JP2010043836A - 太陽エネルギー収集方法及び装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】硬度成分の析出等が防止され、効率よく太陽エネルギーを収集することができる太陽エネルギー収集方法及び装置を提供する。
【解決手段】水道水や井水などの給水が軟水器1に供給され、硬度成分が除去され、Ca硬度が好ましくは12mg/L以下の低硬度水とされる。この低硬度水が配管2を介して太陽熱温水器3に導入される。太陽熱温水器3は、底面が太陽電池セル4で構成されている。ガラス板4bの上面には酸化チタンの薄膜5が付着されている。太陽熱温水器3の天面の表面パネルはガラス板6で構成され、このガラス板6の下面には酸化チタンの薄膜7が付着されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、太陽エネルギーを電気及び温水として収集する太陽エネルギー収集方法及び装置に関する。
従来、太陽光エネルギーの収集手段としては太陽電池と、太陽熱温水器が知られ広く普及している。また、特許第3364591号には、太陽熱温水器の底面に太陽電池パネルを設けた太陽光発電温水装置が記載されている。
特許第3364591号
通常の水道や井戸などの水を太陽光発電温水装置に供給した場合、これに含まれるカルシウムやマグネシウムなどの所謂硬度成分が析出する。また、水が通る流路にて微生物が増殖し、太陽光の透過を妨げたり、水の流路を閉塞したり、水を汚染したりする恐れがあった。このため、容易に入手できる水道水や井戸水を利用できなかったり、水が通る隙間を小さくして温水の温度を高くすることが困難になるなどの問題があった。
本発明は、かかる従来技術の問題点を解消し、硬度成分の析出及び微生物の増殖が防止され、効率よく太陽エネルギーを収集することができ、また流路の閉塞や水の汚染が防止される太陽エネルギー収集方法及び装置を提供することを目的とする。
請求項1の太陽エネルギー収集方法は、太陽熱温水器にCa硬度12mg/L以下の低硬度水を通水することを特徴とするものである。
請求項2の太陽エネルギー収集方法は、請求項1において、前記太陽熱温水器への給水が、遊離塩素0.01〜0.5mg/L、又は、結合塩素0.2〜2.0mg/Lを含むことを特徴とするものである。
請求項3の太陽エネルギー収集装置は、底面に太陽電池セルが設けられた太陽熱温水器と、該太陽熱温水器への給水から硬度成分を除去するための硬度成分除去手段とを備えてなるものである。
請求項4の太陽エネルギー収集装置は、請求項3において、該太陽熱温水器の接水面の少なくとも一部に酸化チタンを付着させたことを特徴とするものである。
請求項5の太陽エネルギー収集装置は、請求項3又は4において、前記太陽熱温水器の通水間隙が0.1〜100mmであることを特徴とするものである。
請求項6の太陽エネルギー収集装置は、請求項3ないし5のいずれか1項において、前記太陽熱温水器への流入水が、遊離塩素0.01〜0.5mg/L、又は、結合塩素0.2〜2.0mg/Lを含むことを特徴とするものである。
本発明の太陽エネルギー収集方法では、太陽熱温水器にCa硬度12mg/L以下の低硬度水を通水するので、太陽熱温水器での硬度成分の析出を防止することができる。なお、一般に、太陽熱温水器では、該太陽熱温水器内に供給された水中に気泡が生じ、蒸発濃縮が起こるため、スケールが析出しやすいが、低硬度化によりスケール付着が防止される。また、これにより、流路閉塞を防ぐことができる。
本発明の太陽エネルギー収集装置では、太陽熱温水器の底面に太陽電池セルを設けているので、太陽エネルギーを温水及び電気として収集することができる。また、太陽電池セルを太陽熱温水器の水で冷却することができる。この太陽電池の表面は、一般的に凹凸が多く荷電も高いため、スケール付着しやすいが、この太陽熱温水器に低硬度水を供給することにより、スケール付着を防止できる。また、これにより、流路閉塞を防ぐとともに、発電効率の低下を防ぐこともできる。
本発明では、この太陽熱温水器の接水面の少なくとも一部に酸化チタンを付着させた場合、酸化チタンに太陽光が照射されることにより酸化チタンが活性化(親水化)し、スライム付着が防止される。これにより流路を薄くしても流路閉塞が生じないようになる。流路を例えば100mm以下に薄くすることにより、太陽熱温水器の接水面における水の体積速度を0.1m/sec以下にすることができるため、太陽熱温水器から得られる温水の水温を高くすることができる。
本発明では、太陽熱温水器への給水が、遊離塩素0.01〜0.5mg/L、又は、結合塩素0.2〜2.0mg/Lを含むことが好ましい。これにより、流路における微生物の増殖抑制効果が高いものとなる。
即ち、太陽熱温水器内を流れる水は、次第に昇温する。この水温が50〜55℃又はそれ以上の高温になると、加熱殺菌作用により、スライムの発生が防止される。また、この水が遊離塩素及び/又は結合塩素を所定以上含有することによっても、スライムの発生が防止される。遊離塩素または結合塩素の濃度が所定値よりも低く、かつ太陽熱温水器内を流れる水の温度上昇が不十分であるときにはスライムが発生する恐れがある。
遊離塩素及び/又は結合塩素を含有する水が太陽熱温水器内を流れると、次第に昇温する。そして、この水の昇温に伴って遊離塩素及び/又は結合塩素は徐々に分解し、それらの濃度が低下する。従って、太陽熱温水器の出口の水温が、殺菌剤などが存在しなくとも十分な殺菌効果を発揮する下限と言われる50℃ないし55℃のとき、この太陽熱温水器出口水中の遊離塩素及び/又は結合塩素が、十分な殺菌効果を発揮する濃度となっていれば、水温と、遊離塩素及び/又は結合塩素の濃度とが太陽光や気温の変化によって変化しても、太陽熱温水器内でのスライムの発生を十分に抑制することができる。具体的には、上記の通り、太陽熱温水器への流入水中の遊離塩素濃度が0.01〜0.5mg/Lであるが、又は結合塩素濃度が0.2〜2.0mg/Lであれば、太陽熱温水器の出口に到るまで、スライムが十分に抑制される。
実施の形態に係る太陽エネルギー収集方法及び装置を示す斜視図である。 第1図の太陽熱温水器の一部の縦断面図である。
以下、図面を参照して実施の形態について説明する。
第1図は実施の形態に係る太陽エネルギー収集方法及び装置を示す斜視図、第2図は第1図の太陽熱温水器の一部の縦断面図である。
第1図の通り、水道水や井水などの給水(好ましくは、浮遊物質の除去など適切な前処理を行ったもの)が軟水器1に供給され、硬度成分が除去され、Ca硬度が12mg/L以下、好ましくは5mg/L以下、特に好ましくは3mg/L以下の低硬度水とされる。なお、この低硬度水に次亜塩素酸ナトリウムなどの塩素剤を添加したり、逆に活性炭等を用いて有効塩素濃度を調整してもよい。この低硬度水が配管2を介して太陽熱温水器3に導入される。
太陽熱温水器3は、底面が太陽電池セル4で構成されている。この太陽電池セル4は、太陽熱温水器3の底面全体に並列設置された複数個のセルモジュール4aと、これらのセルモジュール4aの上面を覆う1枚のガラス板4bとで構成されている。このガラス板4bの上面には酸化チタンの薄膜5が付着されている。
太陽熱温水器3の天面の表面パネルはガラス板6で構成され、このガラス板6の下面には酸化チタンの薄膜7が付着されている。なお、ガラス板6の上面にも酸化チタンの薄膜を設けてもよい。
ガラス板4b,6間が通水流路8となっている。
太陽熱温水器3の周縁部はコーキング剤でシールされている。なお、ガラス板6,4b間には、通水流路間隔を保つためのサポート9が点在するように配置されている。
太陽熱温水器3は、支柱10によって傾斜するように設置される。前記軟水器1からの配管2はこの太陽熱温水器3の上部に接続されている。温水は、太陽熱温水器3の下部の流出口から配管11を介して取り出される。
この太陽エネルギー収集装置によると、太陽エネルギーを温水及び電気として収集することができる。また、太陽電池セル4を通水流路8に流す水で冷却することもできる。
この太陽エネルギー収集装置では、太陽熱温水器3に低硬度水を通水するため、太陽熱温水器3内でのスケールの析出が防止され、発電効率の低下が防止される。
また、この太陽エネルギー収集装置では、ガラス板4b,6に酸化チタンの薄膜5,7を設けているので、ガラス板4b,6へのスライム付着が防止される。また、スライム付着が防止されるところから、ガラス板4b,6間の通水流路8の間隙tを100mm以下、例えば0.1〜100mm特に好ましくは0.2〜10mm程度に小さくすることができる。このように通水間隙tを小さくすると、太陽熱温水器3の底面に沿う水の体積速度を0.1m/sec以下例えば0.002〜0.01m/sec特に0.002〜0.004m/secとすることができ、太陽熱温水器3から取り出される温水の温度を高くすることができる。
以下、上記太陽エネルギー収集方法及び装置についてさらに詳細に説明する。
水道水や井戸水を軟水器1に通すことによって低硬度水(軟水又は純水)を得ることができる。この低硬度水の水質は、硬度成分のうちで最も析出し易い炭酸カルシウムが、0℃に於いて常に飽和濃度以下になることが必要であり、炭酸カルシウム換算で12mg/L以下、好ましくは5mg/L、特に3mg/Lとする。
軟水器1としてはボイラへの給水用などとして市販されている一般的なものが好適である。
軟水器とは、周知の通り、ナトリウム型又はカリウム型の陽イオン交換樹脂等であり、ナトリウム又はカリウム以外のカチオン(陽イオン)をナトリウム又はカリウムに交換する。ナトリウム型陽イオン交換樹脂を備えた軟水器は、再生を食塩水でできるためボイラー給水処理などで広く使われている。
硬度成分(カルシウムとマグネシウム)は、pHや温度などが変わると難溶性の結晶として析出し、内部に付着する。この硬度成分をナトリウムに置き換えておけば、万が一気泡中で結晶が析出しても吸湿し、再び水分と接触すれば速やかに溶解する。
軟水器の代わりに、イオン交換樹脂、逆浸透膜、または電気脱イオン装置など、水からイオンを除去する純水製造装置を使って水の硬度を低減させる装置を用いてもよいが、水道水を直接給水として用いることができる軟水器が装置構成コストの低減の観点から好ましい。
軟水器1が太陽光に当たったり、太陽熱で温度が上がったりすることは望ましくないので、太陽熱温水器3との一体化は望ましくなく、直接太陽光や太陽熱が当たらない場所に設置する。
軟水または純水を、太陽電池セル4と表面パネル(ガラス板6)との隙間に通し、太陽光を当てると、軟水または純水が吸収する波長の光は熱エネルギーに変換され、それ以外の光は太陽電池セル4にまで到達し発電に利用される。また、太陽電池セルは一般に、その温度が上昇するほど発電効率が低下するが、軟水または純水によって太陽電池セル4が水冷されるので、太陽電池セル4の発電効率が高いものとなる。
なお、色素増感型の太陽電池セルが利用する光のスペクトルは、概ね300nm〜2000nmの範囲に収まっており、それ以外の波長の光を利用しない。水分子の吸光波長ピークは主に185nm(酸素原子)と3400nm付近(O−H結合)にあり、太陽電池セル4が専ら利用する光の波長とは異なっているため、これらを同一平面内で利用することができる。従って、上記太陽エネルギー収集装置によれば、太陽光エネルギーの収集効率を大きく高めることができる。
酸化チタンは、太陽光の照射を受けたときに活性化して表面が親水化する機能を有する。これによりスライムが付着しにくくなる効果が得られる。
酸化チタンは波長が約220nmから700nm付近に不連続な吸光ピークを持つが、この間の波長の光を全て吸収することはなく、また波長が700nm以上の光は概ね透過するため、太陽電池セル4での発電や軟水または純水の加温に著しい影響はない。なお、酸化チタンの薄膜5,7の膜厚は10μm以下特に0.2〜1.0μm程度が好適である。
太陽電池セル4は、表面が軟水または純水に侵されない限り、その種類や構造を特に限定するものではない。また、軟水または純水の通水量は太陽電池セル4が必要とする冷却効果によって変わるものである。
表面パネルは、この実施の形態ではガラス板6とされているが、太陽光を透過しさえすれば材質は特に限定されるものではない。ただし、太陽熱温水器内を流通する水の圧力、および太陽光によって上昇し得る高温に耐え得る素材である必要がある。
太陽エネルギーを温水として利用する際には、その到達温度ができるだけ高いことが望ましい。太陽熱温水器の単位面積あたりに存在する水の量が少ないほど、すなわち水の層が薄く、かつ通水量が少ないほど到達温度を高くできる。
しかし、日本国内の一般的な水道水では硬度成分が概ね20〜200mg/L程度含まれているところから、水の層を薄くし過ぎると、空気中の炭酸ガスの水中への溶解などによって硬度成分が析出する恐れがある。炭酸カルシウムは白色の結晶であり太陽光を散乱または吸収するため、水および太陽電池セルが受け取る太陽光エネルギーの低下をもたらし、また、水の流路の閉塞などの問題を発生させる。そのため、従来装置では、水の層の厚さを10mm以下にすることは難しかった。
本発明では、太陽熱温水器3への給水から硬度成分を除去しているので、太陽熱温水器3での硬度成分の析出を抑え、水の層を0.2mmにまで薄くしても問題が生じない。
また、水の層の通水量を少なくし、太陽電池セル4と表面パネル(ガラス板6)の表面流速が遅くなり過ぎると、貧栄養状態で生育し得る微生物が増殖して太陽電池4の表面や表面パネルの内側に付着し、やはり太陽光を散乱または吸収するため、水および太陽電池セルが受け取る太陽光エネルギーの低下をもたらす。
本発明では、太陽熱温水器への流入水として軟水または純水を用い、かつガラス板4b,6の表面に酸化チタンの薄膜5,7を形成することにより、水の流れを全く停止しても1ヶ月間以上微生物の付着が抑えられる。
また、太陽熱温水器3への流入水が遊離塩素又は結合塩素を含有する場合、この有効塩素の殺菌作用によってスライムの発生が抑制される。
本発明において、太陽熱温水器3への流入水は、遊離塩素を0.01〜0.5mg/Lまたは結合塩素を0.2〜2.0mg/L含むことが好ましい。その理由を以下に説明する。
太陽熱温水器3への流入水は、配管2、太陽熱温水器3、配管11内を通過する過程で熱を受けると、有効塩素が自己分解して次第に塩素イオンなどに変化し、殺菌力を失っていく。一方、このように熱を受けて水温が上昇すると、細菌の発生が抑えられる。一般に、十分な殺菌効果が得られる水温は50℃以上特に55℃以上といわれている。このため、太陽熱温水器3への流入水の有効塩素濃度が低いと、該流入水が配管2、太陽熱温水器3、配管11内を通る過程で、有効塩素が自己分解して消失すると共に水温が未だ十分に上昇していない状態となり、このような状態の水が存在する箇所にスライムが発生するおそれがある。
従って、太陽エネルギー収集装置内にスライムが発生するのを防止するためには、流入水が太陽熱を受けて細菌の発生が抑えられる温度に上昇するまでの間、スライムの発生を抑える程度の量の有効塩素が水中に残留していることが好ましい。
上記の通り、太陽熱温水器3への流入水の有効塩素濃度を、遊離塩素であれば0.01mg/L以上、結合塩素であれば0.2mg/L以上とすると、水温が50〜55℃又はそれ以上の温度に上昇するまでの間、水中に有効塩素が十分に残留することになり、スライムの発生が十分に抑制される。
また、太陽熱温水器3への流入水の有効塩素を多くし過ぎると、コスト高であると共に、該太陽エネルギー収集装置で得られた温水中に多量の塩素が残存することになる。このため、有効塩素は、遊離塩素であれば0.5mg/L以下、結合塩素であれば2.0mg/L以下とするのが好ましい。
太陽熱温水器3への流入水中の有効塩素を上記範囲内に制御する方法には特に限定はないが、例えば以下の方法が適用される。
軟水器1への給水中の有効塩素が上記下限値よりも少ない場合には、軟水器1からの出口水に対して次亜塩素酸ソーダ等を添加する。逆に、軟水器1への給水中の有効塩素が上記上限値よりも過度に多い場合には、該給水を、活性炭に通水して有効塩素の一部を除去したり、他の水源からの低有効塩素濃度水で希釈したりするのが好ましい。
なお、日本の水道水は、次亜塩素酸で殺菌されており、遊離塩素及び/又は結合塩素を含有している。水道水等の次亜塩素酸添加水を給水として用いる場合において、給水中の有効塩素濃度が過度に高いと、軟水器1内のイオン交換樹脂が酸化劣化する。そのため、このような場合には、上記の通り、給水を活性炭処理したり希釈処理する。また、イオン交換樹脂を構成する高分子有機化合物の架橋度を高くしたり、単位時間当たりの軟水器1の再生頻度が増加した時点でイオン交換樹脂を迅速に交換したりするなどの酸化劣化対策をあわせて講じるのが好ましい。
太陽熱温水器3から取り出された温水はそのまま使うこともできる。また、別の媒体(水など)と熱交換した軟水を再利用することもできる。
高温の軟水をそのまま使う場合、加温された軟水を風呂やシャワーに使うと肌が荒れにくいというメリットもある。また同様に厨房で使うと、食器やシンクがスケールで汚れにくいというメリットもある。
[実施例1]
硬度100mg/L(炭酸カルシウム換算)の水道水を、栗田工業株式会社製の軟水器「クリソフナー」に通水し、硬度を2mg/L(炭酸カルシウム換算)の軟水とした。
太陽電池セル4は、市販のシリコン結晶型モジュール4aが1000mm×1000mmに並列設置され、表面がガラス板4bで覆われたものである。ガラス板4bの表面に厚さ0.2μmの酸化チタン薄膜5を形成した。
表面パネルとしては、厚さ8mm×1000m×1000mmの板ガラス1枚を用い、内側面に同様に厚さ0.2μmの酸化チタン薄膜7を形成した。表面パネル(ガラス板6)と太陽電池セル4との間隔tは2mmとした。全体を30度傾け、屋外で南へ向くように設置した。
気温16〜24℃で平均表面流速が10mm/秒となるように、上記の軟水を12mL/分で3日間流し続けた。その結果、四隅に多少の空気溜りが形成されたが、結晶などの析出は生じなかった。なお、空気溜りは昼間の太陽光による温度上昇によって溶存していた酸素または炭酸ガスが遊離して滞留したものと推定される。
[比較例1]
実施例1において、軟水の代わりに硬度50mg/L(炭酸カルシウム換算)の井戸水を同じ流量で流したこと以外は同様にして通水を行った。その結果、2日目頃から太陽電池セル4の四隅に空気溜りが生じ始め、その部分の太陽電池セル4の表面に薄く水垢が形成した。水垢を観察した結果、微生物と硬度成分とが入り混じったものであった。空気溜りは昼間の太陽光による温度上昇によって溶存していた酸素または炭酸ガスが遊離して滞留したものと推定される。
実施例1及び比較例1より、軟水を給水とすることによって、空気溜りができても結晶などの析出が抑えられることが認められた。
[実施例2]
実施例1において、表面パネル(ガラス板6)を裏返して酸化チタン薄膜7の無い側を内側にしたこと以外は同様にして通水を行った。その結果、3日目頃からガラス板6の内側全体が藻とみられる粘性物で覆われ始めた。粘性物はガラス板6にのみ生成し、太陽電池セル4には付着しておらず、酸化チタンの効果が認められた。
[実施例3]
実施例1において、軟水器1への給水として水道水を用いた他は同様にして通水を1ヶ月間行った。この期間における水道水の遊離塩素濃度は概ね0.2mg/Lで推移し、また、軟水器1の出口水(軟水)の遊離塩素濃度は0.1mg/Lに保たれていた。水道水の硬度は100mg/L(炭酸カルシウム換算)であった。
この期間のうち、秋分近くの快晴の日の昼間に測定を行ったところ、軟水器1の出口水(軟水)の遊離塩素濃度は0.1mg/L、当該出口水の水温は25℃であった。また、太陽熱温水器3の出口水の水温は70℃であり、遊離塩素は検出されなかった。
太陽が傾くと共に太陽熱温水器3の出口水の水温は低下し、当該水温が60℃を下回った時点で僅かに遊離塩素が検出され始めた。太陽が沈んだ時点では、太陽熱温水器3の出口水の水温及び遊離塩素濃度は、軟水器1の出口水の水温及び遊離塩素濃度と同じとなった。1ヶ月後において、太陽電池セル4にスライムの発生は見られなかった。
1 軟水器
3 太陽熱温水器
4 太陽電池セル
4a セルモジュール
4b,6 ガラス板
5,7 酸化チタンの薄膜
8 通水流路

Claims (6)

  1. 太陽熱温水器にCa硬度12mg/L以下の低硬度水を通水することを特徴とする太陽エネルギー収集方法。
  2. 請求項1において、前記太陽熱温水器への流入水が、遊離塩素0.01〜0.5mg/L、又は、結合塩素0.2〜2.0mg/Lを含むことを特徴とする太陽エネルギー収集方法。
  3. 底面に太陽電池セルが設けられた太陽熱温水器と、該太陽熱温水器への給水から硬度成分を除去するための硬度成分除去手段とを備えてなる太陽エネルギー収集装置。
  4. 請求項3において、該太陽熱温水器の接水面の少なくとも一部に酸化チタンを付着させたことを特徴とする太陽エネルギー収集装置。
  5. 請求項3又は4において、前記太陽熱温水器の通水間隙が0.1〜100mmであることを特徴とする太陽エネルギー収集装置。
  6. 請求項3ないし5のいずれか1項において、前記太陽熱温水器への流入水が、遊離塩素0.01〜0.5mg/L、又は、結合塩素0.2〜2.0mg/Lを含むことを特徴とする太陽エネルギー収集装置。
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