JP2010045532A - 近接センサ - Google Patents

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正久 丹羽
Fumihiro Kasano
文宏 笠野
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Abstract

【課題】被検知体の存在検知に加え、被検知体との距離も検知できる近接センサを提供することにある。
【解決手段】近接センサは、検知コイル10を有するLC共振回路部1と、LC共振回路部1を発振させるために帰還電流を供給する発振回路部2と、LC共振回路部1の発振振幅を検出する検波回路部3と、半導体スイッチング素子QPのデューティ比に応じて上記帰還電流の大きさを調整する抵抗回路40、および検波回路部3の検出結果に基づいて発振回路部2の負性コンダクタンスが臨界値(LC共振回路部1が発振可能な臨界値)となるように半導体スイッチング素子QPをPWM制御するPWM制御部41を有する制御部4と、PWM制御部41においてデューティ比の設定に使用される電気信号に基づいて被検知体と検知コイル10との距離を示す検知信号を作成する信号処理回路部5とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、高周波発振型の近接センサに関するものである。
従来から、非接触で金属体(導電体)や磁性体などからなる被検知体を検知する近接センサとして、高周波発振型の近接センサが提案されている。
上記高周波発振型の近接センサは、検知コイルとコンデンサとの並列回路よりなるLC共振回路部を有している。この近接センサでは、LC共振回路部を構成する検知コイルに被検知体が接近した際に、電磁誘導作用によって渦電流損が生じて検知コイルの実効抵抗値(インピーダンス)が変化するという現象を利用して被検知体の検知を行っている。つまり、検知コイルのインピーダンスが変化するとLC共振回路部の発振条件も変化するため、LC共振回路部を発振させている状態から、LC共振回路部の発振が停止または発振振幅が所定値以上減衰した際に、被検知体が存在していると判定する(例えば、特許文献1参照)。
特開2005−295248号公報
上述した従来の近接センサは、被検知体と検知コイルとの距離が、LC共振回路部の発振が停止または発振振幅が所定値未満になる距離(検知距離)より長ければ、被検知体が検知コイルの検知範囲内に存在しないと判定し、上記検知距離より短ければ、被検知体が検知コイルの検知範囲内に存在すると判定するから、近接センサから出力される検知信号は、被検知体が存在しているか否かの2値しかないデジタル(ディジタル)な値である。
このように従来の近接センサでは、被検知体と検知コイルとの距離が上記検知距離より短くなれば、被検知体が存在していると判定する、つまり、被検知体が検知コイルの検知範囲内に存在するか否かを検知するだけであるから、被検知体が存在しているか否かのデジタルな検知信号を得ることはできていたが、被検知体が検知コイルに対してどの程度接近しているかまでは検知することができないため、被検知体と検知コイルとの距離を示すようなアナログな検知信号を得ることはできなかった。
本発明は上述の点に鑑みて為されたもので、その目的は、被検知体の存在検知に加え、被検知体との距離も検知できる近接センサを提供することにある。
上記の課題を解決するために、請求項1の発明では、被検知体の検知に用いられる検知コイルおよびコンデンサからなるLC共振回路部と、LC共振回路部を発振させる発振回路部と、LC共振回路部の発振振幅を検出する検波回路部と、検波回路部で検出した発振振幅に基づいて発振回路部の負性コンダクタンスをLC共振回路部が発振可能な臨界値に設定する制御部と、被検知体と検知コイルとの距離を示す検知信号を作成する信号処理回路部とを備え、発振回路部は、LC共振回路部の発振電圧に応じた電流を出力する増幅回路と、増幅回路が出力する電流の大きさに応じた帰還電流をLC共振回路部に供給する電流帰還回路とを有し、制御部は、複数の抵抗およびいずれかの抵抗に直列または並列に接続される抵抗値調整用の半導体スイッチング素子により構成され増幅回路が出力する電流の大きさを調整する抵抗回路と、半導体スイッチング素子に所定のデューティ比のPWM信号を出力して半導体スイッチング素子をPWM制御するPWM制御部とを有し、PWM制御部は、発振回路部の負性コンダクタンスが上記臨界値となるようにPWM信号のデューティ比を設定し、信号処理回路部は、PWM制御部で設定されるデューティ比に関連する電気信号に基づいて上記検知信号を作成することを特徴とする。
請求項1の発明によれば、LC共振回路部が発振する条件は、発振回路部の負性コンダクタンスの絶対値が検知コイルのコンダクタンスの絶対値以上であることであるから、発振回路部の負性コンダクタンスがLC共振回路部が発振可能な臨界値である場合、当該負性コンダクタンスの絶対値は、検知コイルのコンダクタンスの絶対値に等しいと考えることができ、ここで、検知コイルのコンダクタンスは、被検知体と検知コイルとの距離に起因する渦電流損の変化、つまり検知コイルと被検知体との距離に応じて変化し、検知コイルのコンダクタンスに等しい発振回路部の負性コンダクタンスは、LC共振回路部に供給される帰還電流とLC共振回路部の発振電圧によって決定され、LC共振回路部に供給される帰還電流は、増幅回路が出力する電流に応じて増減するので、増幅回路が出力する電流の大きさを調整する抵抗回路の半導体スイッチング素子に与えられるPWM信号のデューティ比や当該デューティ比の設定に使用される電気信号などのデューティ比に関連する信号を検知コイルと被検知体との距離を示す値として用いることができ、このようなデューティ比を用いることで、従来例のような被検知体が存在しているか否かのデジタルな検知信号ではなく、被検知体と検知コイルとの距離を示すアナログな検知信号を得ることができ、また、このような検知信号を閾値処理することで、被検知体が存在しているか否かのデジタルな検知信号も得ることができるから、被検知体の存在検知に加え、被検知体との距離も検知できる。
請求項2の発明では、請求項1の発明において、上記PWM信号の周波数は、上記LC共振回路部の発振周波数の3倍以上であることを特徴とする。
請求項2の発明によれば、PWM信号によってLC共振回路部の発振波形が脈動してしまうことを抑制することができるため、発振回路部の負性コンダクタンスに悪影響が生じることを抑制することができる。
請求項3の発明では、請求項1または2の発明において、上記PWM制御部は、上記半導体スイッチング素子に出力するPWM信号と同じPWM信号を上記信号処理回路部に出力し、上記信号処理回路部は、上記PWM制御部より受け取ったPWM信号を上記検知信号として出力することを特徴とする。
請求項3の発明によれば、信号処理回路部を簡単な構成にすることができる。
請求項4の発明では、請求項1または2の発明において、上記PWM制御部は、上記半導体スイッチング素子に出力するPWM信号と同じPWM信号を上記信号処理回路部に出力し、上記信号処理回路部は、上記PWM制御部より受け取ったPWM信号を当該PWM信号のデューティ比に応じた電位を有する信号に変換して上記検知信号として出力することを特徴とする。
請求項4の発明によれば、PWM信号をデューティ比に応じた電位を有する信号に変換する処理を、使用者などが行わなくて済むから、使い勝手が向上する。
請求項5の発明では、請求項1〜4のうちいずれか1項において、上記半導体スイッチング素子を上記抵抗回路の抵抗として用いることを特徴とする。
請求項5の発明によれば、部品点数を削減することができるため、回路規模を小型化することができ、製造コストを削減することができる。
請求項6の発明では、請求項1〜5のうちいずれか1項の発明において、上記発振回路部の負性コンダクタンスは、上記デューティ比が100%であるときには、上記被検知体と上記検知コイルとの距離の変化範囲内において上記検知コイルのコンダクタンスが取り得る値の最大値に対応する上記臨界値になり、上記デューティ比が0%であるときには、上記距離の変化範囲内において上記検知コイルのコンダクタンスが取り得る値の最小値に対応する上記臨界値になることを特徴とする。
請求項6の発明によれば、デューティ比によって変化する発振回路部の負性コンダクタンスの範囲と、被検知体の接離によって変化する検知コイルのコンダクタンスの範囲とがほぼ等しくなり、検知コイルのコンダクタンスが変化する範囲を検知範囲とすることができて、高精度化を図ることができる。特に、デューティ比をデジタルコードにより設定する場合には、相対的に位置分解能を向上することができる。
請求項7の発明では、請求項1〜6のうちいずれか1項の発明において、上記検波回路部は、上記LC共振回路部の発振振幅を示すアナログ信号を出力し、上記PWM制御部は、上記検波回路部が出力した発振振幅を示すアナログ信号をデジタルコードに変換して出力するA/Dコンバータと、A/Dコンバータより出力されたデジタルコードに基づいて上記デューティ比を設定するデューティ比設定部とを備えていることを特徴とする。
請求項7の発明によれば、アナログ回路によりデューティ比を変更する場合に比べれば、処理速度(デューティ比の変化の応答性、追随性)を向上でき、被検知体の移動速度が速い場合であっても、迅速に、発振回路部の負性コンダクタンスをLC共振回路部が発振可能な臨界値に設定することができる。
請求項8の発明では、請求項1〜6のうちいずれか1項の発明において、上記PWM制御部は、上記検波回路部で検出した発振振幅が所定の閾値を上回っているか否かを判定する比較判定部と、比較判定部の比較結果に応じてデジタルコードを設定するデジタルコード設定部と、デジタルコード設定部で設定されたデジタルコードに応じて上記デューティ比を単調増加させるデューティ比設定部とを備え、デジタルコード設定部は、比較判定部で上記所定の閾値を上回っていると判定されると上記デジタルコードの最下位ビットに1を加算し、比較判定部で上記所定の閾値を下回っていると判定されると上記デジタルコードの最下位ビットより1を減算することを特徴とする。
請求項8の発明によれば、デジタルコードの最下位ビットに1を加算あるいは減算することによってデジタルコードを変更するので、発振回路部の負性コンダクタンスの調整時に、オーバーシュートやアンダーシュートが生じてしまうことを防止できる。また、発振振幅からデジタルコードの目標値を直接的に演算する処理を行わなくて済むから、比較判定部としては、AD変換回路やCPUなどの複雑な装置に比べれば安価なコンパレータを用いることができるようになって、低コスト化が図れる。
請求項9の発明では、請求項1〜6のうちいずれか1項の発明において、上記PWM制御部は、上記発振振幅の上限となる上限閾値と下限となる下限閾値とを有し上記検波回路部で検出した発振振幅が上限閾値を上回っているか、下限閾値を下回っているか、上限閾値と下限閾値との間に収まっているかを判定する比較判定部と、比較判定部の比較結果に応じてデジタルコードを設定するデジタルコード設定部と、デジタルコード設定部で設定されたデジタルコードに応じて上記デューティ比を単調増加させるデューティ比設定部とを備え、デジタルコード設定部は、比較判定部で上限閾値を上回っていると判定されると上記デジタルコードの最下位ビットに1を加算し、下限閾値を下回っていると判定されると上記デジタルコードの最下位ビットより1を減算し、上限閾値と下限閾値との間に収まっていると判定されると上記デジタルコードを変更しないことを特徴とする。
請求項9の発明によれば、デジタルコードの最下位ビットに1を加算あるいは減算することによってデジタルコードを変更するので、発振回路部の負性コンダクタンスの調整時に、オーバーシュートやアンダーシュートが生じてしまうことを防止できる。また、発振振幅からデジタルコードの目標値を直接的に演算する処理を行わなくて済むから、比較判定部としては、AD変換回路やCPUなどの複雑な装置に比べれば安価なウィンドウコンパレータを用いることができるようになって、低コスト化が図れる。
請求項10の発明では、請求項1〜6のうちいずれか1項の発明において、上記PWM制御部は、上記検波回路部の検出出力を増幅して出力する増幅回路部と、三角波を出力する三角波発生部と、増幅回路部で増幅された検出出力と三角波とを比較し増幅回路部で増幅された検出出力が三角波を上回っている期間をパルス幅とするPWM信号を出力する比較回路部とで構成されていることを特徴とする。
請求項10の発明によれば、回路構成の簡易化を図ることができ、また、PWM制御部を全てアナログ回路により構成することができる。そのため、デジタル回路に特有のチャタリングやヒステリシスといった問題が生じず、安定した動作を得ることができる。
請求項11の発明では、請求項7〜9の発明において、上記信号処理回路部は、上記デジタルコードに所定の加算値を加算するオフセット処理と、上記デジタルコードに所定の乗算値を乗算するゲイン処理との少なくとも一方を実行可能な出力調整部を有していることを特徴とする。
請求項11の発明によれば、検知信号の値を所望の範囲内の値とすることができる。
請求項12の発明では、請求項11の発明において、上記加算値あるいは上記乗算値は変更可能であることを特徴とする。
請求項12の発明によれば、製品毎に、検知コイルの特性や、検知コイルと被検知体との相対位置、発振回路部などの回路の特性にばらつきがあっても、このようなばらつきによって製品毎に検知信号の値の範囲が異なってしまうことを防止でき、いずれの製品においても検知信号の値を所望の範囲内の値とすることが可能となる。
請求項13の発明では、請求項7〜9のうちいずれか1項の発明において、周囲の温度を検知する温度検知部を備え、上記信号処理回路部は、上記デジタルコードに温度検知部で検知した温度に対応する補正温度係数を乗じることで温度補償を行う温度補償部を有していることを特徴とする。
請求項13の発明によれば、検知コイルや、被検知体、発振回路部などの回路の温度特性に起因する検知精度の悪化を防止でき、検知精度の向上が図れる。
請求項14の発明では、請求項13の発明において、上記補正温度係数は変更可能であることを特徴とする。
請求項14の発明によれば、製品毎に、検知コイルの特性や、検知コイルと被検知体との相対位置、発振回路部などの回路の温度特性にばらつきがあっても、このようなばらつきによって製品毎に検知信号の値が異なってしまうことを防止でき、いずれの製品においても所望の検知信号を得ることが可能となる。
請求項15の発明では、請求項1〜14のうちいずれか1項の発明において、上記発振回路部と、上記検波回路部と、上記制御部と、上記信号処理回路部とはモノリシックICとして一体化されていることを特徴とする。
請求項15の発明によれば、発振回路部、モニタ部、制御部、および信号処理回路部をそれぞれ別のICにより構成する場合に比べれば、小型化が図れるとともに低コスト化が図れ、さらに耐ノイズ性能を向上できる。
本発明は、半導体スイッチング素子に与えるPWM信号のデューティ比を検知コイルと被検知体との距離を示す値として用いることができ、このようなデューティ比に関連する電気信号を用いることで、従来例のような被検知体が存在しているか否かのデジタルな検知信号ではなく、被検知体と検知コイルとの距離を示すアナログな検知信号を得ることができ、また、このような検知信号を閾値処理することで、被検知体が存在しているか否かのデジタルな検知信号も得ることができるから、被検知体の存在検知に加え、被検知体との距離も検知できるという効果を奏する。
(実施形態1)
本実施形態の近接センサは、図1に示すように、LC共振回路部1と、発振回路部2と、検波回路部(モニタ部)3と、制御部4と、信号処理回路部5とを備える。ここで、発振回路部2と、検波回路部3と、制御部4と、信号処理回路部5とはモノリシックICとして一体化されている。
LC共振回路部1は、被検知体M(図2参照)の検知に用いられる検知コイル10およびコンデンサ11の並列回路からなる。LC共振回路部1の発振電圧の周波数は、検知コイル10のインダクタンスとコンデンサ11の静電容量とにより決定される。検知コイル10は、例えば導線(絶縁被覆電線など)を円筒状のコイルボビン(図示せず)の外周面に当該コイルボビンの軸方向に巻軸方向を沿わせた形で巻回することにより構成される。
被検知体Mは、金属材料により板状に形成されている。被検知体Mは、検知コイル10の巻軸方向(図2における左右方向)における一端側(図2における右端側)に、厚み方向を巻軸方向に沿わせた形に配置されており、厚み方向に沿って移動する。本実施形態では、検知コイル10の一端面(図2における右端面)と、被検知体Mにおける当該一端面との対向面(図2における左面)との距離dが、検知コイル10と被検知体Mとの距離である。なお、上述した被検知体Mの構成はあくまでも一例であって、被検知体Mの構成は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で変更できる。例えば、被検知体Mの形状は板状ではなくパイプ状であってもよいし、検知体Mの材料は金属材料ではなく磁性材料であってもよい。
発振回路部2は、LC共振回路部1を発振させるためのものであり、内部電源である基準電源VccよりLC共振回路1に一定のバイアス電流を供給する定電流源であるバイアス回路20を有する。また、LC共振回路部1の発振を維持するためにはLC共振回路部1に電流を正帰還させる必要があるため、発振回路部2は、LC共振回路部1に帰還電流を供給するための構成として、レベルシフト回路21と、増幅回路22と、電流帰還回路23とを備える。
レベルシフト回路21は、LC共振回路部1の発振電圧(コンデンサ11の両端子間の電圧)をレベルシフトするためのものであり、npn形のトランジスタQ1により構成される。トランジスタQ1のコレクタはバイアス回路20の出力端に接続され、エミッタは一端が接地されたLC共振回路部1の他端に接続される。図示例ではトランジスタQ1のエミッタと基準電位(グラウンド、グランド)との間に検知コイル10とコンデンサ11とからなる並列回路が挿入された形になっている。また、トランジスタQ1のコレクタはベースに接続されている。したがって、レベルシフト回路21においては、トランジスタQ1のエミッタの電位はLC共振回路部1の発振電圧に等しい。
増幅回路22は、LC共振回路部1の発振電圧に応じた電流(増幅電流)を出力するためのものであり、トランジスタQ2により構成されている。トランジスタQ2は、npn形のトランジスタであり、そのベースはトランジスタQ1のベースに接続されている。したがって、トランジスタQ2のベースには、レベルシフト回路21によりレベルシフトされたトランジスタQ1のエミッタの電位、すなわちレベルシフト回路21により生成されたレベルシフト電圧が入力される。ここで、レベルシフト回路21は、トランジスタQ2のベース−エミッタ間電圧の分だけ発振電圧をレベルシフトする。よって、トランジスタQ2のエミッタとグラウンドとの間に、発振の正の半サイクルのみ、LC共振回路部1の発振電圧に等しい電圧が印加される。
トランジスタQ2のエミッタは後述する抵抗回路40を介してグラウンドに接続され(接地され)ている。すなわち、増幅回路22は、所謂エミッタフォロワ(エミッタホロワ)回路である。なお、増幅回路22としては、エミッタフォロワ回路の代わりに、MOSFETを利用したソースフォロワ(ソースホロワ)回路を採用することもできる。
電流帰還回路23は、増幅回路22が出力する電流の大きさに応じた帰還電流をLC共振回路部1に供給する(LC共振回路部1の発振を維持するためにLC共振回路部1に電流を正帰還させる)ためのものであり、pnp形のトランジスタQ3,Q4により構成されたカレントミラー回路よりなる。トランジスタQ3は、増幅回路22のトランジスタQ2と内部電源Vccとの間に、コレクタをトランジスタQ2のコレクタに、エミッタを内部電源Vccにそれぞれ接続する形で挿入されている。トランジスタQ3のベースは、トランジスタQ3のコレクタおよびトランジスタQ4のベースに接続され、トランジスタQ4のエミッタは内部電源Vccに接続され、コレクタはLC共振回路部1に接続されている。ここで、増幅回路22から電流が出力される際には、この電流に等しいトランジスタQ2のコレクタ電流が、トランジスタQ3のエミッタ−コレクタ間に流れることになる。そして、トランジスタQ4のエミッタ−コレクタ間には、トランジスタQ3のエミッタ−コレクタ間に流れた電流に等しい電流が流れ、この電流がLC共振回路部1に供給される帰還電流となる。つまり、本実施形態における電流帰還回路23は、増幅回路22が出力する電流に等しい帰還電流をLC共振回路部1に供給する。
検波回路部3は、LC共振回路部1の発振振幅(LC共振回路部1の発振電圧の最大値と最小値との差)を検出するためのものであり、npn形のトランジスタ30と、抵抗31と、コンデンサ32とで構成されている。トランジスタ30は、コレクタが内部電源Vccに接続され、ベースがトランジスタQ1のコレクタに接続され、エミッタが抵抗31およびコンデンサ32に接続されている。そして、トランジスタ30のコレクタ−エミッタ間には、ベースに入力された電圧(レベルシフト回路21によりレベルシフトされたLC共振回路部1の発振電圧)に応じた電流が流れ、この電流によってコンデンサ32が充電される。本実施形態における検波回路部3では、このコンデンサ32の両端子間の電圧をLC共振回路部1の発振振幅を示す値として検出している。すなわち、検波回路部3は、LC共振回路部1の発振振幅を検出して、検出した発振振幅を示すアナログ信号を出力する。
制御部4は、検波回路部3で検出した発振振幅に基づいて発振回路部2の負性コンダクタンスをLC共振回路部1が発振可能な臨界値に設定するためのものであり、前述の抵抗回路40と、PWM制御部41とを備える。
抵抗回路40は、増幅回路22が出力する電流の大きさを調整、すなわち帰還電流を調整するためのものである。抵抗回路40は、増幅回路22を構成するトランジスタQ2のエミッタとグラウンドとの間に挿入される抵抗Re1と、一端がトランジスタQ2のエミッタに接続された抵抗Re2と、抵抗Re2の他端とグラウンドとの間に挿入されたMOSFETよりなる半導体スイッチング素子QPとで構成されている。ここで、半導体スイッチング素子QPがオフであれば抵抗Re2に電流が流れないので、抵抗回路40の抵抗値は抵抗Re1に等しくなり、半導体スイッチング素子QPがオンであれば抵抗Re2に電流が流れるので、抵抗回路40の抵抗値は並列接続された抵抗Re1,Re2の合成抵抗値に等しくなる(実際には半導体スイッチング素子QPのオン抵抗も加算される)。つまり、半導体スイッチング素子QPがオンであるときは、オフであるときよりも抵抗回路40の抵抗値が小さくなる。このような抵抗回路40の半導体スイッチング素子QPをPWM制御すれば、抵抗回路40の抵抗値が小さい期間と大きい期間とが所定のデューティ比で切り換えられるため、抵抗回路40の実質的な抵抗値は、半導体スイッチング素子QPに与えられるPWM信号のデューティ比に応じて変化することになる。
そして、増幅回路22が出力する電流は、抵抗回路40を通ってグラウンドに至るため、抵抗回路40の実質的な抵抗値によって増幅回路22が出力する電流の大きさ、ひいては帰還電流の大きさが決定される。したがって、LC共振回路部1には、半導体スイッチング素子QPのオン・オフのデューティ比に応じた帰還電流が供給される結果になる。
ここで、発振回路部2の負性コンダクタンスをGosc(ただしGoscは負の値である)、LC共振回路部1の発振電圧をVT、帰還電流をIfbとすると、負性コンダクタンスGoscは、次式(1)で表すことができる。
Figure 2010045532
したがって、発振電圧VTに対してどれだけの帰還電流Ifbを与えるかによって、負性コンダクタンスGoscを調整することができる。そして、増幅回路22が出力する電流をI0、抵抗回路40の実質的な抵抗値をReとすると、増幅回路22が出力する電流I0は次式(2)で表すことができる。
Figure 2010045532
そして、トランジスタQ2のエミッタとグラウンドとの間には、発振の正の半サイクルのみ、LC共振回路部1の発振電圧VTに等しい電圧が印加されるから、式(1),(2)により、負性コンダクタンスGoscは、次式(3)で表すことができる。
Figure 2010045532
上記の式より明らかなように、抵抗回路40の抵抗値Reによって、発振回路部2の負性コンダクタンスGoscの値を調整することができる。
ここで、LC共振回路部1が発振する条件は、発振回路部2の負性コンダクタンスGoscの絶対値が、検知コイル10のコンダクタンスの絶対値以上であることである。すなわち、検知コイル10のコンダクタンスをGcoilとすれば、負性コンダクタンスGoscとコンダクタンスGcoilとが、Gcoil≦|Gosc|の関係にあるときである。そして、Gcoil=|Gosc|であるときに、負性コンダクタンスGoscは、LC共振回路部1が発振可能な最大値となる。つまり、検知コイルのコンダクタンスGcoilの負の値である−Gcoilが、発振回路部2の負性コンダクタンスGoscの臨界値となる。
したがって、負性コンダクタンスGoscが臨界値である場合には、コンダクタンスGcoilは次式(4)で表すことができる。
Figure 2010045532
そして、検知コイル10のコンダクタンスGcoilは、被検知体Mと検知コイル10との距離dに起因する渦電流損の変化、つまり検知コイル10と被検知体Mとの距離dに応じて変化する。そのため、負性コンダクタンスGoscが上記臨界値である限り、検知コイル10のコンダクタンスGcoilは、抵抗回路40の抵抗値Reに反比例する。ここで、抵抗値Reは、半導体スイッチング素子QPに与えられるPWM信号のデューティ比に応じた値であるから、PWM信号のデューティ比を、検知コイル10と被検知体との距離dを知るための指針として使用することができる。
PWM制御部41は、抵抗回路40の半導体スイッチング素子QPに所定のデューティ比のPWM信号を出力して半導体スイッチング素子QPをPWM制御するものである。さらに詳しく説明すると、PWM制御部41は、検波回路部3で検出した発振振幅に基づいてデューティ比を設定することによって、発振回路部2の負性コンダクタンスをLC共振回路部1が発振可能な臨界値に設定する。本実施形態では、PWM制御部41は、発振振幅が所定値(負性コンダクタンスGoscの絶対値とコンダクタンスGcoilの絶対値が等しいときの発振振幅の値)になるように、PWM信号のデューティ比を設定することによって、負性コンダクタンスGoscを上記臨界値に設定する。これは、負性コンダクタンスGoscが上記臨界値からずれると、発振振幅が変化するという点を考慮したものである。
PWM制御部41は、演算回路410と、デューティ比設定部411と、PWM信号発生部412とを備えている。演算回路410は、検波回路部3より得た発振振幅に基づいて負性コンダクタンスGoscが上記臨界値か否かの判定を行うためのものである。演算回路410は、電源Vrefより与えられる基準電圧に基づく閾値(上記所定値に対応する値)と検波回路部3の出力とを比較し、その差に応じた電圧信号を出力する。ここで、基準電圧としては、例えば0.3Vなどの比較的低い値を使用することが好ましいので、演算回路410では、検波回路部3の出力を適宜増幅等する処理が行われる。
デューティ比設定部411は、例えばマイクロコンピュータなどにより構成されている。デューティ比設定部411は、現在半導体スイッチング素子QPに与えているPWM信号のデューティ比と演算回路410が出力する電圧信号の大きさとに基づいて、電圧信号の大きさが0(発振振幅と上記閾値との差が0)になるようなデューティ比を求め、その結果を示す設定信号をPWM信号発生部412に出力する。
ここで、デューティ比によって変化する発振回路部2の負性コンダクタンスGoscの変化範囲が、距離dの検出範囲に等しい。そのため、発振回路部2の負性コンダクタンスGoscの取り得る値の範囲は、検知コイル10のコンダクタンスGcoilの取り得る値の範囲と略等しいことが好ましい。
例えば、被検知体Mと検知コイル10との距離dの変化範囲(検出したい範囲)が、d1〜d2であるとし、d1における検知コイル10のコンダクタンスをGcoil1、d2における検知コイル10のコンダクタンスをGcoil2とする。また、デューティ比が100%であるときの発振回路部2の負性コンダクタンスGoscの値をGosc1、デューティ比が0%であるときの発振回路部2の負性コンダクタンスGoscの値をGosc2とする。
この場合、距離dの変化範囲(d1〜d2)内において検知コイル10のコンダクタンスGcoilの取り得る値の最大値はGcoil1であり、距離dの変化範囲内において検知コイル10のコンダクタンスGcoilの取り得る値の最小値はGcoil2である。そのため、Gosc1がGcoil1以上で、かつ、Gosc2がGcoil2以下であれば、検知コイル10のコンダクタンスGcoilの変化範囲を全てカバーすることができる(図3参照)。
ここで、発振回路部2の負性コンダクタンスGoscが、デューティ比が100%であるときには、距離dの変化範囲(d1〜d2)内において検知コイル10のコンダクタンスGcoilが取り得る値の最大値Gcoil1に対応する上記臨界値(すなわち、Gcoil1=|Gosc1|)になり、デューティ比が0%であるときには、距離dの変化範囲内において検知コイル10のコンダクタンスGcoilが取り得る値の最小値Gcoil2に対応する上記臨界値(Gcoil2=|Gosc2|)になるようにすれば、分解能を向上することができる。ただし、実際には、Gcoilは検出コイル10や被検知体Mの形状や、周囲環境などの影響を受けて、変化の程度が異なるため、図3に示すように、Gosc1をGcoil1よりやや大きく、Gosc2をGcoil2よりやや小さくすることで、負性コンダクタンスGoscの変化範囲を検知コイル10のコンダクタンスGcoilの変化範囲よりやや広くするほうが好ましい。
このようにすれば、デューティ比によって変化する発振回路部2の負性コンダクタンスGoscの範囲と、被検知体Mの接離(距離d)によって変化する検知コイル10のコンダクタンスGcoilの範囲とがほぼ等しくなる。そのため、検知コイル10のコンダクタンスGcoilが変化する範囲を検知範囲とすることができて、高精度化を図ることができる。
PWM信号発生部412は、上記設定信号を受け取ると、当該設定信号が示すデューティ比を有するPWM信号を半導体スイッチング素子QPに出力する。本実施形態では、PWM信号の周波数は、LC共振回路部1の発振周波数の3倍以上としている。このようにすれば、PWM信号によってLC共振回路部1の発振波形が脈動してしまうことを抑制することができるため、発振回路部2の負性コンダクタンスGoscに悪影響が生じることを抑制することができる。なお、このような所定のデューティ比のPMW信号を出力するための回路構成は従来周知のものを使用することができるから、詳細な説明は省略する。
上述したように本実施形態におけるPWM制御部41は、検波回路部3より得た発振振幅に基づいて負性コンダクタンスGoscが上記臨界値か否かの判定を行い、その判定結果に応じて発振回路部2の負性コンダクタンスGoscを調整する。
ところで、負性コンダクタンスGoscの絶対値とコンダクタンスGcoilの絶対値とは一致させるのが好ましいが、必ずしも一致させる必要はなく、負性コンダクタンスGoscの絶対値がコンダクタンスGcoilの絶対値におおよそ等しいとみなせる範囲(例えば上記臨界値よりやや小さい値)であれば問題はない。そのため、PWM制御部41は、検波回路部3より得た発振振幅が所定の範囲内の値(負性コンダクタンスGoscの絶対値とコンダクタンスGcoilの絶対値とがおおよそ等しいとみなせる範囲における発振振幅の値)になるように、デューティ比を設定するようにしてもよい。
信号処理回路部5は、例えばマイクロコンピュータなどにより構成され、デューティ比設定部411と同じ演算処理によって、次に半導体スイッチング素子QPに与えるPWM信号のデューティ比を演算し、その演算結果を検知信号として出力する。
次に本実施形態の近接センサの動作について説明する。LC共振回路部1の両端には、検知コイル10のインダクタンスとコンデンサ11の静電容量とから決まる周波数の発振電圧が生じ、電流帰還回路23のトランジスタQ4から帰還電流を正帰還することによってLC共振回路部1の発振を持続させている。LC共振回路部1の発振振幅は検波回路部3により検出され、制御部4の演算回路410において、電源Vrefより与えられる基準電圧に基づく閾値と比較される。演算回路410は、比較結果に応じた電圧信号を出力し、当該電圧信号は、デューティ比設定部411と、信号処理回路部5とに入力される。
デューティ比設定部411では、次に半導体スイッチング素子QPに与えるPWM信号のデューティ比が演算され、PWM信号発生部412は、デューティ比設定部411で演算されたデューティ比のPWM信号を半導体スイッチング素子QPに出力する。一方、信号処理回路部5は、デューティ比設定部411と同様にデューティ比を求め、当該デューティ比を示す検知信号を出力する。
ここで、被検知体Mが検知コイル10に接近し、検知コイル10における渦電流損が大きくなると、検知コイル10のコンダクタンスGcoilの絶対値が負性コンダクタンスGoscの絶対値より大きくなる。そのため、上記発振条件を満たさなくなって、LC共振回路部1の発振が停止しようとし、発振振幅が小さくなる。
そうすると、PMW制御部41は、発振振幅が上記閾値となるようにデューティ比を設定する(負性コンダクタンスGoscを調整する)から、上記の場合、負性コンダクタンスGoscの絶対値を大きくするために、デューティ比を大きくする。そして、信号処理回路部5においても同様な処理が行われ、PWM制御部41で設定されるデューティ比に等しいデューティ比を示す検知信号が出力される。
逆に、被検知体Mが検知コイル10から離れ、検知コイル10における渦電流損が小さくなると、検知コイル10のコンダクタンスGcoilの絶対値が負性コンダクタンスGoscの絶対値より小さくなる。この場合においても、PMW制御部41は、発振振幅が上記閾値となるようにデューティ比を設定する(負性コンダクタンスGoscを調整する)から、上記の場合、負性コンダクタンスGoscの絶対値を小さくするために、デューティ比を小さくする。そして、信号処理回路部5においても同様な処理が行われ、PWM制御部41で設定されるデューティ比に等しいデューティ比を示す検知信号が出力される。
このように、信号処理回路部5からは、スイッチング素子QPに与えられるPWM信号のデューティ比を示す検知信号が出力され、この検知信号をモニタすることによって、被検知体Mと検知コイル10との距離d、つまり位置関係を知ることができる。
以上述べたように本実施形態の近接センサによれば、LC共振回路部1が発振する条件は、発振回路部2の負性コンダクタンスGoscの絶対値が検知コイル10のコンダクタンスGcoilの絶対値以上であることである。そのため、発振回路部2の負性コンダクタンスGoscがLC共振回路部1が発振可能な臨界値である場合、当該負性コンダクタンスGoscの絶対値は、検知コイル10のコンダクタンスGcoilの絶対値に等しいと考えることができる。ここで、検知コイル10のコンダクタンスGcoilは、被検知体Mと検知コイル10との距離dに起因する渦電流損の変化、つまり検知コイル10と被検知体Mとの距離dに応じて変化する。また、検知コイル10のコンダクタンスGcoilに等しい発振回路部2の負性コンダクタンスGoscは、LC共振回路部1に供給される帰還電流IfbとLC共振回路部2の発振電圧VTによって決定される。LC共振回路部1に供給される帰還電流Ifbは、増幅回路22が出力する電流に応じて増減するので、増幅回路22が出力する電流の大きさを調整する抵抗回路40の半導体スイッチング素子QPに与えられるPWM信号のデューティ比(あるいは当該デューティ比の設定に使用される電気信号)などのデューティ比に関連する信号を検知コイル10と被検知体Mとの距離dを示す値として用いることができる。したがって、半導体スイッチング素子QPに与えられるPWM信号のデューティ比を用いることで、従来例のような被検知体Mが存在しているか否かのデジタルな検知信号ではなく、被検知体Mと検知コイル10との距離dを示すアナログな検知信号を得ることができる。
しかも、このような検知信号を閾値処理することで、被検知体Mが存在しているか否かのデジタルな検知信号も得ることができるから、被検知体Mの存在検知に加え、被検知体Mとの距離dも検知できる。この場合、信号処理回路部5は、例えば、検知信号(アナログな検知信号)の値が所定の閾値以上である場合に、被検知体Mが検知コイル10の検知範囲内に存在し、所定の閾値未満である場合に、被検知体Mが検知コイル10の検知範囲外に存在すると判断して、被検知体Mの存否を示す検知信号(デジタルな検知信号)を出力するように構成されていてもよい。
また、抵抗回路40は、図1に示す例に限定されるものではなく、複数の抵抗およびいずれかの抵抗に直列または並列に接続される抵抗値調整用の半導体スイッチング素子QPにより構成されたものであればよく、所望の発振回路部2の負性コンダクタンスGoscの値や変化範囲が得られるように構成すればよい。また、半導体スイッチング素子QPにはオン抵抗があるため、半導体スイッチング素子QPを抵抗回路40の抵抗として用いてもよい。このようにすれば、抵抗回路40の部品点数を削減することができるため、近接センサ全体の回路規模を小型化することができ、製造コストを削減することができる。
また、発振回路部2と、検波回路部3と、制御部4と、信号処理回路部5とはモノリシックICとして一体化されているので、発振回路部2と、検波回路部3と、制御部4と、信号処理回路部5とをそれぞれ別のICなどにより構成する場合に比べれば、小型化が図れるとともに低コスト化が図れ、さらに耐ノイズ性能を向上できる。この場合、抵抗回路40の半導体スイッチング素子QP1のみを、モノリシックICに組み込み、抵抗Re1,Re2についてはモノリシックICに組み込まないようにしてもよく、このようにすれば、抵抗Re1,Re2の交換によって、抵抗回路40の抵抗値Reの可変範囲を調整することができ、近接センサの設計変更が容易になる。
ところで、図1に示す例では、PMW制御部41は、演算回路410の電圧信号を信号処理回路部5に出力しているが、例えば、半導体スイッチング素子QPに出力するPWM信号と同じPWM信号を信号処理回路部5に出力するようにしてもよい。
この場合、信号処理回路部5は、PWM制御部41より受け取ったPWM信号を検知信号として出力するものであってもよい。このようにすれば、信号処理回路部5を簡単な構成、単に出力インピーダンスを下げるような回路構成とすることができる。
また、信号処理回路部5は、PWM制御部41より受け取ったPWM信号を当該PWM信号のデューティ比に応じた電位を有する信号に変換して検知信号として出力するものであってもよい。このようにすれば、PWM信号をデューティ比に応じた電位を有する信号に変換する処理を、使用者などが行わなくて済むから、使い勝手が向上する。
なお、本実施形態における発振回路部2や、検波回路部3の回路構成はあくまでも一例であって、本発明の趣旨を逸脱しない程度に変更することができる。例えば、検波回路部3としては、発振振幅を示す値として、図1に示すような発振電圧のピーク値を検出する構成の他に、発振電圧の積分値を検出する構成や、発振電圧の実効値を検出する構成であってもよい。このように、交流成分のみを検波し、それが一定になるように制御する方式にすると、バイアス電流や検知コイル10の直流抵抗分の影響(当然、それらの温度特性も)を排除することが可能になるという利点がある。
また、本実施形態における近接センサは、常時はLC共振回路部1が発振しており、被検知体Mの接近によってLC共振回路部1の発振が停止する近接センサを利用しているが、常時はLC共振回路部1の発振が停止しており、被検知体Mの接近によってLC共振回路部1が発振する近接センサを利用するようにしてもよい。
ところで、本実施形態における検知コイル10のコンダクタンスは、被検知体Mとの距離dのほかに、LC共振回路部1の発振周波数によっても変化する。つまり、コンデンサ11の容量が変化した場合であっても、検知コイル10のコンダクタンスが変化する。したがって、本実施形態の近接センサは、静電容量センサとしても利用することができ、この場合であっても、PWM信号のデューティ比を出力として利用することができる。
(実施形態2)
本実施形態の近接センサは、図4に示すように、PWM制御部41の構成が実施形態1と異なっている。なお、本実施形態の近接センサのその他の構成は実施形態1と同様であるから同様の構成については同一の符号を付して説明を省略する。
本実施形態におけるPWM制御部41は、図4に示すように、A/Dコンバータ413と、デューティ比設定部411と、PWM信号発生部412とを備えている。なお、PWM信号発生部412については実施形態1と同様であるから説明を省略する。
A/Dコンバータ413は、検波回路部3が出力した発振振幅を示すアナログ信号(検波回路部3のコンデンサ32の両端子間の電圧)を所定の量子化幅でデジタルデータに変換した後に当該デジタルデータを表すデジタルコードに変換してデューティ比設定部411に出力する。なお、このようなA/Dコンバータ413は従来周知の構成により実現できるから詳細な説明を省略する。
本実施形態におけるデューティ比設定部411は、発振回路部2の負性コンダクタンスGoscが上記臨界値となるようにデューティ比を設定するにあたって、A/Dコンバータ413より得られるデジタルコードを利用する。例えば、デューティ比設定部411は、A/Dコンバータ413より得たデジタルコードと、負性コンダクタンスGoscの絶対値とコンダクタンスGcoilの絶対値が等しいときの発振振幅を示すデジタルコードとを比較し、その差分に応じてデューティ比を設定する。
以上述べた本実施形態の近接センサによれば、例えば比較器などのアナログ回路を用いて、検波回路部3より得た発振振幅が所定値を越えているか、あるいは下回っているかを判断し、その結果に応じて、デューティ比を変更する場合に比べれば(つまりアナログ演算によってデューティ比を設定する場合に比べれば)、デューティ比を迅速に負性コンダクタンスGoscの絶対値がコンダクタンスGcoilの絶対値に等しくなる値に設定できる。
そのため、処理速度(デューティ比の変化の応答性、追随性)を向上でき、例えば、近接センサの起動時や、被検知体Mの移動速度が速い場合であっても、迅速に、発振回路部2の負性コンダクタンスGoscをLC共振回路部1が発振可能な臨界値に設定することができ、遅れが生じてしまうことを抑制できる。
また、本実施形態においても、デューティ比によって変化する発振回路部2の負性コンダクタンスGoscの範囲と、被検知体Mの接離(距離d)によって変化する検知コイル10のコンダクタンスGcoilの範囲とがほぼ等しくしている。そのため、検知コイル10のコンダクタンスGcoilが変化する範囲を検知範囲とすることができて、高精度化を図ることができる。特に、本実施形態のように、デューティ比をデジタルコードにより設定する場合には、相対的に位置分解能を向上することができる。
(実施形態3)
本実施形態の近接センサは、PWM制御部41の構成が実施形態1と異なっている。なお、本実施形態の近接センサのその他の構成は実施形態1と同様であるから同様の構成については同一の符号を付して説明を省略する。
本実施形態におけるPMW制御部41は、図5に示すように、デューティ比設定部411と、PMW信号発生部412と、比較判定部414と、デジタルコード設定部415とを備えている。なお、PWM信号発生部412については実施形態1と同様であるから説明を省略する。
本実施形態におけるデューティ比設定部411は、入力されるデジタルコードに応じてデューティ比を単調増加させる処理を実行する。例えば、デジタルコードが4ビットであるとき、デジタルコードが’0000’であればデューティ比を0%に、’1111’であればデューティ比を100%に設定する。
比較判定部414は、基準電源Vccとグラウンドとの間に挿入された抵抗R1,R2の直列回路からなる分圧回路と、コンパレータCOMPとで構成されている。
上記分圧回路は、コンパレータCOMPに所定の閾値Vthを与えるためのものである。当該閾値Vthは、負性コンダクタンスGoscの絶対値とコンダクタンスGcoilの絶対値が等しいときの発振振幅に対応する値である。
コンパレータCOMPの反転入力端子は抵抗R1,R2の接続点に接続され、非反転入力端子は検波回路部3の出力端子に接続されている。したがって、コンパレータCOMPは、検波回路部3で検出した発振振幅が閾値Vthを上回っていれば、ハイレベルの信号を出力し、発振振幅が閾値Vthを下回っていれば、ロウレベルの信号を出力する。
デジタルコード設定部415は、コンパレータCOMPからハイレベルの信号を受け取ると、帰還電流を増加させるためにデジタルコードを増加させ、ロウレベルの信号を受け取ると、帰還電流を減少させるためにデジタルコードを減少させる。
また、デジタルコード設定部415は、デジタルコードを変更するにあたっては、デジタルコードの最下位ビット(第0ビット)に1を加算、あるいはデジタルコードの最下位ビットより1を減算する。例えば、デジタルコードが’0010’であるときに、コンパレータCOMPからハイレベルの信号を受け取ると、デジタルコードの最下位ビットに1を加算して、デジタルコードを’0011’に設定する一方、コンパレータCOMPからロウレベルの信号を受け取ると、デジタルコードの最下位ビットから1を減算して、デジタルコードを’0001’に設定する。
すなわち、デジタルコード設定部415は、比較判定部414で閾値Vthを上回っていると判定されるとデジタルコードの最下位ビットに1を加算し、比較判定部414で閾値Vthを下回っていると判定されるとデジタルコードの最下位ビットより1を減算する。
以上述べた本実施形態の近接センサによれば、デジタルコードの最下位ビットに1を加算あるいは減算することによってデジタルコードを変更するので、発振回路部2の負性コンダクタンスGoscの調整時に、オーバーシュートやアンダーシュートが生じてしまうことを防止できる。また、発振振幅からデジタルコードの目標値を直接的に演算する処理を行わなくて済むから、比較判定部414としては、AD変換回路やCPUなどの複雑な装置に比べれば安価なコンパレータを用いることができるようになって、低コスト化が図れる。なお、本実施形態の近接センサのその他の効果については実施形態1と同様であるから説明を省略する。
(実施形態4)
本実施形態の近接センサは、比較判定部414とデジタルコード設定部415との構成が実施形態3と異なっている。なお、本実施形態の近接センサのその他の構成は実施形態3と同様であるから同様の構成については同一の符号を付して説明を省略する。
本実施形態におけるPMW制御部41は、図6に示すように、デューティ比設定部411と、PMW信号発生部412と、比較判定部414と、デジタルコード設定部415とを備えている。なお、PWM信号発生部412については実施形態1と同様であるから説明を省略する。
本実施形態における比較判定部414は、基準電源Vccとグラウンドとの間に挿入された抵抗R1〜R3の直列回路からなる分圧回路と、第1のコンパレータCOMP1と、第2のコンパレータCOMP2と、第1の否定ゲート(NOTゲート、インバータともいう)NOT1と、論理積ゲート(ANDゲート)ANDと、第2の否定ゲートNOT2とで構成されている。
上記分圧回路は、第1のコンパレータCOMP1と第2のコンパレータCOMP2とに所定の閾値Vth1,Vth2を与えるためのものであって、抵抗R1,R2の接続点の電位からなる上限閾値Vth1は発振振幅の上限となる値であり、抵抗R2,R3の接続点の電位からなる下限閾値Vth2は発振振幅の下限となる値である。
第1のコンパレータCOMP1の非反転入力端子は抵抗R1,R2の接続点に接続され、反転入力端子は検波回路部3の出力端子に接続されている。したがって、第1のコンパレータCOMP1は、検波回路部3で検出した発振振幅が上限閾値Vth1以下であれば、ハイレベルの信号を出力し、発振振幅が上限閾値Vth1超過であれば、ロウレベルの信号を出力する。第1のコンパレータCOMP1の出力端は、第1の否定ゲートNOT1および論理積ゲートANDの一方の入力端子に接続されている。
第2のコンパレータCOMP2の反転入力端子は抵抗R2,R3の接続点に接続され、非反転入力端子は検波回路部3の出力端子に接続されている。したがって、第2のコンパレータCOMP2は、検波回路部3で検出した発振振幅が下限閾値Vth2超過であれば、ハイレベルの信号を出力し、発振振幅が下限閾値Vth2以下であれば、ロウレベルの信号を出力する。第2のコンパレータCOMP2の出力端は、第2の否定ゲートNOT2および論理積ゲートANDの他方の入力端子に接続されている。
第1の否定ゲートNOT1、論理積ゲートAND、および第2の否定ゲートNOT2それぞれの出力端は、デジタルコード設定部415に別個に接続されている。
したがって、本実施形態における比較判定部414では、発振振幅が上限閾値Vth1超過であれば、第1の否定ゲートNOT1からはハイレベルの信号が出力され、論理積ゲートANDおよび第2の否定ゲートNOT2からはロウレベルの信号が出力される。発振振幅が上限閾値Vth1以下、下限閾値Vth2超過であれば、第1の否定ゲートNOT1および第2の否定ゲートNOT2からはロウレベルの信号が出力され、論理積ゲートANDからはハイレベルの信号が出力される。発振振幅が下限閾値Vth2以下であれば、第1の否定ゲートNOT1および論理積ゲートANDからはロウレベルの信号が出力され、第2の否定ゲートNOT2からはハイレベルの信号が出力される。
デジタルコード設定部415は、第1の否定ゲートNOT1からハイレベルの信号を受け取ると、帰還電流を増加させるためにデジタルコードを増加させ、論理積ゲートANDからハイレベルの信号を受け取ると、帰還電流を現状のまま維持し、第2の否定ゲートNOT2からハイレベルの信号を受け取ると、帰還電流を減少させるためにデジタルコードを減少させる。
また、デジタルコード設定部415は、デジタルコードを変更するにあたっては、デジタルコードの最下位ビット(第0ビット)に1を加算、あるいはデジタルコードの最下位ビットより1を減算する。例えば、デジタルコードが’0010’であるときに、第1の否定ゲートNOT1からハイレベルの信号を受け取ると、デジタルコードの最下位ビットに1を加算して、デジタルコードを’0011’に設定する一方、第2の否定ゲートNOT2からハイレベルの信号を受け取ると、デジタルコードの最下位ビットから1を減算して、デジタルコードを’0001’に設定する。
すなわち、デジタルコード設定部415は、比較判定部414で上限閾値Vth1を上回っていると判定されるとデジタルコードの最下位ビットより1を減算し、下限閾値Vth2を下回っていると判定されるとデジタルコードの最下位ビットより1を減算し、上限閾値Vth1と下限閾値Vth2との間に収まっていると判定されるとデジタルコードを変更しない。
以上述べた本実施形態の近接センサによれば、デジタルコードの最下位ビットに1を加算あるいは減算することによってデジタルコードを変更するので、発振回路部2の負性コンダクタンスGoscの調整時に、オーバーシュートやアンダーシュートが生じてしまうことを防止できる。また、発振振幅からデジタルコードの目標値を直接的に演算する処理を行わなくて済むから、比較判定部414としては、AD変換回路やCPUなどの複雑な装置に比べれば安価なウィンドウコンパレータを用いることができるようになって、低コスト化が図れる。なお、本実施形態の近接センサのその他の効果については実施形態1と同様であるから説明を省略する。
(実施形態5)
本実施形態の近接センサは、図7に示すように、主として制御部4の構成が実施形態1と異なっている。なお、本実施形態の近接センサのその他の構成は実施形態1と同様であるから同様の構成については同一の符号を付して説明を省略する。
本実施形態における制御部4は、図7に示すように、抵抗回路40と、PWM制御部41とを有している。
本実施形態における抵抗回路40は、実施形態1と同様に2つの抵抗Re1,Re2と半導体スイッチング素子QPとで構成されているが、これらの接続関係が実施形態1と異なっている。すなわち、本実施形態における抵抗回路40では、増幅回路22を構成するトランジスタQ2のエミッタとグラウンドとの間に、抵抗Re1,Re2の直列回路が挿入され、半導体スイッチング素子QPは抵抗Re2に並列に接続されている。
したがって、半導体スイッチング素子QPがオンであれば抵抗Re2に電流が流れないので、抵抗回路40の抵抗値は抵抗Re1に等しくなる(実際には半導体スイッチング素子QPのオン抵抗も考慮したほうがよい)。一方、半導体スイッチング素子QPがオフであれば抵抗Re2に電流が流れるので、抵抗回路40の抵抗値は直列接続された抵抗Re1,Re2の合成抵抗値に等しくなる。
つまり、半導体スイッチング素子QPがオンであるときは、オフであるときよりも抵抗回路40の抵抗値が小さくなる。このような抵抗回路40の半導体スイッチング素子QPをPWM制御すれば、抵抗回路40の抵抗値が小さい期間と大きい期間とが所定のデューティ比で切り換えられるため、抵抗回路40の実質的な抵抗値は、半導体スイッチング素子QPに与えられるPWM信号のデューティ比に応じて変化することになる。
そして、増幅回路22が出力する電流は、抵抗回路40を通ってグラウンドに至るため、抵抗回路40の実質的な抵抗値によって増幅回路22が出力する電流の大きさ、ひいては帰還電流の大きさが決定される。したがって、LC共振回路部1には、半導体スイッチング素子QPのオン・オフのデューティ比に応じた帰還電流が供給される結果になる。
本実施形態におけるPWM制御部41は、増幅回路部416と、三角波発生部417と、比較回路部418とを備えている。
増幅回路部416は、検波回路部3の検出出力を増幅して出力するものであり、オペアンプOPと、抵抗R4〜R6と、所定の電位を与えるための電源V1,V2とで構成された差動増幅器よりなる。この増幅回路部416では、オペアンプOPの反転入力端子に抵抗R4の一端が接続され、抵抗R4の他端は検波回路部3のコンデンサ32の高電位側に接続される。また、オペアンプOPの反転入力端子と出力端子との間には帰還抵抗として抵抗R5が挿入されている。さらに、オペアンプOPの非反転入力端子には基準電圧を与えるための電源V1が抵抗R6を介して接続されるとともに、オフセット用の電圧を与える電源V2が抵抗R7を介して接続されている。本実施形態では、抵抗R4と抵抗R6の抵抗値を等しく、抵抗R5と抵抗R7の抵抗値を等しくしている。
三角波発生部417は、半導体スイッチング素子QPに与えるPWM信号の周期と同じ周期の三角波(のこぎり波)を出力するものである。このような三角波発生部417は従来周知のものを採用することができるから詳細な説明は省略する。
比較回路部418は、例えばコンパレータにより構成されており、非反転入力端子に増幅回路部416の出力端子(オペアンプOPの出力端子)が接続され、反転入力端子に三角波発生部417の出力端子が接続されている。また、比較回路部418の出力端子は半導体スイッチング素子QPのゲートに接続されている。
この比較回路部418は、増幅回路部416の出力と三角波とを比較し、増幅回路部416の出力が三角波を上回っている間だけハイレベルの信号を出力する。つまり、比較回路部418は、増幅回路部16の出力が三角波を上回っている期間をパルス幅とするPWM信号を出力する。
また、本実施形態における信号処理回路部5は、PWM制御部41で設定されるデューティ比に関連する電気信号となる増幅回路部416の出力に基づいて、検知信号を作成する。
以上述べた本実施形態の近接センサによれば、回路構成の簡易化を図ることができ、また、PWM制御部41を全てアナログ回路により構成することができる。そのため、デジタル回路に特有のチャタリングやヒステリシスといった問題が生じず、安定した動作を得ることができる。なお、本実施形態の近接センサのその他の効果については実施形態1と同様であるから説明を省略する。
(実施形態6)
本実施形態の近接センサは、図8に示すように、温度検知部となる温度センサ6を備えている点と、信号処理回路部5の構成とが実施形態3と異なっており、その他の構成については実施形態3と同様であるから同様の構成については同一の符号を付して説明を省略する。なお、図8では制御部4、信号処理回路部5、および温度センサ6のみを図示している。
温度センサ6は、サーミスタなどの従来周知の感熱素子を用いて構成されている。このような温度センサ6は、周囲の温度、例えば検知コイル10の周囲の温度を検知するために、検知コイル10の近傍に配置されている。なお、温度センサ6は、状況に応じて好適な位置に配置すればよい。
本実施形態における信号処理回路部5は、制御部4よりデジタルコード(デューティ比の設定に使用されるデジタルコード)を取得し、取得したデジタルコードにより表される値に温度センサ6で検知した温度に対応する補正温度係数(補正係数)を乗じることで温度補償を行う温度補償部50を備える。また、信号処理回路部5は、デジタルコードに所定の加算値を加算するオフセット処理と、デジタルコードに所定の乗算値を乗算するゲイン処理とが実行可能である出力調整部51を有している。なお、温度補償部50や出力調整部51は、プログラムなどにより実現されていてもよいし、回路により構成されていてもよい。
さらに、信号処理回路部5は、温度補償部50による温度補償および出力調整部51による調整が行われたデジタルコードに基づいて、検知コイル10と被検知体Mとの距離dを示す検知信号を作成する出力回路部52を有している。出力回路部52において、検知信号を作成するにあたっては、例えば、デジタルコードと距離dとの関係を示すデータテーブルや、デジタルコードにより表される値を距離dに変換する演算式などを利用することができる。
また、信号処理回路部5は、EEPROMなどの書き換え可能な不揮発性メモリからなる記憶部53を有し、当該記憶部53には、温度補償部50で使用する補正温度係数のデータテーブルと、出力調整部51で使用する加算値や乗算値が記憶されている。このような記憶部53に記憶されている補正温度係数のデータテーブルや、加算値、乗算値はいずれも変更可能としている。
上述した温度補償部50は、デジタルコードが入力されると、記憶部53に記憶されている補正温度係数のデータテーブルから、温度センサ6の検知温度に対応する補正温度係数を取得し、取得した補正温度係数とデジタルコードにより表される値との乗算を行い、その結果を、新たなデジタルコードとして出力する。なお、温度補償部50で使用する補正温度係数は、検知コイル10や、被検知体M、発振回路部2などの回路の温度特性を考慮して設定された値であって、リファレンスなどを用いた温度測定の結果などから求めることができる。
出力調整部51は、デジタルコードが入力されると、上述したオフセット処理とゲイン処理との少なくとも一方を実行し、得られた結果を、新たなデジタルコードとして出力する。ここで、オフセット処理に使用される加算値は、デジタルコードにより表される値に加算される正または負の値であり、乗算値は、デジタルコードにより表される値に乗算される値(つまり倍率を指定する値)である。したがって、デジタルコードにより表される値を正側にシフトさせたい場合には、加算値を正の値に設定し、デジタルコードの値を負側にシフトさせたい場合には、加算値を負の値に設定すればよい。また、デジタルコードにより表される値同士の差を大きくしたい場合には、乗算値を1より大きい値に設定すればよく、デジタルコードにより表される値同士の差を小さくしたい場合には、乗算値を0以上1未満の値に設定すればよい。
このような出力調整部51によるオフセット処理やゲイン処理は、例えば、出力回路部52が出力する検知信号が取り得る値を所望の範囲内の値に設定することを目的として行われる。例えば、近接センサの使用状況(例えば被検知体Mの材料の種類)によっては、デジタルコードより得た検知信号の大きさが、出力回路部52により出力可能な大きさより大きく、検知信号が飽和(サチュレーション)してしまい、検知コイル10と被検知体Mとの距離dが得られなくなってしまうおそれがある。このような場合には、出力調整部51によりデジタルコードにより表される値を調整して検知信号の大きさを出力回路部52により出力可能な大きさの範囲内に収まるようにすることで、検知信号の飽和に起因する不具合を防止できる。
以上述べた本実施形態の近接センサによれば、温度センサ6で検知した温度に応じてデジタルコード(により表される値)が補正されるから、検知コイル10や、被検知体M、発振回路部2などの回路の温度特性に起因する検知精度の悪化を防止でき、検知精度の向上が図れる。さらに、温度補償部50における補正温度係数は変更可能(書き換え可能)であるから、製品毎に、検知コイル10の特性や、検知コイル10と被検知体Mとの相対位置、発振回路部2などの回路の温度特性にばらつきがあっても、このようなばらつきによって製品毎に検知信号の値が異なってしまうことを防止でき、いずれの製品においても所望の検知信号を得ることが可能となる。
また、オフセット処理やゲイン処理を実行することによって、デジタルコードにより表される値を任意に調整することができるから、検知信号の値を所望の範囲内の値とすることができる。その上、オフセット処理で用いる加算値や、ゲイン処理で用いる乗算値は変更可能(書き換え可能)であるから、製品毎に、検知コイル10の特性や、検知コイル10と被検知体Mとの相対位置、発振回路部2などの回路の特性にばらつきがあっても、このようなばらつきによって製品毎に検知信号の値の範囲が異なってしまうことを防止でき、いずれの製品においても検知信号の値を所望の範囲内の値とすることが可能となる。
なお、本実施形態の近接センサのその他の効果については実施形態3と同様であるから説明を省略する。
ところで、本実施形態における信号処理回路部5は、温度補償部50と、出力調整部51との両方を備えているが、必ずしも両方を備えている必要はなく、温度補償部50と出力調整部51とのいずれか一方のみを備えているようなものであってもよい。また、本実施形態における信号処理回路部5の構成は実施形態2,4にも適用することができる。
実施形態1の近接センサの回路ブロック図である。 検知コイルと被検知体との位置関係の説明図である。 検知コイルと被検知体との距離と検知コイルのコンダクタンスとの関係を示すグラフである。 実施形態2の近接センサの回路ブロック図である。 実施形態3の近接センサの回路ブロック図である。 実施形態4の近接センサの回路ブロック図である。 実施形態5の近接センサの回路ブロック図である。 実施形態6の近接センサの回路ブロック図である。
符号の説明
1 LC共振回路
2 発振回路部
3 検波回路部
4 制御部
5 信号処理回路部
6 温度センサ(温度検知部)
10 検知コイル
11 コンデンサ
22 増幅回路
23 電流帰還回路
40 抵抗回路
41 PWM制御部
50 温度補償部
51 出力調整部
411 デューティ比設定部
413 A/Dコンバータ
414 比較判定部
415 デジタルコード設定部
416 増幅回路部
417 三角波発生部
418 比較回路部
M 被検知体
QP 半導体スイッチング素子
Re1,Re2 抵抗

Claims (15)

  1. 被検知体の検知に用いられる検知コイルおよびコンデンサからなるLC共振回路部と、
    LC共振回路部を発振させる発振回路部と、
    LC共振回路部の発振振幅を検出する検波回路部と、
    検波回路部で検出した発振振幅に基づいて発振回路部の負性コンダクタンスをLC共振回路部が発振可能な臨界値に設定する制御部と、
    被検知体と検知コイルとの距離を示す検知信号を作成する信号処理回路部とを備え、
    発振回路部は、LC共振回路部の発振電圧に応じた電流を出力する増幅回路と、増幅回路が出力する電流の大きさに応じた帰還電流をLC共振回路部に供給する電流帰還回路とを有し、
    制御部は、複数の抵抗およびいずれかの抵抗に直列または並列に接続される抵抗値調整用の半導体スイッチング素子により構成され増幅回路が出力する電流の大きさを調整する抵抗回路と、半導体スイッチング素子に所定のデューティ比のPWM信号を出力して半導体スイッチング素子をPWM制御するPWM制御部とを有し、
    PWM制御部は、発振回路部の負性コンダクタンスが上記臨界値となるようにPWM信号のデューティ比を設定し、
    信号処理回路部は、PWM制御部で設定されるデューティ比に関連する電気信号に基づいて上記検知信号を作成することを特徴とする近接センサ。
  2. 上記PWM信号の周波数は、上記LC共振回路部の発振周波数の3倍以上であることを特徴とする請求項1記載の近接センサ。
  3. 上記PWM制御部は、上記半導体スイッチング素子に出力するPWM信号と同じPWM信号を上記信号処理回路部に出力し、
    上記信号処理回路部は、上記PWM制御部より受け取ったPWM信号を上記検知信号として出力することを特徴とする請求項1または2記載の近接センサ。
  4. 上記PWM制御部は、上記半導体スイッチング素子に出力するPWM信号と同じPWM信号を上記信号処理回路部に出力し、
    上記信号処理回路部は、上記PWM制御部より受け取ったPWM信号を当該PWM信号のデューティ比に応じた電位を有する信号に変換して上記検知信号として出力することを特徴とする請求項1または2記載の近接センサ。
  5. 上記半導体スイッチング素子を上記抵抗回路の抵抗として用いることを特徴とする請求項1〜4のうちいずれか1項記載の近接センサ。
  6. 上記発振回路部の負性コンダクタンスは、上記デューティ比が100%であるときには、上記被検知体と上記検知コイルとの距離の変化範囲内において上記検知コイルのコンダクタンスが取り得る値の最大値に対応する上記臨界値になり、上記デューティ比が0%であるときには、上記距離の変化範囲内において上記検知コイルのコンダクタンスが取り得る値の最小値に対応する上記臨界値になることを特徴とする請求項1〜5のうちいずれか1項記載の近接センサ。
  7. 上記検波回路部は、上記LC共振回路部の発振振幅を示すアナログ信号を出力し、
    上記PWM制御部は、上記検波回路部が出力した発振振幅を示すアナログ信号をデジタルコードに変換して出力するA/Dコンバータと、A/Dコンバータより出力されたデジタルコードに基づいて上記デューティ比を設定するデューティ比設定部とを備えていることを特徴とする請求項1〜6のうちいずれか1項記載の近接センサ。
  8. 上記PWM制御部は、上記検波回路部で検出した発振振幅が所定の閾値を上回っているか否かを判定する比較判定部と、比較判定部の比較結果に応じてデジタルコードを設定するデジタルコード設定部と、デジタルコード設定部で設定されたデジタルコードに応じて上記デューティ比を単調増加させるデューティ比設定部とを備え、
    デジタルコード設定部は、比較判定部で上記所定の閾値を上回っていると判定されると上記デジタルコードの最下位ビットに1を加算し、比較判定部で上記所定の閾値を下回っていると判定されると上記デジタルコードの最下位ビットより1を減算することを特徴とする請求項1〜6のうちいずれか1項記載の近接センサ。
  9. 上記PWM制御部は、上記発振振幅の上限となる上限閾値と下限となる下限閾値とを有し上記検波回路部で検出した発振振幅が上限閾値を上回っているか、下限閾値を下回っているか、上限閾値と下限閾値との間に収まっているかを判定する比較判定部と、比較判定部の比較結果に応じてデジタルコードを設定するデジタルコード設定部と、デジタルコード設定部で設定されたデジタルコードに応じて上記デューティ比を単調増加させるデューティ比設定部とを備え、
    デジタルコード設定部は、比較判定部で上限閾値を上回っていると判定されると上記デジタルコードの最下位ビットに1を加算し、下限閾値を下回っていると判定されると上記デジタルコードの最下位ビットより1を減算し、上限閾値と下限閾値との間に収まっていると判定されると上記デジタルコードを変更しないことを特徴とする請求項1〜6のうちいずれか1項記載の近接センサ。
  10. 上記PWM制御部は、上記検波回路部の検出出力を増幅して出力する増幅回路部と、三角波を出力する三角波発生部と、増幅回路部で増幅された検出出力と三角波とを比較し増幅回路部で増幅された検出出力が三角波を上回っている期間をパルス幅とするPWM信号を出力する比較回路部とで構成されていることを特徴とする請求項1〜6のうちいずれか1項記載の近接センサ。
  11. 上記信号処理回路部は、上記デジタルコードに所定の加算値を加算するオフセット処理と、上記デジタルコードに所定の乗算値を乗算するゲイン処理との少なくとも一方を実行可能な出力調整部を有していることを特徴とする請求項7〜9のうちいずれか1項記載の近接センサ。
  12. 上記加算値あるいは上記乗算値は変更可能であることを特徴とする請求項11記載の近接センサ。
  13. 周囲の温度を検知する温度検知部を備え、
    上記信号処理回路部は、上記デジタルコードに温度検知部で検知した温度に対応する補正温度係数を乗じることで温度補償を行う温度補償部を有していることを特徴とする請求項7〜9のうちいずれか1項記載の近接センサ。
  14. 上記補正温度係数は変更可能であることを特徴とする請求項13記載の近接センサ。
  15. 上記発振回路部と、上記検波回路部と、上記制御部と、上記信号処理回路部とはモノリシックICとして一体化されていることを特徴とする請求項1〜14のうちいずれか1項記載の近接センサ。
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