JP2010044969A - テープ状酸化物超電導体及びそれに用いる基板 - Google Patents

テープ状酸化物超電導体及びそれに用いる基板 Download PDF

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Abstract

【課題】放熱性及び接続性に優れ、レーザー加工による超電導層の細線化が容易なテープ状酸化物超電導体を提供する。
【解決手段】テープ状酸化物超電導体20は、コア材となるNi基合金からなる無配向で非磁性の材料で形成された第1の金属層11と、銅又は銅基合金からなり、熱伝導率が大きく、かつ電気抵抗の小さい材料で形成された第2の金属層12とを、表面活性化接合後の熱処理を施して強固に接合した基板13の第1の金属層11の上に、IBADプロセスによる2軸配向した無機材料からなる中間層14及びTFA−MOD法によるYBCO超電導層15を積層した積層体により構成され、Ag安定化層16は、YBCO超電導層15の上面である積層体の上面及び側面に蒸着法により堆積されており、これによりYBCO超電導層15と第2の金属層12が電気的に接続されている。
【選択図】図2

Description

本発明は、送電ケーブルや電力貯蔵システムのような電力機器及びモーターなどの動力機器への使用に適した酸化物超電導体及びそれに用いる基板に係り、特に前駆体膜を塗布後に加熱、焼成することによって基板上にセラミックス薄層を形成する成膜方法(以下MOD法という。)を用いて製造される酸化物超電導体に適したテープ状酸化物超電導体及びそれに用いる基板に関する。
酸化物超電導体は、従来のNbSn系等の合金系超電導体と比較して臨界温度(Tc)が高く、送電ケーブルや変圧器、モーター、電力貯蔵システムといった応用機器を液体窒素温度で運用できることから、その線材化の研究が精力的に行われている。なかでもReBaCu7−y(Re=Y、Nd、Sm、Gd、Eu、Yb、Pr又はHoから選択された少なくとも1種類以上の元素を示す、以下、ReBCOと称する.)超電導体は、高磁場領域における通電電流の減衰が小さく、即ち、液体窒素温度における磁場特性が、Bi系超電導体に比べて優れているため、実用的な高い臨界電流密度(Jc)を維持することが可能であり、高温領域での優れた特性に加えて、貴金属である銀を使用しない製法が可能であること及び冷媒に液体窒素を使用できることから冷却効率が著しく向上するため、経済的に極めて有利であり、次世代の超電導材料としてその線材化が期待されている。
ReBCO超電導体の結晶系は斜方晶であり、x軸、y軸、z軸の3辺の長さが異なり、単位胞の三辺間の角度もそれぞれ微妙に異なるために双晶を形成し易く、僅かな方位のずれが双晶粒界を発生させ通電特性を低下させるため、通電特性において材料の特性を発揮させるためには、結晶内のCuO面を揃えるだけでなく、面内の結晶方位をも揃えることが要求されることからBi系酸化物超電導体と比較してその線材化に困難が伴う。
このため、ReBCO超電導線材は、一般に金属基板上に中間層として2軸配向した酸化物層を少なくとも1層若しくは複数層形成し、その上に酸化物超電導層を、さらに超電導層の表面保護と電気的接触の向上及び過通電時の保護回路としての役割を担う安定化層を積層した構造を有する。一般に上記の中間層として、CeOが多用されているが、これは、CeO中間層がReBCO層との格子整合性及び耐酸化性に優れ、かつReBCO層との反応性が小さいため最も優れた中間層の一つとして知られていることによる。
また、近年の機器応用を想定した超電導線材においては、事故電流通電の際にバイパス回路を確保するために、超電導層の上に電気抵抗が小さく、かつ熱伝導率の大きい、例えば、銅テープを張り合わせる構造も検討されている。
ReBCO超電導体の臨界電流特性は超電導層の面内配向性に依存し、下地となる中間層の面内配向性と表面平滑性の影響を大きく受けることが知られており、ReBCO超電導体の結晶の面内配向性を高め、かつ面内の方位を揃えながら線材化する製法は、薄膜の製法と規を同一にしている。
即ち、テープ状金属基板の上に面内配向度と方位を向上させた中間層を形成し、この中間層の結晶格子をテンプレートとして用いることによって、ReBCO超電導層の結晶の面内配向度と方位を向上させるものであり、現在、さまざまな製造プロセスで検討が行われ、テープ状金属基板の上に面内配向した中間層を形成した種々の複合基板が用いられているが、この場合、少なくともテープ状金属基板上の中間層が2軸配向していることが必須であり、この複合基板としては、テープ状金属基板に2軸配向した金属基板を用いる方法と無配向の金属基板を用いる方法が知られている。
前者の2軸配向金属基板を用いた複合基板としては、(イ)集合組織を形成し易く、かつ格子整合性に優れたNi又はNi基合金を用い、冷間加工したNi基板等を真空中で熱処理を施して高配向させた配向性Ni基板(RABiTS/商標:rolling-assisted biaxially textured-substrates)上にCeO薄層及びYSZ層(又は、さらにその上にCeO薄層)を設けたもの、(ロ)無配向で非磁性の第1の金属層と、第1の金属層に貼り合わされ、かつ少なくとも表層が配向した立方体集合組織を有する第2の金属層とを備え、第1の金属層は第2の金属層より高い強度を有し、良好な配向性を維持したまま高い強度を有する膜形成用配向基板の第2の金属層上に中間層を形成したもの(例えば、特許文献1参照。)及び(ハ)耐熱性及び耐酸化性を有する金属基板上に2軸配向したNiまたはNi基合金あるいはCuまたはCu基合金を設け、この上にCeO2等の中間層を1層又は2層形成した複合基板が知られている(例えば、特許文献2参照。)。
一方、後者の複合基板に無配向の金属基板を用いる方法としては、現在、最も高い臨界電流特性を示す方法としてIBAD(Ion Beam Assisted Deposition)プロセスを用いる方法が知られている。この方法は、多結晶の非磁性で高強度のテープ状Ni系基板(ハステロイ等:商標)上に、このNi系基板の法線に対して一定の角度方向からイオンを照射しながら、ターゲットから発生した粒子をレーザー蒸着法(PLD)で堆積させて、結晶粒径が細かく高配向性を有し、超電導体を構成する元素との反応を抑制する中間層(CeO、Y、YSZ等)または2層構造の中間層(YSZ又はRxZr/CeO又はY等:Rxは、Y、Nd、Sm、Gd、Ei、Yb、Ho、Tm、Dy、Ce、LaまたはErを示す。)を(又は、さらにその上にCeO層)形成するものである(例えば、特許文献3乃至5参照。)。
特開2006−127847号公報 特開2007−115562号公報 特開平4−329867号公報 特開平4−331795号公報 特開2002−203439号公報
しかしながら、上記の複合基板に2軸配向した金属基板を用いる方法(イ)においては、Ni基合金等の金属基板は、集合組織形成のために強圧延加工される結果、厚さが薄く、さらに添加元素量が少ないため、高温での配向化熱処理を施すと機械強度が数十〜150MPa程度にまで低下し、その後の成膜時のハンドリングに影響を及ぼすだけでなく、線材の使用時の電磁力に耐えないなどの問題があった。
また、上記(ロ)においては、第2の配向性基板の強度を補強するために、高い強度を有する第1の金属層を圧延などの方法により互いに貼り合わされた構造を有するため、その後の成膜時やコイル形成時のハンドリング等において接合強度が十分でないという問題がある。
さらに、上記(ハ)においては、耐熱性及び耐酸化性を有する金属基板とNi基合金等あるいはCu基合金等とを貼り合わせた構造を有するため、機械的強度に優れるが、2層の金属板は冷間加工により貼り合わせた後に配向化熱処理を施して形成されているため、上記(イ)と同様に、その後の成膜時やコイル形成時のハンドリング等において接合強度が十分でないという問題がある。
一方、上記の複合基板に無配向の金属基板を用いるIBADプロセスによる方法においては、多結晶の非磁性で高強度のテープ状Ni系基板が用いられ、この基板上に直接中間層が形成されるため、強度面の問題は少ないが、上記の(イ)〜(ハ)の場合も含めてこれらの従来技術においては以下のような問題がある。
即ち、ReBCO超電導体の臨界電流値(Ic)は、付加歪に依存することが知られており、例えば、YBCO超電導体は1%の圧縮歪に対してIcの低下を示さないが、0.7%の引張歪で超電導膜に亀裂が生じ、それ以上の引張歪の増加とともに急速にIcが低下し、歪を除荷しても復元しないことが知られている。
この理由により、複合基板の中間層上に超電導層及び安定化層を形成したテープ状酸化物超電導体を用いて超電導コイルを形成する場合には、超電導層に圧縮歪が付加されるように(金属基板を外側にして)巻回することが通常行われている。この場合、銀等の安定化層が最内層に位置することになるため、良導体である銀に直接電極を接続することができず、また、最外層に位置する金属基板は高抵抗を有し、さらに超電導層と接続基板との間に絶縁体である酸化物中間層が存在するため、効率よく電流を印加することはできないという問題がある。
また、前述のように、機器応用を想定したReBCO超電導線材においては、超電導層の上に電気抵抗が小さく、かつ熱伝導率の大きい銅テープを張り合わせる構造が検討されており、超電導層の上に銅テープを貼り合わせる方法としては、半田浴に浸漬後ロール圧着する方法、半田メッキ後に加熱ロールで接着する方法及び半田テープを介在させて加熱ロールで成型する方法等がこれまで検討されているが、超電導層の結晶化熱処理により超電導層の表面が酸化被膜で覆われるため、十分な接合強度が得られないという問題があった。
また、超電導層の上に銅テープを貼り合わせたReBCO超電導線材においては、銅の熱伝導率が大きいため、レーザー加工による超電導層の細線化ができないという難点がある。
即ち、磁束ピンニング現象に起因するヒステリシス損失は微量ながらも,超電導体を交流機器に応用する際の冷却の妨げとなり,冷却コストの増大やクエンチを引き起こす要因となるため、ヒステリシス損失の低減が重要な課題となっており、この問題を解決するため、例えば、図3に示すように、ハステロイ31上にIBAD法によるGd−Zr−O中間層32、CeO中間層33、YBCO超電導層34及びAg安定化層35を順次形成したテープ状超電導線材30の表面をレーザー光線を照射して電流路に沿って分割することが行われているが、安定化層35の上に熱伝導率の大きい銅テープを貼り合わせた構造の場合には、銅の熱伝導率が大きいため、レーザー加工による超電導層の細線化ができない。
本発明は、以上の問題を解決するためになされたもので、放熱性に優れ、かつレーザー加工による超電導層の細線化が容易なテープ状酸化物超電導体を提供することをその目的とする。
また、本発明の他の目的は、超電導コイルを形成する場合の接続性に優れたテープ状酸化物超電導体及びそれに用いる基板を提供することをその目的とする。
さらに、本発明の他の目的は、機械的強度及び接合強度に優れたテープ状酸化物超電導体及びそれに用いる基板を提供することをその目的とする。
本発明のテープ状酸化物超電導体は、以上の問題を解決するためになされたもので、コア材となる第1の金属層と第2の金属層とを接合した基板の第1の金属層の上に2軸配向した無機材料からなる1層または複数層の中間層及び酸化物超電導層を形成した積層体からなる酸化物超電導体において、第1の金属層及び第2の金属層に、それぞれ第2の金属層の機械的強度より大きく、かつ無配向で非磁性の材料及び熱伝導率が大きく、かつ電気抵抗の小さい材料を用いるようにしたものである。
また、本発明による他のテープ状酸化物超電導体は、コア材となる第1の金属層と第2の金属層とを接合した基板の第1の金属層の上に2軸配向した無機材料からなる1層または複数層の中間層及び酸化物超電導層を形成した積層体からなる酸化物超電導体において、第1の金属層及び第2の金属層に、それぞれ第2の金属層の機械的強度より大きく、かつ無配向で非磁性の材料及び熱伝導率が大きく、かつ電気抵抗の小さい材料を用いるとともに、積層体の酸化物超電導層側の上面及び側面に安定化層を蒸着することにより、超電導層と第2の金属層を電気的に接続するようにしたものである。
さらに、本発明のテープ状酸化物超電導体用基板は、コア材となる第1の金属層と第2の金属層とを接合し、第1の金属層及び第2の金属層に、それぞれ第2の金属層の機械的強度より大きく、かつ無配向で非磁性の材料及び熱伝導率が大きく、かつ電気抵抗の小さい材料を用いるようにしたものである。
以上のテープ状酸化物超電導体及びそれに用いる基板において、第1の金属層をニッケル基合金又はステンレスにより形成することが好ましく、例えば、第1の金属層は、ニッケルにタングステン、モリブデン、クロム、鉄、コバルト、バナジウム、マンガンから選択された一種類以上の添加元素を含むニッケル基合金により形成される。
また、第2の金属層は、放熱部材及び接続部材として機能するもので、熱伝導率が大きく、かつ電気抵抗の小さい材料が用いられ、100〜300Kの温度領域において、熱伝導率が100W/m・K以上の材料を用いることが好ましく、
例えば、第2の金属層として、銅、銀、金、アルミニウム又はこれらを主材料として含む銅基合金、銀基合金、金基合金又はアルミニウム基合金が用いられる。
以上の第1の金属層と第2の金属層は、表面活性化接合後の熱処理を施すことにより接合層を介して接合されていることが好ましい。これにより第1の金属層と第2の金属層とを強固に接合することができる。この接合方法は、従来良く知られたプロセスであって、一般に表面活性化接合と呼ばれており、事前に表面を電解研磨処理して表面平滑度をRa=5nm以下とした材料を高真空(10−8Pa)雰囲気下において、アルゴンイオンビーム(水素ラジカルでも可)を照射し、10MPaの圧力で圧接して接着するものである(まてりあ,第35巻第5号,1996参照)。
第1の金属層上の中間層は、前述のIBADプロセスにより成膜されていることが好ましい。IBADプロセスにより中間層を成膜することにより、高強度のテープ状Ni系基板等の上に、結晶粒径が細かく高配向性を有し、超電導体を構成する元素との反応を抑制する中間層を直接形成することができる。
一方、本発明によるテープ状酸化物超電導体においては、酸化物超電導層及びその上面の安定化層がテープ軸方向に沿った複数の電流路に分割されていることが好ましい。本発明においては、熱伝導率が大きく、かつ電気抵抗の小さい材料からなる第2の金属層がコア材となる機械的強度の大きい第1の金属層の中間層側と反対側の面に接合されているため、レーザー加工による超電導層の細線化が容易となり、酸化物超電導層と安定化層を複数の電流路に分割することにより、磁束ピンニング現象に起因するヒステリシス損失を低減させることができる。
本発明のテープ状酸化物超電導体においては、熱伝導率が大きく、かつ電気抵抗の小さい材料からなる第2の金属層がコア材となる機械的強度の大きい第1の金属層の中間層側と反対側の面に接合されているため、放熱性に優れ、かつレーザー加工による超電導層の細線化が容易となる利点を有する。
また、本発明のテープ状酸化物超電導体においては、第1の金属層の上に中間層及び酸化物超電導層を形成した積層体の酸化物超電導層側の上面及び側面に安定化層を蒸着することにより、超電導層と電気抵抗の小さい材料からなる第2の金属層が電気的に接続され、コイルを形成した場合に、外部電源からの超電導体への電流の印加が容易になる利点を有する。
さらに、本発明の基板は、以上のテープ状酸化物超電導体の製造に好適するものであり、第1の金属層と第2の金属層とを表面活性化接合後の熱処理を施して接合層を介して接合することにより、機械的強度及び接合強度に優れる利点を有する。
図1に示すように、本発明のテープ状酸化物超電導体10は、コア材となる第1の金属層11と、銅、銀、金、アルミニウム又はこれらを主材料として含む合金からなり、熱伝導率が大きく、かつ電気抵抗の小さい材料で形成された第2の金属層12とを接合した基板13の第1の金属層11の上に2軸配向した無機材料からなる3層の中間層14及びYBCO超電導層15を積層した積層体により構成されており、この積層体のYBCO超電導層15の上にAg安定化層16の蒸着層が形成されている。
第1の金属層11は、第2の金属層の機械的強度より大きいニッケルにタングステン、モリブデン、クロム、鉄、コバルト、バナジウム、マンガンから選択された一種類以上の添加元素を含むニッケル基合金からなる無配向で非磁性の材料で形成され、第1の金属層11と第2の金属層12とは表面活性化接合後の熱処理を施すことにより接合層を介して強固に接合されており、基板13の機械的強度及び接合強度を向上させる。
上記の表面活性化接合後の熱処理は、接着後の層間に形成される微小なアモルファス層や微小結晶粒による界面の影響を抑制し、元素拡散によって均一且つ強固な接合層を形成するために施される。この場合の熱処理は、還元性雰囲気或いは不活性雰囲気で行われる。
第1の金属層11上の中間層14は、IBADプロセスによりGdZr層14a及びCeO層14bを堆積し、この上にCeO層14cをスパッタリング法により堆積したもので、このCeO層14cの上にTFA−MOD法によりYBCO超電導層15及び蒸着法によりAg安定化層16が積層されている。
図2に示す本発明の他のテープ状酸化物超電導体20は、安定化壮を除いて基本的に図1のテープ状酸化物超電導体10と同一構造を有し、図1と同一部分は同符号で示してある。
テープ状酸化物超電導体20は、第1の金属層11と第2の金属層12とを接合した基板13の第1の金属層11の上に中間層14、YBCO超電導層15及びAg安定化層16を形成した積層体により構成されている点は図1と同様であるが、Ag安定化層16は、YBCO超電導層15の上面である積層体の上面及び側面に蒸着法により堆積されており、これによりYBCO超電導層15と第2の金属層12が電気的に接続されている。
以上のテープ状酸化物超電導体10及び20は、熱伝導率が大きく、かつ電気抵抗の小さい材料からなる第2の金属層がコア材となる機械的強度の大きい第1の金属層11の中間層側と反対側の面に接合されているため、放熱性に優れ、レーザー加工による超電導層の細線化を容易に行うことができる。
また、上記のテープ状酸化物超電導体20を用いて超電導コイルを製造する場合、例えば、付加歪によるIcの低下を防止するために、Ag安定化層16を内側にしてパンケーキ(又はダブルパンケーキ)状に巻回した構造を採用したときに外側の第2の金属層を経由して超電導層に電流を印加することができるため、外部電源からの超電導コイルへの電流の印加が容易になり、電極の接続部分の設計を簡略化できる。
以下、本発明の実施例について説明する。
以下、本発明の実施例及び比較例について説明する。
実施例
図2に示すように、無配向で非磁性の厚さ100μmtのハステロイテープ11の片側の面に、厚さ100μmtのCuテープ12を表面活性化接合プロセスにより接着した後、Ar―4%Hの還元性雰囲気中で500℃の温度で3時間の熱処理を施し、接着界面に拡散層、即ち、厚さ1μm以下の接合層を形成することにより、基板13を作成した。
上記の基板13のハステロイテープ11の上にIBADプロセスにより、厚さ400nmのGdZr層14a及び厚さ1.0μmのCeO層14bを形成し、この上に厚さ150nmのCeO層14cを高周波スパッタリング法により形成した後、さらに、その上にYBCO層15を形成した。
YBCO層15は、以下の方法により形成した。まず、Y―TFA塩、Ba―TFA塩及びCuのナフテン酸塩をY:Ba:Cuのモル比が1:1.5:3となるように2―オクタノン中に混合した混合溶液をディップコーティング法を用いて中間層上に塗布し、水蒸気モル分率2.0%、760Torrの酸素ガス雰囲気中で最高加熱温度380℃に加熱した後、常温まで炉冷して仮焼膜を形成し、この工程を繰り返して仮焼膜を複数層形成した後、水蒸気分圧7.5%未満、炉内圧力760Torr未満の酸素−アルゴンガス雰囲気中で最高加熱温度700~780℃の焼成条件で結晶化熱処理、即ち、超電導体生成の熱処理を施してYBCO層15を形成した。以上のようにして形成したYBCO層の膜厚は1.5μmであった。
次いで、YBCO層15の上面、基板13の側面(ハステロイテープ11及びCuテープ12の側面)、中間層14の側面(GdZr層14a、CeO層14b及びCeO層14cの側面)に厚さ20μmのAgの蒸着層16を形成した後、レーザー加工によりYBCO層15及び蒸着法によりAgの安定化層16をテープの軸方向に沿って複数に分割した。
このテープ状酸化物超電導線材20の両端部分で複数に分割された電流路を電気的に接続した後、そのIcを測定した結果、自己磁界(77K)中で150Aの値を示した。
また、上記のテープ状酸化物超電導線材20を用い、Cuテープ12を外側にしてダブルパンケーキ状に巻回して超電導コイルを製造し、外部電源からCuテープ12へ電流を印加した結果、超電導コイルへの電流の印加に支障を生じなかった。
比較例
無配向で非磁性の厚さ100μmtのハステロイテープ11の上にIBADプロセスにより、厚さ400nmのGdZr層及び厚さ1.0μmのCeO層を形成し、この上に厚さ150nmのCeO層を高周波スパッタリング法により形成した後、さらに、その上にYBCO層を形成した。
YBCO層は、実施例と同様の方法により形成した。このYBCO層の表面にCuテープを半田で接合した上、YBCO層をテープの軸方向に沿って複数に分割することを試みたが、YBCO層の表面が酸化されているため、テープの軸方向に亘って接合することはできず、レーザ加工も不可能であった。
本発明によるテープ状酸化物超電導体は、送電ケーブルや電力貯蔵システムのような電力機器及びモーターなどの動力機器への使用に適した酸化物超電導体への利用が可能であり、また、本発明によるテープ状酸化物超電導体用基板は、そのような超電導体への使用に好適する。
本発明のテープ状酸化物超電導体の一実施例を示すテープの軸方向に垂直な断面図である。 本発明のテープ状酸化物超電導体の一実施例を示すテープの軸方向に垂直な断面図である。 テープ状酸化物超電導体を電流路に沿って分割する状態を示す斜視図である。
符号の説明
10、20、30 テープ状酸化物超電導体
11 第1の金属層
12 第2の金属層
13 基板
14 中間層
15、34 YBCO超電導層15
16、35 Ag安定化層
31 ハステロイ
32 Gd−Zr−O中間層
33 CeO中間層

Claims (14)

  1. コア材となる第1の金属層と第2の金属層とを接合した基板の前記第1の金属層の上に2軸配向した無機材料からなる1層または複数層の中間層及び酸化物超電導層を形成した積層体からなる酸化物超電導体において、前記第1の金属層及び前記第2の金属層に、それぞれ前記第2の金属層の機械的強度より大きく、かつ無配向で非磁性の材料及び熱伝導率が大きく、かつ電気抵抗の小さい材料を用いたことを特徴とするテープ状酸化物超電導体。
  2. コア材となる第1の金属層と第2の金属層とを接合した基板の前記第1の金属層の上に2軸配向した無機材料からなる1層または複数層の中間層及び酸化物超電導層を形成した積層体からなる酸化物超電導体において、前記第1の金属層及び前記第2の金属層に、それぞれ前記第2の金属層の機械的強度より大きく、かつ無配向で非磁性の材料及び熱伝導率が大きく、かつ電気抵抗の小さい材料を用いるとともに、前記積層体の酸化物超電導層側の上面及び側面に安定化層を蒸着することにより、前記超電導層と前記第2の金属層を電気的に接続したことを特徴とするテープ状酸化物超電導体。
  3. 第1の金属層は、ニッケル基合金又はステンレスからなることを特徴とする請求項1または2記載のテープ状酸化物超電導体。
  4. 第1の金属層は、ニッケルにタングステン、モリブデン、クロム、鉄、コバルト、バナジウム、マンガンから選択された一種類以上の添加元素を含むニッケル基合金からなることを特徴とする請求項3記載のテープ状酸化物超電導体。
  5. 第2の金属層は、100〜300Kの温度領域において、熱伝導率が100W/m・K以上であることを特徴とする請求項1乃至4いずれか1項記載のテープ状酸化物超電導体。
  6. 第2の金属層は、銅、銀、金、アルミニウム又はこれらを主材料として含む合金からなることを特徴とする請求項5記載のテープ状酸化物超電導体。
  7. 第1の金属層と第2の金属層は、表面活性化接合後の熱処理を施すことにより接合層を介して接合されていることを特徴とする請求項1乃至6いずれか1項記載のテープ状酸化物超電導体。
  8. 第1の金属層上の中間層は、IBADプロセスにより成膜されていることを特徴とする請求項1乃至7いずれか1項記載のテープ状酸化物超電導体。
  9. 中間層上の酸化物超電導層は、TFA−MOD法により成膜されていることを特徴とする請求項1乃至8いずれか1項記載のテープ状酸化物超電導体。
  10. 酸化物超電導層及びその上面の安定化層は、テープ軸方向に沿った複数の電流路に分割されていることを特徴とする請求項2乃至9いずれか1項記載のテープ状酸化物超電導体。
  11. テープ状の酸化物超電導体を製造するために用いられる基板であって、前記基板は、コア材となる第1の金属層と第2の金属層とを接合し、前記第1の金属層及び前記第2の金属層に、それぞれ前記第2の金属層の機械的強度より大きく、かつ無配向で非磁性の材料及び熱伝導率が大きく、かつ電気抵抗の小さい材料を用いたことを特徴とするテープ状酸化物超電導体用基板。
  12. テープ状の酸化物超電導体を製造するために用いられる基板であって、前記基板は、コア材となる第1の金属層と第2の金属層とを接合し、第1の金属層を前記第2の金属層の機械的強度より大きく、かつ無配向で非磁性のニッケルに、タングステン、モリブデン、クロム、鉄、コバルト、バナジウム、マンガンから選択された一種類以上の添加元素を含むニッケル基合金からなる材料により形成するとともに、前記第2の金属層を熱伝導率が大きく、かつ電気抵抗の小さい銅、銀、金、アルミニウム又はこれらを主材料として含む合金により形成したことを特徴とするテープ状酸化物超電導体用基板。
  13. 基板は、前記第1の金属層の上に2軸配向した無機材料からなる1層または複数層の中間層が形成されていることを特徴とする請求項11又は12記載のテープ状酸化物超電導体用基板。
  14. 第1の金属層と第2の金属層は、表面活性化接合後の熱処理を施すことにより接合層を介して接合されていることを特徴とする請求項11乃至13いずれか1項記載のテープ状酸化物超電導体用基板。
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