JP2010046324A - 吸収性物品 - Google Patents

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Abstract

【課題】腹側部及び背側部の少なくとも一方の両側部に伸縮部を有する吸収性物品において、伸縮部における汗の蒸散性等を向上させて、かぶれ等の発生の防止を図った吸収性物品を提供すること。
【解決手段】本発明のパンツ型使い捨ておむつ1は、腹側部A及び背側部Bの両側部に伸縮部G,Hを有する吸収性物品である。伸縮部G,Hは、その肌当接面側に配置された親水性の肌当接面形成シート21と、その非肌当接面側に配された疎水性の非肌当接面形成シート22と、それら両シート間に胴回り方向に伸張した状態で配された弾性部材23a,23b、24a,24b、26aとを有している。パンツ型使い捨ておむつ1は、肌当接面形成シート21及び非肌当接面形成シート22が、胴回り方向に長い形状の横長接合部27により接合されており、横長接合部27が、胴回り方向に間欠的に形成されてなる。
【選択図】図1

Description

本発明は、使い捨ておむつ等の、伸縮部を備えた吸収性物品に関する。
従来より、使い捨ておむつの腹側部及び背側部の両側部分いわゆるサイドウエスト部分における汗の蒸散性等を向上させて、かぶれ等の発生の防止を図った使い捨ておむつが知られている。例えば、特許文献1には、ウエストフラップ(一般的には、吸収性コアを含む吸収性本体から長手方向外方の部分)の肌当接面及び非肌当接面がそれぞれ疎水性シートから形成されていると共に、両疎水性シートの内側に親水性シート及び弾性部材が配されている使い捨ておむつが開示されている。また、特許文献2には、ウエストフラップを親水性シート及び疎水性シートから構成しており、親水性シートを肌当接面側に配された使い捨ておむつが開示されている。
しかし、特許文献1に記載の使い捨ておむつにおいては、疎水性シートと親水性シートとの接合を、接着剤を用いて間欠的な塗工を施すことについて記載されているが、それ以上詳細には記載されていない。
また、特許文献2に記載の使い捨ておむつは、立体ギャザーを越えて流れ出た体液により、肌や衣服を汚さないように、ウエストフラップの肌当接面側に親水性シートを配し、体液の広がりを抑制した使い捨ておむつであり、汗の蒸散性等を向上させるために親水性シートを肌当接面側に配したものではない。また、特許文献2に記載の使い捨ておむつにおいては、疎水性シートと親水性シートとの接合について、詳細には記載されていない。
ウエストフラップを構成する二枚の疎水性シートの接合について、特許文献3には、胴回り方向及び胴回り方向に直交する方向に所与寸法離間して並んで形成された複数個の接合部で接合された使い捨ておむつが開示されている。また、特許文献3には、胴回り方向に並んで形成された複数個の接合部からなる接合部列と胴回り方向に並んで配置される弾性部材とが、胴回り方向に直交する方向に交互に配された使い捨ておむつが開示されている。また、その接合部の形状が、点状、線状、帯状のものであってもよいことが開示されている。
しかし、特許文献3に記載の使い捨ておむつにおいては、胴回り方向に並んで形成された複数個の接合部からなる接合部列は、弾性部材の縦方向への移動を防止するために配されたものであり、汗の蒸散性等を向上させるために配されたものではない。また、特許文献3に記載の使い捨ておむつにおいては、ウエストフラップを構成する二枚のシートが何れも疎水性シートであり、肌当接面側に親水性シートを配することについては記載されていない。
特開2003−235892号公報 特開平8−322876号公報 特開2004−89479号公報
したがって、本発明の目的は、腹側部及び背側部の少なくとも一方の両側部に伸縮部を有する吸収性物品において、伸縮部における汗の蒸散性等を向上させて、かぶれ等の発生の防止を図った吸収性物品を提供することにある。
本発明は、腹側部及び背側部の少なくとも一方の両側部に伸縮部を有する吸収性物品であって、前記伸縮部は、その肌当接面側に配置された親水性の肌当接面形成シートと、その非肌当接面側に配された疎水性の非肌当接面形成シートと、それら両シート間に胴回り方向に伸張した状態で配された弾性部材とを有し、前記肌当接面形成シート及び前記非肌当接面形成シートが、胴回り方向に長い形状の横長接合部により接合されており、該横長接合部は、胴回り方向に間欠的に形成されている吸収性物品を提供するものである。
本発明の吸収性物品によれば、伸縮部において汗の縦流れを防止することができ、汗の蒸散性等を向上させることができる。従って、そのような伸縮部を有する吸収性物品は、かぶれ等の発生を軽減することができる。
以下、本発明の吸収性物品であるパンツ型使い捨ておむつの好ましい一実施形態について、図1〜図6に基づいて説明する。
本実施形態のパンツ型使い捨ておむつ1は、図2に示すように、パンツ型使い捨ておむつ1の長手方向に延びる中心線CLに対して左右対称に形成されており、腹側部Aの左側の伸縮部G’は、該中心線CLに対して線対称である以外は、腹側部Aの右側の伸縮部Gと同様の構成を有しており、符号にダッシュ(’)を付して示している。同様に、背側部Bの左側の伸縮部H’は、背側部Bの右側の伸縮部Hと同様の構成であり、符号にダッシュ(’)を付して示している。以下の伸縮部の説明では、腹側部Aの右側の弾性伸縮部G及び背側部Bの右側の弾性伸縮部Hについて説明する。尚、パンツ型使い捨ておむつ1の幅方向に延びる中心線をWLとする。
本実施形態のパンツ型使い捨ておむつ1は、図1〜図4に示すように、腹側部A及び背側部Bの両側部に伸縮部G,Hを有する吸収性物品である。本実施形態の伸縮部G,Hは、その肌当接面側に配置された親水性の肌当接面形成シート21と、その非肌当接面側に配された疎水性の非肌当接面形成シート22と、それら両シート間に胴回り方向に伸張した状態で配された弾性部材23a,23b、24a,24b、26aとを有している。パンツ型使い捨ておむつ1は、図5に示すように、肌当接面形成シート21及び非肌当接面形成シート22が、胴回り方向に長い形状の横長接合部27により接合されており、横長接合部27が、胴回り方向に間欠的に形成されてなる。
本実施形態のパンツ型使い捨ておむつ1について、詳述すると、本実施形態のパンツ型使い捨ておむつ1は、図3に示すように、吸収性コア34を含む吸収性本体3と吸収性本体3の非肌当接面側に位置して該吸収性本体3を固定している外包材2とを備えている。外包材2は、図2,図3に示すように、その長手方向に、腹側部A、股下部C及び背側部Bを有しており、 本実施形態のパンツ型使い捨ておむつ1は、図1,図2に示すように、外包材2における腹側部Aの両側縁部2a,2a’と背側部Bの両側縁2b,2b’とが、それぞれ、接合されて一対のサイドシール部6,6’、ウエスト開口部4及び一対のレッグ開口部5,5’が形成される。外包材2の腹側部Aは、パンツ型使い捨ておむつ1の着用時に、着用者の腹側に配される部位であり、背側部Bは、着用者の背側に配される部位であり、股下部Cは、着用者の股間部に配される部位である。外包材2の長手方向は、背側部Bから股下部Cを経て腹側部Aに亘る方向又はその逆方向であり、展開状態のおむつの長手方向(図2の上下方向、中心線CLに平行な方向)と同じである。
上記外包材2は、図2及び図3に示すように、その両側縁が、長手方向中央部において内方に括れた形状を有している。また、外包材2は、図2及び図3に示すように、おむつの内面をなす親水性の肌当接面形成シート21と、肌当接面形成シート21と同形同大であって、おむつの外面をなす疎水性の非肌当接面形成シート22と、両シート21,22間に配設された複数本の弾性部材と、両シート21,22を接合する接合部とから形成されている。
本実施形態の外包材2を構成する肌当接面形成シート21及び非肌当接面形成シート22を構成する繊維の配向方向は、何れも、パンツ型使い捨ておむつ1の胴回り方向(中心線WLに平行な方向)である。
上記弾性部材は、図2及び図3に示すように、具体的には、ウエストフラップ領域Fに配置された複数本のウエスト部弾性部材23a,23bと、胴回り領域Dに配された複数本の胴回り部弾性部材24a,24bと、レッグ開口部5の周縁部に沿って配置された複数本のレッグ部弾性部材25a,25bと、前股部領域Eに配置された複数本の前股部弾性部材26aとからなる。本実施形態のように、吸収性本体3の非肌当接面側に外包材2が接合された形態においては、ウエストフラップFとは、吸収性本体3の長手方向外方の領域のみならず、該領域の幅方向両外方の領域も含む領域を示す。胴回り部Dとは、ウエストフラップFの下方からレッグ開口部5の上端までの領域を示す。前股部Eとは、股下部Cを長手方向に4分したときにおける最も前側の領域を示す。複数本の各弾性部材23a,23b,24a,24b,25a,25b,26aは、互いに重ならないように配されている。各弾性部材23a,23b,24a,24b,26aは、パンツ型使い捨ておむつ1の幅方向(中心線WLに平行な方向)に平行に配されている。
本実施形態の腹側部Aのウエスト部弾性部材23a,23a’は、図2に示すように、連続しており、腹側部Aの両側縁部2a,2a’間に亘って配置されている。背側部Bのウエスト部弾性部材23b,23b’についても同様である。本実施形態の腹側部Aの胴回り部弾性部材24aは、図2に示すように、腹側部Aの側縁部2aと吸収性本体3の側縁部との間に亘って配されていてもよく、腹側部Aの胴回り部弾性部材24a,24a’を両側縁部2a,2a’間に亘って連続して配置し、吸収性本体3の位置する部分の弾性部材を切断等し、弾性力を発現しないようにしてもよい。背側部Bの胴回り部弾性部材24b及び腹側部Aの前股部弾性部材26aについても同様である。本実施形態の腹側部Aのレッグ部弾性部材25aは、図2に示すように、吸収性本体3の長手方向中央部の側縁部と腹側部Aの側縁部2aとの間に亘って、且つレッグ開口部5の周縁部に沿って配置されていてもよく、腹側部Aのレッグ部弾性部材25a,25’を連続して配置し、吸収性本体3の位置する部分の弾性部材を切断等し、弾性力を発現しないようにしてもよい。腹側部Bのレッグ部弾性部材25bについても同様である。
外包材2の腹側部Aの伸縮部Gは、図2に示すように、肌当接面形成シート21と非肌当接面形成シート22との間に、複数本のウエスト部弾性部材23aと、複数本の胴回り部弾性部材24aと、複数本のレッグ部弾性部材25aと複数本の前股部弾性部材26aとをそれぞれ伸張状態で固定することにより形成されている。外包材2の背側部Bの伸縮部Hも同様に、肌当接面形成シート21と非肌当接面形成シート22との間に、複数本のウエスト部弾性部材23bと、複数本の胴回り部弾性部材24bと、複数本のレッグ部弾性部材25bとをそれぞれ伸張状態で固定することにより形成されている。本実施形態においては、各弾性部材23a,23b,24a,24b,26aは、横長接合部27において、肌当接面形成シート21と非肌当接面形成シート22との間に固定されている。即ち各弾性部材23a,23b,24a,24b,26aの固定は、図6に示すように、肌当接面形成シート21と非肌当接面形成シート22とを固定する横長接合部27を利用している。横長接合部27が接着剤により形成されている場合には、汗の流れを防止する観点から、図6に示すように、弾性部材は接着剤で覆われるように配されていることが好ましい。レッグ部弾性部材25a,25bは、弾性部材表面に接着剤等を塗布し、レッグ部5の周縁部に沿って配され、肌当接面形成シート21及び非肌当接面形成シート22の間に固定されている。外包材2の背側部Bの伸縮部Hについても同様である。
上記横長接合部27は、図5に示すように、胴回り方向(中心線WLに平行な方向)に長い帯状形状のものであって、胴回り方向に間欠的に形成されている。横長接合部27の長さL1(中心線WLに平行な方向の長さ)は2mm〜10mm、好ましくは2mm〜7mmである。横長接合部27の幅W1(中心線CLに平行な方向の長さ)は0.2mm〜5mm、好ましくは0.5mm〜2mmである。
外包材2の腹側部Aの伸縮部Gは、図5に示すように、複数個の横長接合部27が胴回り方向(中心線WLに平行な方向)に直列配置されてなる横長接合部列270を有している。横長接合部列270は、胴回り方向と交差する方向(中心線CLに平行な方向)に複数列形成されている。図5に示すように、横長接合部列270における横長接合部27と胴回り方向(中心線WLに平行な方向)に隣り合う横長接合部27との間隔X1は0.5mm〜10mm、好ましくは1mm〜6mmである。隣り合う横長接合部列270a,270bどうしの間隔Y1は2mm〜10mm、好ましくは5mm〜9mmである。また、本実施形態においては、隣り合う横長接合部列270a,270bにおいて、別の横長接合部列を形成する隣り合う横長接合部27の末端どうしが、パンツ型使い捨ておむつ1を胴回り方向と直交する方向から見て、重なっている。詳述すると、図5に示す隣り合う横長接合部列270a,270bにおいて、横長接合部列270aの一部を形成する横長接合部27aの左側末端と、横長接合部列270aと隣り合う横長接合部列270bの一部を形成し、且つ横長接合部27aと隣り合う横長接合部27bの右側末端とが、中心線CLに平行な方向からみた場合に重なっており、その重なりZ1は0.5mm〜4mm、好ましくは0.5mm〜3mmである。外包材2の背側部Bの伸縮部Hについても同様である。
更に、本実施形態のパンツ型使い捨ておむつ1は、図5に示すように、肌当接面形成シート21及び非肌当接面形成シート22が、胴回り方向と交差する方向(中心線CLに平行な方向)に長い形状の縦長接合部28により接合されており、縦長接合部28が、胴回り方向に間欠的に形成されてなる。外包材2の腹側部Aの伸縮部Gは、図5に示すように、横長接合部27及び縦長接合部28が混在している。外包材2の背側部Bの伸縮部Hについても同様である。
上記縦長接合部28は、図5に示すように、胴回り方向と交差する方向(中心線CLに平行な方向)に長い形状のものであって、胴回り方向に間欠的に形成されている。縦長接合部28の長さL2(中心線CLに平行な方向の長さ)は1mm〜8mm、好ましくは3mm〜7mmである。縦長接合部28の幅W2(中心線WLに平行な方向の長さ)は0.2mm〜3mm、好ましくは0.5mm〜1mmである。
外包材2の腹側部Aの伸縮部Gは、図5に示すように、複数個の縦長接合部28が胴回り方向(中心線WLに平行な方向)に直列配置されてなる縦長接合部列280を有している。縦長接合部列280は、胴回り方向と交差する方向(中心線CLに平行な方向)に複数列形成されている。図5に示すように、縦長接合部列280における縦長接合部28と胴回り方向(中心線WLに平行な方向)に隣り合う縦長接合部28との間隔X2は1.5mm〜10mm、好ましくは1.5mm〜6mmである。隣り合う縦長接合部列280a,280bどうしの間隔Y2は2mm〜15mm、好ましくは5mm〜10mmである。外包材2の背側部Bの伸縮部Hについても同様である。
外包材2の腹側部Aの伸縮部Gの横長接合部列270及び縦長接合部列280は、図5に示すように、胴回り方向と交差する方向(中心線CLに平行な方向)に、交互に形成されている。横長接合部列270及び縦長接合部列280は互いに接することなく配されている。縦長接合部列280を形成する縦長接合部28は、図5に示すように、横長接合部列270を形成する横長接合部27の長さL1の略中央位置と、胴回り方向(中心線WLに平行な方向)に隣り合う横長接合部27どうしの間隔X1の略中央位置とに配されている。外包材2の背側部Bの伸縮部Hについても同様である。
上記吸収性本体3は、図3,図4に示すように、液透過性の表面シート32、液不透過性又は撥水性の裏面シート33及び両シート32、33間に介在配置された液保持性の吸収性コア34を有しており、実質的に縦長である。吸収性本体3は、外包材2の腹側部Aから背側部Bに跨って配されており、吸収性本体3の長手方向端部は、外包材2の長手方向端部よりも長手方向内方に後退した位置にある。吸収性本体3は、接着剤、ヒートシール、超音波シール等による接合法によって外包材2の肌当接面形成シート21に固定されている。
吸収性本体3の表面シート32及び裏面シート33は、図3,図4に示すように、それぞれ矩形状であり、吸収性コア34は、略砂時計の形状であり、それらを一体化することにより、縦長の吸収性本体3を形成している。表面シート32、裏面シート33及び吸収性コア34としては、それぞれ、従来からこの種のおむつに用いられているものと同様のものを用いることができる。例えば、吸収性コア34としては、吸収性ポリマーの粒子及び繊維材料から構成され、ティッシュペーパ(図示せず)によって被覆されているものを用いることができる。
吸収性本体3の長手方向両側部には、図3に示すように、液抵抗性又は撥水性で且つ通気性の素材から構成された側方カフス35,35が設けられている。各側方カフス35の自由端部近傍には、側方カフス弾性部材36が伸長状態で配されている。側方カフス35は、おむつの着用時に自由端部側が起立し、吸収性本体3の幅方向への液の流出が阻止される。側方カフス35の形成用の側方カフス形成シート37は、図4に示すように、吸収性本体3の幅方向外側の所定幅の部分37Aが、吸収性コア34の非肌当接面側であって、吸収性コア34と裏面シート33との間又は裏面シート33と外包材2との間に固定されている。
本実施形態のパンツ型使い捨ておむつ1の形成材料について説明する。
上記外包材2の肌当接面形成シート21は親水性のシートであり、本来的に親水性を有する繊維から形成されていてもよく、本来的には親水性を有さないが、親水化処理が施されることによって親水性が付与された繊維から形成されていてもよい。親水性シートの坪量は、5〜50g/m2、特に7〜30g/m2であることが好ましい。
本来的に親水性の繊維としては、例えば、レーヨン、アセテート、コットン等のセルロース系繊維が挙げられる。
本来的には親水性を有さない繊維に対する親水化処理としては、親水化処理剤による繊維の表面処理、繊維への親水化処理剤の練り込み等が挙げられる。本来的には親水性を有さない繊維としては、例えば、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)等のポリオレフィン系樹脂、ポリエチレンテレフタレート(PET)等のポリエステル樹脂を単独で用いた繊維又はこれら複数の樹脂を用いた複合繊維(芯鞘型、サイドバイサイド型等)等を原料とするものが挙げられる。芯鞘型複合繊維としては、相対的に低融点の成分を鞘、相対的に高融点の成分を芯とする芯鞘型複合繊維が好ましく、特に低融点の成分がポリエチレン、高融点の成分がポリプロピレン又はポリエチレンテレフタレートの芯鞘型複合繊維が好ましい。
親水性の肌当接面形成シート21は、液拡散性が高く、液保持性が低いことが好ましい。具体的には、肌当接面形成シート21の液拡散性は、下記〔液拡散面積の測定方法〕によって測定される液拡散面積が、2cm2以上であることが好ましく、5cm2以上であることが更に好ましい。肌当接面形成シート21の液拡散面積が大きい程、ウエストフラップFにおける汗の蒸散性が向上する。かかる液拡散面積を有する肌当接面形成シート21としては、例えば、PP繊維からなるSMMS不織布(スパンボンド−メルトブローン−メルトブローン−スパンボンド不織布)を親水化処理した不織布、PET/PE繊維からなるスパンボンド不織布を親水化処理した不織布、レーヨン及びPP繊維からなるスパンレース不織布等が挙げられる。
〔液拡散面積の測定方法〕
アクリル板の上に、10cm×10cm四方に切断した親水性シートのサンプルを置き、その上に、30mm上方から着色した水0.05mLを滴下する。10分後、画像解析装置を用いて、着色した水の拡散面積を測定する。
親水性の肌当接面形成シート21の液保持性は、下記〔液保持量の測定方法〕によって測定される液保持量が、30g/m2以下であることが好ましく、5g/m2以下であることが更に好ましい。肌当接面形成シート21の液保持量の小さい程、肌当接面形成シート21に汗が連続的に吸収された場合において、汗の蒸散性が高い。かかる液保持量を有する肌当接面形成シート21としては、例えば、PP繊維からなるSMMS不織布を親水化処理した不織布が挙げられる。
〔液保持量の測定方法〕
10cm×10cm四方に切断した親水性シートのサンプルの質量を量り、該サンプルを、蒸留水500mLの入ったビーカーの中に入れ、1分間放置する。その後、サンプルを取り出し、該サンプルを、竿に吊した状態で10分間放置する。その後、該サンプルを10分間、遠心脱水(800rpm)した後に、その質量を測定し、以下に示す式から液保持量を求める。
液保持量(g/m2)={遠心脱水後のサンプルの質量(g)−初期のサンプルの質量(g)}/初期のサンプルの面積(m2
上記外包材2の非肌当接面形成シート22は疎水性のシートである。ここで「疎水性シート」とは、下記〔耐水圧の測定方法〕によって測定される耐水圧が1〜10gf/cm2、好ましくは1〜5gf/cm2であるシートをいう。疎水性シートの坪量は、5〜50g/m2、特に7〜30g/m2であることが好ましい。
〔耐水圧の測定方法〕
垂直に連ねた2つの直径35mmの円筒管の間にサンプルシートを挟みこみ、上側の円筒管に4g/分の速度で生理食塩水を流し込む。生理食塩水がサンプルシートを透過し、下側の円筒管に流れ始める時間を測定する。生理食塩水の流速と、サンプルシートを透過するまでの時間とから液量(重量)を算出する。算出 された液量(gf)を円筒管の断面積(cm2)で除した値を耐水圧(gf/cm2)とする。
非肌当接面形成シート22としては、見た目が美しく、感触が良く、柔軟である点から、エアースルー不織布、ヒートロール不織布、スパンレース不織布、スパンボンド不織布、メルトブローン不織布等からなる単層シート又は積層シートであることが好ましい。
ウエスト部弾性部材23a,23b、胴回り部弾性部材24a,24b、レッグ部弾性部材25a,25b及び前股部弾性部材26aそれぞれの形成材料としては、使い捨ておむつや生理用ナプキン等の吸収性物品に用いられる各種公知の弾性材料を特に制限なく用いることができる。弾性材料としては、例えば、スチレン−ブタジエン、ブタジエン、イソプレン、ネオプレン等の合成ゴム、天然ゴム、EVA、伸縮性ポリオレフィン、ポリウレタン等を挙げることができる。弾性部材の形態としては、断面が矩形、正方形、円形、多角形状等の糸状(糸ゴム等)若しくは紐状(平ゴム等)のもの、又はマルチフィラメントタイプの糸状のもの等を用いることができる。
肌当接面形成シート21及び非肌当接面形成シート22を接合する横長接合部27及び縦長接合部28は、使い捨ておむつや生理用ナプキン等の吸収性物品に用いられる各種公知の接合手段を特に制限なく用いることができ、例えば、ホットメルト型接着剤、ヒートシール、超音波シール等が用いられる。
次に上述した本発明の本実施形態のパンツ型使い捨ておむつ1を使用した際の作用効果について説明する。
本実施形態のパンツ型使い捨ておむつ1は、図2,図3,図4に示すように、外包材2に親水性の肌当接面形成シート21を有している。また、本実施形態のパンツ型使い捨ておむつ1は、図2,図5に示すように、外包材2の腹側部A及び背側部Bの伸縮部G,G’,H,H’それぞれに、肌当接面形成シート21及び非肌当接面形成シート22を接合する横長接合部27を有している。
従って、パンツ型使い捨ておむつ1を着用した着用者が汗をかいた場合には、親水性の肌当接面形成シート21によって汗が吸収される。肌当接面形成シート21の吸収能力以上の汗をかいた場合には、親水性の肌当接面形成シート21と疎水性の非肌当接面形成シート22との間に汗が保持される。保持された汗は、横長接合部27により、おむつの縦方向へ拡散され難く、胴回り方向に拡散されるので、伸縮部G,G’,H,H’の面積全体を有効に利用して汗の蒸散性を向上させることができる。よって、かぶれ等の発生を軽減することができる。また、保持できなかった汗が縦方向に流れる不快感を軽減することができる。
本実施形態のパンツ型使い捨ておむつ1は、パンツ型使い捨ておむつ1の胴回り方向(中心線WLに平行な方向)に繊維が配向した肌当接面形成シート21及び非肌当接面形成シート22によって構成された外包材2を備えている。
従って、着用者の汗が、さらに胴回り方向に拡散され易く、伸縮部G,G’,H,H’の面積全体を有効に利用して汗の蒸散性を向上させることができる。
本実施形態のパンツ型使い捨ておむつ1は、図5に示すように、複数個の横長接合部27からなる横長接合部列270を、中心線CLに平行な方向に複数列有している。図5に示す隣り合う横長接合部列270a,270bにおいて、別の横長接合部列を形成する隣り合う横長接合部27a,27bの末端どうしが、中心線CLに平行な方向から見て、重なっている。
従って、横長接合部列270aを構成する、中心線WLに平行な方向に隣り合う27aどうしの間から、着用者の汗が、おむつの縦方向に流れたとしても、横長接合部列270bを構成する横長接合部27bによって、縦流れを防止することができる。このような、横長接合部列270aと横長接合部列270bとの関係が、縦方向に複数存在するため、汗がおむつの縦方向に流れていく時間を稼ぐことができる。その結果、汗の蒸散性を更に向上させることができるとともに縦方向に流れる不快感を更に軽減することができる。
本実施形態のパンツ型使い捨ておむつ1は、図5に示すように、隣り合う横長接合部列270どうしの間に、中心線CLに平行な方向に長い形状の縦長接合部28からなる縦長接合部列280を心線CLに平行な方向に複数列有している。縦長接合部28は、図5に示すように、横長接合部列270を形成する横長接合部27の長さL1の略中央位置と、胴回り方向(中心線WLに平行な方向)に隣り合う横長接合部27どうしの間隔X1の略中央位置とに配されている。
従って、胴回り方向に拡散する汗の拡散時間を更に稼ぐことができる。その結果、汗の蒸散性を更に向上させることができるとともに縦方向に流れる不快感を更に軽減することができる。
本実施形態のパンツ型使い捨ておむつ1は、図5に示すように、各弾性部材23a,23b,24a,24b,26aが、横長接合部27において、肌当接面形成シート21と非肌当接面形成シート22との間に固定されている。
従って、弾性部材と肌当接面形成シート21と非肌当接面形成シート22の固定部において、着用者の汗がさらに胴回り方向に拡散され易く、また、弾性部材が有する厚みにより形成される肌当接面形成シート21と非肌当接面形成シート22の間の微少に形成される空間により汗の保持性も更に向上させることができる。その結果、汗の蒸散性を更に向上させることができるとともに縦方向に流れる不快感を更に軽減することができる。
本発明の吸収性物品は、上述の本実施形態のパンツ型使い捨ておむつに何ら制限されるものではなく、適宜変更可能である。
例えば、上述の本実施形態のパンツ型使い捨ておむつ1においては、外包材2は、その長手方向に、腹側部A、股下部C及び背側部Bを有しているが、外包材2は、腹側部Aの部分及び背側部Bの部分の2つに分離されていても良い。
また、上述の本実施形態のパンツ型使い捨ておむつ1においては、図2,図3に示すように、腹側部A及び背側部Bの両側部に伸縮部G,Hを有しているが、腹側部A及び背側部Bの少なくとも一方でよい。また、上述の本実施形態のパンツ型使い捨ておむつ1においては、外包材2を構成する肌当接面形成シート21及び非肌当接面形成シート22の構成繊維の配向方向は、何れも、中心線WLに平行な方向であるが、中心線WLに平行な方向でなくてもよく、何れかの一方が中心線WLに平行な方向であってもよい。
また、上述の本実施形態のパンツ型使い捨ておむつ1においては、図5に示す別の横長接合部列270a,270bを形成する隣り合う横長接合部27a,27bの末端どうしが中心線CLに平行な方向から見て重なっており、縦長接合部列280を形成する縦長接合部28が横長接合部列270を形成する横長接合部27の長さL1の略中央位置と、中心線WLに平行な方向に隣り合う横長接合部27どうしの間隔X1の略中央位置とに、配されている。しかし、他の実施形態として、図7に示すように、隣り合う横長接合部列270a,270bをそれぞれ構成する横長接合部27a,27bが中心線CLに平行な方向から見て重なっておらず、横長接合部27aが横長接合部27bを中心線CLに平行な方向に移動した位置に配されており、縦長接合部28が中心線WLに平行な方向に隣り合う横長接合部27どうしの間隔X1の略中央位置にのみ配されていてもよく、縦長接合部28が横長接合部27の長さL1の略中央位置にのみ配されていてもよい。更に他の実施形態として、図8に示すように、横長接合部27aが横長接合部27bを中心線CLに平行な方向に移動した位置に配されており、縦長接合部28の複数個(図8では2個)が横長接合部27a,27bどうしの間に、配されていてもよい。何れの実施形態においても、横長接合部27及び縦長接合部28を配する位置は規則的であるが、規則的である必要はなく、伸縮部G,Hにおいて、横長接合部27及び縦長接合部28を不規則的に混在するように配してもよい。また、何れの実施形態においても、縦長接合部28が配されているが、配されなくてもよい。
また、上述の本実施形態のパンツ型使い捨ておむつ1においては、図5に示すように、各弾性部材23a,23b,24a,24b,26aは、肌当接面形成シート21と非肌当接面形成シート22とを固定する横長接合部27を利用して固定されているが、肌当接面形成シート21と非肌当接面形成シート22とを固定する縦長接合部28を利用して固定されていてもよい。また、横長接合部27及び縦長接合部28の何れの接合部も利用することなく、各弾性部材23a,23b,24a,24b,26aの表面に接着剤等を塗布し、肌当接面形成シート21及び非肌当接面形成シート22の間に固定されていてもよい。その際、各弾性部材23a,23b,24a,24b,26aの弾性力を有効に活用する観点から、外包材2における腹側部Aの両側縁部2a,2a’,2b,2b’にのみ接着剤等を塗布し、固定されていてもよい。外包材2の背側部Bの伸縮部Hについても同様である。
本発明は、パンツ型使い捨ておむつ以外にも、例えば、オープン型の使い捨ておむつ、パンツ型の生理用ナプキン等の吸収性物品に好適に用いることができる。
以下、本発明を実施例により更に具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
〔実施例1〕
実施例1は、肌当接面形成シートとしてPET/PE繊維からなるスパンボンド不織布を親水化処理した不織布(16g/m2、縦幅60mm横幅60mm)を使用し、非肌当接面形成シートとしてPET繊維とPE繊維とからなる疎水性のエアスルー不織布(20g/m2、縦幅60mm横幅60mm)を使用した。実施例1は、肌当接面形成シート及び非肌当接面形成シートの左右方向と繊維の配向方向とを一致させ、肌当接面形成シート及び非肌当接面形成シートをヒートシールにより固定して得た複合シートである。複合シートは、表1に示すとおり、長さ(水平方向の長さ)2mm、幅(垂直方向の長さ)1mmの横長接合部を複数個有している。複合シートは、水平方向に隣り合う横長接合部どうしの間隔を7mmにして水平方向に複数個の横長接合部からなる横長接合部列を有している。また複合シートは、垂直方向に隣り合う横長接合部列どうしの間隔を5mmにして横長接合部列を複数列有している。尚、垂直方向に隣り合う横長接合部列を構成する横長接合部どうしは、半ピッチずつずれており、いわゆる交互柄を形成している(図5の複数列の横長接合列270を構成する横長接合部27の配置参照)。
〔実施例2、3〕
実施例2、3は、実施例1の横長接合部の長さ(水平方向の長さ)及び実施例1の水平方向に隣り合う横長接合部どうしの間隔を、表1に示すように、それぞれ変更し、それ以外は、実施例1と同様にして得た複合シートである。
〔実施例4〕
実施例4は、実施例1の垂直方向に隣り合う横長接合部列どうしの間隔を、表1に示すように変更し、それ以外は、実施例1と同様にして得た複合シートである。
〔実施例5〕
実施例5は、実施例4の交互柄を、垂直方向に隣り合う横長接合部列を構成する横長接合部どうしが同じ位置にある並行柄(図7,図8の複数列の横長接合列270を構成する横長接合部27の配置参照)に変更し、それ以外は、実施例4と同様にして得た複合シートである。
〔実施例6〕
実施例6は、表2に示すとおり、実施例1の肌当接面形成シート及び非肌当接面形成シートの左右方向と繊維の配向方向とを一致させたものを、肌当接面形成シート及び非肌当接面形成シートの上下方向と繊維の配向方向とを一致させたものに変更し、それ以外は、実施例1と同様にして得た複合シートである。
〔実施例7、8〕
実施例7、8は、実施例6の横長接合部の長さ(水平方向の長さ)及び実施例6の水平方向に隣り合う横長接合部どうしの間隔を、表2に示すように変更し、それ以外は、実施例6と同様にして得た複合シートである。
〔実施例9〕
実施例9は、実施例6の垂直方向に隣り合う横長接合部列どうしの間隔を、表2に示すように変更し、それ以外は、実施例6と同様にして得た複合シートである。
〔実施例10〕
実施例10は、表2に示すとおり、実施例9の交互柄を、垂直方向に隣り合う横長接合部列を構成する横長接合部どうしが同じ位置にある並行柄(図7,図8の複数列の横長接合列270を構成する横長接合部27の配置参照)に変更し、それ以外は、実施例9と同様にして得た複合シートである。
〔比較例1〕
比較例1は、表1に示すとおり、実施例1の横長接合部を設けていない複合シートである。即ち、肌当接面形成シートと非肌当接面形成シートとは固定されていない。
〔比較例2〕
比較例2は、表1に示すとおり、実施例1の横長接合部の長さ(水平方向の長さ)2mmを、1mmに変更し、実施例1の水平方向に隣り合う横長接合部どうしの間隔7mmを、8mmに変更し、それ以外は、実施例1と同様にして得た複合シートである。
〔比較例3〕
比較例3は、表2に示すとおり、実施例6の横長接合部を設けていない複合シートである。即ち、肌当接面形成シートと非肌当接面形成シートとは固定されていない。
〔比較例4〕
比較例4は、表2に示すとおり、実施例6の横長接合部の長さ(水平方向の長さ)2mmを、1mmに変更し、実施例6の水平方向に隣り合う横長接合部どうしの間隔7mmを、8mmに変更し、それ以外は、実施例6と同様にして得た複合シートである。
〔評価〕
実施例及び比較例で得られた各複合シートについて、以下の方法により、拡散時間を評価した。これらの結果を下記表1及び表2に示す。
複合シートをアクリル板上に配置した。複合シートは肌当接面形成シートがアクリル板と接するように配置した。次に複合シートを配置したアクリル板を60°傾斜させた。
アクリル板を60°傾斜させた状態で、複合シートの肌当接面形成シート及び非肌当接面形成シートの間に、チューブを用いて水を25.1μl/minの流速で注入した。チューブはISMATEC社製:TYGON R3607(内径0.13mm、外径1.93mm)を使用した。尚、流出口にはTIFAマイクロチューブ(内径0.5mm、外径0.7mm)を設けて使用した。液送ポンプはISMATEC社製:MCP Standard(ISM404)、ポンプヘッドはISMATEC社製:MS/CA 4−12を使用した。
複合シートに水を注入した箇所から、複合シートの縦方向に50mm拡散するまでの平均時間を測定した。平均値はn=5の値である。
Figure 2010046324
Figure 2010046324
表1及び表2に示す結果から明らかなように、横長接合部の長さが(水平方向の長さ)2mm以上ある実施例1〜5で得られた複合シートは、横長接合部の長さが2mmより短い比較例1又は2で得られた複合シートに比べ、縦方向に拡散する時間がかかることがわかった。同様に、横長接合部の長さが(水平方向の長さ)2mm以上ある実施例6〜10で得られた複合シートは、横長接合部の長さが2mmより短い比較例3又は4で得られた複合シートに比べ、縦方向に拡散する時間がかかることがわかった。
従って、実施例1〜10で得られた複合シートを、腹側部及び背側部の少なくとも一方の伸縮部の構成材料として用いた吸収性物品は、汗が吸収性物品の縦方向に流れていく時間を稼ぐことができるので、その結果、汗の蒸散性を向上させることができる。
また、表1及び表2に示す結果から明らかなように、肌当接面形成シート及び非肌当接面形成シートの左右方向と繊維の配向方向とを一致させた実施例1〜5で得られた複合シートの方が、肌当接面形成シート及び非肌当接面形成シートの上下方向と繊維の配向方向とを一致させた実施例6〜10で得られた複合シートに比べ、縦方向に拡散する時間がかかることがわかった。
従って、実施例1〜5で得られた複合シートを、腹側部及び背側部の少なくとも一方の伸縮部の構成材料として用いた吸収性物品は、実施例6〜10で得られた複合シートを用いたものに比べ、胴回り方向に拡散されるので、伸縮部の面積全体を有効に利用して汗の蒸散性を向上させることができる。よって、かぶれ等の発生を軽減することができる。
図1は、本発明の本実施形態であるパンツ型使い捨ておむつの腹側部から見た斜視図である。 図2は、図1に示すパンツ型使い捨ておむつを展開して伸張した状態を示す展開平面図である。 図3は、図2に示すパンツ型使い捨ておむつの分解斜視図である。 図4は、図2のX−X線断面図である。 図5は、図2のP部分の要部拡大平面図である。 図6は、図5のY−Y線断面図である。 図7は、その他の実施形態の伸縮部の要部拡大平面図である。 図8は、その他の実施形態の伸縮部の要部拡大平面図である。
符号の説明
1 パンツ型使い捨ておむつ
2 外包材
2a,2a’ 腹側部Aの側縁部
2b,2b’ 背側部Bの側縁部
21 肌当接面形成シート
22 非肌当接面形成シート
23a,23a’ 腹側部Aのウエスト部弾性部材
23b,23b’ 背側部Bのウエスト部弾性部材
24a,24a’ 腹側部Aの胴回り部弾性部材
24b,24b’ 背側部Bの胴回り部弾性部材
25a,25a’ 腹側部Aのレッグ部弾性部材
25b,25b’ 背側部Bのレッグ部弾性部材
26a,26a’ 腹側部Aの前股部弾性部材
27 横長接合部
270 横長接合部列
28 縦長接合部
280 縦長接合部列
3 吸収性本体
32 表面シート
33 裏面シート
34 吸収性コア
35 側方カフス
36 側方カフス弾性部材
37 側方カフス形成用シート
4 ウエスト開口部
5,5’ レッグ開口部
6,6’ サイドシール部
A 腹側部
B 背側部
C 股下部
D 胴回り領域
E 前股部領域
F ウエストフラップ領域
G,G’ 腹側部Aの弾性伸縮部
H,H’ 背側部Bの弾性伸縮部

Claims (6)

  1. 腹側部及び背側部の少なくとも一方の両側部に伸縮部を有する吸収性物品であって、
    前記伸縮部は、その肌当接面側に配置された親水性の肌当接面形成シートと、その非肌当接面側に配された疎水性の非肌当接面形成シートと、それら両シート間に胴回り方向に伸張した状態で配された弾性部材とを有し、
    前記肌当接面形成シート及び前記非肌当接面形成シートが、胴回り方向に長い形状の横長接合部により接合されており、該横長接合部は、胴回り方向に間欠的に形成されている吸収性物品。
  2. 前記肌当接面形成シート及び前記非肌当接面形成シートが、胴回り方向と交差する方向に長い形状の縦長接合部により接合され、該縦長接合部は、胴回り方向に間欠的に形成されており、
    前記伸縮部に、前記横長接合部及び前記縦長接合部が混在している請求項1に記載の吸収性物品。
  3. 前記横長接合部の複数個が胴回り方向に直列配置されてなる横長接合部列が胴回り方向と交差する方向に複数列形成されており、
    前記縦長接合部の複数個が胴回り方向に直列配置されてなる縦長接合部列が胴回り方向と交差する方向に複数列形成されており、
    前記横長接合部列及び前記縦長接合部列が、胴回り方向と交差する方向に、交互に形成されている請求項1又は2に記載の吸収性物品。
  4. 隣り合う前記横長接合部列において、別の前記横長接合部列を形成する隣り合う前記横長接合部の末端どうしが、前記吸収性物品を胴回り方向と直交する方向から見て、重なっている請求項3に記載の吸収性物品。
  5. 前記弾性部材が、前記横長接合部において前記肌当接面形成シートと前記非肌当接面形成シートとの間に固定されている請求項1〜6の何れかに記載の吸収性物品。
  6. 前記肌当接面形成シート及び前記非肌当接面形成シートの少なくとも一方を構成する繊維の配向方向が、胴回り方向である請求項1〜7の何れかに記載の吸収性物品。
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