JP5130664B2 - スイッチング電源 - Google Patents

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Description

本発明はスイッチング電源に関わり、詳しくはスイッチング電源の制御方法および制御装置に関わる。
パワー半導体スイッチ素子と高周波スイッチング技術の開発が進んで、小形化、軽量化、高性能化、高効率化等の効果が上りスイッチング電源は多くの分野で使われるようになった。電力変換は入力電圧を一旦高周波のパルス列に変換し、改めてパルス列を平滑回路に通して、リプル電圧を減衰させて出力電圧を得る、というプロセスで行う。電圧の調整はこのパルス列を構成する各パルスの幅を制御する方法をとる。
スイッチング電源は、半導体スイッチ21、リアクタ22、コンデンサ23等で構成した電力変換の主回路2と、半導体スイッチ21をオン、オフさせる制御装置3とを組み合わせてなる。この主回路の基本的な構成を図9に示す、(A)降圧コンバ−タ、(B)昇圧コンバ−タ、(C)昇降圧コンバ−タの3種の主回路がある。これらの主回路に入出力間の絶縁機能を持たせた回路も多く使われている。(D)はその1つで、プッシュプルコンバ−タの例である。これは(A)の降圧コンバ−タに絶縁トランス25を付加して回路を構成している。半導体スイッチ211か212のいずれかがオンしている状態は降圧コンバ−タの21のオンに対応し、また211、212共にオフしている状態が21のオフに対応する。(E)に交流電圧を入力とするAC−DCコンバ−タの例を示す。(B)の昇圧コンバ−タの前段に整流回路12およびコンデンサ13を設けている。コンデンサ13は入力の交流回路に設ける例も多く見られる。
これらのコンバ−タの定常状態におけるリアクタ22に流れる電流iLのパタ−ンを図10(A)に示す。図9にあげた各主回路のリアクタ22には同じパタ−ンの電流が流れる。半導体スイッチ21のオン期間にリアクタ電流iLの一部であるリプル電流は増加し、オフ期間に減少する。この増加、および減少の勾配は主回路の構成によって異なる。リアクタ22に流れる電流iLは斜線で示した直流分にリプルが加わったものである。
比較的出力容量の大きいスイッチング電源では、スイッチング周波数を一定にしてリアクタ電流連続モ−ドすなわち、直流分が存在するモ−ドで動作させている場合が一般的である。このスイッチング電源では負荷が変動して電源の出力電流が急変した場合とか、入力電圧が急変した場合に、過渡的に振動が生じたり、乱調を起こして電源を不安定な回路動作に陥ることがある。この原因は主回路のもつ伝達関数が2次になっているために起こる。これについては[非特許文献1]に詳しい。
負荷が急変したことが発端でリアクタ電流iLが振動している状態を図10(B)に示す。斜線で示した直流分が振動している。この直流分は定常状態における直流分に低周波の振動電流が加わったパタ−ンである。この低周波の振動はリアクタ22とコンデンサ23の共振によって生じる。振動電流は減衰振動であり、やがて図10(A)の定常状態に収斂する。
振動電流が発生しなければスイッチング電源の振動、乱調等はなくなる。この振動電流を生じない電流制御法は[特許文献1]、[非特許文献2]、[非特許文献3]、[非特許文献4]に開示されている。この制御法をとった場合のリアクタ電流iLのパタ−ンを図10(C)に示す。
ここで、電流制御した場合のリアクタ電流リプルの谷の大きさは直流分の大きさであり、これをIdc、ピ−ク値のレベルをIhと言うことにする。
各スイッチングサイクル毎にリプルが直流分のレベルIdcに減少した時点で半導体スイッチ21をオンさせてリプルを増加に転じさせるように制御する。この谷値の大きさを決めることによって結果として直流分の大きさが決まることになる。この電流制御法をとる場合にはスイッチング周波数は変わる。
リアクタ電流リプルの谷の値を制御することによってリアクタ22は自由に振舞えなくなる。従ってコンデンサ23と共振するような自由な振動は生じない。
この電流制御法をとった場合、平滑回路はコンデンサ23のみとなるから伝達関数は1次になる。従ってボ−ド線図の位相遅れは90°どまりとなる。位相特性の余裕は大きく、乱調等の不安定な動作状態に陥ることはない。
図11に降圧コンバータを例にとってリプルの谷値を制御する回路の構成例および各部の動作波形を示す。1は電圧Einをもつ直流電源であり、バッテリーや、交流電源と整流装置を組み合わせた直流電源を使う。2は主回路である。21は半導体スイッチでオン、オフのスイッチング動作をして入力を断続させる。22はリアクタである。23はコンデンサである。24はダイオードで21がオフしている期間に22の電流iLのパスとなる。23の電圧Eoutが降圧コンバータの出力電圧である。X,Yは電流センサーの挿入箇所の例である。4は負荷である。3は出力電圧Eoutを所定の値に制御するパルス信号DSを出力する制御装置である。31は電圧Erefをもつ基準電圧源である。32は誤差増幅器で、出力電圧Eoutと基準電圧Erefを入力し、その差の電圧に対応した信号MSを出力する。39は高周波の可変周波数発生器である。主回路のX、Yの電流センサーで検出した信号であるiL、Ioutを使って三角波信号VCを出力する。この場合、スイッチング周波数は変化する。42はコンパレータで入力の信号MSとVCを比較しその差の極性によってパルス幅制御したパルス信号PWMをだす。38はこのパルス信号を増幅し、必要なら絶縁して方形波パルス信号DSを出す。信号DSを半導体スイッチ21に与えてこれをオン、オフさせる。
なお、キルヒホッフの法則からIout=iL−iCの関係があり、Ioutに代わってiL−iCを使っても制御できる。また、定常動作時におけるコンデンサ23の電流iCにはリプルが流れることになる。この電流iCから得た信号を使っても制御は出来る。また、Idcを出力電流に連動させないで一定値を使っても制御できる。これらについては[特許文献1]および[非特許文献3]に詳しい。
スイッチ21のオンのタイミングを、リプルの谷値のレベルからではなく、入力電圧と出力電圧から決める方法が[特許文献2]に開示されている。谷値はスイッチオンの結果として決まる。[特許文献2]の目的はスイッチングの周波数を一定にすることであるが、出力電圧の過渡変動の期間中は考慮の対象外としている。つまり、この過渡変動の期間中は出力電圧および周波数の変動を許容している。[特許文献2]の方法では過渡変動期間中のスイッチングオンのタイミングとリアクタ電流(コイル電流)との関係は不定の状態におかれる。本願で扱うのは[特許文献2]では対象外としている期間、すなわち、出力電流や入力電圧の過渡的な変動期間における出力電圧の変動抑制である。方法としてリプル の谷値のレベルをあらかじめ決め、このレベルに減少した時点からオンのタイミングを決める。
図11(B)は(A)の動作波形である。これを使って可変周波数三角波VCの発生回路39を説明する。主回路のリアクタ電流iL、出力電流Ioutおよび直流分Idcは制御装置でもそれぞれiL、Iout、およびIdcの記号であらわす。
コンデンサ393は制御回路電源の定電圧E0から抵抗392を通して充電される。コンデンサ393の電圧VCの大きさは時間に比例してほぼ直線的に増加する。コンパレ−タ35からの同期信号TSが入るとトランジスタ391がオンしてコンデンサ393の電荷を放電させる。信号TSがなくなると391がオフとなり、393は再び増加を始める。三角波信号VCの繰り返し周波数は信号TSによってきまる。
次ぎに信号TSを求める方法を説明する。信号Ioutを321と322で分圧して信号Idcとする。信号Idcの大きさは出力電流Ioutに連動して変化する。信号IdcとiLをコンパレータ35に入力し、iLの大きさが低下しIdcとクロスすると信号TSを出す。TSの送出によって三角波信号VCがゼロになると信号DSが半導体スイッチ21をオンさせリアクタ電流iLが増加に転じる。これによりiLが再びIdcより大きくなり、信号TSはゼロに戻る。信号iLがIdcとクロスする毎に信号TSが出てコンデンサ393の電圧を放電させる。つまり信号VCはTSに同期した三角波信号となる。
図12は入力電圧Einが変化したときのiLへの影響を説明する図である。降圧コンバ−タの場合、リアクタ電流iLのリプルの増加の勾配は(Ein−Eout)/Lに比例し、また減少の勾配は−Eout/Lに比例する。Lはリアクタ22のインダクタンスである。従って入力電圧Einの変化によって増加時の勾配は変わる。図12において実線のiLが流れているときに例えば、入力電圧Einが急増した場合、出力電圧Eoutつまりコンデンサ23の電圧にはまだ変化が出ていないからDSの幅は変わっていない。一方、iLはEinの変化に即応して変わる。このためiLのピ−ク値は一点鎖線のように過大になる。いずれ、出力電圧が増加して、誤差増幅信号MSのレベルが低下し、DSのオン期間が狭くなりiLのピ−ク値を下げる方向に作用する。このようにリアクタ電流iLは一端増加しその後減少して落ち着く。入力電圧Einが急減した場合にはピ−ク値が一端低下しその後上昇して落ち着く。このように入力電圧Einの変化は電流iLを変化させる。入力電圧が大幅に急増してピ−ク値が半導体スイッチ21の許容電流レベルを越える事態に至れば半導体スイッチを破壊してしまう。これを避けるためには、過電流抑制回路の付加が必要となる。
[非特許文献4]には昇圧コンバ−タを主回路とするDC−DCコンバ−タおよび昇圧コンバ−タの前段に整流回路を設けて商用交流電圧を入力とする例が開示されている。
また、同じ文献で入力の交流電流の波形を正弦波に整形し入力力率を高くする例も開示されている。リアクタ電流iLの直流分Idcを出力電流に追従して変化させ、かつ正弦半波のパタ−ンになるように制御する方法をとっている。Idcの大きさは出力電流に連動して変わり、かつ交流入力電流波形が正弦波状になる。
特開第2004−328982号 特開平9−135568 「スイッチングコンバータの基礎」原田他。コロナ社。初版1992,2,2 関野、「DC−DCコンバータリアクタ電流の二元制御について」、電子情報通信学会、信学技報EE2003−2、2003,5,9 関野、「DC−DCコンバータの電圧−電流二元制御回路」、電子情報通信学会、信学技報2003−64、2004,2,12 関野、「電圧・電流二元制御法を適用した昇圧コンバータの特性」、電子情報通信学会、信学技報EE2004−62、2005,2,8
従来のスイッチング電源はスイッチング周波数が一定であり、かつ伝達関数が2次であることから、リアクタ22とコンデンサ23の共振等によって振動が生じて、出力電圧の品質、すなわち精度および安定性を低下させる。このため電圧の変動幅、変動期間等を小さく抑える処置が必要になる。また、ボ−ド線図特性における位相の遅れが180°近くになるためネガティブフィードバック制御ループは余裕不足で乱調を生じやすい。この乱調はスイッチング電源の出力精度を低下させるばかりか、電源そのものの信頼性を損なうことになり、乱調を生じさせない処置が必要になる。
スイッチング周波数を可変にしてリアクタ電流iLにおけるリプルの谷の値を拘束すれば振動や乱調が生じなくなるが、入力電圧Einの変動時にはリプルのピ−ク値が過渡的に増加するので、半導体スイッチの過電流保護回路を設ける必要がある。
リアクタ電流リプルの谷値を所定のIdcのレベルになるように制御する。
リアクタ電流のピ−クを所定の大きさIhになるように制御する。
リアクタ22に流れる電流を制御することによってリアクタ22は特定のインダクタンスをもつ部品として自由に振る舞うことができない。このためコンデンサ23と共振を起こすことはなくなる。出力電圧に振動が生じないため負荷や入力電圧に変動が生じたとときに電圧過渡変動が小さくなり、また変動が整定するまでの時間が短くなる。つまり動特性の応答が高速になる。
スイッチング電源の伝達関数特性がコンデンサ23で決まるため1次になる。従ってボード線図における位相遅れは最大でも90°どまりである。ネガティブフィードバック制御ループを構成したときのマージンが大きいので制御動作は安定である。制御系のマージン不足による不安定振動、いわゆる乱調が生じることはなく、信頼性が高くなるとともに電源の品質が向上する。
また、スイッチング電源の入力電圧に変動が生じても半導体スイッチが過電流にならない。従って、過電流抑止回路を付加する必要はなくなる。また、この場合、出力電圧に変動は生じない。
スイッチング電源ではリアクタ22とコンデンサ23が共振する回路条件ができるために図10(B)の振動電流を誘発しやすい。その結果リアクタ電流iLおよびコンデンサ電圧Eoutに振動が現れる。そこでリアクタ電流iLの直流分Idcが自由に変動しないように所定の大きさに拘束する回路を設ける。すなわち直流分Idcを電流源となるように、つまり一定になるように制御する。図10(C)にこれを示す。リプルの谷値を所定の大きさIdcになるように制御する方法をとる。
図11の従来の方法では可変周波数の三角波信号VCを使って制御装置出力のDSのパルスの幅を決めていたため、入力電圧の変動に即応できない。そこで三角波信号VCを使わずに、リアクタ電流のピ−クが所定の大きさIhに達した時点でDSのパルスをオフとする方法をとる。これにより、リプルの上限値の制御には時間遅れがないのでリプルの上限が一定になり入力電圧の変化に影響されない、つまり、過電流になることが避けられる。
制御のプロセス
図1は本発明の制御のプロセスを説明するための図で、リアクタ電流と半導体スイッチの制御信号との関係を示したものである。リアクタ電流iLは斜線で示した大きさIdcの直流分に振幅(Ih−Idc)のリプルを加算したパタ−ンになっている。リアクタ電渡iLのリプルの谷値は直流分Idcのレベルにある。また、ピ−ク値はIhのレベルである。リアクタ電流iLが減少してIdcのレベルとクロスした時点で半導体スイッチ21をオンさせる信号DSを送出し、iLが増加してIhのレベルとクロスした時点でオン信号DSを止める。すなわち半導体スイッチをオフさせる。IdcとIhの差は誤差増幅器の出力MSに対応した大きさである。出力電圧が変化すると、このリプルの振幅(Ih−Idc)が変わり、出力電圧の変動分は補償される。
スイッチング電源の出力電圧Eoutが変動、例えば増加すれば、誤差増幅信号MSが小さくなり、これによって出力電圧は減少し変化分は補償される。Eoutが減少した場合ではMSが大きくなることによって補正される。
次ぎに、スイッチング電源の入力電圧Einが急変した場合の特性について図2を使って説明する。入力電圧Einが定常状態にあるときのリアクタ電流iLを実線で示してある。このリプルの増加の勾配は(Ein−Eout)/Lに比例し、また減少の勾配は−Eout/Lに比例する。従って入力電圧Einの大きさが変わるとリプルの増加時の勾配に影響する。入力電圧が増加した場合をとりあげる。破線で示したようにリプルの増加時の勾配が大きくなる。しかし、リプルのピ−ク値がIhのレベルに達すると減少に転じるのでIhを越えて増加することはない。これは半導体スイッチ21が過電流にならないことを示している。
リアクタ電流iLの平均値は降圧コンバ−タの場合は(Ih+Idc)/2であり、iLの勾配には関係がない。従って入力電圧が変わっても影響を受けない。平均電流はコンバ−タの出力電流Ioutに等しいことから出力電流Ioutの制御にはEinは影響しない。
このようにリプルのピ−ク値と谷値を制御する方法をとれば、直接入力電圧の変化の影響を受けることはなくなり、また半導体スイッチ21に過電流が流れることはない。
図3に本発明の第1の実施例を示す。(A)はスイッチング電源の構成を、また(B)は各部の動作波形を示す。1は電圧Einをもつ直流電源であり、バッテリーや、交流電源と整流装置を組み合わせた直流電源等を使う。2は電力変換の主回路で降圧コンバータを使った例を示している。21は半導体スイッチでオン、オフのスイッチング動作をして入力を断続させる。22はリアクタである。23はコンデンサである。24はダイオードで21がオフしている期間に22の電流iLのパスとなる。23の電圧Eoutが降圧コンバータの出力電圧である。X、Yは電流センサーの挿入箇所の例である。4は負荷である。
次ぎに、制御装置3を説明する。出力電圧Eoutをセンシングして、この信号と基準電源31の電圧Erefとを誤差増幅器32に入力し、これら入力の差に対応した誤差増幅信号MSを得る。またMSを分圧して信号βMSを得る。Yで出力電流Ioutをセンシングして、これを抵抗331と332で分圧して信号Idcを得る。Idcはリアクタ電流リプルの谷の大きさ、すなわち直流分の大きさを決める信号である。リアクタ電流iLをXでセンシングした信号とIdcをコンパレ−タ35に入力し、同信号がクロスした時点から、差の極性に対応した信号TSを出力する。また、加算器341でβMSとIdcの和をとり、これと信号iLとをコンパレ−タ36に入力し、両信号がクロスした時点でこれらの差の極性に対応した信号TRを出力する。信号TSとTRをPWM回路37に入力し、TSの入力のタイミングからTRのタイミングまでハイレベルの信号PWMを出力する。TRのタイミングからTSのタイミングまでは信号PWMはロ−レベル、つまりゼロレベルにある。38は信号PWMを入力し、これを増幅し、必要なら絶縁したパルス信号DSを出力する。信号DSがハイレベルにある期間半導体スイッチ21はオンする。
図3(B)に動作波形を示す。制御装置3のパルス信号DSを生成するタイミングTSについて説明する。PWM出力がロ−レベルにあるとき、リアクタ電流iLをセンシングした信号が減少して信号Idcのレベルより、さらに下がろうとするとコンパレ−タ35の出力信号TSはハイレベルになる。これにより信号PWMおよびDSがハイレベルになり、半導体スイッチ21をオンさせる。これによりリアクタ電流iLは増加に転じ、従って信号が増加し再びIdcより高くなり、信号TSはゼロレベルになる。従って通常の信号TSは幅の狭いパルスになる。
次ぎに信号DSがオフになるタイミングについて説明する。信号Idcに誤差増幅した信号βMSを加算した信号とリアクタ電流信号iLをコンパレ−タ36に入力し、iLのレベルが加算信号より高くなった時点で信号TRを出力する。TRがハイレベルになるとPWM回路37は反転し、その出力PWMはロ−レベルになる。これによって信号DSはロ−レベルになり、半導体スイッチ21はオフとなる。これに伴いiLは減少に転じ、コンパレ−タ37の入力の差が反転し出力信号TRはゼロレベルになる。従って、通常動作時にはTRのパルス幅は狭い。
負荷が変動などして出力電流Ioutが急減するとIdcも急減しiLがIdcまで減少するのに時間がかかる。その間、信号DSはオフのままである。この場合TRのパルス幅は広くなる。
リプルの谷はIdcの大きさで決まり、一方、ピ−クは(βMS+Idc)の大きさできまる。リアクタ電流iLの平均値は(Idc+βMS/2)であり、これは出力電流Ioutに等しい。第1の実施例図3ではリアクタ電流リプルの谷値を決める信号Idcを得るのに、出力電流信号Ioutを抵抗331と332で分圧している。これによりIdcは出力電流Ioutに比例して変わる。
出力電流Ioutが異なるときのリアクタ電流iLのパタ−ンを図4(A)に示す。Idcは出力電流Ioutを分圧して得ているため、Ioutが変わるとリプルの振幅も変わる。
リアクタ電流の直流分Idcを決める第2の実施例を図5(A)に示す。定電圧E0を抵抗331と332で分圧して一定の差電圧E0Sを得る。出力電流Ioutからこの差電圧を減じた信号を出力信号Idcとする。Idcのレベルと出力電流Ioutとの差を一定の大きさにする。これによりリアクタ電流iLのリプルの振幅は、Ioutが変動しても影響を受けず一定になる。
図4(B)は、この実施例を使った場合、すなわち出力電流IoutとIdcの差を一定に制御した場合のリアクタ電流iLのパタ−ンである。出力電流Ioutが変わってもリプルの振幅は変わらない。従って誤差増幅信号MSの大きさも変わらない。MSが変わらないことは、誤差増幅器の入力である出力電圧Eoutと基準電圧Eref間の差が一定であることを意味する。つまりオフセットが一定である。特性としては出力電圧Eoutの精度が極めて高いことを意味している。のリアクタ電流iLのパタ−ンを図4(B)に示すリプルの振幅は変わらず、一定である。
図5(A)においてコンパレ−タ36の出力は、2つの入力の差 iL−Idcつまり iL−{Iout−E0S}の極性によってきまる。この関係は{iL+E0S}−Ioutの極性によって決めるのと同じである。後者の関係式を回路図で構成したのが図5(B)である。iLの制御に関する効果は図5(A)と同じである
これに対して図6の第3の実施例では信号Idcのレベルを出力電流の変化には対応させず、一定値を使う方法である。すなわち、分圧抵抗331、332への印加電圧として制御電源の定電圧E0を使う。これによりIdcのレベルは出力電流Ioutとは関係なく常に一定である。
出力電流が一定、あるいは変化が少ない負荷に給電する場合にはIdcは固定したままでよい。この場合出力電圧の変化は、誤差増幅器の出力であるβMSを変えて、つまりリプルの振幅を変えて補償する。
この実施例を使った場合のリアクタ電流iLのパタ−ンを図4(C)に示す。
図3(A)のPWM回路37をコンデンサの充放電回路で構成した実施例4を図7に示す。コンデンサCXがハイレベルにある期間がPWM信号がハイレベルにある状態である。コンデンサCXがロ−レベルにある期間がPWM信号がロ−レベルにある状態である。信号TSが入力するとトランジスタ371がオンしてコンデンサCXを充電させると、PWM信号はハイレベルになる。次ぎにトランジスタ372がオンしてコンデンサCXを放電させるとPWM信号はロ−レベルになる。
図3(A)におけるPWM回路37の他の実施例5を図8に示す。R−Sフリップフロップ
Figure 0005130664
になる。次にSに入力があるまでこの状態は維持される。
このフリップフロップの入力Sに35の出力TSを与える。入力Rに36の出力TRを与える。Qからの出力をPWM信号とする。
本発明の実施例では半導体スイッチとしてバイポーラトランジスタを使った回路を示しているが他の半導体スイッチ、例えばパワーMOSFET、IGBT等を使っても同様な動作をすることは言うまでもない。
本発明は実施例の降圧コンバータに限らず半導体スイッチやリアクタ、コンデンサを使う昇圧コンバータや昇降圧コンバータにも適用できることは言うまでもない。
入出力間を絶縁する、あるいは電圧比を大きく変えるトランスを有するコンバータに適用できることは言うまでもない。
本発明のスイッチング電源の入力側に整流回路を設けて交流入力、直流出力の整流電源とすることができる。
低電圧で動作する半導体ICは、産業機器、通信機器、自動車搭載機器、計測機器、事務機器、家電機器等の分野で広く使われている。これらには低電圧で動作するICに給電するためのスイッチング電源が必要であり、多くの場合、商用交流電圧を受けてこれを必要な直流電圧に変換して給電する。通信用や自動車用等ではバッテリ−の直流電圧から必要な電圧に変換する。これらの用途にはいずれにも本発明が適用できる。
また、最近の動向としてICが求める直流電圧は極端に低くなっている。かつては5ボルトが標準であったが、1ボルト以下で電流容量の大きなスイッチング電源の需要も出てきた。給電電圧が低く、電流が大きいと給電線の電圧降下が厳しい制約となる。本発明の電圧変動がほとんどなく、振動を生じない制御技術が効果を発揮する。
本発明の原理を説明するリアクタiLのパタ−ン。 入力電圧Einが急増したときのリアクタiLのパタ−ンの変化を示す図。 本発明のスイッチング電源の構成およびその動作を説明する図。 出力電流Ioutが変わったときのリアクタ電流iLのパタ−ンであり、(A)は図3の実施例の場合で、Ioutとリプルの大きさが比例関係にあるケ−スである。(B)は図4の実施例の場合で、Idcのレベルを出力電流に関係なく一定にした場合である。(C)は図5の実施例の場合で、出力電流IoutとIdcの差を一定に制御した場合である。 リアクタiLに含まれる直流分のレベルIdcを制御する信号Idcの発生回路であり、出力電流Ioutと直流分Idcとの差を一定に制御する回路。 リアクタiLに含まれる直流分のレベルIdcを一定に制御する回路 PWM回路をコンデンサの充放電回路で構成した実施例。 PWM回路をフリップフロップ回路で構成した実施例。 電力変換の主回路の従来例 リアクタ電流iLのパタ−ンの例 従来のスイッチング電源の例 図11の従来回路で入力電圧Einが急増した場合のリアクタ電流iLの変化
符号の説明
(1)1 入力の直流電源
(2)2 電力変換の主回路
(3)3 制御装置
(4)4 負荷
(5)iL リアクタ22に渡れる電流
(6)Idc iLに含まれる直流分の大きさ
(7)Ih iLのピ−クの大きさ
(8)Iout スイッチング電源の出力電流
(9)MS スイッチング電源の出力電圧と基準電源電圧との誤差に対応した信号
(10)βMS 信号MSを分圧した信号
(11)DS 制御装置出力のパルス信号
(12)TS DSのオンのタイミングを決める信号
(13)TR DSのオフのタイミングを決める信号
(14)CX PWM回路を構成する充放電コンデンサ

Claims (2)

  1. リアクタ(22)とコンデンサ(23)と半導体スイッチで構成し、入力の直流電圧を他の直流電圧に変換する主回路と、該半導体スイッチをオンさせるパルス信号を生成する制御装置とからなる電源であって、該制御装置はリアクタ(22)に流れるリアクタ電流が減少し直流分のIdcに達した時点で信号TSを発生させ、また該リアクタ電流が増加しIhに達した時点で信号TRを発生させ、信号TSでオンさせ、また信号TRでオフさせる該パルス信号を出力し、Idcは該電源の出力電流に連動した大きさであり、Ihは、該電源の出力電圧をフィードバックして得た信号に対応した大きさであることを特徴とするスイッチング電源。
  2. 請求項1において信号TSと信号TRをフリップフロップに入力し、信号TSの入力時点から信号TRの入力時点までパルス信号を出力することを特徴とするスイッチング電源。
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