JPH0979662A - 太陽光エネルギの取り出し方法及び太陽電池パネル一体型温水器 - Google Patents

太陽光エネルギの取り出し方法及び太陽電池パネル一体型温水器

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JPH0979662A
JPH0979662A JP7264750A JP26475095A JPH0979662A JP H0979662 A JPH0979662 A JP H0979662A JP 7264750 A JP7264750 A JP 7264750A JP 26475095 A JP26475095 A JP 26475095A JP H0979662 A JPH0979662 A JP H0979662A
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solar cell
water
pipe
cell panel
solar
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JP7264750A
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Noboru Nonoyama
登 野々山
Atsushi Uchiyama
敦 内山
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Fujita Corp
Original Assignee
Fujita Corp
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E10/00Energy generation through renewable energy sources
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 太陽電池が受けた太陽光エネルギを、電気エ
ネルギとして、また、熱エネルギとして取り出し、太陽
光エネルギの大半を利用すること。 【解決手段】 太陽電池パネル一体型温水器2は、複数
の太陽電池製パイプ4と、これら太陽電池製パイプ4が
収納されたケース6と、太陽電池製パイプ4に水を供給
するポンプ8等を備える。複数の太陽電池製パイプ4は
受光面22Aを外側に向けたアモルファス太陽電池パネ
ル22からなり、互いに間隔をおき平行に配設され、ケ
ース6の底面606には反射ミラー10が設けられてい
る。各太陽電池製パイプ4の水排出口404は水排出パ
イプ18により放熱器20に連結され、ポンプ8の駆動
により、水が太陽電池製パイプ4と放熱器20との間で
循環する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は太陽電池パネルを用
いた太陽光エネルギの取り出し方法と、その方法を実施
した太陽電池パネル一体型の温水器に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、全地球的な環境保全の観点から、
炭酸ガスの増大を少しでも軽減するために、個人住宅に
太陽電池パネルを装備することが広まり始めている。太
陽電池では理論的に、太陽電池素子を形成している半導
体の禁止帯域幅に相当するエネルギ以上のエネルギを持
つ光子が太陽電池素子に吸収されると、略々禁止帯域幅
に相当する分のエネルギだけが電気エネルギに変換さ
れ、残余のエネルギは熱エネルギに変換される。また、
太陽電池素子を形成している半導体の禁止帯幅に相当す
るエネルギ以下のエネルギしか持たない光子は、太陽電
池素子に吸収されるときに電気エネルギではなく熱エネ
ルギに変換される。これらの事情から、実際には、太陽
電池素子に吸収された太陽エネルギのうちの半分以上が
熱エネルギに変換されていることになる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】そして、従来では、こ
のように太陽電池に発生した熱は、単に放熱され捨てら
れているに過ぎない。すなわち、太陽電池パネルを個人
住宅等に配置するものの、太陽光エネルギの一部しか利
用しているに過ぎない。
【0004】一方、環境保全の観点から太陽熱を利用し
た温水器も見直され始めている。しかしながら、温水器
もかなり広い受光面積を必要とするため、個人住宅等に
おいて太陽電池パネルと温水器とを並設しようとする
と、広い設置スペースを確保する必要があり、双方の設
備の並設は困難になる。また、太陽電池パネルや温水器
は取り付け構造のコストも僅かでは済まない。
【0005】本発明は前記事情に鑑み案出されたもので
あって、本発明の目的は、太陽電池パネルが受けた太陽
光エネルギを、電気エネルギとして、また、熱エネルギ
として取り出し、太陽光エネルギの大半を利用できるよ
うにした太陽光エネルギの取り出し方法を提供すること
にある。また、本発明の目的は、太陽電池パネルが受け
た太陽光エネルギを、電気エネルギ及び熱エネルギとし
て取り出すことで太陽光エネルギの大半を利用でき、太
陽電池パネルと温水器とを最小のコスト及び最小のスペ
ースで設置できる太陽電池パネル一体型温水器を提供す
ることにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明に係る太陽光エネルギの取り出し方法は、太
陽電池パネルを用いて水が供給口から排出口に流れる水
路を形成し、太陽電池パネルが受けた太陽光エネルギの
うち、太陽電池によって電気エネルギに変換されたエネ
ルギを取り出すと共に、太陽電池パネルが受けた太陽光
エネルギのうち、太陽電池によって熱エネルギに変換さ
れたエネルギを、前記水路に流れる水に伝導させ、熱エ
ネルギとして取り出すようにしたことを特徴とする。
【0007】また、本発明に係る太陽電池パネル一体型
温水器は、太陽電池パネルがその受光面を外側に向けて
環状に形成された太陽電池製パイプと、前記太陽電池製
パイプの長手方向の両端に形成された水供給口及び水排
出口と、太陽電池製パイプを保持するフレームと、太陽
電池製パイプの水供給口に水を供給し水排出口から水を
排出させるポンプとを備えることを特徴とする。
【0008】また、本発明は、前記太陽電池製パイプが
複数設けられ、前記フレーム上において各太陽電池製パ
イプは平行に配置され、各太陽電池製パイプの長手方向
の一方の端部の水供給口は、太陽電池製パイプと直交す
る方向に延在する水供給パイプに連結され、各太陽電池
製パイプの長手方向の他方の端部の水排出口は、太陽電
池製パイプと直交する方向に延在する水排出パイプに連
結されていることを特徴とする。また、本発明は、前記
各太陽電池製パイプが相互に間隔をおいて平行に配置さ
れ、前記各太陽電池製パイプの下方で前記フレーム上に
は反射鏡が設けられていることを特徴とする。また、本
発明は、前記太陽電池製パイプが互いに平行して延在す
る直線部分と、この直線部分の両端を連結する連結部分
とで蛇行状に形成され、その内部に単一の水路が連通さ
れるように構成されていることを特徴とする。また、本
発明は、前記各太陽電池製パイプの直線部分が相互に間
隔をおいて平行に配置され、前記太陽電池製パイプの下
方で前記フレーム上には反射鏡が設けられていることを
特徴とする。
【0009】また、本発明に係る太陽電池パネル一体型
温水器は、パイプと、パイプの長手方向の両端に形成さ
れた水供給口及び水排出口と、パイプを保持するフレー
ムと、前記水供給口に水を供給し水排出口から水を排出
させるポンプとを備え、前記パイプの少なくとも上半部
は、受光面を外側に向けた太陽電池パネルにより形成さ
れていることを特徴とする。また、本発明に係る太陽電
池パネル一体型温水器は、パイプと、パイプの長手方向
の両端に形成された水供給口及び水排出口と、パイプを
保持するフレームと、前記水供給口に水を供給し水排出
口から水を排出させるポンプとを備え、前記パイプの上
半部は光を透過する材料で形成され、前記パイプの下半
部は、受光面を内側に向けた太陽電池パネルにより形成
されていることを特徴とする。
【0010】また、本発明に係る太陽電池パネル一体型
温水器は、少なくとも上面が光を透過する材料で形成さ
れた扁平な水槽と、前記水槽に水を循環させるポンプ
と、受光面を上に向けて前記水槽の底面に取着された太
陽電池パネルとを備えることを特徴とする。
【0011】また、本発明に係る太陽電池パネル一体型
温水器は、光を透過する材料で形成されたパイプと、前
記パイプの上半部の内面にその受光面を外側に向けて取
着された太陽電池パネルと、前記パイプの長手方向の両
端に形成された水供給口及び水排出口と、前記パイプを
保持するフレームと、前記水供給口に水を供給し水排出
口から水を排出させるポンプとを備えることを特徴とす
る。また、本発明に係る太陽電池パネル一体型温水器
は、光を透過する材料で形成されたパイプと、前記パイ
プの下半部の内面にその受光面を内側に向けて取着され
た太陽電池パネルと、前記パイプの長手方向の両端に形
成された水供給口及び水排出口と、前記パイプを保持す
るフレームと、前記水供給口に水を供給し水排出口から
水を排出させるポンプとを備えることを特徴とする。
【0012】本発明では、太陽電池パネルが受けた太陽
光エネルギのうち、太陽電池パネルにより電気エネルギ
に変換されたエネルギが取り出されると共に、電気エネ
ルギに変換されずに熱エネルギに変換されたエネルギ
が、水路内の水に伝導され、熱エネルギとして取り出さ
れる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る太陽電池パネ
ルを用いた太陽光エネルギの取り出し方法を、この方法
を実施する太陽電池パネル一体型温水器と共に説明す
る。図1は第1実施例に係る太陽電池パネル一体型温水
器の斜視図、図2は同平面図、図3は同要部の拡大図、
図4は太陽電池製パイプの一部拡大図、図5は太陽電池
パネル一体型温水器の概略構成図、図6は太陽電池パネ
ル周辺のブロック図を示す。符号2は太陽電池パネル一
体型温水器で、太陽電池パネル一体型温水器2は、複数
の太陽電池製パイプ4と、これら太陽電池製パイプ4が
収納されたケース6と、太陽電池製パイプ4に水を供給
するポンプ8等を備え、この実施例では、太陽電池製パ
イプ4の内部の空間が水路に相当し、ケース6がフレー
ムに相当している。
【0014】前記ケース6は平板状、すなわち、扁平な
直方体状に形成され、上面602と四つの側面604と
底面606は透過性のガラスや透過性の合成樹脂により
形成されている。なお、側面604や底面606には透
過性の材料を用いなくてもよい。前記ケース6は建物の
屋根や屋上に設置され、図3に示すように、底面606
上には、例えば、表面に鏡面仕上げ等が施された金属製
の反射ミラー10が設けられている。
【0015】前記複数の太陽電池製パイプ4は、図2に
示すように、左右の側面604にわたる長さで形成さ
れ、長手方向の一端が水供給口402に形成され、他端
が水排出口404に形成されている。前記複数の太陽電
池製パイプ4は、互いに間隔をおき平行に配設されてい
る。
【0016】前記ケース6内で各太陽電池製パイプ4の
水供給口402側には、太陽電池製パイプ4の延在方向
と直交する方向に水供給パイプ12が配設され、各太陽
電池製パイプ4の水供給口402と水供給パイプ12と
は管体により接続されている。前記水供給パイプ12の
端部はケース6外に露出して水タンク14に接続され、
水タンク14からは下方にパイプ16が延在している。
【0017】前記ケース6内で各太陽電池製パイプ4の
水排出口404側には、太陽電池製パイプ4の延在方向
と直交する方向に水排出パイプ18が配設され、各太陽
電池製パイプ4の水排出口404と水排出パイプ18と
は管体により接続されている。前記水排出パイプ18の
端部はケース6外に露出し、下方に延在している。
【0018】図5に示すように、前記水排出パイプ18
の下部にはポンプ8が連結され、ポンプ8の吐出口には
管体を介して放熱器20が連結され、放熱器20の排出
口と前記パイプ16が連結されており、本実施例ではポ
ンプ8の駆動により、水がパイプ16、水タンク14、
水供給パイプ12、太陽電池製パイプ4、水排出パイプ
18、放熱器20と循環する水循環路が構成され、水循
環路には水が常時満たされている。前記放熱器20は、
例えば、上下に屈曲しつつ蛇行状に延在する管体と、管
体の表面から突設されたフィン等により構成され、放熱
器20により暖房装置が構成されている。
【0019】各太陽電池製パイプ4は、太陽電池パネル
22をその受光面22Aを外側に向けて環状に、すなわ
ち、管状に形成したもので、実施例では、太陽電池パネ
ル22としてアモルファス太陽電池パネルが用いられて
いる。尚、太陽電池製パイプ4は、その断面が真円のみ
に限らず、楕円等を広く含む。アモルファス太陽電池パ
ネル22は、図4に示すように、ステンレス基板221
1を含んでいる。このステンレス基板2211は、その
厚さが例えば0.165mmであり、−電極としての機能
も果たしている。ステンレス基板2211上にはアモル
ファス・シリコン層2213が形成され、このアモルフ
ァス・シリコン層2213はアモルファス太陽電池を構
成するために必要なP層、I層、N層を含む公知の多層
構造で形成されている。アモルファス・シリコン層22
13の上には透明電極2215が形成され、この透明電
極2215は+電極としての機能を果たしている。
【0020】ステンレス基板2211の下と透明電極2
215の上にはフッソ樹脂がコーティングされて防護層
2217,2219が形成され、これら防護層221
7,2219の厚さは例えば1.0mmであり、透明電極
2215の上の防護層2219は、光透過性を有するフ
ッソ樹脂で形成されている。透明電極2215及び防護
層2219の側が、このアモルファス太陽電池パネル2
2の受光面(表面)22Aであり、ステンレス基板22
11及び防護層2217の側が、このアモルファス太陽
電池パネル22の背面22Bである。前記アモルファス
太陽電池パネル22の背面22Bには、合成樹脂製の下
地層2221が形成されている。アモルファス太陽電池
パネル22は、下地層2221を除いた部分の厚さが3
mm以下であり、ある程度の可撓性を備え、また、下地層
2221も可撓性を備えている。
【0021】アモルファス太陽電池パネル22の端部に
は、透明電極2215(+電極)とステンレス基板22
11(−電極)にそれぞれ接続するリード線2230が
設けられ、これらリード線2230を介して全てのアモ
ルファス太陽電池パネル22は相互に接続され、そして
制御装置24に接続されている。
【0022】前記制御装置24は、図6に示すように、
アモルファス太陽電池パネル22の発電状況に応じてア
モルファス太陽電池パネル22から得られる電力を蓄電
池26に蓄えるための充電制御回路2402と、暖房ス
イッチ28と外灯スイッチ30の操作に基づいて蓄電池
26の電力をポンプ8のモータや、外灯32に供給する
電力供給回路2404等を備える。尚、これらの蓄電池
26、充電制御回路2402、それに電力供給回路24
04には、公知の様々な構成のものを使用することがで
き、特に電力供給回路2404は、蓄電池26と、ポン
プ8のモータとの間に配設した電流制御用のサイリスタ
等のスイッチング素子と、このスイッチング素子を駆動
する駆動回路と、適当なインターフェースを介してこの
駆動回路を制御するCPUとを含んで構成することが可
能である。
【0023】次に、作用について説明する。日中、太陽
電池パネル22が受けた太陽光エネルギのうち、アモル
ファス太陽電池パネル22により電気エネルギに変換さ
れたエネルギは蓄電池26に蓄えられる。詳細には、こ
の実施例では、各太陽電池製パイプ4の間に隙間を設
け、ケース6の底面606に反射ミラー10を設けてい
るので、各太陽電池製パイプ4の上半部で受けた太陽光
エネルギと、各太陽電池製パイプ4の間を通過し反射ミ
ラー10で反射され各太陽電池製パイプ4の下半部で受
けた太陽エネルギのうち、アモルファス太陽電池パネル
22により電気エネルギに変換されたエネルギは蓄電池
26に蓄えられる。また、電気エネルギに変換されずに
熱エネルギに変換されたエネルギは、太陽電池製パイプ
4内の水に伝導される。
【0024】そして、暖房スイッチ28の操作により、
蓄電池26からポンプ8のモータに電気が供給され、ポ
ンプ8の駆動により太陽電池製パイプ4内で暖められた
温水が水排出パイプ18、放熱器20、パイプ16、水
タンク14、水供給パイプ12、太陽電池製パイプ4と
循環し、温水が放熱器20を通過する際に、太陽電池製
パイプ4で生じた熱エネルギが放熱され、室内が暖めら
れる。また、夜間、外灯スイッチ30を操作すると、太
陽電池製パイプ4で生じた電気が蓄電池26から外灯3
2に供給され、外灯32が点灯する。
【0025】従って、本実施例によれば、太陽電池パネ
ル22が受けた太陽光エネルギを、電気エネルギとして
取り出すと共に、電気エネルギに変換されなかったエネ
ルギを熱エネルギとしても取り出すようにしたので、太
陽光エネルギの大半を利用することが可能となる。すな
わち、太陽電池製パイプ4により温水器2を構成したの
で、電気エネルギを得ると共に、従来の太陽電池パネル
で捨てられていた熱エネルギをも利用でき、太陽光エネ
ルギをより一層有効に利用することができる。
【0026】また、太陽電池パネル一体型温水器2は、
従来の太陽電池パネルと温水器とが一体化された構造と
なっているので、従来のように太陽電池パネルと温水器
とを別々に配置する場合に比べ、狭いスペースに設置で
きるようになり、また、一つの太陽電池パネル一体型温
水器2を設置することで従来の太陽電池パネルと温水器
とを設置できることになり、スペース上、及び取り付け
上極めて有利となる。また、実施例では、太陽電池製パ
イプ4の表面を従来の太陽電池パネルとして機能させ、
その内面を、水路を構成する壁部として利用しているの
で、何ら余分な部材やスペースを用いることなく最少の
部材、最少のスペースで太陽電池パネル一体型温水器2
を構成でき、部品点数上、コスト上、更には、小型化を
図る上でも有利となる。
【0027】尚、実施例では、アモルファス太陽電池パ
ネル22から得られる電力を、一旦蓄電池26に蓄える
構成としたが、蓄電池26に蓄えることなく、アモルフ
ァス太陽電池パネル22で得られた電力をそのまま各種
のアクチュエータに供給してこれらアクチュエータを駆
動するために用いてもよく、あるいは、所望の箇所に送
電する等、アモルファス太陽電池パネル22から得られ
る電力の利用方法は実施例のような照明装置に限定され
ず、任意である。同様に、温水器2で生じた温水を風呂
や給湯設備に用いる等、温水器2で生じた温水の利用方
法も実施例のような暖房装置に限定されず、任意であ
る。
【0028】また、実施例では、各太陽電池製パイプ4
の間に隙間を設け、ケース6の底面606に反射ミラー
10を設けた場合について説明したが、各太陽電池製パ
イプ4を隙間をあけずに配置するようにしてもよい。そ
して、隙間をあけずに配置した場合には反射ミラー10
は不要となる。
【0029】また、実施例では、複数の太陽電池製パイ
プ4を平行に配置した場合について説明したが、図7に
平面図で示すように、単一の太陽電池製パイプ4を用
い、互いに平行して延在する直線部分410と、この直
線部分410の両端を連結する連結部分412とで蛇行
状にして配置するようにしてもよい。
【0030】また、実施例では、太陽電池製パイプ4
を、パイプの全周全てを太陽電池パネル22で構成した
場合について説明したが、図8(A)に示すように、太
陽光が当たるパイプの上半部のみを、受光面22Aを上
向きにした太陽電池パネル22で構成した太陽電池製パ
イプ4Aを用いるようにしてもよい。あるいは、図8
(B)に示すように、パイプの上半部420を透過性の
材料で形成し、パイプの下半部を受光面22Aを内側に
向けた太陽電池パネル22で構成した太陽電池製パイプ
4Bを用いるようにしてもよい。あるいは、図8(C)
に示すように、透過性の材料でパイプ430を形成し、
パイプ430の内面の上半部に、受光面22Aを外側に
向けて太陽電池パネル22を取着した太陽電池製パイプ
4Cを用いるようにしてもよい。あるいは、図8(D)
に示すように、透過性の材料でパイプ430を形成し、
パイプ430の内面の下半部に、受光面22Aを内側に
向けて太陽電池パネル22を取着した太陽電池製パイプ
4Dを用いるようにしてもよい。
【0031】更に、実施例では太陽電池製のパイプを用
いて温水器2を構成した場合について説明したが、図
9、図10に示すように、水槽40の底面4006に太
陽電池パネル22を取着して太陽電池パネル一体型温水
器2を構成することも可能である。図9は水槽の底面に
太陽電池パネルを取着した太陽電池パネル一体型温水器
の斜視図、図10は同要部の拡大図を示す。水槽40は
前記ケース6と同様に、平板状、すなわち、扁平な直方
体状に水密に形成されている。水槽40の上面4002
と四つの側面4004と底面4006は透過性のガラス
や透過性の合成樹脂により形成されている。尚、底面4
006は透過性の材料を用いなくてもよい。水槽40の
四つの側面4004のうち、上位に位置する側面400
4に水供給口402が突設され、下位に位置する側面4
004に水排出口404が突設され、そして、前記実施
例と同様にポンプ8により水供給口402から水槽40
内に水が供給されると共に水排出口404から排出さ
れ、水槽40内が水路として機能する。
【0032】アモルファス太陽電池パネル22は受光面
22Aを上向きにして下地層2221が水槽40の底面
4006上に取着され、従って、アモルファス太陽電池
パネル22の受光面22Aは水路の一部を構成してい
る。なお、水槽40内に仕切り壁等を設け、水を水槽4
0内で蛇行させつつ流動させるようにすると、水の水槽
40内での滞留時間を長くでき、集熱する上で有利とな
る。このような太陽電池パネル一体型温水器2によって
も、前記第1実施例と同様に、電気エネルギを得ると共
に、従来の太陽電池パネルで捨てられていた熱エネルギ
を利用でき、太陽光エネルギを有効に利用することがで
きる。
【0033】なお、実施例では、太陽電池パネルがアモ
ルファス(非晶質)太陽電池パネルである場合について
説明したが、本発明は、結晶系の太陽電池パネルにも無
論適用される。
【0034】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明に
係る太陽光エネルギの取り出し方法によれば、太陽電池
パネルが受けた太陽光エネルギを、電気エネルギとし
て、また、熱エネルギとして取り出し、太陽光エネルギ
の大半を利用できるようになり、地球環境保全に大きく
貢献することができる。また、本発明に係る太陽電池パ
ネル一体型温水器によれば、太陽電池パネルが受けた太
陽光エネルギを、電気エネルギ及び熱エネルギとして取
り出すことで太陽光エネルギの大半を利用でき、太陽電
池パネルと温水器とを最小のコストで、しかも最小のス
ペースで設置できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例に係る太陽電池パネル一体型温水器
の斜視図である。
【図2】第1実施例に係る太陽電池パネル一体型温水器
の平面図である。
【図3】第1実施例に係る太陽電池パネル一体型温水器
の要部の拡大図である。
【図4】太陽電池製パイプの一部拡大図である。
【図5】太陽電池パネル一体型温水器の概略構成図であ
る。
【図6】太陽電池パネル周辺のブロック図である。
【図7】変形例に係る太陽電池パネル一体型温水器の平
面図である。
【図8】(A)乃至(D)はそれぞれ太陽電池製パイプ
の断面図である。
【図9】水槽の底面に太陽電池パネルを取着して構成し
た太陽電池パネル一体型温水器の斜視図である。
【図10】水槽の底面に太陽電池パネルを取着して構成
した太陽電池パネル一体型温水器の要部の拡大図であ
る。
【符号の説明】
2 太陽電池パネル一体型温水器 4 太陽電池製パイプ 6 ケース 8 ポンプ 10 反射ミラー 14 水タンク 20 放熱器 22 太陽電池パネル 22A 受光面 40 水槽

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 太陽電池パネルを用いて水が供給口から
    排出口に流れる水路を形成し、 太陽電池パネルが受けた太陽光エネルギのうち、太陽電
    池によって電気エネルギに変換されたエネルギを取り出
    すと共に、 太陽電池パネルが受けた太陽光エネルギのうち、太陽電
    池によって熱エネルギに変換されたエネルギを、前記水
    路に流れる水に伝導させ、熱エネルギとして取り出すよ
    うにした、 ことを特徴とする太陽電池パネルを用いた太陽光エネル
    ギの取り出し方法。
  2. 【請求項2】 太陽電池パネルがその受光面を外側に向
    けて環状に形成された太陽電池製パイプと、 前記太陽電池製パイプの長手方向の両端に形成された水
    供給口及び水排出口と、 太陽電池製パイプを保持するフレームと、 太陽電池製パイプの水供給口に水を供給し水排出口から
    水を排出させるポンプと、 を備えることを特徴とする太陽電池パネル一体型温水
    器。
  3. 【請求項3】 前記太陽電池製パイプは複数設けられ、
    前記フレーム上において各太陽電池製パイプは平行に配
    置され、各太陽電池製パイプの長手方向の一方の端部の
    水供給口は、太陽電池製パイプと直交する方向に延在す
    る水供給パイプに連結され、各太陽電池製パイプの長手
    方向の他方の端部の水排出口は、太陽電池製パイプと直
    交する方向に延在する水排出パイプに連結されている請
    求項2記載の太陽電池パネル一体型温水器。
  4. 【請求項4】 前記各太陽電池製パイプは相互に間隔を
    おいて平行に配置され、前記各太陽電池製パイプの下方
    で前記フレーム上には反射鏡が設けられている請求項3
    記載の太陽電池パネル一体型温水器。
  5. 【請求項5】 前記太陽電池製パイプは互いに平行して
    延在する直線部分と、この直線部分の両端を連結する連
    結部分とで蛇行状に形成され、その内部に単一の水路が
    連通されるように構成されている請求項2記載の太陽電
    池パネル一体型温水器。
  6. 【請求項6】 前記各太陽電池製パイプの直線部分は相
    互に間隔をおいて平行に配置され、前記太陽電池製パイ
    プの下方で前記フレーム上には反射鏡が設けられている
    請求項5記載の太陽電池パネル一体型温水器。
  7. 【請求項7】 パイプと、 パイプの長手方向の両端に形成された水供給口及び水排
    出口と、 パイプを保持するフレームと、 前記水供給口に水を供給し水排出口から水を排出させる
    ポンプとを備え、 前記パイプの少なくとも上半部は、受光面を外側に向け
    た太陽電池パネルにより形成されている、 ことを特徴とする太陽電池パネル一体型温水器。
  8. 【請求項8】 パイプと、 パイプの長手方向の両端に形成された水供給口及び水排
    出口と、 パイプを保持するフレームと、 前記水供給口に水を供給し水排出口から水を排出させる
    ポンプとを備え、 前記パイプの上半部は光を透過する材料で形成され、 前記パイプの下半部は、受光面を内側に向けた太陽電池
    パネルにより形成されている、 ことを特徴とする太陽電池パネル一体型温水器。
  9. 【請求項9】 少なくとも上面が光を透過する材料で形
    成された扁平な水槽と、 前記水槽に水を循環させるポンプと、 受光面を上に向けて前記水槽の底面に取着された太陽電
    池パネルと、 を備えることを特徴とする太陽電池パネル一体型温水
    器。
  10. 【請求項10】 光を透過する材料で形成されたパイプ
    と、 前記パイプの上半部の内面にその受光面を外側に向けて
    取着された太陽電池パネルと、 前記パイプの長手方向の両端に形成された水供給口及び
    水排出口と、 前記パイプを保持するフレームと、 前記水供給口に水を供給し水排出口から水を排出させる
    ポンプと、 を備えることを特徴とする太陽電池パネル一体型温水
    器。
  11. 【請求項11】 光を透過する材料で形成されたパイプ
    と、 前記パイプの下半部の内面にその受光面を内側に向けて
    取着された太陽電池パネルと、 前記パイプの長手方向の両端に形成された水供給口及び
    水排出口と、 前記パイプを保持するフレームと、 前記水供給口に水を供給し水排出口から水を排出させる
    ポンプと、 を備えることを特徴とする太陽電池パネル一体型温水
    器。
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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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