JP2010047087A - 車両用空調装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】車両用空調装置において、冷媒を用いた空調部の制御に対する影響を排除するとともに、この空調部で暖房を行いつつ除湿を行うことができるものとする。
【解決手段】冷媒16の循環の向きを、四方弁15によって切り替えることで、車両の車室内を冷房する状態と暖房する状態とを切替え可能とされた空調部10と、この空調部10から独立した別系統の除湿部50とを備え、除湿部50は、エバポレータ14に吹き付けられる空気A2の流路のうち、エバポレータ14よりも上流部分に配置されるクーラーコア51(車室内第二熱交換器)と、車室外に配置される除湿用室外器52(車室外第二熱交換器)と、除湿用室外器52およびクーラーコア51に、摂氏−20度以下まで不凍の冷媒液55を循環させる通路となる冷媒液配管53と、冷媒液配管53aの通路上の一部に設けられて、冷媒液55を循環させるポンプ54とを有する。
【選択図】図2

Description

本発明は、車両用空調装置に関し、詳細には、冷媒ガスの循環向きを切り替えることで、冷房と暖房とを切替え可能とした車両用空調装置の改良に関する。
車両用の空調装置は広く利用されているが、車両には駆動源となるエンジンが搭載されており、このエンジンを冷却した後の高温の冷却水は、暖房時の熱源として利用することができるため、車両用の空調装置は、住宅用の空調装置のような冷媒の循環向きを切り替えて冷房と暖房とを切り替える動作は行われない。
すなわち、住宅用の空調装置は、室外に配置される室外熱交換器と、室内に配置される室内熱交換器と、冷媒ガスを圧縮する気体圧縮機と、冷媒ガスが液化した液状冷媒を減圧する膨張弁と、これら室外熱交換器、室内熱交換器、気体圧縮機および膨張弁に冷媒ガス乃至液状冷媒を循環させる通路となる配管と、室内を冷房する状態と暖房するときとで冷媒ガス乃至液状冷媒の循環の向きを切り替える四方弁等の切替器とを有していて、四方弁による冷媒の循環向きの切替えで、冷房と暖房とを切り替えることができる。
一方、車両は、暖房用の熱源としてエンジンの冷却水を有しているため、暖房時は、その高温の冷却水を用いて車室内の空気を温めることができ、住宅用のように冷媒の循環向きを切り替える構成の敢えて採用することは行われてなかった。
しかし、近年、そもそもエンジン自体を備えない電気自動車や燃料電池車や、エンジンは備えているもののモータとの併用であるため従来のエンジンほどの熱を発生しないハイブリッド車などが実用化されつつあり、これらの車両では、エンジン冷却水を暖房の熱源として利用することはできない。
そこで、車両の空調装置においても、冷房(除湿を含む)だけでなく、住宅用の空調装置と同様に冷媒の循環向きを切り替えて暖房をも行うことが提案されている(特許文献1)。
上記特許文献1に開示されている技術によれば、冷媒の循環向きを反転させて、冷房時にはエバポレータとして機能していた車室内熱交換器を、コンデンサとして機能させることで、車室内の暖房を実現している。
しかし、そのように冷媒の循環向きを反転させて暖房を行う装置においては、車室内を除湿する機能を果たす構成要素(冷房時におけるエバポレータ)が存在しないため、車室内を閉め切っていると、乗員の呼気等によって車室の窓が曇るという問題がある。
特に、車室外の気温が低いため、車室内を内気循環モードで暖房運転を行っている場合には、その窓曇りの発生は顕著になり、しかも、その窓曇りを解消するためには、窓を開放し、または外気導入モードに切り替えて、車室内の湿度を低下させるか、冷媒の循環向きを一時的に反転させて、車室内を冷房・除湿する必要がある。
しかし、そもそも暖房を使用する状況下において、例え窓曇りを解消する目的で一時的ではあっても冷房や除湿を行うのは、乗員に負担を強いるものであり、また、外気導入によって曇りを解消しようとしても、トンネル内での渋滞時などでは、排気ガスが車室内に侵入することが懸念され、走行場所によっては、悪臭が漂っている場合もあり、いずれの場合も適切な対処ができない場合がある。
そこで、上述した車室内熱交換器とは別に、空気温度低下用熱交換器を車室内に備えた空調装置が提案されている(特許文献2)。
この提案技術によれば、空気温度低下用熱交換器が除湿を行うことで、内気循環モードの暖房時であっても、併せて除湿をおこなうことができる。
特開平6−6024号公報 特開2003−291635号公報
しかし、上述した特許文献2に開示された技術は、従来の車両用空調装置における膨張弁で生成された低温低圧の液状冷媒を、暖房時に、空気温度低下用熱交換器に導いて、この空気温度低下用熱交換器で除湿を行う構成(段落番号[0070]等、図1〜図11)であるため、空気温度低下用熱交換器に流れる冷媒が通る配管を、元の車両用空調装置における冷媒用配管から分岐させたり、合流させる必要がある。
このため、この空気温度低下用熱交換器を含む除湿部を、既存の車両用空調装置(空調部)に後付けするのが困難であるとともに、この除湿部を含んだ車両用空調装置全体における冷媒の流量など変化するため、冷凍サイクルの効率、圧力設定および温度設定などの制御マッピングを、最初から設計し直す必要があり、また、最初からこの除湿部を含んだシステムにおいても、その制御が非常に複雑になる。
なお、上述した事情は、必ずしも、電気自動車や燃料電池車、あるいはハイブリッド車に限ったものではなく、従前のエンジンを搭載した一般的な車両に適用される車両用空調装置においても、車室内を冷房する状態(冷凍サイクル)と暖房する状態(ヒートポンプサイクル)とで冷媒ガス乃至液状冷媒の循環の向きを切り替える形式の車両用空調装置であれば、同様である。
本発明は上記事情に鑑みなされたものであって、冷媒を用いた空調部の制御に対する影響を排除するとともに、この空調部で暖房を行いつつ除湿を行うことができる車両用空調装置を提供することを目的とする。
本発明に係る車両用空調装置は、冷房および除湿と暖房とを切り替えて行う空調部の他に、この空調部とは別系統の除湿部を備えた構成により、空調部で暖房を行う場合にも、除湿部で除湿を行うことができるため、空調部の制御に対する影響を排除するとともに、除湿しながらの暖房を可能にしたものである。
すなわち、本発明に係る車両用空調装置は、車室外に配置される車室外第一熱交換器と、車室内に配置される車室内第一熱交換器と、冷媒ガスを圧縮する気体圧縮機と、前記冷媒ガスが液化した液状冷媒を減圧する膨張弁と、これら前記車室外第一熱交換器、前記車室内第一熱交換器、前記気体圧縮機および前記膨張弁に前記冷媒ガス乃至前記液状冷媒を循環させる通路となる配管と、前記車室内を冷房する状態と暖房する状態とで前記冷媒ガス乃至前記液状冷媒の循環の向きを切り替える切替器とを有する空調部、および、前記車室内第一熱交換器に吹き付けられる空気の流路のうち、前記車室内第一熱交換器よりも上流部分に配置される車室内第二熱交換器と、前記車室外に配置される車室外第二熱交換器と、前記車室外第二熱交換器および前記車室内第二熱交換器に、摂氏0度以下の所定温度まで不凍の冷媒液を循環させる通路となる冷媒液配管と、前記冷媒液配管の通路上の一部に設けられて、前記冷媒液を循環させるポンプとを有し、前記空調部から独立した別系統の除湿部、を備えたことを特徴とする。
このように構成された本発明に係る車両用空調装置は、車室内を冷房するときは、冷媒ガス乃至液状冷媒の循環の向きが、気体圧縮機→車室外第一熱交換器→膨張弁→車室内第一熱交換器→気体圧縮機の順となるように、空調部の切替器(例えば四方弁等。以下、同じ。)を切り替えればよく、一方、車室内を暖房するときは、冷媒ガス乃至液状冷媒の循環の向きが、気体圧縮機→車室内第一熱交換器→膨張弁→車室外第一熱交換器→気体圧縮機の順となるように、切替器を切り替えればよく、切替器をこのように切り替えることで、車室内を冷房または暖房に適宜切り替えることができる。
また、除湿部の、車室外に配置される車室外第二熱交換器で冷却された、摂氏0度以下の所定温度まで不凍の冷媒液は、冷媒液配管を通って、ポンプにより、車室内第一熱交換器よりも上流部分に配置される車室内第二熱交換器に流入し、この車室内第二熱交換器に吹き付ける空気との間で熱交換が行われて、この空気を冷やすとともに除湿する。
この結果、空調部で暖房を行う場合にも、車室内第二熱交換器で除湿された空気を車室内第一熱交換器で暖めることができ、暖房しながらの除湿を実現することができる。
なお、車室内第二熱交換器での熱交換により温められた冷媒液は、冷媒液配管を通って車室外第二熱交換器で冷却されることで、除湿部だけで、空調部から独立した冷凍サイクルを構成することができる。
そして、除湿部は、空調部から独立した別系統であるため、冷媒を用いた空調部の制御に対する影響を排除することができる。
したがって、空調部の制御を設計し直す必要がなく、既存の空調部に除湿部を容易に追加的に設置することもできる。
また、除湿部の系を循環する冷媒液は、摂氏0度以下の所定温度まで凍ることがないため、車室内を暖房する状況において、車室外の気温が摂氏0度以下であっても、除湿部の系内で冷媒液の循環が滞ることがなく、除湿部の系を適切に機能させることができる。
特に、車室外の気温が非常に低い場合、例えば、摂氏−20度以下の場合に、乗員が車室内で快適に過ごすには暖房で車室内を暖める必要があり、このとき、内気循環モードで暖房を継続すると、車室内の湿度が高くなって窓ガラス等が結露で曇るが、除湿部による除湿が行われることで、車室内の湿度が低下するため、窓ガラスでの結露が生じにくくなり、窓曇りを解消乃至防止することができる。
なお、この除湿部の系を循環する冷媒液としては、例えばエンジン用の不凍液である、エチレングリコールなどを主成分とするLLC(ロングライフクーラント)などを適用することができる。
本発明に係る車両用空調装置においては、前記車室外第二熱交換器は、前記車室外第一熱交換器に吹き付けられる空気の流路のうち、前記車室外第一熱交換器よりも上流部分に配置されることが好ましい。
車室内第二熱交換器で温められた冷媒液は、冷媒液配管を通じて車室外第二熱交換器に流入し、この車室外第二熱交換器に吹き付ける車室外の空気との間で熱交換が行われ、この空気を暖めることになる。
一方、車室外第一熱交換器は車室外に配置されているため、車室外の気温が低いときは寒冷下に置かれることになり、しかも暖房時には、車室外第一熱交換器はエバポレータ(蒸発器)として機能するため、車室外第一熱交換器の周囲の空気から熱を奪って霜が付着することになる。
しかし、本発明の好ましい車両用空調装置によれば、車室外第二熱交換器が、車室外第一熱交換器に吹き付けられる空気の流路のうち車室外第一熱交換器よりも上流部分に配置されるため、車室外第一熱交換器には、車室外第二熱交換器で温められた空気が吹き付けることとなり、車室外第一熱交換器に霜が付着するのを防止乃至低減することができる。
したがって、この効果を一層高めるために、車室外第二熱交換器を車室外第一熱交換器に近接して配置するのが、より好ましい。
本発明に係る車両用空調装置においては、前記冷媒液は、摂氏−20度以下の温度まで不凍に調整された、不凍液が混合された液体であることが好ましい。
このように好ましい構成の本発明に係る車両用空調装置によれば、摂氏−20度以下の温度まで不凍に調整された不凍液が混合された液体としては、車両用エンジンの冷却液として、従前より広く普及しているものであるため、低コストで、かつ入手も容易である。
本発明に係る車両用空調装置においては、前記ポンプは、前記空調部が前記車室内を暖房する動作に切り替えられている状態で、かつ前記車室内の空気を循環する内気循環モードで動作されているときにのみ、前記冷媒液を循環させるように設定されていることが好ましい。
空調部が車室内を暖房する動作に切り替えられているとともに、車室内の空気を循環する内気循環モードで動作されているときは、車室内の湿度が上がり易い状況にある。
一方、空調部が外気導入モードで暖房運転しているときは、車室内の空気が外気と常に入れ替えられているため、内気循環モードの運転しているときよりも、車室内の湿度は低下し、窓曇りも起きにくい。
同様に、空調部が車室内を冷房する動作に切り替えられているとき(車室外の気温が寒冷の状態で車室内を冷房する動作が選択される可能性は、極めて少ないと考えられる。)は、車室内第一熱交換器が除湿機能を発揮するため、車室内の湿度は上がりにくく、窓曇りも起きにくい。
以上より、好ましい構成の本発明に係る車両用空調装置によれば、空調部が車室内を暖房する動作に切り替えられているとともに、車室内の空気を循環する内気循環モードで動作されているときにのみ、ポンプを動作させて冷媒液を循環させることで、窓曇りが生じにくい他の状況下(外気導入モードまたは空調部による冷房乃至除湿運転のとき)でのポンプの駆動を停止して、省電力を図ることができる。
本発明に係る車両用空調装置によれば、冷媒を用いた空調部の制御に対する影響を排除するとともに、この空調部で暖房を行いつつ除湿を行うことができる。
以下、本発明に係る車両用空調装置の最良の実施形態について、図面を参照して説明する。
図1,2は、本発明の一実施形態に係る車両用空調装置100を示す模式図である。図示の車両用空調装置100(以下、単に空調装置100という。)は、冷媒ガス16乃至液状冷媒16(以下、単に冷媒16という場合もある。)の循環の向きを切り替えることで、車両の車室内を冷房する状態(図1;冷凍サイクル)と暖房する状態(図2;ヒートポンプサイクル)とを切替え可能とされた空調部10と、この空調部10から独立した別系統の除湿部50とを備えた構成である。
ここで、空調部10は、車両の車室外に配置されるコンデンサ12(車室外第一熱交換器)と、車室内に配置されるエバポレータ14(車室内第一熱交換器)と、冷媒ガス16を圧縮するコンプレッサ11(気体圧縮機)と、冷媒ガス16が液化した液状冷媒16を減圧する膨張弁13と、これらコンプレッサ11、コンデンサ12、膨張弁13およびエバポレータ14に冷媒ガス16乃至液状冷媒16を循環させる通路となる配管17と、車室内を冷房する状態と暖房する状態ときとで冷媒ガス16乃至液状冷媒16の循環の向きを切り替える四方弁15(切替器)とを有する構成である。
これら空調部10のうち、エバポレータ14は、車両の空調用ダクト22の内部に配置されていて、ブロア21によって生成され空調用ダクト22内を白抜き矢印の方向に流れる空気(送風)A2を吹き付けられ、この空気A2との間で熱交換が行われ、熱交換後の空気A2が、ダクト22の出口部などに設けられた開口を介して車室内に送風されて、車室内を冷房または暖房する。
なお、上述したコンデンサ12、エバポレータ14という名称は、空調部10が車室内を冷房する冷凍サイクル(図1)で動作するときの機能に基づく名称であり、空調部10が車室内を暖房するヒートポンプサイクル(図2)で動作するときは、コンデンサ12はエバポレータとして、エバポレータ14はコンデンサとして、それぞれ機能する熱交換器である。
すなわち、四方弁15が、図1に示すように、コンプレッサ11の高圧(冷媒ガス16の吐出)側とコンデンサ12とを連結するように切り替えられているときは、冷媒16は、コンプレッサ11→コンデンサ12→膨張弁13→エバポレータ14→コンプレッサ11の順となって、車室内は冷凍サイクルにより冷房される状態となる。
一方、四方弁15が、図2に示すように、コンプレッサ11の高圧(冷媒ガス16の吐出)側とエバポレータ14とを連結するように切り替えられているときは、冷媒16は、コンプレッサ11→エバポレータ14→膨張弁13→コンデンサ12→コンプレッサ11の順となって、車室内はヒートポンプサイクルによって暖房される状態となる。
このように車室内の暖房時には、コンデンサ12は冷房時の蒸発器として機能し、エバポレータ14は冷房時の凝縮器として機能する。
また、除湿部50は、エバポレータ14に吹き付けられる空気A2の流路(ダクト22の内部での流路)のうち、エバポレータ14よりも上流部分に配置されるクーラーコア51(車室内第二熱交換器)と、車室外に配置される除湿用室外器52(車室外第二熱交換器)と、除湿用室外器52およびクーラーコア51に、摂氏0度以下の所定温度まで不凍の冷媒液55を循環させる通路となる冷媒液配管53と、冷媒液配管53のうち一方の配管53aの通路上の一部に設けられて、冷媒液55を循環させるポンプ54とを有している。
ここで、本実施形態の空調装置100においては、冷媒液55として、摂氏−20度以下の温度まで不凍に調整された、不凍液(例えば、エチレングリコールなどを主成分とするロングライフクーラント)が混合された液体(エンジン用の冷却水など)が適用されたものであるが、本発明の車両用空調装置においては、そのような液体に限定されるものではなく、摂氏0度以下の所定温度まで不凍の冷媒液であれば、その他の種々の冷媒液を適用することができる。
また、除湿用室外器52は、コンデンサ12に吹き付けられる空気A1(車両の走行に伴って吹き付けられる気流)の流路のうち、コンデンサ12よりも上流部分に配置されている。
しかも、この除湿用室外器52は、コンデンサ12に近接して配置されている。
また、ポンプ54は、空調部10が車室内を暖房する動作に切り替えられている状態で、かつ車室内の空気を循環する内気循環モードで動作されているときにのみ、冷媒液55を循環させるように設定されており、その他の状態のときは作動しないように設定されている。
なお、内気循環モードが選択されている状態であるか、または外気導入モードが選択されている状態であるかの区別は、これらのうちいずれかを選択する操作が入力されるモード選択ボタンの状態(内気循環モードが選択されている状態、または外気導入モードが選択されている状態)を検出することで、設定可能である。また、モード選択ボタンの状態を直接検出するのではなく、その状態を表す信号が、図示を略した制御装置に入力されている構成の空調装置100にあっては、その制御装置に入力されている当該信号に基づいて設定することもできる。
次に、本実施形態の空調装置100の作用について説明する。
まず、車室内を冷房する場合は、冷媒16の循環の向きが、コンプレッサ11→コンデンサ12→膨張弁13→エバポレータ14→コンプレッサ11の順となるように、四方弁15が切り替えられ、これにより、エバポレータ14において、低温・低圧の液状冷媒16とブロア21から吹き出された空気A2との間で熱交換が行われ、車室内には、このエバポレータ14で冷やされた空気A2が吹き出されて、車室内が冷房される。
このとき、除湿部50のポンプ54は作動していないため、クーラコア51内の冷媒液55は、吹き付けられる空気A1に対して、熱的に何ら仕事をしない。
なお、空調部10が、車室内を冷房する状態のときに、ポンプ54を作動させる構成を採用してもよいが、車室内を冷房する状態にあっては車室外の温度が高い状態である場合が多く、そのような場合には、車両停止時において、除湿用室外器52に空気A1が吹き付けないため、除湿用室外器52内の冷媒液55の温度は車室外気温と平衡するまで上昇する。
そして、ポンプ54が作動すると、そのように温度が上昇した冷媒液55は、クーラコア51に流れ込むため、このクーラコア51に吹き付ける空気A2を暖める可能性が高く、車室内を冷房する作用に反する虞がある。
しかし、本実施形態のように、ポンプ54を、空調部10が車室内を暖房する動作に切り替えられている状態で、かつ車室内の空気を循環する内気循環モードで動作されているときにのみ、冷媒液55を循環させるように設定した構成では、このような虞が回避されるため、車室内を快適に冷房することができるとともに、省動力を図ることができる。
ただし、車両が走行している場合には、除湿用室外器52に空気A1が吹き付けるため、除湿用室外器52内の冷媒液55の温度は車外気温よりも低くなるため、この場合には、ポンプ54が作動させても、車外気温よりも低い温度の冷媒液55がクーラコア51に流れ込むため、このクーラコア51に吹き付ける空気A2を僅かながらでも冷やす効果が認められ、車室内を冷房する作用を補助することができる。よって、車室内を冷房する場合であっても、ポンプ54を作動させるようにしてもよい。この場合、すなわち、車室内を冷房している状態のときは、車両が走行している(除湿用室外器52に空気A1が吹き付けている)ことを検出した場合にのみ、ポンプ54を作動させるのが好ましい。
次に、車室内を暖房する場合は、冷媒16の循環の向きが、コンプレッサ11→エバポレータ14→膨張弁13→コンデンサ12→コンプレッサ11の順となるように、四方弁15が切り替えられ、これにより、エバポレータ14において、高温・高圧の冷媒ガス16とブロア21から吹き出された空気A2との間で熱交換が行われ、車室内には、このエバポレータ14で暖められた空気A2が吹き出されて、車室内が暖房される。
このとき、内気循環モードが選択されていると、ブロア21から吹き出される空気A2は車室内の暖められた空気であるため、車外気温よりも高い温度となっている。
一方、除湿部50の除湿用室外器52は車室外に配置されているため、車室内よりも低い温度となっている。
そして、車室内は空調部10により、暖房を行う運転状態で、かつ内気循環モードとされているため、除湿部50のポンプ54が作動し、これにより、除湿用室外器52で冷却された冷媒液55は、冷媒液配管53aを通って、クーラコア51に流入する。
ここで、ブロア21から吹き出された空気A2は、空調部10のエバポレータ14に吹き付けるよりも上流側で、クーラコア51に吹き付けることになる。
ブロア21から吹き出される空気A2の温度は、内気循環モードでは、車室内の温度と大差はないため、クーラコア51の内部の冷媒液55より温度が高く、したがって、クーラコア51に吹き付ける空気A2は、クーラコア51の内部の冷媒液55との間での熱交換により冷却されるとともに、クーラコア51で除湿される。
そして、このクーラコア51で除湿された後の空気A2が、クーラコア51よりも下流側に配置されているエバポレータ14により暖められ、車室内は除湿されつつ暖房される。
よって、車室内の湿度が車室外に比べて大幅に高くなるのが防止されて、窓を閉め切った車室内であっても、窓曇りを防止することができる。
なお、クーラコア51で空気A2と熱交換されて暖められた冷媒液55は、冷媒液配管53bを通って除湿用室外器52に戻され、この除湿用室外器52に吹き付ける車室外の空気A1との間で熱交換されて冷やされ、この除湿部50は空調部10から完全に独立した冷凍サイクルで構成されている。
そして、除湿部50は、空調部10から独立した別系統であるため、冷媒16を用いた空調部10の制御(車室内の温度制御等)に対する影響を排除することができる。
したがって、空調部10の制御を設計し直す必要がなく、既存の空調部10に除湿部50を容易に追加的に設置することもできる。
また、除湿部50の系を循環する冷媒液55は、摂氏0度以下の所定温度まで凍ることがないため、車室内を暖房する状況において、車室外の気温が摂氏0度以下であっても、除湿部50の系内で冷媒液55の循環が滞ることがなく、除湿部50の系を適切に機能させることができる。
特に、本実施形態における除湿部50の冷媒液55は、摂氏−20度以下の温度まで不凍に調整された、不凍液が混合された液体であるため、車室外の気温が非常に低い場合、例えば、摂氏−20度以下の寒冷地などにおいても、除湿部50を適正に作動させることができる。
そして、このような寒冷地において乗員が車室内で快適に過ごすためには、暖房で車室内を暖める必要があり、このとき、内気循環モードで暖房を継続すると、車室内の湿度が高くなって窓ガラス等が曇るが、除湿部50による除湿が行われることで、車室内の湿度が低下するため、窓ガラスでの結露が生じにくくなり、窓曇りを解消乃至防止することができる。
なお、車室内を暖房する場合であっても、内気循環モードではなく外気導入モードのときは、ポンプ54は作動しない。外気導入モードのときは、車室内の空気は常に車室外の空気と入れ替えられているため、車室内の空気の湿度が車室外の空気の湿度よりも大幅に高くなることがなく、したがって、車室内の窓曇りは生じにくい。
よって、このような窓曇りの生じにくい状況下で、ポンプ54を作動させないことにより、省動力を図ることができる。
以上の通り、本実施形態に係る車両用空調装置100によれば、冷媒16を用いた空調部10の制御に対する影響を排除するとともに、この空調部10で暖房を行いつつ除湿を行うことができる。
また、本実施形態の車両用空調装置100における除湿用室外器52は、コンデンサ12に吹き付けられる空気A1の流路のうち、コンデンサ12よりも上流部分に配置されているため、コンデンサ12に霜が付着するのを防止乃至抑制することができる。
すなわち、クーラコア51で温められた冷媒液55は、冷媒液配管53bを通じて除湿用室外器52に流入し、この除湿用室外器52に吹き付ける車室外の空気A1との間で熱交換が行われ、この空気A1を暖めることになる。
一方、空調部10のコンデンサ12は車室外に配置されているため、車室外の気温が低いときは寒冷下に置かれることになり、しかも車室内の暖房時には、コンデンサ12は蒸発器として機能するため、コンデンサ12の周囲の空気A1から熱を奪うことで、空気A1に含まれている蒸気が液化し、この液化した蒸気(水)は、寒冷の車外気温により、凍結して霜となり、この霜はコンデンサ12に付着し、熱交換効率の低下を招く。
しかし、本実施形態の車両用空調装置100によれば、除湿用室外器52が、コンデンサ12に吹き付けられる空気A1の流路のうちコンデンサ12よりも上流部分に配置されるため、コンデンサ12には、除湿用室外器52で温められた空気A1が吹き付けることとなり、コンデンサ12に霜が付着するのを防止することができる。
さらに、除湿用室外器52は、コンデンサ12に近接して配置されているため、除湿用室外器52で温められた空気A1は、その近接されたコンデンサ12に吹き付けるため、除湿用室外器52がコンデンサ12から遠く離れて配置されている構成よりも、コンデンサ12への除霜効果を一層高めることができる。
なお、コンデンサ12と除湿用室外器52との配置の関係は、この空調装置100が搭載される車両の種別に応じて、例えば図3(a),(b),(c)のいずれかを採用すればよい。
すなわち、図3(a)は、一般的なエンジンを有する車両に搭載される場合の構成であり、熱交換器は、車室外の空気A1の流れの上流側から、除湿用室外器52、空調部10のコンデンサ12、エンジン冷却用のラジエータ110の順に配置されている。
また、同図(b)は、動力源としてエンジンと電気とを併用した、いわゆるハイブリッド車に搭載される場合の構成である。
ハイブリッド車は、エンジンからの発熱が一般の(ハイブリッド車ではない)エンジン搭載車両のものよりも小さいため、ラジエータ110もそれに応じて小さく、同図(b)に示すように、ラジエータ110はコンデンサの上方位置に並列配置される。
そして、これらの熱交換器は、車室外の空気A1の流れの上流側から、除湿用室外器52、空調部10のコンデンサ12の順に配置されている。
さらに、同図(c)は、動力源が電気のみである、いわゆる電気自動車や燃料電池車に搭載される場合の構成である。
これらの電気自動車や燃料電池車は、エンジンを備えていないため、エンジンを冷却するためのラジエータ110は備えられていない。したがって、熱交換器は、車室外の空気A1の流れの上流側から、除湿用室外器52、空調部10のコンデンサ12の順に配置されている。
本発明の一実施形態に係る車両用空調装置を示す模式図(車室内を冷房する状態)である。 本発明の一実施形態に係る車両用空調装置を示す模式図(車室内を暖房する状態)である。 図1,2に示した空調装置の除湿用室外器と空調部のコンデンサとの配置を示す模式図であり、(a)は一般的なエンジン搭載車、(b)はハイブリッド車、(c)は電気自動車や燃料電池車におけるものををそれぞれ表す。
符号の説明
10 空調部
11 コンプレッサ(気体圧縮機)
12 コンデンサ(車室外第一熱交換器)
13 膨張弁
14 エバポレータ(車室内第一熱交換器)
15 四方弁(切替器)
16 冷媒(冷媒ガス、液状冷媒)
17 配管
50 除湿部
51 クーラーコア(車室内第二熱交換器)
52 除湿用室外器(車室外第二熱交換器)
53,53a,53b 冷媒液配管
54 ポンプ
55 冷媒液
100 車両用空調装置
A1,A2 空気

Claims (4)

  1. 車室外に配置される車室外第一熱交換器と、車室内に配置される車室内第一熱交換器と、冷媒ガスを圧縮する気体圧縮機と、前記冷媒ガスが液化した液状冷媒を減圧する膨張弁と、これら前記車室外第一熱交換器、前記車室内第一熱交換器、前記気体圧縮機および前記膨張弁に前記冷媒ガス乃至前記液状冷媒を循環させる通路となる配管と、前記車室内を冷房する状態と暖房する状態とで前記冷媒ガス乃至前記液状冷媒の循環の向きを切り替える切替器とを有する空調部、および
    前記車室内第一熱交換器に吹き付けられる空気の流路のうち、前記車室内第一熱交換器よりも上流部分に配置される車室内第二熱交換器と、前記車室外に配置される車室外第二熱交換器と、前記車室外第二熱交換器および前記車室内第二熱交換器に、摂氏0度以下の所定温度まで不凍の冷媒液を循環させる通路となる冷媒液配管と、前記冷媒液配管の通路上の一部に設けられて、前記冷媒液を循環させるポンプとを有し、前記空調部から独立した別系統の除湿部、を備えたことを特徴とする車両用空調装置。
  2. 前記車室外第二熱交換器は、前記車室外第一熱交換器に吹き付けられる空気の流路のうち、前記車室外第一熱交換器よりも上流部分に配置されることを特徴とする請求項1に記載の車両用空調装置。
  3. 前記冷媒液は、摂氏−20度以下の温度まで不凍に調整された、不凍液が混合された液体であることを特徴とする請求項1または2に記載の車両用空調装置。
  4. 前記ポンプは、前記空調部が前記車室内を暖房する動作に切り替えられている状態で、かつ前記車室内の空気を循環する内気循環モードで動作されているときにのみ、前記冷媒液を循環させるように設定されていることを特徴とする請求項1から3のうちいずれか1項に記載の車両用空調装置。
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