JP2010043373A - 耐湿熱性に優れたポリエステル繊維 - Google Patents

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健史 千塚
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Abstract

【課題】強度や伸度等の糸質性能が良好で、優れた耐湿熱性能を長期間にわたって保持することができ、かつ、操業性よく生産することができ、表面平滑性にも優れる耐湿熱性に優れたポリエステル繊維を提供する。
【解決手段】特定の構造式で示される繰り返し単位を有する化合物が含有されているポリエステル組成物からなるフィラメントであって、カルボキシル末端基量が15eq/t以下であることを特徴とする耐湿熱性に優れたポリエステル繊維。
【選択図】なし

Description

本発明は、産業資材用フィラメント、特に製編織することにより、抄紙用カンバス、ベルト布、フィルター等に好適に用いることができる耐湿熱性に優れたポリエステル繊維に関するものである。
ポリエステルフィラメントは優れた物理的性質を有し、産業資材用フィラメント、特に抄紙カンバスやベルト布あるいはフィルターに好適に使用されている。しかし、これらの用途においては使用される環境が過酷であり、比較的短期間にフィラメントの劣化が生じ、使用できなくなることがある。
例えば、ポリエステルフィラメントを用いた抄紙カンバスは、抄紙プレスゾーン並びにその後の乾燥ゾーン等の工程に使用されるため、高温多湿状態にさらされる。このため、水、熱、水蒸気の影響により、ポリエステルフィラメントが熱劣化や加水分解劣化を起こし、使用できなくなることが知られている。
水、水蒸気によるポリエステルの加水分解は、水分子のエステル結合部分への攻撃によって分解し、カルボキシル基と水酸基が形成され、ポリマー鎖の分裂が起こり、加水分解劣化が進行していく。さらに、これにより形成されたカルボキシル末端基は、ポリエステルの加水分解反応の触媒的な役割を担い、カルボキシル末端基量の増加に伴い、その加水分解速度は加速される。特に、熱が加わると加水分解は促進される。
そこで、熱加水分解に対する対応策としてカルボキシル末端基量の少ないポリエステルとすることにより、フィラメントの耐湿熱性能を改良する方法が採用されている。例えば、特許文献1、特許文献2には、カルボジイミド化合物を添加し、カルボキシル末端基の封鎖を行うことによって、耐湿熱性能を改善したポリエステルフィラメントが開示されている。
しかしながら、ポリエステルフィラメント中のカルボキシル末端基量を低減させるだけでは、耐湿熱性能を長期間にわたって持続させることは困難であった。
また、特許文献3には、ポリエステルにポリオレフィン及びカルボジイミドを含有させ耐湿熱性能を向上させる方法が開示されている。しかし、ポリエステルに通常のポリオレフィンを配合すると、相分離を起こしやすく、フィラメントがフィブリル化したり、糸質物性が低下するという問題点があった。
そこで、上記の問題を解決するために、特許文献4には、ポリオレフィンとして、反応性の官能基であるメタクリル酸グリシジル成分を導入したものを用い、さらにポリエステル及びエチレン成分とメタクリル酸グリシジル成分との共重合体に対して相溶性を有する、エチレン成分とアクリル酸エステル成分との共重合体を相溶化剤として添加することにより、糸中の残存カルボジイミド化合物量をアップした耐湿熱性モノフィラメントが提案されている。
このポリオレフィンは、メタクリル酸グリシジル基がポリエステルの末端カルボキシル基と反応するため、ポリエステルとの相分離を低減させることができ、フィブリル化を抑制しながら耐湿熱性に優れたモノフィラメントを得ることができる。
しかしながら、さらに耐湿熱性を向上させるためにメタクリル酸グリシジル成分の共重合比を高くしたポリオレフィンを用いると、ポリエステルとの反応が進行しすぎる結果、溶融粘度の上昇が顕著となり、ポリマーに溶融粘度斑が生じ、製糸性が悪くなる。
また、カルボジイミド化合物の取り込み量を向上させるために、相溶性を向上させる手段として、エチレン成分とアクリル酸エステル成分との共重合体(ポリオレフィン)も添加している。その結果、相溶性はかなり向上しているものの、やはりメタクリル酸グリシジル成分を含有することによる溶融粘度斑が十分に解消されないため、得られるフィラメントは表面平滑性に劣るという問題が残るものであった。
特公平1-15604号公報 特開平4-289221号公報 特開平7-258542号公報 特開平11−323661号公報
本発明は、上記の問題点を解決するものであって、糸質性能が良好で、優れた耐湿熱性能を長期間にわたって保持することができ、かつ、製糸性よく生産することができ、表面平滑性にも優れる耐湿熱性に優れたポリエステル繊維を提供しようとするものである。
本発明者らは、上記の課題を解決するために検討した結果、本発明に到達した。
すなわち、本発明は、下記構造式(1)で示される繰り返し単位を有する化合物が含有されているポリエステル組成物からなるフィラメントであって、カルボキシル末端基量が15eq/t以下であることを特徴とする耐湿熱性に優れたポリエステル繊維を要旨とするものである。
式中R1〜R5は水素、アルキル基、あるいはこれらの組み合わせである。R6はアルキル基。x、y、zはそれぞれ1〜20の間の数。
本発明の耐湿熱性に優れたポリエステル繊維は、上記構造式(1)で示される繰り返し単位を有する化合物を末端封鎖剤として含有するポリエステル組成物からなるものであるため、優れた耐湿熱性能を長期間にわたって保持することができ、かつ強度、伸度等の糸質性能が良好であり、工業的に生産性よく得ることが可能であり、表面平滑性にも優れている。このため、産業資材用フィラメント、特に工業用織物である抄紙用カンバス、ベルト布、フィルター等に好適に用いることが可能である。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明のポリエステル繊維を形成するポリエステル組成物は、脂肪族ポリエステル、芳香族ポリエステルのいずれであってもよい。
脂肪族ポリエステルとしては、ポリ乳酸、ポリグリコール酸などのポリ−α−ヒドロキシ酸、ポリ−β−ヒドロキシ酪酸、ポリ−(β−ヒドロキシ酪酸/β−ヒドロキシ吉草酸)などのポリ−β−ヒドロキシアルカノエート、ポリ−β−プロピオラクトン、ポリ−ε−カプロラクトンなどのポリ−ω−ヒドロキシアルカノエートなどが挙げられる。
芳香族ポリエステルとしては、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート、ポリトリメチレンテレフタレートなどのポリアルキレンテレフタレートを主体としたポリエステルが挙げられる。
また、これらのポリエステルは、イソフタル酸、5−スルホイソフタル酸などの芳香族ジカルボン酸、アジピン酸、コハク酸、スベリン酸、セバシン酸、ドデカン二酸などの脂肪族ジカルボン酸、およびエチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノールなどの脂肪族ジオールや、グリコール酸、ヒドロキシ酪酸、ヒドロキシ吉草酸、ヒドロキシカプロン酸、ヒドロキシペンタン酸、ヒドロキシヘプタン酸、ヒドロキシオクタン酸などのヒドロキシカルボン酸、ε−カプロラクトンなどの脂肪族ラクトン等を共重合していてもよい。
ポリエステル組成物としては、コストや性能を考慮すると、中でもPET(ホモポリエステル)、ポリブチレンテレフタレート(ホモポリエステル)が好ましい。
そして、本発明においては、上記したポリエステル組成物中に下記構造式(1)で示される繰り返し単位を有する化合物が含有されている。
式中R1〜R5は水素、アルキル基、あるいはこれらの組み合わせである。R6はアルキル基。x、y、zはそれぞれ1〜20の間の数。
上記のような構造式で示される繰り返し単位を有する化合物は、エポキシ基を含むものであり、中でもメタクリル酸グリシジルやアクリル酸グリシジルが好ましい。エポキシ基はポリエステルの末端基と反応し、カルボキシル末端基量を低減させることができる。
また上記のような構造式で示される繰り返し単位を有する化合物は、重量平均分子量が10000以下のものが好ましく、中でも6000以下であることが好ましい。重量平均分子量が10000を超えると、相溶性が低下し、紡糸、延伸性等が悪化しやすくなる。
そして、上記のような構造式で示される繰り返し単位を有する化合物の含有量は、繊維質量中の0.1〜2.0質量%とすることが好ましく、中でも0.5〜1.5質量%とすることが好ましい。含有量が0.1質量%未満であると、カルボキシル末端基量を低減させることができず、フィラメントのカルボキシル末端基量を15eq/t以下とすることが困難となりやすい。一方、2.0質量%を超えると、この化合物が有する鎖延長効果により溶融粘度が高くなるため、紡糸、延伸性等が悪化しやすくなる。
上記のような構造式で示される繰り返し単位を有する化合物としては、BASF社製、JONCRYL ADR4368やJONCRYL ADR4300を挙げることができる。
そして、本発明のポリエステル繊維は、上記のような構造式で示される繰り返し単位を有する化合物を含有するポリエステル組成物を溶融紡糸して得られるものであることが好ましい。
さらに、本発明のポリエステル繊維は、カルボキシル末端基量が15.0eq/t以下であることが必要である。ポリエステル繊維のカルボキシル末端基量が15.0eq/tを超えると、長期間の湿熱処理により糸質低下が顕著となり、目標とする耐湿熱性能が発現されず、耐久性に乏しいものとなる。
本発明のポリエステル繊維は、耐湿熱性能を示す糸質性能として、135℃の飽和水蒸気で48時間処理(湿熱処理)した後の強度保持率が30%以上であることが好ましく、中でも60%以上であることが好ましい。強度保持率が30%未満であると、長期間の湿熱処理により糸質低下が顕著となり、産業資材用途に用いることが困難となりやすい。
なお、強度保持率は以下のようにして算出するものであり、ポリエステル繊維の強度(cN/dtex)は、島津製作所社製オートグラフ AG−1型を用い、試料長25cm、引張速度30cm/分、初荷重が繊度の1/20で測定するものである。
強度保持率(%)=(湿熱処理後のポリエステル繊維の強度/湿熱処理前のポリエステル繊維の強度)×100
また、本発明のポリエステル繊維(ポリエステル組成物)中には、本発明の目的を損なわない範囲であれば、必要に応じて、熱安定剤、結晶核剤、艶消剤、顔料、耐光剤、耐候剤、滑剤、酸化防止剤、抗菌剤、香料、可塑剤、染料、界面活性剤、難燃剤、表面改質剤、各種無機及び有機電解質、その他類似の添加剤を添加することができる。
本発明のポリエステル繊維は、モノフィラメントでも、単糸が複数本集合したマルチフィラメントのいずれであってもよい。単糸の断面形状は特に限定するものではなく、丸型のみならず、三角や四角等の多角形状のものや多葉形状のものであってもよい。また中空部を有するものであってもよい。
本発明のポリエステル繊維は、上記のような構造式で示される繰り返し単位を有する化合物を含有することによって、エポキシ基成分がポリエステルの末端基と反応し、カルボキシル末端基量を低減させる効果を奏するとともに、この化合物はポリエステルとの相溶性にも優れており、溶融粘度斑が生じにくいため、溶融紡糸、延伸して得られるポリエステル繊維は、表面平滑性に優れるものとなるという効果を奏するものである。
次に、本発明のポリエステル繊維の製造方法について、一例(マルチフィラメントとする場合)を用いて説明する。
まず、通常の溶融重合法によってプレポリマーを得る。次いで、このプレポリマーのペレットを固相状態で減圧下又は不活性ガス流通下に加熱して固相重合反応を行い、所定の相対粘度とカルボキシル末端基量のポリエステルとする。プレポリマーの相対粘度が適当でないと、トータルの重合時間が著しく長くなったり、固相重合後のポリエステルのカルボキシル末端基量を所定の範囲のものとすることができなかったりするので、ポリマーの種類により適宜調整する。なお、PETの場合は、相対粘度を1.25〜1.45とすることが好ましい。そして、製糸性や糸質性能を良好なものとするため、固相重合後のポリエステルの相対粘度をプレポリマーの相対粘度よりも0.10〜0.40程度高くなるように固相重合の条件を選定することが好ましい。この固相重合によりポリエステルのカルボキシル末端基量が減少すると共に、オリゴマー等の不純物が除去される。
そして、溶融紡糸温度は350℃以下、好ましくは310℃以下とし、溶融紡糸に際しては、得られるフィラメントの相対粘度が1.40未満とならないように、紡糸温度や滞留時間を調整することが好ましい。フィラメントの相対粘度が1.40未満になると耐摩耗性に劣るものとなり、実用に供することが困難となりやすい。
そして、紡出されたフィラメントを液体又は空気中で冷却、固化させる。次に、冷却固化したフィラメントを一旦巻き取った後又は巻き取ることなく延伸する。
延伸は一段又は二段以上の多段で行うことができるが、多段で行うことが好ましい。まず、65〜95℃の液体中又は70〜200℃の気体中で3.0〜6.5倍の第一段延伸を行い、続いて第一段延伸よりも高温の150〜300℃の液体又は気体中で全延伸倍率が5.0〜8.0倍となるように第二段目以降の延伸を行う。
この際、全延伸倍率が第一段延伸倍率よりも高くなるように設定する。延伸温度が上記の範囲より低いと加熱不足となり、延伸斑及び糸切れが発生し、一方、延伸温度が高すぎるとフィラメントの融解及び熱劣化が起こり、好ましくない。また、全延伸倍率が5.0倍未満であると得られるフィラメントの糸質特性、特に直線強度が低くなりやすい。一方、全延伸倍率を8.0倍より大きくすると、繊維内での塑性変形に分子配向が対応できなくなるため、繊維中にミクロボイドが発生し、満足な性能を示すフィラメントが得られ難くなる。
また、延伸後、150〜500℃の気体中で1.0〜15.0%の弛緩率で弛緩熱処理を行うことが好ましい。
以下、実施例により本発明を具体的に説明する。なお、実施例中の各物性値の測定及び評価は次のとおりに行った。
〔相対粘度〕
フェノールと四塩化エタンとの等質量混合物を溶媒とし、濃度0.5g/dl、温度20℃の条件下でウベローデ型粘度計を用いて測定した。
〔カルボキシル末端基量〕
ポリエステル繊維をベンジルアルコールに溶解し、0.1規定の水酸化カリウムメタノール溶液で滴定して求めた。
〔強度、強度保持率〕
前記の方法で測定、算出した。
〔製糸性〕
60分以上連続して溶融紡糸、延伸を行い、以下の3段階で評価した。
糸切れなく採取可能であった場合・・・○
糸切れが少し生じたが、採取可能であった場合・・・△
糸切れが生じて採取不可能であった場合・・・×
〔表面平滑性〕
得られたポリエステル繊維の繊維径をマイクロメーターで測定し、その繊維径値の変動率により以下の4段階で評価した。
変動率が4%未満のもの・・・◎
変動率が4%以上、8%未満のもの・・・○
変動率が8%以上、12%未満のもの・・・△
変動率が12%以上のもの・・・×
実施例1
エステル化反応器に、テレフタル酸とエチレングリコールのスラリーを連続的に供給し、ポリエステルオリゴマーを連続的に得た。これを常法によって溶融重縮合して、相対粘度1.34、カルボキシル末端基量30.9eq/tのプレポリマーペレットとした後、固相重合反応を行い、相対粘度1.55、カルボキシル末端基量15.8eq/tの固相重合ペレットを得た。
この固相重合ペレットに、上記構造式(1)で示される繰り返し単位を有する化合物として、BASF社製、JONCRYL ADR4368(重量平均分子量6700、エポキシ当量285、末端封鎖剤1とする)を0.5質量%添加して溶融紡糸した。溶融紡糸は、エクストルーダー型紡糸装置を使用し、紡糸温度295℃で溶融紡糸した。
紡出糸条を冷却した後、引取速度500m/分で引き取って未延伸糸を得た。得られた未延伸糸について、150℃で3.0倍に第1段延伸を行い、続いて200 ℃で第二段延伸を行い、全延伸倍率が 5.0 倍となるようにした。得られたポリエステル繊維は、繊度160dtex、カルボキシル末端基量8.2eq/tのものであった。
実施例2〜4
末端封鎖剤1の含有量が表1に示す値となるように変更した以外は、実施例1と同様にしてポリエステル繊維を得た。
実施例5〜7
末端封鎖剤1に代えて、BASF社製、JONCRYL ADR4300(重量平均分子量5500、エポキシ当量445、末端封鎖剤2とする)を用い、末端封鎖剤2の含有量を表1に示す値となるように変更した以外は、実施例1と同様にしてポリエステル繊維を得た。
比較例1
固相重合ペレットに末端封鎖剤1を添加しなかった以外は、実施例1と同様にしてポリエステル繊維を得た。
比較例2
末端封鎖剤3として、上記構造式(1)で示される繰り返し単位を有していない化合物(重量平均分子量12000、エポキシ当量220である、エチレン成分に対してグリシジルメタクリレートを20モル%共重合したエチレン・アクリルコポリマー)を用い、繊維中の含有量が0.2質量%となるように添加した以外は、実施例1と同様にしてポリエステル繊維を得た。
比較例3
末端封鎖剤4として、カルボジイミド化合物(日清紡社製、カルボジライト LA−1)を用い、繊維中の含有量が0.2質量%となるように添加した以外は、実施例1と同様にしてポリエステル繊維を得た。
実施例1〜7、比較例1〜3で得られたポリエステル繊維の特性値及び評価結果を表1に示す。
表1より明らかなように、実施例1〜7で得られたポリエステル繊維は、強度、強度保持率ともに高く、耐湿熱性能、糸質物性に優れ、かつ表面平滑性にも優れていた。また、製糸性よく得ることができた。
一方、比較例1のポリエステル繊維は、末端封鎖剤を含有しないものであったため、強度保持率が低く、耐湿熱性に劣るものであった。また、比較例2、比較例3のポリエステル繊維は構造式(1)で示される繰り返し単位を有していない末端封鎖剤を用いたものであったため、製糸性よく得ることができず、表面平滑性にも劣るものであった。

Claims (1)

  1. 下記構造式(1)で示される繰り返し単位を有する化合物が含有されているポリエステル組成物からなるフィラメントであって、カルボキシル末端基量が15eq/t以下であることを特徴とする耐湿熱性に優れたポリエステル繊維。
    式中R1〜R5は水素、アルキル基、あるいはこれらの組み合わせである。R6はアルキル基。x、y、zはそれぞれ1〜20の間の数。
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