSi部側鎖に導入した化合物、などが挙げられる。
Figure 2014173078
但し、一般式(18)式中、m、n、a、及びbは整数を表わす。R及びR’はアルキル基、アルキレン基を表わす。
上記のポリエーテル変性シリコーン系界面活性剤としては、市販品を用いることができ、例えば、KF−618、KF−642、KF−643(信越化学工業株式会社)、EMALEX−SS−5602、SS−1906EX(日本エマルジョン株式会社)、FZ−2105、FZ−2118、FZ−2154、FZ−2161、FZ−2162、FZ−2163、FZ−2164(東レ・ダウコーニング・シリコーン株式会社)、BYK−33、BYK−387(ビックケミー株式会社)、TSF4440、TSF4452、TSF4453(東芝シリコン株式会社)などが挙げられる。
前記アセチレングリコール又はアセチレンアルコール系界面活性剤としては、下記構造式(19)一般式(20)又は一般式(21)で表される化合物が好ましい。
Figure 2014173078
Figure 2014173078
但し、一般式(20)式中、m又はnは整数を表わす。
Figure 2014173078
但し、一般式(21)式中、R及びRはアルキル基を表わす。
上記アセチレングリコール又はアセチレンアルコール系界面活性剤としては、市販品を用いることができ、例えば、ダイノール604、ダイノール607(エアプロダクツ・アンド・ケミカルズ社)、サーフィノール104、サーフィノール420、サーフィノール440、サーフィノールSE(日信化学工業株式会社)、オルフィンE1004、オルフィンE1010、オルフィンEXP.4001、オルフィンEXP.4200、オルフィンEXP.4051F、オルフィンEXP.4123(日信化学工業株式会社)などが挙げられる。
上記のアニオン系界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル酢酸塩、ドデシルベンゼンスルホン酸塩、ラウリル酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルサルフェートの塩、などが挙げられる。
上記のノニオン系界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシプロピレンポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシエチレンアルキルアミド、などが挙げられる。
これらの界面活性剤のインク中における含有量は、0.001〜5質量%が好ましく、0.05〜1質量%がより好ましい。0.001〜5質量%であれば、吐出性や保存安定性が良好である。
−浸透剤−
上記のインクジェット記録用インクは、浸透性と水への溶解性を両立させるために、浸透剤として炭素数8〜11の非湿潤剤性ポリオール化合物又はグリコールエーテル化合物を少なくとも1種を含有することが好ましい。ここで、非湿潤剤性とは、25℃の水中において0.2〜5.0質量%の間の溶解度を有することを意味する。これらの浸透剤の中でも、一般式(22)で表される1,3−ジオール化合物が好ましく、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール[溶解度:4.2%(25℃)]、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール[溶解度:2.0%(25℃)]が特に好ましい。
Figure 2014173078
但し、一般式(22)式中、R’はメチル基又はエチル基であり、R’’は水素又はメチル基であり、R’’’はエチル基又はプロピル基である。
その他の非湿潤剤性ポリオール化合物として、脂肪族ジオールとしては、例えば、2−エチル−2−メチル−1,3−プロパンジオール、3,3−ジメチル−1,2−ブタンジオール、2,2−ジエチル−1,3−プロパンジオール、2−メチル−2−プロピル−1,3−プロパンジオール、2,4−ジメチル−2,4−ペンタンジオール、2,5−ジメチル−2,5−ヘキサンジオール、5−ヘキセン−1,2−ジオールなどが挙げられる。
その他の併用できる浸透剤としては、インクジェット記録用インク中に溶解し、所望の物性に調整できるものであれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、ジエチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノアリルエーテル、ジエチレングリコールモノフェニルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、テトラエチレングリコールクロロフェニルエーテル等の多価アルコールのアルキル及びアリールエーテル類、エタノール等の低級アルコール類、などが挙げられる。
前記浸透剤の前記インクジェット記録用インクにおける含有量は、0.1〜4.0質量%が好ましい。
0.1〜4.0質量%の範囲であれば、インクのメディアへの浸透性が良くなり、ドットの埋まりが良くなる。
−その他の成分−
前記その他の成分としては、特に制限はなく、必要に応じて適宜選択することができ、例えば、pH調整剤、抑泡剤(消泡剤)、防腐防黴剤、キレート試薬、防錆剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、酸素吸収剤、光安定化剤、などが挙げられる。
<抑泡剤>
本実施形態において、前記抑泡剤は、インクジェット用インクに微量添加することによって、その発泡を抑えるために用いられる。ここで、発泡とは液体が薄い膜になって空気を包むことである。この泡の生成にはインクジェット記録用インクの表面張力や粘度等の特性が関与する。即ち、水のように表面張力が高い液体は、液体の表面積をできるだけ小さくしようとする力が働くために、発泡し難い。これに対し、高粘度で高浸透性のインクジェット記録用インクは、表面張力が低いために発泡し易く、溶液の粘性により生成した泡が維持されやすく消泡し難い。
通常、抑泡剤は、泡膜の表面張力を局部的に低下させて泡を破壊するか、発泡液に不溶な抑泡剤を発泡液表面に点在させることで泡を破壊する。インクジェット記録用インクに界面活性剤として表面張力を低下させる働きの極めて強いフッ素系界面活性剤を用いた場合には、前者の機構による抑泡剤を用いても泡膜の表面張力を局部的に低下させることができないため、通常は用いられない。そのため、後者の発泡液に不溶な抑泡剤が用いられるが、この場合、溶液に不溶な抑泡剤によりインクジェット記録用インクの安定性が低下する。
これに対し下記一般式(23)の抑泡剤は、表面張力を低下させる働きがフッ素系界面活性剤ほど強くないものの、該フッ素系界面活性剤に対する相溶性が高い。このため、抑泡剤が効率的に泡膜に取り込まれ、フッ素系界面活性剤と抑泡剤との表面張力の違いにより泡膜の表面が局部的に不均衡な状態となり、泡が破壊すると考えられる。
本発明において前記抑泡剤としては、例えば、一般式(23)で表される化合物が好適に用いられる。
Figure 2014173078

ただし、一般式(23)中、RおよびRは、独立に炭素原子3〜6個を有するアルキル基であり、RおよびRは、独立に炭素原子1〜2個を有するアルキル基であり、nは1〜6の整数である。
前記一般式(23)で表される化合物の好ましい例としては、2,4,7,9−テトラメチルデカン−4,7−ジオール、2,5,8,11−テトラメチルドデカン−5,8−ジオールが挙げられ、抑泡性効果とインクへの相溶性が高い理由により2,5,8,11−テトラメチルドデカン−5,8−ジオールが特に好ましい。
前記抑泡剤の前記インクジェット記録用インクにおける含有量は、0.01〜10質量%が好ましく、0.1〜5質量%がより好ましい。0.1〜5質量%の範囲で泡の発生がほとんどなくなる。
前記pH調整剤としては、調合される記録用インクに悪影響を及ぼさずにpHを7〜11に調整できるものであれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、アルコールアミン類、アルカリ金属元素の水酸化物、アンモニウムの水酸化物、ホスホニウム水酸化物、アルカリ金属の炭酸塩、などが挙げられる。前記pHを7〜11に調整であれば、ヘッドやインク供給ユニットの接液性が問題となることはほとんど無い。
前記アルコールアミン類としては、例えば、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、2−アミノ−2−エチル−1,3プロパンジオール等が挙げられる。
前記アルカリ金属元素の水酸化物としては、例えば、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどが挙げられる。
前記アンモニウムの水酸化物としては、例えば、水酸化アンモニウム、第4級アンモニウム水酸化物、第4級ホスホニウム水酸化物などが挙げられる。
前記アルカリ金属の炭酸塩としては、例えば、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等が挙げられる。
前記防腐防黴剤としては、例えば、デヒドロ酢酸ナトリウム、ソルビン酸ナトリウム、2−ピリジンチオール−1−オキサイドナトリウム、安息香酸ナトリウム、ペンタクロロフェノールナトリウム、等が挙げられる。
前記キレート試薬としては、例えば、エチレンジアミン四酢酸ナトリウム、ニトリロ三酢酸ナトリウム、ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸ナトリウム、ジエチレントリアミン五酢酸ナトリウム、ウラミル二酢酸ナトリウム等がある。
前記防錆剤としては、例えば、酸性亜硫酸塩、チオ硫酸ナトリウム、チオジグリコール酸アンモン、ジイソプロピルアンモニウムニトライト、四硝酸ペンタエリスリトール、ジシクロヘキシルアンモニウムニトライトなどが挙げられる。
前記酸化防止剤としては、例えば、フェノール系酸化防止剤(ヒンダードフェノール系酸化防止剤を含む)、アミン系酸化防止剤、硫黄系酸化防止剤、リン系酸化防止剤、などが挙げられる。
前記フェノール系酸化防止剤(ヒンダードフェノール系酸化防止剤を含む)としては、例えば、ブチル化ヒドロキシアニソール、2,6−ジ−tert−ブチル−4−エチルフェノール、ステアリル−β−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−エチル−6−tert−ブチルフェノール)、4,4’−ブチリデンビス(3−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、3,9−ビス[1,1−ジメチル−2−[β−(3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ]エチル]2,4,8,10−テトライキサスピロ[5,5]ウンデカン、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェニル)ブタン、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、テトラキス[メチレン−3−(3’,5’−ジ−tert−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン、などが挙げられる。
前記アミン系酸化防止剤としては、例えば、フェニル−β−ナフチルアミン、α−ナフチルアミン、N,N’−ジ−sec−ブチル−p−フェニレンジアミン、フェノチアジン、N,N’−ジフェニル−p−フェニレンジアミン、2,6−ジ−tert−ブチル−p−クレゾール、2,6−ジ−tert−ブチルフェノール、2,4−ジメチル−6−tert−ブチル−フェノール、ブチルヒドロキシアニソール、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、4,4’−ブチリデンビス(3−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、4,4’−チオビス(3−メチル−6−tert−ブチルフェノール)、テトラキス[メチレン−3(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ジヒドロキフェニル)プロピオネート]メタン、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−tert−ブチルフェニル)ブタン、等が挙げられる。
前記硫黄系酸化防止剤としては、例えば、ジラウリル3,3’−チオジプロピオネート、ジステアリルチオジプロピオネート、ラウリルステアリルチオジプロピオネート、ジミリスチル3,3’−チオジプロピオネート、ジステアリルβ,β’−チオジプロピオネート、2−メルカプトベンゾイミダゾール、ジラウリルサルファイド等が挙げられる。
前記リン系酸化防止剤としては、トリフェニルフォスファイト、オクタデシルフォスファイト、トリイソデシルフォスファイト、トリラウリルトリチオフォスファイト、トリノニルフェニルフォスファイト、等が挙げられる。
前記紫外線吸収剤としては、例えば、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、サリチレート系紫外線吸収剤、シアノアクリレート系紫外線吸収剤、ニッケル錯塩系紫外線吸収剤、などが挙げられる。
前記ベンゾフェノン系紫外線吸収剤としては、例えば、2−ヒドロキシ−4−n−オクトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−n−ドデシルオキシベンゾフェノン、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2,2’,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン、等が挙げられる。
前記ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤としては、例えば、2−(2’−ヒドロキシ−5’−tert−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−4’−オクトキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’−tert−ブチル−5’−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、等が挙げられる。
前記サリチレート系紫外線吸収剤としては、例えば、フェニルサリチレート、p−tert−ブチルフェニルサリチレート、p−オクチルフェニルサリチレート、等が挙げられる。
前記シアノアクリレート系紫外線吸収剤としては、例えば、エチル−2−シアノ−3,3’−ジフェニルアクリレート、メチル−2−シアノ−3−メチル−3−(p−メトキシフェニル)アクリレート、ブチル−2−シアノ−3−メチル−3−(p−メトキシフェニル)アクリレート、等が挙げられる。
前記ニッケル錯塩系紫外線吸収剤としては、例えば、ニッケルビス(オクチルフェニル)サルファイド、2,2’−チオビス(4−tert−オクチルフェレート)−n−ブチルアミンニッケル(II)、2,2’−チオビス(4−tert−オクチルフェレート)−2−エチルヘキシルアミンニッケル(II)、2,2’−チオビス(4−tert−オクチルフェレート)トリエタノールアミンニッケル(II)、等が挙げられる。
−インクジェット記録用インク製法−
本実施形態の画像形成方法に用いられるインクジェット記録用インクは、水分散性着色剤、水溶性有機溶剤、水分散性樹脂、界面活性剤、浸透剤及び水、更に必要に応じてその他の成分を水性媒体中に分散又は溶解し、更に必要に応じて攪拌混合して製造する。この攪拌混合は、例えば、サンドミル、ホモジナイザー、ボールミル、ペイントシェイカー、超音波分散機等により行うことができ、攪拌混合は通常の攪拌羽を用いた攪拌機、マグネチックスターラー、高速の分散機等で行うことができる。
−インクジェット記録用インク物性−
本実施形態のインクジェット記録用インクの物性としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、粘度、表面張力等が以下の範囲であることが好ましい。
前記インクジェット用インクの25℃での粘度は5〜25mPa・sが好ましい。さらに好ましくは、25℃での粘度は6〜20mPa・sの範囲が良い。前記インク粘度が5mPa・s以上とすることによって、印字濃度や文字品位を向上させる効果が得られる。一方、インク粘度を25mPa・s以下に抑えることで、吐出性を確保することができる。
ここで、前記粘度は、例えば、粘度計(RE−550L、東機産業株式会社製)を使用して、25℃で測定することができる。
前記記録用インクの表面張力としては、25℃で、35mN/m以下が好ましく、32mN/m以下がより好ましい。前記表面張力が、35mN/m以下にすると、記録用メディア上のインクのレベリング良くなる。
本発明の記録用インクは、インクジェットヘッドとして、インク流路内のインクを加圧する圧力発生手段として圧電素子を用いてインク流路の壁面を形成する振動板を変形させてインク流路内容積を変化させてインク滴を吐出させるいわゆるピエゾ型のもの(特開平2−51734号公報参照)、あるいは、発熱抵抗体を用いてインク流路内でインクを加熱して気泡を発生させるいわゆるサーマル型のもの(特開昭61−59911号公報参照)、インク流路の壁面を形成する振動板と電極とを対向配置し、振動板と電極との間に発生させる静電力によって振動板を変形させることで,インク流路内容積を変化させてインク滴を吐出させる静電型のもの(特開平6−71882号公報参照)などのいずれのインクジェットヘッドを搭載するプリンタにも良好に使用できる。
本発明の記録用インクは、インクジェット記録用インク、万年筆、ボールペン、マジックペン、サインペンなどの各種分野において好適に使用することができるが、特に、インクジェット記録方式による画像形成装置(プリンタ等)において好適に使用することができ、例えば、印字又は印字前後に被記録用紙及び前記記録用インクを50〜200℃で加熱し、印字定着を促進する機能を有するプリンタ等に使用することもでき、以下の本発明のインクメディアセット、インクカートリッジ、インクジェット記録方法、インクジェット記録装置、及びインク記録物に特に好適に使用することができる。
<記録用メディア>
前記記録用メディアとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、普通紙、光沢紙、特殊紙、布、フィルム、OHPシート、汎用印刷紙などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記インク記録物は、高画質で滲みがなく、経時安定性に優れ、各種の印字乃至画像の記録された資料等として各種用途に好適に使用することができる。
これらの中でも、画像品質(画像濃度、彩度、ビーディング、カラーブリード)に優れ、かつ光沢性が高く、更にスミア定着性にも優れた画像が記録できる点から、吸液特性が一定範囲内の一般印刷用紙が好適であり、具体的には、支持体の少なくとも一方の面上に塗工層を有する記録用メディアであり、前記塗工層を有する面が、動的走査吸液計で測定した接触時間100msにおける純水の前記記録用メディアへの転移量が1〜35ml/mである記録用メディアが好ましい。記録用メディアへの転移量が1〜35ml/mである記録用メディアを用いると、ビーディング(隣り合ったドットが引き付けあったりして画像にブツブツ感が出るような現象)及びカラーブリード(色間の滲み)が発生し難くなる。
ここで、この動的走査吸液計(dynamic scanning absorptometer;DSA,紙パ技協誌、第48巻、1994年5月、第88〜92頁、空閑重則)は、極めて短時間における吸液量を正確に測定できる装置である。この動的走査吸液計は、(i)吸液の速度をキャピラリー中のメニスカスの移動から直読する、(ii)試料を円盤状とし、この上で吸液ヘッドをらせん状に走査する、予め設定したパターンに従って走査速度を自動的に変化させ、1枚の試料で必要な点の数だけ測定を行う、という方法によって測定を自動化したものである。紙試料への液体供給ヘッドはテフロン(登録商標)管を介してキャピラリーに接続され、キャピラリー中のメニスカスの位置は光学センサで自動的に読み取られる。具体的には、動的走査吸液計(K350シリーズD型、協和精工株式会社製)を用いて、純水の転移量を測定した。接触時間100msにおける転移量は、それぞれ接触時間の近隣接触時間における転移量の測定値から補間により求めることができる。
この吸液特性が一定範囲内の印刷用紙としては、市販品を用いることができ、この市販品としては、例えば、リコービジネスコーグロス100(株式会社リコー製)、OKトップコート+、OK金藤+、SA金藤+(王子製紙株式会社製)、スーパーMIダル、オーロラコート、スペースDX(日本製紙株式会社製)、αマット、ミューコート(北越製紙株式会社製)、雷鳥アート、雷鳥スーパーアート(中越パルプ工業株式会社製)、パールコートN(三菱製紙株式会社製)などが挙げられる。また、この吸液特性が一定範囲内の一般印刷用紙としては、以下に説明する、支持体の少なくとも一方の面上に塗工層を有するものが好適である。
<インクカートリッジ>
本発明のインクカートリッジは、本発明の前記記録用インクを容器中に収容してなり、更に必要に応じて適宜選択したその他の部材等を有してなる。
前記容器としては、特に制限はなく、目的に応じてその形状、構造、大きさ、材質等を適宜選択することができ、例えば、アルミニウムラミネートフィルム、樹脂フィルム等で形成されたインク袋などを少なくとも有するものなどが好適に挙げられる。
次に、インクカートリッジについて、図1及び図2を参照して説明する。
ここで、図1は、本発明のインクカートリッジ201を示す概略図であり、図2は、図1のインクカートリッジの変形例を示す概略図である。
図1に示すように、インク注入口242から本発明の前記記録用インクがインク袋241内に充填され、排気した後、該インク注入口242は融着により閉じられる。
使用時には、ゴム部材からなるインク排出口243に、図3で後述するインクジェット記録装置本体101の針が刺されて、前記インクが装置本体101に供給される。
インク袋241は、透気性のないアルミニウムラミネートフィルム等の包装部材により形成されている。
このインク袋241は、図2に示すように、通常、プラスチックス製のカートリッジケース244内に収容され、各種インクジェット記録装置に着脱可能に装着して用いられるようになっている。
本発明のインクカートリッジ201は、本発明の前記記録用インクを収容し、各種インクジェット記録装置に着脱可のものが特に好ましい。
<画像形成方法>
本実施形態の画像形成方法は、前記インクジェット用インクに刺激を印加し、記録用媒体に、前記インクジェット用インクを飛翔させて画像を形成するインク飛翔工程を有する。前記記録媒体に、画像濃度、裏抜け、にじみ等の画質向上のために、記録媒体へインクを付着させる前後のいずれか、または両方に、処理液を塗布する工程を有していても良い。
−インク飛翔工程及びインク飛翔手段−
前記インク飛翔工程は、前記本発明の記録用インクに、刺激(エネルギー)を印加し、該記録用インクを飛翔させて記録用メディアに画像を形成する工程である。
前記インク飛翔手段は、前記本発明の記録用インクに、刺激(エネルギー)を印加し、該記録用インクを飛翔させて記録用メディアに画像を形成する手段である。該インク飛翔手段としては、特に制限はなく、例えば、インク吐出用の各種のノズル、などが挙げられる。
本発明においては、前記インクジェットヘッドの液室部、流体抵抗部、振動板、及びノズル部材の少なくとも一部がシリコン及びニッケルの少なくともいずれかを含む材料から形成されることが好ましい。
また、前記インクジェットノズルのノズル直径は、30μm以下が好ましく、1〜20μmがより好ましい。
前記刺激(エネルギー)は、例えば、前記刺激発生手段により発生させることができ、該刺激としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、熱(温度)、圧力、振動及び光などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、熱、圧力が好適に挙げられる。
なお、前記刺激発生手段としては、例えば、加熱装置、加圧装置、圧電素子、振動発生装置、超音波発振器、ライト、などが挙げられ、具体的には、例えば、圧電素子等の圧電アクチュエータ、発熱抵抗体等の電気熱変換素子を用いて液体の膜沸騰による相変化を利用するサーマルアクチュエータ、温度変化による金属相変化を用いる形状記憶合金アクチュエータ、静電力を用いる静電アクチュエータ等、などが挙げられる。
前記記録用インクの飛翔の態様としては、特に制限はなく、前記刺激の種類等応じて異なり、例えば、前記刺激が「熱」の場合、記録ヘッド内の前記記録用インクに対し、記録信号に対応した熱エネルギーを例えばサーマルヘッド等を用いて付与し、該熱エネルギーにより前記記録用インクに気泡を発生させ、該気泡の圧力により、該記録ヘッドのノズル孔から該記録用インクを液滴として吐出噴射させる方法、などが挙げられる。また、前記刺激が「圧力」の場合、例えば記録ヘッド内のインク流路内にある圧力室と呼ばれる位置に接着された圧電素子に電圧を印加することにより、圧電素子が撓み、圧力室の容積が縮小して、前記記録ヘッドのノズル孔から該記録用インクを液滴として吐出噴射させる方法、などが挙げられる。
前記飛翔させる前記記録用インクの液滴は、その大きさとしては、例えば、3×10−15〜40×10−15m(3〜40pL)とするのが好ましく、その吐出噴射の速さとしては5〜20m/sとするのが好ましく、その駆動周波数としては1kHz以上とするのが好ましく、その解像度としては300dpi以上とするのが好ましい。
なお、前記制御手段としては、前記各手段の動きを制御することができる限り特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、シークエンサー、コンピュータ等の機器が挙げられる。
ここで、シリアル型インクジェット記録装置により、本発明のインクジェット記録方法を実施する一の態様について、図面を参照しながら説明する。図3に示すインクジェット記録装置は、装置本体101と、装置本体101に用紙を装填するための給紙トレイ102と、装置本体101に装填され画像が形成(記録)された用紙をストックするための排紙トレイ103と、インクカートリッジ装填部104とを有する。インクカートリッジ装填部104の上面には、操作キーや表示器などの操作部105が配置されている。インクカートリッジ装填部104は、インクカートリッジ201の脱着を行うための開閉可能な前カバー115を有している。
装置本体101内には、図4及び図5に示すように、図示を省略している左右の側板に横架したガイド部材であるガイドロッド131とステー132とでキャリッジ133を主走査方向に摺動自在に保持し、主走査モータ(不図示)によって図5で矢示方向に移動走査する。
キャリッジ133には、イエロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)、ブラック(Bk)の各色の記録用インク滴を吐出する4個のインクジェット記録用ヘッドからなる記録ヘッド134を複数のインク吐出口を主走査方向と交叉する方向に配列し、インク滴吐出方向を下方に向けて装着している。
記録ヘッド134を構成するインクジェット記録用ヘッドとしては、圧電素子などの圧電アクチュエータ、発熱抵抗体などの電気熱変換素子を用いて液体の膜沸騰による相変化を利用するサーマルアクチュエータ、温度変化による金属相変化を用いる形状記憶合金アクチュエータ、静電力を用いる静電アクチュエータなどインクを吐出するためのエネルギー発生手段として備えたものなどを使用できる。
また、キャリッジ133には、記録ヘッド134に各色のインクを供給するための各色のサブタンク135を搭載している。サブタンク135には、図示しない記録用インク供給チューブを介して、インクカートリッジ装填部104に装填された本発明のインクカートリッジ201から本発明の前記記録用インクが供給されて補充される。
一方、給紙トレイ102の用紙積載部(圧板)141上に積載した用紙142を給紙するための給紙部として、用紙積載部141から用紙142を1枚ずつ分離給送する半月コロ(給紙コロ143)、及び給紙コロ143に対向し、摩擦係数の大きな材質からなる分離パッド144を備え、この分離パッド144は給紙コロ143側に付勢されている。
この給紙部から給紙された用紙142を記録ヘッド134の下方側で搬送するための搬送部として、用紙142を静電吸着して搬送するための搬送ベルト151と、給紙部からガイド145を介して送られる用紙142を搬送ベルト151との間で挟んで搬送するためのカウンタローラ152と、略鉛直上方に送られる用紙142を略90°方向転換させて搬送ベルト151上に倣わせるための搬送ガイド153と、押さえ部材154で搬送ベルト151側に付勢された先端加圧コロ155とが備えられる。また、搬送ベルト151表面を帯電させるための帯電手段である帯電ローラ156が備えられている。
搬送ベルト151は、無端状ベルトであり、搬送ローラ157とテンションローラ158との間に張架されて、ベルト搬送方向に周回可能である。この搬送ベルト151は、例えば、抵抗制御を行っていない厚み40μm程度の樹脂材、例えば、テトラフルオロエチレンとエチレンの共重合体(ETFE)で形成した用紙吸着面となる表層と、この表層と同材質でカーボンによる抵抗制御を行った裏層(中抵抗層、アース層)とを有している。搬送ベルト151の裏側には、記録ヘッド134による印写領域に対応してガイド部材161が配置されている。なお、記録ヘッド134で記録された用紙142を排紙するための排紙部として、搬送ベルト151から用紙142を分離するための分離爪171と、排紙ローラ172及び排紙コロ173とが備えられており、排紙ローラ172の下方に排紙トレイ103が配されている。
装置本体101の背面部には、両面給紙ユニット181が着脱自在に装着されている。両面給紙ユニット181は、搬送ベルト151の逆方向回転で戻される用紙142を取り込んで反転させて再度カウンタローラ152と搬送ベルト151との間に給紙する。なお、両面給紙ユニット181の上面には手差し給紙部182が設けられている。
このインクジェット記録装置においては、給紙部から用紙142が1枚ずつ分離給紙され、略鉛直上方に給紙された用紙142は、ガイド145で案内され、搬送ベルト151とカウンタローラ152との間に挟まれて搬送される。更に先端を搬送ガイド153で案内されて先端加圧コロ155で搬送ベルト151に押し付けられ、略90°搬送方向を転換される。
このとき、帯電ローラ156によって搬送ベルト157が帯電されており、用紙142は、搬送ベルト151に静電吸着されて搬送される。そこで、キャリッジ133を移動させながら画像信号に応じて記録ヘッド134を駆動することにより、停止している用紙142にインク滴を吐出して1行分を記録し、用紙142を所定量搬送後、次行の記録を行う。記録終了信号又は用紙142の後端が記録領域に到達した信号を受けることにより、記録動作を終了して、用紙142を排紙トレイ103に排紙する。
そして、サブタンク135内の記録用インクの残量ニヤエンドが検知されると、インクカートリッジ201から所要量の記録用インクがサブタンク135に補給される。
このインクジェット記録装置においては、本発明のインクカートリッジ201中の記録用インクを使い切ったときには、インクカートリッジ201における筐体を分解して内部のインク袋241だけを交換することができる。また、インクカートリッジ201は、縦置きで前面装填構成としても、安定した記録用インクの供給を行うことができる。したがって、装置本体101の上方が塞がって設置されているような場合、例えば、ラック内に収納する場合、あるいは装置本体101の上面に物が置かれているような場合でも、インクカートリッジ201の交換を容易に行うことができる。
なお、キャリッジが走査するシリアル型(シャトル型)インクジェット記録装置に適用した例で説明したが、ライン型ヘッドを備えたライン型インクジェット記録装置にも同様に適用することができる。記録用メディアもカット紙でなくロール紙にも適用できる。特に、動的走査吸液計で測定した接触時間100msにおける純水の前記記録用メディアへの転移量が1〜15ml/mである浸透速度が非常に遅い記録用メディアへの印字に適する。
また、本発明のインクジェット記録装置及びインクジェット記録方法は、インクジェット記録方式による各種記録に適用することができ、例えば、インクジェット記録用プリンタ、ファクシミリ装置、複写装置、プリンタ/ファックス/コピア複合機、などに特に好適に適用することができる。
(インク記録物)
本発明のインクジェット記録装置及びインクジェット記録方法により記録された記録物は、本発明のインク記録物である。
本発明のインク記録物は、記録用メディア上に、本発明の前記記録用インクを用いて形成された画像を有してなる。
また、本発明のインク記録物は、本発明の前記インクメディアセットにおける記録用メディア上に、本発明の前記インクメディアセットにおける記録用インクを用いて形成された画像を有してなる。
前記記録用メディアとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、普通紙、光沢紙、汎用印刷紙などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記インク記録物は、高画質で滲みがなく、経時安定性に優れ、各種の印字乃至画像の記録された資料等として各種用途に好適に使用することができる。
以下、実施例及び比較例を示して本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。
以下に示すようにして、各顔料分散液を調製した。
<インクジェット記録用インクの調整>
(調製例1)
−表面改質ブラック顔料分散体(1)の調製−
Cabot Corporation製Black Pearls (登録商標)1000(BET表面積343m/gおよびDBPA105mL/100gを有するカーボンブラック)100gと式(1)の化合物100ミリモルおよびイオン交換高純水1Lを室温環境下Silversonミキサー(6000rpm)で混合した。得られるスラリーのpHが4より高い場合は、硝酸100ミリモルを添加する。30分後に、少量のイオン交換高純水に溶解された亜硝酸ナトリウム(100ミリモル)を上記混合物にゆっくりと添加する。さらに、撹拌しながら60℃に加温し、1時間反応させた。カーボンブッラクに式(1)の化合物を付加した改質顔料が生成できる。次いで、pHをNaOH水溶液により10に調整することにより、30分後に改質顔料分散体は得られる。少なくとも1つのジェミナルビスホスホン酸基またはジェミナルビスホスホン酸ナトリウム塩と結合した顔料を含んだ分散体とイオン交換高純水を用いて透析膜を用いた限外濾過を行い、さらに超音波分散を行って固形分を20%に濃縮した改質顔料分散体が得た。表面処理レベルは0.75mmol/gであり、粒度分布測定装置(日機装株式会社製、ナノトラックUPA−EX150)で測定された体積平均粒径(D50)は120nmであった。さらに、ナトリウムイオン含有量をTOA−DKKイオンメータIM−32Pを用いて測定し、27868ppmであり、元素分析測定したリン(P)の量は、2.31%であった。
(調製例2)
−表面改質ブラック顔料分散体(2)の調製−
ProcessAll 4HV ミキサー(4L)に、Cabot Corporation製Black Pearls (登録商標)880(BET表面積220m/gおよびDBPA105mL/100gを有するカーボンブラック)500gにイオン交換高純水1Lおよび式(1)の化合物1モルを添加する。次いで、混合物を10分間、60℃に加温しながら300rpmで強く混合した。これに20%亜硝酸ナトリウム水性溶液[式(1)の化合物に基づき1モル当量]を15分間掛けて添加した。60℃に加温しながら、三時間混合撹拌した。上記反応物をイオン交換高純水750mLで希釈しながら取り出し、得られた改質顔料分散体とイオン交換高純水を用いて透析膜を用いた限外濾過を行い、さらに超音波分散を行って固形分を20%に濃縮した改質顔料分散体が得た。表面処理レベルは0.5mmol/gであり、粒度分布測定装置(日機装株式会社製、ナノトラックUPA−EX150)で測定された体積平均粒径(D50)は104nmであった。さらに、ナトリウムイオン含有量をTOA−DKKイオンメータIM−32Pを用いて測定し、19940ppmであり、元素分析測定したリン(P)の量は、2.20%であった。
(調製例3)
−表面改質ブラック顔料分散体(3)の調製−
ProcessAll 4HV ミキサー(4L)に、Cabot Corporation製Black Pearls (登録商標)880(BET表面積220m/gおよびDBPA105mL/100gを有するカーボンブラック)500gにイオン交換高純水1Lおよび式(2)の化合物175ミリモルを添加する。次いで、混合物を10分間、60℃に加温しながら300rpmで強く混合した。これに20%亜硝酸ナトリウム水性溶液[式(2)の化合物に基づき175ミリモル当量]を15分間掛けて添加した。60℃に加温しながら、三時間混合撹拌した。上記反応物をイオン交換高純水750mLで希釈しながら取り出し、得られた改質顔料分散体とイオン交換高純水を用いて透析膜を用いた限外濾過を行い、さらに超音波分散を行って固形分を20%に濃縮した改質顔料分散体が得た。表面処理レベルは0.35mmol/gであり、粒度分布測定装置(日機装株式会社製、ナノトラックUPA−EX150)で測定された体積平均粒径(D50)は114nmであった。さらに、ナトリウムイオン含有量をTOA−DKKイオンメータIM−32Pを用いて測定し、12792ppmであり、元素分析測定したリン(P)の量は、1.08%であった。
(調製例4)
−表面改質マゼンタ顔料分散体(1)の調製−
Sun Chemical製微粒子径Pigment Red 122を100gと式(2)の化合物50ミリモルおよびイオン交換高純水1Lを室温環境下Silversonミキサー(6000rpm)で混合した。30分後に、少量のイオン交換高純水に溶解された亜硝酸ナトリウム(100ミリモル)を上記混合物にゆっくりと添加する。さらに、撹拌しながら60℃に加温し、1時間反応させた。Pigment Red 122に式(2)の化合物を付加した改質顔料が生成できる。次いで、pHを水酸化テトラメチルアンモニウムによりpH10に調整することにより、30分後に改質顔料分散体は得られる。少なくとも1つのジェミナルビスホスホン酸基またはジェミナルビスホスホン酸テトラメチルアンモニウム塩と結合した顔料を含んだ分散体とイオン交換高純水を用いて透析膜を用いた限外濾過を行い、さらに超音波分散を行って固形分を20%に濃縮した改質顔料分散体が得た。表面処理レベルは0.50mmol/gであり、粒度分布測定装置(日機装株式会社製、ナノトラックUPA−EX150)で測定された体積平均粒径(D50)は111nmであった。さらに、元素分析測定したリン(P)の量は、0.26%であった。
(調製例5)
−表面改質マゼンタ顔料分散体(2)の調製−
SENSIENT製SMART Magenta 3122BA(Pigment Red 122表面処理分散体、顔料固形分14.5%)を690gと式(2)の化合物50ミリモルおよびイオン交換高純水500mLを室温環境下Silversonミキサー(6000rpm)で混合した。30分後に、少量のイオン交換高純水に溶解された亜硝酸ナトリウム(100ミリモル)を上記混合物にゆっくりと添加する。さらに、撹拌しながら60℃に加温し、1時間反応させた。Pigment Red 122に式(2)の化合物を付加した改質顔料が生成できる。次いで、pHを水酸化テトラメチルアンモニウムによりpH10に調整することにより、30分後に改質顔料分散体は得られる。少なくとも1つのジェミナルビスホスホン酸基またはジェミナルビスホスホン酸テトラメチルアンモニウム塩と結合した顔料を含んだ分散体とイオン交換高純水を用いて透析膜を用いた限外濾過を行い、さらに超音波分散を行って固形分を20%に濃縮した改質顔料分散体が得た。表面処理レベルは0.50mmol/gであり、粒度分布測定装置(日機装株式会社製、ナノトラックUPA−EX150)で測定された体積平均粒径(D50)は106nmであった。さらに、元素分析測定したリン(P)の量は、0.25%であった。
(調製例6)
−表面改質シアン顔料分散体(1)の調製−
SENSIENT製SMART Cyan 3154BA(Pigment Blue 15:4表面処理分散体、顔料固形分14.5%)を690gと式(1)の化合物50ミリモルおよびイオン交換高純水500mLを室温環境下Silversonミキサー(6000rpm)で混合した。30分後に、少量のイオン交換高純水に溶解された亜硝酸ナトリウム(100ミリモル)を上記混合物にゆっくりと添加する。さらに、撹拌しながら60℃に加温し、1時間反応させた。Pigment Blue 15:4に式(1)の化合物を付加した改質顔料が生成できる。次いで、pHを水酸化テトラメチルアンモニウムによりpH10に調整することにより、30分後に改質顔料分散体は得られる。少なくとも1つのジェミナルビスホスホン酸基またはジェミナルビスホスホン酸テトラメチルアンモニウム塩と結合した顔料を含んだ分散体とイオン交換高純水を用いて透析膜を用いた限外濾過を行い、さらに超音波分散を行って固形分を20%に濃縮した改質顔料分散体が得た。表面処理レベルは0.50mmol/gであり、粒度分布測定装置(日機装株式会社製、ナノトラックUPA−EX150)で測定された体積平均粒径(D50)は113nmであった。さらに、元素分析測定したリン(P)の量は、0.27%であった。
(調製例7)
−表面改質イエロー顔料分散体(1)の調製−
SENSIENT製SMART Yellow 3074BA(Pigment Yellow 74表面処理分散体、顔料固形分14.5%)を690gと式(2)の化合物50ミリモルおよびイオン交換高純水500mLを室温環境下Silversonミキサー(6000rpm)で混合した。30分後に、少量のイオン交換高純水に溶解された亜硝酸ナトリウム(100ミリモル)を上記混合物にゆっくりと添加する。さらに、撹拌しながら60℃に加温し、1時間反応させた。Pigment Yellow 74に式(2)の化合物を付加した改質顔料が生成できる。次いで、pHを水酸化テトラブチルアンモニウムによりpH10に調整することにより、30分後に改質顔料分散体は得られる。少なくとも1つのジェミナルビスホスホン酸基またはジェミナルビスホスホン酸テトラブチルアンモニウム塩と結合した顔料を含んだ分散体とイオン交換高純水を用いて透析膜を用いた限外濾過を行い、さらに超音波分散を行って固形分を20%に濃縮した改質顔料分散体が得た。表面処理レベルは0.50mmol/gであり、粒度分布測定装置(日機装株式会社製、ナノトラックUPA−EX150)で測定された体積平均粒径(D50)は142nmであった。さらに、元素分析測定したリン(P)の量は、0.26%であった。
(調製例8)
−表面改質ブラック顔料分散体(4)の調製−
CTAB比表面積が150m/g、DBP吸油量100ml/100gのカーボンブラック90gを、2.5規定の硫酸ナトリウム溶液3000mlに添加し、温度60℃、速度300rpmで攪拌し、10時間反応させて酸化処理を行った。この反応液を濾過し、濾別したカーボンブラックを水酸化ナトリウム溶液で中和し、限外濾過を行った。
得られたカーボンブラックを水洗し、乾燥させて、固形分20質量%となるよう純水中に分散させ、充分に撹拌してブラック顔料分散液を得た。このブラック顔料分散液における顔料分散体の体積平均粒径(D50)を粒度分布測定装置(日機装株式会社製、ナノトラックUPA−EX150)により測定したところ103nmであった。
(調製例9)
<マゼンタ顔料含有ポリマー微粒子分散体の調製>
−ポリマー溶液Aの調製−
機械式攪拌機、温度計、窒素ガス導入管、還流管、及び滴下ロートを備えた1Lのフラスコ内を充分に窒素ガス置換した後、スチレン11.2g、アクリル酸2.8g、ラウリルメタクリレート12.0g、ポリエチレングリコールメタクリレート4.0g、スチレンマクロマー4.0g、及びメルカプトエタノール0.4gを混合し、65℃に昇温した。次に、スチレン100.8g、アクリル酸25.2g、ラウリルメタクリレート108.0g、ポリエチレングリコールメタクリレート36.0g、ヒドロキシルエチルメタクリレート60.0g、スチレンマクロマー36.0g、メルカプトエタノール3.6g、アゾビスメチルバレロニトリル2.4g、及びメチルエチルケトン18gの混合溶液を2.5時間かけて、フラスコ内に滴下した。滴下後、アゾビスメチルバレロニトリル0.8g及びメチルエチルケトン18gの混合溶液を0.5時間かけて、フラスコ内に滴下した。65℃で1時間熟成した後、アゾビスメチルバレロニトリル0.8gを添加し、更に1時間熟成した。反応終了後、フラスコ内にメチルエチルケトン364gを添加し、濃度が50質量%のポリマー溶液Aを800g得た。
−顔料含有ポリマー微粒子分散体の調製−
ポリマー溶液Aを28gと、C.I.ピグメントレッド122を42g、1mol/Lの水酸化カリウム水溶液13.6g、メチルエチルケトン20g、及びイオン交換水13.6gを十分に攪拌した後、ロールミルを用いて混練した。得られたペーストを純水200gに投入し、充分に攪拌した後、エバポレータ用いてメチルエチルケトン及び水を留去し、更に粗大粒子を除くためにこの分散液を平均孔径5.0μmのポリビニリデンフロライドメンブランフィルターにて加圧濾過し、顔料濃度15質量%、固形分濃度20質量%のマゼンタ顔料含有ポリマー微粒子分散液を得た。得られたマゼンタ顔料含有ポリマー微粒子分散液におけるポリマー微粒子の体積平均粒径(D50)を粒度分布測定装置(日機装株式会社製、ナノトラックUPA−EX150)により測定したところ127nmであった。
(調製例10)
−シアン顔料含有ポリマー微粒子分散体の調製−
調製例3において、顔料としてのC.I.ピグメントレッド122を、フタロシアニン顔料(C.I.ピグメントブルー15:3)に変更した以外は、調製例3と同様にして、シアン顔料含有ポリマー微粒子分散液を調製した。得られたシアン顔料含有ポリマー微粒子分散液におけるポリマー微粒子について、体積平均粒径(D50)を粒度分布測定装置(日機装株式会社製、ナノトラックUPA−EX150)により測定したところ93nmであった。
(調製例11)
−イエロー顔料含有ポリマー微粒子分散体の調製−
調製例3において、顔料としてのC.I.ピグメントレッド122を、モノアゾイエロー顔料(C.I.ピグメントイエロー74)に変更した以外は、調製例3と同様にして、イエロー顔料含有ポリマー微粒子分散液を調製した。得られたイエロー顔料含有ポリマー微粒子分散液におけるポリマー微粒子について、体積平均粒径(D50)を粒度分布測定装置(日機装株式会社製、ナノトラックUPA−EX150)により測定したところ76nmであった。
(調製例12)
−カーボンブラック顔料含有ポリマー微粒子分散体の調製−
調製例3において、顔料としてのC.I.ピグメントレッド122を、カーボンブラック(デグサ社製、FW100)に変更した以外は、調製例3と同様にして、カーボンブラック顔料含有ポリマー微粒子分散液を調製した。得られたカーボンブラック顔料含有ポリマー微粒子分散液におけるポリマー微粒子について、体積平均粒径(D50)を粒度分布測定装置(日機装株式会社製、ナノトラックUPA−EX150)により測定したところ104nmであった。
以下に本発明のインク製造例、インク製造例を表1、表2、表3に示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、インク製造例に記載の各成分の量は質量基準である。
[実施例1(インク製造例1)]
後述の表2に示されるように、下記処方のインク組成物を作成し、pHが9になるように水酸化リチウム10%水溶液にて調整した。その後、平均孔径0.8μmのメンブレンフィルターで濾過を行い、インク組成物を得た。
表面ブラック顔料分散体(1)・・・・・・・・・・・・・・・・・・7質量部
アクリルシリコーン樹脂エマルジョン・・・・・・・(固形分として)2質量部
1,3−ブタンジオール・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・5質量部
1,3−ジメチル−2−イミダゾリジン・・・・・・・・・・・・・・5質量部
ジエチレングリコールモノイソブチルエーテル・・・・・・・・・・30質量部
2−エチルー1,3−へキサンジオール・・・・・・・・・・・・・・2質量部
界面活性剤DSN404N・・・・・・・・・・・・・・・・・0.30質量部
防カビ剤Proxel GXL・・・・・・・・・・・・・・・・・・0.05質量部
純水・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・残部
合計・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・100質量部
[実施例2(インク製造例2)]
実施例1のインク処方に変えて、後述の表2に示される処方のインク原料を用いた他は、実施例1と同様にして、実施例2(インク製造例2)のインクを製造した。
[実施例3(インク製造例3)]
実施例1のインク処方に変えて、後述の表2に示される処方のインク原料を用いた他は、実施例1と同様にして、実施例3(インク製造例3)のインクを製造した。
[実施例4(インク製造例4)]
実施例1のインク処方に変えて、後述の表2に示される処方のインク原料を用いた他は、実施例1と同様にして、実施例4(インク製造例4)のインクを製造した。
[実施例5(インク製造例5)]
実施例1のインク処方に変えて、後述の表2に示される処方のインク原料を用いた他は、実施例1と同様にして、実施例5(インク製造例5)のインクを製造した。
[実施例6(インク製造例6)]
実施例1のインク処方に変えて、後述の表2に示される処方のインク原料を用いた他は、実施例1と同様にして、実施例6(インク製造例6)のインクを製造した。
[実施例7(インク製造例7)]
実施例1のインク処方に変えて、後述の表2に示される処方のインク原料を用いた他は、実施例1と同様にして、実施例7(インク製造例7)のインクを製造した。
[実施例8(インク製造例8)]
実施例1のインク処方に変えて、後述の表2に示される処方のインク原料を用いた他は、実施例1と同様にして、実施例8(インク製造例8)のインクを製造した。
[実施例8(インク製造例8)]
実施例1のインク処方に変えて、後述の表2に示される処方のインク原料を用いた他は、実施例1と同様にして、実施例8(インク製造例8)のインクを製造した。
[実施例8(インク製造例8)]
実施例1のインク処方に変えて、後述の表2に示される処方のインク原料を用いた他は、実施例1と同様にして、実施例8(インク製造例8)のインクを製造した。
[実施例9(インク製造例9)]
実施例1のインク処方に変えて、後述の表2に示される処方のインク原料を用いた他は、実施例1と同様にして、実施例9(インク製造例9)のインクを製造した。
[実施例10(インク製造例10)]
実施例1のインク処方に変えて、後述の表2に示される処方のインク原料を用いた他は、実施例1と同様にして、実施例10(インク製造例10)のインクを製造した。
[実施例11(インク製造例11)]
実施例1のインク処方に変えて、後述の表2に示される処方のインク原料を用いた他は、実施例1と同様にして、実施例11(インク製造例11)のインクを製造した。
[実施例12(インク製造例12)]
実施例1のインク処方に変えて、後述の表2に示される処方のインク原料を用いた他は、実施例1と同様にして、実施例12(インク製造例12)のインクを製造した。
[実施例13(インク製造例13)]
実施例1のインク処方に変えて、後述の表2に示される処方のインク原料を用いた他は、実施例1と同様にして、実施例13(インク製造例13)のインクを製造した。
[実施例14(インク製造例14)]
実施例1のインク処方に変えて、後述の表2に示される処方のインク原料を用いた他は、実施例1と同様にして、実施例14(インク製造例14)のインクを製造した。
[実施例15(インク製造例15)]
実施例1のインク処方に変えて、後述の表2に示される処方のインク原料を用いた他は、実施例1と同様にして、実施例15(インク製造例15)のインクを製造した。
[実施例16(インク製造例16)]
実施例1のインク処方に変えて、後述の表2に示される処方のインク原料を用いた他は、実施例1と同様にして、実施例16(インク製造例16)のインクを製造した。
[実施例17(インク製造例17)]
実施例1のインク処方に変えて、後述の表2に示される処方のインク原料を用いた他は、実施例1と同様にして、実施例17(インク製造例17)のインクを製造した。
[比較例1(インク製造例18)]
実施例1のインク処方に変えて、後述の表2に示される処方のインク原料を用いた他は、実施例1と同様にして、比較例1 (インク製造例18)のインクを製造した。
[比較例2(インク製造例19)]
実施例1のインク処方に変えて、後述の表2に示される処方のインク原料を用いた他は、実施例1と同様にして、比較例2(インク製造例19)のインクを製造した。
[比較例3(インク製造例20)]
実施例1のインク処方に変えて、後述の表2に示される処方のインク原料を用いた他は、実施例1と同様にして、比較例3(インク製造例20)のインクを製造した。
[比較例4(インク製造例21)]
実施例1のインク処方に変えて、後述の表2に示される処方のインク原料を用いた他は、実施例1と同様にして、比較例4(インク製造例21)のインクを製造した。
[比較例5(インク製造例22)]
実施例1のインク処方に変えて、後述の表2に示される処方のインク原料を用いた他は、実施例1と同様にして、比較例5(インク製造例22)のインクを製造した。
[比較例6(インク製造例23)]
実施例1のインク処方に変えて、後述の表2に示される処方のインク原料を用いた他は、実施例1と同様にして、比較例6(インク製造例23)のインクを製造した。
[比較例7(インク製造例24)]
実施例1のインク処方に変えて、後述の表2に示される処方のインク原料を用いた他は、実施例1と同様にして、比較例7(インク製造例24)のインクを製造した。
[比較例8(インク製造例25)]
実施例1のインク処方に変えて、後述の表2に示される処方のインク原料を用いた他は、実施例1と同様にして、比較例8(インク製造例25)のインクを製造した。
[比較例9(インク製造例26)]
実施例1のインク処方に変えて、後述の表2に示される処方のインク原料を用いた他は、実施例1と同様にして、比較例9(インク製造例26)のインクを製造した。
[比較例10(インク製造例27)]
実施例1のインク処方に変えて、後述の表2に示される処方のインク原料を用いた他は、実施例1と同様にして、比較例10(インク製造例27)のインクを製造した。
[比較例11(インク製造例28)]
実施例1のインク処方に変えて、後述の表2に示される処方のインク原料を用いた他は、実施例1と同様にして、比較例11(インク製造例28)のインクを製造した。
[比較例12(インク製造例29)]
実施例1のインク処方に変えて、後述の表2に示される処方のインク原料を用いた他は、実施例1と同様にして、比較例12(インク製造例29)のインクを製造した。
[比較例13(インク製造例30)]
実施例1のインク処方に変えて、後述の表2に示される処方のインク原料を用いた他は、実施例1と同様にして、比較例13(インク製造例30)のインクを製造した。
[比較例14(インク製造例31)]
実施例1のインク処方に変えて、後述の表2に示される処方のインク原料を用いた他は、実施例1と同様にして、比較例14(インク製造例31)のインクを製造した。
[比較例15(インク製造例32)]
実施例1のインク処方に変えて、後述の表2に示される処方のインク原料を用いた他は、実施例1と同様にして、比較例15(インク製造例32)のインクを製造した。
Figure 2014173078
Figure 2014173078
Figure 2014173078
上記表2中の略号などは下記の意味を表わす。
*顔料分散液(上記記載の調製したもの)
*SENSIJET SMART Magenta 3122BA :SENSIENT社製(表面処理顔料分散体)
*SENSIJET SMART Cyan 3154BA :SENSIENT社製(表面処理顔料分散体)
*SENSIJET SMART Yellow 3074BA :SENSIENT社製(表面処理顔料分散体)
*SENSIJET Black SDP2000 :SENSIENT社製(表面処理顔料分散体)
*アクリル−シリコーン樹脂エマルジョン:昭和高分子株式会社製、ポリゾールROY6312、固形分40質量%、平均粒子径171nm、最低造膜温度(MFT)=20℃
*ポリウレタンエマルジョン:DIC社製、ハイドランAPX−101H、固形分45質量%、平均粒子径160nm、最低造膜温度(MFT)=20℃
*ゾニールFS−300:フッ素系界面活性剤、ポリオキシエチレンパーフロロアルキルエーテル(Dupont社製、有効成分40質量%)
*DSN403N:フッ素系界面活性剤(ダイキン工業社製、有効成分98質量%以上)
*メガファックF−444:フッ素系界面活性剤、パーフルオロアルキル基含有エチレンオキサイド付加物(DIC製、有効成分100質量%)
*Proxel GXL:1,2−benzisothiazolin−3−oneを主成分とした防カビ剤(アビシア社製、成分20質量%、ジプロピレングリコール含有)
*KM−72F:自己乳化型シリコーン消泡剤(信越シリコーン株式会社製、成分100質量%)
(評価項目)
<インク粘度測定>
インクの粘度は、粘度計(RE−550L、東機産業株式会社製)を使用して、25℃で測定した。
<水分蒸発粘度測定>
実施例及び比較例のインクを、33mm口径のガラス製シャーレに、小数点4桁まで測定可能な精密上皿電子天秤で2.5g秤量採取した。次いで、温度23±0.5℃、湿度20±5%のESPEC製恒温恒湿器(ModelPL−3KP)に常圧にて保管し、3時間後のサンプルを取り出してインク粘度を測定する。
〔評価基準〕
○: 100mPa・s未満
△: 100〜1000mPa・s
×: 1000mPa・s越える
取り出したサンプルは、粘度計(RE−550L、東機産業株式会社製)を使用して、25℃で測定した。
<保存安定性>
実施例及び比較例のインクを、65℃恒温槽内に4週間静置し、恒温槽へ静置前と静置後のインクの粘度変化率を測定した。
○:粘度変化5%未満、△:粘度変化5%以上10%未満
−印写評価の準備−
温度23℃、50%RHに調整された環境下、インクジェットプリンタ(IPSIO GXe5500、株式会社リコー製)を用い、インクの吐出量が均しくなるようにピエゾ素子の駆動電圧を変動させ、記録用メディアに同じ付着量のインクが付くように設定を行った。Microsoft Word2000で作成したチャートの各色「四角ベタ」の設定は以下とした。
〔wordの「四角ベタ」部の色指定〕
RGBカラーモデル
Black: 赤(R)0、緑(G)0、青(B)0
Yellow: 赤(R)255、緑(G)255、青(B)0
Magenta: 赤(R)255、緑(G)0、青(B)255
Cyan: 赤(R)0、緑(G)0、青(B)255
<オフセット性>
Microsoft Word2000で作成したチャートの各色「四角ベタ」チャートを記録用メディアに打ち出し、印字面の40mmの長さの「四角ベタ」部に、印字後30秒後、直径40mmのポリエチレン製の円筒状のローラを加重5Nの強さで押し当てながら転がし、円筒状のローラかにインクが再転写した部分をX−Rite938にて測色し、下記評価基準により判定した。印字モードはプリンタ添付のドライバで「普通紙−標準きれい」モードカラーマッチングoffで印字した。記録メディアは、OKトップコート+(王子製紙製)に印字した。
〔評価基準〕
○: 0.10未満、
△: 0.10以上0.2未満、
×: 0.2以上、
<吐出安定性>
Microsoft Word2000にて作成した一色当りA4サイズ用紙の面積5%をベタ画像にて塗りつぶすチャートを連続200枚、MyPaper(株式会社NBSリコー製)に打ち出し、打ち出し後の各ノズルの吐出乱れから評価した。印字モードはプリンタ添付のドライバで普通紙のユーザー設定より「普通紙−標準速い」モードを「色補正なし」と改変したモードを使用した。吐出安定性評価は、23±1℃50±5%RHで評価した。
〔評価基準〕
○:吐出乱れなし
△:若干吐出乱れあり
×:吐出しないところがある
<間欠吐出信頼性>
35℃±1℃15±5%RHの環境下で、ヘッドクリーニングを実施してから2時間静置後、Microsoft Word2000にて作成した一色当りA4サイズ用紙の面積5%をベタ画像にて塗りつぶすチャートを1枚、MyPaper(株式会社NBSリコー製)に打ち出し、各ノズルの吐出乱れから評価した。印字モードはプリンタ添付のドライバで普通紙のユーザー設定より「普通紙−標準速い」モードを「色補正なし」と改変したモードを使用した。
〔評価基準〕
○:吐出乱れなし
△:若干吐出乱れあり
×:10%を超えるノズルで吐出しないところがある
実施例及び比較例で用いた記録用メディアの詳細を示す。
*MyPaper:(株式会社NBSリコー製)(上質紙)坪量69.6g/m
*OKトップコート+:(王子製紙株式会社製)(グロスコート紙)坪量79.1g/m
Figure 2014173078
本発明の記録用インクは、高速印字対応に優れ、ノズルからの吐出安定性が良好であり、高品位な画像形成が可能であり、インク記録物、インクジェット記録装置及びインクジェット記録方法に好適に用いることができる。
本発明のインクジェット記録装置及びインクジェット記録方法は、インクジェット記録方式による各種記録に適用することができ、例えば、インクジェット記録用プリンタ、ファクシミリ装置、複写装置、プリンタ/ファックス/コピア複合機、などに特に好適に適用することができる。
101 装置本体
102 給紙トレイ
103 排紙トレイ
104 インクカートリッジ装填部
111 上カバー
112 前面
115 前カバー
131 ガイドロッド
132 ステー
133 キャリッジ
134 記録ヘッド
135 サブタンク
141 用紙積載部
142 用紙
144 分離パッド
151 搬送ベルト
152 再度カウンタローラ
156 帯電ローラ
157 搬送ローラ
158 テンションローラ
171 分離爪
172 排紙ローラ
173 排紙コロ
181 両面給紙ユニット
201 インクカートリッジ
241 インク袋
242 インク注入口
243 インク排出口
244 カートリッジケース
特表2011−515535号公報 WO−2007/053563号公報

Claims (8)

  1. 水、水溶性有機物、水分散性着色剤、を少なくとも含有するインクジェット用インクにおいて、前記水溶性有機物が(A)インク全体中の前記水溶性有機物の含有量が35〜60wt%であり、(B)該水溶性有機物としてジエチレングリコールモノイソプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノプロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノイソブチルエーテル、を合わせたものを水溶性有機物全体の50質量%以上含有し、(C)前記水分散性着色剤がジェミナルビスホスホン酸基又はジェミナルビスホスホン酸塩基で改質された改質顔料であることを特徴とするインクジェット用インク。
  2. 前記インクの温湿度23℃80%RHのときの、インクに使用する水溶性有機物が(1)〜(n)まであるとすると、次の計算式(1)による平衡水分量が5〜15質量%以下であることを特徴とする前記(1)に記載のインク。
    Figure 2014173078

    (ただし、式中、nは、インクに使用する水溶性有機物が(1)〜(n)まであるとするときの種類数を示す。)
  3. 前記水溶性有機物として、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、β−メトキシ−N,N−ジメチルプロピオンアミド、2−ピロリドンのいずれかを5wt%以上20wt%以下含有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載のインクジェット用インク。
  4. 前記水溶性有機物として、温湿度23℃80%RHのときの平衡水分量が30wt%以上の多価アルコールを5〜20%含有していることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載のインクジェット用インク。
  5. 支持体の少なくとも一方の面上に塗工層を有する記録用メディアであり、前記塗工層を有する面が、動的走査吸液計で測定した接触時間100msにおける純水の前記記録用メディアへの転移量が1〜15ml/mである記録メディアに請求項1乃至請求項4のいずれかに記載のインクジェット記録用インクを刺激印加し、該記録用インクを飛翔させて画像を記録するインク飛翔工程を少なくとも含むことを特徴とする画像形成方法。
  6. 請求項1乃至請求項4のいずれかに記載のインクジェット用インクを記録用インクを容器中に収容してなるインクカートリッジ。
  7. 請求項7に記載のインクカートリッジを具備してなるインクジェット記録装置。
  8. 請求項1乃至請求項4のいずれかに記載のインクジェット用インクを飛翔させて形成された画像を有してなることを特徴とするインク記録物。
JP2013049965A 2013-03-13 2013-03-13 インクジェット用インク、画像形成方法、インクジェット記録装置及びインク記録物 Expired - Fee Related JP6131645B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013049965A JP6131645B2 (ja) 2013-03-13 2013-03-13 インクジェット用インク、画像形成方法、インクジェット記録装置及びインク記録物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013049965A JP6131645B2 (ja) 2013-03-13 2013-03-13 インクジェット用インク、画像形成方法、インクジェット記録装置及びインク記録物

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2014173078A true JP2014173078A (ja) 2014-09-22
JP6131645B2 JP6131645B2 (ja) 2017-05-24

Family

ID=51694652

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013049965A Expired - Fee Related JP6131645B2 (ja) 2013-03-13 2013-03-13 インクジェット用インク、画像形成方法、インクジェット記録装置及びインク記録物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6131645B2 (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2015098701A1 (ja) * 2013-12-25 2015-07-02 花王株式会社 インクジェット記録用水系インク
JP2018070730A (ja) * 2016-10-27 2018-05-10 株式会社リコー インク、インク収容容器、及びインクジェット記録方法
JP2018165321A (ja) * 2017-03-28 2018-10-25 株式会社リコー インク、インク収容容器、及び記録装置
JP2019163473A (ja) * 2019-05-07 2019-09-26 株式会社リコー ハイドロゲル前駆体液及び立体造形用液体セット、並びに、それらを用いたハイドロゲル造形体及び立体造形物の製造方法
WO2020137464A1 (ja) * 2018-12-26 2020-07-02 花王株式会社 インクジェット印刷用水系インク

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009513802A (ja) * 2005-10-31 2009-04-02 キャボット コーポレイション 改質着色剤及び当該改質着色剤を含むインクジェットインク組成物
JP2010042544A (ja) * 2008-08-11 2010-02-25 Konica Minolta Holdings Inc インクジェット記録方法
JP2010047727A (ja) * 2008-08-25 2010-03-04 Ricoh Co Ltd インクジェット記録用インク、該インクを用いた記録方法及び記録物
JP2010132855A (ja) * 2008-10-30 2010-06-17 Ricoh Co Ltd インクジェット記録用インク、インクセット、インクカートリッジ、記録方法及び記録物
JP2011515535A (ja) * 2008-03-17 2011-05-19 キャボット コーポレイション リン酸塩遊離が低減した改質顔料、ならびにそれからの分散体およびインクジェットインク組成物
JP2012514683A (ja) * 2009-01-09 2012-06-28 キャボット コーポレイション 低減された導電率増加を有する改質顔料含有インクジェットインク組成物

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009513802A (ja) * 2005-10-31 2009-04-02 キャボット コーポレイション 改質着色剤及び当該改質着色剤を含むインクジェットインク組成物
JP2011515535A (ja) * 2008-03-17 2011-05-19 キャボット コーポレイション リン酸塩遊離が低減した改質顔料、ならびにそれからの分散体およびインクジェットインク組成物
JP2010042544A (ja) * 2008-08-11 2010-02-25 Konica Minolta Holdings Inc インクジェット記録方法
JP2010047727A (ja) * 2008-08-25 2010-03-04 Ricoh Co Ltd インクジェット記録用インク、該インクを用いた記録方法及び記録物
JP2010132855A (ja) * 2008-10-30 2010-06-17 Ricoh Co Ltd インクジェット記録用インク、インクセット、インクカートリッジ、記録方法及び記録物
JP2012514683A (ja) * 2009-01-09 2012-06-28 キャボット コーポレイション 低減された導電率増加を有する改質顔料含有インクジェットインク組成物

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2015098701A1 (ja) * 2013-12-25 2015-07-02 花王株式会社 インクジェット記録用水系インク
US9670374B2 (en) 2013-12-25 2017-06-06 Kao Corporation Water-based ink for inkjet printing
JP2018070730A (ja) * 2016-10-27 2018-05-10 株式会社リコー インク、インク収容容器、及びインクジェット記録方法
JP2018165321A (ja) * 2017-03-28 2018-10-25 株式会社リコー インク、インク収容容器、及び記録装置
WO2020137464A1 (ja) * 2018-12-26 2020-07-02 花王株式会社 インクジェット印刷用水系インク
CN113316616A (zh) * 2018-12-26 2021-08-27 花王株式会社 喷墨印刷用水性油墨
CN113316616B (zh) * 2018-12-26 2022-11-29 花王株式会社 喷墨印刷用水性油墨
JP2019163473A (ja) * 2019-05-07 2019-09-26 株式会社リコー ハイドロゲル前駆体液及び立体造形用液体セット、並びに、それらを用いたハイドロゲル造形体及び立体造形物の製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP6131645B2 (ja) 2017-05-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5601075B2 (ja) インクジェット用インク、並びにインクカートリッジ、インクジェット記録方法、インクジェット記録装置及びインク記録物
JP5942708B2 (ja) インクジェット用インク、インクジェット記録方法、インクジェット記録装置及びインク記録物
JP6065607B2 (ja) インクジェットインク
JP4866079B2 (ja) 顔料分散体及び記録用インク、並びにインクカートリッジ、インクジェット記録方法、及びインクジェット記録装置
US8383700B2 (en) Pigment dispersion, recording ink, ink cartridge, ink-jet recording method and ink-jet recording apparatus
JP2016020469A (ja) インクジェット用インク、インクセット、インクカートリッジ、インクジェット記録装置、インクジェット記録方法及びインク記録物
JP6051531B2 (ja) インクジェット記録方法
JP6269145B2 (ja) インクジェット用インク、該インクを用いたインクカートリッジ、インクジェット記録装置、及び、インク記録物
JP4866092B2 (ja) 記録用インク、並びにインクカートリッジ、インクジェット記録方法、及びインクジェット記録装置
JP6115110B2 (ja) 顔料分散剤、顔料分散体、インクジェット記録用インク、インクカートリッジ、インクジェット記録方法、及びインクジェット記録装置
JP6292027B2 (ja) インクジェット用インク、インクカートリッジ、インクジェット記録装置及びインク記録物の製造方法
JP2014051625A (ja) インクジェット用インク、インクカイートリッジ、インクジェット記録装置、記録物
JP2015108114A (ja) インクジェット記録用インク、インク収容容器、インクジェット記録装置、記録物
JP5966724B2 (ja) インクジェット記録用インク、インクカートリッジ及びインクジェット記録装置
JP6131645B2 (ja) インクジェット用インク、画像形成方法、インクジェット記録装置及びインク記録物
JP2014173080A (ja) インクジェット記録用インク、インク収容容器、インクジェット記録装置、記録物、及び該記録物の製造方法
JP2010052418A (ja) 洗浄方法及びインクジェット記録装置
JP5531684B2 (ja) 処理液塗布装置及び画像形成装置
JP6064432B2 (ja) インクジェット記録用インク、インクカートリッジ、インクジェット記録方法、及びインクジェット記録装置
JP6102363B2 (ja) 画像形成方法、インクジェット記録用インク、インクジェット記録装置及びインク記録物
JP2013139524A (ja) インクジェット記録用インク
JP6011182B2 (ja) インクジェット用インク、インクジェット記録方法、インクジェット記録装置、記録物
JP6040808B2 (ja) 画像形成方法、インクジェット用インク、インクジェット記録方法、インクジェット記録装置及びインク記録物
JP2018090817A (ja) インク、インクカートリッジ、インクジェット記録装置及びインク記録物の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
RD01 Notification of change of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7421

Effective date: 20150624

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20150703

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20160212

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20160929

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20161011

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20161205

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20170117

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170301

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20170321

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20170403

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6131645

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees